JP4595884B2 - パルス過給機 - Google Patents

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Description

この発明は、パルス過給機に係り、特に、内燃機関の過給機として用いるうえで好適なパルス過給機に関する。
従来、例えば特許文献1には、内燃機関のパルス過給機が開示されている。この従来のパルス過給機は、吸気通路の壁部にそれぞれ設けられた回転軸を中心に回転する一対のフラップ(弁体)を備えている。このパルス過給機は、その一対のフラップが上記の回転軸を中心に、吸気上流側に向けて回転することで、吸気通路を閉塞するように構成されている。
特開2000−248946号公報 特開2005−139906号公報 特開2003−193845号公報
上述した従来のパルス過給機によれば、弁体(フラップ)の開弁時には、吸気流れに沿う方向への動作となるため、吸気負圧を利用した応答性の良い開弁動作が可能となる。しかしながら、弁体の閉弁時には、吸気流れに反する方向への動作となるため、流体抵抗に打ち勝ちつつ十分な応答性を確保するには、大きな駆動力が必要となる。
また、上記従来のパルス過給機によれば、弁体によって吸気通路を開放状態から閉塞状態にし、その後にまた開放状態とする一連の動作を行おうとした場合、弁体を高速で往復動作させることが要求される。この際、弁体の慣性力に打ち勝ちつつ高速に往復動作させるという点においても、非常に大きな駆動力が必要となる。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、吸気流れを利用して、大きな駆動力を必要とすることなしに、弁体の開閉動作の応答性を良好に高めることのできるパルス過給機を提供することを目的とする。
第1の発明は、弁体と当該弁体の一端に固定された回転軸とを有し、吸気動作中においては前記弁体が前記回転軸を中心として吸気の流れ方向に沿って一方向に動作するように構成された吸気制御弁と、
前記吸気制御弁が配置され、前記弁体の回転動作中に当該弁体の他端が描く軌跡上に、前記弁体との間で流路を閉塞するように形成された閉弁部を少なくとも1つ備える吸気通路と、
を備えることを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、前記吸気制御弁は、前記吸気通路の中央部に2本並行して配置された前記回転軸を有し、これら2つの前記回転軸に対応する前記弁体のそれぞれは、前記弁体の他端を吸気上流側に吸気の流れと平行するように向けた位置から、当該他端を吸気下流側に吸気の流れと平行するように向けた位置までを回転範囲としていることを特徴とする。
また、第3の発明は、第1の発明において、前記吸気制御弁は、前記吸気通路の壁部に近接して配置された前記回転軸を有し、当該回転軸に対応する前記弁体は、当該弁体の他端を吸気上流側に吸気の流れと平行するように向けた位置から、当該他端を吸気下流側に吸気の流れと平行するように向けた位置までを回転範囲としていることを特徴とする。
また、第4の発明は、第1乃至第3の発明の何れかにおいて、内燃機関のエンジン回転数が所定値以上である場合に、前記弁体を開弁位置に保持する弁保持手段を更に備えることを特徴とする。
また、第5の発明は、第1乃至第4の発明の何れかにおいて、前記吸気通路の前記閉弁部は、前記軌跡上の所定の範囲に及ぶように形成されていることを特徴とする。
また、第6の発明は、第5の発明において、前記弁体が吸気の流れ方向に沿って一方向に動作する際に、前記所定の範囲の少なくとも一部の減衰区間において、前記弁体の回転動作に減衰力を与えるように構成された減衰力付与手段を更に備えることを特徴とする。
また、第7の発明は、第6の発明において、前記減衰力付与手段は、前記減衰力を発生させる減衰機構と、前記回転軸に固定され前記弁体が前記減衰区間内に位置しているときにのみ前記減衰機構と係合する部分歯車と、を備えることを特徴とする。
また、第8の発明は、第7の発明において、前記減衰力付与手段は、前記弁体が吸気の流れ方向と逆方向に動作する際には、前記弁体に対して前記減衰機構の前記減衰力を伝達させないようにするラチェット機構を、前記減衰機構と前記部分歯車との間に介在させたことを特徴とする。
また、第9の発明は、第1乃至第8の発明の何れかにおいて、前記弁体の他端が吸気下流側を向いている場合に吸気流量が所定値以下となったときに、前記弁体を吸気上流側の開弁位置に復帰させる力を当該弁体に与える復帰力付与手段を更に備えることを特徴とする。
また、第10の発明は、第9の発明において、前記復帰力付与手段は、吸気の流れ方向に沿った前記弁体の動作に抗する付勢力を発する弾性部材であることを特徴とする。
また、第11の発明は、第1乃至第10の発明の何れかにおいて、前記弁体の回転動作を、前記軌跡上の所定の位置で停止させる弁停止手段を更に備えることを特徴とする。
また、第12の発明は、第11の発明において、前記弁停止手段は、前記回転軸に固定された被制動部材と、当該被制動部材と対向して配置され当該被制動部材の回転を制動させる制動機構と、を備えることを特徴とする。
また、第13の発明は、第11の発明において、前記弁停止手段は、電磁ブレーキであることを特徴とする。
また、第14の発明は、第1乃至第13の発明の何れかにおいて、前記弁体が閉弁状態から開弁状態に移行する際の回転動作をアシストするアシスト機構を更に備えることを特徴とする。
また、第15の発明は、第14の発明において、前記アシスト機構は、前記回転軸に固定されたカムと、当該カムに当接するフォロワと、当該フォロワを前記カムに押し当てる付勢力を発するばねとを備え、前記弁体が閉弁状態から開弁状態に移行する際に、前記フォロワが前記カムの頂部を乗り越えるように構成されていることを特徴とする。
また、第16の発明は、第1乃至第15の発明の何れかにおいて、前記吸気通路は、前記弁体の吸気上流側の開弁位置に配置された第1弾性体と、前記弁体の吸気下流側の開弁位置に配置され前記第1弾性体に比して小さな減衰力を有する第2弾性体と、を備えることを特徴とする。
また、第17の発明は、第1乃至第16の発明の何れかにおいて、前記弁体の回転動作開始を促す弁体動作誘発手段を更に備えることを特徴とする。
また、第18の発明は、第17の発明において、前記弁体動作誘発手段は、吸気上流側の開弁位置にある前記弁体より上流側に配置された補助弁と、前記弁体が吸気上流側の開弁位置にあるときに前記弁体と前記補助弁と前記吸気通路の壁部とで囲まれる空間を形成する副室と、を前記吸気通路に備えることを特徴とする。
また、第19の発明は、第18の発明において、前記弁体動作誘発手段は、前記回転軸より上流に配置され前記弁体が吸気上流側の開弁位置にあるときに前記弁体に小さな変位を与えるアクチュエータであることを特徴とする。
また、第20の発明は、第1、第3乃至第19の発明の何れかにおいて、前記吸気通路は、前記回転軸が設けられた部位が内側となるように屈曲された屈曲部を備えることを特徴とする。
また、第21の発明は、第20の発明において、前記吸気通路における前記屈曲部の外側の部位が、前記吸気制御弁の下流側の前記吸気通路におけるスワール外周側の部位に接続されていることを特徴とする。
また、第22の発明は、第1乃至第21の発明の何れかにおいて、前記吸気通路における前記閉弁部近傍の部位は、その周辺部位に比して流路断面積が拡張されていることを特徴とする。
また、第23の発明は、第1乃至第22の発明の何れかにおいて、回転動作中の前記弁体の回転力を電力として回収する発電機を更に備えることを特徴とする。
また、第24の発明は、第23の発明において、回転動作中の前記弁体が前記閉弁部近傍に位置しているときに、前記発電機を作動させる電力回収実行手段を更に備えることを特徴とする。
第1の発明によれば、吸気制御弁の弁体の一連の動作を、弁体の回転方向が吸気流れの方向に逆らうようになることはなく、同一方向で完結される。このため、本発明によれば、吸気負圧による吸気の流れを有効に利用することができ、吸気制御弁の応答性を改善することができる。
第2の発明によれば、弁体が2分割とされたことで、個々の弁体の慣性モーメントを低減させることができ、これにより、更に吸気制御弁の応答性を改善することができる。
第3の発明によれば、応答性に優れた吸気制御弁を簡便な構成で実現することができる。
第4の発明によれば、弁体を駆動するアクチュエータを備えずに、所定の運転領域において、吸気の流れのみを利用して弁体を回転動作させられる構成を実現することが可能となる。
第5の発明によれば、吸気制御弁の機構の冗長性を拡大させることができ、また、吸気制御弁の制御機構の簡素化が可能となる。
