JP2004204835A - 火花点火式内燃機関 - Google Patents

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Hiroshi Nomura
啓 野村
Masaharu Ichise
雅春 市瀬
Mutsumi Kanda
睦美 神田
Toshimi Kashiwakura
利美 柏倉
Keisuke Komori
啓介 小森
Shinichiro Nokawa
真一郎 能川
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  • Combustion Methods Of Internal-Combustion Engines (AREA)

Abstract

【課題】簡単な構成でもって副燃焼室内を確実に掃気し、安定した燃焼を確保する。
【解決手段】主燃焼室5から分離された副燃焼室12を設けると共に、これら主燃焼室と副燃焼室とを連通路13を介して互いに連通する。副燃焼室12内に点火栓14を配置し、副燃焼室12内の混合気を点火栓により着火する。副燃焼室12内を掃気するための掃気通路15を副燃焼室12に接続し、掃気通路15の流出端を吸気弁の弁座7内に開口させる。吸気弁7が閉弁したときには吸気弁7により掃気通路15が遮断される。吸気弁7が開弁すると掃気通路15が開放され、このとき新気流れAにより掃気通路15の流出端周りに発生する負圧でもって副燃焼室12内の残存ガスBが掃気通路15を介し吸い出される。
【選択図】 図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は火花点火式内燃機関に関する。
【0002】
【従来の技術】
隔壁により主燃焼室から分離された副燃焼室を設けると共に、これら主燃焼室と副燃焼室とを互いに連通する連通路を隔壁内に形成し、副燃焼室内に点火栓を配置し、副燃焼室内の混合気を点火栓により着火してこのとき副燃焼室内に形成される火炎が連通路を介し主燃焼室内に噴出し、主燃焼室内の混合気がこの火炎でもって燃焼されるようにした火花点火式内燃機関が公知である(特許文献1参照)。
【0003】
このように副燃焼室を設けて副燃焼室内に混合気を形成するようにすると、混合気が拡散することなく副燃焼室内に保持されるので、例えば筒内に比較的強力な空気流れが形成されるとき或いは燃料噴射量が比較的少ないときにも安定した燃焼が得られる。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−33770号公報
【特許文献2】
特開2000−282866号公報
【特許文献3】
実開平2−26728号公報
【特許文献4】
実開平1−130028号公報
【特許文献5】
実開平5−32726号公報
【特許文献6】
実開平5−32727号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、副燃焼室がその内部に混合気を保持するものである以上、副燃焼室内に発生した既燃ガスもまた副燃焼室内に保持され、即ち副燃焼室内に多量の既燃ガスが残存する恐れがある。このため、副燃焼室内に新たに形成された混合気を安定して燃焼させるのが困難になるという問題点がある。
【0006】
なお、上述した特許文献1には、副燃焼室内に燃料を空気と共に噴射するアシストエア式燃料噴射弁を備え、排気行程にアシストエア式燃料噴射弁から空気のみを噴射することによって、副燃焼室内の掃気を促すことが開示されている。しかしながら、この解決策はアシストエア式燃料噴射弁を備えた内燃機関にしか適用することができない。
【0007】
そこで本発明の目的は、簡単な構成でもって副燃焼室内を確実に掃気し、安定した燃焼を確保することができる火花点火式内燃機関を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために1番目の発明によれば、隔壁により主燃焼室から分離された副燃焼室を設けると共に、これら主燃焼室と副燃焼室とを互いに連通する連通路を隔壁内に形成し、副燃焼室内に点火栓を配置し、副燃焼室内の混合気を該点火栓により着火してこのとき副燃焼室内に形成される火炎が連通路を介し主燃焼室内に噴出するようにした火花点火式内燃機関において、副燃焼室内を掃気するための掃気通路を副燃焼室に接続している。
