JP2004193292A - スル−ホ−ル配線基板およびその製造方法 - Google Patents

スル−ホ−ル配線基板およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電気特性に優れ、微細化、狭ピッチ化された多層配線基板およびその製造方法を提供する
【解決手段】コア基板と、該コア基板の片面もしくは両面上に絶縁層を介して配線層と絶縁層とを積層してなる多層配線基板において、前記コア基板のXY方向の熱膨張係数が2〜20ppmの範囲内であり、コア基板用のコア材がシリコン、セラミックス、ガラス、ガラス・エポキシ複合材料から選ばれ、前記コア基板は導電性ペ−ストで充填された複数のスル−ホ−ルにより表裏の導通がなされ、前記導電性ペ−ストが前記コア基板表面よりも突出している構造を有することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多層配線基板とその製造方法に関し、特に半導体チップを搭載するための高密度配線がなされた多層配線基板と、このような多層配線基板を製造するための製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器の高機能化、小型化、軽量化が進む中で、半導体パッケ−ジの小型化、多ピン化、外部端子のファインピッチ化が求められており、高密度配線基板の要求はますます強くなっている。このため、LSIを直接プリント配線板に実装したり、あるいはCSP(Chip Size Package)、BGA(Ball Grid Array)をプリント配線板に実装するようになってきた。そしてプリント配線板も高密度化に対応するために、配線層およびビア(Via)を1層づつ絶縁層を介してコアとなる基板上に多層に積み上げていくビルドアップ配線技術で作製した多層配線基板を使用するようになってきた。
【0003】
多層配線基板は、基板上下の導体間を電気的に接続するスル−ホ−ルが設けられており、サブトラクティブ法やアディティブ法で作製した低密度配線を有する両面基板を多層化してコア基板としている。しかし、従来のスル−ホ−ルはドリル加工で孔開けされており、微細化の点で孔径に制限があること、さらに貫通したスル−ホ−ルであることにより、多層基板においては所望する2つの導体間の接続のための孔にとどまらず、本来不要な他の部分の導体層にも孔が開いてしまうので、その部分の配線形成ができなくなり、配線設計の自由度を限定してしまうという問題があった。また、スル−ホ−ル部のめっきの導通は、導体線幅の微細化に伴い、信頼性に問題を生じていた。
このため、コア基板の製造方法として種々の配線方法が提案、実施されるようになり、これらのコア基板の上に配線層を形成した多層配線基板が用いられている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。また、本発明者による出願もある(例えば、特許文献3、特許文献4参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平5−144978号公報
【特許文献2】
特開平11−345933号公報
【特許文献3】
特願2002−202123号
【特許文献4】
特願2002−202124号
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、コア基板の配線の微細化、狭ピッチ化と共に、コア基板上にビルドアップ法により設ける多層配線層の線幅もより微細な配線が求められるようになり、狭ピッチ化、高密度配線の要求はますます強くなり、公知の従来のコア基板上に従来のプロセスで配線層を形成した多層配線基板では、求められる電気特性と高密度配線のための微細化の要求に対応できなくなっているという問題点がある。
狭ピッチ化と多ピン化による高密度実装に伴い、配線基板と半導体チップ等との電気的接続は、従来のワイヤ−ボンディング技術に代わり、半導体チップをフェ−スダウン実装するフリップチップ技術等が用いられるようになっている。フリップチップ技術を用いた多層配線基板においては、基板間を接続するスル−ホ−ルに空隙部が残っていると、熱衝撃によるクラックの発生や断線を引き起こし易く、信頼性の低下を生じるという問題があった。
また、高密度実装のためにスル−ホ−ル孔径の微細化に伴い、スル−ホ−ルのランド径も小さくなり、配線基板間の配線接続が難しくなったり、あるいは基板上にはんだバンプを形成する半導体チップ実装時に、実装用パッドが小さいために、小径パッドへのはんだの供給が難しくなってきているという問題もあった。
そこで、本発明は上記のような問題点を解消するためになされたものである。その目的は、電気特性に優れ、微細化、狭ピッチ化に対応し、貫通スル−ホ−ルの導体部分の領域を確保した多層配線基板およびその製造方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1の発明に係わる多層配線基板は、コア基板と、該コア基板の片面もしくは両面上に絶縁層を介して配線層と絶縁層とを積層してなる多層配線基板において、前記コア基板に用いるコア材のXY方向の熱膨張係数が2〜20ppmの範囲内であり、該コア材がシリコン、セラミックス、ガラス、ガラス・エポキシ複合材料から選ばれ、前記コア基板は導電性ペ−ストで充填された複数のスル−ホ−ルにより表裏の導通がなされ、前記導電性ペ−ストが前記コア材表面よりも突出している構造を有するようにしたものである。
【0007】
請求項2の発明に係わる多層配線基板は、前記コア材の厚さが50〜500μmの範囲内であり、前記スル−ホ−ルの半導体チップ搭載側の表層の開口径が50〜200μmの範囲内で、反対側の裏層の開口径が25〜175μmの範囲内であり、裏層の開口径が表層の開口径と等しいかそれ以下であり、前記導電性ペ−ストがコア材表面より5〜15μmの範囲内で突出しているようにしたものである。
【0008】
請求項3の発明に係わる多層配線基板は、前記導電性ペ−ストがコア材表面より5〜15μmの範囲内で突出し、該突出した導電性ペ−ストのランド径が該導電性ペ−ストを充填したスル−ホ−ルの孔径よりも大きいようにしたものである。
【0009】
請求項4の発明に係わる多層配線基板は、前記突出した導電性ペ−ストの周囲が絶縁層で覆われて平坦化しているようにしたものである。
【0010】
請求項5の発明に係わる多層配線基板は、前記コア材のスル−ホ−ル内壁面およびコア材表面に絶縁層が設けられているようにしたものである。
【0011】
請求項6の発明に係わる多層配線基板の製造方法は、コア基板と、該コア基板の片面もしくは両面上に絶縁層を介して配線層と絶縁層とを積層してなる多層配線基板の製造方法において、前記コア基板に用いるコア材のXY方向の熱膨張係数が2〜20ppmの範囲内であり、シリコン、セラミックス、ガラス、ガラス・エポキシ複合材料のいずれかから選ばれたコア材に、スル−ホ−ルを形成する工程と、該スル−ホ−ルおよびランド形成領域以外のコア材の両面上をレジストでマスキングする工程と、該スル−ホ−ルおよびランド形成領域に導電性ペ−ストを充填し、乾燥後、コア材の両面を研磨し、次いでレジストを剥離してコア基板を形成する工程と、前記コア基板の所定部分に絶縁層を形成する工程と、該コア基板の片面もしくは両面上に絶縁層を介して配線層形成する工程と、を有するようにしたものである。
