JP4411927B2 - 内燃機関の制御装置及び制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、二次空気供給装置を備えた内燃機関の制御に関するものであり、さらに詳しくは、二次空気の逆流による空燃比の狂いを抑止して、気筒内の目標空燃比を適切な値に制御できる内燃機関の制御装置及び内燃機関の制御方法に関する。
内燃機関の排気浄化には、内燃機関の排気通路途中に三元触媒を配置して、排気中のCO、HC、NOx成分を低減して排気を浄化する方法が広く採用されている。近年においては、特に冷間始動時における排気浄化性能を向上させるため、燃焼後の排気に二次空気を供給することにより排気中の酸素濃度を上昇させて、排気中のHC、COを酸化させることにより、排気の浄化を促進する技術が採用されてきている。
このような二次空気供給技術においては、三元触媒に高い浄化性能を発揮させるため、三元触媒を適切な温度に維持する必要がある。このため、例えば特許文献1には、排気通路が所属する排気バルブが開いている場合にのみ、当該排気バルブの下流へ二次空気を供給することにより、二次空気の過剰供給を抑えて排気温度の低下を抑制し、三元触媒を適切な温度に維持する技術が開示されている。
特開平8−232648号公報
ところで、排気バルブが開いている時期のある期間では、排気の脈動やピストンの往復運動その他の原因で、前記排気が内燃機関の気筒内へ逆流することがある。このように、排気に逆流が発生している場合に排気通路へ二次空気を供給すると、前記排気の逆流とともに供給した二次空気が気筒内へ逆流する場合がある。これにより、気筒内の空燃比に狂いが発生する場合がある。しかし、特許文献1に開示された技術では、かかる二次空気の逆流を考慮していないため、気筒内の空燃比を目標値通りに制御できないという問題があった。
そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、二次空気を噴射する内燃機関において、二次空気の逆流による空燃比の狂いを抑制して気筒内の目標空燃比を適切な値に制御することのできる内燃機関の制御装置及び内燃機関の制御方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る内燃機関の制御装置は、排気バルブと吸気バルブと排気通路とを有する内燃機関の前記排気通路に噴射する二次空気を制御するものであり、前記排気バルブの開く時期が、点火上死点後における最初の下死点前か否かを判定するバルブ位置判定部と、前記排気バルブの開く時期が前記下死点前の場合には、前記排気通路内に発生する排気の逆流が発生する期間を経過した後に前記二次空気を前記排気通路に噴射する二次空気噴射制御部と、を備えることを特徴とする。
この内燃機関の制御装置は、排気バルブの開く時期が下死点前の場合には、排気通路内に排気の逆流が発生する時期を経過した後に、前記二次空気を前記排気通路に噴射するように制御する。これにより、排気通路内に噴射した二次空気は、排気の逆流の影響をほとんど受けないので、二次空気の逆流による空燃比の狂いを抑制して気筒内の目標空燃比を
適切な値に制御することができる。
また、次の本発明に係る内燃機関の制御装置は、上記内燃機関の制御装置において、前記二次空気噴射制御部は、前記排気バルブの開く時期が前記下死点前の場合には前記下死点よりも後に前記二次空気を噴射し、前記排気バルブの開く時期が前記下死点よりも後の場合には前記排気バルブの開く時期よりも後に前記二次空気を噴射するように二次空気の噴射時期を決定する噴射時期決定部を有することを特徴とする。
この内燃機関の制御装置は、排気バルブの開く時期に応じて二次空気の噴射時期を決定し、内燃機関の気筒内へ逆流する排気の影響を避けることのできるタイミングで二次空気を排気通路に噴射するように制御する。これにより、排気通路内に噴射した二次空気は、排気の逆流の影響をほとんど受けないので、二次空気の逆流による空燃比の狂いを抑制して気筒内の目標空燃比を適切な値に制御することができる。
また、次の本発明に係る内燃機関の制御装置は、上記内燃機関の制御装置において、前記内燃機関は前記排気バルブの開く時期の可変機能を備えるとともに、前記二次空気噴射制御部は、前記排気バルブの開く時期が前記下死点前の場合には、前記排気バルブの開く時期を前記下死点側に変更するバルブタイミング決定部を有することを特徴とする。
この内燃機関の制御装置では、排気バルブの開く時期の可変機能を備える内燃機関に適用されるものであり、排気バルブの開く時期に応じて排気バルブの開く時期を下死点側に変更し、二次空気を排気通路に噴射するように制御する。これにより、排気通路内における排気の逆流がほとんど消滅してから排気バルブが開くので、排気通路内に噴射した二次空気は、内燃機関の気筒内へほとんど逆流しない。その結果、二次空気の逆流による空燃比の狂いを抑制して気筒内の目標空燃比を適切な値に制御することができる。
また、次の本発明に係る内燃機関の制御装置は、排気バルブと吸気バルブと排気通路とを有する内燃機関の前記排気通路に噴射する二次空気を制御するものであり、前記排気バルブの開く時期が、点火上死点後における最初の下死点前か否かを判定するバルブ位置判定部と、前記排気バルブの開く時期が前記下死点前の場合には、前記内燃機関の運転条件によって予め定めた値が前記下死点から経過した後に前記二次空気を噴射し、前記排気バルブの開く時期が前記下死点よりも後の場合には前記排気バルブの開く時期よりも後に前記二次空気を噴射するように二次空気の噴射時期を決定する噴射時期決定部と、決定した前記二次空気の噴射時期で前記排気通路内に二次空気を噴射させる噴射制御部と、を備えることを特徴とする。
この内燃機関の制御装置は、排気バルブの開く時期が下死点前の場合には、内燃機関の運転条件によって予め定めた期間が下死点から経過した後に、二次空気を噴射するように制御する。これにより、排気通路内に噴射した二次空気は、排気の逆流の影響をほとんど受けないので、二次空気の逆流による空燃比の狂いを抑制して、気筒内の目標空燃比を適切な値に制御することができる。
