JP3906693B2 - 光受信差動回路および光受信装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光信号を所定の電気信号に変換するための光受信差動回路および光受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、光通信が広く利用されるようになり、それに伴い、受信回路の高速性が要求されるようになっている。即ち、光通信の伝送レートは、数GHz程度と言ったように、非常に高速であることから、光受信回路等においては、光信号を所定の電気信号に変換する処理を高速かつ安定して行う必要がある。
【0003】
ここで、光受信装置の出力信号を高速化・無調整化するための技術として、特開平3−232342号公報に記載された技術が挙げられる。
本公報に記載された技術によれば、電流−電圧変換された入力信号に対して振幅制限を行うための振幅制限器を設け、振幅制限器の動作点を負帰還によって設定することにより、受信レベルの変動を吸収し、出力信号を高速かつ安定的に2値化できるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の公報に記載された技術によれば、振幅制限器の振幅の中心は、後続する回路の閾値とは無関係であり、2値信号の振幅も、後続する回路の動作入力電圧と無関係である。
また、差動増幅器の出力部に帰還回路が接続されており、この帰還回路は、積分器を含んでいる。したがって、振幅制限器の周波数応答が低下する要因となる。
【0005】
さらに、負帰還回路の出力信号は、電流−電圧変換器の出力である電圧信号の振幅の中心に整合させるか、あるいは、電圧信号とレベルを同一かつ逆相である関係を満足させなければならない。さもなければ、振幅制限器の差動増幅回路の出力が得られない、もしくは、出力波形が歪むといった事態を招く。
また、電流−電圧変換器と、振幅制限器と、帰還回路とを含む光受信装置は、プロセス流動時(製造工程)において、MOSトランジスタの閾値に変動(ばらつき)が生じた場合、2値信号の出力波形のデューティー比が劣化する可能性がある。
【0006】
本発明の課題は、光信号を所定の電気信号に変換する処理を高速かつ安定的に行うことである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明は、
光信号を電流信号に変換する光電変換回路(例えば、図1のフォトダイオード10)と、該光電変換回路の出力である電流信号を電圧信号に変換する電流−電圧変換回路(例えば、図1のTIA20)と、該電流−電圧変換回路によって出力された電圧信号の振幅の中心を示す基準入力信号を生成する基準生成回路(例えば、図1のフィルタ回路30)と、前記電流−電圧変換回路によって出力された電圧信号と、前記基準入力信号とを入力とし、前記電圧信号の前記基準入力信号に対する差分を増幅する増幅回路(例えば、図1の主増幅回路)と、前記増幅回路の後段に接続され、入力信号に対する所定の閾値を有するインバータ回路(例えば、図1のインバータ50a)とを含む光受信差動回路であって、
前記増幅回路と同一の特性を有する補正用増幅回路(例えば、図1の差動増幅回路62,63からなる部分)と、
前記補正用増幅回路に前記基準入力信号あるいはそれに相当する信号を入力する基準入力信号供給手段(例えば、図1のTIA61)と、
前記インバータ回路の閾値となる閾値信号を生成する閾値信号生成手段(例えば、図1のインバータ64および抵抗65からなる部分)と、
前記補正用増幅回路の出力信号と、前記閾値信号とを比較し、比較結果に応じて、前記増幅回路および前記補正用増幅回路の利得を調整するための利得調整信号を出力する電圧比較部(例えば、図1の電圧比較回路66,67からなる部分)と、
を備え、
前記補正用増幅回路の2つの入力信号として前記基準入力信号あるいはそれに相当する信号を入力し、前記電圧比較部は、前記比較結果に応じて、前記補正用増幅回路の出力信号を前記閾値信号と整合させるように前記利得調整信号を出力することを特徴としている。
【0008】
また、前記増幅回路は、前記電流−電圧変換回路によって出力された電圧信号と、該電圧信号の振幅の中心を示す基準入力信号とを入力とし、前記入力信号の前記基準入力信号に対する差分を増幅する第1の差動増幅回路(例えば、図1の差動増幅回路41)と、該第1の差動増幅回路による前記差分の増幅結果である増幅信号と、該増幅信号を反転した反転増幅信号とを入力とし、前記増幅信号の前記反転増幅信号に対する差分を増幅する第2の差動増幅回路(例えば、図1の差動増幅回路42)とを含み、
