JP4433695B2 - 画像記録方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、顔写真入りキャッシュカードや社員証、学生証、個人会員証、居住証、各種運転免許証、各種資格取得証明等の非接触式或いは接触式個人情報画像情報入り情報記録媒体、さらに医療現場などで用いる本人照合用画像シートや画像表示板、表示ラベルなどに用いられ、電子写真記録方式、インクジェット記録方式又は昇華型や溶融型の熱転写記録方式によって、画像が記録され後、ラミネートするための画像記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像が記録されるラミネートシート(例えば、印刷用ラミネートシート、情報用ラミネートシート、複写用ラミネートシート、プリンター用ラミネートシートなど)は、用途に応じてA3、A4、B4、B5、はがきサイズのようにシートを小判に断裁して100〜1000枚単位に積載されている。印刷機、複写機又はプリンターにおける使用時には、この小判断裁シート積載体を印刷機又は画像形成装置の給紙部にセットすれば自動的に1枚ずつ画像記録部に搬送されるようになっている。この時、一度に2枚以上のラミネートシートが給紙される不具合(重送)が発生することがある。
【0003】
この重送の発生は、ラミネートシートが無駄(損シート)になることがあるばかりか、画質の低下やシート詰まり(ジャム)等の要因となったり、後工程におけるラミネート加工時に、重送したままの多数枚を貼り合わせてしまったり、余計な仕分け作業が増える等の、品質低下や効率低下の要因となったり、さらには最終ラミネート品質の悪化等の要因となるため改善が必要とされていた。機器の重送防止の対策としては、給紙部に重送防止装置を取り付けることにより改善されてはいるものの、完全な解決には至っていなかった。
【0004】
小判断裁シート積載体の重送防止の対策としては、電子写真方式あるいは熱転写方式で印刷を施すことのできるオーバーヘッドプロジェクター(OHP)で用いる透明受像シートにあっては、以下のものが挙げられる。
【0005】
例えば、微細な凹凸状の表面を有する受像層を設けたり、受像シートにカチオン系の界面活性剤や樹脂からなる塗工層を設けて帯電防止を主体としつつ滑り性を付与するようにしたもの、ワックス類又は無機充填剤を添加した滑性層と帯電防止処理を施した層を設けたもの、透明受像シートの透明受像層あるいは重送防止層に有機樹脂微粒子を含有させこの有機微粒子を透明樹脂層や重送防止層塗膜より突出した状態にしたもの、が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
上述した小判断裁シート積載体の重送防止においては、シート表面に微細な凹凸を設けたり、微粒子を配置することにより、シート間の接触状態を面接触から点接触に変えることにより、シート間の密着力が小さくなり滑り性が良くなったことで、重送が改善されていた。あるいは、シート表面に滑剤やワックスを設けることにより、シート間の滑り性が良くなったことで、重送が改善されていた。しかしながら、これらの対策を施したにもかかわらず重送が発生してしまうことがあった。
【0007】
また、小判断裁紙積載体の重送防止の対策としては、印刷又は情報記録用の小判断裁による紙積載体にあっては、以下のものが挙げられる。例えば、紙積載体の切口端部の折れ返り(バリ)高さが0〜50μの範囲内であるもの、断裁工程と包装工程の間に隣接した用紙の断裁部同志を離反させ略元の位置関係に戻す離反戻し工程を有するもの、が提案されている(例えば、特許文献2、3参照)。
【0008】
一般に、小判断裁紙積載体はギロチンカッターあるいはロータリーカッターと呼ばれる断裁機により断裁加工される。ギロチンカッターは予め大判に断裁した紙の積載体をギロチン式の押切りカッターで所定の大きさの小判に断裁するものである。ロータリーカッターは一度に3〜5本の巻取紙を巻戻しながら連続的に断裁するもので、流れ方向にスリッター刃と呼ばれる丸刃を上下に有し、流れに直角方向にカッター刃と呼ばれる円柱上に長刃を取り付けたものが上下に2本設置され、それらが回転することにより所定の寸法に断裁され、所定枚数に積載される。
【0009】
小判断裁紙の切口状態は、ギロチンカッターでは刃の研磨状態や使用頻度により、またロータリーカッターでは刃の研磨状態や使用による磨耗状態により、更にはスリッター刃あるいはカッター刃の上下の取り付け位置又は取り付け角度によって変化する。特に、切口端部の折れ返り(バリ)高さは刃の研磨状態が悪い場合、使用頻度が多く刃が磨耗して来ている場合(以上ギロチンカッター、ロータリーカッターとも)、カッター刃又は/及びスリッター刃の取り付け位置や角度がずれている場合(ロータリーカッターの場合)に大きくなる。
【0010】
すなわち、紙はこれら刃の剪断力によって断裁されるが、その際切口端部は紙面に対し垂直方向に強い圧迫力を受けるため刃の状態が悪いと切口端部に折れ返り(バリ)が生じる。
【0011】
この切口端部の折れ返り(バリ)高さと重送発生頻度の間には密接な関係があり、小判断裁紙積載体の最上部の1枚が給紙される際、その紙の切口端部の折れ返り(バリ)部分が下の紙の端部を引っ掛けるために下の紙も一緒に給紙され、重送が発生することが判っている。
【0012】
上述した小判断裁紙積載体の重送防止においては、ギロチンカッターによる断裁、ロータリーカッターによる断裁ともに、紙積載体の切口端部の折れ返り(バリ)高さを0〜50μの範囲内に制御することにより、重送が改善されていた。
【0013】
しかしながら、小判断裁シート積載体が、印刷用又は情報用ラミネートシートにあっては、ギロチンカッターによる断裁の場合には、刃の状態が良好でも、重送が発生してしまう問題があった。また、ロータリーカッターによる断裁の場合には、2枚以上重ねて一度に断裁すると、カッター刃の状態が良好でも、重送が発生してしまう問題があった。
【0014】
【特許文献1】
特開平5−330263号公報
【特許文献2】
特開平7−108489号公報
【特許文献3】
特開平7−206254号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の問題点を解決することを目的とする。
すなわち、本発明は、従来の印刷機、複写機及びプリンター等の画像記録装置を大きな改造することなく、そのまま使用して、重送の発生がなく、損シートや、画質の低下やシート詰まり(ジャム)なしに高品質で信頼性の高い画像作製が可能な画像記録方法を提供し、さらに、後工程におけるラミネート加工時に、作業の効率と信頼性が高く、ラミネート後に高い仕上がり品質の得られる画像記録方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、以下の本発明により達成される。すなわち本発明は、
<1> 給紙部及び画像記録部を有する記録装置により、小判断裁シートに画像を記録する画像記録方法であって、
少なくとも、スリッターにより1枚の連続シートを断裁する断裁工程により小判断裁シートを形成した後、前記小判断裁シートを1枚ずつ積載して、ラミネート用小判断裁シート積載体を得る工程と、
前記ラミネート用小判断裁シート積載体を前記給紙部にセットする工程と、
前記スリッターの断裁により形成された前記小判断裁シートの端辺が前記画像記録部への送り出し方向と略直交する方向となるようにラミネート用小判断裁シート積載体から1枚ずつ、前記小判断裁シートを前記画像記録部に送り出して、画像を記録する工程と、
を有することを特徴とする画像記録方法である。
【0017】
このような画像記録方法によれば、記録装置の給紙部から画像記録部への送り出し方向と略直交する方向の小判断裁シート端辺の断裁が、スリッターによる1枚切りのためバリがほとんどなく、小判断裁シートの画像記録部への送り出し方向のバリによる引っ掛かりがなくなると共に、積載体がシートを1枚ずつ積載させるためバリどうしの結着もない。このため、重送を防止したラミネート用小判断裁シート積載体を断裁加工し、画像を記録することができる。
【0018】
<2> 給紙部及び画像記録部を有する記録装置により、小判断裁シートに画像を記録する画像記録方法であって、
連続シートが巻き取られた1本の巻取りシートロールを巻き戻しながら、1枚の前記連続シートを搬送しつつ、前記連続シートの搬送方向に沿って、スリッターにより前記連続シートを断裁する第1の断裁工程、及び前記連続シートの搬送方向と略直交する方向に沿って、カッターにより前記連続シートを断裁する第2の断裁工程により小判断裁シートを形成した後、前記小判断裁シートを1枚ずつ積載して、ラミネート用小判断裁シート積載体を得る工程と、
前記ラミネート用小判断裁シート積載体を前記記録装置の給紙部にセットする工程と、
前記スリッターの裁断により形成された前記小判断裁シートの端辺が前記小判断裁シートの前記画像記録部への送り出し方向と略直交する方向となるように、前記ラミネート用小判断裁シート積載体から1枚ずつ、前記小判断裁シートを前記画像記録部へ送り出して、画像を記録する工程と、
