JPH07276786A - インクジェット記録用紙 - Google Patents

インクジェット記録用紙

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JPH07276786A
JPH07276786A JP6101543A JP10154394A JPH07276786A JP H07276786 A JPH07276786 A JP H07276786A JP 6101543 A JP6101543 A JP 6101543A JP 10154394 A JP10154394 A JP 10154394A JP H07276786 A JPH07276786 A JP H07276786A
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JP
Japan
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ink
base paper
ink jet
recording paper
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JP6101543A
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Inventor
Yoshiharu Kawashima
義晴 川島
Masaru Kato
勝 加藤
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New Oji Paper Co Ltd
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New Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 発色、インク吸収性、印字後の用紙のぼこつ
き、カールに優れるインクジェット記録用紙を提供す
る。 【構成】 セルロースパルプを主成分とする原紙または
この原紙に樹脂で表面サイズ処理を施した基紙からな
り、インク噴射部分の動作方向のJAPAN TAPP
I No.27に規定される水中伸度が2.0%以下で
あることを特徴とするインクジェット記録用紙。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被記録材に関し、詳し
くは、優れた色彩の発色、ドット形状等の特性を持つ水
性インクジェット記録用シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】水性インクを用いるインクジェット方式
のプリンターの性能とインクの改良によって、インクジ
ェット用紙として普通紙を使用して、鮮明な画像、印字
品位を得ることが可能となってきた。しかし、一方でプ
リントの品位、彩度、外観、画像を更に魅力あるものと
するために、より高度な特性を持つ記録材が要求される
ようになっている。特にプリント速度、解像度、彩度な
どの向上によって、被記録材に対しても高速吸収性、高
吸収容量、規則的なインクにじみ等、より高度な特性が
要求されるようになり、インク受容性被覆層を表面に設
けたいわゆる塗工紙が開発されている。
【0003】例えば、特開昭62−158084号公報
には、微粒子合成シリカを用い、高い水性インク吸収
性、色再現性及び色濃度を持つインクジェット記録媒体
の製造方法が開示されている。即ち、前記した要求特性
に応じるために、微粒子合成シリカのような吸液性の優
れた白色顔料を主成分とする被覆層をセルロースパルプ
を主成分とする基紙の表面に設けることが通常実施され
ている。特に、微塗工・基紙吸収タイプのインクジェッ
ト用紙が、コスト、風合、性能のバランスがよく、将来
のインクジェット用紙として期待されている。
【0004】非塗工タイプや微塗工・基紙吸収タイプの
インクジェット用紙には、インクの吸収性が良く、イン
クが紙層内部に吸収されて、見掛け状乾燥した状態にな
ることと、紙に吸収された水性インクによるカール、ぼ
こつきが発生しないことの二つの性能が要求される。イ
ンク吸収性の大きい紙ほど、その結果として水性インク
による紙の変形は大きくなることから、この二つの条件
は一般には相矛盾し問題を生じる。例えば、低サイズの
紙を用い吸収速度を速くするとインクの浸透が早くな
り、インクが深く浸透してカールやぼこつきの原因とな
る。
【0005】一方、高サイズの非塗工紙や、高サイズの
