JP2004117730A - 光通信モジュールおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来に比べて部品点数の削減および組立時の工数の削減を図れる光通信モジュールおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】パッケージの一部を構成する合成樹脂製の基板10にはパッケージへ導入される光ファイバに光結合するコア部12が埋設されている。基板10は、一表面に収納凹所10aが形成されており、収納凹所10aの内底面に、多層膜フィルタ31、受信用フォトダイオード32、送信用レーザダイオード33、モニタ用フォトダイオード34それぞれが位置決めされる4つの位置決め部たる位置決め凹部10c,10d,10e,10fが形成されており、コア部12に対して容易に光結合することができる。また、基板10は、収納凹所10aの内底面上に、各電気集積回路素子35,36などが配設されるとともに、複数の電気回路パターン16が形成されている。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光通信に用いる光通信モジュールおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、光導波路および電気回路を備えた光通信モジュールにおいては、光導波路および光学部品の位置精度を確保するために、光導波路および光学部品を電気回路の構成部品やパッケージとは別部品として、プレーナ光波回路(PlanarLightwave Circuit :PLC)を形成したシリコン基板などの基板上に形成したり配置している(例えば、特許文献1〜4参照)。
【0003】
特許文献1に開示されている光通信モジュールは、図11に示すように、光半導体素子70がPLCを形成した基板80上に配置され、当該基板80がパッケージ90内に収納されている。同様に、特許文献2に開示されている光通信モジュールは、図12に示すように、光半導体素子であるレーザダイオード71がPLCを形成した基板(シリコン基板)80上に配置され、当該基板80がパッケージ90内に収納されている。また、特許文献3に開示されている光通信モジュールは、図13に示すように、光半導体素子72〜74がPLCを形成した基板80上に配置され、当該基板80がパッケージ90内に収納されている。また、特許文献4に開示されている光通信モジュールは、図14に示すように、それぞれ光半導体素子であるレーザダイオード75およびフォトダイオード76,77がPLCを形成した基板80上に配置され、当該基板80がパッケージ90内に収納されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−274121号公報(第4頁−第5頁、図1〜図3)
【特許文献2】
特開平11−176966号公報(第4頁−第5頁、図1、図2)
【特許文献3】
特開2001−305364号公報(第3頁、図1、図2)
【特許文献4】
特開2002−94170号公報(第4頁−第5頁、図1、図2)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記各従来構成の光通信モジュールでは、光半導体素子をシリコン基板などの比較的高価な基板80上に配置し当該基板80とは別部品のパッケージ90内に収納しているので、部品点数が多く、光接続や電気接続を行う組立時に工数が多くなるという不具合があった。
【0006】
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、従来に比べて部品点数の削減および組立時の工数の削減を図れる光通信モジュールおよびその製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、外部の光ファイバに光結合し光回路を形成するコア部が埋設されパッケージの一部を構成する合成樹脂製の基板と、基板の一表面側に設けられ光回路に光結合する光半導体素子と、光半導体素子と協働する電気集積回路素子とを備え、前記基板には、光半導体素子と電気集積回路素子とを電気的に接続する電気回路パターンが形成されるとともに、光半導体素子を位置決めする位置決め部が形成されてなることを特徴とするものであり、コア部と光半導体素子と電気回路パターンとがパッケージの一部を構成する基板に配置されているので、従来のようにプレーナ光波回路(PLC)が形成され光半導体素子が配置されたシリコン基板などの基板とパッケージとが別部品である場合に比べて部品点数を削減できて低コスト化を図れ、また、光半導体素子を位置決めする位置決め部が基板に形成されているので、組立時に位置合わせが必要となる工程が簡単になる。なお、請求項1における光半導体素子は、発光ダイオード、レーザダイオード(半導体レーザ)のような発光素子、フォトダイオードのような受光素子を含む概念である。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記光半導体素子および前記電気集積回路素子および前記電気回路パターンを覆うように前記基板に気密的に固着されたカバーと、前記基板の側面に設けられ前記電気集積回路素子に電気的に接続された外部接続端子とを備えているので、前記パッケージ内への塵や埃などの異物の侵入を防止することができ、光通信モジュールの信頼性が向上する。
【0009】
