JP2010240907A - 液体収容容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】液体噴射装置に装着する際、液体噴射装置の供給針がフィルムを押し破っても、供給針内に気泡が混入しないようにする。
【解決手段】ケース102が、空気流路132を備える。空気流路132は、一方の開口130が、リング状凸部106の内側であって、シールゴム108のシール線よりも下側にあり、他方の開口134が、ケース102の外壁にあるため、密閉空間118は、空気流路132を介して、大気と連通する。ケース102外壁側の開口134は、フィルム136が貼付されることにより、封止されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、インクジェットプリンターなどの液体噴射装置に装着される、インクカートリッジなどの液体収容容器に関するものである。
一般に、インクジェットプリンターは、インクを内部に収容したインクカートリッジを装着して、使用される。
図8は、従来におけるインクカートリッジの一例を示す断面図である。図8に示すように、インクカートリッジ50は、主として、ケース52と、シールゴム58と、弁60と、ばね62と、フィルム66,70と、を備えている。このうち、ケース52は、内部に、インク室53と、大気連通路64と、を備えており、外部には、インク導出口として、リング状凸部56が設けられている。インク室53には、インク54が収容されている。なお、図において、黒点で記載されている部分は、インク54が存在する部分を示している。大気連通路64は、インク室53から外部に向かって延びており、インク室53内を大気と連通させている。従って、図8に示すインクカートリッジ50は、開放系のインクカートリッジである。また、大気連通路64の連通口65には、フィルム70が貼付されており、外部へのインク漏れを防止している。
シールゴム58は、リング状凸部56の内側に配置されており、インク54が外部に流出しないよう、シールを施している。弁60は、シールゴム58の上部に、上下方向に摺動自在に配置されている。この弁60は、ばね62によって、シールゴム58に向かって付勢されることにより、インクカートリッジ50の未使用状態では、弁60の下面がシールゴム58に密着して、インク54が外部に流出しないようしている。フィルム66は、リング状凸部56の先端部に貼付されており、リング状凸部56の内側を密閉している。このように、フィルム66を密閉的に貼ることにより、未使用状態でのバリア性向上が図れると共に、外部からの異物の混入やシール不良の場合の外部へのインク漏れを防止することができる。
なお、この種のインクカートリッジとしては、例えば、下記の特許文献に記載のものなどが知られている。
特開2001−113723号公報 特開2000−33706号公報
従来におけるインクカートリッジ50では、上記したとおり、リング状凸部56の先端部には、フィルム66が密閉的に貼付されていたため、リング状凸部56の内側には、弁60、シールゴム58、リング状凸部56及びフィルム66によって囲まれ、空気によって満たされた密閉空間68が存在する。このため、図8に示すインクカートリッジ50をインクジェットプリンター(図示せず)に装着する場合には、以下に述べるような課題があった。
図9及び図10は、図8のインクカートリッジ装着時におけるインク導出口近傍の様子を示す断面図である。
図8に示すインクカートリッジ50をインクジェットプリンターに装着する場合、ユーザは、まず、図9に示すように、大気連通路64の連通口65を封止しているフィルム70を剥がす。これにより、インク室53は、大気連通路64を介して、大気と連通して、大気開放される。次に、ユーザは、インクカートリッジ50をインクジェットプリンターに装着する。このとき、図9に示すように、インクジェットプリンターに設けられた供給針72が、リング状凸部56の先端部に貼付されたフィルム66に当接し、そのフィルム66を押すことになるため、密閉空間68内に存在する空気は、これにより加圧される。なお、供給針72の先端部には、インク54を流通させるための連通穴74が設けられている。さらに、供給針72がフィルム66を押すと、ついには、図10に示すように、供給針72がフィルム66を押し破り、供給針72の先端部が密閉空間68内に進入する。このとき、加圧された密閉空間68内の空気が、供給針72の連通穴74を介して、供給針72の内部へ、気泡76として混入する。
その後、さらに、供給針72がシールゴム58を介して突き進み、弁60に当接すると、供給針72は、ばね62の付勢力に抗して、弁60を上方に押し上げる。これにより、弁60の下面がシールゴム58から離れるため、インク54が、弁60とシールゴム58との隙間を通って、供給針72の先端部の連通穴74から供給針72の内部に導入される。
