JP2004009678A - インクジェット記録方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】インクジェット記録方式によって印刷したドキュメントにおいて、発色性を高くし、色間にじみや文字にじみを少なくし、かつ、印字直後に発生するカール、波打ちを改善することにより両面印字適性を持たせ、さらに放置乾燥後に発生するカール、波打ちをも改善することができるインクジェット記録方法の提供である。
【解決手段】パルプ繊維及び填量を原紙の主体とし、該原紙の少なくとも片面に多価金属塩が0.1〜3g/mの範囲の塗布量で塗布され、坪量が63〜100g/mの範囲であり、かつ、内部結合強さが0.05〜0.2N・mの範囲である記録用紙の表面に、少なくとも顔料、水溶性有機溶媒、水、及び界面活性剤からなる、表面張力が25〜37mN/mの範囲である1色以上のインクを用いて印字することを特徴とするインクジェット記録方法である。
【選択図】  なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録用紙とインクとを用いたインクジェット記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録方式はカラー化が容易であり、また、消費エネルギーが少なく、記録時の騒音も低く、さらにプリンタの製造コストを低く抑えることができるという特徴を有することから、家庭用としてのみならず、オフィス向けにも注目されている。さらに、近年では高画質化、高速化、高信頼化が進みつつあるため、オフィス向けインクジェットプリンターが一層注目されている。
【0003】
上記インクジェットプリンターがオフィス等で使用される場合には、普通紙を用いて印刷する機会が最も多く、オフィス向けインクジェットプリンターでは、普通紙に対する記録適性を向上させることが極めて重要である。
【0004】
従来のオフィス向けフルカラーインクジェットプリンターでは、黒文字画像との混色にじみを改善するため、黒インクは顔料を色材とした用紙(記録用紙)への浸透性の遅いインク、カラーは染料を色材とした用紙への浸透性の速いインクを使用したものが主流である。しかし、このようなインクを用いても前記黒文字画像の画質(黒画質)に影響する黒濃度、文字の滲みは改善されるが、カラー画質の文字滲みを改善できるものはなかった。さらに、上記のようにカラーインクの用紙への浸透性を高めているため、記録密度の高い画像を印字した場合には、印字直後の記録用紙のカール、波打ち発生が大きく、印字直後に両面印字ができなかったり、放置乾燥後に発生するカール、波打ちが大きかったりするといった問題点があり、画質と記録用紙のカール、波打ち改善とを両立させることができなかった。
【0005】
普通紙を用いた場合の画質の問題点を改善するために、特開平7−257017号公報や特開平8−216498号公報には、インク中の水溶性染料と反対のイオン性を有する物質を用紙表面に塗布し、この用紙表面に上記水溶性染料を含有するインクを用いて記録することで、インクの定着性、にじみ改善、耐水性、色再現性を高めた記録方法が開示されている。しかしながら、これらの記録方法では、画質向上はある程度図れるが、カラー文字のにじみは十分に改善できず、画像密度の高い印字を行った場合の印字直後に発生するカール、波打ち、放置乾燥後に発生するカール、波打ち改善については検討されていないため、オフィスで使用可能なドキュメントとして使用に耐えられない。
【0006】
また、特開平11−343435号公報には、電解質からなる淡色溶液を記録媒体(記録用紙)に付着させた後、顔料を色材としたインクで記録することで高い光学濃度、画像定着性を高めた記録方法が、特開2000−94825号公報には、用紙表面に解離性多価金属塩を塗布し、顔料を色材としたインクで記録することで、くすみ、にじみ、耐水性を高めた記録方法が各々開示されている。これらの記録方法では、画質向上を図ることができ、印字直後に発生するカール、波打ち、及び放置乾燥後に発生するカール、波打ちを改善することはできるが、特に画像密度の高い印字を行った場合の、印字直後に発生するカール、波打ち、及び放置乾燥後に発生するカール、波打ちの発生防止ついては十分でなく、オフィスで使用可能なドキュメントとして使用に耐えられない。
【0007】
一方、印字後のカール、波打ちを改善するために、例えば特開平3−38375号公報には、抄造したシートを一度加湿し、紙の応力を緩和することでカール、波打ちを軽減する方法が、特開平3−38376号公報には、紙のCD方向の水中伸度を規制して、カール、波打ちを軽減する方法が、また、特開平3−199081号公報には、紙のMD方向、CD方向の水中伸度の比率を1.3倍以下にすることでカール、波打ちを軽減する方法が、特開平7−276786号公報には、インク噴射部分の動作方向の水中伸度を2.0%以下にすることでカール、波打ちを軽減する方法が、特許第3172298号公報には、支持体(原紙)に含有される顔料の含有量を5〜35質量%の範囲とし、記録シート(記録用紙)の内部結合強度さを150〜455g/cmの範囲にすることでコートタイプインクジェット記録シートの波打ちを軽減する方法が各々提案されている。
【0008】
上記特開平3−38375号公報、特開平3−38376号公報、特開平3−199081号公報、及び特開平7−276786号公報に示されたいずれの方法も、カール、波打ちを低減させることができるが、用紙内部への浸透性が速いインクを用いインクの吐出量が多い印字の場合や、印字速度が速く単位時間当たりに撃たれるインク量が多くなる印字の場合には適さない。また、特許第3172298号公報に示された方法では、インク受理層が設けられた記録用紙の内部結合強度を一定以内に収めることで、印字後のうねりを軽減することを試みているが、内部結合強度を規定するだけではカールや波打ち、うねりに対し十分な効果を得ることができず、特に用紙内部への浸透性が速いインクを用いてインクの吐出量が多い印字の場合や、印字速度が速く単位時間当たりに撃たれるインク量が多くなる印字の場合には適さない。
【0009】
また、放置乾燥後に発生するカール、波打ちを改善するため、特開平9−234946号公報には、相対湿度を変化させた時の記録用紙のMD方向とCD方向との不可逆収縮率を一定範囲内とすることで、放置乾燥後に発生するカール、波打ちを軽減する方法が提案されている。しかし、記録用紙の坪量が低く、用紙内部への浸透性が速いインクを用い、インクの吐出量が多い印字の場合には、インクが用紙内部にまで浸透してしまい、全体として乾燥後に収縮する繊維の絶対量が増えてしまうことから十分な効果が得られない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の問題点を解決することを目的とする。
すなわち、本発明は、インクジェット記録方式によって印刷したドキュメントにおいて、発色性を高くし、色間にじみや文字にじみを少なくし、かつ、印字直後に発生するカール、波打ちを改善することにより両面印字適性を持たせ、さらに放置乾燥後に発生するカール、波打ちをも改善することができるインクジェット記録方法の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、以下の本発明により達成される。すなわち本発明は、
パルプ繊維及び填量を原紙の主体とし、該原紙の少なくとも片面に多価金属塩が0.1〜3g/mの範囲の塗布量で塗布され、坪量が63〜100g/mの範囲であり、かつ、内部結合強さが0.05〜0.2N・mの範囲である記録用紙の表面に、少なくとも顔料、水溶性有機溶媒、水、及び界面活性剤からなる、表面張力が25〜37mN/mの範囲である1色以上のインクを用いて印字することを特徴とするインクジェット記録方法である。
【0012】
上記インクジェット記録方法においては、前記インクが、アニオン性化合物を含むことが好ましい。
【0013】
また、上記アニオン性化合物は、親水性部と疎水性部とからなり、親水性官能基として、カルボキシル基を含むことが好ましい。
【0014】
さらに、上記親水性部を構成する単量体は、アクリル酸、メタクリル酸、、マレイン酸、及び無水マレイン酸の中から選択される少なくとも1つであり、前記疎水性部を構成する単量体が、スチレン、アクリル酸、及びメタアクリル酸のアルキル、アリール及びアルキルアリールエステルの中から選択される少なくとも1つであることが好ましい。
【0015】
前記多価金属塩は、カルシウム塩、マグネシウム塩、アルミニウム塩の中から選択される少なくとも1つであることが好ましい。
【0016】
前記インクの粘度は、1.5〜5.0mPa・sの範囲であることが好ましい。
【0017】
本発明者らは、普通紙における画質と、印字直後に発生するカール、波打ち改善による両面印字適性と、さらに放置乾燥後に発生するカール、波打ちと、について鋭意検討した結果、これら課題を両立するためには、表面に多価金属塩を塗布し、内部結合強さを低く抑えたインクジェット普通紙(記録用紙)に、表面張力が25〜37mN/mの範囲の顔料を色材とするインクを用いて印字する必要があり、これにより前記課題が初めて達成されることを見出した。
【0018】
本発明者らは、印字直後に発生するカール、波打ちは、水性インク中の水を吸収した記録用紙中の繊維層の急激な伸びにより発生し、さらに用紙の厚さ方向へのインク浸透深さが深い程カール、波打ちが大きくなることを確認した。また、放置乾燥後に発生するカール、波打ちについては、インクを吸収した前記繊維層の縮みにより発生し、さらに用紙の厚さ方向へのインク浸透深さが深い程カール、波打ちが大きくなることを確認した。
【0019】
