JP2004123099A - インクパッケージの包装体、および、その製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】インクを充填する袋体以外の部位から袋体の内部に侵入する空気を抑制し、インクの脱気度の劣化を抑制することができるインクパッケージの包装体を提供すること。
【解決手段】インクを充填する第1の袋体5の開口周縁部には、キャップ8を圧入する連通路6を有するスパウト7が固着されている。キャップ8を圧入したスパウト7は、第1の袋体5と連設された第2の袋体18によって、その第1の袋体5に対し外側となる面が覆われている。よって、スパウト7の第1の袋体5に対して外側となる面を透過して、第1の袋体5内部に侵入する空気は制限される。従って、インクパッケージの脱気度の劣化を抑制することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】インクを充填する第1の袋体5の開口周縁部には、キャップ8を圧入する連通路6を有するスパウト7が固着されている。キャップ8を圧入したスパウト7は、第1の袋体5と連設された第2の袋体18によって、その第1の袋体5に対し外側となる面が覆われている。よって、スパウト7の第1の袋体5に対して外側となる面を透過して、第1の袋体5内部に侵入する空気は制限される。従って、インクパッケージの脱気度の劣化を抑制することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクパッケージの包装体、および、その製造方法に関し、特に、インクを充填する袋体以外の部位から袋体の内部に侵入する空気を抑制し、インクパッケージの脱気度の劣化を抑制することができるインクパッケージの包装体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
特開平11‐129489号公報に開示されているように、インクジェット記録装置に用いられるインクを密閉して構成されるインク袋が知られている。このインク袋の開口周縁には筒状部材が固着されており、その筒状部材内には、インク袋体の外部と内部との連通を遮断する弾性シール材が嵌挿されている。このインク袋は、筒状部材をカートリッジケースの側面から露出するように固定しつつ、カートリッジケースの内部に収納された状態でインクジェット記録装置に装着される。カートリッジケースが装着されると、インクジェット記録装置側のインク供給針によって、筒状部材に嵌挿されている弾性シール材が突き破られる。こうしてインク袋に密封されたインクは、インク供給針に連設するチューブを介して、インクを被記録媒体に吐出する記録ヘッドに供給される。
【0003】
ここで、このインクジェット記録装置に用いられるインクは、原材料を溶解する工程と濾過工程とによって製造されるが、製造したインクをそのままインク袋に充填して使用すると、インク中に溶存している窒素、酸素、炭酸ガス等の各種のガスが記録ヘッド内に浸入して気泡を発生させ、記録ヘッドからインク滴を吐出できなくり、印字不良を引き起こす。そのため、インク袋にインクを充填する前にインク中の溶存ガスを減らす脱気処理を行っている。この脱気処理の方法としては、インクを圧力容器中で減圧しながら攪拌する方法や、気体分離膜を用いた脱気装置により脱気する方法などが採用されている。
【0004】
しかし、脱気処理をした脱気インクをインク袋内に密封し、そのインク袋を輸送する場合や、未使用のまま長期間保存する場合には、その間に空気中の酸素等が再びインク中に溶存することになる。そこで、特公平3−61592号公報には、空気中の酸素等が再びインク中に溶存するのを防止するために、脱気インクを充填した袋体をインク容器内に収納し、更に、そのインク容器を真空チャンバー内にて、プラスチックまたはゴム容器あるいは缶状の金属容器等の密閉容器に収納して密閉することにより、インク容器を大気圧より低い減圧状態下で輸送、保存等する技術が開示されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平11‐129489号公報(図1等)
【特許文献2】
特公平3−61592号公報(第4列第4行目〜7行目等、図1等)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような筒状部材がインク袋に固着されたインク袋においては、弾性シール材はインク供給針が貫入し易いようにゴム状の材料で構成され、その弾性シール材を嵌挿する筒状部材は、弾性シール材を保持するために所定の強度が必要とされるため樹脂材料で構成されている。よって、これらの弾性シール材、筒状部材からは、インクを充填するために袋状に形成されガス遮断性を有する材料で構成された袋体よりも、多くの空気が透過する。従って、筒状部材をカートリッジケースの側面から露出するようにカートリッジケースの内部に収納し、更に、そのカートリッジケースを密封容器の内部に収納して、密封容器の内部を減圧状態にした場合には、カートリッジケースとインク袋との間に残存する空気が、特に、弾性シール材、筒状部材等の袋体以外の部位から多く侵入し、インクの脱気度が劣化するという問題点があった。
【0007】
本発明は、この問題を解消すべくなされたものであって、特に、インクを充填する袋体以外の部位から袋体の内部に侵入する空気を抑制し、インクパッケージの脱気度の劣化を抑制することができるインクパッケージの包装体を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために請求項1記載のインクパッケージの包装体は、シート材料の周縁部同士を、一部に開口部が残るように固着して袋状に形成され、その内部にインクを充填する第1の袋体と、その第1の袋体の開口部の内面に外周面を固着され、前記第1の袋体の内部と連通する連通路を有するスパウトと、そのスパウトの連通路に圧入され、前記第1の袋体の内部のインクを密封するキャップとを備え、更に、前記第1の袋体と連設され、前記スパウトの前記第1の袋体に対し外側となる面を覆うように袋状に形成された第2の袋体を備えている。
【0009】
この請求項1記載のインクパッケージの包装体によれば、第1の袋体の内部に充填されたインクは、第1の袋体の周縁部に固着され、第1の袋体の内部と連通する連通路を有するスパウトと、そのスパウトの連通路に圧入されたキャップとによって密封される。キャップを圧入したスパウトは、第1の袋体と連設された第2の袋体によって、その第1の袋体に対し外側となる面が覆われる。
【0010】
請求項2に記載のインクパッケージの包装体は、シート材料の周縁部同士を固着して密封された1つの内部空間を形成する袋体と、その袋体によって形成された1つの内部空間を2つの内部空間に分割する位置でシート材料の内面に外周面を固着され、前記2つの内部空間を連通させる連通路を有するスパウトと、そのスパウトの連通路に圧入されるキャップとを備え、前記固着部によって分割された2つの内部空間のうち、第1の内部空間をインクで充填し、第2の内部空間を密閉して構成されている。
【0011】
この請求項2に記載のインクパッケージの包装体によれば、シート材料の周縁部同士を固着して形成される密封された1つの内部空間には、その1つの内部空間を2つの内部空間に分割する位置で、2つの内部空間を連通させる連通路を有するスパウトがシート材料の内面に外周面を固着されている。スパウトの連通路には、キャップが圧入されており、スパウトとキャップとによって2つの内部空間は互いに密閉して構成されている。この2つの内部空間のうち、第1の内部空間はインクで充填され、第2の内部空間は密閉されている。
【0012】
請求項3に記載のインクパッケージの包装体は、請求項1に記載のインクパッケージの包装体において、前記第2の袋体の内部空間は、減圧されている。
【0013】
請求項4に記載のインクパッケージの包装体は、請求項1に記載のインクパッケージの包装体において、前記第2の袋体の内部空間は、インクに対する溶解度が空気よりも小さい不活性ガスが充填されている。
【0014】
請求項5に記載のインクパッケージの包装体は、請求項2に記載のインクパッケージの包装体において、前記第2の内部空間は、減圧されている。
【0015】
請求項6に記載のインクパッケージの包装体は、請求項2に記載のインクパッケージの包装体において、前記第2の内部空間は、インクに対する溶解度が空気よりも小さい不活性ガスが充填されている。
【0016】
請求項7に記載のインクパッケージの包装体は、請求項1に記載のインクパッケージの包装体において、前記第2の袋体は、一部が他の部分よりも容易に開放可能に構成されている。
【0017】
請求項8に記載のインクパッケージの包装体は、請求項2に記載のインクパッケージの包装体において、前記第2の内部空間を構成する袋体の部分は、一部が他の部分よりも容易に開放可能に構成されている。
【0018】