を有することを特徴とする画像記録方法である。
【0019】
このような画像記録方法によれば、記録装置の給紙部から画像記録部への送り出し方向と略直交する方向の小判断裁シート端辺の断裁(第1断裁工程)は、スリッターによる連続シートの搬送方向に沿った1枚切りのためバリがほとんどなく、小判断裁シートの画像記録部への送り出し方向のバリによる引っ掛かりがなくなる。また、画像記録部への送り出し方向と略平行する方向の小判断裁シート端辺の断裁(第2断裁工程)は、カッターによる、連続シートの搬送方向に略直交方向に沿った1枚切りのためバリは多少あるものの、小判断裁シートの画像記録部への送り出し方向に対してバリが引っ掛かり難くなっている。また、積載体が1枚ずつ積載されているためバリどうしの結着もない。このため、連続して簡易且つ低コストで、重送を防止したラミネート用小判断裁シート積載体を断裁加工し、画像を記録することができる。
【0020】
<3> 前記小判断裁シートの少なくとも片面が、70℃以上130℃以下のビカット軟化温度を有することを特徴とする<1>又は<2>に記載の画像記録方法である。
【0021】
このような画像記録方法によれば、後工程のラミネート加工時に、シートが比較的低温で軟化するため、コアシートと容易に融着し、実用上問題のないラミネート強度が得られるラミネートシートとして、重送防止を実現することができる。
【0022】
<4> 前記小判断裁シートの少なくとも片面の表面抵抗率が、108〜1013Ω/□の範囲内であることを特徴とする<1>〜<3>のいずれか1項に記載の画像記録方法である。
【0023】
このような画像記録方法によれば、シート表面に導電性が付与されているため、シート表面が静電気を帯び難く、あるいは静電気を帯びても減衰が速く、シート間やシートに接触する記録装置の搬送部材との静電吸着力が小さく、静電気的な引っ掛かりがなくなり、重送防止を含む走行性の向上を実現することができる。また、シート間の静電吸着力が小さいため、後工程のラミネート加工時に、コアシートとの積層位置決めを容易に確実に実施可能で、ほこり等のゴミの混入がなく、ラミネート後に高い仕上がり品質の情報記録媒体を実現することができる。
【0024】
<5> 前記小判断裁シートが、透明であることを特徴とする<1>〜<4>のいずれか1項に記載の画像記録方法である。
【0025】
このような画像記録方法によれば、透明シートに鏡像で文字・画像を記録すると、画像記録面の反対側から透明シート越しに文字・画像を認識することができるため、後工程のラミネート加工時に、画像を内側に、つまり画像がコアシートと対向する向きにラミネートすることが可能となり、ラミネートシート自体が画像保護シートとなる情報記録媒体を実現することができる。
【0026】
<6> 前記小判断裁シートが、不透明であることを特徴とする<1>〜<4>のいずれか1項に記載の画像記録方法である。
【0027】
このような画像記録方法によれば、不透明シート上に文字・画像が認識できる向きに画像を記録し、後工程のラミネート加工時に、不透明シート上の、少なくとも文字・画像が形成された側に、透明な画像保護シートをラミネートすることにより、コアシートなしでも情報記録媒体を実現することができる。
【0028】
<7> 前記小判断裁シート積載体は、前記画像記録部への送り出し方向のシート間静摩擦係数が0.20以上1.0以下であることを特徴とする<1>〜<6>のいずれかに記載の画像記録方法である。
【0029】
このような画像記録方法によれば、シート間の静摩擦係数を制御することにより、記録装置の給紙部から画像記録部への上側シート送り出し力と、下側シート押さえ力に対して、シート積載体最上部の1枚のシートが動き出すまでの摩擦抵抗力を小さくすることができるので、より効果的に重送防止を実現することができる。
【0030】
<8> 前記小判断裁シートは、前記第1断裁工程において前記スリッター刃により断裁される切口端辺のバリ高さが、0〜25μmの範囲内であり、前記第2断裁工程において前記カッター刃により断裁される切口端辺のバリ高さが0〜50μmの範囲内であることを特徴とする<2>〜<7>のいずれかに記載の画像記録方法である。
【0031】
このような断裁加工方法によれば、スリッター刃による断裁でバリ高さが上記範囲内に低く抑えられているため、記録装置の給紙部から画像記録部への送り出し方向の、バリによる引っ掛かり抵抗がなく、また、カッター刃による断裁でのバリ高さが上記範囲内に制御されているため、送り出し方向に対する引っ掛かり抵抗となり難くすることができるので、より効果的に重送防止を実現することができる。なお、バリ高さとは、シート厚み方向に突出するバリの高さを示す。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明に係る実施の形態を説明する。なお、実質的に同一の機能を有する部材には、全図面通して同じ符合を付与して説明する。
【0034】
図1は、本発明の実施形態に係る断裁加工方法に適用される断裁加工装置の一例を示す部分斜視図である。図2は、本発明の実施形態に係る断裁加工方法に適用される断裁加工装置の一例を示す概略構成図である。
【0035】
本実施形態に係る断裁加工装置100は、ロータリーカッターと呼ばれる断裁加工装置であり、1本のシートロール10(巻取りシートロール)から1枚の連続シート12を搬送する搬送路に、当該連続シートを断裁するための断裁部Aと断裁部Bとが配置されてなる。当該搬送路の上流側に配置される断裁部Aは、スリッター刃として上丸刃及び下丸刃からなるスリッター14から構成されている。当該搬送路の下流側に配置される断裁部Bはプレンロータ16及び当該プレンロータ16に対向して配置されたナイフロータ18から構成されている。
【0036】
スリッター14は、搬送される連続シート12の両端に配置されると共に、連続シート12を両耳を断裁するための耳スリッター14aと、耳スリッター14a間に配置されると共に、連続シート12の断裁幅を決める幅決めスリッター14bと、から構成されている。スリッター14のスリッター刃の方向は、連続シート12の搬送方向と略平行に向いており、連続シート12の搬送方向に沿って、連続シート12は断裁される。
【0037】
ここで、スリッター14を構成する刃としては、丸刃とレーザー刃とがあるが、本実施例形態では丸刃を採用している。丸刃は鋏みで切ったような切れ跡のためバリが発生しし難いのに対し、レザー刃はカッターで切ったような切れ跡となるためバリが丸刃よりも若干だが発生し易い。このため、スリッター14を構成する刃としては、丸刃が好適である。
【0038】
ナイフロータ18は、外周面上長手方向に例えば1つ或いは複数のカッター刃18aが設けられており(本実施形態では2つのカッター刃が設けられている)。ナイフロータ18は、その軸方向がシート搬送方向に略直交するように配置され、カッター刃18aの方向は、連続シート12の搬送方向と略直交に向いており、連続シート12の搬送方向と略直交して、連続シート12は断裁される。
【0039】
本実施形態では、まず、シートロール10を回転させて巻き戻しながら、連続シート12を搬送する。次に、断裁部Aにおいて、耳スリッター14aにより連続シート12両端をシート搬送方向に沿って断裁すると共に、幅決めスリッター14bにより所望の幅で、シート搬送方向に沿って連続シート12を断裁する(第1断裁工程)。次に、断裁部Bにおいて、ナイフロータ18を回転させ、ナイフロータ18のカッター刃18aがプレンロータ16と対向したとき、カッター刃18aとプレンロータ16とが当接すると共に、シート搬送方向に対して略直交方向に沿って、所定幅に断裁された連続シート12を断裁する(第2断裁工程)。この断裁部A及びBにおいて、連続シート12は、所定幅、長さのラミネートシート20(小判断裁シート)に断裁される。そして、図示しないが、断裁されたラミネートシート20は、1枚ずつ所望の枚数積載され、ラミネートシート積載体(小判断裁シート積載体)が得られる。
【0040】
ここで、得られたラミネートシート積載体を図3に示す。図3に示すように、ラミネートシート積載体22は、複数枚のラミネートシート20が1枚ずつ積載された構成である。このラミネートシート20は、上述のように、連続シート搬送方向に沿った断裁による端辺20aが記録装置の給紙部から画像記録部への送り出し方向Pに対して略直交し、連続シート搬送方向に対して略直交方向に沿った断裁による端辺20bが、記録装置の給紙部から記録画像部への送り出し方向Pと略平行となる位置関係で、小判断裁され、1枚ずつ積載されている。
【0041】