基紙上に吸収性被覆層を設けた微塗工紙では、吸収層の
みの吸収速度を速くし、基紙へのインク吸収を抑えるこ
とができる。しかし吸収層がインクの吸収能力の限界を
越えた場合は、基紙がインクを吸収できないためにじみ
などの画像欠陥の原因となるし、カールが増す場合も多
く、ぼこつきも完全には解消しない。
【0006】特公昭63−52588号公報では、ガラ
ス繊維、更に大量の吸水性顔料を内填することで、パル
プの繊維間結合を弱め、結果として、カール、ぼこつき
を軽減する提案がなされている。しかし、ガラス繊維添
加により、破棄等の種々の使用上の問題点もさることな
がら、紙の強度が失われ、プリンター原紙としての実用
性には疑問がある。
【0007】特開平3−38375号公報には、抄造し
たシートを一度加湿し、紙の応力を緩和することでカー
ル、ぼこつきを軽減する方法が、特開平3−38376
号公報には、紙のCD方向の水中伸度を規制して、カー
ル、ぼこつきを軽減する方法が、また、特開平3−19
9081号公報には紙のMD方向、CD方向の水中伸度
の比率を1.3倍以下にすることでカール、ぼこつきを
軽減する方法が提案されている。いずれの方法も、カー
ル、ぼこつきを低減するが、インクの吐き出し量が多い
場合などには適さなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、水性インク
によるインクジェット方式のプリンターを用いて高品位
の画像を高速でプリントすることができ、しかも印字後
のカール、用紙のぼこつきのない水性インクジェット記
録用紙を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】インクジェット記録用紙
は通常、A4などのカットシート、またはファンフォー
ルドで使用され、前記したように、水性インクによる紙
のぼこつきは、これら単位シート内での水による伸縮と
そのばら付きが原因である。本発明者等は、原紙または
基紙の吸水性および吸水(インク)時の紙の伸びに関し
て鋭意研究した結果、通常の長網抄紙機で抄造された上
質紙を縦長と横長にカットし、縦方向と横方向の水中伸
度を測定し、また同時にインクジェットプリンターで同
一の上質紙を印字し、ぼこつきの度合いを調べた結果、
印字方向即ち、プリンターヘッドの動作方向と同一方向
の水中伸度が紙のぼこつきに非常に関係があることを見
出だし、さらに、プリンターのインク噴射部分(ヘッ
ド)の動作方向と同じ向きの水中伸度が2.0%以下で
ある原紙を用いることによって、印字後もカール、紙の
ぼこつきがなくなることを見出し、本発明を完成させる
に至った。
【0010】すなはち、本発明に係わるインクジェット
記録用紙はセルロースパルプを主成分とする原紙または
この原紙に樹脂で表面サイズ処理を施した基紙からな
り、インク噴射部分の動作方向のJAPAN TAPP
I No.27に規定される水中伸度が2.0%以下で
あることを特徴とするものである。
【0011】また、前記原紙または基紙の少なくとも一
面上に無機顔料とバインダー樹脂を主成分としたインク
受容性被覆層を設けることを特徴とするものであり、好
ましくは、前記無機顔料として、微粒子合成シリカを用
い、前記バインダー樹脂として、シラノール化ポリビニ
ルアルコールを用いるを特徴とするものである。
【0012】紙の水中伸度は、パルプ繊維の種類、形
態、叩解条件、また抄造時のテンション等で適宜変化さ
せることができる。本発明の原紙はそのままインクジェ
ット用紙として用いることも可能であるが、無機顔料と
バインダー樹脂を主成分としたインク受容性被覆層を原
紙又は基紙の少なくとも一面上に設けるほうが、発色、
品位の点で望ましい。
【0013】本発明に用いられるシート支持体に含有さ
れるパルプ材は赤松、黒松、エゾマツ、トドマツ、杉等
の針葉樹、ブナ、カバ、シイノキ等の広葉樹等を主原料
とした砕木パルプ、亜硫酸パルプ、クラフトパルプ、セ
ミケミカルパルプ、ケミグランドパルプ、リファイナー
グランドパルプやまたは古紙パルプから適宜選択して用
いられる。
【0014】本発明で用いられるシート支持体としての
基紙は、上記の木材パルプを主原料として、添加剤とし
てアルキルケテンダイマー、アルケニルコハク酸等の内
添サイズ剤、硫酸バンド、カチオン澱粉等の定着剤、ク
レー、タルク、軽質炭酸カルシウム、焼成カオリン、酸
化アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化チタン等の
填料、ポリアクリルアミド系ポリマー、澱粉等の紙力増
