JP2003534939A - 複数の半導体インゴットをスライスするワイヤソー及びプロセス - Google Patents

複数の半導体インゴットをスライスするワイヤソー及びプロセス

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Abstract

(57)【要約】 複数の、概略円柱状のモノクリスタルインゴット(14)を同時にウエファにスライスするワイヤソー(10)である。ワイヤソーは、カットヘッド(16)及びインゴット支持体(12)を含み、複数の略平行状のカットワイヤ(18)丈は、カットウエブ(30)を画定する。インゴット支持体は、カットウエブに搭載して、少なくとも2本のインゴットを装着するように調整される。ワイヤによりインゴットからウエファを実質上同時にスライスするため、ワイヤが縦方向に駆動されるときにインゴット支持体に装着されたインゴットがカットウエブを貫通するという相対動作をなすべく、上記カットヘッド及びインゴット支持体は装着される。スラリ分配システムは、インゴットの数よりも少なくとも一つ数が多いノズル(34、36、38)を含み、各々のノズルは、ワイヤウエブに沿って、各々のインゴットの概ね側方端部から、スラリを分配するように配置される。少なくとも2本の略円柱状の半導体インゴットをウエファに同時にスライスするプロセスは、少なくとも2本のインゴットを共通のインゴット支持体に装着するステップと、カット領域にてカットウエブに対して上記の少なくとも2本のインゴットが同時に押圧するようにカットウエブに対してインゴット支持体を動かすステップと、液体スラリをワイヤウエブの少なくとも3箇所に分配するステップとを含む。それらの箇所には、カット領域の2つの最外端と個々の対のインゴットの間の位置とが含まれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、概略、モノクリスタル半導体インゴットを複数ウエファ内にカット
することに関し、特に、少なくとも2つの半導体を同時にスライスしスループッ
トを向上させる装置及び方法に関する。
【0002】 半導体ウエファは、形状が円柱である、シリコンインゴットのような単結晶イ
ンゴットから、概略用意される。インゴットは、長手軸に垂直な方向でスライス
され、数百もの、薄いディスク形状ウエファを形成する。スライス操作は、ワイ
ヤソーにより為され得るのであり、その際、インゴットはレシプロワイヤと接触
し、研磨用粒子を含む液体スラリがインゴットとワイヤとの間に供給される。ス
ラリ内の研磨用粒子はインゴットに対してワイヤにより摩り込まれると、シリコ
ンクリスタルが除去されつつインゴットが徐々にスライスされる。ワイヤソーは
、シリコンクリスタルをカットするのに理想的な、スライスのための穏やかな機
械的方法を提供するものである。というのはシリコンクリスタルは砕けやすく、
(例えば、従来の内径ソーのような)他のタイプのソー(のこぎり)では損傷を
受け得るからである。スライス後、各々のウエファは、厚さを減少し、スライス
操作で生じた損傷を除去し、集積回路デバイスの実装に適切な平坦且つ高反射の
表面を形成する、という複数の処理操作を受ける。
【0003】 ワイヤソーは、概略、フレーム上に回転自在に装備される3つ又は4つのロー
ラを有し、各々のローラは、ワイヤのセグメントを受けるためのガイド溝を有す
る。複数の平行長のワイヤは2つのローラ間で伸展し、インゴットを多数ウエフ
ァへスライスするためのワイヤウエブを形成する。ウエブ内の隣接するワイヤ間
の隙間は、概略、処理前の1枚のウエファの厚さに対応する。1つのシリコンイ
ンゴットを装着でき、更にはカット面に対してインゴットの結晶構造の向きを正
確に揃えるべく調整可能なインゴット支持体を、装置は含む。該支持体は、並進
移動可能であり、よってインゴットをワイヤウエブに接触させる。
【0004】 スラリは、近傍のスラリコンテナから、ポンプと、チューブと、及びワイヤウ
エブ上にスラリを配布する少なくとも一つのノズルとによってワイヤに移動され
る。そしてスラリの一部は、ワイヤによって、シリコンクリスタルがカットされ
るワイヤとインゴットとの間の接触領域の中に移動する。通常、インゴットホル
ダの対向する側部に2つのノズルが配置され、よってスラリはインゴットの両側
にてウエブ上に配布されて、レシプロワイヤのいずれの移動方向に対してもカッ
ト領域へのスラリの供給を促進することになる。各々のノズルは、狭い間隔でワ
イヤウエブの上方に配置され、概略薄い直線状の分布パターンでスラリを分配し
拠ってスラリのカーテン若しくはシートを形成するように構成される。スラリカ
ーテンは、スラリがワイヤのあらゆるリーチとインゴットのあらゆるスライスと
に供給されるように、ワイヤウエブの全長に渡って伸展する。
【0005】 半導体インゴットをスライスする際の実質的な関心事は、ワイヤソーによりカ
ットされるウエファの平坦さを維持することである。厚さにおける変動やウエフ
ァ表面のゆがみを回避する一つの鍵は、接触エリア即ちカット領域での摩擦熱の
発達を制御することである。従って、液体スラリは、カット領域を通過する際に
熱を除去し得るように、ワイヤウエブ上に分配されるのに先立って、能動的に冷
却される。熱交換器が、通常、スラリを冷却するためにコンテナとノズルの間に
配置される。
【0006】 半導体インゴットをスライスする処理に対する制約事項は、相当の時間を要す
ることであり、実効的なウエファ生産に対して妨害事となり得る。スループット
を向上させ且つコストを下げるためには可及的速やかにインゴットをスライスす
ることが望ましいが、より速いワイヤソー所英を実装するには困難がつきまとう
