JP2001082029A - ドア開閉装置 - Google Patents

ドア開閉装置

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JP2001082029A
JP2001082029A JP25780799A JP25780799A JP2001082029A JP 2001082029 A JP2001082029 A JP 2001082029A JP 25780799 A JP25780799 A JP 25780799A JP 25780799 A JP25780799 A JP 25780799A JP 2001082029 A JP2001082029 A JP 2001082029A
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worm
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motor
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JP25780799A
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Yukiyasu Kato
幸泰 加藤
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Asmo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ドアの開閉に対してアシスト力を付与するアク
チュエータを備えたドア開閉装置であって、安価な構成
としながら、手動によるドア開閉をスムーズに行うこと
ができ、しかも、手動開閉時の操作力の製品毎の差を小
さくする。 【解決手段】減速機構8を構成するウォーム9は、その
進み角が摩擦角より大きくなるように形成される。その
ため、ウォーム9に噛合するウォームホイール11側か
ら該ウォーム9を容易に回転させることが可能となる。
又、ウォーム9は、ネジ軸34の締付けにより該ウォー
ム9にかかるスラスト荷重が調整される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はドア開閉装置に係
り、詳しくは、操作者のドアの開閉に対し、アクチュエ
ータにてアシスト力を付与するドア開閉装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば特開平6−328940号
公報において、上記したドア開閉装置が開示されてい
る。
【0003】詳述すると、ドアは、車体にドアヒンジに
て開閉可能(回動可能)に組み付けられている。車体に
は、ドアヒンジのヒンジ軸とオフセットした位置に、ア
シスト力付与部材の一端がブラケットにてドアの開閉方
向と同じ方向に回動可能に組み付けられている。
【0004】前記ドアのパネル内部には、モータを駆動
源としたアクチュエータが備えられている。即ち、モー
タは、そのモータ軸に固定されたギヤが減速ギヤを介し
てウォームギヤ軸とギヤ結合されている。ウォームギヤ
軸はスライダとネジ結合され、該スライダは前記アシス
ト力付与部材の他端にピン結合されている。このような
アクチュエータでは、モータの回転運動がウォームギヤ
軸におけるスライダの往復運動に変換され、そのスライ
ダの往復運動がアシスト力付与部材にてドアの開閉運
動、即ちアシスト力付与運動に変換される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
ドア開閉装置においてドア開閉を手動で行う場合、モー
タへの電流がカットされ、モータがフリー状態にされ
る。このようにすれば、ドアの開閉操作により、スライ
ダ、ウォームギヤ軸、各ギヤを介してモータが空転する
ので、該ドアを手動により開閉することが可能である。
【0006】しかしながら、手動開閉時には、スライ
ダ、ウォームギヤ軸、各ギヤ及びモータの全てを回転さ
せる必要があるので、その操作力は大きい。そのため、
手動によるドアの開閉をスムーズに行うことは難しかっ
た。
【0007】しかも、ウォームは減速比が大きいので、
手動開閉時の操作力の大小はウォームギヤ軸の形状や組
付け状態等に大きく左右される。このようなウォームギ
ヤ軸に寸法誤差が生じると、その誤差の大きさにより製
品毎にウォームギヤ軸にかかるスラスト荷重が大きく異
なってしまい、製品毎にドア開閉時の操作力に差が生じ
てしまう。
【0008】又、特開平9−317323号公報のドア
開閉装置には、モータの回転を減速する減速機構の減速
過程の途中に電磁クラッチが設けられている。そして、
ドア開閉を手動で行う際に、電磁クラッチにより回転力
の伝達が遮断される。このようにすれば、手動開閉の際
に、ドア側から電磁クラッチまでの間のギヤにのみ回転
力が必要であるので、その操作力は小さくてすむ。その
ため、このドア開閉装置では、手動によりドアの開閉を
スムーズに行うことができるという点で上記問題点を解
消している。
【0009】ところが、電磁クラッチを用いる構成であ
るので、装置全体が高価になってしまう。本発明は、上
記問題点を解決するためになされたものであって、その
目的は、ドアの開閉に対してアシスト力を付与するアク
チュエータを備えたドア開閉装置であって、安価な構成
としながら、手動によるドア開閉をスムーズに行うこと
ができ、しかも、手動開閉時の操作力の製品毎の差を小
さくすることができるドア開閉装置を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、ドアの開閉に対し、モータと、該モータの回転を減
速する減速機構とを備えたアクチュエータにてアシスト
力を付与するドア開閉装置において、前記減速機構は、
進み角が摩擦角より大きくなるように形成され、前記モ
ータの回転軸と駆動連結されるウォームと、前記ウォー
ムに組み合わされ、ウォームの回転運動をその軸方向に
沿った直線運動、若しくはその軸方向と直交する方向の
回転運動に変換する運動変換部材と、前記ウォームにか