請求項9に記載のインクパッケージの包装体は、請求項4または6に記載のインクパッケージの包装体において、前記不活性ガスは、ヘリウムで構成されている。
【0019】
請求項10に記載のインクパッケージの包装体の製造方法は、請求項1に記載のインクパッケージの包装体の製造方法において、前記第2の袋体の一部が開口されている状態で、その開口から前記スパウトの連通路を介して、前記第1の袋体の内部にインクを充填するインク充填工程と、そのインク充填工程によってインクが充填された後に、前記スパウトの連通路にキャップを圧入する圧入工程と、その圧入工程の後に、前記第2の袋体の開口を封止する工程とを備えている。
【0020】
この請求項10に記載のインクパッケージの包装体の製造方法によれば、第1の袋体の内部にインクが充填された後に、スパウトの連通路にキャップが圧入され、第1の袋体の内部のインクが密閉される。その後、キャップを圧入したスパウトを内包する第2の袋体が封止され、キャップを圧入したスパウトが第2の袋体の内部に密閉される。
【0021】
請求項11に記載のインクパッケージの包装体の製造方法は、請求項10に記載のインクパッケージの包装体の製造方法において、前記充填工程は、前記インクを、前記スパウトの連通路まで達しない位置まで前記第1の袋体の内部に充填するものであり、さらに、前記充填工程の後で圧入工程の前に、前記スパウトの連通路および第2の袋体の内部を減圧する減圧工程を備え、前記第2の袋体の内部を減圧した状態で、前記第2の袋体の開口を封止する工程が行われる。
【0022】
この請求項11に記載のインクパッケージの包装体の製造方法によれば、請求項10に記載のインクパッケージの包装体の製造方法と同様に作用する上、第1の袋体にスパウトの連通路まで達しない位置までインクが充填され、その後、スパウトの連通路および第2の袋体の内部が減圧され、その状態でキャップが圧入され第2の袋体が封止される。
【0023】
請求項12に記載のインクパッケージの包装体の製造方法は、請求項10に記載のインクパッケージの包装体の製造方法において、前記充填工程は、前記インクを、前記スパウトの連通路まで達しない位置まで前記第1の袋体の内部に充填するものであり、さらに、前記充填工程の後で圧入工程の前に、前記スパウトの連通路および第2の袋体の内部を減圧する減圧工程、及びその減圧した少なくとも第2の袋体の内部に、インクに対する溶解度が空気よりも小さい不活性ガスを充填する工程を備え、前記第2の袋体の内部に不活性ガスを充填した状態で、前記第2の袋体の開口を封止する工程が行われる。
【0024】
この請求項12に記載のインクパッケージの包装体の製造方法によれば、請求項10に記載のインクパッケージの包装体の製造方法と同様に作用する上、第1の袋体にスパウトの連通路まで達しない位置までインクが充填され、その後、スパウトの連通路および第2の袋体の内部が減圧されると共に、少なくとも第2の袋体の内部にインクに対する溶解度が空気よりも小さい不活性ガスで充填され、その状態で第2の袋体は封止される。
【0025】
請求項13に記載のインクパッケージの包装体の製造方法は、請求項2に記載のインクパッケージの包装体の製造方法において、前記第2の内部空間の一部が開口されている状態で、その開口から前記スパウトの連通路を介して、前記第1の内部空間にインクを充填するインク充填工程と、そのインク充填工程によってインクが充填された後に、前記スパウトの連通路にキャップを圧入する圧入工程と、その圧入工程の後に、前記第2の内部空間の開口を封止する工程とを備えている。
【0026】
この請求項13に記載のインクパッケージの包装体の製造方法によれば、第1の内部空間にインクが充填された後に、スパウトの連通路にキャップが圧入され、第1の内部空間のインクが密閉される。その後、キャップを圧入したスパウトを内包する第2の内部空間の開口が封止され、キャップを圧入したスパウトが第2の内部空間の内部に密閉される。
【0027】
請求項14に記載のインクパッケージの包装体の製造方法は、請求項13に記載のインクパッケージの包装体の製造方法において、前記充填工程は、前記インクを、前記スパウトの連通路まで達しない位置まで前記第1の内部空間に充填するものであり、さらに、前記充填工程の後で圧入工程の前に、前記スパウトの連通路および第2の内部空間を減圧する減圧工程を備え、前記第2の内部空間を減圧した状態で、前記第2の内部空間の開口を封止する工程が行われる。
【0028】
この請求項14に記載のインクパッケージの包装体の製造方法によれば、請求項13に記載のインクパッケージの包装体の製造方法と同様に作用する上、第1の内部空間にスパウトの連通路まで達しない位置までインクが充填され、その後、スパウトの連通路および第2の内部空間が減圧され、その状態でキャップが圧入され第2の内部空間の開口が封止される。
【0029】
請求項15に記載のインクパッケージの包装体の製造方法は、請求項13に記載のインクパッケージの包装体の製造方法において、前記充填工程は、前記インクを、前記スパウトの連通路まで達しない位置まで前記第1の袋体の内部に充填するものであり、さらに、前記充填工程の後で圧入工程の前に、前記スパウトの連通路および第2の内部空間を減圧する減圧工程、及びその減圧した少なくとも第2の内部空間に、インクに対する溶解度が空気よりも小さい不活性ガスを充填する工程を備え、前記第2の内部空間に不活性ガスを充填した状態で、前記第2の内部空間の開口を封止する工程が行われる。
【0030】
この請求項15に記載のインクパッケージの包装体の製造方法によれば、請求項13に記載のインクパッケージの包装体の製造方法と同様に作用する上、第1の内部空間にスパウトの連通路まで達しない位置までインクが充填され、その後、スパウトの連通路および第2の内部空間が減圧されると共に、少なくとも第2の内部空間がインクに対する溶解度が空気よりも小さい不活性ガスで充填され、その状態で第2の内空間の開口は封止される。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。図1(a)は、本発明の実施例であるインクパッケージの包装体1の斜視図であり、(b)は、インクパッケージの包装体1の正面断面図である。インクパッケージの包装体1は、特に、インクを充填する袋体以外の部位から袋体の内部に侵入する空気を抑制し、インクパッケージ2の脱気度の劣化を抑制するためのものである。インクパッケージの包装体1は、脱気したインクを密封するインクパッケージ2と、そのインクパッケージ2と連設され、インクを充填する第1の袋体5以外の部位から、第1の袋体5の内部に侵入する空気を遮断する第2の袋体18とによって構成されている。
【0032】
インクパッケージ2は、複数枚のフィルムシートを積層して構成される積層構造を有する2枚のシート材料を、一部に開口部を残すように周縁部同士を溶着して袋状に形成され、その内部に脱気処理された脱気インクを充填する第1の袋体5と、その第1の袋体5の開口部内に挟まれた状態で、開口部を形成する第1の袋体5の周縁部の内面に、その外周面を溶着され、第1の袋体5の内部と第2の袋体の内部とを連通させる連通路6を有するスパウト7と、そのスパウト7の連通路6に圧入され、第1の袋体5の内部と第2の袋体18の内部とを遮断するキャップ8とによって構成されている。
【0033】
第1の袋体5を構成するシート材料は、例えば、アルミニウム合金層を中心に、一側に接着層及びナイロン層(外面層)を、他側に接着層,ポリエチレンテレフタラート層、接着層及びポリプロピレン層(内面層)を順に積層して構成されている。このような積層構造を有するシート材料を用いることによって耐久性に優れ、特に、内面層にポリプロピレン層を配置することによって、袋体5の内部に充填されるインクに対する耐インク性に優れ、また、中間層としてアルミニウム合金層を配置することによって、新たな空気が第1の袋体5を透過するのを遮断して、インクの脱気度が劣化するのを防止することができる。
【0034】
スパウト7は筒状に形成され、耐インク性に優れるポリプロピレンを主成分とする材料によって構成されている。即ち、第1の袋体5の内面層を構成するポリプロピレン層と、その主成分を同一とするため、スパウト7の外周面を第1の袋体5の内面に強固に溶着することができる。よって、第1の袋体5とスパウト7との溶着部から第1の袋体5の内部に侵入する新たな空気を遮断して、インクの脱気度が劣化するのを防止することができる。
【0035】
キャップ8は、弾性復元力を有するゴム状の材料で構成され、例えばブチルゴムまたはそれに近い材料で構成されている。よって、第1の袋体5の内部のインクを抽出するためにキャップ8にインク抽出針17を突き刺した場合であっても、キャップ8がインク抽出針17に完全に密着し、インク抽出針17を抜いた後、その抜き跡を完全に封鎖することができる。
【0036】