また、次の本発明に係る内燃機関の制御装置は、排気バルブと吸気バルブと排気通路とを有するとともに、前記排気バルブの開く時期の可変機能を備える内燃機関の前記排気通路に噴射する二次空気を制御するものであり、前記排気バルブの開く時期が、点火上死点後における最初の下死点前か否かを判定するバルブ位置判定部と、前記排気バルブの開く時期が前記下死点前の場合には、前記排気バルブの開く時期を、前記内燃機関の運転条件によって予め定めた値分、前記下死点側に変更するバルブタイミング決定部と、を備えることを特徴とする。
この内燃機関の制御装置では、排気バルブの開く時期の可変機能を備える内燃機関に適用されるものであり、排気バルブの開く時期が下死点前の場合には、前記内燃機関の運転条件によって予め定めた値分、排気バルブの開く時期を下死点側に変更して、二次空気を噴射するように制御する。これにより、排気バルブが開くのは、排気通路内における排気の逆流がほとんど消滅してからになるので、排気通路内に噴射した二次空気は、内燃機関の気筒内へほとんど逆流しない。その結果、二次空気の逆流による空燃比の狂いを抑制して気筒内の目標空燃比を適切な値に制御することができる。
また、次の本発明に係る内燃機関の制御装置は、上記内燃機関の制御装置において、前記排気バルブの閉じる時期と前記吸気バルブの開く時期とのオーバーラップが存在する場合、前記二次空気噴射制御部は、前記吸気バルブが開き始めるまでに前記二次空気の供給を終了することを特徴とする。
この内燃機関の制御装置は、上記のようなオーバーラップがある場合、吸気バルブが開く前に二次空気の噴射を終了すれば、排気バルブから吸気バルブへ抜ける排気は存在するものの、逆流する排気の中には二次空気は存在しない。その結果、二次空気の逆流による空燃比の狂いを抑制して気筒内の目標空燃比を適切な値に制御することができる。
また、次の本発明に係る内燃機関の制御方法は、排気バルブと吸気バルブと排気通路とを有する内燃機関の前記排気通路に噴射する二次空気を制御するものであり、前記排気バルブの開く時期が、点火上死点後における最初の下死点前か否かを判定する工程と、前記排気バルブの開く時期が前記下死点前の場合には、前記排気通路内を通過する排気が前記排気バルブ側に流れる時期を経過した後に前記二次空気を前記排気通路に噴射する工程と、を含むことを特徴とする。
この内燃機関の制御方法は、排気バルブの開く時期が下死点前の場合には、排気通路内を通過する排気が前記排気バルブ側に流れる時期を経過した後に前記二次空気を前記排気通路に噴射する。これにより、排気通路内に噴射した二次空気は、排気の逆流の影響をほとんど受けないので、二次空気の逆流による空燃比の狂いを抑制して気筒内の目標空燃比を適切な値に制御することができる。
また、次の本発明に係る内燃機関の制御方法は、上記内燃機関の制御方法において、前記排気バルブの閉じる時期と前記吸気バルブの開く時期とのオーバーラップが存在する場合には、前記二次空気を前記排気通路に供給した後、前記吸気バルブが開き始めるまでに前記二次空気の供給を終了することを特徴とする。
この内燃機関の制御装置は、上記のようなオーバーラップがある場合、吸気バルブが開く前に二次空気の噴射を終了すれば、排気バルブから吸気バルブへ抜ける排気は存在するものの、逆流する排気の中には二次空気は存在しない。その結果、二次空気の逆流による空燃比の狂いを抑制して気筒内の目標空燃比を適切な値に制御することができる。
本発明では、排気の逆流を避けて二次空気を排気通路へ噴射するようにしたので、供給した二次空気が内燃機関の気筒内へ逆流することを抑制して、気筒内の空燃比を適切な値に制御できる。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この発明を実施するための最良の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記発明を実施するための最良の形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的
に同一のものが含まれる。また、本発明は、通常の火花点火型のエンジン、火花点火型の直噴エンジン、ディーゼルエンジン、4ストロークエンジン、2ストロークエンジンその他の内燃機関に適用できる。
実施例1の本発明に係る内燃機関の制御装置及び内燃機関の制御方法は、次の点に特徴がある。すなわち、内燃機関の排気通路内に二次空気を供給するにあたり、排気バルブの開く時期が下死点前か後かを判定する。そして、例えば、前記排気バルブの開く時期が下死点前の場合には、排気バルブの開く時期よりも後に二次空気を噴射することで、排気通路内を通過する排気が前記排気バルブ側に流れる時期を経過した後に前記二次空気を前記排気通路に噴射する。
本発明に係る内燃機関の制御装置は、排気通路に二次空気が供給される内燃機関の制御に用いられるものであり、二次空気の噴射タイミングを制御するものである。まず、二次空気供給装置1について説明する。図1は、実施例1の本発明に係る内燃機関の制御装置を備えた二次空気供給装置の構成を示す概略図である。
図1に示す二次空気供給装置1は、内燃機関であるガソリンエンジン2(以下エンジン2という)に取り付けられて、エンジン2の暖機運転時における排気浄化性能を向上させるものである。エンジン2には、吸気通路20と、排気通路21とが取り付けられている。吸気通路20にはスロットル24が取り付けられており、この開度を調整することによりエンジン2の出力を制御する。また、吸気通路20の入口にはエアフィルタ25が備えられており、エンジン2に取り込まれる空気を浄化する。
吸気通路20は、吸気マニホールド20mを介してエンジン2の各気筒2sに接続される。また、燃料供給手段である燃料噴射ポンプ27から、吸気マニホールド20m内に燃料が噴射される。この燃料は、吸気通路20に取り込まれた空気と混合されて混合気を形成する。そして、この混合気が各気筒2s内に導入され、各気筒2sに備えられる点火プラグにより着火されて燃焼し、エンジン2を駆動する。
吸気通路20のエアフィルタ25とスロットル24との間には、エアフローメータ26が設けられており、一次空気量、すなわち、エンジン2へ供給される燃料とともに混合気を形成する空気の量を計測してECU(Engine Control Unit)23へ送る。また、ECU23は、クランク角センサ2CAから、クランク角に関する情報を取得し、エンジン2の制御に利用したり、後述する二次空気の噴射時期決定の際に利用したりする。排気通路21の下流には、三元触媒を備える排気浄化装置22が備えられており、排気浄化装置22の上流と下流とにはそれぞれO2センサ31、32が配置される。このO2センサ31、32によって、排気中の酸素濃度を測定する。