かるスラスト荷重を調整するスラスト調整手段とを備え
た。
【0011】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のドア開閉装置において、前記スラスト調整手段は、前
記減速機構を収容するケースに対して前記ウォームの軸
方向に沿って螺入され、その締付けトルクによりウォー
ムにかかるスラスト荷重を調整するネジ部材である。
【0012】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
のドア開閉装置において、前記ウォームの軸方向端部
を、該ウォームが接触する部材に対して点接触するよう
に構成した。
【0013】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
のドア開閉装置において、前記ウォームの両端を、軸受
により支持した。請求項5に記載の発明は、請求項1に
記載のドア開閉装置において、前記ドアはドア取付体に
対して回動開閉可能に支持され、その内部に前記アクチ
ュエータを備えるものであり、前記ドア取付体に対して
前記ドアの開閉方向と同方向に回動可能に連結されると
ともに、前記アクチュエータの最終段のギヤと噛合し
て、前記モータの作動によるギヤの回転運動を直線運動
に変換し、その直線運動によってドアを開閉作動させる
ラックと、該ラックが前記ギヤに対して常に所定位置で
噛合うようにガイドするラックガイドとを備えるもので
あって、前記ラックガイドを、前記ドア開閉時に生じる
ラックの揺動に追従すべく支持する支持手段を設けた。
【0014】従って、請求項1に記載の発明によれば、
減速機構を構成するウォームはその進み角が摩擦角より
大きくなるように形成されるので、該ウォームに組み合
わされる運動変換部材側からウォームを容易に回転させ
ることが可能になる。このようにすれば、電磁クラッチ
等の高価な装置や手動開閉させるための特別な装置を用
いることなく、手動によりドアが開閉できる。又、ドア
を手動で開閉する際、その操作力が小さくなるので、ド
アの開閉がスムーズになる。更に、スラスト調整手段に
よりウォームにかかるスラスト荷重が調整されるので、
製品毎にドア開閉時の操作力の差が小さくなる。
【0015】請求項2に記載の発明によれば、スラスト
調整手段はネジ部材であって、そのネジ部材の締付けト
ルクによりウォームにかかるスラスト荷重が調整され
る。このようにすれば、スラスト調整手段の構成が簡単
になり、調整作業が容易となる。
【0016】請求項3に記載の発明によれば、ウォーム
が接触する部材に対して該ウォームの軸方向端部が点接
触するので、ウォームの回転時の摺動抵抗が小さくな
る。このようにすれば、ドアの手動開閉時において、そ
の操作力が小さくなる。
【0017】請求項4に記載の発明によれば、ウォーム
の両端が軸受により支持されるので、ウォームの回転時
の摺動抵抗が小さくなる。このようにすれば、ドアの手
動開閉時において、その操作力が小さくなる。
【0018】請求項5に記載の発明によれば、ラックは
減速機構のギヤから伝達された駆動力によってドアを開
閉作動させるものであって、該ラックにはギヤに対して
常に所定位置で噛合うようにガイドするラックガイドが
備えられる。そして、ラックガイドは、ドア開閉時に生
じるラックの揺動に追従すべく支持手段により支持され
る。このようにすれば、ドアの手動開閉時において、そ
の操作力が小さくなる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を車両用のドア開閉
装置に具体化した本実施の形態を図面に従って説明す
る。
【0020】図1〜図3は、車両用ドア開閉装置1を示
す。図1において、ドア開閉装置1は車両の例えば運転
席のドア2a内部に備えられ、該ドア2aは車体2bに
アッパヒンジ3a及びロアヒンジ3bにて開閉可能(回
動可能)に組み付けられている。車体2bの両ヒンジ3
a,3bの中間位置には、ヒンジ軸3c(図2参照)か
らドア2aの開閉方向にオフセットした位置にベースプ
レート4が固定されている。ベースプレート4には、ラ
ック5の基端部5cが回動ピン4aにてドア2aの開閉
方向と同じ方向に回動可能に連結されている。ラック5
には、その基端から所定距離だけ離れた位置に、後述す
る防水部材30を掛け止めるための掛止部5dが設けら
れている。又、ラック5の掛止部5dから先端までの部
分には歯5aが形成され、該ラック5はその歯5aが下
方(ドア2aの開閉方向と直交する方向)に向くように
配置されている。
【0021】前記ドア開閉装置1には、ドア2aの開閉
に対してアシスト力を付与するドア開閉アクチュエータ
6が備えられている。ドア開閉アクチュエータ6は図3
に示すようにモータ7と減速機構8とを備え、ケース6
aに一体に組み付けられる。ケース6aは5箇所に取付
部6bを有し、該取付部6bにてドア2aのパネルに形
成される取付部(図示しない)に対して固定される。
【0022】又、前記ケース6aには開口部6cが形成
され、この開口部6cからラック5がケース6a内に挿
入される。又、開口部6cは、合成ゴム等よりなる防水
部材30で密閉される。即ち、この防水部材30はラッ
ク5を覆うように筒状に形成され、各端部がそれぞれケ
ース6aの開口部6cとラック5の掛止部5dとに密着
固定される。又、防水部材30は、ドア2aの開閉によ
り車体2bに対してアクチュエータ6及びラック5が移
動しても、それらの移動に追従するように蛇腹状に形成
されている。
【0023】図3及び図4に示すように、前記減速機構
8において、ウォーム9は、シャフト10にて支持され
るウォームホイール11と噛合される。シャフト10に
は、ウォームホイール11と一体回転可能に減速ギヤ1
1aが支持される。減速ギヤ11aは、軸部12にて支
持される第1のスパーギヤ13と噛合される。第1のス
パーギヤ13は、図4及び図5に示すように、第2のス
パーギヤ15とトルクセンサ16を構成するトーション
バー17にて連結されている。第2のスパーギヤ15
は、軸部14にて支持され、前記ラック5と噛合され
る。尚、このトーションバー17は弾性力を有してい
