JP2004244002A - 車両用アウターミラーにおけるミラーの角度調整システム - Google Patents

車両用アウターミラーにおけるミラーの角度調整システム Download PDF

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Abstract

【課題】簡易な構造であって、経済的となり、アウターミラーの小型化及び重量軽減化が図れる車両用アウターミラーにおけるミラーの角度調整システムを提供する。
【解決手段】ミラーハウジング3にミラーMを内装した電動格納式のアウターミラー1において、ミラーMの角度を調整するに当たり、ミラーMの上下方向に関する角度の調整を、ミラーハウジング3に内蔵されたアクチュエータ8を介して行い、左右方向に関する角度の調整を、ミラーハウジング3の略鉛直方向の軸回りの回動動作により行う構成とした。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用アウターミラーにおけるミラーの角度調整システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両のアウターミラーにおけるミラーの角度を調整する方法としては、アウターミラーの内部にモータからなるアクチュエータを設け、このアクチュエータを操作することでミラーの角度を調整する技術が一般的であり、アクチュエータを上下方向及び左右方向に操作することにより、所望のミラーの角度が得られるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、ドアの側方に付設されるアウターミラーの場合、そのハウジングは電動格納式となっている場合が多く、モータを駆動源とした格納機構に関する技術が前記特許文献1や特許文献2に開示されている。
【0004】
【特許文献1】
実開平1−96352号公報(第7頁、第1図)
【特許文献2】
登録実用新案第3008334号公報(第7頁及び第8頁、図2)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記特許文献1から判るように、従来のアウターミラーはミラーの角度調整用モータとして、上下方向用と左右方向用の2つのモータを要する構成であり、格納用のモータと併せると一つのアウターミラー当たり計3つのモータを要する構成となっていた。通常、格納用のモータもアウターミラー内に設けられるため、この場合にはアウターミラー内に3つのモータが収装されることとなり、アウターミラーの小型化や重量軽減化が困難となったり、内部のレイアウト構造が複雑になりやすい。
【0006】
本発明は、以上のような問題を解決するために創作されたものであり、簡易な構造であって、経済的となり、アウターミラーの小型化及び重量軽減化が図れる車両用アウターミラーにおけるミラーの角度調整システムを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記課題を解決するために、ミラーハウジングにミラーを内装した電動格納式の車両用アウターミラーにおいて、車体に対する前記ミラーの角度を調整するシステムであって、前記ミラーの上下方向に関する角度の調整は、前記ミラーハウジングに内蔵されたアクチュエータを介して行われ、左右方向に関する角度の調整は、前記ミラーハウジングの略鉛直方向の軸回りの回動動作により行われる構成とした。これにより、ミラーの角度調整用のアクチュエータとしては上下方向用の1つのモータだけで済むことから、1つのアウターミラー当たり、ミラーの角度調整用のモータと格納用のモータの計2つのモータで足りることとなる。したがって、経済的なミラーの角度調整システムを構築でき、部品点数の削減により小型化及び重量軽減化が図れる。
【0008】
また、前記ミラーハウジングの回動速度を、前記ミラーハウジングの格納・復帰時と、前記ミラーの左右方向に関する角度の調整時とにおいて異ならせるハウジング回動速度可変手段を備える構成とした。これにより、例えばミラーの角度の調整時における回動速度を格納・復帰時における回動速度よりも下げることにより、ミラーの角度を容易に微調整できる。
【0009】
さらに、前記ミラーハウジングの格納及び復帰を操作する格納・復帰スイッチと、前記ミラーの角度を調整するミラー角度調整用スイッチとを備え、前記ハウジング回動速度可変手段は、前記格納・復帰スイッチの信号と前記ミラー角度調整用スイッチの信号とを判定するスイッチ入力判定回路と、前記スイッチ入力判定回路から出力される判定信号に基づいて、前記ミラーハウジングの回動用モータに印加する電圧値を調整するモータ印加電圧調整回路、或いは前記ミラーハウジングの回動用モータに印加する電流値を調整するモータ印加電流調整回路と、を備える構成とした。これにより、簡易な制御回路を実現でき、経済的なミラーの角度調整システムを構築できる。
【0010】
また、前記ミラーの角度を調整するミラー角度調整用スイッチを備え、前記ハウジング回動速度可変手段は、前記ミラー角度調整用スイッチの信号の入力時間を判定するスイッチ入力時間判定回路と、前記スイッチ入力時間判定回路から出力される判定信号に基づいて、前記ミラーハウジングの回動用モータに印加する電圧値を調整するモータ印加電圧調整回路、或いは前記ミラーハウジングの回動用モータに印加する電流値を調整するモータ印加電流調整回路と、を備える構成とした。これにより、操作用スイッチは1つのみで足りることとなり、また、簡易な制御回路を実現でき、経済的なミラーの角度調整システムを構築できる。
【0011】
また、格納直前における前記ミラーハウジングの左右方向に関する角度を検出・記憶するハウジング角度検出・記憶手段を備え、格納された前記ミラーハウジングを復帰させるにあたり、前記ミラーハウジングがその格納直前に調整された角度を保持するように前記ミラーハウジングを復帰させる構成とした。これにより、復帰の都度、ミラーの角度調整をしなくて済むため、実用性が向上することとなる。
【0012】
さらに、前記ミラーハウジングの回動角度の検出は、車体に対して固定される固定部側又は前記ミラーハウジング側のどちらか一方に設けられる被検出体と、前記固定部側又は前記ミラーハウジング側のどちらか他方に設けられ、前記被検出体を検出する検出体と、を介して行われる構成とした。当該構成によれば、被検出体及び検出体から得られるデータは、前記固定部側に対するミラーハウジングの回動角度に対して常に比例関係をもって対応するので、復帰時にこのデータをフィードバックさせることにより、ミラーハウジングを格納直前の使用位置まで確実に復帰させることができる。
【0013】
また、前記ミラーハウジングの回動角度の検出として、前記ミラーハウジングの回動用モータの回転数を検出する構成とした。当該構成によれば、簡易な構造にてミラーハウジングの回動角度の検出が可能となる。
【0014】
また、格納された前記ミラーハウジングを復帰させるにあたり、一旦、前記ミラーハウジングを格納原点に位置させた後に復帰させる構成とした。当該構成によれば、格納状態にあるミラーハウジングが外的負荷により回動し、本来の格納原点からずれている場合であっても、ミラーハウジングは必ず格納原点を基準として復帰することとなるので、復帰し終えた際には格納直前の位置と同じ位置となる。
【0015】
また、前記ミラーハウジングを前記格納原点に位置させるタイミングを、イグニッションキーをACCの位置に入れたときとすれば、運転者がミラーハウジングを復帰させるべくスイッチを操作するときには、ミラーハウジングは予め格納原点に位置していることから復帰方向側へのみ回動することとなり、素早い復帰動作が可能となる。
【0016】
