JP2002279828A - 外部電極用銅ペースト組成物及びこれを用いた積層セラミックコンデンサー - Google Patents

外部電極用銅ペースト組成物及びこれを用いた積層セラミックコンデンサー

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JP2002279828A
JP2002279828A JP2001079786A JP2001079786A JP2002279828A JP 2002279828 A JP2002279828 A JP 2002279828A JP 2001079786 A JP2001079786 A JP 2001079786A JP 2001079786 A JP2001079786 A JP 2001079786A JP 2002279828 A JP2002279828 A JP 2002279828A
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Naoki Ishiyama
直希 石山
Kazuko Sano
和子 佐野
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のようにバーンアウトゾーンの酸素濃度
を厳密に管理する必要がなく、酸素濃度を高く設定した
場合にも、積層体との接着強度に優れ、かつ内部電極と
の接続性にも優れた外部電極を与えることのできる外部
電極用銅ペースト組成物、及びこれを用いて形成される
外部電極を具備してなる、信頼性に優れかつ静電容量等
の電気特性にも優れた積層セラミックコンデンサーの提
供。 【解決手段】 銅粉末(A)とガラス質フリット(B)
と有機ビヒクル(C)とを含有する外部電極用銅ペース
トに、さらに、酸化銅に対する還元性を有する還元剤
(D)を添加することを特徴とする外部電極用銅ペース
ト組成物により提供。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外部電極用銅ペー
スト組成物及びこれを用いた積層セラミックコンデンサ
ーに関し、さらに詳しくは、有機ビヒクルの分解、燃焼
を促進するためにバーンアウトゾーンの酸素濃度を高く
設定した場合にも、積層体との接着強度に優れ、かつ内
部電極との接続性にも優れた外部電極を与えることので
きる外部電極用銅ペースト組成物、及びこれを用いて形
成された外部電極を具備してなる、信頼性に優れかつ静
電容量等の電気特性にも優れた積層セラミックコンデン
サーに関する。
【0002】
【従来の技術】積層セラミックコンデンサーは、誘電体
と内部電極が交互に重なった積層体の両端面に外部電極
が取り付けられた構造からなり、誘電体としてはチタン
酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸マグネ
シウム等のペロブスカイト型酸化物が用いられており、
内部電極としては、従来、パラジウムや銀―パラジウム
といった貴金属材料が使用されてきたが、近年、コスト
ダウンのためにニッケル、銅等の卑金属材料が用いられ
始めている。
【0003】通常、積層セラミックコンデンサーは、次
のようにして作製される。まず、誘電体粉末と有機ビヒ
クルとを混合し、ドクターブレード法により支持体上に
シート状の成形体(誘電体グリーンシート)を形成す
る。次に、誘電体グリーンシート上に内部電極用ペース
トをスクリーン印刷法にて転写、乾燥させ、内部電極層
を形成する。次いで、内部電極層が形成された誘電体グ
リーンシートを所定枚数重ねて加熱圧着し、積層体(グ
リーンシート)を形成する。得られた積層体(グリーン
シート)を電気炉(通常はベルト炉)に装入し、酸化性
雰囲気中で有機ビヒクルを分解、燃焼させた後、所定の
雰囲気中で焼成を行なって焼結体を得る。なお、内部電
極に卑金属材料を用いた場合は、ニッケル、銅等の酸化
を防止するため、中性〜還元性雰囲気中で焼成を行なう
必要がある。
【0004】次に、上記焼結体の両端面をバレル研磨に
て研磨し、内部電極を露出させて積層セラミックコンデ
ンサー素体とした後、研磨された端面に外部電極用銅ペ
ーストを塗布し、乾燥させる。この焼結体を電気炉(通
常はベルト炉)に装入し、所定の雰囲気中900℃程度
で焼成、有機ビヒクルの分解、燃焼と外部電極の焼結を
連続して行なって外部電極を形成する。この場合も、焼