。ワイヤのカットがカット領域での温度を上昇させウエファの平坦さを損ねるの
で、ワイヤのカットの速度は実質上増加させることができない。
【0007】 従って現下では、ウエファカットの質において妥協することなく、ワイヤソー
のスループットを向上させる必要がある。
【0008】 発明の概要 本発明の複数の目的及び特徴のうちで、以下のものは注目され得る。半導体イ
ンゴットをウエファにスライスする際のスループットを向上させる装置及びプロ
セスを提示する。複数のインゴットを同時にスライスする装置及びプロセスを提
示する。平坦で高品質なウエファスライスを製造する装置及びプロセスを提示す
る。異なる長さの複数のインゴットをスライスする装置及びプロセスを提示する
。そして、経済的な装置及びプロセスを提示する。
【0009】 概略、本発明のワイヤソーは、複数の、概略円柱状のモノクリスタルインゴッ
トを同時にウエファにスライスする。ワイヤソーは、カットヘッド及びインゴッ
ト支持体を含むフレームを包含する。カットヘッドは、インゴットを貫いて切断
するように調整されたカットワイヤと、フレームに装備されワイヤの縦の移動の
ためワイヤを支持するワイヤガイドローラとを含む。ワイヤは隣接のローラ間の
リーチにてローラにより支持される。個々のリーチはインゴットから複数ウエフ
ァを切り出すための複数の概略平行状のワイヤ丈を含み、少なくとも一本のリー
チはカットウエブを限定する。インゴット支持体は、カットウエブに搭載し且つ
インゴットの長手軸がカットウエブ内のワイヤの長手方向に略垂直となる、少な
くとも2本のインゴットを装着すべく、調整される。ワイヤによりインゴットか
らウエファを実質上同時にスライスするため、ワイヤが縦方向に駆動されるとき
にインゴット支持体に装着されたインゴットがカットウエブを貫通するという相
対動作をなすべく、上記フレームは、上記カットヘッド及びインゴット支持体を
装着する。
【0010】 ガイドローラ間のほぼ平行なリーチに構成された移動自在のカットワイヤを有
するワイヤソーを利用して、少なくとも2本の略円柱状の半導体インゴットを、
本発明のプロセスは同時にスライスする。そのリーチの少なくとも一つがカット
ウエブを画定し、ワイヤはインゴットを貫通して切り出すように調整されている
。上記プロセスは、インゴットが、カットウエブに搭載し且つインゴットの長手
軸がカットウエブ内のワイヤの長手方向に略垂直となって配置されるように、少
なくとも2本のインゴットを共通のインゴット支持体に装着するステップを含む
。インゴットがワイヤウエブに係合するカット領域にてカットウエブに対して上
記の少なくとも2本のインゴットが同時に押圧するように、カットウエブに対し
てインゴット支持体が動かされる。液体スラリはワイヤウエブの少なくとも3箇
所に分配され、それらの箇所には、インゴットカット領域の2つの最外端と個々
の対のインゴットの間の位置とが含まれる。
【0011】 本発明の他の目的及び特徴は、一部が明白であり、一部が以下にて示される。
【0012】 対応する符号は、図面全体を通して対応する部位を示す。
【0013】 まず、図面、特に図1を参照すると、複数の半導体インゴットをウエファへ同
時にスライスする本発明のワイヤソーが、概略符号10にて示されている。ワイ
ヤソー10は、概略符号12で示されインゴット14を保持するためのインゴッ
ト支持体を有する。概略符号16で示されるカットヘッドは、往復動作でインゴ
ットをカットするためのワイヤ18を装着する。インゴット支持体12は、略円
柱形状である従来のモノクリスタルシリコンインゴット14を、インゴットの長
手方向軸が同一線上にならず概ね平行になるような概略並行構成で、保持するよ
うに構成される。インゴット14は、研磨用液体スラリの存在する状態で動作中
のカットワイヤ18に係合すると、スライスされる。インゴット支持体12とカ
ットヘッド16とは、インゴット14がカットワイヤ18と係合状態に入るよう
に若しくは係合状態から外れるように、夫々に対して動作可能であり、更にカッ
トを促進するためのカットヘッドとインゴット支持体との間の、他の相互動作は
、当業者には公知である。
【0014】 カットヘッド16は、カットワイヤ18がループ状になり回周動作を行なうた
めの回転自在ワイヤガイドローラ22を含む。概略長方形構成内で4つのガイド
ローラ22があってもよい。もっとも、ソーはより少ないローラを備えてもよく
又より多いローラを備えてもよく、かような別の構成であっても本発明の範囲か
ら乖離することはない。インゴット支持体12は、ローラ22の長方形構成の略
上方にて配置され、よってインゴット14は、2つの上部ローラ間で伸展する最
上部のカットワイヤ18のセクションにのみ係合可能となる。しかしながら、イ
ンゴット支持体12は、インゴット14がワイヤ18のどこかのセクションと係
合し得るならばローラ22近くのどこかに配置されればよい。インゴット支持体
12とカットヘッド16は、共通の支持フレーム24上に装着されるのが好まし
い。この際、カットヘッドはフレームに対して固定されることになりインゴット
支持体はフレームに対して移動自在ということになる。スライスが為される際に
は、インゴット14はカットワイヤ18を経由して徐々に移動しワイヤはインゴ
ットに入り込む。インゴット支持体12は、概略カットヘッド16に向かって移
動を継続し、インゴット14を個々のスライス内部の接触エリアにてワイヤ18
と係合させることを継続する。
【0015】 カットワイヤ18は、インゴット14から多数のウエファを切り出すため、ロ
ーラ22間で複数の略並行のリーチにて、ローラにより支持される。各々のリー
チは、複数の略平行のワイヤ18丈を含み、各々の丈は個々のインゴットにてス