前記補正用増幅回路は、前記第1の差動増幅回路と同一の特性を有する第1の補正用差動増幅回路(例えば、図1の差動増幅回路62)と、前記第2の差動増幅回路と同一の特性を有する第2の補正用差動増幅回路(例えば、図1の差動増幅回路63)とを含み、
前記電圧比較部は、前記第1の補正用差動増幅回路の出力信号と、前記閾値信号とを比較する第1の電圧比較回路(例えば、図1の電圧比較回路66)と、前記第2の差動増幅回路の出力信号と、前記閾値信号とを比較する第2の電圧比較回路(例えば、図1の電圧比較回路67)とを含み、
前記第1の電圧比較回路は、比較結果に応じて、前記第1の補正用差動増幅回路の出力信号を前記閾値信号と整合させるように、前記第1の差動増幅回路に対する利得調整信号を出力し、前記第2の電圧比較回路は、比較結果に応じて、前記第2の補正用差動増幅回路の出力信号を前記閾値と整合させるように、前記第2の差動増幅回路に対する利得調整信号を出力することを特徴としている。
【0009】
また、前記第1の補正用差動増幅回路および前記第2の補正用差動増幅回路は、前記第1の差動増幅回路および前記第2の差動増幅回路とそれぞれ同一の回路構成を有することを特徴としている。
また、前記第1の補正用差動増幅回路および前記第2の補正用差動増幅回路は、前記第1の差動増幅回路および前記第2の差動増幅回路とそれぞれ同一のプロセスによって製造されることを特徴としている。
【0010】
また、前記基準入力信号供給手段は、前記電流−電圧変換回路と同一の特性を有する補正用電流−電圧変換回路によって構成されることを特徴としている。
また、前記補正用電流−電圧変換回路は、前記電流−電圧変換回路と同一のプロセスによって製造されることを特徴としている。
また、前記基準入力信号供給手段は、前記基準生成回路によって出力された前記基準入力信号を前記増幅回路の2つの入力とすることを特徴としている。
【0011】
また、前記補正用インバータ回路には、前記インバータ回路と共通のバイアス電圧が加えられ、出力信号を所定の抵抗を介して入力に帰還することにより、入力信号を前記閾値と一致させることを特徴としている。
また、本発明に係る光受信差動回路を備え、入力された光信号を所定の電気信号に変換可能であることを特徴とする光受信装置である。
【0012】
本発明によれば、増幅回路と同様の特性を有する補正用増幅回路の出力信号の基準を、インバータ回路の閾値を生成する閾値信号生成手段による出力信号(閾値)と一致させることによって、増幅回路の出力信号レベルが、インバータ回路の閾値と一致するように調整される。
したがって、増幅回路の出力信号の変化に対し、インバータ回路が高速に応答し、適切な出力信号を得ることができる。
【0013】
また、増幅回路の出力側には、インバータ回路以外の負荷が加えられないことから、増幅回路の出力信号の利得の低下および高速な応答の阻害(立ち上がり時間あるいは立ち下がり時間の遅延)を招くことがない。
また、増幅回路と補正用増幅回路およびインバータ回路と閾値信号生成手段とをそれぞれ同一のプロセス(例えば、同一の生産ライン等)で製造することで、これらの特性をより同一性の高いものとすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明に係る光受信差動回路の実施の形態を詳細に説明する。
まず、構成を説明する。
図1は、本発明を適用した光受信差動回路1の構成を示すブロック図である。図1において、光受信差動回路1は、フォトダイオード10と、トランスインピーダンスアンプ(TIA)20と、フィルタ回路30と、主増幅器40と、インバータ50a〜50dと、自動出力調整回路60とを含んで構成され、各回路部分は信号線L1〜L11等によって接続されている。
【0015】
フォトダイオード10は、受信した光信号を光電変換し、電流信号として出力する。
TIA20は、フォトダイオード10によって出力された電流信号を電圧信号に変換する。
フィルタ回路30は、TIA20によって出力された電圧信号の波形を平坦化し、振幅の中心を示す信号(以下、「中心信号」と言う。)をに出力する。
【0016】
主増幅器40は、さらに、差動増幅回路41,42と含んで構成される。
差動増幅回路41は、TIA20が出力する電圧信号と、フィルタ回路30が出力する中心信号とが入力され、これらの差分を増幅して信号線L3に出力する。また、差動増幅回路41は、信号線L3に出力する信号を反転した信号を信号線L4に出力する。さらに、差動増幅回路41には、信号線L7が接続されており、信号線L7によって入力される信号電圧に応じて、差動増幅回路41の利得が変化する。
【0017】
