JP2004071516A - 誘導加熱式調理器 - Google Patents
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Abstract
【課題】ファンの駆動状態を検出し、所定の駆動状態と異なる場合、異常報知することが可能な誘導加熱式調理器を提供する。
【解決手段】制御基板12を冷却するファン7を駆動または停止するためにスイッチングするトランジスタ24を有するファン駆動回路22を備えた炊飯器1(誘導加熱式調理器)において、ファン7が駆動しているときファン駆動検出信号を出力し、またファン7が停止しているときファン停止検出信号を出力するファン駆動停止検出回路28と、ファン7を駆動するためのファン駆動信号、またファン7を停止するためのファン停止信号をトランジスタ24に出力したとき、ファン駆動停止検出回路28からの検出信号に基づいてファン駆動回路22の故障を判断するマイコン11(制御手段)とを設けた。
【選択図】 図4
【解決手段】制御基板12を冷却するファン7を駆動または停止するためにスイッチングするトランジスタ24を有するファン駆動回路22を備えた炊飯器1(誘導加熱式調理器)において、ファン7が駆動しているときファン駆動検出信号を出力し、またファン7が停止しているときファン停止検出信号を出力するファン駆動停止検出回路28と、ファン7を駆動するためのファン駆動信号、またファン7を停止するためのファン停止信号をトランジスタ24に出力したとき、ファン駆動停止検出回路28からの検出信号に基づいてファン駆動回路22の故障を判断するマイコン11(制御手段)とを設けた。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、IH炊飯器や電磁調理器、電子レンジなどの誘導加熱式調理器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の誘導加熱式調理器、例えば、IH炊飯器では、内鍋を誘導加熱するための加熱コイルに大電流を通電する必要があり、本体内に配設した誘導加熱コイルや制御基板の電子部品が発熱する。その発熱による該電子部品の電気的損傷を防止するために、ファンにより制御基板に送風を行ない冷却するようになっている(ファンを駆動するモード)。また、従来の電磁調理器または電子レンジにおいても、炊飯器と同様にファンが設けられており、発熱する制御基板に送風を行ない冷却するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の誘導加熱式調理器において、前記ファンを駆動するためのファン駆動回路を構成するトランジスタが短絡などにより故障した場合、通常ではファンが駆動しないモードにおいてもファンが駆動した状態になる。このため、無駄な電力消費、ファンの騒音またはファン寿命の低下という問題があった。
【0004】
そこで、本発明では、ファンの駆動状態を検出し、所定の駆動状態と異なる場合、異常報知することが可能な誘導加熱式調理器を提供することを課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明は、
制御基板を冷却するファンを駆動または停止するためにスイッチングするトランジスタを有するファン駆動回路を備えた誘導加熱式調理器において、
前記ファンが駆動しているときファン駆動検出信号を出力し、また前記ファンが停止しているときファン停止検出信号を出力するファン駆動停止検出回路と、前記ファンを駆動するためのファン駆動信号、また前記ファンを停止するためのファン停止信号を前記トランジスタに出力したとき、前記ファン駆動停止検出回路からの前記検出信号に基づいて前記ファン駆動回路の故障を判断する制御手段とを設けたものである。
【0006】
前記発明では、制御手段は、トランジスタにファン停止信号を出力して、ファン駆動停止検出回路から出力された信号がファン停止検出信号である場合、ファンが正常に停止していると判断し、一方、ファン駆動停止検出回路から出力された信号がファン駆動検出信号である場合、ファンが駆動していると判断する。ファン停止信号を出力したにも関わらずファンが駆動している場合、ファン駆動回路のトランジスタの故障が考えられる。前記ファン駆動停止検出回路としては、抵抗とダイオードを介して前記ファンのロック端子に低電圧を印加し、前記抵抗と前記ダイオードの中点を前記制御手段に接続するものが好ましい。
【0007】
