JP2006177250A - 副室式内燃機関 - Google Patents

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Yoshihiro Imaoka
佳宏 今岡
Atsushi Terachi
淳 寺地
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Abstract

【課題】 副燃焼室における燃焼を安定化することができる副室式内燃機関を提供する。
【解決手段】 副室式内燃機関1は、主燃焼室63と、副燃焼室61と、第1バイパス路70と、第1バイパスバルブ28とを備える。副燃焼室61は、主燃焼室63に隣接して連通する。第1バイパス路70は、主燃焼室63に対する吸気ポート23と副燃焼室61とを連通する。第1バイパスバルブ28は、第1バイパス路70に設けられる。第1バイパスバルブ28は、主燃焼室63に対する吸気バルブ23が開かれた後に開かれる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、副室式内燃機関に関する。
従来から、主燃焼室及びその主燃焼室に隣接して設けられる副燃焼室を備えた副室式内燃機関が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
実開昭60−36527(第1−6頁、第1−3図)
しかし、従来の技術では、副燃焼室に残留ガスが滞留する傾向がある。このため、副燃焼室における燃焼が不安定になることがある。
本発明の課題は、副燃焼室における燃焼を安定化することができる副室式内燃機関を提供することにある。
本発明に係る副室式内燃機関は、主燃焼室と、副燃焼室と、第1バイパス路と、第1バイパスバルブとを備える。副燃焼室は、主燃焼室に隣接して連通する。第1バイパス路は、主燃焼室に対する吸気ポートと副燃焼室とを連通する。第1バイパスバルブは、第1バイパス路に設けられる。第1バイパスバルブは、主燃焼室に対する吸気バルブが開かれた後に開かれる。
この副室式内燃機関では、第1バイパスバルブは、吸気バルブが開かれた後に開かれる。これにより、吸気ポートの圧力を副燃焼室の圧力に対して低くすることができるので、副燃焼室の残留ガスを副燃焼室から第1バイパス路経由で吸気ポートへ排出することができる。すなわち、副燃焼室の残留ガスを掃気することができる。
本発明に係る副室式内燃機関では、副燃焼室の残留ガスを掃気することができるので、副燃焼室における燃焼を安定化することができる。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係る副室式内燃機関の断面図を図1に示す。
(副室式内燃機関の概略構成)
副室式内燃機関1は、主として、主燃焼室63、吸排気機構、燃料噴射弁27、副燃焼室61、点火プラグ29及びECU40を備える。
主燃焼室63は、シリンダヘッド20,シリンダブロック10およびピストン3に囲まれた室である。シリンダヘッド20には、主燃焼室63に新気混合気を供給するための吸気ポート23と、主燃焼室63から既燃ガスを排気ガスとして排出するための排気ポート24と、吸気ポート23と副燃焼室61とを連通する第1バイパス路70とが形成されている。
また、吸排気機構として、吸気ポート23の下流には吸気バルブ21が、排気ポート24の上流には排気バルブ22が配備されている。クランクシャフトの回転に連動して回転する吸気用カム軸21b/排気用カム軸22bに固定された吸気用カム21a/排気用カム22aは、吸気バルブ21/排気バルブ22の上方に配置されており、吸気バルブ21/排気バルブ22を開閉させる。さらに、第1バイパス路70が副燃焼室61に至る部分には、第1バイパスバルブ28が配備されている。クランクシャフトの回転に連動して回転するバイパス用カム軸28bに固定されたバイパス用カム28aは、第1バイパスバルブ28の上方に配置されており、第1バイパスバルブ28を開閉させる。
燃料噴射弁27は、主燃焼室63に燃料を噴射する弁である。燃料配管26を介して燃料噴射弁27に燃料を送り出す燃料ポンプ25は、吸気用カム軸21bの端部近傍に配備されており、ガソリン燃料を加圧する。
副燃焼室61は、主燃焼室63に隣接して設けられる室であり、副燃焼室壁61aに囲まれている。具体的には、シリンダヘッド20において吸気ポート23と排気ポート24との間に形成された空間に、略円筒形状の副燃焼室壁61aが配置され、副燃焼室61が形成される。また、副燃焼室壁61aの膨出した半球状の底面には、主燃焼室63と副燃焼室61とを連通する複数の連通路61bが形成されている。点火プラグ29は、その先端が副燃焼室61に突出するように設けられている。
ECU40は、燃料噴射弁27、燃料ポンプ25、点火プラグ29などに電気的に接続されている。
(副室式内燃機関の概略動作)
副室式内燃機関1では、排気行程の後半において、吸気用カム21aにより吸気バルブ21は開状態とされ、新気空気は吸気ポート23から主燃焼室63へ導入される。一方、燃料ポンプ25で加圧された燃料は、燃料配管26を介して燃料噴射弁27に供給される。燃料噴射弁27は、主燃焼室63に導入された新気空気に、燃料を噴射する。これにより、主燃焼室63において新気混合気が生成される。
そして、吸気バルブ21が開かれた後に、吸気行程において、第1バイパスバルブ28は開かれる。これにより、副燃焼室61の残留ガスは、第1バイパス路70を介して副燃焼室61から吸気ポート23へ排出される。
