JP2004011759A - ブーツバンド - Google Patents
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Abstract
【解決手段】金属製の帯状体2からなり、両端部を内側と外側に重ねると共にブーツ外周に巻き付けたリング状態で、周長を縮める方向の締め付け力を作用させることにより締付手段7がブーツ20の締め付け状態を保持する。帯状体2の一部に断面積減少部5aが形成されており、締め付け力によって断面積減少部5a及び断面積が減少していない一般部8が塑性変形によって伸びる特性を有したものとする。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゴムや樹脂からなるブーツを相手部材に締め付け固定するために使用されるブーツバンドに関する。
【0002】
【従来の技術】
ブーツバンドは、動力伝達軸等の金属部材と金属部材とにかけて掛け渡されるブーツを金属部材に固定するために使用されるものであり、例えば、自動車の等速ジョイント等に用いられている。自動車の等速ジョイントでは、内部にグリースを保持してブーツをシャフトの間に掛け渡しており、ブーツとシャフトとの間からグリースが外部に流出することを防止するため、ブーツバンドによってブーツを外側から締め付けてシャフトに密着させている。
【0003】
このようなブーツ、シャフト及びブーツバンドにあっては、製造の際などにおける寸法誤差が生じるため、その公差を補償する必要があり、公差補償が可能なブーツバンドが特開平8−170773号公報に開示されている。
【0004】
このブーツバンドは、バンド本体に対し、長手方向に伸びる開口部を打ち抜きによって形成するものである。開口部が形成された部分では、断面積が減少しているため、締め付けの際の引張り負荷の下での弾性伸びに対する抵抗が減少した状態となっている。すなわち、このブーツバンドは締め付けを行うことにより、開口部形成部分が弾性変形によって伸びるものであり、この弾性領域での伸びによって公差を補償するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平8−170773号公報記載のブーツバンドのように、弾性領域で伸ばす場合は、ブーツへの荷重が増大するため、結果的にブーツを過度に締め付けてしまい、ブーツを破損する場合がある。
【0006】
また、伸びを弾性領域で行っているため、幅広い公差補償を確保するためには、開口部を長くする必要がある。しかしながら、開口部形成部分では、ブーツへの密着力が低下しているため、開口部を長く設けた場合には、開口部形成部分での締め付け力が不足し、これによりシール性が低下し、グリースが洩れ出る問題もある。
【0007】
以上のように従来のブーツバンドでは、公差を補償することだけのものであり、ブーツの破断や安定したシール性を行うことができないものとなっている。本発明は、このような従来技術の問題点を考慮してなされたものであり、公差補償ができるだけでなく、ブーツを破断させることがなく、しかも安定したシール性を確保することが可能なブーツバンドを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明のブーツバンドは、金属製の帯状体からなり、両端部を内側と外側に重ねると共にブーツ外周に巻き付けたリング状態で、周長を縮める方向への締め付け力を作用させることによりブーツの締め付け状態を保持するブーツバンドであって、前記帯状体の一部に断面積減少部が形成されており、前記締め付け力によって断面積減少部及び断面積が減少していない一般部が塑性変形によって伸びる特性を有していることを特徴とする。
【0009】
この発明のブーツバンドでは、帯状体をリング状とした状態で、その周長を縮めるように締め付け力を作用させることにより、ブーツの締め付け状態を保持してブーツを締め付けることができる。
【0010】
請求項1の発明における締め付けの際には、断面積減少部が塑性変形によって伸びると共に一般部が塑性変形によって伸びるため、幅広い公差補償を行うことができる。しかも塑性変形領域では、ブーツを過剰に締め付けることがないため、ブーツの破断を防止できる。また、断面積減少部に加えて一般部が伸びるため、断面積減少部だけで伸びを負担する必要がなくなる。このため、断面積減少部を長くする必要がなく、ブーツへの密着力を確保でき、安定した良好なシールが可能となる。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1記載のブーツバンドであって、前記帯状体が下記の条件1及び条件2の特性を有していることを特徴とする。
条件1:締め付けによるブーツ反力が断面積減少部に作用する張力≧一般部の降伏点荷重
