JP2003317466A - 抵抗変化記憶素子を用いた記憶装置及び同装置の参照抵抗値決定方法 - Google Patents
抵抗変化記憶素子を用いた記憶装置及び同装置の参照抵抗値決定方法Info
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Abstract
読出すことができる記憶装置を提供すること。 【解決手段】 本発明では、記憶する2種類のデータに
応じて参照抵抗素子の抵抗値よりも抵抗値が高くなる高
抵抗状態と参照抵抗素子の抵抗値よりも抵抗値が低くな
る低抵抗状態とに変化する抵抗変化記憶素子を用いた記
憶装置において、2つの異なる電位に設定された基準電
位端子間に、抵抗素子と参照抵抗素子とを直列接続して
なる参照回路と、抵抗素子と抵抗変化記憶素子とを直列
接続してなる記憶回路とを並列接続し、しかも、参照抵
抗素子は、抵抗値を変更できるべく構成することにし
た。
Description
を用いた記憶装置及び同装置の参照抵抗値決定方法に関
するものである。
は、高速に書込みが可能で、書込み回数に制限がなく、
しかも、不揮発性のものが望まれており、これらの性能
を有する記憶媒体として、固定磁化層と自由磁化層とを
トンネル障壁層を介して積層することによって形成した
強磁性トンネル接合素子が注目されている。
化層を固定磁化層の磁化方向と同一方向に磁化した場合
にはトンネル障壁層での抵抗値が参照する抵抗素子(参
照抵抗素子)の抵抗値(参照抵抗値)よりも低くなる一
方、自由磁化層を固定磁化層の磁化方向と反対方向に磁
化した場合にはトンネル障壁層での抵抗値が参照抵抗値
よりも高くなるといった特性を有している。
磁化層での磁化方向に応じてトンネル障壁層での抵抗値
が異なるといった上記の特性を利用して、自由磁化層を
固定磁化層の磁化方向と同一方向に磁化するか或いは自
由磁化層を固定磁化層の磁化方向と反対方向に磁化する
かによって2つの異なる磁化方向の状態を形成し、かか
る2つの異なる磁化方向の状態を「0」又は「1」のデ
ータに対応させることによって、強磁性トンネル接合素
子にデータを記憶するようにしたものである。
記憶する2種類のデータに応じて抵抗値が参照抵抗素子
の抵抗値よりも高くなる高抵抗状態と抵抗値が参照抵抗
素子の抵抗値よりも低くなる低抵抗状態とに変化する抵
抗変化記憶素子として機能している。
用いた記憶装置は、抵抗変化記憶素子が2種類のデータ
のいずれのデータを記憶しているかを判定することによ
って、抵抗変化記憶素子からデータを読出すようにして
おり、そのためには、抵抗変化記憶素子が高抵抗状態と
なっているか或いは低抵抗状態となっているかを判定す
る必要がある。
高抵抗状態か低抵抗状態かを判定する記憶装置として
は、従来より以下に説明する2種類の構造のものが知ら
れていた。
のデータを記憶するためにメインとなる素子とサブとな
る素子との一対(2個)の抵抗変化記憶素子を同一半導
体基板上に形成し、メインとなる抵抗変化記憶素子を記
憶すべきデータに対応させた抵抗状態にするとともに、
サブとなる抵抗変化記憶素子をメインとなる抵抗変化記
憶素子と反対の抵抗状態とし、これらの2個の抵抗変化
記憶素子の抵抗値を比較することにより、メインの抵抗
変化記憶素子の抵抗値がサブの抵抗変化記憶素子の抵抗
値よりも高い場合にはメインの抵抗変化記憶素子が高抵
抗状態となっていると判定する一方、メインの抵抗変化
記憶素子の抵抗値がサブの抵抗変化記憶素子の抵抗値よ
りも低い場合にはメインの抵抗変化記憶素子が低抵抗状
態となっていると判定するように構成していた。
抗変化記憶素子に対して1個の参照抵抗素子を同一半導
体基板上に形成し、同参照抵抗素子の抵抗値を抵抗変化
記憶素子の高抵抗状態での抵抗値と低抵抗状態での抵抗
値との間の抵抗値に設定しておき、抵抗変化記憶素子の
抵抗値が参照抵抗素子の抵抗値よりも高い場合には抵抗
変化記憶素子が高抵抗状態にあると判定する一方、抵抗
変化記憶素子の抵抗値が参照抵抗素子の抵抗値よりも低
い場合には抵抗変化記憶素子が低抵抗状態にあると判定
するように構成していた。
第1の記憶装置にあっては、1個のデータを記憶するた
めにメインとなる抵抗変化記憶素子とサブとなる抵抗変
化記憶素子との2個の抵抗変化記憶素子を同一半導体基
板上に形成しなければならないことから、半導体基板上
に形成する抵抗変化記憶素子の個数が倍増してしまい、
記憶装置が大型化するとともに、多数の抵抗変化記憶素
子を精度よく製造しなければならず、製造コストが増大
していた。
は、製造プロセスによって抵抗変化記憶素子の高抵抗状
態や低抵抗状態での抵抗値に個体差が生じやすく、しか
も、両抵抗値に大きな差がないことから、抵抗変化記憶
素子の高抵抗状態での抵抗値と低抵抗状態での抵抗値と
の間の抵抗値となるように参照抵抗素子の抵抗値を設計
段階で予め設定しておくことは非常に困難であった。
ロセスによって個体差が生じやすいことから、参照抵抗
素子の抵抗値が抵抗変化記憶素子の高抵抗状態での抵抗
値と低抵抗状態での抵抗値との間の抵抗値にならない場
合もあり、その場合には、抵抗変化記憶素子の記憶状態
を誤って判定してしまい、抵抗変化記憶素子から記憶し
たデータを正確に読出すことができなくなるおそれがあ
った。
する抵抗変化記憶素子の個数を増大させないために、上
記従来の第2の記憶装置のように参照抵抗素子を用いた
構成とし、しかも、抵抗変化記憶素子や参照抵抗素子の
抵抗値に個体差が生じても抵抗変化記憶素子から記憶し
たデータを正確に読み出すことができるようにするため
に、参照抵抗素子の抵抗値を変更することができる記憶
装置を提供することを目的としている。
記憶する2種類のデータに応じて参照抵抗素子の抵抗値
よりも抵抗値が高くなる高抵抗状態と参照抵抗素子の抵
抗値よりも抵抗値が低くなる低抵抗状態とに変化する抵
抗変化記憶素子を用いた記憶装置において、参照抵抗素
子の抵抗値を変更できるべく構成することにした。
照抵抗素子の抵抗値よりも抵抗値が高くなる高抵抗状態
と参照抵抗素子の抵抗値よりも抵抗値が低くなる低抵抗
状態とに変化する抵抗変化記憶素子を用いた記憶装置に
おいて、2つの異なる電位に設定された基準電位端子間
