JP2015080638A - 食器洗い乾燥機 - Google Patents

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Abstract

【課題】安全性を確保しつつ、ユーザの利便性を向上することが可能な食器洗い乾燥機を提供する。【解決手段】本明細書は、食器洗い乾燥機を開示する。その食器洗い乾燥機は、洗浄工程と乾燥工程を実施可能である。その食器洗い乾燥機は、洗浄工程では、ヒータで加熱された水を噴射して食器を洗浄する。その食器洗い乾燥機は、乾燥工程では、ヒータで加熱された空気をファンで送風して食器を乾燥させる。その食器洗い乾燥機は、ファンのON故障が検出された場合に、ヒータの加熱能力を低減させた状態で洗浄工程を実施可能とする。【選択図】図2

Description

本発明は、食器洗い乾燥機に関する。
特許文献1に食器洗い乾燥機が開示されている。この食器洗い乾燥機は、洗浄工程と乾燥工程を実施可能である。この食器洗い乾燥機は、洗浄工程では、ヒータで加熱された水を噴射して食器を洗浄する。この食器洗い乾燥機は、乾燥工程では、ヒータで加熱された空気をファンで送風して食器を乾燥させる。
特開2009−247458号公報
食器洗い乾燥機のファンが故障してしまうことがある。従来の食器洗い乾燥機では、ファンの故障が検出されると、ユーザにファンが故障していることを報知し、サービスマンが故障したファンの修理・交換を行うまでは、洗浄工程や乾燥工程などの運転を全て実施不能としている。しかしながら、故障したファンの修理・交換を行うまで食器洗い乾燥機を全く利用できなくしてしまうと、ユーザの利便性を損なってしまう。ユーザの利便性を向上するためには、ファンの故障が検出された後も、可能な限り食器洗い乾燥機の運転を可能とすることが好ましい。
洗浄工程においては、ヒータで加熱されて高温となった水を噴射して食器を洗浄する。このため、食器を収容している洗浄槽の内部には、高温の蒸気が充満する。仮に、ファンがON故障した状態で、通常通りに洗浄工程を実施すると、洗浄槽の内部の高温の蒸気がファンによる送風のために食器洗い乾燥機の外部に放出されて、安全性の面で問題を生じてしまう。安全性を確保しつつ、ユーザの利便性を向上することが可能な技術が期待されている。
本明細書は、食器洗い乾燥機を開示する。その食器洗い乾燥機は、洗浄工程と乾燥工程を実施可能である。その食器洗い乾燥機は、洗浄工程では、ヒータで加熱された水を噴射して食器を洗浄する。その食器洗い乾燥機は、乾燥工程では、ヒータで加熱された空気をファンで送風して食器を乾燥させる。その食器洗い乾燥機は、ファンのON故障が検出された場合に、ヒータの加熱能力を低減させた状態で洗浄工程を実施可能とする。
上記の食器洗い乾燥機によれば、ファンのON故障が検出された後、故障したファンの修理・交換が行われる前であっても、ユーザは食器の洗浄を行うことが可能となる。上記の食器洗い乾燥機では、ファンのON故障が検出された場合に、ヒータの加熱能力を低減させた状態で洗浄工程を実施可能とするため、食器洗い乾燥機の外部へ高温の蒸気が放出されてしまうことを防ぐことができる。安全性を確保しつつ、ユーザの利便性を向上することができる。なお、ヒータの加熱能力を低減させた状態とは、通常の洗浄工程に比べてヒータの出力が低い状態を意味しており、ヒータの出力を小さくした状態で洗浄工程を行ってもよいし、ヒータによる加熱を全く行わずに洗浄工程を行ってもよい。また、ここでいう洗浄工程は、洗剤が混入された水(洗浄水)を食器に噴射するものであってもよいし、洗剤が混入されていない水(すすぎ水)を食器に噴射するものであってもよい。
上記の食器洗い乾燥機は、ファンのON故障が検出された場合に、洗浄工程の回数および/または時間を増加させた状態で洗浄工程を実施可能とするように構成することができる。
