JP2004128470A - セラミック電子部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】セラミックで形成された基体の端面に形成された焼付け電極上に、良好にめっき電極が形成され、かつめっき液による特性劣化のないセラミック電子部品を得る。
【解決手段】積層セラミックコンデンサ10は、誘電体セラミック層14と内部電極層16とからなる基体12を含む。基体12の端面に、第1の焼付け電極20、第2の焼付け電極22、第1のめっき電極24、第2のめっき電極24からなる外部電極18を形成する。第1の焼き付け電極20は、固形分として金属粉末とガラスフリットとSiO とを含み、前記SiO の含有量は固形分100重量%のうち0.5〜3重量%である導電ペーストを840℃以上で焼き付けることによって形成する。第2の焼付け電極22は、金属粉末とガラスフリットとを含む導電ペーストを840℃未満で焼き付けることにより形成する。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、セラミック電子部品に関し、特に、たとえば積層セラミックコンデンサなどのようなセラミックで形成された基体に焼付け電極およびめっき電極を形成したセラミック電子部品に関する。
【0002】
【従来の技術】
図2は、従来のセラミック電子部品の一例としての積層セラミックコンデンサを示す図解図である。積層セラミックコンデンサ1は、基体2を含む。基体2は、複数の誘電体セラミック層3と内部電極層4とが交互に積層された構造を有する。隣接する内部電極層4は、基体2の対向する端面に交互に引き出される。内部電極層4が引き出された基体2の端面には、それぞれ外部電極5が形成される。外部電極5は、基体2の端面に焼き付けられる焼付け電極6と、第1のめっき電極7と、第2のめっき電極8とを含む。
【0003】
焼付け電極6は、金属粉末、ガラスフリット、有機バインダ樹脂、溶剤などを含む導電ペーストを基体2の端面に塗布し、焼き付けることによって形成される。積層セラミックコンデンサ1の外部電極5として、たとえばAg粉末を含む導電ペーストを焼き付けた電極のみを形成した場合、積層セラミックコンデンサ1の実装時に半田食われを引き起こす可能性がある。そこで、半田食われを防止するために、焼付け電極6の外面にNiなどからなる第1のめっき電極7が形成され、さらに半田付け性を高めるために、第1のめっき電極7上にSnや半田などからなる第2のめっき電極8が形成される。
【0004】
しかしながら、焼付け電極6の表面に各種めっき電極を形成するとき、焼付け電極6が緻密でない場合、めっき液が焼付け電極を通過し、セラミックで形成された基体内にめっき液が侵入することがあった。基体内にめっき液が侵入すると、セラミック電子部品の特性の劣化を引き起こす。たとえば、積層セラミックコンデンサでは、めっき液の侵入により、絶縁抵抗が低下することになる。
【0005】
その対策として、焼付け電極用の導電ペーストにガラスフリットとSiO 粉末とを加えることが提案されている。このように、ガラスフリットを加えることにより、緻密な焼付け電極を得ることができ、さらにSiO 粉末を加えることにより、焼付け電極中のガラス成分の耐薬品性を高めることができる。そのため、めっき液によるガラス成分の溶解を防止することができる(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−260147号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このように、焼付け電極を形成するための導電ペーストにSiO 粉末を加えることにより、めっき液によるガラス成分の耐薬品性を向上させることができるが、焼付け電極の焼結を十分に進めることができる焼付条件下では、焼付け電極表面にSiO により耐薬品性が向上したガラス成分が染み出すことがある。この場合、染み出したガラス成分の上には、めっき電極が形成されず、セラミック電子部品をプリント基板などに実装する際に、半田付き性が悪くなるという問題がある。このように、SiO 粉末を含む導電ペーストを用いて焼付け電極を形成すると、めっき液の侵入防止とめっき付き性を両立させることが困難であった。
