JP2019178619A - 内燃機関 - Google Patents

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  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

【課題】副燃焼室に設けられるフューエルインジェクタと点火プラグに干渉せずに、掃気弁をコンパクトに配設し、かつ副燃焼室内の掃気を確実に実行することができる内燃機関を供する。【解決手段】シリンダヘッド(5)には、隔壁(41)により主燃焼室(20)と仕切られ連通孔(41h)により主燃焼室(20)と連通する副燃焼室(40)に点火プラグ(45)がその先端の放電電極(45a)を臨ませて配置されるとともに、副燃焼室(40)に向けて貫通するインジェクタ通路(5J)にフューエルインジェクタ(50)がその噴射口(50a)を連結して配置される内燃機関において、インジェクタ通路(5J)に連通する掃気通路(5Sa,5Sb;75Sa,75Sb)が設けられ、掃気通路(5Sa,5Sb;75Sa,75Sb)に掃気弁(60;70)が備えられる内燃機関である。【選択図】図4

Description

本発明は、内燃機関に関し、特に副燃焼室を備える内燃機関に関する。
筒内直接噴射式の内燃機関の場合、フューエルインジェクタから燃焼室に直接噴射された燃料を吸入空気と混合させた混合気に、点火プラグにより着火して燃焼させる。
燃焼室内で混合気の濃度は、必ずしも均一とはならず、場所によって濃度が異なり、点火プラグの放電電極の周囲で希薄であると、混合気の着火性が低下する。
特に、空燃比A/Fが18〜25の希薄な混合気を用いるリーンバーン制御時には、益々着火し難くなり、燃焼室内の混合気を効果的に燃焼させることができなくなる。
リーンバーン制御時における希薄な混合気でも着火性を良くするために、燃焼室を形成するシリンダヘッドに、同燃焼室(以下、主燃焼室と称す)と連通孔を介して連通する容積の小さい副燃焼室を設け、副燃焼室に着火用のフューエルインジェクタと点火プラグを取り付けた従来例(例えば、特許文献1参照)がある。
特許文献1では、副燃焼室には、フューエルインジェクタから着火用燃料が噴射されるとともに、圧縮行程で主燃焼室内の吸入空気と混合された希薄混合気が連通孔から副燃焼室に流入するので、容積の小さい副燃焼室内に、着火用燃料と希薄混合気が混合されて燃料の混合比の大きい混合気が充填され、点火プラグによる着火性が向上している。
しかし、副燃焼室には、燃焼後に筒内ガスや燃えカスが残留し易く、残留ガス等は、新たな混合気の充填効率を悪化させるだけでなく、吸気温度を上昇させ異常燃焼やノックを生じやすくする。
そこで、副室(副燃焼室)内の残留ガスを排出するようにした例(例えば、特許文献2参照)がある。
特開2017−115581号公報 特開平11−182255号公報
特許文献2に開示された内燃機関は、燃焼室に連通する副室がシリンダヘッドに形成され、副室から補助ポートが延出し、補助ポートの副室に臨む開口に補助弁(掃気弁)が設けられている(図10参照)。
燃焼後に、副室内に残留した筒内ガスは、補助弁が開弁することで、掃気されるようになっている。
特許文献2の図10に示された副室には、補助弁のみが図示されて、フューエルインジェクタや点火プラグは開示されていないが、副室は容積が小さいので、仮に、副室にフューエルインジェクタと点火プラグを配置するとなると、副室に臨む開口に設けられている補助弁との干渉が課題となる。
本発明は、かかる点に鑑みなされたもので、その目的とする処は、副燃焼室に設けられるフューエルインジェクタと点火プラグに干渉せずに、掃気弁をコンパクトに配設し、かつ副燃焼室内の掃気を確実に実行することができる内燃機関を供する点にある。
