JP5776315B2 - 液体カートリッジ - Google Patents

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本発明は、液体を液体消費装置に供給する液体カートリッジに関する。
従来の液体消費装置の代表例としては、噴射ヘッドから液滴を噴射する液体噴射装置があり、この液体噴射装置の代表例としては、画像記録用のインクジェット式記録ヘッドを備えたインクジェット式記録装置がある。インクジェット式記録装置は、印刷時の騒音が比較的小さく、しかも小さなドットを高い密度で形成できるため、昨今においてはカラー印刷を含めた多くの印刷に使用されている。
インクジェット式記録装置で代表される液体消費装置に対する液体の供給方式としては、液体を貯留した液体カートリッジから液体消費装置に液体を供給する方式がある。このような液体カートリッジは、液体が消費された時点でユーザーが簡単にカートリッジを交換できるようにするために、液体消費装置に対して着脱可能に構成されるのが一般的である。
一般に、インクジェット式記録装置は、インク滴を吐出する記録ヘッドが搭載され記録媒体の記録面に沿って往復動するキャリッジを備えている。インクカートリッジから記録ヘッドへのインクの供給方式としては、キャリッジにインクカートリッジを装着し、記録ヘッドと共に往復動するインクカートリッジから記録ヘッドにインクを供給する方式(オンキャリッジ方式)がある。また、他の方式としては、インクカートリッジを往復動しないカートリッジ装着部に装着して、可撓性チューブ等で形成したインク流路を介して記録ヘッドへインクを供給する方式(オフキャリッジ方式)がある。更には、オフキャリッジ方式をより簡素化した方式として、インクカートリッジを記録装置の外部に配置し、当該インクカートリッジから記録ヘッドへ、可撓性チューブ等で形成したインク流路を介してインクを供給する方式(外部タンク方式)がある。
また、インクカートリッジには、インクが大気から隔離されていない大気開放型のインクカートリッジと、インクが大気から隔離されている密閉型のインクカートリッジとが存在する。
ところで、インクカートリッジの外装やインク収容部は、樹脂の成形部品や、フィルム(例えば、樹脂の単層フィルム、複数の樹脂層からなる多層フィルム、樹脂層と金属層による多層フィルム)を用いて構成されるのが一般的である。これらの部品は、インクを遮断する能力に優れていることは勿論であるが、必ずしも十分なガス遮断能力(ガスバリア性)を備えているとは限らない。よって、このような樹脂の成形部品やフィルムを透過して、外部から窒素や酸素がインク中に混入する可能性がある。
そして、インクカートリッジ内のインクに窒素や酸素を多く溶存している状態で印刷を実行すると、インク吐出時の圧力変化等によってインク中に気泡が発生することがある。このようにインク中に気泡が発生すると、気泡によるインク流路の閉塞等によって吐出不良が生じ、印刷品質の劣化が引き起こされる可能性がある。
上述した問題を解決するために、例えば特許文献1(特開2005−169851号公報)には、ガス透過性のある材料によって形成された減圧容器をインク袋の内部に設けて、インク中に混入した窒素や酸素を吸収するようにしたインクジェット記録用インク容器が提案されている(要約及び図4を参照)。
また、例えば特許文献2(特開2004−338157号公報)には、インク収容部の内部に設けた気体封入体に、十分なガスバリア性を持たせることが提案されている(段落[0041],[0042],[0049]、及び図1を参照)。
一方、インクジェット式記録装置に使用されるインクとして、熱や光によって硬化するタイプのインクが知られている。このような熱または光硬化性のインクのうち、ラジカル硬化型のインクは、一般的に、酸素によって硬化が阻害される性質を持つ。つまり、ラジカル硬化型のインクは、インク中の酸素が少ないほど、硬化しやすくなる。インクの硬化の問題は、インクカートリッジが長期に渡って使用されない状態におかれると、より深刻となる。
インクが硬化してしまうと、硬化したインクパーティクルによるインク流路の閉塞等によって吐出不良が生じ、印刷品質の劣化が引き起こされる虞がある。そして、このような問題は、インクとは異なる液体が収容されている液体カートリッジの場合にも、同様に発生する虞がある。
特開2005−169851号公報 特開2004−338157号公報 特開2009−83133号公報
