JP2005320651A - 記録用紙、及びそれを用いる画像記録方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 インクジェット記録方式及び電子写真記録方式に共用でき、インクジェット記録方式によって印刷した場合に、染料インク、顔料インク双方の画像が高発色で、フェザリングが少ない記録用紙、及びそれを用いる画像記録方法を提供する。
【解決手段】 少なくともセルロースパルプ及び填料を含む基材を有する記録用紙であって、前記基材の少なくとも一方の面に、25℃における水100gへの溶解度が50[g/(100g−H2O)]以上の多価金属塩、及び25℃における水100gへの溶解度が1[g/(100g−H2O)]以上40[g/(100g−H2O)]未満の多価金属塩を少なくとも含む塗料が塗工されていることを特徴とする記録用紙、及びそれを用いるインクジェット記録方式の画像記録方法又は電子写真記録方式の画像記録方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、記録用紙、及びそれを用いた画像記録方法に関するものであり、詳細には、表面に特殊なコーティングを施していない、いわゆる普通紙と呼ばれる記録用紙、及びそれを用いたインクジェット方式及び電子写真方式の画像記録方法に関する。
インクジェット記録方式はカラー化が容易であり、また、消費エネルギーが少なく、記録時の騒音も低く、さらにプリンタの製造コストを低く抑えることができるという特徴を有する。このような特徴を有するため、近年では広くオフィスでも使用され、レーザープリンターや複写機などの電子写真記録方式の機器と併用される機会も増えてきている。
前記インクジェット記録方式には、いわゆる普通紙、インクジェット用コート紙及び光沢紙、白色フィルム、透明フィルムといった被記録媒体(記録用紙)が用いられる。特に、オフィス等でレーザープリンターや複写機と併用される場合には、これらの電子写真記録方式の機器を用いた画像形成も容易で、価格が安く入手の容易な普通紙に印刷する機会が最も多い。したがって、インクジェット記録方式では普通紙に対する記録適性を向上させることが極めて重要である。しかしながら、これまでのインクジェット記録方式では、普通紙に対して印刷する際に次のような問題点があった。
(1)紙の繊維に沿ってインクが流れ出す、いわゆるフェザリングという現象が発生する。このフェザリングによって、特に文字画質を著しく損なう。
(2)いわゆる普通紙は、一般に表面にサイズ(撥水性)を効かせている。このためインクの吸収が遅くなり、異なる色同士が接する部分において、いわゆる色間にじみ(Inter Color Breed:ICB)が発生する。
(3)インク中の色材が普通紙の表面に留まりにくく、特にカラーの発色性が十分ではない。
特に、近年のインクジェットプリンターのオフィス市場への進出に伴い、インクジェットプリンターもレーザープリンター並みの高速化を目指しているが、特に浸透性の速いインクを使用したカラーインクのフェザリング、発色性の向上の両立は大変困難であった。さらに近年においては、色材が顔料からなるインクが出てきており、染料インクと顔料インク双方のインクに対してフェザリングと発色性を両立させることも難しくなっている。
これらの問題点を改善するために、カチオンポリマー、金属塩などのカチオン性物質で表面処理した用紙を用いて、インク成分の凝集・沈降を促し、画質改善する普通紙タイプにおける方法が提案されている。
具体的には、インク染料と反対のイオン性を有する分子量1000以下の物質と分子量2000以上の高分子物質を必須成分として含有することで混色にじみ、発色性の改善を試みている(例えば、特許文献1参照。)。
また、カチオン性樹脂のインク定着剤を主成分とする塗料を塗布し、ステキヒトサイズ度を4〜20秒とすることで染料インクのフェザリング改善を試みている。しかし、染料インクのフェザリングや発色性は改善されるが、紙への浸透性の速い顔料インクは凝集効果が少ないためにフェザリングは改善を十分改善することはできない(例えば、特許文献2参照。)。
更に、二価以上の金属塩を処理し、顔料インクの発色性とフェザリングの改善を試みている。しかし、染料インクで特に紙への浸透性の速いインクでは発色性とフェザリングを十分に改善することはできない(例えば、特許文献3及び4参照。)。
一方、リン酸塩を0.01〜5g/m2付与し染料インク濃度改善を試みている(例えば、特許文献5参照。)。また、アルカリ金属塩を0.01〜5g/m2付与し、染料インク濃度改善を試みている(例えば、特許文献6参照。)。
しかし、これらの方法では、染料インクで特に紙への浸透性の速いインクのフェザリングは改善されず、また顔料インクの発色性とフェザリングについても十分に改善することはできない。
特開平7−257017号公報 特開平10−166713号公報 特開平10−100531号公報 特開平11−321090号公報 特許2079992号 特許2136926号
本発明は、前記問題点を解決することを課題とする。すなわち、本発明は、インクジェット記録方式及び電子写真記録方式に共用でき、インクジェット記録方式によって印刷した場合に、染料インク、顔料インク双方の画像が高発色で、フェザリングが少ない記録用紙、及びそれを用いる画像記録方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、前記課題について鋭意研究した結果、水への溶解度が大きい多価の金属塩は、浸透性の速い染料インクと顔料インク双方のフェザリング及び顔料インクの発色性に効果があることを見出し、さらに水への溶解度が低い多価の金属塩と水への溶解度が高い多価金属塩を混合することで浸透性の速い染料インクの発色性を向上させ、かつ顔料インクのフェザリングと発色性に効果があることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、
<1> 少なくともセルロースパルプ及び填料を含む基材を有する記録用紙であって、
前記基材の少なくとも一方の面に、25℃における水100gへの溶解度が50[g/(100g−H2O)]以上の多価金属塩、及び25℃における水100gへの溶解度が1[g/(100g−H2O)]以上40[g/(100g−H2O)]未満の多価金属塩を少なくとも含む塗料が塗工されていることを特徴とする記録用紙である。
<2> 前記基材の少なくとも一方の面に、25℃における水100gへの溶解度が50[g/(100g−H2O)]以上の多価金属塩、及び25℃における水100gへの溶解度が1[g/(100g−H2O)]以上40[g/(100g−H2O)]未満の多価金属塩が、それぞれ乾燥質量で0.1g/m2以上3g/m2以下塗工されてなることを特徴とする<1>に記載の記録用紙である。
<3> 23℃−50%RH下での表面抵抗率は、1.0×109〜1.0×1012Ω/□の範囲であることを特徴とする<1>又は<2>に記載の記録用紙である。
<4> 少なくとも、水及び/又は水溶性の有機溶媒と、親水性色材とを含有するインクの液滴を記録用紙へ吐出させ、該記録用紙上に画像を記録するインクジェット記録方式の画像記録方法であって、前記記録用紙は、<1>又は<2>に記載の記録用紙であることを特徴とする画像記録方法である。
<5> 静電潜像担持体表面を均一に帯電する帯電工程と、該静電潜像担持体表面を露光し静電潜像を形成する露光工程と、該静電潜像担持体表面に形成された静電潜像を静電荷像現像剤を用いて現像し、トナー画像を形成する現像工程と、該トナー画像を記録用紙上に転写する転写工程と、該記録用紙上のトナー画像を定着する定着工程と、を含む電子写真記録方式の画像記録方法であって、前記記録用紙は、<3>に記載の記録用紙であることを特徴とする画像記録方法である。
本発明は、インクジェット記録方式及び電子写真記録方式に共用でき、インクジェット記録方式によって印刷した場合に、染料インク、顔料インク双方の発色性、フェザリングに優れた記録用紙、及びそれを用いる画像記録方法を提供することができる。
<記録用紙>
本発明の記録用紙は、少なくともセルロースパルプ及び填料を含む基材を有し、前記基材の少なくとも一方の面に、25℃における水100gへの溶解度が50[g/(100g−H2O)]以上の多価金属塩、及び25℃における水100gへの溶解度が1[g/(100g−H2O)]以上40[g/(100g−H2O)]未満の多価金属塩を少なくとも含む塗料が塗工されていることを特徴とする。
先ず、本発明の記録用紙に用いられる原紙(以下、「基材」という場合がある。)について説明する。
本発明における基材は、少なくともパルプ繊維及び填料を含む。
前記パルプ繊維としては、化学パルプ、具体的には広葉樹晒クラフトパルプ、広葉樹未晒クラフトパルプ、針葉樹晒クラフトパルプ、針葉樹未晒クラフトパルプ、広葉樹晒亜硫酸パルプ、広葉樹未晒亜硫酸パルプ、針葉樹晒亜硫酸パルプ、針葉樹未晒亜硫酸パルプ等の他、木材及び綿、麻、じん皮等の繊維原料を化学的に処理して作製されたパルプ等が好ましく挙げられる。
また、木材やチップを機械的にパルプ化したグランドウッドパルプ、木材やチップに薬液を染み込ませた後に機械的にパルプ化したケミメカニカルパルプ、及びチップをやや軟らかくなるまで蒸解した後にリファイナーでパルプ化したサーモメカニカルパルプ等も使用できる。これらはバージンパルプのみで使用してもよいし、必要に応じて古紙パルプを加えてもよい。