第6の発明によれば、閉弁時に吸気負圧を有効に高めることができ、パルス過給による過給効果を高めることができる。
第7の発明によれば、弁体の回転動作の減衰が必要な区間でのみ、弁体に減衰力を与える構成を簡素に実現することができる。
第8の発明によれば、吸気の流れに沿って弁体が回転動作する方向でのみ、弁体に減衰力を与えることができる。
第9の発明によれば、弁体の確実かつ円滑な作動を確保することができる。
第10の発明によれば、弾性部材を用いて、弁体の確実かつ円滑な作動を確保することができる。
第11乃至第13の発明によれば、弁体の閉弁期間の制御自由度を向上させることができ、また、経時変化に対するロバスト性を高めることができる。
第14の発明によれば、吸気制御弁の応答性を更に高めることができる。
第15の発明によれば、吸気負圧による力とカムの駆動反力とを利用して、吸気制御弁の応答性を更に高めることができる。
第16の発明によれば、弁体を吸気上流側の開弁位置に確実に戻す構成を得ることができる。
第17乃至第19の発明によれば、弁体の回転動作を、大きな駆動力を必要とすることなく確実に開始させることができる。
第20の発明によれば、流路の急激な断面積変化を無くすことができる。このため、吸気の乱れを抑制することができ、吸気抵抗の増大を効果的に回避することができる。
第21の発明によれば、パルス過給の実行時に、スワール比を効果的に高めることができる。
第22の発明によれば、閉弁部の前後において、弁体と吸気通路との間で、流路が急激に絞られる期間を少なくすることができる。このため、吸気抵抗の増大を効果的に回避することができる。
第23の発明によれば、吸気制御弁の作動により生じた内燃機関のポンプ損失の一部を電力として回収することができるようになる。これにより、車両全体の効率(燃費)を改善することができる。
第24の発明によれば、閉弁時に弁体に減衰力を与えることで、吸気負圧を有効に生じさせることができるようになるとともに、その間に要した仕事を電力として回収することができる。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1のパルス過給機が組み込まれた内燃機関を示す図である。図1に示す内燃機関10は、燃焼室12を備えている。燃焼室12には、吸気通路14が連通している。吸気通路14の吸気ポート14pには、燃焼室12と吸気通路14とを導通状態または遮断状態とするための吸気弁16が設けられている。
吸気弁16の上流には、吸気通路14内に生ずる圧力差を利用して、内燃機関10をパルス過給するためのパルス過給機18が組み込まれている。パルス過給機18は、内燃機関10を制御するECU(Electronic Control Unit)20と接続されており、必要に応じて、ECU20からの指令を受けて制御されるように構成されている。
図2は、図1に示すパルス過給機18の構成を概略的に示す図である。より具体的には、図2(A)は、吸気制御弁22の回転軸22bの軸方向から見た図を、図2(B)は、図2(A)における吸気上流方向から吸気制御弁22を見た図を、それぞれ示している。図2(A)に示すように、本実施形態のパルス過給機18は、吸気通路14の途中に、吸気の流れを制御する吸気制御弁(パルス過給弁)22を備えている。吸気制御弁22は、閉弁時に吸気の流れに対向する面が半円型となるように形成された弁体22aを一対備えている。それぞれの弁体22aの一端には、回転軸22bがそれぞれ固定されている。それらの回転軸22bは、吸気通路14の中央部に、2本並行して配置されている。弁体22aは、当該回転軸22bを中心に自在に回転することができる。
吸気通路14は、弁体22aの回転動作中に弁体22aの他端が描く軌跡(図2(A)中の二点鎖線参照)上に、弁体22aとの間で流路を閉塞するように形成された閉弁部14aを備えている。閉弁部14aは、各弁体22aに対してそれぞれ1箇所に設けられている。また、それぞれの弁体22aは、弁体22aの他端を吸気上流側に吸気の流れと平行するように向けた位置から、当該他端を吸気下流側に吸気の流れと平行するように向けた位置までが回転範囲となるように構成されている。
図2(B)に示すように、一対の回転軸22bは、それらが連動して動作できるように、それぞれの一端に設けられたギヤ22cによって噛み合わされている。一方の回転軸22bの他端には、従動ギヤ22dが設けられている。従動ギヤ22dは、一対の弁体22aを駆動するアクチュエータ24の出力ギヤ24aと噛み合わされている。アクチュエータ24としては、例えば、電動モータを使用することができる。このような構成によれば、ECU20が必要に応じてアクチュエータ24を通電させることにより、アクチュエータ24を補助動力として利用して、一対の弁体22aを連動して開閉動作させることができる。また、ECU20がアクチュエータ24を非通電状態とさせることにより、吸気流れを利用して弁体22aが開閉される状態を実現することができる。
図3は、図2に示す弁体22aの動作を説明するための図である。図2(A)は、弁体22aが吸気上流側に向けて位置している開弁状態(第1回開弁)を示している。ECU20は、アクチュエータ24を用いて、内燃機関10の各サイクルにおける吸気行程の開始前には、弁体22aが図2(A)に示す状態となるように制御している。
図2(A)に示す状態で吸気弁16が開弁されると、図2(A)中に示す吸気流れ方向に吸気の流れが生ずる。吸気行程の開始初期、すなわち、ピストンが上死点近傍に位置している期間で、弁体22aが閉弁されると、弁体22aの下流側は、過大な負圧状態となり、大きなポンプ損失が生ずることとなる。そこで、ECU20は、吸気行程が比較的進行した後に、弁体22aが閉じるように制御する。
図2(B)は、弁体22aが閉弁した状態(第1回閉弁)を示している。ECU20は、吸気行程の途中に、弁体22aを閉じるべきタイミングが到来したと判断すると、弁体22aに対して僅かな駆動力を与える。駆動力が与えられた弁体22aは、図2(A)に示す状態から図2(B)に示す状態に向けて回転し始める。この際、弁体22aは、吸気上流側から吸気の流体抵抗を受け、この流体抵抗に助勢されて、閉弁状態に向けて動作する。
吸気行程の途中において、弁体22aが図2(B)に示す閉弁状態とされると、弁体22aを境に、吸気上流側と吸気下流側で圧力差が生ずることとなる。ECU20は、そのような圧力差に抗して弁体22aを閉弁状態に維持するために、アクチュエータ24を駆動するようにしている。このような制御によれば、アクチュエータ24の通電時間を制御することで、弁体22aが閉弁状態にある期間を制御することができる。
弁体22aを閉弁状態に保持されているときに、アクチュエータ24が非通電状態に切り換えられると、弁体22aの前後に生じた圧力差を原動力として、弁体22aが図2(C)に示す開弁状態(第2回開弁)に向けて回転させられる。その結果、その圧力差の解放時に生ずる動圧によって、吸気を加速させた状態で充填(パルス過給)することができる。
以上説明した構成によれば、1回の吸気行程中に、第1回開弁→第2回閉弁→第2回開弁となるように弁体22aを動作させることができる。そして、本実施形態の構成によれば、そのような弁体22aの一連の動作を、弁体22aの回転方向が吸気流れの方向に逆らうようになることはなく、同一方向とすることができる。このため、弁体22aの上記一連の動作に対して、吸気流れを有効に利用させることができ、アクチュエータ24による駆動力を小さくて済むようにすることができる。
また、従来知られている吸気制御弁とは異なり、上記の第1回開弁→第1回閉弁→第2回開弁という動作を行う間に、弁体22aを往復動作させていないため、弁体22aの応答性を確保するうえで弁体22aの慣性力が問題となることもない。また、吸気制御弁22を一対の弁体22aによって2分割で構成しているため、個々の弁体22aの慣性モーメントを減少させることができ、これによっても吸気制御弁22の応答性の改善を図ることができる。
また、パルス過給を行う際、吸気行程初期の吸気負圧が過大となる期間は弁体22aを閉じず、吸気行程が比較的進行した後に弁体22aを閉じることによって負圧を生成し、そして、吸気行程の終盤で再び弁体22aを開くこととすれば、ポンプ損失をできるだけ抑えつつ、吸入空気量を高めることができる。また、スワール比を効果的に高めることができる。以上説明した通り、本実施形態の構成によれば、そのようなパルス過給の効果を、吸気流れを有効に利用して高い応答性を有する吸気制御弁22によって良好に実現することが可能となる。
実施の形態2.