上述の問題を踏まえ、本発明が解決しようとする課題は、液体カートリッジにおいて、液体中における気泡の発生を抑えつつ、液体の硬化反応を抑制することである。また、これによって、長期に渡って安定な状態で液体を保存できる液体カートリッジを提供することである。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例にかかる液体カートリッジは、外装ケースと、前記外装ケース内に外気から隔離された状態で設けられた液体収容部と、前記液体収容部内に収容された液体を液体消費装置に供給するための液体供給口と、を有する液体カートリッジであって、前記液体収容部の内部には、光または熱硬化性の液体を収容する第1領域と、酸素を含む気体を収容する第2領域とが設けられ、前記第1領域と、前記第2領域とが、ガス透過性部材を介して接していることを特徴とする。
かかる形態によれば、第2領域に収容された気体中の酸素が、ガス透過性部材を介して液体に侵入することで、液体収容部内に収容された液体の硬化反応を抑制することが可能となる。よって、液体を、長期に渡って安定した状態で保存することが可能となる。また、第1領域の液体と第2領域の気体は、ガス透過性部材によって隔てられているため、液体カートリッジに振動が加えられても、これらが混ざり合って泡立つようなことは無い。よって、液体内での気泡の発生を抑えることが可能となる。
[適用例2]上記適用例1にかかる液体カートリッジにおいて、前記第2領域は、前記ガス透過性部材に内包されるように設けられており、前記第1領域は、前記ガス透過性部材の外周を取り囲むように設けられていることが好ましい。
かかる形態によれば、第2領域と第1領域とを広い面積で接触させることが可能となるため、硬化反応をより効果的に抑制することが可能となる。また、ガス透過性部材からなる容器に酸素を含む気体を封入したものをインク収容部に配置するだけで、第1領域と第2領域とがガス透過性部材を介して接する構成を実現できるため、比較的容易に液体カートリッジを製造することが可能となる。
[適用例3]上記適用例2にかかる液体カートリッジにおいて、前記ガス透過性部材は、合成樹脂を主材料とした成形体によって構成されることが好ましい。
かかる形態によれば、ガス透過性部材を、剛性を備えた成形体とすることができるため、第2領域の容積を一意に決めることができる。すなわち、第1領域との容積比、成形材料のガス透過性の程度を考慮しつつ、最適な体積、表面積、厚みを持たせた成形体を設計することが可能となる。
[適用例4]上記適用例1にかかる液体カートリッジにおいて、前記第1領域は、前記ガス透過性部材に内包されるように設けられており、前記第2領域は、前記ガス透過性部材の外周を取り囲むように設けられており、前記第2領域は、前記液体収容部を外気から隔離する部材に内包されるように設けられており、前記ガス透過性部材は、前記液体収容部を外気から隔離する部材よりも、ガス透過性が高いことが好ましい。
通常、液体収容部を外気から隔離するための部材(例えばインク袋などに利用される多層フィルム)には、液体やガスバリア性の高い層(例えばアルミ層)を設けるなどして、液体の蒸発防止、ガスバリア性向上を図る。このように、液体やガスバリア性の高い層を設けたフィルムは、このような層が設けられていないフィルムに比べて、硬くて裂け易い。一方、上記適用例にかかる液体カートリッジでは、液体を取り囲むガス透過性部材には、ガス透過性が、液体収容部を外気から隔離する部材よりも高い素材(例えばアルミ層を含まない単層または多層フィルム、ポリエチレンの単層フィルムや、ポリエチレン層を含みアルミ層を含まない多層フィルム)が用いられる。つまり、比較的柔らかく、避けにくいフィルムが用いられる。さらに、その外側が、酸素を含む気体を収容した第2領域によって取り囲まれ、さらにその外側が、液体収容部を外気から隔離する部材によって取り囲まれる。よって、落下や振動などによって液体カートリッジに大きな衝撃が加わっても、液体収容部が破損して液体が外部に漏れ出す可能性を低減することが可能となる。結果として、液体カートリッジの耐衝撃性を向上させることが可能となる。
本発明の一実施形態によるインクカートリッジが装着されたインクジェット式記録装置を示した斜視図。 本発明の一実施形態によるインクカートリッジを示した分解斜視図であって、インクカートリッジの外装ケースを開放した状態を示した図。 本発明の一実施形態によるインクカートリッジを示した分解斜視図であって、インクカートリッジの外装ケースを開放し、インク導出部材、逆止弁部材、及び酸素収容容器を分解した状態を示した図。 本発明の一実施形態におけるインク導出部材、逆止弁部材、及び酸素収容容器を示した図であり、(a)、(b)はそれぞれ別の角度から見た斜視図、(c)、(d)はそれぞれ別の角度から見た分解斜視図。 本発明の一実施形態におけるインク収容部を模式的に示した図。 本発明の第1変形例におけるインク収容部を模式的に示した図。 本発明の第2変形例におけるインク収容部を模式的に示した図。