これらの結果から、本発明者らは、インクを吸収した繊維層の水の吸脱水による伸縮伝達性、インクの用紙厚さ方向への浸透性について鋭意検討を試みた。その結果、水の吸脱水による伸縮伝達性は、用紙の内部結合強さと深い関係があることが判明し、内部結合強さを小さくすることで上記伸縮伝達性を弱め、印字直後に発生するカール、波打ちと、放置乾燥後に発生するカール、波打ちとを小さくすることが可能であることを見出した。
【0020】
さらに、インクの用紙厚さ方向への浸透性に関しインクと用紙との双方について検討したところ、インクの色材を顔料に変え、このインク中の顔料、または該顔料及びアニオン化合物を瞬時に用紙表面に留まらせる処方とすることで、インク中の溶媒が用紙内部まで浸透し難くなり、結果として、印字直後に発生するカール、波打ちと、放置乾燥後に発生するカール、波打ちとを小さくすることが可能であることを見出した。そして、インク吐出量が多い印字の場合や、分割印字せずに単位時間あたりに印字されるインク量が多い印字の場合には、上記双方の改善アプローチを併せなければ、印字直後に発生するカール、波打ちと、放置乾燥後に発生するカール、波打ちとは改善できないことが分かった。
【0021】
さらに、前記のようにインク中の顔料を用紙表面に瞬時に留まらせることで、発色性、混色にじみ、黒文字にじみ、カラー文字にじみが格段に改善されることを見出し、インクジェットにおける画質とカール、波打ち改善とを両立化できることを見出した。また、記録用紙の両面に印字しても、前記効果が得られることを見出した。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のインクジェット記録方法は、パルプ繊維及び填量を原紙の主体とし、該原紙の少なくとも片面に多価金属塩が0.1〜3g/mの範囲の塗工量で塗布され、坪量が63〜100g/mの範囲であり、かつ、内部結合強さが0.05〜0.2N・mの範囲である記録用紙の表面に、少なくとも顔料、水溶性有機溶媒、水、及び界面活性剤からなる、表面張力が25〜37mN/mの範囲である1色以上のインクを用いて印字することを特徴とする。さらに、前記記録用紙の両面に印字することが好ましい。
【0023】
まず、本発明に用いられる記録用紙について説明する。
本発明における記録用紙には、パルプ繊維及び填量を主体とする原紙が用いられる。該原紙には、化学パルプ、具体的には広葉樹晒クラフトパルプ、広葉樹未晒クラフトパルプ、針葉樹晒クラフトパルプ、針葉樹未晒クラフトパルプ、広葉樹晒亜硫酸パルプ、広葉樹未晒亜硫酸パルプ、針葉樹晒亜硫酸パルプ、針葉樹未晒亜硫酸パルプ等、木材及び綿、麻、じん皮等の繊維原料を化学的に処理して作製されたパルプ等を使用することができる。また、木材やチップを機械的にパルプ化したグランドウッドパルプ、木材やチップに薬液を染み込ませた後に機械的にパルプ化したケミメカニカルパルプ、及び、チップをやや軟らかくなるまで蒸解した後にリファイナーでパルプ化したサーモメカニカルパルプ等も使用することができる。これらはバージンパルプのみで使用してもよいし、必要に応じて古紙パルプを加えてもよい。
【0024】
特に上記バージンで使用するパルプは、塩素ガスを使用せず二酸化塩素を使用する漂白方法(Elementally Chrorine Free:ECF)や、塩素化合物を一切使用せずにオゾン/過酸化水素等を主に使用して漂白する方法(Total Chlorine Free:TCF)で漂白処理されたものであることが好ましい。
【0025】
また、前記古紙パルプの原料として、製本、印刷工場、断裁所等において発生する裁落、損紙、幅落しした上白、特白、中白、白損等の未印刷古紙;印刷やコピーが施された上質紙、上質コート紙などの上質印刷古紙;水性インク、油性インク、鉛筆などで筆記された古紙;印刷された上質紙、上質コート紙、中質紙、中質コート紙等のチラシを含む新聞古紙;中質紙、中質コート紙、更紙等の古紙;を配合することができる。
【0026】
本発明に用いられる原紙において使用する古紙パルプは、上記古紙原料を、オゾン漂白処理または過酸化水素漂白処理の少なくとも一方で処理して得られた物であることが望ましい。また、より白色度の高い用紙を得るためには、上記漂白処理によって得られた古紙パルプの配合率を、50〜100%の範囲とすることが望ましい。さらに資源の再利用という観点からは、前記古紙パルプの配合率を、70〜100%の範囲とすることがより望ましい。
【0027】
前記オゾン漂白処理は、上質紙に通常含まれている蛍光染料等を分解する作用があり、前記過酸化水素漂白処理は、脱墨処理時に使用されるアルカリによる黄変を防ぐ作用がある。特にこの二つを組み合わせた処理によって、古紙の脱墨を容易にするだけでなくパルプの白色度も向上することが知られている。また、パルプ中の残留塩素化合物を分解・除去する作用もあるため、塩素漂白されたパルプを使用した古紙の有機ハロゲン化合物含有量低減において多大な効果を持つ。
【0028】
また、本発明に用いられる原紙では、不透明度、白さ及び表面性を調整するため、填料を添加する。特に用紙中のハロゲン量を低減したい場合には、ハロゲンを含まない填料を使用することが好ましい。使用できる填料としては、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、チョーク、カオリン、焼成クレー、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成シリカ、水酸化アルミニウム、アルミナ、セリサイト、ホワイトカーボン、サポナイト、カルシウムモンモリロナイト、ソジウムモンモリロナイト、ベントナイト等の白色無機顔料、及び、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、尿素樹脂、等の有機顔料を挙げることができる。また、古紙を配合する場合には、古紙原料に含まれる灰分を予め推定して添加量を調整する必要がある。
【0029】
上記填量の配合量は、特に制限されないが、前記パルプ繊維100質量部に対して、5〜30質量部の範囲であることが好ましい。
【0030】
さらに、前記原紙には、内添サイズ剤として、中性抄紙に用いられる中性ロジン系サイズ剤、アルケニル無水コハク酸(ASA)、アルキルケテンダイマー(AKD)、石油樹脂系サイズ剤を使用することができる。前記多価金属塩の内部への浸透を抑制するためには、該多価金属塩を塗布する前の用紙サイズ度は、10秒以上60秒未満であることが好ましい。
なお、上記用紙サイズ度は、JIS P−8122に従って測定することができる。
【0031】
本発明に用いられる記録用紙の坪量は、63〜100g/mの範囲である必要性があり、70〜90g/mの範囲であることが好ましい。坪量が高い程、カール、波打ち改善には有利であるが、坪量が100g/mを超えると、オフィス文書用ドキュメントとして取り扱い難く、坪量が63g/mより低いと、カール、波打ちの発生を小さく抑えることができなくなる。
なお、上記坪量は、JIS P−8124に従って測定することができる。
【0032】
本発明における記録用紙の表面には、多価金属塩が塗布される。これは、インクジェット記録されたインク中のアニオン化処理された顔料及びアニオン化合物を架橋させ、極めて早い凝集をインク中の顔料等に起こさせることにより、普通紙での優れた印字画質を得ることができるとともに、インク中の溶媒の、用紙内部への浸透が制御されることから、印字直後に発生するカール及び波打ち、放置乾燥後のカール及び波打ちに対しても改善効果があるものである。
【0033】
本発明で利用できる上記多価金属塩としては、ナトリウム、カリウム、バリウム、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、錫、マンガン、アルミニウムその他の多価金属の塩化物、硫酸塩、硝酸塩、ギ酸塩、酢酸塩等が使用でき、具体的には、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化カリウム、硝酸カリウム、酢酸カリウム、塩化バリウム、塩化カルシウム、酢酸カルシウム、硝酸カルシウム、ギ酸カルシウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、ギ酸マグネシウム、塩化亜鉛、硫酸亜鉛、硝酸亜鉛、ギ酸亜鉛、塩化錫、硝酸錫、塩化マンガン、硫酸マンガン、硝酸マンガン、ギ酸マンガン、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、塩化アルミニウム、酢酸アルミニウム等を例示することができる。
【0034】
これらは単独または2種以上併用して利用できる。これら多価金属塩のうち、水への溶解度が高く、価数の高い金属塩が好ましい。さらに多価金属塩の対イオンが強酸であると、塗布後の用紙黄変が発生することから、前記多価金属塩の中では、酢酸カルシウム、塩化カルシウム、ギ酸カルシウムなどのカルシウム塩;酢酸マグネシウム、塩化マグネシウム、ギ酸マグネシウムなどのマグネシウム塩;塩化アルミニウム、酢酸アルミニウムなどのアルミニウム塩が好ましく用いられる。
【0035】
上記多価金属塩の塗布に際しては、水に溶解させて得られる塗工液を直接記録用紙表面に塗布してもかまわないが、バインダーと混合して使用されることが好ましい。上記バインダーとしては、酸化でんぷん、リン酸エステル化でんぷん、自家製変性でんぷん、カチオン化でんぷんまたは各種変性でんぷん、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸ソーダ、アルギン酸ソーダ、ハイドロキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルアルコールまたはそれらの誘導体等を単独あるいは混合して使用することができるが、これらに限定されるものではない。