【0012】
請求項7の発明に係わる多層配線基板の製造方法は、前記スル−ホ−ルの形成方法がICP−RIE法もしくはサンドブラスト法によるようにしたものである。
【0013】
請求項8の発明に係わる多層配線基板の製造方法は、前記スル−ホ−ルの形成方法が、スル−ホ−ルの孔径が小さい側にICP−RIE法を用い、孔径が大きい側にサンドブラスト法を用いたようにしたものである。
【0014】
請求項9の発明に係わる多層配線基板の製造方法は、前記スル−ホ−ルの形成工程が、コア材に微細孔形成後に、コア材をグラインドし、研磨して貫通孔を形成するようにしたものである。
【0015】
請求項10の発明に係わる多層配線基板の製造方法は、前記スル−ホ−ルの形成工程が、コア材をグラインドし、研磨して所望の厚さにした後に、サンドブラスト法でコア材の片面もしくは両面から研削をして貫通孔を形成するようにしたものである。
【0016】
請求項11の発明に係わる多層配線基板の製造方法は、コア基板と、該コア基板の片面もしくは両面上に絶縁層を介して配線層と絶縁層とを積層してなる多層配線基板の製造方法において、前記コア基板に用いるコア材のXY方向の熱膨張係数が2〜20ppmの範囲内であり、シリコン、セラミックス、ガラス、ガラス・エポキシ複合材料のいずれかから選ばれたコア材に、スルーホール形成領域以外のコア材の両面に絶縁層を形成する工程と、該絶縁層を覆ってスルーホール形成領域以外のコア材の両面にレジストでマスキングする工程と、該レジストの開口部をサンドブラストしてコア材にスルーホールを形成する工程と、該スルーホールに導電性ペーストを充填し、乾燥し、レジストを剥離した後、コア材の両側を研磨してコア基板を形成する工程と、該コア基板の片面もしくは両面上に絶縁層を介して配線層形成する工程と、を有するようにしたものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
(多層配線基板)
図1は、本発明の多層配線基板の一実施形態を模式的に示す部分縦断面図である。図1において、多層配線基板1はコア基板2と、このコア基板2の一方の面に絶縁層を介して形成されたビルドアップ配線層3とを備えている。
【0018】
多層配線基板1を構成するコア基板2は、スル−ホ−ル4が設けられており、スル−ホ−ル4は導電性ペ−スト5でコア基板表裏を導通させており、コア基板2の片面あるいは両面には配線層が設けられている。
【0019】
コア基板2上の一方の面に設けられたビルドアップ配線層3は、配線層3を構成する配線7a、7bが、電気絶縁層10a、10bを介し、導電性のビア8a、8bにてコア基板2の導電性ペ−スト5で充填した所定の導電性のスル−ホ−ル4もしくは配線部に接続されている。
【0020】
本発明では、多層配線基板1上に設けるそれぞれの微細な多層配線層の位置精度を保つために、コア基板2はXY方向(コア基板2の表面に平行な平面)の熱膨張係数が2〜20ppmの範囲にある材料が用いられる。このようなコア材2’としては、シリコン、セラミックス、ガラス、ガラス・エポキシ複合材料から選ぶことができる。
コア基板2の上記のコア材2’において、シリコンは微細加工に好適で精密なスル−ホ−ル加工に適しており、セラミックス、ガラスは比較的安価で寸法安定性に優れ製造工程中で変形が少なく、ガラス・エポキシ複合材料は安価であるという長所を有しており、所望の特性に応じて上記の材料を選択することが可能である。
スル−ホ−ル4を形成したコア材2’の両面、およびスル−ホ−ル内壁面に、必要に応じて絶縁層6を形成してもよい。例えば、コア材が半導体であるシリコンの場合には、スル−ホ−ル孔開け後に、スル−ホ−ル4を含めたコア材2’の表裏に酸化シリコン等の絶縁層6を予め形成しておく。
【0021】
本発明において、コア材2’の厚さが50μm未満だと、支持体としての強度の点から基板の取り扱いに支障をきたし、一方、500μmを越える厚さにすると、スル−ホ−ル内に充填した導電性ペ−ストの樹脂溶剤を乾燥するのが困難になるという問題を生じ、さらに半導体装置の薄型化にも適しなくなる。したがって、本発明では、コア材の厚さは50〜500μmの範囲で用いるものである。
本発明において、スル−ホ−ル4の孔径は、スル−ホ−ル4の半導体チップを搭載する側の表層の開口径が50〜200μmの範囲内、反対側の裏層の開口径が25〜175μmの範囲内であり、各々のスル−ホ−ル4において、裏層の開口径を表層の開口径と等しいかそれ以下とするものである。
スル−ホ−ルの開口径が上記の範囲未満であると、スル−ホ−ル形成が困難になり、一方、上記の範囲を越えると、スル−ホ−ルの密度を高くしたり、スル−ホ−ル数を増やすのに支障を生じる。また、本発明では、スル−ホ−ルの裏層の開口径を表層の開口径と等しいかそれ以下とする構造をとることにより、内部配線の設計の自由度を上げて配線密度をより高めることができる。
【0022】
コア基板2のスル−ホ−ル4に用いられる導電性ペ−スト5としては、銅ペ−ストや銀ペ−スト等の公知の導電性ペ−ストを充填する方法が用いられる。
本発明におけるスル−ホ−ル4は、スル−ホ−ル内が全て導電性ペ−スト5で充填されて埋まっていると共に、コア材表面よりも突出している構造を有している。上記の構造をとることにより、スル−ホ−ル4の導体部分の領域を確保することが容易となる。さらに、突出した導電性ペ−スト5によるスル−ホ−ル4のランド4a、4bの径を、導電性ペ−ストを充填した当該のスル−ホ−ルの孔径よりも大きくすることにより、配線密度を低下させずに、配線基板間の配線接続が容易になり、また基板上にはんだバンプを形成する半導体チップ実装時に、パッドへのはんだの供給も容易になる。ランド径はスルーホール径よりも20〜40μmの範囲で大きいことが好ましい。
本発明においては、導電性ペ−スト5の突出部は、コア基板表面から5〜15μmの範囲内で突出していることが好ましい。突出部が5μm以下であると、スル−ホ−ルの導体部分の領域を十分に確保できず、一方、15μmを越えると配線基板の薄型化の障害となってくるからである。
【0023】
導電性ペ−スト5を充填したスル−ホ−ル4を形成したコア基板2の片面あるいは両面には、必要に応じて、所望する配線が設けられている(図示せず)。
コア基板2の配線およびコア基板2上に設けたビルドアップ配線層3の配線7a、7bおよびビア8a、8bの材質は、銅、銀、金、クロム等の導電材料とすることができる。コア基板の少なくともビルドアップ配線層3を設ける側は、絶縁性を兼ねた材料で平坦化しておくことが好ましい。この平坦化絶縁層9a、9bの材料としては、はんだリフロ−温度である250℃以下で熱硬化可能な感光性絶縁材料が用いられ、ベンゾシクロブテン樹脂、カルド樹脂、ポリイミド樹脂が好ましい材料として挙げられる。また、ビルドアップ層の絶縁層10a、10b、10cの材料としては、上記と同じく、熱硬化可能な感光性絶縁材料である、ベンゾシクロブテン樹脂、カルド樹脂、ポリイミド樹脂が好ましい材料として用いられる。
