JP2004131347A - ガラス板の曲げ成形方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】しわや光学歪を発生させず、また成形型に融着することなく、ガラス板を複雑形状に曲げ成形できるようにする。
【解決手段】加熱されて粘度が10Pa・s以上10Pa・s以下となったガラス板を、所定の曲げ成形面を有する成形型に押し付けることにより、曲げ成形する。ガラス板の成形温度Tおよび成形時間tを、下記式(1)および(2)を満足するように制御する。
【数1】
Figure 2004131347

【数2】
Figure 2004131347

【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラス板の曲げ成形方法に関し、特に複雑な曲げ形状を実現するためのガラス板の曲げ成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、建築物や自動車等の窓部材として、湾曲したガラス板が多用されている。特に自動車用の窓ガラスでは、その占める比率が極めて高く、このような湾曲したガラス板は、平板状のガラス板を曲げ成形することで作られる。すなわち、フロート法等で作られた平板状のガラス板を所望形状に切断してから加熱炉内に投入し、軟化点より低い温度(約650℃)まで加熱してから、リングもしくは湾曲ローラ上での自重による曲げ成形、またはリングに載せたガラス板をモールドに押し付けてプレス成形する。
【0003】
【特許文献1】
特開平1−122931号公報(第3−4頁)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年の自動車デザインの複雑化に伴って窓ガラスのデザインは極めて複雑なものとなり、従来の製造技術では対応が困難になりつつある。
【0005】
例えば、図9(a)に示すデザインは、いわゆる「ちりとり形状」と呼ばれるものであり、昨今のモーターショー等におけるコンセプト・カーの樹脂窓として、多く出展されるようになった。このデザインは、側方に配置された三角形状の2面と、上方から下方にかけて屈曲部101を介し連なった長方形状の2面との計4面で構成されている。長方形状の2面が連なってできた屈曲部101、および三角形状の面と2つの長方形状の面とが連なってできた角部100においては、曲率半径が極めて小さいものとなっている。
【0006】
また、図9(b)に示すデザインは、円錐台状の外形を縦断したような形状を有し、このようなガラス板を自動車のリアガラスとして採用した場合、自動車のルーフおよび両サイドへ深く回り込んだデザインとなる。このデザインにおいても、平坦な天井面と湾曲した側面とが接続する屈曲部において、曲率半径が極めて小さなものとなっている。
【0007】
このように、今日においては自動車用の窓ガラスとして極めて複雑な形状が採用されるに至り、これらの形状を実現するための新たな製造方法の登場が切望されている。従来の浅い曲げ形状のデザインであれば、650℃程度の低温でも充分に曲げ成形できたが、図9(a)、(b)に示す複雑形状をこの程度の温度で曲げ成形しようとすると、ガラス板の隅々まで充分に曲げることができず、周縁部にしわが寄ったり、各種の光学歪が生じたりするといった問題が生じてしまう。
【0008】
また、曲げ成形温度を従来よりも高温にしたとしても、軟化したガラス板が成形型に融着してしまうという新たな問題が生じるため、やみくもに成形温度を上げることは許されない。なお、特許文献1にはディスプレイ装置の前面パネルを製造することを目的として、プレス成形を利用したガラス板の曲げ成形方法が開示されているが、ガラス板の曲げ成形性と成形型に対する離型性との両立については開示されていない。
【0009】
本発明はこのような課題を解決するものであり、しわや光学歪を発生させず、また成形型に融着することなく、平板状のガラス板を複雑形状に曲げ成形できるガラス板の曲げ成形方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明は加熱されて粘度が10Pa・s以上10Pa・s以下となったガラス板を、所定の曲げ成形面を有する成形型に押し付けることにより、前記ガラス板を前記成形面に沿った形状に曲げ成形する方法において、前記ガラス板の成形温度Tおよび成形時間tを、下記式(3)および(4)を満足するように制御することにより、前記ガラス板を曲げ成形することを特徴とするガラス板の曲げ成形方法を提供する。
【0011】
【数3】
Figure 2004131347
【0012】
【数4】
Figure 2004131347
【0013】
また、本発明の一態様において、前記曲げ成形されたガラス板は、曲率半径が100mm以下の部分を含むことが好ましい。また、前記曲げ成形されたガラス板は、3つの面が連なってできた角部を有し、前記面は、平面または曲率半径が500mm以上の曲面の何れかであることが好ましい。また、凹形状の成形面を有する成形型と前記ガラス板の周縁に略一致するリングとで前記ガラス板の周縁部を挟持し、前記ガラス板と前記成形面との間のエアを吸引することにより、前記ガラス板を前記成形面に沿った形状に曲げ成形することが好ましい。さらに、前記ガラス板を曲げ成形した後に、前記リングと前記成形型とで挟持された前記ガラス板の部分をトリミングすることが好ましい。