上記目的を達成するために、本発明に係る内燃機関は、
クランクケースにシリンダとシリンダヘッドが順次重ねられて機関ケースが構成された内燃機関であって、
前記シリンダは、
ピストンが往復自在に案内されるシリンダボアを有し、
前記シリンダヘッドは、
前記ピストンの頂面に対向する天井面に覆われる主燃焼室と、
前記主燃焼室からそれぞれ延出する吸気ポートおよび排気ポートと、
前記天井面に設けられた隔壁により前記主燃焼室と仕切られて形成された副燃焼室と、
前記隔壁に形成された前記主燃焼室と前記副燃焼室とを連通する連通孔と、を有し、
前記シリンダヘッドには、前記副燃焼室に点火プラグがその先端の放電電極を臨ませて配置されるとともに、前記副燃焼室に向けて貫通するインジェクタ通路にフューエルインジェクタがその噴射口を連結して配置される内燃機関において、
前記インジェクタ通路に連通する掃気通路が設けられ、
前記掃気通路に掃気弁が備えられることを特徴とする。
この構成によれば、副燃焼室に点火プラグがその先端の放電電極を臨ませて配置されるとともに、副燃焼室に向けて貫通するインジェクタ通路にフューエルインジェクタがその噴射口を連結して配置される内燃機関において、インジェクタ通路に連通する掃気通路に掃気弁が備えられるので、掃気弁の配置の自由度が大きく、掃気弁をフューエルインジェクタと点火プラグに干渉せずに、互いに近づけて、纏まりよくコンパクトに配設することができる。
また、フューエルインジェクタが連結されるインジェクタ通路に掃気通路が連通されるので、掃気弁が開いて副燃焼室内の筒内ガス等が掃気されるとき、インジェクタ通路内の筒内ガス等も掃気され、副燃焼室の掃気を効果的に実行することができ、新たな混合気の充填効率を向上し、空燃比A/Fの改善の制御を効果的に行うことができる。
前記構成において、
前記掃気通路は、前記吸気ポートに連通するようにしてもよい。
この構成によれば、掃気通路は吸気ポートに連通するので、副燃焼室内の筒内ガスは、インジェクタ通路および掃気通路を通って吸気ポートに掃気され、主燃焼室内で再度燃焼に供され、排ガスのNOxを低減することができる。
前記構成において、
前記掃気弁は、前記吸気ポートに隣接して配置されるようにしてもよい。
この構成によれば、掃気弁は吸気ポートに隣接して配置されるので、掃気通路を短く構成でき、フューエルインジェクタや点火プラグに干渉せずに、掃気弁をコンパクトに配置することができる。
前記構成において、
前記掃気通路は、前記排気ポートに連通するようにしてもよい。
この構成によれば、掃気通路は排気ポートに連通するので、排気ポートから

副燃焼室内の残留ガスは、インジェクタ通路および掃気通路を通って排気ポートに掃気されて排出され、新気導入を促進することができる。
前記構成において、
前記掃気弁は、前記排気ポートに隣接して配置されるようにしてもよい。
この構成によれば、掃気弁は、排気ポートに隣接して配置されるので、掃気通路を短く構成でき、フューエルインジェクタや点火プラグに干渉せずに、掃気弁をコンパクトに配置することができる。
前記構成において、
前記内燃機関は、4ストロークサイクル内燃機関であり、
前記掃気弁は、排気行程で開弁するようにしてもよい。
この構成によれば、掃気弁は排気行程で開弁するので、副燃焼室内の筒内ガスは、排気行程で排気ポートに掃気されて排出されるので、吸入行程で吸入された新気が排出されることはなく、筒内ガスを効果的に排出することができる。
前記構成において、
前記内燃機関は、4ストロークサイクル内燃機関であり、
前記掃気弁は、排気行程と圧縮行程の初期で開弁するようにしてもよい。
この構成によれば、掃気弁は排気行程と圧縮行程の初期で開弁するので、副燃焼室内の筒内ガスは、排気行程で排出されるとともに、圧縮行程の初期でも、副燃焼室が圧縮されてインジェクタ通路および掃気通路を通って排気ポートに掃気され、排気行程で排出されるため、筒内ガスを効果的に掃気することができる。