に、抵抗素子と参照抵抗素子とを直列接続してなる参照
回路と、抵抗素子と抵抗変化記憶素子とを直列接続して
なる記憶回路とを並列接続し、しかも、参照抵抗素子
は、抵抗値を変更できるべく構成することにした。
を変更できるべく構成することにした。
を記憶回路の抵抗素子の抵抗値と同一の抵抗値に変更で
きるべく構成することにした。
素子との接続部の電位を参照電位とし、記憶回路の抵抗
素子と抵抗変化記憶素子との接続部の電位を記憶電位と
し、参照電位と記憶電位とを比較して、記憶電位が参照
電位よりも高い場合には抵抗変化記憶素子の抵抗状態を
高抵抗状態と判定し、一方、記憶電位が参照電位よりも
低い場合には抵抗変化記憶素子の抵抗状態を低抵抗状態
と判定すべく構成することにした。
抗値が参照抵抗値よりも高くなる高抵抗状態と抵抗値が
参照抵抗値よりも低くなる低抵抗状態とに変化する複数
の抵抗変化記憶素子を用いた記憶装置において、抵抗変
化記憶素子の高抵抗状態での最も低い抵抗値と低抵抗状
態での最も高い抵抗値との間の抵抗値を参照抵抗値に決
定することにした。
部の抵抗変化記憶素子について高抵抗状態での最も低い
抵抗値を求め、その抵抗値を仮の参照抵抗値として設定
し、残りの抵抗変化記憶素子について、高抵抗状態での
抵抗値が前記仮の参照抵抗値よりも低いと判定される抵
抗変化記憶素子の抵抗値のうちで最も低い抵抗値を高抵
抗状態における最低抵抗値とし、一方、複数の抵抗変化
記憶素子のうちの一部の抵抗変化記憶素子について低抵
抗状態での最も高い抵抗値を求め、その抵抗値を仮の参
照抵抗値として設定し、残りの抵抗変化記憶素子につい
て、低抵抗状態での抵抗値が前記仮の参照抵抗値よりも
高いと判定される抵抗変化記憶素子の抵抗値のうちで最
も高い抵抗値を低抵抗状態における最高抵抗値とし、前
記高抵抗状態における最低抵抗値と低抵抗状態における
最高抵抗値との間の抵抗値を参照抵抗値に決定すること
にした。
る2種類のデータに応じて参照抵抗素子の抵抗値よりも
抵抗値が高くなる高抵抗状態と参照抵抗素子の抵抗値よ
りも抵抗値が低くなる低抵抗状態とに変化する抵抗変化
記憶素子(例えば、強磁性トンネル接合素子)を用いた
記憶装置である。
準電位端子間に、抵抗素子と参照抵抗素子とを直列接続
してなる参照回路と、抵抗素子と抵抗変化記憶素子とを
直列接続してなる記憶回路とを並列接続したものであ
る。
きるように構成したものである。
ながら、抵抗変化記憶素子の抵抗値に個体差が生じても
抵抗変化記憶素子の高抵抗状態での抵抗値と低抵抗状態
での抵抗素子の間に参照抵抗素子の抵抗値を変更するこ
とによって、抵抗変化記憶素子の記憶状態を正確に判定
することができ、抵抗変化記憶素子に記憶したデータを
正確に読出すことができるものである。
できるようにした場合には、記憶回路の抵抗素子の抵抗
値を増減することで抵抗変化記憶素子に印加される電圧
を増減することができ、抵抗変化記憶素子に印加される
電圧を最適な電圧に調整することができ、抵抗変化記憶
素子の長寿命化を図ることができるものである。
回路の抵抗素子の抵抗値と同一の抵抗値に変更できるよ
うにした場合には、抵抗変化記憶素子に印加される電圧
と参照抵抗素子に印加される電圧とを同一にすることに
よって、参照抵抗素子の抵抗値がそのまま抵抗変化記憶
素子の抵抗値となり、参照抵抗素子の抵抗値を測定すれ
ば抵抗変化記憶素子の抵抗値を測定したことになり、抵
抗変化記憶素子の抵抗値を間接的に測定することがで
き、これにより、抵抗変化記憶素子での記憶状態を直ち
に判定することができるものである。
との接続部の電位を参照電位とし、記憶回路の抵抗素子
と抵抗変化記憶素子との接続部の電位を記憶電位とし、
参照電位と記憶電位とを比較して、記憶電位が参照電位
よりも高い場合には抵抗変化記憶素子の抵抗状態を高抵
抗状態と判定し、一方、記憶電位が参照電位よりも低い
場合には抵抗変化記憶素子の抵抗状態を低抵抗状態と判
定することによって、参照電位と記憶電位との電位差か
ら抵抗変化記憶素子での抵抗状態を判定することがで
き、抵抗変化記憶素子での抵抗状態の判定を比較的簡単
かつ安価な回路構成で行うことができるものである。
抵抗値のうち最も低い抵抗値と低抵抗状態での抵抗値の
うち最も高い抵抗値との間の抵抗値に参照抵抗値を決定
することにした場合には、抵抗変化記憶素子の抵抗値に
個体差が生じても抵抗変化記憶素子の高抵抗状態での抵
抗値と低抵抗状態での抵抗値の間に参照抵抗素子の抵抗
値を設定することができ、これにより、抵抗変化記憶素
子の記憶状態を正確に判定することができ、抵抗変化記
憶素子に記憶したデータを正確に読出すことができるも
のである。
部の抵抗変化記憶素子について高抵抗状態での最も低い
抵抗値を求め、その抵抗値を仮の参照抵抗値として設定
し、残りの抵抗変化記憶素子について、高抵抗状態での
抵抗値が前記仮の参照抵抗値よりも低いと判定される抵
抗変化記憶素子の抵抗値のうちで最も低い抵抗値を高抵
抗状態における最低抵抗値とし、一方、複数の抵抗変化
記憶素子のうちの一部の抵抗変化記憶素子について低抵
抗状態での最も高い抵抗値を求め、その抵抗値を仮の参
照抵抗値として設定し、残りの抵抗変化記憶素子につい
て、低抵抗状態での抵抗値が前記仮の参照抵抗値よりも
高いと判定される抵抗変化記憶素子の抵抗値のうちで最
も高い抵抗値を低抵抗状態における最高抵抗値とし、前
記高抵抗状態における最低抵抗値と低抵抗状態における
最高抵抗値との間の抵抗値を参照抵抗値に決定した場合
には、参照抵抗値を決定するまでに要する抵抗変化記憶
素子の抵抗値の検出回数を低減することができ、短時間
で参照抵抗値を決定することができるものである。
いて図面を参照しながら説明する。
うに、2つの異なる電位に設定された基準電位端子とし
ての電源端子VDDと接地端子GNDとの間に、第1の抵抗素
子2と参照抵抗素子3とを直列接続することによって構
成した参照回路4と、第2の抵抗素子5と抵抗変化記憶
素子6としての強磁性トンネル接合素子とを直列接続す
ることによって構成した記憶回路7とを並列接続してい
る。
る第1の抵抗素子2と参照抵抗素子3との接続部に参照
電位端子8を接続するとともに、記憶回路7を構成する