次に、図4を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。
図4は、本実施の形態2のパルス過給機30の構成を概略的に示す図である。より具体的には、図4(A)は、吸気制御弁32の回転軸32bの軸方向から見た図を、図4(B)は、図4(A)における吸気上流方向から吸気制御弁32を見た図を、それぞれ示している。
図4に示すように、本実施形態の吸気通路34は、弁体32aが設けられる部位では、半円型の断面形状を有するように構成されている。そのような断面形状を有する吸気通路34に対応して、半円型の外形を有する1つの弁体32aが吸気通路34内に配置されている。吸気通路34は、弁体32aの回転動作中に弁体32aの他端が描く軌跡上に、弁体32aとの間で流路を閉塞するように形成された閉弁部34aを有している。また、吸気通路34の一部は、弁体32aの可動範囲において、凹状に形成されている。弁体32aの回転軸32bは、吸気通路34の壁部に近接した位置に、より具体的には、その吸気通路34の凹状部34bの内部に配置されている。
上記の構成によれば、弁体32aが開弁状態にあるときに、弁体32aおよび回転軸32bが吸気通路34の流路に突出しないようにすることができ、これらの弁体32aおよび回転軸32bが流路抵抗にならないようにすることができる。弁体32aの開閉を制御するアクチュエータは、上述した実施の形態1と同様に構成することができるので、ここでは、その詳細な説明を省略する。
以上の構成によれば、図4(A)に示す状態によって開弁状態(第1回開弁)が実現され、図4(A)に示す状態から弁体32aが図4(A)における反時計周り方向に弁体32aが90°回転した状態によって閉弁状態(第1回閉弁)が実現される。そして、更に同一方向に弁体32aが90°回転した状態によって再び開弁状態(第2回開弁)が実現される。また、図4(A)に示す状態から弁体32aを動き始めさせるために必要な力、弁体32aを閉弁状態に保持する力、および、吸気行程の終了後に弁体32aを図4(A)に示す状態に戻す力は、それぞれアクチュエータによって実現される。このため、本実施形態の構成によれば、実施の形態1に比して簡素化された構成を用いて、弁体32aの一連の動作中の回転方向を吸気流れの方向と同一にすることができ、吸気流れを有効に利用して弁体32aの高い応答性を得ることができる。
ところで、上述した実施の形態2においては、弁体32aが配置される部位の吸気通路34の形状、および弁体32aの外形形状が半円型であるものについて説明したが、それらの形状は、半円型に限定されるものではなく、例えば、矩形であってもよく、或いはD字状に形成されたもの等であってもよい。
実施の形態3.
次に、図5乃至図7を参照して、本発明の実施の形態3について説明する。
図5は、本発明の実施の形態3のパルス過給機40の構成を示す図である。尚、図5において、上述した図4に示す構成要素と同一の要素については、同一の符号を付してその説明を省略または簡略する。
本実施形態のパルス過給機40は、弁体32aに駆動力を与えるアクチュエータを備えることなく、専ら負圧による吸気流れのみを利用して、弁体32aの一連の開閉動作を繰り返し行うものであることを特徴としている。そして、そのような機能を他への弊害なく実現するために、エンジン回転数NEが所定値α以上となったときに、弁体32aを閉弁位置に保持することで開閉動作の実行を制限するためのロック機構(弁保持手段)42を備えている。
ロック機構42は、吸気制御弁32の回転軸32bの一端に設けられた凹部42aと、凹部42aに係合可能なピン42bと、ピン42bを油圧駆動する油圧制御機構42cとを備えている。凹部42aは、回転軸32b上において、弁体32aが吸気上流側を向いた開弁状態にあるときに、ピン42bと係合可能な位置に設けられている。このような構成によれば、エンジン回転数NEが上記の所定値αに達すると、油圧制御機構42cがピン42bに与える油圧が高められ、その結果、ピン42bが飛び出し、弁体32aの凹部42aに係合される。一方、油圧がそれほど高められていないときは、ピン42bと凹部42aとは非係合状態となるので、弁体32aの開閉動作が確保される。
図6は、吸気制御弁32の回転軸32bの周辺の構造を説明するための図である。本実施形態の吸気制御弁32は、エンジン回転数NEが上記所定値α以下のときに、すなわち、弁体32aが開閉動作可能であるときに、円滑な弁体32aの開閉動作が可能となるように、弁体32aの慣性力および弁体32aの回転動作の減衰力が適切に調整されている。具体的には、弁体32aの慣性力は、弁体32aの質量および表面積の調整によって行われている。また、減衰力は、図6に示すように、回転軸32bの軸受部32cを潤滑する油の粘度の調整によって行われている。尚、減衰力の調整は、上記の油の粘度調整に限らず、回転軸と軸受部との間の摩擦力を一定にするための樹脂軸受の交換で行うようにしてもよい。
図7は、内燃機関10のトルクTとエンジン回転数NEとの関係を表した図である。図7中に実線で示す波形は、パルス過給を行わない場合のトルクカーブを示している。そして、図7において、ハッチングを付した領域がパルス過給によってトルクが増大される領域を示している。吸気の流速は、エンジン回転数NEに比例して変化する。このような吸気の流速の変化は、吸気流れを利用する弁体32aの動作に影響を与える。そこで、本実施形態では、上記のように、エンジン回転数NEが所定値α以上になったときに、弁体32aの動作を制限するロック機構42を備えるようにした。また、弁体32aの慣性力や、弁体32aの回転動作の減衰力は、上記のように、パルス過給によって効果的にトルクの増大を見込める低エンジン回転数NE領域において、良好な弁体32aの作動を確保するように調整されている。このため、本実施形態の構成によれば、弁体32aに駆動力を与えるアクチュエータを備えなくても、パルス過給が要求される領域において、吸気流れのみを利用した弁体32aの確実な作動を可能とする構成を実現することができる。
実施の形態4.