ライスを切り出す。ガイドローラ22上のワイヤ18の平行状リーチは、ひとま
とめにされて、符号30で概略示されるカットウエブを形成する。ワイヤウエブ
30は、対応する数のスライスを切り出すための数百もの平行状のワイヤ18丈
を有する。もっとも、ウエブが形成される丈の数がどのようであっても、本発明
の範囲から乖離するものではない。少なくともローラ22の一つは、ワイヤソー
10の操作のため長手方向にワイヤ18を駆動する動力を供給するモータ若しく
は適切な駆動機構(図示せず。)に、接続する。各々のローラ22は、その周囲
にて、カットワイヤ18丈を受けるべく適合された複数の環状溝(図示せず。)
を有する。ワイヤは、ローラ22で駆動されると、長手方向動作の往復運動を行
なう。当業者には公知であるが、ワイヤ18は、第1の所与の期間即ち変位期間
では前方向に動作し、第2の所与の期間即ち変位期間では逆方向に動作する。ワ
イヤ18は、従来技術のやり方で、巻上げリールや解放リール(図示せず。)に
伸展し、ガイドローラ22周りで現下ループしていない余分なワイヤ丈を集める
【0016】 ワイヤソー10は、研磨用液体スラリを、ワイヤ18に沿ってワイヤとインゴ
ット14との間の接触領域に分配するためワイヤウエブ30の一部に供給するス
ラリシステムを有する。好適な実施形態では、スラリをワイヤ上に分配するため
に3つのノズル34、36、38が配置される。各々のノズルは、当業者に公知
であるように、カーテン若しくはシート40を形成する薄い平面分配パターンで
スラリを下方に分配するスリットとして、従来技術により構成される。スラリの
カーテン40はワイヤ18に直交する方向であり、ワイヤウエブ30の幅と概ね
同じ長さを有する。各々のノズル34、36、38は、適切なスラリコンテナ、
ポンプ、及び一定長のチューブ(図示せず。)からスラリを受ける。これら要素
の各々は、本質的に従来のものであり、コンテナをコンテナからノズルへ輸送す
るため操作可能なものである。システムは、個々のノズルの直近に少量のスラリ
を保持するためのマニホルドを有する。操作の間、スラリの全体流は、ノズル3
4、36、38の間にてどの様々な割合ででも能動的に分配され得、若しくは、
同様の部位にて等しい位置に受動的に分配され得る。
【0017】 熱を制御するため、液体スラリは、ワイヤウエブ30上に分配されるに先立ち
、能動的に冷却される。当業者に公知であるように、熱交換器(図示せず。)が
、スラリコンテナと各々のノズルとの間に、若しくはコンテナにて配置される。
実際上は、1つのインゴットに関して同じカット速度で2つ若しくはそれ以上の
インゴット14をスライスする場合は、スラリを25℃まで冷却するのが有用で
あることが見出されており、一方単一のインゴットをスライスするためには30
℃のスラリが通常供給される。本発明ではコンテナ内に第2の熱交換器を含ませ
ることで、このことを実現する。しかしながら、単一のより大きい熱交換器、他
の冷却機構及び温度は、本発明の範囲から乖離するものではない。
【0018】 スラリがワイヤの何れの移動方向に対してもワイヤと個々のインゴット14と
の間の接触領域にワイヤにより担持されるように、ノズル34、36、38は配
置される。図1に示すように、第1と第2のノズル34は、スラリがインゴット
支持体の両端部にてワイヤウエブに分配されるように、インゴット支持体12の
対向する端部で略ワイヤウエブ30上方に配置される。第1と第2のノズル34
、36は、カットヘッド16に対して固定された位置で支持体フレームに装着さ
れるのが好ましく、インゴット支持体12がカットヘッドに対して動くときには
、それらノズルはインゴット支持体12に関して動かない。第1と第2のノズル
34、36は、スラリがウエブ30幅の各々の末端での丈を特に含む、ワイヤ1
8のあらゆる丈上に降り注ぐように、ワイヤウエブ30上方に適切な狭い間隔(
例えば2cm)で配置される。スラリは、従来技術により、回収され再利用され
るのが好ましい。
【0019】 本発明は更に、略ワイヤウエブ30上方に配置されインゴット支持体12に装
着する第3のノズル38(図1)を含む。単体のインゴットをスライスするため
先行技術のワイヤソーは第1と第2のノズル34、36を含んでいるが、本発明
においては第3のノズル38が含まれ、2つのインゴット14に対し十分な量及
び分布のスラリを供給する。各々のインゴットは、インゴットの両側方端部にて
、スラリを受ける。第3のノズル38はインゴット支持体12に取り付けられる
ので、第3のノズルは、インゴット支持体がカットヘッドに対して移動するとき
に、インゴット支持体と共に移動する。他の配置や装着のノズルも、本発明の範
囲から乖離するものではない。
【0020】 2本のバー46が、第3のノズル38の対向する端部から鉛直下方に伸展し、
スラリがかたまりになるのを抑制して良好なスラリの分配を促進する。バー46
の一つのみが、図1にて示される。ワイヤウエブ30上方の狭い間隔配置で固定
される第1と第2のノズル34、36とは異なり、第3のノズル38は、インゴ
ット支持体12と共に移動するためワイヤから相当の距離(例えば、30cm)
となる。このように、第3のノズルから分配されるスラリの薄いカーテンは、ワ
イヤに到達するまでに更なる距離を降り下りることになる。実際上は、スラリの
無拘束のカーテンは、降り下りる際、形状においてより窮屈なプロファイルに向
かって自然とかたまりを合着しがちになる。ノズル38から分配されるスラリは
、固有の直線パターンがすっかり減退する距離を降り下り得ることになり、そう
するとスラリは、ウエブ30の各々の末端近傍のワイヤ丈に振り下りないことに
なる。
