JP3094566B2 - インクジェット用紙 - Google Patents

インクジェット用紙

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JP3094566B2
JP3094566B2 JP03284076A JP28407691A JP3094566B2 JP 3094566 B2 JP3094566 B2 JP 3094566B2 JP 03284076 A JP03284076 A JP 03284076A JP 28407691 A JP28407691 A JP 28407691A JP 3094566 B2 JP3094566 B2 JP 3094566B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェット用紙、
さらに詳しくは、優れた色彩と画像特性を持つ水性イン
クジェットプリンター用紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】水性インクジェット方式のプリンターの
性能のうち、特にプリント速度、解像度、彩度などの向
上によって、インクジェット用紙に対しても優れた色彩
と画像特性、高速吸収性、高吸収容量、規則的なインク
にじみ等のより高度な特性が要求されるようになり、こ
れに対応するためインク受容性被覆層を表面に設けたイ
ンクジェット用紙が開発されている。
【0003】例えば、特開昭62−158084号公報
には、合成微粒シリカを被覆層に用い、高い水性インク
吸収性、色再現性及び色濃度を持つインクジェット用紙
の製造法が開示されている。即ち、合成微粒シリカのよ
うな吸液性の大きい顔料を主成分とする被覆層を、セル
ロースパルプを主成分とする基紙の表面に設けることが
通常行なわれている。このようなインクジェット用紙は
高価な顔料を基紙の表面にインク受容性被覆層として設
けなければならないうえ、基紙の繊維の凹凸による画質
の低下を防ぐためにインク受容性被覆層を厚くする必要
があり、このため非常に高価となる他、プリントされた
ドット径が過小になってしまうという問題がある。
【0004】そのため例えば安価なシリカや炭酸カルシ
ウム等の顔料を主成分としたインク受容性被覆層を設け
たインクジェット用紙が考えられるが、このような顔料
は吸液性が小さいため、基紙の地合や凹凸によりインク
の吸収性(量、速度)に影響を与え易く、その結果イン
クの吸収ムラが生じたり、又、着色成分の保持能力が低
いため画像の発色濃度が低いといった問題があり改善が
望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、水性インク
ジェット方式のプリンターを用いて、高品位の画像を高
速でプリントすることができ、しかも安価な顔料を主成
分とするインク受容性被覆層を設けた用紙でもインクの
吸収ムラがなく、画像濃度が高く、ドット径の良好なイ
ンクジェット用紙を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等はかかる現状
に鑑み、インクの吸収ムラが無く、かつ高い濃度の画像
を記録できるインクジェット用紙に関して鋭意研究した
結果、主成分がセルロースパルプからなる基紙の表面に
J.TAPPI試験法 No.51で定義される吸水量がそ
の基紙より小さく、かつJIS K 3211で示され
る水との接触角が小さいため水の濡れ性が良い中間被覆
層を設け、更にその上に中間被覆層より吸水性の大きい
インク受容性被覆層を設けることにより、インクの吸収
ムラが無くかつ高い発色濃度の画像を持つインクジェッ
ト用紙が得られることを見出し、本発明を完成するに至
った。
【0007】すなわち本発明はセルロースパルプを主成
分とする基紙に中間被覆層及びインク受容性被覆層を順