【0024】
(多層配線基板の製造方法)
図2およびそれに続く図3は、図1に示した本発明の実施形態の一例に関わる多層配線基板の製造方法を示す工程図であり、図4およびそれに続く図5、また図6およびそれに続く図7、さらに図8及びそれに続く図9は、それぞれ本発明の製造方法の他の実施形態を示す工程図である。
【0025】
本発明の多層配線基板の製造方法では、コア材としては、前述のように、XY方向の熱膨張係数が2〜20ppmの範囲内にある材料で、シリコン、セラミックス、ガラス、ガラス・セラミックス複合材料が用いられる。コア基板の厚さは50〜500μmであり、スル−ホ−ルの半導体チップ搭載側の表層の開口径が50〜200μm、裏層の開口径が25〜175μmとして、裏層の開口径が表層の開口径と等しいかそれ以下の大きさにするものである。
これらのコア材にスル−ホ−ルを形成する方法としては、コア材の材質特性に応じて、ドリル加工、炭酸ガスレ−ザやYAGレ−ザによるレ−ザ加工、ドライエッチング加工、サンドブラスト加工が用いられるが、微細孔を形成できる点ではICP−RIE(Inductively Coupled Plasma−Reactive Ion Etching:誘導結合プラズマ−反応性イオンエッチング)法によるドライエッチング加工が好ましく、生産性の点ではサンドブラスト加工が好ましい。また、ICP−RIE法とサンドブラスト法を併用し、スル−ホ−ルの孔径が小さい側にICP−RIE法を用い、孔径が大きい側にサンドブラスト法を用いるのも好ましい方法である。
また、スル−ホ−ルの形成工程において、コア材に微細孔形成後に、コア材をグラインドし、研磨して貫通孔を形成するのも好ましい方法である。
さらに、予めコア材をグラインドし、研磨して所望の厚さにした後に、サンドブラスト法でコア材の片面もしくは両面から研削をして貫通孔を形成するのも好ましい方法である。
前記の各加工方法でスル−ホ−ルを形成する場合、ドライエッチング加工、サンドブラスト加工では、コア材の加工面側にマスクパタ−ンを形成し、このマスクパタ−ンをマスクとして孔開け加工を行なう方法が用いられる。
【0026】
(第1の実施形態)
図2およびそれに続く図3に基づいて、本発明の製造方法の第1の実施形態について説明する。
図2および図3はコア材にシリコンを用いた場合に好適な製造方法であり、ICP−RIE法によりスル−ホ−ルを形成する場合を例示している。図2(a)に示すように、コア材22’の一方の面にマスク材で所定のマスクパタ−ン21を形成する。
次に、このマスクパタ−ン21をマスクとしてICP−RIE法により、コア材22’に所定の深さまで微細孔25’を穿孔する(図2(b))。エッチング時のマスク材料としては、ドライエッチング耐性のある通常のノボラック系樹脂を用いたポジ型フォトレジストを用いてもよいし、シリコンとエッチング選択比がとれる酸化シリコン、窒化シリコン等のシリコン薄膜や、チタン、タングステン等の金属薄膜を予め成膜し、フォトエッチング法でパタ−ン化してマスク材として用いてもよい。
エッチングに際しては、通常市販されているICP−RIE装置を用いることができる。エッチングガスとしては、SF、CF、C、C等のフッ素系ガス等を用いることができる。また、エッチング速度を速めるために、マスク材に影響しない範囲内で酸素や窒素を微量に混合することも可能である。
【0027】
コア材22’に所定の深さまで微細孔25’を孔開け加工したら、次に、コア材22’からマスクパタ−ン21を除去し、コア材22’の他方の面を研磨して、微細孔25’を所定の開口径でコア材22’の表面に露出させてスル−ホ−ル25を形成する(図2(c))。コア材22’の研磨は、バックグラインドや研磨等により行うことができる。本実施形態では、シリコンをコア材として用い、トレンチエッチング後の研磨により、表裏の孔径が略等しいスル−ホ−ル25を得た。
【0028】
なお、スル−ホ−ル25を形成したコア材22’の両面、およびスル−ホ−ル内壁面に絶縁層を形成してもよい。例えば、コア材が半導体であるシリコンの場合には、スル−ホ−ル内壁面またはスル−ホ−ル内壁面とシリコンの表裏全面に絶縁層を形成することができる。コア材がシリコンの場合には、熱酸化によりスル−ホ−ル25を含むコア材22’表面に酸化シリコンの絶縁層26を形成できる(図2(d))。また、プラズマCVD法等の真空成膜法を用いて、コア材表面に酸化シリコン、窒化シリコン等の絶縁層を形成することができる。さらに、塗布方法により、スピンオングラス(SOG)、あるいはベンゾシクロブテン樹脂、カルド樹脂、ポリイミド樹脂等の絶縁性樹脂をコア材表面に塗布し熱硬化させて、絶縁層を形成することができる。
【0029】
絶縁層26形成後、必要に応じて、コア材22’の片面あるいは両面に配線を形成する(図示せず)。配線の形成方法としては、エッチングによるサブトラクティブ法、あるいは選択めっきによるアディティブ法のいずれの方法も用いることができる。例えば、コア材の片面に、真空成膜法により、アルミニウム、銅等の導電性薄膜を形成し、次いで電解めっきを行って所定のめっき厚にした後、フォトリソグラフィ法によりパタ−ンエッチングし、所望の配線を形成する。
【0030】
次に、コア材22’の表裏に感光性レジストとしてドライフィルムをラミネ−トし、所望するスル−ホ−ルのランド径を有するフォトマスクにより露光し、現像して、スル−ホ−ル25とその開口部の周囲を露出したレジストパタ−ン27をコア材22’の表裏に形成する(図2(e))。
【0031】
次に、スル−ホ−ルおよびレジストパタ−ン開口部にスクリ−ン印刷等の塗布方法により導電性ペ−スト28’を充填する(図3(f))。導電性ペ−スト28’としては、銅ペ−スト、銀ペ−スト等の導電性ペ−ストを用いることができる。
【0032】
続いて、導電性ペ−スト28’を乾燥硬化させた後、表裏両面のレジストパタ−ン27の表面より出ている導電性ペ−ストを研磨して除去し、導電性ペ−スト28の表面とレジストパタ−ン27の表面が同一面となるようにする(図3(g))。
【0033】
次に、レジスト27を剥離し、導電性ペ−スト28で形成した所望する径のランド28a、28bをコア基板22の表裏に有し、導電性ペ−スト28で充填したスル−ホ−ル25を有するコア基板22を形成する(図3(h))。スル−ホ−ルより突出した導電性ペ−ストで形成されたランド28a、28bの高さはドライフィルムレジストのレジスト厚で規定され、ランド径はマスクパタ−ンの寸法で規定される。
本発明の製造方法において、ドライフィルムレジストは導電性ペ−ストの乾燥硬化時に、前の工程でコア材22’表面上に設けた銅、アルミニウム等で形成した配線層が酸化するという問題を防ぐ効果も果たしている。
【0034】
次に、コア基板22の片面もしくは両面に平坦化層を兼ねて絶縁層を形成する。図3(i)はコア基板22の両面に絶縁層29a、29bを形成した例である。絶縁層29a,29bとしては、例えば、ベンゾシクロブテン樹脂、カルド樹脂、ポリイミド樹脂等の感光性樹脂をフォトリソグラフィ法でパタ−ニングして形成する。