以下、本発明の液体カートリッジの一実施形態として、インクジェット式記録装置用のインクカートリッジについて、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態によるインクカートリッジ(液体カートリッジ)1がカートリッジ装着部101に装着されたインクジェット式記録装置100を示した斜視図である。この例においては6つのカートリッジ装着部101がインクジェット式記録装置100に設けられており、各カートリッジ装着部101はインクジェット式記録装置100の前面に開口している。また、6つのカートリッジ装着部101は同一水平面内に並置されており、6つのインクカートリッジ1は平置きして並置される。このインクジェット式記録装置100は、インクカートリッジ1を往復動しない装着部101に装着して、可撓性チューブで形成したインク流路を介して記録ヘッドへインクを供給する、オフキャリッジ方式の記録装置である。
図2に示したように、インクカートリッジ1は、インク容器2と外装ケース50とを備えている。外装ケース50は、一面が開口したケース本体50Aと、このケース本体50Aの開口を封止する蓋部材50Bとの組み合わせによって構成されている。外装ケース50の前壁には、インク導出部材4の先端部4b(インク供給口)が配置される開口55が形成されている。また、外装ケース50の側壁には、インクの種類、残量等の情報を記憶させる半導体記憶素子を搭載した回路基板51が設けられている。
インク容器2は、インクを内部に貯留するインク袋3と、インクをインク袋3から外部に送出するためのインク導出部材4と、インク袋3の内部に収容された酸素収容容器5と、を備えている。
インク袋3の内部には、光硬化型インクの一例としての紫外線硬化型のインクが収容されている。紫外線硬化型のインクは周知であるため、その材料に関する詳細な説明を省略する。例えば、特許文献3(特開2009−83133号公報)に挙げられたようなラジカル硬化型のインクを使用することが可能である。また、熱硬化性のインクを使用することも可能である。
インク袋3は、可撓性フィルムで形成されている。インク袋3の内部はインク収容部(液体収容部)として、インク袋3はインク収容部(液体収容部)を外気から隔離するための部材として機能する。インク袋3を構成する可撓性フィルムは、ガス透過性が低い材料で構成されている。可撓性フィルムは、好ましくは、アルミラミネートフィルム、シリカ蒸着フィルム、及びアルミナ蒸着フィルムのうちの少なくとも1種類のフィルムを有する単層フィルム又は積層フィルムによって構成されている。なお、このようなガス透過性が低い材料は、ガスバリア性だけでなく、液体バリア性にも優れている。よって、インクの蒸発をも効果的に防ぐことが可能である。
図3に示したように、インク導出部材4は、インク導出管4a、バネ6、バネ6によって付勢されたバネ座7、シール部材8、弁体9、逆止弁部材10の組み合わせによって構成されている。インク袋3内に収容されたインクは、先端部4bからインクジェット式記録装置に供給される。つまり、インク導出部材4の先端部4bは、インク供給口(液体供給口)として機能する。
インク導出管4aの先端部4b側の内部には、シール部材8と、バネ6で付勢されたバネ座7とが配置されている。未使用時においては、インクが外部に漏出しないように、インク導出管4aがバネ座7によって塞がれており、さらにその先端部の開口がフィルム40によって封止されている。
一方、インク導出管4aの先端部4bとは反対側の端部(基端部)側には、逆止弁部材10が取り付けられている。逆止弁部材10の内部には、弁体9が配置されており、インク導出管4aからインク袋3の方にインクが逆流するのを防いでいる。この逆止弁部材10は、インク導出管4aとは別体に形成され、インク導出管4aに熱カシメによって取り付けられる。
図4に示したように酸素収容容器5は、開口11を有する容器本体12と、容器本体12の開口11を閉塞する可撓性フィルム13と、を備える。酸素収容容器5の内部には、酸素を含む気体が収容されている。酸素収容容器5は、可撓性インク袋3の内部に収容される。また、酸素収容容器5は、インク導出部材4に固定される。
可撓性フィルム13は、熱溶着によって容器本体12の開口11の周囲に気密に貼付される。熱溶着を用いることにより、可撓性フィルム13によって容器本体12の開口11を確実に密閉することができる。
容器本体12は、合成樹脂を主材料とした成形体によって構成された、ガス透過性部材である。その材料は、好ましくは、ポリエチレンなど、インクとの化学反応を起こしにくく、かつ、適度なガス透過性を備えた熱可塑性樹脂である。
