JP2007204982A - ドア駆動装置 - Google Patents

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亘 鈴木
Takeshi Maruyama
毅 丸山
Akihiro Kaihatsu
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Hiroki Kuroiwa
広樹 黒岩
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Abstract

【課題】小型で安価なドア駆動装置を提供することである。
【解決手段】、電動モータにより回転駆動されるウォーム軸35と出力軸に固定されてドラムを介してスライドドアに接続されるウォームホイル38とを減速機に設ける。それぞれ15度〜20度の範囲に設定される進み角を有する2条の歯34a,34bを備えたウォーム34をウォーム軸35に一体に形成し、ウォーム軸35の回転を出力軸に伝達し且つ出力軸の回転をウォーム軸35に伝達可能となるように、ウォーム34にウォームホイル38を噛み合わせる。また、ウォーム軸35の外径よりも僅かに大径に形成されるメタルベアリング37によりウォーム軸35の先端部を回転自在に支持し、スライドドアに外力が加えられたときにウォーム軸35の先端部とメタルベアリング37との間で接触抵抗を増加させてウォーム軸35に制動力を付与する構造とする。
【選択図】図6

Description

本発明は、車両に設けられるドアを電動モータの動力により自動的に開閉するようにしたドア駆動装置に関する。
自動車等の車両には、乗員の乗降や荷物の積み下ろしなどを行うためにドアが設けられている。たとえば、ワゴン車やワンボックス車などの車両の側部には、車両前後方向にスライド式に開閉するスライドドアが設けられ、車両側方からの乗降や荷物の積み下ろしなどが容易に行い得るようにされている。
このようなスライドドアは、開閉時に必要とされる開放スペースが小さくてすむので、比較的大きな開口部に適用されることが多い。そのため、スライドドア自体が大型化してその操作力が重くなり、坂道などでは容易に開閉操作できないなどの問題があった。そこで、電動モータを駆動源としたドア駆動装置を車両に搭載し、このドア駆動装置によりスライドドアを自動的に開閉するようにした技術が開発されている。
このようなドア駆動装置では、駆動源である電動モータから所望のトルクを得るために、電動モータの回転を減速機構により所定の回転数にまで減速してドアに伝達するようにしている。たとえば特許文献1に示される駆動装置では、減速機構としてウォームとウォームホイルとを備えたウォームギヤ機構を用い、このウォームギヤ機構により電動モータの回転を所定の回転数にまで減速して出力軸に伝達し、所望の速度でスライドドアを駆動するようにしている。
このようなウォームギヤ機構は小型で大きな減速比を得ることができる反面、通常、出力軸側からの入力によっては電動モータを回転させることができない構成となっている。そのため、ウォームギヤ機構を用いた駆動装置では、電動モータと出力軸との間に電磁クラッチを設け、この電磁クラッチを遮断状態に切り替えることにより、手動によるスライドドアの開閉操作を可能としている。また、スライドドアを途中位置で停止させるときには、電磁クラッチを接続状態に切り替えて、傾斜地等においてもスライドドアが自重で移動することを防止するようにしている。
一方、たとえば特許文献2に示されるように、減速機構として複数の平歯車を組み合わせた減速歯車列を用いるようにしたドア駆動装置が知られている。この場合、減速歯車列は出力軸側からの入力により電動モータを回転させることができる構成であるので、電磁クラッチを設けなくてもスライドドアの自動開閉動作と手動操作とを行わせることができる。また、車両が傾斜地等にあるときには、電動モータの給電端子を短絡し、回生制動を生じさせてスライドドアが自重で移動することを防止するようにしている。
特開2005−83169号公報 特開平10−131612号公報
しかしながら、特許文献1に示すようなウォームギヤ機構を備えた駆動装置では、スライドドアの自動開閉動作と手動操作とを切り替えるための電磁クラッチが必要となるので、駆動装置が大型化することになる。また、一般に電磁クラッチは高価であるため、駆動装置のコストが高くなるという問題がある。