次に、図8を参照して、本発明の実施の形態4について説明する。
図8は、本発明の実施の形態4のパルス過給機50の構成を示す図である。尚、図8において、上述した図4に示す構成要素と同一の要素については、同一の符号を付してその説明を省略または簡略する。
図8に示すように、本実施形態のパルス過給機50は、弁体32aの可動範囲に対応する部位の吸気通路54の形状に特徴を有している。すなわち、吸気通路54は、弁体32aの回転範囲のうちの一定の範囲で閉弁状態が維持されるような閉弁部54aを有している。言い換えれば、閉弁部54aは、弁体32aの回転動作中に弁体32aの他端が描く軌跡上の所定の範囲に及ぶように形成されている。
パルス過給を行うために、吸気に有効な圧力差を生じさせるには、弁体32aの閉弁状態を一定時間に渡って維持したいという要求がある。そのような要求を上述した図4に示す構成で実現させようとすると、弁体32aを閉弁位置に精密に位置決めする機構や制御が必要となり、パルス過給機の構成の簡素化を十分に達成できなくなる。これに対し、本実施形態の構成によれば、吸気通路54に上記の閉弁部54aを設けることで、弁体32aの動作の過程で、比較的長い範囲で閉弁状態を容易に持続させることができるようになる。このため、吸気制御弁の機構の冗長性を拡大させることができ、また、吸気制御弁の制御機構の簡素化が可能となる。
実施の形態5.
次に、図9を参照して、本発明の実施の形態5について説明する。
図9は、本発明の実施の形態5のパルス過給機60の構成を示す図である。尚、図9において、上述した図8に示す構成要素と同一の要素については、同一の符号を付してその説明を省略または簡略する。
図9に示すように、本実施形態のパルス過給機60は、弁体32aに対して最も大きな吸気負圧による力が作用する吸気通路54の閉弁部54aでのみ、弁体32aに対して減衰力を回転動作の逆方向に作用させる構成(減衰力付与手段)を備えた点を特徴としている。具体的には、回転軸32bの一端に固定された部分歯車62と、この部分歯車62に噛み合わされるギヤを有する回転減衰機構64とが備えられている。部分歯車62は、閉弁部54aによって弁体32aが閉弁状態に維持される期間(減衰区間)に弁体32aが位置しているときにのみ回転減衰機構64と係合するように構成されている。回転減衰機構64は、ここでは、その図示を省略するが、部分歯車62と噛み合わされるギヤの回転軸とその軸受との間に供給される油の粘度によって、所望の減衰力を発揮できるように構成されているものとする。
以上の構成によれば、閉弁部54a以外の区間に弁体32aが位置しているときは、弁体32aは減衰力を受けることがないため、弁体32aの円滑な動作が確保される。一方、閉弁部54aでは、部分歯車62と回転減衰機構64とが係合されることで、弁体32aに適切な減衰力が与えられる。このため、本実施形態の構成によれば、閉弁時に吸気負圧を高めるための時間を、減衰力の適切な調整によって確保することができ、これにより、パルス過給による過給効果を高めることができる。また、閉弁時以外の期間では、弁体32aを迅速に動作させることができ、これにより、吸気抵抗の増加を防止することができる。
実施の形態6.
次に、図10を参照して、本発明の実施の形態6について説明する。
図10は、本発明の実施の形態6のパルス過給機70の構成を示す図である。より具体的には、図10(A)は、吸気制御弁32の回転軸32bの軸方向から見た図を、図10(B)は、図10(A)における矢視Bの方向から見た図を、それぞれ示している。尚、図10において、上述した図8に示す構成要素と同一の要素については、同一の符号を付してその説明を省略または簡略する。
図10に示すように、本実施形態のパルス過給機70は、吸気流れと同一方向に弁体32aが回転するときにのみ減衰力を発生させる回転減衰機構72と、復帰用ばね74とを備える点を除き、上述した図9に示すパルス過給機60と同様に構成されている。具体的には、図10(B)に示すように、回転減衰機構72は、部分歯車62に噛み合わされるギヤ72aと、ギヤ72aの回転軸に減衰力を生じさせる減衰力発生部72bと、ギヤ72aと減衰力発生部72bとの間に配置されたラチェット機構72cとを備えている。
ラチェット機構72cは、ギヤ72aと減衰力発生部72bとの機械的な連結を一方向だけに制限する機構である。より具体的には、ラチェット機構72cは、弁体32aが吸気流れと同一方向に動作する際には、ギヤ72aの回転を減衰力発生部72bに伝達させ、その逆方向に弁体32aが動作する際には、ギヤ72aの回転を減衰力発生部72bに伝達させないように構成されている。このようなラチェット機構72cを介在させる回転減衰機構72によれば、弁体32aが吸気流れと同一方向に動作する場合にのみ、弁体32aに減衰力を与えることができる。
また、図10(A)に示すように、復帰用ばね(弾性部材)74は、弁体32aの他端が吸気下流側を向いている場合に吸気流量が所定値以下となったときに、弁体32aを吸気上流側の開弁位置に復帰させる力を弁体32aに与えるための復帰力付与手段である。復帰用ばね74は、ここではねじりばねが用いられている。復帰用ばね74の一端は、吸気制御弁32の回転軸32bの一端に掛け留められている。復帰用ばね74の他端は、図示を簡略化する吸気系の部品によって位置が規制されている。また、復帰用ばね74は、弁体32aが吸気上流側を向いた位置で開弁状態にあるときに、ばね荷重を受けないように組み付けられている。このような復帰用ばね74によれば、吸気の流れ方向に沿った弁体32aの動作に抗する付勢力を発生させることができる。
以上の構成によれば、吸気行程の終了後に、弁体32aが吸気下流側を向いた開弁状態から当該弁体32aを吸気上流側に向いた開弁状態に戻す動作を、回転減衰機構72による減衰力を働かせないようにしたことと、復帰用ばね74が発するばね力による弾性復元機能を有するようにしたこととにより、確実かつ円滑に行うようにすることができる。このような構成は、吸気負圧による吸気流れのみを利用して吸気制御弁の開閉を行う機構を実現するうえで好適なものである。
実施の形態7.
次に、図11を参照して、本発明の実施の形態7について説明する。
図11は、本発明の実施の形態7のパルス過給機80の構成を示す図である。より具体的には、図11(A)はブレーキ装置82の非作動状態を、図11(B)はブレーキ装置82の作動状態を、図11(C)はブレーキ装置82の概略構成を、それぞれ示している。尚、図11において、上述した図9に示す構成要素と同一の要素については、同一の符号を付してその説明を省略または簡略する。
図11に示すように、本実施形態のパルス過給機80は、回転減衰機構64に代え、弁体32aの回転動作を制動するブレーキ装置(弁停止手段)82を備えた点を除き、上述した実施の形態5におけるパルス過給機60と同様に構成されている。ブレーキ装置82は、図11(A)および図11(B)に示すように、吸気制御弁32の回転軸32bの一端に設けられたブレーキドラム(被制動部材)84と、ブレーキドラム84と対向する一対のブレーキシュー(制動機構)86と、ブレーキシュー86を駆動するブレーキ駆動機構(制動機構)88とを備えている。このようなブレーキ装置82によれば、弁体32aの回転動作中に当該弁体32aの他端が描く軌跡上における所望の位置で、弁体32aの回転動作を停止させることができる。
ブレーキ駆動機構88は、電磁力を利用する機構である。図11(C)に示すように、ブレーキ駆動機構88は、ブレーキシュー86と同軸上に設けられたアーマチャ90と、アーマチャ90と対向する位置に設けられた電磁石92と、アーマチャ90を電磁石92から離れる方向に付勢するコイルばね94とを備えている。電磁石92は、ECU20によって通電および非通電の制御が行われている。
ECU20は、弁体32aの開閉動作を許容する場合には、電磁石92を非通電状態とする。電磁石92が非通電状態とされると、図11(A)に示す状態、すなわち、コイルばね94の付勢力によって、ブレーキシュー86がブレーキドラム84から開放された状態となる。一方、ECU20は、弁体32aの開閉動作を制動する場合には、電磁石92を通電状態とする。電磁石92が通電状態とされると、図11(B)に示す状態、すなわち、コイルばね94の付勢力に打ち勝ってアーマチャ90を電磁石92に引き寄せた状態となる。その結果、ブレーキシュー86をブレーキドラム84に押し付けて、弁体32aの動作を制動させることができる。
本実施形態では、以上の構成を用いて、弁体32aを回転動作させない期間、および弁体32aを閉弁状態に維持させたい期間において、電磁石92を通電状態とする。以上説明した本実施形態の構成によれば、上述した実施の形態5および6のような機械的な構成を用いて、弁体32aの閉弁期間を制御する構成に比して、弁体32aの閉弁期間の制御自由度を向上させることができ、また、経時変化に対するロバスト性を高めることができる。以上のように、本実施形態のシステムによれば、パルス過給による過給性能を向上させることができ、また、ポンプ損失の改善に寄与するシステムを得ることができる。
ところで、上述した実施の形態7においては、電磁力を利用したブレーキ装置82を備えるようにしているが、本発明のブレーキ装置82はこれに限定されるものではなく、例えば、上述した図2に示すような電動モータを利用したアクチュエータ24を備える場合には、そのようなアクチュエータ24を用いた電磁ブレーキであってもよい。また、図11に示す構成に、上述した図10における復帰用ばね74を組み合わせるようにしてもよい。
実施の形態8.