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記カバーは、前記基板との対向面に前記電気集積回路素子が配置されるとともに、前記電気集積回路素子と前記光半導体素子とを電気的に接続する電気回路パターンの一部が形成されているので、前記基板の厚み方向に直交する面内における前記パッケージの小型化が可能となる。また、前記カバーに配置された前記電気集積回路素子を前記光半導体素子に隣接して前記基板上に配置する場合に比べて、前記電気集積回路素子と前記光半導体素子との間で前記基板を通じて伝わる熱を少なくでき、互いの熱によるそれぞれの動作特性への影響を少なくすることができる。
【0010】
請求項4の発明は、請求項3の発明において、前記カバーと前記基板とが凹凸嵌合し、前記カバーと前記基板との互いの合わせ面に前記電気回路パターンが延設されているので、前記カバーに配置された前記電気集積回路素子と前記基板に配置された光半導体素子との間の電気的な接続の信頼性が向上するとともに、前記パッケージの気密性のアップによる信頼性の向上が図れる。
【0011】
請求項5の発明は、請求項2または請求項3の発明において、前記基板と前記カバーとで前記パッケージが構成され、前記パッケージの外面側に放熱板が設けられているので、放熱性を高めることができ、前記各素子の発熱による前記基板の変形を防止することができるから、光結合部の位置ずれが生じるのを防止できて光結合効率の低下を抑制できるとともに光回路での伝送損失の増加を抑制することができ、さらに前記各素子の特性変動を抑制することができる。
【0012】
請求項6の発明は、請求項2または請求項3の発明において、前記基板と前記カバーとで前記パッケージが構成され、前記パッケージの外面に被着され前記外部接続端子と電気的に接続された金属膜を備えているので、金属膜がシールド膜としての機能と遮光膜としての機能とを有することとなり、シールド効果による高周波ノイズの防止と遮光効果による前記各素子の誤動作防止を図ることができる。
【0013】
請求項7の発明は、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の光通信モジュールの製造方法であって、前記基板を形成するにあたって、キャリア基板の一面側にフォトレジストを塗布してパターニングする過程を複数回繰り返すことで前記コア部のコア材料の注入溝および前記位置決め部が一表面側に形成され光導波路の下部クラッド層を兼ねる合成樹脂製のベースのマスタ型を形成する工程と、前記マスタ型を電気めっきにより転写して金型を形成する工程と、当該金型を用いてベースを成形する工程と、ベースにおける注入溝にベースよりも屈折率の高い前記コア材料を注入して前記コア部を形成する工程と、前記コア部よりも屈折率の低い合成樹脂からなり前記コア部を覆う上部クラッド層をベースの前記一表面側に形成する工程と、上部クラッド層を形成した後で前記電気回路パターンを形成する工程とを備えることを特徴とし、従来に比べて部品点数の削減および組立時の工数の削減を図れる光通信モジュールを提供することができる。また、前記マスタ型を電気めっきにより転写して形成した金型を利用することで量産化対応による低コスト化が可能となる。
【0014】
請求項8の発明は、請求項7の発明において、前記電気回路パターンを形成する工程では、前記基板の前記一表面に導電性薄膜を形成する過程と、導電性薄膜のうち前記電気回路パターンに対応した部分と周辺の不要部分との境界領域へレーザビームを照射して縁切りする過程と、導電性薄膜のうち前記電気回路パターンに対応した部分にめっきを施す過程と、導電性薄膜のうち不要部分を除去する過程とを有するので、前記位置決め部を有する前記基板の前記一表面側に精度良く電気回路パターンを形成することができる。また、導電性薄膜の不要部分全体にレーザビームを照射する場合に比べてレーザビームの照射時間を短縮することができて生産性を向上でき、しかもめっき材料の無駄が少なくなって低コスト化を図れる。
【0015】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
本実施形態の光通信モジュールは、図2に示すように、光回路を形成するコア部12が埋設された合成樹脂製の基板10と、基板10の一表面側(図2における上面側)に固着される合成樹脂製のカバー20とで構成されるパッケージ1を備えており、基板10の側面に複数本の外部接続端子17(図1参照)が設けられている。また、パッケージ1は、外部から導入されコア部12に光結合する2本の光ファイバ2(図2には1本しか図示されていない)を保持している。ここにおいて、パッケージ1は、基板10の上記一表面に、各光ファイバ2のそれぞれの被覆3を剥いだ端部を位置決めする2つの位置決め溝14a,14b(図1参照)と、各位置決め溝14a,14bに連通し光ファイバ2を当該光ファイバ2の被覆3を含めて固定する固定溝15a,15b(図1参照)とが形成されている。なお、固定溝15a,15bは、位置決め溝14a,14bよりも深さ寸法および幅寸法が大きく設定されており、各固定溝15a,15bの内底面には、カバー20における対向面から突設された突起28とともに光ファイバ2の被覆3を保持する保持突起18が突設されている。ここに、各光ファイバ2はパッケージ1に対して接着剤で接着してもよい。
【0016】
コア部12は、図1に示すように、上述の各光ファイバ2およびパッケージ1内に収納された受信用のフォトダイオード(以下、受信用フォトダイオードと称す)32およびパッケージ1内に収納され受信用フォトダイオード32と離間して配置された送信用のレーザダイオード(以下、送信用レーザダイオードと称す)33それぞれに光結合する平面形状に形成されている。また、コア部12の途中には所定の透過特性を有する多層膜フィルタ31が挿入されている。ここにおいて、多層膜フィルタ31の透過特性は、第1の規定波長(本実施形態では、1.31μm)の光信号を選択的に透過させ且つ第2の規定波長(本実施形態では、1.55μm)の光信号を反射するように設定されており、基板10の上記一表面に形成された位置決め溝14aにより位置決めされた光ファイバ2からコア部12へ入射した光は多層膜フィルタ31へ導かれる。