第2の袋体18は、第1の袋体5に連設され、スパウト7の第1の袋体5対して外側の面を覆うように、第1の袋体5を構成するシート材料と一連のシート材料によって袋状に形成されている。この第2の袋体18の周縁部には、第2の袋体18を容易に開放するため切欠き部19が設けられている。また、第2の袋体18の内部は、大気圧より減圧されている状態になっている。
【0037】
このように、インクパッケージの包装体1は、略矩形状に形成された2枚のシート材料の周縁部同士を溶着して密封された1つの内部空間を形成し、1つの内部空間を2つの内部空間に分割する位置で、スパウト7の外周面を溶着しつつ、対向するシート材料の内面を溶着して、第1の袋体5によって形成されるインクを充填する第1の内部空間と、第2の袋体18によって形成されるスパウト7を減圧状態下に内包する第2の空間とを有している。
【0038】
次に、このインクパッケージの包装体1の製造方法を説明する。まず、略矩形状の2枚のシート材料を重ね、その一辺を残して他の3辺に沿う部分2a、2b、2cを帯状に溶着し、上記第1及び第2の空間を連接した袋体を形成する。この場合、1枚のシートを筒状に丸めて重ねた両辺部を溶着し、さらに筒の一方の開口端をなす周縁部どおしを溶着する方法、または筒状に成形されたシートを用いてその一方の開口端をなす周縁部どおしを溶着する方法などを用いることもできる。
【0039】
そして、その1つの袋体の内部を上記第1及び第2の空間に分割する位置で、その内部にスパウト7を挿入し、スパウト7をシート材料に溶着するとともに、スパウト7の延長方向におけるシート材料の重なり部分2eを2辺の溶着部分に連続させて溶着する。これにより、上記第1及び第2の空間がスパウト7と溶着部分2eで分割される。なお、スパウト7が袋体の内部の寸法とほぼ一致する大きさならば、スパウト7を袋体の内面に溶着するだけで、上記2つの空間に分割される。
【0040】
その後、図2に示すように、第2の袋体18の上端が開口されている状態で、その開口からスパウト7の連通路6を介して、第1の袋体5の内部にインクが充填される。
【0041】
この際、インクは、スパウト7の連通路6まで達しない位置まで第1の袋体5の内部に充填される。よって、スパウト7の連通路6にインクが付着して、キャップ8を圧入した際に、連通路6に付着したインクによってキャップ8と連通路6との密着性が劣化するのを防止することができる。一方、インクをスパウト7の連通路6まで達しない位置までしか第1の袋体5の内部に充填しないため、第1の袋体5の内部には空間22が形成されることになる。
【0042】
この状態でインクパッケージの包装体1を真空チャンバー21の内に入れ、連通路6とともに、第1の袋体5内部に形成された空間22と、第2の袋体18の内部とを減圧する。その後、真空チャンバー21内において、キャップ8をスパウト7の連通路6に圧入し、第2の袋体18の上端に沿う部分2dにおいてシート材料どうしを溶着して封止する。よって、第1の袋体5内部に形成された空間22に存在する空気は減量され、その空気がインクに溶存するのを抑制することができる。また、第2の袋体18の内部に存在する空気も減量され、その空気がスパウト7の外側の面を透過してインクに溶存するのを抑制することができる。
【0043】
インクパッケージ2に関しては、スパウト7、キャップ8、スパウト7と第1の袋体5との溶着部、スパウト7とキャップ8との接触部は、第1の袋体5よりもガス遮断性に劣るため、この部位から多くの空気が第1の袋体5の内部に侵入する。しかし、第2の袋体18によってスパウト7の第1の袋体5に対して外側の面を覆い、更に、その内部を減圧することによって、 スパウト7、キャップ8、スパウト7と第1の袋体5との溶着部、スパウト7とキャップ8との接触部を透過する空気量を削減でき、インクの脱気度の劣化を抑制することができる。
【0044】
また、第2の袋体18の内部を空気に比べてインクに対する溶解度が低いヘリウムガスで充填するようにしても良い。この場合には、上述したのと同様に、インクパッケージの包装体1の第1の袋体5の内部にインクを充填する。この状態でインクパッケージの包装体1を真空チャンバー21の内に入れ、連通路6とともに第1の袋体5内部に形成された空間22と、第2の袋体18の内部とを減圧する。
【0045】
その後、真空チャンバー21内にヘリウムガスを充填することによって、第1の袋体5内部に形成された空間22と、第2の袋体18の内部には、ヘリウムガスが充填される。その後、真空チャンバー21内において、キャップ8をスパウト7の連通路6に圧入し、第2の袋体18の上端を封止する。このように、第1の袋体5内部に形成された空間22と、第2の袋体18の内部とをヘリウムガスで充填することによって、インクに対して溶存可能なガス量を規制して、インクの脱気度の劣化を防止することができる。
【0046】
尚、上記減圧工程の後、キャップ8を連通路6に圧入し、その後第2の袋体18の内部のみにヘリウムガスを充填してもよい。
【0047】
第2の袋体18の内部に充填するガスとしては、ヘリウムガスに限定されるものでなく、インクに対する溶解度が空気よりも小さい不活性ガスであれば、ネオンガス等の希ガスを用いることもできる。
【0048】
なお、第2の袋体18の内部は、上記のように減圧状態または不活性ガスを充填した状態が好ましいが、その内部空間をできるだけ小さくした状態で封止されていれば、上記のようにしなくても、空気の流通を遮断でき、ある程度の効果は達成できる。
【0049】
上記のように構成されたインクパッケージの包装体1は、図3、図4及び図5に示すように用いることができる。つまり、包装体1は収納ケース25に収納される。
【0050】
収納ケース25は、箱状に形成された一対のケース体を、包装体1の幅広面の両側から重ね合わせ、その内部に包装体1を収納できるように構成されている。一対のケース体は互いに略同様に構成されており、インクパッケージ2の幅広面を支持する底壁9と、その底壁9の縁部から立設された側壁10と、その側壁10の縁部によって形成される開口部11とによって構成されている。底壁9は、包袋1の幅広面と略同様な大きさに構成されている。側壁10の一部には、包袋体1を内部に収納した場合に、キャップ8を露出させる開口10aが設けられ、一対のケース体を結合したとき、切欠き部19よりも外の第2の袋体18の部分を側壁10から外に突出させている。
【0051】
これをインクジェット記録装置に装着する場合には、図4に示すように、収納ケース25から突出している第2の袋体18の部分を、切欠き部19から切り裂いて、キャップ8を外部に露出させる。そして、収納ケース25をインクジェット記録装置に設けたガイド面(図示せず)に沿わせて挿入し、図5に示すようにキャップ8にインク抽出針17を突き刺し、チューブ等の供給路16を経てインクジェットヘッドにインクを供給する。
【0052】
以上説明したように、インクパッケージの包装体1によって、インクパッケージ2を輸送する場合や、未使用のまま長期間保存する場合にも、インクパッケージ2の脱気度の劣化を抑制することができ、インク中に発生する気泡によって印字不良を引き起こすことを抑制でき、好適な印字状態を維持することができる。
【0053】
以上、実施例に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
【0054】
【発明の効果】
請求項1に記載のインクパッケージの包装体によれば、キャップを圧入したスパウトは、第1の袋体と連設された第2の袋体によって、その第1の袋体に対し外側となる面が覆われる。よって、スパウトの第1の袋体に対して外側となる面を透過して、第1の袋体の内部に侵入する空気は制限される。従って、インクの脱気度の劣化を抑制することができ、気泡の発生による印字不良を少なくし、好適な印字状態を維持することができるという効果がある。
【0055】
請求項2に記載のインクパッケージの包装体によれば、請求項1記載のインクパッケージの包装体の奏する効果に加え、キャップを圧入したスパウトは、第2の内部空間によって、その第1の内部空間に対し外側となる面が覆われる。よって、スパウトの第1の内部空間に対して外側となる面を透過して、第1の内部空間に侵入する空気は制限される。従って、インクの脱気度の劣化を抑制することができ、気泡の発生による印字不良を少なくし、好適な印字状態を維持することができるという効果がある。
【0056】
請求項3に記載のインクパッケージの包装体によれば、請求項1に記載のインクパッケージの包装体の奏する効果に加え、第2の袋体の内部空間は減圧されているので、第2の袋体に存在する空気が減量される。よって、第2の袋体に存在する空気が、スパウトの外側の面を透過して第1の袋体に充填されているインクに溶存するのを抑制することができる。従って、インクの脱気度の劣化を抑制することができるという効果がある。
【0057】
