JP2003528022A - 増強したカチオン交換性質を有するゼオライトおよびゼオライト混合物の製造のための方法、それらによって生成される生成物、ならびにそれらを用いて処方される界面活性剤組成物 - Google Patents

増強したカチオン交換性質を有するゼオライトおよびゼオライト混合物の製造のための方法、それらによって生成される生成物、ならびにそれらを用いて処方される界面活性剤組成物

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Abstract

(57)【要約】 LCC>70g液体/100gゼオライト(含水)および冷水CER>200mgCaCO/グラム無水ゼオライト(含水)を有するゼオライトAまたはゼオライトA/X。ゼオライト生成物は、0.1〜0.7ミクロンの結晶サイズ、0.19〜0.37g/mlのかさ密度、および1〜5ミクロンの中央粒子サイズを有し得る。ゼオライトAまたはA/X混合物を作製するための方法もまた、特許請求される(混合容器中でケイ酸ナトリウム混合物、アルミン酸ナトリウム溶液および無定形アルミノシリケート開始剤ゲルを混合して、アルミノシリケート合成ゲルを作製する工程およびアルミノシリケート合成ゲルを結晶化して、ゼオライト結晶を形成する工程を含む)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、ゼオライト、特にゼオライトA、ならびにゼオライトAとゼオライ
トXとの混合物(小さい結晶サイズおよび粒子サイズ、ならびに増強された液体
運搬能力、陽イオン交換速度および陽イオン交換能力を有する)に関する。この
ようなゼオライトは、多くの使用を有するが、洗浄処方物中において界面活性剤
と組み合わされるビルダーとして特に有用である。
【0002】 (発明の背景) ゼオライトは、当該分野で一般に公知のように、角を共有するSiOおよび
AlO四面体基でできた、完全に架橋されたオープン骨格構造を有する結晶性
アルミノケイ酸塩である。ゼオライトは、一般的に立体網状ケイ酸塩といわれる
鉱物の分類に属する。なぜなら、これらの結晶構造は、3次元格子における酸素
原子との四面体の4倍配位において、ケイ素原子から構成されるように理想化さ
れ得るからである。この構造中の各ケイ素原子は、見かけ上4の電荷を有し、
4個の酸素原子(各々、見かけ上2の電荷を有する)を、結晶格子中の他のケ
イ素原子と共有する。
【0003】 等電子のAl によるSi の置換は、格子上の電荷の不均衡を生成し、
これは、骨格中のAl部位に隣接するさらなる陽イオンの取り込みによって修正
されるべきである。これらの陽イオンの立体的調和は、アルミノケイ酸塩の結晶
化を、結晶内に連続するチャネルまたはミクロ細孔を含む、よりオープンな構造
の形成に指向させる。無水ゼオライト中のこれらの構造的ミクロ細孔は、大きさ
に基づいて分子の通過および吸着を可能にし、分子篩特性を材料に与える。陽イ
オン自体は、結晶骨格の一部ではなく、通常、格子に損傷を与えることなく同等
に荷電した種によって置換され得る。AおよびXのようなゼオライト構造におい
て、孔の大きさは、水溶液中の陽イオンの容易な通過および交換を可能にするの
に十分大きい。ゼオライトAおよびXの非対称的な形態は、いわゆる「硬」水中
に存在するCa2+およびMg2+イオンと交換され得るNa陽イオンを含み、
そしてこれは、これら2つのゼオライトに、界面活性剤処方物において水「軟化
」ビルダーとしての特定の価値を与える。
【0004】 一般にゼオライトは、実験的に以下のように示され得る: M2/nO・Al・xSiO・yHO; ここで、Mは、1または2である価数nの交換可能な陽イオンを示し;xは、ア
ルミナ1モル当たりのシリカのモル数を示し、そして代表的にはNaAについて
は約2であり、ゼオライトXについては2〜3である;ならびにyは、アルミナ
1モル当たりの水のモル数である。他の金属、非金属および有機陽イオンがまた
、この構造におけるアルミニウムの存在によって生成される負の電荷と釣合い得
るが、Mは、代表的にはI族またはII族のイオンである。Si4+およびAl 3+ に加えて、他の元素がまた、ゼオライトの骨格中に存在し得る。
【0005】 ゼオライトは、しばしば、その結晶構造によって分類される。W.M.Mei
er、D.H.OlsonおよびC.Baerlocher、Atlas of
Zeolite Structure Types、Elsevier Pr
ess(1996)第4版を参照のこと。これらのゼオライト構造型のうち、本
発明の対象は、ゼオライトAおよびゼオライトXである。ゼオライトAは、以下
の一般式:NaO・Al・2.0SiO・4.5HOを有し、そし
てゼオライトXは、以下の実験式:NaO・Al・xSiO・6H Oを有する。ここで、xは、2〜3の範囲内である。
【0006】 ミクロ細孔構造は、多くの産業的適用(例えば、乾燥剤分子篩(高度に選択的
な吸着剤)、イオン交換剤および触媒)において、ゼオライトを有用にしている
。塊状化されたゼオライト結晶からなる粒子はまた、例えば、ドライ洗濯界面活
性剤(ここで、粒子は、液体界面活性剤化学物質のためのキャリアとして作用す
る)の製造に有用なマクロ細孔性を有する。粒子状ゼオライト粉末によって運搬
され得る液体界面活性剤化学物質の量は、その液体運搬能力(LCC)によって
示され、しばしば「そのままの」ゼオライト100グラム当たりの液体のグラム
数として示される。本明細書中でほかに示さない限り、ゼオライトの「そのまま
の」重量は、任意の間隙水和水を含む。界面活性剤ビルダーとしての適用のため
のゼオライトは、代表的には水和された形態で市販され、ここで、水和したゼオ
ライトの重量は、約20〜22%水である(また約20〜22%LOIといわれ
る)。LOIは、水または有機物質のような揮発性の成分を除去するためにゼオ
ライトサンプルが特定の上昇した温度に加熱される場合に生じる「強熱減量」の
略語である。
【0007】 界面活性剤の有効性は、しばしば水の「硬度」によって複雑な方法で影響され
る。水の硬度は、水中に存在する可溶CaおよびMgの濃度に等価なCaCO の重量に換算して測定される(百万分率、ppmで)。Ca陽イオンおよびMg
陽イオンは、界面活性剤種と反応することによって、衣服物品から汚れを除去す
る際に、界面活性剤の作用を妨害する。汚れ自体の中のCaは、布に対する接着
を促進すると考えられており、そしてゼオライトによるCaの抽出は、界面活性
剤の有効性を増幅し得る。
【0008】 Na形態のゼオライトAは、米国において飲料水中に見出される主要な陽イオ
ンであるCa2+イオンに対する高度に選択的な交換親和性を示すが、一方でゼ
オライトXは、カルシウムイオンおよびマグネシウムイオンの両方の交換に対し
て特に高い親和性を有する。X相がMg2+を取り込むより高い機能は、有意に
大きい水和されたMg陽イオンの進入をより容易に収容する、このゼオライトの
大きい孔の大きさに起因すると考えられる。Mgが溶液中に高い割合で存在する
場合、Mgはまた、ゼオライトAによるCaの取り込み速度を妨害しそして遅く
する。優勢にCaを含む水に関して、ゼオライトAは、単独で満足できる交換性
能を提供するが、同様にMgを高い割合で含む水に関しては、ゼオライトAおよ
びXの組み合わせを使用することに利点がある。このような適用において、ゼオ
ライトAの能力と等価であるかまたは近似である組成および単位重量当たりの交
換能力を有する、いわゆる「低シリカ」改変体(LSX)のゼオライトX成分を
、使用することが好ましい。ゼオライトAと組み合わせた使用のためのLSXの
別個の製造は、より高価であるので、ゼオライトAの製造に使用されるのと同じ
低コストのプロセスで、混合されたゼオライトI族イオン生成物の直接の合成を
達成することは、利点がある。
【0009】 洗浄処方物の界面活性剤成分の有効性を最大化するため、可能な限り迅速に洗
浄水から硬度化合物を除去することが非常に重要である。固体材料によるCaの
除去、または金属イオン封鎖は、以下の一連の工程:a)溶液を介したCa2+ のゼオライト粒子への拡散;b)結晶/溶液界面での、静電フィルムの境界を横
切るCa2+の拡散;c)ゼオライトのミクロ細孔を介したイオンの拡散による
交換部位にわたるCa2+の分散、を介して生じる。この交換プロセスにおいて
最も遅く、従って律速の工程は、フィルムの境界層を横切る拡散および結晶を介
した分散に関連すると考えられる。溶液相における活発な攪拌および液体中のゼ
オライト粉末の分散は、この工程が非律速であるように、バルク溶液を介したC
2+の移動を促進する。これを理解して、ゼオライト製造者は、Ca/Mg金
属イオン封鎖の正味の速度を増大するように、より小さい粒子の大きさを有する
ゼオライトの界面活性剤ビルダー物質を製造するあらゆる試みをする。より大き
い粒子、特に直径10ミクロンより大きい粒子はまた、暗い色の衣服物品上にゼ
オライト残渣の見苦しい沈着を避けるために最小化されなければならない。予測
されるように、溶液からのCaの除去速度は、交換溶液の温度に強く依存する。
Ca拡散プロセス、従ってその交換速度は、ゼオライトにおいて、冷水中よりも
熱水中のほうがより迅速に生じる。冷水の適用のための界面活性剤粉末の性能の
いいビルダーとして有用にするために、ゼオライトA粉末上のCaの交換速度を
改善することが所望される。
【0010】 交換速度を増大させるストラテジーの1つは、ゼオライトの粒子の大きさを有
意に減少させることである。しかし、界面活性剤ゼオライト粉末については、他
の基準が、非常に小さいゼオライト粒子の製造を拘束する。コストは、重要な市
場の考慮である。非常に小さい粒子の合成のためのいくつかの方法は、減少した
バッチ収率を有する合成ゲルのさらなる希釈を必要とし、これは、製造の単位コ
ストを上昇させる。他の方法は、より高価な試薬またはより特殊な組成を必要と
し、これは、効率的、低コストの製造プロセスに代表的な再利用操作を困難にす
る。超微小粒子は、合成の母液から粒子を分離し、そして凝集剤を使用せずに効
率的に洗浄することがより困難になる。固体の分離を促進するための凝集剤の使
用は、界面活性剤処方物の成分とこのような試薬の相互作用の可能性および洗浄
水中のゼオライト粉末の分散性に対する凝集剤の好ましくない効果に起因して、
所望されない。非常に微細な粉末は、拡張された貯蔵容積を必要とする非常に低
いバルク密度を有し、より困難な粉末の扱いに向かう傾向がある。
【0011】 ゼオライトA界面活性剤ビルダーのために使用される1つの性能測定は、固定
した温度でCaClと1000ppm当量のCaCOを含む溶液から、短時
間の間隔(2分)でゼオライト粉末の0.5グラムのサンプルによって除去され
るCa2+を測定することである。無水ゼオライト1グラム当たりのCaCO のミリグラムとして表現されるこの量は、カルシウム交換「速度」(CER)の
測定として見なされる。第二の慣習は、15分後に同じ溶液から除去されたCa
の量を測定し、そしてこの値を同じ単位で表される有効なCa交換「能力」(C
EC)と等しく扱う。15分は、ゼオライト交換がその平衡限界に非常に近づく
ために実際的な時間であると考えられる。本明細書でいう場合、CERおよびC
ECは、冷水界面活性剤適用に対する適用可能性のための、10℃の溶液温度で
測定される。例示的なCERおよびCEC手順は、本明細書中でさらに記載され
る。明らかに、冷水中での良好な交換性能は、より高い温度での水中においてさ
らに良好な性能を変わらずに生じる。
【0012】 本発明のゼオライトAは、1グラム当たり7ミリ当量の、計算された最大の能
力を有する。これは、350ppmのCaCOに同等な最大の理論的交換能力
に対応する。本発明のゼオライトAのCa交換能力を評価するために使用される
条件下で、観察されるCa交換能力は一般的に、市販されるVALFOR(登録
商標)100の能力よりいくらか優れている。本発明のゼオライトAについての
CEC値は、10℃で測定した場合280〜300の範囲に収まるが、通常のV
ALFOR(登録商標)材料は、同じ温度で250〜280のCEC値を有する
。本発明のゼオライトAは、冷水中で2分でのより重要な性能において、慣用的
に製造されたVALFOR(登録商標)100とは最も異なる。ここで、代表的
なCER値は、平衡限界(CEC)値に近いゼオライト1g当たり200mgよ
り多く、さらに250mgより多いCaCOであり、その結果全体の交換能力
のより大きい部分が洗浄サイクルの重要な最初の数分の間に使用され、ここで有
効なCa除去は、界面活性剤の機能に最も重要である。
【0013】 本発明のゼオライトの優れた冷水Ca交換性能は、有意に増大したゼオライト
結晶の外部表面積に関し得る。生成物において測定される増強された表面積は、
計算によって、同じ比の表面積を有する同じ固有密度の、一様な大きさの球状粒
子と等価な直径に換算され得る。慣用的な製造のゼオライトAについて、この仮
定の直径は、実際の材料の観察された粒子および結晶の大きさと比較され得る。
しかし、本発明の生成物について、仮定の等価球直径は、結晶凝集物の中央粒子
サイズより非常に小さく、そして個々の結晶の大きさよりもさらに小さい。この
表面積の増大は、ゼオライトA合成のための手順の重要な改変によって生成され
た結晶表面の、劇的に増大した粗さ、またはフラクタル特性に起因すると考えら
れる。これらの手順は、このフラクタル特徴を生じるゼオライトA結晶のより迅
速かつ不規則な成長を促進すると考えられる。
【0014】 ゼオライトは、多くのプロセスによって作製され得る。ゼオライトAを作製す
るための1つの一般化された産業的プロセスを、図1に模式的に示す。図1に示
したプロセスは、第一に蒸解釜10中でアルミン酸ナトリウム溶液を調製する工
程を包含する。アルミン酸ナトリウム溶液は、Al・3HO(またアル
ミナ三水和物(ATH)またはAl(OH)として公知の)を、NaOHおよ
び水の溶液中へ溶解することによって調製され得る。この溶液の組成は、溶解し
たNaOまたはAlの重量パーセントに関して、かなりの範囲にわたっ
て異なり得る。周辺温度で安定な溶液を提供する組成は、当該分野で周知の二相
図において記載され得る(例えば、Kirk−Othmer Encyclop
edia of Chemical Technology、第4版、第2巻、
269頁(1992)に公開されたように)。このアルミン酸溶液は、調製およ
び分析され、そして後の使用のために貯蔵され得るかまたはゼオライトの各バッ
チ合成のためのバッチとして特定の処方物に調製され得る。約200°Fまでの
温度の熱アルミン酸溶液がまた、使用され得る。商業規模の操作において、この
アルミン酸ナトリウム溶液は、再利用された「母液」(フィルター70からの濾
液75)を組み合わせることによって調製され得、これは、少量の溶解したアル
ミナと共にカセイアルカリを含む。Na−アルミン酸溶液は、Al5%〜
22%の任意の濃度を有し得る。水または母液およびATHのスラリーは、代表
的にはATH粉末のいくらかを溶解させるために15〜20分間加熱される。い
くつかの商業規模のプロセスにおいて、アルミナのいくらかの部分(例えば、約
15〜20%)は、アルミナ三水和物としてこの溶液中に不溶のままであり得る
。いくらかの部分が不溶のままである場合、このアルミン酸ナトリウム材料は、
より適切に混合物と命名され得る;全てのアルミナ三水和物が溶解する場合、こ
の混合物は溶液といわれる。本明細書中で使用する場合、用語「混合物」は、全
ての可溶アルミナが溶解した溶液、およびいくらかの不溶なアルミナが残る混合
物の両方をいう。用語、ケイ酸ナトリウム混合物もまた、溶液および混合物をい
うように本明細書中で使用される。
【0015】 アルミン酸がバルク中で調製される場合、バッチ供給タンク20中に必要な量
の分析された溶液を計量して入れる実施が頻繁である。ケイ酸塩バッチ供給タン
ク30は同様に、特定の組成の可溶性ケイ酸塩溶液の必要量を供給され得る。あ
るいは、既知の組成の可溶性ケイ酸塩は、より大きいケイ酸塩貯蔵タンク(示さ
ない)によって供給され得る。この目的のための可溶性ケイ酸塩は、当該分野で
周知の手順によって、水中またはNaOHの希釈溶液中でのケイ酸ナトリウムガ
ラスの溶解によって、調製され得る。このようなケイ酸塩溶液はまた、商業的供
給者から購入され得る。このケイ酸ナトリウム溶液は、150°Fで1.0〜3
.8の間のSiO/NaO比で混合され得る。
【0016】 このアルミン酸ナトリウム混合物およびケイ酸ナトリウム溶液は、次いで、晶
析装置60中に直接ポンプされるかまたは、必要に応じてゲル混合タンク40中
にポンプされる(以下に記載する)。このアルミン酸ナトリウムおよびケイ酸ナ
トリウムの流れは、専用のラインを介して混合容器に連続してまたは同時に供給
され得るか、またはこの流れは混合容器に供給される前にインライン(in−l
ine)で(例えば、ジェットミキサーで)混合され得る。可溶性のケイ酸塩お
よびアルミン酸塩溶液の組み合わせは、代表的には非晶質のゲル状沈殿物を生成
し、その結果、このスラリー粘度はかなり増大する。この粘度は、時間経過およ
び加熱で減少する。この高い粘度は、試薬の混合をもたらすために強力な攪拌子
モーターを必要とする。従って、強力な攪拌を有する分離混合タンク40が、時
々この最初の高粘度を克服する目的で供給される。あるいは、これらの試薬は、
晶析装置60中で直接混合され得る。晶析装置60は代表的に、バッフルおよび
攪拌子を備える。これらの成分の攪拌および混合は、代表的には備えられた刃を
有する1以上のタービンパドルによってもたらされ、そしてこのタンク自体は、
高度な乱流を促進するためにバッフルを備える。
【0017】 必要に応じて、このゲルは、より良い均質性およびゼオライト核または前駆体
種の形成を促進するために、正常な結晶の成長の温度より低い温度で数時間まで
のいくらかの時間にわたって、ゲル混合タンク40と晶析装置60の間の熟成タ
ンク50中で保持され得るかまたは「熟成」され得る。この処理は、反応性成分
の拡散性の混合を促進すると考えられ、そしてゲル混合物中に多数のゼオライト
核または前駆体種の形成を支持することが当該分野において公知である。増大し
た数の結晶核は、生成物中により小さい結晶を生成する。代替は、生成物の結晶
の大きさに有意な減少をもたらすのに十分な数で核または核を生成し得る前駆体
種を含む「種ゲル(seed gel)」の少量を提供することである。このよ
うな「種ゲル」の1つは、米国特許第3,808,326号において、フォージ
ャサイト型のゼオライト、XおよびYを生成するように設計された合成組成物に
添加するための「前駆体混合物」として開示される。
【0018】 ゲル混合物中の結晶化は、慣用的なプロセスによって実行され、ここで、この
ゲルは、完全に結晶性であることが公知の材料の参照スキャンと注意深くなされ
るX線回折(XRD)スキャンの比較によって決定されるように、スラリーの個
体が完全に結晶性になるまでの時間にわたって、80〜100℃の間の温度で加
熱される。結晶化に必要な時間は、温度に強く依存し、より高い温度がより迅速
な結晶化を支持する。同等な処方物について、より低い温度は、より長い時間に
わたるより小さい結晶および粒子の結晶化を支持し、そしてより高い温度は、よ
り大きい結晶および粒子のより迅速な結晶化を支持する。
【0019】 結晶化工程の後、フラッシング(flash)工程が、濾過前に混合物を冷却
するために実行され得る。このようなフラッシング工程は、水蒸気を急速に除く
ために真空下にこの混合物を置く工程、それによってこの混合物を冷却する工程
を包含し得る。次いで、急速に除去された水蒸気は、凝結され、そして続く濾過
工程において脱イオン水として使用され得る。
【0020】 結晶生成物を、種々の標準的な濾過プロセスおよびベルトフィルターまたはフ
ィルタープレス70を備える装置を使用する濾過によって母液から分離する。こ
の生成物は、残りの母液を置換するために適切な量の水(例えば、上記フラッシ
ュ工程において作製される脱イオン水)で洗浄されて、乾燥生成物についての仕
様を満たす一貫した性質を与える。結晶化母液からなる濾液液体75は、可溶性
NaOおよびAlまたはSiOの形態で未使用の試薬の値を含む。こ
れらの値は、そのままで、または製造プロセスにおいて水の平衡を維持するため