第2の抵抗素子5と抵抗変化記憶素子6との接続部に記
憶電位端子9を接続している。ここで、参照電位端子8
の電位、すなわち、第1の抵抗素子2と参照抵抗素子3
との接続部の電位を参照電位と呼び、また、記憶電位端
子9の電位、すなわち、第2の抵抗素子5と抵抗変化記
憶素子6との接続部の電位を記憶電位と呼ぶ。
抗素子2と第2の抵抗素子5は、2端間で電圧降下を生
じさせる抵抗を有するものであればよく、1個の抵抗部
品からなるものでもよく、また、複数個の抵抗部品を直
列・並列に接続したものでもよく、さらには、トランジ
スタのON抵抗を利用したものでもよい。
種類のデータ(例えば、「0」又は「1」)に応じて参
照抵抗素子3の抵抗値よりも抵抗値が高くなる高抵抗状
態と参照抵抗素子の抵抗値よりも抵抗値が低くなる低抵
抗状態とに抵抗状態が変化するものをいい、例えば、強
磁性トンネル接合素子が該当する。
きるように構成したものであり、2端間で電圧降下を生
じさせる抵抗を有するものであればよく、1個の可変抵
抗部品からなるものでもよく、また、複数個の可変抵抗
部品を直列・並列に接続したものでもよく、さらには、
トランジスタのゲートに印加する電圧によってトランジ
スタのON抵抗を可変としたものであってもよい。
端子8と接地端子GNDとの間の抵抗値を直接測定すれ
ば、その抵抗値は、抵抗変化記憶素子6の抵抗値にな
る。すなわち、参照電位端子8と接地端子GNDとの間の
抵抗値を直接測定することによって、抵抗変化記憶素子
6の抵抗値が測定でき、かかる抵抗値と参照抵抗値とを
比較することによって抵抗変化記憶素子6が高抵抗状態
にあるか又は低抵抗状態にあるかを判断することができ
る。
接測定しなくても、間接的に測定することもできる。す
なわち、第1の抵抗素子2の抵抗値と第2の抵抗素子5
の抵抗値とを同一にしておき、参照電位と記憶電位とが
同一となるように参照抵抗素子3の抵抗値を調整すれ
ば、そのときの参照抵抗素子3の抵抗値がそのまま抵抗
変化記憶素子6の抵抗値となるので、参照抵抗素子3の
抵抗値を測定することによって抵抗変化記憶素子6の抵
抗値を間接的に測定することができる。また、第1の抵
抗素子2の抵抗値と第2の抵抗素子5の抵抗値とを同一
にしておかなくても、参照電位と記憶電位とが同一とな
るように参照抵抗素子3の抵抗値を調整し、そのときの
参照抵抗素子3の抵抗値と第1の抵抗素子2の抵抗値と
の比と第2の抵抗素子5の抵抗値とから抵抗変化記憶素
子6の抵抗値を算出することができ、これによっても抵
抗変化記憶素子6の抵抗値を間接的に測定することがで
きる。
を直接的に測定しなくても、参照電位と記憶電位とから
抵抗変化記憶素子6の抵抗値を間接的に測定することが
できることから、抵抗変化記憶素子6の高抵抗状態での
抵抗値と低抵抗状態での抵抗値との間の抵抗値となるよ
うに参照抵抗素子3の抵抗値を設定しておけば、参照電
位と記憶電位とを比較することによって抵抗変化記憶素
子6の記憶状態が高抵抗状態なのか低抵抗状態なのかを
判定することができる。
が高い場合には、参照抵抗素子3の抵抗値よりも抵抗変
化記憶素子6の抵抗値のほうが高いことになり、抵抗変
化記憶素子6の抵抗状態が高抵抗状態であると判定で
き、一方、参照電位よりも記憶電位のほうが低い場合に
は、参照抵抗素子3の抵抗値よりも抵抗変化記憶素子6
の抵抗値のほうが低いことになり、抵抗変化記憶素子6
の抵抗状態が低抵抗状態であると判定できる。
端子8と記憶電位端子9とにセンスアンプ10を接続し、
同センスアンプ10で参照電位と記憶電位とを比較し、参
照電位よりも記憶電位のほうが高い場合には、センスア
ンプ10の出力端子11に「H(High)信号」を出力し、一
方、参照電位よりも記憶電位のほうが低い場合には、セ
ンスアンプ10の出力端子11に「L(Low)信号」を出力
するように構成しておけば、センスアンプ10の出力端子
11に出力される出力信号によって抵抗変化記憶素子6の
抵抗状態が高抵抗状態なのか低抵抗状態なのかがわか
り、これにより、抵抗変化記憶素子6に記憶されている
データを抵抗変化記憶素子6から読出したことになる。
は、参照抵抗素子3の抵抗値を変更できるように構成し
ているため、抵抗変化記憶素子6の抵抗値に個体差が生
じても抵抗変化記憶素子6の高抵抗状態での抵抗値と低
抵抗状態での抵抗素子の間に参照抵抗素子3の抵抗値を
変更することによって、簡単かつ安価な回路構成であり
ながら、抵抗変化記憶素子6の記憶状態を正確に判定す
ることができ、抵抗変化記憶素子6に記憶したデータを
正確に読出すことができる。
る第2の抵抗素子5の抵抗値を固定値としているが、か
かる第2の抵抗素子5の抵抗値を変更できるように構成
してもよい。
抗値を可変とした場合の記憶装置1aの回路図であり、か
かる記憶装置1aでは、第2の抵抗素子5aの抵抗値を変更
することができるようにしている。
抵抗部品からなるものでもよく、また、複数個の可変抵
抗部品を直列・並列に接続したものでもよく、さらに
は、トランジスタのゲートに印加する電圧によってトラ
ンジスタのON抵抗を可変としたものであってもよい。
可変とした場合には、第2の抵抗素子5aの抵抗値を変更
することによって抵抗変化記憶素子6に印加される電圧
を増減することができ、これにより、抵抗変化記憶素子
6に印加される電圧を最適な電圧に調整することができ
て、抵抗変化記憶素子6の長寿命化を図ることができ
る。
子2の抵抗値も、上記記憶装置1のように固定値とした
場合に限られず、可変としてもよい。
第1の抵抗素子2bの抵抗値と記憶回路7bを構成する第2
の抵抗素子5bの抵抗値と可変とした場合の記憶装置1bの
回路図であり、かかる記憶装置1bでは、第1の抵抗素子
2bと第2の抵抗素子5bとに制御部12を抵抗制御信号線13
を介して接続し、制御部12から発せられる抵抗制御信号
によって第1の抵抗素子2bの抵抗値と第2の抵抗素子5b
の抵抗値とを同一抵抗値に変更することができるように
している。
に制御部12を参照抵抗制御信号線14を介して接続し、制
御部12から発せられる参照抵抗制御信号によって参照抵
抗素子3bの抵抗値を変更することができるようにしてい
る。