二次空気供給装置1は、吸気通路20のエアフィルタ25とエアフローメータ26との間から分岐させた二次空気供給通路11を備える。二次空気供給通路はエンジン2の排気通路21に二次空気、すなわち排気(燃焼ガス)の浄化を促進するために用いる空気を供給する。図1に示すように、二次空気供給通路11の末端部には、複数の二次空気供給ノズル19が取り付けられており、各二次空気供給ノズル19は、エンジン2のそれぞれの気筒2sに対応した排気通路21の排気マニホールド21m内へ二次空気を供給する。
また、二次空気供給通路11には、吸気通路20側から順に、電気モータ駆動のAP(エアポンプ)12、ASV(エアスイッチング弁)13、二次空気供給手段である二次空気流量調整弁18、及び逆止弁であるRV(リード弁)14が配置される。また、AP12とASV13との間には、圧力センサ15が配置される。ASV13には、吸気通路2
0のスロットル24の下流から延びる配管16が接続されており、この配管16にはさらに電磁弁17が設けられる。
二次空気供給装置1を制御する内燃機関の制御装置10は、二次空気の噴射タイミングを決定するため、エンジン2を制御するECU23と相互に情報をやり取りできるように接続される。また、二次空気を排気通路21内へ供給するため、AP12の駆動と電磁弁17の開閉と二次空気流量調整弁18の開閉とを制御する。なお、内燃機関の制御装置10は、ECU23とは別個に構成してもよいし、ECU23の一部として構成してもよい(以下同様)。
二次空気供給装置は、冷間始動時のように燃料濃度が高く、かつ排気浄化装置22が十分に昇温していないためその機能が十分に発揮されにくい場合に使用される。このような場合、燃料の燃焼を安定させるため、エンジン2の気筒2s内における空燃比(Air Fuel
Ratio:A/F)はエンジン2の理想空燃比よりも小さく、また、排気浄化の促進及び三元触媒の昇温促進のため、排気浄化装置22の空燃比は三元触媒の理想空燃比よりも大きく設定される。
このようにするため、エンジン2が冷間始動時にある場合、内燃機関の制御装置10が電磁弁17を開くことで、吸気通路20内の負圧をASV13に導いてASV13を開くとともに、エアポンプ12を駆動する。そして、二次空気供給通路11を介してエアフィルタ25を通過した空気の一部を排気通路21内へ導く。これによって、燃料の燃焼を安定させるとともに、エンジン2の排気中における酸素濃度を上昇させることにより排気の空燃比を上昇させて、排気通路21内における排気中に含まれるHC、COの二次燃焼を促進して、排気の浄化を促進する。同時に、排気温度を上昇させることにより、排気浄化装置22中の三元触媒を昇温させることで、エミッションの悪化を抑制する。次に、二次空気の逆流について説明する。
図2は、排気の逆流によって内燃機関の気筒内へ逆流する二次空気を説明する模式図である。図3は、吸、排気バルブのリフト量と排気バルブを通過する排気流量との関係を示す説明図である。図3に示す、排気バルブを通過する排気の流量は、負の部分が排気バルブからの逆流を示す。また、図3の横軸はクランク角CAであり、180°が点火上死点後における最初の下死点を表す。図2に示すように、排気バルブ(以下EV)3が開いているときには、排気脈動やピストン5の移動による気筒2s内圧力の変化等が原因で、排気ポート2exからエンジン2の排気が逆流することがある(図3のAで囲んだ部分)。また、点火上死点後における最初の下死点においてピストン5は動いていないが、この場合であっても排気の脈動による逆流が発生する場合もある。また、EV3の閉じる時期と吸気バルブ(以下IV)4の開く時期とのオーバーラップがある場合には(図3のCで囲んだ部分)、排気ポート2exから吸気ポート2inへ排気の逆流が発生することもある(図3のBで囲んだ部分)。ここで、EV3が開く時期をEVOといい、EV3の閉じる時期をEVCといい、IV4が開く時期をIVOという(以下同様)。
このような排気の逆流によって、供給した二次空気の一部が排気とともに逆流して、気筒2sの排気ポート2exから気筒2s内へ流入することがある。ここで、気筒2sに供給される燃焼用の空気をa1、供給した全二次空気をa2、逆流した二次空気(逆流二次空気)をa2r、排気浄化装置22へ流れる二次空気をa2cとすると、二次空気の逆流が発生した場合、気筒2s内の空気量は、a1+a2rとなる。一方、排気浄化装置22へ流れる二次空気a2cは、a2c=a2−a2rとなる。
これによって、気筒2s内で燃焼に供される空気の量は、エンジン2の運転条件等からECU23が定める空気量よりも多くなるので、その運転条件における目標気筒内空燃比
よりも気筒内空燃比は大きくなる。一方、排気浄化装置22の三元触媒へ流れる二次空気a2cは、供給される全二次空気a2よりも逆流二次空気a2r分だけ少なくなるので、排気浄化装置22の触媒空燃比は目標触媒空燃比よりも小さくなる。このように、二次空気の逆流が発生する条件下においては、気筒2s内及び排気浄化装置22における実際の空燃比には、それぞれの目標値空燃比との狂いが発生することになる。その結果、エンジン2の燃焼が不安定になったり、排気の浄化が不十分になったり、排気浄化装置22内の三元触媒の温度上昇が遅れたりする。
かかる問題を解決するために、実施例1の本発明に係る内燃機関の制御装置及び制御方法では、次のような構成を採用する。まず、実施例1の本発明に係る内燃機関の制御装置10の構成について説明する。図4は、実施例1の本発明に係る内燃機関の制御装置の構成を示す説明図である。内燃機関の制御装置10は、処理部10pと、記憶部10mと、入出力ポート(I/O)45とを含んで構成される。さらに処理部10pは、二次空気噴射条件判定部40と、バルブ位置判定部41と、二次空気噴射制御部10pcとを含んで構成される。また、二次空気噴射制御部10pcは、噴射時期決定部42と、噴射制御部43と含んで構成される。これらの二次空気噴射条件判定部40、バルブ位置判定部41、噴射時期決定部42及び噴射制御部43が、本発明に係る内燃機関の制御方法の各処理手順を実行する部分となる。