次積層したインクジェット用紙において、前記基紙、該
基紙上に設けた中間被覆層及びインク受容性被覆層の
J.TAPPI試験法 No.51に記載されている方法で
測定される吸水量を各々A、B及びCml/m2 とした時
の0.1秒間当たりの吸水量がC≧A>B(式1)であ
り5秒間当たりの吸水量がA,B,C≧40ml/m
2 (式2)の関係にあり、かつ中間被覆層及びインク受
容性被覆層のJIS K 3211に記載されている水
に対する接触角が30度以下であることを特徴とするイ
ンクジェット用紙である。
【0008】さらに本発明を詳細に説明すれば、本発明
はセルロースパルプを主成分とする基紙の吸水量Aが
0.1秒間に5ml/m2 以上、30ml/m2 以下であり
5秒間で40ml/m2 以上であり、この基紙の表面に、
中間被覆層側から基紙及び中間被覆層への吸水量Bが
0.1秒間に0.5ml/m2 以上、10ml/m2 以下で
あり5秒間で40ml/m2 以上となる中間被覆層を設
け、さらにインク受容性被覆層を設けたインクジェット
用紙においてインク受容性被覆層側からインクジェット
用紙全体への吸水量Cが0.1秒間に5ml/m2 以上5
秒間で40ml/m2 以上となるインク受容性被覆層をこ
の中間被覆層の上に設けたことを特徴とする前記記載の
インクジェット用紙である。
【0009】本発明者らはインクジェット用紙に前記吸
水量を有する中間被覆層を設けることにより、吸液性の
劣る顔料を主成分とするインク受容性被覆層を薄く設け
た用紙でもインクの吸収ムラの無いインクジェット用紙
を得ることが出来ることを見出だした。これは中間被覆
層が基紙を覆い、基紙の地合や凹凸の影響を受けにくく
なるため、受容性被覆層が薄くかつその主成分が吸液性
の小さい顔料であってもインクの吸収が均一になるもの
と考えられる。
【0010】インク受容性被覆層側からのシート全体へ
の一定時間における吸水量の測定法はブリストーテスタ
ー(J.TAPPI試験法 No.51)を用いて測定し
た。中間被覆層の吸水量をインク受容性被覆層の吸水量
より小さくすることによりインク受容性被覆層に必要量
のインクを存在させることが出来る。このため表面に存
在するインク量は中間被覆層により制御されるので高い
発色濃度を持つ画像を得ることが出来る。
【0011】中間被覆層の吸水量がインク受容性被覆層
の吸水量より大きいとインク受容性被覆層中のインクの
量が極端に少なくなってしまい高い発色濃度を得ること
が困難になる。
【0012】セルロースパルプを主成分とする基紙の吸
水量を中間被覆層の吸水量より大きくすることにより中
間被覆層及びインク受容性被覆層中に必要量以上に存在
するインクの速い吸収が可能になり、ドット液滴の定位
置への保持が実現される。基紙の吸水量が中間被覆層の
吸水量より小さいとインクが中間被覆層及びインク受容
性被覆層中に必要以上に存在してしまいにじみなどの原
因となる。
【0013】短時間(0.1秒を指標とした)での吸液
速度/量のインクジェット特性との関連性は、吸水量A
が5ml/m2 以上であることにより必要なドット液滴の
定位置への保持が実現され、一方30ml/m2 以下であ
ることで、必要以上の吸収/乾燥を防止できる。又、吸
水量Bが2ml/m2 以上10ml/m2 以下であること
で、必要量のインクをインク受容性被覆層及び中間被覆
層に存在させることが可能になる。2ml/m2 以下であ
るとインクがインク受容性被覆層に必要以上に保持され
るため不規則的なインクのにじみが生じ易い。10ml/
2 以上であるとインク受容性被覆層及び中間被覆層に
必要量のインクを保持するのが困難になるため十分な濃
度を得ることが困難となる。さらに吸水量Cが5ml/m
2 以上のインク受容性被覆層をこの中間被覆層の上に設
けることにより必要なドット液滴の定位置への保持が実
現される。