前記制御手段は、前記トランジスタに前記ファン停止信号を出力して、前記ファン駆動停止検出回路から入力された信号が前記ファン駆動検出信号である場合、前記ファンが異常状態にあることを表示することが好ましい。これにより、ユーザがファンまたはファン駆動回路に故障が生じたことを認知できる。
【0008】
前記マイコンは、前記ファンが異常状態にあるとき、全ての動作を取り消してキー受付けを禁止することが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に従って説明する。
【0010】
図1は、本発明の誘導加熱式調理器であるIH炊飯器1を示す。この炊飯器1は、内鍋2と、該内鍋2を収容する本体3と、該本体3に回動可能に取り付けられる蓋体3aとからなる。前記蓋体3aは、上板と下板からなる外装体の底面に、前記内鍋2の上端開口を密閉する内蓋を配設した周知のものである。
【0011】
前記内鍋2は、熱伝導率が高いアルミ等からなる鍋母材の外面に、後述する誘導加熱コイル8への高周波電流の通電時に生じる渦電流によって電磁誘導加熱される強磁性材料をコーティングしたり接合等したものである。
【0012】
前記本体3は、胴部材4と底部材5とからなり、この本体3の内部に前記内鍋2を収容する保護枠6が配設されている。そして、この本体3と保護枠6の間には、冷却手段であるファン7と、加熱手段である誘導加熱コイル8と、フェライトコア9と、内鍋用温度センサ10と、制御手段であるマイコン11を実装した制御基板12とが配設されている。
【0013】
前記胴部材4は、上下を開口した略楕円筒状の樹脂ケースであり、内部に前記保護枠6を一体的に取り付け、上端開口に蓋体3aを回動可能に取り付けるとともに、下端開口に底部材5を取り付ける周知の構造のものである。
【0014】
前記底部材5は、図1から図3に示すように、前記胴部材4の下端開口形状に一致する有底箱形状の樹脂ケースからなる。この底部材5には、前記保護枠6を下方から保持するための支持柱部5aが、略正方形状の4隅に位置するように突設されている。また、この底部材5の中央には、円環形状のアルミニウム板からなる防磁板13が配設されている。
【0015】
また、底部材5の背面部5bには、多数のスリットを並設してなる吸気口14が設けられている。また、前記吸気口14の反対側に位置する底部材5の正面下部には、下方に開口する排気口15が形成されている。この排気口15の周囲には、前記吸気口14との対向面を開口して流入口16aとした排気ダクト16が設けられている。この排気ダクト16の両側には、前記保護枠6の下部領域を囲繞するように、該排気ダクト16の両側から前側に位置する一対の支持柱部5aにかけて円弧状のガイド壁部17が設けられている。
【0016】
前記保護枠6は、図1および図2に示すように、前記内鍋2を着脱自在に収容するもので、非導電性材料によって略受け皿形状に形成したものである。この保護枠6の背面側には、制御基板12を取り付けるための取付部6aが設けられている。保護枠6には、前記底部材5の支持柱部5aと対応する位置に外方に突出するように受部6bが設けられている。また、保護枠6の前側部には、内鍋用温度センサ10の検出部を貫通させる貫通孔6cが形成されており、この貫通孔6cの外面側には内鍋用温度センサ10を取り付けるための取付枠6dが設けられている。
【0017】
前記ファン7は、前記吸気口14と前記制御基板12との間に位置するように、前記底部材5のファン取付部に装着され、前記吸気口14から外気を強制的に吸い込み、対向位置に配設される制御基板12に直接的に当てるものである。
【0018】
前記誘導加熱コイル8は、高周波電流が通電されることにより電磁波を発生し、前記保護枠6を介して内鍋2を電磁誘導加熱するものである。この誘導加熱コイル8は、前記保護枠6の下面と前記フェライトコア9との間に配置されている。
【0019】
前記フェライトコア9は、前記保護枠6の外面形状に沿った略J字形棒状をなし、前記誘導加熱コイル8から発生する電磁波を集中的に集めて内鍋2を局部加熱するものである。このフェライトコア9は、非導電性材料(合成樹脂)からなるホルダ内にインサート成型され、前記誘導加熱コイル8の下方に120度間隔をあけて放射状に配設されている。
【0020】
前記内鍋用温度センサ10は、前記保護枠6の取付枠6dに配設され、その先端の検出部を貫通孔6cに貫通させて内鍋2の外側面に接触するように設けられている。内鍋用温度センサ10は、内鍋2の温度を検出し、マイコン11に出力するものである。
【0021】