【0009】
また、2番目の発明によれば1番目の発明において、前記掃気通路を開放遮断可能に形成すると共に、該掃気通路を少なくとも機関膨張行程に遮断するようにしている。
【0010】
また、3番目の発明によれば1番目の発明において、前記掃気通路の流出端をガス流れ内に開口させて該流出端周りに発生する負圧でもって副燃焼室内の残存ガスを、掃気通路を介し吸い出すようにしている。
【0011】
また、4番目の発明によれば2番目又は3番目の発明において、前記掃気通路の流出端を吸気弁の弁座内に開口させて吸気弁が閉弁したときに該吸気弁により掃気通路が遮断され、吸気弁が開弁すると掃気通路が開放されるようにしている。
【0012】
また、5番目の発明によれば2番目又は3番目の発明において、前記掃気通路の流出端を排気弁の弁座内に開口させて排気弁が閉弁したときに該排気弁により掃気通路が遮断され、排気弁が開弁すると掃気通路が開放されるようにしている。
【0013】
また、6番目の発明によれば1番目の発明において、燃料噴射弁を前記副燃焼室内に配置し、前記主燃焼室内の空気が前記連通路を介し副燃焼室内に流入して該燃料噴射弁から副燃焼室内に噴射された燃料と共に副燃焼室内に混合気が形成されるようにしている。
【0014】
また、7番目の発明によれば1番目の発明において、燃料噴射弁を前記主燃焼室内に配置し、該燃料噴射弁から主燃焼室内に噴射された燃料と主燃焼室内の空気とが前記連通路を介し副燃焼室内に流入して該副燃焼室内に混合気が形成されるようにしている。
【0015】
また、8番目の発明によれば7番目の発明において、前記燃料噴射弁から燃料の少なくとも一部を連通路に向けて噴射するようにしている。
【0016】
また、9番目の発明によれば7番目の発明において、前記隔壁の外壁面に凹溝を形成すると共に該凹溝内に前記連通路を形成し、前記燃料噴射弁から燃料を該凹溝に向けて噴射するようにしている。
【0017】
また、10番目の発明によれば9番目の発明において、前記凹溝内に複数の連通路を形成している。
【0018】
また、11番目の発明によれば1番目の発明において、前記連通路を前記副燃焼室の中心軸線からオフセットして配置している。
【0019】
また、前記課題を解決するために12番目の発明によれば、吸気弁又は排気弁の傘部に隔壁部分を一体的に形成し、該隔壁部分は、吸気弁又は排気弁が閉弁したときに吸気弁又は排気弁の弁座を越えシリンダヘッド内壁面上に拡がってシリンダヘッド内壁面との間に主燃焼室から分離された副燃焼室を形成すると共に、吸気弁又は排気弁が開弁するとシリンダヘッド内壁面から離間して副燃焼室を主燃焼室内に開放するようになっており、吸気弁又は排気弁が閉弁したときに主燃焼室と副燃焼室とを互いに連通する連通路を設け、副燃焼室内に点火栓を配置し、副燃焼室内の混合気を該点火栓により着火してこのとき副燃焼室内に形成される火炎が連通路を介し主燃焼室内に噴出するようにしている。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下では、本発明を4ストローク火花点火式内燃機関に適用した場合を説明する。
【0021】
図1から図3を参照すると、1は機関本体、2はシリンダブロック、3はシリンダヘッド、4はピストン、5はシリンダヘッド3の内壁面とピストン4の頂面間に形成される主燃焼室、6は電気制御式燃料噴射弁、7は一対の吸気弁、8は一対の吸気ポート、9は一対の排気弁、10は一対の排気ポートをそれぞれ示す。図1から図3に示される例では、燃料噴射弁6は吸気弁7側の主燃焼室周縁部に配置される。
【0022】
シリンダヘッド3の内壁面のほぼ中央部には凹溝3aが形成されており、この凹溝3a内に筒状のキャップ11が固定され、斯くして主燃焼室5から分離された副燃焼室12が形成される。この副燃焼室12はキャップ11の底部に形成された連通路13を介して主燃焼室5に常時連通されている。点火栓14はこの副燃焼室12内のほぼ中央に配置されている。
