JP2010174762A - 内燃機関の可変圧縮比装置 - Google Patents

内燃機関の可変圧縮比装置 Download PDF

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Abstract

【課題】圧縮比の応答性と保持性の両立を図る。
【解決手段】可変圧縮比機構20は、可動ピストン23のシリンダ21の軸方向に沿う移動に伴って機関圧縮比を変化させる。可動ピストン23が高圧縮比側のストッパ45に突き当てられた高圧縮比状態では、可変圧縮比機構20側より可動ピストン23へ作用する低圧縮比側への入力荷重のピーク値Finが、付勢バネ44による高圧縮比側への付勢荷重Fsprに比して、低負荷時には小さく、高負荷時には大きなものとなる。高圧縮比・低負荷時には、入力荷重のピーク値Finを上回る高圧縮比側への付勢荷重Fsprにより可動ピストン23がストッパに押し付けられ、急加速時には、負荷の増加に伴い低圧縮比側への入力荷重のピーク値Finが付勢荷重Fsprを上回り、可動ピストン23が低圧縮比側へ押される。
【選択図】図1

Description

本発明は、可動ピストンの位置に応じて機関圧縮比を変化させる可変圧縮比機構を備えた内燃機関の可変圧縮比装置に関する。
特許文献1に記載されているように、内燃機関の機関圧縮比を可変とする可変圧縮比機構は、一般に、電力や油圧を駆動源とするアクチュエータによって駆動・保持され、低負荷時には熱効率向上のために高圧縮比となり、高負荷時にはノッキング回避のために低圧縮比となるように、アクチュエータの動作が制御される。
特開2004−150353号公報
高圧縮比の設定が用いられる低負荷での運転状態から、運転者によるアクセルペダルの踏込操作に応じて機関負荷(機関トルク)を増加させる加速時のように、低負荷から高負荷への移行に伴い、機関圧縮比を高圧縮比側から低圧縮比側へ変化させる場合、機関圧縮比の低圧縮比化が機関負荷の増加に対して遅れると、ノッキングの発生頻度が高くなる。特に、可変圧縮比機構を駆動・保持するアクチュエータがサーボモータ等の電動アクチュエータである場合、アクセルペダルの踏込操作等による加速開始要求に応じてECU(エンジンコントロールユニット)から圧縮比可変指令値をアクチュエータが受け取るまでの間に不可避的に例えば数十ミリ秒程度の時間遅れがあり、また、アクチュエータの駆動開始直後におけるモータや減速装置のイナーシャによる回転上昇遅れ等が存在することから、低圧縮比側への応答速度を高めることは難しい。
ノッキングの発生を抑えるために、例えば低速低負荷時における機関圧縮比の設定を予め低圧縮比化すると、この圧縮比低下分、燃費向上効果が低下してしまう。また、ノッキングの発生を抑えるために点火時期のリタードを行うと、加速中に十分なトルクを発生させることができなくなり、加速性能が低下する。
上記の特許文献1では、低圧縮比側への応答性を高めるために、可変圧縮比機構の制御軸を駆動する電動アクチュエータ(サーボモータ)の他に、制御軸を低圧縮比側へ付勢するスプリングを設けている。しかしながら、このようにスプリングを用いて低圧縮比側への応答性を高めると、制御軸を高圧縮比の位置に保持する際に、スプリングの付勢荷重に抗して制御軸を高圧縮比位置に保持しなければならず、圧縮比の保持性が低下し、あるいはアクチュエータの大型化や消費エネルギーの増加を招いてしまう。
更に、アクチュエータには可変圧縮比機構側から燃焼圧や慣性力等に起因する入力荷重が作用するため、この入力荷重に抗して可変圧縮比機構を駆動・保持する必要があり、アクチュエータの大型化を招くことなく、圧縮比の応答性と保持性とを両立することは難しい。
可変圧縮比機構は、ハウジングのシリンダ内に往復移動可能に配設された可動ピストンと機械的に連結され、可動ピストンのシリンダ軸方向に沿う移動に伴って機関圧縮比を変化させる。この可変圧縮比機構側から可動ピストンへ作用する入力荷重と逆方向に可動ピストンを付勢する付勢バネ等の付勢手段が設けられる。
そして第1の発明は、上記可動ピストンが最も高圧縮比側に位置し、上記ハウジングのストッパに突き当てられた高圧縮比状態では、上記可変圧縮比機構側より可動ピストンへ作用する低圧縮比側への入力荷重のピーク値が、上記付勢手段により可動ピストンへ作用する高圧縮比側への付勢荷重に比して、低負荷時には小さく、高負荷時には大きいものである。
この場合、例えば高圧縮比の設定を用いる低負荷運転時には、入力荷重のピーク値を上回る高圧縮比側への付勢荷重によって、可動ピストンがハウジングのストッパに押し付けられた高圧縮比状態に保持され、可動ピストンのがたつきが抑制され、圧縮比の保持性が向上する。このため、可動ピストンのがたつきによるストッパとの衝突が繰り返されることによる異音の発生が抑制されるとともに、圧縮比の変動によるエネルギー損失(燃費低下)や運転性の低下を抑制することができる。