【0008】
それゆえに、この発明の主たる目的は、セラミックで形成された基体の端面に形成された焼付け電極上に、良好にめっき電極が形成され、かつめっき液による特性劣化のないセラミック電子部品を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明は、セラミックで形成された基体と、基体の端面に形成される第1の焼付け電極と、第1の焼付け電極上に形成される第2の焼付け電極と、第2の焼付け電極上に形成されるめっき電極とを含み、第1の焼付け電極は、固形分として金属粉末とガラスフリットとSiO とを含み、前記SiO2 の含有量は固形分100重量%のうち0.5〜3重量%である導電ペーストを基体の外面に塗布して焼き付けたものであり、第2の焼付け電極は、金属粉末とガラスフリットとを含む導電ペーストを第1の焼付け電極上に塗布して焼き付けたものであって、前記第1の焼付け電極の焼付け温度が840℃以上であり、前記第2の焼付け電極の焼付け温度が840℃未満であることを特徴とする、セラミック電子部品である。
このようなセラミック電子部品において、第1の焼付け電極および第2の焼付け電極を形成するための導電ペーストに含まれる金属粉末は銅であり、第2の焼付け電極の焼付温度が750℃〜830℃であることが好ましい。
【0010】
セラミックで形成された基体に2層の焼付け電極を形成し、基体に近い第1の焼付け電極を形成するための導電ペーストにSiO 粉末を加え、840℃以上の焼付け温度で焼き付けることにより、SiO 粉末がガラス成分と反応してガラス成分の耐薬品性を向上させた焼付け電極を形成することができる。そして、その表面に金属粉末とガラスフリットとを含む第2の焼付け電極を840℃未満で焼付けることにより、第1の焼付け電極から第2の焼付け電極へ耐薬品性の向上したガラス成分が移動して第2の焼付け電極表面に染み出すことを防止することができる。また、第1の焼付け電極を形成するための導電ペーストに含まれる固形分100重量%のうち、SiO 粉末の含有量が0.5重量%未満の場合、焼付け電極中のガラス成分の耐薬品性を向上させるという効果が得られない。また、導電ペーストに含まれる固形分100重量%のうち、SiO 粉末の含有量が3重量%を超えた場合、第1の焼付け電極を焼き付ける時に基体に加わる収縮応力が大きくなり、外部電極の締め付けによって基体に内部クラックが生じる。
さらに、第1および第2の焼付け電極に用いられる金属粉末としては、たとえば銅を用いることができ、銅を含有する第2の焼付け電極の焼付け温度として、750℃〜830℃の焼付温度が選択される。
【0011】
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施の形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は、この発明のセラミック電子部品の一例としての積層セラミックコンデンサを示す図解図である。積層セラミックコンデンサ10は、基体12を含む。基体12は、複数の誘電体セラミック層14と内部電極層16とが交互に積層した構造を有する。隣接する内部電極層16は、基体12の対向する端面に交互に引き出される。
【0013】
内部電極層16が引き出された基体12の端面には、それぞれ外部電極18が形成される。外部電極18は、基体12の端面に形成される第1の焼付け電極20を含む。第1の焼付け電極20は、金属粉末、ガラスフリット、ガラスフリットに含まれるSiO とは別にSiO 粉末、有機バインダ樹脂、溶剤などで形成された導電ペーストを基体12に塗布し、焼き付けることによって形成される。導電ペーストに用いられる金属粉末としては、たとえば銅などが用いられる。また、ガラスフリットとしては、ホウケイ酸亜鉛系ガラスやホウケイ酸鉛系ガラスなどが用いられる。また、第1の焼付け電極20に用いられるガラスフリットとして、ガラス転移温度が450℃〜600℃のものが用いられる。なお、導電ペーストには、基体12に用いられるセラミックと同じセラミック粉末を添加するようにしてもよい。これは、第1の焼付け電極20の焼付け時に、金属粉末の急激な焼結による粒成長を抑えるためのものである。また、ガラスフリットには、SiO が含まれていても含まれていなくてもよい。
