JP2000041834A - 電磁誘導加熱式炊飯器 - Google Patents

電磁誘導加熱式炊飯器

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JP2000041834A
JP2000041834A JP10215867A JP21586798A JP2000041834A JP 2000041834 A JP2000041834 A JP 2000041834A JP 10215867 A JP10215867 A JP 10215867A JP 21586798 A JP21586798 A JP 21586798A JP 2000041834 A JP2000041834 A JP 2000041834A
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JP
Japan
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heating
heating means
coil
pan
coil cover
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JP10215867A
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English (en)
Inventor
Kentaro Yamada
謙太郎 山田
Kazuya Miyake
一也 三宅
Koji Tsurumaki
孝司 弦巻
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Toshiba Home Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Home Technology Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱手段の固定を確実かつ簡素化する。ま
た、加熱手段による電装部品への熱影響の低減と、廃棄
処理の容易化を図る。 【解決手段】 加熱コイル11はコイルカバー15により、
内枠7側に押え付けられた状態で支持される。よって、
加熱コイル11が脱落する虞れはなく、接着部材40を多量
に使用しなくても、確実に固定される。また、コイルカ
バー15の加熱コイル11を支持している部位は、加熱コイ
ル11からの輻射熱の放射が抑制される。よって、対向す
るコードリール24や電源基板25などの温度上昇も抑制で
きる。加熱コイル11が内枠7に強固に接着されていない
ので、比較的容易に加熱コイル11と内枠7とを分離で
き、本体1の廃棄処理が簡単になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般家庭用の電磁
誘導加熱式炊飯器に関し、特に本体の小形化を図った電
磁誘導加熱式炊飯器に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来の電磁誘導加熱式
炊飯器では、加熱コイルを固定するに当たり、次のよう
な方法が知られている。(1)鍋収容部たる内枠の外側
に、鍋を電磁誘導加熱するための加熱コイルをシリコー
ン樹脂材などで接着固定する。(2)耐熱性を有するポ
リアミド樹脂や、ポリエチレンテレフタレート樹脂で、
内枠を射出成形する際に加熱コイルをインサート成形す
る。(3)内枠の外側を覆うコイルカバーを備え、内枠
とコイルカバーとの間に加熱コイルを挟み込む。しか
し、これらの加熱コイルの固定方法では、各々次のよう
な問題がある。
【0003】(1)の加熱コイルを接着固定する方法で
は、長時間の使用で接着材が劣化すると、加熱コイルが
内枠から脱落する虞れがあり、これを防ぐために多量の
接着材が必要になる。また、加熱コイルが本体の内部に
おいて露出した解放状態にあるので、加熱コイルから本
体の内部への放熱性がよく、加熱コイルや内枠の温度上
昇を低減できる反面、本体の内部に備えたコードリール
や制御回路基板が、加熱コイルからの輻射熱を受けて温
度上昇しやすい欠点がある。また、本体を廃棄する際に
は、強固に接着された加熱コイルを内枠から剥離する手
間があるとともに、多量の接着材を剥がす必要もあり、
廃棄処理が困難な問題がある。
【0004】(2)の加熱コイルを内枠にインサート成
形する方法では、一旦インサート成形を行なうと、加熱
コイルと内枠とを分離することが極めて困難になり、製
造時に不良品を処分したり、製品を廃棄する際には、内
枠を溶解して加熱コイルと分離するなどの処理が必要に
なる。したがって、(1)の方法と同様に、廃棄処理が
極めて困難になる。
【0005】(3)の内枠とコイルカバーとの間に加熱
コイルを挟み込む方法では、コイルカバーが大型化し、
重量増加の要因になる他に、加熱コイルからの熱が放熱
されにくく、加熱コイルや内枠の温度上昇が起こりやす
くなる問題がある。また、コイルカバーを嵌めた後は、
加熱コイルが見えにくくなっているため、加熱コイルの
解れや挟み込み不足に起因して、使用時に加熱コイルの
振動によるビビリ音が生じやすくなっているか否かを、
容易に確認できない難点がある。
【0006】そこで、本発明は上記問題点に鑑み、加熱
手段の内枠への固定を確実かつ簡素化し、加熱手段から
の輻射熱による電装部品への熱影響の低減と、廃棄処理
の容易化を図ることのできる電磁誘導加熱式炊飯器を提
供することをその目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
電磁誘導加熱式炊飯器は、前記目的を達成するために、
鍋を収容する鍋収容部の外側に、前記鍋を電磁誘導加熱
するための加熱手段を配置し、この加熱手段の外側に、
該加熱手段に部分的に接触し、加熱手段を前記鍋収容部
側に押えるコイルカバーを配置し、このコイルカバーの
前記加熱手段を支持する部位を、本体の内部に備えた制
御回路へ電源を供給する電源供給手段に対向させたもの