る。そのため、各スパーギヤ13,15は、所定角度の
範囲で相対回動可能に連結されている。
【0024】図3に示すように、前記ウォーム9は、そ
の両端が前記ケース6aに設けられるすべり軸受31と
ボール軸受32とにより回転可能に組み付けられてい
る。ウォーム9の反モータ7側の端部には、該ウォーム
9のスラスト荷重を受けるためのボール33が組み付け
られる。これに対し、ケース6aには、ウォーム9の軸
方向に沿ってスラスト調整手段としてのネジ軸34が螺
入される。このネジ軸34は、その端面がボール33に
当接し、該端面にてボール33からのスラスト荷重を受
けるようになっている。又、ネジ軸34は、ナット35
によりケース6aに対して締め付け固定される。
【0025】又、ウォーム9には、前記モータ7の回転
軸7aが軸方向に着脱可能かつ一体回転可能に連結され
る。即ち、モータ7の回転軸7aには軸方向と直交する
方向の断面が十字形状の連結凸部7bが形成され、ウォ
ーム9の一端にはその連結凸部7bと連結する連結凹部
9aが形成されている。尚、ウォーム9とモータ7の回
転軸7aとを着脱可能に構成することで、消耗品である
モータ7のみ交換できるようにしている。又、回転軸7
aの反ウォーム9側の端部には、該回転軸7aのスラス
ト荷重を受けるためのボール36が組み付けられる。
【0026】又、ウォーム9は、ネジの傾き角(進み
角)が摩擦角より大きくなるように形成されている。こ
れは、ウォームホイール11でウォーム9を回転させる
ことが可能なことを意味している。
【0027】そして、このようなウォーム9と回転軸7
aとを連結した状態で、モータ7のケース7cが前記ア
クチュエータ6のケース6aにネジ37で固定される。
尚、両ケース6a,7c間には防水部材38が介在さ
れ、アクチュエータ6内部への雨水等の浸入を防止して
いる。
【0028】本実施の形態では、モータ7をケース6a
に対して組付けた後に、ネジ軸34の締め付けにより、
回転軸7a及びウォーム9のスラスト調整が行われる。
つまり、モータ7を正逆回転させてアクチュエータ6を
作動させたとき、同一回転数においてモータ7の消費電
流が最も小さくなるような締付けトルクでネジ軸34が
締付けられ、各構成部材に最適なスラスト荷重がかかる
ようになっている。従って、このようにスラスト調整を
行うことで、ウォーム9やモータ7が常にスムーズに回
転するようになる。そして、その調整後、ネジ軸34は
ナット35の締付けによりケース6aに固定される。し
かも、本実施の形態では、製品毎に上記したスラスト調
整を同様に行って、各構成部材(回転軸7aやウォーム
9等)に同様なスラスト荷重がかかるようしている。
【0029】そして、モータ7が正転すると、ウォーム
9、ウォームホイール11及び減速ギヤ11aを介して
第1のスパーギヤ13が図3において時計方向に回転す
る。すると、第1のスパーギヤ13とともにラック5に
噛合する第2のスパーギヤ15が同方向に回転するた
め、その第2のスパーギヤ15がベースプレート4から
離間する方向に移動する。即ち、ドア2aが開方向に回
動される。一方、モータ7が逆転すると、上記と逆に動
作し、ドア2aが閉方向に回動される。
【0030】尚、このドア2aの開閉作動時において、
ラック5がギヤ15に対して若干揺動する。従って、図
7(a)に示すように、本実施の形態では、ラック5の
歯面5bを隣り合う歯面5bに向かって凸となるように
曲面状に形成して、該ラック5を第2のスパーギヤ15
に対して揺動可能としている。このようにすれば、ラッ
ク5がギヤ15に対して揺動するとき、ラック5の歯面
5bとギヤ15の歯面15aとが常に滑らかに接触す
る。従って、ラック5とギヤ15との間のがたつきを防
止できるとともに、両歯面5b,15aの偏摩耗を防止
することができる。因みに、図7(b)に示すように、
第2のスパーギヤ15の歯面15aを上記したように曲
面状に形成してもよく、又、図7(c)に示すように、
両歯面5b,15aをともに曲面状としてもよい。
【0031】又、このようなラック5の反ギヤ15側に
は、図4に示すように、該ラック5が第2のスパーギヤ
15に常に所定位置で噛合うようにガイドするラックガ
イド39が設けられる。ラックガイド39には、ギヤ1
5の軸方向へのラック5の移動を規制する規制凸部39
aが設けられる。そして、ラックガイド39は、ボール
軸受40を介して上記したラック5の揺動と同方向に揺
動可能にケース6aに組み付けられ、そのラック5の揺
動に追従するようになっている。
【0032】又、ドア2aの開閉作動時には前記防水部
材30が伸縮するので、ケース6a及び防水部材30内
の空気の体積が変化する。そのため、図4に示すよう
に、本実施の形態では、ケース6aに空気抜きパイプ4
1が設けられる。尚、この空気抜きパイプ41の開口部
41aは、浸水し難い方向に向けられている。
【0033】前記トルクセンサ16について詳述する
と、図5に示すように、第2のスパーギヤ15には、ト
ーションバー17を覆うように軸方向に沿って第1のス
パーギヤ13までのびる円筒部15bが形成される。円
筒部15bの先端には、フランジ状のホルダ19が該円
筒部15bと一体回転可能に固定される。ホルダ19の
外周部には、径方向外側にのびる一対のピン18が備え
られる。
【0034】一方、前記円筒部15bに外嵌されるスラ
イダ20には、前記ホルダ19の外周部の近傍位置まで
のびるフランジ部20aが形成される。フランジ部20
aには、前記ピン18が挿通されるスパイラル溝20b
が形成される。このスパイラル溝20bは、図6に示す
ように第2のスパーギヤ15から第1のスパーギヤ13
に向かって反時計方向にスパイラル状にのびる溝であ
る。又、フランジ部20aには支持部20cが形成され
る。そして、スライダ20は、その支持部20cによっ
て、第1のスパーギヤ13に対して一体回転可能、か
つ、軸方向にのみ移動可能に支持される。
【0035】フランジ部20aとホルダ19との間には
スプリング21が介在され、該スプリング21は、その
付勢力によってピン18をスパイラル溝20bの内周面
に常に当接させ、スライダ20をがたつかせないように