に過剰のHOの適切なエバポレーションの後に、母液のリサイクルによって回
収され得る。ゼオライトA(SiO/Al=2.0)の結晶化の場合、
2.0未満のゲルSiO/Alモル比を有する合成処方物が、SiO よりも過剰のAlを不変に含む母液を生成する。
【0021】 濾過ケーク77(約60〜65%の固体を含む)は、18〜24重量%の範囲
でLOIに乾燥する微細な粉末についての従来の方法によってドライヤー80で
乾燥される。従来の乾燥方法としては、フラッシュ乾燥またはスプレー乾燥を含
む種々の連続的な方法ならびにオーブンでのバッチ乾燥が挙げられる。例えば、
190°Fの出口温度で実行されるリングドライヤーは、所望の結果を達成し得
る。次いで、ゼオライト粉末は、当該分野において公知の標準的な固体/気体分
離装置(例えば、バッグハウス(図示しない))で捕捉され得る。次いで、ゼオ
ライト粉末は、代表的に、貯蔵サイロ90に移され、この貯蔵サイロから生成物
が例えばバッグ、スーパーザック(supersack)、トラック、または鉄
道車両に移され得る。
【0022】 この例示的なバッチプロセスによりゼオライトAを作製するためのバルクの化
学反応は、本質的に、ケイ酸ナトリウムおよびアルミン酸ナトリウムのアルカリ
性水溶液を一緒に混合して無定形アルミノケイ酸塩ゲルを形成する工程を包含し
、この無定形アルミノケイ酸塩は、ある時間加熱されて、特徴的なX線回折パタ
ーンを有し、そして通常ナトリウムゼオライトA、ゼオライトA、4AまたはL
TAと呼ばれる、2SiO・Al・NaOの理想的な無水酸化物組成
を有する結晶性アルミノケイ酸塩に変換される。
【0023】 生成物組成に必要とされるSiOの化学量論量未満を含むバッチ処方物を使
用することは、必須ではないが、ゼオライトAの合成において一般的である。こ
のような処方物において、SiOは、制限的試薬であり、その結果、生成物固
体の分離が、かなりの濃度のNaOおよび無視し得る(ppm)量の可溶性S
iOと一緒に少量の溶解したAlを含む溶液相母液を残す。通常の合成
手順が、理想的化学量論量に非常に近い分析組成を有する生成物を生成するが、
注意深い化学分析によって検出される、高いモル比と低いモル比との両方のSi
/AlおよびNaO/Alを有する組成物もまた、合成され
得、これは、なお本質的に同じX線回折パターンを示す。このような組成の変動
は、これを保持合成液から除くための生成物の不適切または過剰な洗浄のいずれ
かによって、あるいは、結晶の枠組みへのより多くのSiOの取り込みまたは
理想的な組成物の結晶構造内でのNaシリケートまたはNaアルミネートの吸蔵
から生じる純粋な差異に起因して得られ得る。
【0024】 Na−A合成の従来のバッチ合成方法において、Naシリケート溶液およびN
aアルミネート溶液の組み合わせは、高い粘度のゲル相の形成を生じる。このゲ
ル粘度は、スラリー中の固体含有量とともに増加し、その結果、固体含有量、従
ってバッチ収量は、良好な熱移動および反応物質の組み合わせを得るために必要
とされる必要な程度の混合を提供する攪拌装置についての費用における指数関数
的な増加に起因して実際的な制限を受ける。あまり粘稠でないゲルを形成するこ
とによって、より高い固体処方物が使用され得、同じ装置での収量を増加し、従
って、製造の単位費用を減少し得る。収量を増加するかまたはバッチサイクルの
回数を減少させる他の方法もまた、低い単位製造費用に寄与する。バッチ製造プ
ロセスにおいて、製造のスケールの目的とされる増加は、代表的に、資本設備(
その設備を収容するための建築スペースを含む)における直線的な増加を必要と
する。
【0025】 従って、既存の資本設備を使用するバッチ収量のかなりの増大を可能にするか
、または一連の単位操作の一部のみにおける製造能力の拡大を必要とする製造手
順を提供することが、特に有利であり、望ましい。本発明のプロセスの改良によ
って、実施的に最小の資本の出費のみを伴う既存の製造設備の収量を改善するた
めのこのような戦略の実行が可能になる。
【0026】 (発明の要旨) 本発明は、標準的なゼオライト合成プロセスに対する新規な改変の結果として
改善した性質を有するゼオライト生成物を包含する。本発明の1つの実施形態は
、優れたCaイオン交換特性を有するゼオライトAを包含し、その結果、このゼ
オライトが硬水軟化性能ペナルティーなしに冷水界面活性剤洗浄処方物において
使用され得る。本発明の第2の実施形態は、高いMgの存在下で増加した硬水軟
化性能を提供するゼオライトAおよびX混合物を包含する。このようなA/X混
合物におけるX生成物は、ゼオライトAとほぼ同じ化学組成および合計のイオン
交換能力を有する低いシリカ多様性(時々、LSXと呼ばれる)であり得る。従
って、本発明のA/X混合物の使用は、ゼオライト粉末の単位重量当たり減少し
た合計のイオン交換能力で無視し得るペナルティーを招く。
【0027】 本発明の純粋なAまたはA/X混合物のいずれかの合成は、既存の試薬を変化
させないかまたはさらなる試薬を使用し、そして合成処方物において使用される
酸化物成分の割合を変化させることなく、商業的な製造プロセスにおいて達成さ
れ得る。従って、既存の製造設備は、設備内のリサイクル操作に影響し得る材料
目録、合成設備、または材料のバランスを変化させることなく、より多様な製品
を供給して顧客特異的な要件に一致し得る。
【0028】 本発明のゼオライトの優れた交換特性は、それらの冷水(10℃)Ca交換性
能の点で最も明かに示される。Ca交換速度(CER)の測定から得られる値は
、試験溶液における組成および濃度を含む条件および測定方法に依存する。これ
は、Ca交換能力(CEC)の測定について部分的に真実である。この理由のた
めに、改善されたゼオライト交換生成物の性能を、代表的な市販の生成物(例え
ば、VALFOR(登録商標)100(Valley Forge、PAのPQ
Corporationによって製造される))と、正確に同じ実験条件下で
比較することが最も良い。本発明の生成物が、代表的なサンプルのVALFOR
(登録商標)100と比較される場合、本発明者らは、CER値において15〜
50%の範囲の改善を見出す。代表的なVALFOR(登録商標)100は、2
分のCER値を10℃で、最も良い質の材料において無水ゼオライト1g当たり
160〜170から約190mgまでの範囲のCaCOを与える。本発明のゼ
オライトAは、同一の状況下で測定して、約200mgCaCO/g無水ゼオ
ライトより大きい、好ましくは220mgCaCO/g無水ゼオライトより大
きい、そして最も好ましくは250mgCaCO/g無水ゼオライト以上の2
分のCER値を冷水(10℃)中で有する。冷水中15分でのカルシウム交換能
力(CEC)は、無水ゼオライト1g当たりCaCOを、約250mgより大
きく、好ましくは、約260mgより大きく、そして300mg大きさでさえあ
る。冷水におけるVALFOR(登録商標)100について対応するCEC値は
、無水ゼオライト1グラム当たり250mgCaCOのオーダーである。
【0029】 本発明のゼオライト粉末は、1〜5ミクロンの範囲、最も好ましくは2〜4ミ
クロンのサイズ範囲の中央粒子サイズを有する。VALFOR(登録商標)10
0は、代表的には、範囲4〜5の幾分大きな平均粒子サイズを有する。本発明の
ゼオライトの結晶サイズは、約0.2〜0.8ミクロン、最も好ましくは約0.
5ミクロンかまたはそれよりわずかに少ない範囲でかなり均一である。粒子と結
晶サイズとの両方のいくつかの有用な制御は、特に、分布においてより大きな粒
子サイズの画分を減少させることに関して、合成条件の少しの調節によって実行
され得る。結晶サイズ分布は、電子顕微鏡試験によってVALFOR(登録商標
)100において観測される結晶サイズの分布よりも明白に小さくそして狭い。
かさ密度は、代表的に、約0.19〜0.35g/ミリリットルの範囲に入る。
【0030】 本発明の生成物の顕著なそして予期されない特徴は、ゼオライト結晶の外側表
面積がVALFOR(登録商標)100のような市販の界面活性剤ゼオライトに
ついて測定される外側表面積よりも有意に大きいことである。さらに、同一の比
表面積(m/g)を有する同じ固有密度の均一なサイズの粒子について等価球
直径(equivalent spherical diameter)(ES
D)の計算がなされる場合、本発明者らは、この寸法が市販のゼオライトの測定
された粒子サイズにもっともらしく近いが、本発明の生成物について計算された
ESDは、生成物の測定された中央粒子サイズと個々の結晶サイズとの両方より
も非常に小さいことを見出した。この高い表面積の特性は、本発明のゼオライト
を作製するプロセスの直接的な結果であるようである。さらに、ゼオライト粒子
サイズが減少するときCa交換速度が増加することが先行技術の教示から予期さ
れるが、本発明者らは、交換速度と粒子サイズまたは結晶サイズのいずれにも無
視し得る相関を見出したが、代わりに、本発明のゼオライトAの10℃のCER
が、周知のB−E−T法を使用する窒素吸着によって測定される外側ゼオライト
結晶表面積に直接関係することを見出した。詳細には、本発明は、液体窒素の沸
点においてB−E−T窒素吸着法によって測定される約5m/gより大きい外
側表面積を有するゼオライトAを含むゼオライト生成物を含む。本発明の生成物
において見出される増加した表面積は、均一なサブミクロンサイズの粒子によっ
て生成される面積に等しい。このような小さな粒子は、より費用のかかる試薬に
ついての要件、低収率、ならびに固体分離、回収および洗浄の困難性が原因で、
当該分野で周知の合成技術によって製造するのが禁制的に高価である。しかし、
本発明の粒子は、小さなサイズの粒子に固有の問題を避けるために、サイズは約
1.9ミクロンよりも大きく、好ましくは3ミクロンより大きい。
【0031】 粉末流動の性質を維持しながら液体を吸収する粉末の能力は、活性な成分がし
ばしば液体材料である粉末界面活性剤の処方において重要である。液体保持能力
(LCC)は、ペーストを形成するために粉末の凝集を引き起こすことなく、1
00g当たりの粉末によって吸収され得る試験液体の重量である。本発明の材料
は、それらの変化した形態学の別の結果として、現在商業用のより従来的な生成
物と比較した場合、改善された液体保持能力(LCC)を有する。50より実質
的に大きく、そして100まででさえある液体保持能力を有する材料が調製され
得る。LCC値は、そのままのゼオライト100g当たりに吸収されるかまたは
「保持」される液体のgとして都合よく表現される(水和水を含む)。この価値
のある特性の向上は、イオン交換性能を向上した本発明の生成物を与えるようで
ある同じ物理的変化および形態学的変化によって直接引き起こされるかまたは少
なくとも強く関連するようである。
【0032】 本発明はまた、ゼオライト生成物を作製するためのプロセスを提供する。この
プロセスは、ケイ酸ナトリウム溶液、アルミン酸試薬の混合物、および無定形ア
ルミノシリケート開始剤または「シード」ゲルを混合容器中で混合してアルミノ
シリケート合成ゲルを作製する工程、ならびにこの合成ゲルを結晶化してゼオラ
イト結晶を形成する工程を包含する。このプロセスは、アルミン酸ナトリウム試
薬混合物をケイ酸ナトリウム溶液に、好ましくはアルミン酸塩試薬の十分な負荷
の添加が20分より長いことを必要とするようなゆるやかな速度で添加する工程
を包含する。アルミン酸塩の添加の間の攪拌は、好ましくは、高い程度の乱流混
合を確実にするために激しい。60分までのより長い添加時間は、有益であり得
るが、プロセスサイクル時間の点で増加したペナルティーがあり得る。アルミン
酸ナトリウム試薬混合物は、合計のバッチのアルミナの割合が可溶性の酸化アル
ミニウムまたは水酸化アルミニウム粉末(例えば、アルミナ三水和物(水バン土
石、ヒドラギライト(hydragillite))の形態で存在する、NaO
H中のアルミナの完全に溶解した溶液、または有利にはスラリー混合物からなり
得る。
【0033】 非結晶性アルミノシリケート開始剤ゲルは、混合容器にアルミン酸ナトリウム
を添加する(アルミン酸塩との混合の前に開始剤ゲルをケイ酸ナトリウム溶液に
加えることを含む)前に、添加した後に、または添加の間に加えられ得る。非結
晶性アルミノシリケート開始剤(「シード」)ゲルに加えられるアルミナ(Al と表される)の重量は、好ましくは、バッチ重量の合計の約0.01〜約
2.0重量%、より好ましくは、約0.1〜約1重量%を含む。
【0034】 アルミン酸ナトリウム混合物をゆっくりとした添加の代わりに、またはそれに
加えて、開始剤ゲルを使用するプロセスは、有利にさらにある割合のバッチのア
ルミナをアルミナ三水和物粉末として添加する工程を包含し得る。アルミナ三水
和物粉末として加えられる合計のバッチのアルミナの割合が限界点(一セットの
条件において約35重量%)未満を含む場合、得られるゼオライト生成物は、ほ
とんど全体的にゼオライトAを含む。アルミナ三水和物粉末として加えられる合
計のバッチのアルミナの割合が約35重量%をより大きく含む場合、得られるゼ
オライト生成物は、ゼオライトAおよびゼオライトXの混合物を含む。一般的に
、単一のセットの合成条件下において、アルミナ三水和物粉末として加えられる
アルミナの画分が多くなれば多くなるほど、ゼオライトXとしてのゼオライト生
成物の割合がますます高くなる。従って、ゼオライトXに対するゼオライトAの
幅広い範囲の比を有するゼオライト生成は、所与の組成でアルミナ三水和物粉末
として加えられるアルミナの量を変えることによってなされ得る。混合相生成物
に形成されるAおよびXの特定の割合がまた、固定した割合の未溶解のアルミナ
を有する場合でさえ、合成の他のパラメーターおよび他の合成成分の割合に依存
することが、ゼオライト合成の当業者に理解される。溶液アルカリ度および攪拌
の変化は、溶質種の濃度および組成ならびにゲル相とアルミナ固体との両方につ
いての溶解の割合を変化させる。代表的には、これらの因子は、特定のプロセス
組成および構成について経験的に評価されなければならない。本発明のプロセス
は、任意の既存の製造プロセスにおける有意な柔軟性により、同じ設備において
、合成成分の基礎的な量および割合を変えることなく、処方物中の溶解するアル
ミナおよび未溶解のアルミナの相対的な割合を変えることのみによって、顧客の
特定の要求に適合する、純粋なAゼオライトまたはゼオライトAおよびXの種々
の混合物のいずれかを製造することを可能にする。
【0035】 本発明のプロセスの研究において、本発明者らは、さらに、優れた質の純粋な
ゼオライトA相が、A/X混合物の合成についてちょうど記載された条件と類似
の条件下で作製され得ることを発見した。種々の大きな割合の未溶解のアルミナ
を含む類似のゲル組成物が、開始剤(「シード」)ゲルの添加なしに調製される
場合、合成生成物は、有意により狭いサイズ分布を有する均一な小さな粒子サイ
ズを有する純粋なゼオライトA相からなる。22重量%より大きい、好ましくは
30重量%より多い、より好ましくは約35重量%と約90重量%との間、さら
により好ましくは約60重量%と約90重量%との間の未溶解の形態で存在する
バッチのアルミナを有する組成物が、開始剤ゲルの存在下でA/X混合物を生成
する系内でゼオライトA生成物を生成する。
【0036】 本発明はさらに、上記プロセスによって作製されるゼオライトAまたはゼオラ
イトAおよびゼオライトXの混合物、ならびに上記プロセスによって作製される
ゼオライトを含む界面活性剤組成物を含む。このような界面活性剤組成物は、0
.1%〜99%のビルダー系(本発明のゼオライト生成物、および必要に応じて
補助界面活性剤ビルダー塩を含む)、ならびにこのビルダー系以外の0.1重量
%〜99重量%の少なくとも1つの界面活性剤補助剤を含む。
【0037】 本発明はさらに、ゼオライト生成設備において既存の設備の製造処理量を増加
させるためのプロセスを含む。このプロセスは、最初のゲルバッチ構成に加えら
れるシリケートの量と反応するのに必要とされる量より十分多い、過剰量の未溶
解の可溶性のアルミナを加える工程を包含する。このプロセスにおいて、過剰の
アルミナが最初の結晶化段階の間およびその完了の後に迅速に溶解し、そしてア
ルミナ濃縮液中にゼオライトAスラリーを生成する。このスラリーへの適切な化
学量論量の濃縮可溶性シリケートの引き続く添加は、合成サイクル時間、本質的
な増加なしにさらなるゼオライトの迅速な生成を生じる。本発明者らは、母液組
成物中の全ての利用可能なアルミナと反応する正確な化学量論量のシリカを供給
しないで、代わりに、加えるシリケートの量を制限して、代表的な組成2.0S
iO・Al・NaOを有するゼオライトAを形成し、十分に溶解した
Alを溶液中に残して、約60未満、好ましくは約20〜約40の母液N
O/Alのモル比を得ることが有利であることを見出した。より高い
比において、熱いアルカリ性母液溶液がゼオライトを攻撃し、性質の損傷および
分解を引き起こすか、または、その他にゼオライトの溶解を促進し、ゼオライト
母液が下流処理の間にゆっくり冷却するので、この生成物上に無定形の物質を沈
殿させるアルミノシリケートを形成することが明かである。
【0038】 本発明のプロセスは、界面活性剤適用に有用なゼオライトの性能品質と材料操
作の性質との両方が、さらなる資本設備、全体的な組成の変化または新たなより
費用のかかる試薬の導入について最小の要件でまたはその必要なしに制御され得
、そして最適化され得る点で、既存の製造設備について有意な柔軟性を提供する
【0039】 本発明の生成物は、非常に微細な粒子について予期されるイオン交換速度挙動
を示す顕著な品質を有しながら、同時に、これらは従来のゼオライト粉末につい
てより特徴的な粒子サイズ分布および材料操作特性を維持する。本発明のゼオラ
イトについて、本発明者らは、交換速度がゼオライトの粒子または結晶サイズに
依存せず、ゼオライト粒子の外側表面積と強く相関することを見出した。本発明
のゼオライトは、先行技術の方法によって調製されるより従来的なゼオライトと
比較して、例外的に大きな外側表面積を有する。本発明のゼオライトAの高い表
面積は、この合成に使用される特定の手順における因子の組み合わせに起因する
ようである。
【0040】 (発明の詳細な説明) 本発明は、次に、図面を参照して説明され、ここで、類似の番号は、全ての図
において同じ要素を示す。このような図は、限定よりもむしろ説明であることを
意図し、そして本発明の方法および生成物の説明を容易にするために本明細書に
含まれる。
【0041】 本発明に従うプロセスの1つの局面は、冷たい(10℃)の水においてさえ例
外的に高い速度のCa2+およびMg2+イオン交換を有するゼオライト材料の
製造に関する。この交換プロセスにおける速度制限工程がゼオライト/溶液界面
から粒子内の交換部位へのイオンの拡散であると考えられるので、ゼオライト粒
子のサイズを減少させることは、激しく攪拌された系においてイオン交換速度を
向上することが当該分野において公知である。粒子および結晶が大きい場合、最
も遅い拡散プロセスが結晶内で起こるが、粒子および結晶サイズがより小さくさ
れ、ゼオライト内の拡散経路が短くなる場合、交換速度は、ゼオライト溶液界面
における静的な液体境界相を介するイオンの拡散速度によって最終的に支配され
るべきである。R.P.Townsend、「Studies in Surf
ace Science and Catalysis:Introducti
on to Zeolite Science and Practice」、
58巻、H.Van Bekkum、E.M.Flanigen,J.C.Ja
nsen、Elsevier Amsterdam、(1991)10章377
頁を参照のこと。従って、ゼオライトの粒子サイズを減少させることにより、改
善されたイオン交換速度を生じるべきであることが当該分野において認識される
。しかし、より小さくより分離した粒子からなるゼオライトAの製造は、次第に
より困難かつ高価になる。分離した小さな粒子のゼオライトの形成は、より低い
収量を伴う希釈合成ゲルかまたはより高価なシリカ試薬の使用を必要とし得る。
1ミクロンに近いかそれより小さい中央粒子サイズを有する粒子の回収および洗