である。
【0008】上記請求項1の構成により、加熱手段はコ
イルカバーにより、鍋収容部側に押え付けられた状態で
支持されるので、加熱手段が脱落する虞れはない。ま
た、加熱手段を鍋収容部に接着する接着部材を多量に使
用する必要もない。コイルカバーは加熱手段を部分的に
押えているに過ぎないので、加熱手段の露出した部分か
ら、加熱手段の熱が効率よく放散され、加熱手段やこの
加熱手段に接触する鍋収容部の温度上昇を抑制できる。
また、コイルカバーの加熱手段を支持している部位は、
加熱手段が隠蔽されることから、加熱手段からの輻射熱
の放射が抑制され、対向する電源供給手段に対する温度
上昇も抑制できる。加えて、加熱手段を支持するコイル
カバーの一部で遮熱構造が兼用できるようになり、合理
的でコンパクトな電装部品の温度上昇抑制構造にでき
る。
【0009】また、加熱手段が鍋収容部に強固に接着さ
れていないので、鍋収容部に例えば螺子止めしているコ
イルカバーの螺子を外せば、使用する接着部材も少なく
てよく、比較的容易に加熱手段と鍋収容部とを分離で
き、本体の廃棄処理が容易になる。さらに、加熱手段と
鍋収容部の分離が容易であるから、製造時における不良
品の処理も簡便になり、廃棄時に鍋収容部をわざわざ溶
解する必要もない。また、コイルカバーは加熱手段に部
分的に接触する程度の寸法でよく、コイルカバーひいて
は本体もそれ程大型化せず、重量増加も極力押えられ
る。しかも、コイルカバーを鍋収容部に装着した後で、
部分的に加熱手段が露出する構造であるから、コイルカ
バーを取付けた後で加熱手段が容易に視認できる。よっ
て、加熱手段のほつれや挟み込み不足に起因して、使用
時に加熱手段の振動でビビリ音が生じやすい状態である
か否かなどの確認も、わざわざコイルカバーを鍋収容部
から外すことなく、容易に行なうことができる。
【0010】本発明の請求項2記載の電磁誘導加熱式炊
飯器は、前記目的を達成するために、鍋を収容する鍋収
容部の外側に、前記鍋を電磁誘導加熱するための加熱手
段を配置し、この加熱手段の外側に、該加熱手段に部分
的に接触し、加熱手段を前記鍋収容部側に押えるコイル
カバーを配置し、このコイルカバーの前記加熱手段を支
持する部位を、制御用の回路基板に対向させたものであ
る。
【0011】上記請求項2の構成により、加熱手段はコ
イルカバーにより、鍋収容部側に押え付けられた状態で
支持されるので、加熱手段が脱落する虞れはない。ま
た、加熱手段を鍋収容部に接着する接着部材を多量に使
用する必要もない。コイルカバーは加熱手段を部分的に
押えているに過ぎないので、加熱手段の露出した部分か
ら、加熱手段の熱が効率よく放散され、加熱手段やこの
加熱手段に接触する鍋収容部の温度上昇を抑制できる。
また、コイルカバーの加熱手段を支持している部位は、
加熱手段が隠蔽されることから、加熱手段からの輻射熱
の放射が抑制され、対向する制御用の回路基板に対する
温度上昇も抑制できる。加えて、加熱手段を支持するコ
イルカバーの一部で遮熱構造が兼用できるようになり、
合理的でコンパクトな電装部品の温度上昇抑制構造にで
きる。
【0012】また、加熱手段が鍋収容部に強固に接着さ
れていないので、鍋収容部に例えば螺子止めしているコ
イルカバーの螺子を外せば、使用する接着部材も少なく
てよく、比較的容易に加熱手段と鍋収容部とを分離で
き、本体の廃棄処理が容易になる。さらに、加熱手段と
鍋収容部の分離が容易であるから、製造時における不良
品の処理も簡便になり、廃棄時に鍋収容部をわざわざ溶
解する必要もない。また、コイルカバーは加熱手段に部
分的に接触する程度の寸法でよく、コイルカバーひいて
は本体もそれ程大型化せず、重量増加も極力押えられ
る。しかも、コイルカバーを鍋収容部に装着した後で、
部分的に加熱手段が露出する構造であるから、コイルカ
バーを取付けた後で加熱手段が容易に視認できる。よっ
て、加熱手段のほつれや挟み込み不足に起因して、使用
時に加熱手段の振動でビビリ音が生じやすい状態である
か否かなどの確認も、わざわざコイルカバーを鍋収容部
から外すことなく、容易に行なうことができる。
【0013】本発明の請求項3記載の電磁誘導加熱式炊
飯器は、前記請求項1または2の構成において、前記加
熱手段を前記鍋収容部の外面に螺旋状に配置し、該加熱
手段の巻始め部と巻終り部の近傍位置に、前記コイルカ
バーを配設したものである。
【0014】上記請求項3の構成により、加熱手段の巻
始め部と巻終り部の巻末が、コイルカバーで鍋収容部に
押え付けられ、鍋収容部に配置した加熱手段の巻末から
のほつれを防止できる。
【0015】本発明の請求項4記載の電磁誘導加熱式炊
飯器は、前記請求項3の構成において、少なくとも前記
加熱手段の巻始め部と巻終り部の近傍位置にある該加熱
手段と前記コイルカバーとの間に、接着部材を介在させ
たものである。
【0016】上記請求項4の構成により、必要以外に接
着部材を使用することを回避して、接着量を必要最小限
に止め、かつ加熱手段の巻末からのほつれを確実に防止
できる。しかも、加熱手段とコイルカバーとの接触が、
接着部材を接着することにより局部的にならず、確実に
接触して、加熱手段を鍋収容部側に押し付けることが可
能になる。
【0017】本発明の請求項5記載の電磁誘導加熱式炊
飯器は、前記目的を達成するために、鍋を収容する鍋収
容部の外側に、前記鍋を電磁誘導加熱するための加熱手
段を配置し、この加熱手段の外側に、該加熱手段を部分
的に前記鍋収容部側に固定するコイルカバーを配置し、
このコイルカバーの前記加熱手段を前記鍋収容部側に固
定する部位を、本体の内部に備えた制御用の回路基板ま
たは制御回路へ電源を供給する電源供給手段に対向させ
たものである。
【0018】上記請求項5の構成により、加熱手段はコ
イルカバーにより、鍋収容部側に押え付けられた状態で
固定されるので、加熱手段が脱落する虞れはない。ま
た、加熱手段を鍋収容部に接着する接着部材を多量に使
用する必要もない。コイルカバーは加熱手段を部分的に
固定しているに過ぎないので、加熱手段の露出した部分