差動増幅回路42は、差動増幅回路41の信号線L3への出力信号と、信号線L4への出力信号をそれぞれ入力とし、これらの差分を増幅して信号線L5に出力する。また、差動増幅回路42は、信号線L5に出力する信号を反転した信号を信号線L11に出力する。さらに、差動増幅回路42には、信号線L10が接続されており、信号線L10によって入力される信号電圧に応じて、差動増幅回路42の利得が変化する。
【0018】
インバータ50a〜50dは、それぞれ所定の閾値を有し、入力信号がその閾値以上である場合、所定レベルの信号を出力し、入力信号がその閾値未満である場合、Vaと極性が逆で同振幅の信号を出力する。例えば、インバータ50aは、入力信号が閾値以上である場合、“0”を表す信号Vaを出力し、入力信号が閾値未満である場合、“1”を表す信号Vbを出力する。
【0019】
自動出力調整回路60は、さらに、TIA61と、差動増幅回路62,63と、インバータ64と、抵抗65と、電圧比較回路66,67とを含んで構成される。
TIA61は、TIA20と同一の特性を有するものであり、TIA20に入力される信号の振幅の中心に相当する定電流が入力されると、TIA61は、フィルタ回路30によって出力される中心信号に相当する信号を常に差動増幅回路62に入力する。
【0020】
差動増幅回路62は、差動増幅回路41と同一の特性を有し、2つの入力として、TIA61によって、中心信号に相当する信号が入力されている。即ち、差動増幅回路62は、差動増幅回路41において、入力信号の差が零の場合の出力信号(以下、「基準出力信号S1」と言う。)を常に信号線L8に出力することとなる。また、差動増幅回路62には、差動増幅回路41と同様に、信号線L7が接続され、信号線L7の信号電圧によって、その利得が変化する。
【0021】
差動増幅回路63は、差動増幅回路42と同一の特性を有し、2つの入力として、差動増幅回路62の出力信号(基準出力信号S1)が入力されている。即ち、差動増幅回路63は、差動増幅回路42において、基準出力信号S1を2つの入力信号とする場合の出力信号(以下、「基準出力信号S2」と言う。)を常に信号線L9に出力することとなる。また、差動増幅回路63には、差動増幅回路42と同様に、信号線L10が接続され、信号線L10の信号電圧によって、その利得が変化する。
【0022】
インバータ64は、インバータ50a,50cと同様の特性を有している。また、インバータ64は、出力信号が抵抗65を介して入力に帰還されており、これによって、入力電圧が、インバータ50a,50cと共通するバイアス電圧Vddのほぼ1/2に保たれている。即ち、インバータ64の入力電圧は、インバータ64(およびインバータ50a,50c)の閾値電圧に保たれている。
【0023】
電圧比較回路66は、差動増幅回路62によって出力される基準出力信号S1と、インバータ64の入力電圧を入力とし、これらを比較した結果に応じて、信号線L7に所定レベルの信号(以下、「利得調整信号P1」と言う。)を出力する。信号線L7は、差動増幅回路41,62に共通して接続されていることから、利得調整信号P1のレベルに応じて、差動増幅回路41,62は、同一の利得に調整されることとなる。
【0024】
同様に、電圧比較回路67は、差動増幅回路63によって出力される基準出力信号S2と、インバータ64の入力電圧を入力とし、これらを比較した結果に応じて、信号線L10に所定レベルの信号(以下、「利得調整信号P2」と言う。)を出力する。信号線L10は、差動増幅回路42,63に共通して接続されていることから、利得調整信号P2のレベルに応じて、差動増幅回路42,63は、同一の利得に調整されることとなる。
【0025】
次に、動作を説明する。
図2は、図1に示す差動入力回路1の具体的構成を示す図である。図2において、差動増幅回路41と差動増幅回路62、差動増幅回路42と差動増幅回路63あるいはインバータ50a,50cとインバータ64とは、それぞれ同一の素子構成であり、それらの構成において対応する各素子は、ほぼ同一の特性を有する。
【0026】
以下、図2を参照して光受信差動回路1の動作を説明する。
光受信差動回路1には、光信号が入力され、フォトダイオード10およびTIA20を介して、入力電圧信号V1と中心信号V2とに分離される。
そして、主増幅回路40に、入力電圧信号V1と中心信号V2とが入力される。即ち、主増幅回路40において、差動増幅回路41の正負2つの入力端子には、入力電圧信号V1と中心信号V2とが入力される。
【0027】