次に、図12を参照して、本発明の実施の形態8について説明する。
図12は、本発明の実施の形態8のパルス過給機100の構成を示す図である。尚、図12において、上述した図10に示す構成要素と同一の要素については、同一の符号を付してその説明を省略または簡略する。
図12に示すように、本実施形態のパルス過給機100は、回転減衰機構64に代え、弁体32aの回転動作に制動力を与えるカム機構102を備えた点を除き、上述した実施の形態5におけるパルス過給機60と同様に構成されている。具体的には、カム機構102は、吸気制御弁32の回転軸32bの一端に固定されたカム104を備えている。カム104は、ベース円部104aとノーズ部104bとを備えている。カム104の外周には、フォロワ106が当接されている。フォロワ106は、一端が静止状態にある吸気系部品に固定された反力生成用ばね108によって、カム104に向けて付勢されている。
カム104とフォロワ106との関係は、図12(B)に示す状態において、すなわち、弁体32aが閉弁部54aに差し掛かった状態において、ノーズ部104bがフォロワ106と接触し始めるように構成されている。また、図12(C)に示す状態において、すなわち、弁体32aが閉弁部54aの終了時点に差し掛かった状態において、フォロワ106がノーズ部104bの頂部を乗り越えるように構成されている。
次に、吸気行程中の弁体32aの開閉動作について説明する。先ず、図12(A)に示す状態において、アクチュエータ24(図2参照)によって弁体32aに駆動力が与えられると、弁体32aが回転動作をし始める。弁体32aが閉弁部54aに達するまでの間は、フォロワ106は、ベース円部104aと接しているため、弁体32aには、フォロワ106からの力は入力されない。次いで、図12(B)に示す状態となると、フォロワ106はノーズ部104bと接触し始める。この際、ノーズ部104bがフォロワ106を押すことで、反力生成用ばね108が圧縮される。この圧縮力は、弁体32aの回転に対する反力となるため、弁体32aが減速させられる。その結果、閉弁時に、弁体32aの前後に生ずる圧力差を効果的に高めることができる。すなわち、本実施形態では、カム機構102は、減衰力付与手段としての機能をも発揮している。
次に、図12(C)に示す状態となり、フォロワ106がノーズ部104bを乗り越えると、反力生成用ばね108の反発力によって、カム104の回転が加速させられる。その結果、弁体32aの開弁動作を加速させることができ、閉弁時に生じた弁体32a前後の圧力差の開放をより迅速に行うことができる。図12(D)は、その後に弁体32aが吸気下流側の開弁位置に達した状態を示している。このように、本実施形態の構成によれば、吸気負圧による力とカムの駆動反力とを利用して、パルス過給の効果を高めることができる。すなわち、本実施形態のカム機構102は、弁体32aが閉弁状態から開弁状態に移行する際の回転動作をアシストするアシスト機構として機能している。
実施の形態9.
次に、図13を参照して、本発明の実施の形態9について説明する。
図13は、本発明の実施の形態9のパルス過給機110の構成を示す図である。尚、図13において、上述した図12に示す構成要素と同一の要素については、同一の符号を付してその説明を省略または簡略する。
図13に示すように、本実施形態のパルス過給機110は、上記図12に示す構成に加え、吸気上流側および吸気下流側における弁体32aの停止位置に、それぞれ弾性部材112、114を備えている点に特徴を有している。より具体的には、吸気下流側における弁体32aの停止位置には、減衰力の小さく反発性に優れた弾性部材(第1弾性体)112が配置されている。一方、吸気上流側における弁体32aの停止位置には、弾性部材112に比して減衰力の大きな弾性部材(第2弾性体)114が配置されている。これらの弾性部材112、114としては、例えば、ゴムや樹脂に用いることができる。
パルス過給機110の構成において、吸気下流側の開弁位置にある弁体32aを再び吸気上流側の開弁位置に確実に復帰させる際には、反力生成用ばね108を再度圧縮させる力が必要となる。そのためには、復帰用ばね74のばね力を十分に高めておくことが必要となる。しかしながら、復帰用ばね74のばね力を過大に高めると、弁体32aを吸気上流側のおける停止位置から吸気負圧を利用して始動させることが困難となる。
これに対し、以上説明した構成によれば、弁体32aが第1回開弁→第1回閉弁→第2回開弁という一連の動作を完了させた際に、弁体32aと弾性部材112とが衝突することになる。そして、その衝突の際に生じた弾性部材112の反発力を、反力生成用ばね108を圧縮させるために利用できるようになる。このため、復帰用ばね74のばね力を過大に高める必要なしに、弁体32aを吸気上流側の開弁位置に戻すことが可能となる。また、吸気上流側の開弁位置に弁体32aが戻る際、弁体32aは、弾性部材112に比して減衰力の高い弾性部材114によって衝突時の衝撃を抑えつつ、速やかに当該開弁位置に停止することができる。また、その衝突時の騒音の発生をも効果的に防ぐことができる。
実施の形態10.
次に、図14を参照して、本発明の実施の形態10について説明する。
図14は、本発明の実施の形態10のパルス過給機120の構成を示す図である。尚、図14において、上述した図8に示す構成要素と同一の要素については、同一の符号を付してその説明を省略または簡略する。また、図14に示す構成に対しても、アクチュエータ24、回転減衰機構64、および復帰用ばね74等の既述した構成を適宜組み合わせることができる。
図12に示すように、本実施形態のパルス過給機120は、吸気上流側の開弁位置からの弁体32aの始動を促すための構成(弁体動作誘発手段)を備えている点に特徴を有している。具体的には、パルス過給機120は、弁体32aに近接した位置に、バタフライ式のパイロット弁(補助弁)122を備えている。パイロット弁122は、弁体32aが吸気上流側の開弁位置にあるときに、弁体32aと同一面上に位置するように設けられている。また、吸気通路124には、弁体32aおよびパイロット弁122を介して、流路の反対側の部位に、弁体32aおよびパイロット弁122と吸気壁部54bとで囲まれる副室126が形成されている。パイロット弁122は、ECU20によって開閉動作が制御される。
本実施形態では、図14(A)に示すように、弁体32aの非作動時には、弁体32aと平行になるように、パイロット弁122の開度が制御される。このため、パイロット弁122の存在によって吸気抵抗が増大するのを抑制することができるとともに、弁体32aが不用意に動作し始めるのを防止することができる。
また、本実施形態では、吸気行程中に、弁体32aを始動させるべき所定のタイミングが到来すると、図14(B)に示すように、パイロット弁122が動作させられる。その結果、副室126内に吸気が導入される。副室126内に吸気が導入されると、弁体32aの下面に作用する動圧を高めることができ、これにより、弁体32aが持ち上がられる。このため、パイロット弁122の開度を制御することによって、弁体32aの回転動作を確実に開始させることができる。
実施の形態11.
