JP2004179998A - 前置増幅器 - Google Patents

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【課題】光通信システムにおいて使用する前置増幅器の高周波特性を改善すること。
【解決手段】受光素子7から出力される出力電流信号を電圧信号に変換する前置増幅回路2と、出力電流信号が無いときに前置増幅回路2が出力する電圧値である基準バイアス電圧を生成する基準バイアス電圧生成回路6と、前置増幅回路2の出力信号とこの基準バイアス電圧とをそれぞれ入力信号とする差動増幅回路3と、前置増幅回路2の入力端に接続された電流引き抜き回路5と、差動増幅回路3と電流引き抜き回路5との間に設けられ、差動増幅回路3が出力する二つの出力電圧信号差に基づいて、電流引き抜き回路5が引き抜く電流を制御する引き抜き電流制御回路4とを備える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、光通信システムにおいて使用する前置増幅器に関するものであり、特に、高周波特性を改善した前置増幅器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
前置増幅器は、光受信器のフロントエンドに備えられ、光受信器の構成要素である受光素子で変換された電流信号を電圧信号に変換する役目を担う。一方、光受信器は、受信する光強度が異なる様々な条件のシステムに適用されるので、光受信器のフロントエンドに備えられる前置増幅器には、広ダイナミックレンジ特性が要求される。
【0003】
従来、この種の、光受信器のフロントエンドに備えられた広ダイナミックレンジ特性を有する前置増幅器に関する発明として、特開平10−135917号公報に開示例がある。この公報には、広ダイナミックレンジ特性を有する光受信器の実施例が示されている。
【0004】
この光受信器は、受光素子および前置増幅器と、この受光素子のカソード側に設けられ光信号電流をモニタする光信号電流モニタ部と、光信号電流入力波形の中間レベルの直流電流を検出して電圧の形で保持する中間レベル検出・保持部と、この中間レベル検出・保持部で得られた直流電流を受光素子のアノード側と前置増幅器との接続点を介して引き抜く中間直流電流引き抜き部とで構成されている。
【0005】
また、この光受信器では、前置増幅器への入力電流を、ほぼ正負対称な前置増幅器入力電流に変換するために、光信号電流の”0”レベルと”1”レベルとのほぼ中間レベルにある直流電流を光信号電流から引き抜くように動作させているので、光信号電流を制御しない場合の、約2倍のダイナミックレンジが得られている。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−135917号公報(第3−5頁、図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に示された光受信器では、受光素子のバイアス回路に引き抜き電流の制御回路が付加された構成となる。この制御回路は、定電圧源と受光素子との間に直列に接続される構成となるので、受光素子に印加されるバイアス電圧は、定電圧源が供給する電圧よりも必ず低くなる。
【0008】
一般的に、受光素子の寄生容量は、この受光素子のカソード側に印加されるバイアス電圧に依存し、このバイアス電圧が低いほど寄生容量が大きくなる。この寄生容量の低下は、光受信器の遮断周波数の低下を招き、高周波特性の劣化を引き起こす。したがって、高速光信号に対しては、忠実な電圧信号への変換が困難となり、符号誤りを生じさせる確率が高くなるので、その結果、光信号から電気信号に忠実に変換できるビットレートが制限されるという課題があった。
【0009】
この発明は、上記に鑑みてなされたものであり、高周波特性を犠牲にすることなく、広ダイナミックレンジ特性に優れた前置増幅器を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明にかかる前置増幅器にあっては、受光素子から出力される出力電流信号を電圧信号に変換する前置増幅回路と、前記出力電流信号が無いときに前記前置増幅回路が出力する電圧値である基準バイアス電圧を生成する基準バイアス電圧生成回路と、前記前置増幅回路の出力信号と前記基準バイアス電圧とをそれぞれ入力信号とする差動増幅回路と、前記前置増幅回路の入力端に接続された電流引き抜き回路と、前記差動増幅回路と前記電流引き抜き回路との間に設けられ、この差動増幅回路が出力する二つの出力電圧信号差に基づいて、この電流引き抜き回路が引き抜く電流を制御する引き抜き電流制御回路とを備えたことを特徴とする。