ヒータの加熱能力を低減させた状態で洗浄工程を行うと、通常通りに洗浄工程を行う場合に比べて、食器の洗浄能力が低下してしまうことが懸念される。上記のように、洗浄工程の回数および/または時間を増加させた状態で洗浄工程を実施することで、ヒータの加熱能力を低減させた場合であっても、食器の洗浄能力が低下してしまうことを防ぐことができる。
上記の食器洗い乾燥機は、ファンのON故障が検出された場合に、乾燥工程を通常通り実施可能とするように構成することができる。
ファンがON故障していても、乾燥工程は問題なく実施できる場合が多い。上記の食器洗い乾燥機によれば、ファンのON故障が検出された後、故障したファンの修理・交換が行われる前であっても、ユーザは食器の洗浄と乾燥の両方を行うことができる。
上記の食器洗い乾燥機は、ファンのOFF故障が検出された場合に、乾燥工程を実施不能とするように構成することができる。
ファンがOFF故障した状態で、乾燥工程を通常通りに実施すると、ヒータの周辺の部材が過熱されてしまい、損傷するおそれがある。上記の食器洗い乾燥機によれば、ファンのOFF故障が検出された場合に、乾燥工程を実施不能としているため、ヒータの周辺の部材が過熱されて損傷してしまうことを防ぐことができる。
本明細書が開示する食器洗い乾燥機によれば、安全性を確保しつつ、ユーザの利便性を向上することができる。
実施例の食器洗い乾燥機10の構成を模式的に示す縦断面図。 実施例の食器洗い乾燥機10の運転動作を示すフローチャート。 実施例の食器洗い乾燥機10における乾燥ファン52のON故障およびOFF故障の検知動作を示すフローチャート。 実施例の食器洗い乾燥機10の別の運転動作を示すフローチャート。
(実施例)
以下では実施例に係る食器洗い乾燥機について、図面を参照しながら説明する。図1は、食器洗い乾燥機10の縦断面図である。食器洗い乾燥機10は、引き出し式の食器洗浄機である。食器洗い乾燥機10は、本体12と洗浄槽14と扉15を備えている。
扉15には、操作パネル16と排気経路18が設けられている。操作パネル16には、スタートボタン等の各種のボタンやランプ等が設けられている。排気経路18は、洗浄槽14の内側から外側に達している。排気経路18の洗浄槽14の外側の端は、扉15の前面(図1の左側)に位置し、扉15の前面には、排気口18bが設けられている。排気経路18の洗浄槽14側の端には、開口18aが設けられている。排気経路18には、排気ダンパー17が設けられている。
洗浄槽14は、本体12と扉15で形成される空間に収容されている。洗浄槽14は、本体12にスライド可能に支持されている。洗浄槽14は、本体12に対して前後方向(図1の左右方向)にスライド可能である。洗浄槽14は、扉15に連結されている。扉15を前方(図1の左方向)へ引き出すと、扉15とともに洗浄槽14が引き出される。洗浄槽14は、その上端に開口14aが形成されている。洗浄槽14には、洗浄ノズル20、食器かご61等が収容されている。食器かご61には、種々の食器19が保持される。
洗浄槽14の上方には、蓋56が配置されている。蓋56は、図示しない昇降機構によって洗浄槽14と連結されている。扉15が閉じられた状態(洗浄槽14が本体12に収容されている状態)では、蓋56は降下して洗浄槽14の開口14aに密着して蓋をする。洗浄槽14が本体12から引き出されると、蓋56は上昇して洗浄槽14の開口14aを開放する。
洗浄槽14の底面39には、吸込凹部31が形成されている。底面39の下方には、洗浄ポンプ27が設けられている。洗浄ポンプ27は、内蔵する電気モータによってインペラ28を回転する。洗浄ポンプ27は、インペラ28を順方向に回転することもできるし、逆方向に回転することもできる。インペラ28が配置されている空間と吸込凹部31は、吸込流路32によって連通されている。洗浄ポンプ27がインペラ28を順方向に回転すると、吸込凹部31から吸込流路32を介して洗浄ノズル20に送水する。洗浄ノズル20は、送出された水を洗浄槽14内で噴射する。