前記構成において、
前記点火プラグの筒中心軸と前記フューエルインジェクタの筒中心軸をともに含む平面を垂直に視るシリンダ側面視で、前記掃気弁は前記点火プラグと前記フューエルインジェクタの間に位置するように配置してもよい。
この構成によれば、該シリンダ側面視で、掃気弁は点火プラグとフューエルインジェクタの間に位置するように配置されるので、掃気弁を点火プラグとフューエルインジェクタに近づけコンパクトに纏めて配置することができる。
本発明は、シリンダヘッドは、ピストンの頂面に対向する天井面に覆われる主燃焼室と、主燃焼室からそれぞれ延出する吸気ポートおよび排気ポートと、天井面に設けられた隔壁により主燃焼室と仕切られて形成された副燃焼室と、隔壁に形成された主燃焼室と副燃焼室とを連通する連通孔と、を有し、シリンダヘッドには、副燃焼室に点火プラグがその先端の放電電極を臨ませて配置されるとともに、副燃焼室に向けて貫通するインジェクタ通路にフューエルインジェクタがその噴射口を連結して配置される内燃機関において、インジェクタ通路に連通する掃気通路に掃気弁が備えられるので、掃気弁の配置の自由度が大きく、掃気弁をフューエルインジェクタと点火プラグに干渉せずに、互いに近づけて、纏まりよくコンパクトに配設することができる。
また、フューエルインジェクタが連結されるインジェクタ通路に掃気通路が連通されるので、掃気弁が開いて副燃焼室内の筒内ガス等が掃気されるとき、インジェクタ通路内の筒内ガス等も掃気され、副燃焼室の掃気を効果的に実行することができ、新たな混合気の充填効率を向上し、空燃比A/Fの改善の制御を効果的に行うことができる。
本発明の一実施の形態に係る内燃機関を搭載した自動二輪車の左側面図である。 同内燃機関の側面図である。 図2のIII−III矢視のシリンダおよびシリンダヘッドの断面図である。 掃気弁が閉弁した状態のシリンダヘッドの変則断面図である。 掃気弁が開弁した状態のシリンダヘッドの変則断面図である。 別の実施の形態に係る内燃機関のシリンダおよびシリンダヘッドの断面図である。 同シリンダヘッドの変則断面図である。
以下、本発明に係る一実施の形態について図1ないし図5に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る内燃機関1を搭載した自動二輪車100の左側面図である。
本明細書の説明において、前後左右の向きは、同鞍乗型車両の直進方向を前方とする通常の基準に従うものとし、図面において、FRは前方を,RRは後方を、LHは左方を,RHは右方を示すものとする。
図1に示されるように、自動二輪車100の車体フレーム102は、車体前部のヘッドパイプ103から後方やや斜め下方に延出した後に屈曲部104aを介して端部が下方へ延出される左右一対のメインフレーム104と、メインフレーム104の屈曲部104aから後方やや斜め上方へと延出するシートレール105と、ヘッドパイプから下方やや斜め後方へ向って延出するダウンフレーム106とを備えている。
ヘッドパイプ103には、ヘッドパイプ103から下方へ伸びるフロントフォーク107が転舵可能に支承されている。フロントフォーク107の下端には前輪108が軸支され、フロントフォーク107の上端には操向ハンドル109が一体に結合されている。
車体フレーム102には、メインフレーム104の下方に、複数の取付けブラケット110に支持された内燃機関1が配置されている。
また、メインフレーム14の屈曲部104aの下部には、後方へ延出するスイングアーム111の前端部がピボット軸112により上下搖動可能に枢支され、スイングアーム111の後端部には、後輪113が軸支されている。