している。そして、スライダ20の近傍位置には、該ス
ライダ20の軸方向の位置を検出するポテンショメータ
22が設けられる。尚、スライダ20が図6(b)に示
す位置(基準位置)に配置されているときには、ポテン
ショメータ22から出力される検出電圧は2.5ボルト
である。
【0036】このように構成されたトルクセンサ16で
は、ドア2aに開方向に操作力等の外力が作用すると、
ラック5により第2のスパーギヤ15が図6(a)に示
す矢印方向に回転力が作用するが、第1のスパーギヤ1
3はモータ7の回転保持力が作用して回転せず、トーシ
ョンバー17の第2のスパーギヤ15側が捻れて、該ギ
ヤ15とともにホルダ19が同方向に回動される。する
と、スライダ20は、スパイラル溝20bとピン18と
によって、基準位置から第1のスパーギヤ13と離間す
る方向に移動する。そして、このようなスライダ20の
移動によって、ポテンショメータ22は、基準位置から
移動した位置に比例する2.5ボルトより低い検出電圧
を出力する。
【0037】一方、ドア2aに閉方向に操作力等の外力
が作用すると、図6(c)に示すように上記と逆に動作
し、ポテンショメータ22は、基準位置から移動した位
置に比例する2.5ボルトより高い検出電圧を出力す
る。
【0038】図4に示すように、前記ウォームホイール
11を支持するシャフト10には、回転センサ23が組
み付けられている。回転センサ23は、ウォームホイー
ル11の回転に同期したパルス信号を出力するようにな
っている。このパルス信号は、前記ドア2aの開閉位置
を検出するために使用される。
【0039】又、前記ドア2aのパネル内部には、図1
に示すようにドアクローザ装置24が備えられている。
ドアクローザ装置24は、クローザアクチュエータ25
にてドア2aをハーフラッチ状態からフルラッチ状態に
強制的に引き込む動作を行うように構成されている。こ
のドアクローザ装置24には、ハーフラッチ検出スイッ
チ26及びフルラッチ検出スイッチ27が備えられてい
る。そして、ハーフラッチ検出スイッチ26の作動に基
づいてドア2aのハーフラッチ状態が検出され、フルラ
ッチ検出スイッチ27の作動に基づいてドア2aのフル
ラッチ状態が検出される。
【0040】又、前記ドア2aには、図1及び図2に示
すように、操作者(乗降者)が手動操作によりドア2a
の開閉を行う際に、その操作者が掴んで操作する室内側
取っ手2c(図1において破線にて示す)と室外側取っ
手2d(図1において実線にて示す)が備えられてい
る。
【0041】室内側取っ手2cには、図8(a)(b)
に示すように、乗降者がドア2aを開操作する時に操作
する部位A1に室内側開操作スイッチSW1が配設さ
れ、ドア2aを閉操作する時に操作する部位A2に室内
側閉操作スイッチSW2が配設されている。
【0042】一方、室外側取っ手2dには、図9(a)
(b)に示すように、乗降者がドア2aを開操作する時
に操作する部位A3に室外側開操作スイッチSW3が配
設され、ドア2aを閉操作する時に操作する部位A4に
室外側閉操作スイッチSW4が配設されている。これら
各スイッチSW1〜SW4は各操作時にオンされる。
【0043】図10は、前記ドア開閉装置1及びドアク
ローザ装置24の電気的構成を示す。ドア開閉装置1及
びドアクローザ装置24は、車体2bに備えられるコン
トローラ28にて制御される。コントローラ28には、
その駆動電源がバッテリ29から供給されている。
【0044】コントローラ28は、前記回転センサ23
からのパルス信号に基づいてカウント動作し、そのカウ
ント値に基づいてドア2aの開閉位置を連続的に検出す
る。即ち、コントローラ28は、ドア2aが全閉位置に
あるときカウント値を「0」とし、ドア2aの開作動に
基づく回転センサ23からのパルス信号にてカウント値
を該ドア2aの全開位置まで加算する。一方、コントロ
ーラ28は、ドア2aの閉作動に基づく回転センサ23
からのパルス信号にてドア2aの開作動時に加算したカ
ウント値を該ドア2aの全閉位置、即ちカウント値が
「0」となるまで減算する。
【0045】コントローラ28は、前記トルクセンサ1
6のポテンショメータ22からの検出電圧に基づいて、
ドア2aの開閉方向、及びドア2aに作用する操作者の
開閉操作力等の外力の大きさを検出する。
【0046】そして、コントローラ28は、前記各操作
スイッチSW1〜SW4のいずれかがオンされている
間、トルクセンサ16が検出した外力の大きさに応じた
アシスト力をドア2aの開閉方向と同じ方向に発生する
ようにモータ7を制御する。このとき、コントローラ2
8は、モータ7に駆動パルスを出力し、該モータ7を正
転又は逆転させるとともに、駆動パルスのデューティ比
を変化させて該モータ7の回転速度を制御する。即ち、
コントローラ28は、パルス幅変調(PWM)制御にて
モータ7を制御する。尚、前記各操作スイッチSW1〜
SW4がオフの時、ポテンショメータ22からの検出電
圧が変化しても、コントローラ28はモータ7を作動さ
せない又は、モータ7が作動している場合はその作動を
停止させる。
【0047】コントローラ28は、図11に示すように
前記ポテンショメータ22から2ボルトより低い検出電
圧が入力されると、ドア2aに開方向に所定の外力が作
用していると判定してモータ7を正転させるとともに、
その外力(検出電圧)に応じたアシスト力を発生するた
めに、駆動パルスのデューティ比を変化させてモータ7
の回転速度を制御する。
【0048】即ち、コントローラ28は、前記検出電圧
が2ボルト以下になると、ドア2aのアシスト開作動を
開始すべく、該検出電圧が2ボルト以下になってから所
定時間t1、本実施の形態では0.5[秒]間だけその
検出電圧に応じてデューティ比を0%から徐々に高くす
るスロースタート作動を行う。その後、コントローラ2
8は、前記検出電圧に応じて駆動パルスのデューティ比
を70〜100%の範囲内で変化させてモータ7を駆動
する。そして、コントローラ28は、前記検出電圧が2
ボルト以上になると、ドア2aのアシスト開作動を終了
すべく、該検出電圧が2ボルト以上になってから所定時