次いで、差動増幅回路41は、信号線L7を介して入力される利得調整信号P1により定められる利得に基づいて、中心信号V2と入力電圧信号V1との差を増幅し、その結果を信号線L3に、また、その反転信号を信号線L4に出力する。
ここで、差動増幅回路41の出力信号の中心レベル(DCレベル)は、中心信号V2と入力電圧信号V1との差が零の場合の出力信号レベル(基準出力信号S1のレベル)を基準とするものである。
【0028】
そして、基準出力信号S1のレベルが、インバータ50aの閾値と一致している場合には、差動増幅回路41の出力信号レベルにおける微小な変化に対しても、差動増幅回路42を介してインバータ20が高速に応答し、いずれかの出力信号(VaもしくはVb)を適切に出力できることとなる。
したがって、図2において、電圧比較回路66は、差動増幅回路62の出力信号(基準出力信号S1)をインバータ64の入力信号と比較し、両者が一致していない場合、信号線L7の信号レベルを変化させることにより、両者を一致させるように動作する。
【0029】
具体的には、図2において、電圧比較回路66には、信号線L6からの信号(インバータ40の入力信号)と、信号線L8からの信号(基準出力信号S1)とが入力され、これらの比較結果によって、電圧比較回路66の出力となる信号線L7では、以下のように信号レベルが変化する。
信号線L6の信号レベルが信号線L8の信号レベルより高い場合、電圧比較回路66の出力信号レベルは低下し、信号線L8の信号レベル(即ち、信号線L3の信号レベル)を上昇させるように動作する。
【0030】
一方、信号線L6の信号レベルが信号線L8の信号レベルより低い場合、電圧比較回路66の出力信号レベルは上昇し、信号線L8の信号レベル(即ち、信号線L3の信号レベル)を低下させるように動作する。
図3は、入力電圧信号V1、中心信号V2、差動増幅回路41の反転出力である信号線L4の信号V4およびインバータ64の入力電圧V6の信号波形を示す図である。図3に示すように、中心信号V2およびインバータ64の入力電圧V6は、ほぼ一定レベルの信号であり、入力電圧信号V1は、中心信号のレベルを中心に、正負方向に一定の振幅を有する方形波信号、差動増幅回路41の反転出力信号V4は、インバータ64の入力電圧(即ち、インバータ50aの閾値電圧)を中心に、正負方向に一定の振幅を有する方形波信号である。
【0031】
即ち、差動増幅回路41の反転出力信号V4は、インバータ50aの閾値電圧を中心とすることから、このとき、差動増幅回路41の出力信号レベルが適切なものとなっている。
図2に戻り、差動増幅回路42の正負2つの入力端子には、差動増幅回路41の出力信号V3およびその反転信号V4とが入力される。
【0032】
そして、差動増幅回路42は、信号線L10を介して入力される利得調整信号P2により定められる利得に基づいて、入力信号V3,V4の差を増幅し、その結果を信号線L5に、また、その反転信号を信号線L11に出力する。
ここで、差動増幅回路42の出力信号レベルは、入力信号V3,V4の差が零の場合の出力信号レベル(基準出力信号S2のレベル)を基準とするものである。
【0033】
そして、基準出力信号S2のレベルが、インバータ50aの閾値と一致している場合には、差動増幅回路42の出力信号レベルにおける微小な変化に対しても、インバータ20が高速に応答し、いずれかの出力信号(VaもしくはVb)を適切に出力できることとなる。
したがって、前段の差動増幅回路41の利得の調整と同様に、電圧比較回路67は、差動増幅回路63の出力信号(基準出力信号S2)をインバータ64の入力信号と比較し、両者が一致していない場合、信号線L10の信号レベルを変化させることにより、両者を一致させるように動作する。
【0034】
即ち、信号線L6の信号レベルが信号線L9の信号レベルより高い場合、電圧比較回路67の出力信号レベルは低下し、信号線L9の信号レベル(即ち、信号線L5の信号レベル)を上昇させるように動作する。
一方、信号線L6の信号レベルが信号線L9の信号レベルより低い場合、電圧比較回路67の出力信号レベルは上昇し、信号線L9の信号レベル(即ち、信号線L5の信号レベル)を低下させるように動作する。
【0035】
図4は、差動増幅回路42の出力信号レベルV5,V11と、インバータ50aおよびインバータ64の閾値電圧V6とを示す図である。
図4において、差動増幅回路42の出力信号レベルV5,V11は、インバータ50a(インバータ64)の閾値電圧V6を中心とするものである。そして、V5,V11がインバータ50a,64の閾値を中心としている場合、信号線L10の信号レベルによって定められる差動増幅回路42の利得は適切な値であると言える。
【0036】