この結果、先に供給針72内に混入された気泡76は、インクジェットプリンター内のインク流通経路(図示せず)を下流に向かって押し流され、インク流通経路の途中にあるフィルタ部(図示せず)に到達する。そして、このフィルタ部に多くの気泡が溜まると、その気泡によって、インク54の流れが阻害され、インクの圧力損失が大きくなり、印字不良などを起こす原因となる場合があった。
なお、以上のような課題は、インクジェットプリンターなどの印刷装置とインクカートリッジとの関係に限らず、一般に、液体を噴射する液体噴射装置と、その液体を収容し、その液体噴射装置に装着されることにより、その液体をその液体噴射装置に供給する液体収容容器とに共通する課題であった。
従って、本発明の目的は、上記した従来技術の課題を解決し、液体噴射装置に装着する際、液体噴射装置の供給針がフィルムを押し破っても、供給針内に気泡が混入しない液体収容容器を提供することにある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
液体噴射装置に装着される液体収容容器であって、前記液体噴射装置に供給すべき液体を収容する液体収容部と、前記液体収容部に収容された前記液体を前記液体噴射装置に導出するための液体導出口と、前記液体導出口内に配置され、前記液体導出口をシールするシール部と、前記液体導出口に固着され、前記インク導出口内において、前記シール部との間に密閉空間を生じさせるフィルムと、前記密閉空間と外部とを連通して、空気を流通させる空気流路と、前記空気流路を閉塞させることが可能な閉塞部と、を備える液体収容容器。
適用例1においては、液体収容容器を液体噴射装置に装着するに当たり、閉塞部において、空気流路の閉塞を解くことにより、密閉空間を空気流路を介して大気開放させることができる。従って、その後、液体噴射装置の備える供給針が、フィルムを押し破って、液体導出口に挿入されても、密閉空間内に存在する空気が加圧状態となることはないため、供給針内に気泡が混入することを防止できる。
[適用例2]
適用例1に記載の液体収容容器において、前記液体収容部と外部とを連通して、前記液体収容部を大気開放させるための大気連通路をさらに備え、前記空気流路と前記大気連通路とは、接続されていることを特徴とする液体収容容器。
このように構成することにより、液体収容部を大気開放させると同時に、密閉空間も大気開放させることができる。
[適用例3]
適用例1または適用例2に記載の液体収容容器において、前記閉塞部は、封止フィルムから成ることを特徴とする液体収容容器。
このように構成することにより、適用例3では、前記封止フィルムを剥ぐだけで、密閉空間を大気開放させることができる。
[適用例4]
適用例1または適用例2に記載の液体収容容器において、前記閉塞部は、前記液体収容容器が前記液体噴射装置に装着された際に、前記液体噴射装置の備える所定部材によって開放され得る大気開放弁から成ることを特徴とする液体収容容器。
このように、適用例4では、液体収容容器を液体噴射装置に装着することによって、大気開放弁が開放されるため、密閉空間を大気開放させることができる。
[適用例5]
適用例1ないし適用例4のうちの任意の1つに記載の液体収容容器において、前記液体収容容器は、容器部材の開放された部分に、蓋部材を溶着することによって構成されると共に、前記容器部材は、前記開放部分に、少なくとも、空気流路用溝を有し、前記空気流路は、前記開放部分に前記蓋部材を溶着する際、前記蓋部材で前記空気流路用溝を覆うことより形成されることを特徴とする液体収容容器。
こうすることより、空気流路を容易に形成することができる。
[適用例6]
適用例5に記載の液体収容容器において、前記容器部材は、前記開放部分に、さらに、液体収容部用凹部を有し、前記液体収容部は、前記開放部分に前記蓋部材を溶着する際、前記蓋部材で前記液体収容部用凹部を覆うことより形成されることを特徴とする液体収容容器。
こうすることより、液体収容部を形成すると同時に、空気流路形成することができる。
なお、本発明は、上記した液体収容容器などの装置発明の態様に限ることなく、液体導出方法などの方法発明としての態様で実現することも可能である。
本発明の第1の実施例としてのインクカートリッジの断面を示す断面図である。 本発明の第2の実施例としてのインクカートリッジの断面を示す断面図である。 本発明の第3の実施例としてのインクカートリッジの主要製造工程での様子を示す説明図である。 図3におけるA−A方向から見た断面を示す断面図である。 図3におけるB−B方向から見た断面を示す断面図である。 本発明の第4の実施例としてのインクカートリッジの断面を示す断面図である。 図6のインクカートリッジ装着時の連通口近傍の様子を示す断面図である。 従来におけるインクカートリッジの一例を示す断面図である。 図8のインクカートリッジ装着時におけるインク導出口近傍の様子を示す断面図である。 図8のインクカートリッジ装着時におけるインク導出口近傍の様子を示す断面図である。