【0035】
次に、コア基板のスル−ホ−ルの孔径が小さい側の面に、絶縁層を介してビルドアップ配線層を形成する。
まず、絶縁層29bにより平坦化されたコア基板22上に絶縁層となる感光性樹脂をスピンナ−塗布法等により塗布し、ビア形成のためのフォトマスクを用いて露光し、現像してパタ−ン形成後、熱キュアにより樹脂を硬化させて絶縁層30aを形成する。これらの感光性樹脂としては、例えば、ベンゾシクロブテン樹脂、カルド樹脂、ポリイミド樹脂が好ましい材料として挙げられる。
【0036】
次に、セミ・アディティブ法により配線を形成する。すなわち、スパッタリング法等の真空成膜法により、パタ−ニングされた絶縁層30aの全面に、めっき下地用の導電性薄膜層を形成する。導電性薄膜層は銅、銀、ニッケル等の金属を、例えば、0.1〜0.5μm程度の厚さに設けられる。
【0037】
続いて、めっき用の感光性レジストをスピンナ−塗布し、配線パタ−ンを有するフォトマスクを用いて、露光し、現像してレジストパタ−ンを形成する。レジストパタ−ンの厚さは、所望するめっき金属厚と線幅、ピッチ、めっき金属により異なるが、1μm〜10μm程度が用いられる。続いて、電解めっきによりレジスト開口部に銅、銀、金等の導電体を数μmの厚さにめっきし、めっき金属層を形成する。
【0038】
次に、レジストを剥離し、電解めっきされた部分以外の露出している不要なめっき下地用の導電性薄膜層をフラッシュ・エッチングして除去し、所望するビア32aおよび配線31aを有する配線層を得る。
【0039】
さらに多層配線とする場合には、上記の工程を繰り返すことにより形成される。すなわち、次の絶縁層を形成し、続いて、次のビアおよび配線層を形成する(図3(j))。図3(j)は、配線31b表面に絶縁層30cまでを形成したビルドアップ配線層23を示すものである。
【0040】
上記のようにして製造した本発明の多層配線基板20は、図3(j)に示すように、導電性ペ−スト28がコア材の表面よりも突出した構造を有し、コア基板22のスル−ホ−ル25の開口径が小さい側にビルドアップ配線層23が設けられている。
【0041】
本発明の多層配線配線基板の製造方法では、ビルドアップ配線層をめっき法でビア、および配線層を形成するので、微細配線パタ−ンを安定して形成することが可能である。
さらに、本発明の多層配線基板の製造方法では、スル−ホ−ル開口径が小さい側の面にビルドアップ配線層24が設けるので、配線を高密度化でき、高密度構造の配線設計の自由度をさらに大きくすることができ、高密度配線形成に有利である。
【0042】
(第2の実施形態)
図4およびそれに続く図5は、サンドブラスト法でスル−ホ−ルを形成する場合を例示しており、コア基板用のコア材42’の一方の面に所定のマスクパタ−ン41を形成し(図4(a))、このマスクパタ−ン41をマスクとしてサンドブラストによりコア材42’に所定の大きさで微細孔45’を穿孔する(図4(b))。本発明では、貫通孔とせず、一定の深さまで穿孔した段階で、サンドブラスト加工を止めている。
【0043】
次に、コア材の他方の面を研磨して微細孔を露出させてスル−ホ−ル45とし、コア材を所望する厚さとする(図4(c))。コア材の研磨は、研磨装置等により行なうことができる。サンドブラスト加工の場合には、スル−ホ−ルがテ−パ−状なので、一定厚さまで研磨することにより、微細孔を所定の開口径で露出させてスル−ホ−ルを形成することができる。
【0044】
スル−ホ−ル45形成後、コア材が半導体であるシリコンの場合には、スル−ホ−ル内壁面またはスル−ホ−ル内壁面とシリコンの表裏全面に絶縁層を形成する。
例えば、コア材がシリコンの場合、熱酸化によりスル−ホ−ルを含むコア材表面に酸化シリコンの絶縁膜を形成できる。また、プラズマCVD法等の真空成膜法を用いて、コア材表面に酸化シリコン、窒化シリコン等の絶縁層を形成することができる。さらに、塗布方法により、スピンオングラス(SOG)、あるいはベンゾシクロブテン樹脂、カルド樹脂、ポリイミド樹脂等の絶縁性樹脂をコア材表面に塗布し熱硬化させて、絶縁膜を形成することができる。
【0045】
次に、必要に応じて、コア材42’の片面あるいは両面に配線を形成する(図示せず)。配線の形成方法としては、エッチングによるサブトラクティブ法、あるいは選択めっきによるアディティブ法のいずれの方法も用いることができる。例えば、コア材の片面に、真空成膜法により、アルミニウム、銅等の導電性薄膜を形成し、次いで電解めっきを行って所定のめっき厚にした後、フォトリソグラフィ法によりパタ−ンエッチングし、所望の配線を形成する。
【0046】
次に、コア材42’の表裏に感光性レジストとしてドライフィルムをラミネ−トし、所望するスル−ホ−ルのランド径を有するフォトマスクにより露光し、現像して、スル−ホ−ル45とその開口部の周囲を露出したレジストパタ−ン47をコア材42’の表裏に形成する(図4(d))。
【0047】
次に、スル−ホ−ル45およびレジストパタ−ン47の開口部にスクリ−ン印刷等の塗布方法により導電性ペ−スト48’を充填する(図4(e))。導電性ペ−ストとしては、銅ペ−スト、銀ペ−スト等の導電性ペ−ストを用いることができる。
【0048】
続いて、導電性ペ−ストを乾燥硬化させた後、表裏のレジストパタ−ン47の表面より出ている導電性ペ−スト48を両面研磨して除去し、導電性ペ−スト48の表面とレジストパタ−ン47の表面が同一面となるようにする(図5(f))。
【0049】
サンドブラス法でスル−ホ−ルを形成する場合には、スル−ホ−ルがテ−パ−を有するので、開口径の大きい面からのスル−ホ−ル内壁面への導電材料の付着が容易になり、スル−ホ−ルの導通化工程の歩留りが向上し、時間が短縮され、安定した製造と製造コスト低減が可能となる。
【0050】
次に、レジストパタ−ン47を剥離し、導電性ペ−スト48で形成した所望するランド48a、48bをコア材42’の表裏に有し、導電性ペ−スト48で充填したスル−ホ−ル45を有するコア基板42を形成する(図5(g))。スル−ホ−ルより突出した導電性ペ−ストで形成されたランド48a、48bの高さはドライフィルムレジストのレジスト厚で規定され、ランド径はマスクパタ−ンの寸法で規定される。
【0051】
次に、コア基板42の片面もしくは両面に平坦化層を兼ねて絶縁層を形成する。図5(h)では、スル−ホ−ル45の孔径が小さい側の面に絶縁層49を設けた例を示す。絶縁層49としては、例えば、ベンゾシクロブテン樹脂、カルド樹脂、ポリイミド樹脂等の感光性樹脂をフォトリソグラフィ法でパタ−ニングして形成する。
【0052】
次に、コア基板42のスル−ホ−ル45の孔径が小さい側の面に絶縁層を介してビルドアップ配線層を形成する。
まず、平坦化されたコア基板42上に絶縁層となる感光性樹脂をスピンナ−塗布法等により塗布し、ビア形成のためのフォトマスクを用いて露光し、現像してパタ−ン形成後、熱キュアにより樹脂を硬化させて絶縁層50aを形成する。これらの感光性樹脂としては、例えば、ベンゾシクロブテン樹脂、カルド樹脂、ポリイミド樹脂が好ましい材料として挙げられる。