また、ラミネートシート積載体22におけるラミネートシート20は、重送を防止する観点から、スリッター14により断裁される切口端辺(記録装置の給紙部から画像記録部への送り出し方向Pに対して略直交した方向の端辺)のバリ高さが、0〜25μmの範囲内であることが好ましく、より好ましくは0〜10μmの範囲内であり、さらに好ましくは0〜5μmの範囲内であり、一方、ナイフロータ18により断裁される切口端辺(記録装置の給紙部から画像記録部への送り出し方向Pと略平行した方向の端辺)のバリ高さが0〜50μmの範囲内であることが好ましく、より好ましくは0〜25μmの範囲内であり、さらに好ましくは0〜10μmである。
【0042】
ここで、ラミネートシートのバリ高さは、デジタルマイクロスコープ((株)キーエンス社製 本体:VH−6300、レンズ:VH−Z450)を用いて、断裁エッジ4辺の平面(シート面に対して垂直方向から)を500倍で観察し、観察画面を見ながらの定量評価によるバリ部分の長さの最大値をバリ高さとした。
【0043】
また、ラミネートシート積載体は、ラミネートシートの重送防止や搬送性を良好とするため、ラミネートシート間の静摩擦係数は、1以下であることが好ましく、0.65以下であることがより好ましい。またラミネートシート間の動摩擦係数は、0.2〜1の範囲であることが好ましく、0.3〜0.65の範囲であることがより好ましい。
【0044】
このシート間摩擦係数は、例えば、後述するように、少なくとも一方の最表面層(例えば塗工層)などに、マット剤等を添加するなどのより、ラミネートシート表面の摩擦を低減制御することができる。
【0045】
ここで、シート間摩擦係数は、シート間静摩擦係数の測定は、J.TAPPINo.30に準じて測定された最大値とした。但し、その時の錘の移動速度は150mm/minとする。測定用の錘は重さ240g、幅63mm、長さ75mmのものを使用する。試験環境は22℃55%RHとする。
【0046】
このように、本実施形態では、ラミネートシート積載体22は、記録装置の給紙部から画像記録部への送り出し方向Pと略直交する端辺にバリが少ないラミネートシートを、結着することなく1枚ずつ積載されているため、記録装置内での重送が防止される。
【0047】
なお、本実施形態では、シートロール10を巻き戻しながら、連続シート12を搬送しつつ断裁加工した方法を説明したが、予め連続シート12を所定の長さに断裁しておき、スリッター14及びナイフロータ18を移動させて断裁加工を施す形態でもよい。
また、本実施形態では、連続シート12をスリッター14により断裁した後、連続してナイフロータ18により断裁した形態を説明したが、例えば、連続シート12をスリッター14により断裁した後、一旦巻取ってシートロールにし、別工程として、当該シートロールを巻き戻しつつ、図示しない小幅のナイフロータにより断裁する形態でもよい。
【0048】
以下、ラミネートシートについて詳細に説明する。
【0049】
ラミネートシートは、例えば、基体単体の構成、或いは当該基体単体の表面に帯電制御層などの機能制御手段や、塗工層が設けらている構成のいずれでもよい。
【0050】
ラミネートシートは、いずれの構成にしろ、その少なくとも片面(最表面)が、70〜130℃のビカット軟化温度を有することが好ましく、より好ましくは80〜120℃の範囲である。
【0051】
このビカット軟化温度が130℃を超えると、ラミネート工程において、コアシートにラミネートシートを十分に密着・接着させることができない場合がある。また、ビカット軟化温度が70℃に満たないと、上記密着・接着は十分であっても、電子写真方式で画像(画像形成材料)を形成する場合、定着工程で、ラミネートシートの最表面が軟化しすぎてしまい、定着部材への巻付きによるシート詰まり(ジャム)が発生したりしてしまう場合がある。
【0052】
ここで、ビカット軟化温度とは、熱可塑性樹脂の軟化温度評価の一方法から測定されたものであって、その測定方法は、成形されたプラスチック材料の耐熱性を試験する方法として、熱可塑性樹脂に対しては、JIS K7206やASTM D1525、ISO306にその方法が規定されている。
本発明においては、厚さ2.5mmの試験片を用い、その表面に断面積が1mm2の針状圧子をセットし、この圧子に1kgの荷重を載せ、試験片を加熱する油槽の温度を徐々に上昇させていき、上記圧子が、試験片中に1mm進入したときの油温をビカット軟化温度とした。
【0053】
また、ラミネートシートは、少なくとも片面(最表面)の表面抵抗率が108〜1013Ω/□の範囲であることが好ましく、より好ましくは109〜1011Ω/□の範囲である。
【0054】
この表面抵抗率が上記範囲となるように導電性を付与することで、重送防止を含む記録装置内での走行性の向上を実現することができる。
また、電子写真方式で画像を記録する場合、上記表面抵抗率が108Ω/□に満たないと、後述する画像形成後のラミネートシートどうし、又はラミネートシートのコアシートへの静電吸着力は小さくなるが、高温高湿時に画像記録体としてのラミネートシートの抵抗値が低くなりすぎ、例えば転写部材からの転写トナーが乱れる場合がある。また、表面抵抗率が1013Ω/□を超えると、前述した静電吸着力が大きくなりすぎて、ゴミが付着しやすくなったり、取り扱いが極めて困難になるだけでなく、画像記録体として使用されるラミネートシートの抵抗値が高くなりすぎ、例えば転写部材からのトナーをフィルム表面に移行できず、転写不良による画像欠陥が発生する場合がある。
【0055】
ここで、ラミネートシート片面のみが上記範囲の表面抵抗率を有する場合には、当該面は画像が形成される側の面であることが好ましい。
【0056】
上記表面抵抗率は、23℃、55%RHの環境下で、円形電極(例えば、三菱油化(株)製ハイレスターIPの「HRプローブ」)を用い、JIS K6911に従って測定することができる。
【0057】
また、表面抵抗率を108〜1013Ω/□の範囲に制御するにあたっては、シート製造時、直接界面活性剤、高分子導電剤や導電性微粒子などを樹脂中に添加したり、帯電制御層をシート表面に界面活性剤を塗工したり、金属薄膜を蒸着したり、あるいは接着剤などに界面活性剤などを適量添加したりすることで調整することができる。
【0058】
用いることのできる界面活性剤としては、例えば、ポリアミン類、アンモニウム塩類、スルホニウム塩類、ホスホニウム塩類、ベタイン系両性塩類などのカチオン系界面活性剤、アルキルホスフェートなどのアニオン系界面活性剤、脂肪酸エステルなどのノニオン系界面活性剤が挙げられる。これらの界面活性剤の中でも、昨今の電子写真用の負帯電型トナーと相互作用の大きいカチオン系界面活性剤が、転写性の向上に有効となる。上記カチオン系界面活性剤の中でも、4級アンモニウム塩類が好ましい。
【0059】
ラミネートシートの基材の構成材料としては、プラスチックフィルムが代表的に使用される。この中でも、OHPフィルムとして使用できるような光透過性のあるフィルムである、ポリアセテートフィルム、三酢酸セルローズフィルム、ナイロンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリイミドフィルム、セロハン、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂フィルムなどを好ましく用いることができる。
【0060】
また、上記各種プラスチックフィルムの中でも、ポリエステルフィルム、特に、PET(ポリエチレンテレフタレート)のエチレングリコール成分の半分前後を、1,4−シクロへキサンメタノール成分に置き換えたPETGと呼ばれるものや、前記PETにポリカーボネートを混ぜアロイ化させたもの、さらに二軸延伸しないPETで、A−PETと呼ばれる非晶質系ポリエステル等をより好ましく用いることができる。
【0061】
前記ポリエステル等の材料は、従来カード用のコアシート(コアシート)材料として用いられてきたポリ塩化ビニルが、可燃物廃棄時の燃焼によるダイオキシン発生をさせるものとして環境に良いものではないことが認識され、使用されなくなってきたことにも対応できるものである。本発明においては、上記塩素を含まないコアシートの使用を考慮し、さらなる材料として、前記ポリスチレン系樹脂フィルム、ABS樹脂フィルム、AS(アクリロニトリル−スチレン)樹脂フィルム、またPETフィルムや、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂フィルムに、ポリエステルやEVA等のホットメルト系接着剤が付加されているフィルム等も好ましく用いることができる。
【0062】
ラミネートシートの構成材料としては、既述のプラスチックシート以外に、透明性を有する他の樹脂や、透明性を有するセラミックが使用でき、また、これらに顔料や染料などが添加され着色されていてもよい。
【0063】
ラミネートシートは、シート(フィルム)状は勿論のこと、板状であってもよいし、可とう性を有しない程度、又は、ラミネートシートとしての要求に必要な強度を有する程度に厚みを有する形状であってもよい。
【0064】