また、容器本体12は、全体的に丸みを帯びた形状となっている。容器本体12のインク導出部材4との接続部分の外形は、インク導出部材4の基端部の外形とほぼ同じである。また、容器本体12のインク導出部材4とは反対側の端部5aは、扁平状に形成されている。
容器本体12をこのような形状とすることにより、インクが消費されてインク袋3が潰れた際に、インク袋3が容器本体12の外面に密着し易くなる。よって、インクの消費により潰れたインク袋3が、インク導出部材4及び容器本体12の外面に十分に密着し、消費されずにインク袋3内に残留してしまうインクの量を少なくすることができる。
また、容器本体12の開口11の寸法は、インク導出部材4の基端部の開口の寸法よりも小さい。よって、インク供給部材4に対する酸素収容容器5の取り付けを支障なく行うことができる。また、インク導出部材4と酸素収容容器5の間に段差がなく、インクの消費により潰れたインク袋3がインク導出部材4及び容器本体12の外面に十分に密着し、消費されずにインク袋3内に残留してしまうインクの量を少なくすることができる。
また、酸素収容容器5の可撓性フィルム13は、酸素収容容器5のインク導出部材4に対向する部分に形成された開口11に貼着されている。よって、可撓性フィルム13を貼着するために必要となる平面状の貼着面を、酸素収容容器5とインク導出部材4との間に位置させて外面に出ないように覆い隠すことができる。これにより、インク容器2内のインクが消費されてインク袋3が潰れた際に、インク袋3の容器本体12の外面への密着が、平面状のフィルム貼着面によって阻害されることがない。よって、インクの消費により潰れたインク袋3がインク導出部材4及び容器本体12の外面に十分に密着し、消費されずにインク袋3内に残留してしまうインクの量を少なくすることができる。
インク導出部材4と酸素収容容器5は、一対の爪状突起15と、一対の係止孔16と、からなる固定手段14によって、接合されている。
爪状突起15は、逆止弁部材10と一体に形成されている。係止孔16は、容器本体12と一体に形成されている。
このように、爪状突起15と係止孔16とからなる固定手段を採用することにより、一対の爪状突起15を一対の係止孔16に押し込むだけで、酸素収容容器5をインク導出部材4に簡単に取り付けることができる。このため、製造コストを低減することができる。
次に、本実施形態のインク収容部の機能を、より詳細に説明する。本実施形態では、図5に模式的に示したとおり、インク袋3の内部にインクが収容されている。つまり、インク袋3の内部がインク収容部となっている。また、インクは、インク袋3によって外気から隔離されている。つまり、インク袋3は、インク収容部を外気から隔離するための部材となっている。
インク袋3の内部には、酸素収容容器5の容器本体12が収容されており、この内部に酸素を含む気体が収容されている。つまり、インク袋3の内部には、インクが収容される第1領域A1と、酸素を含む気体が収容される第2領域A2が設けられている。これらは、ガス透過性部材としての容器本体12を介して接している。
また、インク袋3の内部に収容されたインクは、先に説明したとおり、ラジカル硬化型のインクである。一般的に、ラジカル硬化型のインクは、酸素によって硬化が阻害される性質を持つ。つまり、ラジカル硬化型のインクは、インク中の酸素が少ないほど、硬化しやすくなる。インクの硬化の問題は、インクカートリッジが長期に渡って使用されない状態におかれると、より深刻となる。
しかしながら、本実施形態では、酸素収容容器5に収容された気体中の酸素が、容器本体12を介して少しずつインクに侵入する。よって、インク袋3に収容されたインクの硬化反応を抑制することが可能となる。よって、インクを、長期に渡って安定した状態で保存することが可能となる。また、第1領域A1のインクと第2領域A2の気体は、容器本体12によって隔てられている。よって、インクカートリッジに振動が加えられても、第1領域A1のインクと第2領域A2の気体が混ざり合って泡立つようなことは無い。よって、インク内での気泡の発生を抑えることが可能となる。
また、本実施形態では、酸素を含む気体が収容される第2領域A2が、酸素収容容器5の容器本体12に内包されるように設けられており、さらに、インクが収容される第1領域A1が、容器本体12の外周を取り囲むように設けられている。
よって、酸素とインクとを広い面積で接触させることが可能となり、インクの硬化反応をより効果的に抑制することが可能となる。また、酸素を含む気体を収容した酸素収容容器5をインク袋3の内部に配置するだけで、インク袋3の内部をガス透過性部材によって2つの領域に仕切る構成を実現できるため、比較的容易にインクカートリッジを製造することが可能となる。