圧縮行程においては、主燃焼室63で新気混合気が圧縮されるとともに、主燃焼室63の新気混合気の一部が、連通路61bを介して主燃焼室63から副燃焼室61へ導入される。
点火プラグ29により、副燃焼室61の燃料は所定のタイミングで点火され燃焼する。副燃焼室61の燃焼ガス(火炎)は、連通路61bを介して主燃焼室63へトーチ状に放射され、主燃焼室63の均質な新気混合気を燃焼させる。
膨張行程では、新気混合気が燃焼して発生した燃焼圧力によって、ピストン3が押し下げられる。
排気行程では、排気用カム22aにより排気バルブ22は開状態とされ、主燃焼室63で燃焼された既燃ガスが、排気ガスとして排気ポート24へ排出される。
ECU40は、燃料噴射弁27、燃料ポンプ25、点火プラグ29などに対して、制御の信号を供給し各種の制御を行う。ECU40は、各種の制御を行うためのロジックを実行する。例えば、ECU40は、所定のロジックを、電気回路的に、ソフト的に又はその両方により実行する。
(第1バイパス路及び第1バイパスバルブの詳細構成)
第1バイパス路70及び第1バイパスバルブ28の詳細構成を、図1及び図2に示す。
第1バイパス路70は、吸気ポート23と副燃焼室61とを連通している。第1バイパス路70の副燃焼室61側の開口部70bには、第1バイパスバルブ28が配備されている。第1バイパスバルブ28は、バイパス用カム軸28bに固定されたバイパス用カム28aにより開閉される。第1バイパスバルブ28が開かれた状態にされることにより、第1バイパス路70から副燃焼室61へ新気空気が導入されたり、副燃焼室61から第1バイパス路70へ残留ガスが排出されたりすることが可能になる。
第1バイパス路70の吸気ポート23側の開口部70aの近傍は、吸気ポート23において吸気ポート23と合流する部分である合流部分となる。開口部70a付近における吸気ポート壁23aは、他の部分における吸気ポート壁23bに対して隆起している。このため、吸気ポート23は、合流部分(幅W1の部分)の流路断面積が合流部分の上流(幅W2の部分)の流路断面積よりも小さくなっている。
(第1バイパスバルブの詳細動作)
第1バイパスバルブ28の詳細動作を、図2〜図4に示す。なお、図4において、TDCは上死点を表し、BDCは下死点を表す。
図4に示すように、排気行程の後半において、吸気バルブ21は開かれる。このとき、吸気ポート23に導入された新気空気は、図2に2重線の矢印で示すように、合流部分の上流から合流部分を経由して(副燃焼室61を経由せずに)主燃焼室63へ向かう方向へ流れる。ここで、吸気ポート23は、合流部分(幅W1の部分)の流路断面積が合流部分の上流(幅W2の部分)の流路断面積よりも小さくなっている。このため、合流部分における新気空気の流速は、合流部分の上流における新気空気の流速よりも速くなる。これにより、合流部分の圧力は、副燃焼室61の圧力に対して低くなる。
図4に示すように、排気行程の後半において吸気バルブ21が開かれた後に、吸気行程において、第1バイパスバルブ28は開かれる。すると、合流部分の圧力が副燃焼室61の圧力に対して低くなっているので、副燃焼室61の残留ガスは、図3に2重線の矢印で示すように、副燃焼室61から第1バイパス路70へと向かう方向に流れる。副燃焼室61の残留ガスは、第1バイパス路70を副燃焼室61側の開口部70bから吸気ポート23側の開口部70aへと流れる。そして、その残留ガスは、合流部分で、吸気ポート23における新気空気の流れと合流する。このようにして、副燃焼室61の残留ガスは掃気される。
(副室式内燃機関の特徴)
(1)
ここでは、第1バイパスバルブ28は、排気行程の後半において主燃焼室63の吸気バルブ21が開かれた後に、吸気行程において開かれる。これにより、吸気ポート23の圧力が副燃焼室61の圧力に対して低くなるので、副燃焼室61の残留ガスは、副燃焼室61から第1バイパス路70経由で吸気ポート23へ排出される。すなわち、副燃焼室61の残留ガスは掃気される。
このように、副燃焼室61の残留ガスが掃気されるので、副燃焼室61における燃焼は安定化する。
(2)
ここでは、吸気ポート23は、合流部分(幅W1の部分)の流路断面積が合流部分の上流(幅W2の部分)の流路断面積よりも小さくなっている。このため、合流部分における新気空気の流速は、合流部分の上流における新気空気の流速よりも速くなる。これにより、合流部分では、吸気ポート23の圧力が副燃焼室61の圧力に対して低くなる。
このように、吸気ポート23の圧力が副燃焼室61の圧力に対して低くなるので、副燃焼室61の残留ガスは、副燃焼室61から第1バイパス路70経由で吸気ポート23へ容易に排出される。
(第1実施形態の変形例)
第1バイパスバルブ28は、排気行程の後半において、吸気バルブ21が開かれた後に開かれてもよい。あるいは、吸気行程において吸気バルブ21が開かれてもよく、同一吸気行程におけるその後のタイミングで、第1バイパスバルブ28は開かれてもよい。これらの場合でも、吸気バルブ21が開かれた後に第1バイパスバルブ28が開かれるので、吸気ポート23の圧力は副燃焼室61の圧力に対して低くなる。
燃料噴射弁27は、主燃焼室63に燃料を噴射する代わりに、吸気ポート23に燃料を噴射してもよい。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態に係る副室式内燃機関の断面図を図5に示す。なお、第1実施形態と同様の構成要素は、同じ番号を付して説明を省略する。
(副室式内燃機関の概略構成)
