JP4811161B2 - 液体収容容器 - Google Patents
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そして、キャリッジをターゲットとしての記録媒体に対して相対移動させながら、インクカートリッジから記録ヘッドにインク(液体)を供給し、記録ヘッドに形成されたノズルからインクを吐出することによって、記録媒体に対して印刷が行われるようになっている。
この押さえ部材118は、空き空間の形状に合わせた外郭形状に発泡スチロール等の発泡材を形成して構成されている。
しかしながら、押さえ部材118は、軽量化の為に発泡スチロール等の発泡材で形成されており、密閉室112に供給された加圧流体は発泡による気室に浸透でき、押さえ部材118内の気室が空き空間として機能してしまう。そのため、実際上は、発泡させる前の樹脂原料分の体積しか密閉室112の加圧体積を減少させることができず、大容積の空き空間が可撓性袋体106の周囲に残存している状態になってしまう。
前記密閉室内の可撓性袋体を前記密閉室に供給される加圧流体によって加圧することで、前記可撓性袋体内に収容されている液体を前記液体導出部に接続された液体消費装置に供給する液体収容容器であって、
前記可撓性袋体と共に前記密閉室内に収容され、前記可撓性袋体の周囲の空き空間を埋めて該可撓性袋体の移動を規制する押さえ部材が、ガス透過性の低い材料により中空に形成されることを特徴とする液体収容容器により達成される。
しかも、押さえ部材は、ガス透過性の低い材料で中空に形成されるため、軽量化を図ると同時に、密閉室内で占有する体積分だけ、確実に可撓性袋体の周囲に残る空き空間の容積を低減させることができる。
このような構成の液体収容容器によれば、押さえ部材を更に軽量化できると同時に、押さえ部材に使用する樹脂材料を節約することができる。
前記シールフィルムが、前記押さえ本体の開放面を封止するフィルム材を兼ねていることが望ましい。
このような構成の液体収容容器によれば、中空構造の押さえ部材を容易に得ることができ、空気吹込み口を封止する封止部材も最小限の大きさで済む。
そこで、可撓性袋体の周囲を所定の加圧状態にするまでの所要時間を短縮して、液体消費装置の立ち上げ時間を短縮することができる。
また、可撓性袋体を所定圧の加圧状態にするまでに必要な密閉室への加圧流体の供給量が少なくて済むので、可撓性袋体を加圧するために液体消費装置に装備される加圧ポンプを小型化して、液体消費装置のコストダウンを図ることもできる。
図1は本発明の第1実施形態に係る液体収容容器の分解斜視図、図2は図1に示した液体収容容器において、ケース本体の開放面をシールフィルムで封止した状態の縦断面図、図3は図1に示した液体収容容器の組立て完了状態の縦断面図である。
具体的には、本実施形態のインクカートリッジ1は、インク(液体)を収容したインクパック(液体パック)3と、このインクパック3を収容してインクジェット式記録装置のカートリッジ装着部に着脱可能に装着されるカートリッジケース(容器ケース)5とから構成されている。
可撓性袋体7は、ガスバリア性を高めるために、ポリプロピレン、又はポリエチレン等の熱可塑性樹脂層にアルミニウム等の金属層を積層したラミネートフィルムにより形成したものである。この可撓性袋体7は、その両側部に高さ方向に伸縮するマチ部7aを形成して、多量のインクを収容し易くしている。
この押さえ部材17は、空き空間の形状に合わせた外郭形状に、ガス透過性の低い樹脂材料を形成して構成されている。
しかも、押さえ部材17の押さえ本体18は、ガス透過性の低い材料で中空に形成されるため、軽量化を図ると同時に、密閉室12内で占有する押さえ本体18とフィルム材19で構成された押さえ部材17の体積分だけ、確実に可撓性袋体7の周囲に残る空き空間の容積を低減させることができる。
尚、押さえ本体18を形成するガス透過性の低い材料とは、少なくともカートリッジケース5を形成している樹脂材料と略同等以上にガス透過性が低い樹脂材料である。
また、可撓性袋体7を所定圧の加圧状態にするまでに必要な密閉室12への加圧流体の供給量が少なくて済むので、可撓性袋体7を加圧するためにインクジェット式記録装置に装備される加圧ポンプを小型化して、インクジェット式記録装置のコストダウンを図ることもできる。
図4は、本発明の第2実施形態に係る液体収容容器の縦断面図である。
本第2実施形態のインクカートリッジ31では、密閉室12内に装填される中空構造の押さえ部材37が、樹脂材料のブロー成形により一体成形されている。本第2実施形態のインクカートリッジ31は、押さえ部材37をブロー成形により一体成形した点以外は、第1実施形態のインクカートリッジ1と同様の構成であるので、共通する構成部材については同符号を付すことにより説明を省略する。
この押さえ部材37は、空き空間の形状に合わせた外郭形状に、ガス透過性の低い樹脂材料でブロー成形された押さえ本体38と、該押さえ本体38の空気吹込み口39を気密に封止する封止部材とから構成されている。
上述のインクカートリッジ31によれば、押さえ部材37の押さえ本体38をブロー成形で形成することで、中空構造の押さえ部材37を容易に得ることができる。
例えば、密閉室12内の空き空間の形状に合わせた形状に、発泡スチロール等の発泡材で押さえ本体を成形し、その押さえ本体の外表面に、金属膜等のガス透過性の低い材料をコーティングすることで、低いガス透過性を確保するように構成しても良い。即ち、本発明における中空構造とは、発泡材のように発泡による気室によって部分的に中空に構成された構造も含むものである。
液体消費装置としては、液体収容容器が着脱可能に装着される容器装着部を備え、前記液体収容容器に貯留されている液体が装置に供給される各種の装置が該当し、具体例としては、例えば液晶ディスプレー等のカラーフィルタ製造に用いられる色材噴射ヘッドを備えた装置、有機ELディスプレー、面発光ディスプレー(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッドを備えた装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッドを備えた装置、精密ピペットとしての試料噴射ヘッドを備えた装置等が挙げられる。
Claims (2)
- 可撓性袋体内に収容した液体を外部に導出する液体導出部が設けられた液体パックと、前記可撓性袋体を密閉室に収容した容器ケースと、を備え、
前記密閉室内の可撓性袋体を前記密閉室に供給される加圧流体によって加圧することで、前記可撓性袋体内に収容されている液体を前記液体導出部に接続された液体消費装置に供給する液体収容容器であって、
前記可撓性袋体と共に前記密閉室内に収容され、前記可撓性袋体の周囲の空き空間を埋めて該可撓性袋体の移動を規制する押さえ部材が、前記容器ケースよりもガス透過性の低い材料により中空に形成されており、
前記押さえ部材は、樹脂成形により前記密閉室の外側を向いた一面が開放面となる中空構造に一体成形された押さえ本体と、該押さえ本体の開放面を気密に封止するフィルム材と、を備えることを特徴とする液体収容容器。 - 前記容器ケースは、樹脂成形により一面を開放面とした箱形に形成されたケース本体と、該ケース本体の開放面を封止して前記密閉室を区画形成するシールフィルムとを備え、 前記シールフィルムが、前記押さえ本体の開放面を封止するフィルム材を兼ねていることを特徴とする請求項1に記載の液体収容容器。
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