【0014】
このような導電ペーストにおいて、固形分100重量%のうち、ガラスフリットは、4〜6重量%の割合で含まれている。また、固形分100重量%のうち、SiO 粉末は、0.5〜3重量%の割合で含まれている。
【0015】
さらに、第1の焼付け電極20上には、第2の焼付け電極22が形成される。第2の焼付け電極22は、金属粉末、ガラスフリット、有機バインダ樹脂、溶剤などで形成された導電ペーストを第1の焼付け電極20上に塗布し、焼き付けることによって形成される。導電ペーストに用いられる金属粉末としては、たとえば銅などが用いられる。また、ガラスフリットとしては、ホウケイ酸亜鉛系ガラスやホウケイ酸鉛系ガラスなどが用いられる。なお、導電ペーストには、基体12に用いられるセラミックと同じセラミック粉末を添加するようにしてしてもよい。これは、第2の焼付け電極22の焼付け時に、金属粉末の急激な焼結による粒成長を抑えるためのものである。また、第2の焼付け電極22に用いられるガラスフリットとして、ガラス転移温度が450℃〜600℃のものが用いられる。さらに、ガラスフリットには、SiO が含まれていても含まれていなくてもよい。
【0016】
第2の焼付け電極22上には、第1のめっき電極24が形成される。第1のめっき電極24の材料としては、たとえばNiなどが用いられる。この第1のめっき電極24は、積層セラミックコンデンサ10をプリント基板などに実装する際に、焼付け電極の半田食われを防止するために形成される。
【0017】
さらに、第1のめっき電極24上には、第2のめっき電極26が形成される。第2のめっき電極26の材料としては、たとえばSnや半田などが用いられる。この第2のめっき電極26は、積層セラミックコンデンサ10をプリント基板などに実装する際に、半田付き性を良好にするために形成される。
【0018】
この積層セラミックコンデンサ10では、第1の焼付け電極20を形成するための導電ペーストにSiO 粉末が加えられ、840℃以上の焼付け温度で焼き付けられているため、SiO がガラスフリットと反応してガラスフリットにSiO の一部が溶け込み、ガラス成分の耐薬品性を向上させている。そのため、めっき液によるガラス成分の溶解を防止して、基体12内にめっき液が侵入することを抑えることができる。
【0019】
SiO の含有量は、導電ペースト中の固形分100重量%のうち、0.5〜3重量%の割合であることが好ましい。SiO の含有量が0.5重量%未満の場合、ガラス成分の耐薬品性を向上させるという効果を十分に得ることができない。また、SiO の含有量が3重量%を超えると、第1の焼付け電極20を焼き付けるときに基体12に加わる収縮応力が大きくなり、外部電極の締め付けによって基体12に内部クラックが生じる。
【0020】
また、ガラスフリットの含有量は、導電ペースト中の固形分100重量%のうち、4〜6重量%の割合であることが好ましい。ガラスフリットの含有量が4重量%未満の場合、焼き付けによって形成された第1の焼付け電極20の緻密性が損なわれ、シール性が低下する。さらに、ガラスフリットの含有量が6重量%を超えると、第1の焼付け電極20を焼き付ける時に基体12に加わる収縮応力が大きくなり、外部電極の締め付けによって基体12に内部クラックが生じる。
【0021】
また、第2の焼付け電極22内のガラス成分は、ある程度めっき液に対する溶解性があり、めっき付き性を良好にすることができる。このように、めっき液に対して、ある程度の溶解性を有するガラス成分として、ホウケイ酸亜鉛系ガラスあるいはホウケイ酸鉛系ガラスなどのガラスフリットが用いられる。このように、第2の焼付け電極22に含まれるガラス成分については、めっき液に対してある程度の溶解性があり、良好にめっき電極を形成することができるが、第1の焼付け電極20によって、基体12へのめっき液の侵入が防止される。したがって、第1の焼付け電極20と第2の焼付け電極22とを形成することにより、基体12へのめっき液の侵入の防止と、めっき付き性の向上という相反する目的を達成することができる。
【0022】