8と記憶電位端子9とに制御部12を接続して、制御部12
にて参照電位と記憶電位とを比較し、抵抗変化記憶素子
6の記憶状態を判定するようにしている。
第2の抵抗素子5bの抵抗値と同一の抵抗値に変更できる
ようにした場合には、抵抗変化記憶素子6に印加される
電圧と参照抵抗素子3bに印加される電圧とが同一になる
ように参照抵抗素子3bの抵抗値を調整することによっ
て、参照抵抗素子3bの抵抗値がそのまま抵抗変化記憶素
子6の抵抗値となり、参照抵抗素子3bの抵抗値を測定す
れば抵抗変化記憶素子6の抵抗値を測定したことにな
り、抵抗変化記憶素子6の抵抗値を間接的に測定するこ
とができ、これにより、抵抗変化記憶素子6での記憶状
態を直ちに判定することができる。
単にするために抵抗変化記憶素子6を1個だけ用いた構
成としたが、通常は複数の抵抗変化記憶素子6が用いら
れる。
子6を用いた記憶装置1cの回路図であり、かかる記憶装
置1cでは、複数の抵抗変化記憶素子6に行アドレスデコ
ーダ15と列アドレスデコーダ16とをそれぞれ接続し、こ
れらの行アドレスデコーダ15及び列アドレスデコーダ16
に制御部12をアドレス信号線17,18を介して接続し、制
御部12から発せられるアドレス信号に基づいて行アドレ
スデコーダ15と列アドレスデコーダ16とで複数の抵抗変
化記憶素子6のうちから1個の抵抗変化記憶素子6を選
択し、かかる1個の抵抗変化記憶素子6だけが導通状態
となるようにしている。
成する第1の抵抗素子2c及び記憶回路7cを構成する第2
の抵抗素子5cとしてpMOSトランジスタを用い、参照抵抗
素子3cとしてnMOSトランジスタを用い、さらには、抵
抗制御信号線13c及び参照抵抗制御信号線14cの中途部に
複数ビットのデジタル制御信号を各トランジスタのゲー
ト電圧に変換する変換器19,20としてのD/Aコンバータを
介設している。
発せられる抵抗制御信号に基づいて変換器19で第1の抵
抗素子2cと第2の抵抗素子5cであるpMOSトランジスタの
ゲート電圧を変更し、これにより、両トランジスタのON
抵抗を変更するようにし、一方、制御部12から発せられ
る参照抵抗制御信号に基づいて変換器20で参照抵抗素子
3cであるnMOSトランジスタのゲート電圧を変更し、これ
により、nMOSトランジスタのON抵抗を変更するようにし
ている。
2c、第2の抵抗素子5c、及び参照抵抗素子3cに制御部12
を接続して、制御部12で各抵抗素子2c,3c,5cの抵抗値を
変更するようにしているが、記憶装置1cの外部から各抵
抗素子2c,3c,5cの抵抗値を変更できるようにしてもよ
い。
子6を用いているが、このように抵抗変化記憶素子6を
複数用いた場合には、図6に示すように、予め全ての抵
抗変化記憶素子6の高抵抗状態における抵抗値と低抵抗
状態における抵抗値とを測定して抵抗値の分布を求めて
おき、全ての抵抗変化記憶素子6の高抵抗状態における
抵抗値のうち最も低い抵抗値(最低抵抗値Rmin)と低
抵抗状態における抵抗値のうち最も高い抵抗値(最高抵
抗値Rmax)との間の抵抗値に参照抵抗素子3cの抵抗値
(参照抵抗値Rref)を設定すれば、一つの参照抵抗値
Rrefを用いて全ての抵抗変化記憶素子6の抵抗状態を
判定することができる。
のグループに分け、各グループごとに参照抵抗値Rref
を求め、各グループごとの参照抵抗値Rrefを用いてそ
のグループに属する抵抗変化記憶素子6の抵抗状態を判
定するようにしてもよい。
状態における抵抗値と低抵抗状態における抵抗値とを測
定し、両抵抗値の間の抵抗値をその抵抗変化記憶素子6
の参照抵抗値Rrefとして記憶しておくことによって、
各抵抗変化記憶素子6ごとに参照抵抗値Rrefを異なら
せ、それぞれの参照抵抗値Rrefを用いて各抵抗変化記
憶素子6の抵抗状態を判定するようにしてもよい。
素子6の高抵抗状態における抵抗値と低抵抗状態におけ
る抵抗値とを測定し、全ての抵抗変化記憶素子6の高抵
抗状態における抵抗値のうち最も低い抵抗値と低抵抗状
態における抵抗値のうち最も高い抵抗値との間の抵抗値
に参照抵抗値Rrefを決定すれば、抵抗変化記憶素子6
の抵抗値に個体差が生じても抵抗変化記憶素子6の高抵
抗状態での抵抗値と低抵抗状態での抵抗値の間に参照抵
抗素子3cの抵抗値を設定することができ、これにより、
抵抗変化記憶素子6の記憶状態を正確に判定することが
でき、抵抗変化記憶素子6に記憶したデータを正確に読
出すことができる。
の高抵抗状態における抵抗値と低抵抗状態における抵抗
値とを測定するには多大な時間や煩雑な操作を要する。
抗変化記憶素子6の高抵抗状態における抵抗値のうち最
も低い抵抗値と低抵抗状態における抵抗値のうち最も高
い抵抗値との間の抵抗値に参照抵抗値Rrefを決定する
2種類の方法について、以下に説明する。なお、以下の
説明では、記憶装置1cを用いている。
て、図7を参照しながら説明する。
すように、まず、全ての抵抗変化記憶素子6を高抵抗状
態にする(ステップS1)。
る最高の抵抗値に初期設定する(ステップS2)。かか
る初期設定は、制御部12から発せられる参照抵抗制御信
号に基づいて変換器20で参照抵抗素子3cであるnMOSトラ
ンジスタのゲート電圧を変更し、これにより、nMOSトラ
ンジスタのON抵抗を変更することによって行う。
ら順に1個の抵抗変化記憶素子6を選択する(ステップ
S3)。かかる抵抗変化記憶素子6の選択は、制御部12
から発せられるアドレス信号に基づいて行アドレスデコ
ーダ15と列アドレスデコーダ16とで複数の抵抗変化記憶
素子6のうちから1個の抵抗変化記憶素子6を選択する
ことによって行う。
6について、参照電位と記憶電位とを比較する(ステッ
プS4)。かかる電位の比較は、制御部12において行
う。
低い場合には、参照電位と記憶電位とが同一になるよう
に参照抵抗素子3cの抵抗値を低下させる(ステップS
5)。かかる参照抵抗素子3cの抵抗値の低下は、制御部
12において参照電位と記憶電位とを比較しながら制御部
12から発せられる参照抵抗制御信号によって徐々に参照
抵抗素子3cの抵抗値を低下させていく処理を、参照電位
と記憶電位とが同一となるまで続けることによって行
う。
い場合には、参照抵抗素子3cの抵抗値を変更しない。
