JP2000045777A - 筒内直接噴射式内燃機関 - Google Patents

筒内直接噴射式内燃機関

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JP2000045777A JP10212478A JP21247898A JP2000045777A JP 2000045777 A JP2000045777 A JP 2000045777A JP 10212478 A JP10212478 A JP 10212478A JP 21247898 A JP21247898 A JP 21247898A JP 2000045777 A JP2000045777 A JP 2000045777A
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direct injection
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】着火性および燃料の成層化による出力性能に優
れた筒内直接噴射式内燃機関を提供する。 【解決手段】燃焼室のシリンダヘッド7側の壁面であっ
て点火プラグ3の気筒列方向の両側に、燃焼室へ向かっ
て突出し、吸気口9aの外縁部6aから点火プラグ3に
向かうにしたがって幅Wが徐々に狭くなる燃料誘導壁6
を形成する。順タンブル流により導かれた噴射燃料11
を燃料誘導壁6により点火プラグ3へ集約させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、筒内直接噴射式内
燃機関に関し、特に順タンブル流を利用して噴霧燃料を
点火プラグに集める筒内直接噴射式内燃機関に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の筒内直接噴射式内燃機関として
は、たとえば特開平9−317478号公報に開示され
たものが知られている。図11を参照しながらこの直噴
式内燃機関を簡単に説明すると、まず燃焼室13内であ
って排気口10aと点火プラグ3との間の燃焼室壁面に
は、略C字形状のヘッド側突出体51が設けられ、これ
に対してピストン5冠面には、ヘッド側突出体51に対
向するようにピストン側突出体52が設けられている。
また、このピストン側突出体52よりも吸気口9a側の
ピストン5冠面には、燃料が噴射されるキャビティ53
が形成されている。
【0003】そして、ピストン5の上死点の近傍におい
ては、ヘッド側突出体51とピストン側突出体52とが
接近することで、燃焼室13内には排気口10a側から
キャビティへ53向かうスキッシュ流54が生じ、この
スキッシュ流54によって燃料噴射弁4から噴射された
燃料は点火プラグ3の廻りに集約される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、こうし
た従来の筒内直接噴射式内燃機関では、スキッシュ流に
よって噴射燃料を点火プラグに集める構造であり、一度
排気口側まで拡散した噴射燃料をスキッシュ流によって
点火プラグ側へ戻すため、しかもスキッシュ流を生じさ
せる突出体は排気口と点火プラグとの間の狭小な部位に
しか設定できないため、点火プラグ廻りに集約できる噴
射燃料はきわめて少量となって燃料の成層化向上効果が
小さくなる可能性が高い。
【0005】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、着火性および燃料の成層化
による出力性能に優れた筒内直接噴射式内燃機関を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】(1) 上記目的を達成
するために、請求項1記載の筒内直接噴射式内燃機関
は、燃焼室の吸気口側に設けられた燃料噴射弁により前
記燃焼室内へ直接燃料を噴射する筒内直接噴射式内燃機
関において、前記燃焼室のシリンダヘッド側の壁面であ
って点火プラグの気筒列方向の両側に、前記燃焼室へ向
かって突出し、前記吸気口の外縁部から前記点火プラグ
に向かうにしたがって幅が徐々に狭くなる燃料誘導壁が
形成されていることを特徴とする。
【0007】本発明の筒内直接噴射式内燃機関では、吸
気口から燃焼室内に吸気を導入する際に当該燃焼室内に
生じる順タンブル流を利用して、噴射燃料を点火プラグ
廻りに集約させる。
【0008】すなわち、吸入行程において吸気口から燃
焼室内に吸気を導入すると、燃焼室内には図3に示すよ
うな吸気口→排気口→ピストン冠面→吸気口の順タンブ
ル流が生じ、次の圧縮行程において燃料噴射弁から燃焼