浄は、凝集剤なしに従来の設備を使用することは非常に困難である。本発明の生
成物は、既存の商業的生成物とはあまり異ならない粒子サイズおよび材料操作特
性を有する材料中に、均一なサブミクロン粒子サイズの理想的な生成物について
予期され得るイオン交換性能特性を示す;従って、この生成物を作製するプロセ
スは、従来の既存のプラント設備を使用して商業的実施に全く適している。
【0042】 本発明に従うプロセスは、先行技術と類似して、アルミン酸ナトリウム混合物
をケイ酸ナトリム溶液と混合する工程およびゼオライト生成物を結晶化する工程
からなる。しかし、驚くべきことに、合成混合物の処方および調製における因子
の組み合わせが市販の生成物と類似した粒子サイズおよび分布を有するが、特に
冷水において非常に向上したイオン交換性能を有するゼオライトAを生じること
を見出した。
【0043】 この改善された生成物を導く組み合わせ因子は、代表的なゼオライトA合成組
成物において、ゼオライトA生成物と比較して実質的にシリカの濃縮した一次ゲ
ル固体相の生成を好むゲル構成手順、ならびに小さな結晶の形成および迅速な成
長を促進するための開始剤または「シード」ゲルの使用を含む。これらの因子の
組み合わせ作用は、相互成長した(inter−grown)小さな粒子を含む
従来のサイズのゼオライト粒子の形態でゼオライトAの迅速な結晶化を生じる。
この方法で得られる生成物は、強力なアルカリ性合成液体を除去するために濾過
され、そして洗浄される。フィルターベルトおよびフィルタープレスのような従
来の濾過設備を、超微細な材料の損失を避けるための異常な度合の要件なしにこ
の目的のために使用し得る。濾過ケークは、リングドライヤーまたはフラッシュ
ドライヤーにおいて乾燥され得、この構成および操作は、当該分野において周知
である。好ましいドライヤーおよび操作構成によって、代表的に湿潤し圧縮され
た濾過ケーク内で形成する弱い凝集物の分解が促進される。
【0044】 この生成物の合成のための出発材料は、任意の高度に反応性のシリカ試薬およ
びアルミナ試薬であり得る。低いコストが理由で好ましいシリカ試薬は、任意の
種々の市販の可溶性ケイ酸ナトリウム溶液であり、この溶液は、ゼオライトを調
製するために当該分野で公知であり、そして使用される。例えば、1〜4の範囲
のSiO/NaOモル比を有する可溶性ケイ酸ナトリウムが使用され得、特
定の割合の市販のケイ酸溶液またはケイ酸ナトリウムガラスが、NaOHまたは
NaOH溶液と共に組み合わせられ、当該分野で公知である、より低い割合を有
する溶液を生成する。約3.3のSiO/NaOモル比を有するケイ酸溶液
(「ウォータグラス(waterglass)」溶液として一般的に知られてい
る)は、比較的低いコストで一般的に市販されており、そしてモノマー性および
ポリマー性のシリカ種の混合物からなる。反応性アルミナ溶液が、徐々にこの反
応物に添加される場合、このようなシリカとして使用することは、シリカ濃化一
次ゲルの形成に好ましい。反応性非結晶シリカ粉末がまた使用されるが、ケイ酸
ナトリウムからの酸沈殿によって調製されるか、または粘度からのAlの酸抽出
による残渣固体として発生されるこのような試薬は、界面活性剤ゼオライトの製
造にとって通常コストが高すぎる。アルミン酸塩の試薬は、任意の反応性アルミ
ナまたは水酸化アルミニウム(アルミナトリハイドレート)とNaOHおよび水
とを組み合わせることによってか、または溶液中で可溶性アルミニウム塩を過剰
のNaOHと反応せることによって調製され得る。固体のアルミン酸ナトリウム
はまた、市販されており、そして水自体またはNaOHと組み合わせて、溶解さ
れている。アルミナ試薬中の全てのアルミナが完全に溶解される必要はない。本
発明者は、アルミナ試薬のいくらかの部分が、アルミネート混合物中で例えば、
結晶性のアルミナトリハイドレートとして溶解しないままであることに利点があ
り得ることを見出した。
【0045】 非結晶性ケイ酸アルミニウム開始剤ゲルは、ゼオライトXまたはYを作製する
ために当該分野で公知の任意の開始剤ゲルまたは「シード(seed)」ゲルで
あり得、このゼオライトは、流体特性であり、そしてゲル混合物中で容易に分散
可能である。特に、開始剤ゲルは、およそ15SiO・1Al・16N
O・300HOの経験的組成物を有し得る。このような開始剤ゲルを作製
するための例示的なプロセスは、W.R.Graceに譲渡された米国特許第3
,574,538号;同第3,808,326号;および同第4,340,57
3号(本明細書中で参考として援用されている)により詳細に記載されている。
周囲温度において完全に可溶性のケイ酸塩およびアルミン酸塩から調製されたこ
のようなゲルは、代表的に、合成での使用の約4時間〜24時間以上前の範囲の
期間、熟成される。LTA構造またはFAU構造のいずれかの核形成および成長
を促進するための、このような開始剤ゲルの能力は、両方の型の核または少なく
とも予備カーソル種(pre−cursor species)が、熟成期間の
間にゲル中で生成されるようであることを示唆する。添加される開始剤ゲルの量
は、代表的に、バッチアルミニウムの重量%として表現され、この重量%は、非
結晶性のケイ酸アルミニウム開始剤ゲルを介して添加されたアルミナ(Al として表現される)の重量をゼオライトパッチを作製するために使用されるア
ルミニウムの総重量によって割った値である。本発明の目的のために、開始剤ゲ
ルを介して添加されたアルミニウムは、好ましくは、総バッチアルミナの0.1
重量%〜2重量%の範囲である。この範囲の見かけの割合もまた使用され得るが
、より少量では、一般に効果が低く、そしてより大量の利益は、本発明に必要と
される反応性ゲル系において重要とはならない。
【0046】 本発明の一般的なプロセスは,多数の方法において最適化され得る。例えば、
原理的に,アルミン酸ナトリウムの最適な添加速度は、緩やかであるが、商業的
な実施において、この工程の延長した利用は、実際に限度がある。20分を超え
る添加間隔が好ましく、そして30〜40分の添加時間が、通常、良好である。
激しい攪拌が、アルミン酸塩の添加の間に所望され、ケイ酸溶液中でのアルミン
酸の迅速な分散および局在化した容積の高濃度のアルミン酸がほぼ存在しないこ
とを保証する。ゲルは、系組成物がまだシリカ−リッチである条件下で、ケイ酸
塩へのアルミン酸溶液の添加開始直後に形成し、このゲル固体は、必ず、高度の
SiO/Alのモル比を有する。
【0047】 ケイ酸塩へのアルミン酸塩の穏やかな添加は、最初に形成するゲル層(一次ゲ
ル)の多くが2.0より高いSiO/Alのモル比を有することを保証
する。この条件下で、一次ゲル粒子のゼオライトへの直接的な変換は、好ましく
ない。シリカの大部分が、アルミナの添加の完了前に、シリカリッチアルミノケ
イ酸塩として沈殿する場合、このようなゲル作製の終わりに、最終溶液層の組成
物が、可溶性アルミナおよび腐食剤中で比較的濃縮される。多くの一次ゲル粒子
が、シリカリッチであるので、ゼオライトAの多くの内部成長粒子に直接的に変
換されない傾向があるが、代わりに、結晶化プロセスの間に再分散するようにア
ルカリ溶液によって作用し、より分散した結晶の形成またはゼオライトAのより
小さな凝集を有利にする。逆に、ケイ酸塩のアルミン酸塩への添加の結果として
、アルミン酸塩が活性化し、ゼオライトAに適切な組成物を含む大きな一次ゲル
粒子を形成する。このようなゲル粒子内の多くの核形成事象により、多くの強力
なポリ結晶性A塊の形成を生じる。シリカ濃縮一次ゲル層の形成はまた、不溶性
の固体の形態でのバッチ処方物のための必要なアルミナのいくらかを提供するこ
とによって、効果的にもたらされ得る。例えば、20パーセント以上のバッチア
ルミナが、不溶性のアルミナトリハイドレートとして提供される場合、このアル
ミナは、いかなる種類の可溶性ケイ酸塩と反応することによってゲル形成に加わ
ることができず、その結果、任意の全組成物での有効SiO/Alモル
比は、1/0.8の因子または25パーセントまで増加される。不溶性のアルミ
ナの存在の実質的なフラクションに関して、可溶性ケイ酸塩および可溶性アルミ
ン酸塩の組み合わせ特性が、2を超えるモル比を有し続ける限り、化学量論的割
合で同じに組み合わせられ得る。
【0048】 ゲルの作製のプロセスにおいて、アルミン酸ナトリウムおよびケイ酸ナトリウ
ム溶液の両方は、組み合わせの前および組み合わせの間に相対的に冷却され得る
(100°F(38℃))。低温でゼオライトAゲルを形成すること、および時
間の期間(「熟成」期間)に、この温度でゲルを保持することは、ゲルが実質的
に結晶化温度まで加熱される場合に、より小さな結晶の形成を助けるということ
は、当該分野で公知である。この低温混合および熟成処理は、開始剤ゲルを本発
明のプロセスに使用する場合に、有利な結果を達成するのに必要ではないと考え
られる。開始剤ゲル組成物は、ゲル作製の前にケイ酸試薬に、またはゲル作製の
間にケイ酸塩に、またはゲル作製後にアルミノケイ酸に、明らかに等しい効果を
伴って添加され得る。全ての試薬が共に添加された後に、混合物は、0.75〜
1.5時間の期間にわたって迅速な結晶化を行うために、結晶化温度90〜10
0℃(194〜212°F)、好ましくは、95℃以上まで、迅速に昇温される
。温度上昇は、蒸気の散布、容器の壁の加熱、または加熱交換機を介したゲルの
ポンピングを含む、当該分野で公知の方法によって達成され得る。結晶化の進行
は、X線回折分析および完全結晶化標準での選択されたピーク面積または強度の
比較によってモニタリングされる。標準的なゼオライト処理でのように、結晶化
後に、ゼオライトを濾過し、洗浄し、そして乾燥する。結晶化が完了するのを決
定する(標準の95%より大)際に、生成物の固体を水のクエンチまたは熱変換
によって迅速に冷却するか、または濾過によって母液から分離することが望まし
い。液体中のゼオライトの過剰温浸は、所望でない結晶性不純物層の形成を促進
し得るか、または他にイオン交換適用においてゼオライトの性質に対して有害で
あることが当該分野で一般的に公知である。
【0049】 ケイ酸ナトリウム溶液に添加したアルミン酸ナトリウム試薬は、腐食性の溶液
中で完全に溶解したアルミナからなり得るか、またはこの試薬は、不溶性のアル
ミナトリハイドレートの広範の種々の量を含むスラリー混合物であり得る。通常
、アルミン酸ナトリウム溶液中で不溶性であるアルミナトリハイドレートは、粉
末として晶析装置に直接的に添加されることが意図される。アルミナトリハイド
レート粉末は、アルミン酸ナトリウム溶液に添加する前に、可溶性ケイ酸を含む
作製容器に、または作製容器もしくは晶析装置自体のいずれかに開始剤を含むア
ルミノケイ酸ゲルに添加され得る。アルミン酸でなく、作製ゲル組成物にアルミ
ナトリハイドレートを添加する一つの利点は、作製ゲル組成物の場合において、
不溶性のアルミナのフラクションが、良好に規定され、そして腐食性アルミン酸
溶液との接触時間に依存しないことである。これは、より一貫した形態および粒
子サイズ分布を有する製造生成物を助ける。
【0050】 アルミナトリハイドレート粉末として晶析装置に直接添加される全アルミナの
割合は、バッチアルミナの約30重量%以下を含む場合、このプロセスによって
作製されたゼオライト生成物は、実施例3によって示されるように、一貫性の層
純粋ゼオライトである。これは、得られたゼオライト生成物が、約95%を超え
るゼオライトAを含み(代表的に、X線回折装置を使用する分解能の範囲)、そ
してX線検出可能な結晶性不純物層(例えば、ゼオライトX、および任意の種々
の高密層ゼオライト(例えば、方ソーダ石もしくは灰カスミ石)、または不溶性
アルミナトリハイドレート)を含まない。驚くべきことに、いくつかの合成条件
下で、アルミナトリハイドレート粉末として添加される全バッチアルミニウムの
割合が、バッチアルミニウムの約35重量%以上を含む場合、このプロセスによ
って作製したゼオライト生成物が、実施例5に示されるように、ゼオライトAと
ゼオライトXの混合物を含む。当業者は、純粋なAゼオライトからA/X混合物
への転位を誘発するのに必要とされる不溶性アルミナのフラクションに関する極
限点が、SiO/Al、NaO/SiOおよびHO/NaOの
公称モル比を含むゲル混合物の全化学量論組成物、ゲル構成のプロセス、攪拌の
程度、および結晶化温度に依存していくらか可変性である。本発明者は,開始剤
ゲルの使用がまた必要不可欠であることを同時に発見した。開始剤を使用する所
定のゲル組成物に関して、結晶化において形成されたゼオライトXの割合は、ア
ルミナトリハイドレートとして添加されたアルミニウムの割合がある臨界最小量
を超えて増加するにつれて、増加する。
【0051】 ゼオライトXのより大きな孔は、Mg2+(およびCa2+)交換のより迅速
な速度に影響を与えることで公知である。理解され得るように、カルシウムおよ
びマグネシウムの両方を吸収ための強力で、特異的な親和性を有する、ハイブリ
ッドゼオライト生成混合物は、生成物中のゼオライトAおよびゼオライトXの相
対的な割合に基づいておよび同一の製造プロセスおよび原料を使用して、提供さ
れ得る。従って、界面活性剤の顧客は、生成物と共に供給され得、この生成物中
のゼオライトビルダー組成物は、水中におけるマグネシウムおよびカルシウムの
含有量を変化させた状態で、局所的な条件下で最適な性能に合わされる。
【0052】 ゼオライトXは、代表的に、全ゲル組成物が、2.5を超え、そして5と同じ
くらい高い範囲のSiO/Alのモル比を有する合成系において形成さ
れる。本発明のプロセスによるA/X混合物の形成は、不溶性アルミナの相対的
な不活性およびゼオライトXおよびYの核形成を促進することで公知である開始
剤ゲルの使用の両方に起因し得る。不溶性アルミナの不活性のために、合成の開
始剤状態の間、有効なゲル組成物または「実質的な」ゲル組成物は、公称組成よ
りも顕著に高いSiO/Alのモル比を有する。この用語において、ア
ルミナの40%が不溶性であり、1.9:1のSiO/Alを有する。
公称ゲル組成物は、1.9/(1−0.4)または3.17の「実質的な」組成
物を有する。これは、少なくとも、ゲル結晶化の開始状態の間の場合であり、こ
の時、両方の種類の生存可能な結晶核が成長し始める。アルミナ固体が消化の間
に溶解し続ける場合、この母液は、可溶性アルミナで連続的に濃縮される。開始
剤ゲルの存在中および適切な実質的な組成物において、A核およびX核の両方は
、次第に、よりAlリッチな母液中で成長し、この母液は、限界として2.0に
接近するSiO/Alのモル比を有する結晶層の両方の組成物に有利で
ある。2.5のフレームワークSiO/Alのモル比を有する、従来の
ゼオライトX粉末は、6.37meg/gの最大交換能を有する一方で、2.0
のSiO/Alを有するゼオライトAまたはXは、7.04meg/g
の全交換能を有する。従って、本発明のプロセスは、2.0のSiO/Alを有するゼオライトから得られた値に近い交換能を有するA/X混合物を有
利に供給する。
【0053】 実験は、アルミナトリハイドレートとして添加された60%のバッチAl を有するが、開始剤は有さない同一の公称化学量論量を使用して計算した(実
施例9)。この場合において、このバッチを、できる限り微量のゼオライトXを
有するが、不溶性のアルミナトリハイドレートを全く有さない、純粋ゼオライト
Aを形成するために、95℃、1時間で結晶化した。注目すべきことに、この生
成物は、2分間、冷水、272のCa交換(CER)値で、本発明の全生成物の
最良の交換性能を示した。この値は、VALFOR(登録商標)100(CER
=180)の市販のサンプルよりも良好な51%である。さらなる実験では、不
溶性のAlフラクションが、70および80%まで増加した場合でさえ、
Aがさらに、この合成の好ましい生成物であることを示した。
【0054】 本研究者は、開始剤ゲル中に存在する種は、LTAまたはFAU結晶構造体の
いずれかの形成に対して特異的である、核または核先駆体種を含むが、開始剤ゲ
ルによって独自に供給される種の非存在下では、このような合成系は、開示され
た条件下において、LTA構造体のみを形成しないという強力な証拠を与えると
して、この驚くべき結果を解釈する。本発明の生成物は、標準的な市販の生成物
(例えば、VALFOR(登録商標)100)よりかなり優れた冷水Ca2+
換特性を示す。
【0055】 任意の特定の理論に限定することなく、優れた冷水Ca交換特性は、生成物の
小さな粒子サイズおよび狭い粒子サイズ分布に一部起因し、そして前に示唆した
フラクタル形態学に起因する。バッチアルミナの実質的なフラクションが不活性
である場合、ほとんどゲルは生成されず、そして形成するゲルは、全てのAlが希釈される場合によりも、より効果的に希釈されることが、理論化される
。Al(OH)固体の溶解により、合成系において腐食剤を消費する: Al(OH)+NaOH=Na,Al(OH) 処方物中で不溶性アルミナの実質的なフラクションを用いる場合、従って、よ
り遊離型の腐食剤は、存在するゲルに攻撃、溶解および分散する溶液層中で利用
可能である。形成するゲルは、シリカリッチであるようであり、従って、腐食剤
中で溶解するためにより感受性である。確かに、1.9/1の全SiO/Al のゲル組成物に関して、不溶性のアルミナトリハイドレートとして全Al の60%の存在により、1.9/(1−0.6)=4.75の初期の実質
的組成物を含む活性化ゲルを生じる。同様に、実質的なNaO/Al
比は、3.4/(1−0.6)=8.5となり、開始のゲルの250%の増加で
あった。このアルミナの60%は、不活性であり、ほとんどの部分に関して、形
成する開始アルミノシリケートゲル層が、3を超えるSiO/Alのモ
ル比を有し、この組成物の大きなゲル粒子は遅く、ゼオライトAの大きな内部増
殖凝集に直接的に変換するが、その代わりに、より小さな粒子結晶材料を形成す
るように、攪拌系での化学的もしくは機械的分散または穏やかな分散を受ける非
結晶性ゲルのままである。バッチアルミナの多くは、溶解しないままであり、ほ
とんどのゲルは形成されず、そして反応混合物中の粘度は減少し、その結果、固
体内容物およびバッチ収量が顕著に増加させることが可能である。
【0056】 本発明の生成物は、静的なインラインミキサーを介して、または高度の粘性、
気流、供給流を混合する「ジェット」ミキサーによって、周囲温度もしくは高温
においてアルミン酸塩をケイ酸塩に連続的に添加することによってか、または混
合容器に直接同時に添加することによって首尾良く作製される。溶液を使用する
同時添加のために、不均一に試薬を混合することが好ましく、シリカリッチ層の
初期形成を有利にする。低温での可溶性薬剤に組み合わせにより、開始剤を使用
しでもイオン交換実施のレベルを生じるようであるが、循環時間、処理および材
料の取り扱いの点で、不利な製造の質を有する。開始剤を含む温かい混合ゲルは
、代表的に、エネルギーコスト、循環時間、および改良された取り扱い特性での
利点を与えるが、従来の生成物と比較して、劇的に優れた交換実施をさらに提供
する。
【0057】 本発明の例示的なプロセスの概略的なプロセス流れ図が、図2に示される。こ
のアルミン酸ナトリウムは,好ましくは、ある量のATH100のみにより、消
化装置120中で作製され、このATHは、温かい母液110中に完全に溶解さ
れ得る。ゼオライトを作製するのに必要とされる全バッチアルミナの少なくとも
20〜30パーセントは、本発明の実施形態に従って受容される。この受容され
たATHは、ゲル作製タンク160中で粉末として後で添加される。ATHの約
20〜30%が、アルミン酸作製から受容され得、そしてさらに公称の全ゼオラ
イトAの首尾良い結晶化を可能にする。約35%以上で、結晶化精製物は、公称
量のゼオライトXを含む(または含み始める)。この方法で調製されたアルミン
酸溶液は、懸濁した固体を含まず、そして高温で使用されるか、または大きな容
積の保持/供給タンク130中で安定的に保存され得、ここで、この溶液は、正
確な組成物について分析され、そして高温で維持されるか、または使用前に冷却
される。
【0058】 アルミノケイ酸合成ゲルは、混合容器(例えば、ゲル作製タンク160)中に
おいて、アルミン酸ナトリウム(例えば、供給タンク130から)およびケイ酸