【0036】
前記記録用紙のサイズ度は、上記バインダーのみによっても適切な値に調整することができる。しかし、上記バインダーのみではサイズ度の調整が十分でない場合には、さらに表面サイズ剤を使用してもよい。表面サイズ剤としてはロジン系サイズ剤、合成サイズ剤、石油樹脂系サイズ剤、中性サイズ剤、澱粉、ポリビニルアルコール等を使用することができる。なお、記録用紙中のハロゲン量を低減したい場合には、ハロゲンを含まない内添サイズ剤や表面サイズ剤を使用することが望ましい。具体的には、ロジン系サイズ剤、合成サイズ剤、石油樹脂系サイズ剤、中性サイズ剤等を使用することができる。記録用紙の保存性を向上させる観点からは中性サイズ剤を使用することが望ましい。サイズ度はサイズ剤の添加量によって調整されるが、ステキヒトサイズ度としては10〜60秒の範囲であることが好ましい。
【0037】
前記多価金属塩の塗布は、上記多価金属塩及びバインダー等を含む溶液を用い、サイズプレス、シムサイズ、ゲートロール、ロールコーター、バーコーター、エアナイフコーター、ロッドブレードコーター、ブレードコーター等の通常使用されている塗布手段によって前記原紙表面に塗工することによって行われる。その後乾燥工程を経て、本発明における記録用紙を得ることができる。
【0038】
原紙表面に塗工される多価金属塩の塗布量としては、0.1〜3g/mの範囲であることが必要である。塗布量が0.1g/mより少ないと、インク中の顔料や後述するアニオン性高分子との反応が弱まるため、結果として画質の低下、印字直後のカール及び波打ち、放置乾燥後のカール及び波打ちが大きくなる。また塗布量が3g/mを越えると、インクの浸透性が悪化し、高速印字において乾燥不良の問題が生じる。
【0039】
また、上記多価金属塩の塗布量は、0.2〜2.0g/mの範囲であることが好ましく、0.5〜2.0g/mの範囲であることがより好ましい。
【0040】
なお、前記塗布工程において、塗布液が原紙へ浸透するのを制御するための手法として、塗布前の原紙をキャレンダー処理等して原紙透気度を10〜30秒の範囲に調整しておくことが好ましい。上記原紙透気度を高くすることによって、塗布液の内部への浸透を抑制することができるからである。しかしながら、原紙透気度を高めすぎると、インクジェット記録の印字におけるインクの浸透性をも阻害してしまい、色間にじみや乾燥性の悪化を招くこととなる。
【0041】
また、上記塗布液のバインダーとして、でんぷんとポリビニルアルコール及びその誘導体を併用して粘度を高くすることも、塗布液の原紙への浸透を少なくするための手法として有効である。
さらに、抄紙後、サイズプレス工程を通さず乾燥させた原紙に対して、別途サイズプレス工程を通すことによって、塗布液の原紙への浸透を少なくする手法もある。
【0042】
本発明に用いられる記録用紙においては、内部結合強さが0.05〜0.2N・mの範囲である必要がある。内部結合強さが0.05N・mを下回ると、用紙としての強度が弱くなることから取扱上好ましくなく、内部結合強さが0.2N・mを越えると、記録用紙中の繊維間の伸縮伝達性が大きくなり、印字直後のカール及び波打ち、放置乾燥後のカール及び波打ちが大きくなる。
なお、上記内部結合強さは、JAPAN TAPPI No.18−2に規定される方法に従い、熊谷理機工業社製インターナルボンドテスターを用いて測定した。
【0043】
上記内部結合強さを調整する方法としては、例えば、内部結合強さを小さくするためには、繊維間の接点を少なくすることが考えられる。このような調整は、パルプの叩解度、パルプの種類、用紙内部の填料の種類・量、サイズ剤の種類・量、バインダーの種類・量、ウエットプレス圧、ドライング条件等により行うことができる。
【0044】
次に、本発明に用いられるインクについて説明する。
本発明に用いられるインクは、少なくとも顔料、水溶性有機溶媒、水及び界面活性剤からなるものであるが、その他、顔料分散剤、アニオン性化合物、及び各種添加剤等を含有することができる。
以下、それぞれの成分について説明する。
【0045】
<インクに含まれる成分>
−顔料−
本発明におけるインクに使用される顔料は、有機顔料であっても無機顔料であってもよい。顔料の色としては、黒色の顔料、シアン、マゼンタ及びイエローの3原色顔料の他、赤、緑、青、茶、白等の特定色顔料や、金、銀色等の金属光沢顔料、無色または淡色の体質顔料、プラスチックピグメント等を使用することができる。また、本発明のために、新規に合成した顔料を使用することもできる。
【0046】
上記黒色の顔料としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック顔料等が挙げられ、具体的な例としては、Raven7000、Raven5750、Raven5250、Raven5000ULTRA II、Raven3500、Raven2000、Raven1500、Raven1250、Raven1200、Raven1190ULTRA II、Raven1170、Raven1255、Raven1080、Raven1060(以上コロンビアンDカーボン社製)、Regal400R、Regal330R、Regal660R、MogulL、Black PearlsL、Monarch700、Monarch800、Monarch880、Monarch900、Monarch1000、Monarch1100、Monarch1300、Monarch1400(以上キャボット社製)、ColorBlackFW1、ColorBlackFW2、ColorBlackFW2V、ColorBlack18、ColorBlackFW200、ColorBlackS150、ColorBlackS160、ColorBlackS170、Pritex35、PritexU、PritexVrintex140U、Printex140V、SpecialBlack6、SpecialBlack5、Special、Black4A、SpecialBlack4(以上デグッサ社製)、No.25、No.33、No.40、No.47、No.52、No.900、No.2300、MCF−88、MA600、MA7、MA8、MA100(以上、三菱化学社製)等が挙げられる。
【0047】
カーボンブラックの好適な構造を一律に議論することは困難であるが、粒子径が15〜30nmの範囲、BET比表面積が70〜300m/gの範囲、DBP吸油量が0.5×10−3〜1.0×10−3L/gの範囲、揮発分が0.5〜10質量%の範囲、灰分が0.01〜1.00質量%の範囲であることが好ましい。上記範囲から外れたカーボンブラックを使用すると、インク中での分散粒子径が大きくなる場合がある。
【0048】
また、前記シアン色の顔料の具体的な例としては、C.I.PigmentBlue−1、C.I.PigmentBlue−2、C.I.PigmentBlue−3、C.I.PigmentBlue−15、C.I.PigmentBlue−15:1、C.I.PigmentBlue−15:3、C.I.PigmentBlue−15:34、C.I.PigmentBlue−16、C.I.PigmentBlue−22、C.I.PigmentBlue−60等が挙げられる。
【0049】
前記マゼンタ色の顔料の具体的な例としては、C.I.PigmentRed5、C.I.PigmentRed7、C.I.PigmentRed12、C.I.PigmentRed48、C.I.PigmentRed48:1、C.I.PigmentRed57、C.I.PigmentRed112、C.I.PigmentRed122、C.I.PigmentRed123、C.I.PigmentRed146、C.I.PigmentRed168、C.I.PigmentRed184、C.I.PigmentRed202等が挙げられる。
【0050】
前記イエロー色の顔料の具体的な例としては、C.I.PigmentYellow−1、C.I.PigmentYellow−2、C.I.PigmentYellow−3、C.I.PigmentYellow−12、C.I.PigmentYellow−13、C.I.PigmentYellow−14、C.I.PigmentYellow−16、C.I.PigmentYellow−17、C.I.PigmentYellow−73、C.I.PigmentYellow−74、C.I.PigmentYellow−75、C.I.PigmentYellow−83、C.I.PigmentYellow−93、C.I.PigmentYellow−95、C.I.PigmentYellow−97、C.I.PigmentYellow−98、C.I.PigmentYellow−114、C.I.PigmentYellow−128、C.I.PigmentYellow−129,C.I.PigmentYellow−151,C.I.PigmentYellow−154等が挙げられる。
【0051】
なお、本発明において使用することができる顔料は、水に自己分散可能なものであってもよい。水に自己分散可能な顔料とは、顔料表面に水に対する可溶化基を数多く有し、顔料分散剤の存在がなくても安定に分散する顔料のことである。具体的には、通常のいわゆる顔料に対して、酸・塩基処理、カップリグ剤処理、ポリマーグラフト処理、プラズマ処理、酸化/還元処理等の表面改質処理等を施すことにより、水に自己分散可能な顔料を得ることができる。また、このような表面改質処理を施した顔料の他、水に自己分散可能な顔料として、キャボット社製のcab−o−jet−200、cab−o−jet−300、IJX−55、IJX−253、IJX−266、及びIJX−273;オリエント化学社製のNicrojet black CW−1;日本触媒社により販売されている顔料;等市販のものを用いてもよい。
【0052】