【0053】
次に、セミ・アディティブ法により配線層を形成する。すなわち、スパッタリング法等の真空成膜法により、パタ−ニングされた絶縁層50aの全面に、めっき下地用の導電性薄膜層を形成する。導電性薄膜層は銅、銀、ニッケル等の金属を、例えば、0.1〜0.5μm程度の厚さに設けられる。
【0054】
続いて、めっき用の感光性レジストをスピンナ−塗布し、配線パタ−ンを有するフォトマスクを用いて、露光し、現像してレジストパタ−ンを形成する。レジストパタ−ンの厚さは、所望するめっき金属厚と線幅、ピッチ、めっき金属により異なるが、1μm〜10μm程度が用いられる。続いて、電解めっきによりレジスト開口部に銅、銀、金等の導電体を数μmの厚さにめっきし、めっき金属層を形成する。
【0055】
次に、レジストを剥離し、電解めっきされた部分以外の露出している不要なめっき下地用の導電性薄膜層をフラッシュ・エッチングして除去し、所望するビア52aおよび配線51aを有する配線層を得る。
【0056】
さらに多層配線とする場合には、上記の工程を繰り返すことにより形成される。すなわち、次の絶縁層を形成し、続いて、次のビアおよび配線層を形成する。図5(i)は、配線51b表面に絶縁層50cまでを形成したビルドアップ配線層43を示すものである。
【0057】
上記のようにして製造した本発明の多層配線基板40は、図5(i)に示すように、導電性ペ−スト48がコア基板の表面よりも突出した構造を有し、コア基板のスル−ホ−ル45の開口径が小さい側の面にビルドアップ配線層43が設けられている。
【0058】
(実施形態3)
図6およびそれに続く図7は、本発明の多層配線基板の製造方法の他の実施形態を示す工程図で、ICP−RIE法とサンドブラスト法を併用する場合である。
本発明の多層配線基板の製造方法では、まず、コア基板用のコア材の両面を研磨して所定の厚さとし、その後、所定厚さとしたコア材62’の一方の面に所定のパタ−ンでマスクパタ−ン61を形成する(図6(a))。コア材は上述の22’、42’と同様の材料を使用することができる。コア材の研磨は、バックグラインドや研磨等により行なうことができ、研磨後のコア材62’の厚さは、作製するコア基板の厚さを考慮して設定することができる。
【0059】
次に、マスクパタ−ン61をマスクとしてICP−RIE法により、コア材62’に所定の深さまで微細孔65’を穿孔する(図6(b))。エッチング時のマスク材料としては、ドライエッチング耐性のある通常のノボラック系樹脂を用いたポジ型フォトレジストを用いてもよいし、コア材がシリコンの場合には、シリコンとエッチング選択比がとれる酸化シリコン、窒化シリコン等のシリコン薄膜や、チタン、タングステン等の金属薄膜を予め成膜し、フォトエッチング法でパタ−ン化してマスク材として用いてもよい。
エッチングに際しては、実施形態1と同様に、通常市販されているICP−RIE装置を用いることができる。コア材がシリコンの場合には、エッチングガスとしては、SF、CF、C、C等のフッ素系ガス等を用いることができる。
【0060】
次に、マスクパタ−ン61を剥離し、コア材の他方の面に前記のマスクパタ−ン61よりも大きい開口部を持つマスクパタ−ン64を、裏面の微細孔65’と位置合わせして設ける(図6(c))。
【0061】
続いて、マスクパタ−ン64をマスクとしてサンドブラストによりコア材62’に所定の大きさの微細孔を形成し、貫通させて微細孔65’とつなぐことにより、スル−ホ−ル65を形成する(図6(d))。
本実施形態では、最初にICP−RIE法で微細孔を穿孔し、次にサンドブラスト法でスル−ホ−ル貫通孔を設ける方法について述べたが、順序を逆にして、サンドブラストを先に行い、次いで、ICP−RIEで孔開けする方法も可能である。
本発明の製造方法では、ビルドアップ配線層を形成するコア材側にはICP−RIE法で微細孔が設けられ、一方、他方のコア材側はサンドブラスト法で孔開け加工するので、スル−ホ−ル形成時間が大幅に短縮されて、しかも微細孔を形成できる。
【0062】
スル−ホ−ル65形成後、マスクパタ−ン64を剥離する(図6(e))。
コア材が半導体であるシリコンの場合には、スル−ホ−ル内壁面またはスル−ホ−ル内壁面とシリコンの表裏全面に絶縁層を形成することができる。
例えば、コア材がシリコンの場合、熱酸化によりスル−ホ−ル65を含むコア材62’表面に酸化シリコンの絶縁膜を形成できる。また、プラズマCVD法等の真空成膜法を用いて、コア材表面に酸化シリコン、窒化シリコン等の絶縁層を形成することができる。さらに、塗布方法により、スピンオングラス(SOG)、あるいはベンゾシクロブテン樹脂、カルド樹脂、ポリイミド樹脂等の絶縁性樹脂をコア材表面に塗布し熱硬化させて、絶縁膜を形成することができる。
【0063】
次に、必要に応じて、コア材62’の片面あるいは両面に配線を形成する(図示せず)。配線の形成方法としては、エッチングによるサブトラクティブ法、あるいは選択めっきによるアディティブ法のいずれの方法も用いることができる。例えば、コア材の片面に、真空成膜法により、アルミニウム、銅等の導電性薄膜を形成し、次いで電解めっきを行って所定のめっき厚にした後、フォトリソグラフィ法によりパタ−ンエッチングし、所望の配線を形成する。
【0064】
次に、前述の実施形態1および2と同様にして、コア材62’の表裏に感光性レジストとしてドライフィルムをラミネ−トし、所望するスル−ホ−ルのランド径を有するフォトマスクにより露光し、現像して、スル−ホ−ル65とその開口部の周囲を露出したレジストパタ−ンをコア材の表裏に形成し、次に、スル−ホ−ルおよびレジストパタ−ン開口部にスクリ−ン印刷等の塗布方法により導電性ペ−ストを充填する。導電性ペ−スト68としては、銅ペ−スト、銀ペ−スト等の導電性ペ−ストを用いることができる。
続いて、導電性ペ−ストを乾燥硬化させた後、表裏のレジストパタ−ン表面より出ている導電性ペ−ストを両面研磨して除去し、導電性ペ−スト68の表面とレジストパタ−ンの表面が同一面となるようにし、次に、レジストパタ−ンを剥離し、導電性ペ−スト68で形成した所望する径のランド68a、68bをコア基板62の表裏に有し、導電性ペ−スト68で充填したスル−ホ−ル65を有するコア基板62を形成する(図7(f))。
【0065】
次に、コア基板62の片面もしくは両面に平坦化層を兼ねて絶縁層を形成する。図7(g)はコア基板62の片面に絶縁層69を形成した例である。絶縁層69としては、例えば、ベンゾシクロブテン樹脂、カルド樹脂、ポリイミド樹脂等の感光性樹脂をフォトリソグラフィ法でパタ−ニングして形成する。
【0066】
次に、コア基板62のスル−ホ−ル65の孔径が小さい側の面に絶縁層を介して実施形態1および2と同じように、セミ・アディティブ法によりビルドアップ配線層を形成する。すなわち、パタ−ニングされた絶縁層70aの全面に、スパッタリング法等の真空成膜法により、めっき下地用の導電性薄膜層を形成する。導電性薄膜層は銅、銀、ニッケル等の金属を、例えば、0.1〜0.5μm程度の厚さに設けられる。
【0067】