から、加熱手段の熱が効率よく放散され、加熱手段やこ
の加熱手段を固定する鍋収容部の温度上昇を抑制でき
る。また、コイルカバーの加熱手段を固定している部位
は、加熱手段が隠蔽されることから、加熱手段からの輻
射熱の放射が抑制され、対向する電源供給手段や回路基
板に対する温度上昇も抑制できる。加えて、加熱手段を
支持するコイルカバーの一部で遮熱構造が兼用できるよ
うになり、合理的でコンパクトな電装部品の温度上昇抑
制構造にできる。
【0019】また、加熱手段が鍋収容部に強固に接着さ
れていないので、鍋収容部に例えば螺子止めしているコ
イルカバーの螺子を外せば、使用する接着部材も少なく
てよく、比較的容易に加熱手段と鍋収容部とを分離で
き、本体の廃棄処理が容易になる。さらに、加熱手段と
鍋収容部の分離が容易であるから、製造時における不良
品の処理も簡便になり、廃棄時に鍋収容部をわざわざ溶
解する必要もない。また、コイルカバーは加熱手段を部
分的に固定する程度の寸法でよく、コイルカバーひいて
は本体もそれ程大型化せず、重量増加も極力押えられ
る。しかも、コイルカバーを鍋収容部に装着した後で、
部分的に加熱手段が露出する構造であるから、コイルカ
バーを取付けた後で加熱手段が容易に視認できる。よっ
て、加熱手段のほつれや挟み込み不足に起因して、使用
時に加熱手段の振動でビビリ音が生じやすい状態である
か否かなどの確認も、わざわざコイルカバーを鍋収容部
から外すことなく、容易に行なうことができる。
【0020】本発明の請求項6記載の電磁誘導加熱式炊
飯器は、前記請求項5の構成において、前記加熱手段を
前記鍋収容部の外側面に配置し、前記鍋収容部の外側面
にある前記加熱手段に対面して、前記電源供給手段を縦
置きに配設したものである。
【0021】上記請求項6の構成によれば、電源供給手
段が縦置きに配設されることで、電源供給手段を本体の
内部に効率よく収容できる。また、電源供給手段を縦置
きに配置すると、加熱手段に対向する部分が多くなっ
て、加熱手段からの輻射熱の影響を受けやすくなるが、
電源供給手段はコイルカバーに対向しているので、こう
した輻射熱の影響による懸念を一掃できる。
【0022】本発明の請求項7記載の電磁誘導加熱式炊
飯器は、前記請求項5の構成において、前記コイルカバ
ーの加熱手段を固定する部位に切欠き部を形成し、この
切欠き部から前記加熱手段を導出し、前記切欠き部近傍
の前記コイルカバー外面に、前記加熱手段の引回し係止
用の突起部を設けたものである。
【0023】上記請求項7の構成によれば、コイルカバ
ーの切欠き部から加熱手段を導出させれば、鍋収容部に
対する加熱手段の位置決めが明確になる、また、切欠き
部の近傍に設けた突起部をガイドにして、加熱手段の配
線引回しを行なうことで、配線処理が安定化し、コイル
カバーが絶縁体となって、加熱手段の端末が鍋収容部に
配置された加熱手段に接触することを防止できる。
【0024】
【発明の実施形態】以下、本発明における電磁誘導加熱
式炊飯器の一実施例について、図1および図2を参照し
ながら説明する。同図において、1は電磁誘導加熱式炊
飯器の本体、2はこの本体1の外郭をなす外枠で、外枠
2の底部には、その開口を覆い電磁誘導加熱式炊飯器本
体1の底面外郭を形成する底板3が嵌合し固定されてい
る。また、本体1の内部には有底筒状の鍋収容部4が配
設され、鍋収容部4に鍋5が着脱自在に収容される。鍋
収容部4の側面を形成する鍋収容壁6は、この鍋収容部
4の上部を形成する外枠2と一体に形成される。そし
て、鍋収容部4の側面下部から底部を形成する内枠7
が、鍋収容壁6の底面開口を塞ぐようにして設けられ
る。前記鍋5は、熱伝導性の良好なアルミニウム,アル
ミニウム合金,ジュラルミン,マグネシウム,銅など
を、鍋5の母材たる主体8とし、この主体8の外面側の
底部と側面下部に、フェライト系ステンレスや鉄板など
の磁性金属板製の発熱体9が接合される。また、有底筒
状をなす鍋5の上部には、水平方向外側に延出したフラ
ンジ部10が形成される。そして、フランジ部10の下面を
鍋収容部4の上端部に載置することにより、この鍋収容
部4の内部にて鍋5を吊設状態に収容する構成となって
いる。
【0025】鍋5を収容する内枠7の外側には、鍋5を
電磁誘導加熱するための加熱手段たる加熱コイル11が設
けられる。この鍋加熱手段に相当する加熱コイル11は、
複数の線材を撚り合わせて構成され、発熱体9に対向し
て前記鍋5の底部および側面下部を加熱する位置に、螺
旋状に巻き付くように設けられている。そして、所定の
高周波電流を加熱コイル11に供給することで、発熱体9
を電磁誘導加熱により発熱させて、鍋5を加熱し、鍋5
内に収容した米や水などの被調理物(被炊飯物)を加熱
する構成となっている。
【0026】椀状に形成された内枠7は、本体1の外郭
を形成する外枠2の上部開口部12の下端に接続して備え
てあり、外枠2の上部開口部12の周囲には、後述する蓋
体51を開けたときに蓋体51の内面から流れ落ちる露が、
外枠2の外側面に流れ出すことを防止する露溜め用の凹
部13が形成される。なお、露溜め部としての凹部13は、
蓋体51の内面から流れ落ちる露が、外枠2の外側面に溢
れ出すことを防止できれば、必ずしも凹状にする必要は
ない。また、鍋5の全周囲に凹部13を形成する必要もな
い。本体1の内部には、内枠7の中心部に位置して、炊
飯および保温時における鍋5の温度を検出する鍋温度セ
ンサ14が設けられている。
【0027】加熱コイル11の外側には、この加熱コイル
11を部分的に内枠7側に押し付けて固定するコイルカバ
ー15が設けられている。このコイルカバー15は、図2に
示す底面から見て、円環状に配置された加熱コイル11の
外側全体を覆っているのではなく、加熱コイル11の一部
がある程度露出するように、概ね帯状に形成されてい
る。そして、コイルカバー15の中心部には、前記鍋温度
センサ14を収容するための凸状のセンサ収容部16が形成
されるとともに、このセンサ収容部16から左右方向に延
びて、加熱コイル11を部分的に内枠7に固定支持する支