強剤等を適宜選択して内添し、公知の抄紙機で抄造され
た基紙が好適に用いられる。
【0015】また、必要に応じてロジン系、石油樹脂
系、酸化澱粉、アセチル化澱粉、ヒドロキシエチル化澱
粉等の澱粉およびその誘導体、ポリビニルアルコールお
よびその誘導体、スチレン、アルキド、ポリアミド、ア
クリル、オレフィン、マレイン酸、酢酸ビニル等の2つ
以上の共重合体からなる合成樹脂系およびこれらの合成
樹脂エマルジョン系、ワックス系等の表面サイズ剤でサ
イズ処理を施しても良い。また、厚さを調整するため、
必要に応じてマシンカレンダー、スーパーカレンダー等
の公知の設備を用いることも可能である。
【0016】本発明で用いられる基紙のインク噴射部分
の動作方向のJAPAN TAPPI No.27に規
定される水中伸度は2.0%以下である。水中伸度が
2.0%を越えると、記録用紙として印字した際に、紙
の伸縮が発生し、カールやぼこつきが生じ、印字中にヘ
ッドが擦れたりして、印字品位を損なうため不適であ
る。
【0017】本発明に用いられるインク受容性被覆層に
用いられる顔料は多孔性でインクの吸収性が高く、且つ
鮮明な発色を可能とする無機顔料を主成分とすることが
好ましい。このような顔料としては、微粒子合成シリ
カ、ゼオライト、炭酸カルシウム、珪酸カルシウム、水
酸化アルミニウム、焼成クレー、カオリンクレー、タル
ク、ホワイトカーボン、有機顔料(プラスチックピグメ
ント)等、一般に紙塗工に用いられている顔料が挙げら
れる。このような顔料の使用比率は、全被覆層固形分の
50〜90重量%である。50%未満ではインク吸収性
が不十分となり、90%を越えるとインク受容性被覆層
の強度の低下が懸念されるので不適である。
【0018】本発明に用いられるバインダー樹脂とし
て、特にシラノール基で変性されたポリビニルアルコー
ル誘導体が好ましい。シラノール化ポリビニルアルコー
ルは珪素を含むビニル化合物を酢酸ビニルと共重合させ
た後、ケン化することにより、酢酸ビニル単位はビニル
アルコールに、珪素含有単量体単位が、シラノール基に
それぞれ転換されて得られるものである(特開昭58−
59203号公報)。シラノール化ポリビニルアルコー
ルは微粉合成シリカ等の無機顔料と特異的に強固に結合
するので、発色や解像力を妨げない程の少量で十分な塗
膜強度を実現することができる。また、シラノール化ポ
リビニルアルコールはそのシラノール基が、シート支持
体の表面層内の無機顔料の水酸基等の活性基と反応し
て、シート支持体とインク受容性被覆層との間に十分な
強度を実現するといった効果も期待できる。
【0019】本発明において、前記のシラノール化ポリ
ビニルアルコールに加えて、従来知られている樹脂をバ
インダー樹脂として混合使用してもよく、又は単独に使
用できる。これらのバインダー樹脂としては、ポリビニ
ルアルコール及び変性されたポリビニルアルコール誘導
体、カゼイン等の蛋白質、澱粉及び酸化澱粉等の誘導
体、無水マレイン酸共重合樹脂系、ポリアクリルアミド
系などの水溶性樹脂、並びにスチレン−ブタジェン共重
合体、メチルメタクリレート−ブタジェン共重合体等の
共役ジエン系重合体、アクリル酸エステル及びメタクリ
ル酸エステルの重合体又は共重合体等のアクリル系重合
体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合
体、あるいはこれらの各種重合体のカルボキシル基、カ
チオン性基等の官能基含有変性重合体、メラミン樹脂、
尿素樹脂等の熱硬化樹脂、ポリメチルメタクリレート
系、ポリウレタン樹脂系、不飽和ポリエステル樹脂系、
ポリビニルブチラール系、アルキッド樹脂系等の非水溶
性樹脂が水性インクとの親和性が良く、吸液性を向上さ
せるので好ましく用いられる。インク受容性被覆層形成
の際には、上記樹脂は溶液、エマルジョン、又はラテッ
クスとして、塗液中に添加される。
【0020】インク受容性被覆層におけるバインダー樹
脂の使用比率は、全被覆層固形分の10〜50重量%、
好ましくは10〜40重量%である。10%未満では接
着力が不十分となり、被覆層の強度の低下が懸念され
る。一方、50%を越えると接着性は大きくなるもの
の、顔料の使用比率が低下し、前記したようにインクの
吸収性に問題が生じるので不適である。
【0021】この他、添加剤として、顔料分散剤、消泡
剤、着色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、粘度調整剤、
架橋剤、インクジェット記録後の印字物の耐水性を向上