次に、図15を参照して、本発明の実施の形態11について説明する。
図15は、本発明の実施の形態11のパルス過給機130の構成を示す図である。尚、図15において、上述した図8に示す構成要素と同一の要素については、同一の符号を付してその説明を省略または簡略する。また、図15に示す構成に対しても、アクチュエータ24、回転減衰機構64、および復帰用ばね74等の既述した構成を適宜組み合わせることができる。
図15に示すように、本実施形態のパルス過給機130は、吸気上流側の開弁位置からの弁体32aの始動を促すための構成として、弁体32aに小さな変位を与えるための小変位アクチュエータ132を備えている。小変位アクチュエータ132は、直線方向に往復運動をすることのできる出力軸132aを有している。出力軸132aは、例えば、電磁力や油圧によって駆動されるものとすることができる。
本実施形態では、弁体32aを回転動作させるべき所定のタイミングが到来すると、図15(A)に示す停止状態にある弁体32aに対して、図15(B)に示すように、小変位アクチュエータ132によって僅かな変位が与えられる。その結果、弁体32aの下面に吸気が導入されることで、弁体32aが持ち上がられる。このため、小変位アクチュエータ132の動作を制御することによって、弁体32aの回転動作を確実に開始させることができる。
実施の形態12.
次に、図16を参照して、本発明の実施の形態12について説明する。
図16は、本発明の実施の形態12のパルス過給機140の構成を示す図である。尚、図16に示す構成においても、アクチュエータ24や復帰用ばね74等の既述した構成を適宜組み合わせることができる。
図16に示す構成は、吸気通路144の形状に特徴を有している。すなわち、吸気通路144は、弁体32aの先端部が回転時に描く軌跡上において、流路を閉塞する閉弁部144aを2箇所に備えている。より具体的には、これらの閉弁部144aは、弁体32aの回転位置が吸気流れに対して垂直となる状態(図16(C)に示す状態)に前後する位置に設けられている。
以上の構成によれば、弁体32aが一方向に回転動作する間に、次のような機能を得ることができる。すなわち、先ず、吸気行程の開始時においては、図16(A)に示すように、弁体32aは、吸気上流側の開弁位置に位置している。この状態にある弁体32aに力が与えられると、吸気負圧を利用して、弁体32aが回転し始める。
弁体32aが図16(B)に示す閉弁部144aの位置にまで回転すると、流路が閉塞される(第1回閉弁)。弁体32aが更に回転することで、2つの閉弁部144aの間に弁体32aが位置するようになると、再び流路は開放状態となる(第2回開弁)。
その後、弁体32aがもう一方の閉弁部144aの位置にまで回転すると、流路は再び閉塞される(第2回閉弁)。そして、弁体32aが更に回転すると、流路は再び開放され、その後、弁体32aは吸気下流側の開弁位置(第3回開弁)に達する。
以上説明した通り、本実施形態の構成によれば、弁体32aが一方向に回転動作する間に、第1回開弁→第1回閉弁→第2回開弁→第2回閉弁→第3回開弁という一連の動作を実現することができる。そして、本実施形態の構成によれば、そのような弁体32aの一連の動作を、弁体32aの回転方向が吸気流れの方向に逆らうようになることはなく、同一方向とすることができる。このため、弁体32aの上記一連の動作に対して、吸気流れを有効に利用させることができ、大きな駆動力を必要とすることなく、パルス過給弁の応答性の改善を図ることができる。
また、以上の構成は、以下のような制御を応答性良く行うのに適している。すなわち、例えば、以上の構成を用いて、吸気行程中に、第1回開弁→第1回閉弁→第2回開弁→第2回閉弁という一連の動作を行わせるようにした場合には、先ず、第1回閉弁によって弁体32aの前後に生成された圧力差を利用して、第2回開弁時にパルス過給を行うことができる。そして、その後に第2回閉弁を実行することとすれば、吸気弁16の閉弁タイミングに関係なく、吸気ポート14pに吸気が吹き返されるのを有効に防ぐことができる。
更に、以上の構成を用いて、吸気行程中に、第1回開弁→第1回閉弁→第2回開弁→第2回閉弁→第3回開弁という一連の動作を行わせるようにした場合には、第1回閉弁と第2回開弁との組み合わせと、第2回閉弁と第3回開弁との組み合わせとによって、1回の吸気行程中に、パルス過給を2回に分割して行うことができるようになる。このような手法によれば、ポンプ損失を過大に生じさせることなく、パルス過給を行うことが可能となる。
ところで、上述した実施の形態12においては、閉弁部144aを2箇所に設けることとしているが、このような閉弁部144aのそれぞれを、上記図8に示すような閉弁部54aのような一定の閉弁区間を有するものとしてもよい。
実施の形態13.
次に、図17を参照して、本発明の実施の形態13について説明する。
図17は、本発明の実施の形態13のパルス過給機150の構成を示す図である。尚、図17に示す構成においても、アクチュエータ24や復帰用ばね74等の既述した構成を適宜組み合わせることができる。
図17に示す構成は、吸気通路154の形状に特徴を有している。すなわち、吸気通路154は、上述した図16に示す構成と同様に、弁体32aの先端部が回転時に描く軌跡上において、流路を閉塞する閉弁部154aを2箇所に備えている。本実施形態の場合は、図16に示す構成と異なり、弁体32aの可動角度が180°より大きくなるように設定されている。そして、吸気通路154は、吸気制御弁32の回転軸32bが配置された部位が内側となるように大きく屈曲された屈曲部154bを備えている。
図17(A)乃至図17(E)の各図は、順に、第1回開弁、第1回閉弁、第2回開弁、第2回閉弁、および第3回開弁に対応している。弁体32aの回転時の動作は、基本的に上記図16に示す構成の場合と同様であるため、ここではその詳細な説明を省略する。
上述した図16に示す構成の場合には、第2回開弁時には、弁体32aが吸気の流れ方向に対して垂直方向を向くようになり、流路を弁体32aが遮るようになってしまう。その結果、吸気抵抗の増大が懸念される。これに対し、本実施形態の構成によれば、回転軸32bが設けられた部位が内側となるように滑らかに屈曲された吸気通路154を有している。このため、図17(C)に示す状態においても、吸気の流れ方向と弁体32aとの角度を浅くすることができ、吸気が弁体32aを大きく回り込ませるようにすることができる。また、流路の急激な断面積変化を無くすことができる。このため、吸気の乱れを抑制することができ、吸気抵抗の増大を効果的に回避することができる。
実施の形態14.
次に、図18を参照して、本発明の実施の形態14について説明する。
図18は、本発明の実施の形態14のパルス過給機160の構成を示す図である。尚、図18に示す構成においても、アクチュエータ24や復帰用ばね74等の既述した構成を適宜組み合わせることができる。
図18に示す構成は、吸気通路164に設けられた2箇所の閉弁部164aのそれぞれの近傍に、その周辺の部位に比して流路断面積を拡張された拡張部164cが設けられている点を除き、上述した図17に示す構成と同様の構成を有している。
以上の構成によれば、閉弁部164aの前後において、弁体32aと吸気通路164との間で、流路が急激に絞られる期間を少なくすることができる。このため、吸気抵抗の増大を効果的に回避することができる。
実施の形態15.