また、本実施形態では、酸素収容容器5の容器本体12が、合成樹脂を主材料とした成形体によって構成されている。このような容器本体12は、剛性を備えた成形体であるため、酸素を含む気体を収容する第2領域A2の容積を一意に決めることができる。すなわち、インクが収容される第1領域A1との容積比、成形材料のガス透過性の程度を考慮しつつ、最適な体積、表面積、厚みを持たせた成形体を設計することが可能となる。
[変形例1]
図6は、上述した実施形態の、インク収容部の第1変形例を模式的に示したものである。インク収容部以外の部分については、上述した実施形態と同様に構成することが可能であるため、その詳細な説明を省略する。また、特に説明しない要素については、上述した実施形態と同じ構成あるいは同じ材料である。
上述した実施形態では、インクを収容する第1領域A1が、酸素を含む気体を収容する第2領域A2の外側に設けられていたが、図6の変形例では、逆に、インクを収容する第1領域A1が、酸素を含む気体を収容する第2領域A2の内側に設けられている。
この変形例において、インク袋30は、外袋30a及び内袋30bを備えた二重構造となっている。外袋30aと内袋30bの間には、酸素を含む気体が収容されている。内袋30bには、インクが収容されている。インク導出部材4Aの基端部は、内袋30bに挿入されている。
インク袋30の内部はインク収容部(液体収容部)として、インク袋30の外袋30aは、インク収容部(液体収容部)を外気から隔離するための部材として機能する。
外袋30aは、上述した実施形態のインク袋3と同じ材質の可撓性フィルムによって構成されている。外袋30aを構成する可撓性フィルムは、ガス透過性が低い材料で構成されている。
一方、内袋30bは、ガス透過性を備えた可撓性フィルム、すなわちガス透過性部材によって構成されている。つまり、内袋30bは、外袋30aよりもガス透過性が高い。このようなガス透過性を備えた可撓性フィルムは、アルミ層を含まない単層または多層フィルム、例えば、ポリエチレンの単層フィルムや、ポリエチレン層を含みアルミ層を含まない多層フィルムによって構成することができる。
先に説明したとおり、外袋30aを構成する可撓性フィルムには、液体やガスバリア性の高い層を設けている。このように、液体やガスバリア性に優れた層を含んだ可撓性フィルムは、このような層が設けられていないフィルムに比べて、硬くて裂け易い。一方、図6の変形例では、インクを取り囲む内袋30bには、液体やガスバリア性に優れた層が設けられていない。つまり、比較的柔らかく、避けにくいフィルムが用いられている。さらに、その外側が、酸素を含む気体を収容した第2領域A2によって取り囲まれ、さらにその外側が、外袋30aによって取り囲まれる。よって、落下や振動などによってインクカートリッジに大きな衝撃が加わっても、インク収容部が破損してインクが外部に漏れ出す可能性を低減することが可能となる。結果として、インクカートリッジの耐衝撃性を向上させることが可能となる。
また、この変形例では、外袋30aに収容された気体中の酸素が、内袋30bを介して少しずつインクに侵入する。よって、この変形例においても、先に説明した実施形態と同様、インク袋30に収容されたインクの硬化反応を抑制することが可能となる。よって、インクを、長期に渡って安定した状態で保存することが可能となる。また、第1領域のインクと第2領域の気体は、内袋30bによって隔てられている。よって、インクカートリッジに振動が加えられても、第1領域のインクと第2領域の気体が混ざり合って泡立つようなことは無い。よって、インク内での気泡の発生を抑えることが可能となる。
[変形例2]
図7は、上述した実施形態の、インク収容部の第2変形例を模式的に示したものである。インク収容部以外の部分については、上述した実施形態と同様に構成することが可能であるため、その詳細な説明を省略する。また、特に説明しない要素については、上述した実施形態と同じ構成あるいは同じ材料である。
上述した実施形態では、インクを収容する第1領域A1と酸素を含む気体を収容する第2領域A2のうち、一方が他方に内包されるような状態で設けられていたが、図10の変形例では、第1領域A1と第2領域A2とが隣接するように仕切られた状態で設けられている。
この変形例において、インク袋31の内部は、仕切り31aによって第1領域A1と第2領域A2に仕切られている。そして、第1領域A1にはインクが、第2領域には酸素を含む気体が収容されている。インク導出部材4Bの基端部は、第1領域A1に挿入されている。
インク袋31の内部はインク収容部(液体収容部)として、インク袋31は、インク収容部(液体収容部)を外気から隔離するための部材として機能する。