成は、外部電極銅ペーストの導電成分である銅が酸化さ
れないように、中性雰囲気中、通常は窒素雰囲気中で行
ない、焼結を完了させる必要がある。さらに、焼結体の
両端面に形成された外部電極の表面に、はんだ付け性を
向上させるためのニッケル又は錫メッキを施すことによ
り、積層セラミックコンデンサーを作製する。
【0005】上記外部電極用銅ペーストは、導電成分で
ある銅粉末、ガラス質フリット、有機ビヒクル等から構
成され、通常は、銅粉末、ガラス質フリット、有機ビヒ
クル(希釈溶剤を加えて適度な粘性に調整)をミキサー
で混合した後、ロールミル等で混練して作製される。
【0006】ところで、外部電極用銅ペーストは、上述
のように、電気炉(通常はベルト炉)において焼成され
るが、有機ビヒクルの分解、燃焼を促進するためには、
焼成プロファイルの前半部にバーンアウトゾーンを設
け、このゾーンの酸素濃度を例えば200ppm以上に
設定して焼成を行なう必要がある。しかしながら、バー
ンアウトゾーンの酸素濃度を高く設定して焼成を行なう
と、焼成途中に銅が一部酸化され、銅と内部電極のニッ
ケルとの合金化が不十分となる。この結果、内部電極と
外部電極との接続性が不良となり、静電容量等、コンデ
ンサーの電気特性が低下するという問題が発生する。
【0007】逆に、銅の酸化を抑制するために、バーン
アウトゾーンの酸素濃度を低く、例えば50ppm以下
に設定して焼成を行なうと、有機ビヒクルの分解、燃焼
が不十分となり、銅粒子の表面等に有機物(カーボン)
が残留するため、銅の焼結が不十分となる。この結果、
外部電極はポーラスな構造となり、ニッケルメッキを施
す際にメッキ液が外部電極内部に侵入するため、はんだ
付け性が悪化するとともに、積層体と外部電極との接着
強度が低下し、コンデンサーの信頼性が低下するという
問題が発生する。
【0008】上記の理由から、外部電極用銅ペーストを
焼成する際は、焼成雰囲気中の酸素濃度を厳密に管理す
る必要があるが、例え酸素濃度を厳密に管理したとして
も、有機ビヒクルを充分に燃焼させ、同時に銅の酸化を
充分に抑制することは極めて困難であった。
【0009】このため、従来のようにバーンアウトゾー
ンの酸素濃度を厳密に管理する必要がなく、酸素濃度を
高く設定した場合にも、銅の酸化の影響を受けずに、積
層体との接着強度に優れ、かつ内部電極との接続性にも
優れた外部電極、換言すれば、信頼性に優れ、静電容量
等の電気特性にも優れた積層セラミックコンデンサーを
与える外部電極用銅ペーストが求められていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の従来技術の問題点に鑑み、従来のようにバーンアウト
ゾーンの酸素濃度を厳密に管理する必要がなく、酸素濃
度を高く設定した場合にも、積層体との接着強度に優
れ、かつ内部電極との接続性にも優れた外部電極を与え
ることのできる外部電極用銅ペースト組成物、及びこれ
を用いて形成される外部電極を具備してなる、信頼性に
優れかつ静電容量等の電気特性にも優れた積層セラミッ
クコンデンサーを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を達成すべく鋭意研究した結果、導電成分である銅粉末
とガラス質フリットと有機ビヒクルとを含有する外部電
極用銅ペーストに、さらに、酸化銅に対する還元性を有
する還元剤を添加することにより、上記課題が達成され
ることを見出し、かかる知見に基づいて本発明を完成す
るに至った。
【0012】即ち、本発明の第1の発明によれば、銅粉
末(A)とガラス質フリット(B)と有機ビヒクル
(C)とを含有する外部電極用ペーストに、さらに、酸
化銅に対して還元性を有する還元剤(D)を添加してな
る外部電極用銅ペースト組成物が提供される。
【0013】また、本発明の第2の発明によれば、第1
の発明において、還元剤(D)は、珪素粉末及び/又は
ホウ化物粉末であることを特徴とする外部電極用銅ペー
スト組成物が提供される。
【0014】また、本発明の第3の発明によれば、第2
の発明において、ホウ化物粉末は、TiB、Zr
、HfB、TaB、及びLaB粉末からなる
群より選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする
外部電極用銅ペースト組成物が提供される。
【0015】また、本発明の第4の発明によれば、第1