続いて、めっき用の感光性レジストをスピンナ−塗布し、配線パタ−ンを有するフォトマスクを用いて、露光し、現像してレジストパタ−ンを形成する。レジストパタ−ンの厚さは、所望するめっき金属厚と線幅、ピッチ、めっき金属により異なるが、1μm〜10μm程度が用いられる。続いて、電解めっきによりレジスト開口部に銅、銀、金等の導電体を数μmの厚さにめっきし、めっき金属層を形成する。
【0068】
次に、レジストを剥離し、電解めっきされた部分以外の露出している不要なめっき下地用の導電性薄膜層をフラッシュ・エッチングして除去し、所望するビア72aおよび配線71aを有する配線層を得る。
【0069】
さらに多層配線とする場合には、上記の工程を繰り返すことにより形成される。すなわち、次の絶縁層を形成し、続いて、次のビアおよび配線層を形成する(図7(g))。図7(g)は、配線71b表面に絶縁層70cまでを形成したビルドアップ配線層63を示すものである。
【0070】
上記のようにして製造した本発明の多層配線基板60は、図7(g)に示すように、導電性ペ−スト68がコア材の表面よりも突出した構造を有し、コア基板62のスル−ホ−ル65の開口径が小さい側の面にビルドアップ配線層63が設けられている。
【0071】
本発明の多層配線配線基板の製造方法では、ビルドアップ配線層をめっき法でビア、および配線層を形成するので、微細配線パタ−ンを安定して形成することが可能である。
さらに、本発明の多層配線基板の製造方法では、スル−ホ−ル開口径が小さい側の面にビルドアップ配線層24を設けるので、配線を高密度化でき、高密度構造の配線設計の自由度をさらに大きくすることができ、高密度配線形成に有利である。
【0072】
(実施形態4)
図8およびそれに続く図9は、本発明の多層配線基板の製造方法の別な実施形態を示す工程図で、はじめに絶縁層を設ける方法である。
本発明の多層配線基板の製造方法では、まず、コア基板用のコア材82’のスルーホール形成領域以外の両面に絶縁層89を形成する。絶縁層89としては、プラズマCVD法等の真空成膜法を用いて、コア材82’表面に酸化シリコン、窒化シリコン等の絶縁層を成膜後、フオトエッチングでパターン状に形成することができるし、あるいは、感光性の絶縁性樹脂であるベンゾシクロブテン樹脂、カルド樹脂、ポリイミド樹脂等の樹脂をコア材82’表面に塗布し、フォトリソグラフィ法でパタ−ニングした後、熱硬化させて、絶縁層89を形成することができる(図8(a))。
【0073】
次に、上記の絶縁層89を覆ってスルーホール形成領域以外のコア材82’両面に、ドライフィルムレジスト等でレジストパターン87を形成する(図8(b))。
【0074】
次いで、レジストパターン87の開口部をコア材82’の片面もしくは両面からサンドブラストしてスルーホール85を形成する(図8(c))。この場合、両面からサンドブラストする方が孔開け加工時間が半分に短縮されるので、両面サンドブラストの方がより好ましい。スルーホール85の上下の開口部入り口の寸法は、レジストパターン87によって所望の寸法に規定することができる。
【0075】
次に、スル−ホ−ル85および絶縁膜82とレジストパタ−ン87の開口部に、スクリ−ン印刷等の塗布方法により導電性ペ−スト88’を充填する(図8(d))。導電性ペ−スト88’としては、銅ペ−スト、銀ペ−スト等の導電性ペ−ストを用いることができる。
【0076】
続いて、導電性ペ−スト88’を乾燥硬化させた後、レジスト87を剥離し、表裏両面の絶縁層89の表面より出ている導電性ペ−スト88’を両面とも研磨して除去し、導電性ペ−スト88の表面と絶縁層89の表面が同一面となるようにし、導電性ペースト88で形成したスルーホール85以外の領域が絶縁層89で覆われ、表面裏面ともにほぼ同一平面をなすコア基板82を形成する(図9(e))。
【0077】
次に、コア基板82の一面上に絶縁層を介して実施形態1、2および3と同じように、セミ・アディティブ法によりビルドアップ配線層を形成する。絶縁層としては、例えば、ベンゾシクロブテン樹脂、カルド樹脂、ポリイミド樹脂等の感光性樹脂をフォトリソグラフィ法でパタ−ニングして形成する。すなわち、パタ−ニングされた絶縁層80aの全面に、スパッタリング法等の真空成膜法により、めっき下地用の導電性薄膜層を形成する。導電性薄膜層は銅、銀、ニッケル等の金属を、例えば、0.1〜0.5μm程度の厚さに設けられる。
【0078】
続いて、めっき用の感光性レジストをスピンナ−塗布し、配線パタ−ンを有するフォトマスクを用いて、露光し、現像してレジストパタ−ンを形成する。レジストパタ−ンの厚さは、所望するめっき金属厚と線幅、ピッチ、めっき金属により異なるが、1μm〜10μm程度が用いられる。続いて、電解めっきによりレジスト開口部に銅、銀、金等の導電体を数μmの厚さにめっきし、めっき金属層を形成する。
【0079】
次に、レジストを剥離し、電解めっきされた部分以外の露出している不要なめっき下地用の導電性薄膜層をフラッシュ・エッチングして除去し、所望するビア82aおよび配線81aを有する配線層を得る。
【0080】
さらに多層配線とする場合には、上記の工程を繰り返すことにより形成される。すなわち、次の絶縁層を形成し、続いて、次のビアおよび配線層を形成する(図9(f))。図9(f)は、配線81b表面に絶縁層80cまでを形成したビルドアップ配線層83を示すものである。
【0081】
上記のようにして製造した本発明の多層配線基板80は、図9(f)に示すように、導電性ペースト88で形成したスルーホール85表面と絶縁層89表面とがほぼ同一平面をなしており、段差がないために平坦化工程が不要になるという利点を有する。
【0082】
【実施例】
(実施例1)
コア材として、厚さ625μmのシリコン基板を準備し、このコア材の一方の面にプラズマCVD法で窒化シリコンを5μmの厚さに成膜した。次に、窒化シリコン膜上に、ポジ型フォトレジスト(東京応化工業(株)OFPR−800)を塗布し、スル−ホ−ル形成用のフォトマスクを介して、露光、現像することによりレジストパタ−ンを形成した。次に、CFをエッチングガスとして、レジストパタ−ンから露出している窒化シリコンをドライッチングし、レジストを専用剥離液で剥膜し、窒化シリコンによるマスクパタ−ンを形成した。マスクパタ−ンは直径が100μmである円形開口を150〜500μmピッチで形成したものであった。
【0083】
次に、ICP−RIE装置により窒化シリコン膜のマスクパタ−ンから露出しているシリコンを、エッチングガスにSFを用いて、350μmの深さにトレンチエッチングした。
【0084】
次いで、微細孔側に粘着テ−プを貼り、ダイヤモンドグラインダ−によりシリコン基板を300μmの厚さにまで研削し、微細孔を貫通したスル−ホ−ルとした。本実施例では、ほぼ垂直のスル−ホ−ルが得られた。
【0085】
次いで、スル−ホ−ルが形成されたシリコン基板を熱酸化処理し、スル−ホ−ル内壁面を含むコア材表面に酸化シリコン膜および窒化シリコン膜からなる絶縁層を形成した。
【0086】
次に、コア材の両面にスパッタリングにより銅の導電性薄膜を形成し、次いで電解めっきを行って所定のめっき厚にした後、フォトリソグラフィ法によりパタ−ンエッチングし、所望の配線を形成した。