これに対して、特許文献2に示されるような減速歯車列を用いた駆動装置では、電磁クラッチを必要としないためそのコストを抑えることができる。しかしながら、平歯車を組み合わせた減速歯車列によって高い減速比を得るためには、平歯車を所望の減速比が得られる程度にまで大径に形成し、あるいは減速を多段化する必要があるので、このドア駆動装置が大型化するという問題がある。
本発明の目的は、小型で安価なドア駆動装置を提供することにある。
本発明のドア駆動装置は、車両に設けられるドアを電動モータの動力により自動的に開閉するドア駆動装置であって、ウォームが一体的に設けられ、前記電動モータにより回転駆動されるウォーム軸と、前記ウォーム軸の回転を出力軸に伝達し且つ前記出力軸の回転を前記ウォーム軸に伝達するように前記ウォームに噛み合わされるウォームホイルと、前記出力軸に取り付けられ、前記出力軸の回転を前記ドアに伝達する出力部材と、前記電動モータが作動している状態のもとで前記ドアに外力が加えられたときに前記ウォーム軸に制動力を付与する制動手段とを有することを特徴とする。
本発明のドア駆動装置は、前記ウォーム軸と前記ウォームホイルとを回転自在に収容するギヤケースに前記ウォーム軸の基端部を回転自在に支持する転がり軸受けと前記ウォーム軸の先端部を回転自在に支持する滑り軸受けとを装着し、前記ドアに外力が加えられて前記ウォーム軸が前記ウォームホイルから離れる方向に変位したときに前記ウォーム軸の先端部と前記滑り軸受けとの間で接触抵抗が増加して前記ウォーム軸に制動力が付与されることを特徴とする。
本発明のドア駆動装置は、前記滑り軸受けの内径を前記ウォーム軸の外径よりも僅かに大径に形成し、前記ウォーム軸が前記ウォームホイルから離れる方向に変位したときに前記ウォーム軸を前記滑り軸受けの内面に接触させて接触抵抗を増加させることを特徴とする。
本発明のドア駆動装置は、前記ウォーム軸と前記ウォームホイルとを回転自在に収容するギヤケースに前記ウォーム軸を回転自在に支持する転がり軸受けを装着し、前記電動モータの作動速度を制御手段により制御して前記ウォーム軸に制動力を付与することを特徴とする。
本発明のドア駆動装置は、前記ウォームは複数条の歯を有することを特徴とする。
本発明のドア駆動装置は、前記ウォームの歯の進み角を15度〜20度の範囲に設定することを特徴とする。
本発明のドア駆動装置は、前記ウォーム軸と前記電動モータのアーマチュア軸とを一体に形成することを特徴とする。
本発明のドア駆動装置における前記ドアは車体の側部に設けられるスライドドアであり、前記ドア駆動装置は前記スライドドアの内部または前記車体の内部に配置されることを特徴とする。
本発明によれば、電動モータの回転を減速して出力軸から出力する減速機構としてウォームとウォームホイルとを備えたウォームギヤ機構を用いるとともに、このウォームギヤ機構を出力軸側からの入力によってウォーム軸を回転可能な設定としたので、このドア駆動装置を小型化するとともに、自動開閉動作と手動操作とを切り替えるクラッチ機構を不要として、このドア駆動装置のコストを低減させることができる。
また、本発明によれば、電動モータが作動してドアが自動開閉動作しているときに当該ドアに外力が加わったときには、制動手段によりウォーム軸に制動力が付与されるので、たとえば車両が傾斜地等にあってドアの移動速度が自重により増速するような場合であっても、制動手段の制動力によりドアの移動速度は減速される。これにより、電動モータによるドア速度の制御性が高められ、ドアを所望の速度で自動開閉動作させることができる。
さらに、本発明によれば、ドアに外力が加えられてウォーム軸がウォームホイルに対して離れる方向に変位したときに滑り軸受けとウォーム軸との間の接触抵抗を増加させる構成としてウォーム軸に制動力を付与するようにしたので、ウォーム軸を回転自在に支持する滑り軸受けを制動手段としても機能させて、このドア駆動装置のコストを低減させることができる。特に、滑り軸受けの内径をウォーム軸の外径よりも僅かに大径に形成することにより、ウォーム軸と滑り軸受けとの設定を容易にすることができる。
さらに、本発明によれば、制御装置により電動モータの作動速度を制御してウォーム軸に制動力を付与するようにしたので、制御装置を用いて電気的に制動力を付与することができ、このドア駆動装置の構成を簡素化し、そのコストを低減させることができる。
さらに、本発明によれば、複数条の歯を有するウォームを用いるようにしたので、ウォームホイルからウォームへの動力伝達効率を高めて、手動によるドアの開閉操作を容易にすることができる。特に、ウォームの進み角を15度〜20度の範囲に設定すると、出力軸側からウォーム軸側への動力伝達効率を最適にして、ドアの手動による開閉操作力を低減させることができる。
