JP2004251973A - 情報記録媒体及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の電子写真装置を大きな改造することなく、そのまま使用して、高品質で信頼性の高い画像作製が可能な電子写真用情報記録媒体を提供し、特に、後工程におけるコア基材とのラミネート加工時に、静電吸着の影響が少なく積層位置決めが容易で、静電気によるほこり等のゴミが付着し難い、電子写真用ラミネートフィルム及びコア基材からなる情報記録媒体、及びその製造方法を提供することである。
【解決手段】少なくとも片面の表面抵抗値が10〜1013Ω/□の範囲であり、ラミネート面に情報に応じたトナー画像が形成された1以上の電子写真用ラミネートフィルムと、該電子写真用ラミネートフィルムと前記ラミネート面で重ね合わされ接合された不透明なコア基材と、を含む構成からなることを特徴とする情報記録媒体である。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式の画像形成装置によって直接画像形成(記録)されてなる電子写真用情報記録媒体に関し、より詳細には、顔写真入りキャッシュカードや社員証、学生証、個人会員証、居住証、各種運転免許証、各種資格取得証明等の非接触式または接触式個人情報画像情報入り情報記録媒体、さらに医療現場などで用いる本人照合用画像シートや画像表示板、表示ラベルなどに用いられる電子写真用情報記録媒体、及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、画像形成技術の発達に伴って、凹版印刷、凸版印刷、平版印刷、グラビヤ印刷及びスクリーン印刷などの様々な印刷法により、同一品質の画像を、大量かつ安価に形成する手段が知られている。そして、このような印刷法は、ICカード、磁気カード、光カード、あるいはこれらが組み合わさったカードなど、所定の情報を納め、外部装置と接触または非接触に交信可能な情報記録媒体の表面印刷にも多く用いられている。
【0003】
しかしながら、例えば上記スクリーン印刷は、印刷しようとする画像の数に応じた印刷版が多数必要であり、カラー印刷の場合には、さらにその色の数だけ印刷版が必要となる。そのため、これら印刷方法は、個人の識別情報(顔写真、氏名、住所、生年月日、各種免許証など)に個々に対応するには不向きである。
【0004】
上記問題点に対して、現在もっとも主流となっている画像形成手段は、インクリボン等を用いた昇華型や溶融型の熱転写方式を採用したプリンタ等による画像形成方法である。しかし、これらは個人の識別情報を容易に印字することはできるが、印刷速度を上げると解像度が低下し、解像度を上げると印刷速度が低下するという問題を依然抱えている。
【0005】
これに対して、電子写真方式による画像形成(印刷)は、潜像担持体表面を一様に帯電させ、画像信号に応じて露光し、露光部分と非露光部分との電位差による静電潜像を形成させ、その後、前記帯電と反対(あるいは同一)の極性を持つトナーと呼ばれる色粉(画像形成材料)を静電現像させることにより、前記潜像像担持体表面に可視画像(トナー画像)を形成させる方法で行われる。カラー画像の場合は、この工程を複数回繰り返すこと、あるいは画像形成器を複数並配置することによりカラーの可視画像を形成し、これらを画像記録体に転写、定着(固定化:主に熱による色粉の溶融と冷却による固化)することによりカラー画像を得る方法で行われる。
【0006】
上述のように、電子写真方式では、潜像担持体表面の静電潜像を画像信号により電気的に形成するため、同じ画像を何度でも形成できるだけでなく、異なる画像に対しても容易に対応でき画像形成することが可能である。また潜像担持体表面のトナー画像は、ほぼ完全に画像記録体表面に転移させることができ、潜像担持体表面にわずかに残存するトナー画像も、樹脂ブレードやブラシ等により容易に除去することができるため、多品種少量生産に向けた印刷物を容易に作製することが可能である。
【0007】
また、上記トナーは、通常、熱溶融性樹脂及び顔料、並びに場合によっては帯電制御剤などの添加剤を溶融混合し、この混練物を粉砕、微粒子化して形成される。さらに、前記電子写真方式における静電潜像は、上記微粒子化されたトナーに比べてかなり高い解像度を持っており、前記スクリーン印刷やインクリボンの熱転写方式の解像度と比べても十分な解像度が期待できる。
【0008】
カラー画像についても、カラートナーとしてシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの四原色を用い、これらを混合することにより、理論的に印刷と同様の色を再現できる。また、上記カラートナーでは、トナー樹脂と顔料とを比較的自由に配合できるため、トナーによる画像隠蔽性を増加させることは容易である。
【0009】
屋外での使用を想定した耐熱性、及び耐光性については、これまでほとんど検討されていないが、特に運転免許証等を車中の直射日光に当たる場所に置いておくと、色材として染料を用いている熱転写型の画像は退色してしまう。しかし、電子写真方式によるカラー画像の出力では、前記カラートナー中に、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各々の色に対応した耐光性に優れた顔料が使用されており、電子写真方式における画像記録体の耐光性は十分優れているものと考えられる。同様に、耐熱性のトナーを選択すれば、画像記録体の耐熱性も、屋外で使用できる程度になるものと考えられる。
【0010】
一方、現在もっとも多く使用されている各種カードのコア基材は塩化ビニルシートであるが、その理由は印刷特性に優れ、エンボス加工適性(文字等の凹凸処理)にも優れているためである。しかしながら、上記塩化ビニルシートは、期限切れ等による廃棄処理時、加熱炉等による消却でダイオキシンが発生するという問題を有しており、環境対応の観点から、現在脱塩化ビニルとして各種シートフィルムが使用され始めている。
【0011】
エンボス加工を行わないことを前提にした場合は、従来から有るような二軸延伸PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムなどが使用できる。しかし、従来からのカードの機能を継続させるため、エンボス加工は欠かせない場合が多く、現在は比較的低温で軟化するABS樹脂フィルムやポリオレフィン樹脂フィルム、PETGと呼ばれる変性PET樹脂フィルムや、変性PET樹脂フィルムとPETフィルム、アモルファスPET樹脂フィルムあるいはポリカーボネート樹脂フィルムとの一体成形フィルム等が用いられるようになってきた。
【0012】
前述の電子写真装置を使用して、各種カードの印字を行った例としては以下のものが挙げられる。
例えば、光透過性シートに個人識別情報を印字し、さらに、鏡像で印字してICメモリを有した基材表面に貼り合わせてカードを作製する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0013】
ICカードを含むカード類の作製方法としては、プラスチックシートに画像形成し、カード基材に貼着またはラミネートするカード作製方法が知られている(例えば、特許文献2、3参照)。また、光透過性シートに鏡像で印字して印字面を、カード基材や箔基体に接着しカード類や表示媒体を作製する方法も一般に知られている(例えば、特許文献4、5参照)。
【0014】
上述した電子写真方式を用いたカード作製方法においては、各転写フィルムの表面抵抗率の規定がなく、適用例のポリエステル・ABS・塩化ビニル系のフィルムは通常絶縁体である。このような絶縁体を電子写真用の転写フィルムとして用いると、トナーの転写不良が生じる場合があることはもとより、トナー画像の転写・定着後の転写フィルムの静電吸着力が大きくなり過ぎて、転写フィルムどうしや、該転写フィルムと転写フィルムに貼り合わせる基材とが任意の場所で吸着し易くなる。
【0015】
このため、個人識別情報画像と対応するICメモリとの位置を正確に合わせる等、転写フィルムと前記基材とを所望の位置で合わせて積層させることが自動操作では困難であったり、手動操作により位置を合わせなければならず、積層位置が確実でなかったり、作業効率が著しく低下する問題や、静電気によりほこり等のゴミが付着し易くなり、カード類の仕上がり品質が低下する問題があった。
【0016】
【特許文献1】
特開平11−334265号公報
【特許文献2】
特開平7−266723号公報
【特許文献3】
特開2001−92255号公報
【特許文献4】
特開平10−86562号公報
【特許文献5】
特開平7−89209号公報
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の問題点を解決することを目的とする。
すなわち、本発明は、従来の電子写真装置を大きな改造することなく、そのまま使用して、高品質で信頼性の高い画像作製が可能な電子写真用情報記録媒体を提供し、特に、後工程におけるコア基材とのラミネート加工時に、静電吸着の影響が少なく積層位置決めが容易で、静電気によるほこり等のゴミが付着し難い、電子写真用ラミネートフィルム及びコア基材からなる情報記録媒体、及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、以下の本発明により達成される。すなわち本発明は、
<1> 少なくとも片面の表面抵抗値が10〜1013Ω/□の範囲であり、ラミネート面に情報に応じたトナー画像が形成された1以上の電子写真用ラミネートフィルムと、該電子写真用ラミネートフィルムと前記ラミネート面で重ね合わされ接合された不透明なコア基材と、を含む構成からなることを特徴とする情報記録媒体である。
【0019】
このような情報記録媒体によれば、電子写真用及びラミネート用に電子写真用ラミネートフィルムの表面抵抗率を制御してあるため、基体へのトナー画像の転写性が良好で、且つ転写後の基体の静電吸着力が小さいため、続くラミネート工程でのコア基材との静電気的な吸着が小さく、積層位置決めを効率良く確実に、また、ほこり等のゴミの付着がない仕上がり品質の高い加工を行うことが可能な情報記録媒体の構成とすることができる。
【0020】
<2> 前記電子写真用ラミネートフィルムの基体のビカット軟化温度が、70〜130℃の範囲であることを特徴とする<1>に記載の情報記録媒体である。
【0021】