【0014】
ここで、本発明の原理について説明する。複雑形状を実現するためには、成形性と離型性の2種類の要因を満足させる必要があることを本発明者らは見出した。すなわち、曲率半径が100mm以下の部位を少なくとも1個所以上含むような複雑形状を実現するには、ガラス板を従来よりも高温に加熱して粘度を下げる必要があるが、極度に粘度を下げると曲げ成形時にガラス板を支持する治具(リング、モールド、ローラ等)にガラス板が融着してしまう。そこで、本発明者らは、式(4)に示す成形評価指標φを新たに提案し、この指標が式(3)に示す所定範囲を満たすように、成形時間および成形温度を制御することにより、充分な曲げ成形性と離型性とが得られることを確認した。
【0015】
まず、成形評価指標φを導き出した経緯について触れる。ガラスは温度変化に伴って物性が変化する物質であり、低温側から弾性(η>1013.5(Pa・s))、粘弾性(108.0<η<1013.5(Pa・s))、粘性(η<108.0(Pa・s))という物性を順次示す。なお、これらの数値範囲はガラスの組成に応じて若干変動する。
【0016】
従来の曲げ成形技術は、粘弾性温度域で実施されている。具体的には、曲げ力を何らかの装置を用いて外部から加えることにより、曲げ成形を実施する。その主たるメカニズムは、弾性力学に基づく曲げ応力の発生と粘弾性体特有の応力緩和現象とが同時並行的に進行することにより、最終的にスプリングバックの発生しない所定形状を得るというものである。そのため、成形時に発生応力がある閾値を超えると割れが発生し得るし、成形後の形状に関する平板からの伸縮率分布は、稀に局所的に1%を超えることがあるものの、1%以内が通常であることを特徴とする。
【0017】
一方、本発明で目標としている成形形状は、1%以内の伸縮率では収まらないものであり、上述の従来技術で解決し得ない。そのため、本発明においては、従来よりもガラス板の粘度を下げ(10Pa・s以上10Pa・s以下)、主として粘性流動を利用して成形する必要がある。このような条件下では弾性効果はほとんど無視され、粘性法則が支配的となる。したがって、このような状況下で曲げ成形するには、粘度、圧力および作用時間の3つのパラメータにより、曲げ成形に関する物理現象が整理される。
【0018】
そこで、本発明では、これら3つのパラメータの関係を無次元化した成形評価指標φを提案し、この指標が所定の数値範囲内に収まるように曲げ成形を行うことにより、従来曲げ成形時に生じていた種々の問題を解消する。また、各パラメータが違う成形条件であったとしても、指標φが同一値であれば同一成形形状を得ることが期待できることを意味し、成形条件を適宜設定することができる。
【0019】
図1は、成形評価指標とガラス板の面圧保持時間との関係を示すグラフである。同図に示すように、時間の経過とともに指標φの値が増加していくのがわかる。φは無次元数であり、式(3)に示す範囲が成形可能領域であることを表す。同図では、面圧力差一定の場合、粘度一定の場合をそれぞれ示すが、何れのパラメータが変数となった場合でも、式(4)の計算値が式(3)を満たす限り、原理の本質は同等である。
【0020】
なお、充分な曲げ成形性とは、成形型の概略所定形状に該当する成形面の全範囲に対して、成形時にガラス板が接触することを意味し、離型性がよいとは、ガラス板の表面が融着することなく成形型から剥がすことが可能であることを示し、これら2つの状態が両立する条件をもって成形可能であると定義する。つまり、成形評価指標φが0.05を下回ると、成形型の概略所定形状に該当する成形面の範囲中に、ガラスが接触していない部分が生じるおそれがあり、一方、指標φが2.00を上回ると、成形後にガラスが成形型に融着し、成形型から剥がせないことが生じるおそれがある。バキューム吸引等の孔が存在する場合には、その部分については接触判定範囲に含めない。
【0021】
また、面圧力差Pについては、必ずしも狭義の圧力とは限らず、自重等の荷重を受けた場合にそれと等価な面圧に換算する概念も含む。つまり、プレス成形を併用する場合において、プレス荷重が作用する部分については、その荷重と等価な圧力値が面圧力差Pの成分として加算されることとなる。このように、面圧力差Pあるいは粘度が、部位によって異なる状況においては、成形評価指標φの値も部位によって差がでることが容易に想像できるが、その場合における成形評価指標φは、概略所定形状範囲内で最も高い値のものを採用し、式(3)で判定するものとする。
【0022】
なお、上述したように、本発明による成形法と従来技術による成形方法はそもそも成形コンセプトに大きな差異があるが、比較のために敢えて従来技術による成形方法を成形評価指標φで評価すると、式(5)のようになり、式(3)の数値範囲を大きく外れることがわかる。
