JP2004137535A - 硬質炭素被膜摺動部材 - Google Patents

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岡本 裕介
Yoshiteru Yasuda
保田 芳輝
Makoto Kano
加納 眞
Yutaka Mabuchi
馬渕 豊
Takahiro Hamada
浜田 孝浩
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Abstract

【課題】潤滑油の存在下で良好な低摩擦係数を示す硬質炭素被膜摺動部材及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】硬質炭素被膜摺動部材は、鋼材を基材とし、相手材との摺動部位に硬質炭素被膜を有し、潤滑油存在下で摺動する摺動部材である。硬質炭素被膜に含まれる水素原子の量が0.5原子%以下である。
硬質炭素被膜摺動部材の製造方法では、鋼材を基材とする摺動部材の摺動部位に、水素原子の含有量が0.5原子%以下の硬質炭素被膜をPVD法(物理気相堆積法)により形成する。
【選択図】    なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、低摩擦な硬質炭素被膜摺動部材、特に、エンジンオイルやトラスミッションオイル等の潤滑油中で使用されるのに適した低摩擦な硬質炭素被膜摺動部材及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
硬質炭素被膜は、アモルファス状の炭素又は水素化炭素から成る膜で、a−C:H(アモルファスカーボン又は水素化アモルファスカーボン)、i−C(アイカーボン)、DLC(ダイヤモンドライクカーボン又はディーエルシー)などとも呼ばれている。
また、このような硬質炭素被膜の形成には、主として、炭化水素ガスをプラズマ分解して成膜するプラズマCVD法、又は炭素や炭化水素イオンを用いるイオンビーム蒸着法等の気相合成法が用いられている。
かかる硬質炭素被膜は、高硬度で表面が平滑であり耐摩耗性に優れ、更にはその固体潤滑性から摩擦係数が低く、優れた摺動特性を有している。例えば、通常の平滑な鋼材表面の無潤滑下での摩擦係数が0.5〜1.0であるのに対し、硬質炭素被膜は無潤滑下での摩擦係数が0.1程度である。
【0003】
従来、硬質炭素被膜は上述の優れた特性を活用すべく、ドリルの刃を始めとする切削工具や研削工具等の加工工具、塑性加工用金型、バルブコックやキャプスタンローラのような無潤滑下での摺動部品等に応用されている。
一方、潤滑油中で摺動する内燃機関などの機械部品においても、エネルギー消費や環境問題の面からできるだけ機械的損失を低減したいという要求があり、摩擦損失が大きく摺動条件の厳しい部位への硬質炭素被膜の適用が検討されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の硬質炭素被膜をコーティングした部材をエンジン油やトラスミッション油等の潤滑油中で摺動させると、その平滑性からある程度の低摩擦を実現できるが、本発明者らが検討した結果、固体潤滑性を有していない他の硬質被膜処理をした摺動部材、例えば、窒化チタン(TiN)や窒化クロム(CrN)のイオンプレーティング被膜処理を施した摺動部材と同等の低摩擦性能しか示さないという問題点が明らかになった。
また、エンジン油やトランスミッション油等の潤滑油中で、摩擦係数μ=0.04以下の低摩擦を実現可能な固体潤滑性を有する二硫化モリブデン(MoS)やポリ四フッ化エチレン(PTFE)を表面に処理した摺動部品も既に適用が多くなされているが、更に面圧の高い厳しい摺動条件で使用すると耐摩耗性が不十分となり、初期においては所望性能を達成できるものの、長期間使用すると摩滅してしまいその性能が維持できないという問題点もあった。
【0005】
本発明は、このような従来技術の有する課題に着目してなされたものであって、潤滑油の存在下で良好な低摩擦係数を示す硬質炭素被膜摺動部材及びその製造方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成すべく、硬質炭素被膜に含まれる水素量に着目し、この水素量が潤滑油中での摩擦特性に及ぼす影響について鋭意検討を重ねた結果、当該水素量を適切に制御することにより、潤滑油存在下での摩擦係数値μが低減し、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