室内に噴射された燃料は、この順タンブル流に乗って燃
焼室のシリンダヘッドの壁面に上昇する。
【0009】このシリンダヘッドの壁面には、燃焼室へ
向かって突出し、吸気口の外縁部から点火プラグに向か
うにしたがって幅が徐々に狭くなる燃料誘導壁が形成さ
れているので、当該シリンダヘッドの壁面に上昇した噴
射燃料は、この燃料誘導壁にそって徐々に点火プラグの
方向に集約されることになる。
【0010】したがって、本発明の筒内直接噴射式内燃
機関によれば、噴射された燃料のほとんどを点火プラグ
に集約できるので着火性が向上するとともに、燃料の成
層化が達成できるので内燃機関の出力が向上することに
なる。
【0011】(2) 上記発明においては特に限定され
ないが、請求項2記載の筒内直接噴射式内燃機関は、前
記燃料誘導壁の前記吸気口の外縁部における幅が、前記
燃料噴射弁による噴霧幅よりも広く形成されていること
を特徴とする。
【0012】本発明では、燃料誘導壁の吸気口の外縁部
における幅、換言すれば燃料誘導壁の呼び込み幅が燃料
噴射弁による噴霧幅よりも広く形成されているので、燃
料噴射弁から噴射された燃料のほとんど全てを燃料誘導
壁によって集約することができ、着火性および燃料の成
層化がさらに向上する。
【0013】(3) 上記発明においては特に限定され
ないが、請求項3記載の筒内直接噴射式内燃機関は、前
記燃料誘導壁の最狭部が、前記点火プラグの中心よりも
吸気口側に設けられていることを特徴とする。
【0014】上述した燃焼室内の順タンブル流は、シリ
ンダヘッドの壁面においては吸気口側から点火プラグに
向かって流れるので、燃料誘導壁の最狭部を点火プラグ
の中心よりも吸気口側に設けておくことで、燃料誘導壁
によって呼び込まれた燃料が最も集約されたのちに点火
プラグへ流れることになり、上述した着火性および燃料
の成層化がさらに向上する。
【0015】(4) 上記発明においては特に限定され
ないが、請求項4記載の筒内直接噴射式内燃機関は、前
記燃料誘導壁の最突出部が、前記点火プラグの点火ギャ
ップ位置以上に突出していることを特徴とする。
【0016】燃料誘導壁の最突出部を点火プラグの点火
ギャップ位置以上に突出させることで、燃焼室内の順タ
ンブル流によってシリンダヘッドの壁面に上昇した噴射
燃料を、高さ方向に逃がすことなく、点火プラグの点火
ギャップ位置に集約させることができ、上述した着火性
および燃料の成層化がさらに向上する。
【0017】(5) 上記発明においては特に限定され
ないが、請求項5記載の筒内直接噴射式内燃機関は、前
記燃焼室のシリンダヘッド側の壁面であって前記点火プ
ラグの排気口側に、前記燃料誘導壁の最狭部から連続す
るガス流路壁が形成されていることを特徴とする。
【0018】吸入行程において生じる、吸気口→排気口
→ピストン冠面→吸気口といった順タンブル流により、
次の圧縮行程において、燃焼室内に噴射された燃料は、
燃焼室のシリンダヘッドの壁面に上昇し、ここで燃料誘
導壁によって点火プラグに向かって集約するが、点火プ
ラグの排気口側に燃料誘導壁の最狭部から連続するガス
流路壁を形成しておけば、点火プラグを通過するガス流
れが円滑になり、したがって燃料誘導壁に沿って点火プ
ラグに向かうガス流れも円滑になる。これにより、上述
した着火性および燃料の成層化がさらに向上する。
【0019】(6) 上記発明においては特に限定され
ないが、請求項6記載の筒内直接噴射式内燃機関は、前
記燃焼室のシリンダヘッド側の壁面の吸気口領域および
排気口領域のそれぞれが、前記点火プラグ領域で前記燃
焼室へ向かって突出する凹曲面に形成され、前記燃料誘
導壁が、前記凹曲面に形成された凹部により構成される
ことを特徴とする。
【0020】点火プラグ領域が燃焼室へ向かって突出す
る凹曲面を有する燃焼室においては、上述したような燃
焼室へ向かって突出する燃料誘導壁を形成することは困
難である。このため、本発明ではこれに代えて、凹曲面
に凹部を形成することで燃料誘導壁としているので、上
記発明と同様に、順タンブル流によってシリンダヘッド
の壁面に上昇した噴射燃料は、この燃料誘導壁に沿って
徐々に点火プラグの方向に集約されることになる。
【0021】したがって、本発明の筒内直接噴射式内燃
機関によれば、噴射された燃料のほとんどを点火プラグ
に集約できるので着火性が向上するとともに、燃料の成
層化が達成できるので内燃機関の出力が向上することに
なる。
【0022】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、噴射され