【0017】
しかして、本実施形態の光通信モジュールでは、位置決め溝14aにより位置決めされた光ファイバ2からコア部12へ入射された第1の規定波長の光信号は多層膜フィルタ31を透過して受信用フォトダイオード32へ導かれて受信用フォトダイオード32にて電気信号に変換され、また、コア部12へ入射された第2の規定波長の光信号は多層膜フィルタ31にて反射され位置決め溝14bにより位置決めされた光ファイバ2へ導かれる。
【0018】
ここにおいて、受信用フォトダイオード32から出力される電気信号は、パッケージ1内に収納された電気集積回路素子35と電子部品37とで構成される第1の信号処理回路にて増幅され、第1の信号処理回路から出力される信号は外部接続端子17を通して外部機器(図示せず)へ取り出すことができる。また、送信用レーザダイオード33は、パッケージ1内に収納された電気集積回路素子36と電子部品38とで構成される第2の信号処理回路から与えられる電気信号にて発振して光信号を送信する。送信用レーザダイオード33から出力されコア部12へ入射した光信号は多層膜フィルタ31を透過し位置決め溝14aに位置決めされている光ファイバ2を通して送信される。第2の信号処理回路は、外部接続端子17を通して外部機器から受信した制御信号を上記電気信号に変換して送信用レーザダイオード33へ与えるように構成されている。なお、パッケージ1内には、送信用レーザダイオード33の出力などを監視するモニタ用のフォトダイオード(以下、モニタ用フォトダイオードと称す)34も収納されている。また、本実施形態では、受信用フォトダイオード32、送信用レーザダイオード33およびモニタ用フォトダイオード34それぞれが光半導体素子を構成しており、電気集積回路素子35,36が光半導体素子と協働する電気集積回路素子を構成している。
【0019】
ところで、基板10は、上記一表面に収納凹所10aが形成されており、収納凹所10aの内底面に、多層膜フィルタ31、受信用フォトダイオード32、送信用レーザダイオード33、モニタ用フォトダイオード34それぞれが位置決めされる4つの位置決め凹部10c,10d,10e,10fが形成されており、コア部12に対して容易に光結合(光接続)することができるようになっている。すなわち、多層膜フィルタ31は、位置決め凹部10cに図2の上方から挿入することで基板10およびコア部12に対して位置決めされてコア部12と光結合可能となる。同様に、受信用フォトダイオード32は、位置決め凹部10dに図2の上方から挿入することで基板10およびコア部12に対して位置決めされてコア部12と光結合可能となり、送信用レーザダイオード33は、位置決め凹部10eに図2の上方から挿入することで基板10およびコア部12に対して位置決めされてコア部12と光結合可能となり、モニタ用フォトダイオード34は、位置決め凹部10fに図2の上方から挿入することで基板10に対して位置決めされることになる。なお、本実施形態では、位置決め凹部10d〜10fそれぞれが光半導体素子を位置決めする位置決め部を構成しているが、各位置決め部は、凹部と凸部との少なくとも一方により光半導体素子を位置決めできる形状に形成すればよい。
【0020】
また、基板10は、上記収納凹所10aの内底面上に、上述の各電気集積回路素子35,36や電子部品37,38などが配設されるとともに、複数の電気回路パターン16が形成されており、受信用フォトダイオード32と電気集積回路素子35とは電気回路パターン16を介して電気的に接続され、送信用レーザダイオード33と電気集積回路素子36とは別の電気回路パターン16を介して電気的に接続されている。また、上記各信号処理回路と外部接続端子17との間も電気回路パターン16を介して電気的に接続されている。
【0021】
上述のカバー20は、上記各光半導体素子および電気集積回路素子35,36および電気回路パターン16を覆うように基板10に気密的に固着されている。ここに、カバー20は基板10の収納凹所10aと対応する部位に凹所20aが形成されている。したがって、カバー20における凹所20aの周壁20bと、基板10における収納凹所10aの周壁10bとの互いの先端面が合わせ面となっており、両合わせ面が図示しない接着剤を介して固着されている。
【0022】
しかして、本実施形態の光通信モジュールでは、コア部12と光半導体素子(受信用フォトダイオード32、送信用レーザダイオード33、モニタ用フォトダイオード34)と電気回路パターン16とがパッケージ1の一部を構成する基板10に配置されているので、図11〜図14に示した各従来構成のようにプレーナ光波回路(PLC)が形成され光半導体素子が配置されたシリコン基板などの基板80とパッケージ90とが別部品である場合に比べて部品点数を削減できて低コスト化を図れ、また、多層膜フィルタ31を位置決めする位置決め凹部10cおよび各光半導体素子それぞれを位置決めする位置決め凹部10d〜10fが基板10に形成されているので、組立時に位置合わせが必要となる工程が簡単になる。また、基板10が熱の影響により収縮したり膨張したりしてもコア部12とコア部12に光結合している各光半導体素子との光相対的な位置精度が保たれるので、周囲温度の変化やパッケージ1内の部品の発熱に起因した温度変動の影響による光結合効率の低下を抑制することができる。
【0023】