内燃機関Eのカウンタ軸64に嵌着される駆動チェーンスプロケット164aと後輪軸113aに嵌着される従動チェーンスプロケット113bとには、無端状の駆動チェーン167が架け渡されている。
内燃機関1の側方には車体カバー114が配置されており、内燃機関1の前方にはラジエーター115が配置されている。
内燃機関1の後部上方にはエアクリーナ116が配置され、エアクリーナ116の上部前方には燃料タンク117が配置され、エアクリーナ116の上部後方には乗員用シート118が配置されている。
図3は、本発明を適用した一実施の形態に係る内燃機関1の側面図である。
該内燃機関1は、図示しない鞍乗型車両に搭載される。
本実施形態に係る内燃機関1は、そのクランク軸2を、搭載される車両である図示しない鞍乗型車両の車幅方向、すなわち左右方向に配向させて鞍乗型車両に搭載される水冷単気筒の4ストロークサイクル内燃機関である。
図2に示されるように、クランク軸2を車幅方向に指向させて軸支するクランクケース3は、クランク軸2を中心に上下に分割される上下割りに構成されている。
上側クランクケース3Aの前方上部には、シリンダブロック4が、シリンダボア4bのシリンダ軸線Lcを幾らか前方に傾けて一体に形成され、シリンダブロック4には、シリンダヘッド5が重ねられて締結されて立設され、シリンダヘッド5の上にはシリンダヘッドカバー6が被せられる。
一方、下側クランクケース3Bの下にはオイルパン7が取り付けられる。
本内燃機関1は、そのクランクケース3内に変速機10が組み込まれており、いわゆるパワーユニットを構成している。
クランクケース3は、クランク軸2より後方に延在して、クランク軸2のほか、クランク軸2より後方のクランクケース3内に配設される変速機10のメイン軸11およびカウンタ軸12を、クランク軸2と平行に回転自在に軸支している。
図2に示されるように、上側クランクケース3Aに一体に形成されたシリンダブロック4のシリンダのシリンダボア4bに、ピストン15が往復摺動可能に嵌合され、ピストン15はコネクティングロッド16を介してクランク軸2のクランクピン部に連結される。
シリンダヘッド5には、シリンダボア4b内のピストン15の頂面に対向する天井面20fに覆われる主燃焼室20が形成され(図3参照)、主燃焼室20の天井面20fに開口して後方へ吸気ポート21が延出し、天井面20fに開口して前方へ排気ポート22が延出している。
吸気ポート21の主燃焼室20に臨む開口は、シリンダ軸線Lcより後方にあり、同開口は吸気弁23により開閉される。
排気ポート22の主燃焼室20に臨む開口は、シリンダ軸線Lcより前方にあり、同開口は排気弁24により開閉される。
吸気弁23および排気弁24は、シリンダヘッド5に回転可能に、クランク軸2と平行に軸支される吸気カムシャフト25および排気カムシャフト26により、クランク軸2の回転に同期して開閉駆動される。
なお、吸気弁23は、吸気カムシャフト25の吸気カム25cの回転により揺動する吸気ロッカアーム27に押されて開弁し、排気弁24は、排気カムシャフト26の排気カム26cの回転により揺動する排気ロッカアーム28に押されて開弁する。
吸気ポート21の上流側開口にはスロットル弁29vを有するスロットルボディ29が連結されて、その上流に吸気管を介してエアクリーナ116が連結される。
スロットルボディ29には、吸気ポート21に燃料を噴射して吸入空気に混合するフユーエルインジェクタ30が装着されている。
図3を参照して、シリンダヘッド5の主燃焼室20の天井面20fを構成する天井壁には、シリンダ軸線Lcと略同軸上に、有底円筒状の隔壁部材41が嵌着されている。
円筒壁部41aと底壁部41bとからなる隔壁部材41は、円筒壁部41aの下側となった底壁部41bが、主燃焼室20の天井面20fから主燃焼室20内に凸面状に膨出している。