条件2:断面積減少部の断面積×断面積減少部の破断強度≧一般部の断面積×一般部の降伏点強度
【0012】
請求項2の発明における条件1は、帯状体の一般部を塑性変形によって伸ばすための条件であり、条件2は、断面積減少部が破断しないための条件である。従って、これらの条件1及び2を満たすことにより、請求項1の発明と同様に作用することができる。
【0013】
請求項3の発明は、請求項2記載のブーツバンドであって、前記条件2における断面積減少部の断面積は、当該断面積減少部の加工硬化による材料の降伏点変化率を乗じたものであることを特徴とする。
【0014】
断面積減少部が打ち抜き等の加工によって形成される場合、加工時における加工硬化が断面積減少部に発生する。請求項3の発明では、この加工硬化によって変化する降伏点の変化率を断面積減少部の断面積に加味して条件2を設定するため、ブーツに対し密着力をさらに良好に作用させることができる。
【0015】
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載のブーツバンドであって、前記断面積減少部が外側重なり部に形成されていることを特徴とする。
【0016】
このように断面積減少部が外側重なり部に位置することにより、断面積減少部がブーツと接触することがなくなる。これにより、断面積減少部がブーツへ噛み込むことがない。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示する実施の形態により具体的に説明する。なお、各実施の形態において、同一の部材には同一の符号を付して対応させてある。
【0018】
(実施の形態1)
図1〜図8は、本発明の実施の形態1におけるブーツバンド1を示し、図1は展開状態の平面図、図2はその側面図、図3はブーツ20への巻回状態の断面図である。
【0019】
ブーツバンド1はステンレス等の金属によって細い横長状に形成された帯状体2を有している。帯状体2は図3に示すように、リング状に巻回された状態でブーツ20を囲むようにその周囲に巻き付けられる。巻き付けに際し、帯状体2はブーツ20の外周面と接触する内側重なり部3に外側重なり部4が重なった状態となっている。なお、図4に示すように、ブーツ20はシャフト等の金属部材21に被せられるように使用されるものである。
【0020】
外側重なり部4には、複数(この実施の形態では3つ)の係合穴5,5aが打ち抜きによって形成されている。一方、内側重なり部3には、係合穴5,5aに係合する同数の係合突起6が立ち上がり状に形成されている。そして、係合突起6が係合穴5,5aに係合することにより、帯状体2がリング状態を維持することができる。
【0021】
外側重なり部4における係合突起6に隣接した部位には、締付手段としての耳部7が径方向外側に立ち上がり状に形成されている。耳部7は帯状体2から立ち上がる一対の脚部7aと、一対の脚部を接続する架橋部7bとによって形成されており、一対の脚部7aに対してリング状の周長を縮める方向(図3に示す矢印E方向)への締付力を作用させることにより耳部7の全体が変形する。この変形によって、ブーツバンド1はブーツ20の締め付け状態を保持することができる。
【0022】
なお、内側重なり部3における開放側端部には、肉厚が徐々に薄くなる薄肉部3aが形成されている。薄肉部3aを形成することにより、内側重なり部3の全長がブーツ20の外周に密着することができ、ブーツ20を均一に締め付けることが可能となっている。
【0023】
帯状体2には断面積減少部が設けられている。断面積減少部は帯状体2の断面積が少なくなるように形成されるものであり、帯状体2における断面積減少部形成部位以外の部分は、断面積が減少していない一般部8となっている。この実施の形態において、複数の係合穴における耳部7側に位置した係合穴5aが断面積減少部として作用する。他の係合穴5は、係合突起6が係合することにより剛体からなる係合突起6に挟まれていることにより、本発明が意図するような伸びが可能な、断面積減少部とはなり得ないものである。かかる断面積減少部としての係合穴5aは、外側重なり部4に形成されることにより、ブーツ20と接触することがなく、ブーツ20に噛み込むことが防止された状態となっている。
【0024】
以上の実施の形態において、耳部7に対して周長を縮める方向への締付力Eを作用させることにより、断面積減少部としての係合穴5aが帯状体2の長手方向に沿って伸びると共に一般部8が塑性変形によって同方向に伸びるように設定されている。
【0025】
この設定は、次のような条件11,12に基づいて行われる。すなわち、
条件11:締め付けによるブーツ反力が断面積減少部(係合穴5a)に作用する張力≧一般部8の降伏点荷重
条件12:断面積減少部(係合穴5a)の断面積×断面積減少部(係合穴5a)の破断強度≧一般部8の断面積×一般部8の降伏点強度