なお、基板10においてコア部12を除いた大部分はコア部12に比べて屈折率の低い合成樹脂により形成されている。また、カバー20の材料としては、基板10と同じ合成樹脂を用いることが好ましく、基板10と同じ合成樹脂を採用することにより、温度変動に起因して基板10の周壁10bとカバー20の周壁20bとの互いの先端面の間に隙間が生じるのを防止することができ、パッケージ1内への塵や埃などの異物の侵入を防止することができ、光通信モジュールの信頼性が向上する。また、各光半導体素子はボンディングワイヤW(図2参照)を介して電気回路パターン16と電気的に接続されている。
【0024】
(実施形態2)
本実施形態の光通信モジュールの基本構成は実施形態1と略同じであって、図3に示すように、実施形態1にて説明した電気集積回路素子36がカバー20における凹所20aの内底面に配置され、凹所20aの内底面に形成された電気回路パターン16を介して送信用レーザダイオード33(図1参照)と電気的に接続されている点などが相違する。ここにおいて、基板10およびカバー20それぞれに形成された電気回路パターン16において外部接続端子17に接続される電気回路パターン16は基板10とカバー20との合わせ面(各周壁10b,20bそれぞれの先端面)まで延設されている(つまり、電気回路パターン16は立体配線されている)。なお、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0025】
しかして、本実施形態の光通信モジュールでは、カバー20における基板10との対向面に、電気集積回路素子36が配置されるとともに、電気集積回路素子36と送信用レーザダイオード33とを電気的に接続する電気回路パターン16の一部が形成されているので、基板10の厚み方向(図3の上下方向)に直交する面内におけるパッケージ1の小型化が可能となる。また、カバー29に配置された電気集積回路素子36を光半導体素子に隣接して基板10上に配置する場合に比べて、電気集積回路素子36と光半導体素子との間で基板10を通じて伝わる熱を少なくでき、互いの熱によるそれぞれの動作特性への影響を少なくすることができる。
【0026】
以下、本実施形態の光通信モジュールの基本となる製造方法について図4〜図7を参照しながら説明する。
【0027】
まず、シリコン基板からなるキャリア基板40の一表面上にスピンコート法などによりフォトレジストを塗布して第1のレジスト層41を形成することによって、図4(a)に示す構造が得られる。なお、第1のレジスト層41の厚みを面内で均一にするためには、キャリア基板40として、表面が平滑で表面粗さが小さく、且つ熱や吸湿に起因した寸法変化の小さな基板を用いることが望ましいので、本実施形態では、キャリア基板40としてシリコン基板を用いている。
【0028】
続いて、リソグラフィ技術(露光および現像)により、コア部12の形成予定領域に対応する部位に溝42が形成されるとともに、各位置決め溝14a,14bおよび各位置決め凹部10c〜10fに対応する部位ではキャリア基板40の上記一表面を露出させる開口部が形成されるように第1のレジスト層41をパターニングし、ベーキングを行うことによって、図4(b)に示す構造が得られる。なお、第1のレジスト層41の材料となるフォトレジストとしては、紫外線またはX線により露光された部分が現像時に除去されるポジ型のフォトレジストを採用してもよいし、露光されていない部分が現像時に除去されるネガ型のフォトレジストを採用するのが良く、透過する光の強度を部分的に変更できるグレースケールマスクや、照射強度を制御可能なレーザを用いることにより、深さの異なる溝42や開口部(各位置決め凹部10c〜10fに対応する部位に形成される開口部)を容易に形成することができる。
【0029】
次に、キャリア基板40の上記一表面側の全面にスピンコート法によりフォトレジストを塗布して第2のレジスト層43を形成することによって、図4(c)に示す構造が得られる。続いて、リソグラフィ技術(露光および現像)により第2のレジスト層43のうち基板10の周壁10bに対応する部位が残るようにパターニングすることで第1のレジスト層41と第2のレジスト層43とからなるマスタ型44を形成することによって、図4(d)に示す構造が得られる。なお、第2のレジスト層43の材料としては、第1のレジスト層41と同様に、ポジ型、ネガ型のいずれのフォトレジストを採用してもよい。ここに、第1のレジスト層41と第2のレジスト層43との一方をネガ型、他方をポジ型とすることで、第2のレジスト層43の現像時に第1のレジスト層41が侵食されるのを防止することができる。また、第1のレジスト層41の現像後にベーキング処理を行うことで、第2のレジスト層43の現像時に第1のレジスト層41が侵食されるのを防止することもできる。
【0030】
マスタ型44を形成した後、電気めっきによる電鋳を行うために、マスタ型44上に金属材料(例えば、ニッケル、銀、銅、クロム、コバルトなど)からなる第1の導電性薄膜(図示せず)を被着し、電気めっきを行うことで第1の金型51が形成され、図4(e)に示す構造が得られる。なお、第1の導電性薄膜の成膜方法としては、例えば、スパッタ法、蒸着法、化学めっき法などを採用すればよいが、電気めっき時にマスタ型44の表面から導電性薄膜が剥がれない程度の密着性が必要であり、上述の成膜方法の中ではスパッタ法が最も適している。ただし、スパッタ法による成膜時にはスパッタリング前にマスタ型44の表面をプラズマにより活性化する処理を行う必要がある。また、電気めっきに用いる金属材料としては、例えば、ニッケル、クロム、コバルト、銅、ニッケル合金などを用いればよいが、表面硬度、耐食性、耐熱性など成形金型として必要な物性を確保するために、少量の添加剤を添加することが好ましい。
【0031】