水に自己分散可能な顔料の表面に存在する水に対する可溶化基は、ノニオン性、カチオン性、アニオン性のいずれであってもよいが、特に、スルホン酸、カルボン酸、水酸基、リン酸が望ましい。スルホン酸、カルボン酸、リン酸の場合、そのまま遊離酸の状態でも用いることができるが、水溶性を高めるため、塩基性の化合物との塩の状態として使用することが好ましい。
この場合、塩基性の化合物として、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属類、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリエチルアミン等の脂肪族アミン類、モノメタノールアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン等のアルコールアミン類、アンモニア等の塩基性化合物を使用することができる。これらの中でも、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属類の塩基性化合物は特に好ましく使用することができる。これは、アルカリ金属類の塩基性化合物が強電解質であり、酸性基の解離を促進する効果が大きいためと考えられる。
【0053】
インクにおける顔料の含有量は、0.5〜20質量%の範囲、特に2〜10質量%の範囲とすることが好ましい。顔料の含有量が0.5重量%未満となると、画像の光学濃度が低くなる場合がある。また、含有量が20質量%を超えると、画像の定着性が悪化する場合がある。
【0054】
−水溶性有機溶媒−
本発明におけるインクに用いられる水溶性有機溶媒としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、グリセリン等の多価アルコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル等の多価アルコール誘導体;ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、シクロヘキシルピロリドン、トリエタノールアミン等の含窒素溶媒;エタノール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ベンジルアルコール等のアルコール類;チオジエタノール、チオジグリセロール、スルホラン、ジメチルスルホキシド等の含硫黄溶媒;炭酸プロピレン、炭酸エチレン等が挙げられる。上記水溶性有機溶媒は、単独で使用しても2種以上を混合して使用してもよい。
【0055】
インク中における水溶性有機溶媒の含有量は、1〜60質量%の範囲、特に5〜40質量%の範囲とすることが好ましい。水溶性有機溶媒の含有量が1質量%未満となると、長期保存性が劣る場合がある。また、含有量が60質量%を超えると、インクの吐出安定性が低下し正常に吐出しない場合がある。
【0056】
−水−
本発明におけるインクに用いられる水は、イオン交換水、蒸留水、純水、超純水等を用いることができる。
【0057】
インク中における水の含有量は、15〜98質量%の範囲、特に45〜90質量%の範囲とすることが好ましい。15質量%未満となると、インクの吐出安定性が低下し正常に吐出しない場合がある。また、98質量%を超えると、インクの長期保存安定性で劣る場合がある。
【0058】
−界面活性剤−
本発明におけるインクに用いられる界面活性剤は、顔料分散剤及びインクの表面張力や濡れ性を調整するため、または、インク中の有機不純物を可溶化し、噴射の信頼性を向上させるために添加される。界面活性剤の種類としては、水不溶色材の分散状態、あるいは水溶性染料の溶解状態に影響を及ぼしにくいノニオンおよびアニオン界面活性剤が好ましい。
【0059】
上記ノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸アルキロールアミド、アセチレンアルコールエチレンオキシド付加物、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールブロックコポリマー、グリセリンエステルのポリオキシエチレンエーテル、ソルビトールエステルのポリオキシエチレンエーテル等を使用することができる。上記アニオン界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルフェニルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、高級脂肪酸塩、高級脂肪酸エステルの硫酸エステル塩、スルホン酸塩、及び高級アルキルスルホコハク酸塩等を使用することができる。また、両性界面活性剤としては、ベタイン、スルフォベタイン、サルフェートベタイン、イミダゾリン等を使用することができる。その他、ポリシロキサンポリオキシエチレン付加物等のシリコーン系界面活性剤やオキシエチレンパーフルオロアルキルエーテルなどのフッソ系界面活性剤、スピクリスポール酸やラムノリピド、リゾレシチンなどのバイオサーファクタント等も使用することができる。インクにおいて使用される上記界面活性剤は、単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。
【0060】
後述する本発明に用いられるインクの表面張力は、主に上記界面活性剤の種類、添加量で調整することができ、該添加量は、表面張力等の目的の特性により調整することができる。
【0061】
−顔料分散剤−
本発明におけるインクには、前記顔料、水溶性溶媒、水、及び界面活性剤以外に、上記顔料の分散向上のために、顔料分散剤を好ましく用いることができる。顔料分散剤の具体例としては、高分子分散剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤ノニオン性界面活性剤等が挙げられる。これらの顔料分散剤の中で、水中にて電離した場合に有機陰イオンとなる顔料分散剤を、本発明においてアニオン性顔料分散剤として表現する。このアニオン性顔料分散剤は、後述するインク中のアニオン性化合物としても用いることができる。
【0062】
上記高分子分散剤としては、親水性構造部と疎水性構造部とを有する重合体であれば有効に使用することができる。親水性構造部と疎水性構造部とを有する重合体の例としては、縮合系重合体と付加重合体とが挙げられる。縮合系重合体の例としては、公知のポリエステル系分散剤が挙げられる。付加重合体の例としては、α,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーの付加重合体が挙げられる。これは、親水基を有するα,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーと、疎水基を有するα,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーとを適宜組み合わせて共重合することにより、目的の高分子分散剤として得ることができる。また、親水基を有するα,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーの単独重合体を用いることもできる。
【0063】
前記親水基を有するα,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーの例としては、カルボキシル基、スルホン酸基、水酸基、リン酸基等を有するモノマー、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、イタコン酸モノエステル、マレイン酸、マレイン酸モノエステル、フマル酸、フマル酸モノエステル、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、スルホン化ビニルナフタレン、ビニルアルコール、アクリルアミド、メタクリロキシエチルホスフェート、ビスメタクリロキシエチルホスフェート、メタクリロオキシエチルフェニルアシドホスフェート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート等が挙げられる。
【0064】
一方、前記疎水基を有するα,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーの例としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン誘導体、ビニルシクロヘキサン、ビニルナフタレン、ビニルナフタレン誘導体、アクリル酸アルキルエステル、アクリル酸フェニルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸フェニルエステル、メタクリル酸シクロアルキルエステル、クロトン酸アルキルエステル、イタコン酸ジアルキルエステル、マレイン酸ジアルキルエステルが挙げられる。
【0065】
これらのモノマーの好ましい共重合体の例としては、スチレン−スチレンスルホン酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−メタクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、アクリル酸アルキルエステル−アクリル酸共重合体、メタクリル酸アルキルエステル−メタクリル酸、スチレン−メタクリル酸アルキルエステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸アルキルエステル−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニルエステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸シクロヘキシルエステル−メタクリル酸共重合体等が挙げられる。