ラミネートシートの厚さは、50〜500μmの範囲が好ましく、75〜150μmの範囲がより好ましい。厚さが50μmに満たないと、画像形成時に搬送不良となる場合があり、500μmを超えると、転写不良による画像劣化となる場合がある。
【0065】
ラミネートシート(基体)の表面には、以下に述べるような機能性制御手段が設けられてもよい。この機能性制御手段は、ラミネートシート(基体)の画像が形成されラミネートされるラミネート面と反対側の面に設けられることが好ましい。
上記機能性制御手段は、光沢性、耐光性、抗菌性、難燃性、離型性、及び帯電性を制御する機能から選択される少なくとも1つ以上の機能を有するものであることが好ましく、具体的には、基体の表面に対し、光沢性、耐光性、抗菌性、難燃性、離型性、導電性、さらに好ましくは耐湿性、耐熱性、撥水性、耐磨耗性及び耐傷性などの様々な機能を付加及び/又は向上させるために設けられる。これにより、本発明におけるラミネートシートは、様々な使用条件に対して耐性を有することができる。
【0066】
例えば、光沢性の制御は、ラミネートシート(基体)の表面に形成された画像の「ギラツキ」を抑制し、どの角度から見ても視認性が向上するように行われる。光沢性を制御する機能性制御手段としては、例えば、基体の表面に設けられた光沢制御層から構成されてもよいし、基体の表面に、直接光沢性を制御する機械的処理を施すことで基体が光沢制御機能を有するように設けられてもよい。
【0067】
また、ラミネートシート(基体)の表面に、直接光沢性を制御する機械的処理を施す方法としては、機械的手段を用いて、基体の表面に凹凸を形成する方法がある。基体の表面に深さ3〜30μm程度の凹凸が形成されると、その基体の表面に光散乱が生じることになり、凹凸のサイズ、粗さ、深さ等を変化させることで、所望の光沢性処理を行うことができる。前記機械的手段としては、サンドブラスト法、エンボス法、プラズマエッチング法や、その他の公知の機械的表面処理方法を使用することができる。
【0068】
サンドブラスト法は、有機樹脂、セラミック及び金属などの不定形、又は定形粒子を砥粒として、材料表面に連続して叩き付けることにより、表面を粗面化する方法である。エンボス法は、予め、凹凸を形成した型を作製し、これと材料とを接触させることにより、型の凹凸を材料表面に転写する方法である。プラズマエッチング法は、プラズマ放電による分子解離の結果、発生する励起分子、ラジカル、イオンなどを利用してエッチングする方法である。エッチングは、生成する励起種と材料との反応によって生成される揮発性化合物の蒸発によって進行する。
【0069】
光沢性を制御する機能制御手段が光沢制御層として構成される場合、当該光沢制御層は、ポリマーの相分離を利用することで形成することができる。これは、光沢制御層を形成する樹脂の中に、これと相溶性のない樹脂を添加し、層形成後、乾燥中に相分離を発生させ、それによって表面に凹凸を発生させる方法である。相溶性のない樹脂の種類、添加量、乾燥条件などを制御することにより、相分離の状態を変化させることができ、これにより表面の凹凸が制御され、結果として、表面の光沢性を制御することができる。
【0070】
また、光沢性を制御する機能制御手段が光沢制御層として構成される場合、当該光沢制御層は、少なくとも、結着剤とフィラーとから構成されてもよい。光沢制御層に含有する結着剤としては樹脂を使用することができる。この樹脂としては、基体との親和性、材料選択の多様性、安定性、コスト、作製工程の容易さなどから画像形成材料(トナー)で用いられている熱溶融性樹脂で構成されていることが好ましい。光沢制御層の膜厚は、皮膜形成の安定性のために0.01〜20μmの範囲であることが好ましく、フィラーを安定的に内包し、基体との接着性を確保するために、0.1〜5μmの範囲であることがより好ましい。
【0071】
ラミネートシートは、画像が良好に形成されるように、基体の表面に画像受像層として少なくとも1層以上の塗工層を有する構造をしていてもよい。該塗工層用樹脂としては、種々の樹脂が使用可能であるが、熱溶融性のポリエステル樹脂が好ましく用いられる。
【0072】
一般的に上記ポリエステルは、多価ヒドロキシ化合物と多塩基性カルボン酸又はその反応性酸誘導体との反応によって製造することができる。ポリエステルを構成する多価ヒドロキシ化合物としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール等のジオール類があるが、本発明に用いられるポリエステルとしては、エチレングリコールとネオペンチルグリコールとを用いることが特に好ましい。
【0073】
また、前記多塩基性カルボン酸としては、例えば、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アルキルコハク酸、マレイン酸、フマル酸、メサコン酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、イソフタル酸、テレフタル酸、その他の2価カルボン酸などがあるが、本発明では、イソフタル酸とテレフタル酸とが製造上、また材料入手性、コストなどで特に好ましく利用できる。なお、通常フタル酸は、イソフタル酸とテレフタル酸という構造異性体をもち、そのため、ポリエステルを製造するにあたり、上記両者がほぼ半分の割合で必然的に混入する。
【0074】
本発明で特に好ましい配合は、多価ヒドロキシ化合物におけるエチレングリコールとネオペンチルグリコールとの比率(エチレングリコール:ネオペンチルグリコール)がモル比で3:7〜1:9の範囲であることが望ましい。
また、上記ポリエステルの数平均分子量としては、12000〜45000の範囲であることが好ましく、20000〜30000の範囲であることがより好ましい。数平均分子量が12000未満であると、エチレングリコールとネオペンチルグリコールとのモル比が所望の範囲であっても、樹脂の軟化点が低すぎ常温でも粘性が発現したりする場合がある。数平均分子量が45000を超えると、軟化温度が高くなりすぎ、画像(トナー)の定着性が悪化する。
【0075】
また最近、トナーが定着部材に巻付くのを防止するため、従来から利用されていたシリコーンオイル塗布に代えて、トナー中にワックスを添加したもの(オイルレストナー)が利用され始めているが、このようなオイルレストナーを用いる場合に、定着においてワックスの浮き出しを防止するため、前記ポリエステル樹脂にポリビニルアセタール樹脂を含有させることが好ましい。
【0076】
なお、塗工層用樹脂としてポリビニルアセタール樹脂を用いるのは、基体であるプラスチックフィルムとの接着性、及び画像形成材料(オイルレストナー)との接着性(相溶性)がよいからである。
【0077】
前記塗工層にポリエステル樹脂とポリビニルアセタール樹脂とが含有される場合、本発明においては、前記塗工層中のポリエステル樹脂の質量Aとポリビニルアセタール樹脂の質量Bとの質量比(A/B)が、90/10〜20/80の範囲であることが好ましく、80/20〜30/70の範囲であることがより好ましい。
【0078】
前記質量比(A/B)におけるAが90/10を超える量となると、ポリビニルアセタール樹脂の含有量が少なすぎ、画像受像層としてトナー中のワックスと相溶することができない場合がある。また、Bが20/80を超える量となると、画像受像層の透明性が低下する場合がある。
【0079】
前記塗工層は、画像の定着時、定着部材への付着、巻き付きを防止するためには、定着部材への低付着性材料である天然ワックスや合成ワックス、あるいは離型性樹脂、反応性シリコーン化合物、変性シリコーンオイルなどの離型性材料を含有することが好ましい。
【0080】
具体的には、カルナバワックス、密ロウ、モンタンワックス、パラフィンワックス、ミクロクリスタリンワックスなどの天然ワックスや低分子量ポリエチレンワックス、低分子量酸化型ポリエチレンワックス、低分子量ポリプロピレンワックス、低分子量酸化型ポリプロピレンワックス、高級脂肪酸ワックス、高級脂肪酸エステルワックス、サゾールワックスなどの合成ワックスなどが挙げられ、これらは単独使用に限らず混合して複数使用することができる。
【0081】
また、離型性樹脂としては、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、あるいはシリコーン樹脂と各種樹脂との変性体である変性シリコーン樹脂、たとえばポリエステル変性シリコーン樹脂、ウレタン変性シリコーン樹脂、アクリル変性シリコーン樹脂、ポリイミド変性シリコーン樹脂、オレフィン変性シリコーン樹脂、エーテル変性シリコーン樹脂、アルコール変性シリコーン樹脂、フッ素変性シリコーン樹脂、アミノ変性シリコーン樹脂、メルカプト変性シリコーン樹脂、カルボキシ変性シリコーン樹脂などの変性シリコーン樹脂、熱硬化性シリコーン樹脂、光硬化性シリコーン樹脂を添加することができる。
【0082】