請求項4に記載のインクパッケージの包装体によれば、請求項1に記載のインクパッケージの包装体の奏する効果に加え、第2の袋体の内部空間はインクに対する溶解度が空気よりも小さい不活性ガスが充填されている。よって、スパウトの外側の面を透過して第1の袋体に充填されているインクに溶存可能なガス量は空気よりも規制される。従って、インクの脱気度の劣化を抑制することができるという効果がある。
【0058】
請求項5に記載のインクパッケージの包装体によれば、請求項2に記載のインクパッケージの包装体の奏する効果に加え、前記第2の内部空間は減圧されているので、第2の内部空間に存在する空気が減量される。よって、第2の内部空間に存在する空気が、スパウトの外側の面を透過して第1の袋体に充填されているインクに溶存するのを抑制することができる。従って、インクの脱気度の劣化を抑制することができるという効果がある。
【0059】
請求項6に記載のインクパッケージの包装体によれば、請求項2に記載のインクパッケージの包装体の奏する効果に加え、第2の内部空間はインクに対する溶解度が空気よりも小さい不活性ガスが充填されている。よって、スパウトの外側の面を透過して第1の内部空間に充填されているインクに溶存可能なガス量は空気よりも規制される。従って、インクの脱気度の劣化を抑制することができるという効果がある。
【0060】
請求項7に記載のインクパッケージの包装体によれば、請求項1に記載のインクパッケージの包装体の奏する効果に加え、第2の袋体は一部が他の部分よりも容易に開放可能に構成されているので、ストレスなく第2の袋体を開放でき、第2の袋体を開放した状態で記録装置に装着することができるという効果がある。
【0061】
請求項8に記載のインクパッケージの包装体によれば、請求項2に記載のインクパッケージの包装体の奏する効果に加え、第2の内部空間を構成する袋体の部分は一部が他の部分よりも容易に開放可能に構成されているので、ストレスなく第2の内部空間を構成する袋体を開放でき、第2の内部空間を開放した状態で記録装置に装着することができるという効果がある。
【0062】
請求項9に記載のインクパッケージの包装体によれば、請求項4または6に記載のインクパッケージの包装体の奏する効果に加え、不活性ガスはヘリウムで構成されているので、材料コストを削減でき、製造コストの増加を抑制することができるという効果がある。
【0063】
請求項10に記載のインクパッケージの包装体の製造方法によれば、第1の袋体の内部にインクが密閉された後、キャップを圧入したスパウトを内包する第2の袋体が封止され、キャップを圧入したスパウトが第2の袋体の内部に密閉される。よって、スパウトの第1の袋体に対して外側となる面を透過して、第1の袋体の内部に侵入する空気は制限される。従って、インクの脱気度の劣化を抑制することができるという効果がある。
【0064】
請求項11に記載のインクパッケージの包装体の製造方法によれば、請求項10に記載のインクパッケージの包装体の製造方法の奏する効果に加え、インクは第1の袋体にスパウトの連通路まで達しない位置まで充填される。よって、スパウトの連通路にインクが付着して、そのインクによってキャップと連通路との密着性が劣化するのを防止することができる。また、スパウトの連通路および第2の袋体の内部が減圧される。よって、インクに接触する空気は減量し、さらに、第2の袋体に存在する空気も、スパウトの外側の面を透過して第1の袋体に充填されているインクに溶存するのを抑制することができる。従って、インクの脱気度の劣化を抑制することができるという効果がある。
【0065】
請求項12に記載のインクパッケージの包装体の製造方法によれば、請求項10に記載のインクパッケージの包装体の製造方法の奏する効果に加え、インクは第1の袋体にスパウトの連通路まで達しない位置まで充填される。よって、スパウトの連通路にインクが付着して、そのインクによってキャップと連通路との密着性が劣化するのを防止することができる。また、スパウトの連通路および第2の袋体の内部が減圧されると共に、少なくとも第2の袋体の内部がインクに対する溶解度が空気よりも小さい不活性ガスで充填される。よって、スパウトの外側の面を透過して第1の袋体に充填されているインクに溶存可能なガス量を空気よりも規制できる。従って、インクの脱気度の劣化を抑制することができるという効果がある。
【0066】
請求項13に記載のインクパッケージの包装体の製造方法によれば、第1の内部空間にインクが密閉された後に、キャップを圧入したスパウトを内包する第2の内部空間の開口が封止され、キャップを圧入したスパウトが第2の内部空間の内部に密閉される。よって、スパウトの第1の内部空間に対して外側となる面を透過して、第1の内部空間に侵入する空気は制限される。従って、インクの脱気度の劣化を抑制することができるという効果がある。
【0067】
請求項14に記載のインクパッケージの包装体の製造方法によれば、請求項11に記載のインクパッケージの包装体の製造方法の奏する効果に加え、インクは、第1の内部空間にスパウトの連通路まで達しない位置まで充填される。よって、スパウトの連通路にインクが付着して、そのインクによってキャップと連通路との密着性が劣化するのを防止することができる。また、スパウトの連通路および第2の内部空間が減圧される。よって、インクに接触する空気は減量し、第2の内部空間に存在する空気も、スパウトの外側の面を透過して第1の内部空間に充填されているインクに溶存するのを抑制することができる。従って、インクの脱気度の劣化を抑制することができるという効果がある。
【0068】
請求項15に記載のインクパッケージの包装体の製造方法によれば、請求項11に記載のインクパッケージの包装体の製造方法の奏する効果に加え、インクは第1の内部空間にスパウトの連通路まで達しない位置まで充填される。よって、スパウトの連通路にインクが付着して、そのインクによってキャップと連通路との密着性が劣化するのを防止することができる。また、スパウトの連通路および第2の内部空間が減圧されると共に、少なくとも第2の内部空間がインクに対する溶解度が空気よりも小さい不活性ガスで充填される。よって、スパウトの外側の面を透過して第1の内部空間に充填されているインクに溶存可能なガス量を空気よりも規制できる。従って、インクの脱気度の劣化を抑制することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の実施例であるインクパッケージの包装体を示す斜視図であり、(b)は、インクパッケージの包装体の正面断面図である。
【図2】第2の袋体の内部を減圧する方法を説明するための図である。
【図3】インクパッケージの包装体と収納ケースとを示す分解斜視図である。
【図4】収納ケースを示す斜視図である。
【図5】収納ケースとインク抽出針とを示す拡大図である。
【符号の説明】
1 インクパッケージの包装体
2 インクパッケージ
4 包袋
5 第1の袋体(第1の内部空間を形成する袋体)
6 連通路
7 スパウト
8 キャップ
17 インク抽出針(インク抽出部材)
18 第2の袋体(第2の内部空間を形成する袋体)
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクパッケージの包装体、および、その製造方法に関し、特に、インクを充填する袋体以外の部位から袋体の内部に侵入する空気を抑制し、インクパッケージの脱気度の劣化を抑制することができるインクパッケージの包装体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
特開平11‐129489号公報に開示されているように、インクジェット記録装置に用いられるインクを密閉して構成されるインク袋が知られている。このインク袋の開口周縁には筒状部材が固着されており、その筒状部材内には、インク袋体の外部と内部との連通を遮断する弾性シール材が嵌挿されている。このインク袋は、筒状部材をカートリッジケースの側面から露出するように固定しつつ、カートリッジケースの内部に収納された状態でインクジェット記録装置に装着される。カートリッジケースが装着されると、インクジェット記録装置側のインク供給針によって、筒状部材に嵌挿されている弾性シール材が突き破られる。こうしてインク袋に密封されたインクは、インク供給針に連設するチューブを介して、インクを被記録媒体に吐出する記録ヘッドに供給される。
【0003】
ここで、このインクジェット記録装置に用いられるインクは、原材料を溶解する工程と濾過工程とによって製造されるが、製造したインクをそのままインク袋に充填して使用すると、インク中に溶存している窒素、酸素、炭酸ガス等の各種のガスが記録ヘッド内に浸入して気泡を発生させ、記録ヘッドからインク滴を吐出できなくり、印字不良を引き起こす。そのため、インク袋にインクを充填する前にインク中の溶存ガスを減らす脱気処理を行っている。この脱気処理の方法としては、インクを圧力容器中で減圧しながら攪拌する方法や、気体分離膜を用いた脱気装置により脱気する方法などが採用されている。
【0004】