【0021】 表面張力効果、若しくは他の流体力学により、スラリのカーテン40の端部が
付着する面を設定することで、バー46はこの問題点を正す。実際には、バー4
6を設置することで、スラリが合着しがちになる傾向を抑制し、スラリがワイヤ
ウエブ30に達するまでスラリの固有の幅を実質上維持する結果となる。従って
、スラリは、ウエブ幅の各々の末端での丈を特に含む、ワイヤ18のあらゆる丈
に分配され、よってスラリはインゴットのあらゆるスライスに分配されることに
なる。バー46は、構造上概ね薄いものであり、第3のノズル38の夫々の端か
ら伸展するように配置される。インゴット支持体12がワイヤウエブ30に向か
って移動されているとき、バー46がワイヤウエブ30の動きを妨げることはな
い。バー46は、様々な断面形状、径、及び長さであってよい。長さは、第3の
ノズル38とワイヤウエブ30との間の操作時の最大限の距離にほぼ等しいのが
好ましい。
【0022】 ワイヤソー10は、図1と図2の各々に示すように、並行状且つ水平状の構成
で2つ又は3つのインゴット14を保持してもよく、従来のワイヤソーのように
単体のインゴットを保持してもよい。インゴット支持体12は異なる大きさのイ
ンゴットと共に利用され得るが、実際上は、2本の150mm直径のインゴット
(図1)、3本の100mm直径のインゴット(図2)、若しくは1本の300
mm直径のインゴットを保持するのに有用である。スラリを分配するノズルは、
並列するインゴット14の数より少なくとも一つ多い個数となる。例えば、2本
のインゴット14では、3つのノズル34、36、38がある。3本のインゴッ
ト14では、4つのノズルがある。スラリがあらゆるインゴット14の概ね側方
端部にて明確な配置にて分配するように、インゴット及びノズルは、相互に位置
を互い違いにするように、構成される。
【0023】 インゴットの対が概ね垂直に積み重ねられると、図3と図4の各々に示すよう
に、4本若しくは6本のインゴットまで保持され得る。新しいインゴットをロー
ドする若しくは構成を変更するために操作を停止することが必要になるまでにス
ライスされるインゴットの数が、積み重ねることにより増加するので、積み重ね
ることにより、ワイヤソーのダウンタイムが減少する。よって、効率性を向上で
きることになる。下方のインゴットがスライスされると、操作は情報のインゴッ
トをスライスするために継続し得る。しかしながら、どんな数のインゴットも水
平状でない鉛直状でない相対的インゴット配置も含めて、他の構成であっても、
本発明の範囲から乖離するものではないことが理解できる。
【0024】 さて図5を参照すると、インゴット4をインゴット支持体12に取り付ける好
ましい構成が、概略符号50で示される。各々のインゴットは、インゴット14
の凸状の円柱状の外側面に対応する凹状面54を有する装着ビーム52へ、従来
のエポキシにより取り付けるられる。当業者に公知であるが、シリコンクリスタ
ル格子の結晶平面は、X線若しくは他の適切な技術を用いて例えば1/4度の範
囲内の狭い角度公差にまで、装着ビーム52に対して注意深く方向付けられる。
装着ビーム52は、次はあり継ぎ支持体58に接続可能なプレート56に接続す
るように調整される。
【0025】 インゴット支持体12は、下方端に沿ってスロット60の形態でレセプタクル
を有する。傾斜面を備える内部肩部62は、スロットの内部に位置する。あり継
ぎ支持体58はスロット60内で受け留め可能であり、支持体58上の第1の傾
斜面66は、傾斜面を肩部62上に滑動自在に係合させる。概ね符号68にて示
されるクランプは、スロット内の固定位置にて支持体58を固定するのに利用さ
れる。クランプは、支持体58の第2の傾斜面72と係合可能な傾斜面を有する
係合ブロック70を含む。シャフト74はブロック70を機械式若しくは水圧式
アクチュエータ(図示せず。)に接続する。ブロック70及びシャフト74は、
ブロックがあり継ぎ支持体58に圧力を与えず支持体がスロット60内で長手方
向に移動可能である非ロック位置と、ブロックがあり継ぎ支持体に圧力を与え支
持体がスロット内で固定位置にあるロック位置との間で、移動可能である。イン
ゴットをインゴット支持体に取り付ける他の構成も、本発明の範囲から乖離する
ものではない。
【0026】 図3及び図4の積み重ねられた構成に対しては、インゴットの対はエポキシに
より、インゴット14間に差し込まれる中間装着ビーム76に接合される。これ
ら装着ビーム76の各々は、個々のインゴット14の円柱状外側面の凸形状に対
応して、凹形状の上方面と下方面とを有する。インゴットの積み重ねられた対は
、夫々の結晶平面が正しく並ぶように、注意深く方向付けられる。
【0027】 本発明の第2の実施形態が、図6及び図7にて、概略符号80を付されて示さ
れている。第2の実施形態80は、1本、2本若しくは3本の並列状のインゴッ
ト14をスライスするための夫々の構成の間で、ワイヤソーを即座に転換するア
ダプタ82、84を含む。インゴット支持体12は、下方側面に沿うスロット8
8の形態のレセプタクルを伴う、共通のロードプラットフォーム若しくはヘッド
86を有する。スロット88は、インゴットを取り付けるための様々の形状若し
くは構造を備え得るが、スロットは、第1の実施形態のインゴット支持体12上
のスロットレセプタクル60に関して上で議論したように、即ち図5に示される
ように、構成されるのが好ましい。2重アダプタ82(図6)は、2本のインゴ
ット14を保持するように構成される。但し、1本のみのインゴットも保持し得
るし、積み重ねた構成であれば3本もしくは4本のインゴットを保持し得る。2
重アダプタ82は、上方面上に、ヘッド86のスロット88内に係合し得る装着
