JP2008248965A - 等速ジョイント用ブーツ及びその取付構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】重量アップや設計自由度の低下を抑えつつ、グリース洩れの対策を施す。
【解決手段】シャフト5は、一般面部51と、テーパ面部52と、大径面部53とが順に同軸的に連設されている。等速ジョイント用ブーツは、大径面部53に保持される小径筒部1と、小径筒部1と離間して同軸的に配置され小径筒部1より大径の大径筒部2と、小径筒部1の大径筒部2側の端部1aに連設され、端部1aから大径筒部2側に向かうに連れて徐々に径が小さくなってテーパ面部52に当接するテーパ壁部4と、テーパ壁部4と大径筒部2とを一体に連結する全体の外形状が略円錐台形状の蛇腹部3とからなる。使用時に蛇腹部3の立ち上がり壁34が変形しても、この変形に伴ってテーパ壁部4がテーパ面部52に圧接等することで、立ち上がり壁34の変形により発生する応力が小径筒部1に伝達されることを遮断する。
【選択図】図1

Description

本発明は等速ジョイント用ブーツ及びその取付構造に関し、より詳しくは前輪駆動車のドライブシャフト用ジョイントなどに不可欠な等速ジョイントに被覆され、等速ジョイントのジョイント部への水や埃の侵入を阻止する等速ジョイント用ブーツ及びその取付構造に関する。
自動車のエンジン側から駆動輪への駆動伝達、特に前輪駆動車のドライブシャフトに等速ジョイントが用いられている。この等速ジョイントには、ジョイント部を潤滑するためのグリースを封入したり、ジョイント部への水や埃の侵入を防止したりするためのブーツが装着されている。
このような等速ジョイント用ブーツとして、図6に示されるように、ジョイントアウターレース(図示せず)などに締結される大径筒部81と、大径筒部81より小径でクランプやバンド等の締結具90によりシャフト91に締結される小径筒部82と、大径筒部81と小径筒部82を一体的に連結する略三角錐台形状の蛇腹部83とから構成されたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この等速ジョイント用ブーツは、使用時には、大径筒部81が締結されたジョイントアウターレース及び小径筒部82が締結されたシャフト91と共に回転する。そして、図6に示されるように、ジョイントアウターレースに対してシャフト91が傾いて、ジョイントアウターレースとシャフト91のなす角度(ジョイント角)が変化すれば、ジョイントアウターレース及びシャフト91と共に回転する等速ジョイント用ブーツの蛇腹部83がジョイント角の変化に応じて変形することで、ジョイント部をシールする。
ところが、大きなジョイント角での回転時には、等速ジョイント用ブーツが大きく屈曲変形した状態で回転することから、小径筒部82の蛇腹部83側の端部から蛇腹部83の第1山部84の頂部に向かって延びる立ち上がり壁85が大きく変形し、その結果以下に示すような問題があった。
すなわち、ジョイントアウターレースに対してシャフト91が傾くことで、等速ジョイントブーツが屈曲する際、その屈曲点は等速ジョイントブーツの軸方向における中心ではなく、ジョイントアウターレースとシャフト91とのジョイント部に近い大径筒部81側である。そして、等速ジョイント用ブーツの屈曲状態においては、角度の狭まる側(図6の右側で、ジョイントアウターレースに対してシャフト91が傾く側)では圧縮応力が作用し、反対側の角度の広がる側(図6の左側)では引張り応力が作用する。