しかし、脱気処理をした脱気インクをインク袋内に密封し、そのインク袋を輸送する場合や、未使用のまま長期間保存する場合には、その間に空気中の酸素等が再びインク中に溶存することになる。そこで、特公平3−61592号公報には、空気中の酸素等が再びインク中に溶存するのを防止するために、脱気インクを充填した袋体をインク容器内に収納し、更に、そのインク容器を真空チャンバー内にて、プラスチックまたはゴム容器あるいは缶状の金属容器等の密閉容器に収納して密閉することにより、インク容器を大気圧より低い減圧状態下で輸送、保存等する技術が開示されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平11‐129489号公報(図1等)
【特許文献2】
特公平3−61592号公報(第4列第4行目〜7行目等、図1等)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような筒状部材がインク袋に固着されたインク袋においては、弾性シール材はインク供給針が貫入し易いようにゴム状の材料で構成され、その弾性シール材を嵌挿する筒状部材は、弾性シール材を保持するために所定の強度が必要とされるため樹脂材料で構成されている。よって、これらの弾性シール材、筒状部材からは、インクを充填するために袋状に形成されガス遮断性を有する材料で構成された袋体よりも、多くの空気が透過する。従って、筒状部材をカートリッジケースの側面から露出するようにカートリッジケースの内部に収納し、更に、そのカートリッジケースを密封容器の内部に収納して、密封容器の内部を減圧状態にした場合には、カートリッジケースとインク袋との間に残存する空気が、特に、弾性シール材、筒状部材等の袋体以外の部位から多く侵入し、インクの脱気度が劣化するという問題点があった。
【0007】
本発明は、この問題を解消すべくなされたものであって、特に、インクを充填する袋体以外の部位から袋体の内部に侵入する空気を抑制し、インクパッケージの脱気度の劣化を抑制することができるインクパッケージの包装体を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために請求項1記載のインクパッケージの包装体は、シート材料の周縁部同士を、一部に開口部が残るように固着して袋状に形成され、その内部にインクを充填する第1の袋体と、その第1の袋体の開口部の内面に外周面を固着され、前記第1の袋体の内部と連通する連通路を有するスパウトと、そのスパウトの連通路に圧入され、前記第1の袋体の内部のインクを密封するキャップとを備え、更に、前記第1の袋体と連設され、前記スパウトの前記第1の袋体に対し外側となる面を覆うように袋状に形成された第2の袋体を備えている。
【0009】
この請求項1記載のインクパッケージの包装体によれば、第1の袋体の内部に充填されたインクは、第1の袋体の周縁部に固着され、第1の袋体の内部と連通する連通路を有するスパウトと、そのスパウトの連通路に圧入されたキャップとによって密封される。キャップを圧入したスパウトは、第1の袋体と連設された第2の袋体によって、その第1の袋体に対し外側となる面が覆われる。
【0010】
請求項2に記載のインクパッケージの包装体は、シート材料の周縁部同士を固着して密封された1つの内部空間を形成する袋体と、その袋体によって形成された1つの内部空間を2つの内部空間に分割する位置でシート材料の内面に外周面を固着され、前記2つの内部空間を連通させる連通路を有するスパウトと、そのスパウトの連通路に圧入されるキャップとを備え、前記固着部によって分割された2つの内部空間のうち、第1の内部空間をインクで充填し、第2の内部空間を密閉して構成されている。
【0011】
この請求項2に記載のインクパッケージの包装体によれば、シート材料の周縁部同士を固着して形成される密封された1つの内部空間には、その1つの内部空間を2つの内部空間に分割する位置で、2つの内部空間を連通させる連通路を有するスパウトがシート材料の内面に外周面を固着されている。スパウトの連通路には、キャップが圧入されており、スパウトとキャップとによって2つの内部空間は互いに密閉して構成されている。この2つの内部空間のうち、第1の内部空間はインクで充填され、第2の内部空間は密閉されている。
【0012】
請求項3に記載のインクパッケージの包装体は、請求項1に記載のインクパッケージの包装体において、前記第2の袋体の内部空間は、減圧されている。
【0013】
請求項4に記載のインクパッケージの包装体は、請求項1に記載のインクパッケージの包装体において、前記第2の袋体の内部空間は、インクに対する溶解度が空気よりも小さい不活性ガスが充填されている。
【0014】
請求項5に記載のインクパッケージの包装体は、請求項2に記載のインクパッケージの包装体において、前記第2の内部空間は、減圧されている。
【0015】
請求項6に記載のインクパッケージの包装体は、請求項2に記載のインクパッケージの包装体において、前記第2の内部空間は、インクに対する溶解度が空気よりも小さい不活性ガスが充填されている。
【0016】
請求項7に記載のインクパッケージの包装体は、請求項1に記載のインクパッケージの包装体において、前記第2の袋体は、一部が他の部分よりも容易に開放可能に構成されている。
【0017】
請求項8に記載のインクパッケージの包装体は、請求項2に記載のインクパッケージの包装体において、前記第2の内部空間を構成する袋体の部分は、一部が他の部分よりも容易に開放可能に構成されている。
【0018】
請求項9に記載のインクパッケージの包装体は、請求項4または6に記載のインクパッケージの包装体において、前記不活性ガスは、ヘリウムで構成されている。
【0019】
請求項10に記載のインクパッケージの包装体の製造方法は、請求項1に記載のインクパッケージの包装体の製造方法において、前記第2の袋体の一部が開口されている状態で、その開口から前記スパウトの連通路を介して、前記第1の袋体の内部にインクを充填するインク充填工程と、そのインク充填工程によってインクが充填された後に、前記スパウトの連通路にキャップを圧入する圧入工程と、その圧入工程の後に、前記第2の袋体の開口を封止する工程とを備えている。
【0020】
この請求項10に記載のインクパッケージの包装体の製造方法によれば、第1の袋体の内部にインクが充填された後に、スパウトの連通路にキャップが圧入され、第1の袋体の内部のインクが密閉される。その後、キャップを圧入したスパウトを内包する第2の袋体が封止され、キャップを圧入したスパウトが第2の袋体の内部に密閉される。
【0021】
請求項11に記載のインクパッケージの包装体の製造方法は、請求項10に記載のインクパッケージの包装体の製造方法において、前記充填工程は、前記インクを、前記スパウトの連通路まで達しない位置まで前記第1の袋体の内部に充填するものであり、さらに、前記充填工程の後で圧入工程の前に、前記スパウトの連通路および第2の袋体の内部を減圧する減圧工程を備え、前記第2の袋体の内部を減圧した状態で、前記第2の袋体の開口を封止する工程が行われる。
【0022】
この請求項11に記載のインクパッケージの包装体の製造方法によれば、請求項10に記載のインクパッケージの包装体の製造方法と同様に作用する上、第1の袋体にスパウトの連通路まで達しない位置までインクが充填され、その後、スパウトの連通路および第2の袋体の内部が減圧され、その状態でキャップが圧入され第2の袋体が封止される。
【0023】
請求項12に記載のインクパッケージの包装体の製造方法は、請求項10に記載のインクパッケージの包装体の製造方法において、前記充填工程は、前記インクを、前記スパウトの連通路まで達しない位置まで前記第1の袋体の内部に充填するものであり、さらに、前記充填工程の後で圧入工程の前に、前記スパウトの連通路および第2の袋体の内部を減圧する減圧工程、及びその減圧した少なくとも第2の袋体の内部に、インクに対する溶解度が空気よりも小さい不活性ガスを充填する工程を備え、前記第2の袋体の内部に不活性ガスを充填した状態で、前記第2の袋体の開口を封止する工程が行われる。
【0024】
この請求項12に記載のインクパッケージの包装体の製造方法によれば、請求項10に記載のインクパッケージの包装体の製造方法と同様に作用する上、第1の袋体にスパウトの連通路まで達しない位置までインクが充填され、その後、スパウトの連通路および第2の袋体の内部が減圧されると共に、少なくとも第2の袋体の内部にインクに対する溶解度が空気よりも小さい不活性ガスで充填され、その状態で第2の袋体は封止される。
【0025】
請求項13に記載のインクパッケージの包装体の製造方法は、請求項2に記載のインクパッケージの包装体の製造方法において、前記第2の内部空間の一部が開口されている状態で、その開口から前記スパウトの連通路を介して、前記第1の内部空間にインクを充填するインク充填工程と、そのインク充填工程によってインクが充填された後に、前記スパウトの連通路にキャップを圧入する圧入工程と、その圧入工程の後に、前記第2の内部空間の開口を封止する工程とを備えている。