続いて、キャリア基板40を除去し、マスタ型44を剥離することにより第1の金型51を離型した後、図5(a)に示すように、第1の金型51を上型とし、図5(a)における下側の第2の金型52を下型として、成形を行うことで合成樹脂成形品からなるベース11が形成され、離型することによって、図5(b)に示す構造が得られる。ここにおいて、ベース11の一表面側(図5(b)の上面側)には、実施形態1にて説明した位置決め溝14a,14b、位置決め凹部10c〜10f(図1参照)およびコア部12のコア材料を注入する注入溝10gが形成されている。なお、注入溝10gは上述のマスタ型44における溝42に対応している。本実施形態では、第1の導電性薄膜の材料と電気めっきに用いる材料の主成分とを同じにしてあり、第1の導電性薄膜が第1の金型51の一部を構成しているが、第1の導電性薄膜の材料と電気めっきに用いる材料とを異ならせてもよい。また、キャリア基板40およびマスタ型44を除去した後に選択エッチングにより第1の金型51に被着している第1の導電性薄膜を除去するようにしてもよい。また、キャリア基板40の除去方法としては、物理的に剥がす方法や、薬品により溶解除去する方法などを採用すればよい。また、マスク型44の剥離には、有機溶剤や市販のレジスト専用剥離剤を用いればよく、レジスト残渣が残る場合には、アルカリ水溶液またはプラズマにより除去すればよい。また、第2の金型52は機械加工により形成してある。また、ベース11の成形方法としては、射出成形や圧縮成形などを行えばよい。ここに、ベース11は光導波路の下部クラッド層を兼ねているので、成形材料としては光導波路のクラッドに適した材料(例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂など)を用いればよい。
【0032】
ベース11を離型した後、図5(c)に示すように、ベース11においてコア部12の形成予定領域に対応した注入溝10gへコア部12の構成材料(以下、コア材料と称す)となる合成樹脂(例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂など)をディスペンサ46などを用いて注入して注入溝10gを埋め込む。なお、コア材料として、ベース11よりも屈折率の高い合成樹脂を用いることは勿論である。また、本実施形態では、注入溝10gへコア材料を注入する際にディスペンサ46を利用しているので、注入溝10g以外の部分にコア材料が付着するのを防止することができる。また、位置決め凹部10c〜10fにはダミー部品を挿入したりマスキングを行ってコア材料の侵入を防ぐようにすることが望ましい。
【0033】
その後、注入溝10gへ注入されたコア材料を紫外線硬化または熱硬化させることによってコア部12が形成され、図5(d)に示す構造が得られる。
【0034】
次に、コア部12を覆うようにクラッド材料を塗布し、紫外線硬化または熱硬化させ上部クラッド層13を形成することで基板10が形成され、図5(e)に示す構造が得られる。なお、本実施形態では、下部クラッド層を兼ねるベース11とコア部12と上部クラッド層13とで光導波路を構成する。また、上部クラッド層13は別部品として接着するようにしてもよい。
【0035】
上述の光導波路を形成した後、基板10の上記一表面側に第2の導電性薄膜からなるめっき下地層47を成膜することによって、図6(a)に示す構造が得られる。なお、めっき下地層47の材料としては、例えば、銅、ニッケル、銀などを採用すればよく、めっき下地層47の成膜方法としては、スパッタ法、蒸着法、化学めっき法などを採用すればよい。ここに、めっき下地層47の厚さが薄すぎると後の電気めっきの際に析出がなされず、厚すぎると次工程であるレーザビームによるめっき下地層47のパターニングが困難となるので、めっき下地層47の厚さは、0.1μm〜10μmの範囲で設定することが望ましい。
【0036】
基板10の上記一表面側にめっき下地層47を形成した後、めっき下地層47のうち基板10上に形成する電気回路パターン16に対応する部分(以下、回路部と称す)47aと周辺の不要部分(以下、非回路部と称す)47bとの境界領域にレーザビームBなどの電磁波を照射してめっき下地層47の一部を除去するパターニングを行うことによって、図6(b)に示す構造が得られる。
【0037】
続いて、めっき下地層47のうち回路部47aに対してのみ電流を流して電気めっきを行って電気回路パターン16を形成することによって、図6(c)に示す構造が得られる。なお、めっき下地層47における非回路部47bには電流を流さないので、非回路部47bがめっきされることはない。また、電気めっきの材料としては、例えば、銅、ニッケル、銀などを採用すればよい。
【0038】
次に、めっき下地層47のうち非回路部47bをエッチング液によるエッチングやプラズマなどによるドライエッチングにより除去することによって、図6(d)に示す構造が得られる。なお、エッチング終了後に、必要に応じて或いは用途に応じて電気回路パターン16に金めっきや半田めっきなどの表面処理を行ってもよい。
【0039】
その後、基板10の上記一表面側へ多層膜フィルタ31を実装し、受信用フォトダイオード32、送信用レーザダイオード33、モニタ用フォトダイオード34などの光半導体素子を実装してから、ワイヤボンディングを行うことでボンディングワイヤWを介して電気回路パターン16と電気的に接続する。さらにその後、基板10の上記一表面側へ電気集積回路素子35,36や電子部品37,38などを実装し、電気回路パターン16と電気的に接続することによって、図7(a)に示す構造が得られる。なお、光半導体素子および電気部品(電気集積回路素子35,36など)の実装の順番は特に限定するものではない。ただし、多層膜フィルタ31と光半導体素子とは高精度に位置決めする必要があるので、各光半導体素子を動作させて光導波路のコア部12へ光を伝搬させ光学測定を行いながら位置決めを行う必要がある。
【0040】