このため、角度の狭まる圧縮側において、大径筒部81側の蛇腹部83の山部が圧縮されて谷部が径方向内方に引き込まれる。しかし、角度の狭まる圧縮側で小径筒部82側の蛇腹部83においては、大径筒部81側の蛇腹部83の谷部が径方向内方に引き込まれることから、小径筒部82に隣接する第1山部84の圧縮側部分84aが、角度の狭まる側であるにもかかわらず大径筒部81側に倒れ込むこととなる。
一方、角度の広がる引張り側では、大径筒部81側の蛇腹部83に大きな引張り応力が作用するが、小径筒部82に隣接する第1山部84の引張り側部分84bは、反対の圧縮側部分84aが大径筒部81側に倒れ込むことから、角度の広がる側であるにもかかわらず小径筒部82側に倒れ込むこととなる。
このように、等速ジョイント用ブーツが屈曲状態で回転すると、小径筒部82に隣接する第1山部84は、圧縮側部分84aが大径筒部81側に倒れこむ状態と引張り側部分84bが小径筒部82側に倒れ込む状態とを交互に繰り返す。これにより、立ち上がり壁85は、圧縮側部分85aで立ち上がり角度が小さくなる方向に倒れ込む状態と、引張り側部分85bで立ち上がり角度が大きくなる方向に起き上がる状態とを交互に繰り返すこととなる。その結果、図7に示されるように、小径筒部82の蛇腹部83側の端部においては、圧縮側部分82aで締結具90が沈み込む状態と引張り側部分82bで締結具90が浮き上がる状態とを交互に繰り返すこととなる。
このとき、ジョイント角が大きくなれば、それに伴い小径筒部82に隣接する第1山部84の上記倒れ込みも大きくなるため、立ち上がり壁85の変形も大きくなって、締結具90の浮き沈みも大きくなる。その結果、小径筒部82の蛇腹部83側の端部には、等速ジョイント用ブーツ内のグリースを小径筒部82側に引き込んでブーツ外に吐き出そうとするポンピング作用が働き、グリース洩れが発生するおそれがある。
ここに、特許文献2には、小径筒部の軸方向長さを延長することで、小径筒部の開口側端部に配設された締結具よりも小径筒部の蛇腹部側の部分に、保持筒部を設けた等速ジョイント用ブーツが記載されている。この等速ジョイント用ブーツでは、締結具よりも蛇腹部側にある小径筒部の保持筒部の存在により、上記グリース洩れの問題を解消できるとも考えられる。
特開2001−3950号公報 実開平6−73533号公報
しかしながら、上記特許文献2に記載の等速ジョイント用ブーツでグリース洩れを確実に防ぐには、上記保持筒部の剛性によって応力伝達を遮断することで、立ち上がり壁の変形により発生する応力が締結具側に作用しないようにしなければならない。そして、保持筒部の剛性を高めるには、保持筒部を長くしたり、あるいは保持筒部を厚くしたりする必要がある。保持筒部が長く又は厚くなれば、重量アップにつながったり、等速ジョイント用ブーツの設計や製造の自由度が低下したりする。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、重量アップや設計自由度の低下を抑えつつ、グリース洩れの対策を施した等速ジョイント用ブーツ及びその取付構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の等速ジョイント用ブーツは、一般面部と、該一般面部の外径を最小外径とし該一般面部から軸方向に離れるに連れて徐々に外径が大きくなるテーパ面部又は該一般面部の端部から径方向外方に直角に延びる縦面部と、該テーパ面部又は該縦面部の最大外径を外径とする大径面部とが順に同軸的に連設されたシャフトの該大径面部に保持される小径筒部と、前記小径筒部と離間して同軸的に配置され、該小径筒部より大径の大径筒部と、前記小径筒部の前記大径筒部側の端部に連設され、該端部から該大径筒部側に向かうに連れて徐々に径が小さくなって前記テーパ面部に当接するテーパ壁部又は該端部から径方向内方に直角に延びて前記縦面部に当接する縦壁部と、前記テーパ壁部又は前記縦壁部と前記大径筒部とを一体に連結する全体の外形状が略円錐台形状の蛇腹部とからなることを特徴とするものである。