副室式内燃機関100は、主として、主燃焼室63、吸排気機構、燃料噴射弁27、副燃焼室161、点火プラグ29及びECU40を備える。この点は第1実施形態と同様であるが、シリンダヘッド20に第1バイパス路70の代わりに第1バイパス路170が形成されている点と、バイパス用カム軸28bに固定されたバイパス用カム28aの代わりにバイパス用カム軸128bに固定されたバイパス用カム128aが備えられている点と、吸気ポート23の代わりに吸気ポート123が備えられている点とで、第1実施形態と異なる。
すなわち、第1バイパス路170は、後述のように、吸気ポート123側の開口部170a付近の構成が第1バイパス路70と異なる。バイパス用カム軸128bに固定されたバイパス用カム128aは、後述のように、バイパス用カム軸28bに固定されたバイパス用カム28aと異なるタイミングで第1バイパスバルブ28を開閉するように構成されている。吸気ポート123は、後述のように、吸気ポート壁123a,123bの形状が吸気ポート23と異なる。
他の点は第1実施形態と同様である。
(副室式内燃機関の概略動作)
副室式内燃機関100では、吸気行程において吸気バルブ21が開かれる前に、排気行程の後半において、第1バイパスバルブ28は開かれる。これにより、吸気ポート123の新気空気の一部は、第1バイパス路170を介して吸気ポート123から副燃焼室161へ導入される。
また、吸気バルブ21は、吸気行程において、排気バルブ22が閉まった後に開かれる。すなわち、吸気バルブ21と排気バルブ22とがともに閉まっているタイミングが存在する。
他の点は第1実施形態と同様である。
(第1バイパス路及び第1バイパスバルブの詳細構成)
第1バイパス路170及び第1バイパスバルブ28の詳細構成を、図5及び図6に示す。
第1バイパス路170の吸気ポート123側の開口部170a付近における吸気ポート壁123aは、他の部分における吸気ポート壁123bに対して隆起していない点で、第1実施形態と異なる。このため、吸気ポート123は、合流部分(幅W101の部分)の流路断面積が合流部分の上流(幅W2の部分)の流路断面積と略同一になっている。
他の点は第1実施形態と同様である。
(第1バイパスバルブの詳細動作)
第1バイパスバルブ28の詳細動作を、図6及び図7に示す。なお、図7において、TDCは上死点を表し、BDCは下死点を表す。
図7に示すように、吸気行程において吸気バルブ21が開かれる前に、排気行程の後半において、第1バイパスバルブ28は開かれる。このとき、図6に示すように、吸気ポート123に導入された新気空気は、2重線の矢印で示すように、合流部分の上流から合流部分を経由して第1バイパス路170へ向かう方向へ流れる。ここで、吸気ポート123は、合流部分(幅W101の部分)の流路断面積が合流部分の上流(幅W2の部分)の流路断面積と略同一になっている。このため、合流部分における新気空気の流速は、合流部分の上流における新気空気の流速と変わらない。しかし、吸気バルブ21が閉まっているので、新気空気は、合流部分から副燃焼室161を経由せずに主燃焼室63へ向かう方向へは流れずに、合流部分から第1バイパス路170へ向かう方向へ流れることになる。
その新気空気は、第1バイパス路170を吸気ポート123側の開口部170aから副燃焼室161側の開口部170bへと流れる。そして、新気空気は、副燃焼室161に導入されることにより、副燃焼室161の残留ガスを、連通路61bを介して副燃焼室161から主燃焼室63へ排出する。
また、図7に示すように、吸気行程において、吸気バルブ21と排気バルブ22とがともに閉まっているタイミングが存在する。このタイミングにおいて、ピストン3が移動しているので、主燃焼室63に大きな負圧が発生し、連通路61bを介して副燃焼室161にも大きな負圧が発生する。そして、第1バイパスバルブ28は、吸気行程において、吸気バルブ21及び排気バルブ22がともに閉まっている期間の一部の期間において、開いた状態にされる。このため、吸気ポート123の新気空気は、合流部分の上流から合流部分を経由して第1バイパス路170へ向かう方向へ容易に流れる。その新気空気は、第1バイパス路170を吸気ポート123側の開口部170aから副燃焼室161側の開口部170bへと容易に流れる。そして、新気空気は、副燃焼室161に導入されることにより、副燃焼室161の残留ガスを、連通路61bを介して副燃焼室161から主燃焼室63へ容易に排出する。
他の点は第1実施形態と同様である。
(副室式内燃機関の特徴)
(1)
ここでは、第1バイパスバルブ28は、吸気行程において吸気バルブ21が開かれる前に、排気行程の後半において開かれる。これにより、新気空気が吸気ポート123から第1バイパス路170経由で副燃焼室161へ導入されるので、副燃焼室161の残留ガスは、副燃焼室161から連通路61b経由で主燃焼室63へ押し出される。すなわち、副燃焼室161の残留ガスは掃気される。
このように、副燃焼室161の残留ガスが掃気されるので、副燃焼室161における燃焼は安定化する。
(2)
ここでは、第1バイパスバルブ28は、吸気行程において、吸気バルブ21及び排気バルブ22がともに閉まっている期間の全部の期間において、開いた状態にされる。このため、新気空気は、吸気ポート123から第1バイパス路170経由で副燃焼室161へ導入されやすくなっている。
このように、新気空気が副燃焼室161へ導入されやすくなっているので、副燃焼室161の残留ガスは、副燃焼室161から複数の連通路61b経由で主燃焼室63へ容易に排出される。
(第2実施形態の変形例)