【0014】長時間(5秒を指標とした)での吸液速
度、吸液量のインクジェット特性との関連性は、吸水量
A、B及びCが共に40ml/m2 以上であることで十分
なインクの乾燥ができる。本来は水性インクを用いて測
定すべきであるが、各種のインクにより組成が異なるた
め、標準液体として水を用いた吸水量で規定した。
【0015】本発明はブリストーテスターを用いて中間
被覆層及びインク受容性被覆層の吸水量を測定すること
によりインクの吸収挙動の最適化を容易に実現できる。
中間被覆層及びインク受容性被覆層の水に対する接触角
はJIS K 3211で定義された方法で、20℃、
65%RH雰囲気下で紙面に水を滴下後ただちに接触角
計を用いて測定した。
【0016】接触角とインクジェット特性との関連性
は、中間被覆層及びインク受容性被覆層の水に対する接
触角が30度以下であることによりインクの濡れ性が良
くなり必要なドット液滴の定位置への保持が実現される
が、30度を超える場合ではこれらが確保できないので
不適である。
【0017】本発明に用いられる中間被覆層は、上記物
性を満たすために材料が選定され、その基本的な組成は
高白色度でかつ水性インクの吸収性の良い顔料と親水性
接着剤からなる構成が好ましく使用できる。このような
顔料としては微粒シリカ、炭酸カルシウム、水酸化アル
ミニウム、カオリナイトクレー、タルク、ゼオライト、
ホワイトカーボン、有機顔料(プラスチックピグメン
ト)などの各種のものを挙げることができる。親水性接
着剤としては、吸液性顔料と接着性が良くかつ水性イン
クに親和性、透過性または膨潤性を持つものが好まし
く、ポリビニルアルコール、澱粉及び澱粉の各種誘導体
等の水溶性高分子接着剤の他、ポリ酢酸ビニル系、スチ
レン/ブタジエン等の高分子ラテックス接着剤などの天
然もしくは合成の水系高分子を挙げることができる。
【0018】顔料と接着剤とから中間被覆層を構成する
場合に、吸水量Bが0.1秒間に2ml/m2 以上、10
ml/m2 以下であり5秒間で40ml/m2 以上となりか
つ水との接触角が30度以下となる中間被覆層を得るた
めには、顔料と接着剤の使用比率や中間被覆層の塗布量
を適宜組み合わせればよい。一般的には、顔料の使用比
率は中間被覆層固形分の30〜90重量%の範囲、接着
剤の使用比率は中間被覆層固形分の10〜70重量%の
範囲、中間被覆層の塗布量は1〜20g/m2 の範囲か
ら適宜選択することが出来る。顔料と接着剤の使用比率
は主として顔料の白色度、隠蔽性及び液吸収性の相違か
ら決められ、中間被覆層の塗布量はインクジェット用紙
を使用する際の使用感触からも制約を受ける。中間被覆
層は、ブレードコーターやロールコーターなどを用いて
塗布することが出来る。
【0019】本発明に用いられるインク受容性被覆層
は、高白色度でかつ水性インクの吸収性及び顕色性の良
いインク吸液性顔料と親水性接着剤からなる構成が好ま
しい。前記インク吸液性顔料としては微粒シリカ、炭酸
カルシウム、水酸化アルミニウム、カオリナイトクレ
ー、タルク、ゼオライト、ホワイトカーボン、有機顔料
(プラスチックピグメント)などの各種のものが使用で
きる。親水性接着剤としては、吸液性顔料と接着性が良
くかつ水性インクに親和性、透過性または膨潤性を持つ
ものが好ましく、ポリビニルアルコール、澱粉及び澱粉
の各種誘導体等の水溶性高分子の他ポリ酢酸ビニル系、
スチレン/ブタジエン等の高分子ラテックス接着剤など
の天然もしくは合成の水系高分子が使用できる。
【0020】顔料と接着剤とからインク受容性被覆層を
構成する場合に、吸水量Cが0.1秒間に5ml/m2
上であり5秒間で40ml/m2 以上となりかつ水との接
触角が30度以下となるインク受容性被覆層を得るため
には、顔料と接着剤の使用比率や中間被覆層の塗布量を
適宜組み合わせればよい。
【0021】インク受容性被覆層をインク吸収性顔料と
