JP2023057714A - 車両用ドアの開閉装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、自動車等の車両用ドアに用いられる開閉装置であって、開閉操作を助力するアシスト機能を有する車両用ドアの開閉装置に関するものである。
従来における車両用ドアの開閉装置としては、特許文献1に記載されているものがあった。特許文献1に記載の開閉装置は、回転センサによりドアの開閉操作力を検出し、ドアの回転操作力に応じてモータによりアシスト付与部材を駆動して、ドアを開閉するアシスト力を付与するものである。また、上記の開閉装置は、ドアを開放操作するアウター及びインナーのハンドルに連動するスイッチを有し、ハンドルの操作とともにアシスト機能が働くようになっている。
しかしながら、上記したような従来の開閉装置は、ドアのアシスト機能のみであり、チェックリンクによってドアを全開位置や半ドア位置に停止させることが可能であるが、ドアを任意の位置に停止させることができない。
本発明は、上記従来の状況に鑑みて成されたもので、アシスト機能を備えたうえで、アシスト機能とは別の機能として、人為的な操作により開放したドアを任意の開度で停止させることができると共に、その操作性が良好である車両用ドアの開閉装置を提供することを目的としている。
本発明に係わる車両用ドアの開閉装置は、ドアの開閉操作力に応じてアシスト力を発生させるアクチュエータと、ドアを任意の開度で維持するためのドア開度維持装置を備え、ドア開度維持装置が、ドアを任意の開度で停止させた際に操作する操作部と、開放したドアの開閉方向に生じた外力を検出するための外力検出部と、操作部及び外力検出部からの信号に基づいてドアの回動を抑制するドア制御部とを備え、操作部が、ドアを車室側で開放操作するためのインナーハンドルの近傍に配置してあることを特徴としている。
本発明に係わる車両用ドアの開閉装置は、アクチュエータによりドアの開閉操作力に応じてアシスト力を発生させるアシスト機能を備えたうえで、操作部、外力検出部、及びドア制御部を備えたドア開度維持装置により、アシスト機能とは別の機能として、人為的な操作により開放したドアを任意の開度で維持することができると共に、操作部をインナーハンドルの近傍に配置したので、誤操作の生じ難い良好な操作性を得ることができる。
図1~図4は、本発明に係わる車両用ドアの開閉装置の一実施形態を説明する図である。図1及び図2に示す車両用ドアの開閉装置は、ドアDの開閉操作力に応じてアシスト力を発生させるアクチュエータAを備えている。
アクチュエータAは、ドアDの内部に配置され、図3及び図4に示すように、駆動源であるモータ1と、先端部を図2に示す車体B側に連結したプッシュロッド2と、モータ1の回転運動をプッシュロッドの進退運動に変換する伝達機構3と、モータ1の回転を制御するモータ制御器4とを備えている。
具体的には、アクチュエータAは、図3中に点線で示すハウジング5の上部に、出力軸1Aを下向きにしたモータ1と、電子回路のケース6が配置してあり、ハウジング5の内部に伝達機構3が収容してある。
伝達機構3は、モータ1の出力軸1Aに固定したウォーム7と、ウォーム7に噛み合うウォームホイール8と、軸線をほぼ水平にして配置したスクリューシャフト9と、水平方向に移動可能なスライダ10とを備えている。
スクリューシャフト9は、図中で右側の一端側に雄ネジ部9Aを有し、軸受け9Bにより他端部が回転自在に保持してあると共に、他端部寄りの位置にウォームホイール8が固定してある。スライダ10は、ハウジング5の内部でスクリューシャフト9の軸線方向と平行に案内され、スクリューシャフト9の雄ネジ部9Aが螺合状態で貫通する雌ネジ部10Aを有する。
プッシュロッド2は、スライダ10に基端部が連結してあると共に、先端部がハウジング5の外側に延出しており、その先端部を車体(ドアトリム)B側に回動自在に連結する。上記の伝達機構3において、ウォーム7及びウォームホイール8は、歯の進み角を設定することで、ウォームホイール8からウォーム7に回転伝達をすることが可能、すなわちセルフロックがかからない構造である。また、スクリューシャフト9の雄ネジ部9Aとスライダ10の雌ネジ部10Aにおいても、スクリューシャフト9からスライダ10への動力伝達と、スライダ10からスクリューシャフト9への動力伝達との両方が可能である。
これにより、伝達機構3は、モータ1の回転運動をプッシュロッド2の進退運動に変換する本来の伝達機能と、プッシュロッド2の進退運動をモータ1の回転運動に変換する逆伝達機能とを有する。
モータ制御器4は、電子回路であって、例えば、ドアDの開閉操作力を検出し、ドアDの回転操作力に応じてモータ1を駆動し、プッシュロッド2を進退させてドアDを開閉するアシスト力を付与するものである。この際、モータ制御器4は、開閉操作力が大きい場合には、アシスト力が大きくなるように、開閉操作力が小さい場合には、アシスト力が小さくなるように制御を行う。
そして、車両用ドアの開閉装置は、ドアDを任意の開度で維持するためのドア開度維持装置を備えている。このドア開度維持装置は、より好ましい実施形態として、アクチュエータAを駆動してドアDを任意の開度で維持する装置を採用し得る。
上記のドア開度維持装置は、ドアDを任意の開度で停止させた際に操作する操作部11と、開放したドアDの開閉方向に生じた外力を検出するための外力検出部(1)と、操作部11及び外力検出部(1)からの信号に基づいてドアDの回動を抑制するドア制御部12とを備えている。そして、ドア開閉維持装置は、ドアDを車室側で開放操作するためのインナーハンドルHの近傍に操作部11を配置している。
操作部11は、スイッチであって、より好ましい実施形態として、図1に示す如く、インナーハンドルHの車両前方側に隣接して配置してある。
この実施形態の外力検出部は、アクチュエータAが逆伝達機能を有することから、モータ1を利用することができる。つまり、アクチュエータAは、開放したドアDの開閉方向に外力が生じた場合、ドアDに連結したプッシュロッド2が進退方向に移動し、スライダ10、スクリューシャフト9、ウォームホイール8及びウォーム7を介してモータ1が回転し、これにより起電力が発生する。
