JP2003295377A - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JP2003295377A JP2002171305A JP2002171305A JP2003295377A JP 2003295377 A JP2003295377 A JP 2003295377A JP 2002171305 A JP2002171305 A JP 2002171305A JP 2002171305 A JP2002171305 A JP 2002171305A JP 2003295377 A JP2003295377 A JP 2003295377A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高感度、硬調で、網点品質が良好であり、か
つ保存安定性に優れたハロゲン化銀写真感光材料を提供
すること。 【解決手段】 支持体上に少なくとも一層のハロゲン化
銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、
炭素原子数が2以上でフッ素原子数が11以下のフッ化
アルキル基を2つ以上有しかつアニオン性またはノニオ
ン性の親水性基の少なくとも一方を有するフッ素化合物
を含有し、対数露光量(x軸)と光学濃度(y軸)の単
位長の等しい直交座標軸上に示される特性曲線におい
て、光学濃度0.3〜3.0におけるガンマーが5.0
以上である特性曲線を有することを特徴とするハロゲン
化銀写真感光材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はハロゲン化銀写真感
光材料に関するものであり、特に写真製版工程に用いら
れるハロゲン化銀感光材料に適した超硬調ネガ型写真感
光材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】グラフィックアーツ分野の写真製版工程
では、連続調の写真画像は、画像の濃淡を網点面積の大
小によって表現するいわゆる網点画像に変換して、これ
に文字や線画を撮影した画像と組み合わせて印刷原版を
作る方法が採用されている。このような用途に用いられ
るハロゲン化銀感光材料は、文字、線画、網点画像の再
現性を良好にするために、画像部と非画像部が明瞭に区
別された、超硬調な写真特性を有することが求められて
いる。
【0003】超硬調な写真特性の要望に応えるシステム
として、塩臭化銀からなるハロゲン化銀感光材料を、亜
硫酸イオンの有効濃度をきわめて低くしたハイドロキノ
ン現像液で処理することにより、高コントラストを有す
る画像を形成する方式(いわゆるリス現像方式)が知ら
れている。しかしこの方式では、現像液中の亜硫酸イオ
ン濃度が低いため、現像液が空気酸化に対してきわめて
不安定であり、液活性を安定に保つために現像液の補充
量を多くしなければならなかった。
【0004】このようなリス現像方式の画像形成の不安
定性を解消し、良好な保存安定性を有する現像液で処理
することにより超硬調な写真特性を得る画像形成システ
ムとして、例えば、米国特許第4,166,742号明
細書、同第4,168,977号明細書、同第4,22
1,857号明細書、同第4,224,401号明細
書、同第4,243,739号明細書、同第4,26
9,922号明細書、同第4,272,606号明細
書、同第4,311,781号明細書、同第4,33
2,878号明細書、同第4,618,574号明細
書、同第4,634,661号明細書、同第4,68
1,836号明細書、同第5,650,746号明細書
等に記載されるシステムを挙げることができる。これら
は、ヒドラジン誘導体を添加した表面潜像型のハロゲン
化銀写真感光材料を、亜硫酸保恒剤を0.15mol/
リットル以上含むpH11.0〜12.3のハイドロキ
ノン/メトールあるいはハイドロキノン/フェニドンを
現像主薬とする現像液で処理し、γが10を超える超硬
調のネガ画像を形成するシステムである。この方法によ
れば、超硬調で高感度の写真特性が得られ、現像液中に
高濃度の亜硫酸塩を添加することができるので、現像液
の空気酸化に対する安定性は従来のリス現像液に比べて
飛躍的に向上する。
【0005】ヒドラジン誘導体によって十分に超硬調な
画像を形成させるためには、pH11以上、通常11.
