JP4192813B2 - 排気ガス還流を行うエンジン - Google Patents

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Description

本発明は、既燃ガスを吸気側に戻す排気ガス還流(EGR)を行うエンジンに関し、特に、吸気通路に設けられた吸気制御弁を利用して内部EGRを行うエンジンに関する。
特開平7−133726号(特許文献1)は、吸気通路の途中に吸気制御弁を設けたエンジンを開示している。吸気行程の終了直前に吸気制御弁、吸気弁をこの順で閉弁することで、吸気制御弁と吸気弁の間の吸気通路に負圧を保持しておき、排気行程の終了直前に吸気弁を開くことでこの負圧によって吸気通路に既燃ガスを逆流させ、後に続く吸気行程では新気と既燃ガスをシリンダ内に導入する技術を開示している。
かかる技術は、排気通路と吸気通路をガス管路で接続し、該ガス管路を介して既燃ガスを吸気通路に導入する従来の排気ガス還流(EGR)に対し、内部EGRと呼ばれ、従来のEGRと同様に酸素濃度を低下させて燃焼速度を抑え、NOxの排出量を低減するのに有効である。
特開平7−133726号
しかしながら、上記従来技術では、吸気行程の終了前に吸気弁を閉じるので、吸気制御弁と吸気弁の間だけでなくシリンダ内も負圧になった状態で吸気弁が閉じられる。そのため、所望のEGR量を得ようとして吸気制御弁の開閉時期を調整し、吸気制御弁と吸気弁の間の負圧を変化させた場合、シリンダ内の負圧、すなわちエンジンの吸入空気量、負荷も変化することとなり、EGR量とエンジンの吸入空気量とを独立して制御することができないという問題があった。
また、特開2000−248946に示されるように、吸気制御弁を利用して慣性過給を行う場合、吸気行程の終了直前は、過給によって吸気制御弁と吸気弁の間の吸気通路内が正圧となるので、上記従来技術のように吸気行程の終了直前に吸気制御弁、吸気弁を閉じても吸気制御弁と吸気弁の間の吸気通路内が負圧とならず、内部EGRを行うことができなかった。
本発明は、かかる技術的課題を鑑みてなされたもので、吸気制御弁を利用して内部EGRを行うにあたり、エンジンの吸入空気量とEGR量とを別々に制御することができるようにすることを目的とする。また、本発明のさらなる目的は、吸気制御弁を利用して慣性過給を行うエンジンであっても内部EGRを行えるようにすることである。
本発明に係るエンジンは吸気通路の途中に吸気制御弁を備える。そして、吸気行程後の吸気弁閉期間中であって吸気制御弁と吸気弁の間の吸気通路が負圧となる時期に吸気制御弁を閉じることで吸気制御弁と吸気弁の間の吸気通路に負圧を保持し、これによって排気上死点付近で吸気弁、排気弁の両方が開いた状態となるオーバーラップ期間において燃焼室内の既燃ガスを吸気通路に逆流させる。
また、慣性過給を同時に行うには、吸気行程の途中まで吸気制御弁を閉じておき、シリンダ内に負圧が発達している間に吸気制御弁を開くようにする。
本発明によれば、オーバーラップ期間に入ると吸気制御弁と吸気弁の間の負圧によって燃焼室内の既燃ガスが吸気通路に逆流し、次のサイクルではこの既燃ガスが新気とともにシリンダ内に吸入され、内部EGRを実現することができる。吸気制御弁と吸気弁の間の吸気通路に保持されている負圧は吸気行程においてシリンダ内に発生する負圧とは独立したものなので、エンジンの吸入空気量、負荷とEGR量を独立して制御することができる。
また、吸気行程途中まで吸気制御弁を閉じシリンダ内に負圧を発達させるようにすれば、吸気制御弁を開いたときに吸気脈動が生じ、新気をパルス的にシリンダ内に導入する慣性過給を合わせて行うことができる。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
図1、図2は、本発明に係るエンジンの概略構成を示し、図1はエンジンの概略断面を示し、図2はエンジンをシリンダヘッド側から見た図である。本エンジンでは、低中負荷側かつ低中回転側に設定される圧縮自己着火運転領域では火花点火によらない圧縮自己着火運転を行い、高負荷側、高回転側に設定される火花点火運転領域では点火プラグを用いた火花点火運転を行う。