親水性接着剤とから構成する場合の接着剤の使用比率
は、被覆層固形分の8〜50重量%、好ましくは10〜
35重量%である。接着剤の使用量が少ないと、インク
受容性被覆層の表面からの顔料の脱落が生じ、使用比率
が50%以上ではインクの受容性が低下するので好まし
くない。一方、顔料の使用比率は、被覆層固形分の50
〜90%の範囲とする。50%未満ではインクの吸収性
が十分ではなく、90%を越えると表面の強度が不足す
るので好ましくない。被覆層には必要に応じて分散剤、
耐水化剤、調湿剤などを添加してもよい。
【0022】このような被覆層は、所定の組成の塗料を
塗布することにより形成する。塗料は1〜20g/
2 、好ましくは2〜10g/m2 の範囲で公知のブレ
ードコーター、ロールコーターなどで塗布する。このよ
うにして得られるインク受容性被覆層を持つインクジェ
ット用紙は、白色度が85%以上でかつ不透明度が50
%以下のものが好ましく、不透明度が50%以上ではイ
ンクの発色をさえぎり、色沈みの原因となるので不適で
ある。
【0023】本発明で用いられる基紙は通常の木材パル
プを主原料とし、とりわけ広葉樹晒クラフトパルプから
構成され、必要に応じて針葉樹クラフトパルプ、機械パ
ルプ、古紙パルプなどの他のパルプと一緒に使用するこ
とができる。基紙の白色度及び不透明度を改善する目的
でタルク、クレー、炭酸カルシウムなどを填料として抄
紙の際に添加しても良い。本発明で使用する基紙は、白
色度が70%以上で不透明度が70%以上のものとす
る。白色度が70%未満では印刷後の見栄えが劣るので
不適である。
【0024】基紙の不透明度は、填料の種類及び添加量
との関係で決まり、不透明度が高いほうがインクの発色
が良くて好ましい。填料の添加率は絶乾全固形分当たり
1〜30重量%の範囲から適宜選択して使用される。基
紙の厚さはプリントの最終用途によって決定されるが、
10〜200μmの範囲、基紙の坪量は20〜200g
/m2 の範囲が本発明には好ましく用いられる。
【0025】基紙のサイズ度は、坪量64g/m2 基準
にステキヒトサイズ度で1〜15秒の範囲が良く、より
好ましくは1〜12秒の範囲である。このようなサイズ
度の範囲内においては、基紙の吸収性が優れたものとな
り、インク受容性被覆層の吸液効果が改善される。サイ
ズ度が1秒未満では、プリント画像の裏抜け、インクの
不規則な広がり、染料の耐水性の低下などが懸念され、
サイズ度が15秒を超えるとインクの吸収性が不足し、
吸収性を維持する為にインク受容性被覆層を大幅に厚く
することが必要になる為不適である。
【0026】上記の範囲のサイズ度は、酸性紙、中性紙
及びアルカリ性紙のいずれにおいても得られる。またサ
イズ度の調整は、ロジンサイズとバンドのように公知の
酸性紙用のサイズ剤と定着剤、あるいはアルキルケテン
ダイマー、アルケニルコハク酸無水物などとカチオン澱
粉のように公知の中性紙用のサイズ剤と定着剤の添加量
を増減して行なうことが出来る。
【0027】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、本発明は勿論これらに限定されるものでは
ない。実施例及び比較例において%及び部は、それぞれ
重量%及び重量部を意味し、各添加量は固形分量であ
る。
【0028】実施例1 軽質炭酸カルシウム(アルバフィル:ファイザーMSP
社製)10部と重質炭酸カルシウム10部を、ハンター
白色度84%の広葉樹晒クラフトパルプ100部の水中
懸濁液に添加し、カオチンデンプン(Cato−F 王
子ナショナル社製)1部、中性サイズ剤(ファイブラン
81、王子ナショナル社製)0.04部を添加し、公知
の抄紙機により坪量64g/m2 の基紙を製造した。こ
の基紙の白色度は82%、不透明度は80%、灰分(炭
酸カルシウム換算)12.0%、ステキヒトサイズ度は