マイコン11(制御手段)は、炊飯器1を構成する前記ファン7や誘導加熱コイル8の動作を記憶されたプログラムに従って制御し、所定の炊飯制御を実行するものである。前記制御基板12には、多数の電子部品18およびマイコン11が実装されている。ここで、前記電子部品18およびマイコン11は、動作時に発熱する。
【0022】
また、前記マイコン11は、図4に示すように、交流電源20に接続された電源部21から所定電圧が印加されるとともに、前記制御基板12に設けられたファン駆動回路22とファン駆動停止検出回路28に接続されている。
【0023】
前記ファン駆動回路22において、前記ファン7にはダイオード23が並列に接続されている。また、ファン7の+側端子には、24Vの所定電圧が印加されており、ファン7の−側端子は、トランジスタ24(電子式スイッチ)のコレクタ端子に接続されており、ファン7のロック信号端子は、ダイオード25を介してマイコン11のポート11aと接続されている。このポート11aとダイオード25とを接続する導電路に位置する分岐点26は、抵抗27を介して5Vの所定電圧が印加されている。前記ダイオード25、分岐点26および抵抗27は、前記ファン駆動停止検出回路28を構成している。
【0024】
前記トランジスタ24のベース端子は、抵抗29を介してマイコン11のポート11bに接続され、マイコン11から信号が入力されるようになっている。前記抵抗29は、トランジスタ24のベース−エミッタ間に流れる電流を制限するものである。抵抗30は、トランジスタ24のベース−エミッタ間の電圧を安定させるものである。
【0025】
前記構成からなるファン駆動回路22では、マイコン11が、マイコン11のポート11bからHIのファン駆動信号を出力すると、トランジスタ24がオンされてファン7が駆動する。このとき、マイコン11のポート11aには、LOのファン駆動検出信号が入力されるようになっている。また、マイコン11が、マイコン11のポート11bからLOのファン停止信号を出力すると、トランジスタ24がオフされてファン7が停止する。このとき、マイコン11のポート11aには、HIのファン停止検出信号が入力されるようになっている。
【0026】
次に、前記炊飯器1のマイコン11によるファン駆動回路故障検出動作について説明する。なお、炊飯動作は本発明とは直接関係がないので、説明は省略する。
【0027】
ユーザは、米と必要な量の水を入れた内鍋2を炊飯器1にセットし、電源を投入してから図示しない炊飯スイッチを押して炊飯を開始する。炊飯スイッチがオンされて炊飯が開始されると、マイコン11は、図5のフローチャートに示すように、ファン駆動回路故障検出動作を実行する。
【0028】
ステップS1において、例えば、炊飯動作における予熱工程、炊飯工程、またはむらし工程などのファン7が駆動するモードであるか否かを判断する。ファン7が駆動するモードである場合、ステップS2において、マイコン11のポート11bからHIのファン駆動信号を出力する。次に、ステップS3において、マイコン11のポート11aに入力された検出信号がLOのファン駆動検出信号であるか否かを判断する。なお、この判断は、ファン7が駆動されてから5秒程度経過してポート11aに入力される検出信号が安定した後で行うことが好ましい。
【0029】
ステップS3において、入力された検出信号がLOのファン駆動検出信号である場合、正常にファン7は回転駆動しているので正常と判断してリターンする。一方、ステップS3において、マイコン11のポート11aに入力された検出信号がLOのファン駆動検出信号でない場合、ステップS4において、ファン7に異物が挟まり、またはファン駆動回路22に断線が生じてファン7が正常に回転駆動していない状態にあると判断し、エラー報知する。
【0030】
ステップS1において、ファン7が駆動するモードでない場合、ステップS5において、マイコン11のポート11bからLOのファン停止信号を出力する。次に、ステップS6において、マイコン11のポート11aに入力された検出信号がHIのファン停止検出信号であるか否かを判断する。なお、この判断は、ファン7がオフされてから5秒程度経過してポート11aに入力される検出信号が安定した後で行うことが好ましい。
【0031】
ステップS6において、入力された検出信号がHIのファン停止検出信号である場合、正常にファン7は停止しているので正常と判断してリターンする。一方、ステップS6において、マイコン11のポート11aに入力された信号がHIのファン停止検出信号でない場合、ステップS7において、トランジスタ24の故障(コレクタ−エミッタ間が短絡)によりファン7が回転駆動していたり、抵抗27の欠品によりファン駆動停止検出回路28が故障していると判断し、エラー報知する。