特に前記バージンパルプとしては、塩素ガスを使用せず二酸化塩素を使用する漂白方法(Elementally Chrorine Free:ECF)や、塩素化合物を一切使用せずにオゾン/過酸化水素等を主に使用して漂白する方法(Total Chlorine Free:TCF)で漂白処理されたものであることが好ましい。
また、前記古紙パルプの原料としては、製本、印刷工場、断裁所等において発生する裁落、損紙、幅落しした上白、特白、中白、白損等の未印刷古紙;印刷やコピーが施された上質紙、上質コート紙などの上質印刷古紙;水性インク、油性インク、鉛筆などで筆記された古紙;印刷された上質紙、上質コート紙、中質紙、中質コート紙等のチラシを含む新聞古紙;中質紙、中質コート紙、更紙等の古紙;を配合することができる。
本発明に用いられる基材において使用する古紙パルプは、前記古紙原料を、オゾン漂白処理又は過酸化水素漂白処理の少なくとも一方で処理して得られたものであることが好ましい。また、より白色度の高い記録用紙を得るという観点から、前記漂白処理によって得られた古紙パルプの配合率を50〜100質量%の範囲とすることが好ましい。さらに資源の再利用という観点から、前記古紙パルプの配合率を70〜100質量%の範囲とすることがより好ましい。
前記オゾン漂白処理は、上質紙に通常含まれている蛍光染料等を分解する作用があり、前記過酸化水素漂白処理は、脱墨処理時に使用されるアルカリによる黄変を防ぐ作用がある。
前記古紙パルプは、オゾン漂白処理又は過酸化水素漂白処理の二つの処理を組み合わせることによって、古紙の脱墨を容易にするだけでなくパルプの白色度もより向上させることができる。また、パルプ中の残留塩素化合物を分解・除去する作用もあるため、塩素漂白されたパルプを使用した古紙の有機ハロゲン化合物含有量低減において多大な効果を得ることができる。
また、本発明に用いられる基材には、パルプ繊維に加えて、不透明度、白さ、及び表面性を調整するため填料を添加する。また、記録用紙中のハロゲン量を低減したい場合には、ハロゲンを含まない填料を使用することが好ましい。
前記填料としては、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、チョーク、カオリン、焼成クレー、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成シリカ、水酸化アルミニウム、アルミナ、セリサイト、ホワイトカーボン、サポナイト、カルシウムモンモリロナイト、ソジウムモンモリロナイト、ベントナイト等の無機顔料、及び、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、尿素樹脂、等の有機顔料を挙げることができる。また、基材に古紙パルプを配合する場合には、古紙パルプ原料に含まれる灰分を予め推定して添加量を調整する必要がある。
前記填量の配合量は、特に制限されないが、前記パルプ繊維100質量部に対して、1〜80質量部の範囲であることが好ましく、1〜30質量部の範囲であることがより好ましい。
前記パルプ繊維を抄紙して基材を得る際には、得られた基材の繊維配向比が1.0〜1.55の範囲であることが好ましく、1.0〜1.45の範囲であることがより好ましく、1.0〜1.35の範囲であることが更に好ましい。前記繊維配向比が1.0〜1.55の範囲であると、インクジェット方式で印刷した場合に、印刷後の記録用紙のカールを低減することができる。
なお、前記繊維配向比とは、超音波伝播速度法による繊維配向比であり、記録用紙のMD方向(抄紙機の進行方向)の超音波伝播速度を、記録用紙のCD方向(抄紙機の進行方向に対して垂直に交わる方向)の超音波伝播速度で除した値を示すもので、下記式(1)で表されるものである。
式(1)
基材の超音波伝播速度法による繊維配向比(T/Y比)

MD方向超音波伝播速度÷CD方向超音波伝播速度
尚、この超音波伝播速度法による繊維配向比は、SonicSheetTester(野村商事(株)社製)を使用して測定することができる。
本発明の記録用紙は、本発明における基材の少なくとも一方の面に、25℃における水100gへの溶解度が50[g/(100g−H2O)]以上の多価金属塩(以下、「高溶解多価金属塩」という場合がある。)、及び25℃における水100gへの溶解度が1[g/(100g−H2O)]以上40[g/(100g−H2O)]未満の多価金属塩(以下、「低溶解多価金属塩」という場合がある。)を少なくとも含む塗料が塗工されている。
本発明における基材の少なくとも一方の面に、前記高溶解多価金属塩を塗工することにより、浸透性の速い染料インクと顔料インク双方を用いたときのフェザリングが改善でき、更に顔料インクの発色性も向上する。また、前記高溶解多価金属塩に低溶解多価金属塩を混合して塗工することにより、更に、染料インクの発色性を向上させ、かつ顔料インクを用いたときのフェザリングが改善でき、発色性も向上する。
前記高溶解多価金属塩は、25℃における水100gへの溶解度が、50[g/(100g−H2O)]以上であることを必須とし、60[g/(100g−H2O)]以上であることが好ましく、70[g/(100g−H2O)]以上であることがより好ましい。
また、前記高溶解多価金属塩の25℃における水100gへの溶解度は、上述したように高い方が好ましく、該溶解度の上限は、高溶解多価金属塩が水に溶解させた場合に飽和溶液を形成するものであれば、特に限定されない。
前記高溶解多価金属塩の具体例としては、塩化亜鉛、臭化亜鉛、硝酸カルシウム、硝酸銅、臭化カルシウム、塩化カルシウム、チオシアン酸カルシウム、ヨウ化カルシウム、硝酸亜鉛、塩化鉄、塩化マグネシウム、塩化銅、臭化マグネシウム、臭化鉄、塩化鉄、硝酸鉄、クロム酸マグネシウム、硝酸アルミニウム、硝酸鉄、硫酸亜鉛、臭化バリウム、酢酸カルシウム等が挙げられ、この中でも、水100gへの溶解度が更に高い点で、臭化亜鉛、硝酸カルシウム、臭化カルシウム、塩化カルシウム、硝酸鉄、塩化鉄、硝酸アルミニウムが好ましい。
また、本発明において、前記高溶解多価金属塩は、1種単独で用いても2種以上を併用して用いてもよく、何れの場合も前記基材の少なくとも1方の面に、後述する好ましい塗布量が塗工されることが好ましい。
一方、前記低溶解多価金属塩は、25℃における水100gへの溶解度が、1[g/(100g−H2O)]以上40[g/(100g−H2O)]未満であることを必須とし、5[g/(100g−H2O)]以上30[g/(100g−H2O)]未満であることが好ましく、10[g/(100g−H2O)]以上25[g/(100g−H2O)]未満であることがより好ましい。
前記高溶解多価金属塩の具体例としては、硫酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、硫酸鉄、塩化バリウム、硫酸銅、硫酸アルミニウム、水酸化バリウム、クロム酸カルシウム等が挙げられ、この中でも炭酸マグネシウム、硫酸鉄、硫酸銅が好ましい
また、本発明において、前記低溶解多価金属塩は、1種単独で用いても2種以上を併用して用いてもよく、何れの場合も前記基材の少なくとも1方の面に、後述する好ましい塗布量が塗工されることが好ましい。
尚、本発明において、多価金属塩の溶解度は、25℃の蒸留水を100gビーカーに準備し、該蒸留水100gを大気圧中で温度を25±1℃に保ちながら多価の金属塩を約1g単位で徐々に溶解させ、多価金属塩が溶解しない状態となった、直前までの多価金属塩の溶解したトータル質量を溶解度としたものである。
前記高溶解多価金属塩及び低溶解多価金属塩を含む塗料は、前記高溶解多価金属塩と前記低溶解多価金属塩とを混合し、これを水に溶解させることにより調製してもよいが、水の代わりに、水溶性樹脂を用いてもよい。
前記水溶性樹脂としては、水溶性の高分子であれば特に限定されないが、例えば、カルボキシメチルセルロース、カードラン、ポリビニルアルコール、変性カチオン化ポリビニルアルコール、カチオン化デンプン、酸化デンプン、アニオン化デンプン、ノニオン化デンプン、酵素変性デンプン、エーテル化デンプン等が挙げられる。
前記塗料の塗工方法は、基材の表面に塗料を塗工できれば特に限定されず、サイズプレス処理の他、シムサイズ、ゲートロール、ロールコーター、バーコーター、エアナイフコーター、ロッドブレードコーター、ブレードコーター等の通常使用されている塗工手段が挙げられる。
本発明においては、前記塗料が基材の少なくとも1方の面に塗工されていればよいが、
前記塗料が基材の両面に塗工されていることが好ましい。
また、前記塗料の基材への塗工量は、片面あたり、前記高溶解多価金属塩及び低溶解多価金属塩それぞれの塗布量が、乾燥質量で0.1g/m2以上3g/m2以下の範囲であることが好ましく、0.5g/m2以上2g/m2範囲であることがより好ましい。前記塗布量が0.1g/m2より少ないと、インク成分との反応が弱まるため、発色性の低下、フェザリングの悪化となる場合がある。一方、前記塗布量が3g/m2を越えると、いわゆる普通紙としての風合いを損なう場合がある。