持部17が形成される。支持部17は、加熱コイル11の外面
に接触するように、内枠7の外形形状に合せて湾曲状に
形成されている。
【0028】本体1の内部には、前記加熱コイル11に高
周波電流を供給したり、加熱コイル11の加熱出力を調節
するインバータ回路などの他に、本体1に供給される電
源電圧の変動を検知する電源電圧検知回路を備えた加熱
ユニット21と、加熱ユニット21の発熱部品などを冷却す
るために、加熱ユニット21に近接して配設された冷却フ
ァン22と、電源プラグ23付きの電源電線(図示せず)を
螺旋状に巻かれた状態で収納した電源供給手段であって
電源電線巻取り機構であるコードリール24と、コードリ
ール24から取り入れた電源電圧を所定の動作電圧に変換
し出力するとともに、炊飯器の各部の動作を制御する制
御回路を備えた制御用の回路基板としての電源基板25が
各々配設される。
【0029】このなかで、基板保持部材26に保持される
電源基板25は、その部品面が外枠2の内側面に対向する
ように、加熱ユニット21とともに縦置き状態に配置され
ている。また、コンセントからの電源を、本体1内部の
電源基板25や各種電装部品(例えば、加熱ユニット21)
に供給する偏平状のコードリール24も、本体1後部に形
成した内枠7の外側面と外枠2の内側面との間の空間部
27内に、電源基板25と並んで縦置き状態に配置されてい
る。コードリール24は、本体1の中心部から見て電源基
板25の後方に重なり合うように配設され、このコードリ
ール24と電源基板25に対向して、加熱コイル11の上面を
覆うコイルカバー15の支持部17が設けられている。ま
た、空間部27の底部には、空間部27内に外気を導入する
送風手段たる冷却ファン22が配設される。なお、空間部
27内に設けた加熱ユニット21は、電源基板25と一体また
は別体のどちらでもよく、また、コイルカバー15の支持
部17を加熱ユニット21にも対向させてもよい。
【0030】加熱コイル11は紐状で、その両端側には内
枠7に巻き付ける際の巻始め部31と巻終り部32が各々形
成される。この加熱コイル11の巻始め部31と巻終り部32
の近傍位置には、前記コイルカバー15の支持部17が配設
されているとともに、巻始め部31よりも加熱コイル11の
始端側にある端部33を、コイルカバー15の外部に導出す
る切欠き部34と、巻終り部32よりも加熱コイル11の終端
側にある端部35を、コイルカバー15の外部に導出する切
欠き部36が、コイルカバー15に各々形成される。そし
て、切欠き部34,36の近傍に位置して、コイルカバー15
の外面には、加熱コイル11の端部33,35の配線引回し時
における係止用の突起部37が、複数設けられている。こ
れにより、配線した加熱コイル11の端部33,35を、支持
部17に対面した加熱ユニット21に、精度よい配線パター
ンにて適正に短かく接続できる。また、加熱コイル11の
端部33,35すなわち巻末から、加熱コイル11が外力によ
り剥離しないようにする。なお、38は、加熱コイル11の
端部33,35に圧着固定された導電性の外部端子である。
【0031】少なくとも前記加熱コイル11の巻始め部31
と巻終り部32の近傍に位置して、加熱コイル11とコイル
カバー15との間に、耐熱性を有するシリコーンゴム製の
接着部材41を介在させ、加熱コイル11の巻末のほつれ止
めを行なうようになっている。内枠7やコイルカバー15
の材質は、耐熱性に優れたガラス繊維入りポリエチレン
テレフタレート樹脂で、内部に中空のセラミックスビー
ズ(図示せず)を10%〜20%含有している。そして、こ
のセラミックスビーズにより内枠7の内部に無数の断熱
空間を形成し、且つ断熱性を向上した材料を使用するこ
とで、鍋5の側面を加熱する構成が無い状態での、鍋5
の側面の冷えを防止する構成にしてある。なお、42は加
熱コイル11の外側に放射状に配設されたフェライト部
材、43はこのフェライト部材を所定位置に取付固定する
フェライト部材固定枠である。
【0032】51は、本体1の上面を覆う蓋体である。蓋
体51は、蓋体51の外郭を形成する外蓋52と、蓋体51の下
面を形成する放熱板53と、この放熱板53の上方にあって
放熱板53を固定し、外蓋52の下側の放熱板53外周囲を形
成する外蓋カバー54などから構成される。また、外枠2
の後方上側に設けたヒンジ軸55に蓋体51が軸支される一
方、ヒンジ軸55とは反対側の本体1の前方正面側に、蓋
体係止部たるフックボタン56が設けられており、フック
ボタン56を操作することにより、本体1と蓋体51との係
合が解除されて、蓋体51がヒンジ軸55を中心に自動的に
開くようになっている。57は、放熱板53の下面に着脱自
在に備えた内蓋である。本実施例では、鍋5の上面開口
部に直接対向する蓋体51の内面が内蓋57となっている
が、内蓋57を設けず、蓋体51の内面が放熱板53となる構
成でもよい。
【0033】ヒンジ軸55の下方位置には、ヒンジ部の一
部を形成する蓋体51の後面58よりも後方側に突出させた
本体1の後部59が形成される。また、蓋体51の後面58よ
り前方の外枠2の両側面には、本体1の持ち運び用のハ
ンドル60が、外枠2に対して回動自在に設けられる。そ
して、ハンドル60を本体1の後方に倒すと、ハンドル59
の握り部が本体1の後部59の上面(ハンドル載置部61)
に載置するようになっている。ヒンジ軸55は、鍋5また
は鍋5が収容されている位置の外枠2の上面よりも高い
位置に配設される。また、本体1の後部59の上面は、鍋
5または鍋5が収容されている位置の外枠2の上面より
も低い位置に形成される。さらに、本体1の後部59の後
方外面62は、本体1の外郭の下側を形成するように外枠
2の下端に設けた底板3の外側面に連なるように形成さ
れる。
【0034】本体1の後方外面62には、炊飯器の定格電
圧,定格消費電力,使用上の注意,各種認証マーク,安
全装置の定格などを印刷した定格表示銘板63が貼着され
る。なお、加熱ユニット21や電源基板25などに対し、蓋