また、記憶部10mと、二次空気噴射条件判定部40と、バルブ位置判定部41と、噴射時期決定部42と、噴射制御部43とは、前記入出力ポート45を介して接続される。これにより、記憶部10mと、二次空気噴射条件判定部40と、バルブ位置判定部41と、噴射時期決定部42と、噴射制御部43とは、それぞれ双方向でデータをやり取りできるように構成される。なお、必要に応じて片方向でデータを送信あるいは取得するようにしてもよい。
また、内燃機関の制御装置10とECU23とは、前記入出力ポート45を介して接続されており、両者間で相互にデータをやり取りすることができるように構成される。これにより、内燃機関の制御装置10がECU23のエンジン制御データを取得したり、内燃機関の制御装置10の制御をECU23のエンジン制御ルーチンに割り込ませたりすることができる。さらに、内燃機関の制御装置10には、入出力ポート45を介して電磁弁17が接続されており、内燃機関の制御装置10が、エンジン2の排気通路21に二次空気を噴射する時期を制御できるようになっている。
記憶部10mには、本発明に係る内燃機関の制御方法の処理手順を含むコンピュータプログラムや、後述する噴射時期補正値α、βを記述した噴射時期補正値マップ50等が格納されている。ここで、記憶部10mは、ハードディスク装置や光磁気ディスク装置、又はフラッシュメモリ等の不揮発性のメモリ(CD−ROM等のような読み出しのみが可能な記憶媒体)や、RAM(Random Access Memory)のような揮発性のメモリ、あるいはこれらの組み合わせにより構成することができる。また、処理部10pは、メモリ及びCPUにより構成することができる。
また、上記コンピュータプログラムは、処理部10pの各部やECU23にすでに記録されているコンピュータプログラムとの組み合わせによって、本発明に係る内燃機関の制御方法の処理手順を実現できるものであってもよい。さらに、前記処理部10pは、上記コンピュータプログラムの代わりに専用のハードウェアにより、二次空気噴射条件判定部40、バルブ位置判定部41、噴射時期決定部42及び噴射制御部43の機能を実現するものであってもよい。次に、実施例1の本発明に係る内燃機関の制御装置10を用いた場合における、実施例1の本発明に係る内燃機関の制御方法の処理手順について説明する。
図5−1〜図5−4は、本発明におけるピストン位置とクランク角との関係を示す説明図である。図6は、実施例1の本発明に係る内燃機関の制御方法の処理手順を示すフローチャートである。実施例1の本発明に係る内燃機関の制御方法の説明に先立ち、本発明におけるピストン位置とクランク角CAとの関係を説明する。
図5−1〜5−4中、TDC(Top Death Center)は上死点、BDCは下死点(Bottom
Death Center)を示す。図5−1は、エンジン2のピストン5及びクランクシャフト6が点火上死点にある状態を示す。点火上死点とは、火花点火機関においては、点火プラグ7によって気筒2s内に導入された混合気に点火したときにおける上死点をいう。また、ディーゼル機関においては、気筒2s内に噴射した燃料が燃焼したときにおける上死点をいう。本発明においては、点火上死点のクランク角CAを0°とする。そして、点火上死点後における最初の下死点(図5−2)のクランク角CAが180°となる。下死点あるいは上死点前というときには、下死点あるいは上死点よりもクランク角CAが小さい場合をいい、下死点あるいは上死点後というときには、下死点あるいは上死点よりもクランク角CAが大きい場合をいう。また、本発明においては、二次空気の噴射時期、EV3やIV4の開閉時期は、クランク角CAで表す。
図5−3は、クランク角CAが360°のときにおける上死点を示す。クランク角CAが180°から360°までの行程が排気行程となり、EV3が開いて排気が気筒2s外へ排出される。図5−4は、クランク角CAが540°のときにおける下死点を示す。クランク角CAが360°から540°までの行程が吸気行程となり、IV4が開いて新気が気筒2s内へ導入される。クランク角CAが540°から720°が圧縮行程となり、クランク角CAが720°の前に気筒2s内の混合気が点火されて、点火上死点へ戻る。このように、クランク角CAが720°で1サイクルが完了する。
次に、二次空気の噴射開始時期について説明する。なお、次の説明においては、適宜図4、図5−1〜5−4を参照されたい。二次空気の噴射を開始するにあたり、まず、内燃機関の制御装置10の処理部10pに備えられる二次空気噴射条件判定部40が、二次空気噴射(AI:Air Injection)条件にあるか否かを判定する(ステップS101)。この判定においては、二次空気噴射条件判定部40がエンジン2の水温データや触媒温度データその他のデータをECU23から取得し、記憶部10mに格納された二次空気噴射条件判定マップを読み出して、取得した前記諸データと比較する。そして、二次空気噴射条件にあると判定した場合(ステップS101;Yes)、次の処理手順へと移行し、二次空気噴射条件ではないと判定した場合は(ステップS101;No)、処理手順が終了する。
二次空気噴射条件にあると判定された場合(ステップS101;Yes)、バルブ位置判定部41は、EV3の開く時期が下死点前であるか否かを判定する(ステップS102)。ここで、バルブ位置判定部41は、ECU23を介してクランク角センサ2CAからの情報を取得し、EV3の開く時期を判定する。また、二次空気の噴射開始時期の制御に用いる下死点は、点火上死点後における最初の下死点(クランク角CA=180°)である。EV3の開く時期が下死点前である場合、(ステップS102;Yes)、噴射時期決定部42は、ECU23からエンジン回転数NEや充填効率KL等といったエンジン2の運転条件を取得する。そして、これらの値を記憶部10mに格納された噴射時期補正値マップ50に与えて、下死点前における噴射時期補正値αを決定する。この下死点前における噴射時期補正値αは、エンジン2の運転条件によって予め定められる値であり、少なくとも、EV3が開いてから図3中Aに示した排気の逆流が発生する期間を経過するまでの期間に設定することが好ましい。
下死点前における噴射時期補正値αを決定したら、噴射時期決定部42は、二次空気の