洗浄ポンプ27が配置されている底面39の上方には、電気式のヒータ30が装着されている。ヒータ30の下方には、サーミスタ55が配置されている。サーミスタ55は、洗浄槽14に水が入れられているときには水の温度を検出し、水が入れられていないときには洗浄槽14内の空気の温度を検出する。
洗浄槽14の前部外側の下部には、水位検出器45が設けられている。水位検出器45は、水位室46、フロート47、バー48、スイッチ49を有している。水位室46は、水位経路44によって吸込凹部31と連通されている。フロート47は、水位室46内に配置されている。バー48は、フロート47に固定されており、水位室46から上方に突出している。スイッチ49は、バー48の上方に配置されている。洗浄槽14に給水されると、その水は水位経路44を通って水位室46に導入される。水位室46の水位は、洗浄槽14の水位の上昇に伴って上昇する。フロート47は、水位室46の水位の上昇に伴って上昇する。フロート47が上昇して、バー48の上端がスイッチ49と接触すると、スイッチ49から後述するコントローラ60に信号が送信される。
本体12の後方壁33(図1の右側の壁)には、排水ホース34が接続されている。排水ホース34は、排水流路36を介して洗浄槽14の底部と連通している。洗浄ポンプ27は、インペラ28を逆方向に回転することによって、洗浄槽14内の水を排水ホース34に送出する。
また、本体12の後方壁33には、給水ホース40の一端が接続されている。給水ホース40の他端は、給水管88に接続される。給水ホース40の一端は、第1給水流路42を介して本体12内部の給水弁41に接続されている。給水弁41は、内蔵するソレノイドに駆動されて開閉する。給水弁41が開かれると洗浄槽14内に給水され、給水弁41が閉じられると洗浄槽14内への給水が停止される。給水弁41と洗浄槽14の間は、第2給水流路43によって連通されている。
本体12の後方壁33と洗浄槽14の後方壁51の間には、吸気経路63が形成されている。吸気経路63は、洗浄槽14の外側から内側に達している。吸気経路63には、乾燥ファン52が配置されている。乾燥ファン52は、内蔵するモータでファン53を回転駆動する。乾燥ファン52のモータには、一定の電力が供給される。乾燥ファン52は、吸気経路63を介して洗浄槽14と接続されている。吸気経路63の洗浄槽14側には、開口63aが形成されている。乾燥ファン52には、ファン53の回転数を検知する回転数センサ50が設置されている。
食器洗い乾燥機10の前方には、コントローラ60が装着されている。コントローラ60には、操作パネル16、洗浄ポンプ27、ヒータ30、給水弁41、スイッチ49、回転数センサ50、乾燥ファン52、サーミスタ55等が接続されている。コントローラ60は、内蔵するCPU、ROM、RAM、EEPROM等によって、接続されている各構成要素の動作を制御する。コントローラ60には、乾燥ファン52がON故障していることを示すON故障フラグと、OFF故障していることを示すOFF故障フラグが、それぞれ記憶されている。また、コントローラ60は、タイマを内蔵している。
以下では図2を参照しながら、食器洗い乾燥機10の動作について説明する。ユーザによって操作パネル16のスタートスイッチが押下されると、コントローラ60はステップS2以降の処理を実施する。
ステップS2では、コントローラ60は、乾燥ファン52がON故障しているか否かを判断する。食器洗い乾燥機10の以前の運転において、乾燥ファン52のON故障がすでに検出されている場合は、コントローラ60が記憶しているON故障フラグから、乾燥ファン52がON故障していると判断される。また、ON故障フラグが乾燥ファン52のON故障を示していない場合、コントローラ60は、乾燥ファン52を駆動していない状態で、回転数センサ50で回転数が検出されるか否かを判断する。乾燥ファン52を駆動していない状態で、回転数センサ50で回転数が検出される場合、コントローラ60は乾燥ファン52がON故障していると判断する。