〜第3のいずれかの発明において、還元剤(D)は、粒
径が0.1〜10μmであることを特徴とする外部電極
用銅ペースト組成物が提供される。
【0016】さらに、本発明の第5の発明によれば、第
1〜第4のいずれかの発明において、還元剤(D)は、
銅粉末(A)100重量部に対して0.5〜5重量部の
割合で添加されることを特徴とする外部電極用銅ペース
ト組成物が提供される。
【0017】一方、本発明の第6の発明によれば、第1
〜第5のいずれかの発明の外部電極用銅ペースト組成物
を用いて形成される外部電極を具備してなる積層セラミ
ックコンデンサーが提供される。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0019】1.銅粉末(A) 本発明に用いる銅粉末(A)としては、製造法に限定さ
れず、湿式沈殿法、乾式法等により得られた銅粉末が使
用でき、また、形状にも制限されず、球状、フレーク状
のものを1種又は1種以上を混合して使用できる。
【0020】また、銅粉末(A)の粒径としては、球状
銅粉末は平均粒径が1〜4μm、フレーク状粉末は扁平
長平均粒径が3〜15μmのものを用いることが好まし
い。銅粒子の平均粒径が1μm未満では、銅の焼結が進
み過ぎて焼結収縮が大きくなり、外部電極のエッジ部に
切れが生じる恐れがある。一方、平均粒径が15μmを
超えると、銅の焼結が遅くなり過ぎて十分に進行せず、
焼成面にポアが生じるため、後のメッキ工程でメッキ液
の電極内への侵入を引き起こす恐れがある。なお、銅粉
末は、粒径が小さくなるにつれて焼結収縮開始温度が低
くなる傾向があるため、外部電極用銅ペーストの焼成温
度に応じて、銅粉末の粒径、球状粒子とフレーク状粒子
の混合比を最適化することが好ましい。
【0021】2.ガラス質フリット(B) 本発明に用いるガラス質フリット(B)としては、特に
制限されず、外部電極用銅ペーストに一般的に使用され
ている、例えば、平均粒径1〜6μmで軟化点が600
〜800℃のホウ珪酸ガラス(SiO−B
系)、ホウ珪酸バリウムガラス(BaO−SiO
系)等の無鉛ガラス質フリットが使用できる。
また、ガラス質フリット(B)の添加量としては、銅粉
末100重量部に対して1.5〜14重量部が好まし
い。添加量が1.5重量部未満では、積層体と外部電極
との接着強度が低くなり、コンデンサーとしての信頼性
が低下する。一方、添加量が14重量部を超えると、焼
成後の外部電極の表面にガラス浮きが生じ、メッキ付き
性が悪くなる。
【0022】3.有機ビヒクル(C) 本発明に用いる有機ビヒクル(C)としては、特に制限
されず、外部電極用銅ペーストに一般的に使用されてい
るもの、例えば、樹脂成分としてはアクリル樹脂、エチ
ルセルロース等のセルロース樹脂を、溶剤としてはター
ピネオール、ブチルカルビトール等を、1種又は1種以
上を混合して使用できる。有機ビヒクル(C)の使用量
としては、外部電極用銅ペーストに適度の粘性、塗布性
が得られればよく、例えば、銅粉末100重量部に対し
て1〜50重量部が使用される。
【0023】4.酸化銅に対する還元剤(D) 本発明においては、外部電極用銅ペーストに酸化銅に対
して還元性を有する還元剤(D)を添加することを特徴
とする。
【0024】上記のように、外部電極用銅ペーストの焼
成においては、有機ビヒクルの分解、燃焼を促進して緻
密な外部電極を得るために、バーンアウトゾーンの酸素
濃度を200ppm以上に設定する必要があるが、高い
酸素濃度に設定すると、約600℃付近で外部電極用銅
ペースト中の銅が酸化第一銅(CuO)等に酸化され
る。ところが、本発明においては、外部電極用銅ペース
トに酸化銅に対する還元剤(D)が添加されており、例
えバーンアウトゾーンにおいて銅が酸化銅に酸化された
としても、還元剤により酸化銅が銅に還元されるため、
内部電極であるニッケルとの合金化が促進され、また、
有機ビヒクルの分解、燃焼も十分に行われるため、銅の
焼結性の悪化も防止できる。
【0025】本発明に用いることができる還元剤(D)
としては、焼成中に酸化銅に対する還元性を発揮し、か
つ得られる積層セラミックコンデンサーの特性に悪影響
を与えないものであれば特に制限されないが、例えば、
珪素粉末、ホウ化物粉末等が使用できる。これらは1種
又は1種以上を混合して使用できる。
【0026】また、ホウ化物粉末としては、TiB