【0011】
この発明によれば、前置増幅回路は、受光素子から出力される出力電流信号を電圧信号に変換し、基準バイアス電圧生成回路は、出力電流信号が無いときに前置増幅回路が出力する電圧値である基準バイアス電圧を生成し、差動増幅回路は、前置増幅回路の出力信号と基準バイアス電圧とをそれぞれ入力信号として、前置増幅回路が出力する出力バイアス電圧に比例した電圧を引き抜き電流制御回路に入力し、差動増幅回路と電流引き抜き回路との間に設けられた引き抜き電流制御回路は、差動増幅回路が出力する二つの出力電圧信号差に基づいて前置増幅回路の入力端に接続された電流引き抜き回路が引き抜く電流を制御する。
【0012】
つぎの発明にかかる前置増幅器にあっては、前記基準バイアス電圧生成回路は、前記前置増幅回路と等しい回路により構成されることを特徴とする。
【0013】
この発明によれば、前置増幅回路と等しい回路により構成された基準バイアス電圧生成回路は、温度変動時や電源電圧変動時でも前置増幅回路の出力バイアス電圧と等しいバイアス電圧を常に生成する。
【0014】
つぎの発明にかかる前置増幅器にあっては、前記引き抜き電流制御回路は、電圧電流変換回路により構成したことを特徴とする。
【0015】
この発明によれば、電圧電流変換回路により構成された引き抜き電流制御回路は、前置増幅回路が出力する出力バイアス電圧が基準バイアス電圧生成回路が出力する基準バイアス電圧に等しくさせる電圧制御を、電流引き抜き回路が前置増幅回路に流れ込む電流を引き抜くような電流制御に変換する。
【0016】
つぎの発明にかかる前置増幅器にあっては、前記電流引き抜き回路は、トランジスタからなる定電流源回路で構成され、この定電流源回路と前記引き抜き電流制御回路の出力部の回路とカレントミラー回路を成すように構成されることを特徴とする。
【0017】
この発明によれば、引き抜き電流制御回路の出力部と定電流源回路で構成された自身の出力回路とがカレントミラー回路を成すように構成された電流引き抜き回路は、入力された光信号の光強度が増大した場合には、引き抜き電流を増やすように動作し、逆に、光強度が減少した場合には、引き抜き電流を減らすように動作する。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、この発明にかかる前置増幅器の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0019】
実施の形態1.
図1は、この発明にかかる前置増幅器の実施の形態1の構成を示すブロック図である。同図に示す前置増幅器1は、前置増幅回路2、差動増幅回路3、引き抜き電流制御回路4、電流引き抜き回路5、基準バイアス電圧生成回路6を備えている。同図において、受光素子7のカソード側はバイアス電圧Vpdが印加され、アノード側は前置増幅回路2の入力端と電流引き抜き回路5とに接続されている。また、差動増幅回路3の二つの入力端には前置増幅回路2の出力と基準バイアス電圧生成回路6とがそれぞれ接続されている。さらに、差動増幅回路3の二つの出力端には、引き抜き電流制御回路4が接続され、引き抜き電流制御回路4の出力端は電流引き抜き回路5に接続されている。
【0020】
つぎに、図1に示す差動増幅回路3の動作について説明する。図示しない光受信器で受信した光信号は、受光素子7で電流信号に変換され、前置増幅回路2によって電圧信号に変換される。この変換された単相の電圧信号は、後段の差動増幅回路3により増幅されるとともに、差動電圧信号に変換されて前置増幅器1から出力される。一方、基準バイアス電圧生成回路6は、無信号入力時に前置増幅回路2から出力されるバイアス電圧と等しいバイアス電圧を生成するようにして、無信号入力時の差動増幅回路3からの差動出力のバイアス電圧差が0となるような基準電圧を与えている。また、引き抜き電流制御回路4は、差動増幅回路3の差動出力のバイアス電圧差が0になるように、電流引き抜き回路5への印加電圧を制御するように動作する。
【0021】