したがって、隔壁部材41の底壁部41bにより、隔壁部材41の内部の副燃焼室40が主燃焼室20から仕切られて画成されている。
隔壁部材41の底壁部41bの周縁に複数の連通孔41hが形成されていて、連通孔41hにより主燃焼室20と副燃焼室40とが連通している。
有底円筒状の隔壁部材41の上端開口に円筒状のプラグガイド42が連結され、同プラグガイド42に点火プラグ45が嵌入して支持される。
同点火プラグ45は、その筒中心軸Lpがシリンダ軸線Lcと略同軸上にあって、先端の放電電極45aを副燃焼室40に臨ませて配置されている。
図3を参照して、隔壁部材41の円筒壁部41aには、左側側壁に円孔41ahが穿設されており、シリンダヘッド5の隔壁部材41の左側に、左斜め上方から円孔41ahに向けてインジェクタ通路5Jが直線的に穿孔されている。
シリンダヘッド5のインジェクタ通路5Jの斜め上方の延長方向にインジェクタ支持部5aが形成されていて、同インジェクタ支持部5aにフューエルインジェクタ50が支持されており、フューエルインジェクタ50は、先端の噴射口50aがインジェクタ通路5Jに連結され、インジェクタ通路5Jに向いている。
フューエルインジェクタ50の筒中心軸Ljは、インジェクタ通路5Jの通路中心軸と同軸である。
したがって、フューエルインジェクタ50の噴射口50aより噴射された燃料は、インジェクタ通路5Jを通過して円孔41ahから副燃焼室40内に噴出する。
なお、フューエルインジェクタ50の筒中心軸Ljは、インジェクタ通路5Jの通路中心軸と同軸であり、その副燃焼室40内に入る延長線は、図3に示されるように、隔壁部材41の底壁部41bの周縁の複数の連通孔41hのうちの1つの連通孔41hを通る。
そのため、フューエルインジェクタ50の噴射口50aより噴射された燃料は、副燃焼室40内に噴出し、そのうち筒中心軸Lj辺りの燃料は、副燃焼室40内を通過して1つの連通孔41hから主燃焼室20内に抜けるので、隔壁部材41の内面に付着するカーボンの量を低減することができる。
図3ないし図5を参照して、シリンダヘッド5には、フューエルインジェクタ50の前方で排気ポート22の左側に、排気ポート22に隣接して掃気弁60が、嵌挿支持部5bに嵌挿して配置されている。
図4および図5を参照して、掃気弁60は、嵌挿支持部5bに斜め上方からインジェクタ通路5Jに向けて円筒通路部60aが嵌挿して支持されている。
なお、図4および図5は、フューエルインジェクタ50の筒中心軸Ljを含む平面と掃気弁60の円筒通路部60aの中心軸を含む平面の各平面で切断した各断面を組み合わせて示したシリンダヘッド5の変則断面図である。
図3は、図2のII−II矢視断面図であり、点火プラグ45の筒中心軸Lpとフューエルインジェクタ50の筒中心軸Ljをともに含む平面を垂直に視るシリンダ側面視である。
同シリンダ側面視(図3)で、掃気弁60は、点火プラグ45とフューエルインジェクタ50との間に位置する。
図4および図5を参照して、掃気弁60は、電磁アクチュエータにより弁体60vを進退させる電磁弁であり、通路を構成する円筒通路部60aの先端の開口を弁体60vが開閉する。
シリンダヘッド5の嵌挿支持部5bの嵌挿孔からさらにインジェクタ通路5Jに向けて掃気通路5Saが延設されて、インジェクタ通路5Jに連通するとともに、掃気弁60の円筒通路部60aの一部に円孔60ahが穿設されて、円孔60ahと排気ポート22とが掃気通路5Sbにより連通されている。
副燃焼室40に連通するインジェクタ通路5Jから分岐する掃気通路5Saが、掃気弁60の開弁時に円筒通路部60aの内部と連通し(図5参照)、排気ポート22に連通する掃気通路5Sbが円孔60ahを介して円筒通路部60aの内部と連通する。