さらに、前記ミラーハウジングを前記格納原点に位置させるタイミングを、車両のドアのロックを解除したときとしても、運転者がミラーハウジングを復帰させるべくスイッチを操作するときには、ミラーハウジングは予め格納原点に位置していることから復帰方向側へのみ回動することとなり、素早い復帰動作が可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明について図面を参照しながら説明する。以下の説明において「前後」、「左右」、「上下」とは、アウターミラーを車体に取り付けた状態を基準としていうものとする。
【0018】
図1は車両の左側面に取り付けたアウターミラーを示す外観斜視図である。本図では、車両の側面からその側方に向かって張り出すミラーベース2と、このミラーベース2の下側に取り付けられるミラーハウジング3とを備えた、いわゆる上吊り式のアウターミラー1とした場合を示している。ミラーベース2の具体的な取り付け箇所としては、サイドドアS1におけるサイドウィンドウSWのウィンドウ枠を構成するドアピラーDPや、図に示すように、サイドドアS1の前端部に付設したアウターミラー用のブラケットMB等が挙げられ、場合によっては、形状を適宜に変更することで車体のフロントピラーFP等に取り付けることもできる。また、ミラーベース2としては、前記ブラケットMBと一体的に構成させることも可能である。
【0019】
図2はアウターミラー1の概略分解斜視図である。ミラーベース2は、ベース本体2Aと上部カバー2Bとを備えた上下分割式の筐体として構成され、内部には、車両本体側からミラーハウジング3側へ電源を供給するためのハーネスHや、ベース本体2Aに対してミラーハウジング3(具体的にはシャフト4の上端基部4a)を取り付けるためのビスB2等が収装される。ベース本体2AにおいてブラケットMBと対向する面には、外周面が螺設された円筒状の固定部2Cと位置決め用のピン2Dが形成されており、ブラケットMB側に形成された取り付け孔MBa及び位置決め孔MBbに前記固定部2C及びピン2Dを挿入し、内側に突出した固定部2CをナットNで締結することで、ミラーベース2がブラケットMBに固定される。
【0020】
次いでミラーハウジング3は、後面及び上面が開口形成された下ハウジング3Aと、下ハウジング3Aの上面の開口部を閉塞する上ハウジング3Bとを備えた構成からなる。上ハウジング3Bの下面には、略鉛直状に位置するシャフト4、駆動ユニット5、ミラーアセンブリ6等が組み付けられており、上ハウジング3BをビスB1により下ハウジング3Aに取り付けた際には、これらシャフト4、駆動ユニット5、ミラーアセンブリ6が下ハウジング3A内に収装される。
【0021】
駆動ユニット5は、シャフト4側に噛合するウオームギア機構等からなる減速機(図示せず)と、ミラーハウジング3の回動の駆動源となるモータ7とを備えた構成からなる。モータ7の駆動力は減速機を介してシャフト4に伝達され、モータ7が駆動すると、シャフト4から反力を受けることで、駆動ユニット5を取り付けたミラーハウジング3がシャフト4回りに、つまり略鉛直方向の軸回りに回動するようになっている(シャフト4は前記したように上端基部4aを介してビスB2によりミラーベース2に固定されている)。ミラーアセンブリ6は、後方視認用のミラーMと、このミラーMの鏡面の角度を調整するアクチュエータユニット(以降、単にアクチュエータという)8とを備えた構成からなる。なお、前記ハーネスHは、中空のシャフト4の内部を利用して配線され、駆動ユニット5及びアクチュエータ8に接続する。
【0022】
本発明は、前記ミラーMの角度調整システムに関して、ミラーMの上下方向に関する角度の調整については、ミラーハウジング3に内蔵されたアクチュエータ8を介して行い、左右方向に関する角度の調整については、ミラーハウジング3のシャフト4回りの回動動作、つまり略鉛直方向の軸回りの回動動作により行う構成としたことを主な特徴とする。「左右方向に関する角度」とは、ミラーMが鉛直軸回りに回転する際の傾倒角度をいい、「上下方向に関する角度」とは、ミラーMが水平軸回りに回転する際の傾倒角度をいう。
【0023】
先ず、アクチュエータ8の一構成例について図3を参照して説明する。図3はアクチュエータ8の分解斜視図である。アクチュエータ8は、ミラーMを支持するミラーホルダ9と、このミラーホルダ9を傾倒自在に支持するモータハウジング10とを備える。ミラーホルダ9は、薄板を略矩形状に形成した部材であり、その適所には、ミラーMの揺動中心となる支点部11が中空の半球体の先端を切り取った形状で前方に突出形成されている。モータハウジング10は、フロントハウジング12とリヤハウジング13とに分割構成されており、その内部に、主にパッキン14、アジャストナット15、ウオームホイール16及びモータ17を内蔵している。
【0024】
フロントハウジング12には、後方に向けて円柱形状のピン部12bが形成されるとともに、ミラーホルダ9の揺動中心となる位置に、後方に向けて突出部12aが突出形成される。突出部12aの先端面には、ミラーホルダ9を固定するためのねじ18が螺合する雌ねじ部12cが形成され、ピン部12bの外周面には、アジャストナット15が進退自在に螺合する雄ねじ部12dが形成されている。ピン部12bの周囲には、ウオームホイール16を回転自在に支持するための凹部12eやグリスの飛散を防止するためのリブ12fが形成され、この凹部12eやリブ12fの近傍にはモータ17が配設される凹状のモータ取り付け部12gが形成されている。
【0025】
リヤハウジング13には、ミラーホルダ9の支点部11を摺動自在に支持する凹状の支持部13aが形成され、この支持部13aの下側には前記パッキン14のフランジ部が係合される円孔13bが形成されている。支持部13aの底壁には、前記突出部12aの先端部が挿通可能な円孔13cが形成されている。以上の構成により、支持部13aにミラーホルダ9の支点部11を嵌め込み、円孔13cから突出する突出部12aに略半球体の先端を切り取った形状の押圧部材Pとばね部材SPとを取り付け、その上からねじ18を突出部12aの雌ねじ部12cに螺合させることで、ミラーホルダ9は所定の付勢力で付勢され、モータハウジング10に対して傾倒自在に取り付けられる。
【0026】
そして、アジャストナット15の後端には球状のピボット部15aが形成されており、ミラーホルダ9の凹部9a(図3において点線にて示す)に嵌合するようになっている。このピボット部15aと凹部9aとの嵌合位置は前記支点部11の真下に位置している。アジャストナット15は、ウオームホイール16に対して前後移動可能に、且つ相対回転不能に取り付けられ、前端には前記雄ねじ部12dに螺合する爪部15bが形成されている。そして、モータ17の回転軸に形成されたギア部17aがウオームホイール16のギア部16aに噛合する。
【0027】
以上の構成により、モータ17を正逆方向に駆動すると、ウオームホイール16とともにアジャストナット15が正回転、或いは逆回転する。爪部15bが雄ねじ部12dに螺合していることから、その送りねじ作用によってアジャストナット15は前後に進退し、これにより、ミラーホルダ9、つまりミラーMは支点部11を揺動中心とした上下方向に関する角度の調整がなされる。
【0028】
次いで、ミラーMの左右方向に関する角度の調整については、前記したように図2において、駆動ユニット5のモータ7を駆動させてミラーハウジング3をシャフト4回りに回動させることにより行う。つまり従来のミラーハウジング3が、格納位置及び使用位置の2つの定位置のみで停止する構成であったのに対し、本発明は、任意の回動箇所においてミラーハウジング3を停止させる構成とすることで、ミラーMの左右方向に関する角度を調整可能とするものである。当該構成は、前記モータ7の回転動作を制御することで達成できる。