5以上の現像液で処理することが必要であった。高濃度
の亜硫酸保恒剤によって現像液の安定性を高めることを
可能にしたとはいえ、超硬調な写真画像を得るためには
このようなpH値の高い現像液を用いることが必要とさ
れる。保恒剤があっても現像液は空気酸化されやすく不
安定なため、さらなる安定性の向上を求めてより低いp
Hで超硬調画像を実現する工夫が試みられてきた。
【0006】例えば、米国特許4,269,929号明
細書(特開昭61−267759号公報)、米国特許
4,737,452号明細書(特開昭60−17973
4号公報)、米国特許5,104,769号明細書、同
4,798,780号明細書、特開平1−179939
号公報、同1−179940号公報、米国特許4,99
8,604号明細書、同4,994,365号明細書、
特開平8−272023号公報には、pH11.0未満
の現像液を用いて超硬調な画像を得るために、高活性な
ヒドラジン誘導体および造核促進剤を用いる方法が開示
されている。このような画像形成システムに用いられる
ハロゲン化銀写真感光材料は高活性な化合物を内蔵する
ため、保存中に感動が変動し、カブリが上昇する等の保
存安定性に問題があり、改良が求められていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は高感
度、硬調で、網点品質が良好であり、かつ保存安定性に
優れたハロゲン化銀写真感光材料を提供することであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討を
重ねた結果、特定のフッ素化合物を含有し、特定のガン
マーを有するハロゲン化銀写真感光材料であれば、目的
を達成しうることを見出し、本発明に到達した。すなわ
ち本発明は、支持体上に少なくとも一層のハロゲン化銀
乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、炭
素原子数が2以上でフッ素原子数が11以下のフッ化ア
ルキル基を2つ以上有しかつアニオン性またはノニオン
性の親水性基の少なくとも一方を有するフッ素化合物を
含有し、対数露光量(x軸)と光学濃度(y軸)の単位
長の等しい直交座標軸上に示される特性曲線において、
光学濃度0.3〜3.0におけるガンマーが5.0以上
である特性曲線を有することを特徴とするハロゲン化銀
写真感光材料を提供する。
【0009】本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用い
るフッ素化合物は、下記一般式(A)で表される化合物
であることが好ましい。
【化3】 (式中、R1およびR2はそれぞれ炭素原子数が2以上で
フッ素原子数が11以下のフッ化アルキル基を表し、R
3およびR4はそれぞれ水素原子または置換もしくは無置
換のアルキル基を表す。AおよびBは、一方が水素原子
を、もう一方が−Lb−SO3Mを表し、Mは水素原子ま
たはカチオンを表す。Lbは、単結合または置換もしく
は無置換のアルキレン基を表す。) また、本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用いるフッ
素化合物は、下記一般式(B)で表される化合物である
ことが好ましい。
【化4】 (式中、R1およびR2はそれぞれ炭素原子数が2以上で
フッ素原子数が11以下のフッ化アルキル基を表す。X
は−Lb−SO3Mを表し、Mは水素原子またはカチオン
を表す。Lbは、単結合または置換もしくは無置換のア
ルキレン基を表す。) 本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、感光性ハロゲン
化銀含有層を有する側、及びその反対側の何れかの表面
のX線光電子分光法で求めたフッ素原子と炭素原子との
光電子エネルギーのピーク強度比が、0.05〜5.0
であることが好ましい。さらに、本発明のハロゲン化銀
写真感光材料は、ヒドラジン化合物を含有することが好