間t2、本実施の形態では0.5[秒]間だけその検出
電圧に応じてデューティ比を0%まで徐々に低くするス
ローストップ作動を行う。
【0049】又、コントローラ28は、図12に示すよ
うに所定の外力が所定時間t3、本実施の形態では1
[秒]間以上継続したとき、即ち検出電圧が2ボルト以
下となってから1[秒]間以上経過したとき、「オート
開作動モード」に切り替える。このオート開作動モード
は、ドア2aを全開位置までオート開作動させるモード
である。即ち、コントローラ28は、1[秒]経過時の
駆動パルスのデューティ比一定でモータ7を駆動し、ド
ア2aを開作動させる。そして、コントローラ28は、
前記回転センサ23によりドア2aが所定開位置P1
(ドア2a全開位置の直前位置)に到達すると、デュー
ティ比を0%まで徐々に低くするスローストップ作動を
行う。尚、オート開作動モードの時、コントローラ28
は、前記各操作スイッチSW1〜SW4からのオンオフ
信号を無視し、そのオート開作動を継続する。
【0050】一方、前記ポテンショメータ22から3ボ
ルトより高い検出電圧が入力されると、図11に示すよ
うにコントローラ28は、上記と同様にして、ドア2a
に閉方向に所定の外力が作用していると判定してモータ
7を逆転させるとともに、その外力(検出電圧)に応じ
たアシスト力を発生するために、駆動パルスのデューテ
ィ比を変化させてモータ7の回転速度を制御する。
【0051】即ち、コントローラ28は、前記検出電圧
が3ボルト以上になると、ドア2aのアシスト閉作動を
開始すべく、該検出電圧が3ボルト以上になってから所
定時間t1、本実施の形態では0.5[秒]間だけその
検出電圧に応じてデューティ比を0%から徐々に高くす
るスロースタート作動を行う。その後、前記検出電圧に
応じて駆動パルスのデューティ比を70〜100%の範
囲内で変化させてモータ7を駆動する。そして、コント
ローラ28は、前記検出電圧が3ボルト以下になると、
ドア2aのアシスト閉作動を終了すべく、該検出電圧が
3ボルト以下になってから所定時間t2、本実施の形態
では0.5[秒]間だけその検出電圧に応じてデューテ
ィ比を0%まで徐々に低くするスローストップ作動を行
う。
【0052】又、コントローラ28は、図12に示すよ
うに所定の外力が所定時間t3、本実施の形態では1
[秒]間以上継続したとき、即ち検出電圧が3ボルト以
上となってから1[秒]間以上経過したとき、「オート
閉作動モード」に切り替える。このオート閉作動モード
は、ドア2aをハーフラッチ状態となるまでオート閉作
動させるモードである。即ち、コントローラ28は、1
[秒]経過時の駆動パルスのデューティ比一定でモータ
7を駆動し、ドア2aを閉作動させる。そして、コント
ローラ28は、前記回転センサ23によりドア2aが所
定閉位置P2(ドア2aのハーフラッチ位置の直前位
置)に到達すると、デューティ比を0%まで徐々に低く
するスローストップ作動を行う。尚、オート閉作動モー
ドの時、上記したオート開作動モードと同様に、コント
ローラ28は、前記各操作スイッチSW1〜SW4から
のオンオフ信号を無視し、そのオート閉作動を継続す
る。
【0053】前記ドア2aがハーフラッチ状態になる
と、コントローラ28には前記ハーフラッチ検出スイッ
チ26からハーフラッチ検出信号が入力される。する
と、コントローラ28は、該検出信号に基づいて、前記
クローザアクチュエータ25を作動させ、ドア2aをハ
ーフラッチ状態からフルラッチ状態(全閉状態)まで引
き込む。ドア2aがフルラッチ状態になると、コントロ
ーラ28には前記フルラッチ検出スイッチ27からフル
ラッチ検出信号が入力される。コントローラ28は、該
検出信号に基づいて、クローザアクチュエータ25の作
動を停止させる。
【0054】更に、コントローラ28は、強風等により
ドア2aの開方向又は閉方向に急激に外力が作用したと
き、即ち検出電圧が所定時間t4内に急激に0.5ボル
ト以下、又は4.5ボルト以上となったときには、ドア
開閉アクチュエータ6のモータ7の回転を禁止する。即
ち、コントローラ28は、ドア2aのアシスト開閉作動
及びオート開閉作動を禁止する。
【0055】次に、上記のように構成されたドア開閉装
置1の動作を説明する。尚、ドア開閉装置1の動作に
は、操作者のドア2aの開閉作動をアシストするアシス
ト開閉作動と、ドア2aが全開又は全閉状態となるまで
作動させるオート開閉作動がある。
【0056】[アシスト開閉作動]先ず、操作者が室内
側又は室外側開操作スイッチSW1,SW3のいずれか
をオン操作しながら、ドア2aを手動で開作動させる。
このとき、ドア2aに作用する外力(操作力)が所定値
以上、即ちトルクセンサ16のポテンショメータ22か
らの検出電圧が2ボルト以下になると、コントローラ2
8はドア2aをアシスト開作動させる。
【0057】即ち、コントローラ28は、ポテンショメ
ータ22からの検出電圧が2ボルト以下になると、ドア
開閉アクチュエータ6のモータ7に駆動パルスを出力し
て該モータ7を正転させてドア2aのアシスト開作動を
開始するとともに、その電圧値に応じて駆動パルスのデ
ューティ比を0%から徐々に高くして該モータ7の回転
速度をその開始から0.5[秒]間徐々に増速させる。
すると、ドア2aはドア開閉アクチュエータ6にてスロ
ースタート作動し、アシスト力が徐々に増していく。
【0058】ドア2aのアシスト開作動が開始されてか
ら0.5[秒]経過すると、コントローラ28は、スロ
ースタート作動を終了し、前記検出電圧に応じて駆動パ
ルスのデューティ比を70〜100%の範囲内で変化さ
せてモータ7を駆動する。すると、ドア開閉アクチュエ
ータ6によって、ドア2aには外力(開操作力)に応じ
たアシスト力が付与される。
【0059】そして、ドア2aに作用する外力(開操作
力)が所定値以下、即ちトルクセンサ16のポテンショ
メータ22からの検出電圧が2ボルト以上になると、コ
ントローラ28はドア2aのアシスト開作動を終了すべ
く、ドア2aのスローストップ作動を行う。
【0060】即ち、コントローラ28は、ポテンショメ
ータ22からの検出電圧が2ボルト以上になると、その