さらに、本発明によれば、ウォーム軸と電動モータのアーマチュア軸とを一体に形成するようにしたので、電動モータと減速機構とを一体に構成することができ、これにより、このドア駆動装置を小型化することができる。
さらに、本発明によれば、ドア駆動装置が小型化されることにより、スライドドアの内部や車体内部等の狭いスペースに対する当該ドア駆動装置のレイアウト性を高めることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1はワンボックスタイプの車両を示す側面図であり、図2は本発明の一実施の形態であるドア駆動装置を示す上面図である。
図1に示す車両11はワンボックスタイプの乗用車であり、その車体12の側部にはスライドドア(ドア)13が設けられている。このスライドドア13は車体12の側部に固定されたガイドレール14に案内されて図1中に実線で示す全閉位置と一点鎖線で示す全開位置との間で開閉自在となっており、乗員の乗降や荷物の積み下ろしなどを行う際には所望の開度にまで開けて使用される。
図2に示すように、スライドドア13にはローラアッシー15が設けられ、このローラアッシー15がガイドレール14に案内されることにより、スライドドア13は車両11の前後方向に移動自在となっている。また、ガイドレール14の車両前方側には車室内側に湾曲する曲部14aが設けられ、ローラアッシー15が曲部14aに案内されることにより、スライドドア13は車体12の側面と同一面に収まるように車体12の内側に引き込まれた状態で閉じられるようになっている。図示はしないが、ローラアッシー15は図示する部位(センター部)以外にスライドドア13の前端部の上下部分(アッパー部・ロア部)にも設けられ、これらに対応して車体12の開口部の上下部位にもアッパー部・ロア部に対応する図示しないガイドレールが設けられており、スライドドア13は車体12に計3カ所において支持されている。
図2に示すように、この車両11には、スライドドア13を自動的に開閉するために、ドア駆動装置21(以下、駆動装置21とする。)が設けられている。この駆動装置21はガイドレール14の車両前後方向の略中央部に隣接して車体12の内部に配置され、それぞれガイドレール14の両端部に設けられた反転プーリ22,23を介して車両前方側と後方側とからローラアッシー15に接続される2本のケーブル24,25を備え、車両前方側あるいは後方側のいずれか一方のケーブル24,25を引くことで、スライドドア13を自動開閉動作させるようになっている。
図3は図2に示す駆動装置の制御体系を示す説明図であり、図4は図3に示す減速機の内部構造を示す断面図である。
この駆動装置21はその駆動源である電動モータ26を有し、この電動モータ26の動力によりスライドドア13を駆動するようになっている。この電動モータ26は所謂ブラシ付き直流モータとなっており、図示しない給電端子に直流電流が供給されると、そのアーマチュア軸26aが回転する。また、電動モータ26は給電端子に供給される電流の方向に応じて正逆いずれの方向にも作動することができる。
この電動モータ26には減速機31が固定され、この減速機31により電動モータ26つまりアーマチュア軸26aの回転は所定の回転数にまで減速して出力軸32から出力される。図4に示すように、減速機31はギヤケース33を有し、このギヤケース33は電動モータ26に固定され、このギヤケース33の内部には電動モータ26のアーマチュア軸26aが突出している。アーマチュア軸26aのギヤケース33に収容される部分は、その外周面にウォーム34が一体に形成され、これによりアーマチュア軸26aはウォーム軸35を構成している。つまり、この駆動装置21では、電動モータ26のアーマチュア軸26aとウォーム軸35とは一体に形成されている。
ギヤケース33には転がり軸受けであるボールベアリング36と滑り軸受けであるメタルベアリング37とが装着され、ウォーム軸35はその基端部つまりウォーム34よりも電動モータ26側の部分においてボールベアリング36により回転自在に支持され、その先端部においてメタルベアリング37により回転自在に支持されている。これにより、ウォーム軸35はギヤケース33の内部で回転自在とされており、電動モータ26が作動すると、ウォーム軸35は電動モータ26により回転駆動されて所定の方向に回転するようになっている。
減速機31はウォーム34に噛み合わされるウォームホイル38を備え、このウォームホイル38は出力軸32に固定された状態でギヤケース33に収容されており、この出力軸32がギヤケース33に回転自在に支持されることにより、ギヤケース33の内部で回転自在となっている。したがって、電動モータ26が作動してウォーム軸35が回転すると、その回転がウォーム34とウォームホイル38とを介して所定の回転数にまで減速して出力軸32に伝達される。