【0026】
条件11を設定することにより、ブーツバンド1にブーツ反力が作用したとき、一般部8を塑性変形によって伸ばすことができる。また、条件12を設定することにより、断面積減少部(係合穴5a)の破断を防止することができる。従って、これらの条件11,12を設定することにより、断面積減少部(係合穴5a)が伸びるだけでなく、一般部8も伸び、これにより、断面積減少部(係合穴5a)が破断することなく、ブーツ20を締め付けることが可能となる。
【0027】
次に、以上の条件を具体的数値により説明する。図4は自動車の等速ジョイントにこの実施の形態を適用した断面を示し、シャフトからなる金属部材21及び22にブーツ20が掛け渡されている。ブーツ20は一方の端部(取付部分)20aが金属部材21に被せられ、他方の端部(取付部分)20bが金属部材22に被せられることにより、これらの金属部材21,22に掛け渡されており、その内部にはグリースが封入される。この実施の形態のブーツバンド1は、金属部材21側のブーツ20の端部20aを締め付けるために用いられている。
【0028】
ブーツバンド1における帯状体2の板厚は1mm、幅10mm、リング状での半径は35mmであり、耳部7における一対の脚部7aの間の距離10mmとなっている。また、係合穴5,5aはその幅が3.5mm、長さが7mmとなっている。さらに、帯状体2の材料としては、降伏点荷重220N/mm2、破断強度690N/mm2、破断伸び60%のステンレスが用いられる。ブーツ20は硬度が47Dのポリエステル系エラストマーが使用され、ブーツバンド1の取付部分20aの肉厚が約1.25mmであり、グリース洩れを発生させないための必要な密着力は1.5N/mm2、ブーツ20が破断する密着力は6N/mm2である。
【0029】
ブーツ20の締め付けは、係合穴5,5aを係合突起6に引っ掛けて係合させることによりリング状に巻回し、この状態で図3に示すように、ブーツ20に外挿する。そして、専用工具によって耳部7の脚部7aを矢印E方向に加締めて、周長を縮める方向への締め付けを行う。これにより、ブーツ20の取付部分20aを圧縮して金属部材21の外面に密着させる。
【0030】
耳部7の塑性変形によって周長を縮めることにより、ブーツ20からの反力が作用して、ブーツバンド1(帯状体2)を伸ばそうとする荷重が発生する。図5は、ブーツバンド1を伸ばす力をX−X断面で計算するためのものである。この場合、ブーツ20とブーツバンド1との間の摩擦力を考慮しないものとする。
【0031】
ブーツバンド1の締め付け時に発生する密着力P(N/mm2)によって微小角dθに加わる荷重fは、締め付け時のブーツバンド1の半径をr(mm)とした場合、
f=P×dθの円弧長×ブーツバンドの幅b=Pbrdθ
である。この荷重fをXと直交するY方向成分としてX−Y間について数1に示す式1により積分することにより、X−X間に発生する荷重F(ブーツバンド1を伸ばす荷重)を求めることができる。
【0032】
【数1】
【0033】
X−X断面は、ブーツバンド1の半分の周長であるため、ブーツバンド1全体に作用する荷重Gとしては、G=2F=2Prbとなる。
【0034】
図6は、ブーツ反力が断面積減少部である係合穴5aを伸ばす荷重と、係合穴5aがこれに抵抗する抗張力とを縦軸に、これに対するブーツ20の圧縮量を横軸にプロットした特性図であり、曲線Iはブーツ反力によって係合穴5aを伸ばす荷重、曲線Jは係合穴5aの抗張力を示す。同図において、耳部7を加締めた圧縮初期では、係合穴5aを伸ばす荷重Iが係合穴5aにおける降伏点荷重を超えないため、すなわち、ブーツ反力が係合穴5aを伸ばす荷重よりも係合穴5aの抗張力が大きいため、ブーツバンド1を締め付けてブーツ20を圧縮することができる。
【0035】
耳部7への加締め量を増大させてブーツ20の圧縮量を増やしていくと、ブーツ反力が増加して係合穴5aに作用する荷重Iが増大する。この荷重が係合穴5aの降伏点荷重を超えると、係合穴5aが塑性変形により伸びる。この塑性変形の伸びが開始した以降においては、耳部7への加締め量を増やしても係合穴5aが伸びるだけでブーツ20への圧縮量がほどんど増加することなく、ブーツ20の圧縮ができない状態となる。
【0036】
ブーツバンド1における係合穴5aの断面積は、塑性変形によって伸び始める際のブーツ圧縮量により決定される。このブーツ圧縮量は、ブーツ内部のグリースが洩れない程度の密着力を確保でき、且つブーツ20にダメージを与えない値に設定する。この実施の形態において、グリース洩れを発生させないための必要な密着力は、1.5N/mm2であり、バンド半径が35mmであることから、ブーツバンド1を伸ばす荷重Gは、G=2Prbから、
G=2×1.5×35×10=1050Nとなる。
【0037】