噴射開始時期を、下死点のクランク角(CABDC)+αに決定し(ステップS103)、この噴射時期で二次空気供給装置1から二次空気を噴射させる(ステップS105)。このようにすれば、図3中Aで示す排気の逆流を避けて二次空気を噴射できるので、気筒2s内への二次空気の逆流を抑制できる。
EV3の開く時期が下死点後である場合、(ステップS102;No)、噴射時期決定部42は、ECU23からエンジン回転数NEや充填効率KL等を取得する。そして、これらの値を記憶部10mに格納された噴射時期補正値マップ50に与えて、下死点後における噴射時期補正値βを決定する。噴射時期決定部42は、二次空気の噴射開始時期を、EVOのクランク角(CAEVO)+βに決定し(ステップS104)、噴射制御部43はこのタイミングで二次空気供給装置1から二次空気を噴射させる(ステップS105)。なお、噴射時期補正値α、βは角度である。
EV3の開く時期が下死点後ということは、ピストン5が上死点に向かって移動し始めてからEV3が開き始めるので、排気の逆流は発生しにくい。したがって、EV3が開き始めるとともに二次空気を噴射しても、排気の逆流による二次空気の逆流はほとんど発生しないと考えられる。しかし、エンジン回転数NEや充填効率KLその他の条件によって、EV3の開く時期が下死点後であっても排気の逆流が発生するおそれはある。このため、EV3の開く時期のクランク角(CAEVO)に噴射時期補正値βを加えたタイミングで二次空気を噴射することにより、二次空気の逆流を極小にすることができる。なお、排気の逆流が発生しない期間で二次空気を噴射する場合は、βを0としてもよい。
ここで、噴射時期補正値マップ50について説明する。図7−1は、実施例1の本発明に係るデータマップの一例を示す説明図である。図7−2は、エンジン回転数をパラメータとしたときにおける排気の逆流量とクランク角度との関係を示す説明図である。図7−3は、エンジンの充填効率をパラメータとしたときにおける排気の逆流量とクランク角度との関係を示す説明図である。
噴射時期補正値マップ50は、図7−1に示すように、少なくともエンジン回転数NEとエンジンの充填効率KLとをエンジンの運転条件に関するパラメータとして噴射時期補正値α、βを定めることができる。この理由について説明する。図7−2に示すように、破線で示されたあるEVOでの逆流する総量は、機関回転数NEが高いほど少なくなる。これは、機関回転数NEが高いほど逆流する実時間が短くなるからである。このため、機関回転数NEが高い場合には、二次空気を噴射する時期を早めても排気の逆流による影響は少ない。また、図7−3に示すように、エンジンの充填効率KLが高いと、排気の逆流が発生しなくなる時期は点火上死点側に移行する。このため、エンジンの充填効率KLが高い場合には、二次空気を噴射する時期を早めても排気の逆流による影響は少ない。なお、エンジン回転数NEとエンジンの充填効率KLとは、排気脈動と相関が強いので、少なくともこれらをエンジンの運転条件に関するパラメータとして採用することが好ましい。
二次空気を噴射する時期をより点火上死点側にするためには、噴射時期補正値α、βを小さくすればよい。したがって、図7−1に示す噴射時期補正値マップ50のように、エンジン回転数NE及びエンジンの充填効率KLの増加とともに前記噴射時期補正値α、βの値を小さく設定する。これにより、高回転側ではより点火上死点に近い時期から二次空気を噴射できるので、二次空気の噴射期間を長くすることができる。その結果、より確実に二次空気を供給することができる。なお、噴射時期補正値マップ50は、実験や数値シミュレーションにより、最適な噴射時期補正値α、βと、エンジン回転数NE及びエンジンの充填効率KLとの関係を予め求めることにより作成することができる。また、噴射時期補正値マップ50を持たないで、逆流に関して最も厳しいエンジン2の運転条件下で定めた噴射時期補正値を用いてもよい。
次に、二次空気の噴射終了時期について説明する。図8は、実施例1の本発明に係る内燃機関の制御方法の処理手順を示すフローチャートである。図9−1〜図9−4は、上死点近傍における排気バルブの閉じる時期と吸気バルブの開く時期とを説明するバルブリフト線図である。二次空気の噴射を終了するにあたっては、まず、内燃機関の制御装置10の処理部10pに備えられるバルブ位置判定部41が、EV3の閉じる時期とIV4の開く時期とのオーバーラップがあるか否かを判定する(ステップS201)。オーバーラップがある場合(ステップS201;Yes)、バルブ位置判定部41は、IV4の開く時期が上死点前か否かを判定する(ステップS202)。なお、二次空気の噴射終了を制御する際の判定に用いる上死点は、クランク角CAが360°である。
IV4が上死点前である場合(ステップS202;Yes)、噴射時期決定部42は、IV4が開く時期までに二次空気の噴射が終了するように、二次空気の噴射終了時期を決定する(ステップS204)。そして、噴射制御部43はこの噴射終了時期に、二次空気供給装置1からの二次空気の噴射を終了させる(ステップS208)。図9−1は、EV3の閉じる時期とIV4の開く時期とにオーバーラップがあり、かつIVOが上死点前の場合を示すが、この場合、前記オーバーラップによって、EV3からIV4へ抜ける排気の逆流が発生する場合がある。したがって、IVO前に二次空気の噴射を終了すれば、IV4へ抜ける排気とともに気筒2s内へ逆流する二次空気はほとんどなくなる。なお、エンジン回転数NEが高い場合には、二次空気供給装置1による二次空気の噴射の応答遅れが発生する場合がある。したがって、二次空気の噴射を終了させるときにエンジン回転数NEが高い場合は、前記応答遅れを考慮して、噴射制御部43は、早い時期、すなわちクランク角CAがより小さい時期で二次空気の噴射を終了することが好ましい(以下同様)。
IV4の開く時期が上死点後である場合(ステップS202;No)、噴射時期決定部42は、上死点までに二次空気の噴射が終了するように、二次空気の噴射終了時期を決定する(ステップS205)。そして、噴射制御部43はこの噴射終了時期に、二次空気の噴射を終了させる(ステップS209)。図9−2は、EV3の閉じる時期とIV4の開く時期とにオーバーラップがあり、かつIVOが上死点後の場合を示す。上死点を通過した後においては、ピストン5は下死点に向かって移動する。このため、上死点までに二次空気の噴射を完了すれば、前記オーバーラップによって発生するIV4へ抜ける排気の逆流を、より確実に回避することができる。その結果、気筒2s内への二次空気の逆流を抑制できる。