体51内部の電装品からの配線接続を容易にするために、
本体1の後方外面62には開口部(図示せず)が設けられ
ている。そして、この開口部を外側から隠蔽するための
カバー部材64を設け、カバー部材64の外面に前記定格表
示銘板63を貼る構成にしている。
【0035】ハンドル載置部61の高さは、ハンドル60を
本体1の後方に倒したときに、ハンドル60全体が略水平
になる高さに形成される。また、ハンドル60を本体1の
後方に倒したときに、ハンドル60が本体1から外方に突
出しないように、ハンドル60の後方外面と本体1の後方
外面62が略同一面を形成するように位置している。
【0036】前記外蓋52の上面前方寄りには、透光性を
有する透明窓部66や各種の操作スイッチ67を備えた操作
パネル68が設けられる。また、蓋体51の内部には、放熱
板53ひいては内蓋57を加熱する蓋加熱手段たる蓋ヒータ
69と、放熱板53または内蓋57の温度を検出する蓋温度検
出手段たる蓋温度センサ70とを備えており、操作パネル
68と放熱板53の間には、マイクロコンピュータ,液晶表
示器(LCD),発光ダイオード表示器(LED),操
作部を備えた表示基板71が設けられる。この表示基板71
は、外蓋52の上面前方寄りに形成した凹部72と、この凹
部72の上面開口を覆う操作パネル68との間に形成した収
納空間73内に収納される。蓋ヒータ69はコード状(線
状)をなし、放熱板53の裏面すなわち上面において、表
示基板71の直下を避けた鍋5に対向する面に設けられて
いる。なお、鍋5に直接対向する蓋体51の内面を加熱す
る方式は、本実施例のようなコード状の電熱式ヒータで
も、蓋体51の内面を電磁誘導加熱する方式でもよい。
【0037】蓋ヒータ69は、放熱板53と凹部72の底部部
材75との間に形成される蓋加熱手段配置空間76内に収納
される。したがって、表示基板71と蓋ヒータ69との間
は、凹部72の底部部材75で隔離される構造となってい
る。蓋加熱手段配置空間76と、蓋体51の後面58に形成さ
れ、ヒンジ軸55を収納する隙間77とは、蓋体51の内部に
おいて連通路78により連通した構造になっている。この
連通路78には、炊飯時に鍋5内の被炊飯物から発生する
蒸気を本体1の外部へ放出する蒸気通路としての蒸気口
81の下部が位置している。蒸気口81は、外蓋52の上面後
方寄りに形成され、鍋5側に陥没した凹部82の内底部に
着脱自在に設けられている。83は、凹部82の中心孔84
と、内蓋57に形成した蒸気孔85とを連通する蒸気口パッ
キンである。この蒸気口パッキン83は弾性変形可能な2
つの部材からなり、中心孔84の周囲に位置する凹部82の
底部裏側と、蒸気孔85の周囲に位置する内蓋44の裏側と
をシールするために、放熱板53および中心孔84に装着さ
れている。なお、前記蓋ヒータ69は、内部の冷えによる
腐敗臭の発生を防止するために、蒸気口81の周囲を略包
囲する状態に配置してある。また、前記外蓋52と、放熱
板53の裏面に備えた蓋ヒータ69との間は、凹部72の底部
部材75のみならず、外蓋カバー54によっても仕切られた
構造となっている。
【0038】本実施例のように、蓋温度センサ70にて内
蓋57の温度を検出する場合は、外蓋カバー54に対応する
部位に開口部86を形成し、蓋温度センサ70の感熱部を弾
性部材たるスプリング87にて内蓋57側に押し当てる。そ
して、内蓋57の開口部86を通じて、蓋温度センサ70の周
囲空間と前記隙間77とを連通させる構成にする。鍋5の
上面開口部に対向し蓋体51の下面となる内蓋57の外周囲
には、蓋体51を閉じたときに本体1との隙間を塞ぐ蓋パ
ッキン88が円環状に設けられている。蓋パッキン53は弾
性変形可能な部材からなり、具体的にはシリコーンゴム
やフッソゴムから形成されている。なお、本実施例のよ
うに本体1の内部に鍋5を備え、鍋5のなかで炊飯や保
温を行なう場合は、蓋パッキン88を鍋5の上表面に接触
させ、蓋体51と本体1との隙間から蒸気が外に漏れない
ようにすればよい。
【0039】炊飯時には、鍋5を電磁誘導加熱して、鍋
温度センサ14および蓋温度センサ70の検出温度と、時間
管理とに基づいて、鍋5への加熱量を調節する。具体的
には、炊飯時には鍋5に入れた被炊飯物たる米と水を加
熱し、鍋5の温度を検出する鍋温度センサ14が所定の炊
き上げ温度(例えば120℃)に達したら、炊飯加熱を停
止してむらしに移行し、このむらしを15分継続して、鍋
5内のご飯を炊く構成となっている。また、炊飯加熱に
引き続き保温加熱が行なわれる。この保温加熱は、鍋5
を電磁誘導加熱して、鍋温度センサ14および蓋温度セン
サ70の検出温度と、時間管理とに基づいて、鍋5への加
熱量を調節し、鍋温度センサ14で検出される鍋5の温度
を60℃〜80℃に保持するものである。このとき、蓋温度
センサ70の検出温度に基づき、蓋体51の内面の温度を鍋
5内のご飯の温度に対してやや高めに保持するようにな
っている。
【0040】図示しないが、炊飯および保温時に、本体
1に供給される電源電圧を検知する電源電圧検知手段を
備えており、電源電圧を検知し、この電源電圧の変動が
あった場合でも、定格電圧(例えば交流100V)時の加熱
出力がキープされるように、加熱コイル11の電流値を調
節する構成になっている。例えば保温時において、定格
の100Vの電源電圧で加熱コイル11の加熱出力が500Wで
ある場合、電源電圧が90Vや110Vに変動した場合で
も、定格電圧時の加熱出力である500Wがキープできる
ようにし、各家庭毎の電源電圧の相違や、使用時におけ
る電圧降下などでの電圧変動時にも、安定した加熱量で
保温が行なえるようにする。また、炊飯中は、蓋ヒータ
69により蓋体51を加熱して、蓋体51の内面すなわち内蓋
57への結露を低減し、炊飯終了時に蓋体51を開けたとき
に、蓋体51から露が本体1の上部に流れ落ちる現象を抑
制するようになっている。
【0041】以上のように、上記実施例では、鍋5を収
容する鍋収容部4たる内枠7の外側に、この鍋5を電磁