図1に示すように、シリンダヘッド1と、シリンダブロック2に形成されたシリンダ3と、シリンダ3に摺動可能に収装されているピストン4の間には燃焼室5が画成されており、燃焼室5には吸気通路7、排気通路8とが接続している。吸気通路7と燃焼室5の連通位置、排気通路8と燃焼室5の連通位置には、燃焼室側開口を開閉する吸気弁10、排気弁11がそれぞれ設けられており、吸気弁10、排気弁11はそれぞれ吸排気弁駆動手段としての吸気カム12、排気カム13によって駆動される。
吸気カム12、排気カム13は、図示しないカムシャフトによって駆動され、排気上死点付近において排気弁11が閉じる前に吸気弁10が開くように吸気弁10、排気弁11を駆動し、これによって排気上死点付近に吸気弁10、排気弁11の両方が開いた状態となるオーバーラップ期間が存在するようにする。また、吸気カム12は吸気下死点以降に吸気弁10を閉じるように吸気弁10を駆動する。
吸気通路7の途中であって吸気弁10の上流には吸気制御弁15が設けられており、吸気制御弁15はエンジンコントローラ30からの信号を受けて所定のタイミングで開閉駆動される吸気制御弁15はここではフラップ式の開閉弁であるが、他の形式の弁を採用しても構わない。
本エンジンは図2に示すようにシリンダを4組備えた4気筒エンジンであり、各シリンダの燃焼室に連通する吸気通路7はそれぞれ上流側に設けられたコレクタ16に連通している。コレクタ16は図示しない吸気通路、エアクリーナーを介して外気と連通する。
また、燃焼室5の上部中央には、燃料噴射弁21が取り付けられており、燃料噴射弁21の近傍には点火プラグ22が先端のギャップを燃焼室5内に突出させるように取り付けられている。これら燃料噴射弁21、点火プラグ22は、エンジンコントローラ30からの信号に基づき所定のタイミングで駆動される。
エンジンコントローラ30には、エンジンの運転状態を示す信号として、エンジンの回転速度及びクランク角を検出するクランク角センサ33、アクセルペダルの操作量を検出するアクセル操作量センサ34等からの信号が入力され、エンジンコントローラ30は、エンジンの運転状態に基づき目標となるトルク(目標エンジントルク)を演算し、目標エンジントルクが実現されるよう、燃料噴射弁13からの燃料噴射量、噴射時期、点火プラグ15による点火時期、図示しないスロットル弁の開度を制御する。
また、エンジンコントローラ30は、後述するように、エンジンの負荷と回転速度で決まる運転点に応じて図3に示すマップを参照してエンジンの運転モードを切り換え、過給や排気還流(EGR)が必要とされる運転モードでは、吸気制御弁15を所定のタイミングで開閉し(吸気制御弁制御手段)、吸気通路7内に発生する吸気脈動を利用した慣性過給や、吸気通路7内に発生する負圧を利用して既燃ガスの一部を燃焼室5から吸気通路7へと逆流させ、これを次回の吸気行程で再度シリンダ3内に吸入する内部EGRを実行する。
図4はエンジンコントローラ30が行う運転モード切換え制御の内容を示したフローチャートであり、所定時間ごとに、例えば10msec毎に繰り返し実行される。
これを参照しながら運転モード切換え制御について説明すると、まず、ステップS1では、エンジンの回転速度と負荷を読み込む。エンジン回転速度としてはクランク角センサ33で検出された値を読み込み、エンジン負荷としてはエンジンコントローラ30内部で演算される目標エンジントルクを用いる。ここでは、エンジン負荷をエンジントルクで代表させているが、これに代えて、アクセル操作量、燃料噴射量等を用いても構わない。そして、ステップS2〜S4では、ステップS1で読み込んだエンジンの回転速度、負荷に基づき、図3に示す運転モードマップを参照して、エンジンの運転点が図中に示されるA〜Dの4つの領域のどこにあるかを判断する。