EV3の閉じる時期とIV4の開く時期とのオーバーラップがない場合(ステップS201;No)、バルブ位置判定部41は、EV3が閉じる時期(EVC)が上死点前か否かを判定する(ステップS203)。EVCが上死点前である場合(ステップS203;Yes)、噴射時期決定部42は、最大限次のEVOまでに二次空気の噴射が終了するように、二次空気の噴射終了時期を決定する(ステップS206)。なお、二次空気の噴射は上死点(クランク角CA=360°)で終了させるようにしてもよい。噴射制御部43は前記噴射終了時に、二次空気の噴射を終了させる(ステップS209)。図9−3は、EV3の閉じる時期とIV4の開く時期とにオーバーラップがなく、かつEVCが上死点前の場合を示す。この場合、EV3が完全に閉じてしまえば、排気ポート2exを通る排気の逆流は発生しない。したがって、EVCまでに二次空気の噴射を完了すれば、前記排気の逆流を回避することができるので、気筒2s内への二次空気の逆流を抑制できる。
EV3が上死点後である場合(ステップS203;No)、噴射時期決定部42は、二次空気の噴射が上死点までに終了するように、二次空気の噴射終了時期を決定する(ステップS207)。そして、噴射制御部43はこの噴射終了時期に、二次空気の噴射を終了
させる(ステップS209)。図9−4は、EV3の閉じる時期とIV4の開く時期とにオーバーラップがなく、かつEVCが上死点後の場合を示す。上死点を通過したピストン5は下死点(クランク角CA=540°)に向かって移動するので、気筒2s内の圧力は排気マニホールド21m(図1)内の圧力よりも低くなる場合がある。このため、排気ポート2exを通る排気の逆流が発生するおそれがある。したがって、TDCまでに二次空気の噴射を完了すれば、前記排気の逆流を回避することができるので、気筒2s内への二次空気の逆流を抑制できる。
以上、実施例1の本発明によれば、二次空気の噴射開始時期を上記のように制御することにより、EVが開くことによる排気の逆流を避けて二次空気を排気通路へ噴射することができる。また、二次空気の噴射終了時期を上記のように制御することにより、EVが閉じる時期とIVが開く時期とのオーバーラップ時に発生する排気の逆流を避けて二次空気を排気通路へ噴射することができる。これによって、供給した二次空気が気筒内へ逆流することを抑制して、目標気筒内空燃比近傍でエンジンを運転することができる。特に、EVやIVのバルブタイミング可変機構を備えた内燃機関の場合には、前記オーバーラップが大きくなる場合があるので、本発明はこのような内燃機関に対しても好適に適用できる。
また、供給した二次空気の気筒内への逆流を抑制することにより、排気浄化装置の触媒空燃比も目標触媒空燃比近傍に保つことができる。これによって、排気浄化装置に所定の排気浄化性能を発揮させることができるとともに、三元触媒の温度上昇の遅れも抑制できる。さらに、二次空気の逆流を抑制することにより、二次空気中のゴミが気筒内へ流入することを抑制できるので、二次空気の取り入れ口にエアフィルタがない場合には、エンジンの耐久性を向上させることができる。なお、実施例1で開示した構成は、以下の実施例においても適宜適用できる。
実施例2の本発明に係る内燃機関の制御装置及び制御方法は、次の点に特徴がある。すなわち、少なくとも排気バルブの開閉時期の可変機能を備える内燃機関において、排気バルブが開く時期が下死点よりも前である場合には、その時期よりも排気バルブの開く時期を遅らせるとともに、排気バルブが開き始めてから二次空気を噴射する。これにより、排気通路内に発生する排気の逆流が発生する期間を経過した後に二次空気を噴射する。他の構成は実施例1と同様なのでその説明を省略するとともに、同一の構成には同一の符号を付す。
図10は、実施例2の本発明に係る内燃機関の制御装置を示す説明図である。内燃機関の制御装置10'は、処理部10p'と、記憶部10m'と、入出力ポート(I/O)45とを含んで構成される。さらに処理部10p'は、二次空気噴射条件判定部40と、バルブ位置判定部41と、バルブタイミング決定部44と、噴射制御部43とを含んで構成される。なお、バルブタイミング決定部44と、噴射制御部43は、二次空気噴射制御部10pc'を構成する。これらの二次空気噴射条件判定部40、バルブタイミング決定部44及び噴射制御部43が、本発明に係る内燃機関の制御方法の各処理手順を実行する部分となる。また、バルブタイミング決定部44は、入出力ポート45に接続されており、入出力ポート45の接続されている記憶部10m'や二次空気噴射条件判定部40等とそれぞれ双方向でデータをやり取りできるように構成される。なお、必要に応じて片方向でデータを送信あるいは取得するようにしてもよい。次に、実施例2の本発明に係る内燃機関の制御方法の処理手順について説明する。なお、次の説明においては、適宜図5−1〜5−4、図10を参照されたい。
図11は、実施例2の本発明に係る内燃機関の制御方法を示すフローチャートである。
二次空気の噴射を開始するにあたり、まず、内燃機関の制御装置10'の処理部10p'に備えられる二次空気噴射条件判定部40が、二次空気噴射条件にあるか否かを判定する(ステップS301)。この判定については、実施例1で説明した通りである。二次空気噴射条件判定部40が二次空気噴射条件にあると判定した場合(ステップS301;Yes)、次の処理手順へと移行し、二次空気噴射条件ではないと判定した場合は(ステップS301;No)、処理手順が終了する。
二次空気噴射条件にあると判定された場合(ステップS301;Yes)、バルブ位置判定部41は、EV3の開く時期を確認し(ステップS302)、EV3の開く時期が下死点前であるか否かを判定する。ここで、バルブ位置判定部41は、ECU23を介してクランク角センサ2CAからの情報を取得し、EV3の開く時期を判定する。また、二次空気の噴射開始時期の制御に用いる下死点は、点火上死点後における最初の下死点(クランク角CA=180°)である。EV3の開く時期が下死点前である場合、(ステップS303;Yes)、バルブタイミング決定部44は、ECU23からエンジン回転数NEや充填効率KLといったエンジン2の運転条件を取得する。そして、バルブタイミング決定部44は、これらの値を記憶部10m'に格納されたバルブタイミングマップ51に与えて、EV3の開く時期を下死点側に変更する(ステップS304)。これは、EV3が本来開く時期(クランク角がCAEVO)に、エンジン2の運転条件によって予め定めた補正値γを加算することで実現できる。