吸気バルブ21が排気行程の後半において開かれてもよく、同一排気行程におけるその前のタイミングで、第1バイパスバルブ28は開かれてもよい。あるいは、第1バイパスバルブ28は、吸気行程において、吸気バルブ21が開かれる前に開かれてもよい。これらの場合でも、吸気バルブ21が開かれる前に第1バイパスバルブ28が開かれるので、新気空気は、吸気ポート123から第1バイパス路170経由で副燃焼室161へ導入される。
第1バイパスバルブ28は、吸気行程において、吸気バルブ21及び排気バルブ22がともに閉まっている期間の一部の期間において、開いた状態にされてもよい。この場合でも、新気空気が副燃焼室161へ導入されやすくなっているので、副燃焼室161の残留ガスは、副燃焼室161から複数の連通路61b経由で主燃焼室63へ容易に排出される。
燃料噴射弁27は、主燃焼室63に燃料を噴射する代わりに、吸気ポート123に燃料を噴射してもよい。
<第3実施形態>
本発明の第3実施形態に係る副室式内燃機関の断面図を図8に示す。なお、第1実施形態及び第2実施形態と同様の構成要素は、同じ番号を付して説明を省略する。
(副室式内燃機関の概略構成)
副室式内燃機関200は、主として、主燃焼室63、吸排気機構、燃料噴射弁27、副燃焼室161、点火プラグ29及びECU40を備える。この点は第1実施形態及び第2実施形態と同様であるが、バイパス用カム軸28bに固定されたバイパス用カム28aの代わりにバイパス用カム軸228bに固定されたバイパス用カム228aが備えられている点で、第1実施形態及び第2実施形態と異なる。
すなわち、バイパス用カム軸228bに固定されたバイパス用カム228aは、後述のように、バイパス用カム軸28bに固定されたバイパス用カム28aと異なるタイミングで第1バイパスバルブ28を開閉するように構成されている。
他の点は第1実施形態及び第2実施形態と同様である。
(副室式内燃機関の概略動作)
副室式内燃機関200では、圧縮行程の一部においても、第1バイパスバルブ28は開かれる。これにより、副燃焼室161の残留ガスは、第1バイパス路170を介して副燃焼室161から吸気ポート123へ排出される。他の点は第1実施形態及び第2実施形態と同様である。
(第1バイパス路及び第1バイパスバルブの詳細構成)
第2実施形態と同様である。
(第1バイパスバルブの詳細動作)
第1バイパスバルブ28の詳細動作を、図9及び図10に示す。なお、図10において、TDCは上死点を表し、BDCは下死点を表す。
図10に示すように、第1バイパスバルブ28は、圧縮行程の一部においても開かれる。このとき、図9に示すように、主燃焼室63の新気混合気の一部は、2重線の矢印で示すように、複数の連通路61bを介して主燃焼室63から副燃焼室161へ導入される。新気混合気が副燃焼室161へ導入されることにより、副燃焼室161に導入された新気混合気の一部と副燃焼室161の残留ガスとは、副燃焼室161から第1バイパス路170へ向かう方向へ流れる。その新気混合気及び残留ガスは、第1バイパス路170を副燃焼室161側の開口部170bから吸気ポート123側の開口部170aへ流れ、吸気ポート123へ排出される。
他の点は第1実施形態及び第2実施形態と同様である。
(副室式内燃機関の特徴)
(1)
ここでは、第1バイパスバルブ28は、吸気行程において吸気バルブ21が開かれる前に、排気行程の後半において開かれる。これにより、新気空気が吸気ポート123から第1バイパス路170経由で副燃焼室161へ導入されるので、副燃焼室161の残留ガスは、副燃焼室161から連通路61b経由で主燃焼室63へ押し出される。すなわち、副燃焼室161の残留ガスは掃気される。
このように、副燃焼室161の残留ガスが掃気されるので、副燃焼室161における燃焼は安定化する。
(2)
ここでは、第1バイパスバルブ28は、吸気行程において、吸気バルブ21及び排気バルブ22がともに閉まっている期間の全部の期間において、開いた状態にされる。このため、新気空気は、吸気ポート123から第1バイパス路170経由で副燃焼室161へ導入されやすくなっている。
このように、新気空気が副燃焼室161へ導入されやすくなっているので、副燃焼室161の残留ガスは、副燃焼室161から複数の連通路61b経由で主燃焼室63へ容易に排出される。
(3)
ここでは、第1バイパスバルブ28は、圧縮行程の一部においても開かれる。このため、副燃焼室161の残留ガスは、副燃焼室161から第1バイパス路170経由で吸気ポート123へ容易に排出される。
また、主燃焼室63から副燃焼室161へ導入された新気混合気の一部は、第1バイパス路170を介して吸気ポート123へ戻される。このため、ポンプ損失は低減する。
(第3実施形態の変形例)
吸気バルブ21が排気行程の後半において開いてもよく、同一排気行程におけるその前のタイミングで、第1バイパスバルブ28は開かれてもよい。あるいは、第1バイパスバルブ28は、吸気行程において、吸気バルブ21が開かれる前に開かれてもよい。これらの場合でも、吸気バルブ21が開かれる前に第1バイパスバルブ28が開かれるので、新気空気は、吸気ポート123から第1バイパス路170経由で副燃焼室161へ導入される。
第1バイパスバルブ28は、吸気行程において、吸気バルブ21及び排気バルブ22がともに閉まっている期間の一部の期間において、開いた状態にされてもよい。この場合でも、新気空気が副燃焼室161へ導入されやすくなっているので、副燃焼室161の残留ガスは、副燃焼室161から複数の連通路61b経由で主燃焼室63へ容易に排出される。
燃料噴射弁27は、主燃焼室63に燃料を噴射する代わりに、吸気ポート123に燃料を噴射してもよい。