ましく、乳剤層側の膜面pHが6.0以下であることが
好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下において、本発明のハロゲン
化銀写真感光材料について詳細に説明する。なお、本明
細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下
限値及び上限値として含む意味で使用される。本発明で
規定している特性曲線を有する感光材料、即ち硬調な感
光材料は、炭素原子数が2以上でフッ素原子数が11以
下のフッ化アルキル基を2つ以上有しかつアニオン性ま
たはノニオン性の親水性基の少なくとも一方を有するフ
ッ素化合物を含有することにより保存安定性が改良され
ている。
【0011】本発明でいうガンマーは次のように定義さ
れる。光学濃度(y軸)と常用対数露光量(x軸)で表
される単位長の等しい直交座標軸上に示される特性曲線
において、光学濃度0.3と3.0との2点で直線を引
いたとき、その勾配をガンマーと定義する。即ち、ガン
マーは、直線とx軸のなす角度をθとするとtanθで
示される。本発明で規定している特性曲線は、現像液と
して富士写真フイルム(株)製ND−1、定着液として
富士写真フイルム(株)製NF−1、自動現像機として
富士写真フイルム(株)製FG−680AGを用いて、
35℃で30秒間現像することにより求める。
【0012】本発明で規定している特性曲線を有する感
光材料を製造する方法は任意である。一つの例として
は、高コントラストを実現できる重金属、例えばVII
I族に属する金属を含有させたハロゲン化銀乳剤を用い
て製造することにより、上記の特性曲線を有する感光材
料を得ることができる。特に、ロジウム化合物、イリジ
ウム化合物、ルテニウム化合物などを含有するハロゲン
化銀乳剤を用いることが好ましい。また、乳剤層を含む
側に造核剤としてヒドラジン誘導体、あるいはアミン化
合物、を少なくとも1種含有させることも好ましい。
【0013】本発明は、炭素原子数が2以上でフッ素原
子数が11以下のフッ化アルキル基を2つ以上有しかつ
アニオン性またはノニオン性の親水性基の少なくとも一
方を有するフッ素化合物(以下において「本発明のフッ
素化合物」と呼ぶ)を用いることを特徴とする。本発明
のフッ素化合物は上記フッ化アルキル基2つ以上と、ア
ニオン性親水基またはノニオン性親水基の少なくともい
ずれかを有していれば、その他の部分の構造は特に制限
されない。本発明のフッ化アルキル基はフッ素原子数が
11以下であるが、好ましくは3〜9の範囲で、より好
ましくは5〜9の範囲である。また、炭素原子数は2以
上であるが、好ましくは4〜16の範囲で、より好まし
くは5〜12の範囲で、さらに好ましくは6〜10の範
囲である。
【0014】本発明のフッ素化合物を構成するフッ化ア
ルキル基は好ましくは下記一般式(1)で表される基で
ある。 一般式(1) −La―Raf−W 一般式(1)においてLaは、置換もしくは無置換のア
ルキレン基または置換もしくは無置換のアルキレンオキ
シ基、あるいはこれらを組み合わせてできる2価基を表
す。前記の置換基としては、どのような基でもよいが、
アルケニル基、アリール基、アルコキシ基、ハロゲン原
子(好ましくはCl)、カルボン酸エステル基、カルボ
ンアミド基、カルバモイル基、オキシカルボニル基、リ
ン酸エステル基が好ましい。Laは、炭素数が8以下で
あるのが好ましく、4以下であるのがより好ましい。ま
た、無置換アルキレン基であるのが好ましい。
【0015】Rafは炭素数1〜5パーフルオロアルキレ
ン基を表し、好ましくは炭素数2〜4のパーフルオロア
ルキレン基、最も好ましくは炭素数4のパーフルオロア
ルキレン基である。である。ここでパーフルオロアルキ
レン基とはアルキレン基のすべての水素原子がフッ素原
子で置き換えられたアルキレン基を言う。前記パーフル
オロアルキレン基は、直鎖状であっても、分岐鎖状であ
ってもよく、また環状構造を有していてもよい。Wは水