すなわち、掃気通路5Sa,5Sbの途中に掃気弁60が備えられており、図5に示されるように、掃気弁60が開弁すると、掃気通路5Sa,5Sbを介して副燃焼室40に連通するインジェクタ通路5J(副燃焼室40)と排気ポート22が連通し、図4に示されるように、掃気弁60が閉弁すると、インジェクタ通路5J(副燃焼室40)と排気ポート22は遮断される。
掃気弁60は、内燃機関1の排気行程で開弁するよう制御される。
図5に示すように、排気行程で掃気弁60が開弁すると、掃気通路5Saと掃気通路5Sbが連通することで、副燃焼室40と排気ポート22が連通し、副燃焼室40およびインジェクタ通路5Jに燃焼後に残留した筒内ガスや燃えカス等は、インジェクタ通路5Jから掃気通路5Sa,5Sbを通って排気ポート22に掃気される。
吸入行程で吸入された新気が排出されることはない。
したがって、新たな混合気の充填効率を向上させることができるとともに、異常燃焼やノックを防止し、空燃比A/Fの改善の制御を効果的に行うことができる。
以上、詳細に説明した本発明に係る実施の形態では、以下に記す効果を奏する。
図3および図4に示されるように、副燃焼室40に点火プラグ45がその先端の放電電極45aを臨ませて配置されるとともに、副燃焼室40に向けて貫通するインジェクタ通路5Jにフューエルインジェクタ50がその噴射口50aを連結して配置される内燃機関1において、インジェクタ通路5Jに連通する掃気通路5Sa,5Sbに掃気弁60が備えられるので、掃気弁60の配置の自由度が大きく、掃気弁60をフューエルインジェクタ50と点火プラグ45に干渉せずに、互いに近づけて、纏まりよくコンパクトに配設することができる。
図4(および図5)に示されるように、フューエルインジェクタ50が連結されるインジェクタ通路5Jに掃気通路が連通されるので、掃気弁60が開いて副燃焼室40内の筒内ガス等が掃気されるとき、インジェクタ通路5J内の筒内ガス等も掃気され、副燃焼室40の掃気を効果的に実行することができ、新たな混合気の充填効率を向上し、空燃比A/Fの改善の制御を効果的に行うことができる。
吸気ポート21と排気ポート22が主燃焼室20に向けて延出しているのと略同様に、フューエルインジェクタ50も、噴射口50aを主燃焼室20に付設する副燃焼室40に向けて配置されるので、スペースを有効に活用することができる。
図5に示されるように、掃気通路5Sa,5Sbは排気ポート22に連通するので、副燃焼室40内の残留ガスは、インジェクタ通路5Jおよび掃気通路5Sa,5Sbを通って排気ポート22に掃気されて排出され、新気導入を促進することができる。
図3および図4に示されるように、掃気弁60は、排気ポート22に隣接して配置されるので、掃気通路5Sa,5Sbを短く構成でき、フューエルインジェクタ50や点火プラグ45に干渉せずに、掃気弁60をコンパクトに配置することができる。
図5を参照して、掃気弁60は排気行程で開弁するので、副燃焼室40内の筒内ガスは、排気行程で排気ポート22に掃気されて排出されるので、吸入行程で吸入された新気が排出されることはなく、筒内ガスを効果的に排出することができる。
また、掃気弁は排気行程だけでなく、圧縮行程の初期で開弁するようにしてもよい。
副燃焼室40内の筒内ガスは、排気行程で排出されるとともに、圧縮行程の初期でも、副燃焼室40が圧縮されてインジェクタ通路5Jおよび掃気通路5Sa,5Sbを通って排気ポート22に掃気され、その後、排気行程で排出されるため、筒内ガスを効果的に掃気することができる。
さらに、掃気弁60を吸入行程で開弁することで、排気ポート22から副燃焼室40内に排気ガスを吸入することができ、再度燃焼に供することが可能であり、NOx等の低減が期待できる。