インク袋31は、上述した実施形態のインク袋3や、第1変形例のインク袋30の外袋30aと同じ材質の可撓性フィルムによって構成されている。つまり、インク袋31を構成する可撓性フィルムは、ガス透過性が低い材料で構成されている。
一方、仕切り31aは、上述した第1変形例のインク袋30の内袋30bと同じ材質の可撓性フィルムによって構成されている。つまり、仕切り31aは、ガス透過性を備えた可撓性フィルム、すなわちガス透過性部材によって構成されている。
また、この変形例では、第2領域に収容された酸素を含む気体が、仕切り31aを介して少しずつインクに侵入する。よって、この変形例においても、先に説明した実施形態や第1変形例と同様、インク袋31に収容されたインクの硬化反応を抑制することが可能となる。よって、インクを、長期に渡って安定した状態で保存することが可能となる。また、第1領域のインクと第2領域の酸素を含む気体は、仕切り31aによって隔てられている。よって、インクカートリッジに振動が加えられても、第1領域のインクと第2領域の気体が混ざり合って泡立つようなことは無い。よって、インク内での気泡の発生を抑えることが可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を脱しない範囲において、様々な態様で実施できることは勿論である。
例えば、上述した実施形態や変形例では、オフキャリッジ方式の記録装置に装着されるインクカートリッジ1について説明したが、本発明の液体容器は、オンキャリッジ方式や、外部タンク方式の記録装置にも応用することが可能である。
また、上述した実施形態や変形例では、紫外線硬化型のインクが収容されたインクカートリッジ1について説明したが、本発明は、紫外線以外の光硬化型のインクや、熱硬化型のインクが収容された液体容器にも適用することが可能である。
さらに、本発明の液体容器は、インク以外にも様々な液体への適用が可能である。例えば、本発明は、カラーフィルターの製造に用いられる色材、バイオチップ製造に用いられる生体有機物、精密ピペットとして用いられ試料となる液体、光通信素子等に用いられる微小レンズなどを形成するために噴射される紫外線硬化樹脂が収容された液体容器にも適用することが可能である。
1…インクカートリッジ、 2…インク容器、 3,30,31…インク袋、 30a…外袋、 30b…内袋、 31a…仕切り、 4,4A,4B…インク導出部材、 4a…インク導出管、 4b…先端部、 5…酸素収容容器、 5a…端部、 6…バネ、 7…バネ座、 8…シール部材、 9…弁体、 10…逆止弁部材、 11…開口 、12…容器本体、 13…可撓性フィルム、 14…固定手段、 15…爪状突起、 16…係止孔、 40…フィルム、 50…外装ケース、 50A…ケース本体、 50B…蓋部材、 51…回路基板、 55…開口、 100…インクジェット式記録装置、 101…カートリッジ装着部、 A1…第1領域、 A2…第2領域。

Claims (4)

  1. 外装ケースと、
    前記外装ケース内に外気から隔離された状態で設けられた液体収容部と、
    前記液体収容部内に収容された液体を液体消費装置に供給するための液体供給口と、を有する液体カートリッジであって、
    前記液体収容部の内部には、光または熱硬化性の液体を収容する第1領域と、酸素を含む気体を収容する第2領域とが設けられ、
    前記第1領域と、前記第2領域とが、ガス透過性部材を介して接しており、
    前記酸素が、前記第2領域から前記第1領域の液体に少しずつ侵入することを特徴とする液体カートリッジ。
  2. 請求項1に記載の液体カートリッジであって、
    前記第2領域は、前記ガス透過性部材に内包されるように設けられており、
    前記第1領域は、前記ガス透過性部材の外周を取り囲むように設けられていることを特徴とする液体カートリッジ。
  3. 請求項2に記載の液体カートリッジであって、
    前記ガス透過性部材は、合成樹脂を主材料とした成形体によって構成されることを特徴とする液体カートリッジ。
  4. 請求項1に記載の液体カートリッジであって、
    前記第1領域は、前記ガス透過性部材に内包されるように設けられており、
    前記第2領域は、前記ガス透過性部材の外周を取り囲むように設けられており、
    前記第2領域は、前記液体収容部を外気から隔離する部材に内包されるように設けられており、
    前記ガス透過性部材は、前記液体収容部を外気から隔離する部材よりも、ガス透過性が高いことを特徴とする液体カートリッジ。
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