【0023】
図2に示されるように、吸気弁7及び排気弁9は対称平面K−Kに関しそれぞれ対称的に配置されており、燃料噴射弁6はこの対称平面K−K上に配置される。また、キャップ11従って副燃焼室12及び点火栓14も対称平面K−K上に配置される。更に、図1から図3に示される例では、連通路13も対称平面K−K上に配置される。
【0024】
更に、副燃焼室12には、連通路13とは別に、副燃焼室12内を掃気するための例えば一対の掃気通路15が接続されている。これら掃気通路15は副燃焼室12の側面からキャップ11及びシリンダヘッド3内を貫通して延び、それぞれ対応する吸気弁7の弁座16内に開口される。従って、吸気弁7が閉弁されると即ち圧縮行程、膨張行程、及び排気行程では掃気通路15が遮断され、吸気弁7が開弁されると即ち吸気行程では掃気通路15が開放され、このとき掃気通路15を介して副燃焼室12が吸気ポート8に接続されることになる。
【0025】
図3に示されるように、上述した連通路13は副燃焼室12ないし点火栓14の中心軸線L−Lからオフセットして配置されており、特に中心軸線L−Lに関して掃気通路15と反対側にオフセットされている。なお、図1から図3に示される例では、連通路13が一つだけ設けられているが、複数の連通路13を設けることもできる。
【0026】
一方、図1に示されるようにピストン4の頂面上には、燃料噴射弁6の下方から副燃焼室12ないし点火栓14の下方まで延びる凹溝4aが形成される。
【0027】
さて、図1から図3に示される実施例ではいわゆる2回噴射が行われる。即ち、まず例えば吸気行程に燃料噴射弁6から主燃焼室5内に燃料が噴射される。この場合の燃料は主燃焼室5内にほぼ一様に拡散して希薄混合気を形成する。この希薄混合気の一部は連通路13を介し副燃焼室12内に流入する。この場合、連通路13がオフセットされているので、副燃焼室12内には図4に示されるような希薄混合気の旋回流Sが形成される。
【0028】
次いで、圧縮行程末期に燃料噴射弁6からピストン4の凹溝4a内に燃料が噴射される。この場合の燃料は図5にFで示されるように、凹溝4aの内壁面により案内されて副燃焼室12に向かい、燃料Fの一部は次いで連通路13を介し副燃焼室12内に流入する。その結果、主燃焼室5内を満たす希薄混合気よりも濃い可燃混合気Gが副燃焼室12内に形成される。なお、圧縮行程には掃気通路15が遮断されているので、掃気通路15を介し混合気が副燃焼室12外へ流出することがない。
【0029】
この場合、連通路13がオフセットされているので副燃焼室12内に燃料Fの旋回流が形成され、或いは副燃焼室12内には上述した希薄混合気の旋回流が形成されており、このため燃料が副燃焼室12内に一様に拡散せしめられる。なお、この場合の平均空燃比はリーンになっている。
【0030】
次いで、副燃焼室12内の混合気Gが点火栓14により着火、燃焼される。その結果、副燃焼室12内に火炎が形成され、この火炎FLが図6に示されるように連通路13を介し主燃焼室5内に噴出し、この火炎FLによって主燃焼室5内の混合気が燃焼される。このときにも掃気通路15が遮断されているので、掃気通路15を介し火炎が副燃焼室12外へ噴出することがない。
【0031】
このように混合気Gを副燃焼室12内に保持して着火するようにしているので、主燃焼室5内に混合気が拡散せず、従って安定した成層燃焼を確保することができる。なお、例えば圧縮行程末期に1回だけ燃料噴射を行って副燃焼室12内及び副燃焼室12周りの主燃焼室5内に混合気を形成すると共に、この混合気周りの主燃焼室5内を空気又は空気及びEGR(排気ガス再循環)ガスによって満たし、副燃焼室12内の混合気を着火するようにしてもよい。
【0032】
副燃焼室12内で発生した既燃ガスは連通路13を介して主燃焼室5内に流出し、続く排気行程において主燃焼室5内の既燃ガスと共に排気ポート10内に流出する。
【0033】