【0029】
以上のように、ミラーMの上下方向に関する角度の調整については、ミラーハウジング3に内蔵されたアクチュエータ8を介して行い、左右方向に関する角度の調整は、ミラーハウジング3の回動動作により行う構成とすれば、従来ではミラーMの角度調整用のアクチュエータとして、上下方向用と左右方向用の2つのモータを要する構成であったのに対し、上下方向用の1つのモータ17だけで済むこととなる。
【0030】
アウターミラーは通常、車両の左右側面に1セットとして取り付けられるので、1セット当たりにすると従来に比して2つのモータが削減されることとなり、前記したウオームホイール16やアジャストナット15等の角度調整機構部も含め、本発明によれば、部品点数が大幅に削減され、組み付け工程が簡易で、経済的なミラーMの角度調整システムを構築できる。また、部品点数が削減されることにより、アウターミラー1の小型化及び重量軽減化が図れる。
【0031】
さて、使用位置(復帰位置)にあるミラーハウジング3を格納させるにあたっては、なるべく短時間で格納させることが望ましいが、この格納時におけるミラーハウジング3の回動速度を、前記したミラーMの左右方向に関する角度の調整時においてもそのまま適用すると、ミラーMの調整速度としては速過ぎて、微調整しづらくなるおそれがある。そこで、ミラーハウジング3の回動速度を、ミラーハウジング3の格納時(或いは復帰時)と、ミラーMの左右方向に関する角度の調整時とにおいて異ならせるハウジング回動速度可変手段19(図4)を備える構成とすることにより、具体的には、ミラーMの左右方向に関する角度の調整時におけるミラーハウジング3の回動速度を、ミラーハウジング3の格納時(或いは復帰時)における回動速度よりも下げることにより、ミラーMの微調整を容易とすることができる。
【0032】
また、格納直前におけるミラーMの左右方向に関する角度、つまりミラーハウジング3の左右方向に関する角度を検出・記憶するハウジング角度検出・記憶手段20(図4)を備え、格納されたミラーハウジング3を復帰させるにあたり、ミラーハウジング3がその格納直前に調整された角度を保持するようにミラーハウジング3を復帰させる構成とすれば、復帰の都度、ミラーMの角度調整をしなくて済むため、実用性が向上することとなる。
【0033】
これらの構成に関する具体的な実施例について図4を参照して説明する。図4はミラーハウジング3(図4では図示せず)の回動速度及び回動角度に関する制御ブロック図である。格納・復帰スイッチSW1は、ミラーハウジング3の格納及び復帰用のスイッチであり、通常は単極単投式のスイッチから構成されている。ミラー角度調整用スイッチSW2は、ミラーMの左右方向(図1におけるP1方向(以降、場合によって格納方向という)及びP2方向(以降、場合によって復帰方向という))の角度調整をするためのスイッチであり、このタイプはスイッチを操作している間だけONとなり、スイッチから指を離すと自動的にOFFとなる自動復帰型のスイッチとなっている(図4では格納方向用スイッチ部SW2a、復帰方向用スイッチ部SW2bがともにOFFの状態を示している)。これら格納・復帰スイッチSW1、ミラー角度調整用スイッチSW2はともに運転席周りに配設される。なお、ミラー角度調整用スイッチSW2に関しては、ミラーMの上下方向に関する角度調整としてのスイッチ部も含まれているが、図4では省略してある。
【0034】
格納・復帰スイッチSW1及びミラー角度調整用スイッチSW2を経由した信号は、全てスイッチ入力判定回路21に出力される。符号R1,R2,R3は電流調整用の抵抗を示す。
【0035】
「スイッチ入力判定回路21」
スイッチ入力判定回路21は、格納・復帰スイッチSW1或いはミラー角度調整用スイッチSW2の少なくとも一方を経由して入力される信号を受け、モータ駆動用回路23に格納方向側信号S1或いは復帰方向側信号S2を出力する。格納・復帰スイッチSW1が変化したときは、設定された作動時間(例えば5秒間)だけ格納方向側信号S1或いは復帰方向側信号S2を出力し、ミラー角度調整用スイッチSW2を介して信号が入力されたときは、ミラー角度調整用スイッチSW2がONのときのみ、つまり、格納方向用スイッチ部SW2a、復帰方向用スイッチ部SW2bを操作しているときのみ、格納方向側信号S1或いは復帰方向側信号S2を出力する。また、ミラー角度調整用スイッチSW2がONのときのみ、角度調整用信号S3をモータ印加電圧調整回路22A、或いはモータ印加電流調整回路22Bに出力する。
【0036】
「モータ印加電圧調整回路22A、モータ印加電流調整回路22B」
モータ印加電圧調整回路22Aは、スイッチ入力判定回路21から出力される判定信号、つまり角度調整用信号S3が入力されているときのみ、モータ駆動用回路23に対してモータ印加電圧の降下に関する信号S4を出力する。また、モータ印加電圧調整回路22Aの代わりにモータ印加電流調整回路22Bを構成した場合には、スイッチ入力判定回路21から出力される判定信号、つまり角度調整用信号S3が入力されているときのみ、モータ駆動用回路23に対してモータ印加電流の制限に関する信号S4を出力する。このモータ印加電圧調整回路22A、或いはモータ印加電流調整回路22Bと、スイッチ入力判定回路21とが前記したハウジング回動速度可変手段19を構成する。
【0037】
「モータ駆動用回路23」
モータ駆動用回路23は、信号S4が入力されていない状態において、格納方向側信号S1が入力されたとき、モータ7に対して、ミラーハウジング3を格納方向側に回動させるべく回転信号S5を前記設定された作動時間(5秒間)だけ出力する。これにより、ミラーハウジング3は所定の格納位置でロックされる。そして、信号S4が入力されていない状態において、復帰方向側信号S2が入力されたとき、ハウジング角度検出・記憶回路24からハウジング角度信号S6が入力され、このハウジング角度信号S6に基づいて、ミラーハウジング3を復帰方向側に回動させるべく回転信号S5をモータ7に出力する。
【0038】
「ハウジング角度検出・記憶回路24」
ハウジング角度検出・記憶回路24は、モータ駆動用回路23に信号S4が入力されていない状態で、且つ、格納方向側信号S1が入力されたとき、モータ7の回転によって回動するミラーハウジング3の回動角度を検出して記憶する。また、ハウジング角度検出・記憶回路24は、モータ駆動用回路23に信号S4が入力されていない状態で、且つ復帰方向側信号S2が入力されたとき、モータ駆動用回路23に対して、記憶したミラーハウジング3の回動角度に対応したハウジング角度信号S6を出力する。なお、このハウジング角度検出・記憶回路24が前記したハウジング角度検出・記憶手段20を構成する。
【0039】
ハウジング角度検出・記憶手段20としては、例えば、モータ7の回転数を検出・記憶する方法が挙げられる。この場合、例えば、モータ駆動用回路23に信号S4が入力されていない状態で、且つ、ハウジング角度検出・記憶回路24に格納方向側信号S1が入力されたとき、ハウジング角度検出・記憶回路24は、回転信号S5によって回転したモータ7の回転数を検出して記憶する。そして、モータ駆動用回路23に信号S4が入力されていない状態で、且つ、ハウジング角度検出・記憶回路24に復帰方向側信号S2が入力されたとき、ハウジング角度検出・記憶回路24は、モータ駆動用回路23に対し、前記ハウジング角度信号S6として、記憶したモータ7の回転数に対応した回転数信号を出力する。つまり、ミラーハウジング3の格納時に要したモータ7の回転数を、復帰時にそのままモータ7にフィードバックさせる構成とするものである。
【0040】