図3に示されるシリンダ側面視で、掃気弁60は点火プラグ45とフューエルインジェクタ50の間に位置するように配置されるので、掃気弁60を点火プラグ45とフューエルインジェクタ50に近づけコンパクトに纏めて配置することができる。
次に、別の実施の形態に係る内燃機関について、図6および図7に基づいて説明する。
本第2の実施の形態は、掃気弁70が吸気ポート21に隣接して設けられ、同掃気弁70を途中に介装する掃気通路75Sa,75Sbがインジェクタ通路5Jと吸気ポート21とを連通する構成を有するものであり、かかる構成を除くその他の構成は、前記実施の形態と同じである。
したがって、図6および図7において、同じ部材は同じ符号を用いることとする。
シリンダヘッド5には、フューエルインジェクタ50の後方で吸気ポート21の左側に、掃気弁70が吸気ポート21に隣接して配置されている。
点火プラグ45の筒中心軸Lpとフューエルインジェクタ50の筒中心軸Ljをともに含む平面を垂直に視るシリンダ側面視(図6)で、掃気弁70は、点火プラグ45とフューエルインジェクタ50との間に位置する。
図7を参照して、掃気弁70は、電磁弁であり、通路を構成する円筒通路部70aの先端の開口を弁体70vが進退して開閉する。
シリンダヘッド5には、掃気弁70の円筒通路部70aの先端側延長方向に向けて掃気通路75Saが延出して、インジェクタ通路5Jに接続している。
掃気弁70の円筒通路部70aの一部に円孔70ahが穿設されて、円孔70ahと吸気ポート21とが掃気通路75Sbにより連通されている。
図7に示すように、内燃機関の吸入行程で、掃気弁70が開弁すると、掃気通路75Saと掃気通路75Sbが連通することで、副燃焼室40と吸気ポート21が連通し、副燃焼室40およびインジェクタ通路5Jに燃焼後に残留した筒内ガスや燃えカス等は、インジェクタ通路5Jから掃気通路75Sa,75Sbを通って吸気ポート21に掃気される。
吸気ポート21に掃気された筒内ガスは、主燃焼室20に吸入され、主燃焼室20内で再度燃焼に供され、排ガスのNOxを低減することができる。
掃気弁70が吸気ポート21に隣接して配置されるので、掃気通路75Sa,75Sbを短く構成でき、フューエルインジェクタ50や点火プラグ45に干渉せずに、掃気弁70をコンパクトに配置することができる。
また、図6に示されるシリンダ側面視で、掃気弁70は点火プラグ45とフューエルインジェクタ50の間に位置するように配置されるので、掃気弁70を点火プラグ45とフューエルインジェクタ50に近づけコンパクトに纏めて配置することができる。
以上、本発明に係る実施の形態に係る内燃機関について説明したが、本発明の態様は、上記実施の形態に限定されず、本発明の要旨の範囲で、多様な態様で実施されるものを含むものである。
例えば、本発明に係る内燃機関は、水冷単気筒の4ストロークサイクル内燃機関に限らず、多気筒の4ストロークサイクル内燃機関でもよい。
また、前記実施の形態では、1気筒に、吸気ポートと排気ポートがそれぞれ1ポートずつある2ポート構成であったが、少なくとも一方のポートが2つのポートを有する3ポート構成または4ポート構成である内燃機関であってもよい。
さらに、本発明に係る内燃機関が搭載される車両は、実施形態の鞍乗型の自動二輪車に限らず、スクータ型および3輪、4輪のバギー車等、多様な鞍乗型車両であってよく、請求項1の要件を備える車両であればよい。
1…内燃機関、2…クランク軸、3…クランクケース、4…シリンダブロック、4b…シリンダボア、5…シリンダヘッド、5a…インジェクタ支持部、5J…インジェクタ通路、5Sa,5Sb…掃気通路、6…シリンダヘッドカバー、7…オイルパン、
10…変速機、11…メイン軸、12…カウンタ軸、14、15…ピストン、16…コネクティングロッド、