ここで、この実施の形態による前置増幅器1の入出力特性について説明する。まず、図2は、この発明の特徴である前置増幅回路2の出力を制御する制御手段を有しない場合の入出力特性を示す図である。すなわち、図1において、差動増幅回路3、引き抜き電流制御回路4、電流引き抜き回路5および基準バイアス電圧生成回路6を備えない場合の前置増幅器1の入出力特性を示す図である。一方、図3は、この実施の形態による前置増幅器1の入出力特性を示す図である。
【0022】
図1の前置増幅器1において、前置増幅回路2の出力を制御する制御手段を有しない場合では、図2に示すように、入力電流振幅の小さい波形aではリニアに増幅されているが、入力電流振幅の大きい波形bでは、リニアに増幅されていない。すなわち、光信号電流入力波形の振幅が大きくなると、波形歪みを生ずることになり、十分なダイナミックレンジを確保することができない。
【0023】
一方、この実施の形態による前置増幅器1においては、引き抜き電流制御回路4および電流引き抜き回路5によって、差動増幅回路3の差動出力のバイアス電圧差が0になるようにフィードバック制御される。このとき、差動増幅回路3の二つの入力端に印加される平均のバイアス電圧差も0となる。つまり、前置増幅回路2の出力波形の平均値は、光受信器に入力される光信号の光強度によらず、常に無信号入力時に前置増幅回路2から出力されるバイアス電圧に等しくなる。したがって、前置増幅回路2への電流入力波形は、受光素子7で光電変換された電流から電流引き抜き回路5によってその平均電流を差し引いた図3に示す波形となる。
【0024】
例えば、図3の入力電流振幅の小さい波形aでは、ほぼ半分の振幅だけ左側にシフトされて入力されている。この左側へのシフト量が、電流引き抜き回路5によって差し引かれた平均電流の大きさである。この電流の引き抜きは、入力電流振幅の大きい波形bでも行われている。このように、入力電流の大きさに応じてその平均電流を差し引くように制御することにより、ほぼ2倍のダイナミックレンジを得ることができる。
【0025】
このように、電流引き抜き回路5で引き抜く電流を、差動増幅回路3の出力電圧信号差を利用して引き抜き電流制御回路4で制御することによって、ダイナミックレンジの広域化を実現することができる。また、受光素子7のカソード側には電圧降下の原因となる回路を付加する必要がないので、従来例の問題点である高周波特性の劣化を招くことはない。
【0026】
以上説明したように、この実施の形態によれば、前置増幅回路は、受光素子から出力される出力電流信号を電圧信号に変換し、基準バイアス電圧生成回路は出力電流信号が無いときに前置増幅回路が出力する基準バイアス電圧を生成し、差動増幅回路は前置増幅回路の出力信号と基準バイアス電圧とをそれぞれ入力信号として、前置増幅回路が出力する出力バイアス電圧に比例した電圧を引き抜き電流制御回路に入力し、差動増幅回路と電流引き抜き回路との間に設けられた引き抜き電流制御回路は、差動増幅回路が出力する二つの出力電圧信号差に基づいて前置増幅回路の入力端に接続された電流引き抜き回路が引き抜く電流を制御するようにしているので、高周波特性を犠牲にすることなく、広ダイナミックレンジ特性に優れた前置増幅器を得ることができる。
【0027】
実施の形態2.
図4は、この発明にかかる前置増幅器1の実施の形態2の具体的な構成を示す回路図である。同図において、図1と同一な部分については、同一の符号を用いて示している。この図4において、差動増幅回路3は、2段の差動増幅回路で構成されている。引き抜き電流制御回路4は、差動増幅回路3の出力電圧差を比較する比較回路や、トランジスタおよび抵抗を組み合わせた定電流源で構成されている。電流引き抜き回路5は、引き抜き電流制御回路4からの印加電圧によって、引き抜かれる電流値を決めるトランジスタおよび抵抗で構成される。基準バイアス電圧生成回路6は、無信号入力時の前置増幅回路2の出力バイアス電圧と等しい電圧を生成するために、前置増幅回路2と等しい回路によって構成される。
【0028】
つぎに、図4に示す回路の動作について説明する。説明の前に、各部を流れる電流および各部の電圧を、以下のように定義する。すなわち、受光素子7で光電変換された平均電流をIphoto、前置増幅回路2へ入力される入力平均電流をIpre、前置増幅回路2が出力する出力バイアス電圧をVtia、基準バイアス電圧生成回路6が出力する基準バイアス電圧をVref、引き抜き電流制御回路4の正相側に入力される入力バイアス電圧をVin、引き抜き電流制御回路4が出力する出力バイアス電圧をVoutと、それぞれ定義する。また、トランジスタQ1のコレクタ電流をI1、トランジスタQ2のコレクタ電流をI2、トランジスタQ3のコレクタ電流をI3、トランジスタQ4のコレクタ電流をI4と、それぞれ定義する。なお、トランジスタQ3とトランジスタQ4とは1:1の比の電流を流すカレントミラー構成としている。