図3に示すように、出力軸32の先端には、出力軸32の回転をスライドドア13に伝達するために、出力部材としてのドラム41が取り付けられている。このドラム41は円筒状に形成され、その外周面には螺旋状の案内溝(不図示)が形成され、駆動装置21に案内された各ケーブル24,25がそれぞれ案内溝(不図示)に沿ってドラム41に複数回巻き付けられている。電動モータ26が作動すると、ドラム41は電動モータ26により回転駆動され、これにより車両前方側あるいは後方側のいずれかのケーブル24,25がドラム41に巻き取られ、スライドドア13はケーブル24,25に引かれながら自動開閉動作するようになっている。
出力軸32には、その外周に周方向に多数の磁極が着磁された円盤状の多極着磁磁石42が固定され、この多極着磁磁石42の回転軌道近傍には互いに所定の位相差をもって並べて配置される2つのホールIC43,44が設けられている。これらのホールIC43,44は、それぞれ多極着磁磁石42が回転して磁界が変化する度にパルス信号を出力するようになっており、つまり、これらのホールIC43,44からは出力軸32の回転数に比例したパルス信号が出力されるようになっている。なお、ホールICとは磁界の変化を電圧に変換するセンサである。
電動モータ26の作動を制御するために、この駆動装置21は制御手段としての制御装置51を備えている。この制御装置51は所謂マイクロコンピュータとしての機能を有するものであり、図示しないマイクロプロセッサ(CPU)、ROM、RAMなどのメモリ等を備えている。制御装置51には、たとえば運転席や携帯端末あるいはスライドドア13等に設けられる図示しない開閉スイッチが接続され、この開閉スイッチが運転者等の操作者により操作されると、開閉指令信号が入力されるようになっている。また、制御装置51には前述のホールIC43,44が接続され、これらのホールIC43,44から入力されるパルス信号の周期に基づいてスライドドア13の移動速度を検出し、これらのパルス信号の出現タイミングを基にスライドドア13の移動方向を検出し、ある時点でのスライドドア13の位置(たとえば全閉位置)を基準としてパルス信号を積算(カウント)することによりスライドドア13の開閉位置を検出することができるようになっている。
このような構成により、制御装置51は、図示しない開閉スイッチからの開閉指令信号が入力されると、その操作方向やスライドドア13の移動速度、移動方向、開閉位置等の検出信号をメモリ内に格納された制御プログラムに従って演算し、この演算結果に基づいて電動モータ26の作動を制御し、スライドドア13の自動開閉動作を実行する。たとえば、開閉スイッチの開側が操作されてスライドドア13を開方向へ作動させる指令信号が制御装置51に入力されると、電動モータ26が正転作動してドラム41が図3において反時計回りに回転駆動され、車両後方側のケーブル25がドラム41に巻き取られてスライドドア13はケーブル25に引かれながら自動開動作する。反対に、開閉スイッチの閉側が操作されてスライドドア13を閉方向へ作動させる指令信号が制御装置51に入力されると、電動モータ26が逆転作動してドラム41が図3において時計回りに回転駆動され、車両前方側のケーブル24がドラム41に巻き取られてスライドドア13はケーブル24に引かれながら自動閉動作する。このとき、スライドドア13の開度に応じて予め設定された目標速度となるようにスライドドア13の移動速度つまり電動モータの作動速度が制御装置51により制御される。このように、スライドドア13は駆動装置21により全閉位置と全開位置との間で駆動されて自動開閉動作するようになっている。
図5は図4に示すウォーム軸の詳細を示す斜視図であり、この駆動装置21ではスライドドア13の手動による開閉操作を可能とするために、ウォーム軸35の回転を出力軸32に伝達するととともに出力軸32の回転をもウォーム軸35に伝達可能とするような設定でウォーム34とウォームホイル38とを噛み合わせるようにしている。そのため、図5に示すように、ウォーム軸35に設けられるウォーム34は、それぞれ進み角が15度〜20度の範囲に設定される2条の歯34a,34bを有する所謂2条ウォームに形成されており、出力軸32側からウォーム軸35側への動力伝達効率を高められている。これにより、スライドドア13を手動で開閉操作すると、その操作力は出力軸32からウォームホイル38とウォーム34とを介してウォーム軸35に伝達されてアーマチュア軸26a(電動モータ26)を回転させることになるので、操作力がウォーム34とウォームホイル38とにより規制されることなく、スライドドア13の手動操作を可能とすることができる。