A.第1の実施例:
図1は、本発明の第1の実施例としてのインクカートリッジの断面を示す断面図である。図1に示すように、本実施例におけるインクカートリッジ100は、開放系のインクカートリッジであり、主として、ケース102と、シールゴム108と、弁110と、ばね112と、フィルム116,120,136と、を備えている。このうち、ケース102は、図8に示したケース52と同様に、内部に、インク室103と、大気連通路114と、を備えているが、その他、さらに、空気流路132を備えている。また、外部には、図8に示したケース52と同様に、インク導出口として、リング状凸部106が設けられている。インク室103には、インク104が収容されている。なお、図において、黒点で記載されている部分は、インク104が存在する部分を示している。なお、大気連通路114、大気連通路114の連通口115に貼付されたフィルム120、シールゴム108、弁110、ばね112、リング状凸部106の先端部に貼付されたフィルム116の構成及び機能については、図8に示した大気連通路64、フィルム70、シールゴム58、弁60、ばね62、フィルム66と同じであるので、説明は省略する。
本実施例のインクカートリッジ100においても、リング状凸部106の先端部には、フィルム116が密閉的に貼付されていたため、リング状凸部106の内側には、弁110、シールゴム108、リング状凸部106及びフィルム116によって囲まれ、空気によって満たされた密閉空間118が存在する。
しかしながら、本実施例のインクカートリッジ100においては、上述したとおり、ケース102が、空気流路132を備えている。この空気流路132は、図1に示すように、一方の開口130が、リング状凸部106の内側であって、シールゴム108のシール線よりも下側にあり、他方の開口134が、ケース102の外壁にあるため、上記した密閉空間118は、この空気流路132を介して、大気と連通する。なお、ケース102外壁側の開口134は、フィルム136が貼付されることにより、封止されている。
なお、本実施例におけるインクカートリッジ100は、請求項における液体収容容器に、インク室103は、液体収容部に、インク導出口は、液体導出口に、シールゴム108,弁110及びばね112は、シール部に、フィルム116は、密閉空間を生じさせるフィルムに、フィルム136は、閉塞部もしくは封止フィルムに、それぞれ相当する。
本実施例のインクカートリッジ100をインクジェットプリンター(図示せず)に装着する場合、ユーザは、まず、大気連通路114の連通口115を封止しているフィルム120を剥がす他、空気流路132の開口134を封止しているフィルム136を剥がす。このように、開口134を封止しているフィルム136を剥がすことにより、上記した密閉空間118は、空気流路132を介して、大気開放されることになる。
次に、ユーザは、インクカートリッジ100をインクジェットプリンターに装着する。このとき、インクジェットプリンターに設けられた供給針(図示せず)が、リング状凸部106の先端部に貼付されたフィルム116に当接し、そのフィルム116を押すことになる。しかしながら、このように、フィルム116が供給針によって押されても、上記したとおり、インクカートリッジ100を装着する前に、フィルム136を剥がすことにより、密閉空間118は大気開放されているので、密閉空間118内に存在する空気が加圧状態となることはない。従って、さらに供給針が押し込まれ、ついには、供給針がフィルム116を押し破り、供給針の先端部が密閉空間118内に進入したとしても、加圧状態にない密閉空間118内の空気が、供給針の連通穴を介して、供給針の内部へ、気泡として混入することがない。
以上のように、本実施例においては、ケース102が空気流路132を備えており、インクカートリッジ100をインクジェットプリンターに装着する前に、開口134のフィルム136を剥がすことより、密閉空間118は空気流路132を介して大気開放される。従って、その後、インクカートリッジ100をインクジェットプリンターに装着する際に、インクジェットプリンターの供給針がフィルム116を押し破っても、気泡が供給針内に混入することを防止できる。
さて、本実施例においては、大気連通路114の連通口115と、空気流路132の開口134と、を封止するために、各々、別々のフィルム120,136を用いるようにしたが、連通口115及び開口134を、1枚の同じフィルムで封止するようにしてもよい。
B.第2の実施例:
上記した第1の実施例においては、大気連通路114の連通口115と、空気流路132の開口134と、を、各々、別々に設けるようにしたが、これらの開口を一つにまとめるようにしてもよい。そのような実施例について、図2を用いて説明する。