誘導加熱するための加熱コイル11を配置したものにおい
て、加熱コイル11の外側に、加熱コイル11に部分的に接
触し、加熱コイル11を内枠7側に押えるコイルカバー15
を配置し、コイルカバー15の加熱コイル11を支持する部
位(支持部17)を、本体1の内部に備えた制御回路(電
源基板25)へ電源を供給するコードリール24や、電源基
板25などの各種制御用の回路基板に対向させている。
【0042】この場合、加熱コイル11はコイルカバー15
により、内枠7側に押え付けられた状態で支持されるの
で、加熱コイル11が脱落する虞れはない。また、加熱コ
イル11を内枠7に接着する接着部材41を多量に使用する
必要もない。コイルカバー15は加熱コイル11を部分的に
押えているに過ぎないので、加熱コイル11の露出した部
分から、加熱コイル11の熱が効率よく放散され、加熱コ
イル11やこの加熱コイル11に接触する内枠7の温度上昇
を抑制できる。また、コイルカバー15の加熱コイル11を
支持している部位は、加熱コイル11が隠蔽されることか
ら、加熱コイル11からの輻射熱の放射が抑制され、対向
するコードリール24や電源基板25などの制御用の回路基
板に対する温度上昇も抑制できる。特に、コードリール
24や発熱回路部品を備えた電源基板25は、自己発熱によ
り炊飯時に温度上昇が著しく大きい。ここに加熱コイル
11からの輻射熱が加わると、温度の上昇が一層甚だしく
なり、何等かの断熱構造が必要になるが、本実施例で
は、加熱コイル11を支持するコイルカバー15の一部で遮
熱構造が兼用できるようになり、合理的でコンパクトな
電装部品の温度上昇抑制構造にできる。
【0043】また、加熱コイル11が内枠7に強固に接着
されていないので、内枠7に例えば螺子止めしているコ
イルカバー15の螺子を外せば、使用する接着部材も少な
くてよく、比較的容易に加熱コイル11と内枠7とを分離
でき、本体1の廃棄処理が容易になる。さらに、加熱コ
イル11と内枠7の分離が容易であるから、製造時におけ
る不良品の処理も簡便になり、廃棄時に内枠7をわざわ
ざ溶解する必要もない。また、コイルカバー15は加熱コ
イル11に部分的に接触する程度の寸法でよく、コイルカ
バー15ひいては本体1もそれ程大型化せず、重量増加も
極力押えられる。しかも、コイルカバー15を内枠7に装
着した後で、部分的に加熱コイル11が露出する構造であ
るから、コイルカバー15を取付けた後で加熱コイル11が
容易に視認できる。よって、加熱コイル11のほつれや挟
み込み不足に起因して、使用時に加熱コイル11の振動で
ビビリ音が生じやすい状態であるか否かなどの確認も、
わざわざコイルカバー15を内枠7から外すことなく、容
易に行なうことができる。
【0044】こうして、加熱コイル11の内枠7への固定
を確実かつ簡素化し、加熱コイル7からの輻射熱による
電装部品への熱影響の低減と、廃棄処理の容易化を同時
に図ることが可能になる。また、コイルカバー15の一部
を遮熱構造に兼用した合理的でコンパクトな電装部品の
温度上昇抑制構造が実現できるとともに、コイルカバー
15の取付後に、加熱コイル11の状態を容易に視認でき
る。
【0045】また、このような構成において、本実施例
では、加熱コイル11を内枠7の外面に螺旋状に配置し、
加熱コイル11の巻始め部31と巻終り部32の近傍位置に、
コイルカバー15を配設している。これにより、加熱コイ
ル11の巻始め部31と巻終り部32の巻末が、コイルカバー
15で内枠7に押え付けられ、内枠7に配置した加熱コイ
ル11の巻末からのほつれを防止できる。さらに、少なく
とも加熱コイル11の巻始め部31と巻終り部32の近傍位置
にある加熱コイル11とコイルカバー15との間に、接着部
材41を介在させることで、必要以外に接着部材41を使用
することを回避して、接着量を必要最小限に止め、かつ
加熱コイル11の巻末からのほつれを確実に防止できる。
しかも、加熱コイル11とコイルカバー15との接触が、接
着部材41を接着することにより局部的にならず、確実に
接触して、加熱コイル11を内枠7側に押し付けることが
可能になる。
【0046】本実施例では、鍋5を収容する内枠7の外
側に、鍋5を電磁誘導加熱するための加熱コイル11を配
置し、この加熱コイル11の外側に、加熱コイル11を部分
的に内枠7側に固定するコイルカバー15を配置し、この
コイルカバー15の加熱コイル11を内枠7側に固定する部
位(支持部17)を、本体1の内部に備えた制御回路(電
源基板25)へ電源を供給するコードリール24や、電源基
板25などの各種制御用の回路基板に対向させている。
【0047】この場合、加熱コイル11はコイルカバー15
により、内枠7側に押え付けられた状態で固定されるの
で、加熱コイル11が脱落する虞れはない。また、加熱コ
イル11を内枠7に接着する接着部材41を多量に使用する
必要もない。コイルカバー15は加熱コイル11を部分的に
固定しているに過ぎないので、加熱コイル11の露出した
部分から、加熱コイル11の熱が効率よく放散され、加熱
コイル11やこの加熱コイル11を固定する内枠7の温度上
昇を抑制できる。また、コイルカバー15の加熱コイル11
を固定している部位は、加熱コイル11が隠蔽されること
から、加熱コイル11からの輻射熱の放射が抑制され、対
向するコードリール24や電源基板25などの制御用の回路
基板に対する温度上昇も抑制できる。特に、コードリー
ル24や発熱回路部品を備えた電源基板25は、自己発熱に
より炊飯時に温度上昇が著しく大きい。ここに加熱コイ
ル11からの輻射熱が加わると、温度の上昇が一層甚だし
くなり、何等かの断熱構造が必要になるが、本実施例で
は、加熱コイル11を支持するコイルカバー15の一部で遮
熱構造が兼用できるようになり、合理的でコンパクトな
電装部品の温度上昇抑制構造にできる。
【0048】また、加熱コイル11が内枠7に強固に接着
されていないので、内枠7に例えば螺子止めしているコ
イルカバー15の螺子を外せば、使用する接着部材も少な
くてよく、比較的容易に加熱コイル11と内枠7とを分離