一方、このような高圧縮比・低負荷での運転状態から、アクセルペダルの踏込操作等により機関負荷を高負荷側へ変化させる加速時には、機関負荷の増加に伴い、低圧縮比側への入力荷重のピーク値が付勢荷重よりも大きくなって、可動ピストンを低圧縮比側へ押し込むこととなり、可動ピストンの低圧縮比側への応答性が向上する。このように、可動ピストンによる圧縮比の応答性と保持性とを高いレベルで両立することができる。
第2の発明は、可変圧縮比機構の制御軸と可動ピストンとを連結するリンク列が、上記コントローフシャフトを支点とするレバーと、このレバーの先端に一端が連結されたレバーリンクと、を有し、上記可動ピストンの位置に応じて、上記レバーとレバーリンクとのなす角度が変化するものである。
レバーとレバーリンクとのなす角度によって、内燃機関の燃焼圧や慣性力等に起因して制御軸へ作用する制御軸トルクの大きさに対し、この制御軸トルクによりリンク列を介して可動ピストンへ作用する入力荷重の大きさが変化する。つまり、リンク列の設定によって、可動ピストンの位置に応じて可動ピストンへ作用する入力荷重の大きさを適宜に変化させることができる。このために、入力荷重と付勢荷重とにより最終的に可動ピストンへ作用する力の向きやその大きさを、可動ピストンの位置すなわち機関圧縮比に応じて適宜なものとすることで、可動ピストンによる機関圧縮比の応答性と保持性の両立を図ることが可能となる。
このように本発明によれば、可動ピストンによる機関圧縮比の応答性と保持性の両立を図ることができる。
本発明に係る内燃機関の可変圧縮比装置の一実施例を示す構成図。 二位置切換弁を用いた実施例の高圧縮比状態(A)及び低圧縮比状態(B)における構成図。 三位置切換弁を用いた実施例の高圧縮比状態(A),低圧縮比状態(B)及び中圧縮比状態における構成図。 (A)が加速時における圧縮比や荷重等の変化の一例を示すタイミングチャート(A)、(B)が(A)の領域R1における圧縮比とピストン変位を示すタイミングチャート。 低負荷時(A)及び高負荷時(B)におけるピストン変位に対する荷重変化の3つの例を示す特性図。 加速時における圧縮比や荷重等の変化を示すタイミングチャート。 ピストン変位に対する荷重変化の一例を示す特性図。 高圧縮比(A)及び低圧縮比(B)におけるリンク構成の一例を示す構成図。 ピストン変位に対する荷重変化の他の例を示す特性図。 加速時における圧縮比や荷重等の変化の他の例を示すタイミングチャート。 ピストン変位に対する荷重変化の他の例を示す特性図。 加速時における圧縮比や荷重等の変化の他の例を示すタイミングチャート。 高圧縮比(A)及び低圧縮比(B)におけるリンク構成の他の例を示す構成図。 ピストン変位に対する荷重変化の他の例を示す特性図。 高圧縮比(A)及び低圧縮比(B)におけるリンク構成の他の例を示す構成図。 ピストン変位に対する荷重変化の他の例を示す特性図。 アクチュエータを併用した可変圧縮比装置の一実施例を示す構成図。
以下、本発明の好ましい実施の形態を図面に基づいて説明する。図1及び図2を参照して、可変圧縮比機構10は、複リンク式ピストン−クランク機構を利用し、そのリンク構成の一部を動かすことによりピストン上死点位置を変化させ、内燃機関の機械的な圧縮比つまり公称圧縮比を変化させるものであり、その基本構造は特開2003−322036号公報等により公知であるため、ここでは簡単な説明にとどめる。なお、図では簡略的に各リンクのリンク中心線のみを描いている。
可変圧縮比機構10は、内燃機関のクランクシャフト11のクランクピン12に回転可能に取付けられたロアリンク13と、このロアリンク13の一端と内燃機関のピストン(燃焼室ピストン)14とを連結するアッパリンク15と、シリンダブロック等の機関本体側に回転可能に支持される制御軸16と、この制御軸16の回転中心に対して偏心して設けられた偏心軸部17と、一端がロアリンク13に連結され、他端が偏心軸部17に回転可能に取付けられた制御リンク18と、を有している。制御軸16が回転すると、制御リンク18を介してロアリンク13の運動拘束条件が変化し、ピストン14の上死点位置や下死点位置の変化を伴って、機関圧縮比(公称圧縮比)が変化する。
油抜機構20は、シリンダ21が形成されたハウジング22と、シリンダ21内に往復移動可能に取付けられた可動ピストン23と、を有し、この可動ピストン23によりシリンダ21内に第1油室24と第2油室25とが液密に画成されている。つまり、可動ピストン23によりシリンダ21内部が第1油室24と第2油室25とに仕切られている。