第1バイパスバルブ28は、圧縮行程の一部のみにおいて開かれてもよい。この場合でも、副燃焼室161の残留ガスは、副燃焼室161から第1バイパス路170経由で吸気ポート123へ容易に排出される。また、主燃焼室63から副燃焼室161へ導入された新気混合気の一部が第1バイパス路170を介して吸気ポート123へ戻されるので、ポンプ損失は低減する。
<第4実施形態>
本発明の第4実施形態に係る副室式内燃機関の断面図を図11に示す。なお、第1実施形態と同様の構成要素は、同じ番号を付して説明を省略する。
(副室式内燃機関の概略構成)
副室式内燃機関300は、主として、主燃焼室63、吸排気機構、燃料噴射弁27、副燃焼室361、点火プラグ29及びECU340を備える。この点は第1実施形態と同様であるが、第1バイパス路370に第1バイパスバルブ28の代わりに第1バイパスバルブ328とバルブ調整部328aとが配備されている点で、第1実施形態と異なる。
すなわち、バルブ調整部328aは、ECU340に電気的に接続されている。ECU340は、バルブ調整部328aを制御することにより、バルブ調整部328aが第1バイパスバルブ328を開閉するタイミングを制御する。
他の点は第1実施形態と同様である。
(副室式内燃機関の概略動作)
ECU340は、第1バイパスバルブ328に対しても、制御の信号を供給し制御を行う。すなわち、ECU340は、第1バイパスバルブ328を、図4に示す第1バイパスバルブ28と同様のタイミングで開閉させる。他の点は第1実施形態と同様である。
(第1バイパス路及び第1バイパスバルブの詳細構成)
第1バイパス路370及び第1バイパスバルブ328の詳細構成を、図11に示す。
第1バイパスバルブ328は、バルブ調整部328aにより開閉される。バルブ調整部328aは、ECU340から制御の信号を受け取り、その制御の信号に基づいて第1バイパスバルブ328を開閉させる。
他の点は第1実施形態と同様である。
(第1バイパスバルブの詳細動作)
図4に示すように、排気行程の後半において吸気バルブ21が開かれた後に、吸気行程において、バルブ調整部328aは、第1バイパスバルブ328を開かせるような制御信号をECU340から受け取る。バルブ調整部328aは、その制御信号に基づき、第1バイパスバルブ328を開く。
他の点は第1実施形態と同様である。
(副室式内燃機関の特徴)
(1)
ここでは、第1バイパスバルブ328は、排気行程の後半において主燃焼室63の吸気バルブ21が開かれた後に、吸気行程において開かれる。これにより、吸気ポート23の圧力が副燃焼室361の圧力に対して低くなるので、副燃焼室361の残留ガスは、副燃焼室361から第1バイパス路370経由で吸気ポート23へ排出される。すなわち、副燃焼室361の残留ガスは掃気される。
このように、副燃焼室361の残留ガスが掃気されるので、副燃焼室361における燃焼は安定化する。
(2)
ここでは、吸気ポート23は、合流部分(幅W1の部分)の流路断面積が合流部分の上流(幅W2の部分)の流路断面積よりも小さくなっている。このため、合流部分における新気空気の流速は、合流部分の上流における新気空気の流速よりも速くなる。これにより、合流部分では、吸気ポート23の圧力が副燃焼室361の圧力に対して低くなる。
このように、吸気ポート23の圧力が副燃焼室361の圧力に対して低くなるので、副燃焼室361の残留ガスは、副燃焼室361から第1バイパス路370経由で吸気ポート23へ容易に排出される。
(3)
ここでは、ECU340は、バルブ調整部328aを制御することにより、バルブ調整部328aが第1バイパスバルブ328を開閉するタイミングを制御する。このため、第1バイパスバルブ328が開閉されるタイミングを変更することが可能である。また、第1バイパスバルブ328が閉まっている時間を変更することが可能である。
(第4実施形態の変形例)
第1バイパスバルブ328は、排気行程の後半において、吸気バルブ21が開かれた後に開かれてもよい。あるいは、吸気バルブ21が吸気行程において開かれてもよく、同一吸気行程におけるその後のタイミングで、第1バイパスバルブ328は開かれてもよい。これらの場合でも、吸気バルブ21が開かれた後に第1バイパスバルブ328が開かれるので、吸気ポート23の圧力は副燃焼室361の圧力に対して低くなる。
燃料噴射弁27は、主燃焼室63に燃料を噴射する代わりに、吸気ポート23に燃料を噴射してもよい。
第1バイパスバルブ328は、第1バイパス路370を開閉可能な位置であれば、どの位置に配置されていてもよい。第1バイパスバルブ328は、ECU340により制御可能なバルブであれば、流量を制御できるバルブであってもよいし、どのようなバルブであってもよい。
<第5実施形態>
本発明の第5実施形態に係る副室式内燃機関の断面図を図12に示す。なお、第1実施形態及び第2実施形態と同様の構成要素は、同じ番号を付して説明を省略する。
(副室式内燃機関の概略構成)
副室式内燃機関400は、主として、主燃焼室63、吸排気機構、燃料噴射弁27、副燃焼室161、点火プラグ29及びECU440を備える。この点は第1実施形態と同様であるが、合流部分の上流に吸気制御バルブ491と吸気制御駆動部491aとが備えられている点で、第1実施形態と異なる。
すなわち、吸気制御駆動部491aは、ECU440に電気的に接続されている。ECU440は、吸気制御駆動部491aを制御することにより、吸気制御駆動部491aが吸気制御バルブ491を開閉するタイミングを制御する。吸気制御バルブ491は、差圧が境界値以上となったときに開かれる。ここで、差圧は、吸気制御バルブ491の上流側の圧力と下流側の圧力との差である。