ナトリウム(例えば、供給タンク140から)を組み合わせることによって作製
される。合成ゲルは、好ましくは、冷却試薬を使用して、周囲温度で調製される
。ゲル作製タンク160は、このプロセス工程のために排他的に受容された容器
である。ゲル作製タンク160は、材料の単一の晶析装置バッチよりも、調製に
適したサイズであり得る。しかし、必要に応じて、アルミノケイ酸合成ゲルは、
晶析装置170に直接的に全試薬を添加することによって作製され得る。完全に
溶解したケイ酸塩およびアルミン酸塩試薬溶液は、高温または周囲温度のいずれ
かでの連続添加の順序で、またはジェット混合の手段のいずれかで混合され得る
。これにより、結晶/粒子サイズ、形態学およびかさ密度を制御する際に、いく
らか有意な程度の可撓性を可能にする。
【0059】 不溶性のATH100はまた、ゲル作製タンク160に添加される。ATH粉
末は、アルミン酸塩およびケイ酸塩を共に混合した後に、作製タンク160に単
独で添加され得、そしてアルミノケイ酸塩合成ゲルは、アルミン酸塩およびケイ
酸塩を混合する前に、アルミン酸ナトリウム溶液またはケイ酸ナトリウム溶液に
ATHを添加することによって形成された。
【0060】 開始剤ゲル150をまた、好ましくは、この合成ゲルが、アルミン酸ナトリウ
ム溶液とケイ酸ナトリウム溶液との組み合わせからすでに形成し始めた後に、作
製タンク160に添加される。一旦、全ての薬剤が、作製タンク160中で共に
混合され、そして混合物の粘度が、装置によって必要とされるのに十分減少され
ると、この混合物は、1以上の晶析装置170にポンピングすることによって輸
送される。ゲル作製タンクの代わりに、単一の晶析装置を使用して、この場合に
おいて、この試薬は、混合され、そしてこのゲルは、同一の容器中で結晶化され
る。結晶化後、このゼオライト混合物は、さらに、一般に、図1に示され、そし
て本発明のプロセスを参照して特に上に記載されるような濾過および乾燥工程に
より処理される。
【0061】 代表的に、上のプロセスによって製造されたゼオライトAは、約0.2〜約0
.7μm(好ましくは、約0.5μm未満)の範囲の結晶サイズを有する。より
大きな粒子は、内部成長凝集体または疎性凝集体からなる。この小さな結晶サイ
ズおよびオープン塊状化構造(open agglomerate struc
ture)は、本発明のゼオライトを示す、図3のSEM顕微鏡写真を再調査し
て、本明細書中の背景中に記載した標準プロセスによって製造されたゼオライト
を示す、図4のSEM顕微鏡写真と比較して、容易に明らかとなる。このオープ
ン粒子構造は、約0.19〜約0.35のg/mlのより低いかさ密度および約
2〜約4μmの中央粒子サイズを示す。より小さな結晶サイズおよびオープン構
造によって提供された増加した表面積は、ゼオライトによって示された劇的な実
施結果を部分的にのみ説明すると考えられる。
【0062】 ゼオライトの表面積は、一般に、B−E−T方法によって決定され、このこと
は、Brunauerら、J.Am.Chem.Soc.,第60巻,309頁
(1938)に記載され、これにより、液体窒素(−195.6℃)の沸騰温度
での窒素の吸着により表面積を測定する。ゼオライトAの間質性細孔サイズは、
窒素分子吸着の動力学的な直径よりも小さいので、この窒素の吸着方法のみは、
ゼオライトA粒子の外部の表面積を測定し得る。ゼオライト結晶の外部の表面積
は、通常、1g当たりの数平方メートルのオーダーであり、そして例えば、ゼオ
ライトXのゼオライト細孔によって提供される表面積の100平方メートルのオ
ーダーと比較して無視可能である。比較的小さな面積の測定は、より高い誤差を
生じる。それにも係わらず、この測定は、本発明のゼオライトA生成物について
測定した外部表面積と現在市販されている生成物について測定した外部表面積と
の間に生じる対比を可能にする。ゼオライトX中の微細孔は、大きく、そしてN 分子にアクセス可能であるので、この測定は、A/X混合物の外部表面を特徴
付けるために使用し得ない。表1に示されるように、ゼオライトAの密度を有す
る、均一にサイズ化され、滑らかな表面処理された粒子の等価球直径を計算する
ことが可能であり、このゼオライトAは、本発明のプロセスによって製造された
ゼオライトA生成物について測定されたものと同一の幾何学的表面積(m/g
)を有する。この計算をした場合、等価球直径は、Malvern Instr
uments,Ltd.,Spring Farm South,Malver
n,Worcestershire,UKによって製造された、Malvern
Mastersizer−E モデル粒子サイズ分析器によって測定された場
合に、実際の粒子サイズよりかなり非常に小さいことが見出された。表1に表作
成された等価球直径は、以下に提供され: D=6/ρA ここで、D=等価球直径(μm);ρ=結晶密度(1.99g/cm);およ
びA=表面積(m/g) (表1)
【0063】
【表1】 このような従来の合成の材料(例えば、VALFOR(登録商標100))は
、当該分野で公知の方法により製造され、3.0μmの計算された粒子サイズ(
ESD)は、4〜5μmの測定された中央粒子サイズに合理的に近似しており、
一方で、SEMによって測定される実際の結晶サイズは、1〜2μmのオーダー
である。本発明の材料は、0.4〜0.5μmの範囲のサイズの等しく均等に存
在する結晶サイズを有する、2〜4μmの範囲で測定された平均粒子サイズを有
する。合成ゼオライトの実際の粒子は、通常サイズの広範な分布を有する内部成
長凝集物からなる。このような凝集体中の個々の結晶の実際の外部表面は、結晶
が内部成長する接触面積まで減少されなければならず、ほとんどの豊富な仮定は
、本発明のゼオライトAの観測された結晶および粒子直径と比例した外部表面積
の計算を可能としない。
【0064】 任意の単一の理論に限定されないが、本発明の物質中で実際に測定された、例
外的に高い表面積は、結晶もしくは粒子の直径から計算された従来の領域のほか
に、それらの供給源を有する。他の規則的な幾何学形態の表面は、同一の形状お
よび直径の滑らかな物体を計算した上記の表面積を明らかに増加させた。分画の
幾何学の方法による分析により、所定の物体の表面積が、観測のより小さなスケ
ールで次第に自己類似性粗度を仮定することによって限定することなく、数学的
理論において増加され得ることを示す。このような非ユークリッド表面(non
−Euclidean surface)は、フラクタル(fractal)と
呼ばれる。分画幾何学の原理の詳細な説明は、B.Mandelbrot,Th
e Fractal Geometry of Nature,W.H.Fre
eman and Co.,San Francisco(1982)による本
に含まれる。本発明の生成物において測定された通常の大きな表面積は、高度の
表面粗度の結果であり、これらのいくつかは、SEMによって得られ得る倍率下
で不可視のスケールであると考えられる。この表面粗度は、高速の結晶成長によ
って特に増強され、これにより、段階成長、欠損、および表面核形成が生じると
考えられる。
【0065】 原子スケールの表面粗さに寄与し得る成長パターンのタイプは、原子力顕微鏡
によってゼオライトAの結晶表面上で検出されてきた。S.Sugiyamaら
、Microporous and Mesoporous Material
s,第28巻(1999)、1−7頁を参照のこと。この研究者らは、50ナノ
メートルまでの深さの表面内の「ベスイン(basin)」構造と共に、大きな
NaA結晶の平面上の並行した錐体成長の特徴を報告した。この特定の研究にお
いて、異なるサイズの段階的に成長した、高さ90ナノメートルまでの錐体が観
察された。本発明者らは、この特定の形態が本発明の生成物に見出されることを
確認し得ないが、本発明者らは、これらの生成物で測定される大きな表面積は、
このような示された成長パターン由来の効果的な寄与と一致することを示唆する
。このような無秩序な成長プロセスは、通常の結晶成長において表面の粗さおよ
び不規則性を生じることが知られている。R.W.Mullin,Crista
llisation,CRC Publishers(1972)を参照のこと
。実際に、従来の結晶化技術の分野に置いて、「完全に」滑らかな表面の結晶の
成長は、遅い成長速度を生じる低レベルの過飽和を保証する整備を必要とする。
このデータから、本発明のプロセスは、多数の核の存在下で高い溶液過飽和を促
進し、その結果、これらの核は、非常に迅速で無秩序な成長を受け、幾分か小さ
な結晶および粒子サイズの両方、特に表面粗さの増加した程度に起因して、大き
な表面積の材料の生成を生じる。従って、小さな粒子および結晶サイズと結晶表
面のフラクタル構造との組み合わせは、本発明のプロセスによって生成されるゼ
オライト生成物の驚くべき特性を説明するようである。
【0066】 表1のデータを図5にプロットして示す。図5のCERデータおよびCECデ
ータは、窒素吸収により測定される表面積の平方根の逆数に対してプロットされ
ている。面積は、寸法Dの関数であるため、このプロットの縦軸は有効に、粒
子直径の逆数(1/D)である。容量は、Dの関数であるため、1/Dは、直
径Dの均一な粒子について、単位容量あたりの表面積(D/D)に等しい。
【0067】 上記のプロセスにより作製されたゼオライトは、100gゼオライトあたり液
体70g(水和水を含む)より大きな液体運搬能力(LCC)を有する。図6に
示されるように、本発明の材料は、表面積の増加と共に、LCC値の直線的な増
加を示す。水和したゼオライトのマイクロポア容量は、すでに飽和されているた
め、LCC値は、大きな外表面積に関連する増加した間隙容積を示す。LCC値
は、試験液体としてジブチルフタレートを使用するトルクレオメーター(機械的
シリンジを装着したC.W.Brabender Absorptomerte
r Type E、Model T90/50)を使用して測定される。
【0068】 上記のプロセスによって作製されるゼオライトは、冷却(10℃)の水中、2
分において、無水ゼオライト1gあたり、200mgのCaCOより大きい、
好ましくは220mgのCaCOより大きいカルシウム交換速度(CER)を
有する。15分における冷却(10℃)水中のカルシウム交換速度は、無水ゼオ
ライト1gあたり、250mgより大きい、好ましくは、260mgより大きい
CaCOである。
【0069】 表1に報告されるCER値は、厳密に言えば、交換速度ではない。ここで報告
されるCER値は、他に特定されない限り、一定温度で2分間にわたって、標準
試験溶液から除去されたCa2+の量の慣用的な表示によるものである。この量
は、mgCaCO/g無水ゼオライトの単位で表される。CER値を2分で割
ると、このパラメーターは、その時間間隔にわたって平均化された単位速度に変
換される。同様にCEC値は、一定の温度で15分間にわたって、同じ試験溶液
から除去されたCa2+の総量を表す。この時間で平衡に達している場合のみ、
CECはゼオライトの真の変換容量に等しい。本明細書中で報告される数値につ
いて、CECおよびCERは、以下のように決定する。初めに、800℃におけ
る0.5時間のゼオライトの強熱減量%(%LOI)を決定する。250mlの
カルシウム交換溶液を、マグネティックスターラーバーの入った400mlビー
カーに移す。このビーカーを、時計皿で覆い、蒸発を最小にする。このカルシウ
ム交換溶液は、1000ppmのCaCOに等しい蒸留水中のCaClの溶
液を含む。この溶液のpHを、水酸化アンモニウムまたは必要に応じてHClを
使用して、pH10に調整する。この交換溶液を一定温度の浴に入れて、この溶
液を所望の温度(10℃+−0.3℃)で平衡化する。スターラーを約600r
pmに調整して、小さな渦を生成する。(500mg±0.1mg)/1−%L
OI/100)のゼオライトを、この交換溶液に迅速に移す。2分後、約30m
lの懸濁液を、30mlシリンジの末端に付けた使い捨てフィルターを通して1
5秒間吸引する。10.0mlアリコートの濾液を、次いで、125mlのエレ
ンマイヤーフラスコに移す。5mlの1M NaOH、および約100mgのH
ydroxy Napthol Blue Indicatorをこのフラスコ
に添加する。このサンプルを、明確な青色の終点まで0.005M EDTAで
滴定する。調製した各量のカルシウム交換溶液について、10.0mlアリコー
トの「ブランク」カルシウム交換溶液もまた上記のようにして2回滴定し、そし
て平均化し、ここで、2つのブランク間の0.1ml未満の偏差が許容される。
無水ゼオライト1gあたりのCaCOのミリグラムで表されるCERを、以下
のように計算する:
【0070】
【数1】 ここで、 B=ブランクを滴定するのに必要なEDTAの容量(ml) V=サンプルを滴定するのに必要なEDTA溶液の容量(ml) M=EDTAのモル濃度 W=サンプルの重量(g) S=小数として表されるサンプルの固体含有量(1−LOI) 100.9は、CaCOの分子量である。 25は、定数である(250mlCa++溶液/10mlアリコート)。
【0071】 陽イオン交換能力(CEC)を達成するために、連続的に混合しているゼオラ
イト/交換溶液からシリンジで採取したサンプルについて、上記の同じ手順を1
5分間行う。
【0072】 本明細書中で示される測定値について、現在の結晶度および相純度は、Phi
llips Electronics B.V.、Amelo,NL製のPhi
llips X−Ray Diffractometer、Model X’p
ert MPD VW3040を使用して測定した。窒素の表面積測定は、Qu
antachrome Autosorb−6−II(Quantachrom
e Corp.、Boynton Beach、Florida製)を使用して
行った。マルチポイントB−E−T表面積分析に好ましい手順は、S.Lowe
llおよびJ.E.Shields、「Powder Surface Are
a and Porosity」、第3版(1991)、Chapman an
d Hall Londonに詳細に記載される。粒子サイズ測定は、上記のよ
うに、Malvern Mastersizer−Eモデル粒子サイズアナライ
ザーを使用して行った。
【0073】 実施例7および8で行われるプロセスの代替の実施形態は、図7の概略プロセ
スのフローダイアグラムに一般に示される。アルミン酸ナトリウムを、好ましく
は、再利用した母液110を加熱し、上記の実施例における合成バッチを特定す
るAl処方組成物を達成するのに必要なほど多くのATH粉末100を添
加することによって、温浸器(digestor)120で生成する。第1の代
替の実施形態において、ジェットミキサー内でシリケート供給ストリームとアル
ミネート供給ストリームを合わせる直前に、シリケート試薬を供給ストリーム1
57に添加するためのライン155を通して、開始剤混合物150が機械的ポン
プによってポンピングされる。開始剤は、シリケートの添加期間全体にわたって
均一な速度で、シリケートに添加され得るか、または市販の計量ポンプを使用す
ることによるゲル作製期間の間の小さな容積部分の断続的注入によって添加され
得る。開始剤ストリームとシリケート液体ストリームの組み合わせはまた、当該
分野で公知の様々な他の方法(インライン静的混合デバイスまたは連続フロー流
出を有する中間混合タンクを含む)で行われ得る。開始剤をジェットミキサーに
ライン155を介して送達するための別の代替として、適切な量の開始剤ゲルが
、ライン160を介して、シリケート供給タンク140内のシリケート試薬溶液
と合わされ得る。供給タンク130からのアルミン酸ナトリウムは、供給タンク
140からのケイ酸ナトリウム/開始剤混合物と同調および混合するために、ジ
ェットミキサー135を通してポンピングされる。このシリケート試薬は、重力
の流れまたは適切な機械的ポンプによって排出され得る。この合わせた試薬は、
ジェットミキサーから晶析装置170へと排出される。開始剤ゲルは、分子組成
aNaO・bAl・cSiO・dHOを有し得、ここで、a/dの
比は、1〜9の範囲であり、好ましくは、1〜3の範囲であり、c/bの比は、
8〜75の範囲であり、好ましくは、10〜30の範囲であり、そしてd/bの
比は、100〜600の範囲であり、好ましくは、200〜400の範囲である
。好ましい組成は、16NaO・Al・15SiO・300HOで
ある。
【0074】 本発明のさらなる詳細は、以下に記載される詳細な準備に提供される。
【0075】 (実施例) (実施例1) 本発明のゼオライトの30ガロンの調製物を、酸化物のモル比として表される
処方組成物を使用して作製した:3.4NaO・Al・1.95SiO ・100HO。これらの酸化物の試薬供給源は、別々に調製し、そして以下
に記載されるように合わせた。
【0076】 アルミン酸ナトリウム溶液を、アルミニウム温浸器の容器内で調製した。この
溶液を調製するために、30ガロンのスチール反応器に、18.6kgの50%
NaOH(38.75% NaO)溶液を充填した。このNaOH溶液に、
6.74kgのアルミナ三水和物(ATH、65% Al)を添加した(
80%のバッチアルミナ)。次いで、このタンクを、205〜212°F(96
〜100℃)に加熱した。約1時間の間混合しながら、この温度を維持し、この
時間の後、全てのATHが溶解した。次いで、65.6kgの脱イオン水を添加
し、そしてこの溶液を100°F(38℃)まで冷却した。
【0077】 23.96kgのケイ酸ナトリウム溶液(PQ Corporationによ
り提供されるJL−Silicate)(1.6SiO・NaO(モル比)
の酸化物組成を有し、そして25.75重量% SiO;16.75重量%
NaO;57.5重量% HOを含む)を、約30ガロンの全容量の晶析装
置に添加した。シリケート溶液は、12.7lb/galの密度を有した。この
容器に、バッフルおよび1−馬力モーターで駆動される2つのプロペラ型攪拌機
を装着した。貯蔵所から供給されるシリケート溶液は、約80°F(27℃)の
温度を有した。
【0078】 開始剤ゲルのバッチを、合成ゲルの作製の約16時間前に調製して、「熟成(
aging)」させた。以下のモルの酸化物組成を使用した:16NaO・A
・15SiO・300HO。355gのケイ酸ナトリウム(N(登
録商標)−透明なケイ酸ナトリウム溶液、PQ Corporationにより
製造され、28.5% SiOおよび8.5% NaOの組成を有する)を
、241gのHOおよび180.6gの50% 苛性アルカリと共に、容器に
添加した。48.9gの別々に調製したアルミン酸ナトリウム溶液(23.3%
Al;19.8% NaO)を、周囲温度で、激しく混合しながら希
釈シリケートにゆっくりと添加して、ゲル形成を最小化した。試薬は、ピッチブ
レードタービン攪拌機を備えた携帯型ミキサーにより、周囲温度で容器内で混合
した。別々に調製するアルミン酸ナトリウム溶液は、ATH粉末をNaOHの5
0重量%水溶液に溶解し、これを全てのアルミナ粉末が溶解するまで沸点付近ま
で加熱することによって作製した。アルミン酸溶液を水で希釈し、そして開始剤
ゲルの作製のために使用する前に、室温まで冷却した。混合した後、この開始剤
ゲルを16時間熟成のために静置した。
【0079】 合成ゲルを作製するプロセスについて、上記のように調製したアルミン酸ナト
リウム溶液を、加熱することなく、約30分かけて、制御した速度で、晶析装置
の容器内のシリケート溶液に添加した。アルミン酸溶液の添加が完了すると、1
.72kgのアルミナ三水和物粉末(65% Al)をゲルスラリーに添
加した。最後に、825.9gの熟成させた開始剤ゲルを、この晶析装置のスラ
リーに添加した。次いで、ゲル混合物を、蒸気パージを使用して、200〜20
5°Fまで加熱した。30分間所望の温度を達成した後、このバッチを、約1時
間、絶縁タンク内でこの温度に保った。この晶析装置からのサンプルの続くX線
回折分析は、生成物が、ナトリウムAゼオライトの参照サンプルに関して>95
%の結晶性であることを示した。化学分析によって、この生成物の無水組成物は
、33.5% SiO;28.1% Al;17.9% NaOであ
ることが見出され、このことは、生成物のSiO/Alのモル比が2.