リッジ90を有する。リッジ90は図5のあり継ぎ支持体58のような形状であ
るのが好ましい。3重アダプタ84(図7)は、3本のインゴット14を保持す
るように構成される。但し、1本若しくは2本のインゴットも保持し得るし、積
み重ねた構成であれば4本から6本のインゴットをも保持し得る。3重アダプタ
84は、2重アダプタ82上のものと同じ大きさの装着リッジ90も有する。a
)単体のインゴットを切るため単体のインゴットを装着する支持体58、b)2
本のインゴットを切るための2重アダプタ82のリッジ90、若しくはc)3本
のインゴットを切るための3重アダプタ84のリッジ90のうちの、何れをも受
け留め且つ固定するように、スロット88が構成されるという点において、本発
明は順応性を備える。異なる構成を備える、又は4本若しくはそれ以上の並列状
のインゴットを保持する、アダプタを含む他のアダプタも想定可能であり、それ
らは本発明の範囲から乖離するものではない。
【0028】 本発明に係る第3の実施形態が、図8および図9にて、概ね符号100により
示されている。第3の実施形態100は、ワイヤウエブ30が1本又は複数のイ
ンゴット14に係合した際のワイヤウエブ30の撓みを限定すべく配置された(
概ね符号102が付された)中心支持体を有する。中心支持体120は、ワイヤ
の鉛直方向の撓みを除去する少なくとも一つの障害物を含み、それはカットヘッ
ド16のローラ22に対して固定されているのが好ましい。中央支持体102は
、ワイヤウエブ30で画定される矩形形状の内部の概ね範囲にて、インゴット1
4から見てワイヤウエブの反対側にてワイヤウエブに隣接して、配置される。中
央支持体102は、プラットフォーム106に取り付けられる概略鉛直部材10
4を含む。プラットフォーム106は、共通の支持体フレーム24に装着される
のが好ましい。
【0029】 中央支持体102は、例えば複数のローラのような、ワイヤ18を係合させて
移動させる適切な上方端部103を有し、該上方端部103は、ワイヤウエブ3
0の全幅に渡って伸展している。2重アダプタ82に対しては、単体の鉛直部材
104が設定され(図8)、3重アダプタ84に対しては、2つの鉛直部材10
4が設定される(図9)。各々の中央支持体102は、2本のインゴット14間
の等しい間隔の辺りにくるように、配置される。インゴット支持体12が下方に
移動し1本又は複数のインゴットがワイヤウエブ30と係合すると、ウエブは中
央支持体に係合するまで撓まされる。ワイヤ18が中央支持体102に係合する
位置では、ワイヤ18はもはや撓まない。中央支持体として、特に他の形状の障
害物や鉛直部材を伴わない障害物などの、異なる構成が想定し得るが、それらは
本発明の範囲から乖離するものではない。
【0030】 第1の実施形態のような中央支持体が存在しない場合の問題点は、同時にスラ
イスされる2本(若しくは3本)のインゴットが異なる長さを備える場合にウエ
ファの生産が不利益に減少するということである。もし、2本のインゴットが並
列状の構成で存在しこれらインゴットの長さが実質上等しくないならば、ワイヤ
18の少なくとも幾本かの丈分は1本のインゴットに係合し、ワイヤの他の丈分
は2本のインゴットに係合する。図10に概略示されるように、110の付され
たワイヤの丈は1本のインゴットに係合しており、120の付されたワイヤの丈
は2本のインゴットに係合している。近接するワイヤの丈間の隙間は、図10で
は明瞭さのため誇張されている。丈110、112は、異なる撓みパターンを有
し、異なるワイヤ張力を有する。ワイヤ張力が変動する変遷領域にあるワイヤの
リーチによってより長いインゴットからスライスされるウエファは、スライスす
らも耐え得ず、歪み、即ち不充分なウエファの品質となってしまう。結果として
、オペレータは、実質上等しい長さのインゴット同士、若しくは、図11に示す
ように実質上等しい長さの複数インゴットの対のみを、スライスすることを余儀
なくされる。
【0031】 図10の組み合わせは産出量を減じてしまうが、図11乃至図14に示される
インゴット丈の組み合わせは産出量を減じることはない。図10の組み合わせは
、短いインゴットが尽きてしまい他のインゴットも配置されていない位置を過ぎ
ても連続して伸展するより長いインゴットを有する。対照的に、図11乃至図1
4の組み合わせでは、短いインゴットの端部近傍の変遷領域を貫いて伸展するよ
り長いインゴットは、どこにもない。従って、異なるワイヤ張力の影響を受ける
より長いインゴットからウエファがスライスされるということは無い。図14で
は、異なる長さの2本のインゴット14の組み合わせは、破片ロッド114を付
加した上でスライスされなければならない。破片ロッド114はスライスされる
インゴット14と同じ外径でなければならず、少なくとも長いインゴットの全長
まで伸展するものでなければならない。破片ロッド114はシリコンである必要
は無く、異なる材料であってもよい。破片ロッドは、長いインゴットの全長に渡
って、一様なワイヤの撓みをもたらす。
【0032】 中央支持体102は、ワイヤ張力へのインゴット長さの影響を排除することに
より、この問題を回避する。中央支持体102は、ワイヤウエブ30の全幅に渡
って伸展するので、全リーチが中央支持体に係合する。そうすると、部分的には
一様な撓み及び張力となるため、スライスが維持され、歪みは低く産出量は高く
維持される。中央支持体によりオペレータは、図10のような種々の長さのイン
ゴットを同時にスライスすることができる。
【0033】 操作においては、本発明のワイヤソーは、少なくとも2本の概略円柱状の半導
体インゴットを同時にスライスする。第1に、各々のインゴットは、適切なエポ