本発明の記録用紙は、インクジェット方式の画像記録に用いる場合、ステキヒトサイズ度が10〜60秒の範囲であることが好ましく、15〜30秒の範囲であることがより好ましい。前記ステキヒトサイズ度が10秒未満であると、インク浸透性が高まり過ぎによって、フェザリングが悪化する場合がある。一方、前記ステキヒトサイズ度が60秒を超えると、インクの浸透が遅くなるため色間にじみが発生しカラー画質が悪化すると同時に、インク乾燥性が悪化して高速印字時に用紙の裏面汚れが発生する場合がある。
前記ステキヒトサイズ度については、JIS P8111:1998に規定する標準環境(温度23℃、相対湿度50%RH)において測定したJIS P8122:1976にいうステキヒトサイズ度である。
本発明の記録用紙のサイズ度は、バインダーの量、種類のみによっても必要な値に調整することができるが、さらに、表面サイズ剤を使用して調整してもよい。このような表面サイズ剤としてはロジン系サイズ剤、合成サイズ剤、石油樹脂系サイズ剤、中性サイズ剤、澱粉、ポリビニルアルコール等を使用することができる。また、抄紙工程中のスラリー調製段階で内添サイズ剤を配合し、予めサイズ度を調整してもよい。
尚、記録用紙中のハロゲン量を低減したい場合には、ハロゲンを含まない内添サイズ剤や表面サイズ剤を使用することが好ましい。具体的には、ロジン系サイズ剤、合成サイズ剤、石油樹脂系サイズ剤、中性サイズ剤等を使用することができる。さらにサイズ剤と繊維の定着剤とを組み合わせて使用することが好ましい。この場合には、定着剤として硫酸アルミニウム、カチオン化澱粉等を使用することができる。また、記録用紙の保存性を向上させる観点からは、中性サイズ剤を使用することがより好ましい。
本発明の記録用紙は、電子写真記録方式の画像記録に用いる場合、トナー転写性を良好にし、粒状性を向上させる観点から、記録用紙の平滑度が20〜100秒の範囲であることが好ましく、70〜100秒の範囲であることがより好ましい。平滑度が20秒未満であると、粒状性が悪化する場合がある。また、平滑度が100秒を超えると、高い平滑度を得るためには製造の際、ウェットの状態で高圧プレスすることとなり、その結果として用紙の不透明性が下がってしまったり、インクジェット印字における印字後カールが大きくなる場合がある。尚、前記平滑度はJIS−P−8119:1998に準拠して測定されたものを意味する。
また、本発明の記録用紙は、電子写真記録方式による画像形成に際して、画質として雲状の班(モトル)を改善する観点から、地合い指数が20以上であることが好ましく、30以上であることがより好ましい。この地合い指数が20を下回ると、電子写真記録方式においてトナーを熱融着させる際に用紙へのトナーの浸透が不均一になり、モトルが発生し画質を損なう場合がある。
ここで、地合い指数とは、M/K Systems,Inc.(MKS社)製の3Dシートアナライザー(M/K950)を使い、そのアナライザーの絞りを直径1.5mmとし、マイクロフォーメーションテスター(MFT)を用いて測定したものである。すなわち、3Dシートアナライザーにおける回転するドラム上にサンプルを取り付け、ドラム軸に取り付けられた光源と、ドラムの外側に光源と対応して取り付けられたフォトディテクターによって、サンプルにおける局部的な坪量差を光量差として測定する。このときの測定対象範囲は、フォトディテクターの入光部に取り付けられる絞りの径で設定される。次にその光量差(偏差)を増幅し、A/D変換し、64の光測定的な坪量階級に分級し、1回のスキャンで1000000個のデータを取り、そのデータ分のヒストグラム度数を得る。そしてそのヒストグラムの最高度数(ピーク値)を64の微小坪量に相当する階級に分級されたもののうち100以上の度数を持つ階級の数で割り、それを1/100にした値が地合い指数として算出される。この地合い指数はその値が大きいほど地合いがよいことを示す。
本発明の記録用紙は、電子写真方式による画像形成に際して、十分なトナー転写性をもたせるために、表面抵抗率は、23℃50%RH下で、1.0×109〜1.0×1012Ω/□の範囲であることが好ましく、5.0×109〜1.0×1011Ω/□の範囲であることがより好ましく、1.0×1010〜1.0×1011Ω/□の範囲であることがさらに好ましい
また、本発明の記録用紙の体積抵抗率は1.0×1010〜1.0×1012Ω・cmの範囲であることが好ましく、1.3×1010〜1.6×1011Ω・cmの範囲であることがより好ましく、1.3×1010〜4.3×1010Ω・cmの範囲であることがさらに好ましい。
尚、本発明において、表面抵抗率の測定はデジタル超高抵抗計R8340(アドバンテスト社製)とレジスティビティ・チャンバーR12704(アドバンテスト社製)を使用し、印加電圧を100Vに印加することにより行なった。
また、体積抵抗率の測定も上記表面抵抗率の測定と同じ機器を使用し、印加電圧100Vで行なった。
本発明の記録用紙は、溶解性の多価金属塩を導電剤として使用し、表面抵抗率を1.0×109〜1.0×1012Ω/□、体積抵抗率を1.0×1010〜1.0×1012Ω・cmとすることで、電子写真用の記録用紙として問題なく使用することができる。
(インクジェット方式の画像記録方法)
次に本発明におけるインクジェット方式の画像記録方法(以下、「インクジェット記録方法」という場合がある。)について説明する。
本発明のインクジェット記録方法は、少なくとも、水及び/又は水溶性の有機溶媒と、親水性色材とを含有するインクの液滴を記録用紙へ吐出させ、該記録用紙上に画像を記録する画像記録方法であり、前記記録用紙が既述の本発明の記録用紙であることを特徴とする。
前記インクは、公知のインクであれば特に限定されないが、水と、親水性色材とを含有するインクが好ましい。また、該インクとしては、更に疎水性部分及び親水性部分を含む水溶性高分子を含むことがより好ましい。
ここで、親水性色材には、染料の他に、親水基を含む顔料分散剤と併用され、これによりインク中に分散することができる疎水性顔料だけでなく、後述する自己分散型顔料も含まれる。また、溶媒としては水以外にも公知の水溶性の有機溶媒を用いることができ、界面活性剤等、必要に応じて各種添加剤等を更に含有することができる。
本発明におけるインクジェット記録方法に用いられるインクとしては、前記したような親水性の色材を含むインクが好適に用いられる。また、多色で印字する場合に用いられるインクセットの例としては、少なくとも黒、シアン、マゼンタ、イエローインクを備えたインクセットが挙げられ、これらのインクは、更に水、水溶性有機溶媒、色材、界面活性剤、及び水溶性高分子等を配合し調製されることが好ましい。
前記インクセットにおける各インクは、水、水溶性の有機溶媒、色材、界面活性剤、及び水溶性高分子等を含み、色材として顔料を用いる場合には、自己分散型顔料(顔料分散剤なしで水に分散可能な顔料)が用いられる場合が多い。自己分散型顔料は、その表面に水に対する可溶化基を多く含み、インク中に顔料分散剤が存在しなくても、安定に分散することのできる顔料である。
本発明において、自己分散型顔料は、下記要件を満たすものとする。
先ず、超音波ホモジナイザー、ナノマイザー、マイクロフルイダイザー、ボールミル等の分散装置を用いて、顔料分散剤を用いずに、水95質量%に対し、顔料5質量%の濃度となるように顔料を水に分散させる。次にこの顔料が分散された分散液をガラス瓶に入れ、一昼夜放置し、その後における上澄みの顔料濃度が初期濃度の98%以上である顔料を自己分散型顔料とする。このとき、顔料濃度の測定方法は、特に限定されず、サンプルを乾燥させて固形分を測定する方法や、適当な濃度に希釈して透過率から求める方法のいずれでもよく、他に顔料濃度を正確に求める方法があれば、もちろんその方法によってもよい。
前記「自己分散型顔料」は、通常の顔料に、酸・塩基処理、カップリング剤処理、ポリマーグラフト処理、プラズマ処理または酸化/還元処理等の表面改質処理を施すことにより製造することができる。このような表面改質処理を行うことにより、水に対する可溶化基を通常の顔料より多く含むことになり、顔料分散剤を用いなくともインク中での良好な分散が可能となる。
前記表面改質処理を施される顔料は特に限定されないが、以下の顔料が具体例として挙げられる。
黒色の顔料としては、Raven7000、Raven5750、Raven5250、Raven5000 ULTRA II、Raven3500、Raven2000、Raven1500、Raven1250、Raven1200、Raven1190 ULTRA II、Raven1170、Raven1255、Raven1080、Raven1060(以上、コロンビアンDカーボン社製);Regal 400R、Regal 330R、Regal 660R、Mogul L、Black PearlsL、Monarch 700、Monarch 800、Monarch 880、Monarch 900、Monarch 1000、Monarch 1100、Monarch 1300、Monarch 1400(以上、キャボット社製);Color Black FW1、Color Black FW2、Color Black FW2V、Color Black 18、Color Black FW200、Color Black S150、Color Black S160、Color Black S170、Pritex 35、Pritex U、Pritex V、Printex 140U、Printex 140V、Special Black 6、Special Black 5、Special Black 4A、Special Black 4(以上、デグッサ社製);No.25、No.33、No.40、No.47、No.52、No.900、No.2300、MCF−88、MA600、MA7、MA8、MA100(以上、三菱化学社製)等が挙げられる。