上記変性シリコーン樹脂は、画像形成材料としてのトナー樹脂や本発明の熱溶融性樹脂からなる樹脂粒子との親和性が高く、適度に混和、相溶し、溶融混和するため、トナー中に含まれる顔料の発色性に優れ、また同時に、シリコーン樹脂による離型性のため定着部材とラミネートシートとが熱溶融時に付着するのを防止することができるものと考えられる。
【0083】
さらに、本発明においては、塗工層をより低付着性とするため、反応性シラン化合物と変性シリコーンオイルとを混入させてもよい。反応性シラン化合物は、塗工層樹脂と反応すると同時に変性シリコーンオイルと反応することにより、これらがシリコーンオイルの持つ液体潤滑剤以上の離型剤として働き、しかも硬化反応することにより離型剤として塗工層中に強固に固定化され、機械的摩耗や溶媒抽出などによっても離型剤が脱落しないことが見出された。
【0084】
これらのワックスや離型性樹脂は、前記熱溶融性樹脂からなる樹脂粒子と同様に、粒子状態などで共存させてもよいが、好ましくは熱溶融性樹脂中に添加し、樹脂中に分散、相溶した状態で、熱溶融性樹脂中に取り込んだ状態で利用することが好ましい。
【0085】
また、表面に塗工層を有するラミネートシートの場合においても、前記のように、少なくとも片面の表面抵抗率が上記範囲となるように制御されることが好適である。但し、基体の塗工層が形成される側と反対側の面の表面抵抗率が上記範囲内の場合には、塗工層の表面抵抗率は必ずしも上記範囲内でなくてもよい。また、前述のように、塗工層は基体の両面に好ましく形成されるが、この場合には、少なくとも片面の塗工層の表面抵抗率が上記範囲内にあればよいが、両面の塗工層の表面抵抗率が上記範囲内にあることが好ましい。
【0086】
上記塗工層の表面抵抗率は、帯電制御剤として高分子導電剤や界面活性剤、さらに導電性金属酸化物粒子等を塗工層中に添加することにより、上記範囲内とすることができる。また、搬送性を向上させるためマット剤が添加されることが好ましい。
【0087】
上記界面活性剤としては、前記基体の表面抵抗率制御のために表面加工、添加される4級アンモニウム塩類などの界面活性剤と同様のものを用いることができる。
【0088】
また、上記導電性金属酸化物粒子としては、ZnO、TiO、TiO2、SnO2、Al2O3、In2O3、SiO、SiO2、MgO、BaO及びMoO3等を挙げることができる。これらは、単独で使用してもよく、これらの複合してを使用してもよい。また、金属酸化物としては、異種元素をさらに含有するものが好ましく、例えば、ZnOに対してAl、In等、TiOに対してNb、Ta等、SnO2に対しては、Sb、Nb、ハロゲン元素等を含有(ドーピング)させたものが好ましい。これらの中で、SbをドーピングしたSnO2が、経時的にも導電性の変化が少なく安定性が高いので特に好ましい。
【0089】
前記マット剤に使用される潤滑性を有する樹脂としては、ポリエチレン等のポリオレフィン;ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン(テフロン(R))等のフッ素樹脂;を挙げることができる。具体的には、低分子量ポリオレフィン系ワックス(例えばポリエチレン系ワックス、分子量1000〜5000)、高密度ポリエチレン系ワックス、パラフィン系又はマイクロクリスタリン系のワックスを挙げることができる。
また、フッ素樹脂の例としてはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)分散液を挙げることができる。
【0090】
上記樹脂のマット剤の体積平均粒子径は、0.1〜10μmの範囲であることが好ましく、1〜5μmの範囲であることがより好ましい。上記体積平均粒子径は大きい方が好ましいが、大き過ぎるとマット剤が塗工層から脱離して粉落ち現象が発生し、表面が摩耗損傷し易くなり、さらに曇り(ヘイズ度)が増大することとなる。
さらに、上記マット剤の含有量は、前記塗工層形成樹脂に対して0.1〜10質量%の範囲であることが好ましく、0.5〜5質量%の範囲であることがより好ましい。
【0091】
上記マット剤は扁平状であることが好ましく、予め扁平状のマット剤を用いてもよいし、軟化温度の比較的低いマット剤を用いて塗工層の塗布、乾燥時の加熱下に扁平状にしてもよい。さらに加熱下に押圧しながら扁平状にしてもよい。但し、塗工層の表面からマット剤が凸状に突き出ていることが好ましい。
【0092】
マット剤としては、上記以外に無機微粒子(例えば、SiO2、Al2O3、タルク又はカオリン)及びビーズ状プラスチックパウダー(例えば、架橋型PMMA、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン)を併用してもよい。
【0093】
また、表面に塗工層を有するラミネートシートにおいては、少なくとも最表面の塗工層に、目的に応じて抗菌性を有する物質を含むことが望ましい。添加する材料は、組成物中での分散安定性が良好で、かつ、光の照射で変性しないものより選ばれる。例えば、有機系の材料では、チオシアナト化合物、ロードプロパギル誘導体、イソチアゾリノン誘導体、トリハロメチルチオ化合物、第四アンモニウム塩、ビグアニド化合物、アルデヒド類、フェノール類、ベンズイミダゾール誘導体、ピリジンオキシド、カルバニリド、ジフェニルエーテル等の材料が挙げられる。
また、無機系の材料としては、ゼオライト系、シリカゲル系、ガラス系、リン酸カルシウム系、リン酸ジルコニウム系、ケイ酸塩系、酸化チタン、酸化亜鉛、等が挙げられる。
【0094】
上記無機系の抗菌剤としての体積平均粒子径は、0.1〜10μmの範囲であることが好ましく、0.3〜5μmの範囲であることが好ましい。抗菌剤は基本的に前記塗工層表面に露出していることが望ましい。よって前記塗工層の膜厚に応じて上記体積平均粒子径を選出する。体積平均粒径が大き過ぎると抗菌剤が塗工層から脱離して粉落ち現象が発生し、フィルム表面が損傷し易くなったり、さらに曇り(ヘイズ度)が増大することとなる。
【0095】
さらに、上記抗菌剤の塗工層中の含有量は、前記塗工層形成樹脂に対して0.05〜5質量%の範囲であることが好ましく、0.1〜3質量%の範囲であることがより好ましい。
【0096】
なお、画像受像層としての塗工層には、必要に応じて、熱安定剤、酸化安定剤、光安定剤、滑剤、顔料、可塑剤、架橋剤、耐衝撃性向上剤、抗菌性、難燃剤、難燃助剤、及び帯電防止剤などの各種プラスチック添加剤を併用することができる。
【0097】
少なくとも、樹脂とフィラーとから構成される帯電制御層や塗工層は、以下の方法によって基体の表面に形成される。
上記各層は、少なくとも樹脂とフィラー等とを有機溶媒、もしくは水などを用いて混合し、超音波、ウエーブロータ、アトライターやサンドミルなどの装置により均一に分散させ塗工液を作製し、該塗工液をそのままの状態で、基体の表面へ塗布あるいは含浸させることによって形成することができる。
【0098】
塗布あるいは含浸させる方法としては、ブレードコーティング法、ワイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法、ロールコーティング法等の通常使用される方法が採用される。
上記塗工は、例えば帯電制御層と塗工層とを両方有する場合、あるいは塗工層を両面に有する場合には、どちらを先に塗工してもよいし、同時に塗工してもよい。
【0099】
但し、前記塗工液の作製においては、溶媒として基体の表面を溶解させる良溶媒を使用することが好ましい。このような良溶媒を使用すると、基体と塗工層との結びつきが非常に高くなる。その原因は、貧溶媒を使用した場合、塗工層と基体との間に明確な界面が存在することで、ラミネート後、ラミネートシートとコアシートとの接着性が不十分なのに対し、良溶媒を使用した場合は、上記明確な界面が存在せず、基体の表面と塗工層とが融合したものとなって、前記接着性が十分高くなるものである。
【0100】
なお、上記基体表面に対して良溶媒であるとは、溶媒が基体の表面に接触した場合、基体に何らかの作用を及ぼし、基体の表面が少し侵される(溶媒除去後、わずかに表面に曇り等が観察される)程度以上の溶解性を有することをいう。
【0101】
基体の表面に塗工層を形成する際の乾燥は、風乾でもよいが、熱乾燥を行えば容易に乾燥できる。乾燥方法としては、オーブンに入れる方法、オーブンに通す方法、あるいは加熱ローラに接触させる方法など通常使用される方法が採用される。また、前述した帯電制御層も同様の方法によって形成することができる。
【0102】
このようにして基体の表面に形成される帯電制御層などの機能性制御手段の層の膜厚は、0.1〜20μmの範囲であることが好ましく、1.0〜10μmの範囲であることがより好ましい。
また、前記塗工層の膜厚は、同様に0.1〜20μmの範囲であることが好ましく、1.0〜10μmの範囲であることがより好ましい。
【0103】
ラミネートシートは、画像が記録された後、2つのラミネートシートでコアシートを挟持するようにラミネートして、所望の記録媒体が作製される。例えば、透明なラミネートシートを使用する場合、鏡像で文字・画像を記録し、文字・画像を内側にしてコアシートを挟持するようにラミネートを施す。一方、不透明なラミネートシートを使用することもでき、この場合、文字・画像を画像を記録し、これに透明な画像保護シートをラミネートすることにより、コアシートなしでも所望の情報記録媒体を作製することができる。