他の点は第1実施形態と同様である。
(副室式内燃機関の概略動作)
副室式内燃機関400では、排気行程の後半において、第1バイパスバルブ28は開かれ、その後に吸気用カム21aにより吸気バルブ21は開状態とされるが、吸気制御バルブ491は閉められている。
そして、吸気制御バルブ491は、吸気行程において、差圧が境界値以上となったときに開かれる。これにより、新気空気は、吸気ポート123から(副燃焼室161を介さずに)主燃焼室63へ導入される。また、吸気ポート123の新気空気の一部は、吸気ポート123から第1バイパス路170を経由して副燃焼室161へ導入される。
(第1バイパス路及び第1バイパスバルブの詳細構成)
第2実施形態と同様である。
(第1バイパスバルブ及び吸気制御バルブの詳細動作)
第1バイパスバルブ28の詳細動作を、図13及び図14に示す。なお、図14において、TDCは上死点を表し、BDCは下死点を表す。
図14に示すように、排気行程の後半において、第1バイパスバルブ28は開かれる。そのすぐ後のタイミングで、吸気バルブ21が開かれる。このとき、差圧が境界値未満であるため、合流部分の上流に備えられている吸気制御バルブ491は閉められている。このため、吸気制御バルブ491から下流へは新気空気の流れが発生しない。
吸気行程においてピストン3が下降することにより、吸気制御バルブ491の下流側の圧力も下がり(主燃焼室63及び副燃焼室161の負圧が大きくなり)、差圧が境界値以上に達するようになる。そして、ECU440の指令を受けた吸気制御駆動部491aにより吸気制御バルブ491が開かれると、吸気ポート123に脈動過給が発生し、吸気ポート123から(副燃焼室161を介さずに)主燃焼室63へ大量の新気空気が導入される。
一方、吸気行程において、副燃焼室161に負圧が発生しており、吸気ポート123の新気空気が過給されているので、吸気ポート123の新気空気は、吸気バルブ21が開いていても、その一部が容易に第1バイパス路170へと導かれる。その新気空気の一部は、第1バイパス路170を吸気ポート123側の開口部170aから副燃焼室161側の開口部170bへ流れる。副燃焼室161に新気空気が流れ込むことにより、副燃焼室161の残留ガスは、複数の連通路61bを介して副燃焼室161から主燃焼室63へ排出される。
他の点は第1実施形態及び第2実施形態と同様である。
(副室式内燃機関の特徴)
(1)
ここでは、第1バイパスバルブ28は、排気行程の後半において吸気バルブ21が開かれる前であって吸気行程において吸気制御バルブ491が開かれる前に、排気行程の後半において開かれる。これにより、新気空気が吸気ポート123から第1バイパス路170経由で副燃焼室161へ導入されるので、副燃焼室161の残留ガスは、副燃焼室161から連通路61b経由で主燃焼室63へ押し出される。すなわち、副燃焼室161の残留ガスは掃気される。
このように、副燃焼室161の残留ガスが掃気されるので、副燃焼室161における燃焼は安定化する。
(2)
ここでは、吸気制御バルブ491は、差圧が境界値以上となったときに開かれる。このため、吸気ポート123には脈動過給が発生するので、主燃焼室63には、大量の新気空気が吸気ポート123から供給される。
また、副燃焼室161に負圧が発生しており、吸気ポート123の新気空気が過給されているので、副燃焼室161には、新気空気が吸気ポート123から第1バイパス路170経由で副燃焼室161へ導入されやすくなっている。このため、副燃焼室161の残留ガスは、複数の連通路61bを介して副燃焼室161から主燃焼室63へ容易に排出される。
(第5実施形態の変形例)
吸気バルブ21が吸気行程において開かれてもよく、同一吸気行程におけるその後のタイミングで吸気制御バルブ491が開かれてもよく、吸気バルブ21が開かれるタイミングと吸気制御バルブ491が開かれるタイミングとの間のタイミングで、第1バイパスバルブ28は開かれてもよい。あるいは、吸気バルブ21が吸気行程において開かれてもよく、同一吸気行程におけるその後のタイミングで吸気制御バルブ491が開かれてもよく、吸気バルブ21が開かれるタイミングと吸気制御バルブ491が開かれるタイミングとより前のタイミングで、第1バイパスバルブ28は開かれてもよい。これらの場合でも、吸気制御バルブ491が開かれる前に第1バイパスバルブ28が開かれるので、新気空気は、吸気ポート123から第1バイパス路170経由で副燃焼室161へ導入される。
燃料噴射弁27は、主燃焼室63に燃料を噴射する代わりに、吸気ポート123に燃料を噴射してもよい。
第1バイパス路170の代わりに、第1実施形態と同様の第1バイパス路70が備えられていてもよい。すなわち、開口部70a付近における吸気ポート壁23aは、他の部分における吸気ポート壁23bに対して隆起していてもよい(図2参照)。この場合、第1バイパスバルブ28は、吸気行程において、吸気制御バルブ491が開かれた後に開かれてもよい。これにより、吸気ポート23(図2参照)の圧力が副燃焼室161の圧力に対して低くなるので、副燃焼室161の残留ガスは、副燃焼室161から第1バイパス路70経由で吸気ポート23へ排出される。すなわち、副燃焼室161の残留ガスは掃気される。
<第6実施形態>
本発明の第6実施形態に係る副室式内燃機関の断面図を図15に示す。なお、第1実施形態と同様の構成要素は、同じ番号を付して説明を省略する。
(副室式内燃機関の概略構成)