でき、本体1の廃棄処理が容易になる。さらに、加熱コ
イル11と内枠7の分離が容易であるから、製造時におけ
る不良品の処理も簡便になり、廃棄時に内枠7をわざわ
ざ溶解する必要もない。また、コイルカバー15は加熱コ
イル11を部分的に固定する程度の寸法でよく、コイルカ
バー15ひいては本体1もそれ程大型化せず、重量増加も
極力押えられる。しかも、コイルカバー15を内枠7に装
着した後で、部分的に加熱コイル11が露出する構造であ
るから、コイルカバー15を取付けた後で加熱コイル11が
容易に視認できる。よって、加熱コイル11のほつれや挟
み込み不足に起因して、使用時に加熱コイル11の振動で
ビビリ音が生じやすい状態であるか否かなどの確認も、
わざわざコイルカバー15を内枠7から外すことなく、容
易に行なうことができる。
【0049】こうして、加熱コイル11の内枠7への固定
を確実かつ簡素化し、加熱コイル7からの輻射熱による
電装部品への熱影響の低減と、廃棄処理の容易化を同時
に図ることが可能になる。また、コイルカバー15の一部
を遮熱構造に兼用した合理的でコンパクトな電装部品の
温度上昇抑制構造が実現できるとともに、コイルカバー
15の取付後に、加熱コイル11の状態を容易に視認でき
る。また、上記構成において、本実施例では、加熱コイ
ル11を内枠7の外側面に配置し、内枠7の外側面にある
加熱コイル11に対面して、コードリール24を縦置きに配
設している。この場合、コードリール24が縦置きに配設
されることで、コードリール24を本体1の内部に効率よ
く収容できる。また、コードリール24を縦置きに配置す
ると、加熱コイル11に対向する部分が多くなって、加熱
コイル11からの輻射熱の影響を受けやすくなるが、コー
ドリール24はコイルカバー15に対向しているので、こう
した輻射熱の影響による懸念を一掃できる。
【0050】また、上記構成において、本実施例では、
コイルカバー15の加熱コイル11を固定する部位に切欠き
部34,36を形成し、この切欠き部34,36から加熱コイル
11を導出し、切欠き部34,36近傍のコイルカバー15外面
に、加熱コイル11の引回し係止用の突起部37を設けてい
る。この場合、コイルカバー15の切欠き部34,36から加
熱コイル11を導出させれば、内枠7に対する加熱コイル
11の位置決めが明確になる、また、切欠き部34,36の近
傍に設けた突起部37をガイドにして、加熱コイル11の配
線引回しを行なうことで、配線処理が安定化し、コイル
カバー15が絶縁体となって、加熱コイル11の端末33,35
が内枠7に配置された加熱コイル11に接触することを防
止できる。さらに、切欠き部34,36を加熱コイル11を支
持する構成にすれば、内枠7に対し螺旋状に配置した加
熱コイル11の巻始め部31または巻終り部32から、加熱コ
イル11の電線の螺旋がバラけてしまうことを防止でき
る。また、コイルカバー15で加熱コイル11を隠蔽した部
分に制御用の回路基板である電源基板25を対向させてい
るので、加熱コイル11の端末33,35と電源基板25とを近
接させることが可能である。よって、特に加熱コイル11
の端末33,35を電源基板25に接続する構成では、切欠き
部34,36から導出された加熱コイル11の端末33,35の長
さを、必要最小限に短くできる利点がある。
【0051】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の要旨の範囲において種々の変形実
施が可能である。
【0052】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の電磁誘導加熱式
炊飯器は、鍋を収容する鍋収容部の外側に、前記鍋を電
磁誘導加熱するための加熱手段を配置し、この加熱手段
の外側に、該加熱手段に部分的に接触し、加熱手段を前
記鍋収容部側に押えるコイルカバーを配置し、このコイ
ルカバーの前記加熱手段を支持する部位を、本体の内部
に備えた制御回路へ電源を供給するコードリールに対向
させたものであり、加熱手段の鍋収容部への固定を確実
かつ簡素化し、加熱手段からの輻射熱による電装部品へ
の熱影響の低減と、廃棄処理の容易化を図ることが可能
となる。また、コイルカバーの一部を遮熱構造に兼用し
た合理的でコンパクトな電装部品の温度上昇抑制構造が
実現できるとともに、コイルカバーの取付後に、加熱手
段の状態を容易に視認できる。
【0053】本発明の請求項2記載の電磁誘導加熱式炊
飯器は、鍋を収容する鍋収容部の外側に、前記鍋を電磁
誘導加熱するための加熱手段を配置し、この加熱手段の
外側に、該加熱手段に部分的に接触し、加熱手段を前記
鍋収容部側に押えるコイルカバーを配置し、このコイル
カバーの前記加熱手段を支持する部位を、制御用の回路
基板に対向させたものであり、加熱手段の鍋収容部への
固定を確実かつ簡素化し、加熱手段からの輻射熱による
電装部品への熱影響の低減と、廃棄処理の容易化を図る
ことが可能となる。また、コイルカバーの一部を遮熱構
造に兼用した合理的でコンパクトな電装部品の温度上昇
抑制構造が実現できるとともに、コイルカバーの取付後
に、加熱手段の状態を容易に視認できる。
【0054】本発明の請求項3記載の電磁誘導加熱式炊
飯器は、前記請求項1または2の構成において、前記加
熱手段を前記鍋収容部の外面に螺旋状に配置し、該加熱
手段の巻始め部と巻終り部の近傍位置に、前記コイルカ
バーを配設したものであり、この場合はさらに、鍋収容
部に配置した加熱手段の巻末からのほつれを防止でき
る。
【0055】本発明の請求項4記載の電磁誘導加熱式炊
飯器は、前記請求項3の構成において、少なくとも前記
加熱手段の巻始め部と巻終り部の近傍位置にある該加熱
手段と前記コイルカバーとの間に、接着部材を介在させ
たものであり、この場合はさらに、接着量を必要最小限
に止め、かつ加熱手段の巻末からのほつれを確実に防止
できる。また、加熱手段とコイルカバーとの接触が確実
になる。
【0056】本発明の請求項5記載の電磁誘導加熱式炊