抵抗変化記憶素子6について行う(ステップS6)。
抵抗変化記憶素子6について行うと、最終的には、参照
抵抗素子3cの抵抗値が全ての抵抗変化記憶素子6のうち
で最も低い高抵抗状態での抵抗値に設定されることにな
る。これは、上記ステップS5の処理を行うたびごと
に、参照抵抗素子3cの抵抗値がそれまでに選択された抵
抗変化記憶素子6のうちで最も低い高抵抗状態での抵抗
値に変更されていくからである。
て上記ステップS3〜S5を行った場合には、その時点
での参照抵抗素子3cの抵抗値を高抵抗状態での最低抵抗
値Rminとして制御部12で記憶しておく(ステップS
7)。
状態にする(ステップS8)。
る最低の抵抗値に初期設定する(ステップS9)。かか
る初期設定は、制御部12から発せられる参照抵抗制御信
号に基づいて変換器20で参照抵抗素子3cであるnMOSトラ
ンジスタのゲート電圧を変更し、これにより、nMOSトラ
ンジスタのON抵抗を変更することによって行う。
ら順に1個の抵抗変化記憶素子6を選択する(ステップ
S10)。かかる抵抗変化記憶素子6の選択は、制御部12
から発せられるアドレス信号に基づいて行アドレスデコ
ーダ15と列アドレスデコーダ16とで複数の抵抗変化記憶
素子6のうちから1個の抵抗変化記憶素子6を選択する
ことによって行う。
6について、参照電位と記憶電位とを比較する(ステッ
プS11)。かかる電位の比較は、制御部12において行
う。
高い場合には、参照電位と記憶電位とが同一になるよう
に参照抵抗素子3cの抵抗値を増加させる(ステップS1
2)。かかる参照抵抗素子3cの抵抗値の増加は、制御部1
2において参照電位と記憶電位とを比較しながら制御部1
2から発せられる参照抵抗制御信号によって徐々に参照
抵抗素子3cの抵抗値を増加させていく処理を、参照電位
と記憶電位とが同一となるまで続けることによって行
う。
い場合には、参照抵抗素子3cの抵抗値を変更しない。
抵抗変化記憶素子6について行う(ステップS13)。
抵抗変化記憶素子6について行うと、最終的には、参照
抵抗素子3cの抵抗値が全ての抵抗変化記憶素子6のうち
で最も高い低抵抗状態での抵抗値に設定されることにな
る。これは、上記ステップS12の処理を行うたびごと
に、参照抵抗素子3cの抵抗値がそれまでに選択された抵
抗変化記憶素子6のうちで最も高い低抵抗状態での抵抗
値に変更されていくからである。
て上記ステップS10〜S12を行った場合には、その時点
での参照抵抗素子3cの抵抗値を低抵抗状態での最高抵抗
値Rmaxとして制御部12で記憶しておく(ステップS1
4)。
と低抵抗状態での最高抵抗値Rmaxとの間の抵抗値に参
照抵抗素子3cの抵抗値(参照抵抗値Rref)を決定する
(ステップS15)。ここで、参照抵抗値Rrefは、高
抵抗状態での最低抵抗値Rminと低抵抗状態での最高抵
抗値Rmaxとの間の抵抗値であればよいが、高抵抗状態
での最低抵抗値Rminと低抵抗状態での最高抵抗値Rmax
との中間値がより好ましい。
各抵抗変化記憶素子6の抵抗値を具体的に測定する必要
がなく、ただ単に参照電位と記憶電位とを比較し、必要
に応じて参照抵抗素子3cの抵抗値を増減させるだけでよ
く、短時間かつ簡単な操作で参照抵抗値Rrefを決定す
ることができる。
では、高抵抗状態での最低抵抗値Rminを先に検出し
(ステップS1〜ステップS7)、その後、低抵抗状態
での最高抵抗値Rmaxを検出している(ステップS8〜
ステップS14)が、これらの順序は逆になってもよい。
図8及び図9を参照しながら説明する。
一部の抵抗変化記憶素子6を用いて高抵抗状態における
仮の参照抵抗値R'ref0を決定する処理を行う(ステップ
S20、以下、「高抵抗状態における仮参照抵抗値決定
処理」と呼ぶ。)。
定処理では、複数の抵抗変化記憶素子6のうちの一部の
抵抗変化記憶素子6(以下、「第一次対象記憶素子」と
呼ぶ。)について、高抵抗状態における抵抗値のうちで
最も低い抵抗値を高抵抗状態における仮の参照抵抗値R'
ref0に決定する。
ついて前述した第1の参照抵抗値決定方法(ステップS
1〜S7)を用いて高抵抗状態における最低抵抗値を求
め、その値を高抵抗状態における仮の参照抵抗値R'ref0
とする。
記憶素子6(以下、「仮対象記憶素子」と呼ぶ。)につ
いて、上記高抵抗状態における仮参照抵抗値決定処理で
決定した仮の参照抵抗値R'ref0を用いて抵抗状態を判定
し、誤って抵抗状態を判定される抵抗変化記憶素子6を
検出する処理を行う(ステップS21、以下、「高抵抗
状態における誤判定素子検出処理」と呼ぶ。)。
処理では、図9に示すように、まず、参照抵抗素子3cの
抵抗値を高抵抗状態における仮の参照抵抗値R'ref0に設
定する(ステップS30)。かかる設定は、制御部12か
ら発せられる参照抵抗制御信号に基づいて変換器20で参
照抵抗素子3cであるnMOSトランジスタのゲート電圧を変
更し、これにより、nMOSトランジスタのON抵抗を変更す
ることによって行う。
にする(ステップS31)。
に1個の抵抗変化記憶素子6を選択する(ステップS3
2)。かかる抵抗変化記憶素子6の選択は、制御部12か
ら発せられるアドレス信号に基づいて行アドレスデコー
ダ15と列アドレスデコーダ16とで複数の抵抗変化記憶素
子6のうちから1個の抵抗変化記憶素子6を選択するこ
とによって行う。
6について、参照電位と記憶電位とを比較する(ステッ
プS33)。かかる電位の比較は、制御部12において行
う。
低い場合には、その抵抗変化記憶素子6のアドレスを制
御部12に記憶する(ステップS34)。
い場合には、その抵抗変化記憶素子6のアドレスは記憶
しない。
仮対象記憶素子について行う(ステップS35)。
仮対象記憶素子について行うことによって、仮対象記憶
素子のうちで高抵抗状態での抵抗値が仮の参照抵抗値R'
ref0よりも低くなる抵抗変化記憶素子6が検出される。
出処理を行うことによって、第一次対象記憶素子以外の
抵抗変化記憶素子6のうちで高抵抗状態での抵抗値が仮
の参照抵抗値R'ref0よりも低くなるものが検出される
(以下、これらの抵抗変化記憶素子6を「第二次対象記
憶素子」と呼ぶ。)。