【0104】
このように、ラミネートシートは、透明性を有していてもよいし、不透明であってもよいが、ここで、透明性とは、例えば、可視光領域の光をある程度、透過する性質をいい、本発明においては、少なくとも、形成された画像が、画像が形成された面と反対側の面からラミネートシートを通して目視できる程度に透明であればよい。
【0105】
ラミネートシートへの画像の記録は、電子写真記録方式、インクジェット記録方式、或いは昇華型や溶融型の熱転写記録方式の各種画像記録方式(画像記録装置)を適用することができる。
【0106】
例えば、電子写真方式によるラミネートシートへの画像記録は、電子写真用感光体(潜像担持体)の表面に均一に電荷を与え帯電させた後、その表面に、得られた画像情報(情報)を露光し、露光に対応した静電潜像を形成する(潜像形成工程)。次に、前記感光体表面の静電潜像に現像器から画像形成材料であるトナーを供給することで、静電潜像がトナーによって可視化現像される(トナー画像が形成される:現像工程)。さらに、形成されたトナー画像を、ラミネートシート表面(例えば、設けられた画像受像層:塗工層)が形成された面(ラミネート面)に転写し(転写工程)、最後に熱や圧力などによりトナーがラミネートシート表面(例えば、設けられた画像受像層)に定着されて(定着工程)、所望の情報記録媒体ができあがる。
【0107】
この電子写真方式の画像記録においては、トナー画像が形成されたラミネートシートは上記潜像形成工程、現像工程、及び転写工程を必須の工程として作製され、必要に応じて、上記定着工程を用いて作製される。そして、トナー画像が形成されたラミネートシートの作製に定着工程を含まない場合には、ラミネート工程において、ラミネートと定着とを同時に行う方式を採ることができ工程の簡略化、省エネルギー化を図ることができる。
【0108】
このように得られた情報記録媒体は、既述の如く、キャッシュカードや社員証、学生証、個人会員証、居住証、各種運転免許証、各種資格取得証明などに適用可能なものであり、このような用途に使用される場合、前記情報としては、顔写真、本人照合用画像情報、氏名、住所、生年月日等の個人情報が主体となる。
【0109】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例及び比較例における「部」は質量部を意味する。
(実施例1)
本発明におけるラミネート用小判断裁シート積載体を製造した。以下、その製造方法を工程ごとに説明する。
【0110】
<小判断裁シート積載体1の作製>
図1及び2に示す構成と同様な構成のロータリーカッターを用い、以下のようにラミネート用小判断裁シート積載体を作製した。まず、透明高分子導電剤10部(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製:イルガスタットP−22)とPETG樹脂(Eastman Chemicals社製:Eastar PETG6763、ビカット軟化温度:85℃)90部とを混合し、この混合物をベント付2軸押し出し機を用いて、240℃の温度にて溶融混錬した。続いて、ダイより下方に溶融フィルム状態にて押し出し、ダイの同一直線に配置された冷却マンドレルの外周面に接触せしめて80℃にて冷却し、厚さ100μmの透明なラミネートシートロール1を得た。シートロール1の表面抵抗率は2.8×1010Ω/□であり、ビカット軟化温度は78℃であった。上記ラミネートシートロール1を、巻き戻しながらスリッターのスリッター刃で210mm幅にスリットし、続いて、前記スリットした方向と略直交する方向にナイフロータのカッター刃で297mm長さ毎にカットして、1枚ずつ積載してA4サイズ500枚の小判断裁シート積載体1を作製した。
【0111】
<カード(情報記録媒体)の作製>
上記小判断裁シート積載体1からの、ラミネートシート1(画像未形成)の表面に、富士ゼロックス(株)社製カラー複写機/プリンターDocuColor1250CP改造機(定着時のラミネートシートの表面温度が、95〜100℃の範囲になるように、又透明なOHPシートを白色不透明な紙と認識するようにセンサーを改造したもの)でベタ画像を含むカラーの鏡像画像を印字し、該鏡像画像が形成されたラミネートシート1を作製した。
【0112】
表面がPETGで内部がA−PETであるA4サイズの白色シート(三菱樹脂社製:ディアクレールW2012、厚さ:500μm、ビカット軟化温度:85℃)をコアシート1とし、このコアシート1の表裏に、前記ラミネートシート1を各シートの四隅の位置が合うようにして画像面(ラミネート面)で重ね合わせた。
【0113】
上記位置決め、重ね合わせを行った積載体(ラミネートシート1/コアシート1/ラミネートシート1)を、ラミネーター(フジプラ(株)社製:ラミパッカーLPD3206 City)を用い、160℃、送り速度0.3m/min(5mm/sec)の条件でラミネートし、カード1を得た。
【0114】
<小判シート積載体(ラミネートシート)、カードの性能評価>
前記カード1作製の各工程において、小判断裁シート積載体1の給紙部からの送り出し(耐重送)性として、ラミネートシート1の機内搬送性(重送によるジャム)、画像印字後の画質(重送による定着不良)、排紙トレイ収容後の捌き作業性、コアシート1との積層位置決め作業性、ラミネート品質(耐埃混入)、及びラミネート性(剥離強度)を、各々下記基準にて評価し、小判断裁シート積載体、及びラミネートシートとしての性能と、カード(情報記録媒体)としての性能を確認した。結果を表1に示す。
【0115】
−給紙部送り出し(耐重送)性評価−
小判断裁シート積載体1のカラー複写機/プリンターにおける給紙部送り出し(耐重送)性は、A4サイズ500枚の前記小判断裁シート積載体1を、送り出し方向がA4長手(297mm)方向と略直交する位置関係となるように、前記カラー複写機/プリンターDocuColor1250CP改造機の第2トレイにセットし、給紙部から自動で連続100枚送り出し、これを4.5回繰り返して合計450枚印字させることを行い、前記小判断裁シート積載体1の耐重送性として、ラミネートシート1の重送ジャム、及び重送定着不良を評価した。
評価基準は、以下の通りとした。
◎:通常通り1度も重送ジャムと重送がなく450枚出力される。
○:通常通り1度も重送ジャムはないが、重送が1回だけ発生して451+α枚出力される。
△:通常通り1度も重送ジャムはないが、重送が2回以上発生して出力され、重送定着不良が発生する。
×:重送ジャムが5回以上発生する。
【0116】
−シート間静摩擦係数評価−
ラミネートシート1のシート間静摩擦係数の測定は、J.TAPPI No.30に準じ、次のように測定した。試験片には、包装開封直後のA4サイズの小判断裁シート積載体1を、開封時に積載されていた状態のまま約30枚採取し使用した。測定用の錘は重さ240g、幅63mm、長さ75mmのものを使用した。試験環境は22℃55%RH、実際の給紙部からのラミネートシートの送り出し方向と同じ、A4長手(297mm)方向と略直交する方向に上から1枚ずつずらして連続20枚測定し、最大値を静摩擦係数とした。その時の錘の移動速度は150mm/minとした。
【0117】
−バリ高さ評価−
ラミネートシート1のバリ高さの測定は、デジタルマイクロスコープ((株)キーエンス社製 本体:VH−6300、レンズ:VH−Z450)を用いて、前記小判断裁シート積載体1の任意の上中下から3枚を抜き取り、断裁エッジ4辺の平面(シート面に対して垂直方向から)を500倍で観察し、観察画面を見ながらの定量評価によるバリ部分の長さの最大値をバリ高さとした。
【0118】
−捌き作業性評価−
前記カラー複写機/プリンターにおける排紙トレイ収容後のラミネートシート1の捌き作業性は、積載されたラミネートシート1にガムテープでフックを貼り付け、フックにバネばかりを掛けて、上から1枚ずつ約100mm/secの速度でラミネートシート面と水平方向に手でずらした時の、ラミネートシート1間の最大静電吸着力(密着力)を5回測定し、その平均値(N)で評価した。
評価基準は、以下の通りとした。
◎:ラミネートシート1間の静電吸着力が0.49N以下で抵抗なく捌ける。
○:静電吸着力が0.49Nを超えて1.47N以下で容易に捌ける。
△:記静電吸着力が1.47Nを超えて4.9N以下で捌き難くなる。
×:静電吸着力が4.9Nを超えて容易には捌けない。
【0119】
−積層位置決め作業性評価−
積層位置決め作業性は、ラミネート工程前のコアシート1とラミネートシート1との重ね合わせにおいて、ラミネートシート1を画像面で重ね合わせようとした時の難易度により判断した。
評価基準は、以下の通りとした。