ドア制御部12は、電子回路であって、操作部11が操作された状態において、外力検出部(1)で検出した外力に抗する方向にアクチュエータAを駆動する機能を有する。より具体的には、ドア制御部12は、アクチュエータAのモータ1を駆動する。すなわち、ドア制御部12は、ドアDに閉じる方向の外力が加わって、モータ1が一方向に回転して起電力が生じると、ドアDを開く方向にモータ1を駆動する。また、ドア制御部12は、ドアDに開く方向の外力が加わって、モータ1が逆方向に回転して起電力が生じると、ドアDを閉じる方向にモータ1を駆動する。
このようにして、ドア開度維持装置は、ドアDを開放して任意の位置で操作部11を操作すると、ドアDに開閉方向の外力が生じた場合、外力検出部(1)及びドア制御部12により、ドアDの開度を維持するように、つまり、ドアDが任意の位置で停止するようにドアDの回動を抑制する。
上記構成を備えた車両用ドアの開閉装置は、アクチュエータAによりドアの開閉操作力に応じてアシスト力を発生させるアシスト機能を備えたうえで、操作部11、外力検出部(1)、及びドア制御部12を備えたドア開度維持装置により、アシスト機能とは別の機能として、人為的な操作により開放したドアを任意の開度で維持し得る。また、上記の車両用ドアの開閉装置は、操作部11をインナーハンドルHの近傍、より望ましくは、操作部11をインナーハンドルHの車体前方側に隣接して配置したので、操作部11に腕や肘が当たることもなく、誤操作の生じ難い良好な操作性を得ることができる。
これにより、上記の開閉装置は、比較的狭い駐車場において、開放したドアDが隣接する車両に接触するような事態を未然に防ぐことが可能であると共に、ドアDを開放した状態で作業を行うにも便利である。また、上記の車両用ドアの開閉装置は、ドアDを任意の開放位置で停止させることができるので、プッシュロッド2を既存のチェックリンクの代わりに用いることができる。
さらに、上記の車両用ドアの開閉装置は、ドア開度維持装置が、アクチュエータAを駆動してドアDを任意の開度で維持し、ドア制御部12が、操作部11が操作された状態において、外力検出部で検出した外力に抗する方向にアクチュエータAのモータ1を駆動する機能を有する。これにより、上記の車両用ドアの開閉装置は、ドアDの開度を維持するための専用の構造が不要であると共に、ドア制御部12をアクチュエータAのモータ制御器4の一機能とすることもでき、装置の小型軽量化や製造コストの低減などに貢献することができる。
さらに、上記実施形態の車両用ドアの開閉装置は、外力検出部にモータ1を利用した構成を例示したが、外力検出部としては、プッシュロッド2やスライダ10の受圧部位に配置した圧力センサ、ドアDに配置した加速度センサ、ドアDやモータ1の回転を検出する回転センサ等の各種センサ類を用いることも可能である。
本発明に係わる車両用ドアの開閉装置は、その構成が上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
A アクチュエータ
B 車体
D ドア
1 モータ(外力検出部)
2 プッシュロッド
3 伝達機構
4 モータ制御器
11 操作部
12 ドア制御部
B 車体
D ドア
1 モータ(外力検出部)
2 プッシュロッド
3 伝達機構
4 モータ制御器
11 操作部
12 ドア制御部
Claims (3)
- ドアの開閉操作力に応じてアシスト力を発生させるアクチュエータを備えた車両用ドアの開閉装置であって、
前記ドアを任意の開度で維持するためのドア開度維持装置を備え、
前記ドア開度維持装置が、前記ドアを任意の開度で停止させた際に操作する操作部と、開放した前記ドアの開閉方向に生じた外力を検出するための外力検出部と、前記操作部及び前記外力検出部からの信号に基づいて前記ドアの回動を抑制するドア制御部とを備え、
前記操作部が、前記ドアを車室側で開放操作するためのインナーハンドルの近傍に配置してあることを特徴とする車両用ドアの開閉装置。 - 前記操作部が、前記インナーハンドルの車両前方側に隣接して配置してあることを特徴とする請求項1に記載の車両用ドアの開閉装置。
- 前記ドア開度維持装置が、前記アクチュエータを駆動して前記ドアを任意の開度で維持する装置であり、
前記ドア開度維持装置の前記ドア制御部が、前記操作部が操作された状態において、前記外力検出部で検出した外力に抗する方向に前記アクチュエータを駆動する機能を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用ドアの開閉装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021167346A JP2023057714A (ja) | 2021-10-12 | 2021-10-12 | 車両用ドアの開閉装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2021167346A JP2023057714A (ja) | 2021-10-12 | 2021-10-12 | 車両用ドアの開閉装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2023057714A true JP2023057714A (ja) | 2023-04-24 |
Family
ID=86054609
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2021167346A Pending JP2023057714A (ja) | 2021-10-12 | 2021-10-12 | 車両用ドアの開閉装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2023057714A (ja) |
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2021
- 2021-10-12 JP JP2021167346A patent/JP2023057714A/ja active Pending
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