副室式内燃機関500は、主として、主燃焼室63、吸排気機構、燃料噴射弁27、副燃焼室561、点火プラグ29及びECU40を備える。この点は第1実施形態と同様であるが、シリンダヘッド20に第1バイパス路70の代わりに第2バイパス路570が形成されている点と、第1バイパスバルブ28の代わりに第2バイパスバルブ528が備えられている点と、バイパス用カム軸28bに固定されたバイパス用カム28aの代わりにバイパス用カム軸528bに固定されたバイパス用カム528aが備えられている点と、排気ポート24の代わりに排気ポート524が備えられている点と、副燃焼室561が排気ポート524に連通している点とで、第1実施形態と異なる。
すなわち、第2バイパス路570は、副燃焼室561と排気ポート524とを連通している。第2バイパス路570が副燃焼室561に至る部分には、第2バイパスバルブ528が配備されている。クランクシャフトの回転に連動して回転するバイパス用カム軸528bに固定されたバイパス用カム528aは、第2バイパスバルブ528の上方に配置されており、第2バイパスバルブ528を開閉させる。排気ポート524は、後述のように、排気ポート壁524a,524bの形状が排気ポート24と異なる。副燃焼室561は、排気ポート524に連通している点で副燃焼室61と異なる。
他の点は第1実施形態と同様である。
(副室式内燃機関の概略動作)
副室式内燃機関500では、膨張行程の後半において排気バルブ22が開かれた後に、排気行程において、第2バイパスバルブ528は開かれる。これにより、副燃焼室561の残留ガスは、第2バイパス路570を介して副燃焼室561から排気ポート524へ排出される。他の点は第1実施形態と同様である。
(第2バイパス路及び第2バイパスバルブの詳細構成)
第2バイパス路570及び第2バイパスバルブ528の詳細構成を、図15及び図16に示す。
第2バイパス路570は、排気ポート524と副燃焼室561とを連通している。第2バイパス路570の副燃焼室561側の開口部570bには、第2バイパスバルブ528が配備されている。第2バイパスバルブ528は、バイパス用カム軸528bに固定されたバイパス用カム528aにより開閉される。第2バイパスバルブ528が開かれた状態にされることにより、副燃焼室561から第2バイパス路570へ残留ガスが排出されることが可能になる。
第2バイパス路570の排気ポート524側の開口部570aの近傍は、排気ポート524において排気ポート524と合流する部分である排気側合流部分となる。開口部570a付近における排気ポート壁524aは、他の部分における排気ポート壁524bに対して隆起している。このため、排気ポート524は、排気側合流部分(幅W501の部分)の流路断面積が排気側合流部分の上流(幅W502の部分)の流路断面積よりも小さくなっている。
(第2バイパスバルブの詳細動作)
第2バイパスバルブ528の詳細動作を、図16〜図18に示す。なお、図18において、TDCは上死点を表し、BDCは下死点を表す。
図18に示すように、膨張行程の後半において、排気バルブ22は開かれる。このとき、主燃焼室63から排気ポート524に導入された既燃ガスは、図16に2重線の矢印で示すように、副燃焼室561を介さずに、排気側合流部分の上流から排気側合流部分を経由して主燃焼室63から遠ざかる方向へ流れる。ここで、排気ポート524は、排気側合流部分(幅W501の部分)の流路断面積が排気側合流部分の上流(幅W502の部分)の流路断面積よりも小さくなっている。このため、排気側合流部分における既燃ガスの流速は、排気側合流部分の上流における既燃ガスの流速よりも速くなる。これにより、排気側合流部分の圧力は、副燃焼室561の圧力に対して低くなる。
図18に示すように、膨張行程の後半において排気バルブ22が開かれた後に、排気行程において、第2バイパスバルブ528は開かれる。すると、排気側合流部分の圧力が副燃焼室561の圧力に対して低くなっているので、副燃焼室561の残留ガスは、図17に2重線の矢印で示すように、副燃焼室561から第2バイパス路570へと向かう方向に流れる。副燃焼室561の残留ガスは、第2バイパス路570を副燃焼室561側の開口部570bから排気ポート524側の開口部570aへと流れる。そして、その残留ガスは、排気側合流部分で、排気ポート524における既燃ガスの流れと合流する。このようにして、副燃焼室561の残留ガスは掃気される。
(副室式内燃機関の特徴)
(1)
ここでは、第2バイパスバルブ528は、膨張行程の後半において主燃焼室63の排気バルブ22が開かれた後に、排気行程において開かれる。これにより、排気ポート524の圧力が副燃焼室561の圧力に対して低くなるので、副燃焼室561の残留ガスは、副燃焼室561から第2バイパス路570経由で排気ポート524へ排出される。すなわち、副燃焼室561の残留ガスは掃気される。
このように、副燃焼室561の残留ガスが掃気されるので、副燃焼室561における燃焼は安定化する。
(2)
ここでは、排気ポート524は、排気側合流部分(幅W501の部分)の流路断面積が排気側合流部分の上流(幅W502の部分)の流路断面積よりも小さくなっている。このため、排気側合流部分における既燃ガスの流速は、排気側合流部分の上流における既燃ガスの流速よりも速くなる。これにより、排気側合流部分では、排気ポート524の圧力が副燃焼室561の圧力に対して低くなる。
このように、排気ポート524の圧力が副燃焼室561の圧力に対して低くなるので、副燃焼室561の残留ガスは、副燃焼室561から第2バイパス路570経由で排気ポート524へ容易に排出される。
(第6実施形態の変形例)