ステップS2で乾燥ファン52がON故障していないと判断される場合(NOの場合)、処理はステップS4へ進む。ステップS4では、コントローラ60は、通常の洗浄工程を行う。本実施例の食器洗い乾燥機10において、洗浄工程では、1回の洗浄動作と、複数回のすすぎ動作を行う。洗浄動作では、コントローラ60は、まず給水弁41を開いて洗浄槽14内に給水する。水位検出器45のスイッチ49がONになると、コントローラ60は、給水弁41を閉じて給水を停止する。そして、コントローラ60は、図示しない洗剤投入機構を駆動して洗浄槽14内の水に洗剤を投入した後、ヒータ30によって洗浄水の加熱を行いながら、洗浄ポンプ27を順方向に回転駆動する。これによって、洗浄ノズル20から高温の洗浄水が噴射され、洗浄槽14内の食器19が洗浄される。洗浄動作の開始から所定時間が経過すると、コントローラ60は、ヒータ30による洗浄水の加熱を停止して、洗浄ポンプ27を停止する。その後、コントローラ60は、洗浄ポンプ27を逆方向に回転駆動して、洗浄槽14内の洗浄水を排出する。
すすぎ動作では、コントローラ60は、まず給水弁41を開いて洗浄槽14内に給水する。水位検出器45のスイッチ49がONになると、コントローラ60は、給水弁41を閉じて給水を停止する。そして、コントローラ60は、洗浄ポンプ27を順方向に回転駆動する。これによって、洗浄ノズル20からすすぎ水が噴射され、洗浄槽14内の食器19のすすぎが行われる。すすぎ動作の開始から所定時間が経過すると、コントローラ60は、洗浄ポンプ27を停止する。その後、コントローラ60は、洗浄ポンプ27を逆方向に回転駆動して、洗浄槽14内のすすぎ水を排出する。
上記のすすぎ動作は複数回にわたって行われるが、最後に行われるすすぎ動作では、コントローラ60は、洗浄ポンプ27を駆動して洗浄ノズル20からすすぎ水を噴射する際に、ヒータ30によるすすぎ水の加熱も行う。これにより、高温のすすぎ水による食器19のすすぎが行われる。ステップS4の後、処理はステップS10へ進む。
ステップS2で乾燥ファン52がON故障していると判断される場合(YESの場合)、処理はステップS6へ進む。ステップS6では、コントローラ60は、乾燥ファン52がON故障していることを、操作パネル16を介してユーザに報知する。ユーザへの報知は、例えばLEDの発光や液晶画面への表示によって行ってもよいし、ブザーやスピーカによって警告音声を発することで行ってもよい。この報知は、サービスマンによって乾燥ファン52の修理・交換が行われるまで、継続的に行われる。ステップS6の後、処理はステップS8へ進む。
ステップS8では、コントローラ60は、ヒータ30の加熱能力を低減させた状態で、洗浄工程を行う。ヒータ30の加熱能力を低減させた状態とは、ステップS4の通常の洗浄工程に比べて、ヒータ30の出力が低い状態を意味する。ヒータ30による洗浄水やすすぎ水の加熱を全く行わない場合も、ヒータ30の加熱能力を低減させた状態に含まれる。これによって、排気経路18の排気口18bから食器洗い乾燥機10の外部へ高温の蒸気が放出されてしまうことを防ぐことができる。
本実施例では、ステップS8の洗浄工程でも、ステップS4の洗浄工程と同様に、コントローラ60は、1回の洗浄動作と、複数回のすすぎ動作を行う。しかしながら、ステップS8の洗浄工程では、ステップS4の洗浄工程に比べて、ヒータ30の加熱能力が低減されており、使用する洗浄水やすすぎ水が低温となるため、洗浄動作の回数および/または継続時間や、すすぎ動作の回数および/または継続時間を増大させてもよい。これによって、ヒータ30の加熱能力を低減させた状態であっても、必要とされる洗浄能力を確保することができる。ステップS8の後、処理はステップS10へ進む。