判断の結果、エンジンの鋳運転点が低中負荷かつ高回転側に設定される領域AにあるときはステップS5に進み、慣性過給は行われないが内部EGRが行われるよう吸気制御弁15の開閉時期を設定する(第1の運転モード)。内部EGRを行うのは燃焼室5内の酸素濃度を下げることで燃焼速度を緩やかにし、これによって燃焼温度を低下させてNOxの排出レベルを下げるためである。また、この領域Aでは、点火プラグ22を用いて混合気を点火する火花点火運転を行う。
一方、運転点が低中負荷かつ低中回転側に設定される領域BにあるときはステップS6に進み、慣性過給、内部EGRがともに行われるように吸気制御弁15の開閉時期を設定する(第2の運転モード)。この領域Bでは、点火プラグ22を用いない圧縮自己着火運転を行うので、慣性過給を行うことで燃焼室5内の圧力を高めるとともに、内部EGRを行うことで燃焼室5内の温度を上昇させ、燃料噴霧の着火性を向上させる。
運転点が領域A、領域Bの高負荷側に設定される領域CにあるときはステップS7に進み、吸気制御弁15を開いたままにし、慣性過給、内部EGRともに行われないようにする(第3の運転モード)。また、領域Cよりもさらに高負荷側に設定される領域DにあるときはステップS8に進んで、内部EGRは行われないが慣性過給が行われるよう吸気制御弁15の開閉時期を設定する(第4の運転モード)。これら領域C、Dでは通常の火花点火エンジンと同じように、点火プラグ22を用いた火花点火運転を行う。
図5、図6は第1の運転モード(過給なし+内部EGRあり)を説明するための図である。図5は過給を行わず内部EGRを行う場合の吸気通路内の圧力変化(正確には吸気制御弁15と吸気弁10の間の吸気通路内の圧力変化、図7、図9、図11〜13も同じ)を示しており、図6はそのときのエンジンの状態を示した図である。図6のa〜hが、図5中に記したa〜hに対応する。
吸気行程初期の状態aでは吸気制御弁15、吸気弁10がともに開かれている。ピストン4が下降するのでシリンダ3内、吸気通路7内は負圧になり、この負圧によってシリンダ3に新気が導入される。ピストン4が下降することによって発達する負圧のみを利用してシリンダ3内に新気を導入するので過給は行われず、いわゆる自然吸気の状態となる。また、吸気制御弁15と吸気弁10の間には後述するように前サイクルで導入された既燃ガスが存在しているので、これも併せてシリンダ3内へと導入される。
吸気制御弁15は吸気下死点付近で閉じられ(状態b)、吸気下死点を過ぎたところで吸気弁10が閉じられる(状態c)。吸気弁10の閉弁時には吸気制御弁15と吸気弁10の間が正圧になっているので、吸気制御弁15と吸気弁10の間には正圧P1が保持される。
その後、ピストン4が圧縮上死点に近づいたところで吸気制御弁15を開き、吸気制御弁15と吸気弁10の間に保持されている正圧P1を吸気通路7の上流側に向けて解放する(状態d)。これにより、吸気通路7内には圧力脈動が発生し、吸気通路7内の圧力が低下する。そして、コレクタ16からの開放端反射による負圧波を受けて、吸気制御弁15と吸気弁10の間の圧力がさらに下がって負圧となったタイミングで吸気制御弁15を閉じ、吸気制御弁15と吸気弁10の間に負圧P2を保持する(状態e)。この負圧P2の大きさは吸気制御弁15の開閉タイミングを調整することができ、また、圧縮行程において発生した正圧Aを利用して生成されたものであるので、吸気行程においてシリンダ3内に発生する負圧とは関係がなく、エンジンの吸入空気量、負荷から独立して調整することができる。
圧縮上死点近傍で燃焼が起こってピストン4を押し下げ、その後、排気行程へと移行してピストン4が上昇してくると、排気弁11が開かれ、燃焼室5内の既燃ガスを排気通路8に排出する(状態f)。さらに、ピストン4が排気上死点付近になると、排気弁11が開かれている間に吸気弁10が開かれ、吸気制御弁15と吸気弁10の間の負圧P2によって既燃ガスの一部を吸気通路7に逆流させる(状態g)。これにより、次の吸気行程では、新気とともに吸気制御弁15と吸気弁10の間に存在する既燃ガスを燃焼室5内に吸入し、内部EGRを実現することができる(状態h、状態a)。