シアン色の顔料としては、C.I.Pigment Blue−1、C.I.Pigment Blue−2、C.I.Pigment Blue−3、C.I.Pigment Blue−15、C.I.Pigment Blue−15:1、C.I.Pigment Blue−15:3、C.I.Pigment Blue−15:34、C.I.Pigment Blue−16、C.I.Pigment Blue−22、C.I.Pigment Blue−60等が挙げられる。
マゼンタ色の顔料としては、C.I.Pigment Red−5、C.I.Pigment Red−7、C.I.Pigment Red−12、C.I.Pigment Red−48、C.I.Pigment Red−48:1、C.I.Pigment Red−57、C.I.Pigment Red−112、C.I.Pigment Red−122、C.I.Pigment Red−123、C.I.Pigment Red−146、C.I.Pigment Red−168、C.I.Pigment Red−184、C.I.Pigment Red−202等が挙げられる。
イエロー色の顔料としては、C.I.Pigment Yellow−1、C.I.Pigment Yellow−2、C.I.Pigment Yellow−3、C.I.Pigment Yellow−12、C.I.Pigment Yellow−13、C.I.Pigment Yellow−14、C.I.Pigment Yellow−16、C.I.Pigment Yellow−17、C.I.Pigment Yellow−73、C.I.Pigment Yellow−74、C.I.Pigment Yellow−75、C.I.Pigment Yellow−83、C.I.Pigment Yellow−93、C.I.Pigment Yellow−95、C.I.Pigment Yellow−97、C.I.Pigment Yellow−98、C.I.Pigment Yellow−114、C.I.Pigment Yellow−128、C.I.Pigment Yellow−129、C.I.Pigment Yellow−151、C.I.Pigment Yellow−154等が挙げられる。
また、本発明においては、マグネタイト、フェライト等の磁性体微粒子やチタンブラック等を用いてもよい。
また、「自己分散型顔料」として、市販のものをそのまま用いることができる。このような市販の顔料の例としては、キャボット社製のcab−o−jet−200、cab−o−jet−300、IJX−55、IJX−164、IJX−253、IJX−266、及びIJX−273;オリエント化学社製のMicrojet black CW−1;日本触媒社により販売されている顔料;等が挙げられる。
「自己分散型顔料」に含まれる水に対する可溶化基は、ノニオン性、カチオン性、アニオン性のいずれであってもよいが、主にスルホン基、カルボキシル基、水酸基、リン酸基等が好ましい。スルホン酸基、カルボキシル基、リン酸基の場合には、そのまま遊離酸の状態でも用いることができるが、塩を形成しても構わない。塩を形成している場合には、酸の対イオンは、一般的にLi、Na、K、NH4、及び有機アミンであることが好ましい。
前記顔料の含有量は、全インク質量に対し、0.1〜15質量%の範囲であることが好ましく、0.5〜10質量の範囲であることがより好ましく、1.0〜8.0質量%の範囲であることがされに好ましい。前記顔料の含有量が15質量%を越えると、プリントヘッドのノズル先端での目詰まりが生じ易くなり、0.1質量%未満では十分な画像濃度が得られない場合がある。
前記顔料は、精製品を使用することが好ましい。不純物は、例えば、水洗浄や、限外濾過膜法、イオン交換処理、活性炭、ゼオライト等による吸着等の方法で除去することができる。精製法は特に限定されるわけではないが、インク中において色材の不純物に由来する無機物の濃度は、500ppm以下であることが好ましく、300ppm以下であることがより好ましい。
前記色材として水溶性色材、すなわち染料を用いる場合は、公知のもの、あるいは新規に合成したものを用いることができる。中でも、鮮やかな色彩の得られる、直接染料あるいは酸性染料が好ましい。具体的には次のようなものが挙げられる
青色染料としては、C.I.ダイレクトブルー−1、−2、−6、−8、−22、−34、−70、−71、−76、−78、−86、−142、−199、−200、−201、−202、−203、−207、−218、−236及び−287;C.I.アシッドブルー−1、−7、−9、−15、−22、−23、−27、−29、−40、−43、−55、−59、−62、−78、−80、−81、−90、−102、−104、−111、−185及び−254が挙げられる。
赤色染料としては、C.I.ダイレクトレッド−1、−2、−4、−8、−9、−11、−13、−20、−28、−31、−33、−37、−39、−51、−59、−62、−63、−73、−75、−80、−81、−83、−87、−90、−94、−95、−99、−101、−110及び−189;C.I.アシッドレッド−1、−4、−8、−13、−14、−15、−18、−21、−26、−35、−37、−249及び−257が挙げられる。
黄色染料としては、C.I.ダイレクトイエロー−1、−2、−4、−8、−11、−12、−26、−27、−28、−33、−34、−41、−44、−48、−86、−87、−88、−135、−142及び−144;C.I.アシッドイエロー−1、−3、−4、−7、−11、−12、−13、−14、−19、−23、−25、−34、−38、−41、−42、−44、−53、−55、−61、−71、−76及び−79等が挙げられる。
これらは単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。
また、直接染料あるいは酸性染料以外にも、カチオン性染料を用いることができ、例えば、C.I.ベーシックイエロー−1、−11、−13、−19、−25、−33及び−36;C.I.ベーシックレッド−1、−2、−9、−12、−13、−38、−39、−92;C.I.ベーシックブルー−1、−3、−5、−9、−19、−24、−25、−26及び−28等が挙げられる。
前記染料の含有量はインク質量に対し、合計で0.1〜10質量%が好ましく、0.5〜8質量%がより好ましく、0.8〜6質量%が更に好ましい。前記染料の含有量が10質量%より多いと、インクジェット方式で印刷した場合プリントヘッド先端での目詰まりが発生しやすくなる場合がある。一方、前記染料の含有量0.1質量%より少ないと、十分な画像濃度を得ることができない場合がある。
前記水溶性の有機溶媒は公知のものを使用することができる。例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1、5−ペンタンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、グリセリン等の多価アルコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル等の多価アルコールエーテル類;ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、シクロヘキシルピロリドン、トリエタノールアミン等の含窒素溶媒;エタノール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ベンジルアルコール等の一価アルコール類;あるいは、チオジエタノール、チオジグリセロール、スルホラン、ジメチルスルオキシド等の含硫黄溶媒;炭酸プロピレン、炭酸エチレン等を使用することができる。
前記界面活性剤はインクの表面張力を調整するために添加される。前記界面活性剤としては、顔料の分散状態に影響を及ぼしにくいノニオン及びアニオン界面活性剤が好ましい。前記ノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸アルキロールアミド、アセチレンアルコールエチレンオキシド付加物物、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールブロックコポリマー、グリセリンエステルのポリオキシエチレンエーテル、ソルビトールエステルのポリオキシエチレンエーテル等を使用することができる。
前記アニオン界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルフェニルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、高級脂肪酸塩、高級脂肪酸エステルの硫酸エステル塩、スルホン酸塩、及び高級アルキルスルホコハク酸塩等を使用することができる。