ステップS10では、コントローラ60は、乾燥ファン52がOFF故障しているか否かを判断する。食器洗い乾燥機10の以前の運転において、乾燥ファン52のOFF故障がすでに検出されている場合は、コントローラ60のOFF故障フラグから、乾燥ファン52がOFF故障していると判断される。また、OFF故障フラグが乾燥ファン52のOFF故障を示していない場合、コントローラ60は、乾燥ファン52を駆動した状態で、回転数センサ50で回転数が検出されるか否かを判断する。乾燥ファン52を駆動した状態で、回転数センサ50で回転数が検出されない場合、コントローラ60は乾燥ファン52がOFF故障していると判断する。
ステップS10で乾燥ファン52がOFF故障していないと判断される場合(NOの場合)、処理はステップS12へ進む。ステップS12では、コントローラ60は、乾燥工程を行う。乾燥工程では、コントローラ60は、ヒータ30によって洗浄槽14内の空気を加熱しながら、乾燥ファン52を駆動する。これによって、洗浄槽14内の食器19に温風があたり、食器19が乾燥する。乾燥工程の開始から所定時間が経過すると、コントローラ60は、ヒータ30による加熱を停止し、乾燥ファン52を停止して、乾燥工程を終了する。ステップS12の後、食器洗い乾燥機10は運転を終了する。
ステップS10で乾燥ファン52がOFF故障していると判断される場合(YESの場合)、ステップS12の乾燥工程を行うことなく、食器洗い乾燥機10は運転を終了する。
仮に、乾燥工程において、乾燥ファン52がOFF故障した状態で、ヒータ30による加熱を行った場合、ヒータ30の周辺の部材が過熱されてしまい、損傷するおそれがある。そこで、本実施例の食器洗い乾燥機10では、乾燥ファン52がOFF故障している場合に、コントローラ60は、洗浄工程は行うものの、乾燥工程は行わないようにする。このような構成とすることによって、乾燥ファン52がOFF故障した場合に、乾燥工程を実施してヒータ30の周辺の部材が損傷してしまうことを防ぐことができる。
(別の実施形態)
図1の食器洗い乾燥機10が、回転数センサ50を備えていない場合であっても、乾燥ファン52のON故障およびOFF故障を検知することは可能である。以下では、図3を参照しながら、回転数センサ50を備えていない食器洗い乾燥機10における、乾燥ファン52のON故障およびOFF故障の検知動作について説明する。ユーザによって操作パネル16のスタートスイッチが押下されると、コントローラ60はステップS22以降の処理を実施する。
ステップS22では、コントローラ60は、給水弁41を開いて、洗浄槽14内への給水を開始する。
ステップS24では、コントローラ60は、乾燥ファン52を駆動する。
ステップS26では、コントローラ60は、水位検出器45のスイッチ49がONになるまで待機する。水位検出器45のスイッチ49がONになると、処理はステップS28へ進む。
ステップS28では、コントローラ60は、給水弁41を閉じて、洗浄槽14内への給水を終了する。
ステップS30では、コントローラ60は、乾燥ファン52の駆動を停止する。
ステップS32では、コントローラ60は、水位検出器45のスイッチ49がOFFになったか否かを判断する。
ステップS22からステップS30の処理をコントローラ60が行う際に、乾燥ファン52が故障していない場合には、洗浄槽14内への給水中、乾燥ファン52の駆動によって洗浄槽14内の空気の圧力が高まり、洗浄槽14内の水位が下降するとともに、水位検出器45の水位室46の水位が上昇する。この状態で、水位検出器45のスイッチ49がONになった後、コントローラ60が乾燥ファン52の駆動を停止すると、洗浄槽14内の空気の圧力が低下し、洗浄槽14内の水位が上昇するとともに、水位検出器45の水位室46の水位が下降する。このため、乾燥ファン52が故障していない場合には、ステップS30の後、水位検出器45のスイッチ49はOFFに切り換わる。