可動ピストン23と制御軸16とはレバー41及びレバーリンク42からなるリンク列によって機械的に連結されている。レバー41は、制御軸16に固定され、制御軸16の回転中心を支点として揺動する。レバーリンク42は、一端がレバー41の先端に回転可能に連結され、他端がハウジング22より突出する可動ピストン23のピストンロッド43の先端に回転可能に連結されている。可動ピストン23がシリンダ21の軸方向に沿って図の右方向つまり高圧縮比側へ移動すると、制御軸16が反時計回りに回転して、機関圧縮比が高くなり、可動ピストン23がシリンダ21の軸方向に沿って図の左方向つまり低圧縮比側へ移動すると、制御軸16が時計回りに回転して、機関圧縮比が低くなる。
シリンダ21の第1油室24内には、可動ピストン23を高圧縮比側、つまり可変圧縮比機構10側から可動ピストン23へ作用する入力荷重(のピーク値)Finの方向と逆方向へ可動ピストン23を付勢する付勢手段としてのコイルスプリングである付勢バネ44が設けられている。可動ピストン23は、最も高圧縮比側へ移動した高圧縮比の状態では、ハウジング22に設けられたストッパ45に突き当てられ、その位置が機械的に規制・制限される。ストッパ45は、図示の例では可動ピストン23との衝突時の衝撃緩和や耐久性を考慮してゴムや金属等の適宜な材質からなるハウジング22と別部材により構成しているが、ストッパ45をハウジング22に一体的に設け、つまりハウジング22の壁面をストッパとして用いてもよい。
また、油抜機構20は、第1油室24に作動油を供給する第1入管路26と、第1油室24から作動油を排出する第1抜管路27と、第2油室25に作動油を供給する第2入管路28と、第2油室25から作動油を排出する第2抜管路29と、を有し、かつ、各管路26〜29にそれぞれ逆止弁30,31,32,33が設けられている。また、第1抜管路27及び第2抜管路29を開閉する切換弁34が、逆止弁31,33とシリンダ21との間に設けられている。この切換弁34は、ソレノイド35の励磁状態によりリターンスプリング37のバネ力に抗してスプール36の位置を2位置に切換える二位置切換弁型のソレノイドバルブであり、上記ソレノイド35の励磁状態は制御部38からの制御信号により機関運転状態に応じて制御される。
図2(A)に示すように、ソレノイド35が無励磁状態であるときには、リターンスプリング37のバネ力によりスプール36が図の左側に移動した第1の位置とされ、第1抜管路27が閉,第2抜管路29が開とされる。これにより、第1油室24内の作動油が排出されることなく、第2抜管路29を通して第2油室25内の作動油のみが排出されるため、可動ピストン23は低圧縮比側への移動が抑制・防止され、実質的に高圧縮比側への移動のみが許容される形となり、後述するように可動ピストン23へ作用する荷重によって、最終的にはストッパ45に突き当てられた高圧縮比状態となる。
なお、後述するように、可動ピストン23へ作用する荷重の合計が左右に反転する交番荷重となる場合(図4の荷重F参照)には、シリンダ21と可動ピストン23の隙間等を介して第1油室24から漏れる作動油の分だけ、可動ピストン23が図の左側へ微小に移動し、再び右側のストッパ45に突き当たる位置まで戻る動きを繰り返すこととなる。
一方、図2(B)に示すように、ソレノイド35を励磁すると、スプール36が図の右側へ移動した第2の位置とされ、第1抜管路27が開,第2抜管路29が閉とされる。これにより、第2油室25内の作動油が排出されることなく、第1抜管路27を通して第1油室24内の作動油のみが排出されるため、可動ピストン23は高圧縮比側への移動が抑制・防止され、実質的に低圧縮比側への移動のみが可能となる。ここで、ストッパ45に突き当てられた高圧縮比状態での高負荷時には、後述するように低圧縮比側への入力荷重(のピーク値)Finが付勢バネ44による付勢荷重Fsprを上回ることとなるために、可動ピストン23を速やかに低圧縮比側つまり図の左側へ移動させることができる。
なお、ソレノイド35を励磁状態に保持すると、第2油室25の作動油を抜くことができないので、可動ピストン23は図2(B)に示す所定の低圧縮比位置の近傍で微小振動を繰り返すこととなる。ソレノイド35を励磁から無励磁に切り換える場合は、これと逆の動きとなる。
図3は、切換弁として、図2の二位置切換弁型のものに代えて、三位置切換型のソレノイドバルブ34Aを用いた例を示している。この三位置切換弁34Aでは、スプール36の切換位置として、上記第1の位置(A)及び第2の位置(B)に加え、第3の位置(C)が追加されている。なお、第1の位置(A)及び第2の位置(B)の挙動については上述した二位置切換弁34を用いた場合と同様である。
第3の位置(C)では、第1抜管路27と第2抜管路29の双方が閉とされる。これによって、第1油室24及び第2油室25のいずれからも作動油が排出されず、可動ピストン23を所定の中間位置に保持し、機関圧縮比を適宜な中間の中圧縮比に保持することができる。