た燃料のほとんどを点火プラグに集約できるので、着火
性が向上するとともに、燃料が成層化されて内燃機関の
出力が向上することになる。
【0023】請求項2記載の発明によれば、燃料噴射弁
から噴射された燃料のほとんど全てを燃料誘導壁によっ
て集約することができるので、上述した着火性および燃
料の成層化がさらに向上する。
【0024】請求項3記載の発明によれば、燃料誘導壁
によって呼び込まれた燃料が最も集約されたのちに点火
プラグへ流れることになるので、上述した着火性および
燃料の成層化がさらに向上する。
【0025】請求項4記載の発明によれば、燃焼室内の
順タンブル流によってシリンダヘッドの壁面に上昇した
噴射燃料を高さ方向に逃がすことなく点火プラグの点火
ギャップ位置に集約させることができるので、上述した
着火性および燃料の成層化がさらに向上する。
【0026】請求項5記載の発明によれば、点火プラグ
を通過したガス流れが円滑になり、燃料誘導壁に沿って
点火プラグに向かうガス流れも円滑になるので、上述し
た着火性および燃料の成層化がさらに向上する。
【0027】請求項6記載の発明によれば、噴射された
燃料のほとんどを点火プラグに集約できるので、着火性
が向上する。また、吸気抵抗が小さくなることにより乱
れが少なく且つより多くの新気を吸入できるので、内燃
機関の出力が向上することになる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。第1実施形態 図1は本発明の筒内直接噴射式内燃機関の第1実施形態
を示す縦断面図、図2は同じく平面図、図3および図4
は本実施形態の作用を説明するための縦断面図(図1相
当図)および平面図(図2相当図)である。
【0029】図1において、符号8はシリンダブロック
であり、シリンダブロック8内にはピストン5が摺動自
在に嵌挿されている。シリンダブロック8の上部にはシ
リンダヘッド7が取り付けられており、シリンダブロッ
ク7の内壁、ピストン5の冠面およびシリンダヘッド7
の内壁面により、燃焼室13が画成される。
【0030】シリンダヘッド7には、その概略中央部に
点火プラグ3が取り付けられ、またシリンダヘッド7の
点火プラグ3の一側位置には、吸気バルブ1によって燃
焼室13に対して選択的に連通される一対の吸気ポート
9,9が設けられるとともに、他側位置には排気バルブ
2によって燃焼室13に対して選択的に連通される同じ
く一対の排気ポート10,10が設けられている。これ
ら吸気ポート9および排気ポート10は、それぞれ吸気
口9aおよび10aによって燃焼室13に連通する。
【0031】また、シリンダヘッド7の吸気口9aが配
置された位置のさらに外側で、一対の吸気ポート9,9
の間の部分には、燃焼室13内に燃料を直接的に噴射す
る燃料噴射弁4が点火プラグ3に対して俯角で取り付け
られている。
【0032】シリンダブロック8の下部には、図示は省
略するが、クランクケースが配置され、このクランクケ
ース内にはピストン5にコネクティングロッドを介して
連結されたクランクシャフトが収容されている。
【0033】本実施形態のピストン5の冠面の一部に
は、凹部5aが形成されている。この凹部5aの表面形
状は、吸気行程において吸気ポート9から燃焼室13内
へ吸気を導入したときに、当該燃焼室13内に図3に示
すような順タンブル流12が生じるように形成されてい
る。
【0034】特に本実施形態では、燃焼室13のシリン
ダヘッド7側の内壁面であって、点火プラグ3が設けら
れた位置の気筒列方向(図2参照)の両側に、2つの吸
入口9aの外縁部6aから点火プラグ3に近接する最狭
部6bまで延在する燃料誘導壁6が、燃焼室13に向か
って突出して形成されている。
【0035】この燃料誘導壁6は、外縁部6aから最狭
部6bへ向かうにしたがって、その幅が徐々に狭くな
り、かつここに呼び込まれた燃料噴射弁4からの噴射燃
料が円滑に点火プラグ3に向かって流れるように、滑ら
かな曲面で形成されている。
【0036】燃料誘導壁6は、図4に示すようにその外
縁部6aにおける幅W(平面視)が、燃料噴射弁4から
噴射される燃料の噴霧幅Wfよりも広く形成されてい
る。
【0037】また、燃料誘導壁6は、図2に示すように
その最狭部6bの平面視における位置Pが、点火プラグ
3の中心点の位置かあるいはそれよりも吸気口9a側に
設定されている。図2に示す実施形態では、最狭部6b
は点火プラグ3の中心点とほぼ等しい位置に設けられて
いる。
【0038】さらに本実施形態の燃料誘導壁6は、図1
に示すようにその最突出部(本例では6aが該当す
る。)の頂点Hが、点火プラグ3の点火ギャップ位置G