次に、図19を参照して、本発明の実施の形態15について説明する。
図19は、本発明の実施の形態15の構成を示す図である。尚、図19において、上述した図17に示す構成要素と同一の要素については、同一の符号を付してその説明を省略または簡略する。
図19に示すように、本実施形態の構成は、パルス過給機150内の流路と、その下流の吸気通路154(吸気ポート154p)との接続の仕方に特徴を有している。具体的には、吸気通路154の屈曲部154bに弁体32aが配置されているパルス過給機150において、吸気通路154における当該屈曲部154bの外側の部位が吸気ポート154pにおけるスワール外周部172と接続されるように構成されている。
以上の構成によれば、屈曲部154bの外側を通過する際に流速が増加した吸気の成分を、吸気ポート154pのスワール外周側(シリンダの外周側)に導くことができる。このため、パルス過給の実行時に、スワール比を効果的に高めることができる。
実施の形態16.
次に、図20および図21を参照して、本発明の実施の形態16について説明する。
図20は、本実施形態の吸気制御弁32の開閉を制御するアクチュエータ180の構成を、吸気制御弁32の回転軸32bの軸方向から見た図である。図20に示すアクチュエータ180は、上述したアクチュエータ24と同様に、電動モータが用いられているものとする。アクチュエータ180の出力ギヤ24aは、従動ギヤ22dと噛み合わされている。従動ギヤ22dは、吸気制御弁32の回転軸32bの一端に固定されている。尚、アクチュエータ180は電動モータに限らず、例えば、電磁アクチュエータであってもよい。
また、図20に示すように、アクチュエータ180は、ECU20によって制御される負荷制御回路182を備えている。負荷制御回路182は、負荷抵抗182aと、当該負荷制御回路182を開閉するスイッチ182bとを備えている。このような構成によれば、ECU20が必要に応じて、スイッチ182bをON状態とすることで、アクチュエータ(電動モータ)180を、回転動作中の弁体32aの回転力を電力として回収する発電機として機能させることができる。この状態(ここでは、「電力回収状態」と称する)では、アクチュエータ180は、弁体32aに減衰力を与えることができる。
図21は、弁体32aが開閉動作を行う際に実行されるアクチュエータ180の制御を説明するための図である。尚、ここでは、パルス過給機の全体的な構成自体は、上述した図17に示すパルス過給機150を利用して説明している。しかしながら、ここで説明される制御は、上述した他の実施の形態の構成に対しても適用可能なものである。
ECU20は、図21(A)に示す第1回開弁を開始させるべき所定のタイミングt0が到来すると、弁体32aの開き動作をアシストするために、アクチュエータ180を駆動させる。その後、ECU20は、弁体32aが図21(B)に示す第1回閉弁位置に達する前の所定のタイミングt1で、弁体32aの回転動作を減衰させるために、アクチュエータ180の制御状態を、駆動状態から電力回収状態に切り換える。この場合の電力回収状態は、弁体32aが第1回閉弁位置を通過した後の第2回開弁動作(図21(C)参照)中の所定のタイミングt2まで実行される。
弁体32aが上記のタイミングt2に達すると、ECU20は、弁体32aの回転動作をアシストするために、アクチュエータ180の制御状態を、再び電力回収状態から駆動状態に切り換える。この場合の駆動状態は、弁体32aが図21(D)に示す第2回閉弁位置に達する前の所定のタイミングt3まで実行される。
弁体32aが上記のタイミングt3に達すると、ECU20は、弁体32aの回転動作を減衰させるために、アクチュエータ180の制御状態を、再び駆動状態から電力回収状態に切り換える。この場合の電力回収状態は、弁体32aが第2回閉弁位置を通過した後の第3回開弁動作(図21(E)参照)中の所定のタイミングt4まで実行される。
弁体32aが上記のタイミングt4に達すると、ECU20は、弁体32aの回転動作をアシストするために、第3回開弁動作が終了するタイミングt5まで、アクチュエータ180の制御状態を、再び電力回収状態から駆動状態に切り換える。
以上説明した制御によれば、アクチュエータ180の駆動力を補助動力として使用することによって、弁体32aの開閉動作を適切なタイミングで行うようにすることができる。また、第1回閉弁動作時および第2回閉弁動作時において、アクチュエータ180が電磁ブレーキとして使用されることで、弁体32aの回転動作が減衰される。その結果、パルス過給を行うために有効な吸気負圧を生じさせることができる。そして、上記の電力回収状態では、弁体32aの前後に生じた吸気の差圧と弁体32aの慣性力とを利用した発電を行うことができ、これにより、アクチュエータ180の電力収支を改善することができる。
以上のように、本実施形態の制御によれば、アクチュエータ180を発電機として機能させることにより、吸気制御弁32の作動により生じた内燃機関10のポンプ損失の一部を電力として回収することができるようになる。これにより、車両全体の効率(燃費)を改善することができる。
ところで、上述した実施の形態16においては、弁体32aに第1回開弁→第1回閉弁→第2回開弁→第2回閉弁→第3回開弁という一連の動作を行わせる場合を例にとって説明を行ったが、本実施形態の制御は、このような開閉パターンに限らず、第1回開弁→第1回閉弁→第2回開弁→第2回閉弁という一連の動作を行う場合、第1回開弁→第1回閉弁→第2回開弁という一連の動作を行う場合、或いは、閉弁→開弁という一連の動作を行う場合に対しても適用することができる。
また、第1回開弁→第1回閉弁→第2回開弁→第2回閉弁という一連の動作を行う場合において、第2回閉弁状態では、弁体32aより下流側の吸気ポート14pの圧力が正圧になることがある。そのような正圧が生じている状況下において、当該正圧によって弁体32aを吸気上流側に回転させようとする力が弁体32aの慣性力よりも強い場合には、弁体32aに対して何らの力が与えられていないと、弁体32aが吸気上流側に回転させられてしまう。このような状況となった場合に、既に、吸気弁16が閉弁されている場合には、筒内の空気充填量が減少することはないため、弁体32aを電力回収状態として、弁体32aが吸気上流側に押し戻される力を利用して発電するようにしてもよい。一方、このような状況となった場合に、未だ吸気弁16が閉弁されていないようなバルブタイミングが採用されている運転状態では、弁体32aが開くことによって筒内に充填された空気が吸気上流側に逆流するのを確実に防止するために、弁体32aを電力回収状態ではなく駆動状態としてもよい。
尚、上述した実施の形態16においては、弁体32aが閉弁部54aの近傍に位置しているときに、ECU20がアクチュエータ180を発電機として機能させることにより前記第24の発明における「電力回収実行手段」が実現されている。
本発明の実施の形態1のパルス過給機が組み込まれた内燃機関を示す図である。 図1に示すパルス過給機の構成を概略的に示す図である。 図2に示す弁体の動作を説明するための図である。 本実施の形態2のパルス過給機の構成を概略的に示す図である。 本発明の実施の形態3のパルス過給機の構成を示す図である。 吸気制御弁の回転軸の周辺の構造を説明するための図である。 内燃機関のトルクTとエンジン回転数NEとの関係を表した図である。 本発明の実施の形態4のパルス過給機の構成を示す図である 本発明の実施の形態5のパルス過給機の構成を示す図である。 本発明の実施の形態6のパルス過給機の構成を示す図である。 本発明の実施の形態7のパルス過給機の構成を示す図である。 本発明の実施の形態8のパルス過給機の構成を示す図である。 本発明の実施の形態9のパルス過給機の構成を示す図である。 本発明の実施の形態10のパルス過給機の構成を示す図である。 本発明の実施の形態11のパルス過給機の構成を示す図である。 本発明の実施の形態12のパルス過給機の構成を示す図である。 本発明の実施の形態13のパルス過給機の構成を示す図である。 本発明の実施の形態14のパルス過給機の構成を示す図である。 本発明の実施の形態15の構成を示す図である。 本発明の実施の形態16の吸気制御弁の開閉を制御するアクチュエータの構成を、吸気制御弁の回転軸の軸方向から見た図である。 弁体が開閉動作を行う際に実行されるアクチュエータの制御を説明するための図である。