0であることを示す。この実施例のCER、CEC、表面積および粒子サイズの
データを、表1に示す。
【0080】 (実施例2) 溶解した80%のバッチアルミナおよび20%のバッチアルミナの加熱アルミ
ン酸混合物を未溶解のATH粉末として使用する以外は、実施例1と同じ試薬お
よび処方物を使用して、50ガロンのバッチを調製した。21.9kgの50%
NaOH溶液(38.75% NaO)を添加し、続いて、7.86kgの
アルミナ三水和物粉末を添加することによって、アルミン酸溶液を30ガロンの
容器内で調製した。このスラリーを105℃まで加熱し、そして全てのアルミナ
が溶解するまで撹拌し、この時点で、この溶液を79.4kgの水で希釈した。
この溶液を、95℃まで再加熱し、そして1.99kgのアルミナ三水和物粉末
を、アルミン酸溶液に添加した。このアルミン酸スラリー混合物を22分間かけ
て、晶析容器中の27.8kgのケイ酸ナトリウム溶液に周囲温度で添加した。
この添加の終点におけるゲルの温度は、168°F(76℃)であった。0.9
6kgの開始剤ゲル(実施例1と同じ組成)を添加し、そして最終的なゲルを、
容器上の蒸気ジャケットによって、ある温度まで迅速に加熱した。この温度で1
時間、温浸を続けた。生成物を濾過し、そしてフィルタープレスを使用して洗浄
し、そしてフラッシュドライヤーで乾燥した。この材料のサンプルが、4.4ミ
クロンの中央粒子サイズを有する、純粋で完全結晶のゼオライトAであることを
決定した。この生成物のサンプルの10℃のCERおよびCEC値は、それぞれ
、229および276であった。
【0081】 (実施例3) 本発明のゼオライトの工業規模の調製を、以下の酸化物のモル比として表され
る処方組成物を使用して行った:3.4NaO・Al・1.9SiO ・100HO。これらの酸化物の試薬供給源は、別々に調製しそして合わせた
【0082】 アルミン酸ナトリウム溶液を、4.8% Al・7.9% NaO・
87.3% HOの重量%で表される組成物を用いて、温浸器容器内で調製し
た。この溶液を調製するために、数千ポンド(数千ガロン)の母液を、加熱した
オイルジャケットおよび攪拌機を装着した密閉したスチール容器に添加し、そし
て約205〜212°Fまで加熱した。重量%で表される母液の組成は、代表的
には、0.54% Al;8.46% NaO;91% HOであっ
た。温度および撹拌を維持しながら、ある量のAl・3HO(ATH)
をこの溶液に添加した。ATHの固体が溶解するまで、このスラリーを約1時間
加熱した。必要な量のATHを、母液の分析から決定し、この量は、混合物の全
ての組成を標的のアルミナの割合にするのに十分であった。代表的な例において
、7.0lb ATH/cwtの母液を温浸器に添加した。このアルミン酸溶液
を、シリケート試薬と合わせる前に、約100°Fまで冷却した。このアルミン
酸溶液は、合成処方物に必要なAlの全量のうち20%を欠いていた。ア
ルミナの欠乏を、ATH粉末をゲル混合物に添加することによって、後に調整し
た。
【0083】 次に、最終のアルミン酸試薬溶液の重量の約25.2%の重量を有し、1.6
SiO・NaO(モル比)の酸化物組成を有し、そして25.4重量%
SiO;16.8重量% NaO;57.8重量% HOを含む、ケイ酸
ナトリウム溶液を、数千ガロンの総容量の晶析装置容器に添加した。この容器に
、バッフルおよび200ガロンのタンク容量/馬力のサイズのモーターにより駆
動する2つのピッチブレードタービン攪拌機を装着した。バルク供給タンクから
供給されるシリケート溶液を、市販のフローメーターによって、晶析容器に計り
入れた。これは、この晶析装置に計り入れた場合、約80°Fの温度を有してい
た。
【0084】 開始剤ゲルのバッチを、合成ゲルの作製の約16時間前に調製して、「熟成」
させた。開始剤のバッチを、55ガロンのスチールドラム内で調製した。試薬を
、船用プロペラを備える携帯型ミキサーにより、このドラム内で、周囲温度で混
合した。16NaO・Al・15SiO・300HOのモルの酸化
物ゲル組成を使用した。各々について、ポンドのケイ酸ナトリウム(N(登録商
標)−透明なケイ酸ナトリウム溶液、実施例1に記載)を、0.668lbのH O、および0.503lbの50%苛性アルカリ(38.8% NaO)と
共にこのドラムに添加した。ケイ酸ナトリウム1blあたり0.16lbの別々
に調製したアルミン酸ナトリウム溶液を、ゲル形成を最小化するために激しく混
合しながら、室温で、ゆっくりと希釈シリケートに添加した。この別々に調製し
たアルミン酸溶液を、実施例1に記載されるようにして調製した。
【0085】 合成ゲルの作製において、アルミン酸溶液を、約45〜60分間かけて、加熱
することなく、制御した速度で、晶析装置容器内のシリケート溶液に添加した。
アルミン酸溶液の添加が完了すると、さらに1.75lbのATH(65% A
)/cwtの母液を、ゲルスラリーに添加した。最後に、0.90lb
/cwtの母液に等しい量の熟成した開始剤ゲルを、晶析装置のスラリーに添加
した。次いで、熱交換器を通してスラリーを再循環することによって、合成混合
物を200〜205°Fまで加熱した。約30分この温度に達した後、この晶析
装置からのサンプルのX線回折分析が、ナトリウムAゼオライトの参照サンプル
に関して>95%の結晶性を示すまで、約1時間、絶縁タンク内でバッチをこの
温度に保持した。
【0086】 この実施例で生成される生成物のCER、CEC、表面積および粒子サイズを
表1に示す。
【0087】 (実施例4) 23.96kgのケイ酸ナトリウム(1.5 SiO/NaOの比のケイ
酸ナトリウム、25.4% SiO)を、65.1kgの脱イオン水と共に、
30ガロンの晶析装置に添加した。アルミン酸ナトリウム溶液を、予め作製した
安定なアルミン酸ナトリウム溶液(23.3% Al、19.8% Na O、56.9% HO)から出発し、そして6.55kgの50% NaO
Hを23.5kgのこのアルミン酸溶液に添加して、調製した。この溶液を10
0°F未満に冷却した。このアルミン酸溶液を、次いで、シリケート溶液に、1
時間かけて添加した。開始剤を添加し、そしてこのスラリーを、激しく混合しな
がら、蒸気パージ(20psig蒸気)を使用して203°Fまで加熱した。こ
の温度を、約1.5時間維持した。このスラリーを濾過し、そして100ガロン
の150°Fの脱イオン水で洗浄し、次いで、研究室用スケールのフラッシュド
ライヤーで乾燥した。得られた生成物は、純粋なゼオライトA(>95%)であ
った。この実施例のCER、CEC、SAおよび粒子サイズを、表1に報告する
【0088】 (実施例5) この実施例は、バッチアルミナの40%をATH粉末として添加した場合の、
A/X混合物の組成を例示する。
【0089】 実施例3に記載される790gのケイ酸ナトリウム溶液を、4lの混合容器に
添加した。2,228gのHO、375.5gの50% NaOH、および4
65.1gの予備調製した安定なアルミン酸ナトリウム溶液(23.3% Al ;19.8% NaO;56.9% HO)を一緒に混合し、次いで
、このアルミン酸溶液を100°F未満に冷却することによって、アルミン酸ナ
トリウム溶液を調製した。このアルミン酸溶液を、Masterflexポンプ
によって、1時間かけて、シリケート溶液に徐々に添加した。113.3gのA
TH粉末をこのゲルに添加し、このATH粉末の直後に、27.2gの開始剤ゲ
ルをこの混合物に添加した。2000gの得られたスラリーを、還流凝縮器を装
着した2lのバッフル付き反応器に添加し、そして2インチのピッチブレードを
有するタービン攪拌機を用いて300rpmで撹拌しながら、水浴中で203°
Fまで加熱した。この温度を約1.5時間維持した。結晶化したゼオライトを濾
過し、そして脱イオン水で十分に洗浄し、そして研究室スケールのフラッシュド
ライヤーで乾燥した。得られた生成物は、90%のゼオライトAおよび10%の
ゼオライトであった。
【0090】 (実施例6) 未溶解のATHの形態で供給される60%のアルミナを用いた以外は、同じ装
置および試薬を使用して、実施例5を繰り返した。800gのJLシリケートを
、作製容器に添加した。313gの標準アルミン酸ナトリウムを、460gの5
0%NaOHおよび2229gの水と合わせた。この溶液を、室温まで冷却した
後に、20分間かけて、作製容器内のシリケートにポンピングした。この混合物
は液体のままであった。アルミン酸溶液の添加が完了した直後に、171gのA
TH粉末を、この容器に添加し、続いて、27.5gの標準開始剤ゲルを添加し
た。このゲルを、15分間混合し、周囲圧のオートクレーブに移し、そして約3
0分間95℃で加熱した。温浸を約3時間続け、この時点で、バッチを冷水でク
エンチし、そして回収した。この生成物は、X線回折分析により完全な結晶であ
ることが見出され、そして微量の未溶解のATHを含まないゼオライトAおよび
Xの混合物からなることが見出された。混合物中のゼオライトX相の単位セルサ
イズの測定は、25.0Åの値を示し、これは、約1.0の骨格のSi/Alモ
ル比に相当するが、この混合物のバルク化学分析は、2.1のSiO/Alモル比を有した。
【0091】 (実施例7) プラントスケールの実験試行を、本発明の実施形態に従って行った。表2に示
される組成を有するアルミン酸ナトリウム溶液を調製した。この試薬中の5.5
2重量%の全Alのうち15〜25%が、未溶解のATH粉末として存在
し得た。なぜなら、全Alは、幾分か、この混合物中のATHの平衡溶解
度以上であったからである アルミン酸試薬中の未溶解のアルミナの量は、温浸の温度および時間、Na Oの濃度、ならびに粒子形態学および粉末度を含むATH粉末の特定の特性に
依存して変わる。溶解性アルミン酸ナトリウムおよび未溶解のATHの十分に規
定された混合物は、80重量%以下の必須の全ATHを溶解し、そして残りのA
TH粉末を温浸の最後にアルミン酸溶液に添加することによって得られ得る。
【0092】 シリケート溶液および開始剤ゲルを、本明細書中の他の箇所に記載されるよう
にして調製し、そして、シリケートおよびアルミン酸をジェットミキサーで一緒
に混合するのと同時かほぼ同時に、注入ポンプでシリケートに開始剤溶液を添加
した。このジェットミキサーは、環状パイプであり、この中で2種以上の液体が
合わせられ、そして晶析装置に排出される。この実施例の実際のプロセスは、約
15〜17分のシリケート添加時間にわたって、30秒おきに5秒間ジェット混
合する前に、シリケートに開始剤をパルス状に添加する工程を包含した。開始剤
のレベルは、小さな量から比較的大きな量まで広範に変わり得るが、中〜低レベ
ルの開始剤溶液を、この実施例で使用して、開始剤溶液により供給されるバッチ
のためのアルミナの約0.2重量%を得た。以下の表2および3は、それぞれ、
使用される試薬の重量(ポンド/アルミン酸ナトリウム100ポンド)(lb/
cwt)、および使用される成分のモル比を示す:
【0093】
【表2】 周囲温度より、約100°F〜約200°F、代表的には、約120°F〜約
150°F、平均すると約135°F上のシリケート溶液の温度を使用した。周
囲温度より、約170°F〜約210°F、代表的には、約190°F〜約20
5°F、そして平均すると約209°F上のアルミン酸の温度を使用した。試薬
の混合のための高温は、ゲルの加熱のために必要な時間を減少する。なぜなら、
この試薬混合物は、約190°F〜約205°Fの結晶化温度付近にあるからで
ある。この実施例の結晶化温度は、ジェット混合が完了した後に、約195°F
であった。
【0094】 強力な攪拌を使用する従来の実施に続いて、このゲル混合物を結晶化させ、そ
して周期的にサンプリングして、結晶化度を決定するためのX線回折分析のため
のサンプルを得た。この例について、全結晶化単位操作の期間は、約60分であ
った。この生成物を、既存のプラントシステムを使用して、濾過し、洗浄し、そ
して乾燥した。
【0095】 サンプルの評価は、良好な製造用材料操作特性を備える優位に改善されたCE
R/CEC性能を示し、このことは、現存する商業的なゼオライトプロセスと比
較してプロセスサイクル時間に本質的な減少がなかったことを意味する。この実
施例に議論されるプロセスのためのこの製造プロセス時間は、プラント規模手順
(アルミネート溶液が最初に冷却され、次いでシリケートがゆっくりと添加され
、続いてATH粉末が添加され、そして開始剤ゲルが添加される)についてより
約40%〜60%短い。
【0096】 (実施例8) 別のプラント規模の実験的実施を、本明細書に記載されることを除いて、実施
例7に類似する本発明の実施形態に従って実施した。この実施例における未溶解
のアルミナの実際の割合は、測定されないが、15%〜20%の範囲であること
が推定された。このアルミネート温度は、約195°F〜約200°Fの範囲で
あり、そしてシリケート温度は、約125°F〜約130°Fの範囲であった。
開始剤溶液をシリケートに添加し、そしてこのシリケートおよび開始剤溶液を、
おおよそ均一に一緒に混合した。次いで、この開始剤およびシリケート混合物を
、ジェットミキサーにおいてアルミネートに混合して、合成ゲルを形成した。
【0097】 この実施例は、比較的大きなレベルの開始剤ゲルを使用した。このプロセスは
、開始剤をシリケートに添加する工程、および約15分間タンクを再循環させて
、2種の試薬を均一に混合する工程を包含した。開始剤/シリケート混合物を、
再循環混合工程が完了する約5〜30分間以内に、ジェットミキサーにおいてア
ルミネートに添加した。使用される開始剤の量により、開始剤により供給されて
いるバッチについて約2.0重量%のアルミナが生じた。温度および結晶化時間
は、本質的に、実施例7と同じあった。以下の表4および5は、それぞれ、アル
ミン酸ナトリウムのcwtあたりのlbにおいて使用される試薬の重量および使
用された成分のモル比を提供する:
【0098】
【表3】 この実施例からのサンプルの評価は、実施例7に類似する良好な製造材料操作
特性および有意に改善されたCER/CEC性能を示した。表1において、実施
例7および8についての10℃でのCERデータは、任意の開始剤ゲルが存在し
ない類似の手順によって製造された標準的なVALFOR(登録商標)100ゼ
オライト生成物と比較され得る。
【0099】 交換速度における25%を越える増加は、VALFOR(登録商標)100標
準と比較して、実施例7および8のプロセスによって製造されるゼオライトにつ
いて示される。また、実施例7および8のプロセスによって製造されたゼオライ
ト生成物は、標準と本質的に同じかまたは多少大きい中央粒子サイズを有するに
もかかわらず、VALFOR(登録商標)100標準の表面積の7〜10倍の表
面積(m/g)(B−E−T窒素吸着方法によって測定された)を有した。
【0100】 従って、実施例7および8は、本発明の広い表面積の生成物が、有益なCEC
およびCER特性を有するが、比較的「通常の」中央粒子サイズを有し、管理可
能な処理特性を可能にする商業的な規模で製造され得る。
【0101】 (実施例9) A/X混合物の生成における開始剤ゲルの役割を区別するための努力において
、ゼオライトの調製が、開始剤ゲルを添加することなく、未溶解の全バッチアル
ミナの60%を用いてなされた。この実施例は、開始剤ゲルを一緒に用いる60
%の未溶解アルミナの使用が、ゼオライトXである結晶生成物のほとんど半分を
生じた実施例6と比較されるべきである。処方物の名目上のモル組成は、以下で
あった:3.2NaO・Al・1.92SiO・100HO。未溶
解のアルミナの60%において、初期の見かけのゲルSiO/Alは、
1.92/(1−0.6)=4.8になる。
【0102】 先に記載されたバフル付き4リットルの混合容器において、710gのNa−
シリケート溶液(25.75% SiO;16.72% NaO)が添加さ
れ、次いで、150グラムの酸化アルミニウム三水和物(aluminium
trihydrate)(ATH)が添加される。別の容器に、275グラムの
標準Na−アルミネート溶液(19.8% NaO;23.3% Al )を、405グラムの50重量%のNaOH溶液および1960グラムのH
と合わせた。この溶液を、使用の前に、室温に冷却した。この冷却されたアルミ
ネート溶液を、蠕動ポンプ(Masterflex)を使用して、30分かけて
、シリケートおよび未溶解のATHを含む混合容器に移した。アルミネートに添
加が終了したとき、ゲル混合物を、攪拌機および大気に対して開放した還濃縮機
を備える密閉されたオートクレーブに移した。この容器を、温度制御水浴(95
℃)に配置した。この容器内の流体混合物は、約30分で95℃に達した。結晶
化速度が減少するという期待において、この温度での消化を3時間続けたが、サ
ンプルを、X線回折分析のために1時間で取り出した。3時間目に、この反応混
合物を冷脱イオン化水でクエンチし、濾過し、そして洗浄した。研究室ブフナー
漏斗から回収されたこの濾過ケークを、95℃のオーブンで乾燥して、過剰の水
分を除去した。この材料のX線回折測定は、この生成物が、Xとして試験的に同
定された結晶相の可能なトレースを有するゼオライトAであったことを示した。
未溶解のATHは、18.1°の2θでの最も強いATHピークの任意の指標の
非存在によって判断されるように検出されなかった。表1は、3時間の消化の後
に処理された材料についての特徴の結果を示す。1時間で取られたサンプルを後
に分析し、そして完全な結晶の、相が純粋なゼオライトAからなることを見出し
た。
【0103】 Ca交換能の測定のための調製において、40グラムの乾燥され、空気と平衡
化された濾過ケークを、研究室ブレンダーにおいて、最も高い設定で1分間処理
に供した。このような処理は、Ca2+交換試験における粉末性能に対する試験
的なおよび商業的なフラッシュドライヤーの効果をシミュレートするための別個
の実験において見出されている。この処理の後に、2分での10℃のCER値を
272と測定したが、対応するCEC値は287であった、この材料についての
さらなる特徴付けの結果を、表1に要約する。
【0104】 ゼオライトA合成に対するこのアプローチの制限を探るために、本発明者らは
、同じ試薬および化学量論を使用するが、80%のアルミナが未溶解である実験
を繰り返した。再び、結晶化を、ゼオライトAを用いて、95℃で1時間実施し
た。なぜなら、この生成物は、Xとして試験的に同定された、微量の別の相を含
むからである。
【0105】 同じ試薬を使用するが、よりアルカリ性の処方物:4.5NaO・Al ・1.9SiO・100HOを使用して、87%のアルミナを未溶解のA
THとして添加して、同じ装置中でバッチを調製した。95℃で1時間の消化後
、生成物における主要相は、微量の方ソーダ石および20〜40°2θ領域中の
XRDパターンにおける多少無定形のこぶ(hump)を含むゼオライトAであ
る。
【0106】 60%の未溶解のATHを使用する第一の実験を、水ガラス溶液(N−cle
ar、PQ Corp.)をケイ素の供給源として使用して、そして以下の減少
したアルカル性のゲル組成物を用いて繰り返した:2.4NaO・Al ・1.91SiO・100HO。95℃で1時間の消化後、微量の未溶解A
THを、XRDにおいて検出し得る。小さい無定形のこぶが、ゼオライトP(G
IS)であり得る微量ピークとともに残る。より低いアルカリ性処方物を用いる
が、モノマー性JLシリケート溶液(25.8% SiO;16.8% Na O)を使用して、この実験を繰り返すことにより、1時間の消化が、微量の未
溶解ATHである、X線回折パターンにおいて検出可能な不純物のみを有する、
完全な結晶A生成物を得る。より遅い結晶化およびゼオライト不純物相の形成は
、より低いゲルのアルカリ性それ自体に起因するが、おそらく水ガラス試薬中の
可溶性ケイ素種のより高い重合度に起因するようではない。
【0107】 これらの結果は、ゼオライトAが、可溶性形態におけるバッチアルミナの主要
でない画分のみを提供することによって一般的な低コスト試薬から合成され得る
ことを示す。本発明の実施が、優れた性能特性を有するゼオライトA生成物を提
供するだけでなく、本発明の示されたプロセスが、可溶性アルミネート試薬を調
製するために必要とされる装置規模、ならびにその調製のための時間および人的
資源を減少させることによって、資本およびユニット操作費用を減少させる機会
を与える。これらの処方において、不活性固体形態として一般に見なされるもの
に存在するアルミナ試薬の多くにおいて、全ての試薬の完全な転換が約1時間で
完了され得ることは特に注目すべきである。「実質的な」ゲル組成物の初期の自
発的な核形成および結晶化は、環境(このようの大きな画分のバッチアルミナが
反応せず、そして利用可能なNaOHが消費されない)によってそのまわりにも
たらされるシステムにおけるアルカリ性の効果的な増強に起因して、迅速に起こ
ることは可能なようである。高いアルカリ性は、急速な核形成および溶液を介す
る成長する結晶への輸送のための無定形ゲルの溶解の両方を好むことが知られて
いる。この解釈は、高度に対になり、粒子間成長粒子(inter−grown
particle)を形成するサブミクロンの微結晶を含むゼオライト粒子(
これは、3.0ミクロンの中央値サイズに中心を持つ比較的狭い粒子サイズ分布
を形成する)を示すSEM画像によって支持される(表1)。
【0108】 この材料の2回の化学分析により、2.15の平均バルクSiO/Ai モル比および1.02の平均NaO/Al2O比を得た。
【0109】 (増大された合成) 図9を参照して、本発明はまた、最小の資本費用での既存の製造装置の生産性
を増加させる、ナトリウムAゼオライトのための改善された製造方法を含む。こ
の改善された製造方法が、特定の条件下で操作される場合、本発明者らは、冷水
カルシウム交換速度性能が有意に改善されることを見出した。ゼオライト(例え
ば、ゼオライトA)の合成のための一般的な方法は、水性アルカリ性溶液に別個
に溶解された可溶性ケイ素およびアルミナ種を使用する。通常の実施において、
これらの溶液は、全組成物が、ゼオライトAを形成するために、利用可能なSi
と反応するために化学量論的に必要とされる量に対して、多少過剰のAlを含むように、バランスが取れるように合わせられる。腐食性のアルミナの
溶液は、一般に、水性水酸化ナトリウムにAl(OH)のようないくつかの市
販のアルミナ供給源を溶解することによって調製される。アルミナ固体の溶解は
、しばしば、温浸器(digester)といわれる開口容器または圧力オート
クレーブにおいて加熱することによって促進される。改善された製造処理におい
て、通常のゲル合成処方物が、最初に、ゼオライトAを生成するための当該分野
で公知の多様な方法の内のいずれか1つにおいて調製される。この最初の混合物
(本明細書中以後、一次ゲルと呼ばれる)に、利用可能なSiOと反応するた
めに必要とされる量に対して、実質的に過剰のアルミナが、未溶解のまま、結晶
性水酸化アルミニウムの形態(水バン土石(gibbsite)、水バン土石(
hydragilite)、酸化アルミニウム三水和物、ATH)で、あるいは
基本的な可溶性アルミナの他の形態で、添加される。この一次ゲル組成物が加熱
される場合(無定形成分のゼオライトAへの転換をもたらすための公知の実施に
従って)、いくつかの部分の過剰な、未溶解のATHがまた、ゆっくりと溶解し