係合穴5aは帯状体2の打ち抜き加工によって形成されるため、加工硬化によって材料の降伏点が上昇し、この上昇によって係合穴5a周辺の硬度が上昇する。従って、上記条件2における係合穴5aの断面積では、加工硬化による降伏点の上昇を加味する必要がある。
【0038】
図7は加工硬化によって係合穴5a周辺での硬度分布の変化を示す。ステンレス鋼の場合、硬度変化率と降伏点変化率は同じ傾向を示す。このことから、同図に示すように、係合穴5aの周辺では平均で降伏点が25%上昇しており、220×1.25=275N/mm2の降伏点荷重となる。従って、ブーツ20に密着する係合穴5aの周辺での必要断面積は、1050N/275=3.82mm2となり、板厚が1mmであるところから、係合穴5aの両側で必要な幅は、3.82mm(片側が1.91mm)となる。この値がブーツからグリース洩れが発生しないための密着力を作用させることができる係合穴5aの必要断面積となる。以上のことから、係合穴5aの幅としては、6.18mmより小さくする必要がある。
【0039】
グリース洩れが発生しないための密着力に達した後、係合穴5aだけが伸びると、係合穴5aの破断伸び量に達して係合穴5aが破断する。このため、上述した条件1及び2を設定することにより、一般部8を塑性変形によって伸ばすものである。
【0040】
この場合、耳部7における脚部7aの間隔が10mmであり、この脚部7aが密着するまでの締め付け(締め付け量10mm)がブーツバンド1へ作用する最も厳しい締付力となる。例えば、締め付け前の半径が31mmで、脚部7aの間隔が0mmとなって脚部7aが密着したときのブーツ20の圧縮量が0.5mmの場合、帯状体2全体の伸び量は、10−π×0.5×2=6.86mmとなる。断面積減少部としての係合穴5aがなく、帯状体2の全体が伸びると仮定した場合の伸び量は、2×π×31=195mmであり、これが6.86mm伸びることから伸び率は、6.86/195=3.5%となる。この伸び量を係合穴5aだけで受け持つ場合には、6.86mm/7mm(係合穴5aの長さ)=98%となり、破断の伸び60%を超えるため、係合穴5aが破断する。
【0041】
図8は、係合穴5aの荷重−伸び線図(曲線K)と、一般部8の荷重−伸び線図(曲線L)とを重ねて示している。ブーツバンド全体としての伸び量は、6.86mmであり、この実施の形態では、この伸びを一般部8の長さ188mm(195−7=188mm)と、係合穴5aの長さ7mmとで負担する。同図において、ブーツバンドの張力が約3300Nで係合穴5aの伸び率が約9%であり、その長さが7mmであるところから、係合穴5aは約0.63mm伸びる。一方、同じ荷重における一般部8の伸び率は、約3.4%であり、一般部8の長さが188mmであることから、一般部8の伸び量は6.23mmとなる。これらを合計した6.86mmがブーツバンド全体の伸び量となる。
【0042】
この場合、一般部8は伸び率としては少ないが、円周方向が長いため伸び量が大きくなる。このように、一般部8が伸びることにより、係合穴5aが必要以上に伸びることがない。従って、伸び量を確保するために係合穴5aを長くする必要がなくなる。
【0043】
一方、ブーツバンドが破断するときの密着力は6N/mm2以上であり、上述した式1からバンドの張力が4200Nとなる。図8からこの時の伸び量は、係合穴5aが伸び率20.1%で1.41mm伸び、一般部8が伸び率10.2%で18.87mm伸び、全体として20.28mm伸びることができる。この伸び量は耳部7の脚部7aの距離10mmに対して充分大きいことからブーツバンド1が破断することがない。
【0044】
以上のことをブーツバンドの圧縮工程順に説明すると、グリース洩れを防止するのに必要な密着力は1050N、係合穴5aの降伏点荷重は1706Nとなり、ブーツバンドとしての必要な張力を得ることができる。さらに、ブーツ20を圧縮していくと、ブーツ反力によって係合穴5aを伸ばす荷重が1706Nよりも大きくなり、係合穴5aが塑性変形によって伸び始める。
【0045】
さらに、ブーツを圧縮すると、係合穴5aが塑性変形により伸びながらブーツ反力が大きくなってブーツバンド1を伸ばす荷重が2200Nとなる。この時点で、一般部8も塑性変形によって伸び始める。ブーツが破断するときの荷重は4200Nであり、この荷重に達するまでに一般部8が塑性変形によって充分伸びるため、耳部7の脚部7aが密着するまでの距離10mmでは破断することはない。
【0046】