本発明の等速ジョイント用ブーツは、小径筒部と蛇腹部との間にテーパ壁部又は縦壁部を有している。このため、使用時に蛇腹部の立ち上がり壁が変形しても、この変形に伴ってテーパ壁部又は縦壁部がシャフトのテーパ面部又は縦面部に当接、密着又は圧接することで、立ち上がり壁の変形により発生する応力が小径筒部に伝達されることを遮断することができる。したがって、この等速ジョイント用ブーツが大きく屈曲した状態で回転することで、立ち上がり壁が大きく変形しても、その変形により発生する応力が小径筒部に伝達されることをテーパ壁部又は縦壁部により抑えることができる。よって、小径筒部の蛇腹部側の端部における浮き沈みを抑えることができ、ポンピング作用によるグリース洩れを抑えることが可能となる。
また、本発明の等速ジョイント用ブーツでは、前述のとおりテーパ壁部又は縦壁部をシャフトのテーパ面部又は縦面部に当接、密着又は圧接させることで、立ち上がり壁の変形による応力が小径筒部側に伝達されることを遮断している。すなわち、テーパ壁部又は縦壁部の剛性を高くすること自体で応力伝達を遮断するわけではない。このため、保持筒部の剛性を高くすることで応力伝達を遮断する従来の等速ジョイント用ブーツのように、保持筒部を長くしたり、あるいは保持筒部を厚くしたりする必要がない。したがって、重量が増大したり、等速ジョイント用ブーツの設計や製造の自由度が低下したりするようなことがない。
ここに、テーパ壁部である場合、テーパ壁部と中心軸線とのなす角度θは90度未満となるが、この角度θが小さすぎると、立ち上がり壁から小径筒部への応力伝達を有効に遮断し得なくなる。
そこで、本発明の等速ジョイント用ブーツにおいては、前記テーパ壁部と中心軸線とのなす角度θが20度以上であることが好ましく、40度以上であることがより好ましい。
また、このテーパ壁部は、立ち上がり壁から小径筒部への応力伝達を有効に遮断するのに適した角度θと長さLとを有することが好ましい。
すなわち、本発明の等速ジョイント用ブーツにおいては、前記テーパ壁部と中心軸線とのなす角度θが20〜70度であり、かつ、前記テーパ壁部の長さLの前記シャフトの前記一般面部の外径Dに対する比L/Dが1/4〜1/2であることが好ましい。また、テーパ壁部の角度θが40〜70度であり、かつ、上記比L/Dが1/4〜2/5であることがより好ましい。このような角度θ及び長さLを有するテーパ壁部であれば、立ち上がり壁が大きく変形しても、その変形による応力が小径筒部側へ伝達されることを効果的に遮断することができる。なお、テーパ壁部が長ければ、立ち上がり壁から小径筒部への応力伝達をより有効に遮断することはできる。しかし、テーパ壁部を長くすれば、それに伴いブーツやシャフトが大型化してしまう。したがって、ブーツやシャフトの大型化を避ける観点から、テーパ壁部の長さLの上限が決まる。
一方、縦壁部である場合、この縦壁部は、立ち上がり壁から小径筒部への応力伝達を有効に遮断するのに適した長さL1を有することが好ましい。
すなわち、本発明の等速ジョイント用ブーツにおいては、前記縦壁部の長さL1の前記シャフトの前記一般面部の外径Dに対する比L1/Dが1/10〜1/4であることが好ましく、1/6〜1/4であることがより好ましい。このような長さL1を有するテーパ壁部であれば、立ち上がり壁が大きく変形しても、その変形による応力が小径筒部側へ伝達されることを効果的に遮断することができる。なお、縦壁部が長ければ、立ち上がり壁から小径筒部への応力伝達をより有効に遮断することはできる。しかし、縦壁部を長くすれば、それに伴いブーツやシャフトが大型化してしまう。したがって、ブーツやシャフトの大型化を避ける観点から、縦壁部の長さL1の上限が決まる。