、その結果、一次ゲルの結晶化が完了する点の近傍で、過剰なATHの全て、ま
たは実質的な画分が溶解する。このようにして、ゼオライト晶析体(cryst
allizer)が、アルミナ温浸器と同じ機能を果たすように作製され得、有
効的に、このユニット操作のための現存するプラント性能を増大する。
【0110】 このプロセスは、アルミナ温浸器が、製造プロセスから全く排除されることを
可能にする。可溶性アルミネート濃化母液を続くバッチ合成に再循環することに
よって、この母液は、合成のために必要な可溶性アルミナの必要とされる部分を
供給し得る。しかし、この濃化母液の濃度は、リサイクルシステムにおける水の
バランスを維持するために必要であり得る。
【0111】 一次ゲルが、完全に第一の結晶化段階で結晶化された場合、ゼオライト結晶が
分散される溶液相、または母液は、ここで、合成のために必要とされる可溶性ア
ルミナ成分に比例して濃化される。本発明者らは、さらなる量の可溶性ケイ素の
このスラリーへの添加が、ここで、試薬を調製および組み合わせ、そしてそれら
を結晶化温度にもたらすのに多くの時間を必要とすることなく、同じ反応容器中
でさらなる生成物の第二段階の結晶化を可能にする。第二段階の結晶化のための
、この比較的少量の添加されたシリケートは、周囲温度で添加され得るか、また
は晶析体スラリーの温度近傍まで加熱され得る。さらに、本発明者らは、この第
二段階の結晶化における、試薬の生成物への転換が、従来の実施における材料の
合成の場合よりも非常に迅速に起こることを見出した。最適な条件下で、この転
換は、ほぼ瞬間的にもたれされるようである、従って、さらなるケイ素反応物は
、一次結晶化の熱スラリーに添加され得、この結果、晶析体自体において、また
は晶析体から次の製造操作への熱生成物スラリーを送り出し、そして移動させる
ために使用される配管においてのいずれかで、生成物のさらなる製造がもたらさ
れる。
【0112】 この迅速な二次結晶化速度を考慮すると、この合成プロセスについての増強さ
れたバッチ収量の大きさは、存在する晶析体の容積によって制限されないことが
理解されるべきである。二次合成のためのさらなるシリケートが、ゼオライトの
熱スラリーおよびAl濃化母液を含む輸送ラインに添加される場合、増強
された収量は、主に、一次ゲル中の未溶解のアルミナの量によってのみ制限され
、この一次ゲルは、晶析体および輸送ライン中のバッチスラリーの合わせた滞留
時間の間に、シリケートと反応するように、溶液にもたらされ得る。このような
合成バッチの晶析体送り出し流への新たなシリケート溶液の晶析体への添加は、
好ましくは、計測されたシリケート流について、および輸送配管内の良好な混合
のため供給を必要とする。当該分野で公知の、機械的ミキサーまたは静的インラ
インミキサーのいずれかが、この目的のために適合され得る。輸送配管の絶縁は
、好ましくは、冷却を制限するために提供され、この冷却は、二次合成混合物に
おける結晶化速度を減少する。本発明のプロセスは、添加された過剰のアルミナ
の量に直接比例する増分量によって、合成バッチの収量の計画的な拡大を可能に
するので、本発明者らは、このプロセスを「増大された合成」という。
【0113】 晶析体に添加される過剰なアルミナは、不溶性の形態である。本発明者らは、
この過剰なアルミナのほとんどが、結晶性固体として残るが、一方で、可溶性ア
ルミナとシリケートとの間の一次反応が、ゲル形成、核形成および結晶成長の段
階を介して進行することを観察した。合成固体における結晶性アルミナの存在は
、18.1°2θでの強いX線回折ピーク(Cu Kα)の存在によって検出さ
れ得る。
【0114】 本発明のゼオライト生成物を、X線回折を用いて、そしてCa交換速度および
容量の測定によって特徴付けた。%結晶度の決定、および結晶相成分の検出を、
上記のPhillips X−ray Diffractometer,Mod
el X’pert MPD VW3040を使用して、行った。回折パターン
の選択されたピークの下の面積を、100%ゼオライトであると承認された標準
参照物質のパターンの対応する面積と比較した。
【0115】 ゼオライトのCa2+交換速度(CER)および容量(CEC)をまた、Ca
選択電極を使用する電極法によって決定し得る。このような電極を用いて、ゼオ
ライト上でのCa交換の測定は、Mg2+の存在下で、特異的に検出され得る。
実施例14、15および16に対するCER/CECデータを、電極法を使用し
て決定した。再び、Ca交換特性は、2分および15分での無水ゼオライトの1
グラムあたりの、標準溶液から除かれたCaCOのミリグラム当量として与え
られるCERおよびCECについての値によって示されるが、この場合、これら
の値は、校正された電極によって生成されたCa濃度データの連続的なプロット
から読まれる。分散されたゼオライト粉末を含む試験溶液中の、Ca2+濃度を
、Orion Model 93−20 Ca選択性電極を、Orion Do
uble Junction参照電極とともに用いる、Orion Model
720A pH MV メーターによって、経時的に連続的に、測定する。
【0116】 塩化Caおよび塩化Mgのストック溶液を、測定のための試薬として調製した
。このストック溶液は、メスフラスコ中で1000mlに希釈された、22.6
0gのCaCl・2HOおよび10.42gのMgCl・6HOからなる
。ストック緩衝溶液を、以下を使用して、調製する:28.01gの50%Na
OH容液;29.23gのNaClおよび26.28gのグリセリン(これらは
、メスフラスコ中で1000mlに希釈される)。このストック溶液のCa濃度
は、標準的なEDTA滴定による個別の分析によって確認される。典型的な分析
において、10mlのストック溶液および10mlの緩衝溶液が、990mlの
脱イオン水に添加されて、約154ppm当量のCaCOを含む試験溶液を生
成する。このストック溶液および緩衝溶液は、新たに調製された試験溶液と同じ
ように、試験のために選択された標的温度(10℃)の一定温度浴に保存される
。試験されるゼオライト粉末は、空気と平衡化されて、均一かつ一定の水分含量
および800℃で0.5時間の焼結によって測定されたそのLOIになる。この
粉末のサンプルが、無水物基準で、ほぼ0.320グラムの量のゼオライトを与
えるように、重量を測定される。重量測定は、±0.1mgの精度で行われた。
試験溶液の初期電極読みを取った後、この粉末を、すぐに試験溶液に加え、一方
で、これを、マグネティックスターラーバーで攪拌する。電極の読みを経時的に
連続的に記録し、そしてこれらのデータを、研究室のPCのExcel(登録商
標)ファイルに保存する。10℃での電極についての校正曲線を、電極のミリボ
ルトの読みを記録することによって、調製し、この読みは、10mlの緩衝液を
含む、990mlの脱イオン化水の標準化ストック溶液のアリコート部分の0.
5ml、1.0ml、5.0mlおよび10.0mlの添加に対応する。
【0117】 増大された合成プロセスはまた、AゼオライトおよびXゼオライトの混合物を
処方するために使用され得る。このようなプロセスにおいて、従来のモルの酸化
物の式の表現について、1+Cであるように、モルで表現された全バッチアルミ
ナが考慮される場合(ここで、Cは、第二の結晶化工程における可溶性ケイ素と
反応したアルミナの部分である)、未溶解の可溶性アルミナが、約(0.35+
C)/(1+C)より大きいか、またはそれに等しく、そしてアルミノシリケー
ト開始剤が、第一の結晶化段階に添加される場合、第一の結晶化段階で作製され
たゼオライト生成物は、ゼオライトAおよびゼオライトXの混合物を含み得る。
第二の結晶化段階は、更なるゼオライトAを作製し、その結果、両方の段階の総
生成物(output)は、AおよびXの混合物である。従って、第一の結晶化
段階で添加される未溶解のアルミナの量は、混合物中の所望の最終A/X比を提
供するために所望のように調節され得る。
【0118】 (さらなる実施例) 以下の実施例において、2つの標準試薬溶液を、合成調製物のほとんどにおい
て使用した。ケイ酸ナトリウム(JL−Silicate:25.8% SiO ;16.7% NaO(PQ Corporationから得られた)の水
溶液を、合成調製物のためのSiOの好都合な供給源として、全ての場合にお
いて、使用した。当該分野で公知の可溶性シリケートの他の供給源もまた使用さ
れ得る。アルミン酸ナトリウムの安定な溶液を標準試薬として使用した。このア
ルミネートのストック供給を調製するために、717gの酸化アルミニウム三水
和物(65% Al)を、ステンレス鋼容器に充填し、そして1024グ
ラムの50重量%のNaOH(38.75% NaO)を、添加した。この容
器を、蒸発を遅らせるためにカバーし、そしてアルミナ固体が溶解するまで研究
室のホットプレートで沸騰するまで加熱した。この溶液を、ほどよく冷却し、次
いで、計量されたプラスティックボトルに移し、そして脱イオン水で希釈して、
全溶液重量を、2000gにした(以下の全組成を有する:23.3% Al;19.8% NaO。この試薬を使用の前に、周囲温度に冷却した。
【0119】 (実施例10) 以下に実験において、本発明者らは、未溶解のアルミナを使用するゼオライト
A合成の探索を拡大した。ゼオライトA合成ゲルを調製し、このゲルは、未溶解
のATHを含むだけでなく、ゼオライトA(以下の無水物組成を有する:2.0
SiO・Al・NaO)を形成するために必要とされる、実質的に
(20%)過剰の化学量論的に必要とされる量のAlを含む。このゲル組
成物は以下のモル酸化物比を有する: 3.4 NaO・1.2 Al・1.93 SiO・100 H O、 これは以下に還元される 2.8 NaO・1.0 Al・1.61 SiO・83 H
【0120】 このモル酸化物比を有するゼオライトAの試験バッチを、以下の方法で調製し
た:811グラムの標準ケイ酸Na溶液を、1インチの垂直方向の四分円バッフ
ルを備えたステンレス鋼混合容器に添加する。容器内容物の混合を、電気的ラボ
モーターによって駆動される、等間隔に並んだ(pitched)ブレードの、
タービン攪拌機によって達成した。別の容器において、2200gの脱イオン水
を、628グラムの標準アルミン酸ナトリウム溶液と合わせ、この溶液に、30
2グラムの50重量%のNaOH溶液(38.8% NaO)を添加した。こ
の改変されたアルミネート溶液を、30℃に冷却し、次いで研究室用蠕動ポンプ
(Masterflex Pump Model 7524−10,Barne
t Mfg.Co.Barrington I1.60010,USA)によっ
て、35分かけて、シリケートを含む反応容器に添加した。激しく混合する条件
を、このゲルの作製期間を通して維持した。このゲルの作製が完了した場合、1
15グラムのATH粉末を、この混合物に添加し、さらに激しく攪拌する。この
量の未溶解のATHは、全バッチAlの34%に対応する。未溶解のAT
H粒子を含むゲルスラリーを、還流濃縮機を介して大気に開放し攪拌リアクタに
移した。このステンレス鋼反応容器を、最初に100℃を越えて加熱された密閉
した水浴に取り付けて、ゲルの加熱速度を増加させるが、合成の過程の間実質的
に95℃に制御した。激しく攪拌しながら、ゲル温度は、約15分で91℃に達
した。反応スラリーの50mlのサンプルを、2時間にわたって、15分おきに
採取した。各スラリーサンプルからの固体を、Whatman No.4高速濾
紙を使用するブフナー漏斗上で濾過し、そして過剰の脱イオン水を用いて洗浄し
た。この固体を、研究室用オーブン中で乾燥し、空気と平衡化し、そしてX線回
折によって分析した。このサンプル中の%ゼオライトAを、市販のVALFOR
(登録商標)の参照サンプルと、回折ピーク面積を比較することによって決定し
た。未溶解のATHの存在を、18.1°2θに出現する強い回折ピークによっ
て検出した。15分でのサンプル中におけるATHピークの初期高さを、33.
8%の未溶解のバッチAlに等しくなるように取り、そして残りの未溶解
アルミナの%を、結晶化の過程の間のこのピークの強度における変化から、経時
的に、評価した。これらのデータを、図8に示す。
【0121】 図8から、これらの条件下でのゼオライトAの結晶化は、約60分で完全にな
り、この時点で、全バッチアルミナの推定5%がATHとして未溶解のままであ
るようである。さらなる消化の15分未満後に、このATH残渣を十分に溶解す
る。開始反応混合物中の全てのSiOをSiO/Alモル比が2.0
であるNaAゼオライトに変換することは、ゲル処方物中における全Al の83%の消費が必要とされる。ゲル混合物中におけるもとの未溶解ATHの一
部は、この第1の結晶化の過程の間に溶解し、そして生成物に取りこまれる:残
りは、かせい母液に迅速に溶解し、ここで、これは、さらなるケイ酸塩と反応す
ることが潜在的に利用可能であり、そのようにして、バッチ収率を増大する。さ
らなる例は、ゼオライトAのバッチ合成の収率および固定された能力の製造工場
の全体的な生産性を増大するために、この手順を使用することの利点を例示する
【0122】 (実施例11) この実施例は、開始ゲルを形成するための、ケイ酸塩試薬およびアルミン酸塩
試薬の同時添加による、本発明の適用を例示する。アルミン酸ナトリウム/AT
Hスラリーは、542gの50%NaOH溶液を1300gの脱イオン水および
302gのATHとともに、密閉できるふた、撹拌器、還流器を備えたステンレ
ス鋼容器内で合わせることによって調製した。この混合物を、95℃の湯浴上で
混合を持続しながら加熱した。この反応混合物の組成は、これらの条件下で、A
TH固体の約80%を溶解するために十分であったと予想された。未溶解固体の
かなりの部分は、「乳状」によって示されるように、スラリーの外見を維持した
。95℃において、このスラリーは、アルミナの供給源になった。700gのス
トックケイ酸ナトリウム溶液を250mlのプラスチックビーカー中に秤量した
;外界温度において、この溶液は、ケイ酸塩の供給源となった。バッフルおよび
撹拌器を備えた覆われた鋼の反応容器を、95℃に調節し、600gの脱イオン
水を注いだ水浴中に配置した。ケイ酸塩試薬およびアルミン酸塩試薬を、既に実
施例10に記載された1対のMasterflex laboratoryポン
プを経て反応容器に連結した。この反応容器中の水が95℃に達したとき、ケイ
酸塩溶液およびアルミン酸スラリーを、撹拌された反応容器に同時に移した。ケ
イ酸塩を15分間にわたって反応容器に移し、一方でアルミナのスラリーを30
分間にわたって反応容器に移して、混合比率が、構成の間には、最終ゲルの化学
量に一致しないようにした。試薬の添加の最後には、ゲル混合物の温度は、95
℃であった。酸化物モルについての最終ゲル化学量は、以下であった: 2.74NaO・Al・1.56SiO・79.1HO。
【0123】 95℃で1時間の結晶化の後に、最初のゲルのサンプルを採取、濾過、洗浄し
、そしてX線回折分析のために調製した。このサンプルは、かなりの未溶解AT
H残渣および試験的にギスモンジン(gismondine)(P)として同定
された微量の不純物相を含むNaA(71%)の部分的な結晶化を後に示した。
この熱反応スラリーに、最初のゲル構成において使用されたのと同じケイ酸塩溶
液149gを外界温度においてすぐに添加した。いくらかゲル化がこのケイ酸塩
添加の結果として生じることが、観察されたが、これは、すばやく散逸した。増
大された混合物の消化を、95℃でさらに15分間続け、この時点で、反応スラ
リーを濾過、洗浄、乾燥し、そしてX線回折分析に供した。この分析は、この固
体生成物が、基準のNaA材料に対してこの時点で88%が結晶性であり、そし
て微量のP相とともに少量の未溶解ATHを含むことを示した。乾燥した濾過ケ
ークを、空気で平衡化し、そして濾過ケーク中の塊を、研究用撹拌器(Wari
ng Commercial Blender Model 34b197)中
で1分間高速で乾燥混合することによって壊し、分散した。冷水(10℃)中の
Ca交換特性を、本明細書に記載の電極を用いた方法によって測定し、以下の結
果を提供した:CER:171およびCEC:264。
【0124】 合成混合物に添加された過剰のケイ酸塩(149g)は、バッチに溶解された
過剰のアルミナとの反応によってゼオライトAに変換された。Alが、合
成の間過剰であり続けるので、制限試薬はSiOであり、そして増大したバッ
チ収率は、添加したケイ酸塩の量に正比例する(149/700、すなわち約2
1%)。最終的な母液中の計算されたNaO/Alモル比は、33であ
った。この数値の有意性は、後から本明細書で議論する。
【0125】 (実施例12) この実施例では、バッチ処方物中の過剰のAlの量を、40%を越える
分に増大した。710gのストックケイ酸ナトリウム溶液を実施例2で使用した
バッフルを付けた混合容器に充填した。可溶性のアルミン酸塩試薬溶液を、55
1gの標準アルミン酸塩を、264.5gの50%のNaOH溶液(38.8% NaO)および1925gの脱イオン水を合わせることによって、4lのプ
ラスチックビーカー中に調製した。混合容器中で、30分間にわたって激しく混
合しながら、このアルミン酸ナトリウム溶液をケイ酸塩溶液に添加することによ
って、合成ゲルを調製した。アルミン酸塩添加を完了したとき、開始ゲル混合物
のモル酸化物組成は、以下であった: 4.23NaO・Al・2.42SiO・124HO。
【0126】 ATH粉末(151.6g)を、撹拌しながらこの混合物に添加し、そして混
合物を、実施例1に記載されるのと同じ晶析装置に移した。この未溶解アルミナ
源の添加により、この混合物の全体の組成は、以下のようになる: 2.39NaO・Al・1.37SiO・71.5HO。
【0127】 この混合物を含む晶析装置を、95℃の水浴に配置し、そして連続した撹拌で
平衡にした。そのゲルは、約25分で95℃に達し、そして消化を、その温度に
おいて70分間続け、その時50ccのサンプルを分析のため採取した。続いて
、濾過、水での洗浄、乾燥および平衡化による処置の後に、サンプルは、完全に
結晶性の、相が純粋なゼオライトAであり、未溶解ATHがない、ことが見出さ
れた。
【0128】 試験サンプルを採取した直後、以前に記載したペリスタポンプを用いて、その
温度の撹拌されたスラリーに、297gのストックケイ酸塩溶液を5分間隔にわ
たり汲み入れた。晶析装置中の反応スラリーへのこのさらなるケイ酸塩の添加は
、粘性の増加について、混合物中のいかなるゲル化の徴候も伴わずに生じた。こ
の添加が、完了した直後に、晶析装置を湯浴との接触から取り除き、そして内容
物を濾過し、水で洗浄し、そしてオーブン中で乾燥した。X線回折分析は、この
サンプルが、標準に対して100%結晶性であることを示した。
【0129】 この結果は、十分に溶解された過剰のアルミナを用いて、そして「シード」と
して働くかなり多くのゼオライトAの存在下で、41.8%のより可溶性のケイ
酸塩の添加(制限的試薬として)は、従来のゲル合成によって達せられ得るより
も非常に速い速度で、等添加量のゼオライトAの結晶化を生じる。実際に、すべ
てゲル形成の明らかな欠如は、かなり多くの結晶A「シード」の存在下で、新鮮
な反応物から結晶Aへの変換は、より従来的な合成において見られるようないか
なるゲル相の中間形成を伴わずに生じ得る。ゼオライトの核形成および結晶の成
長の開始に先立つ長期の誘導時間に起因して、ゼオライトの従来の結晶化は、遅
い。しかし、成長する核の存在下でさえ、ゼオライトの従来的合成におけるゆっ
くりした工程または速度決定工程は、ゲル固体の溶解であり、そして溶液からの
供給物の同化作用の真の速度は、非常に迅速であるようである。大量の結晶表面
が成長に利用可能である本発明のプロセスにおいて得られる条件は、この迅速な
成長速度を利用する。成長に利用可能である実質的な結晶表面領域の非存在下に
おいて、新鮮な反応剤の添加は、無定形のゲル相の沈降を支持する過飽和した状
態を生じる。合成混合物中でかなり過剰なアルミナを用い、そして開始ゲル中の
対応する機能的に過剰のNaOを用いるこの方法で製造プロセスが操作される
場合、いくつかの重要な利点が製造プロセスに生じる: 1.ゲル処方物中のより高いアルカリ度は、1次結晶化の速度を増大し、ペナ
ルティを伴わずに合成サイクル時間を短縮する。
【0130】 2.合成に必要とされる可溶のアルミン酸塩の一部の調製は、1次結晶化とほ
ぼ同時に晶析装置において達せられる。これは、既存のプラント設備に消化装置
および場所を供給するための追加の資本金を必要とせずに、既存のプラントが、
可溶性のアルミン酸塩試薬を製造する能力を効果的に拡大する。エネルギーコス
トを小量の節約もまた、この製造アプローチから理解され得る。なぜなら、過剰
のアルミナの溶解に必要な熱エネルギーが、1次合成バッチのかなりのエンタル
ピーにおいて利用可能であるためである。
【0131】 3.増強されたプロセスにおける変換は、とても迅速に起こるので、増強され
た結晶化が、晶析装置自体の外において起こり得る。本実施例におけるように、
1次合成スラリーへの過剰のケイ酸塩の添加は、晶析装置生成物が製造作業の次
の段階に移されるとき、新鮮な試薬を晶析装置からの熱い流出物に添加すること
によってもたらされ得る。これは、晶析装置の能力を増大するいかなる必要条件
も伴わずに、既存のプラントの潜在的な生産性を拡大する。本発明のプロセスの
実行は、資本支出、例えば、既存の合成装置の増大した生産性を進めそして回復
するためのさらなる濾過装置ならびに/または乾燥装置の購入および設置におけ
る支出をなお必要し得るが、同じ生産性の増大をもたらす全てのユニット操作に
おける直線的増大に必要であるよりかなりに少ない資本金しか必要としない。
【0132】 (実施例13) 本実施例は、標準的合成バッチを80%増強する試みを例示する。この合成に
用いられる全てのベンチスケールの装置は、以前の実施例に記載のものと同様で
ある。710gのケイ酸ナトリウムストック溶液を混合容器に添加した。4lの
プラスチックビーカーにおいて、551gのアルミン酸ナトリウム標準溶液を2
64.5gの50%NaOH溶液および1925gの脱イオン水とあわせた。こ
のアルミン酸塩溶液を、30分間にわたって強く混合する条件下で、混合容器中
のケイ酸塩溶液に加えた。開始ゲル組成物は、実施例3で形成されるものと同一
である: 4.23NaO・Al・2.42SiO・124HO。
【0133】 253.2gの同じATH粉末を、激しく混合しながらこの開始ゲルに添加し
、1次の系全体の組成物を得た: 1.85NaO・Al・1.06SiO・56HO。
【0134】 この組成物を、再び95℃に約25分間加熱し、1.5時間消化した。この時
点で、温度を確認して、下方に下がったのを確認し、その結果、実際のバッチ温
度はこのとき90℃であった。この実験を継続し、593gのケイ酸塩ストック
溶液を外界温度においてリアクターに13分間にわたって汲み入れた。ケイ酸の
添加が完了した直後に、バッチを濾過しそして回収した固体を過剰の脱イオン水
で洗浄した。続く生成物のX線回折分析は、材料が検出可能な微量の未溶解AT
Hを含む十分に結晶性のゼオライトAであることを示した。
【0135】 (実施例14) 本発明の生成物は、50ガロン合成スケールで調製された。バッフルがつき、
蒸気ジャケットのついたステンレス鋼タンク中で、23.4kgの50%NaO
H溶液を12.25kgの脱イオン水と合わせ、そして激しく混合しながら8.