このような情報記録媒体によれば、前記ラミネート工程で電子写真用ラミネートフィルムが比較的低温で軟化するため、コア基材と容易に融着し、情報記録媒体として実用上問題のないラミネート強度を前記構成において実現することができる。
【0022】
<3> 前記情報が、可変情報であることを特徴とする<1>に記載の情報記録媒体である。
【0023】
<4> 前記可変情報が、個人情報であることを特徴とする<3>に記載の情報記録媒体である。
【0024】
上記<3>、<4>に記載の情報記録媒体によれば、多品種多ロットに対応した情報記録媒体や個人認証等に対応した情報記録媒体を前記構成において容易に実現することができる。
【0025】
<5> 前記コア基材のビカット軟化温度が、70〜130℃の範囲であることを特徴とする<1>に記載の情報記録媒体である。
【0026】
この情報記録媒体によれば、前記ラミネート工程で電子写真用ラミネートフィルムが比較的低温で軟化し、且つコア基材も比較的低温で軟化するため、電子写真用ラミネートフィルムとコア基材とが確実に融着し、前記構成において情報記録媒体として実用上全く問題のないラミネート強度を得ることができる。
【0027】
<6> 前記コア基材が、その内部または表面に半導体回路を有することを特徴とする<1>に記載の情報記録媒体である。
【0028】
この情報記録媒体によれば、情報記録媒体のリーダ・ライタを併用することにより、前記構成において電子情報の読み書きをすることができる。
【0029】
<7> 前記基体及び/またはコア基材が、非塩素系樹脂を主成分とすることを特徴とする<1>に記載の情報記録媒体である。
【0030】
この情報記録媒体によれば、前記情報記録媒体を焼却処理する際ダイオキシンが発生することなく、環境に対して安全な情報記録媒体を前記構成において実現することができる。
【0031】
<8> 前記基体の少なくともラミネート面側に、表面抵抗値が10〜1013Ω/□の範囲であり、かつ、ビカット軟化温度が70〜130℃の範囲である1層以上の塗工層を設けたことを特徴とする<1>に記載の情報記録媒体である。
【0032】
この情報記録媒体によれば、前記ラミネート側の面に機能性付与層(塗工層)を設けることで、容易に電子写真用ラミネートフィルムの表面抵抗率及び軟化温度を制御することが可能となり、<1>、<2>に記述した効果と同様な効果を前記構成において実現することができる。
【0033】
<9> 潜像担持体表面に情報に基づく静電潜像を形成する潜像形成工程と、該静電潜像をトナー画像として現像する現像工程と、このトナー画像を透明な電子写真用ラミネートフィルムのラミネート面に転写する転写工程と、前記トナー画像が設けられた電子写真用ラミネートフィルムを、ラミネート面を不透明なコア基材と重ね合わせ接合するラミネート工程と、を含む情報記録媒体の製造方法であって、前記電子写真用ラミネートフィルムの少なくとも片面の表面抵抗率が、10〜1013Ω/□の範囲であることを特徴とする情報記録媒体の製造方法である。
【0034】
この情報記録媒体の製造方法によれば、電子写真用及びラミネート用に電子写真用ラミネートフィルムの表面抵抗率を制御してあるため、該電子写真用ラミネートフィルムへのトナー画像の転写性が良好で、且つ転写後の電子写真用ラミネートフィルムの静電吸着力が小さいため、続くラミネート工程でのコア基材との静電気的な吸着が小さく、積層位置決めを効率良く確実に、また、ほこり等のゴミの付着がない仕上がり品質の高い加工を行うことが可能な情報記録媒体を製造することができる。
【0035】
<10> 前記電子写真用ラミネートフィルムの基体のビカット軟化温度が、70〜130℃の範囲であることを特徴とする<9>に記載の情報記録媒体の製造方法である。
【0036】
<11> 前記コア基材のビカット軟化温度が、70〜130℃の範囲であることを特徴とする<9>に記載の情報記録媒体の製造方法である。
【0037】
上記<10>、<11>の情報記録媒体の製造方法によれば、電子写真用ラミネートフィルムへのトナー画像の転写性が良好で、且つ転写後の電子写真用ラミネートフィルムの静電吸着力が小さいため、続くラミネート工程でのコア基材との静電気的な吸着が小さく、積層位置決めを効率良く確実に行うことができる。また、ほこり等のゴミの付着がない仕上がり品質の高い加工を行うことが可能で、更に上記ラミネート工程で電子写真用ラミネートフィルムが比較的低温で軟化し、且つコア基材も比較的低温で軟化するため、電子写真用ラミネートフィルムとコア基材とが確実に融着し、前記構成において実用上全く問題のないラミネート強度を有する情報記録媒体を製造することができる。
【0038】
<12> 前記転写工程とラミネートフィルム工程との間に、転写されたトナー画像を前記電子写真用ラミネートフィルムの表面に定着する定着工程を有することを特徴とする<9>に記載の情報記録媒体の製造方法である。
【0039】
この情報記録媒体の製造方法によれば、前記効果に加えて、電子写真用ラミネートフィルムへのトナー画像の転写後に、定着工程を有するため、コア基材と重ね合わされ接合されるまでの工程でトナー画像がずれたり欠落することがなく、より高品位な情報記録媒体をより確実に製造することができる。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の情報記録媒体は、少なくとも片面の表面抵抗値が10〜1013Ω/□の範囲であり、ラミネート面に情報に応じたトナー画像が形成された1以上の電子写真用ラミネートフィルムと、該電子写真用ラミネートフィルムと前記ラミネート面で重ね合わされ接合された不透明なコア基材と、を含む構成からなることを特徴とする。
【0041】
以下、図面を参照して本発明の情報記録媒体、及びその製造方法を詳細に説明する。
図1は、本発明の情報記録媒体の一例を示す概略斜視図である。図1(a)、(b)に示すように、本発明の情報記録媒体は、電子写真用ラミネートフィルム10(オーバーシート)と、被ラミネート体であるコア基材20(コアシート)と、から構成される。また、上記電子写真用ラミネートフィルム10は1枚に限られず、必要であれば、コア基材20の電子写真用ラミネートフィルム10が積層されていない側の面に、更に電子写真用ラミネートフィルム30を積層した構造としてもよい。さらに、必要に応じて、上記以外のシート、層などをも受けてもよい。
【0042】
本発明における電子写真用ラミネートフィルム(以下、単に「ラミネートフィルム」という場合がある)は、少なくとも片面の表面抵抗値が10〜1013Ω/□の範囲であることが必要である。また、表面抵抗値は10〜1011Ω/□の範囲であることが好ましい。
【0043】
上記表面抵抗値が10Ω/□に満たないと、後述する画像形成後の電子写真用ラミネートフィルム10どうし、または電子写真用ラミネートフィルム10のコア基材20への静電吸着力は小さくなるが、高温高湿時に画像記録体としての電子写真用ラミネートフィルムの抵抗値が低くなりすぎ、例えば転写部材からの転写トナーが乱れる場合がある。また、表面抵抗値が1013Ω/□を超えると、前述した静電吸着力が大きくなりすぎて、ゴミが付着しやすくなったり、取り扱いが極めて困難になるだけでなく、画像記録体として使用される電子写真用ラミネートフィルムの抵抗値が高くなりすぎ、例えば転写部材からのトナーをフィルム表面に移行できず、転写不良による画像欠陥が発生する場合がある。
【0044】
なお、上記表面抵抗値は、23℃、55%RHの環境下で、円形電極(例えば、三菱油化(株)製ハイレスターIPの「HRプローブ」)を用い、JIS K6991に従って測定することができる。
また、前記電子写真用ラミネートフィルムにおいて、片面のみが上記範囲の表面抵抗値を有する場合には、当該面は画像が形成される側の面(ラミネート面)であることが好ましい。
【0045】
図2は、前記電子写真用ラミネートフィルムの一例を示す概略斜視図である。図2(a)に示す電子写真用ラミネートフィルム10では、基体101表面に、帯電制御層102が設けられている。また、必要であれば、図2(b)に示すように、基体101における前記帯電制御層102が形成されない側の面に、帯電制御層103をさらに有する構造としてもよい。
【0046】
なお、電子写真用ラミネートフィルムの少なくとも片面の表面抵抗値を前記のような範囲とするには、上記のように、基体101の表面に帯電制御層102を設けてもよいが、基体101に導電剤を添加することにより、基体101そのものの表面抵抗値をコントロールしてもよい。
【0047】
また、前記帯電制御層102は、後述する機能性制御手段であってもよいし、一定範囲の表面抵抗値、ビカット軟化温度を有する塗工層であってもよい。但し、該塗工層を用いる場合には、塗工層は少なくともトナー画像が形成されラミネートされる側の面(ラミネート面)に形成されることが好ましい。
【0048】
上記情報記録媒体によれば、電子写真用ラミネートフィルム10の少なくとも片面に、帯電制御層102が設けられているため、トナー画像の転写性が良好で、かつ、画像形成後のラミネートフィルム10どうしや、コア基材20との静電吸着力が小さく、ラミネートフィルム10どうしの捌き等の取り扱いや、コア基材20との積層位置決めを、容易に確実に行うことができる。また、上記帯電制御層102が、前記基体101の両面に設けられている場合には、画像形成後のラミネートフィルム10どうしの捌き等の取り扱いや、コア基材20との積層位置決めを、さらに容易により確実に行うことができる。さらに、上記電子写真用ラミネートフィルム10において、前記塗工層が両面に設けられている場合には、画像を形成させる面を指定する必要がなくなるため、ミスプリントしてフィルムを無駄にすることがなくなり、電子写真用ラミネートフィルムの取り扱いが容易となる。
【0049】
本発明における電子写真用ラミネートフィルムに使用可能な基体101は、透明性を有することが望ましい。ここで、透明性とは、例えば、可視光領域の光をある程度、透過する性質をいい、本発明においては、少なくとも、形成された画像が、画像が形成された面と反対側の面からラミネートフィルム10を通して目視できる程度に透明であればよい。
【0050】
上記基体101としては、プラスチックフィルムが代表的に使用される。この中でも、OHPフィルムとして使用できるような光透過性のあるフィルムである、ポリアセテートフィルム、三酢酸セルローズフィルム、ナイロンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリイミドフィルム、セロハン、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂フィルムなどを好ましく用いることができる。