次いで、吸気弁7が開弁すると図7に示されるように掃気通路15が開放され、このとき吸気弁7を介する新気流れAによって掃気通路15の流出端には負圧が作用するようになる。その結果、この負圧でもって副燃焼室12内の既燃ガスBが掃気通路15を介して吸い出されるようになる。
【0034】
更に、このとき連通路13を介して副燃焼室12内に主燃焼室5から新気SCが流入し、この新気SCは連通路13がオフセットされているので副燃焼室12内をよどみなく流れ、斯くして副燃焼室12を良好に掃気することができる。従って、副燃焼室12内に新たに形成される混合気を安定して燃焼させることができる。
【0035】
図8は本発明による別の実施例を示している。
【0036】
この実施例では、燃料噴射弁6は主燃焼室5のほぼ中央部において副燃焼室12ないし点火栓14に隣接配置されている。後述するように、この燃料噴射弁6は二つの噴口を備えており、従って1回の燃料噴射でもって互いに異なる二方向に進行する燃料噴霧が形成される。
【0037】
また、掃気通路15は副燃焼室12の側面から延びてそれぞれ対応する排気弁9の弁座17内に開口される。従って、排気弁9が閉弁されると即ち吸気行程、圧縮行程、及び膨張行程では掃気通路15が遮断され、排気弁9が開弁されると即ち排気行程では掃気通路15が開放され、このとき掃気通路15を介して副燃焼室12が排気ポート10に接続されることになる。
【0038】
更に、キャップ11の燃料噴射弁6に向かう側面には、追加の連通路18が形成されている。一方、ピストン4の頂面上の凹溝4bは凸部4cにおいて互いに接続された一つの半球状凹部から形成されている。
【0039】
図8に示される実施例では、圧縮行程末期に1回だけ燃料が噴射される。上述したように燃料噴射弁6からは二つの燃料噴霧が形成され、そのうちの一つは図9にFMで示されるようにピストン4の凹溝4bに向けて進行する。この燃料FMは次いで凸部4cに衝突して分岐され、図9に矢印で示されるように二つの半球状凹部に沿いつつ進行して主燃焼室5内に希薄混合気を形成する。
【0040】
もう一方の燃料噴霧は図9にFSで示されるように追加の連通路18に向けて進行する。この燃料FSは次いで追加の連通路18を介し副燃焼室12内に流入し、副燃焼室12内に既に流入している空気と共に副燃焼室12内に可燃混合気を形成する。この場合、燃料噴射弁6と追加の連通路18ないし副燃焼室12との間の距離が比較的短いので、燃料噴射弁6から噴射された燃料が副燃焼室12内に高速で流入し、これによって副燃焼室12内に残存する既燃ガスが連通路13を介し押し出される。
【0041】
ここで、副燃焼室12内に形成される混合気の空燃比が機関運転状態に関わらずほぼ一定に維持されるように、燃料FSの量を機関運転状態に関わらずほぼ一定に維持するのが好ましい。この場合、燃料噴射弁6から噴射される燃料の総量は機関運転状態に応じて変動することを考えると、主燃焼室5内に噴射される燃料FMの量が機関運転状態に応じて変動することになる。
【0042】
次いで、副燃焼室12内の混合気が点火栓14により着火、燃焼される。その結果、連通路13及び追加の連通路18から火炎が噴出し、この火炎でもって主燃焼室5内の混合気が燃焼される。次いで、排気弁9が開弁すると掃気通路15が開放され、このとき排気弁9を介する排気流れによって掃気通路15の流出端に負圧が作用し、この負圧でもって副燃焼室12内の既燃ガスが掃気通路15を介して吸い出される。なお、内燃機関のその他の構成及び作用は図1から図3に示す実施例と同様であるので説明を省略する。
【0043】
図10は本発明による更に別の実施例を示している。
【0044】
この実施例では、キャップ11の外周面のうち、燃料噴射弁6に向かう側に凹溝20が形成され、この凹溝20内に例えば3つの連通路13が形成される。図10に示される例では、これら連通路13は副燃焼室12ないし点火栓14の中心軸線L−Lに対しほぼ垂直な平面上に整列される。なお、燃料噴射弁6は図1から図3に示す実施例と同様に、吸気弁7側の主燃焼室周縁部に配置される。
【0045】