次に、光ファイバ2を基板10の位置決め溝14a,14b(図1参照)により位置決めし、図7(b)の上側に示すカバー20を基板10へ接着剤(図示せず)を用いて固着することによって、図3に示す構造が得られる。なお、光ファイバ2は位置決め溝14a,14bにより高精度に位置決めできるので、光ファイバ2へ光を伝搬させながら位置決めを行う必要がなく、無調整で実装することが可能である。
【0041】
以上説明した製造方法によれば、基板10を形成するにあたって、キャリア基板40の一面側にフォトレジストを塗布してパターニングする過程を複数回繰り返すことでコア部12のコア材料の注入溝10gおよび各光半導体素子それぞれの位置決め部たる位置決め凹部10c〜10fが一表面側に形成され光導波路の下部クラッド層を兼ねる合成樹脂製のベース11のマスタ型44を形成する工程と、マスタ型44を電気めっきにより転写して金型51を形成する工程と、当該金型51を用いてベース11を成形する工程と、ベース11における注入溝10gにベース11よりも屈折率の高い上記コア材料を注入してコア部12を形成する工程と、コア部12よりも屈折率の低い合成樹脂からなりコア部12を覆う上部クラッド層13をベース11の上記一表面側に形成する工程と、上部クラッド層13を形成した後で電気回路パターン16を形成する工程とを備えるので、従来に比べて部品点数の削減および組立時の工数の削減を図れる光通信モジュールを提供することができる。また、上述のマスタ型44を電気めっきにより転写して形成した第1の金型51を利用することで量産化対応による低コスト化が可能となるという利点がある。
【0042】
また、電気回路パターン16を形成する工程では、基板10の上記一表面に導電性薄膜からなるめっき下地層47を形成する過程と、めっき下地層47のうち電気回路パターン16に対応した回路部47aと非回路部47bとの境界領域へレーザビームBを照射して縁切りする過程と、回路部47aに対応した部分にめっきを施す過程と、非回路部47bを除去する過程とを有するので、基板10の上記一表面側に精度良く電気回路パターン16を形成することができる。また、めっき下地層47の非回路部47b全体にレーザビームBを照射する場合に比べてレーザビームBの照射時間を短縮することができて生産性を向上でき、しかもめっき材料の無駄が少なくなって低コスト化を図れるという利点がある。
【0043】
なお、以上説明した製造方法は他の実施形態の光通信モジュールの製造方法にも適用できる。また、上述の製造方法では、キャリア基板40の一面側にフォトレジストを塗布してパターニングする過程を2回繰り返すことでマスタ型44を形成しており、固定溝15a,15bに対応する部位を形成していないが、繰り返し回数と露光マスクを適宜設計することでマスタ型44に固定溝15a,15bに対応する部位を形成できることは勿論である。
【0044】
ところで、上述の光通信モジュールにおいて、図3および図7(b)に示すように、基板10およびカバー20に形成される電気回路パターン16を立体配線し基板10とカバー20との合わせ面まで延設して導電性ペースト67(図8(a)参照)を介して電気回路パターン16同士を電気的に接続するとともに基板10とカバー20とを接着剤19(図8(a)参照)を介して気密的に固着するようにすれば、カバー20に配置された電気集積回路素子と基板10に配置された光半導体素子との間の電気的な接続の信頼性が向上するとともに、パッケージ1の気密性のアップによる信頼性の向上が図れる。
【0045】
また、図8(a),(b),(c)のいずれかに示したような凹凸嵌合構造を採用すれば、基板10とカバー20との相対的な位置決めが容易になるとともに、パッケージ1の気密性をさらにアップすることができる。図8(a),(b)では、基板10における周壁10bの先端面に凹部19を形成するとともに、カバー20における周壁20bの先端面に凹部19と嵌合する凸部29を突設してある。また、図8(c)では、カバー20における周壁20bの先端面に凸部27を突設してある。なお、周壁10bは外側面に外部接続端子17を有している部分においては凹部19を形成せず、周壁20bにおいて周壁10bの外側面に外部接続端子17を有している部分と対向している部分には凸部29を突設しない構造となっている。
【0046】
(実施形態3)
本実施形態の光通信モジュールの基本構成は実施形態2と略同じであって、図9に示すように、パッケージ1の外面側に放熱板61が埋設されている点が相違する。なお、実施形態2と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0047】
本実施形態における放熱板61は受信用フォトダイオード32および送信用レーザダイオード33に接するように基板10に設けられている。ここに、放熱板61としては、熱伝導率が高い金属材料(例えば、アルミニウムや銅または銅合金など)からなる金属板や熱伝導率が高いセラミック材料(例えば、アルミナなど)からなるセラミック板などを採用することができる。
【0048】
基板10に放熱板61を埋め込む方法としては、ベース11の成形時にインサート成形する方法やベース11の成形後に基板10を加工してから接着する方法などがある。また、外部接続端子17をリードフレームの一部により構成し、リードフレームの他の部分を放熱板とする方法も採用できる。
【0049】
しかして、本実施形態の光通信モジュールでは、パッケージ1の外面側に放熱板61が設けられているので、放熱性を高めることができ、各素子(光半導体素子や電気集積回路素子35,36や電子部品37,38など)の発熱による基板10の変形を防止することができるから、光結合部の位置ずれが生じるのを防止できて光結合効率の低下を抑制できるとともに光回路での伝送損失の増加を抑制することができ、さらに各素子の特性変動を抑制することができる。