【0051】
また、上記各種プラスチックフィルムの中でも、ポリエステルフィルム、特に、PET(ポリエチレンテレフタレート)のエチレングリコール成分の半分前後を、1,4−シクロへキサンメタノール成分に置き換えたPETGと呼ばれるものや、前記PETにポリカーボネートを混ぜアロイ化させたもの、さらに二軸延伸しないPETで、A−PETと呼ばれる非晶質系ポリエステル等をより好ましく用いることができる。
【0052】
前記ポリエステル等の材料は、従来カード用のコア基材(コアシート)材料として用いられてきたポリ塩化ビニルが、可燃物廃棄時の燃焼によるダイオキシン発生をさせるものとして環境に良いものではないことが認識され、使用されなくなってきたことにも対応できるものである。本発明においては、上記塩素を含まないコア基材の使用を考慮し、さらなる材料として、前記ポリスチレン系樹脂フィルム、ABS樹脂フィルム、AS(アクリロニトリル−スチレン)樹脂フィルム、またPETフィルムや、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂フィルムに、ポリエステルやEVA等のホットメルト系接着剤が付加されているフィルム等も好ましく用いることができる。
【0053】
本発明における電子写真用ラミネートフィルムに用いられる基体101のビカット軟化温度は、70〜130℃の範囲であることが好ましく、80〜120℃の範囲であることがより好ましい。
上記ビカット軟化温度が130℃を超えると、ラミネート工程において、コア基材20にラミネートフィルム10を十分に密着・接着させることができない場合がある。また、ビカット軟化温度が70℃に満たないと、上記密着・接着は十分であっても画像(画像形成材料)または後述する塗工層が軟化しすぎてしまい、画像に欠陥(画像流れ)が発生したりしてしまう場合がある。
【0054】
上記ビカット軟化温度とは、熱可塑性樹脂の軟化温度評価の一方法から測定されたものであって、その測定方法は、成形されたプラスチック材料の耐熱性を試験する方法として、熱可塑性樹脂に対しては、JIS K7206やASTM D1525、ISO306にその方法が規定されている。
本発明においては、厚さ2.5mmの試験片を用い、その表面に断面積が1mmの針状圧子をセットし、この圧子に1kgの荷重を載せ、試験片を加熱する油槽の温度を徐々に上昇させていき、上記圧子が、試験片中に1mm進入したときの油温をビカット軟化温度とした。
【0055】
前記電子写真用ラミネートフィルムの表面抵抗値を10〜1013Ω/□の範囲に制御するにあたっては、基体101となるフィルム製造時、直接界面活性剤、高分子導電剤や導電性微粒子などを樹脂中に添加したり、前記のように、帯電制御層102として、上記フィルム表面に界面活性剤を塗工したり、金属薄膜を蒸着したり、あるいは接着剤などに界面活性剤などを適量添加したりすることで調整することができる。
【0056】
用いることのできる界面活性剤としては、例えば、ポリアミン類、アンモニウム塩類、スルホニウム塩類、ホスホニウム塩類、ベタイン系両性塩類などのカチオン系界面活性剤、アルキルホスフェートなどのアニオン系界面活性剤、脂肪酸エステルなどのノニオン系界面活性剤が挙げられる。これらの界面活性剤の中でも、昨今の電子写真用の負帯電型トナーと相互作用の大きいカチオン系界面活性剤が、転写性の向上に有効となる。
【0057】
上記カチオン系界面活性剤の中でも、4級アンモニウム塩類が好ましい。4級アンモニウム塩類としては下記の一般式(I)で代表される化合物が好ましい。
【0058】
【化1】
Figure 2004251973
【0059】
式中、Rは炭素数6〜22までのアルキル基、アルケニル基、アルキニル基を表し、Rは炭素数1〜6までのアルキル基、アルケニル基、アルキニル基を表す。R、R、Rは同一でも異なってもよく、脂肪族基、芳香族基、ヘテロ環基を表す。脂肪族基とは、直鎖、分岐または環状のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基をいう。上記芳香族基とは、ベンゼン単環、縮合多環のアリール基を表す。これらの基は、水酸基のような置換基を有してもよい。Aはアミド結合、エーテル結合、エステル結合、フェニル基を表すが、これはなくてもよい。Xは、ハロゲン元素、硫酸イオン、硝酸イオンを表し、これらのイオンは置換基を有してもよい。
【0060】
また、基体101としては、既述のプラスチックフィルム以外に、透明性を有する他の樹脂や、透明性を有するセラミックが使用でき、また、これらに顔料や染料などが添加され着色されていてもよい。また、基体101は、フィルム状、板状であってもよいし、可とう性を有しない程度、または、基体101としての要求に必要な強度を有する程度に厚みを有する形状であってもよい。
【0061】
前記基体101の厚さは、50〜500μmの範囲が好ましく、75〜150μmの範囲がより好ましい。厚さが50μmに満たないと、画像形成時に搬送不良となる場合があり、500μmを超えると、転写不良による画像劣化となる場合がある。
【0062】
基体101の表面には、以下に述べるような機能性制御手段が設けられてもよい。この機能性制御手段は、基体101の画像が形成されラミネートされるラミネート面と反対側の面に設けられることが好ましい。
上記機能性制御手段は、光沢性、耐光性、抗菌性、難燃性、離型性、及び帯電性を制御する機能から選択される少なくとも1つ以上の機能を有するものであることが好ましく、具体的には、基体101の表面に対し、光沢性、耐光性、抗菌性、難燃性、離型性、導電性、さらに好ましくは耐湿性、耐熱性、撥水性、耐磨耗性及び耐傷性などの様々な機能を付加及び/または向上させるために設けられる。これにより、本発明における電子写真用ラミネートフィルムは、様々な使用条件に対して耐性を有することができる。
【0063】
以下、特に、光沢性の制御に対しての機能性制御手段を例示して説明するが、これに限定されるものではない。
光沢性の制御は、基体101の表面に形成された画像の「ギラツキ」を抑制し、どの角度から見ても視認性が向上するように行われる。光沢性を制御する機能性制御手段としては、例えば、基体101の表面に設けられた光沢制御層から構成されてもよいし、基体101の表面に、直接光沢性を制御する機械的処理を施すことで基体101が光沢制御機能を有するように設けられてもよい。
【0064】
上記基体101の表面に、直接光沢性を制御する機械的処理を施す方法としては、機械的手段を用いて、基体101の表面に凹凸を形成する方法がある。基体101の表面に深さ3〜30μm程度の凹凸が形成されると、その基体の表面に光散乱が生じることになり、凹凸のサイズ、粗さ、深さ等を変化させることで、所望の光沢性処理を行うことができる。前記機械的手段としては、サンドブラスト法、エンボス法、プラズマエッチング法や、その他の公知の機械的表面処理方法を使用することができる。
【0065】
サンドブラスト法は、有機樹脂、セラミック及び金属などの不定形、または定形粒子を砥粒として、材料表面に連続して叩き付けることにより、表面を粗面化する方法である。エンボス法は、予め、凹凸を形成した型を作製し、これと材料とを接触させることにより、型の凹凸を材料表面に転写する方法である。プラズマエッチング法は、プラズマ放電による分子解離の結果、発生する励起分子、ラジカル、イオンなどを利用してエッチングする方法である。エッチングは、生成する励起種と材料との反応によって生成される揮発性化合物の蒸発によって進行する。
【0066】
光沢性を制御する機能制御手段が光沢制御層として構成される場合、当該光沢制御層は、ポリマーの相分離を利用することで形成することができる。これは、光沢制御層を形成する樹脂の中に、これと相溶性のない樹脂を添加し、層形成後、乾燥中に相分離を発生させ、それによって表面に凹凸を発生させる方法である。相溶性のない樹脂の種類、添加量、乾燥条件などを制御することにより、相分離の状態を変化させることができ、これにより表面の凹凸が制御され、結果として、表面の光沢性を制御することができる。
【0067】
また、光沢性を制御する機能制御手段が光沢制御層として構成される場合、当該光沢制御層は、少なくとも、結着剤とフィラーとから構成されてもよい。光沢制御層に含有する結着剤としては樹脂を使用することができる。この樹脂としては、基体101との親和性、材料選択の多様性、安定性、コスト、作製工程の容易さなどから画像形成材料(トナー)で用いられている熱溶融性樹脂で構成されていることが好ましい。光沢制御層の膜厚は、皮膜形成の安定性のために0.01〜20μmの範囲であることが好ましく、フィラーを安定的に内包し、基体101との接着性を確保するために、0.1〜5μmの範囲であることがより好ましい。
【0068】
本発明における電子写真用ラミネートフィルムは、画像が良好に形成されるように、基体101の表面に画像受像層として少なくとも1層以上の塗工層を有する構造をしていてもよい。該塗工層用樹脂としては、種々の樹脂が使用可能であるが、熱溶融性のポリエステル樹脂が好ましく用いられる。
【0069】
一般的に上記ポリエステルは、多価ヒドロキシ化合物と多塩基性カルボン酸またはその反応性酸誘導体との反応によって製造することができる。ポリエステルを構成する多価ヒドロキシ化合物としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール等のジオール類があるが、本発明に用いられるポリエステルとしては、エチレングリコールとネオペンチルグリコールとを用いることが特に好ましい。
【0070】
また、前記多塩基性カルボン酸としては、例えば、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アルキルコハク酸、マレイン酸、フマル酸、メサコン酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、イソフタル酸、テレフタル酸、その他の2価カルボン酸などがあるが、本発明では、イソフタル酸とテレフタル酸とが製造上、また材料入手性、コストなどで特に好ましく利用できる。なお、通常フタル酸は、イソフタル酸とテレフタル酸という構造異性体をもち、そのため、ポリエステルを製造するにあたり、上記両者がほぼ半分の割合で必然的に混入する。