モータ7の回転数を検出する手段の具体例を以下に示す。先ずモータ7としては、例えば図6に示すように、一対のモータブラシ(以降、単にブラシという)7aと、コイルを巻いた3極のロータ7bとを有する3極直流ブラシモータから構成する。ブラシ7aに接する整流子片7cは図6(b)に示すように3片からなる。ロータ7bが1回転(360°)する間にモータ7に流れる電流は、図7のようなリップル波形を描く。したがって、この電流値の変動回数をカウントすることにより、モータ7の回転数を検出できる。
【0041】
また、ブラシ7aに対する整流子片7cの切り替え時に発生するヒゲ状の高周波信号(図8(a)に示す切替信号S6a)を検出することも可能である。その具体例を図5に示す。ハウジング角度検出・記憶回路24として、先ず、モータ7の前後に直列にインダクタL1,L2を入れ、モータ7の交流分に対してのみインピーダンスを高くする。これにより、モータ7の端子から前記切替信号S6aを大きな電圧として取り出せる。そして、この切替信号S6aがある一定の電圧レベルを越えたときに、波形整形回路31にて方形波信号S6b(図8(b))に整形し、そのパルス数をパルスカウント部32にてカウントする。これにより、モータ7の回転数が検出される。なお、パルスカウント部32はマイコン等から構成される。
【0042】
以上のように、モータ7の回転数を検出する構成とすれば、簡易な構成にてミラーハウジング3の回動角度の検出が可能となる。特に、前記切替信号S6aを検出することにより回路構成が簡単となり、また、波形整形回路31とパルスカウント部32とを備える構成とすることで、切替信号S6aの検出精度が向上するものである。なお、モータ7としては、以上に説明した直流ブラシモータに限られることなく、ステッピングモータ、ブラシレスモータ、サーボモータ等も適用可能である。
【0043】
しかし一方で、このモータ7の回転数を検出・記憶する方法では次のような問題がある。通常、前記したシャフト4と減速機(図示せず)との間には、ミラーハウジング3が障害物に衝突するなど外的負荷がかかった場合にミラーハウジング3の損傷を防止するべく、シャフト4に対して減速機側、つまりミラーハウジング3を所定角度分だけ回動許容するためのクラッチ機構(図示せず)が設けられている。このようなとき、ミラーハウジング3の格納途中において前記クラッチ機構が作動した場合には、格納直前の状態から格納状態までのミラーハウジング3の回動角度と、モータ7の回転数との関係に食い違いが生じることとなる。すなわち、復帰時においてこの格納時に要したモータ7の回転数をフィードバックさせた場合には、ミラーハウジング3が格納直前の使用位置と異なる位置に復帰することとなる。
【0044】
このような問題に対して、ミラーハウジング3の回動角度の検出を、車体に対して固定される固定部側又は前記ミラーハウジング3側のどちらか一方に設けられる被検出体(図示せず)と、前記固定部側又は前記ミラーハウジング3側のどちらか他方に設けられ、前記被検出体を検出する検出体(図示せず)と、を介して行う構成とすれば、前記クラッチ機構が作動した場合であっても、これら被検出体及び検出体から得られるデータは、前記固定部側に対するミラーハウジング3の回動角度に対して常に比例関係をもって対応するので、復帰時にこのデータをフィードバックさせることにより、ミラーハウジング3を格納直前の使用位置まで確実に復帰させることができる。
【0045】
前記被検出体及び検出体の構成例としては、ロータリエンコーダを挙げることができる。例えば、前記固定部としてシャフト4側に、円周方向に複数のスリットを形成した回転スリット板(被検出体に相当、図示せず)を取り付けるとともに、ミラーハウジング3側にはこの回転スリット板に対応させて発光・受光素子(検出体に相当、図示せず)を取り付ける。これにより、ミラーハウジング3が回動すると、前記発光・受光素子が、通過したスリット数をカウントすることにより、シャフト4に対する回動途中のミラーハウジング3の回動角度を常時割り出す。勿論、前記クラッチ機構が作動した場合であっても、そのクラッチ機構によるミラーハウジング3の回動に伴う通過スリット数もカウントされる。したがって、ロータリエンコーダは常にシャフト4に対するミラーハウジング3の回動角度と比例した信号(パルス数)を出力することとなる。
【0046】
前記被検出体及び検出体の構成例としては、ロータリエンコーダに限られず、磁気センサや抵抗ボリュームを適用することも可能である。また、被検出体をミラーハウジング3側に設け、検出体を前記固定部側に設ける構成とすることも可能である。
【0047】
以下、ミラーハウジング3の格納時及び復帰時と、ミラーMの角度調整時の回路動作についてそれぞれ説明する。
「ミラーハウジング3の格納時」
運転者が格納・復帰スイッチSW1を格納側に操作したときに、格納・復帰スイッチSW1がONの状態になるものとすると、スイッチ入力判定回路21は、この格納・復帰スイッチSW1からの信号が「L信号→H信号」の状態に変化したことを受けて、モータ駆動用回路23に対して格納方向側信号S1を、設定された作動時間(例えば5秒間)だけ出力する。同時に、スイッチ入力判定回路21は、ハウジング角度検出・記憶回路24に対しても格納方向側信号S1を出力する。なお、勿論、L信号とは低電圧信号(通常、0V信号)を指し、H信号とは高電圧信号(通常、5V信号)を指す。
【0048】
モータ駆動用回路23は、格納方向側信号S1が入力されている間、モータ7に対して、ミラーハウジング3を格納方向側に回動させるべく回転信号S5を出力する。これにより、ミラーハウジング3は格納方向側に回動し、所定の格納位置でロックされる。このときの回転信号S5に伴って、モータ7に印加される電圧値(或いは電流値)は、通常の値であって、ミラーハウジング3は比較的速い回動速度をもって格納されることとなる。そして、ハウジング角度検出・記憶回路24は、ミラーハウジング3が格納位置でロックされるまでに要した回動角度を一時的に記憶する。前記したように、ロータリエンコーダを用いた場合には、発光・受光素子が検出した回転スリット板の通過スリット数(パルス数)を記憶する。
【0049】
「ミラーハウジング3の復帰時」
運転者が格納・復帰スイッチSW1を復帰側に操作すると、格納・復帰スイッチSW1がOFFとなり、スイッチ入力判定回路21は、この格納・復帰スイッチSW1からの信号が「H信号→L信号」の状態に変化したことを受けて、モータ駆動用回路23に対して復帰方向側信号S2を、例えば設定された作動時間(例えば5秒間)だけ出力する。同時に、スイッチ入力判定回路21は、ハウジング角度検出・記憶回路24に対しても復帰方向側信号S2を出力する。
【0050】
モータ駆動用回路23は、復帰方向側信号S2が入力されている間、モータ7に対して、ミラーハウジング3を復帰方向側に回動させるべく回転信号S5を出力する。このとき、ハウジング角度検出・記憶回路24から、一時的に記憶されている前記ミラーハウジング3の回動角度に対応したハウジング角度信号S6がモータ駆動用回路23に出力され、ミラーハウジング3が同回動角度だけ回動した時点で、モータ駆動用回路23からの回転信号S5は出力停止となる。つまりロータリエンコーダを用いた場合には、ロータリエンコーダが、一時的に記憶したパルス数と同等のパルス数を検出したとき、モータ駆動用回路23からの回転信号S5が出力停止となる。これにより、ミラーハウジング3は格納動作を行う直前の位置と同位置まで復帰することとなり、したがって、ミラーMはその格納直前に調整された角度を保持することとなる。なお、この復帰時における回転信号S5に伴ってモータ7に印加される電圧値(或いは電流値)も、通常の値であって、ミラーハウジング3は比較的速い回動速度をもって復帰するようになっている。
【0051】
「ミラーMの角度調整時」