ステップS22からステップS30の処理をコントローラ60が行う際に、乾燥ファン52がON故障している場合には、洗浄槽14内への給水中、乾燥ファン52の駆動によって洗浄槽14内の空気の圧力が高まり、洗浄槽14内の水位が下降するとともに、水位検出器45の水位室46の水位が上昇する。この状態で、水位検出器45のスイッチ49がONになった後、コントローラ60が乾燥ファン52の駆動を停止しても、乾燥ファン52がON故障しているので、洗浄槽14内の空気の圧力はそのまま維持され、洗浄槽14内の水位および水位検出器45の水位室46の水位は変化しない。このため、乾燥ファン52がON故障している場合には、ステップS30の後、水位検出器45のスイッチ49はONのまま維持される。
ステップS22からステップS30の処理をコントローラ60が行う際に、乾燥ファン52がOFF故障している場合には、洗浄槽14内への給水中、乾燥ファン52が駆動しないため、洗浄槽14内の水位と、水位検出器45の水位室46の水位は同じものとなる。この状態で、水位検出器45のスイッチ49がONになった後、コントローラ60が乾燥ファン52の駆動を停止しても、洗浄槽14内の水位および水位検出器45の水位室46の水位は変化しない。このため、乾燥ファン52がOFF故障している場合には、ステップS30の後、水位検出器45のスイッチ49はONのまま維持される。
以上のことから、ステップS32で水位検出器45のスイッチ49がOFFの場合(YESの場合)には、コントローラ60は、乾燥ファン52がON故障もOFF故障もしていないものと判断する。この場合、コントローラ60は、図3の処理を終了して、図2のステップS4に示す洗浄工程と、ステップS12に示す乾燥工程を順に実施する。
図3のステップS32で水位検出器45のスイッチ49がONの場合(NOの場合)、コントローラ60は、乾燥ファン52がON故障かOFF故障のいずれかを生じていると判断する。この場合、処理はステップS34へ進む。
ステップS34では、コントローラ60は、ステップS22で給水を開始してからステップS28で給水を停止するまでに要した時間(給水時間)が、所定のしきい値を超えるか否かを判断する。仮に乾燥ファン52がON故障している場合には、ステップS22からステップS28までの給水中、洗浄槽14内の空気の圧力が高まり、洗浄槽14内の水位が下降するとともに、水位検出器45の水位室46の水位が上昇している。このため、給水を開始してから水位検出器45のスイッチ49がONになるまでの時間は短いものとなる。これに対して、仮に乾燥ファン52がOFF故障している場合には、ステップS22からステップS28までの給水中、洗浄槽14内の空気の圧力は変化せず、洗浄槽14内の水位と水位室46内の水位は同じものとなる。このため、給水を開始してから水位検出器45のスイッチ49がONになるまでの時間は長いものとなる。
以上のことから、ステップS34で給水時間がしきい値を超える場合(YESの場合)、処理はステップS36へ進み、コントローラ60は、乾燥ファン52がOFF故障しているものと判断する。ステップS36の後、コントローラ60は、図3の処理を終了して、図2のステップS4に示す洗浄工程を実施した後、ステップS14に示すユーザへの報知を行う。
ステップS34で給水時間がしきい値を超えていない場合(NOの場合)、処理はステップS38へ進み、コントローラ60は、乾燥ファン52がON故障しているものと判断する。ステップS38の後、コントローラ60は、図3の処理を終了して、図2のステップS6に示すユーザへの報知と、ステップS8に示すヒータ30の加熱能力を低減した状態での洗浄工程と、ステップS12に示す乾燥工程を順に実施する。
(さらに別の実施形態)
図3に示す例では、コントローラ60は、洗浄槽14内への給水時間の長さに応じて、乾燥ファン52のON故障とOFF故障を判別しているが、乾燥ファン52のON故障とOFF故障を区別することなく、その後の運転を行うことも可能である。以下では、図4を参照しながら、回転数センサ50を備えていない食器洗い乾燥機10の動作を説明する。ユーザによって操作パネル16のスタートスイッチが押下されると、コントローラ60はステップS42以降の処理を実施する。