20…主燃焼室、20f…天井面、21…吸気ポート、22…排気ポート、23…吸気弁、24…排気弁、25…吸気カムシャフト、26…排気カムシャフト、27…吸気ロッカアーム、28…排気ロッカアーム、29…スロットルボディ、
30…フユーエルインジェクタ、
40…副燃焼室、41…隔壁部材、41a…円筒壁部、41b…底壁部、41h…連通孔、42…プラグガイド、45…点火プラグ、45a…放電電極、
50…フューエルインジェクタ、50a…噴射口、
60…掃気弁、60v…弁体、60a…円筒通路部、60ah…円孔、
70…掃気弁、70v…弁体、70a…円筒通路部、70ah…円孔、75Sa,75Sb…掃気通路。

Claims (8)

  1. クランクケース(3)にシリンダ(4)とシリンダヘッド(5)が順次重ねられて機関ケースが構成された内燃機関であって、
    前記シリンダ(4)は、
    ピストンが往復自在に案内されるシリンダボア(4b)を有し、
    前記シリンダヘッド(5)は、
    前記ピストン(15)の頂面に対向する天井面(20f)に覆われる主燃焼室(20)と、
    前記主燃焼室(20)からそれぞれ延出する吸気ポート(21)および排気ポート(22)と、
    前記天井面(20f)に設けられた隔壁(41)により前記主燃焼室(20)と仕切られて形成された副燃焼室(40)と、
    前記隔壁(41)に形成された前記主燃焼室(20)と前記副燃焼室(40)とを連通する連通孔(41h)と、を有し、
    前記シリンダヘッド(5)には、前記副燃焼室(40)に点火プラグ(45)がその先端の放電電極(45a)を臨ませて配置されるとともに、前記副燃焼室(40)に向けて貫通するインジェクタ通路(5J)にフューエルインジェクタ(50)がその噴射口(50a)を連結して配置される内燃機関において、
    前記インジェクタ通路(5J)に連通する掃気通路(5Sa,5Sb;75Sa,75Sb)が設けられ、
    前記掃気通路(5Sa,5Sb;75Sa,75Sb)に掃気弁(60;70)が備えられることを特徴とする内燃機関。
  2. 前記掃気通路(75Sa,75Sb)は、前記吸気ポート(21)に連通することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関。
  3. 前記掃気弁(70)は、前記吸気ポート(21)に隣接して配置されることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関。
  4. 前記掃気通路(5Sa,5Sb)は、前記排気ポート(22)に連通することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関。
  5. 前記掃気弁(60)は、前記排気ポート(22)に隣接して配置されることを特徴とする請求項4に記載の内燃機関。
  6. 前記内燃機関は、4ストロークサイクル内燃機関であり、
    前記掃気弁(60)は、排気行程で開弁することを特徴とする請求項4または請求項5に記載の内燃機関。
  7. 前記内燃機関は、4ストロークサイクル内燃機関であり、
    前記掃気弁(60)は、排気行程と圧縮行程の初期で開弁することを特徴とする請求項4または請求項5に記載の内燃機関。
  8. 前記点火プラグ(45)の筒中心軸(Lp)と前記フューエルインジェクタ(50)の筒中心軸(Lj)をともに含む平面を垂直に視るシリンダ側面視で、前記掃気弁(60)は前記点火プラグ(45)と前記フューエルインジェクタ(50)の間に位置するように配置することを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の内燃機関。
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