抵抗状態における最低抵抗値Rminを決定する処理を行
う(ステップS22、以下、「高抵抗状態における最低
抵抗値決定処理」と呼ぶ。)。
処理では、第二次対象記憶素子について、高抵抗状態に
おける抵抗値のうちで最も低い抵抗値を高抵抗状態にお
ける最低抵抗値Rminに決定する。
ついて前述した第1の参照抵抗値決定方法(ステップS
1〜S7)を用いて高抵抗状態における最低抵抗値を求
め、その値を高抵抗状態における最低抵抗値Rminとす
る。
一部の抵抗変化記憶素子6を用いて低抵抗状態における
仮の参照抵抗値R'ref1を決定する処理を行う(ステップ
S23、以下、「低抵抗状態における仮参照抵抗値決定
処理」と呼ぶ。)。
定処理では、複数の抵抗変化記憶素子6のうちの一部の
抵抗変化記憶素子6(以下、「第一次対象記憶素子」と
呼ぶ。)について、低抵抗状態における抵抗値のうちで
最も高い抵抗値を低抵抗状態における仮の参照抵抗値R'
ref1に決定する。
ついて前述した第1の参照抵抗値決定方法(ステップS
8〜S14)を用いて低抵抗状態における最高抵抗値を
求め、その値を低抵抗状態における仮の参照抵抗値R're
f1とする。
記憶素子6(以下、「仮対象記憶素子」と呼ぶ。)につ
いて、上記低抵抗状態における仮参照抵抗値決定処理で
決定した仮の参照抵抗値R'ref1を用いて抵抗状態を判定
し、誤って抵抗状態を判定される抵抗変化記憶素子6を
検出する処理を行う(ステップS24、以下、「低抵抗
状態における誤判定素子検出処理」と呼ぶ。)。
処理では、前述した高抵抗状態における誤判定素子検出
処理(図9参照)と同様に、まず、参照抵抗素子3cの抵
抗値を低抵抗状態における仮の参照抵抗値R'ref1に設定
する。かかる設定は、制御部12から発せられる参照抵抗
制御信号に基づいて変換器20で参照抵抗素子3cであるnM
OSトランジスタのゲート電圧を変更し、これにより、nM
OSトランジスタのON抵抗を変更することによって行う。
にする。
に1個の抵抗変化記憶素子6を選択する。かかる抵抗変
化記憶素子6の選択は、制御部12から発せられるアドレ
ス信号に基づいて行アドレスデコーダ15と列アドレスデ
コーダ16とで複数の抵抗変化記憶素子6のうちから1個
の抵抗変化記憶素子6を選択することによって行う。
6について、参照電位と記憶電位とを比較する。かかる
電位の比較は、制御部12において行う。
高い場合には、その抵抗変化記憶素子6のアドレスを制
御部12に記憶する。
い場合には、その抵抗変化記憶素子6のアドレスは記憶
しない。
いて行う。これにより、仮対象記憶素子のうちで低抵抗
状態での抵抗値が仮の参照抵抗値R'ref1よりも高くなる
抵抗変化記憶素子6が検出される。
出処理を行うことによって、第一次対象記憶素子以外の
抵抗変化記憶素子6のうちで低抵抗状態での抵抗値が仮
の参照抵抗値R'ref1よりも高くなるものが検出される
(以下、これらの抵抗変化記憶素子6を「第二次対象記
憶素子」と呼ぶ。)。
抵抗状態における最高抵抗値Rmaxを決定する処理を行
う(ステップS25、以下、「低抵抗状態における最高
抵抗値決定処理」と呼ぶ。)。
処理では、第二次対象記憶素子について、低抵抗状態に
おける抵抗値のうちで最も高い抵抗値を低抵抗状態にお
ける最高抵抗値Rmaxに決定する。
ついて前述した第1の参照抵抗値決定方法(ステップS
8〜S14)を用いて低抵抗状態における最高抵抗値を
求め、その値を低抵抗状態における最高抵抗値Rmaxと
する。
処理を行う(ステップS26、以下、「本参照抵抗値決
定処理」と呼ぶ。)。
状態での抵抗値のうち最も低い抵抗値(最低抵抗値Rmi
n)と低抵抗状態での抵抗値のうち最も高い抵抗値(最
高抵抗値Rmax)との間の抵抗値に参照抵抗値Rrefを決
定する。
値Rmaxとの平均値(中間値)を求め、その値を最終的
な参照抵抗値Rrefに決定する。
は、高抵抗状態での検出(ステップS20〜ステップS
22)を先に行い、その後、低抵抗状態での検出(ステ
ップS23〜ステップS25)を行っているが、これら
の順序は逆になってもよい。
法では、複数の抵抗変化記憶素子6のうちの一部の抵抗
変化記憶素子6について高抵抗状態での最も低い抵抗値
を求め、その抵抗値を仮の参照抵抗値R'ref0として設定
し、残りの抵抗変化記憶素子6について、高抵抗状態で
の抵抗値が前記仮の参照抵抗値R'ref0よりも低いと判定
される抵抗変化記憶素子6の抵抗値のうちで最も低い抵
抗値を高抵抗状態における最低抵抗値Rminとし、一
方、複数の抵抗変化記憶素子6のうちの一部の抵抗変化
記憶素子6について低抵抗状態での最も高い抵抗値を求
め、その抵抗値を仮の参照抵抗値R'ref1として設定し、
残りの抵抗変化記憶素子6について、低抵抗状態での抵
抗値が前記仮の参照抵抗値R'ref1よりも高いと判定され
る抵抗変化記憶素子6の抵抗値のうちで最も高い抵抗値
を低抵抗状態における最高抵抗値Rmaxとし、前記高抵
抗状態における最低抵抗値Rminと低抵抗状態における
最高抵抗値Rmaxとの間の抵抗値を参照抵抗値Rrefに決
定しているそのため、参照抵抗値Rrefを決定するまで
に要する抵抗変化記憶素子6の抵抗値の検出回数を低減
することができ、短時間で参照抵抗値Rrefを決定する
ことができる。
よれば、高抵抗状態における最低抵抗値Rmin又は低抵
抗状態における最高抵抗値Rmaxを決定するまでに要す
る抵抗変化記憶素子6の抵抗値の検出回数は、第一次対
象記憶素子の個数と第二次対象記憶素子の個数との総和
(以下、「総検出個数」と呼ぶ。)になる。
ことができる第一次対象記憶素子の個数について以下に
説明する。
従うと仮定する。正規分布は次式で表される。
る。
第一次対象記憶素子の個数をN1とすると、仮参照抵抗
値決定処理での最大値がxmaxである確率は次式で表さ
れる。
憶素子の個数N1と仮参照抵抗値決定処理で検出される
最大抵抗値との関係を示しており、かかる図から第一次
対象記憶素子の個数N1が多くなるにつれてより大きな
最大抵抗値を検出できることがわかる。
大抵抗値に基づいて誤判定素子検出処理を行うと、第二
次対象記憶素子の個数N2は次式で表される。