【0066】
また、これらの重合体に、ポリオキシエチレン基、水酸基を有するモノマーを適宜共重合して用いることもできる。さらに、酸性官能基を表面に有する顔料との親和性を高め、分散安定性をよくするために、カチオン性の官能基を有するモノマー、例えばN,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノメタクリルアミド、N,N−ジメチルアミノアクリルアミド、N−ビニルピロール、N−ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン、N−ビニルイミダゾール等を適宜共重合して用いることもできる。
【0067】
これらの共重合体は、ランダム、ブロック、及びグラフト共重合体等のいずれの構造のものでもよい。また、ポリスチレンスルホン酸、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリビニルスルホン酸、ポリアルギン酸、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン−ポリオキシエチレンブロックコポリマー、ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンイミン、ポリアミン類、ポリアミド類、ポリビニルイミダゾリン、アミノアルキルアクリレートDアクリルアミド共重合体、キトサン、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリビニールアルコール、ポリアクリルアミド、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース等のセルロース誘導体、多糖類とその誘導体等も使用することができる。
【0068】
なお、特に限定するわけではないが、前記顔料分散剤の親水基はカルボン酸またはカルボン酸の塩であることが好ましい。これは、カルボキシル基が、前記記録用紙表面に塗布された多価金属塩からの多価金属イオンと架橋構造を形成し、顔料が適度な凝集構造を有するようになるためと考えられる。
【0069】
顔料分散剤としては、前記共重合体中の酸基は、共重合体の酸価に対して50%以上、特に、80%以上中和されていることが好ましい。顔料分散剤の分子量は、質量平均分子量で、2000〜15000の範囲、特に3500〜10000の範囲のものが好ましい。また、疎水性構造部と親水性構造部の構造、及び組成比率は、顔料及び溶媒との組み合わせの中から好ましいものを用いることができる。
【0070】
これら顔料分散剤は、単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。顔料分散剤の添加量は、顔料によって大きく異なるので一概には言えないが、前記顔料に対して、0.1〜100質量%の範囲であることが好ましく、1〜70質量%の範囲であることがより好ましく、3〜50質量%の範囲であることがより好ましい。
【0071】
−アニオン性化合物−
本発明のインクジェット記録方法においては、インク中の顔料を多価金属塩で記録用紙表面に凝集させることを特徴とすることから、該凝集を促進させるために、本発明におけるインクには、さらにアニオン性化合物が好ましく用いられる。該アニオン性化合物としては、例えば、カルボン酸、スルホン酸等の酸、及びこれらの誘導体、アニオン性ポリマーエマルジョン等が挙げられ、前記アニオン性の顔料分散剤であってもよい。
【0072】
上記カルボン酸の具体的な例としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、乳酸、酒石酸、安息香酸、アクリル酸、クロトン酸、ブテン酸、メタクリル酸、チグリン酸、アリル酸、2−エチル−2−ブテン酸、蓚酸、マロン酸、こはく酸、グルタル酸、マレイン酸、フマル酸、メチルマレイン酸、グリセリン酸などのカルボン酸およびそれらの重合体、誘導体等が挙げられる。また、これらの化合物のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩等を用いることもできる。
【0073】
上記スルホン酸の具体的な例としては、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、ベンゼンジスルホン酸、ベンゼントリスルホン酸、ヒドロキシベンゼンスルホン酸、クロロベンゼンスルホン酸、ブロモベンゼンスルホン酸、4−ヒドロキシ−1,3−ベンゼンジスルホン酸、4,5−ジヒドロキシベンゼン−1,3−ジスルホン酸ナトリウム、o−アミノベンゼンスルホン酸等のスルホン酸、及びそれらの誘導体、また、これらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩等が挙げられる。
【0074】
なお、特に限定するわけではないが、アニオン性化合物は、カルボキシル基を含むことが好ましい。これは、前記同様カルボキシル基が、記録用紙表面に塗布された多価金属塩からの多価金属イオンと架橋構造を形成し、顔料が適度な凝集構造を有するようになるためと考えられる。
【0075】
また、これらの化合物は、水溶性を高めるため、塩基性の化合物との塩の状態で使用することが好ましい。これらの化合物と塩を形成する化合物としては、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属類、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリエチルアミン等の脂肪族アミン類、モノメタノールアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン等のアルコールアミン類、アンモニア等を使用することができる。これらの中でも、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属類の塩基性化合物が使用される。これは、アルカリ金属類の塩基性化合物が強電解質であり、酸性基の解離を促進する効果が大きいからである。
【0076】
アニオン性化合物のより好ましい具体例としては、アクリル酸アルキルエステル−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキルエステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、メタクリル酸アルキルエステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸アルキルエステル−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニルエステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸シクロヘキシルエステル−メタクリル酸共重合体等、及びこれらの共重合体の塩並びに誘導体が挙げられる。
【0077】
なお、インク中に含まれる上記アニオン性化合物は、親水性部と疎水性部からなる構造を持つことが好ましく、さらに、親水性官能基としてカルボン酸またはカルボン酸の塩を含むことが好ましい。これは、カルボキシル基が、記録用紙表面に塗布された多価金属塩からの多価金属イオンと架橋構造を形成し、顔料が適度な凝集構造を有するようになるためであると考えられる。
【0078】
具体的には、アニオン性化合物として親水性部を構成する単量体は、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、及び無水マレイン酸の中から選択される少なくとも1つであることが好ましい。一方、アニオン性化合物として疎水性部を構成する単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン誘導体、ビニルシクロヘキサン、ビニルナフタレン、ビニルナフタレン誘導体、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸フェニルエステル、メタクリル酸シクロアルキルエステル、クロトン酸アルキルエステル、イタコン酸ジアルキルエステル、マレイン酸ジアルキルエステル等が挙げられるが、それらの中でも、スチレン、アクリル酸、及びメタアクリル酸のアルキル、アリール及びアルキルアリールエステルの中から選択される少なくとも1つであることが好ましい。
【0079】
これらのアニオン性化合物は、単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。インク中におけるアニオン性化合物の含有量は、0.1〜10質量%の範囲、特に、0.3〜5質量%の範囲とすることが好ましい。0.1質量%未満となると、インクの長期保存安定性に劣る場合や、画像の光学濃度が低下する場合があり、含有量が10質量%を超えると、インクを正常に噴射できない場合や、画像の光学濃度が低下する場合がある。
【0080】
−その他の添加剤−
さらに、本発明に用いられるインクには、必要に応じて、pH緩衝剤、酸化防止剤、防カビ剤、粘度調整剤、導電剤、紫外線吸収剤、キレート化剤、水溶性染料、分散染料、油溶性染料等を添加することもできる。これらの添加剤のインクにおける含有量は、20質量%以下とすることが好ましい。
【0081】
<インクの製造方法>
本発明におけるインクは、例えば、前記顔料分散剤を所定量含む水溶液に所定量の前記顔料を添加し、十分に撹拌した後、分散機を用いて分散を行い、遠心分離等で粗大粒子を除いた後、所定の前記水溶性有機溶媒、前記添加剤等を加えて撹拌混合し、次いで濾過を行って得ることができる。この際、予め顔料の濃厚分散体を作製し、インク調整時に希釈する方法も使用できる。また、分散工程の前に顔料の粉砕工程を設けてもよい。あるいは、所定の水溶性有機溶媒、水、顔料分散剤を混合後、顔料を添加して、分散機を用いて分散させてもよい