45kgのATH粉末を加えた。混合物を210°Fまで加熱し、その温度で2
時間保った。このとき、容器中の溶液は、濁りがなく、ATH試薬の完全な溶解
を示した。容器を熱することを止め、70.3kgの室温のさらなる脱イオン水
をこの溶液に添加した。希釈したアルミン酸塩溶液を温度が150°Fに達する
まで冷却した。
【0136】 別個のバッフルのついた、蒸気ジャケットのついた総容量50ガロンのステン
レス鋼タンク中で、最初に30.4kgのケイ酸ナトリウムストック溶液を外界
温度にて添加し、続いてこのケイ酸塩に直接4.32kgのATH粉末を添加し
た。この強く撹拌された混合物に、上に記載のアルミン酸塩溶液を、30分間に
わたって汲み入れた。生じた一次のゲル組成物を、蒸気(10〜15psig)
をゲルに直接注入するための噴霧パイプを用いて、迅速に190°Fまで加熱し
た。この迅速な加熱の後、温度を1.5時間190°Fに維持した。この時点で
、1次のゲルの構成に用いた同じ150°Fに熱せられた6.36kgのケイ酸
ナトリウム溶液を約1000ml/分の速度で混合物中にいれ、添加が、5〜6
分で完了するようにした。混合したこれらの条件下で、連続して強くすると、増
大した組成物が生成される間、ゲルの形成は観察されなかった。この新鮮なケイ
酸塩試薬の添加直後に、晶析装置のジャケットへの蒸気の供給を止め、そして冷
水の流れに置きかえた。同時に、約5〜10ガロンの脱イオン水を生成物スラリ
ーに添加して、スラリーの温度を150°Fに下げた。この固体をプレートおよ
びフレームフィルタープレスのもとで濾過し、そして150°Fに維持された供
給タンクから送達された100ガロンの脱イオン水を用いてインサイチュで洗浄
した。圧縮空気をフィルターケークに15分間通して、間隙の水を置換した。こ
れらの湿った固体をパイロットスケールのリングドライヤーにおいてさらに乾燥
した。フィルタープレスからの固体をX線回折によって分析し、そして未溶解の
ATHの検出可能な痕跡がなく、十分に結晶性のゼオライトAであることが、見
出された。市販の製品中において見出される分散性をシミュレートするパイロッ
トリングドライヤーからの固体を、冷水条件(10℃)下においてCa交換特性
について評価した。2.0分の時点において、サンプルは、200mg相当のC
aCO/gゼオライトを試験溶液(CER)から除去した;15分の時点にお
いて、サンプルは、292mg相当のCaCO/gゼオライト(CEC)を除
いた。これらの値の両方は、同じ条件で測定された標準プラントVALFOR(
登録商標)100サンプルについて得られた相当するデータに対し、顕著な改善
を示す(表7)。
【0137】 本発明の本実施例のSEM試験は、この生成物の結晶形態および粒子形態が、
商業生産された標準VALFOR(登録商標)100製品と本質的に同じである
ことを示す。標準製品において、1〜2ミクロンの縁の長さのゼオライトAの立
方体結晶が観察される。これらの結晶は、頻繁に凝集塊になるかまたは連晶にな
る。この例において、収率が約20%増大したが、これは、添加される材料すべ
てが、より小さな結晶の新しい集合としてよりむしろ既存の結晶に対する成長と
して添加されたように見える。ゼオライトAの単純な立方体結晶について、重量
が縁の長さの3乗に比例して増加する。縁の長さが1.0ミクロンの立方体につ
いて、均一密度の結晶重量における20%の増加は、縁の長さが1.06ミクロ
ンだけ増加することしか必要としない。はじめの結晶の単純な成長について、こ
の寸法の変化は、SEMによって検出され得ない。母液中のNaO/Al モル比は、59として計算された。
【0138】 (実施例15) 本発明者らの標準VALFOR(登録商標)100生成物の形態に対する増強
されるプロセスの影響を直接決定するために、市販のVALFOR(登録商標)
100粉末のスラリーを、20%増大した過剰の未溶解Alを含む合成母
液中において調製した。各実験における唯一の差異が過剰のケイ酸塩の温度なら
びにゼオライト結晶スラリーおよびアルミナ濃縮母液にケイ酸塩を添加する速度
である、同一の実験を3回(以下のa〜c)実施した。ケイ酸塩添加を伴わない
コントロール実験(以下のd)もまた実施した。
【0139】 200gの標準アルミン酸塩溶液を、574gの50%NaOH溶液および約
22重量%のLOIを有する637gのVALFOR(登録商標)100粉末を
加えた2600gの水を含む4lのプラスッチックビーカーにいれる。スラリー
を以前に記載したように空気反応容器に移し、95℃に設定した水浴において1
時間加熱した。この時点において、強く混合しながら、171gのケイ酸ナトリ
ウムストック溶液を条件A〜Dの各部分設定について、以下に記載の様式で添加
した: A.外界温度において、ケイ酸塩溶液を、撹拌された反応混合物にすぐに加え
た。この混合物は、いくらかのゲル相の形成が示唆される粘性が増加するのが観
察された。この粘性は、迅速に消失し、そしてその温度においてのさらなる消化
の5分後に、前の実施例に記載の様にスラリーを濾過し、そして洗浄した。
【0140】 B.同じ量のケイ酸塩溶液を最初50℃に熱し、そして約3分にわたって反応
混合物に汲み入れた。この添加の様式で、粘性に明らかな増大はなく、ゲル相が
形成されなかったことを示唆した。ケイ酸塩添加直後に消化を止め、そして前の
様に固体を濾過し、回収した。
【0141】 C.同量のケイ酸塩溶液を50℃に加熱し、そして反応スラリー中に6分間に
わたってポンプした。ゲル化の証拠は観察されなかった。この固体をすぐに先の
ように回収した。
【0142】 D.この実験において、アルミン酸塩溶液中のVALFOR(登録商標)10
0のスラリーに、さらなるケイ酸塩を添加しなかった。混合物をその温度まで加
熱しそして1時間維持した後、そして上記のサンプル中のように元のゼオライト
固体を濾過によって回収し洗浄した。
【0143】 上記の実験において回収されたサンプルを、X線回折によって分析し、そして
完全な結晶性および相純粋であることを見出した。この材料をオーブン中95℃
で約72時間乾燥し、そしてそれぞれのサンプルを実験用ワーリング(Wari
ng)ブレンダー中で1分間分散させ、集塊を破壊した。このサンプルを、本明
細書中で別に記載されるCa選択電極手順あたりのCa交換速度性能について、
各々分析した。これらの測定の結果を表7に示す。
【0144】
【表4】 これらの結果から分かるように、これらの増強されたサンプルについての冷水
交換速度(CER)は、代表的なVALFOR(登録商標)について得られる値
に匹敵するようである。15分間で測定したこの総交換能力は、平衡値に近似し
、そして一貫して、代表的なVALFOR(登録商標)100の値を越えていく
らか改善されたようである。実験(d)から、アルミナが豊富な母液中の出発V
ALFOR(登録商標)100の長期間の温浸は、おそらくこのゼオライト結晶
表面に対するアルカリ攻撃に起因して、交換速度性能に対して実際に有害であり
得るようである。どんな損傷が起ころうとも、増強の最終段階におけるケイ酸塩
の引き続く添加によって容易に修復されるようである。
【0145】 これらの実験由来の生成物のSEM検査は、この生成物結晶の一般的なサイズ
が、市販のVALFOR(登録商標)100で見出されるサイズおよび集塊と識
別不能であることを示す。生成物結晶の平面におけるいくつかの差異が観察され
、これは、第2段階合成の間のケイ酸塩添加の速度の関数であるようであり、よ
り速く添加するほどより明らかな表面成長を与える。ケイ酸塩の温度もまた、要
因であり得る。ケイ酸塩の即時の添加(ゲル形成のいくつかの徴候を伴う)によ
って、より遅いケイ酸塩添加速度およびスラリーの粘性における一過性の上昇の
不在によって見られるよりも、実質的により大きい程度の結晶上の表面不規則性
が存在するようである。この不規則性の形成は、表面の核生成を示唆する。表面
の不規則性の増加は、これらの比較的大きな結晶の外表面積におけるいくらかの
増加を生じる。この実施例由来の最終母液における計算されたNaO/Alモル比は、31であった。
【0146】 (実施例16) この増強されたプロセスにおける交換速度性能の改良における、ゲル相形成の
役割を調べるために実験を行った。この実施例において、VALFOR(登録商
標)100のスラリーを、豊富なアルミナを含まない合成的母液組成物中で再び
調製した。500gのVALFOR(登録商標)100(PQ Corpora
tion)を、2260gの脱イオン水でスラリーにした。559gのNaOH
および20gの標準アルミン酸塩溶液を添加した。このスラリーを、95℃の同
じ水浴中の晶析装置に移し、そして1時間良好に撹拌しながら加熱した。一方で
、ゲル混合物を、室温で、ワーリングブレンダー中で80gのストックケイ酸N
a溶液および220gの脱イオン水を合わせて混合することによって調製した。
別の容器に、29gの50%NaOH溶液を、79gの標準アルミン酸塩溶液に
添加した。この溶液を、ブレンダー中のケイ酸塩に、このブレンダー撹拌器を最
高速度にセットしながら、約2分間にわたって添加した。添加の完了後、同じ混
合をさらに数分間続けた。このようにして生成されるゲルは、アルミン酸塩の添
加を進行し、そしてこのようにさらに混合し続けるにつれて、非常に粘稠性にな
った。この最終ゲル混合物を、晶析装置中のゼオライトスラリーに温度で添加し
、そしてこの新しい混合物を、さらに15分間、徹底的に混合することによって
温浸した。この固体を、濾過によって回収し、洗浄して乾燥した。
【0147】 生成物固体は、完全に結晶性であり、そして不純物を含まなかった。95℃で
の乾燥の後、この固体をブレンダー中で1分間分散させ、空気中で平衡化し、そ
して交換速度性能について試験した。このサンプルについて測定された10℃の
CERは、185であり、CECは、299であった。周囲温度で別々に調製し
たゲル相の存在下での増強された成長は、VALFOR(登録商標)対照と比較
して中程度に改良された交換特性を有するゼオライト材料を生成する。おそらく
この実施例における第2のゲル(周囲温度で新たに調製した)が、インサイチュ
(もとの位置)で調製されたゲルよりもより反応性であり、そしてこの理由のた
めに、より速くそしてより無秩序な成長を促進し、この成長が、前に述べたよう
に、交換速度の改良を支持する。この実施例についての最終母液におけるこの計
算されたNaO/Alモル比は59であった。この次の一連の実施例は
、この母液のパラメーターが、ゼオライト生成物の交換性能の決定においていく
らか重要であることを示唆する。
【0148】 (実施例17) さらなる実験において、本発明者らは、増強された系の生成物の量に対する最
終母液の影響を研究した。この目的は、この生成物の量が、母液の組成(Na O/Alモル比)、温度および接触時間に対して感受性であるか否かを決
定することであった。この最終バッチ母液の組成を、第2段階合成における添加
されたケイ酸Naを変えることによって変化させた。
【0149】 820gの標準ケイ酸塩溶液を、先に記載した4lのバフルリアクター(ba
ffled reactor)に添加した。別の4lのプラスチック容器中に、
628gの標準アルミン酸Naを、298gの50%NaOH溶液と合わせ、そ
して2196gの水で希釈した。この溶液を、室温まで冷却させた。この冷却し
たアルミン酸塩溶液を、その撹拌したケイ酸塩溶液中に30分にわたって、Ma
sterflexポンプを使用してポンプした。この期間の間に、可溶性ケイ酸
塩および可溶性アルミン酸塩の組み合わせは、2.45の名目上のSiO/A
モル比を有する粘稠性ゲルを形成した。113.5gの酸化アルミニウ
ム三水和物を、このゲル混合物に添加し、総組成:2.82NaO・Al ・1.63SiO・84HOを得た。この混合物を、約30分間、95℃
の温度に達した熱水浴中で加熱した。温浸を60分間続け、その時点で181.
6gのJLケイ酸を素早く周囲温度で添加した。このゲル混合物の最終温度を、
90℃と測定した。この最終ゲル組成物を、大まかに2つの等量の部分に分けた
。1つの部分を、ブフナー漏斗上で熱いままで濾過し、そしておよそ2lの脱イ
オン水で洗浄した。このゲルの第2の部分を、その母液中で保持し、そして一晩
冷却させた。
【0150】 この実験を再び繰り返したが、ケイ酸の最終添加後、その熱いスラリーを、室
温で等量の脱イオン水でクエンチし、そしてすぐに濾過して洗浄した。
【0151】 これらの3つの実験由来の結晶A生成物のサンプルを、10℃でのCERおよ
びCEC特性について、滴定方法によって評価した。
【0152】
【表5】 最終合成系は、およそ以下の組成を有した: 3.0NaO・Al・2.0SiO・86HO シリカは、ほとんど定量的に消費されて、組成2SiO・Al・Na Oを有するゼオライトAを形成すると仮定すると、このことは、466のNa O/Alモル比を有する強アルカリ母液を生成する。母液がほんのppm
の溶解Alのみを含むこれらの条件下で、本発明者らは、この反応の結晶
生成物がこの母液によって攻撃されそして損傷を受けると考える。熱い濾過によ
って、母液の存在下での冷却よりも少ない損傷を生じるが、迅速なクエンチおよ
びこの固体の分離は、ゼオライトの性能に対する損傷の最小化に対する、最もよ
い効果を有する。しかし、クエンチは、母液の希釈を必要とし、これは、水バラ
ンスを維持するために、再利用する前にこの母液のその後の濃縮を必要とする。
【0153】 (実施例18) 以下の実験を、第2段階の結晶化においてより少ないシリカを添加することに
よって、母液におけるNaO/Alモル比の減少の効果を評価するため
に行った。この同一の一次ゲル組成物を、実施例14のように調製しそして処理
した。1時間の温浸のあと、169gのケイ酸塩溶液を、このスラリーに添加し
た。これにより、母液中の最終組成: 3.0NaO・Al・1.97SiO・82HO(NaO/A
=111) を得た。
【0154】 このサンプルについての冷水CER/CEC値は、それぞれ、141/148
であった。
【0155】 (実施例19) 同じ基礎合成を、628gの標準アルミン酸塩溶液および304gの50%N
aOH溶液からなるアルミン酸塩試薬と合わせた807gのケイ酸塩溶液で繰り
返した。これらの試薬を合わせて一次ゲルを形成した後、113.6gの酸化ア
ルミニウム三水和物試薬を粉末として添加し、そしてこの混合物を95℃まで加
熱して1時間温浸した。1時間後、144gの同じケイ酸塩試薬をこのスラリー
に添加し、その後、スラリーを濾過してそして2lの水で洗浄した。
【0156】 第2の合成段階において実質的により少ないケイ酸塩を添加するこの例におい
て、このゲルの組成は: 3.0NaO・Al・1.9SiO・86HO であった。 ゼオライトAへのシリカの完全な変換について同じ仮説を立てると、母液中のN
O/Alモル比は33と計算される。この10℃でのCa交換CER
/CEC特性は、それぞれ、209および288と測定され、これは、母液中の
減少したNaO/Al比が、ゼオライトに対する損傷の抑制およびその
交換効率について有利であることを示す。
【0157】 (実施例20) この実施例は、200ガロンにスケールアップされた実証におけるゲルの開始
および増強された合成の組み合わせを例示する。
【0158】 ケイ酸塩試薬を調製するために、164kgの脱イオン水を、バッフルおよび
2つのマリンプロップ(marine prop)撹拌器を備えた、200ガロ
ンの、蒸気ジャケット(stem−jackeyed)ステンレス鋼晶析装置容
器に充填し、続いて143kgのN等級ケイ酸Na(8.9%NaO;28.