上記したようなタイミングで吸気制御弁15を開閉制御すれることにより、過給を行わず内部EGRを行うことができる。また、内部EGRの量を決定する吸気通路7内の負圧は吸気弁10が閉じているときの吸気通路7内の圧力脈動を利用して行われるので、シリンダ4内の吸入空気量、負荷から独立して調整することができ、エンジン負荷に応じてNOx低減に適したEGR量を導入することができる。
また、図7、図8は領域Bで行われる第2の運転モード(過給あり+内部EGRあり)を説明するための図である。図7は過給と内部EGRを行う場合の吸気通路内の圧力変化を示しており、図8はそのときのエンジンの状態を示した図である。図8のi〜mが、図7中に記したi〜mに対応する。
排気上死点付近の状態iでは、吸気制御弁15と吸気弁10の間に保持されている負圧により、燃焼室5内の既燃ガスが吸気制御弁15と吸気弁10の間に導入される。排気上死点を過ぎて吸気行程に入ると、ピストン4が下がることによって生じるシリンダ3内の負圧によって吸気制御弁15と吸気弁10の間の既燃ガスがシリンダ3内へと導入される(状態j)。
そして、ピストン4が吸気下死点位置に近づき吸気通路7内、シリンダ3内に負圧P3が十分に発達したところで吸気制御弁15を開弁させ、吸気通路7内に吸気の脈動を発生させ、これによってシリンダ3内に新気をパルス的に導入する(状態k)。吸気下死点付近で吸気制御弁15を閉じ(状態l)、ピストン4が吸気下死点位置を過ぎてシリンダ3内が正圧になったところで吸気弁10を閉じて吸気制御弁15と吸気弁10の間に正圧P1を保持する(状態m)。
その後は、第1の運転モードの状態d以降と同じ動作を行い、吸気制御弁15と吸気弁10の間に保持されている正圧P1を吸気通路7の上流に向けて解放し、コレクタ16からの開放端反射による負圧波によって吸気制御弁15と吸気弁10の間が負圧になるタイミングで吸気制御弁15を閉じ、吸気制御弁15と吸気弁10の間に負圧P2を保持する。そして、この負圧P2を利用してオーバーラップ期間に既燃ガスを吸気通路7に逆流させ、これを次回の吸気行程で燃焼室5内に再度吸入することで内部EGRを行う。本発明に係るエンジンでは、このようなタイミングで吸気制御弁15を開閉することで慣性過給を行いつつ内部EGRを行うことも可能である。
また、図9は領域Dで行われる第4の運転モード(過給あり+内部EGRあり)を説明するための図であり、過給を行い、内部EGRを行わない場合の吸気通路内の圧力変化を示した図である。
この第4の運転モードでは、吸気行程で吸気弁10が開いても、吸気制御弁15をしばらく閉じておき、吸気制御弁15と吸気弁10の間に負圧P4を発達させる。そして、この負圧P4が十分に発達したところで負圧P4を解放することで、吸気通路7内に吸気脈動を発生させ、新気をパルス的にシリンダ3内に導入し慣性過給を行う。
また、圧縮行程においては、吸気制御弁15を閉じた後、吸気下死点を過ぎたところで吸気弁10を閉弁させ、吸気制御弁15と吸気弁10の間に正圧P5を保持する。この正圧P5は排気上死点近傍までそのまま保持され、排気上死点近傍のオーバーラップ期間において、燃焼室5内の既燃ガスを排気通路8側に強制的に掃気するのに利用される。
このように、本発明に係るエンジンでは、吸気通路7の途中であって吸気弁10の上流に設けられた吸気制御弁15を備え、吸気行程後の吸気弁閉期間中であって吸気制御弁15と吸気弁10の間の吸気通路7が負圧となる時期に吸気制御弁15を閉じることで吸気制御弁15と吸気弁10の間の吸気通路7に負圧を保持し、この負圧を利用して吸気弁10と排気弁11がともに開いた状態となるオーバーラップ期間において燃焼室5内の既燃ガスを吸気通路7に逆流させる。吸気通路7に逆流した既燃ガスは、次のサイクルで新気とともにシリンダ3内に吸入されるので、内部EGRを実現することができる。また、吸気制御弁15と吸気弁10の間に保持されている負圧は、吸気行程においてシリンダ3内に発生する負圧とは独立したものなので、エンジンの吸入空気量、負荷とEGR量とを独立して制御することができ、吸気制御弁15の開閉時期を調整することでエンジン負荷に応じてNOx低減に最適なEGR量を設定することも可能である。