【0026】
この請求項13に記載のインクパッケージの包装体の製造方法によれば、第1の内部空間にインクが充填された後に、スパウトの連通路にキャップが圧入され、第1の内部空間のインクが密閉される。その後、キャップを圧入したスパウトを内包する第2の内部空間の開口が封止され、キャップを圧入したスパウトが第2の内部空間の内部に密閉される。
【0027】
請求項14に記載のインクパッケージの包装体の製造方法は、請求項13に記載のインクパッケージの包装体の製造方法において、前記充填工程は、前記インクを、前記スパウトの連通路まで達しない位置まで前記第1の内部空間に充填するものであり、さらに、前記充填工程の後で圧入工程の前に、前記スパウトの連通路および第2の内部空間を減圧する減圧工程を備え、前記第2の内部空間を減圧した状態で、前記第2の内部空間の開口を封止する工程が行われる。
【0028】
この請求項14に記載のインクパッケージの包装体の製造方法によれば、請求項13に記載のインクパッケージの包装体の製造方法と同様に作用する上、第1の内部空間にスパウトの連通路まで達しない位置までインクが充填され、その後、スパウトの連通路および第2の内部空間が減圧され、その状態でキャップが圧入され第2の内部空間の開口が封止される。
【0029】
請求項15に記載のインクパッケージの包装体の製造方法は、請求項13に記載のインクパッケージの包装体の製造方法において、前記充填工程は、前記インクを、前記スパウトの連通路まで達しない位置まで前記第1の袋体の内部に充填するものであり、さらに、前記充填工程の後で圧入工程の前に、前記スパウトの連通路および第2の内部空間を減圧する減圧工程、及びその減圧した少なくとも第2の内部空間に、インクに対する溶解度が空気よりも小さい不活性ガスを充填する工程を備え、前記第2の内部空間に不活性ガスを充填した状態で、前記第2の内部空間の開口を封止する工程が行われる。
【0030】
この請求項15に記載のインクパッケージの包装体の製造方法によれば、請求項13に記載のインクパッケージの包装体の製造方法と同様に作用する上、第1の内部空間にスパウトの連通路まで達しない位置までインクが充填され、その後、スパウトの連通路および第2の内部空間が減圧されると共に、少なくとも第2の内部空間がインクに対する溶解度が空気よりも小さい不活性ガスで充填され、その状態で第2の内空間の開口は封止される。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。図1(a)は、本発明の実施例であるインクパッケージの包装体1の斜視図であり、(b)は、インクパッケージの包装体1の正面断面図である。インクパッケージの包装体1は、特に、インクを充填する袋体以外の部位から袋体の内部に侵入する空気を抑制し、インクパッケージ2の脱気度の劣化を抑制するためのものである。インクパッケージの包装体1は、脱気したインクを密封するインクパッケージ2と、そのインクパッケージ2と連設され、インクを充填する第1の袋体5以外の部位から、第1の袋体5の内部に侵入する空気を遮断する第2の袋体18とによって構成されている。
【0032】
インクパッケージ2は、複数枚のフィルムシートを積層して構成される積層構造を有する2枚のシート材料を、一部に開口部を残すように周縁部同士を溶着して袋状に形成され、その内部に脱気処理された脱気インクを充填する第1の袋体5と、その第1の袋体5の開口部内に挟まれた状態で、開口部を形成する第1の袋体5の周縁部の内面に、その外周面を溶着され、第1の袋体5の内部と第2の袋体の内部とを連通させる連通路6を有するスパウト7と、そのスパウト7の連通路6に圧入され、第1の袋体5の内部と第2の袋体18の内部とを遮断するキャップ8とによって構成されている。
【0033】
第1の袋体5を構成するシート材料は、例えば、アルミニウム合金層を中心に、一側に接着層及びナイロン層(外面層)を、他側に接着層,ポリエチレンテレフタラート層、接着層及びポリプロピレン層(内面層)を順に積層して構成されている。このような積層構造を有するシート材料を用いることによって耐久性に優れ、特に、内面層にポリプロピレン層を配置することによって、袋体5の内部に充填されるインクに対する耐インク性に優れ、また、中間層としてアルミニウム合金層を配置することによって、新たな空気が第1の袋体5を透過するのを遮断して、インクの脱気度が劣化するのを防止することができる。
【0034】
スパウト7は筒状に形成され、耐インク性に優れるポリプロピレンを主成分とする材料によって構成されている。即ち、第1の袋体5の内面層を構成するポリプロピレン層と、その主成分を同一とするため、スパウト7の外周面を第1の袋体5の内面に強固に溶着することができる。よって、第1の袋体5とスパウト7との溶着部から第1の袋体5の内部に侵入する新たな空気を遮断して、インクの脱気度が劣化するのを防止することができる。
【0035】
キャップ8は、弾性復元力を有するゴム状の材料で構成され、例えばブチルゴムまたはそれに近い材料で構成されている。よって、第1の袋体5の内部のインクを抽出するためにキャップ8にインク抽出針17を突き刺した場合であっても、キャップ8がインク抽出針17に完全に密着し、インク抽出針17を抜いた後、その抜き跡を完全に封鎖することができる。
【0036】
第2の袋体18は、第1の袋体5に連設され、スパウト7の第1の袋体5対して外側の面を覆うように、第1の袋体5を構成するシート材料と一連のシート材料によって袋状に形成されている。この第2の袋体18の周縁部には、第2の袋体18を容易に開放するため切欠き部19が設けられている。また、第2の袋体18の内部は、大気圧より減圧されている状態になっている。
【0037】
このように、インクパッケージの包装体1は、略矩形状に形成された2枚のシート材料の周縁部同士を溶着して密封された1つの内部空間を形成し、1つの内部空間を2つの内部空間に分割する位置で、スパウト7の外周面を溶着しつつ、対向するシート材料の内面を溶着して、第1の袋体5によって形成されるインクを充填する第1の内部空間と、第2の袋体18によって形成されるスパウト7を減圧状態下に内包する第2の空間とを有している。
【0038】
次に、このインクパッケージの包装体1の製造方法を説明する。まず、略矩形状の2枚のシート材料を重ね、その一辺を残して他の3辺に沿う部分2a、2b、2cを帯状に溶着し、上記第1及び第2の空間を連接した袋体を形成する。この場合、1枚のシートを筒状に丸めて重ねた両辺部を溶着し、さらに筒の一方の開口端をなす周縁部どおしを溶着する方法、または筒状に成形されたシートを用いてその一方の開口端をなす周縁部どおしを溶着する方法などを用いることもできる。
【0039】
そして、その1つの袋体の内部を上記第1及び第2の空間に分割する位置で、その内部にスパウト7を挿入し、スパウト7をシート材料に溶着するとともに、スパウト7の延長方向におけるシート材料の重なり部分2eを2辺の溶着部分に連続させて溶着する。これにより、上記第1及び第2の空間がスパウト7と溶着部分2eで分割される。なお、スパウト7が袋体の内部の寸法とほぼ一致する大きさならば、スパウト7を袋体の内面に溶着するだけで、上記2つの空間に分割される。
【0040】
その後、図2に示すように、第2の袋体18の上端が開口されている状態で、その開口からスパウト7の連通路6を介して、第1の袋体5の内部にインクが充填される。
【0041】
この際、インクは、スパウト7の連通路6まで達しない位置まで第1の袋体5の内部に充填される。よって、スパウト7の連通路6にインクが付着して、キャップ8を圧入した際に、連通路6に付着したインクによってキャップ8と連通路6との密着性が劣化するのを防止することができる。一方、インクをスパウト7の連通路6まで達しない位置までしか第1の袋体5の内部に充填しないため、第1の袋体5の内部には空間22が形成されることになる。
【0042】
この状態でインクパッケージの包装体1を真空チャンバー21の内に入れ、連通路6とともに、第1の袋体5内部に形成された空間22と、第2の袋体18の内部とを減圧する。その後、真空チャンバー21内において、キャップ8をスパウト7の連通路6に圧入し、第2の袋体18の上端に沿う部分2dにおいてシート材料どうしを溶着して封止する。よって、第1の袋体5内部に形成された空間22に存在する空気は減量され、その空気がインクに溶存するのを抑制することができる。また、第2の袋体18の内部に存在する空気も減量され、その空気がスパウト7の外側の面を透過してインクに溶存するのを抑制することができる。
【0043】