排気バルブ22が排気行程の前半において開かれてもよく、同一排気行程におけるその後のタイミングで、第2バイパスバルブ528は開かれてもよい。あるいは、第2バイパスバルブ528は、膨張行程の後半において、排気バルブ22が開かれた後に開かれてもよい。これらの場合でも、排気バルブ22が開かれた後に第2バイパスバルブ528が開かれるので、排気ポート524の圧力は副燃焼室561の圧力に対して低くなる。
燃料噴射弁27は、主燃焼室63に燃料を噴射する代わりに、吸気ポート23に燃料を噴射してもよい。
第2バイパスバルブ528は、さらに圧縮行程の一部においてかれてもよい。この場合、副燃焼室561の残留ガスは、副燃焼室561から第2バイパス路570経由で排気ポート524へ容易に排出される。また、主燃焼室63から副燃焼室561へ導入された新気混合気の一部は、第2バイパス路570を介して排気ポート23へ排出される。このため、ポンプ損失は低減する。
第2バイパスバルブ528は、圧縮行程の一部のみにおいて開かれてもよい。この場合でも、副燃焼室561の残留ガスは、副燃焼室561から第2バイパス路570経由で排気ポート524へ容易に排出される。また、主燃焼室63から副燃焼室561へ導入された新気混合気の一部が第2バイパス路570を介して排気ポート524へ排出されるので、ポンプ損失は低減する。
本発明に係る副室式内燃機関は、副燃焼室における燃焼を安定化することができるという効果を有し、副室式内燃機関等として有用である。
本発明の第1実施形態に係る副室式内燃機関の断面図。 第1バイパスバルブの動作を示す図。 第1バイパスバルブの動作を示す図。 吸気バルブ、排気バルブ及び第1バイパスバルブの動作を示すタイミングチャート。 本発明の第2実施形態に係る副室式内燃機関の断面図。 第1バイパスバルブの動作を示す図。 吸気バルブ、排気バルブ及び第1バイパスバルブの動作を示すタイミングチャート。 本発明の第3実施形態に係る副室式内燃機関の断面図。 第1バイパスバルブの動作を示す図。 吸気バルブ、排気バルブ及び第1バイパスバルブの動作を示すタイミングチャート。 本発明の第4実施形態に係る副室式内燃機関の断面図。 本発明の第5実施形態に係る副室式内燃機関の断面図。 第1バイパスバルブの動作を示す図。 吸気バルブ、排気バルブ、第1バイパスバルブ及び吸気制御バルブの動作を示すタイミングチャート。 本発明の第6実施形態に係る副室式内燃機関の断面図。 第2バイパスバルブの動作を示す図。 第2バイパスバルブの動作を示す図。 吸気バルブ、排気バルブ及び第2バイパスバルブの動作を示すタイミングチャート。
符号の説明
1,100,200,300,400,500 副室式内燃機関
21 吸気バルブ
22 排気バルブ
23,123 吸気ポート
24,524 排気ポート
28 第1バイパスバルブ
61,161,361,561 副燃焼室
61b 連通路
63 主燃焼室
70 第1バイパス路
528 第2バイパスバルブ
570 第2バイパス路

Claims (9)

  1. 主燃焼室と、
    前記主燃焼室に隣接して連通する副燃焼室と、
    前記主燃焼室に対する吸気ポートと前記副燃焼室とを連通する第1バイパス路と、
    前記第1バイパス路を開閉する第1バイパスバルブと、
    を備え、
    前記第1バイパスバルブは、前記主燃焼室に対する吸気バルブが開かれた後に開かれる、
    副室式内燃機関。
  2. 前記吸気ポートは、前記第1バイパス路と合流する部分である合流部分の流路断面積が前記合流部分の上流の流路断面積よりも小さい、
    請求項1に記載の副室式内燃機関。
  3. 前記第1バイパスバルブは、圧縮行程の一部においても開かれる、
    請求項1に記載の副室式内燃機関。
  4. 主燃焼室と、
    前記主燃焼室に隣接して連通する副燃焼室と、
    前記主燃焼室に対する吸気ポートと前記副燃焼室とを連通する第1バイパス路と、
    前記第1バイパス路を開閉する第1バイパスバルブと、
    を備え、
    前記第1バイパスバルブは、前記主燃焼室に対する吸気バルブが開かれる前に開かれる、
    副室式内燃機関。
  5. 前記第1バイパスバルブは、吸気行程において、前記主燃焼室に対する排気バルブ及び前記吸気バルブがともに閉まっている期間の少なくとも一部の期間において、開いた状態にされる、
    請求項4に記載の副室式内燃機関。
  6. 前記吸気ポートにおいて前記吸気ポートと前記第1バイパス路とが合流する部分である合流部分の上流に設けられ、吸気行程において、上流側の圧力と下流側の圧力との差である差圧が境界値以上となったときに開かれる吸気制御バルブをさらに備えた、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の副室式内燃機関。
  7. 主燃焼室と、
    前記主燃焼室に隣接する副燃焼室と、
    前記主燃焼室に対する排気ポートと前記副燃焼室とを連通する第2バイパス路と、
    前記第2バイパス路を開閉する第2バイパスバルブと、
    を備え、
    前記第2バイパスバルブは、前記主燃焼室に対する排気バルブが開かれるタイミングと異なるタイミングで開かれる、
    副室式内燃機関。
  8. 前記第2バイパスバルブは、前記排気バルブが開かれた後に開かれる、
    請求項7に記載の副室式内燃機関。
  9. 前記第2バイパスバルブは、圧縮行程の一部においても開かれる、
    請求項8に記載の副室式内燃機関。
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