吸気制御弁15と吸気弁10の間の吸気通路8に負圧を保持するには、例えば、吸気下死点よりも遅い時期に吸気弁を閉じるようにし、かつ、吸気弁10の閉時期よりも前に吸気制御弁15を閉じ、吸気制御弁15と吸気弁10の間の吸気通路8に正圧を保持するようにし、さらに、オーバーラップ期間の開始時期よりも前に吸気制御弁15を開くことでこの正圧を解放し吸気通路7内に圧力脈動を発生させ、この圧力脈動により吸気制御弁15と吸気弁10の間の吸気通路が負圧になる時期に吸気制御弁15を閉じるようにすればよい。
さらに、吸気行程の途中まで吸気制御弁15を閉じておき、シリンダ3内に負圧が発達している時期に吸気制御弁15を開くようにすれば、吸気制御弁15を開いたときに発生する吸気脈動を利用して新気をパルス的にシリンダ3内に導入する慣性過給を行うことができ、慣性過給と内部EGRの両方を行うことができる。
続いて本発明の第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態では、逆位相で吸気が行われるシリンダの吸気通路7が吸気制御弁15の上流側で連通している点が第1の実施形態と相違する。その他の構成は図1、図2に示した構成と同じである。
図10において、左から順に第1、第2、第3、第4のシリンダとし、第1と第4のシリンダが逆位相で吸気を行い、第2と第3のシリンダが逆位相で吸気を行うとすると、第1のシリンダの吸気通路7と第4のシリンダの吸気通路7とが上流側で接続しており、さらにその上流側がコレクタ16に接続している。また、第2のシリンダの吸気通路7と第3の吸気通路7とが上流側で接続しており、さらにその上流側がコレクタ16に接続している。
第2の実施形態では、逆位相の吸気が行われるシリンダの吸気通路内に発生する圧力脈動によって吸気制御弁15と吸気弁10の間が負圧になるタイミングで吸気制御弁15を閉じ、負圧を吸気制御弁15と吸気弁10の間に保持し、この負圧を利用してオーバーラップ期間中に既燃ガスを吸気通路7に逆流させて内部EGRを行う。例えば、第2のシリンダであれば、逆位相で吸気を行う第3のシリンダの吸気通路内に発生する圧力脈動を利用する。さらに、必要とされるEGR量が多い運転条件下では、吸気制御弁15と吸気弁10の間に正圧を保持した正圧を解放することによる圧力脈動を組み合わせ、これによって吸気制御弁15と吸気弁10の間に発達する負圧を増大させ、内部EGR量を増大させる。
図11は、領域Aで行われる第1の運転モード(過給なし+内部EGRあり)において吸気通路7内の圧力の変化を示した図である。図5に示した第1の実施形態のものと異なり、吸気行程が終わって吸気弁10が閉じられても吸気制御弁15は開かれたままである。吸気通路7が逆位相で吸気を行うシリンダの吸気通路と連通しているので、その後、吸気通路7内の圧力は逆位相のシリンダの吸気による負圧波を受けて低下する。吸気制御弁15はこのタイミングに合わせて閉じられ、吸気制御弁15と吸気弁10の間に負圧P6が保持される。オーバーラップ期間では、この負圧P6によって既燃ガスを吸気通路7に逆流させて、内部EGRが行われる。
また、図12は、同じく第1の運転モード(過給なし+内部EGRあり)において吸気制御弁15、吸気弁10の開閉時期と吸気通路内の圧力の関係を示した図である。ここに示されるタイミングで吸気制御弁15を開閉すれば、より多くのEGR量をシリンダ内に導入することができる。具体的には、吸気弁10を吸気制御弁15の閉時期や吸気下死点よりも後に閉弁することで吸気制御弁15と吸気弁10の間に正圧P7を保持しておき、これを解放することによるコレクタ16からの開放端反射波によって吸気制御弁15と吸気弁10の間の圧力が下がるタイミングと、逆位相のシリンダの吸気による負圧波によって吸気制御弁15と吸気弁10の間の圧力が下がるタイミングとが合致するようなタイミングで吸気制御弁15を開くようにする。これにより、吸気制御弁15と吸気弁10の間にはより大きな負圧P8が発達し、保持されることになり、オーバーラップ期間においてより多くの既燃ガスが吸気通路7に逆流し、EGR量を増大させることができる。