【0071】
本発明で特に好ましい配合は、多価ヒドロキシ化合物におけるエチレングリコールとネオペンチルグリコールとの比率(エチレングリコール:ネオペンチルグリコール)がモル比で3:7〜1:9の範囲であることが望ましい。
また、上記ポリエステルの数平均分子量としては、12000〜45000の範囲であることが好ましく、20000〜30000の範囲であることがより好ましい。数平均分子量が12000未満であると、エチレングリコールとネオペンチルグリコールとのモル比が所望の範囲であっても、樹脂の軟化点が低すぎ常温でも粘性が発現したりする場合がある。数平均分子量が45000を超えると、軟化温度が高くなりすぎ、画像(トナー)の定着性が悪化する。
【0072】
また最近、トナーが定着部材に巻付くのを防止するため、従来から利用されていたシリコーンオイル塗布に代えて、トナー中にワックスを添加したもの(オイルレストナー)が利用され始めているが、このようなオイルレストナーを用いる場合に、定着においてワックスの浮き出しを防止するため、前記ポリエステル樹脂にポリビニルアセタール樹脂を含有させることが好ましい。
【0073】
なお、塗工層用樹脂としてポリビニルアセタール樹脂を用いるのは、基体であるプラスチックフィルムとの接着性、及び画像形成材料(オイルレストナー)との接着性(相溶性)がよいからである。
【0074】
前記塗工層にポリエステル樹脂とポリビニルアセタール樹脂とが含有される場合、本発明においては、前記塗工層中のポリエステル樹脂の質量Aとポリビニルアセタール樹脂の質量Bとの質量比(A/B)が、90/10〜20/80の範囲であることが好ましく、80/20〜30/70の範囲であることがより好ましい。
【0075】
前記質量比(A/B)におけるAが90/10を超える量となると、ポリビニルアセタール樹脂の含有量が少なすぎ、画像受像層としてトナー中のワックスと相溶することができない場合がある。また、Bが20/80を超える量となると、画像受像層の透明性が低下する場合がある。
【0076】
前記塗工層は、画像の定着時、定着部材への付着、巻き付きを防止するためには、定着部材への低付着性材料である天然ワックスや合成ワックス、あるいは離型性樹脂、反応性シリコーン化合物、変性シリコーンオイルなどの離型性材料を含有することが好ましい。
【0077】
具体的には、カルナバワックス、密ロウ、モンタンワックス、パラフィンワックス、ミクロクリスタリンワックスなどの天然ワックスや低分子量ポリエチレンワックス、低分子量酸化型ポリエチレンワックス、低分子量ポリプロピレンワックス、低分子量酸化型ポリプロピレンワックス、高級脂肪酸ワックス、高級脂肪酸エステルワックス、サゾールワックスなどの合成ワックスなどが挙げられ、これらは単独使用に限らず混合して複数使用することができる。
【0078】
また、離型性樹脂としては、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、あるいはシリコーン樹脂と各種樹脂との変性体である変性シリコーン樹脂、たとえばポリエステル変性シリコーン樹脂、ウレタン変性シリコーン樹脂、アクリル変性シリコーン樹脂、ポリイミド変性シリコーン樹脂、オレフィン変性シリコーン樹脂、エーテル変性シリコーン樹脂、アルコール変性シリコーン樹脂、フッ素変性シリコーン樹脂、アミノ変性シリコーン樹脂、メルカプト変性シリコーン樹脂、カルボキシ変性シリコーン樹脂などの変性シリコーン樹脂、熱硬化性シリコーン樹脂、光硬化性シリコーン樹脂を添加することができる。
【0079】
上記変性シリコーン樹脂は、画像形成材料としてのトナー樹脂や本発明の熱溶融性樹脂からなる樹脂粒子との親和性が高く、適度に混和、相溶し、溶融混和するため、トナー中に含まれる顔料の発色性に優れ、また同時に、シリコーン樹脂による離型性のため定着部材と電子写真用ラミネートフィルムとが熱溶融時に付着するのを防止することができるものと考えられる。
【0080】
さらに、本発明においては、塗工層をより低付着性とするため、反応性シラン化合物と変性シリコーンオイルとを混入させてもよい。反応性シラン化合物は、塗工層樹脂と反応すると同時に変性シリコーンオイルと反応することにより、これらがシリコーンオイルの持つ液体潤滑剤以上の離型剤として働き、しかも硬化反応することにより離型剤として塗工層中に強固に固定化され、機械的摩耗や溶媒抽出などによっても離型剤が脱落しないことが見出された。
【0081】
これらのワックスや離型性樹脂は、前記熱溶融性樹脂からなる樹脂粒子と同様に、粒子状態などで共存させてもよいが、好ましくは熱溶融性樹脂中に添加し、樹脂中に分散、相溶した状態で、熱溶融性樹脂中に取り込んだ状態で利用することが好ましい。
【0082】
本発明に用いる塗工層は、ビカット軟化温度が70〜130℃の範囲であることが好ましく、80〜120℃の範囲であることがより好ましい。上記塗工層が設けられる場合には、塗工層がラミネート面となるため、前記基体101と同様、ビカット軟化温度が130℃を超えると、ラミネート工程において、コア基材にラミネートフィルムを十分に密着・接着させることができない場合がある。また、ビカット軟化温度が70℃に満たないと、上記密着・接着は十分でっても画像(画像形成材料)または塗工層が軟化しすぎてしまい、画像に欠陥(画像流れ)が発生してしまう場合がある。
したがって、前記塗工層形成用樹脂等の選択にあたっては、ビカット軟化温度が上記範囲内となるように行うことが望ましい。
【0083】
また、表面に塗工層を有する電子写真用ラミネートフィルムにおいても、前記のように、少なくとも片面の表面抵抗値が10〜1013Ω/□の範囲であることが必要であるが、塗工層を有する場合には、塗工層の表面抵抗値が10〜1013Ω/□の範囲であることが好ましく、10〜1011Ω/□の範囲であることがより好ましい。表面抵抗値が上記範囲内にないと、前記塗工層を有しない電子写真用ラミネートフィルムと同様の不具合が発生する場合がある。
【0084】
但し、基体101の塗工層が形成される側と反対側の面に前記帯電制御層が設けられる場合には、塗工層の表面抵抗値は必ずしも上記範囲内でなくてもよい。また、前述のように、塗工層は基体101の両面に好ましく形成されるが、この場合には、少なくとも片面の塗工層の表面抵抗値が上記範囲内にあればよいが、両面の塗工層の表面抵抗値が上記範囲内にあることが好ましい。
【0085】
上記塗工層の表面抵抗値は、帯電制御剤として高分子導電剤や界面活性剤、さらに導電性金属酸化物粒子等を塗工層中に添加することにより、上記範囲内とすることができる。また、搬送性を向上させるためマット剤が添加されることが好ましい。
【0086】
上記界面活性剤としては、前記基体101の表面抵抗値制御のために表面加工、添加される4級アンモニウム塩類などの界面活性剤と同様のものを用いることができる。
【0087】
また、上記導電性金属酸化物粒子としては、ZnO、TiO、TiO、SnO、Al、In、SiO、SiO、MgO、BaO及びMoO等を挙げることができる。これらは、単独で使用してもよく、これらの複合してを使用してもよい。また、金属酸化物としては、異種元素をさらに含有するものが好ましく、例えば、ZnOに対してAl、In等、TiOに対してNb、Ta等、SnOに対しては、Sb、Nb、ハロゲン元素等を含有(ドーピング)させたものが好ましい。これらの中で、SbをドーピングしたSnOが、経時的にも導電性の変化が少なく安定性が高いので特に好ましい。
【0088】
前記マット剤に使用される潤滑性を有する樹脂としては、ポリエチレン等のポリオレフィン;ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン(テフロン(R))等のフッ素樹脂;を挙げることができる。具体的には、低分子量ポリオレフィン系ワックス(例えばポリエチレン系ワックス、分子量1000〜5000)、高密度ポリエチレン系ワックス、パラフィン系またはマイクロクリスタリン系のワックスを挙げることができる。
また、フッ素樹脂の例としてはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)分散液を挙げることができる。
【0089】
上記樹脂のマット剤の体積平均粒子径は、0.1〜10μmの範囲であることが好ましく、1〜5μmの範囲であることがより好ましい。上記体積平均粒子径は大きい方が好ましいが、大き過ぎるとマット剤が塗工層から脱離して粉落ち現象が発生し、表面が摩耗損傷し易くなり、さらに曇り(ヘイズ度)が増大することとなる。
さらに、上記マット剤の含有量は、前記塗工層形成樹脂に対して0.1〜10質量%の範囲であることが好ましく、0.5〜5質量%の範囲であることがより好ましい。
【0090】
上記マット剤は扁平状であることが好ましく、予め扁平状のマット剤を用いてもよいし、軟化温度の比較的低いマット剤を用いて塗工層の塗布、乾燥時の加熱下に扁平状にしてもよい。さらに加熱下に押圧しながら扁平状にしてもよい。但し、塗工層の表面からマット剤が凸状に突き出ていることが好ましい。
【0091】
マット剤としては、上記以外に無機微粒子(例えば、SiO、Al、タルクまたはカオリン)及びビーズ状プラスチックパウダー(例えば、架橋型PMMA、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン)を併用してもよい。
【0092】
前記のように、ラミネートフィルムの搬送性を良好とするため、マット剤等によりラミネートフィルム表面の摩擦を低減する必要があるが、実際の使用上、ラミネートフィルム表面の静止摩擦係数は、2以下であることが好ましく、1以下であることがより好ましい。またラミネートフィルム表面の動摩擦係数は、0.2〜1の範囲であることが好ましく、0.3〜0.65の範囲であることがより好ましい。
【0093】
また、表面に塗工層を有する電子写真用ラミネートフィルムにおいては、少なくとも最表面の塗工層に、目的に応じて抗菌性を有する物質を含むことが望ましい。添加する材料は、組成物中での分散安定性が良好で、かつ、光の照射で変性しないものより選ばれる。例えば、有機系の材料では、チオシアナト化合物、ロードプロパギル誘導体、イソチアゾリノン誘導体、トリハロメチルチオ化合物、第四アンモニウム塩、ビグアニド化合物、アルデヒド類、フェノール類、ベンズイミダゾール誘導体、ピリジンオキシド、カルバニリド、ジフェニルエーテル等の材料が挙げられる。