インクパッケージ2に関しては、スパウト7、キャップ8、スパウト7と第1の袋体5との溶着部、スパウト7とキャップ8との接触部は、第1の袋体5よりもガス遮断性に劣るため、この部位から多くの空気が第1の袋体5の内部に侵入する。しかし、第2の袋体18によってスパウト7の第1の袋体5に対して外側の面を覆い、更に、その内部を減圧することによって、 スパウト7、キャップ8、スパウト7と第1の袋体5との溶着部、スパウト7とキャップ8との接触部を透過する空気量を削減でき、インクの脱気度の劣化を抑制することができる。
【0044】
また、第2の袋体18の内部を空気に比べてインクに対する溶解度が低いヘリウムガスで充填するようにしても良い。この場合には、上述したのと同様に、インクパッケージの包装体1の第1の袋体5の内部にインクを充填する。この状態でインクパッケージの包装体1を真空チャンバー21の内に入れ、連通路6とともに第1の袋体5内部に形成された空間22と、第2の袋体18の内部とを減圧する。
【0045】
その後、真空チャンバー21内にヘリウムガスを充填することによって、第1の袋体5内部に形成された空間22と、第2の袋体18の内部には、ヘリウムガスが充填される。その後、真空チャンバー21内において、キャップ8をスパウト7の連通路6に圧入し、第2の袋体18の上端を封止する。このように、第1の袋体5内部に形成された空間22と、第2の袋体18の内部とをヘリウムガスで充填することによって、インクに対して溶存可能なガス量を規制して、インクの脱気度の劣化を防止することができる。
【0046】
尚、上記減圧工程の後、キャップ8を連通路6に圧入し、その後第2の袋体18の内部のみにヘリウムガスを充填してもよい。
【0047】
第2の袋体18の内部に充填するガスとしては、ヘリウムガスに限定されるものでなく、インクに対する溶解度が空気よりも小さい不活性ガスであれば、ネオンガス等の希ガスを用いることもできる。
【0048】
なお、第2の袋体18の内部は、上記のように減圧状態または不活性ガスを充填した状態が好ましいが、その内部空間をできるだけ小さくした状態で封止されていれば、上記のようにしなくても、空気の流通を遮断でき、ある程度の効果は達成できる。
【0049】
上記のように構成されたインクパッケージの包装体1は、図3、図4及び図5に示すように用いることができる。つまり、包装体1は収納ケース25に収納される。
【0050】
収納ケース25は、箱状に形成された一対のケース体を、包装体1の幅広面の両側から重ね合わせ、その内部に包装体1を収納できるように構成されている。一対のケース体は互いに略同様に構成されており、インクパッケージ2の幅広面を支持する底壁9と、その底壁9の縁部から立設された側壁10と、その側壁10の縁部によって形成される開口部11とによって構成されている。底壁9は、包袋1の幅広面と略同様な大きさに構成されている。側壁10の一部には、包袋体1を内部に収納した場合に、キャップ8を露出させる開口10aが設けられ、一対のケース体を結合したとき、切欠き部19よりも外の第2の袋体18の部分を側壁10から外に突出させている。
【0051】
これをインクジェット記録装置に装着する場合には、図4に示すように、収納ケース25から突出している第2の袋体18の部分を、切欠き部19から切り裂いて、キャップ8を外部に露出させる。そして、収納ケース25をインクジェット記録装置に設けたガイド面(図示せず)に沿わせて挿入し、図5に示すようにキャップ8にインク抽出針17を突き刺し、チューブ等の供給路16を経てインクジェットヘッドにインクを供給する。
【0052】
以上説明したように、インクパッケージの包装体1によって、インクパッケージ2を輸送する場合や、未使用のまま長期間保存する場合にも、インクパッケージ2の脱気度の劣化を抑制することができ、インク中に発生する気泡によって印字不良を引き起こすことを抑制でき、好適な印字状態を維持することができる。
【0053】
以上、実施例に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
【0054】
【発明の効果】
請求項1に記載のインクパッケージの包装体によれば、キャップを圧入したスパウトは、第1の袋体と連設された第2の袋体によって、その第1の袋体に対し外側となる面が覆われる。よって、スパウトの第1の袋体に対して外側となる面を透過して、第1の袋体の内部に侵入する空気は制限される。従って、インクの脱気度の劣化を抑制することができ、気泡の発生による印字不良を少なくし、好適な印字状態を維持することができるという効果がある。
【0055】
請求項2に記載のインクパッケージの包装体によれば、請求項1記載のインクパッケージの包装体の奏する効果に加え、キャップを圧入したスパウトは、第2の内部空間によって、その第1の内部空間に対し外側となる面が覆われる。よって、スパウトの第1の内部空間に対して外側となる面を透過して、第1の内部空間に侵入する空気は制限される。従って、インクの脱気度の劣化を抑制することができ、気泡の発生による印字不良を少なくし、好適な印字状態を維持することができるという効果がある。
【0056】
請求項3に記載のインクパッケージの包装体によれば、請求項1に記載のインクパッケージの包装体の奏する効果に加え、第2の袋体の内部空間は減圧されているので、第2の袋体に存在する空気が減量される。よって、第2の袋体に存在する空気が、スパウトの外側の面を透過して第1の袋体に充填されているインクに溶存するのを抑制することができる。従って、インクの脱気度の劣化を抑制することができるという効果がある。
【0057】
請求項4に記載のインクパッケージの包装体によれば、請求項1に記載のインクパッケージの包装体の奏する効果に加え、第2の袋体の内部空間はインクに対する溶解度が空気よりも小さい不活性ガスが充填されている。よって、スパウトの外側の面を透過して第1の袋体に充填されているインクに溶存可能なガス量は空気よりも規制される。従って、インクの脱気度の劣化を抑制することができるという効果がある。
【0058】
請求項5に記載のインクパッケージの包装体によれば、請求項2に記載のインクパッケージの包装体の奏する効果に加え、前記第2の内部空間は減圧されているので、第2の内部空間に存在する空気が減量される。よって、第2の内部空間に存在する空気が、スパウトの外側の面を透過して第1の袋体に充填されているインクに溶存するのを抑制することができる。従って、インクの脱気度の劣化を抑制することができるという効果がある。
【0059】
請求項6に記載のインクパッケージの包装体によれば、請求項2に記載のインクパッケージの包装体の奏する効果に加え、第2の内部空間はインクに対する溶解度が空気よりも小さい不活性ガスが充填されている。よって、スパウトの外側の面を透過して第1の内部空間に充填されているインクに溶存可能なガス量は空気よりも規制される。従って、インクの脱気度の劣化を抑制することができるという効果がある。
【0060】
請求項7に記載のインクパッケージの包装体によれば、請求項1に記載のインクパッケージの包装体の奏する効果に加え、第2の袋体は一部が他の部分よりも容易に開放可能に構成されているので、ストレスなく第2の袋体を開放でき、第2の袋体を開放した状態で記録装置に装着することができるという効果がある。
【0061】
請求項8に記載のインクパッケージの包装体によれば、請求項2に記載のインクパッケージの包装体の奏する効果に加え、第2の内部空間を構成する袋体の部分は一部が他の部分よりも容易に開放可能に構成されているので、ストレスなく第2の内部空間を構成する袋体を開放でき、第2の内部空間を開放した状態で記録装置に装着することができるという効果がある。
【0062】
請求項9に記載のインクパッケージの包装体によれば、請求項4または6に記載のインクパッケージの包装体の奏する効果に加え、不活性ガスはヘリウムで構成されているので、材料コストを削減でき、製造コストの増加を抑制することができるという効果がある。
【0063】
請求項10に記載のインクパッケージの包装体の製造方法によれば、第1の袋体の内部にインクが密閉された後、キャップを圧入したスパウトを内包する第2の袋体が封止され、キャップを圧入したスパウトが第2の袋体の内部に密閉される。よって、スパウトの第1の袋体に対して外側となる面を透過して、第1の袋体の内部に侵入する空気は制限される。従って、インクの脱気度の劣化を抑制することができるという効果がある。
【0064】
請求項11に記載のインクパッケージの包装体の製造方法によれば、請求項10に記載のインクパッケージの包装体の製造方法の奏する効果に加え、インクは第1の袋体にスパウトの連通路まで達しない位置まで充填される。よって、スパウトの連通路にインクが付着して、そのインクによってキャップと連通路との密着性が劣化するのを防止することができる。また、スパウトの連通路および第2の袋体の内部が減圧される。よって、インクに接触する空気は減量し、さらに、第2の袋体に存在する空気も、スパウトの外側の面を透過して第1の袋体に充填されているインクに溶存するのを抑制することができる。従って、インクの脱気度の劣化を抑制することができるという効果がある。