図2は、本発明の第2の実施例としてのインクカートリッジの断面を示す断面図である。本実施例のインクカートリッジ200は、基本的には、図1に示したインクカートリッジ100の構成と同じであるため、同じ構成要素には同じ符号を付し、それらについての説明は省略する。
図2に示すように、本実施例のインクカートリッジ200が、図1に示したインクカートリッジ100の構成と異なる点は、ケース202において、空気流路232の一端が、大気連通路114に接続されている点である。すなわち、この空気流路232は、図2に示すように、一方の開口230は、リング状凸部106の内側であって、シールゴム108のシール線よりも下側にあるものの、他端は、大気連通路114において、連通口115の近傍部分に接続されている。なお、連通口115は、フィルム120が貼付されることによって、封止されている。
そこで、本実施例のインクカートリッジ200をインクジェットプリンター(図示せず)に装着するに当たり、大気連通路114の連通口115を封止しているフィルム120を剥がすと、インク室103が、大気連通路114を介して、大気開放されると同時に、リング状凸部106内側の密閉空間118も、空気流路232を介して、大気開放されることになる。
こうして、本実施例においても、第1の実施例と同様に、インクカートリッジ200をインクジェットプリンターに装着する前に、密閉空間118を空気流路232を介して大気開放させることにより、装着する際に、インクジェットプリンターの供給針がフィルム116を押し破っても、気泡が供給針内に混入することを防止できる。
また、連通口115のフィルム120を剥がすだけで、インク室103と密閉空間118とを同時に大気開放させることができるので、ユーザの手間を省くことができる。
C.第3の実施例:
上記した2つの実施例では、インクカートリッジの製造の仕方については、特に言及をしなかったが、枡型ケースにフィルムを熱溶着することにより、インクカートリッジを製造する実施例について、以下説明する。
図3は、本発明の第3の実施例としてのインクカートリッジの主要製造工程での様子を示す説明図であり、図4は、図3におけるA−A方向から見た断面を示す断面図であり、図5は、図3におけるB−B方向から見た断面を示す断面図である。これら図において、矢印x,y,zは、座標軸を表している。
本実施例のインクカートリッジ300は、基本的には、図2に示したインクカートリッジ200の構成と同じであるため、同じ構成要素には同じ符号を付し、それらについての説明は省略する。
本実施例において、インクカートリッジ300を製造する場合、金型により成型されたケース302を用意する。このケース302は、図3に示すように、z軸方向(紙面に垂直な方向)において、一方の面(紙面に対し手前側の面)が開放されており、枡形を成している。枡形を成したケース302の縁の部分には、図3〜図5に示すように、y軸方向に沿って延びる大気連通路用溝314と、x軸方向に沿って延びる空気流路用溝334と、がそれぞれ形成されている。空気流路用溝334の一端は、リング状凸部106近傍で直角に折れ曲がり、y軸方向に沿って延びている。リング状凸部106には、内側と外側とを連通する連通孔330が設けられており、y軸方向に延びた空気流路用溝334の一端は、その連通孔330に接続されている。また、大気連通路用溝314の一端は、インク室用凹部303に接続されている。x方向に延びる空気流路用溝334の他端は、y方向に延びる大気連通路用溝314の他端と接続されている。そして、その接続点と、ケース302の外壁に設けられた連通口315と、の間には、ケース302内を貫く貫通孔337が設けられている。この貫通孔337は、上記接続点から、z軸方向に沿った後、直角に折れ曲がり、y軸方向に沿って延び、連通口315に至っている。
次に、こうして用意されたケース302の開放面上に、図3〜図5に示すように、フィルム340を載置して、空気流路用溝334,大気連通路用溝314及びインク室用凹部303をフィルム340よって覆う。その後、熱溶着によって、フィルム340をケース302に溶着させ、開放面を封止する。この結果、空気流路用溝334,大気連通路用溝314及びインク室用凹部303は、それぞれ、閉空間となり、空気流路、大気連通路及びインク室がそれぞれ形成される。
従って、本実施例におけるケース302は、請求項における容器部材に、開放面は、開放部分に、フィルム340は、蓋部材に、インク室用凹部303は、液体収容部用凹部に、それぞれ相当する。