さらに、この第2の実施形態の構成でも第1の実施形態と同様に領域Bでは第2の運転モード(過給あり+内部EGRあり)を行うことができ、図13はこのときの吸気通路内の圧力の変化を示した図である。
慣性過給を行いつつ内部EGRをも行うためには、この図に示されるように、吸気行程において吸気通路7内の負圧P9が十分に発達するまで吸気制御弁15を閉じておき、負圧P9が十分に発達したところで吸気制御弁15を開くことで負圧P9を解放し、吸気通路7内に吸気脈動を発生させて新気をパルス的にシリンダ4内に導入する。
その後、吸気弁10は閉じられるが、吸気制御弁15を開いたままにしておき、逆位相のシリンダの吸気による負圧波によって吸気制御弁15と吸気弁10の間の圧力が下がったタイミングで吸気制御弁15を閉じ、吸気制御弁15と吸気弁10の間に負圧P10を保持する。これにより、オーバーラップ期間内に既燃ガスを吸気通路7に逆流させることができ、この逆流した既燃ガスを次の吸気行程でシリンダ3内に再度吸入することで内部EGRを実現する。
このように、第2の実施形態では、吸気通路7が逆位相で吸気行程が行われるシリンダの吸気通路と連通しており、逆位相のシリンダの吸気による負圧波により吸気制御弁15と吸気弁10の間が負圧となる時期に吸気制御弁15を閉じることで吸気制御弁15と吸気弁10の間に負圧を保持する。そして、この負圧によりオーバーラップ期間において燃焼室5内の既燃ガスを吸気通路7に逆流させることで内部EGRを行う。吸気制御弁15と吸気弁10の間に保持されている負圧は吸気行程においてシリンダ内に発生する負圧とは独立したものなので、この第2の実施形態においてもエンジンの吸入空気量、負荷とEGR量を独立して制御することが可能である。
また、吸気制御弁15の閉時期、吸気下死点よりも遅い時期に吸気弁10を閉じることで吸気制御弁15と吸気弁10の間に正圧を保持しておき、この正圧を解放することにより吸気通路7内に生じる圧力脈動で吸気制御弁15と吸気弁10の間の吸気通路7が負圧になる時期と、逆位相のシリンダの吸気による負圧波により吸気制御弁15と吸気弁10の間の吸気通路7が負圧となる時期が重なるように吸気制御弁15を開弁することで、吸気制御弁15と吸気弁10の間に保持される負圧がより大きくなり、より多くの既燃ガスを導入することも可能である。
また、この第2の実施形態においても、吸気行程の途中まで吸気制御弁15を閉じておき、シリンダ3内に負圧が発達している時期に吸気制御弁15を開くようにすれば、吸気通路7内に吸気脈動を起こして慣性過給を行うことができ、慣性過給と内部EGRの両方を行うことができる。
本発明は、吸気通路に吸気制御弁を備えたエンジンであれば、ディーゼルエンジン、ガソリンエンジンに関わらず適用することが可能である。
本発明に係るエンジンの概略構成図であり、エンジンの概略断面を示す。 本発明に係るエンジンの概略構成図であり、エンジンをシリンダヘッド側から見た図である。 エンジンの運転モード切換えマップである。 エンジンコントローラが行うエンジンの運転モード切換え制御の内容を示したフローチャートである。 過給を行わず内部EGRを行う場合の吸気通路内の圧力変化を示した図である。 過給を行わず内部EGRを行う場合のエンジンの状態を示した図である。 過給を行い内部EGRを行う場合の吸気通路内の圧力変化を示した図である。 過給を行わず内部EGRを行う場合のエンジンの状態を示した図である。 過給を行い内部EGRを行わない場合の吸気通路内の圧力変化を示した図である。 第2の実施形態のエンジンの概略構成図であり、エンジンをシリンダヘッド側から見た図である。 過給を行わず内部EGRを行う場合の吸気通路内の圧力変化を示した図である。 過給を行わず内部EGR(多)を行う場合の吸気通路内の圧力変化を示した図である。 過給を行い内部EGRを行う場合の吸気通路内の圧力変化を示した図である。