素原子、フッ素原子またはアルキル基を表し、好ましく
は水素原子またはフッ素原子である。
【0016】本発明に係わるフッ素化合物が、Rafの炭
素数が異なる化合物の混合物であるときは、Rafの炭素
数が4である化合物(C4体)の割合が多い方が好まし
い。C4体の混合物中の割合は好ましくは20%以上、
より好ましくは50%以上、さらに好ましくは80%以
上、特に好ましくは90%以上である。一般に、C6以
上のRafを有する化合物が多く含まれると、水に対する
溶解性が悪くなるため、C6以上の成分は少ないほうが
好ましい。また、C3以下の成分が含まれると、静的表
面表力を下げる効果がC4体に比べて小さくなるため、
C3以下の成分は少ないほうが好ましい。
【0017】アニオン性の親水基とはpKaが7以下の
酸性基およびそのアルカリ金属塩またはアンモニウム塩
を言う。具体的には、スルホ基、カルボキシル基、ホス
ホン酸基、カルバモイルスルファモイル基、スルファモ
イルスルファモイル基、アシルスルファモイル基および
これらの塩類などが挙げられる。このうち、好ましくは
スルホ基、カルボキシル基、ホスホン酸基およびその塩
類で、より好ましくはスルホ基およびその塩類である。
塩類を形成するカチオン種としては、リチウム、ナトリ
ウム、カリウム、セシウム、アンモニウム、テトラメチ
ルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、メチルピ
リジニウムなどが挙げられるが、好ましくはリチウム、
ナトリウム、カリウム、アンモニウムである。ノニオン
性の親水基の具体例として水酸基、ポリアルキレンオキ
シ基が挙げられ、中でもポリアルキレンオキシ基が好ま
しい。
【0018】ポリアルキレンオキシ基と上記のアニオン
性親水基は同一分子内に同時に有していてもよく、本発
明ではこれらを同時に有する構造が好ましい。また、ア
ニオン性の化合物とノニオン性の化合物を併用するのも
効果的な使い方で特に好ましい。本発明で用いられるフ
ッ素化合物のフッ化アルキル基の具体例としては、−C
25基、−C37基、−C49基、−C511基、−C
2−C49基、−C48−H基、−C24−C4
9基、−C48−C49基、−C612−C49基、−C
816−C49基、−C48−C25基、−C48−C3
7基、−C48−C511基、−C816−C25基、
−C24−C48−H基、−C48−C48−H基、−
612−C48−H基、−C612−C24−H基、−
816−C2 4−H基、−C612−C48−CH
3基、−C24−C37基、−C24−C5 11基、−C
48−CF(CF32基、−CH2CF3基−C48−C
H(C25 2基、−C48−CH(CF32基、−C4
8−C(CF33基が挙げられるが、フッ化アルキル
基はこれらの具体例に限定されるものではない。本発明
においてより好ましいフッ素化合物は下記一般式(A)
で表される。
【0019】
【化5】
【0020】上記一般式(A)中、R1およびR2はそれ
ぞれ独立に炭素原子数が2以上でフッ素原子数が11以
下のフッ化アルキル基を表し、R3およびR4はそれぞれ
独立に水素原子または置換または無置換のアルキル基を
表す。R1およびR2で表されるフッ化アルキル基の具体
例としては前述の基があげられ、好ましい構造も同様に
前述の一般式(1)で表される構造である。また、その
中での好ましい構造も前述のフッ化アルキル基の記載と
同様である。R3およびR4で表される置換または無置換
のアルキル基は、直鎖状であっても、分岐鎖状であって
も、また環状構造を有していてもよい。前記置換基とし
ては、どんな置換基でもよいが、アルケニル基、アリー
ル基、アルコキシ基、ハロゲン原子(好ましくはC
l)、カルボン酸エステル基、カルボンアミド基、カル
バモイル基、オキシカルボニル基、燐酸エステル基等が
好ましい。
【0021】AおよびBは、一方が水素原子を、もう一
方が−Lb−SO3Mを表し、Mはカチオンを表す。ここ
で、Mで表されるカチオンとしては、例えばアルカリ金