【0032】
なお、前記ファン駆動回路故障検出動作のステップS4またはステップS7において、エラー報知するのは前記ファン駆動回路故障検出動作を、例えば、16回行い、検出結果が全て一致した場合のみエラー報知するようにしてもよい。
【0033】
また、前記実施形態では炊飯器1を用いて説明したが、本発明に係る誘導加熱式調理器を電磁調理器や電子レンジに適用してもよい。
【0034】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の誘導加熱式調理器では、制御基板を冷却するファンを駆動または停止するためにスイッチングするトランジスタを有するファン駆動回路を備えた誘導加熱式調理器において、ファンが駆動しているときファン駆動検出信号を出力し、またファンが停止しているときファン停止検出信号を出力するファン駆動停止検出回路と、ファンを駆動するためのファン駆動信号、またファンを停止するためのファン停止信号をトランジスタに出力したとき、ファン駆動停止検出回路からの検出信号に基づいてファン駆動回路の故障を判断する制御手段とを設けたので、通常ではファンが駆動しないモードにおいてファンが駆動するとき、そのことを検出できる。これにより、常にファンが駆動するような異常事態を回避でき、無駄な電力消費を低減し、ファンの騒音やファンの寿命低下を防止するという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の炊飯器を示す断面図。
【図2】図1の底部材と保護枠とを示す分解斜視図。
【図3】底部材の平面図。
【図4】図1の炊飯器の回路図。
【図5】図1の炊飯器のファン駆動回路故障検出動作を示すフローチャート。
【符号の説明】
1…炊飯器(誘導加熱式調理器)
7…ファン
11…マイコン(制御手段)
12…制御基板
24…トランジスタ
22…ファン駆動回路
28…ファン駆動停止検出回路
【発明の属する技術分野】
本発明は、IH炊飯器や電磁調理器、電子レンジなどの誘導加熱式調理器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の誘導加熱式調理器、例えば、IH炊飯器では、内鍋を誘導加熱するための加熱コイルに大電流を通電する必要があり、本体内に配設した誘導加熱コイルや制御基板の電子部品が発熱する。その発熱による該電子部品の電気的損傷を防止するために、ファンにより制御基板に送風を行ない冷却するようになっている(ファンを駆動するモード)。また、従来の電磁調理器または電子レンジにおいても、炊飯器と同様にファンが設けられており、発熱する制御基板に送風を行ない冷却するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の誘導加熱式調理器において、前記ファンを駆動するためのファン駆動回路を構成するトランジスタが短絡などにより故障した場合、通常ではファンが駆動しないモードにおいてもファンが駆動した状態になる。このため、無駄な電力消費、ファンの騒音またはファン寿命の低下という問題があった。
【0004】
そこで、本発明では、ファンの駆動状態を検出し、所定の駆動状態と異なる場合、異常報知することが可能な誘導加熱式調理器を提供することを課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明は、
制御基板を冷却するファンを駆動または停止するためにスイッチングするトランジスタを有するファン駆動回路を備えた誘導加熱式調理器において、
前記ファンが駆動しているときファン駆動検出信号を出力し、また前記ファンが停止しているときファン停止検出信号を出力するファン駆動停止検出回路と、前記ファンを駆動するためのファン駆動信号、また前記ファンを停止するためのファン停止信号を前記トランジスタに出力したとき、前記ファン駆動停止検出回路からの前記検出信号に基づいて前記ファン駆動回路の故障を判断する制御手段とを設けたものである。
【0006】
前記発明では、制御手段は、トランジスタにファン停止信号を出力して、ファン駆動停止検出回路から出力された信号がファン停止検出信号である場合、ファンが正常に停止していると判断し、一方、ファン駆動停止検出回路から出力された信号がファン駆動検出信号である場合、ファンが駆動していると判断する。ファン停止信号を出力したにも関わらずファンが駆動している場合、ファン駆動回路のトランジスタの故障が考えられる。前記ファン駆動停止検出回路としては、抵抗とダイオードを介して前記ファンのロック端子に低電圧を印加し、前記抵抗と前記ダイオードの中点を前記制御手段に接続するものが好ましい。