◎:前記3枚のシートの両脇を手で軽く保持して底部を1、2回揃える操作により、四隅の位置合せがまったく抵抗なくできる。
○:上記と同様にして4、5回揃える操作により、四隅の位置合せが容易にできる。
△:左右の角を片方ずつ手で合わせてから、全体のしわをのばすような操作をしないと四隅の位置合せができない。
×:上記以外のケースで、シートどうしをずらすこと自体困難で、四隅の位置合せが容易にできない。
【0120】
−ラミネート品質(耐埃ゴミ混入)評価−
ラミネート品質に関しては、前記ラミネート後のカード1について、ラミネートシート1とコアシート1との間の埃ゴミの混入を、目視により以下の基準で評価した。
○:埃ゴミの混入が確認できない。
△:わずかに埃ゴミが確認できる。
×:埃ゴミが多数確認できる。
【0121】
−ラミネート性(剥離強度)評価−
ラミネート性に関しては、前記ラミネート後のカード1について、コアシート1とラミネートシート1との界面をカッターナイフで引き剥がし、その部分を持って手でひき剥したときの状況により、以下の基準により評価した。
◎:まったく剥れない。
○:剥れるがすぐにラミネートシート1がちぎれてしまう。
△:ラミネートシート1は剥れるが剥れた面の画像が乱れ、偽造が困難だと思われる。
×:上記以外で明らかにラミネートシート1が容易に剥がれる。
【0122】
(実施例2)
実施例1において、ラミネートシートロール材料として、透明高分子導電剤18部(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製:イルガスタットP−18)とPETG樹脂(Eastman Chemicals社製:Eastar PETG6763、ビカット軟化温度85℃)82部とを用いた以外は実施例1と同様にして、ラミネートシートロール2を得た。シートロール2の表面抵抗率は8.5×1012Ω/□であり、ビカット軟化温度は75℃であった。続いて、実施例1と同様にして、小判断裁シート積載体2を作製した。
【0123】
次いで、ラミネートシート1の代わりにラミネートシート2を用いた以外は実施例1と同様にしてカード2を作製した。そしてこれらの各工程に関し、実施例1と同様してラミネートシート2及びカード2の評価を行った。結果を表1にまとめて記載した。
【0124】
(実施例3)
実施例1において、ラミネートシートロール材料として、透明高分子導電剤7部(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製:イルガスタットP−18)と、界面活性剤3部(日本油脂社製:エレガン264WAX)と、PETGとポリカーボネートとのアロイ樹脂(Eastman Chemicals社製:Eastalloy DA003、ビカット軟化温度118℃)90部を用いた以外は実施例1と同様にして、ラミネートシートロール3を得た。シートロール3の表面抵抗率は5.8×109Ω/□であり、ビカット軟化温度は107℃であった。続いて、実施例1と同様にして、小判断裁シート積載体3を作製した。
【0125】
次いで、ラミネートシート1の代わりにラミネートシート3を用いた以外は実施例1と同様にしてカード3を作製した。そしてこれらの各工程に関し、実施例1と同様してラミネートシート3及びカード3の評価を行った。結果を表1にまとめて記載した。
【0126】
(比較例1)
実施例1において、ラミネートシートロール材料として、透明高分子導電剤12.5部(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製:イルガスタットP−18)とPETG樹脂(Eastman Chemicals社製:Eastar PETG6763、ビカット軟化温度85℃)87.5部を用いた以外は実施例1と同様にして、ラミネートシートロール4を得た。ロール4の表面抵抗率は1.0×1014Ω/□であり、ビカット軟化温度は80℃であった。
<小判断裁シート積載体4の作製>
図1及び2に示す構成と同様な構成のロータリーカッターを用い、以下のようにラミネート用小判断裁シート積載体を作製した。上記ラミネートシートロール4を、巻き戻しながらのスリッターのスリッター刃で297mm幅にスリットし、続いて、前記スリットした方向と略直交する方向にナイフロータのカッター刃で210mm長さ毎にカットして、1枚ずつ積載してA4サイズ500枚の小判断裁シート積載体4を作製した。小判断裁シート積載体4は、A4縦横のスリッター刃とカッター刃の当て方が、小判断裁シート積載体1と、逆の関係になっている。
【0127】
次いで、ラミネートシート1の代わりにラミネートシート4を用いた以外は実施例1と同様にしてカード4を作製した。そしてこれらの各工程に関し、実施例1と同様してラミネートシート4及びカード4の評価を行った。結果を表1にまとめて記載した。
【0128】
(比較例2)
<塗工液B−1の調製>
ポリエステル樹脂(綜研化学社製:サーモラックF−1、メチルエチルケトン溶液中の固形分30質量%)10部、導電性のITO微粉体(三井金属社製:パストランITO)12部、トルエン7部、及びブタノール3部を混合して、ペイントシェーカーで十分撹拌し、塗工液B−1を調製した。
【0129】
<小判断裁シート積載体5の作製>
この塗工液B−1を、表裏がPETG層でコアがPETである原反ロール(DuPont社製:メリネックス342、表面PETGのビカット軟化温度85℃、厚さ:100μm)を基体5として、その表裏にグラビアコーターを用いて塗工し、それぞれ90℃で1分間乾燥させ、膜厚0.5μmの帯電防止層を形成したラミネートシートロール5を得た。シートロール5の表面抵抗率は1.0×107Ω/□であった。
上記ラミネートシートロール5を、巻き戻しながらギロチンカッターで大判に断裁し、それを500枚積載して大判断裁シート積載体を作製した。続いて、ギロチンカッターでA4サイズに4辺を押切りし、小判断裁シート積載体5を作製した。
【0130】
次いで、ラミネートシート1の代わりにラミネートシート5を用いた以外は実施例1と同様にしてカード5を作製した。そしてこれらの各工程に関し、実施例1と同様してラミネートシート5及びカード5の評価を行った。小判断裁シート積載体5は、重送ジャム、及び重送が多発し、効率/重送定着不良が極めて悪かった。一方、重送なく出力されたラミネートシート5に関しては、静電吸着力が非常に小さいため、捌き/積層作業性ともに極めて良く、埃ゴミもほとんど吸着せずラミネートされ、カード5のラミネート品質は良かった。結果を表1にまとめて記載した。
【0131】
(比較例3)
<小判断裁シート積載体6の作製>
比較例2において、ラミネートシートロール5を2本用意し、2枚重ねて巻き戻しながらスリッターのスリッター刃で210mm幅にスリットし、続いて、前記スリットした方向と略直交する方向にナイフロータのカッター刃で297mm長さ毎にカットして、2枚ずつ積載してA4サイズ500枚の小判断裁シート積載体6を作製した。
【0132】
次いで、ラミネートシート1の代わりにラミネートシート6を用いた以外は実施例1と同様にしてカード6を作製した。そしてこれらの各工程に関し、実施例1と同様してラミネートシート6及びカード6の評価を行った。小判断裁シート積載体6は、重送ジャム、及び重送が多発し、効率/重送定着不良が悪かった。一方、重送なく出力されたラミネートシート6に関しては、静電吸着力が非常に小さいため、捌き/積層作業性ともに極めて良く、埃ゴミもほとんど吸着せずラミネートされ、カード6のラミネート品質は良かった。結果を表1にまとめて記載した。
【0133】
(実施例4)
<画像受像層塗工液B−2の調製>
ポリエステル樹脂(綜研化学社製:フォレットFF−4、固形分30質量%)10部、マット剤として架橋型メタクリル酸エステル共重合物微粒子(綜研化学社製:MP−1000、体積平均粒子径:10μm)0.05部、紫外線吸収剤として2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール(住友化学社製:Sumisob200)0.5部、酸化防止剤として(堺化学工業(株)社製:Chelex−500)0.1部、さらに界面活性剤(日本油脂社製:エレガン264WAX)0.2部、さらに難燃剤としてパークロロペンタシクロデカンを0.6部とを、トルエン10部とメチルエチルケトン30部との混合溶媒中に添加して十分撹拌し、画像受像層塗工液B−2を調製した。
【0134】
<小判断裁シート積載体7の作製>
表裏がPETG層でコアがPETである原反ロール(DuPont社製:メリネックス342、表面PETGのビカット軟化温度:85℃、厚さ:100μm)を基体7とし、画像受像層塗工液B−2を、その表裏にグラビアコーターを用いて塗工し、それぞれ90℃で1分間乾燥させ、膜厚2.0μmの画像受像層を形成したラミネートシートロール7を作製した。シートロール7の表面抵抗率は5.8×109Ω/□であった。続いて、実施例1と同様にして、小判断裁シート積載体7を作製した。
【0135】