このように、油抜機構20は、一般的なアクチュエータのように油圧や電力によりピストンを動かすものではなく、可動ピストン23に作用する入力荷重Finや付勢バネ44による付勢荷重Fsprにより可動ピストン23を動かし、切換弁34により抜管路27,29の開閉を切り換えることによって、可動ピストン23の一方又は双方への移動を抑制・防止して、可動ピストン23を所定位置に保持させるものである。従って、入管路26,28を介して油室24,25へ供給される作動油は、加圧されている必要はなく、大気圧程度のものであっても良い。
図1を参照して、可動ピストン23へ作用する荷重について説明する。可動ピストン23には、主として3つの力すなわち荷重Fin,Fspr,Foilが作用する。内燃機関が発生する燃焼荷重によって、可変圧縮比機構10の制御軸16には低圧縮比方向(時計回り方向)のトルクTcsftが発生し、そのトルクTcsftがレバー41及びリンクレバー42を伝わって、可動ピストン23にシリンダ21の軸方向に沿う低圧縮比側(図の左側)への入力荷重Finとして作用する。
この入力荷重Finは、制御軸トルクTcsftの大きさに対し、レバー41,レバーリンク42の長さ及び両者41,42のなす角度α等によって定まる増幅率(α(x))を乗じることで表される。ここで、可動ピストン23の位置(ストッパ45に突き当てられたストッパ位置から低圧縮比側への変位)xによって、レバー41とレバーリンク42のなす角度αが変わるので、増幅率(α(x))は可動ピストン23の変位xの関数となる。つまり、このリンク構成によれば、可動ピストン23の変位xすなわち機関圧縮比に応じて、制御軸トルクTcsftに対する入力荷重Finの大きさが変化する。
なお、燃焼荷重の大きさは時々刻々と変化するので、入力荷重Finも時々刻々と変化するが、ここでは主に入力荷重の最大値つまりピーク値を用いて説明する。
次に、付勢バネ44によって、可動ピストン23には高圧縮比側、つまり入力荷重Finと逆方向の付勢荷重Fsprが作用する。この付勢荷重Fsprは、“初期荷重Fset+バネ乗数k×ピストン変位x”で表され、可動ピストン23が低圧縮比側への移動に比例して単調に増加する。
更に、油圧粘性による反力Foilが作用しており、この反力Foilは“ピストンの移動速度dx/dt×粘性係数C”で表すことができる。ピストン速度に比例することから、可動ピストン23が動いていないときには反力Foilは0となる。
従って、可動ピストン23に作用するトータルの荷重、つまり可動ピストン23を動かそうとするピストン荷重Fは“F=Fin−Fspr−Foil”で表すことができる。特に、可動ピストン23が静止している場合、Foil=0より“F=Fin−Fspr”で表される。なお、ここでは摺動抵抗による摩擦力や油室24,25内の油圧等は影響が小さいため無視しているが、これらを考慮しても、実際の可動ピストン23の挙動はほぼ同じである。
図4(A)は、図6,図10及び図12と同様、高圧縮比の設定を用いる低負荷での運転状態からの加速時における、圧縮比ε(制御軸角度を圧縮比に換算したもの),制御軸トルクTcsft,入力荷重Fin,付勢荷重Fspr,トータルのピストン荷重F,及び切換弁34のソレノイド35のON(励磁),OFF(無励磁)の変化を示すタイミングチャートであり、t0〜t0の区間が高圧縮比・低負荷の運転状態を表しており、t1が加速開始時期である。図4(B)は、図4(A)の領域R1の部分における圧縮比εとピストン変位xの変化を示すタイミングチャートである。
このものでは、ソレノイド35をOFFつまり無励磁状態とし、可動ピストン23を高圧縮比側のストッパ45へ押し付けている高圧縮比状態で、付勢荷重Fsprと入力荷重Finとの大小関係が頻繁に入れ替わり、トータルのピストン荷重Fが0を跨いで反転する交番荷重となっている。このため、高圧縮比側のストッパ保持位置での可動ピストン23の保持性が低下して、この可動ピストン23のがたつきが生じ易く、具体的には、図4(B)の符号R2で示すように、Fin>Fsprの際に可動ピストン23がストッパ45から離れて、Fin<Fsprの際にストッパ45に着座するという挙動を繰り返すこととなる。このため、ストッパ45への着座時に音,振動が発生し、これが異音となるほか、可動ピストン23の微小な変位により油圧粘性によるエネルギーロスや燃焼室ピストン14の往復挙動が変化することによる熱効率悪化などの不具合を招いてしまう。
次に、図示実施例を参照して、本発明の特徴的な構成及び作用効果について列記する。但し、本発明は図示実施例の構成に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で、種々の変形・変更を含むものである。