【0082】
上記分散機は、市販のものを用いることができる。例えば、コロイドミル、フロージェットミル、スラッシャーミル、ハイスピードディスパーザー、ボールミル、アトライター、サンドミル、サンドグラインダー、ウルトラファインミル、アイガーモーターミル、ダイノーミル、パールミル、アジテータミル、コボルミル、3本ロール、2本ロール、エクストリューダー、ニーダー、マイクロフルイダイザー、ラボラトリーホモジナイザー、超音波ホモジナイザー等が挙げられ、これらを単独で用いても、2種以上を組み合せて用いてもよい。なお、無機不純物の混入を防ぐためには、分散媒体を使用しない分散方法を用いることが好ましく、その場合には、マイクロフルイダイザーや超音波ホモジナイザー等を使用することが好ましい。なお、本発明の実施例においては、超音波ホモジナイザーにより分散を行った。
【0083】
一方、水に自己分散可能な顔料を用いたインクは、例えば、顔料に対して表面改質処理を行ない、得られた顔料を水に添加し、十分攪拌した後、必要に応じて上記と同様の分散機による分散を行ない、遠心分離等で粗大粒子を除いた後、所定の溶媒、添加剤等を加えて攪拌、混合、濾過を行なうことにより得ることができる。
【0084】
上記インクのpHは、3〜11の範囲とすることが好ましく、特に4.5〜9.5の範囲とすることが好ましい。また、表面にアニオン性遊離基を持つ顔料を含むインクにおいては、インクのpHは6〜11の範囲とすることが好ましく、6〜9.5の範囲とすることがより好ましく、7.5〜9.0の範囲とすることがさらに好ましい。一方、表面にカチオン性遊離基を持つ顔料を含むインクにおいては、インクのpHは4.5〜8.0の範囲とすることが好ましく、4.5〜7.0の範囲とすることがより好ましい。
【0085】
本発明に用いられるインクの粘度は、1.5〜5.0mPa・sの範囲であることが好ましく、1.5〜4.0mPa・sの範囲であることがより好ましい。インクの粘度が5.0mPa・sより大きいと、記録用紙への浸透性が遅くなるため、混色にじみが発生しやすく良好な画質が得られず、また十分な画像定着性を得ることができない場合がある。一方、インクの粘度が1.5mPa・sより小さいと、記録用紙への浸透性が速すぎてしまい、インク中の顔料、アニオン性化合物を凝集させることができず、インクが記録用紙内部まで浸透するため、濃度の低下、文字の滲み発生、カール、波打ちが大きくなってしまう。
なお、上記インクの粘度の測定は、回転型粘度計レオマット115(Contraves社製)を用い、測定温度23℃、せん断速度1400s−1で行った。
【0086】
前記インクにおける分散粒子の数平均粒子径は、15〜100nmの範囲であることが好ましく、15〜80nmの範囲であることがより好ましく、20〜70nmの範囲であることがさらに好ましい。また、インクにおける分散粒子の体積平均粒子径は、30〜200nmの範囲であることが好ましく、30〜170nmの範囲であることがより好ましく、30〜150nmの範囲であることがさらに好ましい。なお、インクにおける分散粒子の数平均粒子径及び体積平均粒子径は、実質的にはインク中の顔料のものである。
【0087】
インクにおける分散粒子の数平均粒子径及び体積平均粒子径が上記範囲にある場合には、画像の光学濃度が高く、画像定着性に優れたものとなる。インクにおける分散粒子の数平均粒子径が100nmより大きい場合や、体積平均粒子径が200nmより大きい場合には、画像の光学濃度が劣るものとなる場合がある。これは、分散粒子径が大きくなるにつれて、前記顔料凝集体の粒径も大きくなり、十分な画像の光学濃度が得られないものと考えられる。一般的にも、一次粒径が大きい顔料は着色力が小さいことが知られている。一方、インクにおける分散粒子の数平均粒子径が15nmより小さい場合や、体積平均粒子径が30nmより小さい場合には、インク粘度が高くなり、ノズル詰まりを生じやすい場合がある。
【0088】
なお、本発明において、上記数平均粒子径及び体積平均粒子径の測定装置としては、マイクロトラックUPA粒度分析計9340(Leeds & Northrup社製)を用いた。この装置は、分散質のブラウン運動を利用して粒子径を測定するものであり、粒子が分散されたインクにレーザー光を照射し、その散乱光を検出することにより粒子径を測定する。その測定は、インク4mlを測定セルに入れ、所定の測定法に従って行った。測定時に入力するパラメーターとして、粘度にはインクの粘度を、分散粒子の密度には顔料の密度を入力した。
【0089】
本発明におけるインクの表面張力は、主に前記界面活性剤の量により調整し、25〜37mN/mの範囲である必要がある。表面張力が25mN/mを下回ると、記録用紙内部へのインク浸透が進むため、カール及び波打ちが大きくなってしまう。表面張力が37mN/mより大きいと記録用紙へのインク浸透性が遅くなるため、乾燥性が悪化し、印字の高速化への対応等の観点から好ましくない。
【0090】
上記インクの表面張力は、25〜35mN/mの範囲であることが好ましく、28〜35mN/mの範囲であることがより好ましい。
なお、インクの表面張力は、ウィルヘルミー型表面張力計を用いて、23℃、55%RHの環境下にて測定した。
【0091】
本発明のインクジェット記録方法は、上記のように比較的表面張力の小さいインクを用いる、高速印字を行うインクジェット記録に好ましく使用されるものである。すなわち、従来の単色(黒色)印字や低速印字の場合には、既述の如く、記録用紙の表面に多価金属塩を塗布する、あるいは記録用紙の内部結合力を弱くする等の方法により、画質確保とカール改善を行うことができたが、特に高画質のカラー印字や高速印字には、上記方法では対処することができず、本発明の記録用紙、及びインクの組み合わせにより、初めて色間にじみや文字にじみがなく、さらにカール及び波打ちの改善を達成することができるものである。さらに、両面印字の際にも良好な画像が得られ、カール及び波打ちの改善を達成することができるものである。
【0092】
このような観点から、本発明のインクジェット記録方法は、インクヘッドがスキャンするタイプでは、印字速度として、片側一括印字の印字モードで、ヘッドスキャンスピードが25〜127cm/秒の範囲であるインクジェット記録装置に用いられることが好ましく、ヘッドスキャンスピードが25〜114cm/秒の範囲であるインクジェット記録装置に用いられることがより好ましい。また、インクヘッドが固定されるタイプでは、用紙搬送速度が6〜50cm/秒の範囲であるインクジェット記録装置に用いられることが好ましく、用紙搬送速度が6〜42cm/秒の範囲であるインクジェット記録装置に用いられることがより好ましい。
【0093】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこられの実施例に制限されるものではない。
【0094】
まず、本発明の実施例、比較例に使用されるインクについて説明する。
<インクセット1>
以下に示すように、顔料、水溶性有機溶媒、界面活性剤、水及びアニオン性化合物の総量が100質量部、顔料濃度が4質量%となるように混合、攪拌し、1μmのフィルターを通過させることにより4色のインクを得た。
【0095】
−黒インク−
・表面処理顔料(Cab−o−jet−300、キャボット社製)4質量部
・ジエチレングリコール 20質量部
・界面活性剤(サーフィノール465:日信化学社製) 4質量部
・尿素 5質量部
・イオン交換水 67質量部
なお、この黒インクの表面張力は26mN/m、粘度は2.8mPa・sであった。
【0096】
−Cyanインク−
・表面処理顔料(IJX−253、キャボット社製) 4質量部
・ジエチレングリコール 20質量部
・界面活性剤(サーフィノール465:日信化学社製) 4質量部
・尿素 5質量部
・イオン交換水 67質量部
なお、このCyanインクの表面張力は26mN/m、粘度は2.6mPa・sであった。
【0097】
−Magentaインク−
・表面処理顔料(IJX−266、キャボット社製) 4質量部
・ジエチレングリコール 20質量部
・界面活性剤(サーフィノール465:日信化学社製) 4質量部
・尿素 5質量部
・イオン交換水 67質量部
なお、このMagentaインクの表面張力は26mN/m、粘度は2.7mPa・sであった。
【0098】
−Yellowインク−
・表面処理顔料(IJX−273、キャボット社製) 4質量部
・ジエチレングリコール 20質量部
・界面活性剤(サーフィノール465:日信化学社製) 4質量部
・尿素 5質量部
・イオン交換水 67質量部
なお、このYellowインクの表面張力は26mN/m、粘度は2.8mPa・sであった。
【0099】
<インクセット2>
インクセット1と同様にして下記4色のインクを得た。
−黒インク−
・表面処理顔料(Cab−o−jet−300、キャボット社製) 4質量部
・ジエチレングリコール 20質量部
・界面活性剤(サーフィノール465:日信化学社製) 0.5質量部
・尿素 5質量部
・イオン交換水 70.5質量部
なお、この黒インクの表面張力は32mN/m、粘度は2.8mPa・sであった。
【0100】
−Cyanインク−
・表面処理顔料(IJX−253、キャボット社製) 4質量部
・ジエチレングリコール 20質量部
・界面活性剤(サーフィノール465:日信化学社製) 0.5質量部
・尿素 5質量部
・イオン交換水 70.5質量部
なお、このCyanインクの表面張力は32mN/m、粘度は2.5mPa・sであった。
【0101】