よりも突出して形成されている。
【0039】ちなみに、図1および図2に示す例では、
燃料誘導壁6の最狭部6bの排気口10a側は、シリン
ダヘッド7の内壁面の一般面と同じ高さになるまで次第
になだらかに低くなるようにされている。
【0040】次に作用を説明する。図3および図4を参
照しながら4サイクル内燃機関の場合で説明すると、ま
ずピストン5が上死点よりわずかに前にあるときに吸気
バルブ1が開かれ、ピストン5が下死点に至るまで吸気
行程が行われる。このとき、吸気ポート9から燃焼室1
3内に導入される吸気は図3に示す順タンブル流となっ
て、シリンダブロック8の内壁近傍からピストン5の冠
面の凹部5aに沿って流れ、再び吸気口9aに戻された
のち点火プラグ3の近傍に至る。
【0041】次の圧縮行程においては、ピストン5の位
置がクランク角度で上死点前の所定の角度にあるとき
に、燃料噴射弁4から燃料が噴射されるが、この燃料噴
射弁4から噴射された噴射燃料11は、上述した燃焼室
13内に生じた順タンブル流に乗って図3に示すように
シリンダヘッド7の内壁面へ上昇する。
【0042】このとき、このシリンダヘッドの内壁面に
は、上述した燃料誘導壁6が形成されているので、当該
シリンダヘッドの内壁面へ上昇した噴射燃料11は、こ
の燃料誘導壁6の外縁部6aから呼び込まれ、最狭部6
bに至るまで燃料誘導壁6に沿って徐々に点火プラグ3
の方向に集約される。
【0043】本実施形態の燃料誘導壁6は、外縁部6a
の呼び込み幅Wが燃料噴射弁4の噴霧幅Wfよりも広く
形成されているので、燃料噴射弁4から噴射された燃料
11のほとんど全てを燃料誘導壁6によって集約するこ
とができる。また、燃料誘導壁6の最狭部6bが点火プ
ラグ3の中心点よりも吸気口9a側に設けられているの
で、燃料誘導壁6によって呼び込まれた燃料11は最も
集約されたのちに点火プラグ3へ流れることになる。さ
らに、本実施形態の燃料誘導壁6は、その最突出部6b
を点火プラグ3の点火ギャップ位置G以上に突出させて
いるので、シリンダヘッド7の内壁面に上昇した噴射燃
料11を、高さ方向に逃がすことなく、点火プラグ3に
集約させることができる。
【0044】こうして噴射燃料11は、点火プラグ3に
誘導され、点火プラグ3の周辺の限られた領域にのみ可
燃混合気が形成される。そして、所定の点火時期になる
と、点火プラグ3が着火されて燃焼行程が行われ、次に
排気バルブ2が開かれて、排気行程が行われる。
【0045】以上のように、本実施形態の筒内直接噴射
式内燃機関によれば、噴射された燃料11のほとんどを
点火プラグ3に集約できるので、着火性が向上するとと
もに、燃料の成層化が達成できて内燃機関の出力が向上
することになる。
【0046】第2実施形態 図5は本発明の筒内直接噴射式内燃機関の第2実施形態
を示す縦断面図、図2は同じく平面図である。
【0047】本実施形態の筒内直接噴射式内燃機関で
は、シリンダヘッド7の内壁面に形成される燃料誘導壁
6は上述した第1実施形態と同じ構成であるが、これに
加えて、燃焼室13のシリンダヘッド7の内壁面であっ
て、点火プラグ3の排気口10a側に、燃料誘導壁6の
最狭部6bから連続するようにガス流路壁6cが形成さ
れている。このガス流路壁6cは、その間がガスの流路
となるように適宜の形状で構成される。
【0048】このようにした筒内直接噴射式内燃機関に
あっては、点火プラグ3の排気口10a側に燃料誘導壁
6の最狭部6bから連続するガス流路壁6cが形成され
ているので、上述した順タンブル流12の点火プラグ3
を通過するガス流れが円滑になり、これにより燃料誘導
壁6に沿って点火プラグ3に向かうガス流れも円滑にな
る。この結果、上述した第1実施形態の着火性および燃
料の成層化がさらに向上することになる。
【0049】第3実施形態 図7は本発明の筒内直接噴射式内燃機関の第3実施形態
を示す縦断面図、図8は同じく平面図、図9は図8の I
X-IX線に沿う断面図、図10は図8の X-X線に沿う断面
図である。
【0050】本実施形態の筒内直接噴射式内燃機関で
は、燃焼室13のシリンダヘッド7の内壁面の形状が上
述した第1および第2実施形態と相違している。すなわ
ち、本実施形態の燃焼室13では、シリンダヘッド7の
内壁が、図9および図10に示されるように、吸気口9
aおよび排気口10aのそれぞれにおいて凹曲面13a
とされており、この凹曲面13aは点火プラグ3の領域
が最も燃焼室13へ向かって突出するようになってい
る。つまり、同図に示すように吸入口9aおよび排気口
10aの最も燃焼室13側へ突出したテーパ面を延長し