[1]図5を参照して、Fin1,Fin2及びFin3は入力荷重の最大値(ピーク値)の3つの例を示している。これら3つのいずれの例においても、可動ピストン23の変位xが0のとき、つまり可動ピストン23が最も高圧縮比側に位置し、ハウジング22のストッパ45に突き当てられたストッパ位置にある高圧縮比状態では、可変圧縮比機構10側より可動ピストン23へ作用する低圧縮比側への入力荷重のピーク値Fin1〜3が、付勢バネ44等の付勢手段により可動ピストン23へ作用する高圧縮比側への付勢荷重Fsprに比して、低負荷時(A)には小さく、高負荷時(B)には大きくなっている。
従って、図6にも示すように、高圧縮比の設定が用いられる低負荷時t0〜t1においては、高圧縮比側への付勢荷重Fsprが燃焼荷重Finのピーク値よりも大きいために、可動ピストン23に作用する荷重Fが低圧縮比側へ反転することなく常に高圧縮比側に作用する(0より小さな値となる)。従って、可動ピストン23は高圧縮比側ストッパ45に押し付けられたままとなり、このストッパ位置での可動ピストン23の保持性が向上し、可動ピストン23のがたつきが抑制される。このため、可動ピストン23のがたつきによる異音の発生やエネルギ消費(燃費悪化)を抑えることが出来る。
一方、このような高圧縮比・低負荷の運転状態から機関負荷を増加させる加速時t1〜においては、負荷の増加に伴って、低圧縮比側への燃焼荷重Finのピーク値が付勢荷重Fsprを上回り、可動ピストン23が低圧縮比側へ押される形となる。従って、切換弁34のソレノイド35をONとして第1油室24の第1抜管路27を開放することで、可動ピストン23を速やかに低圧縮比側へ移動させることができ、低圧縮比側への応答性を向上することができ、ノッキングの発生を抑制することができる。
このように、可動ピストン23がストッパ45に突き当てられる高圧縮比状態での保持性と、この高圧縮比状態からの低圧縮比側への応答性と、の双方を高いレベルで両立することが可能となる。
[2]上述したように、可動ピストン23の移動速度つまり機関圧縮比の応答速度は入力荷重のピーク値Finと付勢荷重Fsprとの大小関係に大きく依存している。ここで付勢荷重Fsprは可動ピストン23の低圧縮比側への移動に比例して単調増加する。従って、図7に示すように、可動ピストン23が低圧縮比側へ移動するに従って、燃焼荷重による入力荷重のピーク値Finを単調増加させることで、可動ピストン23の位置つまり低圧縮比側への変位xにかかわらず、常に高負荷時における入力荷重のピーク値Finを付勢荷重Fsprよりも大きくすることができる。このために、高負荷時には、可動ピストン23が最も低圧縮比側へ移動するまで、可動ピストン23を低圧縮比側へ押し続けることができ、可動ピストン23の低圧縮比側への応答性を更に向上することができる。
[3]図8は、このような入力荷重のピーク値の単調増加を実現するリンク構成を示している。図8(B)に示すように可動ピストン23が低圧縮比側に位置する低圧縮比状態では、レバー41とレバーリンク42とのなす角度αが鈍角(90〜180°)であり、図8(A)に示すように可動ピストン23が高圧縮比側へ移動するに従って、上記角度αが小さくなっていく。つまり、可動ピストン23が低圧縮比側へ移動するに従って、角度αが鈍角の範囲で大きくなっていき、制御軸16の中心とレバーリンク42との距離すなわち腕長さが短くなっていくことから、入力荷重Finが増加していく。
[4]図9に示すように、可動ピストン23が低圧縮比側に位置する低圧縮比状態(ピストン変位kの状態)では、低負荷時における入力荷重のピーク値Fin(k)を、付勢荷重Fspr(k)よりも大きくする。すなわち、入力荷重のピーク値Finが、高圧縮比側では付勢荷重Fsprよりも小さく、可動ピストン23が低圧縮比側へ移動するに従って付勢荷重Fsprに近づいていき、途中で付勢荷重Fsprよりも大きくなる。つまり、可動ピストン23が低圧縮比側に位置する低圧縮比状態では、負荷の大きさにかかわらず、常に入力荷重のピーク値を付勢荷重Fspr(k)よりも大きくする。
これによって、図10の破線で囲んだ領域に示すように、加速時や高負荷時のように低圧縮比の設定を用いる高負荷の運転状態において、運転者がアクセルを緩めた場合やダウンシフト等に起因して、機関負荷が一時的に下がった場合にも、高圧縮比側の付勢荷重Fsprが入力荷重のピーク値Finを上回ることとなり、可動ピストン23を低圧縮比側へ良好に作動・保持することができる。
[5]上述したように可動ピストン23の移動速度すなわち機関圧縮比の応答速度は燃焼荷重による入力荷重のピーク値Finと付勢荷重Fsprとに大きく依存しており、付勢荷重Fsprは可動ピストン23が低圧縮比側への移動に比例して単調増加していく。従って、図11に示すように、可動ピストン23が低圧縮比側へ移動するに従って、燃焼荷重による入力荷重のピーク値Finを単調減少させていく。