属イオン(リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウ
ムイオン等)、アルカリ土類金属イオン(バリウムイオ
ン、カルシウムイオン等)、アンモニウムイオン等が好
ましく例示される。これらのうち、より好ましくはリチ
ウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオンまたは
アンモニウムイオンであり、さらに好ましくはリチウム
イオン、ナトリウムイオンまたはカリウムイオンであ
り、一般式(A)の化合物の総炭素数や置換基、アルキ
ル基の分岐の程度等により適切に選択することができ
る。R1、R2、R3およびR4の炭素数の合計が16以上
の場合、リチウムイオンであることが溶解性(特に水に
対して)と帯電防止能または塗布均一性の両立の観点で
優れている。Lbは、単結合または置換もしくは無置換
のアルキレン基を表す。置換基はR3で挙げたものが好
ましい。Lbがアルキレン基である場合、C数は2以下
であるのが好ましく、無置換であるのが好ましく、メチ
レン基であるのがより好ましい。Lbは、単結合である
のが最も好ましい。上記一般式(A)は、上記のそれぞ
れの好ましい態様を組み合わせることが、より好まし
い。一般式(A)は、さらに下記一般式(B)で表され
るのが好ましい。
【0022】
【化6】
【0023】前記一般式(B)中、R1およびR2はそれ
ぞれ独立に下記一般式(1)で表されるフッ化アルキル
基を表す。 一般式(1) −La―Raf−W 一般式(1)においてLaは、置換もしくは無置換のア
ルキレン基または置換もしくは無置換のアルキレンオキ
シ基、あるいはこれらを組み合わせてできる2価基を表
す。前記の置換基としては、どのような基でもよいが、
アルケニル基、アリール基、アルコキシ基、ハロゲン原
子(好ましくはCl)、カルボン酸エステル基、カルボ
ンアミド基、カルバモイル基、オキシカルボニル基、リ
ン酸エステル基が好ましい。
【0024】Laは、炭素数が8以下であるのが好まし
く、4以下がより好ましい。また、無置換アルキレンで
あるのが好ましい。Rafは炭素数1〜5パーフルオロア
ルキレン基を表し、好ましくは炭素数2〜4のパーフル
オロアルキレン基である。ここでパーフルオロアルキレ
ン基とはアルキレン基のすべての水素原子がフッ素原子
で置き換えられたアルキレン基を言う。前記パーフルオ
ロアルキレン基は、直鎖状であっても、分岐鎖状であっ
てもよく、また環状構造を有していてもよい。Wは水素
原子、フッ素原子またはアルキル基を表し、好ましくは
水素原子またはフッ素原子である。
【0025】前記一般式(1)中、XはSO3Mまたは
CH2SO3Mを表し、CH2SO3Mが好ましい。Mはカ
チオンを表す。ここで、Mで表されるカチオンとして
は、例えばアルカリ金属イオン(リチウムイオン、ナト
リウムイオン、カリウムイオン等)、アルカリ土類金属
イオン(バリウムイオン、カルシウムイオン等)、アン
モニウムイオン等が好ましく例示される。これらのう
ち、特に好ましくはリチウムイオン、ナトリウムイオ
ン、カリウムイオンまたはアンモニウムイオンである。
【0026】本発明のフッ素化合物の具体例を以下に例
示するが、本発明で用いることができるフッ素化合物は
以下の具体例によってなんら制限されるものではない。
下記例示化合物の構造表記の中で、特に断りのない限り
アルキル基、パーフルオロアルキル基は直鎖の構造を有
する基を意味する。
【0027】
【化7】
【0028】
【化8】
【0029】
【化9】
【0030】
【化10】
【0031】
【化11】
【0032】
【化12】
【0033】
【化13】
【0034】
【化14】
【0035】
【化15】
【0036】前記一般式(B)で表されるフッ素化合物
は、一般的なエステル化反応およびスルホン化反応を組
み合わせて容易に合成することができる。
【0037】本発明で用いるフッ素化合物は、界面活性
剤として、ハロゲン化銀写真感光材料を構成している層