ZrB、HfB、TaB、及びLaB粉末から
なる群より選ばれた少なくとも1種を用いることができ
る。
【0027】還元剤(D)の粒径は、0.1〜10μm
であることが好ましい。粒径が0.1μm未満では、比
表面積が大きいため、外部電極用銅ペーストに添加した
場合に粘度特性に過大な影響を及ぼす。一方、粒径が1
0μmを超えると、酸化銅の還元に対する効果の程度は
変わらないが、外部電極内部に局所的に残存することと
なり、外部電極の均一性が損なわれる。
【0028】また、還元剤(D)の添加量は、銅粉末
(A)100重量部に対して0.5〜5重量部であるこ
とが好ましい。添加量が0.5重量部未満では、酸化銅
が還元されないため、外部電極とニッケル内部電極との
接続性の改善は認められない。一方、添加量が5重量部
を超えると、さらなる接続性の改善は認められず、逆
に、銅の焼結を阻害する恐れがある。
【0029】なお、外部電極用銅ペーストに添加された
珪素粉末又はホウ化物粉末は、酸化銅を銅に還元する
が、珪素又はホウ化物自体は酸化され、例えば、Siは
SiO に、TiBはTiOとBになり、こ
の一部はガラス成分として焼結体中に取り込まれる。
【0030】5.外部電極用銅ペースト組成物 本発明の外部電極用銅ペースト組成物は、導電成分であ
る銅粉末(A)とガラス質フリット(B)と有機ビヒク
ル(C)とを含有する外部電極用銅ペーストに、さら
に、好ましくは銅粉末(A)100重量部に対して0.
5〜5重量部の、酸化銅に対して還元性を有する還元剤
(D)が添加されていることを特徴とする。外部電極用
銅ペースト組成物の作製方法は、特に限定されず、上記
(A)〜(D)成分をミキサーで混合した後、ロールミ
ル等で混練すればよい。また、本発明の外部電極用銅ペ
ースト組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、
必要に応じて、潤滑剤、酸化防止剤、粘度調整剤、消泡
剤等を添加することができる。
【0031】6.外部電極の形成方法 本発明の外部電極用銅ペースト組成物を用いて外部電極
を形成する方法としては、特に制限されず、積層セラミ
ックコンデンサー素体の端面に外部電極用銅ペースト組
成物を塗布して乾燥させた後、ベルト炉等を用いて焼成
するという一般的な形成方法が使用できる。上記形成方
法により形成された外部電極を具備する積層セラミック
コンデンサーは、信頼性に優れるとともに、静電容量等
の電気特性にも優れるという特徴を有する。
【0032】
【実施例】以下に、本発明の実施例及び比較例を示す
が、本発明は、これらの実施例によって何ら限定される
ものではない。
【0033】実施例1〜21、比較例1〜12 表1、2の記載に従って、外部電極用銅ペースト組成
物、及び積層セラミックコンデンサーを以下に示す手順
で製造した。得られた積層セラミックコンデンサーの特
性を評価したところ、表1、2に示すとおりの結果を得
た。
【0034】(有機ビヒクルの作製)ターピネオール7
3重量部にエチルセルロース1重量部、アクリル樹脂2
6重量部を分散させた後、エアーモーターで撹拌しなが
ら60℃まで加熱し、透明で粘調な有機ビヒクルを作製
した。
【0035】(外部電極用銅ペーストの作製)中心粒径
2.5μmの銅粉末100重量部、ホウ珪酸系ガラスフ
リット(軟化点720℃)7.1重量部、上記有機ビヒ
クル36重量部、還元剤を表1、2に示す重量部を秤量
し、これらをミキサーで混合した後、三本ロールミルに
よって混練し、外部電極用銅ペーストを作製した。
【0036】(積層セラミックチップの作製)積層セラ
ミックコンデンサー素体のニッケル内部電極が露出した
端面に、上記外部電極用銅ペーストを塗布し、120℃
で乾燥した後、窒素雰囲気ベルト炉で、ピーク温度90
0℃、in−out60分のプロファイルで焼成し、積
層セラミックチップを作製した。炉内の焼成ゾーンの酸
素濃度は5ppm、炉の前半部に設けられたバーンアウ
トゾーンには乾燥空気を導入し、酸素濃度を、ジルコニ
ア酸素濃度計を用いて表1、2に示す濃度に設定した。
【0037】(積層セラミックコンデンサーの評価) 焼結性評価 得られた積層セラミックチップの外部電極の表面状態を
電子顕微鏡にて観察した。また、積層セラミックチップ
に、45℃のニッケルメッキ液中にて60分間バレルメ
ッキを行ない、樹脂埋めした後に、断面を削りだし、断