上記課題を解決する本発明の等速ジョイント用ブーツの取付構造は、一般面部と、該一般面部の外径を最小外径とし該一般面部から軸方向に離れるに連れて徐々に外径が大きくなるテーパ面部又は該一般面部の端部から径方向外方に直角に延びる縦面部と、該テーパ面部又は該縦面部の最大外径を外径とする大径面部とが順に同軸的に連設されたシャフトと、前記シャフトの前記大径面部に前記小径筒部が保持された請求項1乃至4のいずれか一つに記載の等速ジョイント用ブーツとからなることを特徴とするものである。
したがって、本発明の等速ジョイント用ブーツ及びその取付構造によれば、重量アップや設計自由度の低下を抑えつつ、グリース洩れを有効に抑えることができる。
以下、本発明の等速ジョイント用ブーツ及びその取付構造の具体的な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
(実施形態1)
図1は、本実施形態に係る等速ジョイント用ブーツをシャフト及び相手部材としてのジョイントアウターレースに取り付けた状態を部分的に示し、この等速ジョイント用ブーツの中心軸線Oに沿う部分縦断面図である。図2は、図1の要部を拡大して示す部分拡大断面図である。図3は、この等速ジョイント用ブーツの使用状態を示す断面図である。
この等速ジョイント用ブーツは、小径筒部1と、小径筒部1と離間して同軸的に配置された小径筒部1より大径の大径筒部2と、小径筒部1の大径筒部2側の端部1aに連設されたテーパ壁部4と、大径筒部2とテーパ壁部4とを一体に連結する全体の外形状が略円錐台形状の蛇腹部3とから構成されている。
小径筒部1が保持されるシャフト5は、大径筒部2が保持されるジョイントアウターレース6のジョイント部(図示せず)に一端が連結された一般面部51と、一般面部51の外径Dを最小外径とし一般面部51の他端から軸方向に離れるに連れて徐々に外径が大きくなるテーパ面部52と、テーパ面部52の最大外径を外径D1とする大径面部53とが順に同軸的に連設されている。なお、シャフト5の大径面部53の外周表面、ジョイントアウターレース6の外周表面には、それぞれ環状溝5a、6aが形成されている。また、本実施形態では、一般面部51の外径Dは20mm、大径面部53の外径D1は30mm、テーパ面部52が中心軸線Oとなす角度θは45度とされている。
この等速ジョイント用ブーツは、熱可塑性樹脂より一体成形されたものである。この熱可塑性樹脂としては、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリアミド系、ポリオレフィン系などの熱可塑性エラストマーの単体またはブレンド体を用いることができる。また、等速ジョイント用ブーツを一体成形するには、プレスブロー成形、押出しブロー成形、射出ブロー成形、射出成形等の公知の成形方法を用いることができる。
小径筒部1、大径筒部2、蛇腹部3及びテーパ壁部4は、外力が作用していない自然状態において、それぞれ等速ジョイント用ブーツの中心軸線Oに対して同軸に配置されている。
小径筒部1の外周表面には金属バンド又はクランプ等の締結具7が係合する環状のクランプ溝10が形成されている。また、小径筒部1の内周表面には、環状溝5aに係合する断面円弧状の環状突部11が形成されている。同じく、大径筒部2の外周表面には金属バンド又はクランプ等の締結具7が係合する環状のクランプ溝20が形成されている。また、大径筒部2の内周表面には、環状溝6aに係合する断面円弧状の環状突部21が形成されている。