グリースの洩れを防止するための密着力を得るために、必要なブーツ20の圧縮量は部品のばらつきにより変化する。例えば、ブーツが低硬度の場合においては、同じ密着力とするために、ブーツの圧縮量を多くする必要がある。ブーツの硬度が低い場合と高い場合を比較すると、同じ圧縮量では硬度が低い方がブーツ反力が小さくなるため、ブーツバンドを伸ばすために作用する荷重が小さくなる。すなわち、ブーツバンドを伸ばすための荷重とこれに抵抗するブーツバンドの抗張力との関係で、低硬度の方が係合穴5aの塑性変形による伸び開始時の圧縮量が多くなる。従って、ブーツ反力とブーツバンドの抗張力との釣り合いから、ブーツバンドの抗張力を規制することにより、ブーツ反力を規制することが可能となる。かかるブーツバンドの抗張力は、係合穴5aの断面積に依存しており、この抗張力を決定することによって、ブーツバンドを伸ばす力も決定することができる。
【0047】
ブーツバンド1を伸ばそうとする力は、上述した式1に示すようにブーツ反力によって決定され、ブーツ反力=ブーツのばね定数×圧縮量の関係にあることから、ブーツの剛性が高い(ブーツが高硬度)と、ブーツ反力が大きくなって少ない圧縮量の段階でブーツバンドが伸び始める。一方、ブーツの剛性が低い場合には、圧縮量を多くしないとブーツ反力が大きくならないため、ブーツバンドが伸び始めない。このように、部品がばらついてもブーツバンドの伸び量が変わるだけで、必要な密着力は一定となり、グリース洩れ防止機能は同じとなる。また、ブーツの硬度が高い場合でも、ブーツの圧縮量が少ない状態から係合穴5aが伸び始めるため、過度の締め付けが起きることがない。
【0048】
このような実施の形態では、ブーツバンド1を締め付けると、断面積減少部である係合穴5aに加えて一般部8が塑性変形によって伸びるため、安定したシール性を確保することができ、グリース洩れを防止することができる。また、これにより、係合穴5aを長くすることなく、幅広い公差補償を行うことができる。さらに、係合穴5a及び一般部8の塑性変形による伸びでは、ブーツ20を過度に締め付けることがないため、ブーツ20が破断することがなくなる。さらに、また、外側重なり部4に設けた係合穴5aを用いて、幅広い公差補償を行うことができるため、特開平8−170773号公報記載のブーツバンドのように別の開口部を設ける必要がない。
【0049】
(実施の形態2)
図9〜図12は、実施の形態2のブーツバンド30を示す。この実施の形態のブーツバンド30では、実施の形態1のブーツバンド1に対し、開口部31が設けられている。
【0050】
開口部31は帯状体2における耳部7の隣側に矩形状となるように形成されており、帯状体2をリング状に巻回したときには、図11に示すように外側重なり部4に位置して、ブーツ20と接触することがない。従って、開口部31がブーツ20に噛み込むことがない。開口部31は帯状体2の所定部位を打ち抜くことにより形成されており、ブーツバンド30を締め付けたときに伸びが発生する断面積減少部となっている。
【0051】
この実施の形態においても、実施の形態1と同様に、帯状体2における外側重なり部4に複数の係合穴5,5aが形成されると共に、係合穴5,5aに係合する複数の係合突起6が内側重なり部3に形成されている。複数の係合穴の内、耳部7側に位置した係合穴5aは、実施の形態1と同様に断面積減少部として作用する。従って、この実施の形態では、開口部31及び係合穴5aの2箇所が断面積減少部となっている。
【0052】
この実施の形態において、耳部7を加締めた締め付け初期では、荷重が係合穴5a及び開口部31の降伏点荷重を越えないため、帯状体2の抗張力がブーツ反力よりも大きく、このためブーツ20を圧縮することができる。耳部7を加締めて締め付け力を大きくすると、ブーツ反力が増加する。そして、係合穴5a及び開口部31の降伏点荷重よりも大きくなった時点で、係合穴5a及び開口部31が塑性変形によって伸びる。この伸びを行いながら、ブーツバンド30への締め付け力をさらに増大させ、これにより一般部8の降伏点荷重を越えると、一般部8が塑性変形によって伸びる。この一般部8の塑性変形による伸びでは、ブーツ圧縮量の増加が少なくなり、ブーツ20を過度に圧縮することがない。
【0053】
以上の締め付けにおいて、ブーツ20を圧縮してグリースの洩れを防止する必要密着力に達した後、係合穴5a及び開口部31だけが伸びると破断伸び量に達して、これらが破断する。このため、この実施の形態においても、次の条件21,22を設定することによって、一般部8の塑性変形による伸びを行い、係合穴5a及び開口部31の破断を防止するものである。
【0054】
条件21:締め付けによるブーツ反力が係合穴5a及び開口部31に作用する張力≧一般部8の降伏点荷重
条件22:係合穴5a及び開口部31の断面積×係合穴5a及び開口部31の破断強度≧一般部8の断面積×一般部8の降伏点強度
【0055】
条件21を設定することにより、ブーツバンド1にブーツ反力が作用したとき、一般部8を塑性変形によって伸ばすことができる。条件22を設定することにより、断面積減少部である係合穴5a及び開口部31の破断を防止することができる。これにより、断面積減少部である係合穴5a及び開口部31が伸びるだけでなく、一般部8も伸び、係合穴5a及び開口部31が破断することなく、ブーツ20を締め付けることが可能となる。