6秒であった。
【0029】この基紙の表面にブレードコーターを用い
て下記中間被覆層用塗料−1を4g/m2 の割合で塗
布、乾燥して中間被覆層を形成した後、この中間層表面
上に下記インク受容性被覆層用塗料−1を5g/m2
割合で塗工、乾燥して被覆層を形成し、インクジェット
用紙を作成した。
【0030】 中間被覆層用塗料−1 軽質炭酸カルシウム(アルバフィル:ファイザーMSP社製) 100部 SBRラテックス(S265:日本合成ゴム社製) 20部 50%固形分濃度のラテックスの中に軽質炭酸カルシウ
ム及び水530部を加え、十分混合して18%濃度の塗
工液とした。
【0031】 インク受容性被覆層用塗料−1 シリカ(トクシール:徳山曹達社製) 100部 ポリビニルアルコール(PVA117:クラレ社製) 20部 90℃で溶解した10%固形分のポリビニールアルコー
ル水溶液にシリカと水370部を加え、十分混合して1
8%濃度の塗工液とした。
【0032】実施例2 軽質炭酸カルシウム(アルバフィル:ファイザーMSP
社製)10部と重質炭酸カルシウム10部を、ハンター
白色度84%の広葉樹晒クラフトパルプ100部の水中
懸濁液に添加し、カオチンデンプン(Cato−F 王
子ナショナル社製)1部、中性サイズ剤(ファイブラン
81、王子ナショナル社製)0.08部を添加し、公知
の抄紙機により坪量64g/m2 の基紙を製造した。こ
の基紙の白色度は82%、不透明度は80%、灰分(炭
酸カルシウム換算)は12.0%、ステキヒトサイズ度
は11秒であった。
【0033】この基紙の表面にブレードコーターを用い
て下記中間層用塗料−2を4g/m2 の割合で塗布、乾
燥して中間被覆層を形成した後、この中間被覆層表面上
に下記インク受容性被覆層用塗料−2を5g/m2 の割
合で塗工、乾燥して被覆層を形成し、インクジェット用
紙を作成した。
【0034】 中間被覆層用塗料−2 軽質炭酸カルシウム(アルバフィル:ファイザーMSP社製) 100部 SBRラテックス(S265:日本合成ゴム社製) 30部 50%固形分濃度のラテックスの中に軽質炭酸カルシウ
ム及び水560部を加え、十分混合して18%濃度の塗
工液とした。
【0035】 インク受容性被覆層用塗料−2 沈降性炭酸カルシウム(ユニバー70:白石工業社製) 100部 ポリビニルアルコール(PVA117:クラレ社製) 20部 90℃で溶解した10%固形分のポリビニールアルコー
ル水溶液に沈降性炭酸カルシウム及び水370部を加
え、十分混合して18%濃度の塗工液とした。
【0036】実施例3 実施例1で製造した基紙の表面にブレードコーターを用
いて下記中間被覆層用塗料−3を4g/m2 の割合で塗
布、乾燥して中間被覆層を形成した後、この中間層表面
上に下記インク受容性被覆層用塗料−3を5g/m2
割合で塗工、乾燥して被覆層を形成し、インクジェット
用紙を作成した。
【0037】 中間被覆層用塗料−3 軽質炭酸カルシウム(アルバフィル:ファイザーMSP社製) 100部 SBRラテックス(S265:日本合成ゴム社製) 25部 50%固形分濃度のラテックスの中に軽質炭酸カルシウ
ム及び水545部を加え、十分混合して18%濃度の塗
工液とした。
【0038】 インク受容性被覆層用塗料−3 シリカ(トクシール:徳山曹達社製) 100部 ポリビニルアルコール(PVA117:クラレ社製) 15部 90℃で溶解した10%固形分のポリビニールアルコー
ル水溶液にシリカと水390部を加え、十分混合して1
8%濃度の塗工液とした。
【0039】比較例1 実施例1で製造した基紙の表面にブレードコーターを用
いてインク受容性被覆層用塗料−1を5g/m2 の割合
で塗工、乾燥して被覆層を形成し、インクジェット用紙
を作成した。
【0040】比較例2 実施例2で製造した紙の表面にブレードコーターを用い
て下記中間被覆層用塗料−4を4g/m2 の割合で塗