図10に示される実施例では、圧縮行程末期に1回だけ燃料が噴射される。この場合、図11(A)に示されるように燃料Fが燃料噴射弁6から凹溝20に向けて噴射される。この燃料Fは凹溝20の内壁面に衝突し、次いで図11(A)に矢印Hで示されるように、凹溝20内壁面により案内されて連通路13向け進行し、次いで連通路13を介して副燃焼室12内に流入する。その結果、図11(B)に示されるように、主燃焼室5内を満たす希薄混合気よりも濃い可燃混合気GSが副燃焼室12内に形成される。従って、凹溝20によって燃料を確実に副燃焼室12内に導くことができる。ここで、燃料噴射弁6から噴射された燃料Fが凹溝20内壁面に衝突するので、燃料Fが凹溝20内壁面から受熱し、燃料Fの気化が促進される。
【0046】
燃料噴射弁6から噴射された全ての燃料が必ずしも副燃焼室12内に流入するというわけではない。しかしながら、副燃焼室12内に流入しない燃料は図12(B)に示されるように、凹溝20内又は凹溝20周りの主燃焼室5内に混合気GMを形成する。
【0047】
次いで、副燃焼室12内の混合気GSが点火栓14により着火、燃焼される。これにより副燃焼室12内に形成される火炎は連通路13を介し主燃焼室5内に噴出し、この火炎によって主燃焼室5内の混合気GMが燃焼される。
【0048】
このようにすると、凹溝20内又は主燃焼室5内の混合気GMを確実に着火燃焼させることができる。即ち、特に燃焼期間の後半を短縮することができ、従って燃焼期間全体を短縮することができる。なお、内燃機関のその他の構成及び作用は図1から図3に示す実施例と同様であるので説明を省略する。
【0049】
図12及び図13は本発明による更に別の実施例を示している。
【0050】
この実施例では、主燃焼室5のほぼ中央部において例えば排気ポート10に隣接して凹溝19が形成される。一方、一対の排気弁9のうち一方の排気弁9の傘部には隔壁部分9aが一体的に形成されている。この隔壁部分9aは、排気弁9が閉弁したときに排気弁9の弁座17を越えて凹溝19に向かい延び、連通路13を残して凹溝19の開口全体を覆うようにシリンダヘッド3内壁面上に拡がり、斯くして凹溝19と隔壁部分9a間に主燃焼室5から分離された副燃焼室12が形成される。このようにして形成される副燃焼室12内に点火栓14が配置される。
【0051】
図12及び図13に示される実施例では、例えば図1から図3に示される実施例と同様に、副燃焼室12内に混合気が形成され、この混合気が点火栓14により着火、燃焼される。次いで、排気弁9が開弁すると図14に示されるように、隔壁部分9aがシリンダヘッド3内壁面から離間し、その結果副燃焼室12が主燃焼室5内に開放される。或いは、排気弁9が開弁すると連通路13の流路面積が増大されるという見方もできる。
【0052】
このため、図14に矢印で示されるように副燃焼室12内の既燃ガスが速やかに主燃焼室5内又は排気ポート10内に流出し、又は主燃焼室5内の既燃ガスが副燃焼室12内を流通した後に排気ポート10内に流出し、従って副燃焼室12内が確実にかつ速やかに掃気されることになる。
【0053】
図12及び図13に示される実施例では隔壁部分が排気弁9に設けられているが、隔壁部分を吸気弁7と一体的に形成することもできる。また、隔壁部分により凹溝19の開口全体を覆うと共に、隔壁部分に貫通孔を形成してこの貫通孔により連通路13を形成するようにしてもよい。
【0054】
なお、これまで述べてきた各実施例では、副燃焼室12外即ち主燃焼室5内に燃料噴射弁6を配置している。しかしながら、図15に示されるように副燃焼室12内に燃料噴射弁6を配置することもできる。
【0055】
【発明の効果】
簡単な構成でもって副燃焼室内を確実に掃気し、安定した燃焼を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】内燃機関の断面図である。
【図2】シリンダヘッド内壁面の平面図である。
【図3】副燃焼室の拡大図である。
【図4】副燃焼室内での希薄混合気の流れを説明する図である。
【図5】本発明による実施例を説明するための図である。
【図6】本発明による実施例を説明するための図である。
【図7】掃気作用を説明するための図である。