面の焼結性を電子顕微鏡にて、外部電極部分にニッケル
メッキの侵入が見られるかどうかをEPMAにて観察し
た。焼結状態の良好なものを○、焼結状態がポーラスな
ものを×、ポーラスではないが改善を必要とするものを
△とした。ニッケルメッキでは、ニッケルメッキの侵入
が見られないものを○、ニッケルメッキの侵入が見られ
るものを×とした。
【0038】静電容量評価 積層セラミックチップにニッケルメッキを施した積層セ
ラミックコンデンサーの静電容量をLCRメータ(ヒュ
ーレットパッカード社製 4278A)にて測定した。
測定周波数は1kHzで、静電容量の取得率が設計容量
に対して90%以上のものを○、90%未満のものを×
とした。
【0039】絶縁抵抗 上記積層セラミックコンデンサーの絶縁抵抗を高抵抗計
(ヒューレットパッカード社製 4329A)にて測定
した。測定電圧は50Vで、絶縁抵抗が1×10以上
のものを○、1×10未満のものを×とした。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】表1、2の結果から明らかなように、本発
明の外部電極用ペーストは、バーンアウトゾーンの酸素
濃度が高く設定された場合にも、添加された還元剤が酸
化銅の銅への還元を促進するため、焼結状態が良好で積
層体との接着強度に優れ、かつ内部電極との接続性にも
優れた外部電極を与える。この結果、得られた積層セラ
ミックコンデンサーは、信頼性に優れ、かつ静電容量等
の電気特性にも優れている。
【0043】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
従来のようにバーンアウトゾーンの酸素濃度を厳密に管
理する必要がなく、酸素濃度を高く設定した場合にも、
積層体との接着強度に優れ、かつ内部電極との接続性に
も優れた外部電極、換言すれば、信頼性に優れ、静電容
量等の電気特性にも優れた積層セラミックコンデンサー
を与える外部電極用銅ペーストが得られる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銅粉末(A)とガラス質フリット(B)
    と有機ビヒクル(C)とを含有する外部電極用ペースト
    に、酸化銅に対して還元性を有する還元剤(D)を添加
    してなる外部電極用銅ペースト組成物。
  2. 【請求項2】 還元剤(D)は、珪素粉末及び/又はホ
    ウ化物粉末であることを特徴とする請求項1に記載の外
    部電極用銅ペースト組成物。
  3. 【請求項3】 ホウ化物粉末は、TiB、ZrB
    HfB、TaB、及びLaB粉末からなる群より
    選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項
    2に記載の外部電極用銅ペースト組成物。
  4. 【請求項4】 還元剤(D)は、粒径が0.1〜10μ
    mであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項
    に記載の外部電極用銅ペースト組成物。
  5. 【請求項5】 還元剤(D)は、銅粉末(A)100重
    量部に対して0.5〜5重量部の割合で添加されること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の外部
    電極用銅ペースト組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の外
    部電極用銅ペースト組成物を用いて形成される外部電極
    を具備してなる積層セラミックコンデンサー。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004128470A (ja) * 2002-07-29 2004-04-22 Murata Mfg Co Ltd セラミック電子部品
JP2007234537A (ja) * 2006-03-03 2007-09-13 Asahi Glass Co Ltd 導体ペーストおよびセラミック多層基板製造方法
JP2018147927A (ja) * 2017-03-01 2018-09-20 京セラ株式会社 積層型電子部品

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