これによって、高圧縮・低負荷からの急加速時のように、過渡的に高負荷側にある状態で可動ピストン23を低圧縮比側へ移動させる場合に、可動ピストン23が低圧縮比側へ移動するに従って、高負荷での入力荷重のピーク値Finと付勢荷重Fsprとの差が小さくなっていき、可動ピストン23に作用する低圧縮比側への荷重が小さくなっていく。このため、図12に示すように、低圧縮比側への着座速度(可動ピストン23の低圧縮比側への移動がストッパにより機械的に規制される場合)を低減し、急な油圧力増加を抑え、異音の発生を抑制することができる。加えて、低圧縮比,高負荷状態での可動ピストン23へ作用する荷重を低減することが可能であり、可動ピストン23が微小に往復運動することによる油温上昇を抑えることが可能である。
[6]図13は、上述したような入力荷重のピーク値Finを単調減少させるリンク構成の一例を示している。高圧縮比状態(A)におけるレバー41とレバーリンク42とのなす角度αが鋭角(0〜90°)であり、可動ピストン23が低圧縮比側(B)へ移動するに従って、上記角度αが大きくなる。つまり、可動ピストン23が低圧縮比側へ移動するに従って、角度αが鋭角の範囲で大きくなっていき、制御軸16の中心とレバーリンク42との距離すなわち腕長さが長くなっていくことから、入力荷重Finが単調減少していく。
[7]図14に示すように、入力荷重のピーク値Finを、中間圧縮比の位置で最大とする。つまり、入力荷重のピーク値Finが、可動ピストン23が低圧縮比側へ移動するに従って、高圧縮比側では増加し、低圧縮比側では減少する。このように中間圧縮比時に燃焼荷重による入力荷重のピーク値を最大とする上に凸な特性とすることで、中間圧縮比の状態での応答速度を向上させると共に、低圧縮比状態での燃焼荷重による入力荷重のピーク値を抑制し、燃焼荷重による入力荷重のピーク値と付勢荷重との偏差、すなわちピストン荷重Fを小さくすることができる。これによって、上述した[5]の場合と同様、低圧縮比側への着座速度を低減し、急な油圧力増加を抑え、異音の発生を抑制することができる。加えて、低圧縮比、高負荷状態でのピストンへの入力荷重を低減することが可能であり、ピストンが微小に往復運動することによる油温上昇を抑えることが可能である。
図15は、このような入力荷重のピーク値Finを中間圧縮比の位置で最大とするリンク構成の一例を示している。このものでは、レバーリンク42とピストンロッド43との間に補助リンク51を介装し、この補助リンク51を補助レバー52を介してシリンダブロック等の機関本体53側に支持させている。そして、高圧縮比状態(A)では、レバー41とレバーリンク42のなす角度αが鋭角となり、可動ピストン23の低圧縮比側への移動にともなって角度αが大きくなり、低圧縮比の設定状態(B)では角度αが鈍角をなすようになっている。
[8]図16に示すように、低負荷時において、少なくとも可動ピストンが所定の中間位置kcにあるときには、入力荷重のピーク値Fin(kc)を付勢荷重Fspr(kc)よりも大きくする。つまり、この中間位置を含めた所定のピストン位置範囲で、機関負荷にかかわらず、入力荷重のピーク値Finが付勢荷重Fsprを上回るように設定されている。これによって、上記[4]の場合と同様、加速時や高負荷時のように低圧縮比の設定を用いる運転状態において、運転者がアクセルを緩めた場合やダウンシフト等に起因して、機関負荷が一時的に下がった場合にも、入力荷重のピーク値Finが付勢荷重Fsprよりも大きい状態となることから、可動ピストン23を低圧縮比側へ良好に作動・保持することができる。従って、低圧縮比側への応答性や低圧縮比状態での保持性を向上することができる。
[9]上述したように、可動ピストン23の位置に応じて、レバー41とレバーリンク42とのなす角度αが変化する構成とすることで、図5にも示すように、レバー41とレバーリンク42を利用した簡素なリンク構成によって、可動ピストン23の移動に伴い入力荷重(のピーク値)Fin1〜Fin3の大きさを変化させることができる。これによって、入力荷重Finと付勢荷重Fspr等によって最終的に可動ピストンへ作用するピストン荷重Fの向きやその大きさを、可動ピストンの位置すなわち機関圧縮比に応じて適宜なものとすることで、可動ピストン23による機関圧縮比の応答性と保持性の両立を図ることが可能となる。
[10]上述したように、油抜機構20は、一般的なアクチュエータのように油圧や電力によりピストンを動かすものではなく、切換弁34により抜管路27,29の開閉を切り換えることによって、可動ピストン23の一方又は双方への移動を抑制・禁止して、可動ピストン23を所定位置に保持させるものであって、可動ピストン23の移動は、この可動ピストン23に作用する入力荷重Finや付勢バネ44による付勢荷重Fsprを利用して行われる。このために、油圧や電力を駆動源とするアクチュエータを用いた場合のような消費エネルギーの損失を伴わず、また、構成も簡素化することができる。