なお、スライドドア13が手動で開閉操作されるときには、電動モータ26の各給電端子は開放され、電動モータ26による回生制動は行われず、スライドドア13側からの操作力により電動モータ26は自由に回転する。反対に、スライドドア13が途中位置等で停止するときには、電動モータ26の給電端子は短絡され、電動モータ26の回生制動によりスライドドア13は途中位置に保持され、その移動が防止される。
このように、この駆動装置21では、ウォーム34とウォームホイル38とを備えた減速機31により電動モータ26の回転を減速させるとともに、出力軸32側からの入力によってウォーム軸35を回転可能とするようにウォーム34とウォームホイル38とを噛み合わせるようにしたので、この駆動装置21を小型化するとともに、自動開閉動作と手動操作とを切り替えるクラッチ機構等を不要として、この駆動装置21のコストを低減させることができる。
また、一般にウォーム34の条数が増すとこれを構成する各歯の進み角は大きくなるので、ウォームホイル38からウォーム34への動力伝達効率が高められることになる。したがって、この駆動装置21のように、2条の歯を有するウォーム34を用いることにより、ウォームホイル38からウォーム34への動力伝達効率を高めて、手動によるスライドドア13の開閉操作を容易にすることができる。特に、ウォーム34の進み角を15度〜20度の範囲に設定すると、ウォームホイル38からウォーム34への動力伝達効率を最適にして、スライドドア13の手動による開閉操作を容易にすることができる。
さらに、この駆動装置21では、電動モータ26のアーマチュア軸26aをウォーム軸35と一体に形成するようにしたので、電動モータ26と減速機31とを一つのユニットとして構成することができ、これにより、この駆動装置21を小型化することができる。
さらに、この駆動装置21は小型化されるので、車体12の内部等の狭いスペースに対する当該駆動装置21のレイアウト性は高められることになる。
図6(a)は通常状態におけるメタルベアリングとウォーム軸との位置関係を示す断面図であり、図6(b)は自動開閉動作するスライドドアに外力が加えられたときのメタルベアリングとウォーム軸との位置関係を示す断面図である。
この駆動装置21では、スライドドア13の移動速度の制御を容易にするために、電動モータ26が作動してスライドドア13が自動開閉動作しているときに当該スライドドア13に風やスライドドア13の自重等の外力が加えられたときには、制動手段であるメタルベアリング37によりウォーム軸35に制動力を付与するようにしている。
図6に示すように、この駆動装置21に用いられるメタルベアリング37は、ウォーム軸35の先端部が挿通される支持孔37aを備え、その支持孔37aの内径D1(たとえば6.2mm)はウォーム軸35の先端部の外径D2(たとえば6.0mm)よりも僅かに大径に形成されている。そして、メタルベアリング37は、通常状態のとき、つまりスライドドア13が停止し、あるいは手動もしくは自動によって通常の負荷で作動しているときに、図6(a)に示すように、その軸心とウォーム軸35の軸心とが一致するようにギヤケース33に装着され、これにより、ウォーム軸35との間で接触抵抗をほとんど生じないようにされている。したがって、たとえばスライドドア13が手動で開閉操作されるときには、ウォーム軸35とメタルベアリング37との間で摩擦抵抗は生じず、手動による開閉操作力を低減されることになる。
一方、電動モータ26が作動してスライドドア13が自動開閉動作しているときに、当該スライドドア13に外力が加えられたときには、電動モータ26の負荷つまりウォーム34とウォームホイル38との噛み合い部分に加わる負荷が増大する。そして、ウォーム34とウォームホイル38との噛み合い部分に生じる反力により、ウォーム軸35はボールベアリング36を支点としてそれよりも先端側の部分において先端部と支持孔37aとの隙間の分を限度としてウォームホイル38から離れる方向に変位することになる。ウォーム軸35がウォームホイル38から離れる方向に変位すると、ウォーム軸35の先端部がメタルベアリング37の支持孔37aの内面に接触し、これにより、ウォーム軸35とメタルベアリング37との間で接触抵抗(摩擦抵抗)が増加してウォーム軸35に制動力が付与される。また、その制動力はウォーム34とウォームホイル38との噛み合い部分に生じる反力が増すほど、つまりスライドドア13に加えられる外力が増す程大きくなる。