【0029】
いま、図示しない光受信器に入力される光信号の光強度が増大したと仮定する。このとき、Ipreが増加することになるが、前置増幅回路2は反転増幅回路であるためVtiaは低下する。このとき、差動増幅回路3の正相出力Vinも低下するので、トランジスタQ1のベース電位は下降する。
【0030】
トランジスタQ1のベース電位が下降すると、トランジスタQ1のベース−エミッタ間のバイアス電圧が順バイアス側に深くなるので、I1は増大する。ところが、I2が流れる部分の回路は定電流回路として構成されており、I2はほとんど変化しない。したがって、トランジスタQ2に流れ込めない電流であるI3(=I1−I2)がトランジスタQ3に流れ込むことになる。
【0031】
一方、上述したように、トランジスタQ3とトランジスタQ4とは、1:1のカレントミラーとして構成されているため、電流Ipreの増加に伴う電流の増加分I3(=I2−I1)の電流が、トランジスタQ3を流れる電流I3とトランジスタQ4を流れる電流I4とに分配される。その結果、電流引き抜き回路5が、受光素子7を流れる電流Iphotoから電流I4を引き抜くことになる。
【0032】
このように、引き抜き電流制御回路4と電流引き抜き回路5とは、図示しない光受信器に入力された光信号の光強度が増大した場合には、それを打ち消すために引き抜き電流を増やすように動作し、光強度が減少した場合には、それを打ち消すために引き抜き電流を減らすように動作する。
【0033】
また、このような電流引き抜き動作が行われると、入力される光信号の光強度によらず、常に前置増幅回路2の出力バイアス電圧Vtiaが、無信号入力時に前置増幅回路2から出力される基準バイアス電圧、すなわちVrefに等しくなることがわかる。これは同時に、前置増幅器1から出力される電気信号の両相の出力バイアス電圧差が0であることも意味しており、受光感度劣化を抑制するのに効果的である。
【0034】
さらに、この実施の形態のように構成された前置増幅器1においては、引き抜き電流制御回路4と電流引き抜き回路5とにより、引き抜き電流の制御と前置増幅器1の出力バイアス電圧の制御とを同時に実現しているため、最小限のフィードバックループ数で前置増幅器1を構成することができるので、高周波特性を犠牲にすることなく広ダイナミックレンジ特性に優れ、かつ、受光感度特性に優れ、安定動作が可能な前置増幅器を得ることができる。
【0035】
また、基準バイアス電圧生成回路6を、前置増幅回路2と等しい回路によって構成しているため、温度変動時や電源電圧変動時においても前置増幅回路2の出力バイアス電圧と等しいバイアス電圧を常に生成できる。したがって、環境変化に対する耐性に優れた前置増幅器を得ることができる。
【0036】
さらに、引き抜き電流制御回路4内の差動増幅回路の利得を高く設定すれば、制御誤差をより小さくすることができるので、広ダイナミックレンジ特性および受光感度特性に一層優れた前置増幅器を得ることができる。
【0037】
以上説明したように、この実施の形態によれば、前置増幅回路は、受光素子から出力される出力電流信号を電圧信号に変換し、基準バイアス電圧生成回路は出力電流信号が無いときに前置増幅回路が出力する基準バイアス電圧を生成し、差動増幅回路は前置増幅回路の出力信号と基準バイアス電圧とをそれぞれ入力信号として、前置増幅回路が出力する出力バイアス電圧に比例した電圧を引き抜き電流制御回路に入力し、差動増幅回路と電流引き抜き回路との間に設けられた引き抜き電流制御回路は、差動増幅回路が出力する二つの出力電圧信号差に基づいて前置増幅回路の入力端に接続された電流引き抜き回路が引き抜く電流を制御するようにしているので、高周波特性を犠牲にすることなく、広ダイナミックレンジ特性に優れた前置増幅器を得ることができる。
【0038】
また、この実施の形態によれば、基準バイアス電圧生成回路は、前置増幅回路と等しい回路で構成しているので、温度変動時や電源電圧変動時でも前置増幅回路の出力バイアス電圧と等しいバイアス電圧を常に生成するようにしているので、環境変化に対する耐性に優れた前置増幅器を得ることができる。