また、無機系の材料としては、ゼオライト系、シリカゲル系、ガラス系、リン酸カルシウム系、リン酸ジルコニウム系、ケイ酸塩系、酸化チタン、酸化亜鉛、等が挙げられる。
【0094】
上記無機系の抗菌剤としての体積平均粒子径は、0.1〜10μmの範囲であることが好ましく、0.3〜5μmの範囲であることが好ましい。抗菌剤は基本的に前記塗工層表面に露出していることが望ましい。よって前記塗工層の膜厚に応じて上記体積平均粒子径を選出する。体積平均粒径が大き過ぎると抗菌剤が塗工層から脱離して粉落ち現象が発生し、フィルム表面が損傷し易くなったり、さらに曇り(ヘイズ度)が増大することとなる。
【0095】
さらに、上記抗菌剤の塗工層中の含有量は、前記塗工層形成樹脂に対して0.05〜5質量%の範囲であることが好ましく、0.1〜3質量%の範囲であることがより好ましい。
【0096】
なお、画像受像層としての塗工層には、必要に応じて、熱安定剤、酸化安定剤、光安定剤、滑剤、顔料、可塑剤、架橋剤、耐衝撃性向上剤、抗菌性、難燃剤、難燃助剤、及び帯電防止剤などの各種プラスチック添加剤を併用することができる。
【0097】
少なくとも、樹脂とフィラーとから構成される前記帯電制御層102や塗工層は、以下の方法によって基体101の表面に形成される。
上記各層は、少なくとも樹脂とフィラー等とを有機溶媒、もしくは水などを用いて混合し、超音波、ウエーブローター、アトライターやサンドミルなどの装置により均一に分散させ塗工液を作製し、該塗工液をそのままの状態で、基体101の表面へ塗布あるいは含浸させることによって形成することができる。
【0098】
塗布あるいは含浸させる方法としては、ブレードコーティング法、ワイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法、ロールコーティング法等の通常使用される方法が採用される。
上記塗工は、例えば帯電制御層と塗工層とを両方有する場合、あるいは塗工層を両面に有する場合には、どちらを先に塗工してもよいし、同時に塗工してもよい。
【0099】
但し、前記塗工液の作製においては、溶媒として基体101の表面を溶解させる良溶媒を使用することが好ましい。このような良溶媒を使用すると、基体101と塗工層との結びつきが非常に高くなる。その原因は、貧溶媒を使用した場合、塗工層と基体101との間に明確な界面が存在することで、ラミネート後、電子写真用ラミネートフィルム10とコア基材20との接着性が不十分なのに対し、良溶媒を使用した場合は、上記明確な界面が存在せず、基体101の表面と塗工層とが融合したものとなって、前記接着性が十分高くなるものである。
【0100】
なお、上記基体101表面に対して良溶媒であるとは、溶媒が基体101の表面に接触した場合、基体101に何らかの作用を及ぼし、基体101の表面が少し侵される(溶媒除去後、わずかに表面に曇り等が観察される)程度以上の溶解性を有することをいう。
【0101】
基体101の表面に塗工層を形成する際の乾燥は、風乾でもよいが、熱乾燥を行えば容易に乾燥できる。乾燥方法としては、オーブンに入れる方法、オーブンに通す方法、あるいは加熱ローラに接触させる方法など通常使用される方法が採用される。また、前述した帯電制御層102も同様の方法によって形成することができる。
【0102】
このようにして基体101の表面に形成される帯電制御層102などの機能性制御手段の層の膜厚は、0.1〜20μmの範囲であることが好ましく、1.0〜10μmの範囲であることがより好ましい。
また、前記塗工層の膜厚は、同様に0.1〜20μmの範囲であることが好ましく、1.0〜10μmの範囲であることがより好ましい。
【0103】
次に、以上の方法で形成した帯電制御層及び画像受像層としての塗工層を有する未印刷ラミネートフィルムに、電子写真方式によって画像を形成する方法を以下に述べる。
電子写真方式による未印刷ラミネートフィルムへの画像形成は、電子写真用感光体(潜像担持体)の表面に均一に電荷を与え帯電させた後、その表面に、得られた画像情報(情報)を露光し、露光に対応した静電潜像を形成する(潜像形成工程)。次に、前記感光体表面の静電潜像に現像器から画像形成材料であるトナーを供給することで、静電潜像がトナーによって可視化現像される(トナー画像が形成される:現像工程)。さらに、形成されたトナー画像を、未印刷ラミネートフィルム表面の画像受像層(塗工層)が形成された面(ラミネート面)に転写し(転写工程)、最後に熱や圧力などによりトナーが画像受像層表面に定着されて(定着工程)、画像記録体ができあがる。ここでいう画像記録体とは、本発明における電子写真用ラミネートフィルムである。
【0104】
本発明においては、トナー画像が形成された電子写真用ラミネートフィルムは上記潜像形成工程、現像工程、及び転写工程を必須の工程として作製され、必要に応じて、上記定着工程を用いて作製される。そして、トナー画像が形成された電子写真用ラミネートフィルムの作製に定着工程を含まない場合には、後述するラミネート工程において、ラミネートと定着とを同時に行う方式を採ることができ工程の簡略化、省エネルギー化を図ることができる。
【0105】
前記のように、ラミネートフィルムのラミネート面に転写されるトナー画像は、電子写真用感光体に露光される情報に応じて形成されるものである。そしてこの情報は、画像情報であってもよく、文字情報等であってもよい。
【0106】
また、上記情報は可変情報であってもよい。すなわち、前記画像形成において、未印刷ラミネートフィルム表面に形成されるトナー画像は、例えば、複数枚の画像形成においてすべて同一ではなく、1枚ごとに可変情報である情報に応じて異なるトナー画像であってもよい。
【0107】
さらに、前記情報は個人情報であってもよい。本発明の情報記録媒体は、既述の如く、キャッシュカードや社員証、学生証、個人会員証、居住証、各種運転免許証、各種資格取得証明などに適用可能なものであり、このような用途に使用される場合、前記情報としては、顔写真、本人照合用画像情報、氏名、住所、生年月日等の個人情報が主体となる。
【0108】
本発明における電子写真用ラミネートフィルムは、画像形成面をラミネート面とするものであるため、未印刷ラミネートフィルムの表面の画像受像層に形成される画像は反転画像(鏡像画像)とする必要があり、前記感光体表面に静電潜像を形成する際には、感光体表面に露光される画像情報としては鏡像の情報が提供されることが好ましい。
【0109】
さらに、ラミネートフィルム10表面の単位面積当りのトナー質量TMAは、文字情報に応じた黒画像の場合は0〜0.7mg/cmの範囲であることが好ましく、フルカラー画像の場合には0〜2.1mg/cmの範囲であることが好ましい。
【0110】
本発明に用いられるトナーは、特に製造方法により限定されるものではなく、例えば結着樹脂と着色剤、離型剤、必要に応じて帯電制御剤等を混練、粉砕、分級する混練粉砕法、混練粉砕法にて得られた粒子を機械的衝撃力または熱エネルギーにて形状を変化させる方法、結着樹脂の重合性単量体を乳化重合させ、形成された分散液と、着色剤、離型剤、必要に応じて帯電制御剤等の分散液とを混合し、凝集、加熱融着させ、トナー粒子を得る乳化重合凝集法、結着樹脂を得るための重合性単量体と着色剤、離型剤、必要に応じて帯電制御剤等の溶液を水系溶媒に懸濁させて重合する懸濁重合法、結着樹脂と着色剤、離型剤、必要に応じて帯電制御剤等の溶液を水系溶媒に懸濁させて造粒する溶解懸濁法等により得られるものが使用できる。また上記方法で得られたトナーをコアにして、さらに凝集粒子を付着、加熱融合してコアシェル構造をもたせる製造方法など、公知の方法を使用することができるが、形状制御、粒度分布制御の観点から水系溶媒にて製造する懸濁重合法、乳化重合凝集法、溶解懸濁法が好ましく、乳化重合凝集法が特に好ましい。
【0111】
トナーは結着樹脂と着色剤、離型剤等とからなり、必要であれば、シリカや帯電制御剤を用いてもよい。体積平均粒径は2〜12μmの範囲が好ましく、3〜9μmの範囲がより好ましい。また、トナーの平均形状指数(ML/A:MLはトナー粒子の絶対最大長、Aはトナー粒子の投影面積を各々示す)が115〜140の範囲のものを用いることにより、高い現像、転写性、及び高画質の画像を得ることができる。
また、上記トナーの軟化点は、60〜150℃の範囲が好ましく、90〜120℃の範囲がより好ましい。
【0112】
定着時にトナーは、熱や圧力が同時に印加されるため画像受像層表面に定着される訳であるが、同時にトナーは定着部材と接触するため、トナーが低粘性であったり、定着部材との親和性が高い場合などでは、定着部材に一部移行し、オフセットとして定着部材に残留するため、定着部材の劣化を招き、結果として定着器の寿命を短縮させてしまうことになる。したがって、電子写真用ラミネートフィルムが画像記録体として使用される場合には、トナー画像の充分な定着性と定着部材との剥離性とを得ることが必要となる。
【0113】
しかしながら、本発明に用いる画像受像層(塗工層)表面や基体101表面は、トナーとの接着性がよいため、トナーが溶融し、粘性が生じる温度以下で十分にラミネートフィルム表面に定着する。この溶融温度を超えて必要以上に定着温度を上げると、基体101のビカット軟化温度を大きく超える領域になり、基体101が収縮してシワになったり、変形が大きくなって使用不可能になったり、また、定着部材に巻付いて結果として定着器の寿命を短縮してしまう場合がある。
【0114】
このため、本発明においては、電子写真用ラミネートフィルム表面に形成されたトナー画像の定着を、該電子写真用ラミネートフィルム表面の温度が、トナーの溶融温度以下となるようにして行うことが好ましい。通常のトナーの溶融温度を考慮すると、前記電子写真用ラミネートフィルムの表面温度が130℃以下となるようにして行うことが好ましく、110℃以下となるようにして行うことがより好ましい。
【0115】
上記のようにラミネートフィルム表面の温度を130℃以下としてトナーの定着を行う場合であっても、前記のような理由から、定着時のラミネートフィルム表面の温度は、前記基体101のビカット軟化温度以下であることが好ましく、さらには、定着時のラミネートフィルム表面の温度は、トナーの軟化温度と同等程度とすることも可能である。
【0116】