運転者がミラー角度調整用スイッチSW2の格納方向用スイッチ部SW2aを操作すると、スイッチ入力判定回路21は、この格納方向用スイッチ部SW2aがON状態の間だけ、モータ駆動用回路23に対して格納方向側信号S1を出力するとともに、モータ印加電圧調整回路22A、或いはモータ印加電流調整回路22Bに対して角度調整用信号S3を出力する。同時に、モータ印加電圧調整回路22A、或いはモータ印加電流調整回路22Bは、角度調整用信号S3が入力されているときのみ、モータ駆動用回路23に対してモータ印加電圧の降下、或いはモータ印加電流の制限に関する信号S4を出力する。
【0052】
そして、モータ駆動用回路23からモータ7に対して、ミラーハウジング3を格納方向側に回動させるべく回転信号S5を出力する。このとき、モータ駆動用回路23に入力された前記信号S4に基づき、モータ7に印加される電圧値(或いは電流値)は、格納・復帰スイッチSW1を操作した際の電圧値(或いは電流値)よりも低い値となっているので、モータ7の回転速度は遅くなる。したがって、ミラーハウジング3は遅い回動速度をもって格納方向側(P1方向、図1)に回動し、運転者はミラーMの角度を容易に微調整できることとなる。運転者が格納方向用スイッチ部SW2aから指を離すと、格納方向側信号S1の出力がなくなるため、モータ7の回転が止まり、ミラーハウジング3(ミラーM)は所定の位置で位置決め停止される。
【0053】
次いで、復帰方向用スイッチ部SW2bを操作した場合の動作も同様である。すなわち、スイッチ入力判定回路21は、この復帰方向用スイッチ部SW2bがON状態の間だけ、モータ駆動用回路23に対して復帰方向側信号S2を出力するとともに、モータ印加電圧調整回路22A、或いはモータ印加電流調整回路22Bに対して角度調整用信号S3を出力する。モータ印加電圧調整回路22A、或いはモータ印加電流調整回路22Bは、角度調整用信号S3が入力されているときのみ、モータ駆動用回路23に対してモータ印加電圧の降下、或いはモータ印加電流の制限に関する信号S4を出力する。
【0054】
そして、モータ駆動用回路23からモータ7に対して、ミラーハウジング3を復帰方向側に回動させるべく回転信号S5を出力する。このときも、モータ7に印加される電圧値(或いは電流値)は、格納・復帰スイッチSW1を操作した際の電圧値(或いは電流値)よりも低い値となっているので、モータ7の回転速度は遅くなる。したがって、ミラーハウジング3は遅い回動速度をもって復帰方向側(P2方向、図1)に回動し、運転者はミラーMの角度を容易に微調整できる。運転者が復帰方向用スイッチ部SW2bから指を離すと、復帰方向側信号S2の出力がなくなるため、モータ7の回転が止まり、ミラーハウジング3(ミラーM)は所定の位置で位置決め停止される。
【0055】
以上の説明から判るように、ミラーハウジング3の格納及び復帰を操作する格納・復帰スイッチSW1と、ミラーMの角度を調整するミラー角度調整用スイッチSW2とを備える構成にするとともに、ミラーハウジング3の回動速度を、ミラーハウジング3の格納時(或いは復帰時)と、ミラーMの左右方向に関する角度の調整時とにおいて異ならせるにあたり、格納・復帰スイッチSW1の信号とミラー角度調整用スイッチSW2の信号とを判定するスイッチ入力判定回路21と、スイッチ入力判定回路21から出力される判定信号(前記角度調整用信号S3)に基づいて、モータ7に印加する電圧値を調整するモータ印加電圧調整回路22A、或いはモータ7に印加する電流値を調整するモータ印加電流調整回路22Bとを備える構成とすることで、簡易な制御回路を実現でき、経済的なミラーの角度調整システムを構築できる。
【0056】
以上の形態は、格納・復帰スイッチSW1とミラー角度調整用スイッチSW2を共に備えた構成であるが、場合によっては、格納・復帰スイッチSW1を設けることなく、ミラー角度調整用スイッチSW2のみによって、ミラーMの角度調整とミラーハウジング3の格納・復帰の動作を兼用させる形態とすることもできる。その場合、図9に示すように、前記スイッチ入力判定回路21の代わりに、ミラー角度調整用スイッチSW2のスイッチの入力時間を判定するスイッチ入力時間判定回路25を備える構成とする。
【0057】
例えば、格納方向用スイッチ部SW2aの操作時間が設定時間よりも長い場合、つまり格納方向用スイッチ部SW2aのON状態が設定時間よりも長い場合には、スイッチ入力時間判定回路25により、ミラーハウジング3の格納指示と判断させ、格納方向用スイッチ部SW2aのON状態が前記設定時間よりも短い場合には、ミラーMの格納方向側の角度調整の指示と判断させる。復帰方向用スイッチ部SW2bの場合も同様に、ON状態が設定時間よりも長い場合にはミラーハウジング3の復帰指示と判断させ、短い場合にはミラーMの復帰方向側の角度調整の指示と判断させる。
【0058】
角度調整用信号S3に関しては、例えば、前記設定時間が経過するまでの間、格納方向用スイッチ部SW2aや復帰方向用スイッチ部SW2bがON状態となっているときには常に出力させるように構成する。そして、設定時間が経過しても、なお格納方向用スイッチ部SW2aや復帰方向用スイッチ部SW2bが連続的にON状態となっている場合には、ミラーハウジング3の格納指示或いは復帰指示がなされていることとなるので、角度調整用信号S3の出力を停止する。これにより、設定時間経過後においては、ミラーハウジング3は比較的速い回動速度をもって格納或いは復帰することとなり、便宜性も維持される。
【0059】
このように、ミラー角度調整用スイッチSW2を備え、ハウジング回動速度可変手段19として、ミラー角度調整用スイッチSW2の信号の入力時間を判定するスイッチ入力時間判定回路25と、前記スイッチ入力時間判定回路から出力される判定信号(角度調整用信号S3)に基づいて、モータ7に印加する電圧値を調整するモータ印加電圧調整回路22A、或いはモータ7に印加する電流値を調整するモータ印加電流調整回路22Bと、を備える構成とすれば、別途に格納・復帰スイッチSW1を設ける必要がなく、操作用スイッチは1つのみで足りることとなるので、部品点数の低減が図れ、且つ、簡易な制御回路を実現できるので、経済的なミラーの角度調整システムを構築できる。
【0060】
次に、ハウジング角度検出・記憶手段20に関連して以下のような問題が考えられる。ミラーハウジング3の回動角度の検出態様としては、前記したように主に、▲1▼モータの回転数を検出する方法、▲2▼ロータリエンコーダを用いる方法、▲3▼抵抗ボリュームを用いる方法、が挙げられる。この内、▲1▼及び▲2▼の方法では、ハウジング角度検出・記憶手段20は、ミラーハウジング3の格納時における回動角度のデータを一旦記憶し、そのデータをミラーハウジング3の復帰時にフィードバックさせる構成である。具体的には、▲1▼の場合には記憶したモータのパルス数をフィードバックさせ、▲2▼の場合には記憶したスリット板のスリット数(パルス数)をフィードバックさせる。
【0061】
そして、▲1▼の場合においては、格納途中において、ミラーハウジング3が障害物に衝突するなど外的負荷がかかった際に、クラッチ機構が作動し、その結果、格納直前の状態から格納状態までのミラーハウジング3の回動角度と、モータ7の回転数との関係に食い違いが生じ、復帰時においては、ミラーハウジング3が格納直前の使用位置と異なる位置に復帰するおそれがあることは既述した通りである。
【0062】
これと近似した問題として次のような事象が考えられる。例えば、運転者がミラーハウジング3を格納し、イグニッションキーを抜いて車両から離れた場合を想定すると、停車中において外的負荷によりミラーハウジング3が回動してしまった場合には(例えば、歩行者がミラーハウジング3に接触した場合等)、ミラーハウジング3はその正規の格納位置(以降、格納原点という)からずれることとなり、この状態で、戻ってきた運転者がミラーハウジング3を復帰させると、前記▲1▼及び▲2▼の場合においては、ハウジング角度検出・記憶手段20が、このずれた格納位置から記憶したデータをフィードバックするので、結果的に復帰した際のミラーハウジング3の位置が格納直前の位置と異なるという不都合が生じる。