即ち、本発明の硬質炭素被膜摺動部材は、鋼材を基材とし、この基材における相手材との摺動部位に硬質炭素被膜を被覆して成るものであって、潤滑油存在下で用いられて優れた低摩擦性能を発揮するものであり、この硬質炭素被膜に含まれる水素原子の量が0.5原子%以下に制御されている。
【0008】
【作用】
本発明において、硬質炭素被膜に含まれる水素量を所定値以下に制御したことにより、硬質炭素被膜摺動部材が潤滑油存在下で低摩擦係数を示す理由の詳細は、現時点では必ずしも明らかではないが、次のように推測される。
即ち、ダイヤモンドライクカーボンのような硬質炭素では、その構造の乱れから炭素原子が未結合の結合手を多く有する。このような硬質炭素の被膜を有する摺動部材につき潤滑油中で摺動を行うと、油分子がこの未結合手を拠点として吸着し易くなるために、かかる硬質炭素被膜摺動部材の摩擦係数が下がるものと思われる。
これに対し、CVD法(化学気相堆積法)のようにプロセス時の環境に水素が多く存在する場合には、得られる硬質炭素被膜における炭素原子の未結合手に、水素原子が結合して終端してしまうために油分子が吸着しにくくなり、このため潤滑油中での摩擦係数が下がりにくくなるものと考えられる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の硬質炭素被膜摺動部材について詳細に説明する。なお、本明細書において、「%」は特記しない限り質量百分率を表すものとする。
上述の如く、本発明の硬質炭素被膜摺動部材は、鋼材を基材とし、相手材との摺動部位に硬質炭素被膜を有し、潤滑油存在下で摺動する部材である。そして、この硬質炭素被膜は、水素原子含有量が低減したものであり、含まれる水素原子の量が0.5原子%以下に制御されている。
【0010】
ここで、鋼材としては、特に限定されるものではないが、本発明はクロム鋼、クロムモリブデン鋼及び合金工具鋼などの鋼材に対する有用性が大である。
なお、このような鋼材から成る基材の表面粗さ、即ち所定の硬質炭素薄膜を被覆する前の基材表面粗さとしては、摺動部材や潤滑油の種類や性状にも影響を受けるが、Raで0.010〜0.20μmであることが好ましい。
基材表面は滑らかであるほど表面に付着する膜も平滑となり摩擦も下がるので、基材表面粗さRaは小さいほど好ましいが、Raを小さくするほど加工コストがかかること、また表面に形成する硬質炭素被膜自身に若干の荒れが生じることを考慮すると、Raは0.010μm程度にまで平滑にすれば十分である。一方、Raは0.20μmを超えるような粗い表面では、本発明による摩擦低減効果を十分に得られないことがある。
【0011】
更に、本発明においては、基材の表面硬さをHRCで45以上とすることが望ましい。
このように基材の表面硬さを制御するのが好ましい理由は、摺動の際、接触部での弾性変形量については硬質炭素薄膜の硬さや厚さのみならず基材自体の硬さの影響も大きく、これがある値以下の場合には、基材の変形に伴い薄膜内に過大な応力が発生して膜の割れ発生に繋がることがあるからである。
下記の各種摺動部材と相手材との摺動(接触)において生ずる最大面圧は0.5〜1.0GPa程度であり、この範囲内においては、基材の表面硬さをHRCで45以上とすれば、基材の変形に伴う硬質炭素薄膜の割れ発生を抑制できる。
【0012】
また、摺動部材としては、特に限定されるものではないが、各種内燃機関や自動車エンジンなどの動弁系や吸排気系の部材を挙げることができる。自動車エンジンにおける具体例としては、ピストンリング、ピストンピン、ピストンスカート、カムロブ、カムジャーナル、シム、リフター、すべり軸受、回転ベーン及びタイミングチェーンを挙げることができ、本発明では、これらの2種以上を対象としてもよい。
なお、ピストンリングはピストンに装着されるものであってシリンダを摺動の相手材とし、ピストンピンはコンロッドをピストンに連結させるものであってピストン、ブッシュ又はコンロッドを摺動の相手材とし、ピストンスカート(ピストンのスカート部)はシリンダを相手材とする。カムロブ又はジャーナルは吸排気用バルブを駆動するカムシャフトに用いられシム又はリフターを相手材とし、逆にシム又はリフターはカムロブやジャーナルを相手材とする。
回転ベーンは、自動変速機用のオイルポンプ等に用いられるベースポンプにおいてポンプ室を構成するハウジング内に回転自在に設けられるものであって当該ハウジングを相手材とし、また、吸排気用バルブのバルブリフト特性を可変制御する可変動弁装置において位相を制御する油圧回路の筒状ハウジング内に回転自在に設けられ、このハウジングを相手材とする。更に、タイミングチェーンはクランクシャフトからカムシャフトを駆動するのに用いられ、スプロケット又はチェーンガイドを相手材とする。