電圧値に応じて駆動パルスのデューティ比を0%まで徐
々に低くして該モータ7の回転速度を検出電圧が2ボル
ト以上になってから0.5[秒]間徐々に減速させる。
すると、ドア2aはドア開閉アクチュエータ6にてスロ
ーストップ作動し、アシスト力が徐々に減っていく。
【0061】尚、上記したアシスト開作動中、各操作ス
イッチSW1,SW3がオフされると、コントローラ2
8はモータ7の作動を停止し、ドア2aのアシスト開作
動を停止する。
【0062】次に、操作者が室内側又は室外側閉操作ス
イッチSW2,SW4のいずれかをオン操作しながら、
ドア2aを手動で閉作動させる。このとき、ドア2aに
作用する外力(操作力)が所定値以上、即ちトルクセン
サ16のポテンショメータ22からの検出電圧が3ボル
ト以上になると、コントローラ28はドア2aをアシス
ト閉作動させる。
【0063】即ち、コントローラ28は、ポテンショメ
ータ22からの検出電圧が3ボルト以上になると、ドア
開閉アクチュエータ6のモータ7に駆動パルスを出力し
て該モータ7を逆転させてドア2aのアシスト閉作動を
開始するとともに、その電圧値に応じて駆動パルスのデ
ューティ比を0%から徐々に高くして該モータ7の回転
速度をその開始から0.5[秒]間徐々に増速させる。
すると、ドア2aはドア開閉アクチュエータ6にてスロ
ースタート作動し、アシスト力が徐々に増していく。
【0064】ドア2aのアシスト閉作動が開始されてか
ら0.5[秒]経過すると、コントローラ28は、スロ
ースタート作動を終了し、前記検出電圧に応じて駆動パ
ルスのデューティ比を70〜100%の範囲内で変化さ
せてモータ7を駆動する。すると、ドア開閉アクチュエ
ータ6によって、ドア2aには外力(開操作力)に応じ
たアシスト力が付与される。
【0065】そして、ドア2aに作用する外力(開操作
力)が所定値以下、即ちトルクセンサ16のポテンショ
メータ22からの検出電圧が3ボルト以下になると、コ
ントローラ28はドア2aのアシスト閉作動を終了すべ
く、ドア2aのスローストップ作動を行う。
【0066】即ち、コントローラ28は、ポテンショメ
ータ22からの検出電圧が3ボルト以下になると、その
電圧値に応じて駆動パルスのデューティ比を0%まで徐
々に低くして該モータ7の回転速度を検出電圧が3ボル
ト以下になってから0.5[秒]間徐々に減速させる。
すると、ドア2aはドア開閉アクチュエータ6にてスロ
ーストップ作動し、アシスト力が徐々に減っていく。
【0067】尚、上記したアシスト閉作動中、各操作ス
イッチSW2,SW4がオフされると、コントローラ2
8は前記アシスト開作動と同様にモータ7の作動を停止
し、ドア2aのアシスト閉作動を停止する。
【0068】[オート開閉作動]先ず、操作者が室内側
又は室外側開操作スイッチSW1,SW3のいずれかを
オン操作しながら、ドア2aを手動で開作動させる。こ
のとき、ドア2aに作用する外力(操作力)が所定値以
上、即ちトルクセンサ16のポテンショメータ22から
の検出電圧が2ボルト以下になると、コントローラ28
は、上記と同様に、ドア2aをアシスト開作動させる。
【0069】ドア2aのアシスト開作動が開始されてか
ら、ドア2aに作用する所定の外力が1[秒]間以上継
続したとき、即ち検出電圧が2ボルト以下となってから
その2ボルト以下が1[秒]間以上経過したとき、コン
トローラ28は、ドア2aを全開位置までオート開作動
させる。即ち、コントローラ28は、1[秒]経過時の
駆動パルスのデューティ比一定でモータ7を駆動し、ド
ア2aを開作動させる。そして、コントローラ28は、
前記回転センサ23によりドア2aが所定開位置P1に
到達すると、デューティ比を0%まで徐々に低くするス
ローストップ作動を行う。
【0070】次に、操作者が室内側又は室外側閉操作ス
イッチSW2,SW4のいずれかをオン操作しながら、
ドア2aを手動で閉作動させる。このとき、ドア2aに
作用する外力(操作力)が所定値以上、即ちトルクセン
サ16のポテンショメータ22からの検出電圧が3ボル
ト以上になると、コントローラ28は、上記と同様に、
ドア2aをアシスト閉作動させる。
【0071】ドア2aのアシスト閉作動が開始されてか
ら、ドア2aに作用する所定の外力が1[秒]間以上継
続したとき、即ち検出電圧が3ボルト以上となってから
その3ボルト以上が1[秒]間以上経過したとき、コン
トローラ28は、ドア2aをハーフラッチ状態となるま
でオート開作動させる。即ち、コントローラ28は、1
[秒]経過時の駆動パルスのデューティ比一定でモータ
7を駆動し、ドア2aを閉作動させる。そして、コント
ローラ28は、前記回転センサ23によりドア2aが所
定閉位置P2に到達すると、デューティ比を0%まで徐
々に低くするスローストップ作動を行う。
【0072】前記ドア2aがハーフラッチ状態になる
と、コントローラ28には前記ハーフラッチ検出スイッ
チ26からハーフラッチ検出信号が入力される。する
と、コントローラ28は、該検出信号に基づいて、前記
クローザアクチュエータ25を作動させ、ドア2aをハ
ーフラッチ状態からフルラッチ状態(全閉状態)まで引
き込む。ドア2aがフルラッチ状態になると、コントロ
ーラ28には前記フルラッチ検出スイッチ27からフル
ラッチ検出信号が入力される。コントローラ28は、該
検出信号に基づいて、クローザアクチュエータ25の作
動を停止させる。
【0073】尚、ドア2aのアシスト開閉作動中、若し
くはオート開閉作動中に、強風等によりドア2aの開方
向又は閉方向に急激に外力が作用したとき、即ち検出電
圧が所定時間t4内に急激に0.5ボルト以下、又は
4.5ボルト以上となったときには、コントローラ28
は、ドア開閉アクチュエータ6のモータ7の回転を禁止
し、ドア2aのアシスト開閉作動、若しくはオート開閉
作動を禁止する。
【0074】又、前記ドア開閉アクチュエータ6におけ
る減速機構8のウォーム9は、ネジの傾き角(進み角)
が摩擦角より大きくなるように形成されていることか
ら、ウォームホイール11でウォーム9を回転させるこ
とが可能である。そのため、操作者によるドア2aの開
閉の際に、ドア2aに作用する外力(操作力)が所定値