バルブタイミング決定部44はECU23へバルブタイミング変更指令を送り、ECU23はバルブタイミング変更機構8を駆動することで、変更されたEV3の開く時期でエンジン2のEV3を開き始める。また、噴射制御部43は、EV3が開く時期に合わせて二次空気供給装置1から二次空気を噴射させる(ステップS305)。このように、EV3の開く時期を、排気の逆流が発生している時期が経過してからに変更するので、噴射した二次空気の気筒2s内への逆流を抑制できる。EV3の開く時期が下死点よりも後である場合(ステップS303;No)、噴射制御部43は、EV3が開く時期に合わせて二次空気供給装置1から二次空気を噴射させる(ステップS305)。EV3の開く時期が下死点よりも後であれば、ピストン5は上死点側に移動するので、排気の逆流を避けて二次空気を供給することができる。
ここで、EV3が開くまでは、排気通路21内において排気の逆流に起因する二次空気の逆流が発生しても、この二次空気が気筒2s内へ流入することはない。これは、EV3が閉じている以上、排気通路21から気筒2s内へは排気も二次空気も流入することはないからである。したがって、実施例2においては、EV3が開く時期に合わせて二次空気を噴射する他、EV3が開く前から二次空気を排気通路21内へ噴射するようにしてもよい。後者のようにすれば、より長い二次空気の噴射期間を確保できるので、二次空気供給装置1による二次空気の最小噴射期間が十分に小さくできない場合には好ましい。
実施例2において二次空気の噴射を終了させる場合には、実施例1で説明した方法が適用できる。さらに、EV3の閉じる時期とIV4の開く時期とのオーバーラップがあり、かつIVOが上死点前の場合、バルブタイミング決定部44がIVOを上死点後に変更するとともに、噴射制御部43が上死点までに二次空気の噴射を終了させてもよい。なお、この場合には、IV4の開く時期の可変機構をエンジン2が備えていることが必要である。また、前記オーバーラップがなく、かつEVCが上死点前の場合、バルブタイミング決定部44がEVCを上死点後に変更するとともに、噴射制御部43が上死点までに二次空気の噴射を終了させてもよい。このようにすれば、より長い二次空気の噴射期間を確保できるので、二次空気供給装置1による二次空気の最小噴射期間が十分に小さくできない場合には好ましい。
ここで、バルブタイミングマップ51について説明する。図12は、バルブタイミングマップの一例を示す説明図である。バルブタイミングマップ51は、図12に示すように、エンジン回転数NEとエンジン2の充填効率KLとをパラメータとしてEV3の開く時期EVOを定めることが好ましい。これは次の理由による。図7−2に示すように、エンジン回転数NEが高いと、同じEV3の開く時期における排気の逆流量が少なくなる。また、エンジン回転数NEが高い程、排気の逆流が発生しなくなる時期は点火上死点側に移行するので、エンジン回転数NEが高い程、EVOを点火上死点側へ移動させることができる。一般に、EVOを早くする方が排気損失を低減できるので好ましいが、エンジン回転数NEが高い場合には、EVOを上死点側に移行させて、排気損失を低減することができるからである。
また、図7−3に示すように、エンジンの充填効率KLが高いと、同じEV3の開く時期における排気の逆流量が少なくなる。このため、エンジンの充填効率KLが高い程、逆流が発生しなくなる時期が点火上死点側に移行するので、エンジンの充填効率KLが高い程、EVOを点火上死点側へ移動させることができる。これにより、エンジンの充填効率KLが高い場合には、EVOを上死点側に移行させて、排気損失を低減することができるからである。
上記制御を実現するために、図12に示すバルブタイミングマップ51のように、エンジン回転数NE及びエンジンの充填効率KLが大きくなるほど、EVOを小さくする。これにより、二次空気の逆流を抑制できるとともに、エンジン2を効率よく運転できる。なお、バルブタイミングマップ51は、実験や数値シミュレーションにより、予め最適なEVOとエンジン回転数NE及びエンジンの充填効率KLとの関係を求めることにより作成することができる。
以上、実施例2の本発明によれば、排気の逆流が収まってからEVを開くようにEVを開く時期を制御するので、排気脈動に起因する排気の逆流が発生しない時期で二次空気を排気通路へ噴射することができる。これによって、供給した二次空気が気筒内へ逆流することを抑制して、目標気筒内空燃比近傍でエンジンを運転することができる。また、供給した二次空気の気筒内への逆流を抑制することにより、排気浄化装置の触媒空燃比も目標触媒空燃比近傍に保つことができる。これによって、排気浄化装置に所定の排気浄化性能を発揮させることができるとともに、三元触媒の温度上昇の遅れも抑制できる。さらに、二次空気の逆流を抑制することにより、二次空気中のゴミが気筒内へ流入することを抑制できるので、二次空気の取り入れ口にエアフィルタがない場合には、エンジンの耐久性を向上させることができる。
以上のように、本発明に係る内燃機関の制御装置及び制御方法は、排気に対して二次空気を供給する内燃機関に有用であり、特に、気筒内の空燃比を適正に制御することに適している。