符号の説明
10 内燃機関
14、34、54、124、144、154、164 吸気通路
14a、34a、54a、144a、154a、164a 閉弁部
14p、154p 吸気ポート
16 吸気弁
18、30、40、50、60、70、80、100、110、120、130、140、150、160 パルス過給機
20 ECU(Electronic Control Unit)
22、32 吸気制御弁
22a、32a 弁体
22b、32b 回転軸
24、180 アクチュエータ
42 ロック機構
62 部分歯車
64、72 回転減衰機構
72c ラチェット機構
74 復帰用ばね
82 ブレーキ装置
84 ブレーキドラム
86 ブレーキシュー
88 ブレーキ駆動機構
102 カム機構
104 カム
104a ベース円部
104b ノーズ部
106 フォロワ
108 反力生成用ばね
112、114 弾性部材
122 パイロット弁
126 副室
132 小変位アクチュエータ
154b、164b 屈曲部
164c 拡張部
172 スワール外周部
182 負荷制御回路

Claims (24)

  1. 弁体と当該弁体の一端に固定された回転軸とを有し、吸気動作中においては前記弁体が前記回転軸を中心として吸気の流れ方向に沿って一方向に動作するように構成された吸気制御弁と、
    前記吸気制御弁が配置され、前記弁体の回転動作中に当該弁体の他端が描く軌跡上に、前記弁体との間で流路を閉塞するように形成された閉弁部を少なくとも1つ備える吸気通路と、
    を備えることを特徴とするパルス過給機。
  2. 前記吸気制御弁は、前記吸気通路の中央部に2本並行して配置された前記回転軸を有し、これら2つの前記回転軸に対応する前記弁体のそれぞれは、前記弁体の他端を吸気上流側に吸気の流れと平行するように向けた位置から、当該他端を吸気下流側に吸気の流れと平行するように向けた位置までを回転範囲としていることを特徴とする請求項1記載のパルス過給機。
  3. 前記吸気制御弁は、前記吸気通路の壁部に近接して配置された前記回転軸を有し、当該回転軸に対応する前記弁体は、当該弁体の他端を吸気上流側に吸気の流れと平行するように向けた位置から、当該他端を吸気下流側に吸気の流れと平行するように向けた位置までを回転範囲としていることを特徴とする請求項1記載のパルス過給機。
  4. 内燃機関のエンジン回転数が所定値以上である場合に、前記弁体を開弁位置に保持する弁保持手段を更に備えることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載のパルス過給機。
  5. 前記吸気通路の前記閉弁部は、前記軌跡上の所定の範囲に及ぶように形成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項記載のパルス過給機。
  6. 前記弁体が吸気の流れ方向に沿って一方向に動作する際に、前記所定の範囲の少なくとも一部の減衰区間において、前記弁体の回転動作に減衰力を与えるように構成された減衰力付与手段を更に備えることを特徴とする請求項5記載のパルス過給機。
  7. 前記減衰力付与手段は、前記減衰力を発生させる減衰機構と、前記回転軸に固定され前記弁体が前記減衰区間内に位置しているときにのみ前記減衰機構と係合する部分歯車と、を備えることを特徴とする請求項6記載のパルス過給機。
  8. 前記減衰力付与手段は、前記弁体が吸気の流れ方向と逆方向に動作する際には、前記弁体に対して前記減衰機構の前記減衰力を伝達させないようにするラチェット機構を、前記減衰機構と前記部分歯車との間に介在させたことを特徴とする請求項7記載のパルス過給機。
  9. 前記弁体の他端が吸気下流側を向いている場合に吸気流量が所定値以下となったときに、前記弁体を吸気上流側の開弁位置に復帰させる力を当該弁体に与える復帰力付与手段を更に備えることを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項記載のパルス過給機。
  10. 前記復帰力付与手段は、吸気の流れ方向に沿った前記弁体の動作に抗する付勢力を発する弾性部材であることを特徴とする請求項9記載のパルス過給機。
  11. 前記弁体の回転動作を、前記軌跡上の所定の位置で停止させる弁停止手段を更に備えることを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項記載のパルス過給機。
  12. 前記弁停止手段は、前記回転軸に固定された被制動部材と、当該被制動部材と対向して配置され当該被制動部材の回転を制動させる制動機構と、を備えることを特徴とする請求項11記載のパルス過給機。
  13. 前記弁停止手段は、電磁ブレーキであることを特徴とする請求項11記載のパルス過給機。
  14. 前記弁体が閉弁状態から開弁状態に移行する際の回転動作をアシストするアシスト機構を更に備えることを特徴とする請求項1乃至13の何れか1項記載のパルス過給機。
  15. 前記アシスト機構は、前記回転軸に固定されたカムと、当該カムに当接するフォロワと、当該フォロワを前記カムに押し当てる付勢力を発するばねとを備え、前記弁体が閉弁状態から開弁状態に移行する際に、前記フォロワが前記カムの頂部を乗り越えるように構成されていることを特徴とする請求項14記載のパルス過給機。
  16. 前記吸気通路は、前記弁体の吸気上流側の開弁位置に配置された第1弾性体と、前記弁体の吸気下流側の開弁位置に配置され前記第1弾性体に比して小さな減衰力を有する第2弾性体と、を備えることを特徴とする請求項1乃至15の何れか1項記載のパルス過給機。
  17. 前記弁体の回転動作開始を促す弁体動作誘発手段を更に備えることを特徴とする請求項1乃至16の何れか1項記載のパルス過給機。
  18. 前記弁体動作誘発手段は、吸気上流側の開弁位置にある前記弁体より上流側に配置された補助弁と、前記弁体が吸気上流側の開弁位置にあるときに前記弁体と前記補助弁と前記吸気通路の壁部とで囲まれる空間を形成する副室と、を前記吸気通路に備えることを特徴とする請求項17記載のパルス過給機。
  19. 前記弁体動作誘発手段は、前記回転軸より上流に配置され前記弁体が吸気上流側の開弁位置にあるときに前記弁体に小さな変位を与えるアクチュエータであることを特徴とする請求項17記載のパルス過給機。
  20. 前記吸気通路は、前記回転軸が設けられた部位が内側となるように屈曲された屈曲部を備えることを特徴とする請求項1、または3乃至19の何れか1項記載のパルス過給機。
  21. 前記吸気通路における前記屈曲部の外側の部位が、前記吸気制御弁の下流側の前記吸気通路におけるスワール外周側の部位に接続されていることを特徴とする請求項20記載のパルス過給機。
  22. 前記吸気通路における前記閉弁部近傍の部位は、その周辺部位に比して流路断面積が拡張されていることを特徴とする請求項1乃至21の何れか1項記載のパルス過給機。
  23. 回転動作中の前記弁体の回転力を電力として回収する発電機を更に備えることを特徴とする請求項1乃至22の何れか1項記載のパルス過給機。
  24. 回転動作中の前記弁体が前記閉弁部近傍に位置しているときに、前記発電機を作動させる電力回収実行手段を更に備えることを特徴とする請求項23記載のパルス過給機。
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