符号の説明
1 シリンダヘッド
2 シリンダブロック
3 シリンダ
4 ピストン
5 燃焼室
7 吸気通路
8 排気通路
10 吸気弁
11 排気弁
12 吸気カム(給排気弁駆動手段)
13 排気カム(給排気弁駆動手段)
15 吸気制御弁
16 コレクタ
21 燃料噴射弁
22 点火プラグ
30 エンジンコントローラ(吸気制御弁制御手段)
33 クランク角センサ
34 アクセル操作量センサ

Claims (5)

  1. シリンダヘッドとシリンダブロックに形成されたシリンダと前記シリンダに収装されたピストンとの間に画成された燃焼室と、
    前記燃焼室に連通する吸気通路及び排気通路と、
    前記吸気通路の燃焼室側開口を開閉する吸気弁と、
    前記排気通路の燃焼室側開口を開閉する排気弁と、
    前記吸気通路の途中であって前記吸気弁の上流に設けられた吸気制御弁と、
    前記吸気制御弁を開閉する吸気制御弁制御手段と、
    排気上死点近傍において前記吸気弁と前記排気弁の両方が開いた状態となるオーバーラップ期間を有するように前記吸気弁及び排気弁を駆動する吸排気弁駆動手段と、
    を備え、
    前記吸気制御弁制御手段が吸気行程後の吸気弁閉期間中であって前記吸気制御弁と前記吸気弁の間の吸気通路が負圧となる時期に前記吸気制御弁を閉じ、これによって前記吸気制御弁と前記吸気弁の間の吸気通路に負圧を保持し、該負圧により前記オーバーラップ期間に燃焼室内の既燃ガスを前記吸気通路に逆流させることを特徴とするエンジン。
  2. 前記吸排気弁駆動手段が吸気下死点よりも遅い時期に前記吸気弁を閉じ、前記吸気制御弁制御手段が前記吸気弁の閉時期よりも早い時期に前記吸気制御弁を閉じることで前記吸気制御弁と前記吸気弁の間の吸気通路に正圧を保持し、
    前記吸気制御弁制御手段が前記オーバーラップ期間の開始時期よりも前に前記吸気制御弁を開くことで前記正圧を解放し、前記吸気通路内に生じる圧力脈動により前記吸気制御弁と前記吸気弁の間の吸気通路が負圧になる時期に前記吸気制御弁を閉じることで前記吸気制御弁と前記吸気弁の間の吸気通路に負圧を保持する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のエンジン。
  3. 前記吸気通路が逆位相で吸気行程が行われるシリンダの吸気通路と連通しており、
    前記吸気制御弁と前記吸気弁の間の吸気通路が負圧となる時期は、前記逆位相のシリンダの吸気による負圧波により負圧となる時期である、
    ことを特徴とする請求項1に記載のエンジン。
  4. 前記吸排気弁駆動手段が吸気下死点よりも遅い時期に前記吸気弁を閉じ、前記吸気制御弁制御手段が前記吸気弁の閉時期よりも早い時期に前記吸気制御弁を閉じることで前記吸気制御弁と前記吸気弁の間の吸気通路に正圧を保持し、
    前記吸気弁制御手段が、前記正圧を解放することにより吸気通路内に生じる圧力脈動により前記吸気制御弁と前記吸気弁の間の吸気通路が負圧になる時期と前記逆位相のシリンダの吸気による負圧波により前記吸気制御弁と前記吸気弁の間の吸気通路が負圧となる時期が重なるように前記吸気制御弁を開き、前記吸気制御弁と前記吸気弁の間の吸気通路が負圧になる時期に前記吸気制御弁を閉じることで前記吸気制御弁と前記吸気弁の間の吸気通路に負圧を保持する、
    ことを特徴とする請求項3に記載のエンジン。
  5. 前記吸気制御弁制御手段が吸気行程の途中まで前記吸気制御弁を閉じておき、前記シリンダ内に負圧が発達している間に前記吸気制御弁を開くことを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載のエンジン。
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