[11]可変圧縮比機構は、典型的には上述した複リンク式ピストン−クランク機構を用いたもののように、ピストン14に作用する燃焼圧が制御軸16を介して可動ピストン23へ低圧縮比側へ作用するものである。これによって、上述したように低圧縮比側への入力荷重Finによって可動ピストン23の低圧縮比側への応答性を高めることができ、かつ、制御軸16と可動ピストン23とのリンク構成の設定によって、可動ピストン23の位置に応じて入力荷重Finの大きさを変化させることができる。
[12]図17に示すように、上記の油抜機構20とは別に、可動ピストン23をシリンダ軸方向に駆動するアクチュエータ60が、油抜機構20と直列に設けられている。このアクチュエータ60は、電動モータ61を備えた電動式のものであり、かつ、モータ61の出力軸61Aの回転動力を減速しつつ直線動力に変換してハウジング22に伝達するボールネジを利用した減速機構を有し、可動ピストン23を含めたハウジング22全体をシリンダ軸方向に駆動することで、可動ピストン23を低圧縮比側又は高圧縮比側へ駆動する。モータ61の動作は上記の制御部38により制御される。上記減速機構は、一端がハウジング22に固定されたボールネジシャフト62と、モータ61の出力軸61Aに取付けられた第1減速ギヤ63と、この第1減速ギヤにかみ合う第2減速ギヤ64と、この第2減速ギヤ64が取付けられ、ボールネジシャフト62とかみ合うボールネジナット65と、を有している。
例えば、急加速による過渡的なノッキング回避時のように、低圧縮比側への高い応答速度が要求され、かつ、その圧縮比可変幅が大きい場合には、油抜機構20とアクチュエータ60とを併用して低圧縮比化を行い、緩加速時等のように、高い応答性が要求されず、その圧縮比可変幅が比較的小さい場合には、上記のアクチュエータ60又は油抜機構20の一方により可動ピストン23の低圧縮比化を行う。このように、油抜機構20とアクチュエータ60とを併用することで、機関圧縮比の更なる応答性及び保持性の向上を図ることができる。また、油抜機構20とアクチュエータ60を直列に配列することで、油抜機構20の可動ピストン23のストロークを低減させ、油抜機構20の小型化を図ることができる。
10…可変圧縮比機構
14…ピストン
16…制御軸
20…油抜機構
21…シリンダ
22…ハウジング
23…可動ピストン
34…切換弁
38…制御部
41…レバー
42…リンクレバー
44…付勢バネ(付勢手段)
45…ストッパ
60…アクチュエータ

Claims (15)

  1. シリンダが形成されたハウジングと、
    上記シリンダ内に往復移動可能に配設された可動ピストンと、
    上記可動ピストンと機械的に連結され、上記可動ピストンのシリンダ軸方向に沿う移動に伴い機関圧縮比を変化させる可変圧縮比機構と、
    上記可動ピストンを高圧縮比側へ付勢する付勢手段と、を有し、
    上記可動ピストンが最も高圧縮比側に位置し、上記ハウジングのストッパに突き当てられた高圧縮比状態では、上記可変圧縮比機構側より可動ピストンへ作用する低圧縮比側への入力荷重のピーク値が、上記付勢手段により可動ピストンへ作用する高圧縮比側への付勢荷重に比して、低負荷時には小さく、高負荷時には大きいことを特徴とする記載の内燃機関の可変圧縮比装置。
  2. 上記入力荷重のピーク値は、上記可動ピストンが低圧縮比側へ移動するに従って単調増加することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の可変圧縮比装置。
  3. 上記可変圧縮比機構が、制御軸の回転に伴って機関圧縮比が変化するものであり、
    上記制御軸と上記可動ピストンとを連結するリンク列が、上記コントローフシャフトを支点とするレバーと、このレバーの先端に一端が連結されたレバーリンクと、を有し、
    上記可動ピストンが低圧縮比側に位置する低圧縮比状態では、上記レバーとレバーリンクとのなす角度が鈍角であり、上記可動ピストンが高圧縮比側へ移動するに従って、上記角度が小さくなることを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の可変圧縮比装置。
  4. 上記可動ピストンが低圧縮比側に位置する低圧縮比状態では、低負荷時における上記入力荷重のピーク値が上記付勢荷重よりも大きいことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の内燃機関の可変圧縮比装置。
  5. 上記入力荷重のピーク値は、上記可動ピストンが低圧縮比側へ移動するに従って単調減少することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の可変圧縮比装置。