ここで、前記定着工程がない場合や、定着工程があってもラミネートフィルム表面の温度がトナーの軟化温度より低い場合、トナー樹脂がラミネートフィルム10の表面で未定着状態となり、コア基材20と重ね合わせてラミネート接着するまでの工程によっては、ラミネートフィルム10どうしや、ラミネートフィルム10とコア基材20が擦れたり、手でトナー画像を触ってしまったりして、トナー画像がずれたり欠落してしまう場合がある。前記のように、定着工程を省いて、ラミネート工程で定着も兼ねるという方法もあるが、上記の理由から、定着工程はあった方が好ましく、定着時のラミネートフィルム表面の温度は、トナーの軟化温度と同等程度以上であることがより好ましい。
【0117】
また、上記条件で定着を行う場合であっても、基体101によっては、熱変形を起こす温度領域に入ってしまう場合がある。その場合、特にラミネートフィルム10のコシが弱くなり、定着装置の加熱ロールに巻付きやすくなってくる。このような場合は、紙などと重ね合わせて搬送し、定着装置でのラミネートフィルムのコシを補ったり、フィルムエッジ部分にガイドが当たるように定着装置内を改造/調整することが望ましい。
【0118】
一方、本発明の電子写真用ラミネートフィルムでは、定着時に非画像部でも定着部材と接触することになり、トナーと同様の離型性などの性能が要求されている。
そこで、既述の如く、本発明では、少なくとも熱溶融性ポリエステル樹脂を含む画像受像層(塗工層)を基体101の片面に形成することが好ましく、また、熱溶融性樹脂、もしくは熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂、電子線硬化樹脂が好ましく含まれ、添加剤として離型剤などを好ましくは含有させることにより、定着工程における定着部材への付着防止を図ることができ、加えて、帯電制御剤の添加により電子写真方式における転写性能維持はもとより、排紙トレイ収容性及び堆積フィルムの捌き性能、さらには次工程でのコア基材との積層位置決め精度を向上させることができる。
【0119】
次に、前記トナー画像が設けられた電子写真用ラミネートフィルムを、ラミネート面を不透明なコア基材と重ね合わせ接合するラミネート工程について説明する。
本発明に用いられるコア基材20としては、情報記録媒体としたときのラミネートフィルムに形成された画像が見えやすいよう不透明であることが好ましく、白色化したプラスチックフィルムが代表的に使用される。
【0120】
コア基材用樹脂としては、前記ラミネートフィルムの基体101に用いたものと同様なものを用いることができ、ポリアセテートフィルム、三酢酸セルローズフィルム、ナイロンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリイミドフィルム、セロハン、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂フィルムなどを好ましく用いることができる。
【0121】
上記の中でも、ポリエステルフィルム、特に、PET(ポリエチレンテレフタレート)のエチレングリコール成分の半分前後を1,4−シクロへキサンメタノール成分に置き換えたPETGと呼ばれるものや、前記PETにポリカーボネートを混ぜアロイ化させたもの、さらに二軸延伸しないPETで、A−PETと呼ばれる非晶質系ポリエステル等をより好ましく用いることができる。
【0122】
本発明においては、前述のように塩素を含まない基材の使用を考慮し、さらなる材料として、前記ポリスチレン系樹脂フィルム、ABS樹脂フィルム、AS(アクリロニトリル−スチレン)樹脂フィルム、またPETフィルムや、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂フィルムに、ポリエステルやEVA等のホットメルト系接着剤が付加されているフィルム等も好ましく用いることができる。
【0123】
プラスチックを白色化する方法としては、白色顔料、例えば、酸化珪素、酸化チタン、酸化カルシウム等の金属酸化物微粒子、有機の白色顔料、ポリマー粒子等をフィルム中に混入させる方法が使用できる。また、プラスチックフィルム表面にサンドブラスタ処理やエンボス加工等を施すことにより、プラスチックフィルムの表面を凹凸にし、その凹凸による光の散乱によりプラスチックフィルムを白色化することもできる。
【0124】
本発明におけるコア基材20のビカット軟化温度は、70〜130℃の範囲であることが好ましく、80〜120℃の範囲であることがより好ましい。
上記ビカット軟化温度が130℃を超えると、ラミネート工程において、電子写真用ラミネートフィルム10(オーバーシート)にコア基材20(コアシート)を十分に密着・接着させることができない場合がある。また、ビカット軟化温度が70℃に満たないと、上記密着・接着は十分であってもコア基材20が軟化しすぎてしまい、情報記録媒体とした場合に、カール・波打ち・軟化樹脂の流れによる変形や、画像歪みが発生してしまう場合がある。
【0125】
本発明に用いられるコア基材20としては、厚さ50〜5000μmの範囲のプラスチックからなるフィルムを用いることが好ましく、厚さ100〜1000μmの範囲のPETGフィルムを用いることがより好ましい。
【0126】
本発明においては、最終的な情報記録媒体がICカード等として用いられる場合には、コア基材20として、その内部または表面に半導体回路を有するものを用いることができる。
コア基材20中に半導体回路を内蔵させる方法としては、前記半導体回路が固定されたインレットと呼ばれるシートを、コア基材20を構成するシート材料間に挟み、熱プレスによって熱融着一体化させる方法が一般的に好ましく用いられる。また、上記インレットシートなしに直接、半導体回路を配置し、同様に熱融着一体化させる方法も可能である。
【0127】
その他、上記熱融着によらず、ホットメルト等の接着剤を用いて、前記コア基材20を構成するシートどうしを貼り合わせ、同様に、半導体回路を内蔵させることも可能であるが、これらに限られるものではなく、例えば、ICカードに半導体回路を内蔵させる方法であれば、いずれも前記コア基材20の製造方法として適用することができる。
さらに、情報記録媒体として使用上問題がなければ、半導体回路をコア基材20の内部ではなく、表面に露出した状態で配置することも可能である。
【0128】
なお、本発明のプラスチックシートがICカードだけでなく、磁気カード等として用いられる場合には、必要に応じてコアシートにアンテナ、磁気ストライプ、外部端子などが埋め込まれる。また、磁気ストライプ、ホログラム等が印刷されたり、必要文字情報がエンボスされる場合がある。
【0129】
本発明の情報記録媒体は、前記トナー画像が設けられた電子写真用ラミネートフィルムを、ラミネート面を不透明なコア基材と重ね合わせ、ラミネート工程において接合(ラミネート)されて作製される。
【0130】
上記電子写真用ラミネートフィルム10とコア基材20との重ね合わせは、ラミネートフィルム10とコア基材20とを手で保持して揃えることにより行ってもよいし、前記画像形成後に設けられた丁合いトレイなどにラミネートフィルム10及びコア基材20を順次排出し、自動的に揃えることにより行ってもよい。
【0131】
前記ラミネート工程における圧着方法としては、特に限定されるものではなく、従来公知の各種ラミネート技法、並びにラミネート装置をいずれも好適に採用することができる。本発明においては、熱を加えることによりラミネートするヒートプレス法を用いることが好ましく、例えば、前記ラミネートフィルム10及びコア基材20の積層体を、熱ロール対などによるニップ部に挿通させることにより、両者をある程度熱溶融させ熱融着させる、通常のラミネート技法、並びにラミネート装置を用いて、圧着させることができる。
【0132】
なお、前述の定着工程を行わないでフィルム表面にトナー画像を形成したラミネートフィルム10(未定着ラミネートフィルム)をラミネート工程に用いる場合には、前記ラミネート温度を定着工程を経たラミネートフィルム10を用いる場合に比べ、若干高めにすることにより、トナーの発色性等を確保することができる。
【0133】
ラミネートされた前記積層体は、そのまま本発明の情報記録媒体となり得るが、ここで、電子写真用ラミネートフィルムに個別の画像が複数形成されている場合、この各画像毎に裁断し、所定サイズの複数の情報記録媒体を得る。
【0134】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例及び比較例における「部」は質量部を意味する。
(実施例1)
本発明における電子写真用ラミネートフィルム(ラミネートフィルム1)を製造した。以下、その製造方法を工程ごとに説明する。
【0135】
<基体、電子写真用ラミネートフィルムの作製>
透明高分子導電剤10部(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製:イルガスタットP−22)とPETG樹脂(Eastman Chemicals社製:Eastar PETG6763、ビカット軟化温度:85℃)90部とを混合し、この混合物をベント付2軸押し出し機を用いて、240℃の温度にて溶融混錬した。続いて、ダイより下方に溶融フィルム状態にて押し出し、ダイの同一直線に配置された冷却マンドレルの外周面に接触せしめて80℃にて冷却し、膜厚100μmの透明なフィルムである基体1を得た。この基体1の表面抵抗値は2.8×1010Ω/□であり、ビカット軟化温度は78℃であった。これをA4サイズにカットしてラミネートフィルム1を作製した。
【0136】
<カード(情報記録媒体)の作製>
上記ラミネートフィルム1(画像未形成)の表面に、富士ゼロックス(株)社製カラー複写機DocuColor1250改造機(定着時のラミネートフィルムの表面温度が、95〜100℃の範囲になるように改造したもの)でベタ画像を含むカラーの鏡像画像を印字し、該鏡像画像が形成されたラミネートフィルム1を作製した。
【0137】
表面がPETGで内部がA−PETであるA4サイズの白色シート(三菱樹脂社製:ディアクレールW2012、厚さ:500μm、ビカット軟化温度:85℃)をコア基材1とし、このコア基材1の表裏に、前記ラミネートフィルム1を各フィルムの四隅の位置が合うようにして画像面(ラミネート面)で重ね合わせた。
【0138】
上記位置決め、重ね合わせを行った積層体(ラミネートフィルム1/コア基材/ラミネートフィルム1)を、ラミネーター(フジプラ(株)社製:ラミパッカーLPD3206 City)を用い、160℃、送り速度0.3m/min(5mm/sec)の条件ででラミネートし、カード1を得た。