【0013】
一般に、硬質炭素被膜中の水素含有量は製法によって様々であるが、本発明においては、水素原子の含有量を5原子%以下、好ましくは0.5原子%以下とする。
水素原子含有量が5原子%を超えると、潤滑油中で摺動させた場合に摩擦係数が低下し難い傾向になる。また、本発明の趣旨は水素原子含有量を抑制することにあり、下限は特に定められない。
【0014】
また、かかる水素原子含有量が低減した硬質炭素被膜は、上記基材の摺動部位、即ち相手材と接触して摩擦を生ずる部位に、例えばスパッタリング法やイオンプレーティング法など、水素及び水素含有化合物を実質的に用いないPVD法(物理気相堆積法)で製膜することで得られる。
この場合、製膜時に水素を含まないガスを用いることは勿論、場合によっては、反応容器や基材保持具などのベーキングや基材表面のクリーニングを十分に行ってから製膜することが、膜中の水素量を減らすために望ましい。
化学気相堆積法(CVD法)を用いると、通常は膜原料が水素を含む化合物の形式で供給されるために得られる硬質炭素膜中に水素が含まれてしまい、本発明の目的のためには好ましくない。
なお、摺動部材の摺動部位は、摺動部材と相手材とが接触して摩擦を生ずる部位を意味しており、摺動部材の必ずしも表面全域が該当するわけではない。例えば、摺動部材がピストンピンでその相手材がコンロッドのとき、ピストンピン摺動部位としては、ピストンピンの外周面のうち、コンロッドのスモールエンド孔部の内周面と接触する部分だけで十分である。
【0015】
また、本発明の硬質炭素被膜付き摺動部材の摺動において使用する潤滑油としては、OCP(オレフィン共重合体)、アミン系化合物、secZnDTP(第二ジアルキルジチオリン酸亜鉛)、Caスルフォネート若しくはスルフィネート、コハク酸イミド、アミド系化合物、シリコーン系化合物、エステル系化合物又はPMA(ポリメタクリレート)及びこれらの任意の混合物に係る各種添加剤を含有する潤滑油を例示できる。本発明によれば、このような添加剤存在下での摩擦特性を有意に改善できる。
なお、OCPは粘度指数向上剤、アミン系化合物は酸化防止剤、secZnDTPは摩耗防止剤、Caスルフォネート/フィネートは金属系清浄剤、コハク酸イミドは無灰分散剤、アミド系化合物は摩擦調整剤、シリコーン系化合物は消泡剤及び希釈油、エステル系化合物は錆止め剤、PMAは流動点降下剤として機能する。
【0016】
また、上記添加剤の選定やその含有量は、摺動部材の種類や潤滑油の粘度などによって適宜変更することができるが、代表的に、オレフィン共重合体を2〜20%、アミン系化合物を0.1〜2.0%、第二ジアルキルジチオリン酸亜鉛を0.1〜2.0%、カルシウムスルフォネート/フィネートをそれぞれ0.2〜2.0%、コハク酸イミドを1〜10%、アミド系化合物を0.05〜1.0%、ポリメタクリレートを0.1〜1.0%の割合で含有するものが望ましい。
【0017】
【実施例】
以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0018】
(実施例1)
浸炭鋼(日本工業規格 SCM415)から成る直径31mm、厚さ2.5mmの円板状の基材の表面をRa0.02μmに超仕上げ加工した後、炭素をターゲットとしたマグネトロンスパッタリング法により、この基材表面に硬質炭素被膜をコーティングし、本例の摺動部材を得た。なお、スパッタリングの際のガスにはアルゴンを用い、製膜時の基材温度は約250℃とした。
製膜工程が完了した後、本例の摺動部材の表面粗さを測定したところ、仕上げ加工無しで被膜表面の粗さはRa0.03μmであった。また、硬質炭素被膜の厚さは予め当該摺動部材の一部をマスクしておき、硬質炭素被膜が付着した部分とそれ以外の部分との段差を表面粗さ計で計測することにより求めた結果、1.5μmであった。
なお、硬質炭素被膜中の水素量の定量は二次イオン質量分析法(SIMS)によった。表面から深さ約20nmを掘り取り平均の水素量を求めたところ、0.4原子%であった。
【0019】
次に、摩擦特性の評価を行った。試験にはピンオンディスク法を用いた。この試験では3本のピンを円周上に配置し、ピン自身は転がらないようにしたまま摺動させる。荷重は10N、ピンの周速は0.4m/sとした。ピンの材質は浸炭鋼(SUJ2)で直径は5mm、長さ5mmの円柱形状である。ピンはその側面で当該の試料円板と摺動する。