ここに、本実施形態の等速ジョイント用ブーツにおいては、小径筒部1の大径筒部2側の端部1aにテーパ壁部4が連設されている。このテーパ壁部4は、小径筒部1の端部1aから大径筒部2側に向かうに連れて徐々に径が小さくなっている。そして、このテーパ壁部4と中心軸線Oとのなす角度θは45度であり、テーパ壁部4の長さLは約7mmである。したがって、シャフト5の一般面部51の外径Dに対するテーパ壁部4の長さLの比L/Dが約7/20(=0.35)とされている。
また、本実施形態の等速ジョイント用ブーツでは、小径筒部1がシャフト5の大径面部53に締結、保持されるとともに、大径筒部2がジョイントアウターレース6に締結、保持された取付状態であって、外力が作用していない自然状態において、テーパ壁部4はシャフト5のテーパ面部52に当接又は密着している。
このように取付の初期状態において、テーパ壁部4がシャフト5のテーパ面部52に当接又は密着する構成であれば、テーパ壁部4をシャフト5のテーパ面部52に当接又は密着させることで、シャフト5の大径面部53に対して小径筒部1の軸方向位置を規制することができる。小径筒部1が大径面部53に対して位置決めされていれば、締結具7の締め付け作業が容易となる。したがって、シャフト5の大径面部53に対する小径筒部1の組み付け容易性が向上する。
なお、取付の初期状態において、必ずしもテーパ壁部4をシャフト5のテーパ面部52に当接又は密着させる必要はなく、使用時に蛇腹部3の変形に伴ってテーパ壁部4がテーパ面部52に当接、密着又は圧接しさえすればよい。
蛇腹部3は、テーパ壁部4の蛇腹部3側の端部(テーパ壁部4と蛇腹部3との境界部)たるくびれ部4aから順に第1山部30、第1谷部31、第2山部32、第2谷部33、……というように、山部及び谷部が交互に形成されている。また、蛇腹部3は、テーパ壁部4の蛇腹部3側の端部(くびれ部)4aと第1山部30の頂部30aとを繋ぐ、第1山部30の立ち上がり壁34を有している。
この等速ジョイント用ブーツは、小径筒部1がシャフト5の大径面部53に嵌着されるとともに、大径筒部2が相手部材であるジョイントアウターレース6に嵌着されて使用に供される。この取付状態で、小径筒部1は、環状突部11がシャフト5の環状溝5aに係合するとともに、クランプ溝10内に配設されたクランプ等の締結具7で締結されている。また、大径筒部2は、環状突部21がジョイントアウターレース5の環状溝5aに係合するとともに、クランプ溝20内に配設されたクランプ等の締結具7で締結されている。
かかる構成を有する本実施形態の等速ジョイント用ブーツ及びその取付構造では、使用時に、図3に示されるように、ジョイントアウターレース6に対してシャフト5が傾くことで、等速ジョイントブーツが屈曲すると、角度の狭まる側(図3の右側で、ジョイントアウターレース6に対してシャフト5が傾く側)では圧縮応力が作用し、反対側の角度の広がる側(図3の左側)では引張り応力が作用する。このとき、角度の狭まる圧縮側において、蛇腹部3の屈曲点に近い大径筒部2側の蛇腹部3の山部が圧縮されて谷部が径方向内方に引き込まれる。これにより、角度の狭まる圧縮側で小径筒部2側の蛇腹部3においては、第1山部30の圧縮側部分30Aが大径筒部2側に倒れ込むので、立ち上がり壁34は、圧縮側部分34Aで立ち上がり角度が小さくなる方向に倒れ込む。
一方、角度の広がる引張り側においては、反対の圧縮側において立ち上がり壁34の圧縮側部分34Aが立ち上がり角度を小さくする方向に倒れ込むことにより、立ち上がり壁34の引張り側部分34Bが立ち上がり角度を大きくする方向に起き上がる。このように、第1山部30の引張り側部分30Bが小径筒部1側に倒れ込むとともに立ち上がり壁34の引張り側部分34Bが起き上がるように変形すれば、テーパ壁部4には径方向内方への応力が作用する。このため、シャフト5のテーパ面部52に当接又は密着していたテーパ壁部4は同テーパ面部52に対して押圧されて、圧接される。