キシにより装着ビーム52に取り付けられる。インゴットの結晶平面を緻密な公
差の範囲内で装着ビームに対して注意深く整列させるX線を利用する独立の装置
により、このことは従来のやり方で為される。装着ビームは夫々、あり継ぎ支持
体58に取り付けられ、あり継ぎをスロット60の中に挿入しクランプを固定す
ることによりインゴット支持体12に固定される。インゴット14は、カットウ
エブ30に搭載し、且つインゴットの長手軸がワイヤの長手方向に略垂直となる
ように、自動的に配置される。第2の実施形態80のアダプタ82、84が利用
される場合、2つ若しくは3つの装着ビームがアダプタに固定される。そして、
アダプタはリッジ90をスロット88の中に固定することによってヘッド86に
取り付けられる。インゴット支持体12は、インゴットがワイヤに係合するカッ
ト領域にてインゴットがカットウエブを同時に圧するように、カットウエブに対
して移動する。各々のインゴットの2つの側方端を含む位置のワイヤウエブに、
液体スラリがノズル34、36、38から分配される。積み重ねられた構成が利
用される場合は、インゴット支持体に取り付けるほぼ前に、追加のインゴットと
装着ビームが整列させられて第1の装着ビームに取り付けられる。
【0034】 単体の300mm直径のインゴット、1本から4本の150mm直径のインゴ
ット、若しくは1本から6本の100mm直径のインゴットを、スライスするよ
うに、装置を即座に構成することができる。並列状の構成の2本のインゴットを
スライスすることに対しては、生産性は従来のワイヤソーの2倍であり、然もウ
エファの平坦さ及び品質は同レベルで維持されている。
【0035】 以上のことから明白なように、本発明の複数の目的が達成され、更に他の有益
な結果も得られている。
【0036】 本発明の構成要素、若しくは本発明の好適な実施形態を提示する際には、“一
つの”や“その”という冠詞は、要素に関して一つ又は複数存在することを意味
する、ということを意図している。“包含する”、“含む”、及び“有する”と
いう用語は、含有することを意図し、列挙の要素以外に付加的な要素が存在し得
ることを意味する。
【0037】 上記において種々の変更は本発明の範囲から乖離することなく為され得るので
あり、上記説明に含まれ添付の図面に示される事象は例示として解釈されるべき
であり限定的意味に解釈されるべきではないことが、意図されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 2つの半導体インゴットが実装された本発明のワイヤソーの概略
斜視図である。
【図2】 3つのインゴットが実装されたワイヤソーの概略斜視図である。
【図3】 積み重ね構成により4つのインゴットが実装されたワイヤソーの
概略斜視図である。
【図4】 積み重ね構成により6つのインゴットが実装されたワイヤソーの
概略斜視図である。
【図5】 インゴットをインゴット支持体に取り付けるための構造の、拡大
概略断面図である。
【図6】 2つのインゴットを保持するための2重のアダプタを有する、本
発明の第2の実施の形態の概略の正面図である。
【図7】 3つのインゴットを保持するための3重のアダプタを有する、本
発明の第2の実施の形態の概略の正面図である。
【図8】 単体の鉛直部材を伴う中央支持体を有する、本発明の第3の実施
の形態の概略の斜視図である。
【図9】 2つの鉛直部材を伴う中央支持体を有する、第3の実施の形態の
概略の斜視図である。
【図10】 異なる長さの2つのインゴットに対するカットワイヤウエブの
概略の平面図である。
【図11】 中央支持体を必要としないインゴットの対の組み合わせの第1
の例の概略平面図である。
【図12】 中央支持体を必要としないインゴットの対の組み合わせの第2
の例の概略平面図である。
【図13】 中央支持体を必要としないインゴットの対の組み合わせの第3
の例の概略平面図である。
【図14】 中央支持体を必要としないインゴットの対の組み合わせの第4
の例の概略平面図である。
【符号の説明】
10・・・ワイヤソー、12・・・インゴット支持体、14・・・インゴット、
16・・・カットヘッド、18・・・ワイヤ、22・・・ガイドローラ、30・
・・ワイヤウエブ、34、36、38・・・ノズル、46・・・バー。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年9月17日(2001.9.17)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項14】 概略円柱状のモノクリスタルインゴットをウエファにスラ
イスするワイヤソーであって、 上記ワイヤソーは、カットヘッド及びインゴット支持体を含むフレームと、少
なくとも一つの障壁とを包含し、 上記カットヘッドは、インゴットを貫いて切断するように調整されたカットワ
イヤと、上記フレームに装備されワイヤの縦の移動のためワイヤを支持するワイ
ヤガイドローラとを含み、上記ワイヤは隣接のローラ間のリーチにてローラによ
り支持され、個々のリーチはインゴットから複数ウエファを切り出すための複数
の概略平行状のワイヤ丈を含み、少なくとも一本のリーチはカットウエブを限定
し、 上記インゴット支持体は、カットウエブに搭載するインゴットを装着すべく、
調整され、 ワイヤによりインゴットからウエファをスライスするため、ワイヤが縦方向に
駆動されるときにインゴット支持体に装着されたインゴットがカットウエブを貫
通するという相対動作をなすべく、上記フレームは、上記カットヘッド及びイン
ゴット支持体を装着し、 上記の少なくとも一つの障壁は、上記ワイヤガイドローラに対して概略固定さ
れた位置にあり、インゴットと係合する際の上記カットウエブの撓みを限定する