【0007】
前記制御手段は、前記トランジスタに前記ファン停止信号を出力して、前記ファン駆動停止検出回路から入力された信号が前記ファン駆動検出信号である場合、前記ファンが異常状態にあることを表示することが好ましい。これにより、ユーザがファンまたはファン駆動回路に故障が生じたことを認知できる。
【0008】
前記マイコンは、前記ファンが異常状態にあるとき、全ての動作を取り消してキー受付けを禁止することが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に従って説明する。
【0010】
図1は、本発明の誘導加熱式調理器であるIH炊飯器1を示す。この炊飯器1は、内鍋2と、該内鍋2を収容する本体3と、該本体3に回動可能に取り付けられる蓋体3aとからなる。前記蓋体3aは、上板と下板からなる外装体の底面に、前記内鍋2の上端開口を密閉する内蓋を配設した周知のものである。
【0011】
前記内鍋2は、熱伝導率が高いアルミ等からなる鍋母材の外面に、後述する誘導加熱コイル8への高周波電流の通電時に生じる渦電流によって電磁誘導加熱される強磁性材料をコーティングしたり接合等したものである。
【0012】
前記本体3は、胴部材4と底部材5とからなり、この本体3の内部に前記内鍋2を収容する保護枠6が配設されている。そして、この本体3と保護枠6の間には、冷却手段であるファン7と、加熱手段である誘導加熱コイル8と、フェライトコア9と、内鍋用温度センサ10と、制御手段であるマイコン11を実装した制御基板12とが配設されている。
【0013】
前記胴部材4は、上下を開口した略楕円筒状の樹脂ケースであり、内部に前記保護枠6を一体的に取り付け、上端開口に蓋体3aを回動可能に取り付けるとともに、下端開口に底部材5を取り付ける周知の構造のものである。
【0014】
前記底部材5は、図1から図3に示すように、前記胴部材4の下端開口形状に一致する有底箱形状の樹脂ケースからなる。この底部材5には、前記保護枠6を下方から保持するための支持柱部5aが、略正方形状の4隅に位置するように突設されている。また、この底部材5の中央には、円環形状のアルミニウム板からなる防磁板13が配設されている。
【0015】
また、底部材5の背面部5bには、多数のスリットを並設してなる吸気口14が設けられている。また、前記吸気口14の反対側に位置する底部材5の正面下部には、下方に開口する排気口15が形成されている。この排気口15の周囲には、前記吸気口14との対向面を開口して流入口16aとした排気ダクト16が設けられている。この排気ダクト16の両側には、前記保護枠6の下部領域を囲繞するように、該排気ダクト16の両側から前側に位置する一対の支持柱部5aにかけて円弧状のガイド壁部17が設けられている。
【0016】
前記保護枠6は、図1および図2に示すように、前記内鍋2を着脱自在に収容するもので、非導電性材料によって略受け皿形状に形成したものである。この保護枠6の背面側には、制御基板12を取り付けるための取付部6aが設けられている。保護枠6には、前記底部材5の支持柱部5aと対応する位置に外方に突出するように受部6bが設けられている。また、保護枠6の前側部には、内鍋用温度センサ10の検出部を貫通させる貫通孔6cが形成されており、この貫通孔6cの外面側には内鍋用温度センサ10を取り付けるための取付枠6dが設けられている。
【0017】
前記ファン7は、前記吸気口14と前記制御基板12との間に位置するように、前記底部材5のファン取付部に装着され、前記吸気口14から外気を強制的に吸い込み、対向位置に配設される制御基板12に直接的に当てるものである。
【0018】
前記誘導加熱コイル8は、高周波電流が通電されることにより電磁波を発生し、前記保護枠6を介して内鍋2を電磁誘導加熱するものである。この誘導加熱コイル8は、前記保護枠6の下面と前記フェライトコア9との間に配置されている。
【0019】
前記フェライトコア9は、前記保護枠6の外面形状に沿った略J字形棒状をなし、前記誘導加熱コイル8から発生する電磁波を集中的に集めて内鍋2を局部加熱するものである。このフェライトコア9は、非導電性材料(合成樹脂)からなるホルダ内にインサート成型され、前記誘導加熱コイル8の下方に120度間隔をあけて放射状に配設されている。