なお、第2の焼き付け電極22の焼付温度が840℃以上になると、第1の焼付け電極20に含まれるSiO が第2の焼付け電極22の表面に析出し、めっき付き性が劣化する場合がある。そのため、第2の焼付け電極22の焼付温度は、840℃未満にする必要がある。逆に第2の焼付け電極の焼付け温度を840℃未満にすれば、第2の焼付け電極中にSiO が含まれていても、SiO がガラスフリットと反応することを抑えることができるため、第2の焼付け電極のガラス成分の耐薬品性は向上しない。したがって、第2の焼付け電極22を形成するための導電ペーストにSiO 粉末が加えられていてもよい。
【0023】
また、第2の焼付け電極22を形成するための導電ペーストに含まれるガラスフリットのガラス転移温度(Tg)は、450℃〜600℃の範囲にあることが好ましい。Tgが450℃未満になると、第2の焼付け電極22の表面へのガラスの染み出しが多くなり、表面へのめっき付き性が低下する。これは、銅を含有する焼付け電極の焼付け温度としては、750℃以上が良好であるため、この温度と比較して第2の焼付け電極22を形成するための導電ペーストに含まれるガラスフリットのガラス転移温度が低すぎると、第2の焼付け電極22の焼き付け時に、ガラス成分が流動しやすくなり、第1の焼付け電極20の耐薬品性が向上されたガラス成分やSiO と反応し、耐薬品性が向上したガラス成分が第2の焼付け電極22の表面に染み出すためである。さらに、Tgが600℃より高くなると、第2の焼付け電極22の焼付け時にガラス成分が流動しにくくなるため、焼結助剤としての効果が低下する。
【0024】
なお、セラミック電子部品としては、積層セラミックコンデンサに限らず、インダクタ、LC複合素子など、セラミックを用いた基体に外部電極を形成したセラミック電子部品に、この発明を適用することができる。
【0025】
【実施例】
誘電体セラミック層と内部電極層とが積層された積層セラミックコンデンサ用の基体に、外部電極を形成した。そのため、表1に示す導電ペーストを用いて、焼付け電極を形成した。さらに、焼付け電極の上に、めっき電極を形成し、めっき付き不良、内部クラック、絶縁抵抗不良について評価した。そして、その結果を表1に示した。
【0026】
【表1】
Figure 2004128470
【0027】
表1において、実施例1〜実施例5については、500℃のガラス転移温度を有するホウケイ酸亜鉛系ガラスフリットを4.0重量%、基体に用いられたセラミックと同じセラミック粉末を1.0重量%、SiO 粉末を0.5〜3重量%、固形分の残部として銅粉を含む導電ペーストを840℃以上で焼き付けて、第1の焼付け電極を形成した。さらに、500℃のガラス転移温度を有するホウケイ酸亜鉛系ガラスフリットを4.0〜6.0重量%、基体に用いられたセラミックと同じセラミック粉末を1.0重量%、SiO 粉末を0〜2重量%、固形分の残部として銅粉を含む導電ペーストを750〜830℃で焼き付けて、第2の焼付け電極を形成した。また、比較例1〜比較例4については、第2の焼付け電極を形成しないで、1層の焼付け電極上にめっき電極を形成した。
【0028】
実施例1〜5に示すように、SiO を含む第1の焼付け電極を形成し、さらに第2の焼付け電極を形成した場合、めっき液の侵入による絶縁抵抗不良の発生を抑えたままで、良好なめっき付き性を得ることができる。また、第2の焼付け電極の焼付温度が750〜830℃では、第2の焼付け電極表面への耐薬品性の向上したガラス成分の析出はなく、めっき付き性は良好であった。
また、実施例5では、第2の焼付け電極を形成するための導電ペーストにSiO 粉末が含まれているが、840℃未満である800℃で焼き付けているため、ガラスフリットとSiO が反応し難いため、ガラス成分の耐薬品性が向上していない。そのため、めっき付き性は良好である。
【0029】
それに対して、比較例1〜4に示すように、SiO を含まない焼付け電極を用いたり、SiO を含む焼付け電極が1層だけの場合、焼付温度を変化させても、絶縁抵抗とめっき付き性の両立は困難である。