【図8】本発明による別の実施例を説明するための図である。
【図9】本発明による別の実施例を説明するための図である。
【図10】本発明による更に別の実施例における(A)副燃焼室の拡大図、及び(B)B−B線に沿ってみた断面図である。
【図11】本発明による更に別の実施例を説明するための図である。
【図12】本発明による更に別の実施例における内燃機関の断面図である。
【図13】本発明による更に別の実施例におけるシリンダヘッド内壁面の平面図である。
【図14】本発明による更に別の実施例における掃気作用を説明するための図である。
【図15】本発明による更に別の実施例における内燃機関の断面図である。
【符号の説明】
1…機関本体
5…主燃焼室
7…吸気弁
9…排気弁
12…副燃焼室
13…連通路
14…点火栓
15…掃気通路
16…吸気弁の弁座
17…排気弁の弁座
18…追加の連通路
20…凹溝

Claims (12)

  1. 隔壁により主燃焼室から分離された副燃焼室を設けると共に、これら主燃焼室と副燃焼室とを互いに連通する連通路を隔壁内に形成し、副燃焼室内に点火栓を配置し、副燃焼室内の混合気を該点火栓により着火してこのとき副燃焼室内に形成される火炎が連通路を介し主燃焼室内に噴出するようにした火花点火式内燃機関において、副燃焼室内を掃気するための掃気通路を副燃焼室に接続した火花点火式内燃機関。
  2. 前記掃気通路を開放遮断可能に形成すると共に、該掃気通路を少なくとも機関膨張行程に遮断するようにした請求項1に記載の火花点火式内燃機関。
  3. 前記掃気通路の流出端をガス流れ内に開口させて該流出端周りに発生する負圧でもって副燃焼室内の残存ガスを、掃気通路を介し吸い出すようにした請求項1に記載の火花点火式内燃機関。
  4. 前記掃気通路の流出端を吸気弁の弁座内に開口させて吸気弁が閉弁したときに該吸気弁により掃気通路が遮断され、吸気弁が開弁すると掃気通路が開放されるようにした請求項2又は3に記載の火花点火式内燃機関。
  5. 前記掃気通路の流出端を排気弁の弁座内に開口させて排気弁が閉弁したときに該排気弁により掃気通路が遮断され、排気弁が開弁すると掃気通路が開放されるようにした請求項2又は3に記載の火花点火式内燃機関。
  6. 燃料噴射弁を前記副燃焼室内に配置し、前記主燃焼室内の空気が前記連通路を介し副燃焼室内に流入して該燃料噴射弁から副燃焼室内に噴射された燃料と共に副燃焼室内に混合気が形成されるようにした請求項1に記載の火花点火式内燃機関。
  7. 燃料噴射弁を前記主燃焼室内に配置し、該燃料噴射弁から主燃焼室内に噴射された燃料と主燃焼室内の空気とが前記連通路を介し副燃焼室内に流入して該副燃焼室内に混合気が形成されるようにした請求項1に記載の火花点火式内燃機関。
  8. 前記燃料噴射弁から燃料の少なくとも一部を連通路に向けて噴射するようにした請求項7に記載の火花点火式内燃機関。
  9. 前記隔壁の外壁面に凹溝を形成すると共に該凹溝内に前記連通路を形成し、前記燃料噴射弁から燃料を該凹溝に向けて噴射するようにした請求項7に記載の火花点火式内燃機関。
  10. 前記凹溝内に複数の連通路を形成した請求項9に記載の火花点火式内燃機関。
  11. 前記連通路を前記副燃焼室の中心軸線からオフセットして配置した請求項1に記載の火花点火式内燃機関。
  12. 吸気弁又は排気弁の傘部に隔壁部分を一体的に形成し、該隔壁部分は、吸気弁又は排気弁が閉弁したときに吸気弁又は排気弁の弁座を越えシリンダヘッド内壁面上に拡がってシリンダヘッド内壁面との間に主燃焼室から分離された副燃焼室を形成すると共に、吸気弁又は排気弁が開弁するとシリンダヘッド内壁面から離間して副燃焼室を主燃焼室内に開放するようになっており、吸気弁又は排気弁が閉弁したときに主燃焼室と副燃焼室とを互いに連通する連通路を設け、副燃焼室内に点火栓を配置し、副燃焼室内の混合気を該点火栓により着火してこのとき副燃焼室内に形成される火炎が連通路を介し主燃焼室内に噴出するようにした火花点火式内燃機関。
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