このように、本実施形態の等速ジョイント用ブーツ及びその取付構造では、使用時に蛇腹部3の立ち上がり壁34が変形しても、シャフト5のテーパ面部52に当接又は密着していたテーパ壁部4が立ち上がり壁34の変形に伴ってテーパ面部52に圧接されることで、立ち上がり壁4の変形により発生する応力が小径筒部1に伝達されることを効果的に遮断することができる。したがって、この等速ジョイント用ブーツが大きく屈曲した状態で回転することで、立ち上がり壁34が大きく変形しても、その変形により発生する応力が小径筒部1に伝達されることをテーパ壁部4により抑えることができる。よって、小径筒部1の蛇腹部3側の端部1aにおける浮き沈みを抑えることができ、ポンピング作用によるグリース洩れを抑えることが可能となる。
また、本実施形態の等速ジョイント用ブーツでは、テーパ壁部4の剛性を高くすること自体で応力伝達を遮断するわけではない。このため、保持筒部の剛性を高くすることで応力伝達を遮断する従来の等速ジョイント用ブーツのように、テーパ壁部4を長くしたり、あるいは厚くしたりする必要がない。したがって、重量が増大したり、等速ジョイント用ブーツの設計や製造の自由度が低下したりするようなことがない。
さらに、本実施形態の等速ジョイント用ブーツにおいては、テーパ壁部4の長さL及び角度θが、立ち上がり壁34から小径筒部1への応力伝達を有効に遮断するのに適した長さ及び角度とされている。このため、立ち上がり壁34の変形による応力が小径筒部1側へ伝達されることを効果的に遮断することができる。
したがって、本実施形態の等速ジョイント用ブーツ及びその取付構造によれば、重量アップや設計自由度の低下を抑えつつ、グリース洩れを有効に抑えることができる。
(FEA解析によるグリース洩れ評価)
上記実施形態に係る等速ジョイント用ブーツについて、FEA(有限要素法)解析により、ジョイント角(ジョイントアウターレース5とシャフト4のなす角度):20度、雰囲気温度:室温、回転数:600rpmの条件で回転させたときに、グリース洩れが何時間で発生するかについて、シミュレーションを行った。
比較のため、図6に示される従来の等速ジョイント用ブーツであって、小径筒部82の蛇腹部83側の端部から蛇腹部83の第1山部84の頂部に向かって延びる、立ち上がり壁85の立ち上がり角度が70度であり、かつ、第1山部84の頂部とこれに隣接する第1谷部の底部とを繋ぐ第1蛇腹壁の角度が45度であり、テーパ壁部を有しないこと以外は、上記実施形態に係る等速ジョイント用ブーツと同一形状、同一材料から同様に製造された比較例の等速ジョイント用ブーツについても同様に評価した。
これらの結果を図4に示すように、比較例の等速ジョイント用ブーツ(従来品)では70時間でグリース漏れが発生したのに対し、本実施形態に係る等速ジョイント用ブーツ(本発明品)では、グリース洩れが発生するまでの時間が200時間であった。これにより、小径筒部1と蛇腹部3との間に設けられ、シャフト5のテーパ面部52に密着等するテーパ壁部4の存在により、グリース洩れを効果的に低減できることが確認された。
(実施形態2)
本実施形態に係る等速ジョイント用ブーツ及びその取付構造は、図5に要部拡大断面図が示されるように、前記実施形態1に係る等速ジョイント用ブーツ及びその取付構造において、前記テーパ面部52及び前記テーパ壁部4の代わりに、縦面部54及び縦壁部8を設けたものである。
すなわち、本実施形態に係る等速ジョイント用ブーツ及びその取付構造では、シャフト5の一般面部51の端部から径方向外方に直角に延びるように縦面部54が連設されており、この縦面部54の径方向外方端に縦面部54の最大外径を外径とする大径面部53が連設されている。