次いで、ラミネートシート1の代わりにラミネートシート7を用いた以外は実施例1と同様にしてカード7を作製した。そしてこれらの各工程に関し、実施例1と同様してラミネートシート7及びカード7の評価を行った。結果を表1にまとめて記載した。
【0136】
(実施例5)
表裏がPETGでコアがポリカーボネート樹脂である原反ロール(三菱樹脂社製:ディアフィックス、ビカット軟化温度:86℃、厚さ100μm)を基体8とし、実施例4で用いた画像受像層塗工液B−2を、その表裏にグラビアコーターを用いて塗工し、それぞれ90℃で1分間乾燥させ、膜厚2.0μmの画像受像層を形成したラミネートシートロール8を作製した。シートロール8の表面抵抗率は6.0×109Ω/□であった。続いて、実施例1と同様にして、小判断裁シート積載体8を作製した。
【0137】
次いで、ラミネートシート1の代わりにラミネートシート8を用いた以外は実施例1と同様にしてカード8を作製した。そしてこれらの各工程に関し、実施例1と同様してラミネートシート8及びカード8の評価を行った。結果を表1にまとめて記載した。
【0138】
(実施例6)
実施例4において、基体7の片面に画像受像層塗工液B−2をグラビアコーターを用いて塗工した以外は実施例4と同様にして、片面に膜厚2.0μmの画像受像層を形成したラミネートシートロール9を作製した。このラミネートシートロール9の画像受像層の表面抵抗率は5.8×109Ω/□であり、裏面の表面抵抗率は2.3×1015Ω/□であった。続いて、実施例1と同様にして、小判断裁シート積載体9を作製した。
【0139】
次いで、ラミネートシート1の代わりにラミネートシート9を用いた以外は実施例1と同様にしてカード9を作製した。そしてこれらの各工程に関し、実施例1と同様してラミネートシート9及びカード9の評価を行った。結果を表1にまとめて記載した。
【0140】
(比較例4)
比較例2において、塗工液B−1を、エチレン−酢酸ビニル共重合体である原反ロール(旭化成社製:サンテックEVA:EF1530、ビカット軟化温度:66℃、厚さ:100μm)を基体10として、表面に塗工した以外は比較例2と同様にして、ラミネートシートロール10を作製した。シートロール10の表面抵抗率は3.0×1013Ω/□であった。続いて、比較例1と同様にして、小判断裁シート積載体10を作製した。
【0141】
次いで、ラミネートシート1の代わりにラミネートシート10を用いた以外は実施例1と同様にしてカード10の作製を試みたが、ラミネートシート10は、シートの軟化温度が低いため、全てのサンプルがカラー複写機/プリンターの定着装置で巻付き、画像を定着したラミネートシートが得られなかった。そのため、以後の評価ができなかった。評価結果を表1に記載した。
【0142】
(比較例5)
実施例4において、画像受像層塗工液B−2を用いた塗工を行わず、基体7そのものをラミネートシートロール11とした。このラミネートシートロール11の表裏の表面抵抗率は1.0×1017Ω/□、3.0×1017Ω/□であった。続いて、比較例1と同様にして、小判断裁シート積載体11を作製した。
【0143】
次いで、ラミネートシート1の代わりにラミネートシート11を用いた以外は実施例1と同様にしてカード11を作製した。そしてこれらの各工程に関し、実施例1と同様にしてラミネートシート11及びカード11の評価を行った。結果を表1にまとめて記載した。
【0144】
(比較例6)
厚さ100μmの二軸延伸PET原反ロール(東レ社製:ルミラー100T60、ビカット軟化温度は240℃)をラミネートシートロール12とした。このシートロール12の表面抵抗率は1×1016Ω/□であった。続いて、比較例1と同様にして、小判断裁シート積載体12を作製した。
【0145】
次いで、ラミネートシート1の代わりにラミネートシート12を用いた以外は実施例1と同様にしてカード12を作製した。そしてこれらの各工程に関し、実施例1と同様にしてラミネートシート12及びカード12の評価を行った。ラミネートシート12は、ビカット軟化温度が高いため、ラミネート(接着)させることができなかった。評価結果を表1にまとめて記載した。
【0146】
【表1】
【0147】
表1の結果から、本発明の断裁加工方法により得られたラミネート用小判断裁シート積載体は、耐重送性に優れることがわかる。さらに、表面抵抗率や、シート間摩擦係数、ビカット軟化温度などを制御することで、捌き/積層作業性や、ラミネート品質、ラミネート性を向上させることが可能であることもわかる。
【0148】
【発明の効果】
以上、本発明によれば、従来の印刷機、複写機及びプリンター等の記録装置を大きな改造することなく、そのまま使用して、重送の発生がなく、損シートや、画質の低下やシート詰まり(ジャム)なしに高品質で信頼性の高い画像作製が可能な画像記録方法を提供することができる。さらに、後工程におけるラミネート加工時に、作業の効率と信頼性が高く、ラミネート後に高い仕上がり品質の得られる画像記録方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る断裁加工方法に適用される断裁加工装置の一例を示す部分斜視図である。
【図2】 本発明の本実施形態に係る断裁加工方法に適用される断裁加工装置の一例を示す概略構成図である。
【図3】 本発明の実施形態に係る断裁加工方法により得られたラミネートシート積載体(ラミネート用小判断裁シート)を示す概略図である。
【符号の説明】
10 シートロール(巻取りシートロール)
12 連続シート
14 スリッター
16 プレンロータ
18 ナイフロータ
20 ラミネートシート
22 ラミネートシート積載体(ラミネート用小判断裁シート積載体)
Claims (8)
- 給紙部及び画像記録部を有する記録装置により、小判断裁シートに画像を記録する画像記録方法であって、
少なくとも、スリッターにより1枚の連続シートを断裁する断裁工程により小判断裁シートを形成した後、前記小判断裁シートを1枚ずつ積載して、ラミネート用小判断裁シート積載体を得る工程と、
前記ラミネート用小判断裁シート積載体を前記給紙部にセットする工程と、
前記スリッターの断裁により形成された前記小判断裁シートの端辺が前記画像記録部への送り出し方向と略直交する方向となるようにラミネート用小判断裁シート積載体から1枚ずつ、前記小判断裁シートを前記画像記録部に送り出して、画像を記録する工程と、
を有することを特徴とする画像記録方法。 - 給紙部及び画像記録部を有する記録装置により、小判断裁シートに画像を記録する画像記録方法であって、
連続シートが巻き取られた1本の巻取りシートロールを巻き戻しながら、1枚の前記連続シートを搬送しつつ、前記連続シートの搬送方向に沿って、スリッターにより前記連続シートを断裁する第1の断裁工程、及び前記連続シートの搬送方向と略直交する方向に沿って、カッターにより前記連続シートを断裁する第2の断裁工程により小判断裁シートを形成した後、前記小判断裁シートを1枚ずつ積載して、ラミネート用小判断裁シート積載体を得る工程と、
前記ラミネート用小判断裁シート積載体を前記記録装置の給紙部にセットする工程と、
前記スリッターの裁断により形成された前記小判断裁シートの端辺が前記小判断裁シートの前記画像記録部への送り出し方向と略直交する方向となるように、前記ラミネート用小判断裁シート積載体から1枚ずつ、前記小判断裁シートを前記画像記録部へ送り出して、画像を記録する工程と、
を有することを特徴とする画像記録方法。 - 前記小判断裁シートの少なくとも片面が、70℃以上130℃以下のビカット軟化温度を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像記録方法。
- 前記小判断裁シートの少なくとも片面の表面抵抗率が、108〜1013Ω/□の範囲内であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像記録方法。
- 前記小判断裁シートが、透明であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに1項に記載の画像記録方法。
- 前記小判断裁シートが、不透明であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像記録方法。
- 前記小判断裁シート積載体は、前記画像記録部への送り出し方向のシート間静摩擦係数が0.20以上1.0以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像記録方法。
- 前記小判断裁シートは、前記第1断裁工程において断裁される切口端辺のバリ高さが、0〜25μmの範囲内であり、前記第2断裁工程において断裁される切口端辺のバリ高さが0〜50μmの範囲内であることを特徴とする請求項2〜7のいずれかに記載の画像記録方法。
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