  6. 上記可変圧縮比機構が、制御軸の回転に伴って機関圧縮比が変化するものであり、
    上記制御軸と上記可動ピストンとを連結するリンク列が、上記コントローフシャフトを支点とするレバーと、このレバーの先端に一端が連結されたレバーリンクと、を有し、
    上記高圧縮比状態におけるレバーとレバーリンクとのなす角度が鋭角であり、上記可動ピストンが低圧縮比側へ移動するに従って、上記角度が大きくなることを特徴とする請求項1又は5に記載の内燃機関の可変圧縮比装置。
  7. 上記入力荷重のピーク値は、上記可動ピストンが低圧縮比側へ移動するに従って、高圧縮比側では増加し、低圧縮比側では減少することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の可変圧縮比装置。
  8. 低負荷時において、少なくとも上記可動ピストンが所定の中間位置にあるときには、上記入力荷重のピーク値が付勢荷重よりも大きいことを特徴とする請求項1又は7に記載の内燃機関の可変圧縮比装置。
  9. シリンダが形成されたハウジングと、
    上記シリンダ内に往復移動可能に配設された可動ピストンと、
    制御軸の回転に伴い機関圧縮比を変化させる可変圧縮比機構と、
    上記制御軸と可動ピストンとを連結するリンク列と、
    上記可動ピストンを高圧縮比側へ付勢する付勢手段と、を有し、
    上記リンク列が、上記コントローフシャフトを支点とするレバーと、このレバーの先端に一端が連結されたレバーリンクと、を有し、
    上記可動ピストンの位置に応じて、上記レバーとレバーリンクとのなす角度が変化することを特徴とする内燃機関の可変圧縮比装置。
  10. シリンダが形成されたハウジングと、
    上記シリンダ内に往復移動可能に配設された可動ピストンと、
    上記可動ピストンと機械的に連結され、上記可動ピストンの移動に伴い機関圧縮比を変化させる可変圧縮比機構と、
    上記可変圧縮比機構側から可動ピストンへ作用する入力荷重の方向と逆方向に可動ピストンを付勢する付勢手段と、を有し、
    上記可動ピストンの移動に伴い、上記入力荷重の大きさが変化するように構成されていることを特徴とする内燃機関の可変圧縮比装置。
  11. 上記ハウジングのシリンダ内に、上記可動ピストンにより仕切られる少なくとも一つの油室が設けられた油抜機構を有し、
    この油抜機構が、
    上記油室に作動油を供給する入管路と、
    上記油室から作動油を排出する抜管路と、
    上記抜管路を開閉する切換弁と、
    を有することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の内燃機関の可変圧縮比装置。
  12. 上記ハウジングのシリンダ内に、上記可動ピストンにより仕切られる第1油室と第2油室とが設けられた油抜機構を有し、
    この油抜機構が、
    上記第1油室に作動油を供給する第1入管路と、
    上記第1油室から作動油を排出する第1抜管路と、
    上記第2油室に作動油を供給する第2入管路と、
    上記第2油室から作動油を排出する第2抜管路と、
    上記第1抜管路及び第2抜管路を開閉する切換弁と、
    を有することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の内燃機関の可変圧縮比装置。
  13. 上記切換弁が、第1抜管路を閉,第2抜管路を開とする第1の位置と、第1抜管路を開,第2抜管路を閉とする第2の位置と、第1抜管路と第2抜管路の双方を閉とする第3の位置と、を切り換える三位置切換弁であることを特徴とする請求項12に記載の内燃機関の可変圧縮比装置。
  14. 上記可変圧縮比機構が、
    内燃機関のピストンとクランクシャフトのクランクピンとを連結する複数のリンクと、
    機関本体に回転可能に支持されるとともに、上記可動ピストンに連結された制御軸と、
    この制御軸に偏心して設けられた偏心軸部と、
    一端が上記複数のリンクのいずれかに連結され、他端が上記偏心軸部に回転可能に連結された制御リンクと、を有することを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の内燃機関の可変圧縮比装置。
  15. 上記可動ピストンをシリンダ軸方向に駆動するアクチュエータを有することを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の内燃機関の可変圧縮比装置。
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