【0056】
この実施の形態の一例としての具体的数値は、次の通りとなっている。
帯状体2の板厚は0.8mm、幅10mm、リング状での半径は15mm、耳部7の脚部7a間の距離は10mmであり、開口部31の幅は3.5mm、長さは7mm、係合穴5,5aの幅も開口部31と同等となっている。帯状体2の材質としては、降伏点荷重240N/mm2、破断強度590N/mm2のSUS430を用い、その破断伸びは32%である。この実施の形態のブーツバンド30は、図4に示す金属部材の内、小径側の金属部材22に対してブーツ20を締め付け固定するものであり、ブーツ20の材質は、ポリエステル系エラストマーで硬度が47Dとなっている。また、金属部材22への取付部20bにおいては、その肉厚が約2mm、グリース漏れを発生させないための密着力は1.5N/mm2、ブーツが破損する密着力は6N/mm2である。
【0057】
この実施の形態において、耳部7を加締めてその脚部7aを密着させるように締め付けた場合、リング状の半径が15mmに対し、ブーツ圧縮量が0.9mmとなるため、ブーツバンド30の伸び量は、10−π×0.9×2=4.35mmとなる。この伸びを断面積減少部である開口部31及び係合穴5aだけで負担する場合には、4.35mm/(開口部31の長さ7mm+係合穴5aの長さ7mm)=31%であり、ブーツバンド30の破断伸びと略同等となり、破断の危険性がある。
【0058】
図12は、この実施の形態における開口部31及び係合穴5aの荷重‐伸び線図(曲線Q)と一般部8の荷重‐伸び線図(曲線R)とを重ねて示している。開口部31は、加工硬化により降伏点荷重が25%程度上昇しており、このことが同図においても認められる。上述した最大の締め付けによって発生するブーツバンド30全体としての伸び量は4.35mmであり、この伸び量を94.2−14=80.2mmの長さの一般部8と、長さ7mmの開口部31と、長さ7mmの係合穴5aとによって負担する場合、バンド張力が約2750Nでの開口部31及び係合穴5aの伸びは約10%となる。これらの長さはそれぞれ7mmであるため、開口部31及び係合穴5aは約0.7mm伸びる。一方、同じ荷重における一般部8の伸びは約3.7%となり、その長さが80.2mmであるため、その伸び量は2.97mmとなる。
【0059】
この実施の形態では、ブーツバンド1を締め付けると、開口部31及び係合穴5aに加えて一般部8が塑性変形によって伸びるため、安定したシール性を確保することができ、グリース洩れを防止することができ、しかも開口部31及び係合穴5a(特に、開口部31)を長くすることなく、幅広い公差補償を行うことができる。さらに、塑性変形による伸びでは、ブーツ20を過度に締め付けることがないため、ブーツ20が破断することがなくなる。
【0060】
このような実施の形態においても、開口部31及び係合穴5aの長さを短くすることができる。このように、開口部31及び係合穴5aの長さを短くできることから、これらを外側重なり部4に形成することができ、開口部31及び係合穴5aがブーツ20と直接に接触することがない。このため、開口部31及び係合穴5aがブーツ20に噛み込むことがなく、ブーツバンド30の締め付けの際に、ブーツ20が締め付け方向に引きずられたり、移動することがなくなる。従って、ブーツ20の全体の厚さを均一に保つことができ、金属部材22への密着性が向上し、シール性が増大する。
【0061】
さらに、断面積減少部としての開口部31及び係合穴5aを外側重なり部4に形成できることから、断面積減少部がブーツ20と直接に接触することがないため、ブーツ20への密着力が部分的に低下することがなく、ブーツ20の全周に対して均等に密着して締め付け力を作用させることができる。これにより、確実なシール性を確保することができる。
【0062】
以上の実施の形態のブーツバンド30に対し、上述した特開平8−170773号公報記載のブーツバンドでは、幅広い公差補償を行うために開口部を長く形成する必要があるため、係合穴等の構成部分を有した外側重なり部に開口部を形成することができず、必然的にブーツと直接に接触する部分に設けざるを得ない。このため、ブーツバンドの締め付けの際に、開口部がブーツに噛み込んで引きずられてブーツ厚さが不均一となるものである。さらに、開口部が形成されている部分では、ブーツへの密着力が部分的に低下することから、ブーツの全周に均等に締め付け力を作用させることができないものである。
【0063】
なお、開口部31及び係合穴5a(特に、開口部31)を外側重なり部4に形成することなく、帯状体2のどこの位置に設けても良い。開口部31を例えば、ブーツ20と接触する部分に設ける場合には、ブーツ20側をダレ面とすることによりブーツバンド30及びブーツ20の間に発生する摩擦を低減させることが可能となる。