【0065】
請求項12に記載のインクパッケージの包装体の製造方法によれば、請求項10に記載のインクパッケージの包装体の製造方法の奏する効果に加え、インクは第1の袋体にスパウトの連通路まで達しない位置まで充填される。よって、スパウトの連通路にインクが付着して、そのインクによってキャップと連通路との密着性が劣化するのを防止することができる。また、スパウトの連通路および第2の袋体の内部が減圧されると共に、少なくとも第2の袋体の内部がインクに対する溶解度が空気よりも小さい不活性ガスで充填される。よって、スパウトの外側の面を透過して第1の袋体に充填されているインクに溶存可能なガス量を空気よりも規制できる。従って、インクの脱気度の劣化を抑制することができるという効果がある。
【0066】
請求項13に記載のインクパッケージの包装体の製造方法によれば、第1の内部空間にインクが密閉された後に、キャップを圧入したスパウトを内包する第2の内部空間の開口が封止され、キャップを圧入したスパウトが第2の内部空間の内部に密閉される。よって、スパウトの第1の内部空間に対して外側となる面を透過して、第1の内部空間に侵入する空気は制限される。従って、インクの脱気度の劣化を抑制することができるという効果がある。
【0067】
請求項14に記載のインクパッケージの包装体の製造方法によれば、請求項11に記載のインクパッケージの包装体の製造方法の奏する効果に加え、インクは、第1の内部空間にスパウトの連通路まで達しない位置まで充填される。よって、スパウトの連通路にインクが付着して、そのインクによってキャップと連通路との密着性が劣化するのを防止することができる。また、スパウトの連通路および第2の内部空間が減圧される。よって、インクに接触する空気は減量し、第2の内部空間に存在する空気も、スパウトの外側の面を透過して第1の内部空間に充填されているインクに溶存するのを抑制することができる。従って、インクの脱気度の劣化を抑制することができるという効果がある。
【0068】
請求項15に記載のインクパッケージの包装体の製造方法によれば、請求項11に記載のインクパッケージの包装体の製造方法の奏する効果に加え、インクは第1の内部空間にスパウトの連通路まで達しない位置まで充填される。よって、スパウトの連通路にインクが付着して、そのインクによってキャップと連通路との密着性が劣化するのを防止することができる。また、スパウトの連通路および第2の内部空間が減圧されると共に、少なくとも第2の内部空間がインクに対する溶解度が空気よりも小さい不活性ガスで充填される。よって、スパウトの外側の面を透過して第1の内部空間に充填されているインクに溶存可能なガス量を空気よりも規制できる。従って、インクの脱気度の劣化を抑制することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の実施例であるインクパッケージの包装体を示す斜視図であり、(b)は、インクパッケージの包装体の正面断面図である。
【図2】第2の袋体の内部を減圧する方法を説明するための図である。
【図3】インクパッケージの包装体と収納ケースとを示す分解斜視図である。
【図4】収納ケースを示す斜視図である。
【図5】収納ケースとインク抽出針とを示す拡大図である。
【符号の説明】
1 インクパッケージの包装体
2 インクパッケージ
4 包袋
5 第1の袋体(第1の内部空間を形成する袋体)
6 連通路
7 スパウト
8 キャップ
17 インク抽出針(インク抽出部材)
18 第2の袋体(第2の内部空間を形成する袋体)
Claims (15)
- シート材料の周縁部同士を、一部に開口部が残るように固着して袋状に形成され、その内部にインクを充填する第1の袋体と、その第1の袋体の開口部の内面に外周面を固着され、前記第1の袋体の内部と連通する連通路を有するスパウトと、そのスパウトの連通路に圧入され、前記第1の袋体の内部のインクを密封するキャップとを備えたインクパッケージの包装体において、
前記第1の袋体と連設され、前記スパウトの前記第1の袋体に対し外側となる面を覆うように袋状に形成された第2の袋体を備えていることを特徴とするインクパッケージの包装体。 - シート材料の周縁部同士を固着して密封された1つの内部空間を形成する袋体と、
その袋体によって形成された1つの内部空間を2つの内部空間に分割する位置でシート材料の内面に外周面を固着され、前記2つの内部空間を連通させる連通路を有するスパウトと、
そのスパウトの連通路に圧入されるキャップとを備え、
前記固着部によって分割された2つの内部空間のうち、第1の内部空間をインクで充填し、第2の内部空間を密閉したことを特徴とするインクパッケージの包装体。 - 前記第2の袋体の内部空間は、減圧されていることを特徴とする請求項1に記載のインクパッケージの包装体。
- 前記第2の袋体の内部空間は、インクに対する溶解度が空気よりも小さい不活性ガスが充填されていることを特徴とする請求項1に記載のインクパッケージの包装体。
- 前記第2の内部空間は、減圧されていることを特徴とする請求項2に記載のインクパッケージの包装体。
- 前記第2の内部空間は、インクに対する溶解度が空気よりも小さい不活性ガスが充填されていることを特徴とする請求項2に記載のインクパッケージの包装体。
- 前記第2の袋体は、一部が他の部分よりも容易に開放可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載のインクパッケージの包装体。
- 前記第2の内部空間を構成する袋体の部分は、一部が他の部分よりも容易に開放可能に構成されていることを特徴とする請求項2に記載のインクパッケージの包装体。
- 前記不活性ガスは、ヘリウムであることを特徴とする請求項4または6に記載のインクパッケージの包装体。
- 請求項1に記載のインクパッケージの包装体の製造方法において、
前記第2の袋体の一部が開口されている状態で、その開口から前記スパウトの連通路を介して、前記第1の袋体の内部にインクを充填するインク充填工程と、
そのインク充填工程によってインクが充填された後に、前記スパウトの連通路にキャップを圧入する圧入工程と、
その圧入工程の後に、前記第2の袋体の開口を封止する工程とを備えていることを特徴とするインクパッケージの包装体の製造方法。 - 前記充填工程は、前記インクを、前記スパウトの連通路まで達しない位置まで前記第1の袋体の内部に充填するものであり、
さらに、前記充填工程の後で圧入工程の前に、前記スパウトの連通路および第2の袋体の内部を減圧する減圧工程を備え、
前記第2の袋体の内部を減圧した状態で、前記第2の袋体の開口を封止する工程を行うことを特徴とする請求項10に記載のインクパッケージの包装体の製造方法。 - 前記充填工程は、前記インクを、前記スパウトの連通路まで達しない位置まで前記第1の袋体の内部に充填するものであり、
さらに、前記充填工程の後で圧入工程の前に、前記スパウトの連通路および第2の袋体の内部を減圧する減圧工程、及びその減圧した少なくとも第2の袋体の内部に、インクに対する溶解度が空気よりも小さい不活性ガスを充填する工程を備え、
前記第2の袋体の内部に不活性ガスを充填した状態で、前記第2の袋体の開口を封止する工程を行うことを特徴とする請求項10に記載のインクパッケージの包装体の製造方法。 - 請求項2に記載のインクパッケージの包装体の製造方法において、
前記第2の内部空間の一部が開口されている状態で、その開口から前記スパウトの連通路を介して、前記第1の内部空間にインクを充填するインク充填工程と、
そのインク充填工程によってインクが充填された後に、前記スパウトの連通路にキャップを圧入する圧入工程と、
その圧入工程の後に、前記第2の内部空間の開口を封止する工程とを備えていることを特徴とするインクパッケージの包装体の製造方法。 - 前記充填工程は、前記インクを、前記スパウトの連通路まで達しない位置まで前記第1の内部空間に充填するものであり、
さらに、前記充填工程の後で圧入工程の前に、前記スパウトの連通路および第2の内部空間を減圧する減圧工程を備え、
前記第2の内部空間を減圧した状態で、前記第2の内部空間の開口を封止する工程を行うことを特徴とする請求項13に記載のインクパッケージの包装体の製造方法。 - 前記充填工程は、前記インクを、前記スパウトの連通路まで達しない位置まで前記第1の袋体の内部に充填するものであり、
さらに、前記充填工程の後で圧入工程の前に、前記スパウトの連通路および第2の内部空間を減圧する減圧工程、及びその減圧した少なくとも第2の内部空間に、インクに対する溶解度が空気よりも小さい不活性ガスを充填する工程を備え、
前記第2の内部空間に不活性ガスを充填した状態で、前記第2の内部空間の開口を封止する工程を行うことを特徴とする請求項13に記載のインクパッケージの包装体の製造方法。
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