ため上記カットウエブに係合するように構成される、 ワイヤソー。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成14年7月10日(2002.7.10)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0003】 ワイヤソーは、概略、フレーム上に回転自在に装備される3つ又は4つのロー
ラを有し、各々のローラは、ワイヤのセグメントを受けるためのガイド溝を有す
る。複数の平行長のワイヤは2つのローラ間で伸展し、インゴットを多数ウエフ
ァへスライスするためのワイヤウエブを形成する。ウエブ内の隣接するワイヤ間
の隙間は、概略、処理前の1枚のウエファの厚さに対応する。1つのシリコンイ
ンゴットを装着でき、更にはカット面に対してインゴットの結晶構造の向きを正
確に揃えるべく調整可能なインゴット支持体を、装置は含む。該支持体は、並進
移動可能であり、よってインゴットをワイヤウエブに接触させる。先行技術のワ
イヤソーの例が米国特許第5904136号に開示され、ウエファをスライスす
るシステムが米国特許第4191159号に示される。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0028】 本発明に係る第3の実施形態が、図8および図9にて、概ね符号100により
示されている。第3の実施形態100は、ワイヤウエブ30が1本又は複数のイ
ンゴット14に係合した際のワイヤウエブ30の撓みを限定すべく配置された(
概ね符号102が付された)中心支持体を有する。中心支持体102は、ワイヤ
の鉛直方向の撓みを除去する少なくとも一つの障害物を含み、それはカットヘッ
ド16のローラ22に対して固定されているのが好ましい。中央支持体102は
、ワイヤウエブ30で画定される矩形形状の内部の概ね範囲にて、インゴット1
4から見てワイヤウエブの反対側にてワイヤウエブに隣接して、配置される。中
央支持体102は、プラットフォーム106に取り付けられる概略鉛直部材10
4を含む。プラットフォーム106は、共通の支持体フレーム24に装着される
のが好ましい。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0036】 本発明の構成要素、若しくは本発明の好適な実施形態を提示する際には、 “
包含する”、“含む”、及び“有する”という用語は、含有することを意図し、
列挙の要素以外に付加的な要素が存在し得ることを意味する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】削除
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EE ,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR, HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,K P,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU ,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX, MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,S E,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT ,TZ,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZA, ZW (72)発明者 パオロ・デ・マリア イタリア、イ−28043ノバーラ、ベッリン ツァゴ・ノバレーゼ、ビア・ドン・ミンツ ォーニ42番 Fターム(参考) 3C058 AA05 AB04 AB08 AC04 CA01 CB01 CB03 CB05 DA03 3C069 AA01 BA06 BB03 BB04 BC02 CA04 CB01 DA06 EA01 【要約の続き】 と、カット領域にてカットウエブに対して上記の少なく とも2本のインゴットが同時に押圧するようにカットウ エブに対してインゴット支持体を動かすステップと、液 体スラリをワイヤウエブの少なくとも3箇所に分配する ステップとを含む。それらの箇所には、カット領域の2 つの最外端と個々の対のインゴットの間の位置とが含ま れる。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の、概略円柱状のモノクリスタルインゴットを同時にウ
    エファにスライスするワイヤソーであって、 上記ワイヤソーは、カットヘッド及びインゴット支持体を含むフレームを包含
    し、 上記カットヘッドは、インゴットを貫いて切断するように調整されたカットワ
    イヤと、上記フレームに装備されワイヤの縦の移動のためワイヤを支持するワイ
    ヤガイドローラとを含み、上記ワイヤは隣接のローラ間のリーチにてローラによ
    り支持され、個々のリーチはインゴットから複数ウエファを切り出すための複数
    の概略平行状のワイヤ丈を含み、少なくとも一本のリーチはカットウエブを限定
    し、 上記インゴット支持体は、カットウエブに搭載し且つインゴットの長手軸がカ
    ットウエブ内のワイヤの長手方向に略垂直となる、少なくとも2本のインゴット
    を装着すべく、調整され、 ワイヤによりインゴットからウエファを実質上同時にスライスするため、ワイ
    ヤが縦方向に駆動されるときにインゴット支持体に装着されたインゴットがカッ