【0087】
次に、コア材の表裏に感光性レジストとしてドライフィルムをラミネ−トし、所望するスル−ホ−ルのランド径として150μmを有するフォトマスクにより露光し、現像して、スル−ホ−ルとその開口部の周囲を露出したレジストパタ−ンをコア材の表裏に形成した。
【0088】
次に、スル−ホ−ルおよびレジストパタ−ン開口部にスクリ−ン印刷により銅の導電性ペ−ストを充填した。
続いて、導電性ペ−ストを乾燥硬化(170℃、20分間)させた後、表裏のレジスト表面より出ている導電性ペ−ストを両面研磨して除去し、導電性ペ−ストの表面とレジストの表面が同一面となるようにした。
【0089】
次に、レジストを剥離し、導電性ペ−ストで形成した所望するランド径をコア基板の表裏に有し、導電性ペ−ストで充填したスル−ホ−ルを有するコア基板を形成した。このコア基板は、表裏ともにスル−ホ−ル径はほぼ100μmであり、導電性ペ−ストにより表裏の導通がされ、導電性ペ−ストで充填したスル−ホ−ルのランドは、各ランド径が150μmで、表裏ともにコア材表面から10μmの高さを有していた。
【0090】
次に、コア基板を研磨した面側に平坦化するための絶縁層を形成した。絶縁層としては、感光性樹脂としてベンゾシクロブテン樹脂組成物(ダウ・ケミカル社製サイクロテン4024)をパタ−ニングして形成した。
絶縁層により平坦化されたコア基板上に、続いてビルドアップ層の絶縁層となる感光性樹脂ベンゾシクロブテン樹脂組成物をスピンナ−塗布法により塗布し、ビア形成のためのフォトマスクを用いて露光し、現像してパタ−ン形成後、熱キュアにより樹脂を硬化させて絶縁層を形成した。
次いで、スパッタリングにより、基板全面に、めっき下地用の導電性薄膜層を形成した。導電性薄膜層は銅を、0.5μm程度の厚さに設けた。
【0091】
続いて、めっき用の液状レジスト(東京応化工業(株)製LA900)をスピンナ−塗布し、第1層の配線パタ−ンを有するフォトマスクを用いて、露光し、現像して5μm厚さのレジストパタ−ンを形成した。続いて、電解めっきによりレジスト開口部に銅を4μmの厚さにめっきした。
【0092】
次に、レジストを剥離し、電解めっきされた部分以外の露出している不要なめっき下地用の導電性薄膜層をフラッシュ・エッチングして除去し、所望するビアおよび配線パタ−ンを有する1層目の配線を得た。
【0093】
同じようにして2層目の配線を形成し、その上にパタ−ン化した絶縁層を設けて、シリコン基板をコア材として、コア基板の一方の側にビルドアップ配線層を有する多層配線基板を得た。
【0094】
(実施例2)
コア材として、厚さ400μmのガラス基板を準備し、このコア材の一方の面に感光性ドライフィルムレジスト(旭化成(株)製APR)をラミネ−トし、スル−ホ−ル形成用のフォトマスクを介して、露光、現像することによりマスクパタ−ンを形成した。また、マスクパタ−ンは直径が150μmである円形開口が300〜500μmピッチで形成したものであった。
【0095】
次に、このマスクパタ−ンをマスクとして、サンドブラスト法によりコア材に微細孔を穿孔した。この微細孔は、開口径が150μm、深さが300μm、底部の内径が80μmであり、テ−パ−形状を有するものであった。続いて、マスクパタ−ンをアセトンでコア材から除去した。
【0096】
次いで、微細孔穿孔側に粘着テ−プを貼り、ダイヤモンドグラインダ−によりコア材を300μmの厚さにまで研削し、微細孔を貫通したスル−ホ−ルとした。研削により貫通した部分のスル−ホ−ル径は100μmであった。
【0097】
次に、コア材の表裏に感光性レジストとしてドライフィルムをラミネ−トし、スル−ホ−ルのランド部のパタ−ンを有するフォトマスクにより露光し、現像して、スル−ホ−ルとその開口部の周囲を露出したレジストパタ−ンをコア材の表裏に形成した。所望するスル−ホ−ルのランド径として半導体チップ搭載側の表層側が200μm、反対側の裏層側を120μmとした。
【0098】
次に、スル−ホ−ルおよびレジストパタ−ン開口部にスクリ−ン印刷により銅の導電性ペ−ストを充填した。
続いて、導電性ペ−ストを乾燥硬化(170℃、20分間)させた後、表裏のレジスト表面より出ている導電性ペ−ストを両面研磨して除去し、導電性ペ−ストの表面とレジストの表面が同一面となるようにした。
【0099】
次に、レジストを剥離し、導電性ペ−ストで形成した所望するランド径をコア基板の表裏に有し、導電性ペ−ストで充填したスル−ホ−ルを有するコア基板を形成した。このコア基板は導電性ペ−ストにより表裏の導通がされ、導電性ペ−ストで充填したスル−ホ−ルのランドの径は、半導体チップ搭載側の表層側が200μm、反対側の裏層側が120μmであり、表裏ともにコア材表面から10μmの高さを有していた。
【0100】
次に、コア基板を研磨した面側に平坦化するための絶縁層を形成した。絶縁層としては、感光性樹脂としてベンゾシクロブテン樹脂組成物(ダウ・ケミカル社製サイクロテン4024)をパタ−ニングして形成した。
絶縁層により平坦化されたコア基板上に、続いてビルドアップ層の絶縁層となる感光性樹脂ベンゾシクロブテン樹脂組成物を塗布し、ビア形成のためのフォトマスクを用いて露光し、現像してパタ−ン形成後、熱キュアにより樹脂を硬化させて絶縁層を形成した。
次いで、スパッタリングにより、基板全面に、めっき下地用の導電性薄膜層を形成した。導電性薄膜層は銅を0.5μmの厚さに設けた。
【0101】
続いて、めっき用の液状レジスト(東京応化工業(株)製LA900)をスピンナ−塗布し、第1層の配線パタ−ンを有するフォトマスクを用いて、露光し、現像して5μm厚さのレジストパタ−ンを形成した。続いて、電解めっきによりレジスト開口部に銅を4μmの厚さにめっきした。
【0102】
次に、レジストを剥離し、電解めっきされた部分以外の露出している不要なめっき下地用の導電性薄膜層をフラッシュ・エッチングして除去し、所望するビアおよび配線パタ−ンを有する1層目の配線層を得た。
【0103】
同じようにして2層目の配線を形成し、その上にパタ−ン化した絶縁層を設けて、ガラス基板をコア材として、コア基板の一方の側にビルドアップ配線層を有する多層配線基板を得た。
【0104】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、多層配線基板を構成するコア基板のコア材が熱膨張係数の小さい材料により構成され、コア基板は導電性ペ−ストにより表裏の導通がなされた複数のスル−ホ−ルを備えており、スル−ホ−ルによる導通部の占める領域が小さいので、ビルドアップ配線層形成側のスペ−スが十分に確保され、配線設計の自由度が高いという利点がある。
また、スル−ホ−ル部には空隙部が無く、熱衝撃によるクラックの発生や断線を引き起こすこともなく、信頼性の高い基板が比較的安価な方法で得られる。
また、本発明ではスル−ホ−ルのランド径領域を所望通りに十分に確保できるので、高密度実装のためのスル−ホ−ル孔径の微細化に伴う配線基板間の配線接続が容易となり、また、基板上にはんだバンプを形成する半導体チップ実装も容易であるという利点がある。
【0105】