潤滑油には市販の自動車用エンジンオイル5W−30SJを用い、本例の摺動部材から作製したディスクと上記ピンの全体が潤滑油中に浸るようにした。油温は温度調節計により80℃に設定し、ディスクとピンを油に浸した後、ディスクとピンの温度が油の温度に一致するまで十分時間をおいてから測定を開始した。初期のなじみ効果を考慮して、試験開始から5分経過した時点の測定値を以って本例の摺動部材の摩擦係数とみなした。本例の摺動部材の摩擦係数は0.0112であった。
【0020】
(実施例2)
イオンプレーティング法によりDLC膜を形成した実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の摺動部材を得た。被膜表面粗さはRa0.041μm、水素量は0.4原子%であった。また、実施例1と同様に摩擦係数を測定した結果、0.0220であった。
【0021】
(実施例3)
イオンプレーティング法によりDLC膜を形成した実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の摺動部材を得た。但し、製膜時の基板温度を300℃に上昇させた。被膜表面粗さはRa0.026μm、水素量は0.3原子%であった。また、実施例1と同様に摩擦係数を測定した結果、0.0210であった。
【0022】
(比較例1)
プラズマCVD法によって製膜し、炭素源にベンゼンを用い、基材温度を200℃とした以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の摺動部材を得た。被膜表面粗さはRa0.038μm、水素量は8.2原子%であった。また、実施例1と同様に摩擦係数を測定した結果、0.0800であった。
【0023】
(比較例2)
基材温度を150℃に下げた以外は比較例1と同様の操作を繰り返し、本例の摺動部材を得た。
被膜表面粗さはRa0.046μm、水素量は12.0原子%であった。また、実施例1と同様に摩擦係数を測定した結果、0.0950であった。
【0024】
(比較例3)
プラズマCVD法によって製膜し炭素源にシクロヘキサンを用いた以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の摺動部材を得た。
被膜表面粗さはRa0.026μm、水素量は14.0原子%であった。また、実施例1と同様に摩擦係数を測定した結果、0.0897であった。
【0025】
(比較例4)
マグネトロンスパッタリングによって製膜し、製膜時に用いるガスとしてアルゴンに水素を1%(体積比)で混合したものを用いた以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の摺動部材を得た。
被膜表面粗さはRa0.062μm、水素量は25.0原子%であった。また、実施例1と同様に摩擦係数を測定した結果、0.0808であった。
【0026】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、硬質炭素被膜に含まれる水素量を適切に制御することとしたため、潤滑油の存在下で良好な低摩擦係数を示す硬質炭素被膜摺動部材及びその製造方法を提供することができる。

Claims (4)

  1. 鋼材を基材とし、相手材との摺動部位に硬質炭素被膜を有し、潤滑油存在下で摺動する硬質炭素皮膜摺動部材であって、
    上記硬質炭素被膜に含まれる水素原子の量が0.5原子%以下であることを特徴とする硬質炭素被膜摺動部材。
  2. 上記潤滑油が、オレフィン共重合体、アミン系化合物、第二ジアルキルジチオリン酸亜鉛、カルシウムスルフォネート/フィネート、コハク酸イミド、アミド系化合物、シリコーン系化合物、エステル系化合物及びポリメタクリレートから成る群より選ばれた少なくとも1種の添加剤を含むことを特徴とする請求項1に記載の硬質炭素被膜摺動部材。
  3. 上記添加剤の含有量は、オレフィン共重合体が2〜20%、アミン系化合物が0.1〜2.0%、第二ジアルキルジチオリン酸亜鉛が0.1〜2.0%、カルシウムスルフォネート/フィネートがそれぞれ0.2〜2.0%、コハク酸イミドが1〜10%、アミド系化合物が0.05〜1.0%、ポリメタクリレートが0.1〜1.0%であることを特徴とする請求項2に記載の硬質炭素被膜摺動部材。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つの項に記載の硬質炭素被膜摺動部材を製造するに当たり、
    鋼材を基材とする摺動部材の摺動部位に、水素原子の含有量が0.5原子%以下の硬質炭素被膜をPVD法により形成することを特徴とする硬質炭素被膜摺動部材の製造方法。
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