たときの円錐面にて構成されている。
【0051】また、このような形状の燃焼室13に燃料
誘導壁6を形成するにあたっては、シリンダヘッド7の
内壁面のうち点火プラグ3の周囲が燃焼室13へ向かっ
て最も突出しているので、本実施形態では、凹曲面13
aに凹部6dを形成することで燃料誘導壁6を形成する
こととしている。
【0052】こうした筒内直接噴射式内燃機関にあって
も、順タンブル流12によってシリンダヘッド7の内壁
面へ上昇した噴射燃料は、燃料誘導壁6の外縁部6aか
ら呼び込まれ、最狭部6bに至るまで燃料誘導壁6に沿
って徐々に点火プラグ3の方向に集約されることにな
る。したがって、噴射された燃料11のほとんどを点火
プラグ3に集約できるので、着火性が向上するととも
に、燃料の成層化が達成できて内燃機関の出力が向上す
ることになる。
【0053】なお、以上説明した実施形態は、本発明の
理解を容易にするために記載されたものであって、本発
明を限定するために記載されたものではない。したがっ
て、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技
術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の筒内直接噴射式内燃機関の第1実施形
態を示す縦断面図である。
【図2】本発明の筒内直接噴射式内燃機関の第1実施形
態を示す平面図である。
【図3】第1実施形態の作用を説明するための縦断面図
(図1相当図)である。
【図4】第1実施形態の作用を説明するための平面図
(図2相当図)である。
【図5】本発明の筒内直接噴射式内燃機関の第2実施形
態を示す縦断面図である。
【図6】本発明の筒内直接噴射式内燃機関の第2実施形
態を示す平面図である。
【図7】本発明の筒内直接噴射式内燃機関の第3実施形
態を示す縦断面図である。
【図8】本発明の筒内直接噴射式内燃機関の第3実施形
態を示す平面図である。
【図9】図8の IX-IX線に沿う断面図である。
【図10】図8の X-X線に沿う断面図である。
【図11】従来の筒内直接噴射式内燃機関を示す平面図
および斜視図である。
【符号の説明】
1…吸気バルブ 2…排気バルブ 3…点火プラグ 4…燃料噴射弁 5…ピストン 5a…凹部 6…燃料誘導壁 6a…外縁部 6b…最狭部 6c…ガス流路壁 7…シリンダヘッド 8…シリンダブロック 9…吸入ポート 9a…吸入口 10…排気ポート 10a…排気口 12…順タンブル流 13…燃焼室 13a…凹曲面

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃焼室の吸気口側に設けられた燃料噴射弁
    により前記燃焼室内へ直接燃料を噴射する筒内直接噴射
    式内燃機関において、 前記燃焼室のシリンダヘッド側の壁面であって点火プラ
    グの気筒列方向の両側に、前記燃焼室へ向かって突出
    し、前記吸気口の外縁部から前記点火プラグに向かうに
    したがって幅が徐々に狭くなる燃料誘導壁が形成されて
    いることを特徴とする筒内直接噴射式内燃機関。
  2. 【請求項2】前記燃料誘導壁の前記吸気口の外縁部にお
    ける幅が、前記燃料噴射弁による噴霧幅よりも広く形成
    されていることを特徴とする請求項1記載の筒内直接噴
    射式内燃機関。
  3. 【請求項3】前記燃料誘導壁の最狭部が、前記点火プラ
    グの中心よりも吸気口側に設けられていることを特徴と
    する請求項1または2記載の筒内直接噴射式内燃機関。
  4. 【請求項4】前記燃料誘導壁の最突出部が、前記点火プ
    ラグの点火ギャップ位置以上に突出していることを特徴
    とする請求項1〜3の何れかに記載の筒内直接噴射式内
    燃機関。
  5. 【請求項5】前記燃焼室のシリンダヘッド側の壁面であ
    って前記点火プラグの排気口側に、前記燃料誘導壁の最
    狭部から連続するガス流路壁が形成されていることを特
    徴とする請求項1〜4の何れかに記載の筒内直接噴射式
    内燃機関。
  6. 【請求項6】前記燃焼室のシリンダヘッド側の壁面の吸
    気口領域および排気口領域のそれぞれが、前記点火プラ
    グ領域で前記燃焼室へ向かって突出する凹曲面に形成さ
    れ、前記燃料誘導壁が、前記凹曲面に形成された凹部に
    より構成されることを特徴とする請求項1〜5の何れか
    に記載の筒内直接噴射式内燃機関。
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