工、乾燥して被覆層を形成した後、この中間被覆層表面
上にインク受容性被覆層用塗料−1を5g/m2 の割合
で塗工、乾燥して被覆層を形成し、インクジェット用紙
を作成した。
【0041】 中間被覆層用塗料−4 軽質炭酸カルシウム(アルバフィル:ファイザーMSP社製) 100部 SBRラテックス(S265:日本合成ゴム社製) 12部 50%固形分濃度のラテックスの中に軽質炭酸カルシウ
ム及び水500部を加え、十分混合して18%濃度の塗
工液とした。
【0042】比較例3 実施例1で製造した基紙の表面に実験室においてブレー
ドコーターを用いて中間被覆層用塗料−4を4g/m2
の割合で塗工、乾燥して中間被覆層を形成した後、この
中間被覆層表面上にインク受容性被覆層として下記イン
ク受容性被覆層用塗料−4を5g/m2 の割合で塗工、
乾燥して被覆層を形成しインク受容性被覆層とし、イン
クジェット用紙を作成した。
【0043】 インク受容性被覆層用塗料−4 軽質炭酸カルシウム(アルバフィル:ファイザーMSP社製) 100部 SBRラテックス(S265:日本合成ゴム社製) 30部 ポリビニルアルコール(PVA117:クラレ社製) 5部 90℃で溶解した10%固形分のポリビニールアルコー
ル水溶液に50%固形分濃度のラテックス、沈降性炭酸
カルシウム及び水540部を加え、十分混合して18%
濃度の塗工液とした。
【0044】比較例4 軽質炭酸カルシウム(アルバフィル:ファイザーMSP
社製)10部と重質炭酸カルシウム10部を、ハンター
白色度84%の広葉樹晒クラフトパルプ100部の水中
懸濁液に添加し、カオチンデンプン(Cato−F 王
子ナショナル社製)1部、中性サイズ剤(ファイブラン
81、王子ナショナル社製)0.15部を添加し、公知
の抄紙機により坪量64g/m2 の基紙を製造した。こ
の基紙の白色度は82%、不透明度は80%、灰分(炭
酸カルシウム換算)12.0%、ステキヒトサイズ度は
17秒であった。
【0045】この基紙の表面にブレードコーターを用い
て中間被覆層用塗料−1を4g/m2 の割合で塗布、乾
燥して中間被覆層を形成した後、この中間被覆層表面上
に下記インク受容性被覆層用塗料−5を5g/m2 の割
合で塗工、乾燥して被覆層を形成し、インクジェット用
紙を作成した。
【0046】 インク受容性被覆層用塗料−5 沈降性炭酸カルシウム(ユニバー70:白石工業社製) 100部 ポリビニルアルコール(PVA117:クラレ社製) 30部 90℃で溶解した10%固形分のポリビニールアルコー
ル水溶液に沈降性炭酸カルシウム及び水320部を加
え、十分混合して18%濃度の塗工液とした。
【0047】比較例5 実施例2で製造した基紙の表面にブレードコーターを用
いて下記中間被覆層用塗料−5を4g/m2 の割合で塗
工、乾燥して中間被覆層を形成した後、この中間被覆層
表面上にインク受容性被覆層用塗料−2を5g/m2
割合で塗工、乾燥して被覆層を形成し、インクジェット
用紙を作成した。
【0048】 中間被覆層用塗料−5 軽質炭酸カルシウム(アルバフィル:ファイザーMSP社製) 100部 SBRラテックス(S265:日本合成ゴム社製) 60部 50%固形分濃度のラテックスの中に軽質炭酸カルシウ
ム及び水670部を加え、十分混合して18%濃度の塗
工液とした。
【0049】比較例6 実施例2で製造した基紙の表面にブレードコーターを用
いて下記中間被覆層用塗料−6を4g/m2 の割合で塗
工、乾燥して中間被覆層を形成した後、この中間被覆層
表面上に下記インク受容性被覆層用塗料−6を5g/m
2 の割合で塗工、乾燥して被覆層を形成し、インクジェ
ット用紙を作成した。
【0050】 中間被覆層用塗料−6 軽質炭酸カルシウム(アルバフィル:ファイザーMSP社製) 60部 カオリナイトクレー(UW−90:EMC社製) 40部 SBRラテックス(S265:日本合成ゴム社製) 12部 50%固形分濃度のラテックスの中に軽質炭酸カルシウ