【0139】
<電子写真用ラミネートフィルム、カードの性能評価>
前記カード1作製の各工程において、ラミネートフィルム1の機内搬送・画像印字後の排紙トレイ収容性、画質、捌き作業性、コア基材1との積層位置決め作業性、ラミネート品質(耐埃混入)、及びラミネート性(剥離強度)を、各々下記基準にて評価し、電子写真用ラミネートフィルムとしての性能と、カード(情報記録媒体)としての性能を確認した。
【0140】
−排紙トレイ収容性評価−
ラミネートフィルム1のカラー複写機における排紙トレイ収容性は、前記ラミネートフィルム1の鏡像画像形成を、前記カラー複写機DocuColor1250改造機の手差しトレイにラミネートフィルム1を30枚セットし、連続で30枚印字させることにより行い、排紙トレイにラミネートフィルム1が30枚積層収容される状態を評価した。
【0141】
評価基準は、以下の通りとした。
◎:通常通り1枚も引っかかりなくほとんどずれずに積層される。
○:通常通り1枚も引っかかりはないが少しずれて積層される。
△:ラミネートフィルム1の後端がカラー複写機の出口(Exit)に1枚以上引っかかったまま積層される。
×:引っかかりがありジャム(フィルムつまり)となる。
【0142】
−画質(転写性)評価−
画質(転写性)は、ラミネートフィルム1を用いて高温高湿条件(28℃、85%RH:A条件)、室温条件(22℃、55%RH:B条件)、低温低湿(10℃、15%RH:C条件)で画像を出力したときの、ラミネートフィルム1表面の文字の正確な印字性(印字再現性)を評価した。
【0143】
評価基準は、以下の通りとした。
○:どの条件でも問題ない。
×:いずれかの条件で問題があった(例:A×、C×など)。
【0144】
−捌き作業性評価−
前記カラー複写機における排紙トレイ収容後のラミネートフィルム1の捌き作業性は、積層されたラミネートフィルム1にガムテープでフックを貼り付け、フックにバネばかりを掛けて、上から1枚ずつ約100mm/secの速度でラミネートフィルム面と水平方向に手でずらした時の、ラミネートフィルム1間の最大静電吸着力(密着力)を5回測定し、その平均値(N)で評価した。
【0145】
評価基準は、以下の通りとした。
◎:ラミネートフィルム1間の静電吸着力が0.49N以下で抵抗なく捌ける。
○:静電吸着力が0.49Nを超えて1.47N以下で容易に捌ける。
△:記静電吸着力が1.47Nを超えて4.9N以下で捌き難くなる。場合△、×:静電吸着力が4.9Nを超えて容易には捌けない。
【0146】
−積層位置決め作業性評価−
積層位置決め作業性は、ラミネート工程前のコア基材1とラミネートフィルム1との重ね合わせにおいて、ラミネートフィルム1を画像面で重ね合わせようとした時の難易度により判断した。
【0147】
評価基準は、以下の通りとした。
◎:前記3枚のフィルムの両脇を手で軽く保持して底部を1、2回揃える操作により、四隅の位置合せがまったく抵抗なくできる。
○:上記と同様にして4、5回揃える操作により、四隅の位置合せが容易にできる。
△:左右の角を片方ずつ手で合わせてから、全体のしわをのばすような操作をしないと四隅の位置合せができない。
×:上記以外のケースで、フィルムどうしをずらすこと自体困難で、四隅の位置合せが容易にできない。
【0148】
−ラミネート品質(耐埃ゴミ混入)評価−
ラミネート品質に関しては、前記ラミネート後のカード1について、ラミネートフィルム1とコア基材1との間の埃ゴミの混入を、目視により以下の基準で評価した。
【0149】
○:埃ゴミの混入が確認できない。
△:わずかに埃ゴミが確認できる。
×:埃ゴミが多数確認できる。
【0150】
−ラミネート性(剥離強度)評価−
ラミネート性に関しては、前記ラミネート後のカード1について、基材1とラミネートフィルム1との界面をカッターナイフで引き剥がし、その部分を持って手でひき剥したときの状況により、以下の基準により評価した。
【0151】
◎:まったく剥れない。
○:剥れるがすぐにラミネートフィルム1がちぎれてしまう。
△:ラミネートフィルム1は剥れるが剥れた面の画像が乱れ、偽造が困難だと思われる。
×:上記以外で明らかにラミネートフィルム1が容易に剥がれる。
【0152】
−ラミネート画質(トナー画像ずれ)評価−
ラミネート画質に関しては、前記ラミネート後のカード1について、目視により画像ずれの程度を以下の基準により評価した。
【0153】
○:画像のずれが目視で確認できない。
△:画像のずれがわずかに確認できる。
×:画像の欠落が確認できる。
以上の結果を、表1にまとめて記載した。
【0154】
(実施例2)
実施例1において、基体材料として、透明高分子導電剤18部(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製:イルガスタットP−18)とPETG樹脂(Eastman Chemicals社製:Eastar PETG6763、ビカット軟化温度85℃)82部とを用いた以外は実施例1と同様にして、基体2を得た。この基体2の表面抵抗値は8.5×1012Ω/□であり、ビカット軟化温度は75℃であった。これをA4サイズにカットしてラミネートフィルム2を作製した。
【0155】
次いで、ラミネートフィルム1の代わりにラミネートフィルム2を用いた以外は実施例1と同様にしてカード2を作製した。そしてこれらの各工程に関し、実施例1と同様してラミネートフィルム2及びカード2の評価を行った。
結果を表1にまとめて記載した。
【0156】
(実施例3)
実施例1において、基体材料として、透明高分子導電剤7部(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製:イルガスタットP−18)と、界面活性剤3部(日本油脂社製:エレガン264WAX)と、PETGとポリカーボネートとのアロイ樹脂(Eastman Chemicals社製:Eastalloy DA003、ビカット軟化温度118℃)90部を用いた以外は実施例1と同様にして、基体3を得た。この基体3の表面抵抗値は5.8×10Ω/□であり、ビカット軟化温度は107℃であった。これをA4サイズにカットしてラミネートフィルム3を作製した。
【0157】
次いで、ラミネートフィルム1の代わりにラミネートフィルム3を用いた以外は実施例1と同様にしてカード3を作製した。そしてこれらの各工程に関し、実施例1と同様してラミネートフィルム3及びカード3の評価を行った。
結果を表1にまとめて記載した。
【0158】
(比較例1)
実施例1において、基体材料として、透明高分子導電剤12.5部(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製:イルガスタットP−18)とPETG樹脂(Eastman Chemicals社製:Eastar PETG6763、ビカット軟化温度85℃)87.5部を用いた以外は実施例1と同様にして、基体4を得た。この基体4の表面抵抗値は1.0×1014Ω/□であり、ビカット軟化温度は80℃であった。これをA4サイズにカットしてラミネートフィルム4を作製した。
【0159】
次いで、ラミネートフィルム1の代わりにラミネートフィルム4を用いた以外は実施例1と同様にしてカード4を作製した。そしてこれらの各工程に関し、実施例1と同様してラミネートフィルム4及びカード4の評価を行った。
ラミネートフィルム4は画質(転写性)が悪く、画像濃度が低下し、低温低湿条件で文字抜けなど発生し画質が悪かった。また、静電吸着力が非常に大きいため排紙トレイ収容性、捌き、積層作業性ともに悪く、埃ゴミが多く吸着してラミネート面内に混入して積層されてしまいラミネート品質が悪かった。
評価結果を表1にまとめて記載した。
【0160】
(比較例2)
<塗工液B−1の調製>
ポリエステル樹脂(綜研化学社製:サーモラックF−1、メチルエチルケトン溶液中の固形分30質量%)10部、導電性のITO微粉体(三井金属社製:パストランITO)12部、トルエン7部、及びブタノール3部を混合して、ペイントシェーカーで十分撹拌し、塗工液B−1を調製した。
【0161】
<電子写真用ラミネートフィルムの作製>
この塗工液B−1を、表裏がPETG層でコアがPETであるフィルム(DuPont社製:メリネックス342、表面PETGのビカット軟化温度85℃、厚さ:100μm)を基体5として、その表裏にワイヤーバーを用いて塗工し、90℃で1分間乾燥させ、膜厚0.5μmの帯電防止層を形成したラミネートフィルム5を得た。このラミネートフィルム5の表面抵抗値は1.0×10Ω/□であった。これをA4サイズにカットして使用した。
【0162】
次いで、ラミネートフィルム1の代わりにラミネートフィルム5を用いた以外は実施例1と同様にしてカード5を作製した。そしてこれらの各工程に関し、実施例1と同様してラミネートフィルム5及びカード5の評価を行った。
ラミネートフィルム5は、高温高湿下で文字のにじみが発生し、画質(転写性)が悪かった。一方、静電吸着力が非常に小さいため排紙トレイ収容性、捌き、積層作業性ともに極めて良く、埃ゴミもほとんど吸着せずラミネートされ、ラミネート品質は良かった。
評価結果をまとめて表1に記載した。
【0163】
(比較例3)
比較例2において、塗工液B−1を、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム(旭化成社製:サンテックEVA:EF1530、ビカット軟化温度:66℃、厚さ:100μm)である基体6の表面に塗工した以外は比較例2と同様にして、ラミネートフィルム6を作製した。このラミネートフィルム6の表面抵抗値は3.0×1013Ω/□であった。
【0164】
次いで、ラミネートフィルム1の代わりにラミネートフィルム6を用いた以外は実施例1と同様にしてカード6を作製を試みたが、ラミネートフィルム6は、フィルムの軟化温度が低いため、全てのサンプルがカラー複写機の定着装置で巻付き、画像を定着したラミネートフィルムが得られなかった。そのため、以後の評価ができなかった。
評価結果を表1に記載した。
【0165】
(実施例4)
<画像受像層塗工液B−2の調製>