すなわち、比較例1では、SiO を含まないため、めっき液の侵入により絶縁抵抗不良が発生している。また、比較例2では、焼付け温度を上げることで焼付け電極表面へ多量のガラスを染み出させることにより、絶縁抵抗不良は比較例1に比べて低くなっているものの、めっき付き不良が発生している。さらに、比較例3では、SiO を含むものの焼付け温度が830℃であるため、ガラスフリットとSiO が反応せず耐薬品性が向上しないため、絶縁抵抗不良が発生している。また、比較例4では、焼付け温度が840℃であるため、ガラスフリットとSiO が反応して耐薬品性が向上した結果、絶縁抵抗不良がなくなっているが、耐薬品性の向上したガラス成分が焼付け電極表面に染み出すことによりめっき付き不良が発生している。
【0030】
さらに、比較例5に示すように、第1の焼付け電極中のSiO の含有量が0.5重量%未満の場合、SiO2 添加による効果が十分に得られず、絶縁抵抗不良が発生した。また、比較例6に示すように、SiO の含有量が3.0重量%を超えると、焼付け電極を焼き付ける時に基体に加わる収縮応力が大きくなり、外部電極の締め付けによって基体に内部クラックが生じている。
【0031】
また、比較例7、8に示すように、第2の焼付け電極の焼付け温度が840℃以上である場合、耐薬品性が向上したガラスが第2の焼付け電極表面に染み出し、めっき付き不良が生じている。比較例7のように、第2の焼付け電極にSiO が含まれていない場合でも、第2の焼付け電極の焼付け温度が840℃以上になると、第1の焼付け電極のSiO や耐薬品性の向上したガラス成分と反応して、第2の焼付け電極のガラス成分の耐薬品性が向上するためである。また、比較例8のように、第2の焼付け電極の焼付け温度が840℃以上であり、第2の焼付け電極にSiO が含まれている場合は、さらにめっき付き性が悪くなる傾向にある。
【0032】
【発明の効果】この発明によれば、SiO を含む導体ペーストを用いて840℃以上の焼付け温度で第1の焼付け電極を形成することにより、耐薬品性の高い電極を形成することができる。さらに、その上に導電ペーストを用いて840℃未満の焼付け温度で第2の焼付け電極を形成することにより、めっき付き性の高い電極を形成することができる。そのため、めっき電極を形成する際に、基体へのめっき液の侵入を抑えることができるとともに、良好なめっき電極を形成することができる。それにより、特性の劣化を抑えることができ、かつプリント基板などへの半田付けが容易なセラミック電子部品を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のセラミック電子部品の一例としての積層セラミックコンデンサを示す図解図である。
【図2】従来のセラミック電子部品の一例としての積層セラミックコンデンサを示す図解図である。
【符号の説明】
10 積層セラミックコンデンサ
12 基体
14 誘電体セラミック層
16 内部電極層
18 外部電極
20 第1の焼付け電極
22 第2の焼付け電極
24 第1のめっき電極
26 第2のめっき電極

Claims (2)

  1. セラミックで形成された基体、
    前記基体の端面に形成される第1の焼付け電極、
    前記第1の焼付け電極上に形成される第2の焼付け電極、および
    前記第2の焼付け電極上に形成されるめっき電極を含み、
    前記第1の焼付け電極は、固形分として金属粉末とガラスフリットとSiO とを含み、前記SiO の含有量は固形分100重量%のうち0.5〜3重量%である導電ペーストを前記基体の外面に塗布して焼き付けたものであり、
    前記第2の焼付け電極は、金属粉末とガラスフリットとを含む導電ペーストを前記第1の焼付け電極上に塗布して焼き付けたものであって、
    前記第1の焼付け電極の焼付け温度が840℃以上であり、
    前記第2の焼付け電極の焼付け温度が840℃未満であることを特徴とする、セラミック電子部品。
  2. 前記第1の焼付け電極および前記第2の焼付け電極を形成するための導電ペーストに含まれる金属粉末は銅であり、前記第2の焼付け電極の焼付温度が750℃〜830℃であることを特徴とする、請求項1に記載のセラミック電子部品。
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