したがって、たとえば、車両11が傾斜地等にあって、スライドドア13の自重がドア13の移動方向と同一方向に加わり、自重によりスライドドア13の移動速度が増速される場合であっても、その自重(外力)によりウォーム軸35はメタルベアリング37に押し付けられて制動力が付与され、その回転速度は減速される。これにより、制御装置51により電動モータ26の作動速度が制御されるのに加えて、メタルベアリング37が付与する制動力によってもスライドドア13の移動速度が減速されるので、スライドドア13の減速制御が容易となり、所望の速度でスライドドア13を自動開閉動作されることができる。
また、スライドドア13の移動方向とは逆方向に外力が加えられる場合には、スライドドア13の移動速度が外力により減速されるとともにメタルベアリング37によっても制動が付与されることになるが、この場合、電動モータ26の出力は十分大きいため、実質的には大きなロスにならず、スライドドア13を自動開閉動作することができる。
このように、この駆動装置21では、電動モータ26が作動してスライドドア13が自動開閉動作しているときに当該スライドドア13に外力が加わったときには、メタルベアリング37にウォーム軸35を接触させて制動力を付与するようにしたので、スライドドア13の移動速度を増加させる方向の外力が加えられても、ウォーム軸35に制動力を付与して電動モータ26によるスライドドア13の移動速度の制御性を高め、スライドドア13を所望の速度で自動開閉動作させることができる。
また、この駆動装置21では、スライドドア13に外力が加えられてウォーム軸35がウォームホイル38に対して離れる方向に変位したときに、メタルベアリング37とウォーム軸35との接触抵抗を増加させる構成としてウォーム軸35に制動力を付与するようにしたので、ウォーム軸35を回転自在に支持するメタルベアリング37を制動手段としても機能させて、この駆動装置21のコストを低減させることができる。特に、本実施の形態では、メタルベアリング37の内径D1をウォーム軸35の外径D2よりも僅かに大径に形成して制動手段を構成するようにしたので、ウォーム軸35とメタルベアリング37の設定を容易にすることができる。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。たとえば、前記実施の形態においては、ドアはスライド式に開閉するスライドドア13とされているが、これに限らず、ヒンジ式の横開きドアや車両後端部に設けられるバックドアなど、他のタイプのドアとしてもよい。
また、前記実施の形態においては、本発明はスライドドア13に接続されたケーブル24,25を電動モータ26により駆動されるドラム41で巻き取ることによりスライドドア13を自動開閉動作させる駆動装置21に適用されているが、これに限らず、他の形式の自動開閉装置に適用してもよい。
さらに、前記実施の形態においては、ウォーム34は2条の歯34a,34bを有する2条ウォームとされているが、これに限らず、3条あるいはそれ以上の歯を有するものであってもよい。
さらに、前記実施の形態においては、制動手段はメタルベアリング37とされているが、これに限らず、たとえば、電動モータ26の作動速度を制御する制御装置51を制動手段として用いるようにしてもよい。この場合、制御装置51により電動モータ26の作動速度を制御してウォーム軸35に制動力を付与することができるので、制御装置51を用いて電気的にウォーム軸35に制動力を付与することができ、この駆動装置21の構成を簡素化し、そのコストを低減させることができる。また、この場合、ギヤケース33に装着されてウォーム軸35を回転自在に支持する軸受けとしては一対の転がり軸受け(ボールベアリング36)を用いるようにするとよい。
さらに、前記実施の形態においては、駆動装置21を車体12の内部に配置するようにしているが、これに限らず、たとえば駆動装置21をスライドドア13の内部に配置するようにしてもよい。この場合、駆動装置21から延びる各ケーブル24,25の先端はそれぞれガイドレール14の両端部に固定され、反転プーリ22,23は設けられない。
さらに、前記実施の形態においては、ウォーム34はウォーム軸35に一体形成されているが、予め成形されたウォーム34をウォーム軸35に圧入等によって固定するようにしてもよい。