さらに、本発明の多層配線基板を構成するビルドアップ配線層は、フォトリソグラフィ法とめっき法によりビアおよび配線パタ−ンを形成するので、微細線幅、狭ピッチの配線が可能である。また、多層配線のビアをスタック構造とすることができるため、高密度配線が可能となる。
本発明のコア基板とビルドアップ配線層で形成された多層配線基板は、微細化、高密度化により高性能の電気特性を有しながらも、小型化、軽量化できるので、多方面の用途に使用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多層配線基板の一実施形態を模式的に示す部分縦断面図
【図2】本発明の実施形態(実施形態1)に関わる多層配線基板の製造方法を示す工程図
【図3】図2に続く本発明の実施形態(実施形態1)に関わる多層配線基板の製造方法を示す工程図
【図4】本発明の他の実施形態(実施形態2)に関わる多層配線基板の製造方法を示す工程図
【図5】図3に続く本発明の他の実施形態(実施形態2)に関わる多層配線基板の製造方法を示す工程図
【図6】本発明の他の実施形態(実施形態3)に関わる多層配線基板の製造方法を示す工程図
【図7】図6に続く本発明の他の実施形態(実施形態3)に関わる多層配線基板の製造方法を示す工程図
【図8】本発明の他の実施形態(実施形態4)に関わる多層配線基板の製造方法を示す工程図
【図9】図8に続く本発明の他の実施形態(実施形態4)に関わる多層配線基板の製造方法を示す工程図
【符号の説明】
1、20、40、60、80 多層配線基板
2、22、42、62、82 コア基板
2’、22’、42’、62’、82’ コア材
3、23、43、63、83 ビルドアップ配線層
4、25、45、65、85 スル−ホ−ル
4a、28a、48a、68a スル−ホ−ルの半導体チップ搭載側の表層のランド
4b、28b、48b、68b スル−ホ−ルの反対側の裏層のランド
5、28、48、68、88 導電性ペ−スト
6、26 絶縁層
7a、7b、31a、31b、51a、51b、71a、71b、81a、81b 配線
8a、8b、32a、32b、52a、52b、72a、72b、82a、82b ビア
9a、9b、29a、29b、49、69、89 絶縁層
10a、10b、10c、30a、30b、30c、50a、50b、50c、70a、70b、70c、80a、80b、80c 絶縁層
21、41、61 マスクパタ−ン
25’、45’、65’ 微細孔
27、47、67、87 レジストパタ−ン
28’、48’、68’、88’ 導電性ペ−スト

Claims (11)

  1. コア基板と、該コア基板の片面もしくは両面上に絶縁層を介して配線層と絶縁層とを積層してなる多層配線基板において、
    前記コア基板に用いるコア材のXY方向の熱膨張係数が2〜20ppmの範囲内であり、該コア材がシリコン、セラミックス、ガラス、ガラス・エポキシ複合材料から選ばれ、
    前記コア基板は導電性ペ−ストで充填された複数のスル−ホ−ルにより表裏の導通がなされ、
    前記導電性ペ−ストが前記コア材表面よりも突出している構造を有することを特徴とする多層配線基板。
  2. 前記コア材の厚さが50〜500μmの範囲内であり、前記スル−ホ−ルの半導体チップ搭載側の表層の開口径が50〜200μmの範囲内で、反対側の裏層の開口径が25〜175μmの範囲内であり、裏層の開口径が表層の開口径と等しいかそれ以下であり、
    前記導電性ペ−ストがコア材表面より5〜15μmの範囲内で突出していることを特徴とする請求項1に記載の多層配線基板。
  3. 前記導電性ペ−ストがコア材表面より5〜15μmの範囲内で突出し、該突出した導電性ペ−ストのランド径が該導電性ペ−ストを充填したスル−ホ−ルの孔径よりも大きいことを特徴とする請求項1もしくは2に記載の多層配線基板。
  4. 前記突出した導電性ペ−ストの周囲が絶縁層で覆われて平坦化していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の多層配線基板。
  5. 前記コア材のスル−ホ−ル内壁面およびコア材表面に絶縁層が設けられていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の多層配線基板。
  6. コア基板と、該コア基板の片面もしくは両面上に絶縁層を介して配線層と絶縁層とを積層してなる多層配線基板の製造方法において、
    前記コア基板に用いるコア材のXY方向の熱膨張係数が2〜20ppmの範囲内であり、シリコン、セラミックス、ガラス、ガラス・エポキシ複合材料のいずれかから選ばれたコア材に、
    スル−ホ−ルを形成する工程と、
    該スル−ホ−ルおよびランド形成領域以外のコア材の両面上をレジストでマスキングする工程と、
    該スル−ホ−ルおよびランド形成領域に導電性ペ−ストを充填し、乾燥後、コア材の両面を研磨し、次いでレジストを剥離してコア基板を形成する工程と、
    前記コア基板の所定部分に絶縁層を形成する工程と、
    該コア基板の片面もしくは両面上に絶縁層を介して配線層形成する工程と、を有することを特徴とする多層配線基板の製造方法。
  7. 前記スル−ホ−ルの形成方法がICP−RIE法もしくはサンドブラスト法によるものであることを特徴とする請求項6に記載の多層配線基板の製造方法。
  8. 前記スル−ホ−ルの形成方法が、スル−ホ−ルの孔径が小さい側にICP−RIE法を用い、孔径が大きい側にサンドブラスト法を用いたものであることを特徴とする請求項6に記載の多層配線基板の製造方法。
  9. 前記スル−ホ−ルの形成工程が、コア材に微細孔形成後に、コア材をグラインドし、研磨して貫通孔を形成するものであることを特徴とする請求項6もしくは7に記載の多層配線基板の製造方法。
  10. 前記スル−ホ−ルの形成工程が、コア材をグラインドし、研磨して所望の厚さにした後に、サンドブラスト法でコア材の片面もしくは両面から研削をして貫通孔を形成するものであることを特徴とする請求項6に記載の多層配線基板の製造方法。
  11. コア基板と、該コア基板の片面もしくは両面上に絶縁層を介して配線層と絶縁層とを積層してなる多層配線基板の製造方法において、
    前記コア基板に用いるコア材のXY方向の熱膨張係数が2〜20ppmの範囲内であり、シリコン、セラミックス、ガラス、ガラス・エポキシ複合材料のいずれかから選ばれたコア材に、
    スルーホール形成領域以外のコア材の両面に絶縁層を形成する工程と、
    該絶縁層を覆ってスルーホール形成領域以外のコア材の両面にレジストでマスキングする工程と、
    該レジストの開口部をサンドブラストしてコア材にスルーホールを形成する工程と、
    該スルーホールに導電性ペーストを充填し、乾燥し、レジストを剥離した後、コア材の両側を研磨してコア基板を形成する工程と、
    該コア基板の片面もしくは両面上に絶縁層を介して配線層形成する工程と、を有することを特徴とする多層配線基板の製造方法。
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