次対象記憶素子の個数N2との関係を示すと図11のよう
になり、第一次対象記憶素子の個数N1が多くなるにつ
れて第二次対象記憶素子の個数N2が少なくなることが
わかる。
数N1と第二次対象記憶素子の個数N2との総和であるか
ら、それを図示すると図12のようになる。図12からわか
るように、全ての抵抗変化記憶素子6の個数N0(図12
には、N0が1kb、4kb、16kb、64kb、256kbの各場合
について示している)に応じて総検出個数Nが最小個数
となる第一次対象記憶素子の個数N1が存在しているこ
とがわかる。
憶素子の個数N1を選択すれば、総検出個数Nを最小に
することができ、より一層短時間で高抵抗状態における
最低抵抗値Rminや低抵抗状態における最高抵抗値Rmax
を決定することができ、これにより、参照抵抗値も一層
短時間で決定することができる。
N0が16kbの場合には、第一次対象記憶素子の個数N1を
100個とすると、第二次対象記憶素子の個数N2は約100
個となり、総検出個数Nは約200個となる。これは、16k
b分の全ての抵抗変化記憶素子6について抵抗値を検出
した場合に比べて1/82の検出回数で高抵抗状態にお
ける最低抵抗値Rmin又は低抵抗状態における最高抵抗
値Rmaxを検出できることになる。
ての第二次対象記憶素子について処理しているが、ここ
でも、第二次対象記憶素子の一部について再び仮参照抵
抗値決定処理を行い、残りの素子について本参照抵抗値
決定処理を行うようにすれば、さらに総検出個数Nを減
らすことができる。
N0が16kbの場合には、第一次対象記憶素子の個数N1を
17個とすると、第二次対象記憶素子の個数N2は約590個
となり、そのうちの16個について再び仮参照抵抗値決定
処理を行えば、本参照抵抗値決定処理の対象となる素子
の個数は約21個となり、総検出個数Nは約54個となる。
これは、16kb分の全ての抵抗変化記憶素子6について抵
抗値を検出した場合に比べて1/300の検出回数で高
抵抗状態における最低抵抗値Rmin又は低抵抗状態にお
ける最高抵抗値Rmaxを検出できることになる。
実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
発明では、参照抵抗素子の抵抗値を変更できるようにし
ているため、抵抗変化記憶素子の抵抗値に個体差が生じ
ても抵抗変化記憶素子の高抵抗状態での抵抗値と低抵抗
状態での抵抗素子の間に参照抵抗素子の抵抗値を変更す
ることによって、抵抗変化記憶素子の記憶状態を正確に
判定することができ、抵抗変化記憶素子に記憶したデー
タを正確に読出すことができる。
異なる電位に設定された基準電位端子間に、抵抗素子と
参照抵抗素子とを直列接続してなる参照回路と、抵抗素
子と抵抗変化記憶素子とを直列接続してなる記憶回路と
を並列接続し、しかも、参照抵抗素子は、抵抗値を変更
できるように構成しているため、簡単かつ安価な回路構
成でありながら、抵抗変化記憶素子の抵抗値に個体差が
生じても抵抗変化記憶素子の高抵抗状態での抵抗値と低
抵抗状態での抵抗素子の間に参照抵抗素子の抵抗値を変
更することによって、抵抗変化記憶素子の記憶状態を正
確に判定することができ、抵抗変化記憶素子に記憶した
データを正確に読出すことができる。
路の抵抗素子の抵抗値を変更できるようにしているた
め、記憶回路の抵抗素子の抵抗値を増減することで抵抗
変化記憶素子に印加される電圧を増減することができ、
抵抗変化記憶素子に印加される電圧を最適な電圧に調整
することができ、抵抗変化記憶素子の長寿命化を図るこ
とができる。
路の抵抗素子の抵抗値を記憶回路の抵抗素子の抵抗値と
同一の抵抗値に変更できるようにしているため、抵抗変
化記憶素子に印加される電圧と参照抵抗素子に印加され
る電圧とを同一にすることによって、参照抵抗素子の抵
抗値がそのまま抵抗変化記憶素子の抵抗値となり、参照
抵抗素子の抵抗値を測定すれば抵抗変化記憶素子の抵抗
値を測定したことになり、抵抗変化記憶素子の抵抗値を
間接的に測定することができ、これにより、抵抗変化記
憶素子での記憶状態を直ちに判定することができる。
路の抵抗素子と参照抵抗素子との接続部の電位を参照電
位とし、記憶回路の抵抗素子と抵抗変化記憶素子との接
続部の電位を記憶電位とし、参照電位と記憶電位とを比
較して、記憶電位が参照電位よりも高い場合には抵抗変
化記憶素子の抵抗状態を高抵抗状態と判定し、一方、記
憶電位が参照電位よりも低い場合には抵抗変化記憶素子
の抵抗状態を低抵抗状態と判定するようにしているた
め、参照電位と記憶電位との電位差から抵抗変化記憶素
子での抵抗状態を判定することができ、抵抗変化記憶素
子での抵抗状態の判定を比較的簡単かつ安価な回路構成
で行うことができる。
化記憶素子の高抵抗状態での抵抗値のうち最も低い抵抗
値と低抵抗状態での抵抗値のうち最も高い抵抗値との間
の抵抗値に参照抵抗値を決定しているため、抵抗変化記
憶素子の抵抗値に個体差が生じても抵抗変化記憶素子の
高抵抗状態での抵抗値と低抵抗状態での抵抗値の間に参
照抵抗素子の抵抗値を設定することができ、これによ
り、抵抗変化記憶素子の記憶状態を正確に判定すること
ができ、抵抗変化記憶素子に記憶したデータを正確に読
出すことができる。
抵抗変化記憶素子のうちの一部の抵抗変化記憶素子につ
いて高抵抗状態での最も低い抵抗値を求め、その抵抗値
を仮の参照抵抗値として設定し、残りの抵抗変化記憶素
子について、高抵抗状態での抵抗値が前記仮の参照抵抗
値よりも低いと判定される抵抗変化記憶素子の抵抗値の
うちで最も低い抵抗値を高抵抗状態における最低抵抗値
とし、一方、複数の抵抗変化記憶素子のうちの一部の抵
抗変化記憶素子について低抵抗状態での最も高い抵抗値
を求め、その抵抗値を仮の参照抵抗値として設定し、残
りの抵抗変化記憶素子について、低抵抗状態での抵抗値
が前記仮の参照抵抗値よりも高いと判定される抵抗変化
記憶素子の抵抗値のうちで最も高い抵抗値を低抵抗状態
における最高抵抗値とし、前記高抵抗状態における最低
抵抗値と低抵抗状態における最高抵抗値との間の抵抗値
を参照抵抗値に決定しているため、参照抵抗値を決定す
るまでに要する抵抗変化記憶素子の抵抗値の検出回数を