また、両性界面活性剤を使用してもよく、該両性界面活性剤としては、ベタイン、スルフォベタイン、サルフェートベタイン、イミダゾリン等を使用することができる。その他、ポリシロキサンポリオキシエチレン付加物等のシリコーン系界面活性剤やオキシエチレンパーフルオロアルキルエーテルなどのフッ素系界面活性剤、スピクリスポール酸やラムノリピド、リゾレシチンなどのバイオサーファクタント等も使用することができる。
また、本発明におけるインクが含有する水溶性高分子としては、アルギン酸塩、アクリル酸塩、カルボキシメチルセルロースナトリウム等が挙げられるが、疎水性部分および親水性部分を含む水溶性高分子であることが好ましい。中でも親水性部分を構成するα、β−エチレン性不飽和基を有する単量体と、疎水性部分を構成するα、β−エチレン性不飽和基を有する単量体とからえられる共重合体がより好ましい。更に好ましくは、親水性部分を構成する単量体が、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸及びマレイン酸からなる群から選ばれる少なくとも一種であり、疎水性部を構成する単量体が、スチレンアクリル酸又はスチレン−メタクリル酸のアルキル、アリール及びアルキルアリールエステルからなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
前記水溶性高分子の分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)法による重量平均分子量で、3000〜15000の範囲であることが好ましく、4000〜10000の範囲であることがより好ましく、4000〜7000の範囲であることが更に好ましい。
また、前記親水性部分を構成するα、β−エチレン性不飽和基を有する単量体としては、特に限定されないが、カルボキシル基またはスルホン基を有する単量体、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、イタコン酸モノエステル、マレイン酸、無水マレイン酸、マレイン酸モノエステル、フマル酸、フマル酸モノエステル、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、スルホン化ビニルナフタレン等が挙げられ、この中でも、カルボキシル基を有する単量体が好ましく、特にアクリル酸、メタクリル酸、およびマレイン酸、無水マレイン酸が好ましい。これらは単独で用いても二種以上を混合して用いてもよい。
疎水性部分を構成するα、β−エチレン性不飽和基を有する単量体としては、特に限定されないが、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン誘導体、ビニルナフタレン、ビニルナフタレン誘導体、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、クロトン酸アルキルエステル、イタコン酸ジアルキルエステル、マレイン酸ジアルキルエステルを好ましく使用することができ、特にスチレン並びにメタアクリル酸アルキル、アクリル酸アルキル、アリール及びアルキルアリールエステルは好ましい。これらは単独で用いても二種以上を用いてもよい。
これら水溶性高分子は、単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。添加量は、色材によって大きく異なるので一概には言えないが、前記色材に対して、0.1〜100質量%の範囲であることが好ましく、1〜70質量%の範囲であることがより好ましく、3〜50質量%の範囲であることがより好ましい。
また、前記水溶性高分子は、水溶性を高めるため、塩基性の化合物との塩の状態で使用することが好ましい。前記水溶性高分子と塩を形成する塩基性の化合物としては、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属類;モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリエチルアミン等の脂肪族アミン類;モノメタノールアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン等のアルコールアミン類;アンモニア等を使用することができる。これらの中でも、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属類が使用される。これは、アルカリ金属類の塩基性化合物が強電解質であり、酸性基の解離を促進する効果が大きいからである。
本発明におけるインクには、粘度調整剤として、メチルセルロース、エチルセルロース及びその誘導体、グリセリン類やポリグリセリン及びそのポリエチレンオキサイドやポリプロピレンオキサイド付加物の他、多糖類及びその誘導体を添加するのも有用である。前記粘度調整剤として具体的には、例えばグルコース、フルクトース、マンニット、D−ソルビット、デキストラン、ザンサンガム、カードラン、シクロアミロース、マルチトール及びそれらの誘導体が挙げられる。
なお、本発明におけるインクジェット記録方法に用いられるインクの粘度は、1.5〜5.0mPa・sの範囲であることが好ましく、1.5〜4.0mPa・sの範囲であることがより好ましい。前記インクの粘度の測定は、回転型粘度計レオマット115(Contraves社製)を用い、測定温度23℃、せん断速度1400s-1で行った。
また、インクのpHを所望の値に調整してもよく、pHを調整するものとしては、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化アンモニウム、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、エタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、アンモニア、リン酸アンモニウム、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸リチウム、硫酸ナトリウム、酢酸塩、乳酸塩、安息香酸塩、酢酸、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、プロピオン酸、P−トルエンスルフォン酸等が使用できる。あるいは、一般的なpH緩衝剤、例えばグッドバッファー類を使用してもよい。
なお、インクのpHは3〜11の範囲であることが好ましく、特に4.5〜9.5の範囲であることがより好ましい。
更に、インクの表面張力が20〜37mN/mの範囲であることが好ましい。表面張力が20mN/mを下回ると、記録用紙へのインク浸透性が速すぎてしまい、インク中の色材不溶化、水溶性高分子の不溶化が困難となり、インクが記録用紙内部まで浸透するため、画像濃度の低下、文字の滲みが発生してしまう場合がある。表面張力が37mN/mより大きいと記録用紙へのインク浸透性が遅くなり、乾燥性が悪化する場合があるため、印字の高速化への対応等の観点から好ましくない。
前記インクの表面張力は、20〜30mN/mの範囲であることがより好ましく、22〜29mN/mの範囲であることが更に好ましい。
なお、インクの表面張力は、ウィルヘルミー型表面張力計を用いて、23℃、55%RHの環境下にて測定したものである。
前記インクの表面張力を調整する方法としては、例えば、前記界面活性剤、多価アルコール類、及び、一価アルコール類から選択される少なくとも一種を含有させる方法があり、界面活性剤を含有させる場合、ノニオン界面活性剤及びアニオン界面活性剤から少なくとも一種選ぶことが好ましい。
また、インク中の上記化合物の含有量合計は、0.01〜3.0質量%の範囲であることが好ましく、0.03〜2.0質量%の範囲であることがより好ましく、0.05〜1.5質量%の範囲であることがさらに好ましい。特に、界面活性剤を単独で用いる場合には、含有量は0.3〜1.5質量%の範囲であることが好ましい。
一価アルコール類としてエーテル結合を含むものを用いる場合は、下記一般式(2)で表される一価アルコール類から選択される1種以上の化合物が用いられる。インク中の含有量の合計は、1〜5質量%の範囲であることが好ましく、2〜10質量%の範囲であることがより好ましく、3〜8質量%の範囲であることがさらに好ましい。
一般式(2)
n2n+1(CH2CRHO)m
〔但し、一般式(2)において、nは1〜6の整数、mは1〜3の整数、Rは水素原子または炭素原子数が1〜5のアルキル基を表す。〕
また、一般式(2)で表される一価アルコール類以外の一価アルコール類を含有させる場合は、エタノール、プロパノール、ブタノール等が好ましく用いられ、インク中の含有量の合計は、1.0〜8.0質量%の範囲であることが好ましく、2.0〜5.0質量%の範囲であることがより好ましい。また、上述した界面活性剤、多価アルコール類、一価アルコール類は同時に含有させても構わない。
本発明におけるインクジェット記録方法において、インクが、顔料を用いたインクである場合には、例えば、前記顔料分散剤を所定量含む水溶液に所定量の前記顔料を添加し、十分に撹拌した後、分散機を用いて分散を行い、遠心分離等で粗大粒子を除いた後、所定の前記水溶性有機溶媒、前記添加剤等を加えて撹拌混合し、次いで濾過を行って得ることができる。この際、予め顔料の濃厚分散体を作製し、インク調製時に希釈する方法も使用できる。また、分散工程の前に顔料の粉砕工程を設けてもよい。あるいは、所定の水溶性有機溶媒、水、顔料分散剤を混合後、顔料を添加して、分散機を用いて分散させてもよい。