なお、ケース302の材質として、例えば、ポリプロピレンを用いた場合は、フィルム340として、ポリプロピレンから成る層と、ポリエステルまたはナイロンから成る層と、を有するフィルムを用いることが好ましい。この場合、フィルム340は、ポリプロピレン層をケース302側にして、ケース302の開放面上に載置するようにする。こうすることにより、ケース302とフィルム340の接触面は、同材料となるため、適正に溶着させることができる。また、ポリエステルまたはナイロン層は、ポリエステルより、融点が高いため、熱溶着の際、溶けることはない。
以上のように、本実施例においては、ケース302の開放面に、フィルム340を載置して溶着させることによって、空気流路、大気連通路及びインク室を一度に形成することができる。
D.第4の実施例:
上記した第2の実施例では、空気流路232及び大気連通路114の連通口115を封止するために、フィルム120を用いるようにしていたが、このようなフィルムに代えて、大気開放弁を用いるようにしてもよい。そのような大気開放弁を用いた実施例について、以下説明する。
図6は、本発明の第4の実施例としてのインクカートリッジを示す断面図である。本実施例のインクカートリッジ400は、基本的には、図2に示したインクカートリッジ200の構成と同じであるため、同じ構成要素には同じ符号を付し、それらについての説明は省略する。
図6に示すように、本実施例のインクカートリッジ400が、図2に示したインクカートリッジ200の構成と異なる点は、ケース402において、連通口115の近傍に、大気開放弁410を設けた点である。大気開放弁410は、連通口115の上部に、上下方向に摺動自在に配置されている。この大気開放弁410は、ばね412によって、連通口115の方に向かって付勢されることにより、インクカートリッジ400の未使用状態では、大気開放弁410の下面が連通口115を塞いでいる。従って、この状態では、空気流路232は大気と連通しておらず、また、大気連通路114も大気と連通していない。
図7は、図6のインクカートリッジ装着時の連通口近傍の様子を示す断面図である。
本実施例のインクカートリッジ400をインクジェットプリンター500に装着する場合、ユーザは、インクカートリッジ400をそのままインクジェットプリンター500に装着する。このとき、図7に示すように、まず、インクジェットプリンター500に設けられた突起580が、インクカートリッジ400の連通口115から進入し、大気開放弁410に当接すると、突起580は、ばね412の付勢力に抗して、大気開放弁410を上方に押し上げる。これにより、大気開放弁410の下面が連通口115の上方の面から離れるため、空気流路232及び大気連通路114が大気と連通し、リング状凸部106内側の密閉空間118も、空気流路232を介して、大気開放されると共に、インク室103が、大気連通路114を介して、大気開放される。
その後、図7に示すように、インクジェットプリンター500に設けられた供給針572が、リング状凸部106の先端部に貼付されたフィルム116に当接し、押し破り、供給針572の先端部が密閉空間118内に進入する。しかし、密閉空間118は、上述したとおり、大気開放されており、加圧状態にないため、密閉空間118内の空気が、供給針572の内部へ、気泡として混入することはない。
このように、本実施例において、インクジェットプリンター500に設けられた突起580の高さは、供給針572がフィルム116を押し破る前に、突起580が大気開放弁410を開き得るような高さに設定されている。
こうして、本実施例においては、インクカートリッジ400をインクジェットプリンター500に装着する当たり、インクジェットプリンター500の供給針572がフィルム116を押し破る前に、大気開放弁410が開いて、密閉空間118を空気流路232を介して大気開放させることにより、その後、供給針572がフィルム116を押し破っても、気泡が供給針内に混入することを防止できる。
また、インクカートリッジ400をインクジェットプリンター500に装着するだけで、インク室103と密閉空間118とを同時に大気開放させることができるので、ユーザの手間を省くことができる。
E.変形例:
なお、本発明は上記した実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様にて実施することが可能である。
上記した実施例では、本発明を、開放系のインクカートリッジに適用したが、本発明は、これに限定されるものではなく、密閉系(インクパックタイプ)のインクカートリッジに適用するようにしてもよい。
上記した第3の実施例では、フィルム340によって、空気流路用溝334,大気連通路用溝314及びインク室用凹部303を共に覆うようにしたが、空気流路用溝334及びインク室用凹部303のみを覆うようにしてもよいし、空気流路用溝334及び大気連通路用溝314のみを覆うようにしてよいし、空気流路用溝334のみを覆うようにしてもよい。