飯器は、鍋を収容する鍋収容部の外側に、前記鍋を電磁
誘導加熱するための加熱手段を配置し、この加熱手段の
外側に、該加熱手段を部分的に前記鍋収容部側に固定す
るコイルカバーを配置し、このコイルカバーの前記加熱
手段を前記鍋収容部側に固定する部位を、本体の内部に
備えた制御用の回路基板または制御回路へ電源を供給す
るコードリールに対向させたものであり、加熱手段の鍋
収容部への固定を確実かつ簡素化し、加熱手段からの輻
射熱による電装部品への熱影響の低減と、廃棄処理の容
易化を図ることが可能となる。また、コイルカバーの一
部を遮熱構造に兼用した合理的でコンパクトな電装部品
の温度上昇抑制構造が実現できるとともに、コイルカバ
ーの取付後に、加熱手段の状態を容易に視認できる。
【0057】本発明の請求項6記載の電磁誘導加熱式炊
飯器は、前記請求項5の構成において、前記加熱手段を
前記鍋収容部の外側面に配置し、前記鍋収容部の外側面
にある前記加熱手段に対面して、前記コードリールを縦
置きに配設したものであり、この場合はさらに、コード
リールを本体の内部に効率よく収容できる。また、コー
ドリールはコイルカバーに対向しているので、加熱手段
からの輻射熱の影響による懸念を一掃できる。
【0058】本発明の請求項7記載の電磁誘導加熱式炊
飯器は、前記請求項5の構成において、前記コイルカバ
ーの加熱手段を固定する部位に切欠き部を形成し、この
切欠き部から前記加熱手段を導出し、前記切欠き部近傍
の前記コイルカバー外面に、前記加熱手段の引回し係止
用の突起部を設けたものであり、この場合はさらに、鍋
収容部に対する加熱手段の位置決めが明確になる、ま
た、配線処理が安定化するとともに、加熱手段の端末が
鍋収容部に配置された加熱手段に接触することを防止で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す電磁誘導加熱式炊飯器
の全体断面図である。
【図2】同上底板を外した状態の底面図である。
【符号の説明】
1 本体 4 鍋収容部 5 鍋 11 加熱コイル(加熱手段) 15 コイルカバー 17 支持部(加熱コイルを支持する部位,加熱コイルを
内枠側に固定する部位) 24 コードリール(電源供給手段) 25 電源基板(制御回路,制御用の回路基板) 34,36 切欠き部 37 突起部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 弦巻 孝司 新潟県加茂市大字後須田2570番地1 東芝 ホームテクノ株式会社内 Fターム(参考) 4B055 AA03 BA35 CA17 CA19 CA62 CA63 CB03 CB07 CC12 CC16 CC22 DA02 DB14 FA06 FC20

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鍋を収容する鍋収容部の外側に、前記鍋
    を電磁誘導加熱するための加熱手段を配置し、この加熱
    手段の外側に、該加熱手段に部分的に接触し、加熱手段
    を前記鍋収容部側に押えるコイルカバーを配置し、この
    コイルカバーの前記加熱手段を支持する部位を、本体の
    内部に備えた制御回路へ電源を供給する電源供給手段に
    対向させたことを特徴とする電磁誘導加熱式炊飯器。
  2. 【請求項2】 鍋を収容する鍋収容部の外側に、前記鍋
    を電磁誘導加熱するための加熱手段を配置し、この加熱
    手段の外側に、該加熱手段に部分的に接触し、加熱手段
    を前記鍋収容部側に押えるコイルカバーを配置し、この
    コイルカバーの前記加熱手段を支持する部位を、制御用
    の回路基板に対向させたことを特徴とする電磁誘導加熱
    式炊飯器。
  3. 【請求項3】 前記加熱手段を前記鍋収容部の外面に螺
    旋状に配置し、該加熱手段の巻始め部と巻終り部の近傍
    位置に、前記コイルカバーを配設したことを特徴とする
    請求項1または2記載の電磁誘導加熱式炊飯器。
  4. 【請求項4】 少なくとも前記加熱手段の巻始め部と巻
    終り部の近傍位置にある該加熱手段と前記コイルカバー
    との間に、接着部材を介在させたことを特徴とする請求
    項3記載の電磁誘導加熱式炊飯器。
  5. 【請求項5】 鍋を収容する鍋収容部の外側に、前記鍋
    を電磁誘導加熱するための加熱手段を配置し、この加熱
    手段の外側に、該加熱手段を部分的に前記鍋収容部側に
    固定するコイルカバーを配置し、このコイルカバーの前
    記加熱手段を前記鍋収容部側に固定する部位を、本体の
    内部に備えた制御用の回路基板または制御回路へ電源を
    供給する電源供給手段に対向させたことを特徴とする電
    磁誘導加熱式炊飯器。
  6. 【請求項6】 前記加熱手段を前記鍋収容部の外側面に
    配置し、前記鍋収容部の外側面にある前記加熱手段に対
    面して、前記電源供給手段を縦置きに配設したことを特
    徴とする請求項5記載の電磁誘導加熱式炊飯器。
  7. 【請求項7】 前記コイルカバーの加熱手段を固定する
    部位に切欠き部を形成し、この切欠き部から前記加熱手
    段を導出し、前記切欠き部近傍の前記コイルカバー外面
    に、前記加熱手段の引回し係止用の突起部を設けたこと
    を特徴とする請求項5記載の電磁誘導加熱式炊飯器。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010160932A (ja) * 2009-01-07 2010-07-22 Mitsubishi Motors Corp 蓄電池の加熱装置
JP2014223139A (ja) * 2013-05-15 2014-12-04 象印マホービン株式会社 調理器
JP7448807B2 (ja) 2020-05-12 2024-03-13 タイガー魔法瓶株式会社 炊飯器

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