7%SiO)を添加した。
【0159】 アルミン酸Na溶液を、別の50ガロン容器中に、57.1kgの酸化アルミ
ニウム三水和物を117kgの50%のNaOH溶液に添加することによって調
製した。蒸気をこの容器のジャケットに充填し、内容物を約95℃に加熱した。
この内容物を、この温度で1時間撹拌しながら、アルミナ固体が完全に溶解する
まで保った。この濃縮アルミン酸塩を164kgの水で希釈し、そしてこの混合
物を周囲温度に冷却させた。
【0160】 別の開始ゲルを、本発明の他の実施例において使用された組成とはいくらか異
なる、以下の処方された組成で調製した: 17NaO・Al・15.2SiO・306HO。
【0161】 この開始ゲルを調製するために、アルミン酸Na溶液を、62gの酸化アルミ
ニウム三水和物をNaOH溶液(76%NaO)(405gの水に402gの
NaOHペレットを溶解することによって調製した)に添加し、そしてホットプ
レート上で加熱して固体が溶解するまで沸騰させることによって、最初に調製し
た。この濃縮したアルミン酸塩溶液を、室温で872gの水で希釈し、そしてこ
の混合物を、周囲温度まで冷却させた。上記の組成を有する1258gのNを含
まない(N−clear)ケイ酸が、ケイ酸塩試薬であった。この例において、
このケイ酸塩試薬およびアルミン酸塩試薬を、周囲温度で、このケイ酸塩溶液を
アルミン酸塩溶液に強力に撹拌しながら添加することによって混ぜ合わせた。こ
のように調製されたこの混合物は、流動性でかつ透明な溶液を形成する。この混
合物を、使用前に室温で14時間、寝かせた。
【0162】 合成ゲルの調製において、上記で調製された2.82kgの開始物を、周囲温
度でケイ酸Na溶液に添加し、15分間混合した。この開始物の量は、0.1%
の総バッチAlを提供する。上記に記載されるアルミン酸Na溶液を、開
始物およびケイ酸塩溶液のこの混合物に、25〜30分にわたって定常の撹拌で
添加した。この時点で、この合成混合物のモルオキシド組成は: 2.6NaO・Al・1.9SiO・78HO であった。 アルミン酸塩添加の後、11.4kgの酸化アルミニウム三水和物粉末を、この
ゲル混合物に添加し、以下の全体の組成物を生成した: 2.2NaO・Al・1.6SiO・65HO。
【0163】 このゲル混合物を、容器ジャケットに蒸気を導入することによって直ちに加熱
した。この混合物を、93℃で2時間温浸し、この時点でスラリーの100ml
のサンプルを取り、濾過し、洗浄し、そしてX線回折分析のために調製した。こ
の分析は、後に、この生成物が、VALFOR(登録商標)100標準と比較し
て十分な結晶NaAであり、そして未溶解の結晶性酸化アルミニウム三水和物の
残渣を全く含まないことを示したこの時点で、32kgのJCケイ酸塩溶液を、
周囲温度で、この晶析装置のスラリーに注いだ。ゲル化は、全く観察されなかっ
た。この混合物を、完全な結晶化を保証するための予備的手段として15分間撹
拌した。最後に、多量の脱イオン水を、バッチを冷却するために晶析装置に添加
し、それによってフィルタープレスを使用する生成物固体即座の分離およびの洗
浄を可能にした。
【0164】 洗浄されたこの合成由来の濾過ケークを、95℃のオーブン中で乾燥した。X
線回析によって分析されたサンプルは、相純粋なゼオライトAであった。この乾
燥した濾過ケークの小さな部分を、先に議論されたように、実験用ブレンダー中
で1分間、最高速度で処理し、市販のフラッシュドライヤーの作動をシミュレー
トした。10℃でのCa交換特性を、この材料について、滴定方法を使用して測
定した。この生成物についてのCER値は、259mg CaCO/g無水ゼ
オライトであり、同じ基準で、CEC値は276であった。これらのデータおよ
び生成物の外表面積を、表1にまとめる。
【0165】 このCER値は、同じ試験条件下での市販VALFOR(登録商標)100サ
ンプルの性能を越える、およそ52%の上昇を示す。この2分間の交換能力は、
15分間の交換能力の94%であり、そのため、本発明のゼオライト粉末のほぼ
全ての交換能力が利用可能であり、そして、Ca含有水と接触する最初の2分間
において使用される。図5に例示されるように、Ca含有溶液と接触する最初の
2分間における、より大きい割合の総交換能力の利用は、本発明の高い表面積生
成物の特徴である。この生成物の優れた性能に対するいくつかの寄与は、合成バ
ッチのクエンチ、および増強されたバッチの化学量論から計算される比較的低い
NaO/Alモル比(26)に起因し得る。一次合成組成物に基づくこ
の名目上のバッチ収率は、この増強された系の第2段階において、およそ20%
上昇される。
【0166】 (界面活性剤組成物) 本発明のゼオライトは、界面活性剤処方物中の成分として特に有用であり得る
。従って、本発明はまた、界面活性剤組成物を包含し、これは、少なくとも本発
明のゼオライトおよび必要に応じて補助界面活性剤ビルダー塩を含む0.1重量
%〜99重量%のビルダー系、ならびに、当該分野で公知のような、このビルダ
ー系以外の約0.1重量%〜約99重量%の少なくとも1つの界面活性剤補助剤
を含む。このような界面活性剤補助剤としては、洗浄性の界面活性剤(dete
rsive surfactant)、漂白剤および漂白活性剤、酵素および酵
素安定化剤、発泡(suds)促進剤または発泡抑制剤、曇り止めおよび防腐剤
、汚染懸濁剤、防汚剤(soil release agent)、殺菌剤、p
H調整剤、非ビルダーアルカリ性供給源、キレート剤、有機フィラーおよび無機
フィラー、溶媒、ヒドロトロープ、蛍光増白剤、染色剤、香水、ポリアミドポリ
アミンのような繊維処理剤、研磨剤が挙げられるが、これらに限定されない。
【0167】 一般に界面活性剤組成物は、米国特許第4,605,509号および同第4,
274,975号(共にCorkillら)および公開PCT出願番号WO/4
3482(Burckett−St.Laurentら)(これらの全ては参考
として本明細書中で援用される)に記載される。本発明の界面活性剤処方物は、
任意の型の界面活性剤を含み得(これには、液体懸濁液、ゲルまたは粉末が挙げ
られるが、それらに限定されない)、そして好ましくは、洗濯用洗剤もしくは食
器用洗剤を含み得るが、任意の洗浄生成物を含み得る。
【0168】 本明細書中に述べたような本発明の教示の利点を有する当業者は、本発明に対
する多くの改変を行い得る。これらの改変は、添付の特許請求の範囲に記載され
るような本発明の範囲内に包含されると解釈される。さらに、このゼオライト生
成物が特定の特性および性質について確認されてきたが、本発明は、これらの特
徴に限定されず、本発明のプロセスによって形成されたゼオライトに固有の他の
特性および特徴をもまた包含する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、先行技術に従う例示的なゼオライト合成プロセスの概略図である。
【図2】 図2は、本発明の例示的なプロセスの概略図である。
【図3】 図3は、本発明に従うゼオライト生成物のSEM顕微鏡写真である。
【図4】 図4は、ゼオライト生成物VALFOR(登録商標)100のSEM顕微鏡写
真である。
【図5】 図5は、種々のゼオライトAサンプルについての表面積の平方根の逆数に対し
てプロットされたCECデータおよびCERデータを示すグラフである。
【図6】 図6は、本発明のプロセスによって調製されるゼオライトAの種々のサンプル
についての測定された外側表面積に対してプロットしたLCCデータを示すグラ
フである。
【図7】 図7は、本発明の別の例示的なプロセスの概略図である。
【図8】 図8は、本発明の例示的なプロセスについて、過剰のアルミナ(ATH)につ
いてのX線回折ピークの消失(なぜなら、これらの固体は、経時にわたってゼオ
ライトAの一次結晶化の間に溶解するからである)を示すグラフである。
【図9】 図9は、本発明の別の例示的なプロセスの概略図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C11D 3/42 C11D 3/42 3/48 3/48 3/50 3/50 (31)優先権主張番号 60/246,632 (32)優先日 平成12年11月8日(2000.11.8) (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,UZ,VN, YU,ZA,ZW (72)発明者 ヒンチー, リチャード ジェイ. アメリカ合衆国 ペンシルベニア 19422, ブルー ベル, インバラリー ドライ ブ 123 Fターム(参考) 4G073 AA03 BA04 BA63 BD07 CZ02 CZ04 FA10 FA20 FB19 FB24 FB26 FB28 FC12 FC27 FC29 FD02 FD15 FD17 FD20 FD21 GA11 GA12 GA20 GA21 GB02 UA07 UA08 UA11 UB09 UB18 UB22 UB23 UB31 UB33 UB34 UB37 4H003 BA09 DA01 EA28 EC01 EE01 FA07

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゼオライトAを含むゼオライト生成物を作製するための方法
    であって、該方法が、以下の工程: (a) 周囲温度またはそれより高い温度において混合容器中でケイ酸ナトリ
    ウム混合物、アルミン酸ナトリウム混合物および無定形アルミノシリケート開始
    剤ゲルを混合して、アルミノシリケート合成ゲルを作製する工程であって、ここ
    で該混合容器内の全ての供給源由来のアルミナが、全バッチアルミナを規定する
    、工程;および (b) 該アルミノシリケート合成ゲルを結晶化して、ゼオライト結晶を形成
    する工程であって;ここで工程(a)が、以下の工程:1分間あたり1〜5重量
    パーセントの全バッチアルミナが、添加されるような速度で該ケイ酸ナトリウム
    混合物に該アルミン酸ナトリウムを徐々に添加する工程:該混合容器に可溶性ア
    ルミナの未溶解性供給源を添加する工程:またはそれらの組み合わせのうちの1
    つ、 を包含する、方法。
  2. 【請求項2】 前記無定形アルミノシリケート開始剤ゲルに添加されたAl と表されるアルミナの重量が、前記全バッチアルミナの0.1〜0.2重
    量パーセントを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記アルミン酸ナトリウム混合物が、未溶解の可溶性アルミ
    ナを含まないアルミン酸ナトリウム溶液である、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記アルミン酸ナトリウム混合物が、20重量パーセントの
    未溶解の可溶性アルミナを含む、請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記アルミン酸ナトリウム混合物が、1分間あたり全バッチ
    アルミナの3.3%の速度で工程(a)において前記ケイ酸ナトリウム混合物に
    徐々に添加される、請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記開始剤ゲルが、実験式の16NaO・15SiO
    Al・300HOを有する、請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の方法であって、以下の工程: (c) 工程(b)において結晶化された前記ゼオライト結晶を濾過および洗
    浄して、湿ったゼオライト濾過ケークを作製する工程;および (d) 該ゼオライト濾過ケークを乾燥して、前記ゼオライト生成物を形成す
    る工程、 をさらに包含する、方法。
  8. 【請求項8】 前記アルミナの未溶解性供給源が、前記全バッチアルミナの
    22重量パーセントより多く含む、請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記可溶性アルミナの未溶解性供給源が、前記全バッチアル
    ミナの35〜90重量パーセントを含み、そして前記ゼオライト生成物がまた、
    ゼオライトXを含む、請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記可溶性アルミナの未溶解性供給源が、35重量パーセ
    ント未満の前記全バッチアルミナを含み、ここで、前記ゼオライト生成物が、本
    質的にゼオライトAからなる方法によって作製される、請求項1に記載の方法。
  11. 【請求項11】 請求項1に記載の方法であって、該方法が、以下の工程: 前記ケイ酸ナトリウム混合物に、前記無定形アルミノシリケート開始剤ゲルを
    添加する工程であって、該アルミノシリケート開始剤ゲルがモル組成aNa
    ・bAl・cSiO・dHOを有し、ここでa/cの比が、0.8〜
    9の範囲であり、c/bの比が、8〜75の範囲であり、そしてd/bの比が、
    100〜600の範囲である、工程; 未溶解のアルミナを含むように、前記アルミン酸ナトリウム混合物を調製する
    、工程;および、 ジェットミキサーにおいて周囲温度またはそれより高い温度で該アルミン酸ナ
    トリウム混合物と該ケイ酸ナトリウム混合物および開始剤ゲルとを混合して、晶
    析装置内に入れられる前記アルミノシリケート合成ゲルを作製する工程、 をさらに包含する、方法。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の方法であって、前記ジェットミキサー
    のすぐ上流の前記ケイ酸ナトリウム混合物の流れに無定形アルミノシリケート開
    始剤ゲルを添加する工程を、さらに包含する、方法。
  13. 【請求項13】 前記開始剤ゲルが、16NaO・Al・15Si
    ・300HOの組成を有する、請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 ゼオライトAを含むゼオライト生成物を作製するための方
    法であって、該方法が、以下の工程: (a) 混合容器中でケイ酸ナトリウム混合物、アルミン酸ナトリウム混合物
    およびある量の未溶解の可溶性アルミナを混合して、化学量論量のシリカと反応
    する化学量論的なアルミナを有するアルミノシリケート合成ゲルを作製する工程
    であって、ここで該混合容器内の全ての供給源由来のアルミナが、該化学量論量
    のアルミナより実質的に過剰である全バッチアルミナを規定する、工程; (b) 第1の結晶化工程における該アルミノシリケート合成ゲルを結晶化し
    て、実質的にアルミナの濃化した母液中のゼオライト結晶を含む結晶ゼオライト
    スラリーを形成する工程;および、 (c) 該結晶ゼオライトスラリーに十分な量の可溶性シリカを添加して、該
    母液中のアルミナの少なくとも一部を用いて迅速な第2の結晶化工程を開始する
    工程、 を包含する、方法。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載の方法であって、モルで表される前記全
    バッチアルミナが、1+Cであり、ここでCが工程(c)において反応する前記
    アルミナの部分であり、そして該未溶解の可溶性アルミナが、(0.35+C)
    /(1+C)以上であり、前記方法が、工程(a)においてアルミノシリケート
    開始剤を添加する工程をさらに包含し、そして前記ゼオライト生成物が、ゼオラ
    イトAおよびゼオライトXの混合物を含む、方法。
  16. 【請求項16】 請求項14に記載の方法であって、該方法が、既存の設備
    を有するゼオライト生成設備において、および1時間あたりの単位重量において
    測定された最大生成能で実施され、ここで該方法が、合成バッチ収量における十
    分な増大を提供して、該方法を使用して該既存の設備の該最大生成能を増大する
    ような処理時間における任意の増大を相殺する、方法。
  17. 【請求項17】 前記アルミナの濃化した母液が、60未満のNaO/A
    比を有する、請求項14に記載の方法。
  18. 【請求項18】 工程(b)が、晶析装置において実施され、そして工程(
    c)が、該晶析装置の少なくとも部分的に外側において実施される、請求項14
    に記載の方法。
  19. 【請求項19】 工程(a)で添加された前記アルミン酸ナトリウム混合物
    が、アルミン酸ナトリウム温浸器を使用せずに形成される、請求項14に記載の
    方法。
  20. 【請求項20】 請求項14に記載の方法であって、工程(a)に添加され
    た前記アルミン酸ナトリウム混合物が、以前のバッチからの再利用母液を含み、
    そして前記アルミナの未溶解性供給源が、前記混合容器に直接的に添加されるア
    ルミナ三水和物を含む、方法。
  21. 【請求項21】 ゼオライトAを含むゼオライト生成物を作製するための方
    法であって、該方法が、以下の工程: (a) 周囲温度またはそれより高い温度において混合容器中でケイ酸ナトリ
    ウム混合物、アルミン酸ナトリウム混合物および可溶性アリミナの未溶解性供給
    源を混合して、アルミノシリケート合成ゲルを作製する工程であって、ここで該
    混合容器内の全ての供給源由来のアルミナが、全バッチアルミナを規定し、未溶
    解の可溶性アルミナの量が、該全バッチアルミナの22%より多くを含む、工程
    ;および、 (b) 該アルミノシリケート合成ゲルを結晶化して、ゼオライト結晶を形成
    する工程、 を包含する、方法。
  22. 【請求項22】 請求項21に記載の方法であって、前記未溶解の可溶性ア
    ルミナの量が、前記全バッチアルミナの30重量パーセントより多くを含み、該
    方法が、開始剤ゲルを添加する工程を包含し、そして前記ゼオライト生成物が、
    本質的にゼオライトA結晶からなる、方法。
  23. 【請求項23】 前記可溶性アルミナの未溶解性供給源が、前記バッチアル
    ミナの35〜90重量パーセントの間を含む、請求項21に記載の方法。
  24. 【請求項24】 請求項21に記載の方法であって、前記可溶性アルミナの
    未溶解性供給源が、前記全バッチアルミナの35パーセント以上を含み、工程(
    a)が、開始剤ゲルを添加する工程をさらに包含し、そして前記ゼオライト生成
    物が、ゼオライトXをさらに含む、方法。
  25. 【請求項25】 ゼオライト生成物であって、該ゼオライト生成物が、水和
    物基準で100グラムのゼオライトあたり70グラムの液体より多い液体保持能
    を有し、そして10℃で2分間において1gの無水ゼオライトあたり200ミリ
    グラムより多いCaCoのカルシウム交換速度を有するゼオライトAを含む、
    ゼオライト生成物。
  26. 【請求項26】 前記ゼオライト生成物が、走査電子顕微鏡によって測定さ
    れる0.1ミクロンと0.8ミクロンとの間の結晶サイズを有する、請求項25
    に記載のゼオライト生成物。
  27. 【請求項27】 前記ゼオライト生成物が、1ミクロンと5ミクロンとの間
    の中央粒子サイズを有する、請求項25に記載のゼオライト生成物。
  28. 【請求項28】 前記ゼオライト生成物が、10℃で15分において1グラ
    ムの無水ゼオライトあたり250ミリグラムより多いCaCOのカルシウム交
    換能を有する、請求項25に記載のゼオライト生成物。
  29. 【請求項29】 ゼオライト生成物であって、該ゼオライト生成物が、液体
    窒素の沸点におけるB−E−T窒素吸着法によって測定される5m/gより大
    きい外側表面積を有するゼオライトAを含む、ゼオライト生成物。
  30. 【請求項30】 1.9ミクロン以上の中央粒子サイズを有する、請求項2
    9に記載のゼオライト生成物。
  31. 【請求項31】 界面活性剤組成物であって、以下: (a) 請求項25〜31のいずれか1項のゼオライト生成物、および必要に
    応じて、補助的な界面活性剤ビルダー塩を含む0.1%〜99%のビルダー系、
    ならびに、 (b) 該ビルダー系以外の0.1重量%から99重量%の少なくとも1つの
    界面活性剤補助剤、 を含む、界面活性剤組成物。
  32. 【請求項32】 請求項31に記載の界面活性剤組成物であって、前記界面
    活性剤補助剤が、以下からなる群から選択される補助剤を含む:洗浄性界面活性
    剤、漂白剤および漂白剤アクチベーター、酵素および酵素安定剤、気泡増強剤ま
    たは気泡抑制剤、抗くもり剤および抗腐食剤、懸濁剤、防汚剤、殺菌剤、pH調
    整剤、非ビルダーアルカリ性供給源、キレート剤、有機充填剤および無機充填剤
    、溶媒、ヒドロトロープ、蛍光増白剤、色素、香水、織物処理薬剤ならびに研磨
    剤。
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