【0020】
前記内鍋用温度センサ10は、前記保護枠6の取付枠6dに配設され、その先端の検出部を貫通孔6cに貫通させて内鍋2の外側面に接触するように設けられている。内鍋用温度センサ10は、内鍋2の温度を検出し、マイコン11に出力するものである。
【0021】
マイコン11(制御手段)は、炊飯器1を構成する前記ファン7や誘導加熱コイル8の動作を記憶されたプログラムに従って制御し、所定の炊飯制御を実行するものである。前記制御基板12には、多数の電子部品18およびマイコン11が実装されている。ここで、前記電子部品18およびマイコン11は、動作時に発熱する。
【0022】
また、前記マイコン11は、図4に示すように、交流電源20に接続された電源部21から所定電圧が印加されるとともに、前記制御基板12に設けられたファン駆動回路22とファン駆動停止検出回路28に接続されている。
【0023】
前記ファン駆動回路22において、前記ファン7にはダイオード23が並列に接続されている。また、ファン7の+側端子には、24Vの所定電圧が印加されており、ファン7の−側端子は、トランジスタ24(電子式スイッチ)のコレクタ端子に接続されており、ファン7のロック信号端子は、ダイオード25を介してマイコン11のポート11aと接続されている。このポート11aとダイオード25とを接続する導電路に位置する分岐点26は、抵抗27を介して5Vの所定電圧が印加されている。前記ダイオード25、分岐点26および抵抗27は、前記ファン駆動停止検出回路28を構成している。
【0024】
前記トランジスタ24のベース端子は、抵抗29を介してマイコン11のポート11bに接続され、マイコン11から信号が入力されるようになっている。前記抵抗29は、トランジスタ24のベース−エミッタ間に流れる電流を制限するものである。抵抗30は、トランジスタ24のベース−エミッタ間の電圧を安定させるものである。
【0025】
前記構成からなるファン駆動回路22では、マイコン11が、マイコン11のポート11bからHIのファン駆動信号を出力すると、トランジスタ24がオンされてファン7が駆動する。このとき、マイコン11のポート11aには、LOのファン駆動検出信号が入力されるようになっている。また、マイコン11が、マイコン11のポート11bからLOのファン停止信号を出力すると、トランジスタ24がオフされてファン7が停止する。このとき、マイコン11のポート11aには、HIのファン停止検出信号が入力されるようになっている。
【0026】
次に、前記炊飯器1のマイコン11によるファン駆動回路故障検出動作について説明する。なお、炊飯動作は本発明とは直接関係がないので、説明は省略する。
【0027】
ユーザは、米と必要な量の水を入れた内鍋2を炊飯器1にセットし、電源を投入してから図示しない炊飯スイッチを押して炊飯を開始する。炊飯スイッチがオンされて炊飯が開始されると、マイコン11は、図5のフローチャートに示すように、ファン駆動回路故障検出動作を実行する。
【0028】
ステップS1において、例えば、炊飯動作における予熱工程、炊飯工程、またはむらし工程などのファン7が駆動するモードであるか否かを判断する。ファン7が駆動するモードである場合、ステップS2において、マイコン11のポート11bからHIのファン駆動信号を出力する。次に、ステップS3において、マイコン11のポート11aに入力された検出信号がLOのファン駆動検出信号であるか否かを判断する。なお、この判断は、ファン7が駆動されてから5秒程度経過してポート11aに入力される検出信号が安定した後で行うことが好ましい。
【0029】
ステップS3において、入力された検出信号がLOのファン駆動検出信号である場合、正常にファン7は回転駆動しているので正常と判断してリターンする。一方、ステップS3において、マイコン11のポート11aに入力された検出信号がLOのファン駆動検出信号でない場合、ステップS4において、ファン7に異物が挟まり、またはファン駆動回路22に断線が生じてファン7が正常に回転駆動していない状態にあると判断し、エラー報知する。
【0030】
ステップS1において、ファン7が駆動するモードでない場合、ステップS5において、マイコン11のポート11bからLOのファン停止信号を出力する。次に、ステップS6において、マイコン11のポート11aに入力された検出信号がHIのファン停止検出信号であるか否かを判断する。なお、この判断は、ファン7がオフされてから5秒程度経過してポート11aに入力される検出信号が安定した後で行うことが好ましい。