実施例1の本発明に係る内燃機関の制御装置を備えた二次空気供給装置の構成を示す概略図である。 排気の逆流によって内燃機関の気筒内へ逆流する二次空気を説明する模式図である。 吸、排気バルブのリフト量と排気バルブを通過する排気流量との関係を示す説明図である。 実施例1の本発明に係る内燃機関の制御装置の構成を示す説明図である。 本発明におけるピストン位置とクランク角との関係を示す説明図である。 本発明におけるピストン位置とクランク角との関係を示す説明図である。 本発明におけるピストン位置とクランク角との関係を示す説明図である。 本発明におけるピストン位置とクランク角との関係を示す説明図である。 実施例1の本発明に係る内燃機関の制御方法の処理手順を示すフローチャートである。 実施例1の本発明に係るデータマップの一例を示す説明図である。 エンジン回転数をパラメータとしたときにおける排気の逆流量とクランク角度との関係を示す説明図である。 エンジンの充填効率をパラメータとしたときにおける排気の逆流量とクランク角度との関係を示す説明図である。 実施例1の本発明に係る内燃機関の制御方法の処理手順を示すフローチャートである。 上死点近傍における排気バルブの閉じる時期と吸気バルブの開く時期とを説明するバルブリフト線図である。 上死点近傍における排気バルブの閉じる時期と吸気バルブの開く時期とを説明するバルブリフト線図である。 上死点近傍における排気バルブの閉じる時期と吸気バルブの開く時期とを説明するバルブリフト線図である。 上死点近傍における排気バルブの閉じる時期と吸気バルブの開く時期とを説明するバルブリフト線図である。 実施例2の本発明に係る内燃機関の制御装置を示す説明図である。 実施例2の本発明に係る内燃機関の制御方法を示すフローチャートである。 バルブタイミングマップの一例を示す説明図である。
符号の説明
1 二次空気供給装置
2 エンジン(ガソリンエンジン)
2s 気筒
8 バルブタイミング変更機構
10、10' 内燃機関の制御装置
10p、10p' 処理部
10pc、10pc' 二次空気噴射制御部
10m、10m' 記憶部
21 排気通路
21m 排気マニホールド
40 二次空気噴射条件判定部
41 バルブ位置判定部
42 噴射時期決定部
43 噴射制御部
44 バルブタイミング決定部
45 入出力ポート
50 噴射時期補正値マップ
51 バルブタイミングマップ

Claims (9)

  1. 排気バルブと吸気バルブと排気通路とを有する内燃機関の前記排気通路に噴射する二次空気を制御するものであり、
    前記排気バルブの開く時期が、点火上死点後における最初の下死点前か否かを判定するバルブ位置判定部と、
    前記排気バルブの開く時期が前記下死点前の場合には、前記排気通路内に発生する排気の逆流が発生する期間を経過した後に前記二次空気を前記排気通路に噴射する二次空気噴射制御部と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記二次空気噴射制御部は、
    前記排気バルブの開く時期が前記下死点前の場合には前記下死点よりも後に前記二次空気を噴射し、前記排気バルブの開く時期が前記下死点よりも後の場合には前記排気バルブの開く時期よりも後に前記二次空気を噴射するように二次空気の噴射時期を決定する噴射時期決定部を有することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記内燃機関は前記排気バルブの開く時期の可変機能を備えるとともに、
    前記二次空気噴射制御部は、前記排気バルブの開く時期が前記下死点前の場合には、前記排気バルブの開く時期を前記下死点側に変更するバルブタイミング決定部を有することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記排気バルブの閉じる時期と前記吸気バルブの開く時期とのオーバーラップが存在する場合、
    前記二次空気噴射制御部は、前記吸気バルブが開き始めるまでに前記二次空気の供給を終了することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の内燃機関の制御装置。
  5. 排気バルブと吸気バルブと排気通路とを有する内燃機関の前記排気通路に噴射する二次空気を制御するものであり、
    前記排気バルブの開く時期が、点火上死点後における最初の下死点前か否かを判定するバルブ位置判定部と、
    前記排気バルブの開く時期が前記下死点前の場合には、前記内燃機関の運転条件によって予め定めた値が前記下死点から経過した後に前記二次空気を噴射し、前記排気バルブの開く時期が前記下死点よりも後の場合には前記排気バルブの開く時期よりも後に前記二次空気を噴射するように二次空気の噴射時期を決定する噴射時期決定部と、
    決定した前記二次空気の噴射時期で前記排気通路内に二次空気を噴射させる噴射制御部と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  6. 排気バルブと吸気バルブと排気通路とを有するとともに、前記排気バルブの開く時期の可変機能を備える内燃機関の前記排気通路に噴射する二次空気を制御するものであり、
    前記排気バルブの開く時期が、点火上死点後における最初の下死点前か否かを判定するバルブ位置判定部と、
    前記排気バルブの開く時期が前記下死点前の場合には、前記排気バルブの開く時期を、前記内燃機関の運転条件によって予め定めた値分、前記下死点側に変更するバルブタイミング決定部と、
    前記バルブタイミング決定部によって変更された前記排気バルブが開く時期に合わせて、又は前記排気バルブが開く前から二次空気供給装置に二次空気を噴射させる噴射制御部と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  7. 前記排気バルブの閉じる時期と前記吸気バルブの開く時期とのオーバーラップが存在する場合、
    記噴射制御部は、前記吸気バルブが開き始めるまでに前記二次空気の供給を終了することを特徴とする請求項5又は6に記載の内燃機関の制御装置。
  8. 排気バルブと吸気バルブと排気通路とを有する内燃機関の前記排気通路に噴射する二次空気を制御するものであり、
    前記排気バルブの開く時期が、点火上死点後における最初の下死点前か否かを判定する工程と、
    前記排気バルブの開く時期が前記下死点前の場合には、前記排気通路内を通過する排気が前記排気バルブ側に流れる時期を経過した後に前記二次空気を前記排気通路に噴射する工程と、
    を含むことを特徴とする内燃機関の制御方法。
  9. 前記排気バルブの閉じる時期と前記吸気バルブの開く時期とのオーバーラップが存在する場合には、
    前記二次空気を前記排気通路に供給した後、前記吸気バルブが開き始めるまでに前記二次空気の供給を終了することを特徴とする請求項に記載の内燃機関の制御方法。
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