ム、カオリナイトクレー及び水500部を加え、十分混
合して18%濃度の塗工液とした。
【0051】 インク受容性被覆層用塗料−6 沈降性炭酸カルシウム(ユニバー70:白石工業社製) 60部 カオリナイトクレー(UW−90:EMC社製) 40部 ポリビニルアルコール(PVA117:クラレ社製) 20部 90℃で溶解した10%固形分のポリビニールアルコー
ル水溶液に沈降性炭酸カルシウム、カオリナイトクレー
及び水370部を加え、十分混合して18%濃度の塗工
液とした。
【0052】実施例1〜3、比較例1〜6で得られる基
紙、基紙上に設けた中間被覆層及びインク受容性被覆層
の吸水量、中間被覆層及びインク受容性被覆層の水に対
する接触角の測定結果及びインクジェット記録特性の評
価結果を表1に示す。
【0053】0.1秒間、5秒間当たりの吸水量はブリ
ストテスター(J.TAPPI試験法 No.51)を用い
て測定した。
【0054】水に対する接触角は、20℃、65%RH
雰囲気下で中間被覆層に水を滴下後ただちに測定した。
接触角測定装置は、協和界面科学社製 Face Contact-An
gleMeter を用いた。
【0055】インクジェット記録特性の評価は、実施例
1〜3、比較例1〜6で得られたインクジェット用紙を
インクジェットプリンター( Paint Jet :Hewlett Pack
ard社製)を用いて発色性、インクにじみ、インク吸収
ムラについて評価した。発色性はインクジェットにより
記録した後に画像の黒部をマクベス濃度計(RD−91
4)にて測定した。その濃度が高いほど良好である。イ
ンクにじみは藍と紅の印字境界部の明瞭さを目視判定し
た。インク吸収ムラは画像を目視判定した。インクにじ
み、インク吸収ムラの評価は4段階評価とし、優秀なも
のを1、普通のものを2、不良なものを3、甚だしく不
良なものを4と分類評価した。これらの結果を表1に示
す。
【0056】
【表1】
【0057】表1から明らかなように、実施例で得られ
たインクジェット用紙は発色性、インクにじみ、インク
吸収ムラのバランスのとれた優れたインクジェット用紙
を提供することを可能とした。
【発明の効果】本発明のインクジェット用紙は、インク
の吸収性が良好であるだけでなく、インクの均一な吸収
がなされるため、均質で鮮明な画像が得られる。その結
果、高品位の画像でしかも高速でインクジェット・フル
カラー・プリントを可能ならしめるという効果を奏す
る。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−264886(JP,A) 特開 平3−79383(JP,A) 特開 昭62−259882(JP,A) 特開 昭63−104878(JP,A) 特開 平1−258980(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セルロースパルプを主成分とする基紙に
    中間被覆層及びインク受容性被覆層を順次積層したイン
    クジェット用紙において、前記基紙、該基紙上に設けた
    中間被覆層及びインク受容性被覆層のJ.TAPPI試
    験法 No.51に記載されている方法で測定される吸水量
    を各々A、B及びCml/m2 とした時の0.1秒間当た
    りの吸水量がC≧A>B(式1)であり5秒間当たりの
    吸水量がA,B,C≧40ml/m2 (式2)の関係にあ
    り、かつ中間被覆層及びインク受容性被覆層のJIS
    K 3211に記載されている水に対する接触角が30
    度以下であることを特徴とするインクジェット用紙。
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