このように動作する結果、主増幅器40の出力信号のレベルは、インバータ50aの閾値を中心とするレベルで平衡状態となり、光受信差動回路1の出力信号が適切な値(“0”あるいは“1”を示す信号)に調整される。
図5は、差動増幅回路41,42の出力信号レベルが適切な電圧に調整されている場合のインバータ50aの出力信号波形の一例を示す図である。図5によれば、“0”を表すローレベルの信号の幅(t1)と、“1”を表すハイレベルの信号の幅(t2)とが同一となっており、歪を生じていない。
【0037】
一方、差動増幅回路41,42の出力信号レベルが適切な電圧に調整されていない場合、図4に示す差動増幅回路42の出力信号レベルV5,V11の中心は、インバータ50aの閾値電圧V6とずれることとなる。
すると、インバータ50aの出力信号波形は、図5における“0”を表すローレベルの信号の幅(t1)と、“1”を表すハイレベルの信号の幅(t2)とが同一とならず、歪を生じることとなる。
【0038】
以上のように、本実施の形態に係る光受信差動回路1は、差動増幅回路41と同様の特性を有する差動増幅回路62の基準出力信号S1を、インバータ50aと同様の特性を有するインバータ64の閾値と一致させることが可能な自動出力調整回路60によって差動増幅回路41の出力信号レベルが、インバータ50aの閾値と一致するように調整される。
【0039】
また、同様に、自動出力調整回路60によって、差動増幅回路42の出力信号レベルが、インバータ50aの閾値と一致するように調整される。
したがって、差動増幅回路41,42の出力信号の変化に対し、インバータ50aが高速に応答し、適切な出力信号を得ることができる。
また、差動増幅回路42の出力側には、インバータ50a〜50d以外の負荷が加えられないことから、差動増幅回路10の出力信号の利得の低下および高速な応答の阻害(立ち上がり時間あるいは立ち下がり時間の遅延)を招くことがない。
【0040】
また、差動増幅回路41,62、差動増幅回路42,63およびインバータ50a,64をそれぞれ同一のプロセス(例えば、同一の生産ライン等)で製造することで、これらの特性をより同一性の高いものとすることができる。
なお、本実施の形態においては、自動出力調整回路60の入力信号をTIA61によって生成することとしたが、フィルタ回路30の出力信号を差動増幅回路62に入力することとしてもよい。
【0041】
また、光受信差動回路1の具体例として、図2に示す回路構成を示したが、他の回路構成によっても、同様の機能を実現可能であり、例えば、図6あるいは図7に示す回路構成としてもよい。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、増幅回路と同様の特性を有する補正用増幅回路の出力信号の基準を、インバータ回路の閾値を生成する閾値信号生成手段による出力信号(閾値)と一致させることによって、増幅回路の出力信号レベルが、インバータ回路の閾値と一致するように調整される。
【0043】
したがって、増幅回路の出力信号の変化に対し、インバータ回路が高速に応答し、適切な出力信号を得ることができる。
また、増幅回路の出力側には、インバータ回路以外の負荷が加えられないことから、増幅回路の出力信号の利得の低下および高速な応答の阻害(立ち上がり時間あるいは立ち下がり時間の遅延)を招くことがない。
【0044】
また、増幅回路と補正用増幅回路およびインバータ回路と閾値信号生成手段とをそれぞれ同一のプロセス(例えば、同一の生産ライン等)で製造することで、これらの特性をより同一性の高いものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した光受信差動回路1の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す差動入力回路1の具体的構成を示す図である。
【図3】入力電圧信号V1、中心信号V2、差動増幅回路41の反転出力である信号線L4の信号V4およびインバータ64の入力電圧V6の信号波形を示す図である。
【図4】差動増幅回路42の出力信号レベルV5,V11と、インバータ50aおよびインバータ64の閾値電圧V6とを示す図である。
【図5】差動増幅回路41,42の出力信号レベルが適切な電圧に調整されている場合のインバータ50aの出力信号波形の一例を示す図である。
【図6】差動入力回路1の具体的構成の他の例を示す図である。
【図7】差動入力回路1の具体的構成の他の例を示す図である。
【符号の説明】
1 差動入力回路
1a 自動出力調整回路
10,30 差動増幅回路
20,40 インバータ
50 抵抗
60 電圧比較回路