低減することができ、短時間で参照抵抗値を決定するこ
とができる。
ャート。
ャート。
検出処理を説明するフローチャート。
値決定処理において検出される最大抵抗値との関係を示
すグラフ。
記憶素子の個数N2との関係を示すグラフ。
Nとの関係を示すグラフ。
Claims (7)
- 【請求項1】 記憶する2種類のデータに応じて参照抵
抗素子の抵抗値よりも抵抗値が高くなる高抵抗状態と参
照抵抗素子の抵抗値よりも抵抗値が低くなる低抵抗状態
とに変化する抵抗変化記憶素子を用いた記憶装置におい
て、 参照抵抗素子の抵抗値を変更できるべく構成したことを
特徴とする抵抗変化記憶素子を用いた記憶装置。 - 【請求項2】 記憶する2種類のデータに応じて参照抵
抗素子の抵抗値よりも抵抗値が高くなる高抵抗状態と参
照抵抗素子の抵抗値よりも抵抗値が低くなる低抵抗状態
とに変化する抵抗変化記憶素子を用いた記憶装置におい
て、 2つの異なる電位に設定された基準電位端子間に、抵抗
素子と参照抵抗素子とを直列接続してなる参照回路と、
抵抗素子と抵抗変化記憶素子とを直列接続してなる記憶
回路とを並列接続し、しかも、参照抵抗素子は、抵抗値
を変更できるべく構成したことを特徴とする抵抗変化記
憶素子を用いた記憶装置。 - 【請求項3】 前記記憶回路の抵抗素子は、抵抗値を変
更できるべく構成したことを特徴とする請求項2記載の
抵抗変化記憶素子を用いた記憶装置。 - 【請求項4】 前記参照回路の抵抗素子は、抵抗値を記
憶回路の抵抗素子の抵抗値と同一の抵抗値に変更できる
べく構成したことを特徴とする請求項2又は請求項3記
載の抵抗変化記憶素子を用いた記憶装置。 - 【請求項5】 前記参照回路の抵抗素子と参照抵抗素子
との接続部の電位を参照電位とし、記憶回路の抵抗素子
と抵抗変化記憶素子との接続部の電位を記憶電位とし、
参照電位と記憶電位とを比較して、記憶電位が参照電位
よりも高い場合には抵抗変化記憶素子の抵抗状態を高抵
抗状態と判定し、一方、記憶電位が参照電位よりも低い
場合には抵抗変化記憶素子の抵抗状態を低抵抗状態と判
定すべく構成したことを特徴とする請求項2〜請求項4
のいずれかに記載の抵抗変化記憶セルを用いた記憶装
置。 - 【請求項6】 記憶する2種類のデータに応じて抵抗値
が参照抵抗値よりも高くなる高抵抗状態と抵抗値が参照
抵抗値よりも低くなる低抵抗状態とに変化する複数の抵
抗変化記憶素子を用いた記憶装置において、 抵抗変化記憶素子の高抵抗状態での最も低い抵抗値と低
抵抗状態での最も高い抵抗値との間の抵抗値を参照抵抗
値に決定することを特徴とする抵抗変化記憶素子を用い
た記憶装置の参照抵抗値決定方法。 - 【請求項7】 複数の抵抗変化記憶素子のうちの一部の
抵抗変化記憶素子について高抵抗状態での最も低い抵抗
値を求め、その抵抗値を仮の参照抵抗値として設定し、 残りの抵抗変化記憶素子について、高抵抗状態での抵抗
値が前記仮の参照抵抗値よりも低いと判定される抵抗変
化記憶素子の抵抗値のうちで最も低い抵抗値を高抵抗状
態における最低抵抗値とし、 一方、複数の抵抗変化記憶素子のうちの一部の抵抗変化
記憶素子について低抵抗状態での最も高い抵抗値を求
め、その抵抗値を仮の参照抵抗値として設定し、 残りの抵抗変化記憶素子について、低抵抗状態での抵抗
値が前記仮の参照抵抗値よりも高いと判定される抵抗変
化記憶素子の抵抗値のうちで最も高い抵抗値を低抵抗状
態における最高抵抗値とし、 前記高抵抗状態における最低抵抗値と低抵抗状態におけ
る最高抵抗値との間の抵抗値を参照抵抗値に決定するこ
とを特徴とする抵抗変化記憶素子を用いた記憶装置の参
照抵抗値決定方法。
Priority Applications (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002115010A JP3894030B2 (ja) | 2002-04-17 | 2002-04-17 | 抵抗変化記憶素子を用いた記憶装置及び同装置の参照抵抗値決定方法 |
US10/510,087 US7075813B2 (en) | 2002-04-17 | 2003-04-16 | Storage device using resistance varying storage element and reference resistance value decision method for the device |
PCT/JP2003/004859 WO2003088254A1 (fr) | 2002-04-17 | 2003-04-16 | Dispositif de stockage avec element de stockage a resistance variable et methode de choix de valeur de resistance de reference pour ce dispositif |
KR1020047016501A KR100951333B1 (ko) | 2002-04-17 | 2003-04-16 | 저항변화 기억소자를 사용한 기억장치 및 이 장치의참조저항값 결정방법 |
CNB038086948A CN100550193C (zh) | 2002-04-17 | 2003-04-16 | 使用可变电阻存储元件的存储装置及用于该装置的参考电阻值确定方法 |
EP03720914A EP1496518B1 (en) | 2002-04-17 | 2003-04-16 | Storage device using resistance varying storage element and reference resistance value decision method for the device |
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JP2002115010A JP3894030B2 (ja) | 2002-04-17 | 2002-04-17 | 抵抗変化記憶素子を用いた記憶装置及び同装置の参照抵抗値決定方法 |
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