−Magentaインク−
・表面処理顔料(IJX−266、キャボット社製) 4質量部
・ジエチレングリコール 20質量部
・界面活性剤(サーフィノール465:日信化学社製) 0.5質量部
・尿素 5質量部
・イオン交換水 70.5質量部
なお、このMagentaインクの表面張力は33mN/m、粘度は2.7mPa・sであった。
【0102】
−Yellowインク−
・表面処理顔料(IJX−273、キャボット社製) 4質量部
・ジエチレングリコール 20質量部
・界面活性剤(サーフィノール465:日信化学社製) 0.5質量部
・尿素 5質量部
・イオン交換水 70.5質量部
なお、このYellowインクの表面張力は33mN/m、粘度は2.7mPa・sであった。
【0103】
<インクセット3>
インクセット1と同様にして下記4色のインクを得た。
−黒インク−
・表面処理顔料(Cab−o−jet−300、キャボット社製) 4質量部
・スチレン−マレイン酸−マレイン酸ナトリウム共重合体 0.5質量部
・ジエチレングリコール 20質量部
・界面活性剤(サーフィノール465:日信化学社製) 0.5質量部
・尿素 5質量部
・イオン交換水 70質量部
なお、この黒インクの表面張力は32mN/m、粘度は2.8mPa・sであった。
【0104】
−Cyanインク−
・表面処理顔料(IJX−253、キャボット社製) 4質量部
・スチレン−マレイン酸−マレイン酸ナトリウム共重合体 0.5質量部
・ジエチレングリコール 20質量部
・界面活性剤(サーフィノール465:日信化学社製) 0.5質量部
・尿素 5質量部
・イオン交換水 70質量部
なお、このCyanインクの表面張力は32mN/m、粘度は2.5mPa・sであった。
【0105】
−Magentaインク−
・表面処理顔料(IJX−266、キャボット社製) 4質量部
・スチレン−マレイン酸−マレイン酸ナトリウム共重合体 0.5質量部
・ジエチレングリコール 20質量部
・界面活性剤(サーフィノール465:日信化学社製) 0.5質量部
・尿素 5質量部
・イオン交換水 70質量部
なお、このMagentaインクの表面張力は33mN/m、粘度は2.7mPa・sであった。
【0106】
−Yellowインク−
・表面処理顔料(IJX−273、キャボット社製) 4質量部
・スチレン−マレイン酸−マレイン酸ナトリウム共重合体 0.5質量部
・ジエチレングリコール 20質量部
・界面活性剤(サーフィノール465:日信化学社製) 0.5質量部
・尿素 5質量部
・イオン交換水 70質量部
なお、このYellowインクの表面張力は33mN/m、粘度は2.7mPa・sであった。
【0107】
<インクセット4>
インクセット1と同様にして、下記4色のインクを得た。
−黒インク−
・表面処理顔料(Cab−o−jet−300、キャボット社製) 4質量部
・ジエチレングリコール 20質量部
・界面活性剤(BL−2:日光ケミカル社製) 0.7質量部
・尿素 5質量部
・イオン交換水 70.3質量部
なお、この黒インクの表面張力は22mN/m、粘度は2.8mPa・sであった。
【0108】
−Cyanインク−
・表面処理顔料(IJX−253、キャボット社製) 4質量部
・ジエチレングリコール 20質量部
・界面活性剤(BL−2:日光ケミカル社製) 0.7質量部
・尿素 5質量部
・イオン交換水 70.3質量部
なお、このCyanインクの表面張力は22mN/m、粘度は2.5mPa・sであった。
【0109】
−Magentaインク−
・表面処理顔料(IJX−266、キャボット社製) 4質量部
・ジエチレングリコール 20質量部
・界面活性剤(BL−2:日光ケミカル社製) 0.7質量部
・尿素 5質量部
・イオン交換水 70.3質量部
なお、このMagentaインクの表面張力は22mN/m、粘度は2.7mPa・sであった。
【0110】
−Yellowインク−
・表面処理顔料(IJX−273、キャボット社製) 4質量部
・ジエチレングリコール 20質量部
・界面活性剤(BL−2:日光ケミカル社製) 0.7質量部
・尿素 5質量部
・イオン交換水 70.3質量部
なお、このYellowインクの表面張力は22mN/m、粘度は2.7mPa・sであった。
【0111】
次に本発明の実施例、比較例で使用する記録用紙を説明をする。
<記録用紙1>
濾水度が480mlになるよう叩解調整した広葉樹クラフトパルプと広葉樹クラフトパルプからなるドライパルプとの割合を質量で70対30に配合したパルプ100質量部に対して、軽質炭酸カルシウム填料を15質量部、カオリンを8質量部、アルキルケテンダイマー(AKD)内添サイズ剤を0.1質量部配合して抄紙した。さらに、水99質量部、カチオン化澱粉(王子コーンスターチ(株)社製、エースK)1質量部からなる塗工液を調整してサイズプレスを行い、キャレンダー仕上げを行って平滑化し、坪量が100g/mの記録用紙を得た。多価金属塩の塗布はなく、内部結合強さは0.05N・mであった。
【0112】
<記録用紙2>
濾水度が480mlになるよう叩解調整した広葉樹クラフトパルプと広葉樹クラフトパルプからなるドライパルプとの割合を質量で70対30に配合したパルプ100質量部に対して、軽質炭酸カルシウム填料を15質量部、カオリンを8質量部、アルキルケテンダイマー(AKD)内添サイズ剤を0.1質量部配合して抄紙した。さらに水94質量部、カチオン化澱粉(王子コーンスターチ(株)エースK)1質量部、塩化カルシウム5質量部からなる塗工液を調整してサイズプレスを行い、キャレンダー仕上げを行って平滑化し、塩化カルシウム塗布量が片面あたり1g/mで両面に塗布し、坪量が100g/mの記録用紙を得た。内部結合強さは0.05N・mであった。
【0113】
<記録用紙3>
濾水度が480mlになるよう叩解調整した広葉樹クラフトパルプと広葉樹クラフトパルプからなるドライパルプとの割合を質量で70対30に配合したパルプ100質量部に対して、軽質炭酸カルシウム填料を15質量部、カオリンを8質量部、アルキルケテンダイマー(AKD)内添サイズ剤を0.1質量部配合して抄紙した。さらに、水89質量部、カチオン化澱粉(王子コーンスターチ(株)エースK)1質量部、塩化カルシウム10質量部からなる塗工液を調整してサイズプレスを行い、キャレンダー仕上げを行って平滑化し、塩化カルシウム塗布量が片面あたり2g/mで両面に塗布し、坪量が102g/mの記録用紙を得た。内部結合強さは0.05N・mであった。
【0114】
<記録用紙4>
濾水度が480mlになるよう叩解調整した広葉樹クラフトパルプと広葉樹クラフトパルプからなるドライパルプとの割合を質量で70対30に配合したパルプ100質量部に対して、軽質炭酸カルシウム填料を15質量部、カオリンを8質量部、アルキルケテンダイマー(AKD)内添サイズ剤を0.1質量部配合して抄紙した。さらに、水94質量部、カチオン化澱粉(王子コーンスターチ(株)エースK)1質量部、塩化カルシウム5質量部からなる塗工液を調整してサイズプレスを行い、キャレンダー仕上げを行って平滑化し、塩化カルシウム塗布量が1g/mで両面に塗布し、坪量が76g/mの記録用紙を得た。内部結合強さは0.06N・mであった。
【0115】
<記録用紙5>
濾水度が480mlになるよう叩解調整した広葉樹クラフトパルプと広葉樹クラフトパルプからなるドライパルプとの割合を重量で70対30に配合したパルプ100質量部に対して、軽質炭酸カルシウム填料を15質量部、カオリンを8質量部、アルキルケテンダイマー(AKD)内添サイズ剤を0.1質量部配合して抄紙した。さらに水94質量部、カチオン化澱粉(王子コーンスターチ(株)エースK)1質量部、塩化カルシウム5質量部からなる塗工液を調整してサイズプレスを行い、キャレンダー仕上げを行って平滑化し、塩化カルシウム塗布量が片面あたり1g/mで両面に塗布し、坪量が65g/mの記録用紙を得た。内部結合強さは0.06N・mであった。
【0116】
<記録用紙6>
濾水度が480mlになるよう叩解調整した広葉樹クラフトパルプと広葉樹クラフトパルプからなるドライパルプとの割合を重量で70対30に配合したパルプ100質量部に対して、軽質炭酸カルシウム填料を15質量部、カオリンを8質量部、アルキルケテンダイマー(AKD)内添サイズ剤を0.1質量部配合して抄紙した。さらに水89質量部、カチオン化澱粉(王子コーンスターチ(株)エースK)1質量部、塩化カルシウム10質量部からなる塗工液を調整してサイズプレスを行い、キャレンダー仕上げを行って平滑化し、塩化カルシウム塗布量が片面あたり2g/mで両面に塗布し、坪量が58g/mの記録用紙を得た。内部結合強さは0.06N・mであった。
【0117】
<記録用紙7>
濾水度が470mlになるよう叩解調整した広葉樹クラフトパルプと広葉樹クラフトパルプからなるドライパルプとの割合を重量で80対20に配合したパルプ100質量部に対して、軽質炭酸カルシウム填料を14質量部、カオリンを7質量部、アルキルケテンダイマー(AKD)内添サイズ剤を0.1質量部配合して抄紙した。さらに水94質量部、カチオン化澱粉(王子コーンスターチ(株)エースK)1質量部、塩化カルシウム5質量部からなる塗工液を調整してサイズプレスを行い、キャレンダー仕上げを行って平滑化し、塩化カルシウム塗布量が片面あたり1g/mで両面に塗布し、坪量が76g/mの記録用紙を得た。内部結合強さは0.11N・mであった。
【0118】
<記録用紙8>
濾水度が470mlになるよう叩解調整した広葉樹クラフトパルプと広葉樹クラフトパルプからなるドライパルプとの割合を重量で90対10に配合したパルプ100質量部に対して、軽質炭酸カルシウム填料を15質量部、アルキルケテンダイマー(AKD)内添サイズ剤を0.1質量部配合して抄紙した。さらに水94質量部、カチオン化澱粉(王子コーンスターチ(株)エースK)1質量部、塩化カルシウム5質量部からなる塗工液を調整してサイズプレスを行い、キャレンダー仕上げを行って平滑化し、塩化カルシウム塗布量が片面あたり1g/mで両面に塗布し、坪量が76g/mの記録用紙を得た。内部結合強さは0.19N・mであった。