【0031】
ステップS6において、入力された検出信号がHIのファン停止検出信号である場合、正常にファン7は停止しているので正常と判断してリターンする。一方、ステップS6において、マイコン11のポート11aに入力された信号がHIのファン停止検出信号でない場合、ステップS7において、トランジスタ24の故障(コレクタ−エミッタ間が短絡)によりファン7が回転駆動していたり、抵抗27の欠品によりファン駆動停止検出回路28が故障していると判断し、エラー報知する。
【0032】
なお、前記ファン駆動回路故障検出動作のステップS4またはステップS7において、エラー報知するのは前記ファン駆動回路故障検出動作を、例えば、16回行い、検出結果が全て一致した場合のみエラー報知するようにしてもよい。
【0033】
また、前記実施形態では炊飯器1を用いて説明したが、本発明に係る誘導加熱式調理器を電磁調理器や電子レンジに適用してもよい。
【0034】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の誘導加熱式調理器では、制御基板を冷却するファンを駆動または停止するためにスイッチングするトランジスタを有するファン駆動回路を備えた誘導加熱式調理器において、ファンが駆動しているときファン駆動検出信号を出力し、またファンが停止しているときファン停止検出信号を出力するファン駆動停止検出回路と、ファンを駆動するためのファン駆動信号、またファンを停止するためのファン停止信号をトランジスタに出力したとき、ファン駆動停止検出回路からの検出信号に基づいてファン駆動回路の故障を判断する制御手段とを設けたので、通常ではファンが駆動しないモードにおいてファンが駆動するとき、そのことを検出できる。これにより、常にファンが駆動するような異常事態を回避でき、無駄な電力消費を低減し、ファンの騒音やファンの寿命低下を防止するという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の炊飯器を示す断面図。
【図2】図1の底部材と保護枠とを示す分解斜視図。
【図3】底部材の平面図。
【図4】図1の炊飯器の回路図。
【図5】図1の炊飯器のファン駆動回路故障検出動作を示すフローチャート。
【符号の説明】
1…炊飯器(誘導加熱式調理器)
7…ファン
11…マイコン(制御手段)
12…制御基板
24…トランジスタ
22…ファン駆動回路
28…ファン駆動停止検出回路
Claims (3)
- 制御基板を冷却するファンを駆動または停止するためにスイッチングするトランジスタを有するファン駆動回路を備えた誘導加熱式調理器において、
前記ファンが駆動しているときファン駆動検出信号を出力し、また前記ファンが停止しているときファン停止検出信号を出力するファン駆動停止検出回路と、前記ファンを駆動するためのファン駆動信号、また前記ファンを停止するためのファン停止信号を前記トランジスタに出力したとき、前記ファン駆動停止検出回路からの前記検出信号に基づいて前記ファン駆動回路の故障を判断する制御手段とを設けたことを特徴とする誘導加熱式調理器。 - 前記制御手段は、前記トランジスタに前記ファン停止信号を出力して、前記ファン駆動停止検出回路から入力された信号が前記ファン駆動検出信号である場合、前記ファンが異常状態にあることを表示することを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱式調理器。
- 前記制御手段は、前記ファンが異常状態にあるとき、全ての動作を取り消してキー受付けを禁止することを特徴とする請求項2に記載の誘導加熱式調理器。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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2002
- 2002-08-09 JP JP2002233291A patent/JP2004071516A/ja active Pending
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Legal Events
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A131 | Notification of reasons for refusal |
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