【0064】
(実施の形態3)
図13〜図17は、実施の形態3におけるブーツバンド40を示す。このブーツバンド40における外側重なり部4側には、その開放側端部(図13及び図14において左端部)から長さ方向(右方向)に向かって順に、ロック穴41、工具突起45、仮止め穴43が形成されている。また、内側重なり部3側には、外側重なり部側から長さ方向(右方向)に向かって順に、工具突起46、ロック突起42、仮止め突起44が形成されている。
【0065】
ロック穴41及びロック突起42はブーツバンド40の締め付けを行うことにより相互に係合して締付状態を保持するものであり、このため締付手段として作用する。仮止め穴43及び仮止め突起44は相互に係合することにより、帯状体2をリング状態とするように仮止めする。また、仮止め穴43は矩形状となっており、ブーツバンド40の締め付け時における幅方向のずれを防止するように作用すると共に、ブーツ20を過度に圧縮することを防止するための調整を行うように作用する。
【0066】
工具突起45、46は、専用工具を介して相互に接近する方向への締め付け力が作用することにより、ブーツバンド40の周長を短くする締め付けを行う。図15は仮止め突起44が仮止め穴43に係合したリング状態を示し、この状態に対して工具突起45、46に矢印E方向への締め付け力を作用させる。図16はこの締め付けによってロック突起42とロック穴41とが係合した状態を示し、ブーツ20に対して必要な圧縮力を作用させることかできる。
【0067】
この実施の形態において、仮止め用の仮止め穴43は、締め付けの際に塑性変形によって伸びる断面積減少部となっており、帯状体2におけるそれ以外の部分は、断面積が減少していない一般部8となっている。なお、ロック穴41は外側重なり部4の先端側に位置していることから締め付け力が作用しないため、締め付け時に伸びることがないものである。
【0068】
この実施の形態においても、ブーツ20への圧縮初期では、締め付け力が仮止め穴43の降伏点荷重よりも小さいため、帯状体2の抗張力がブーツ反力よりも大きくなっており、ブーツを圧縮することができる。工具突起45、46の間をさらに縮めると、ブーツ反力が増加して仮止め穴43への荷重が増加する。この荷重が仮止め穴43における降伏点荷重よりも大きくなると、仮止め穴43が塑性変形により長手方向に伸びる。この伸びを行いながら、ブーツバンド40への締め付け力をさらに増大させ、一般部8の降伏点荷重を越えると、一般部8が塑性変形によって伸び、ブーツを圧縮することができる。
【0069】
以上の締め付けにおいて、グリースの洩れを防止する必要密着力に達した後、仮止め穴43だけが伸びると破断伸び量に達して破断する。このため、この実施の形態においても、次の条件31,32を設定することによって、一般部8の塑性変形による伸びを行い、仮止め穴43の破断を防止するものである。
【0070】
条件31:締め付けによるブーツ反力が仮止め穴43に作用する張力≧一般部8の降伏点荷重
条件32:仮止め穴43の断面積×仮止め穴43の破断強度≧一般部8の断面積×一般部8の降伏点強度
【0071】
条件31を設定することにより、ブーツバンド1にブーツ反力が作用したとき、一般部8を塑性変形によって伸ばすことができる。条件32を設定することにより、断面積減少部である仮止め穴43の破断を防止することができる。これにより、断面積減少部である仮止め穴43だけが伸びるだけでなく、一般部8も伸び、仮止め穴43が破断することなく、ブーツを締め付けることが可能となる。
【0072】
この実施の形態の一例としての具体的数値は、次の通りとなっている。
帯状体2の板厚は0.8mm、幅9mm、リング状での半径は40mm、工具突起45、46の間隔は仮止め状態で21.5mm、係合状態で15mmであり、これらの差(6.5mm)がこの実施の形態における引き締め長さとなる。仮止め穴43の幅は3mm、長さは10mmである。帯状体2の材質としては、降伏点荷重220N/mm2、破断強度690N/mm2のSUS304を用いる。この実施の形態のブーツバンド40は、図4に示す金属部材の内、大径側の金属部材21に対してブーツ20を締め付け固定するものであり、ブーツ20の材質は、ポリエステル系エラストマーで硬度が44Dとなっている。また、金属部材21への取付部20aにおいては、その肉厚が約1.25mm、グリース漏れを発生させないための密着力は1.5N/mm2、ブーツが破損する密着力は6N/mm2である。
【0073】