【0023】
【数5】
Figure 2004131347
【0024】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の一つの実施の形態について図を用いて説明する。
図2は、本発明に係る曲げ成形方法を実施するための曲げ成形装置の一実施形態を示す。同図に示すように曲げ成形装置は、金属製の外囲器1と、ガラス板6と当接する成形面を有しかつこの成形面にバキューム吸引が可能とするための孔2aが複数設けられた成形型2と、ガラス板6の周縁部を保持するためのガラス板保持手段7と、バキューム装置3と、外囲器1とバキューム装置3との間に設けられた管に設置された圧力制御弁4と、圧力計5とを備える。なお、成形型2の形状は、凸または凹形状の何れであっても構わない。
【0025】
ここで、図2に示した装置を用いた曲げ成形手順について説明する。まず、十分に加熱されて軟化した(粘度が10Pa・s以上10Pa・s以下)ガラス板6を、リング状のガラス板保持手段7と外囲器1の縁部とで挟むことにより成形型2に固定させる。なお、ガラス板6を成形型2に固定した後、加熱手段9を用いて加熱および軟化させてもよい。
【0026】
その後、バキューム装置3による吸引力を圧力制御弁4の開閉を制御することで調整することにより、ガラス板6を成形型2の成形面に吸い付け、上述の成形評価指標φが所定範囲を満たす条件でガラス板6を曲げ成形する。バキューム圧、成形温度および成形時間は、式(3)および(4)に従うように調整される。成形時間短縮のためには面圧力差が大きいほうが望ましい。
【0027】
以上の方法を用いることにより、図9に示したような複雑形状のガラス板を製造することができる。特に、本発明は曲率半径が100mm以下の形状の作製に有効である。また、本発明は、3つまたはそれ以上の面が連なってできた角部(図9の角部100)を容易に作ることができ、その場合、各面は平面または曲率半径が500mm以上の曲面の何れかである。各面同士の境界にできた屈曲部の曲率半径は100mm以下であり、最も曲率半径の小さい部分ではその曲率半径が50mm以下(好ましくは30mm以下、さらに好ましくは10mm以下)となる。
【0028】
なお、バキューム装置3の代わりに、成形型2の反対面からガラス板6に高圧の加圧を行う手段、あるいは成形装置を回転させることによって発生する遠心力によりガラス板6を成形型2へ接触させる手段を用いてもよい。また、屈曲部等における曲率半径は、ガラス板の車内側の面、すなわち湾曲したガラス板の凹側の面で測定している。
【0029】
【実施例】
〔実施例1〕
次に、本発明の実施例について説明する。本発明者らは、厚さが約4.0mmおよび約2.8mmの矩形状のガラス板を用い、ガラス板の短辺長さに対する内面高さの比が0.357であり、すべての屈曲部で曲率半径が約10mmであるような形状を、図2の曲げ成形装置によって得た。成形開始時のガラス粘度は、η=106.3、106.5、106.5Pa・sであり、成形時のガラス温度変化にともなって、成形完了時にはそれぞれ107.4、107.5、107.2Pa・sとなった。
【0030】
また、バキューム圧も同様に時間変化し、それらの測定結果を式(4)に示した成形評価指標φに適用したものを図3に示す。同図から明らかなように、曲げ成形終了時に式(3)を満たしていることがわかる。
【0031】
〔実施例2〕
次に、本発明の他の実施例について説明する。
図4は、矩形状のガラス板を曲面と平面からなる形状の型に載せ、自重による曲げ成形を実施した例を示す。図中のXY断面における成形型11の曲面の曲率半径は約60mmであり、成形開始時にガラス板10を載せる上平面の半径は約12mm、底面の半径は約24mm、底面から上平面までの距離は約36mmであった。
【0032】
また、上平面から曲面につながる屈曲部の曲率半径は約1mmと極めて小さい。本実施例で使用したガラス板10は、厚さが約3.5mm、約2.0mmの2種類であり、平板時における寸法は約60mm×約60mmの矩形状である。さらに、曲げ成形時のガラス粘度は、η=106.0(Pa・s)を保ち、自重以外の圧力を作用させなかったところ、7200sの成形時間で成形型に融着することなく、所定形状のガラス板を得た。測定結果は式(4)に示した成形評価指標φに適用したものを図5に示す。成形完了条件は同様に式(3)を満たすことがわかり、自重成形においても成形評価指標φが適用できることを確認した。
【0033】
〔実施例3〕
図6(a)に示すガラス板のデザイン形状は、曲率半径が100mm以下の屈曲部を介して、曲率半径が500mm以上の3つの曲面が連なる領域を2ヶ所含む典型的な屈曲形状である。同図においては平面12を対称面として、曲げ成形後のガラス板13aの半分のみを図示している。
【0034】