前記分散機は、市販のものを用いることができる。例えば、コロイドミル、フロージェットミル、スラッシャーミル、ハイスピードディスパーザー、ボールミル、アトライター、サンドミル、サンドグラインダー、ウルトラファインミル、アイガーモーターミル、ダイノーミル、パールミル、アジテータミル、コボルミル、3本ロール、2本ロール、エクストリューダー、ニーダー、マイクロフルイダイザー、ラボラトリーホモジナイザー、超音波ホモジナイザー等が挙げられ、これらを単独で用いても、2種以上を組み合せて用いてもよい。なお、無機不純物の混入を防ぐためには、分散媒体を使用しない分散方法を用いることが好ましく、その場合には、マイクロフルイダイザーや超音波ホモジナイザー等を使用することが好ましい。なお、後述する実施例においては、超音波ホモジナイザーにより分散を行った。
一方、色材顔料として自己分散型顔料を用いたインクは、例えば、顔料に対して表面改質処理を行い、得られた顔料を水に添加し、十分攪拌した後、必要に応じて前記と同様の分散機による分散を行い、遠心分離等で粗大粒子を除いた後、所定の溶媒、添加剤等を加えて攪拌、混合、濾過を行うことにより得ることができる。
本発明の記録用紙に対して、以上に説明したようなインクを用いて、インクジェット方式により印字する場合、ノズルから吐出されるインクドロップ量は、1〜20plの範囲であることが好ましく、3〜18plの範囲であることがさらに好ましい。
なお、熱エネルギーを作用させて液滴を形成し記録を行う、いわゆる熱インクジェット方式により印字で、且つ、インクドロップ量を前記のように1〜20plの範囲、好ましくは3〜18plの範囲とする場合には、インク中における顔料の分散粒子径が、体積平均粒子径で20〜120nmの範囲で、かつ、500nm以上の粗大粒子数がインク2μl中に5×105個以下であることが好ましい。体積平均粒子径が20nmより小さいと、充分な画像濃度が得られない場合がある。また、体積平均粒径が120nmより大きいと、プリントヘッド内で目詰まりが発生しやすく、安定した吐出性を確保できない場合がある。さらに体積平均粒径が500nm以上の粗大粒子数がインク2μl中に5×105個より多くなると、同様にプリントヘッド内で目詰まりが発生しやすく、安定してインクを吐出できない場合がある。この粗大粒子数は、3×105個以下であることがより好ましく、2×105個以下であることがさらに好ましい。
また、24℃におけるインクの貯蔵弾性率が、5×10-4〜1×10-2Paの範囲であることが特に好ましい。この領域において適当な弾性を有することで、記録用紙表面での挙動が好ましいものとなるからである。なお、前記貯蔵弾性率は、角速度が1〜10rad/sの範囲における低せん断速度領域で測定したときの値である。この値は、低せん断速度領域の粘弾性が測定できる装置を使用すれば容易に測定できる。当該測定装置としては、例えば、VE型粘弾性アナライザー(VILASTIC SCIENTIFIC INC.社製)、DCR極低粘度用粘弾性測定装置(Paar Physica社製)等がある。
本発明におけるインクジェット記録方法は、公知のインクジェット装置であれば、いずれのインクジェット記録方式を用いたものであっても良好な印字品質を得ることができる。さらに、印字中または印字の前後に記録用紙等の加熱手段を設け、記録用紙及びインクを50℃から200℃の温度で加熱し、インクの吸収及び定着を促進する機能を持った方式に対しても、本発明におけるインクジェット記録方法を適用することができる。
次に、本発明におけるインクジェット記録方法を実施するのに適したインクジェット記録装置の一例について説明する。この例はいわゆるマルチパス方式と呼ばれるもので、記録ヘッドが記録用紙表面を複数回走査することによって画像を形成するものである。
ノズルからインクを吐出する方式は、まず、ノズル内に備えられたヒータに通電加熱することによってノズル内のインクを発泡させ、その圧力によってインクを吐出する、いわゆるサーマルインクジェット方式がある。また、圧電素子に通電することにより該素子を物理的に変形させて、その変形によって生ずる力を利用してノズルからインクを吐出する方式もある。この方式では、圧電素子にピエゾ素子を使用したものが代表的である。本発明におけるインクジェット記録方法において用いられるインクジェット記録装置においては、ノズルからインクを吐出する方式は前記いずれの方式であってもよく、またこれらの方式に限定されるものではない。この点は以下同様である。
ノズルは、ヘッドキャリッジの主走査方向と略直角方向に配置される。具体的には1インチ当たり800個の密度で一列に配置することができる。ノズルの個数及び密度は任意である。また、一列に配列するのみならず、千鳥状に配置することもできる。
記録ヘッド上部にはシアン、マゼンタ、イエロー及びブラック各色の、本発明に用いるインクを収納したインクタンクが、それぞれの記録ヘッドに対して一体的に取り付けられている。該インクタンクに収納されているインクは、それぞれの色に対応する記録ヘッドに供給される。なお、インクタンクとヘッドとは一体的に形成されていてもよい。しかし、この方式に限らず、例えばインクタンクを記録ヘッドと別個に配置し、インク供給チューブを介してインクを記録ヘッドに供給する方式であってもよい。
さらに、これらの各記録ヘッドには、信号ケーブルが接続されている。この信号ケーブルは、シアン、マゼンタ、イエロー及びブラックの各色について、画素処理部で処理された後の画像情報を、各記録ヘッドに伝達する。
前記記録ヘッドは、ヘッドキャリッジに固定されている。このヘッドキャリッジは、ガイドロッド及びキャリッジガイドに沿って主走査方向に摺動自在に取り付けられている。そして駆動モータを所定のタイミングで回転駆動することによって、タイミングベルトを介してヘッドキャリッジを主走査方向にそって往復駆動させることができる。
なお、ヘッドキャリッジ下方にはプラテンが固定されており、紙送り用の搬送ローラによって、このプラテン上に、本発明に用いる記録用紙が所定のタイミングで搬送される。当該プラテンは、例えばプラスチックの成形材等で構成することができる。
このようにして、本発明の記録用紙に対して、記述したようなインクを使用して印字することができる。なお、前記マルチパス方式の例では、四個のヘッドを備えた例について説明した。しかし本発明におけるインクジェット記録方法をマルチパス方式に適用できる範囲はこの例に限られるものではない。ブラックヘッドとカラーヘッドとの計二つのヘッドを備えて、このうちカラーヘッドは、ノズルをその並び方向に分割し、分割したそれぞれの領域に所定の色を割り当ててあるようなものであってもよい。
印字ヘッド走査速度とは、印字ヘッドが記録用紙排出方向に対して垂直に走行する、いわゆる前記マルチパス方式において、記録ヘッドが記録用紙表面を複数回走査して印字を行う場合の、記録ヘッドの移動速度をいう。
オフィスでのレーザープリンターに匹敵する、印字速度が10ppm(10枚/分)以上の高速印字を行う際には、前記印字ヘッドの走査速度を25cm/秒以上とすることは必至であるが、それによって異なる2色のインクが印字される間隔も狭くなり、色間にじみ(ICB)が発生しやすくなる。また、インクの乾燥性を高めるために表面張力の低いインクを使用することが必要となり、フェザリング発生や画像濃度低下の原因となり、このような表面張力の低いインクは用紙への浸透性が高いため、印字した文字、画像が裏面から透けて見えやすくなり、両面印字性を損なうことになる。
次に、本発明におけるインクジェット記録方法を実施するのに適したインクジェット記録装置の第二の例について説明する。この例はワンパス方式といわれるもので、このワンパス方式は、記録用紙の幅にほぼ等しい幅を有する記録ヘッドを持ち、記録用紙がヘッドの下方を通過すると印刷が終了するものである。マルチパス方式に比べて同じ走査速度で高い生産性が得られるため、レーザー記録方式以上の高速印字が可能となる。
ワンパス方式はマルチパス方式のように、記録ヘッドを複数回走査する必要がないため、10ppm以上に対応する60mm/秒以上の記録用紙搬送速度(記録用紙が記録ヘッド下方を通過する速度)でも、容易に高速印字を行うことができる。しかし、一方で分割印字を行うことができないため、一度に多量のインクを吐出することが必要になる。このため、本発明の記録用紙を用いない従来のインクジェット記録方法では、フェザリングや色間にじみが発生したり、また、画像濃度の低下や両面印字性の低下、乾燥性の悪化を招いていた。
しかしながら、本発明におけるインクジェット記録方法においては、前記マルチパス方式における印字ヘッド走査速度が250mm/秒以上の高速印字、また前記マルチパス方式における印字ヘッドが固定された状態での記録用紙搬送速度が60mm/秒以上の高速印字を行った場合でも、既述の記録用紙とインクとの接触時に環状構造をもつ水溶性カルボン酸が速やかに溶出し、インク染料の不溶化や、インク成分の不溶化やインク顔料の凝集・沈降の作用により、フェザリングや色間にじみの発生のない、高画質な画像を得ることができる。また、インクの用紙深部への色材浸透を抑制しつつ、ビヒクルの浸透は促進するため、両面印字性を損なわず、乾燥性を高めることができる。