この実施の形態において、工具突起45、46を相互に接近する方向に締め付け、その最大締め付け量を6.5mmとした場合、ブーツの圧縮量が0.4mmに対し、ブーツバンド40の伸び量は、6.5−π×0.4×2=3.99mmとなる。この伸びを断面積減少部である仮止め穴43だけで負担する場合には、3.99mm/(仮止め穴43の長さ10mm=39.9%であり、ブーツバンドが破断する危険性がある。従って、この実施の形態においても、ブーツバンドの伸び量を仮止め穴43の伸びと一般部8の塑性変形による伸びとにより負担する。
【0074】
図17は、この実施の形態における仮止め穴43の荷重−伸び線図(曲線S)と一般部8の荷重−伸び線図(曲線P)とを重ねて示している。ブーツバンド40の張力が約2600Nにおける仮止め穴43の伸び率が約4.5%であり、その長さが10mmであるところから、仮止め穴43は約0.45mm伸びる。
【0075】
一方、同じ荷重における一般部8の伸びは約1.45%となり、その長さが244mmであるため、その伸び量は3.54mmとなる。この合計がブーツバンド40の伸び量に相当する。
【0076】
この実施の形態においても、断面積減少部としての仮止め穴43及び一般部8が塑性変形によって伸びることにより、ブーツ20の締め付けを行うため、幅広し公差補償を行うことができると共に、ブーツ20を過度に締め付けることがないため、ブーツの破断を防止することができる。また、一般部8が伸びるため、仮止め穴43を長くする必要がなく、ブーツへの均一な密着力を確保でき、良好なシールが可能となる。
【0077】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、断面積減少部及び一般部が塑性変形によって伸びるため、幅広い公差補償を行うことができるばかりでなく、ブーツを過剰に締め付けることがなく、ブーツの破断を防止することができると共に、ブーツバンドが破断することも防止することができる。しかも、一般部が伸びることにより、断面積減少部だけで伸びを負担する必要がなくなるため、断面積減少部を長くする必要がなく、ブーツへの密着力が低下することがないばかりでなく、均一な密着力を作用させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるブーツバンドの平面図である。
【図2】実施の形態1のブーツバンドの側面図である。
【図3】実施の形態1のブーツバンドの締め付け前における断面図である。
【図4】ブーツバンドの使用状態を示す断面図である。
【図5】ブーツバンドに発生する密着力を説明するための概念図である。
【図6】実施の形態1におけるブーツ反力及び抗張力の特性図である。
【図7】加工硬化による降伏点の変化量を説明する特性図である。
【図8】実施の形態1におけるバンドの伸びを示す特性図である。
【図9】実施の形態2におけるブーツバンドの平面図である。
【図10】実施の形態2におけるブーツバンドの側面図である。
【図11】実施の形態2のブーツバンドの締め付け前における断面図である。
【図12】実施の形態2におけるバンドの伸びを示す特性図である。
【図13】実施の形態3におけるブーツバンドの平面図である。
【図14】実施の形態3のブーツバンドの側面図である。
【図15】実施の形態3のブーツバンドの締め付け前における側面図である。
【図16】実施の形態3のブーツバンドの締め付け状態の側面図である。
【図17】実施の形態3におけるバンドの伸びを示す特性図である。
【符号の説明】
1,30,40 ブーツバンド
2 帯状体
3 内側重なり部
4 外側重なり部
5,5a 係合穴
6 係合突起
7 耳部
8 一般部
20 ブーツバンド
31 開口部
43 仮止め穴
44 仮止め突起
Claims (4)
- 金属製の帯状体からなり、両端部を内側と外側に重ねると共にブーツ外周に巻き付けたリング状態で、周長を縮める方向への締め付け力を作用させることによりブーツの締め付け状態を保持するブーツバンドであって、
前記帯状体の一部に断面積減少部が形成されており、前記締め付け力によって断面積減少部及び断面積が減少していない一般部が塑性変形によって伸びる特性を有していることを特徴とするブーツバンド。 - 前記帯状体が下記の条件1及び条件2の特性を有していることを特徴とする請求項1記載のブーツバンド。
条件1:締め付けによるブーツ反力が断面積減少部に作用する張力≧一般部の降伏点荷重
条件2:断面積減少部の断面積×断面積減少部の破断強度≧一般部の断面積×一般部の降伏点強度 - 前記条件2における断面積減少部の断面積は、当該断面積減少部の加工硬化による材料の降伏点変化率を乗じたものであることを特徴とする請求項2記載のブーツバンド。
- 前記断面積減少部が外側重なり部に形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のブーツバンド。
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