上記した第3の実施例では、ケース302の開放面上に、フィルム340を溶着させていたが、フィルム340に代えて、樹脂板を溶着させるようにしてもよい。その場合、熱溶着に代えて、振動溶着によって溶着させるようにしてもよい。
上記した第4の実施例では、第2の実施例の構成に、大気開放弁を適用した場合について説明したが、大気開放弁は、第1の実施例の構成においても、空気流路132の開口134,大気連通路114の連通口115のうち、一方または両方に適用するようにしてもよい。
上記した実施例では、液体噴射装置としてインクジェットプリンターを、液体収容容器としてインクカートリッジを、それぞれ、用いる場合について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、インク以外の他の液体を噴射したり吐出したりする液体噴射装置および当該液体噴射装置に液体を供給する液体収容容器を採用するようにしてもよい。ここでいう液体は、溶媒に機能材料の粒子が分散されている液状体、ジェル状のような流状体を含む。例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルタの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散または溶解のかたちで含む液体を噴射する液体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置、および、これらの液体噴射装置に液体を供給する液体収容容器を採用してもよい。
50…インクカートリッジ
52…ケース
53…インク室
54…インク
56…リング状凸部
58…シールゴム
60…弁
62…ばね
64…大気連通路
65…連通口
66,70…フィルム
68…密閉空間
70…フィルム
72…供給針
74…連通穴
76…気泡
100…インクカートリッジ
102…ケース
103…インク室
104…インク
106…リング状凸部
108…シールゴム
110…弁
112…ばね
114…大気連通路
115…連通口
116,120,136,340…フィルム
118…密閉空間
130…開口
132…空気流路
134…開口
200…インクカートリッジ
202…ケース
230…開口
232…空気流路
300…インクカートリッジ
302…ケース
303…インク室用凹部
314…大気連通路用溝
315…連通口
330…連通孔
334…空気流路用溝
337…貫通孔
340…フィルム
400…インクカートリッジ
402…ケース
410…大気開放弁
412…ばね
500…インクジェットプリンター
572…供給針
580…突起

Claims (6)

  1. 液体噴射装置に装着される液体収容容器であって、
    前記液体噴射装置に供給すべき液体を収容する液体収容部と、
    前記液体収容部に収容された前記液体を前記液体噴射装置に導出するための液体導出口と、
    前記液体導出口内に配置され、前記液体導出口をシールするシール部と、
    前記液体導出口に固着され、前記インク導出口内において、前記シール部との間に密閉空間を生じさせるフィルムと、
    前記密閉空間と外部とを連通して、空気を流通させる空気流路と、
    前記空気流路を閉塞させることが可能な閉塞部と、
    を備える液体収容容器。
  2. 請求項1に記載の液体収容容器において、
    前記液体収容部と外部とを連通して、前記液体収容部を大気開放させるための大気連通路をさらに備え、
    前記空気流路と前記大気連通路とは、接続されていることを特徴とする液体収容容器。
  3. 請求項1または請求項2に記載の液体収容容器において、
    前記閉塞部は、封止フィルムから成ることを特徴とする液体収容容器。
  4. 請求項1または請求項2に記載の液体収容容器において、
    前記閉塞部は、前記液体収容容器が前記液体噴射装置に装着された際に、前記液体噴射装置の備える所定部材によって開放され得る大気開放弁から成ることを特徴とする液体収容容器。
  5. 請求項1ないし請求項4のうちの任意の1つに記載の液体収容容器において、
    前記液体収容容器は、容器部材の開放された部分に、蓋部材を溶着することによって構成されると共に、
    前記容器部材は、前記開放部分に、少なくとも、空気流路用溝を有し、
    前記空気流路は、前記開放部分に前記蓋部材を溶着する際、前記蓋部材で前記空気流路用溝を覆うことより形成されることを特徴とする液体収容容器。
  6. 請求項5に記載の液体収容容器において、
    前記容器部材は、前記開放部分に、さらに、液体収容部用凹部を有し、
    前記液体収容部は、前記開放部分に前記蓋部材を溶着する際、前記蓋部材で前記液体収容部用凹部を覆うことより形成されることを特徴とする液体収容容器。
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