【0063】
特に▲2▼の場合、イグニッションキーが少なくともACC(アクセサリ電源)の位置にあるときにミラーハウジング3が外的負荷により回動した場合には、ロータリエンコーダには電源が供給されていることから、この外的負荷による回動角度分を検知可能であるが、イグニッションキーが抜かれているとき等、ロータリエンコーダに電源が未供給のときには外的負荷による回動角度分を検知できないこととなる。
【0064】
なお、▲3▼の方法によれば、格納時のミラーハウジング3の位置を抵抗値で記憶できるため、つまりミラーハウジング3の絶対位置が検出可能となるため、どのような位置からでもミラーハウジング3を格納直前の位置まで正常に復帰させることができる。
【0065】
以下では、主に前記▲1▼及び▲2▼の場合のように、復帰した際のミラーハウジング3のずれの問題に対処した形態について説明する。本形態では、格納状態にあるミラーハウジング3を復帰させるにあたり、ミラーハウジング3が格納原点にあるか否かにかかわらず、一旦、ミラーハウジング3を格納原点まで回動させる動作を行い、その後に、ハウジング角度検出・記憶手段20で記憶したデータをミラーハウジング3の復帰動作にフィードバックさせる構成としている。これにより、ミラーハウジング3は必ず格納原点を基準として復帰することとなるので、復帰し終えた際には格納直前の位置と同じ位置となる。
【0066】
復帰させる前に一旦、ミラーハウジング3を格納原点まで回動させる動作のタイミングについては、例えば運転者が格納・復帰スイッチSW1を操作したときとする態様が考えられる。しかし、この場合、運転者が格納・復帰スイッチSW1を操作してからミラーハウジング3が復帰動作を行うまでに要する時間が長くなり、人によっては軽いストレスを感じるおそれもある。そこで、イグニッションキーをACCの位置に入れたとき、或いはドアのロックを解除したとき、具体的にはイグニッションキーやキーレスエントリーシステムによりドアのロックを解除したときに、予め自動的にミラーハウジング3を格納原点まで回動させておけば、運転者が格納・復帰スイッチSW1を操作したときには、ミラーハウジング3は復帰方向側へのみ回動するので、素早い復帰動作が可能となる。
【0067】
図10は、本形態に係る制御ブロック図であり、ハウジング角度検出・記憶手段20として、具体的にハウジング回転角度検出部31とハウジング回転角度制御部32と、ハウジング回転角度記憶部33とから構成した場合を示している。以下に各ブロックについて説明する。
【0068】
「ハウジング回転角度検出部31」
ミラーハウジング3の回転角度に関する信号を検出し、その回転角度信号S8をハウジング回転角度制御部32に出力する。ミラーハウジング3の回転角度の検出方法は、前記した▲1▼や▲2▼の方法等である。
【0069】
「ハウジング回転角度制御部32」
ハウジング角度信号S9をモータ駆動用回路23に出力する。ハウジング角度信号S9は、モータ駆動用回路23のON−OFFを行う信号であって、モータ7の回転がロックされたとき、つまりミラーハウジング3が格納原点に位置したときにOFFとなる。ハウジング回転角度制御部32は以下のような機能を有する。
(1)格納方向側信号S1及び角度調整用信号S3が同時に入力されたとき、つまり格納方向側へのミラーの角度調整のとき、ハウジング角度信号S9を出力する。
(2)復帰方向側信号S2及び角度調整用信号S3が同時に入力されたとき、つまり復帰方向側へのミラーの角度調整のとき、ハウジング角度信号S9を出力する。
(3)格納方向側信号S1が入力され、角度調整用信号S3が入力されていないとき、つまりミラーハウジング3の格納時で、且つ、回転角度信号S8が入力されている間、ハウジング角度信号S9を出力する。
(4)復帰方向側信号S2が入力され、角度調整用信号S3が入力されていないとき、つまりミラーハウジング3の復帰時に、ハウジング回転角度記憶部33から回転角度記憶データS11を読み込み、回転角度信号S8がこの回転角度記憶データS11と一致するまで、ハウジング角度信号S9を出力する。
(5)回転角度記憶信号S7が入力されたとき、回転角度信号S8をカウントし、回転角度記憶情報S10をハウジング回転角度記憶部33に出力する。
以上の信号の出力に関しては、マイコン等により格納方向側信号S1、復帰方向側信号S2、回転角度記憶信号S7、角度調整用信号S3の入力を監視することで行われる。
【0070】
「ハウジング回転角度記憶部33」
ハウジング回転角度記憶部33は以下のような機能を有する。
(1)ハウジング回転角度制御部32から入力される回転角度記憶情報S10を記憶する。
(2)記憶した回転角度記憶情報S10を回転角度記憶データS11としてハウジング回転角度制御部32に出力する。
なお、ハウジング回転角度記憶部33としては、例えばマイコンに内蔵されたRAM等が適用できる。
【0071】
「スイッチ入力判定回路21」
スイッチ入力判定回路21は、格納・復帰スイッチSW1或いはミラー角度調整用スイッチSW2の少なくとも一方を経由して入力される信号を受け、モータ駆動用回路23及びハウジング回転角度制御部32に格納方向側信号S1或いは復帰方向側信号S2を出力する。そして、格納・復帰スイッチSW1が格納側に変化したときは、格納方向側信号S1がモータ駆動用回路23及びハウジング回転角度制御部32に出力されると共に、回転角度記憶信号S7がハウジング回転角度制御部32に出力される。これら格納方向側信号S1、回転角度記憶信号S7はハウジング角度信号S9がOFF状態となるまで出力される。
【0072】
そして、ACC信号S12やキーレスエントリー信号S13等がスイッチ入力判定回路21に出力されると、スイッチ入力判定回路21は、一旦、格納方向側信号S1をモータ駆動用回路23及びハウジング回転角度制御部32に出力する。このときの格納方向側信号S1も前記ハウジング角度信号S9がOFF状態となるまで出力される。これにより、モータ駆動用回路23を介してモータ7が格納方向側へ回転するので、外的負荷によりミラーハウジング3が格納原点からずれている場合であっても、ミラーハウジング3は格納原点に再度位置することとなる。
【0073】
次いで、格納・復帰スイッチSW1が復帰側に変化したときは、復帰方向側信号S2がモータ駆動用回路23及びハウジング回転角度制御部32に出力されると共に、回転角度記憶信号S7がハウジング回転角度制御部32に出力される。これら格納方向側信号S1、回転角度記憶信号S7はハウジング角度信号S9がOFF状態となるまで出力される。これにより、モータ駆動用回路23を介してモータ7が復帰方向側へ回転し、ミラーハウジング3は格納直前の位置まで正常に復帰することとなる。
【0074】
なお、モータ印加電圧調整回路22A、モータ印加電流調整回路22B、モータ駆動用回路23に関する説明については、前形態において説明したものと略同一の構成であるため、ここでは省略する。
【0075】
以上の一連の作用をフローチャートとして図11〜図18に示す。なお、これらの各図において符号は省略している。先ず、図11と図10とを参照して説明すると、ステップST1では、スイッチ入力判定回路21において格納方向側信号S1及び復帰方向側信号S2の出力が共にOFFで、角度調整用信号S3の出力もOFFの状態である。このとき、ハウジング回転角度制御部32においてハウジング角度信号S9の出力はOFFとなり、モータ駆動用回路23もOFFの状態となるため、モータ7が停止した状態にある(ステップST2及びST3)。また、モータ印加電圧調整回路22A或いはモータ印加電流調整回路22B(以降、モータ印加電圧(電流)調整回路という)からの信号S4の出力はOFFとなる(ステップST4)。