ポリエステル樹脂(綜研化学社製:フォレットFF−4、固形分30質量%)10部、マット剤として架橋型メタクリル酸エステル共重合物微粒子(綜研化学社製:MP−1000、体積平均粒子径:10μm)0.05部、紫外線吸収剤として2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール(住友化学社製:Sumisob200)0.5部、酸化防止剤として(堺化学工業(株)社製:Chelex−500)0.1部、さらに界面活性剤(日本油脂社製:エレガン264WAX)0.2部、さらに難燃剤としてパークロロペンタシクロデカンを0.6部とを、トルエン10部とメチルエチルケトン30部との混合溶媒中に添加して十分撹拌し、画像受像層塗工液B−2を調製した。
【0166】
<電子写真用ラミネートフィルムの作製>
表裏がPETG層でコアがPETであるフィルム(Dupont社製:メリネックス342、表面PETGのビカット軟化温度:85℃、厚さ:100μm)を基体7とし、画像受像層塗工液B−2を、その表裏にワイヤーバーを用いて塗工し、90℃で1分間乾燥させ、膜厚2.0μmの画像受像層を形成したラミネートフィルム7を作製した。このラミネートフィルム7の表面抵抗値は5.8×10Ω/□であった。これをA4サイズにカットして使用した。
【0167】
次いで、ラミネートフィルム1の代わりにラミネートフィルム7を用いた以外は実施例1と同様にしてカード7を作製した。そしてこれらの各工程に関し、実施例1と同様してラミネートフィルム7及びカード7の評価を行った。
結果を表1にまとめて記載した。
【0168】
(実施例5)
表裏がPETGでコアがポリカーボネート樹脂であるフィルム(三菱樹脂社製:ディアフィックス、ビカット軟化温度:86℃、厚さ100μm)を基体8とし、実施例4で用いた画像受像層塗工液B−2を、その表裏にワイヤーバーを用いて塗工し、90℃で1分間乾燥させ、膜厚2.0μmの画像受像層を形成したラミネートフィルム8を作製した。このラミネートフィルム8の表面抵抗値は6.0×10Ω/□であった。これをA4サイズにカットして使用した。
【0169】
次いで、ラミネートフィルム1の代わりにラミネートフィルム8を用いた以外は実施例1と同様にしてカード8を作製した。そしてこれらの各工程に関し、実施例1と同様してラミネートフィルム8及びカード8の評価を行った。
結果を表1にまとめて記載した。
【0170】
(実施例6)
実施例4において、基体7の片面に画像受像層塗工液B−2をワイヤーバーを用いて塗工した以外は実施例4と同様にして、片面に膜厚2.0μmの画像受像層を形成したラミネートフィルム9を作製した。このラミネートフィルム9の画像受像層の表面抵抗値は5.8×10Ω/□であり、裏面の表面抵抗値は2.3×1015Ω/□であった。これをA4サイズにカットして使用した。
【0171】
次いで、ラミネートフィルム1の代わりにラミネートフィルム9を用いた以外は実施例1と同様にしてカード9を作製した。そしてこれらの各工程に関し、実施例1と同様してラミネートフィルム9及びカード9の評価を行った。
結果を表1にまとめて記載した。
【0172】
(比較例4)
実施例4において、画像受像層塗工液B−2を用いた塗工を行わず、基体7そのものをラミネートフィルム10とした。このラミネートフィルム10の表裏の表面抵抗値は1.0×1017Ω/□、3.0×1017Ω/□であった。これをA4サイズにカットして使用した。
【0173】
次いで、ラミネートフィルム1の代わりにラミネートフィルム10を用いた以外は実施例1と同様にしてカード10を作製した。そしてこれらの各工程に関し、実施例1と同様してラミネートフィルム10及びカード10の評価を行った。
結果を表1にまとめて記載した。
【0174】
(比較例5)
厚さ100μmの二軸延伸PETフィルム(東レ社製:ルミラー100T60、ビカット軟化温度は240℃)を基体11とした。この基体11の表面抵抗値は1×1016Ω/□であった。これをA4サイズにカットしてラミネートフィルム11を作製した。
【0175】
次いで、ラミネートフィルム1の代わりにラミネートフィルム11を用いた以外は実施例1と同様にしてカード11を作製した。そしてこれらの各工程に関し、実施例1と同様してラミネートフィルム11及びカード11の評価を行った。ラミネートフィルム11は、ビカット軟化温度が高いため、ラミネート(接着)させることができなかった。
評価結果を表1にまとめて記載した。
【0176】
(実施例7)
実施例1において、富士ゼロックス(株)社製カラー複写機DocuColor1250改造機の条件を、定着時のラミネートフィルムの表面温度が、125〜130℃になるように改造して、ベタ画像を含むカラーの鏡像画像を印字した以外は実施例1と同様にして、該画像が形成されたラミネートフィルム12を作製した。
【0177】
次いで、ラミネートフィルム1の代わりにラミネートフィルム12を用いた以外は実施例1と同様にしてカード12を作製した。そしてこれらの各工程に関し、実施例1と同様してラミネートフィルム12及びカード12の評価を行った。
評価結果を表1にまとめて記載した。
【0178】
(実施例8)
実施例1において、富士ゼロックス(株)社製カラー複写機DocuColor1250改造機の条件を、定着時のラミネートフィルムの表面温度が、70〜75℃になるように改造して、ベタ画像を含むカラーの鏡像画像を印字した以外は実施例1と同様にして、該画像が形成されたラミネートフィルム13を作製した。
【0179】
次いで、ラミネートフィルム1の代わりにラミネートフィルム13を用いた以外は実施例1と同様にしてカード13を作製した。そしてこれらの各工程に関し、実施例1と同様してラミネートフィルム13及びカード13の評価を行った。
結果を表1にまとめて記載した。
【0180】
(実施例9)
実施例1のラミネートフィルムへの画像形成において、富士ゼロックス(株)社製カラー複写機DocuColor1250改造機の条件を、定着工程直前でマシンをシャットダウンさせて、ベタ画像を含むカラーの鏡像画像を印字した以外は実施例1と同様にして、未定着の画像が形成されたラミネートフィルム14を作製した。
【0181】
次いで、ラミネートフィルム1の代わりにラミネートフィルム14を用いた以外は実施例1と同様にしてカード14を作製した。そしてこれらの各工程に関し、実施例1と同様してラミネートフィルム14及びカード14の評価を行った。なお、本実施例では捌き作業性の評価は行わなかった。積層位置決め作業性は、未定着のトナー画像を擦らないように作業するのが極めて難しく、画像が擦れてラミネート画質がやや悪化した。
評価結果を表1にまとめて記載した。
【0182】
【表1】
Figure 2004251973
【0183】
【発明の効果】
本発明によれば、既述の電子写真用ラミネートフィルムを容易に製造することができ、かつ、当該電子写真用ラミネートフィルムの表面に、高品質の画像を形成することができるだけでなく、静電吸着力が小さいため、コア基材との積層位置決めが容易で、ほこり等のゴミが付着し難く、ラミネート強度も十分強い情報記録媒体を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の情報記録媒体の構成の一例を示す概略斜視図である。
【図2】本発明の電子写真用ラミネートフィルムの構成の一例を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
10、30 電子写真用ラミネートフィルム
20 コア基材
101 基体
102、103 帯電制御層

Claims (12)

  1. 少なくとも片面の表面抵抗値が10〜1013Ω/□の範囲であり、ラミネート面に情報に応じたトナー画像が形成された1以上の電子写真用ラミネートフィルムと、
    該電子写真用ラミネートフィルムと前記ラミネート面で重ね合わされ接合された不透明なコア基材と、を含む構成からなることを特徴とする情報記録媒体。
  2. 前記電子写真用ラミネートフィルムの基体のビカット軟化温度が、70〜130℃の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体。
  3. 前記情報が、可変情報であることを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体。
  4. 前記可変情報が、個人情報であることを特徴とする請求項3に記載の情報記録媒体。
  5. 前記コア基材のビカット軟化温度が、70〜130℃の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体。
  6. 前記コア基材が、その内部または表面に半導体回路を有することを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体。
  7. 前記基体及び/またはコア基材が、非塩素系樹脂を主成分とすることを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体。
  8. 前記基体の少なくともラミネート面側に、表面抵抗値が10〜1013Ω/□の範囲であり、かつ、ビカット軟化温度が70〜130℃の範囲である1層以上の塗工層を設けたことを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体。
  9. 潜像担持体表面に情報に基づく静電潜像を形成する潜像形成工程と、該静電潜像をトナー画像として現像する現像工程と、このトナー画像を透明な電子写真用ラミネートフィルムのラミネート面に転写する転写工程と、前記トナー画像が設けられた電子写真用ラミネートフィルムを、ラミネート面を不透明なコア基材と重ね合わせ接合するラミネート工程と、を含む情報記録媒体の製造方法であって、
    前記電子写真用ラミネートフィルムの少なくとも片面の表面抵抗率が、10〜1013Ω/□の範囲であることを特徴とする情報記録媒体の製造方法。
  10. 前記電子写真用ラミネートフィルムの基体のビカット軟化温度が、70〜130℃の範囲であることを特徴とする請求項9に記載の情報記録媒体の製造方法。
  11. 前記コア基材のビカット軟化温度が、70〜130℃の範囲であることを特徴とする請求項9に記載の情報記録媒体の製造方法。
  12. 前記転写工程とラミネートフィルム工程との間に、転写されたトナー画像を前記電子写真用ラミネートフィルムの表面に定着する定着工程を有することを特徴とする請求項9に記載の情報記録媒体の製造方法。
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