【0050】
(実施形態4)
本実施形態の光結合装置の基本構成は実施形態2と略同じであって、図10に示すように、パッケージ1の外面に被着され外部接続端子17と電気的に接続された金属膜63を備えている点が相違する。ここにおいて、金属膜63は、基板10およびカバー20の両方に形成されている。なお、実施形態2と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0051】
しかして、本実施形態の光通信モジュールでは、パッケージ1の外面に被着された金属膜63がシールド膜としての機能と遮光膜としての機能とを有することとなり、シールド効果による高周波ノイズの防止と遮光効果による前記各素子の誤動作防止を図ることができる。
【0052】
また、金属膜63を電気回路パターン16と同じ材料により構成すれば、金属膜63を電気回路パターン16と同時形成することが可能となり、新たな工程を追加することなく光導波路の伝送損失の増加を抑制することが可能となる。
【0053】
【発明の効果】
請求項1の発明は、外部の光ファイバに光結合し光回路を形成するコア部が埋設されパッケージの一部を構成する合成樹脂製の基板と、基板の一表面側に設けられ光回路に光結合する光半導体素子と、光半導体素子と協働する電気集積回路素子とを備え、前記基板には、光半導体素子と電気集積回路素子とを電気的に接続する電気回路パターンが形成されるとともに、光半導体素子を位置決めする位置決め部が形成されてなるものであり、コア部と光半導体素子と電気回路パターンとがパッケージの一部を構成する基板に配置されているので、従来のようにプレーナ光波回路(PLC)が形成され光半導体素子が配置されたシリコン基板などの基板とパッケージとが別部品である場合に比べて部品点数を削減できて低コスト化を図れるという効果があり、また、光半導体素子を位置決めする位置決め部が基板に形成されているので、組立時に位置合わせが必要となる工程が簡単になるという効果がある。
【0054】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記光半導体素子および前記電気集積回路素子および前記電気回路パターンを覆うように前記基板に気密的に固着されたカバーと、前記基板の側面に設けられ前記電気集積回路素子に電気的に接続された外部接続端子とを備えているので、前記パッケージ内への塵や埃などの異物の侵入を防止することができ、光通信モジュールの信頼性が向上するという効果がある。
【0055】
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記カバーは、前記基板との対向面に前記電気集積回路素子が配置されるとともに、前記電気集積回路素子と前記光半導体素子とを電気的に接続する電気回路パターンの一部が形成されているので、前記基板の厚み方向に直交する面内における前記パッケージの小型化が可能となるという効果がある。また、前記カバーに配置された前記電気集積回路素子を前記光半導体素子に隣接して前記基板上に配置する場合に比べて、前記電気集積回路素子と前記光半導体素子との間で前記基板を通じて伝わる熱を少なくでき、互いの熱によるそれぞれの動作特性への影響を少なくすることができるという効果がある。
【0056】
請求項4の発明は、請求項3の発明において、前記カバーと前記基板とが凹凸嵌合し、前記カバーと前記基板との互いの合わせ面に前記電気回路パターンが延設されているので、前記カバーに配置された前記電気集積回路素子と前記基板に配置された光半導体素子との間の電気的な接続の信頼性が向上するとともに、前記パッケージの気密性のアップによる信頼性の向上が図れるという効果がある。
【0057】
請求項5の発明は、請求項2または請求項3の発明において、前記基板と前記カバーとで前記パッケージが構成され、前記パッケージの外面側に放熱板が設けられているので、放熱性を高めることができ、前記各素子の発熱による前記基板の変形を防止することができるから、光結合部の位置ずれが生じるのを防止できて光結合効率の低下を抑制できるとともに光回路での伝送損失の増加を抑制することができ、さらに前記各素子の特性変動を抑制することができるという効果がある。
【0058】
請求項6の発明は、請求項2または請求項3の発明において、前記基板と前記カバーとで前記パッケージが構成され、前記パッケージの外面に被着され前記外部接続端子と電気的に接続された金属膜を備えているので、金属膜がシールド膜としての機能と遮光膜としての機能とを有することとなり、シールド効果による高周波ノイズの防止と遮光効果による前記各素子の誤動作防止を図ることができるという効果がある。
【0059】
請求項7の発明は、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の光通信モジュールの製造方法であって、前記基板を形成するにあたって、キャリア基板の一面側にフォトレジストを塗布してパターニングする過程を複数回繰り返すことで前記コア部のコア材料の注入溝および前記位置決め部が一表面側に形成され光導波路の下部クラッド層を兼ねる合成樹脂製のベースのマスタ型を形成する工程と、前記マスタ型を電気めっきにより転写して金型を形成する工程と、当該金型を用いてベースを成形する工程と、ベースにおける注入溝にベースよりも屈折率の高い前記コア材料を注入して前記コア部を形成する工程と、前記コア部よりも屈折率の低い合成樹脂からなり前記コア部を覆う上部クラッド層をベースの前記一表面側に形成する工程と、上部クラッド層を形成した後で前記電気回路パターンを形成する工程とを備えるので、従来に比べて部品点数の削減および組立時の工数の削減を図れる光通信モジュールを提供することができるという効果がある。また、前記マスタ型を電気めっきにより転写して形成した金型を利用することで量産化対応による低コスト化が可能となるという利点がある。