【0076】
次いで、ステップST5において、キー(イグニッションキー)によりOFF→ACCの位置に変化したか否か,或いはキーレスエントリーシステム等によりドアのロックを解除する信号を受信したか否かの判定が行われ、Yesの場合には図15に示すフローチャートに移行し、Noの場合にはステップST6に移行する。ステップST6では、ミラーハウジング3に関するスイッチ類が押されたか否かの判定が行われる。そして、Yesの場合において、格納・復帰スイッチSW1が押された場合には、図12に示すフローチャートに移行し、ミラー角度調整用スイッチSW2の格納方向用スイッチ部SW2aが押された場合には図13に示すフローチャートに移行し、復帰方向用スイッチ部SW2bが押された場合には図14に示すフローチャートに移行する。ステップST6において、Noの判定の場合には、再びステップST1に移行する。
【0077】
先ず、図13及び図10を参照してミラー角度調整用スイッチSW2の格納方向用スイッチ部SW2aが押された場合について説明する。ステップST11でミラー角度調整用スイッチSW2が格納方向側へONされると、ステップST12において、スイッチ入力判定回路21が角度調整用信号S3を出力すると共に格納方向側信号S1を出力する。このとき、回転角度記憶信号S7は出力しない。次いで、モータ印加電圧(電流)調整回路から信号S4が出力され、これによりモータ7に印加される電圧(電流)が低下する(ステップST13)。また、ハウジング回転角度制御部32は回転角度信号S8を検出せずに、ハウジング角度信号S9を出力する(ステップST14)。そして、ハウジング角度信号S9が入力されている間、モータ駆動用回路23がONの状態となり、ステップST13で低下した電圧(電流)により、モータ7が低速度で格納方向側に回転する。
【0078】
次いで、図14及び図10を参照してミラー角度調整用スイッチSW2の復帰方向用スイッチ部SW2bが押された場合について説明する。ステップST21でミラー角度調整用スイッチSW2が復帰方向側へONされると、ステップST22において、スイッチ入力判定回路21が角度調整用信号S3を出力すると共に復帰方向側信号S2を出力する。このとき、回転角度記憶信号S7は出力しない。次に、モータ印加電圧(電流)調整回路から信号S4が出力され、これによりモータ7に印加される電圧(電流)が低下する(ステップST23)。また、ハウジング回転角度制御部32は回転角度信号S8を検出せずに、ハウジング角度信号S9を出力する(ステップST24)。そして、ハウジング角度信号S9が入力されている間、モータ駆動用回路23がONの状態となり、ステップST23で低下した電圧(電流)により、モータ7が低速度で復帰方向側に回転する。
【0079】
次いで、図12、図16〜図18及び図10を参照して、格納・復帰スイッチSW1が押された場合のフローについて説明する。図12においてステップST31では、格納指示されたか否かの判定がなされ、Yesの場合には図16に示すステップST32に移行し、Noの場合には図17に示すステップST41に移行する。先ず、図16において、ステップST32では、スイッチ入力判定回路21において格納方向側信号S1及び回転角度記憶信号S7が出力される。角度調整用信号S3は出力されない。ステップST33では、ハウジング回転角度制御部32において、回転角度信号S8に基づいた回転角度に関するデータが一旦クリアされたうえで、新たに入力されてくる回転角度信号S8のカウントを開始する。また、その間にハウジング角度信号S9を出力する。
【0080】
ステップST34において、ハウジング角度信号S9の入力を受けてモータ駆動用回路23がONの状態となり、モータ7が格納方向側に回転する。次のステップST35では、格納動作が停止したか否かの判定がなされ、Yesの場合には、ステップST36において、ハウジング回転角度制御部32での回転角度信号S8のカウントが終了し、これに関するデータが回転角度記憶情報S10としてハウジング回転角度記憶部33に出力され、記憶される。また、ハウジング角度信号S9の出力がOFFとなる。これを受けて、ステップST37ではモータ駆動用回路23がOFFの状態となり、モータ7の回転が停止する。そして、ステップST38では、スイッチ入力判定回路21からの格納方向側信号S1がOFFとなる。
【0081】
また、図17において、ステップST41では、キーがACCの位置にある場合やキーレスエントリーシステム等によるドアのロック解除により、ミラーハウジング3が格納原点まで格納されたか否かの判定がなされ、Yesの場合には、ステップST49に移行し、Noの場合にはステップST42に移行する。ステップST42では、スイッチ入力判定回路21において格納方向側信号S1が出力される。角度調整用信号S3及び回転角度記憶信号S7は共にOFFの状態である。次いでステップST43では、ハウジング回転角度制御部32は回転角度信号S8を検出することなく、ハウジング角度信号S9を出力する。ステップST44では、このハウジング角度信号S9を入力したモータ駆動用回路23がONの状態となり、モータ7が格納方向側に回転する。
【0082】
ステップST45では、格納動作が停止したか否かの判定がなされ、Yesの場合には、ステップST46において、ハウジング回転角度制御部32からのハウジング角度信号S9の出力がOFFとなる。これを受けて、ステップST47ではモータ駆動用回路23がOFFの状態となり、モータ7の回転が停止する。そして、ステップST48では、スイッチ入力判定回路21において、格納方向側信号S1及び角度調整用信号S3の出力がOFFになると共に、復帰方向側信号S2及び回転角度記憶信号S7が出力される。図18に示す次のステップST49では、ハウジング回転角度制御部32においてハウジング回転角度記憶部33から回転角度記憶データS11(ステップST36において記憶した回転角度記憶情報S10と同一)を入力すると共に、回転角度信号S8のカウント動作を開始する。また、ハウジング角度信号S9を出力する。
【0083】
ステップST50では、ハウジング角度信号S9の入力によりモータ駆動用回路23がONの状態となり、モータ7が復帰方向側に回転する。次のステップST51では、ハウジング回転角度制御部32において、格納時のカウント数と復帰時のカウント数との比較照合、すなわち、回転角度記憶データS11と今現在入力している回転角度信号S8との比較照合が行われ、復帰時のカウント数(回転角度信号S8)が格納時のカウント数(回転角度記憶データS11)と等しくなったか、それ以上となったとき、ハウジング回転角度制御部32においてハウジング角度信号S9の出力がOFFとなる(ステップST52)。これを受けて、ステップST53ではモータ駆動用回路23がOFFの状態となり、モータ7の回転が停止する。そして、ステップST54では、スイッチ入力判定回路21において格納方向側信号S1の出力がOFFとなる。
【0084】
次いで、図15及び図10を参照して、前記ステップST5(図11)においてYesの判定となった場合のフローについて説明する。ステップST61では格納されているか否かの判定がなされ、Yesの場合にはステップST62に移行し、Noの場合には前記ステップST6(図11)に移行する。ステップST62では、スイッチ入力判定回路21において格納方向側信号S1が出力される。角度調整用信号S3及び回転角度記憶信号S7はOFFの状態である。ステップST63では、ハウジング回転角度制御部32において、回転角度信号S8は検出せずに、ハウジング角度信号S9を出力する。ステップST64では、モータ駆動用回路23がONの状態となり、モータ7が格納方向側に回転する。