なお、前記印字ヘッドの走査速度は、「レーザープリンターに匹敵する生産性」という観点から、500mm/秒以上であることが好ましく、1000mm/秒以上であることがより好ましい。また、前記記録用紙の搬送速度は、100mm/秒以上であることが好ましく、210mm/秒以上であることがより好ましい。
さらに、本発明におけるインクジェット記録方法においては、最大インク打ち込み量が、6〜25ml/m2の範囲であることが好ましい。
前記最大インク打ち込み量とは、1色以上のインクを用いてベタ画像を形成する場合に、1回の走査で吐出される単位面積あたりのインク量のことである。
前記いずれの方式においても、少ない走査回数でべた画像を形成するのに十分なインクを記録用紙に付与するため、最大インク打ち込み量は6ml/m2以上と大きくなってしまう。しかし、このような大きなインク打ち込み量となる高速対応の印字でも、本発明におけるインクジェット記録方法を用いれば、フェザリングや色間にじみの発生のない画像を得ることができ、レーザー印字方式と比較しても遜色のない両面印字が可能である。
なお、前記最大インク打ち込み量は7〜20ml/m2の範囲であることが好ましく、10〜18ml/m2の範囲であることがより好ましい。
以上のように、本発明におけるインクジェット記録方法によれば、印字速度が10ppm以上の高速印字を行うインクジェット記録装置においても、色間にじみやフェザリング等の画像不良を発生することなく、十分な画像濃度が得られる印字を行うことができるものである。
(電子写真方式の画像記録方法)
本発明における電子写真方式の画像記録方法は、静電潜像担持体表面を均一に帯電する帯電工程と、該静電潜像担持体表面を露光し静電潜像を形成する露光工程と、該静電潜像担持体表面に形成された静電潜像を静電荷像現像剤を用いて現像し、トナー画像を形成する現像工程と、該トナー画像を記録用紙上に転写する転写工程と、該被転写材上のトナー画像を定着する定着工程とを含み、前記記録用紙が既述の、基材の少なくとも一方の面に、25℃における水100gへの溶解度が50[g/(100g−H2O)]以上の多価金属塩、及び25℃における水100gへの溶解度が1[g/(100g−H2O)]以上40[g/(100g−H2O)]未満の多価金属塩を少なくとも含む塗料が塗工され、かつ23℃50%RH下での表面抵抗率が1.0×109〜1.0×1012Ω/□の範囲である本発明の記録用紙であることを特徴とする。
本発明における電子写真方式の画像記録方法では、前記インクジェット記録方法と共通の記録用紙を用いているにもかかわらず、高画質な画像を安定して得ることができる。
また、本発明における電子写真方式の画像記録方法に用いられる画像形成装置は、前記帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程及び定着工程を有する電子写真方式を利用するものであれば特に限定されない。たとえば、シアン、マゼンタ、イエロー、および、ブラックの4色のトナーを用いる場合には、1つの感光体に、各色のトナーを含む現像剤を順次付与してトナー像を形成する4サイクルの現像方式によるカラー画像形成装置や、各色毎に対応した現像ユニットを4つ備えたカラー画像形成装置(所謂タンデム機)等が利用できる。
画像形成に際して用いられるトナーも公知のものであれば特に限定されないが、例えば、高精度な画像が得られる点で、球状で、粒度分布の小さいトナーを用いたり、省エネルギーに対応するために、低温定着が可能な融点の低い結着樹脂を含むトナーを用いたりすることができる。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
まず、後述する実施例、および、比較例において使用される記録用紙を以下に説明するようにして作製した。
−ベース用紙(基材)の作製−
濾水度が480mlになるよう叩解調整した広葉樹クラフトパルプ100質量部に対して軽質炭酸カルシウム填料を10質量部、アルキルケテンダイマー(AKD)内添サイズ剤を0.1質量部配合して抄紙し、坪量70g/m2のベース紙を作製した。
−記録用紙の作製−
<記録用紙(1)>
水90質量部、酸化澱粉(王子コーンスターチ(株)製 エースA)5質量部、25℃における水100gへの溶解度が83[g/(100g−H2O)]の塩化カルシウム2.5質量部、及び25℃における水100gへの溶解度が23[g/(100g−H2O)]の炭酸マグネシウム2.5質量部からなる処理液を調整後、前記ベース用紙にバーコターにて処理液を両面に塗布し、塩化カルシウムと炭酸マグネシウムの塗布量が乾燥質量で片面あたりそれぞれ0.7g/m2となる記録用紙(1)を得た。
<記録用紙(2)>
水90質量部、酸化澱粉(王子コーンスターチ(株)製 エースA)5質量部、25℃における水100gへの溶解度が60[g/(100g−H2O)]のチオシアン酸カルシウム2.5質量部、及び25℃における水100gへの溶解度が36[g/(100g−H2O)]の硫酸マグネシウム2.5質量部からなる処理液を調整後、前記ベース用紙にバーコターにて処理液を両面に塗布し、塩化カルシウムと炭酸マグネシウムが乾燥質量で片面あたりそれぞれ0.7g/m2となる記録用紙(2)を得た。
<記録用紙(3)>
水94.3質量部、酸化澱粉(王子コーンスターチ(株)製 エースA)5質量部、25℃における水100gへの溶解度が83[g/(100g−H2O)]の塩化カルシウム0.35質量部、及び25℃における水100gへの溶解度が23[g/(100g−H2O)]の炭酸マグネシウム0.35質量部からなる処理液を調整後、前記ベース用紙にバーコターにて処理液を両面に塗布し、塩化カルシウムと炭酸マグネシウムが乾燥質量で片面あたりそれぞれ0.1g/m2となる記録用紙(3)を得た。
<記録用紙(4)>
水73質量部、酸化澱粉(王子コーンスターチ(株)製 エースA)5質量部、25℃における水100gへの溶解度が83[g/(100g−H2O)]の塩化カルシウム11質量部、及び25℃における水100gへの溶解度が23g[g/(100g−H2O)]の炭酸マグネシウム11質量部からなる処理液を調整後、前記用紙にバーコターにて処理液を両面に塗布し、塩化カルシウムと炭酸マグネシウムが乾燥質量で片面あたりそれぞれ3g/m2となる記録用紙(4)を得た。
<記録用紙(5)>
水83.65質量部、酸化澱粉(王子コーンスターチ(株)製 エースA)5質量部、25℃における水100gへの溶解度が83[g/(100g−H2O)]の塩化カルシウム11質量部、及び25℃における水100gへの溶解度が23[g/(100g−H2O)]の炭酸マグネシウム0.35質量部からなる処理液を調整後、前記ベース用紙にバーコターにて処理液を両面に塗布し、塩化カルシウムが乾燥質量で片面あたり3g/m2、炭酸マグネシウムが乾燥質量で片面あたり0.1g/m2となる記録用紙(5)を得た。
<記録用紙(6)>
水83.65質量部、酸化澱粉(王子コーンスターチ(株)製 エースA)5質量部、25℃における水100gへの溶解度が83[g/(100g−H2O)]の塩化カルシウム0.35質量部、及び25℃における水100gへの溶解度が23[g/(100g−H2O)]の炭酸マグネシウム11質量部からなる処理液を調整後、前記ベース用紙にバーコターにて処理液を両面に塗布し、塩化カルシウムが乾燥質量で片面あたり0.1g/m2、炭酸マグネシウムが乾燥質量で片面あたり3g/m2となる記録用紙(6)を得た。
<記録用紙(7)>
水91.4質量部、酸化澱粉(王子コーンスターチ(株)製 エースA)5質量部、及び25℃における水100gへの溶解度が83[g/(100g−H2O)]の塩化カルシウム3.6質量部からなる処理液を調整後、前記ベース用紙にバーコターにて処理液を両面に塗布し、塩化カルシウムが乾燥質量で片面あたり1.0g/m2となる記録用紙(7)を得た。
<記録用紙(8)>
水91.4質量部、酸化澱粉(王子コーンスターチ(株)製 エースA)5質量部、及び25℃における水100gへの溶解度が36[g/(100g−H2O)]の硫酸マグネシウム3.6質量部からなる処理液を調整後、前記ベース用紙にバーコターにて処理液を両面に塗布し、硫酸マグネシウムが乾燥質量で片面あたり1.0g/m2となる記録用紙(8)を得た。
<記録用紙(9)>
水90質量部、酸化澱粉(王子コーンスターチ(株)製 エースA)5質量部、25℃における水100gへの溶解度が60[g/(100g−H2O)]のチオシアン酸カルシウム2.5質量部、及び25℃における水100gへの溶解度が47[g/(100g−H2O)]の塩化アルミニウム2.5質量部からなる処理液を調整後、前記ベース用紙にバーコターにて処理液を両面に塗布し、塩化カルシウムと塩化アルミニウムが乾燥質量で片面あたりそれぞれ0.7g/m2となる記録用紙(9)を得た。
<記録用紙(10)>
ベース用紙をそのまま使用し、記録用紙(10)とした。
以上の記録用紙(1)〜(10)を表1にまとめた。尚、表1では記録用紙9において、溶解度が47[g/(100g−H2O)]である塩化アルミニウムも便宜上低溶解多価金属塩の欄に記載した。
Figure 2005320651