【0039】
また、この実施の形態によれば、引き抜き電流制御回路が電圧電流変換回路により構成されているので、前置増幅回路が出力する出力バイアス電圧が基準バイアス電圧生成回路が出力する基準バイアス電圧に等しくさせる電圧制御を、電流引き抜き回路が前置増幅回路に流れ込む電流を引き抜くような電流制御に変換するようにしているので、受光感度劣化を抑制することができる。
【0040】
また、この実施の形態によれば、電流引き抜き回路は、トランジスタからなる定電流源回路で構成され、この定電流源回路と前記引き抜き電流制御回路の出力部の回路とがカレントミラー回路を成すように構成しているので、入力された光信号の光強度が増大した場合には、引き抜き電流を増やすことができ、逆に、光強度が減少した場合には、引き抜き電流を減らすようにしているので、高周波特性を犠牲にすることなく広ダイナミックレンジ特性に優れ、かつ、受光感度特性に優れ、安定動作が可能な前置増幅器を得ることができる。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したとおり、この発明によれば、受光素子から出力される出力電流信号を電圧信号に変換し、出力電流信号が無いときに前置増幅回路が出力する電圧値である基準バイアス電圧を生成し、前置増幅回路の出力信号と基準バイアス電圧とをそれぞれ入力信号とした差動増幅回路が出力する二つの出力電圧信号差に基づいて、前置増幅回路に入力される電流を引き抜くようにしているので、高周波特性を犠牲にすることなく、広ダイナミックレンジ特性に優れた前置増幅器を得ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる前置増幅器の実施の形態1の構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の特徴である前置増幅回路の出力を制御する制御手段を有しない場合の入出力特性を示す図である。
【図3】この実施の形態による前置増幅器の入出力特性を示す図である。
【図4】この発明にかかる前置増幅器の実施の形態2の具体的な構成を示す回路図である。
【符号の説明】
1 前置増幅器、2 前置増幅回路、3 差動増幅回路、4 引き抜き電流制御回路、5 電流引き抜き回路、6 基準バイアス電圧生成回路、7 受光素子、Iphoto 受光素子で光電変換された平均電流、Ipre 前置増幅回路へ入力される入力平均電流、Vtia 前置増幅回路が出力する出力バイアス電圧、Vref 基準バイアス電圧生成回路が出力する基準バイアス電圧、Vin引き抜き電流制御回路の正相側に入力される入力バイアス電圧、Vout 引き抜き電流制御回路が出力する出力バイアス電圧、I1 トランジスタQ1のコレクタ電流、I2 トランジスタQ2のコレクタ電流、I3 トランジスタQ3のコレクタ電流、I4 トランジスタQ4のコレクタ電流。

Claims (4)

  1. 受光素子から出力される出力電流信号を電圧信号に変換する前置増幅回路と、
    前記出力電流信号が無いときに前記前置増幅回路が出力する電圧値である基準バイアス電圧を生成する基準バイアス電圧生成回路と、
    前記前置増幅回路の出力信号と前記基準バイアス電圧とをそれぞれ入力信号とする差動増幅回路と、
    前記前置増幅回路の入力端に接続された電流引き抜き回路と、
    前記差動増幅回路と前記電流引き抜き回路との間に設けられ、この差動増幅回路が出力する二つの出力電圧信号差に基づいて、この電流引き抜き回路が引き抜く電流を制御する引き抜き電流制御回路と、
    を備えたことを特徴とする前置増幅器。
  2. 前記基準バイアス電圧生成回路は、前記前置増幅回路と等しい回路により構成されることを特徴とする請求項1に記載の前置増幅器。
  3. 前記引き抜き電流制御回路は、電圧電流変換回路により構成したことを特徴とする請求項1または2に記載の前置増幅器。
  4. 前記電流引き抜き回路は、トランジスタからなる定電流源回路で構成され、この定電流源回路と前記引き抜き電流制御回路の出力部の回路とが、カレントミラー回路を成すように構成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の前置増幅器。
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