【0085】
次のステップST65では、格納動作が停止したか否かの判定がなされ、Yesの場合には、ステップST66において、ハウジング回転角度制御部32からのハウジング角度信号S9の出力がOFFとなる。これを受けて、ステップST67ではモータ駆動用回路23がOFFの状態となり、モータ7の回転が停止する。そして、ステップST68では、スイッチ入力判定回路21において、格納方向側信号S1及び角度調整用信号S3の出力がOFFになると共に、復帰方向側信号S2及び回転角度記憶信号S7が出力される。
【0086】
以上、本発明について好適な実施形態を説明したが、各構成要素に関するレイアウトや形状、個数等は図面に記載したものに限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜に設計変更が可能である。
【0087】
【発明の効果】
本発明によれば、ミラーの角度調整用のアクチュエータとして、上下方向用の1つのモータだけで済むため、それに伴う角度調整機構部も含め、部品点数が削減され、組み付け工程が簡易で、経済的なミラーの角度調整システムを構築できる。また、部品点数が削減されることにより、アウターミラーのコンパクト化及び重量軽減化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両の左側面に取り付けたアウターミラーを示す外観斜視図である。
【図2】アウターミラーの概略分解斜視図である。
【図3】アクチュエータの分解斜視図である。
【図4】ミラーハウジングの回動速度及び回動角度に関する制御ブロック図である。
【図5】図4におけるハウジング角度検出・記憶回路の具体例を示す制御ブロック図である。
【図6】(a)は直流ブラシモータの外観斜視図(ケーシングは図示せず)、(b)はブラシ部における断面説明図、(c)はロータ部の断面説明図である。
【図7】モータが1回転する間のトルク変動を示す波形図である。
【図8】(a)は切替信号の波形図、(b)は方形波の波形図である。
【図9】格納・復帰スイッチを省略した形態におけるミラーハウジングの回動速度及び回動角度に関する制御ブロック図である。
【図10】他の実施形態に係る制御ブロック図である。
【図11】ミラーの角度調整動作及びミラーハウジングの格納・復帰動作に関するフローチャートである。
【図12】ミラーハウジングの格納・復帰動作に関するフローチャートである。
【図13】ミラーの格納方向側への角度調整動作に関するフローチャートである。
【図14】ミラーの復帰方向側への角度調整動作に関するフローチャートである。
【図15】ミラーハウジングの格納・復帰動作に関するフローチャートである。
【図16】ミラーハウジングの格納・復帰動作に関する部分フローチャートである。
【図17】ミラーハウジングの格納・復帰動作に関する部分フローチャートである。
【図18】ミラーハウジングの格納・復帰動作に関する部分フローチャートである。
【符号の説明】
M ミラー
1 アウターミラー
2 ミラーベース
3 ミラーハウジング
7 モータ
8 アクチュエータ
17 モータ
19 ハウジング回動速度可変手段
20 ハウジング角度検出・記憶手段
31 波形整形回路
32 パルスカウント部

Claims (10)

  1. ミラーハウジングにミラーを内装した電動格納式の車両用アウターミラーにおいて、車体に対する前記ミラーの角度を調整するシステムであって、
    前記ミラーの上下方向に関する角度の調整は、前記ミラーハウジングに内蔵されたアクチュエータを介して行われ、左右方向に関する角度の調整は、前記ミラーハウジングの略鉛直方向の軸回りの回動動作により行われる構成としたことを特徴とする車両用アウターミラーにおけるミラーの角度調整システム。
  2. 前記ミラーハウジングの回動速度を、前記ミラーハウジングの格納・復帰時と、前記ミラーの左右方向に関する角度の調整時とにおいて異ならせるハウジング回動速度可変手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の車両用アウターミラーにおけるミラーの角度調整システム。
  3. 前記ミラーハウジングの格納及び復帰を操作する格納・復帰スイッチと、前記ミラーの角度を調整するミラー角度調整用スイッチとを備え、
    前記ハウジング回動速度可変手段は、前記格納・復帰スイッチの信号と前記ミラー角度調整用スイッチの信号とを判定するスイッチ入力判定回路と、
    前記スイッチ入力判定回路から出力される判定信号に基づいて、前記ミラーハウジングの回動用モータに印加する電圧値を調整するモータ印加電圧調整回路、或いは前記ミラーハウジングの回動用モータに印加する電流値を調整するモータ印加電流調整回路と、
    を備える構成としたことを特徴とする請求項2に記載の車両用アウターミラーにおけるミラーの角度調整システム。
  4. 前記ミラーの角度を調整するミラー角度調整用スイッチを備え、
    前記ハウジング回動速度可変手段は、前記ミラー角度調整用スイッチの信号の入力時間を判定するスイッチ入力時間判定回路と、
    前記スイッチ入力時間判定回路から出力される判定信号に基づいて、前記ミラーハウジングの回動用モータに印加する電圧値を調整するモータ印加電圧調整回路、或いは前記ミラーハウジングの回動用モータに印加する電流値を調整するモータ印加電流調整回路と、
    を備える構成としたことを特徴とする請求項2に記載の車両用アウターミラーにおけるミラーの角度調整システム。
  5. 格納直前における前記ミラーハウジングの左右方向に関する角度を検出・記憶するハウジング角度検出・記憶手段を備え、格納された前記ミラーハウジングを復帰させるにあたり、前記ミラーハウジングがその格納直前に調整された角度を保持するように前記ミラーハウジングを復帰させる構成としたことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の車両用アウターミラーにおけるミラーの角度調整システム。
  6. 前記ミラーハウジングの回動角度の検出は、車体に対して固定される固定部側又は前記ミラーハウジング側のどちらか一方に設けられる被検出体と、前記固定部側又は前記ミラーハウジング側のどちらか他方に設けられ、前記被検出体を検出する検出体と、を介して行われる構成としたことを特徴とする請求項5に記載の車両用アウターミラーにおけるミラーの角度調整システム。
  7. 前記ミラーハウジングの回動角度の検出は、前記ミラーハウジングの回動用モータの回転数を検出する構成からなる請求項5に記載の車両用アウターミラーにおけるミラーの角度調整システム。
  8. 格納された前記ミラーハウジングを復帰させるにあたり、一旦、前記ミラーハウジングを格納原点に位置させた後に復帰させる構成としたことを特徴とする請求項5ないし請求項7のいずれかに記載の車両用アウターミラーにおけるミラーの角度調整システム。
  9. 前記ミラーハウジングを前記格納原点に位置させるタイミングは、イグニッションキーをACCの位置に入れたときであることを特徴とする請求項8に記載の車両用アウターミラーにおけるミラーの角度調整システム。
  10. 前記ミラーハウジングを前記格納原点に位置させるタイミングは、車両のドアのロックを解除したときであることを特徴とする請求項8に記載の車両用アウターミラーにおけるミラーの角度調整システム。
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