未満のとき、即ち前記検出電圧が2〜3ボルト(2,3
ボルトは含まない)の範囲内のとき、ドア開閉アクチュ
エータ6は作動しないことから、操作者が手動のみでド
ア2aを開閉することが可能である。
【0075】又、この場合、ウォーム9は、ネジの傾き
角(進み角)が摩擦角より大きいので、手動開閉時の操
作力が比較的小さくてすむ。従って、本実施の形態で
は、電磁クラッチ等の高価な装置を用いることなく、手
動によるドア開閉をスムーズに行うことができる。
【0076】上記したように、本実施の形態では、以下
に示す特徴がある。 (1)減速機構8を構成するウォーム9は、その進み角
が摩擦角より大きくなるように形成される。すると、ウ
ォームホイール11側からウォーム9を容易に回転させ
ることが可能になる。このようにすれば、電磁クラッチ
等の高価な装置や手動開閉させるための特別な装置を用
いることなく、手動によりドア2aを開閉することがで
きる。
【0077】(2)ウォーム9の進み角を摩擦角より大
きくしたので、ドア2aを手動で開閉する際、その操作
力が小さくなる。従って、ドア2aの手動開閉時におい
て、ドア2aをスムーズに開閉することができる。
【0078】(3)ネジ軸34の締付けにより、ウォー
ム9及びモータ7の回転軸7aにかかるスラスト荷重が
最適となるように調整される。すると、ウォーム9やモ
ータ7が常にスムーズに回転するようになる。従って、
モータ7によりドア2aを開閉する際、該モータ7にか
かる負荷を小さくすることができ、しかも、ドア2aの
手動開閉時において、該ドア2aの操作力を小さくする
ことができる。
【0079】(4)ネジ軸34の締付けによりスラスト
調整を行うようにしたので、スラスト調整手段を簡単に
構成することができる。 (5)ネジ軸34の締付けによりスラスト調整を行うよ
うにしたので、その調整作業を容易とすることができ
る。
【0080】(6)スラスト調整を製品毎に同様に行う
ので、ドア2aの手動開閉時において、その操作力の製
品毎の差を小さくすることができる。 (7)ネジ軸34の端面に対してウォーム9端部に設け
たボール33により該ウォーム9が点接触するようにし
たので、ウォーム9の回転時の摺動抵抗が小さくなる。
従って、モータ7によりドア2aを開閉する際、該モー
タ7にかかる負荷を小さくすることができ、しかも、ド
ア2aの手動開閉時において、該ドア2aの操作力を小
さくすることができる。
【0081】(8)ウォーム9の両端がすべり軸受31
及びボール軸受32により支持されるので、ウォーム9
の回転時の摺動抵抗が小さくなる。従って、モータ7に
よりドア2aを開閉する際、該モータ7にかかる負荷を
小さくすることができ、しかも、ドア2aの手動開閉時
において、該ドア2aの操作力を小さくすることができ
る。
【0082】(9)ラック5にはギヤ15に対して常に
所定位置で噛合うようにガイドするラックガイド39が
備えられ、該ラックガイド39は、ドア2a開閉時に生
じるラック5の揺動に追従すべくボール軸受40により
支持される。従って、モータ7によりドア2aを開閉す
る際、該モータ7にかかる負荷を小さくすることがで
き、しかも、ドア2aの手動開閉時において、該ドア2
aの操作力を小さくすることができる。
【0083】(10)防水部材30の一端はラック5の
掛止部5dに固定される。従って、例えば、その一端を
車体2b側に固定する場合と比べて、本実施形態のドア
開閉装置1は車体2bにラック5のみを連結すればよい
ので、装置1の車両への取付を容易とすることができ
る。
【0084】尚、本発明の実施の形態は以下のように変
更してもよい。 ○上記実施の形態では、減速機構8を図3に示すように
構成したが、この構成に限定されるものではない。例え
ば、ウォーム9とウォームホイール11とを噛合させ
て、ウォーム9の回転運動をウォームホイール11によ
りウォーム9の軸方向と直交する方向の回転運動変換す
るようにしたが、従来のように減速機構の後段にウォー
ムを設け、回転不能に支持されるナット部材をそのウォ
ームに組み合わせて、ウォームの回転運動をナット部材
の直線運動に変換するように構成してもよい。
【0085】○上記実施の形態では、ウォーム9のスラ
スト調整をネジ軸34の締付けにより行うようにした
が、その他の手段によりスラスト調整を行うようにして
もよい。
【0086】○上記実施の形態では、ウォーム9の端部
にボール33を設けて、ネジ軸34の端面に点接触する
ようにしたが、例えば、端部を球面状に形成してネジ軸
34の端面に点接触するようにしてもよい。
【0087】○上記実施の形態では、ウォーム9の両端
をそれぞれすべり軸受31及びボール軸受32で支持し
たが、これ以外の手段でウォーム9を支持するようにし
てもよい。
【0088】○上記実施の形態では、ラックガイド39
をボール軸受40を介して支持したが、その他の手段、
例えば、ボールジョイントを用いて支持するようにして
もよい。
【0089】○上記実施の形態では、減速装置8内にト
ルクセンサ16を設け、該センサ16によりドア2aに
作用する操作力の方向及びその大きさを検出するように
したが、トルクセンサ16の位置、数はこれに限定され
るものではない。又、トルクセンサ以外の検出手段、例
えば抵抗歪みゲージを用いて、ドア2aに作用する操作
力の方向及びその大きさを検出するようにしてもよい。
【0090】○上記実施の形態では、スイッチSW1〜
SW4を設け、該スイッチSW1〜SW4の操作に基づ
いてアクチュエータ6を作動させるようにしたが、スイ
ッチSW1〜SW4を省略してもよい。
【0091】○上記実施の形態では、ウォームホイール
11を支持するシャフト10に回転センサ23を組付
け、該センサ23から出力されるウォームホイール11
の回転に同期したパルス信号に基づいて、ドア2aの開
閉位置を検出するようにしたが、この構成に限定される
ものではない。例えば、ウォーム9に回転方向に多極着
磁されたセンサマグネットを取り付け、このセンサマグ
ネットの回転による磁界の変化をホール素子や磁気抵抗
素子等の磁気検出素子を用いて検出する。そして、磁気
検出素子からの出力信号に基づいてウォーム9の回転数