Claims (9)

  1. 光信号を電流信号に変換する光電変換回路と、該光電変換回路の出力である電流信号を電圧信号に変換する電流−電圧変換回路と、該電流−電圧変換回路によって出力された電圧信号の振幅の中心を示す基準入力信号を生成する基準生成回路と、前記電流−電圧変換回路によって出力された電圧信号と、前記基準入力信号とを入力とし、前記電圧信号の前記基準入力信号に対する差分を増幅する増幅回路と、前記増幅回路の後段に接続され、入力信号に対する所定の閾値を有するインバータ回路とを含む光受信差動回路であって、
    前記増幅回路と同一の特性を有する補正用増幅回路と、
    前記補正用増幅回路に前記基準入力信号あるいはそれに相当する信号を入力する基準入力信号供給手段と、
    前記インバータ回路の閾値となる閾値信号を生成する閾値信号生成手段と、
    前記補正用増幅回路の出力信号と、前記閾値信号とを比較し、比較結果に応じて、前記増幅回路および前記補正用増幅回路の利得を調整するための利得調整信号を出力する電圧比較部と、
    を備え、
    前記補正用増幅回路の2つの入力信号として前記基準入力信号あるいはそれに相当する信号を入力し、前記電圧比較部は、前記比較結果に応じて、前記補正用増幅回路の出力信号を前記閾値信号と整合させるように前記利得調整信号を出力することを特徴とする光受信差動回路。
  2. 前記増幅回路は、前記電流−電圧変換回路によって出力された電圧信号と、該電圧信号の振幅の中心を示す基準入力信号とを入力とし、前記入力信号の前記基準入力信号に対する差分を増幅する第1の差動増幅回路と、該第1の差動増幅回路による前記差分の増幅結果である増幅信号と、該増幅信号を反転した反転増幅信号とを入力とし、前記増幅信号の前記反転増幅信号に対する差分を増幅する第2の差動増幅回路とを含み、
    前記補正用増幅回路は、前記第1の差動増幅回路と同一の特性を有する第1の補正用差動増幅回路と、前記第2の差動増幅回路と同一の特性を有する第2の補正用差動増幅回路とを含み、
    前記電圧比較部は、前記第1の補正用差動増幅回路の出力信号と、前記閾値信号とを比較する第1の電圧比較回路と、前記第2の差動増幅回路の出力信号と、前記閾値信号とを比較する第2の電圧比較回路とを含み、
    前記第1の電圧比較回路は、比較結果に応じて、前記第1の補正用差動増幅回路の出力信号を前記閾値信号と整合させるように、前記第1の差動増幅回路に対する利得調整信号を出力し、前記第2の電圧比較回路は、比較結果に応じて、前記第2の補正用差動増幅回路の出力信号を前記閾値と整合させるように、前記第2の差動増幅回路に対する利得調整信号を出力することを特徴とする請求項1記載の光受信差動回路。
  3. 前記第1の補正用差動増幅回路および前記第2の補正用差動増幅回路は、前記第1の差動増幅回路および前記第2の差動増幅回路とそれぞれ同一の回路構成を有することを特徴とする請求項1または2記載の光受信差動回路。
  4. 前記第1の補正用差動増幅回路および前記第2の補正用差動増幅回路は、前記第1の差動増幅回路および前記第2の差動増幅回路とそれぞれ同一のプロセスによって製造されることを特徴とする請求項2または3記載の光受信差動回路。
  5. 前記基準入力信号供給手段は、前記電流−電圧変換回路と同一の特性を有する補正用電流−電圧変換回路によって構成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光受信差動回路。
  6. 前記補正用電流−電圧変換回路は、前記電流−電圧変換回路と同一のプロセスによって製造されることを特徴とする請求項5記載の光受信差動回路。
  7. 前記基準入力信号供給手段は、前記基準生成回路によって出力された前記基準入力信号を前記増幅回路の2つの入力とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光受信差動回路。
  8. 前記補正用インバータ回路には、前記インバータ回路と共通のバイアス電圧が加えられ、出力信号を所定の抵抗を介して入力に帰還することにより、入力信号を前記閾値と一致させることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の光受信差動回路。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の光受信差動回路を備え、入力された光信号を所定の電気信号に変換可能であることを特徴とする光受信装置。
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