ワンボックスタイプの車両を示す側面図である。 本発明の一実施の形態であるドア駆動装置を示す上面図である。 図2に示す駆動装置の制御体系を示す説明図である。 図3に示す減速機の内部構造を示す断面図である。 図4に示すウォーム軸の詳細を示す斜視図である。 (a)は通常状態におけるメタルベアリングとウォーム軸との位置関係を示す断面図であり、(b)は自動開閉動作するスライドドアに外力が加えられたときのメタルベアリングとウォーム軸との位置関係を示す断面図である。
符号の説明
11 車両
12 車体
13 スライドドア(ドア)
14 ガイドレール
14a 曲部
15 ローラアッシー
21 ドア駆動装置
22,23 反転プーリ
24,25 ケーブル
26 電動モータ
26a アーマチュア軸
31 減速機
32 出力軸
33 ギヤケース
34 ウォーム
34a,34b 歯
35 ウォーム軸
36 ボールベアリング(転がり軸受け)
37 メタルベアリング(滑り軸受け)
37a 支持孔
38 ウォームホイル
41 ドラム(出力部材)
42 多極着磁磁石
43,44 ホールIC
51 制御装置(制御手段)
D1 内径
D2 外径

Claims (8)

  1. 車両に設けられるドアを電動モータの動力により自動的に開閉するドア駆動装置であって、
    ウォームが一体的に設けられ、前記電動モータにより回転駆動されるウォーム軸と、
    前記ウォーム軸の回転を出力軸に伝達し且つ前記出力軸の回転を前記ウォーム軸に伝達するように前記ウォームに噛み合わされるウォームホイルと、
    前記出力軸に取り付けられ、前記出力軸の回転を前記ドアに伝達する出力部材と、
    前記電動モータが作動している状態のもとで前記ドアに外力が加えられたときに前記ウォーム軸に制動力を付与する制動手段とを有することを特徴とするドア駆動装置。
  2. 請求項1記載のドア駆動装置であって、前記ウォーム軸と前記ウォームホイルとを回転自在に収容するギヤケースに前記ウォーム軸の基端部を回転自在に支持する転がり軸受けと前記ウォーム軸の先端部を回転自在に支持する滑り軸受けとを装着し、前記ドアに外力が加えられて前記ウォーム軸が前記ウォームホイルから離れる方向に変位したときに前記ウォーム軸の先端部と前記滑り軸受けとの間で接触抵抗が増加して前記ウォーム軸に制動力が付与されることを特徴とするドア駆動装置。
  3. 請求項2記載のドア駆動装置において、前記滑り軸受けの内径を前記ウォーム軸の外径よりも僅かに大径に形成し、前記ウォーム軸が前記ウォームホイルから離れる方向に変位したときに前記ウォーム軸を前記滑り軸受けの内面に接触させて接触抵抗を増加させることを特徴とするドア駆動装置。
  4. 請求項1記載のドア駆動装置において、前記ウォーム軸と前記ウォームホイルとを回転自在に収容するギヤケースに前記ウォーム軸を回転自在に支持する転がり軸受けを装着し、前記電動モータの作動速度を制御手段により制御して前記ウォーム軸に制動力を付与することを特徴とするドア駆動装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のドア駆動装置において、前記ウォームは複数条の歯を有することを特徴とするドア駆動装置。
  6. 請求項5記載のドア駆動装置において、前記ウォームの歯の進み角を15度〜20度の範囲に設定することを特徴とするドア駆動装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のドア駆動装置において、前記ウォーム軸と前記電動モータのアーマチュア軸とを一体に形成することを特徴とするドア駆動装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のドア駆動装置において、前記ドアは車体の側部に設けられるスライドドアであり、前記ドア駆動装置は前記スライドドアの内部または前記車体の内部に配置されることを特徴とするドア駆動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2016111057A1 (ja) * 2015-01-11 2016-07-14 プラトー株式会社 減速機および減速機付きモータ
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CN111902599A (zh) * 2018-03-27 2020-11-06 丝吉利娅-奥彼两合公司 窗或门的作为推拉翼扇或可移动的提升推拉翼扇的可移动的翼扇的具有齿杆元件的驱动装置

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