を検出し、ドア2aの開閉位置を検出するようにしても
よい。
【0092】○上記実施の形態では、車両用ドア2aに
実施したが、車両以外のドアに実施してもよい。上記各
実施の形態から把握できる請求項以外の技術的思想につ
いて、以下にその効果とともに記載する。
【0093】(イ) 請求項3に記載のドア開閉装置に
おいて、前記ウォームの軸方向端部にボールを設け、該
ウォームの接触する部材に対して点接触するように構成
したことを特徴とするドア開閉装置。このようにして
も、ドアの手動開閉時において、その操作力を小さくす
ることができる。
【0094】(ロ) 請求項4に記載のドア開閉装置に
おいて、前記ウォームの両端を支持する軸受の少なくと
も一方を、ボール軸受としたことを特徴とするドア開閉
装置。このようにしても、ドアの手動開閉時において、
その操作力を小さくすることができる。
【0095】(ハ) 請求項1に記載のドア開閉装置に
おいて、前記ウォームは、前記モータの回転軸と一体回
転するように連結したことを特徴とするドア開閉装置。
このようにしても、請求項1と同様の効果がある。
【0096】(ニ) 請求項1に記載のドア開閉装置に
おいて、前記ドアは、車両用ドアであることを特徴とす
るドア開閉装置。このようにすれば、車両用のドアを開
閉する装置において、請求項1と同様の効果がある。
【0097】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
ドアの開閉に対してアシスト力を付与するアクチュエー
タを備えたドア開閉装置であって、安価な構成としなが
ら、手動によるドア開閉をスムーズに行うことができ、
しかも、手動開閉時の操作力の製品毎の差を小さくする
ことができるドア開閉装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態におけるドア開閉装置を有する
ドアの概略側面図。
【図2】 図1におけるX−X断面図。
【図3】 ドア開閉装置を示す断面図。
【図4】 図3におけるY−Y断面図。
【図5】 トルクセンサを示す断面図。
【図6】 トルクセンサの動作を説明するための説明
図。
【図7】 ラックと第2のスパーギヤとを示す斜視図。
【図8】 車室内取っ手の拡大図。
【図9】 車室外取っ手の拡大図。
【図10】 ドア開閉装置の電気的構成を示すブロック
図。
【図11】 コントローラの制御を説明するための説明
図。
【図12】 コントローラの制御を説明するための説明
図。
【符号の説明】
2a…ドア、2b…ドア取付体としての車体、5…ラッ
ク、6…アクチュエータ、6a…ケース、7…モータ、
7a…回転軸、8…減速機構、9…ウォーム、11…運
動変換部材としてのウォームホイール、15…ギヤとし
ての第2のスパーギヤ、31…軸受としてのすべり軸
受、32…軸受としてのボール軸受、34…スラスト調
整手段及びネジ部材としてのネジ軸、39…ラックガイ
ド、40…支持手段としてのボール軸受。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドア(2a)の開閉に対し、モータ
    (7)と、該モータ(7)の回転を減速する減速機構
    (8)とを備えたアクチュエータ(6)にてアシスト力
    を付与するドア開閉装置において、 前記減速機構(8)は、 進み角が摩擦角より大きくなるように形成され、前記モ
    ータ(7)の回転軸(7a)と駆動連結されるウォーム
    (9)と、 前記ウォーム(9)に組み合わされ、ウォーム(9)の
    回転運動をその軸方向に沿った直線運動、若しくはその
    軸方向と直交する方向の回転運動に変換する運動変換部
    材(11)と、 前記ウォーム(9)にかかるスラスト荷重を調整するス
    ラスト調整手段(34)とを備えたことを特徴とするド
    ア開閉装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のドア開閉装置におい
    て、 前記スラスト調整手段(34)は、前記減速機構(8)
    を収容するケース(6a)に対して前記ウォーム(9)
    の軸方向に沿って螺入され、その締付けトルクによりウ
    ォーム(9)にかかるスラスト荷重を調整するネジ部材
    (34)であることを特徴とするドア開閉装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のドア開閉装置におい
    て、 前記ウォーム(9)の軸方向端部を、該ウォーム(9)
    が接触する部材に対して点接触するように構成したこと
    を特徴とするドア開閉装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のドア開閉装置におい
    て、 前記ウォーム(9)の両端を、軸受(31,32)によ
    り支持したことを特徴とするドア開閉装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のドア開閉装置におい
    て、 前記ドア(2)はドア取付体(2b)に対して回動開閉
    可能に支持され、その内部に前記アクチュエータ(6)
    を備えるものであり、 前記ドア取付体(2b)に対して前記ドア(2a)の開
    閉方向と同方向に回動可能に連結されるとともに、前記
    アクチュエータ(6)の最終段のギヤ(15)と噛合し
    て、前記モータ(7)の作動によるギヤ(15)の回転
    運動を直線運動に変換し、その直線運動によってドア
    (2a)を開閉作動させるラック(5)と、該ラック
    (5)が前記ギヤ(15)に対して常に所定位置で噛合
    うようにガイドするラックガイド(39)とを備えるも
    のであって、 前記ラックガイド(39)を、前記ドア(2a)開閉時
    に生じるラック(5)の揺動に追従すべく支持する支持
    手段(40)を設けたことを特徴とするドア開閉装置。
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