【0119】
<記録用紙9>
濾水度が470mlになるよう叩解調整した広葉樹クラフトパルプと広葉樹クラフトパルプからなるドライパルプとの割合を重量で80対20に配合したパルプ100質量部に対して、軽質炭酸カルシウム填料を14質量部、カオリンを7質量部、アルキルケテンダイマー(AKD)内添サイズ剤を0.1質量部配合して抄紙した。さらに水94質量部、カチオン化澱粉(王子コーンスターチ(株)エースK)1質量部、塩化カルシウム5質量部からなる塗工液を調整してサイズプレスを行い、キャレンダー仕上げを行って平滑化し、塩化カルシウム塗布量が片面あたり0.1g/mで両面に塗布し、坪量が64g/mの記録用紙を得た。内部結合強さは0.10N・mであった。
【0120】
<記録用紙10>
濾水度が450mlになるよう叩解調整した広葉樹クラフトパルプ100質量部に対して、軽質炭酸カルシウム填料を10質量部、アルキルケテンダイマー(AKD)内添サイズ剤を0.1質量部配合して抄紙した。さらに水89質量部、カチオン化澱粉(王子コーンスターチ(株)エースK)1質量部、塩化カルシウム10質量部からなる塗工液を調整してサイズプレスを行い、キャレンダー仕上げを行って平滑化し、塩化カルシウム塗布量が片面あたり2g/mで両面に塗布し、坪量が102g/mの記録用紙を得た。内部結合強さは0.29N・mであった。
【0121】
<記録用紙11>
濾水度が450mlになるよう叩解調整した広葉樹クラフトパルプ100質量部に対して、軽質炭酸カルシウム填料を10質量部、アルキルケテンダイマー(AKD)内添サイズ剤を0.1質量部配合して抄紙した。さらに水94質量部、カチオン化澱粉(王子コーンスターチ(株)エースK)1質量部、塩化カルシウム5質量部からなる塗工液を調整してサイズプレスを行い、キャレンダー仕上げを行って平滑化し、塩化カルシウム塗布量が片面あたり1g/mで両面に塗布し、坪量が76g/mの記録用紙を得た。内部結合強さは0.30N・mであった。
【0122】
<記録用紙12>
濾水度が450mlになるよう叩解調整した広葉樹クラフトパルプ100質量部に対して、軽質炭酸カルシウム填料を10質量部、アルキルケテンダイマー(AKD)内添サイズ剤を0.1質量部配合して抄紙した。さらに水99質量部、カチオン化澱粉(王子コーンスターチ(株)エースK)1質量部からなる塗工液を調整してサイズプレスを行い、キャレンダー仕上げを行って平滑化し、塩化カルシウム塗布はなし、坪量が56g/mの記録用紙を得た。内部結合強さは0.29N・mであった。
【0123】
<記録用紙13>
濾水度が470mlになるよう叩解調整した広葉樹クラフトパルプと広葉樹クラフトパルプからなるドライパルプとの割合を重量で80対20に配合したパルプ100質量部に対して、軽質炭酸カルシウム填料を14質量部、カオリンを7質量部、アルキルケテンダイマー(AKD)内添サイズ剤を0.1質量部配合して抄紙した。さらに水94質量部、カチオン化澱粉(王子コーンスターチ(株)エースK)1質量部、塩化マグネシウム5質量部からなる塗工液を調整してサイズプレスを行い、キャレンダー仕上げを行って平滑化し、塩化マグネシウム塗布量が片面あたり1g/mで両面に塗布し、坪量が76g/mの記録用紙を得た。内部結合強さは0.11N・mであった。
【0124】
(実施例1)
インクセット1と記録用紙9との組合せで、熱インクジェット記録装置にて印字を行い各種評価を行った。印字は、23℃、55%RHの環境において、インクジェット記録装置として4個の記録ヘッドを備えたマルチパス印字の評価用ベンチを使用して行った。また、ノズルピッチは800dpi、256ノズル、ドロップ量約15pl、印字モードは片側一括印字にて、ヘッドスキャンスピード約28cm/秒として実施した。
以下、各種評価について説明する。
【0125】
−印字直後カール評価−
A4サイズの記録用紙に、Cyan100%のベタ画像を印字し、印字直後に発生する印字側とは反対側の面に発生するカール発生量を測定した。測定は記録用紙の印字面を下側に平置きし、4隅の高さをノギスで測定し平均値を求めることにより行った。評価基準は以下の通りであり、◎、○が許容レベルである。
◎:10mm未満
○:10mm以上20mm未満
△:20mm以上30mm未満
×:30mm以上
【0126】
−印字直後波打ち評価−
A4サイズの記録用紙に、5cm×5cm角の2次色100%のベタ画像(Blue)を印字し、印字直後に発生する波打ちの最大高さをCCDレーザー変位計(LK030、キーエンス社製)にて測定した。評価基準は以下の通りであり、◎、○が許容レベルである。
◎:1mm未満
○:1mm以上2mm未満
△:2mm以上3mm未満
×:3mm以上
【0127】
−放置乾燥後カール評価−
A4サイズの記録用紙に、Cyan100%のベタ画像を印字し、23℃、55%RHの環境に印字面を上に平置きに放置し、24時間後に発生するカール発生量を測定した。測定は記録用紙の印字面を下側に平置きし、4隅の高さをノギスで測定し、平均値を求めることにより行った。評価基準は以下の通りであり、◎、○が許容レベルである。
◎:10mm未満
○:10mm以上20mm未満
△:20mm以上30mm未満
×:30mm以上
【0128】
−放置乾燥後波打ち評価−
A4サイズの記録用紙に、5cm×5cm角の2次色100%のベタ画像(Blue)を5箇所印字し、23℃、55%RHの環境に印字面を上に平置きに放置し、24時間後に発生する波打ち状態を目視にて評価した。評価基準は以下の通りであり、◎、○が許容レベルである。
◎:波打ちなし
○:波打ちは少しあるが許容できる
△:波打ちの発生が気になる
×:波打ちが大きく発生
【0129】
−発色性評価−
印字後1日経過後のCyan、Magenta、Yellow、Red、Green、Blueの各カラーソリッドパッチ部の濃度を、X−Rite938(X−Rite社製)によりD50光源2度視野にてL*a*b*を測定し、色再現領域を計算して以下のように評価した。
◎:色再現領域が9000以上。
○:色再現領域が8000以上9000未満
△:色再現領域が7000以上8000未満
×:色再現領域が7000未満
【0130】
−混色にじみ評価−
黒インク及びカラーインクを2cm×2cm角のパッチとしてそれぞれ接するように印字した。評価は接した印字物の混色を以下の基準で官能評価した。
◎:全く混色していない
○:混色がやや発生しているが気にならない。実用上問題はない。
△:混色が発生しやや気になる。実用上問題がある。
×:混色が発生し気になり許容できない
【0131】
−文字にじみ評価−
フォントサイズ8ポイントの文字を、黒インクとCyanインクとにより印字した。印字品質については、以下の基準により目視試験を行った。
◎:漢字、ひらがな全てに滲みが全く観察されない。
○:漢字、ひらがなの極一部に滲みが観察される。実用上問題はない。
△:漢字、ひらがなの一部に滲みが観察される。実用上問題がある。
×:漢字、ひらがなに滲みが観察される。
【0132】
−両面印字評価−
A4サイズの記録用紙に、Cyan100%のベタ画像を片面印字排出直後に記録用紙を反対にセットし、反対面にCyan100%のベタ画像を印字し、印字された記録紙を以下の基準により目視試験を行った。
◎:ヘッドとの擦れ跡は全くなく、用紙の波打ちも目立たない
○:ヘッドとの擦れ跡は全くないが、用紙の波打ちがやや目立つ。実用上問題ない。
△:ヘッドとの擦れ跡が発生し、用紙の波打ちも目立つ。実用上問題がある。
×:ヘッドとの擦れ跡が大きく発生し、用紙の波打ちも目立つ。実用上問題が
ある。
以上の結果をまとめて表2に示す。
【0133】
(実施例2〜8及び比較例1〜7)
表1に示すインクと記録用紙との各組み合わせについて、実施例1と同様の評価を行った。
各実施例、比較例の結果を、まとめて表2に示す。
【0134】
【表1】
Figure 2004009678
【0135】
【表2】
Figure 2004009678
【0136】
表2に示すように、実施例の本発明のインクジェット記録方法により記録を行った場合には、画質が良好であるだけでなく、印字後のカール及び波打ち、さらには放置後のカール及び波打ちに関しても実用上問題は発生しなかった。
一方、比較例のインクジェット記録方法では、画質及び/またはカール・波打ちに何らかの問題が発生した。
【0137】
【発明の効果】
本発明によれば、インクジェット記録方式によって印刷した時のドキュメントとして発色性が高く、色間にじみ、黒色及びカラー文字にじみを少くし、かつ、印字直後に発生するカール、波打ち改善による両面印字適性を持たせ、さらに放置乾燥後に発生するカール、波打ちを改善するインクジェット記録方法を提供することができる。

Claims (2)

  1. パルプ繊維及び填量を原紙の主体とし、該原紙の少なくとも片面に多価金属塩が0.1〜3g/mの範囲の塗布量で塗布され、坪量が63〜100g/mの範囲であり、かつ、内部結合強さが0.05〜0.2N・mの範囲である記録用紙の表面に、少なくとも顔料、水溶性有機溶媒、水、及び界面活性剤からなる、表面張力が25〜37mN/mの範囲である1色以上のインクを用いて印字することを特徴とするインクジェット記録方法。
  2. 記録用紙の両面に印字することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録方法。
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