ステップS42では、コントローラ60は、給水弁41を開いて、洗浄槽14内への給水を開始する。
ステップS44では、コントローラ60は、乾燥ファン52を駆動する。
ステップS46では、コントローラ60は、水位検出器45のスイッチ49がONになるまで待機する。水位検出器45のスイッチ49がONになると、処理はステップS48へ進む。
ステップS48では、コントローラ60は、給水弁41を閉じて、洗浄槽14内への給水を終了する。
ステップS50では、コントローラ60は、乾燥ファン52の駆動を停止する。
ステップS52では、コントローラ60は、水位検出器45のスイッチ49がOFFになったか否かを判断する。水位検出器45のスイッチ49がOFFの場合(YESの場合)には、コントローラ60は、乾燥ファン52がON故障もOFF故障もしていないものと判断する。この場合、処理はステップS54へ進んで、コントローラ60は、図2のステップS4に示すものと同様の洗浄工程を実施する。その後、処理はステップS56へ進んで、コントローラ60は、図2のステップS12に示すものと同様の乾燥工程を実施する。
ステップS52で水位検出器45のスイッチ49がONの場合(NOの場合)には、コントローラ60は、乾燥ファン52がON故障かOFF故障のいずれかを生じていると判断して、処理はステップS58へ進む。この場合、コントローラ60は、乾燥ファン52がON故障していてもOFF故障していても問題が生じないように、その後の運転を行う。すなわち、洗浄工程に関しては、乾燥ファン52がON故障していても問題が生じないように、ヒータ30の加熱能力を低減した状態で実施可能とする。乾燥工程に関しては、乾燥ファン52がOFF故障していても問題が生じないように、実施不能とする。
ステップS58では、コントローラ60は、乾燥ファン52が故障していることを、操作パネル16を介してユーザに報知する。その後、処理はステップS60へ進み、コントローラ60は、図2のステップS8に示すものと同様に、ヒータ30の加熱能力を低減させた状態で洗浄工程を行う。その後、コントローラ60は、乾燥工程を行わずに、処理を終了する。
以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
10 食器洗い乾燥機
12 本体
14 洗浄槽
14a 開口
15 扉
16 操作パネル
17 排気ダンパー
18 排気経路
18a 開口
18b 排気口
19 食器
20 洗浄ノズル
27 洗浄ポンプ
28 インペラ
30 ヒータ
31 吸込凹部
32 吸込流路
33 後方壁
34 排水ホース
36 排水流路
39 底面
40 給水ホース
41 給水弁
42 第1給水流路
43 第2給水流路
44 水位経路
45 水位検出器
46 水位室
47 フロート
48 バー
49 スイッチ
50 回転数センサ
51 後方壁
52 乾燥ファン
53 ファン
55 サーミスタ
56 蓋
60 コントローラ
63 吸気経路
63a 開口
88 給水管

Claims (4)

  1. 洗浄工程と乾燥工程を実施可能な食器洗い乾燥機であって、
    洗浄工程では、ヒータで加熱された水を噴射して食器を洗浄し、
    乾燥工程では、ヒータで加熱された空気をファンで送風して食器を乾燥させ、
    ファンのON故障が検出された場合に、ヒータの加熱能力を低減させた状態で洗浄工程を実施可能とする、食器洗い乾燥機。
  2. ファンのON故障が検出された場合に、洗浄工程の回数および/または時間を増加させた状態で洗浄工程を実施可能とする、請求項1の食器洗い乾燥機。
  3. ファンのON故障が検出された場合に、乾燥工程を通常通り実施可能とする、請求項1または2の食器洗い乾燥機。
  4. ファンのOFF故障が検出された場合に、乾燥工程を実施不能とする、請求項1から3の何れか一項の食器洗い乾燥機。
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