させるためのカチオン性樹脂等が製造条件、印字品質、
要求性能に応じて適宜使用される。
【0022】本発明の塗料の塗工はバーコーター、エア
ナイフコーター、ブレードコーター、グラビアコーター
等の公知の塗工設備が応用される。基紙上にインク受容
性被覆層を設けたシートは、そのまま本発明の記録用紙
として使用することが可能であるが、例えばスーパーカ
レンダー、グロスカレンダー等で処理し、表面の平滑性
を与えることも可能である。
【0023】本発明で得られるインク吸収性被覆層の塗
工量は、最終用途によって決定され、インク吸収性、記
録特性、保存性等を満足させるかぎり不必要に多くする
必要はなく、3〜20g/m2 の範囲から適宜選択して
用いられる。インク受容性被覆層が3g/m2 未満では
多くの場合インク吸収容量が不足し、画像が流れ出した
り、色にじみ込みが生じ、画像がぼけてしまったり、乾
燥が遅くロールにインクが付着し、汚れてしまう。ま
た、基紙が吸収するインクの量が多くなるため、カー
ル、ぼこつきが発生しやすくなるという問題がある。し
かしながら、20g/m2 を越えるインク受容性被覆層
を設けると、塗工層が厚いため紙との接着性が弱くな
り、ヘッドノズルの目づまりのような問題を生じること
が多く、さらにコスト的にも高価なものとなる。
【0024】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、勿論本発明はこれによって限定されるもの
ではない。尚、以下において部および%とあるのは、す
べて重量部および重量%を示す。
【0025】実施例1 軽質炭酸カルシウム18部を、広葉樹晒クラフトパルプ
100部のスラリー中に添加し、カオチン澱粉0.9
部、無水アルケニルコハク酸系中性サイズ剤0.08部
を添加し、十分に混合して抄紙原料とし、長網多筒式抄
紙機を用いて水分を10%まで乾燥させ、サイズプレス
で酸化澱粉の6%溶液を両面で4g/m2塗布、乾燥
し、水分7%まで乾燥させて米坪80g/m2 の上質紙
を製造した。得られた上質紙のMD方向の水中伸度は
1.2%、CD方向は1.5%であった。また得られた
インクジェット記録用紙のインク噴射部分の動作方向の
水中伸度は1.5%であった。
【0026】実施例2 実施例1で得られた上質紙の片面に実験室においてテス
トブレードコーターを用いて塗料−1を9g/m2 の割
合で塗工、乾燥して被覆層を形成し、MD方向を297
mmに、CD方向を210mmに断裁し、A4サイズの
インクジェット記録用紙を製造した。また、基紙のイン
ク噴射部分の動作方向の水中伸度は1.5%であった。 塗料−1 微粒子珪酸 100部 (ミズカシル:水澤化学製) ポリビニルアルコール 40部 (PVA117:クラレ製)
【0027】実施例3 軽質炭酸カルシウム25部を、広葉樹晒クラフトパルプ
80部、針葉樹晒クラフトパルプ20部のスラリー中に
添加し、カオチン澱粉0.8部、アルキルケテンダイマ
ー系中性サイズ剤0.06部を添加し、十分に混合して
抄紙原料とし、長網多筒式抄紙機を用いて水分を10%
まで乾燥させ、サイズプレスで酸化澱粉の7%溶液を両
面で3g/m2 塗布、乾燥し、水分7%まで乾燥させて
米坪65g/m2 の上質紙を製造した。得られた上質紙
のMD方向の水中伸度は1.7%、CD方向は2.5%
であった。得られた上質紙の片面に実験室においてテス
トバーコーターを用いて塗料−1を8g/m2 の割合で
塗工、乾燥して被覆層を形成し、CD方向を297mm
に、MD方向を210mmに断裁し、A4サイズのイン
クジェット記録用紙を製造した。また、基紙のインク噴
射部分の動作方向の水中伸度は1.7%であった。
【0028】実施例4 実施例1で得られた上質紙の片面に実験室においてテス
トバーコーターを用いて塗料−2を9g/m2 の割合で
塗工、乾燥して被覆層を形成し、MD方向を297mm
に、CD方向を210mmに断裁し、A4サイズのイン
クジェット記録用紙を製造した。また、基紙のインク噴
射部分の動作方向の水中伸度は1.2%であった。 塗料−2 微粒子珪酸 60部 (サイロイド:富士デヴィソン製) 炭酸カルシウム 40部 (ブリリアント15:白石化学工業製) ポリビニルアルコール 40部 (PVA117:クラレ製)
【0029】実施例5 実施例3で得られた上質紙の片面に実験室においてテス
トバーコーターを用いて塗料−3を10g/m2 の割合
で塗工、乾燥して被覆層を形成し、CD方向を297m
mに、MD方向を210mmに断裁し、A4サイズのイ
ンクジェット記録用紙を製造した。また、基紙のインク