    トウエブを貫通するという相対動作をなすべく、上記フレームは、上記カットヘ
    ッド及びインゴット支持体を装着する、 ワイヤソー。
  2. 【請求項2】 上記インゴット支持体が装着ビームを含み、個々の装着ビー
    ムは夫々のインゴットを接続するように調整され、ロードプラットフォーム及び
    アダプタはその装着ビームを保持するように調整され、一つのレセプタクルを有
    する上記プラットフォームは、単体のスライス対象のインゴットを装着するため
    の装着ビームの一つを受けるように、若しくは上記アダプタを受けるように構成
    され、上記アダプタは、複数インゴットをインゴット支持体に装着するための複
    数の装着ビームを保持するように構成される、 請求項1に記載のワイヤソー。
  3. 【請求項3】 アダプタが並列状の構成で2つの装着ビームを保持するよう
    に構成された2重アダプタであり、第1のインゴットはアダプタに装着される第
    1の装着ビームに取り付けられ、第2のインゴットはアダプタに装着される第2
    の装着ビームに取り付けられ、第3のインゴットは上記第1のインゴットに装着
    される第3の装着ビームに結合し、第4のインゴットは上記第2のインゴットに
    装着される第4の装着ビームに取り付けられる、 4本のインゴットと組み合わさる、請求項2に記載のワイヤソー。
  4. 【請求項4】 アダプタが並列状の構成で3つの装着ビームを保持するよう
    に構成された3重アダプタであり、第1のインゴットはアダプタに装着される第
    1の装着ビームに取り付けられ、第2のインゴットはアダプタに装着される第2
    の装着ビームに取り付けられ、第3のインゴットはアダプタに装着される第3の
    装着ビームに取り付けられ、第4のインゴットは上記第1のインゴットに装着さ
    れる第4の装着ビーム取り付けられ、第5のインゴットは上記第2のインゴット
    に装着される第5の装着ビームに結合し、第6のインゴットは上記第3のインゴ
    ットに装着される第6の装着ビーム取り付けられる、 4本のインゴットと組み合わさる、請求項2に記載のワイヤソー。
  5. 【請求項5】 インゴット支持体が装着ビームを含み、各々の装着ビームが
    夫々のインゴットと結合するように調整され、更にインゴット支持体は装着ビー
    ムの数よりも少なくとも一つ数が多いノズルを含むスラリ分配システムを包含し
    、各々のノズルは、ワイヤウエブ沿いの別個の位置にて、各々の装着ビームの概
    ね側方端部から、スラリを分配するように配置される、 請求項1に記載のワイヤソー。
  6. 【請求項6】 各々のノズルから伸展する2つのロッドを包含し、各々のロ
    ッドは各々のノズルの略端の位置から伸展し、上記ロッドはスラリ分配領域の境
    界を限定する、 請求項5に記載のワイヤソー。
  7. 【請求項7】 上記カットウエブと係合し、よって、インゴットに係合した
    ときに上記カットウエブの撓みを制限するように構成された中央支持体を、更に
    含む、 請求項1に記載のワイヤソー。
  8. 【請求項8】 ガイドローラ間のほぼ平行なリーチに構成された移動自在の
    カットワイヤを有し、そのリーチの少なくとも一つがカットウエブを画定し、ワ
    イヤはインゴットを貫通して切り出すように調整された、ワイヤソーを利用して
    、 少なくとも2本の略円柱状の半導体インゴットを同時にスライスするプロセス
    であって、 インゴットが、カットウエブに搭載し且つインゴットの長手軸がカットウエブ
    内のワイヤの長手方向に略垂直となって配置されるように、上記の少なくとも2
    本のインゴットを共通のインゴット支持体に装着するステップと、 上記のインゴットが上記のワイヤウエブに係合するカット領域にてカットウエ
    ブに対して上記の少なくとも2本のインゴットが同時に押圧するように、カット
    ウエブに対してインゴット支持体を動かすステップと、 液体スラリを上記ワイヤウエブの少なくとも3箇所に分配するステップであっ
    て、上記の箇所は上記インゴットカット領域の2つの最外端と個々の対のインゴ
    ットの間の位置とを含む、ステップと を含むプロセス。
  9. 【請求項9】 分配に先立ち、約25℃若しくはそれ以下の一様な温度にま
    で上記スラリを冷却するステップを、更に含む、請求項8に記載のプロセス。
  10. 【請求項10】 少なくとも2本のインゴットを共通のインゴット支持体に
    装着する上記ステップが、ワイヤソーを複数のインゴットをスライスするために
    即座に変換するアダプタを導入するステップを、更に含む、請求項8に記載のプ
    ロセス。
  11. 【請求項11】 第1のインゴットが第2の積み重ねられるインゴットより
    もカットウエブにより近く配置され、よって少なくとも2本のインゴットが略平
    行状であるような、積み重ねられた構成で少なくとも2本のインゴットを装着す
    るステップを、更に含む、請求項8に記載のプロセス。
  12. 【請求項12】 2つのインゴットが異なる長さであり、 更に、 破片をインゴット支持体に装着するステップであって、破片は短いほうのインゴ
    ットと整列されており、短いインゴットと破片ロッドとの組み合わせた長さが少
    なくとも長いほうのインゴットと同じ長さであるような長さを有する、ステップ
    を、更に含む、請求項8に記載のプロセス。
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