−インクセットの調製−
(インクセット(1)(カラー染料インク))
−マゼンタインク−
・ダイレクトレッド227(10%水溶液) 30質量部
・エチレングリコール 25質量部
・尿素 5質量部
・界面活性剤(サーフィノール465:日信化学社製) 2質量部
上記組成の混合物に脱イオン水を加え100質量部とし、30分間攪拌した。この後、1μmのメンブランフィルターを通過させてマゼンタインクを得た。このインクの表面張力は31mN/m、粘度2.0mPa・sであった。
−シアンインク−
・ダイレクトブルー142(10%水溶液) 30質量部
・エチレングリコール 25質量部
・尿素 5質量部
・界面活性剤(サーフィノール465:日信化学社製) 2質量部
上記組成の混合物に脱イオン水を加え100質量部とし、30分間攪拌した。この後、1μmのメンブランフィルターを通過させてシアンインクを得た。このインクの表面張力は31mN/m、粘度2.0mPa・sであった。
−イエローインク−
・ダイレクトイエロー144(10%水溶液) 30質量部
・エチレングリコール 25質量部
・尿素 5質量部
・界面活性剤(サーフィノール465:日信化学社製) 2質量部
上記組成の混合物に脱イオン水を加え100質量部とし、30分間攪拌した。この後、1μmのメンブランフィルターを通過させてイエローインクを得た。このインクの表面張力は31mN/m、粘度2.0mPa・sであった。
(インクセット(2)(カラー顔料インク))
−マゼンタインク−
・表面処理顔料(IJX−266 キャボット社製) 5質量部
・スチレン−マレイン酸−マレイン酸ナトリウム共重合体 0.5質量部
・ジエチレングリコール 20質量部
・界面活性剤(サーフィノール465:日信化学社製) 0.5質量部
・尿素 5質量部
・イオン交換水 70質量部
上記組成の混合物を攪拌してマゼンタインクを得た。このインクの表面張力は33mN/m、粘度は2.7mPa・sであった。
−シアンインク−
・表面処理顔料(IJX−253 キャボット社製) 5質量部
・スチレン−マレイン酸−マレイン酸ナトリウム共重合体 0.5質量部
・ジエチレングリコール 20質量部
・界面活性剤(サーフィノール465:日信化学社製) 0.5質量部
・尿素 5質量部
・イオン交換水 70質量部
上記組成の混合物を攪拌してシアンインクを得た。このインクの表面張力は32mN/m、粘度は2.5mPa・sであった。
−イエローインク−
・表面処理顔料(IJX−273 キャボット社製) 5質量部
・スチレン−マレイン酸−マレイン酸ナトリウム共重合体 0.5質量部
・ジエチレングリコール 20質量部
・界面活性剤(サーフィノール465:日信化学社製) 0.5質量部
・尿素 5質量部
・イオン交換水 70質量部
上記組成の混合物を攪拌してイエローインクを得た。このインクの表面張力は33mN/m、粘度は2.7mPa・sであった。
<実施例1>
前記記録用紙(1)に対して、インクジェットプリンタ印字評価(1)及び(2)、電子写真画質評価を実施した。
−インクジェットプリンタ印字評価(1)−
22℃、55%RHの環境において、四個の記録ヘッドを備えたマルチパス印字の評価用ベンチに染料を含むインクからなる前記インクセット(1)を使用して、記録用紙(前記記録用紙(1))に画像を形成して画質評価を実施した。なお、ノズルピッチは800 dpi、256ノズル、ドロップ量約15pl、印字モードは片側二分割印字にて、ヘッドスキャンスピード約28cm/秒である。画質評価は、発色性、カラー文字滲み(フェザリング)について下記基準で行なった。その結果を表2に示す。
−インクジェットプリンタ印字評価(2)−
22℃、55%RHの環境において、四個の記録ヘッドを備えたマルチパス印字の評価用ベンチに顔料を含むインクからなる前記インクセット(2)を使用して、記録用紙(前記記録用紙(1))に画像を形成して画質評価を実施した。なお、ノズルピッチは800 dpi、256ノズル、ドロップ量約15pl、印字モードは片側二分割印字にて、ヘッドスキャンスピード約28cm/秒である。画質評価は、フェザリング(カラー文字滲み)、発色性について下記基準で行なった。その結果を表2に示す。
−フェザリング評価−
8ポイントの文字を黒インクとマゼンタインクにより印字した。印字品質については目視試験を行った。評価基準は以下の通りである。
◎:漢字、ひらがな全てに滲みが全く観察されない。
○:漢字、ひらがなの極一部に滲みが観察される。実用上問題はない。
△:漢字、ひらがなの一部に滲みが観察される。実用上問題がある。
×:漢字、ひらがなに滲みが観察される。
−発色性評価−
印字1日後のシアン、マゼンタ、イエロー、レッド、グリーン、ブルー、カラーソリッドパッチ部の濃度をX−Rite D50光源2度視野にてL*a*b*を測定し、色再現領域を計算し評価した。評価基準は以下の通りである。
◎:色再現領域が9000以上。
○:色再現領域が8000以上9000未満
△:色再現領域が7000以上8000未満
×:色再現領域が7000未満
〔電子写真画質評価〕
電子写真記録装置として、富士ゼロックス(株)製のDocu Centre Color 400CPを使用して、トナーとして(Docu Centre Color 400CP用トナー(富士ゼロックス社製))を用いて、下記の基準でトナー転写性、粒状性の評価を実施した。その結果を表2に示す。
−トナー転写性評価−
ブルーの2次色、及びイエロー、マゼンタ、シアンからなる3次色があり、かつ網点面積率が0〜100%まで10%刻みで出力できるチャートを使用し、記録用紙(前記記録用紙(1))を用いてプリンター出力を行い、下記の評価基準でトナーの転写ムラを目視評価した。
◎:トナー転写むらがなく極めて優れている。実用上問題ない。
○:一部でトナー転写むらが確認されるが、実用上問題ない。
△:トナー転写むらが目立ち、実用上問題がある。
×:トナー転写むらが全面で発生し、実用上問題がある。
−粒状性評価−
ブルーの2次色、及びイエロー、マゼンタ、シアンからなる3次色があり、かつ網点面積率が0〜100%まで10%刻みで出力できるチャートを使用し、記録用紙(前記記録用紙(1))を用いてプリンター出力を行い、下記の評価基準で粒状性を目視評価した。
◎:ハーフトーン部においてトナー転写の乱れはなく、粒状性の悪化が見られない。
○:ハーフトーン部の一部でトナー転写の乱れが僅かに発生し、粒状性の悪化が僅かに確認されるが、実用上問題ない。
△:ハーフトーン部にてトナー転写の乱れが発生し、粒状性の悪化が見られ、実用上問題がある。
×:ハーフトーン部にてトナー転写の乱れが著しく発生し、粒状性の悪化が明確に見られ、実用上問題がある。
<実施例2〜6>
記録用紙(2)〜(6)に対して、実施例1と同様の評価を実施し、それぞれ実施例2〜6とした。その結果を表2に示す。
<比較例1〜4>
記録用紙(7)〜(10)に対して、実施例1と同様の評価を実施し、それぞれ比較例1〜4とした。その結果を表2に示す。
Figure 2005320651
表2に示すように、本発明の記録用紙を用いることにより、インクジェット記録装置にて印字した場合には、比較例と比べて、染料インク、顔料インク双方の発色性、フェザリングに優れると共に、電子写真にて印字した場合にも、良好な画像が得られる。

Claims (5)

  1. 少なくともセルロースパルプ及び填料を含む基材を有する記録用紙であって、
    前記基材の少なくとも一方の面に、25℃における水100gへの溶解度が50[g/(100g−H2O)]以上の多価金属塩、及び25℃における水100gへの溶解度が1[g/(100g−H2O)]以上40[g/(100g−H2O)]未満の多価金属塩を少なくとも含む塗料が塗工されていることを特徴とする記録用紙。
  2. 前記基材の少なくとも一方の面に、25℃における水100gへの溶解度が50[g/(100g−H2O)]以上の多価金属塩、及び25℃における水100gへの溶解度が1[g/(100g−H2O)]以上40[g/(100g−H2O)]未満の多価金属塩が、それぞれ乾燥質量で0.1g/m2以上3g/m2以下塗工されてなることを特徴とする請求項1に記載の記録用紙。
  3. 23℃−50%RH下での表面抵抗率は、1.0×109〜1.0×1012Ω/□の範囲であることを特徴とする請求項1又は2に記載の記録用紙。
  4. 少なくとも、水及び/又は水溶性の有機溶媒と、親水性色材とを含有するインクの液滴を記録用紙へ吐出させ、該記録用紙上に画像を記録するインクジェット記録方式の画像記録方法であって、
    前記記録用紙は、請求項1又は2に記載の記録用紙であることを特徴とする画像記録方法。
  5. 静電潜像担持体表面を均一に帯電する帯電工程と、該静電潜像担持体表面を露光し静電潜像を形成する露光工程と、該静電潜像担持体表面に形成された静電潜像を静電荷像現像剤を用いて現像し、トナー画像を形成する現像工程と、該トナー画像を記録用紙上に転写する転写工程と、該記録用紙上のトナー画像を定着する定着工程と、を含む電子写真記録方式の画像記録方法であって、
    前記記録用紙は、請求項3に記載の記録用紙であることを特徴とする画像記録方法。
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