噴射部分の動作方向の水中伸度は1.7%であった。 塗料−3 微粒子珪酸 100部 (ファインシ−ル:徳山曹達製) シラノール変性ポリビニルアルコール 22部 (R−1130:クラレ製) ポリビニルアルコール 15部 (GL−05:日本合成ゴム製)
【0030】比較例1 軽質炭酸カルシウム20部を、広葉樹晒クラフトパルプ
100部のスラリー中に添加し、カオチン澱粉0.7
部、アルキルケテンダイマー系中性サイズ剤0.05部
を添加し、十分に混合して抄紙原料とし、長網多筒式抄
紙機を用いて水分を10%まで乾燥させ、サイズプレス
で酸化澱粉の7%溶液を両面で3g/m2塗布、乾燥
し、水分7%まで乾燥させて米坪82g/m2 の上質紙
を製造した。得られた上質紙のMD方向の水中伸度は
2.4%、CD方向は4.3%であった。得られた上質
紙の片面に実験室においてテストバーコーターを用いて
塗料−1を9g/m2 の割合で塗工、乾燥して被覆層を
形成し、MD方向を297mmに、CD方向を210m
mに断裁し、A4サイズのインクジェット記録用紙を製
造した。また、基紙のインク噴射部分の動作方向の水中
伸度は4.3%であった。
【0031】比較例2 実施例3で得られたインクジェット記録用紙をMD方向
に297mm、CD方向に210mmに断裁し、A4サ
イズのインクジェット記録用紙を製造した。また、基紙
のインク噴射部分の動作方向の水中伸度は2.5%であ
った。これらの各塗工紙の評価結果を表1に示す。イン
クジェット記録特性の評価は次の方法によった。インク
ジェットプリンター(BJC−820J:Canon社
製)を用い、インク吸収性、発色濃度、発色の鮮やか
さ、印字後の紙のぼこつきおよびカールについて行なっ
た。プリント方向はすべて、A4縦目で行なった。イン
ク吸収性の評価は、プリントしたインクが乾燥するまで
の秒数を測定した。5秒以下を○、6〜10秒を△、1
1秒以上を×で示した。
【0032】発色濃度は、ブラックインクで2cm×2
cmのべたを印字し、マクベス濃度計で測定した。発色
の鮮やかさは、イエロー、マゼンタ、シアンのカラーイ
ンクの発色を目視で評価した。発色の良好なものを○、
標準なものを△、不十分なものを×で示した。
【0033】印字後の紙のぼこつきの評価は、ブラック
インクで3cm×3cmのべた印字を行ない、印字直後
に印字部、非印字部の用紙の厚さを測定し、この差をぼ
こつきの大きさとした。印字後のカールは、ブラックイ
ンクで用紙全体にべた印字を行ない、印字直後の4隅の
カールの大きさを平均した値を用いて評価した。また、
水中伸度の測定方法はJAPAN TAPPI No.
27に記載されている方法によった。
【0034】
【表1】
【0035】表1からわかるように、実施例により得ら
れたインク噴射部分の動作方向と同じ向きの水中伸度が
低いインクジェット記録用シートは、インク吸収性、発
色濃度、発色の鮮やかさ、印字後のぼこつき、印字後の
カールいずれに関しても非常に優れている。しかし、比
較例により得られた上記水中伸度の大きい基紙を用いた
インクジェット記録用シートは、印字後のぼこつきおよ
びカールが大きかった。(比較例1、2)
【0036】
【発明の効果】本発明のインクジェットプリンター記録
用紙は、インクの吸収性、発色性に優れているだけでな
く、印字後の用紙のぼこつき、カールに優れたインクジ
ェットプリンティングを可能とするという効果を奏す
る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セルロースパルプを主成分とする原紙ま
    たはこの原紙に樹脂で表面サイズ処理を施した基紙から
    なり、インク噴射部分の動作方向のJAPAN TAP
    PI No.27に規定される水中伸度が2.0%以下
    であることを特徴とする水性インクジェット記録用紙。
  2. 【請求項2】 前記原紙または基紙の少なくとも一面上
    に無機顔料とバインダー樹脂を主成分としたインク受容
    性被覆層を有する請求項1項記載の水性インクジェット
    記録用紙。
  3. 【請求項3】 前記無機顔料として、微粒子合成シリカ
    を用いる請求項2項記載の水性インクジェット記録用
    紙。
  4. 【請求項4】 前記バインダー樹脂として、シラノール
    化ポリビニルアルコールを用いる請求項2又は3記載の
    水性インクジェット記録用紙。
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