また、この形状に対する成形性検討を行うために、図6(b)に示す凹型の成形型14を設定し、曲げ成形シミュレーション演算を、コンピュータを用いて実施した。このシミュレーション演算においても上記同様に対称性を考慮し、1/2モデルで実施した。演算条件としては、ガラス板13の初期寸法は図面上で1450mm×800mmの長方形状であり、板厚は5.0mmである。ガラス板13の粘度はη=106.0(Pa・s)を保ち、成形型14と非接触の図面上で黒色の領域に対しては、一定の真空圧−1.013×10(Pa)(すなわち面圧力差Pは1.013×10(Pa・s))を面直に常に作用させた。
【0035】
図7は上述の演算結果をガラス板に関してだけ示したものであり、同図(a)が初期条件、同図(b)が成形開始後0.05s、同図(c)が成形開始後0.10s、同図(d)が成形開始後0.60sをそれぞれ示す。これらの図から明らかなように、曲げ成形が進行するにつれて、ガラス板13と成形型14との非接触領域(図の黒塗りの領域)が減少し、成形開始後0.60sの時点で完全にガラス板13が成形型14の全面に接触していることがわかる。
【0036】
図8に、これらの演算結果を式(4)に示した成形評価指標φに適用したものを示す。成形完了条件は同様に式(3)を満たすことがわかる。なお、本実施例のように、ガラス板の周縁部をガラス板保持手段7と曲げ成形装置1とで挟持さされていた部分は、変形の度合いが大きいので、曲げ成形後に金属またはセラミックス製カッター等のトリミング手段8によりトリミングされることが好ましい。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したとおり本発明は、成形評価指標φが所定範囲を満たすように成形時間および成形温度を管理するため、治具に軟化したガラス板が融着することなく複雑形状を実現できる。また、成形型は少なくとも片面だけで成形が可能なため、成形型に接触しないガラス表面については、フロート法等で得られた品質を損なうことなく活かすことができる。なお、本発明に係るガラス板の曲げ成形方法は、バキュームによる曲げ成形方法だけでなく、自重による曲げ成形方法、プレスによる曲げ成形方法およびそれらを併用した成形方法にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)面圧力差一定の場合における成形評価指標と曲げ成形時間との関係を示すグラフ、(b)粘度一定の場合における成形評価指標と曲げ成形時間との関係を示すグラフである。
【図2】本発明に係る曲げ成形方法を実施するための曲げ成形装置の一実施形態を示す説明図である。
【図3】実施例1における成形評価指標と曲げ成形時間との関係を示すグラフである。
【図4】(a)実施例2を示す斜視図、(b)実施例2を示す側面図である。
【図5】実施例2における成形評価指標と成形時間との関係を示すグラフである。
【図6】(a)実施例3を示す斜視図(曲げ成形後のガラス板)、(b)実施例3を示す斜視図(曲げ成形前のガラス板および成形型)である。
【図7】(a)〜(d)実施例3における平板状のガラス板が曲げ成形されるまでの様子を示した斜視図である。
【図8】実施例3における成形評価指標と成形時間との関係を示すグラフである。
【図9】(a)、(b)複雑形状の樹脂窓の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1:外囲器
2:成形型
3:バキューム装置
4:圧力制御弁
5:圧力計
6:ガラス板
7:ガラス板保持手段
8:トリミング手段
9:加熱手段
10:ガラス板
11:成形型
12:平面
13:ガラス板
13a:曲げ成形後のガラス板
14:成形型

Claims (5)

  1. 加熱されて粘度が10Pa・s以上10Pa・s以下となったガラス板を、所定の曲げ成形面を有する成形型に押し付けることにより、前記ガラス板を前記成形面に沿った形状に曲げ成形する方法において、
    前記ガラス板の成形温度Tおよび成形時間tを、下記式(1)および(2)を満足するように制御することにより、前記ガラス板を曲げ成形することを特徴とするガラス板の曲げ成形方法。
    Figure 2004131347
    Figure 2004131347
  2. 前記曲げ成形されたガラス板は、曲率半径が100mm以下の部分を含む請求項1に記載のガラス板の曲げ成形方法。
  3. 前記曲げ成形されたガラス板は、3つの面が連なってできた角部を有し、前記面は、平面または曲率半径が500mm以上の曲面の何れかである請求項2に記載のガラス板の曲げ成形方法。
  4. 凹形状の成形面を有する成形型と前記ガラス板の周縁に略一致するリングとで前記ガラス板の周縁部を挟持し、前記ガラス板と前記成形面との間のエアを吸引することにより、前記ガラス板を前記成形面に沿った形状に曲げ成形する請求項1〜3の何れか一項に記載のガラス板の曲げ成形方法。
  5. 前記ガラス板を曲げ成形した後に、前記リングと前記成形型とで挟持された前記ガラス板の部分をトリミングする請求項4に記載のガラス板の曲げ成形方法。
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