【0060】
請求項8の発明は、請求項7の発明において、前記電気回路パターンを形成する工程では、前記基板の前記一表面に導電性薄膜を形成する過程と、導電性薄膜のうち前記電気回路パターンに対応した部分と周辺の不要部分との境界領域へレーザビームを照射して縁切りする過程と、導電性薄膜のうち前記電気回路パターンに対応した部分にめっきを施す過程と、導電性薄膜のうち不要部分を除去する過程とを有するので、前記位置決め部を有する前記基板の前記一表面側に精度良く電気回路パターンを形成することができるという効果がある。また、導電性薄膜の不要部分全体にレーザビームを照射する場合に比べてレーザビームの照射時間を短縮することができて生産性を向上でき、しかもめっき材料の無駄が少なくなって低コスト化を図れるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1を示し、カバーを取り外した状態の概略斜視図である。
【図2】同上を示す概略断面図である。
【図3】実施形態2を示す概略断面図である。
【図4】同上の製造方法を説明するための主要工程断面図である。
【図5】同上の製造方法を説明するための主要工程断面図である。
【図6】同上の製造方法を説明するための主要工程断面図である。
【図7】同上の製造方法を説明するための主要工程断面図である。
【図8】(a)は同上の要部説明図、(b),(c)は同上の要部の他の構成例の説明図である。
【図9】実施形態3を示す概略断面図である。
【図10】実施形態4を示す概略断面図である。
【図11】従来例を示す概略断面図である。
【図12】他の従来例を示す一部破断した概略斜視図である。
【図13】別の従来例を示す概略斜視図である。
【図14】また別の従来例を示す一部破断した分解斜視図である。
【符号の説明】
1 パッケージ
10 基板
10a 収納凹所
10c〜10f 位置決め凹部
10g 注入溝
11 ベース
12 コア部
13 上部クラッド層
14a,14b 位置決め溝
16 電気回路パターン
17 外部接続端子
20 カバー
31 多層膜フィルタ
32 フォトダイオード(受信用フォトダイオード)
33 レーザダイオード(送信用レーザダイオード)
34 フォトダイオード(モニタ用フォトダイオード)
35,36 電気集積回路素子

Claims (8)

  1. 外部の光ファイバに光結合し光回路を形成するコア部が埋設されパッケージの一部を構成する合成樹脂製の基板と、基板の一表面側に設けられ光回路に光結合する光半導体素子と、光半導体素子と協働する電気集積回路素子とを備え、前記基板には、光半導体素子と電気集積回路素子とを電気的に接続する電気回路パターンが形成されるとともに、光半導体素子を位置決めする位置決め部が形成されてなることを特徴とする光通信モジュール。
  2. 前記光半導体素子および前記電気集積回路素子および前記電気回路パターンを覆うように前記基板に気密的に固着されたカバーと、前記基板の側面に設けられ前記電気集積回路素子に電気的に接続された外部接続端子とを備えてなることを特徴とする請求項1記載の光通信モジュール。
  3. 前記カバーは、前記基板との対向面に前記電気集積回路素子が配置されるとともに、前記電気集積回路素子と前記光半導体素子とを電気的に接続する電気回路パターンの一部が形成されてなることを特徴とする請求項2記載の光通信モジュール。
  4. 前記カバーと前記基板とが凹凸嵌合し、前記カバーと前記基板との互いの合わせ面に前記電気回路パターンが延設されてなることを特徴とする請求項3記載の光通信モジュール。
  5. 前記基板と前記カバーとで前記パッケージが構成され、前記パッケージの外面側に放熱板が設けられてなることを特徴とする請求項2または請求項3記載の光通信モジュール。
  6. 前記基板と前記カバーとで前記パッケージが構成され、前記パッケージの外面に被着され前記外部接続端子と電気的に接続された金属膜を備えてなることを特徴とする請求項2または請求項3記載の光通信モジュール。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の光通信モジュールの製造方法であって、前記基板を形成するにあたって、キャリア基板の一面側にフォトレジストを塗布してパターニングする過程を複数回繰り返すことで前記コア部のコア材料の注入溝および前記位置決め部が一表面側に形成され光導波路の下部クラッド層を兼ねる合成樹脂製のベースのマスタ型を形成する工程と、前記マスタ型を電気めっきにより転写して金型を形成する工程と、当該金型を用いてベースを成形する工程と、ベースにおける注入溝にベースよりも屈折率の高い前記コア材料を注入して前記コア部を形成する工程と、前記コア部よりも屈折率の低い合成樹脂からなり前記コア部を覆う上部クラッド層をベースの前記一表面側に形成する工程と、上部クラッド層を形成した後で前記電気回路パターンを形成する工程とを備えることを特徴とする光通信モジュールの製造方法。
  8. 前記電気回路パターンを形成する工程では、前記基板の前記一表面に導電性薄膜を形成する過程と、導電性薄膜のうち前記電気回路パターンに対応した部分と周辺の不要部分との境界領域へレーザビームを照射して縁切りする過程と、導電性薄膜のうち前記電気回路パターンに対応した部分にめっきを施す過程と、導電性薄膜のうち不要部分を除去する過程とを有することを特徴とする請求項7記載の光通信モジュールの製造方法。
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