また、小径筒部1の大径筒部2側の端部1aに、この端部1aから径方向内方に直角に延びる縦壁部8が設けられている。
そして、本実施形態では、一般面部51の外径Dは20mm、大径面部53の外径D1は28mm、縦壁部8の長さL1は4mmであり、したがって、シャフト5の一般面部51の外径Dに対する縦壁部8の長さL1の比L1/Dが1/5(=0.2)とされている。
その他の構成は前記実施形態1と同様である。
したがって、本実施形態に係る等速ジョイント用ブーツ及びその取付構造においても、前記実施形態1と同様の作用効果を奏する。
本発明の実施形態1に係る等速ジョイント用ブーツをシャフト及び相手部材に取り付けた状態を部分的に示し、この等速ジョイント用ブーツの中心軸線に沿った部分断面図である。 本実施形態1に係り、図1の要部を拡大して示す部分拡大断面図である。 本実施形態1に係る等速ジョイント用ブーツの使用状態を示す断面図である。 本実施形態1及び比較例に係る等速ジョイント用ブーツについて、FEA解析によりグリース洩れを評価した結果を示す図である。 本発明の実施形態2に係る等速ジョイント用ブーツをシャフト等に取り付けた状態を部分的に示す要部拡大断面図である。 従来の等速ジョイント用ブーツの使用状態を示す断面図である。 従来の等速ジョイント用ブーツについて、ポンピング作用が発生する様子を説明する要部拡大断面図である。
符号の説明
1…小径筒部 2…大径筒部
3…蛇腹部 4…テーパ壁部
5…シャフト
6…ジョイントアウターレース(相手部材)
8…縦壁部 30…第1山部
31…第1谷部 32…第2山部
33…第2谷部 34…立ち上がり壁
51…一般面部 52…テーパ面部
53…大径面部 54…縦面部

Claims (5)

  1. 一般面部と、該一般面部の外径を最小外径とし該一般面部から軸方向に離れるに連れて徐々に外径が大きくなるテーパ面部又は該一般面部の端部から径方向外方に直角に延びる縦面部と、該テーパ面部又は該縦面部の最大外径を外径とする大径面部とが順に同軸的に連設されたシャフトの該大径面部に保持される小径筒部と、
    前記小径筒部と離間して同軸的に配置され、該小径筒部より大径の大径筒部と、
    前記小径筒部の前記大径筒部側の端部に連設され、該端部から該大径筒部側に向かうに連れて徐々に径が小さくなって前記テーパ面部に当接するテーパ壁部又は該端部から径方向内方に直角に延びて前記縦面部に当接する縦壁部と、
    前記テーパ壁部又は前記縦壁部と前記大径筒部とを一体に連結する全体の外形状が略円錐台形状の蛇腹部とからなることを特徴とする等速ジョイント用ブーツ。
  2. 前記テーパ壁部と中心軸線とのなす角度θが20度以上である請求項1に記載の等速ジョイント用ブーツ。
  3. 前記テーパ壁部と中心軸線とのなす角度θが20〜70度であり、かつ、
    前記テーパ壁部の長さLの前記シャフトの前記一般面部の外径Dに対する比L/Dが1/4〜1/2である請求項2に記載の等速ジョイント用ブーツ。
  4. 前記縦壁部の長さL1の前記シャフトの前記一般面部の外径Dに対する比L1/Dが1/10〜1/4である請求項1に記載の等速ジョイント用ブーツ。
  5. 一般面部と、該一般面部の外径を最小外径とし該一般面部から軸方向に離れるに連れて徐々に外径が大きくなるテーパ面部又は該一般面部の端部から径方向外方に直角に延びる縦面部と、該テーパ面部又は該縦面部の最大外径を外径とする大径面部とが順に同軸的に連設されたシャフトと、
    前記シャフトの前記大径面部に前記小径筒部が保持された請求項1乃至4のいずれか一つに記載の等速ジョイント用ブーツとからなることを特徴とする等速ジョイント用ブーツの取付構造。
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