(特に、保護層や下塗り層、バック層など)を形成する
ための塗布組成物に好ましく用いられる。中でも、写真
感光材料の最上層の親水性コロイド層の形成に用いる
と、効果的な帯電防止能と塗布の均一性を得ることがで
きるので特に好ましい。以下、本発明のフッ素化合物を
界面活性剤として含む塗布組成物について説明する。
【0038】本発明で用いるフッ素化合物を含有する水
性塗布組成物は、本発明の界面活性剤と前記界面活性剤
を溶解および/または分散する媒体とを含有する。その
他、目的に応じて、他の成分を適宜含んでいてもよい。
本発明の水性塗布組成物において、媒体としては、水系
媒体が好ましい。水系媒体には、水、および水以外の有
機溶媒(例えば、メタノール、エタノール、イソプロピ
ルアルコール、nーブタノール、メチルセロソルブ、ジ
メチルホルムアミド、アセトン等)と水との混合溶媒が
含まれる。本発明において、前記塗布組成物の媒体は水
を50質量%以上含んでいるのが好ましい。
【0039】本発明においては、本発明のフッ素化合物
の1種類を単独で用いてもよいし、また2種類以上を混
合して用いてもよい。また、本発明のフッ素化合物とと
もに他の界面活性剤を用いてもよい。併用可能な界面活
性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系の
各種界面活性剤を挙げることができる。また併用する界
面活性剤は、高分子界面活性剤であってもよく、本発明
の界面活性剤以外のフッ素系界面活性剤であってもよ
い。併用する界面活性剤としては、アニオン系もしくは
ノニオン系活性剤がより好ましい。併用可能な界面活性
剤としては、例えば特開昭62−215272号公報
(649〜706頁)、リサーチ・ディスクロージャ
(RD)Item17643,26〜27頁(1978
年12月)、同18716,650頁(1979年11
月),同307105,875〜876頁(1989年
11月)等に記載の界面活性が挙げられる。
【0040】さらに併用できる他の成分としては、ポリ
マー化合物が代表的な例として挙げられる。前記ポリマ
ー化合物は水性媒体に可溶なポリマー(以下、「可溶性
ポリマー」という)であってもよいし、ポリマーの水分
散物(いわゆるポリマーラテックス)であってもよい。
可溶性ポリマーとしては特に制限はないが、例えばゼラ
チン、ポリビニルアルコール、カゼイン、寒天、アラビ
アゴム、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース等を挙げることがで
き、ポリマーラテックスとしては、種々のビニルモノマ
ー[例えば、アクリレート誘導体、メタクリレート誘導
体、アクリルアミド誘導体、メタクリルアミド誘導体、
スチレン誘導体、共役ジエン誘導体、N−ビニル化合
物、O−ビニル化合物、ビニルニトリル、その他のビニ
ル化合物(例えばエチレン、塩化ビニリデン)]の単独
もしくは共重合体、縮合系ポリマーの分散物(例えばポ
リエステル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリア
ミド)を挙げることができる。この種のポリマー化合物
の具体例については、例えば、特開昭62−21527
2号公報(707〜763頁)、リサーチ・ディスクロ
ージャ(RD)Item17643,651頁(197
8年12月)、同18716,650頁(1979年1
1月),同307105,873〜874頁(1989
年11月)等に記載されたポリマー化合物が挙げられ
る。
【0041】本発明のフッ素化合物を含む水性塗布組成
物は、感光材料中で用いる層に応じて、その他種々の化
合物を含んでいてもよく、またそれらは媒体に溶解して
いてもよく、分散されていてもよい。例えば、種々のカ
プラー、紫外線吸収剤、混色防止剤、スタチック防止
剤、スカベンジャー、カブリ防止剤、硬膜剤、染料、防
黴剤等を挙げることができる。また、前述したように、
本発明のフッ素化合物を含む水性塗布組成物は感光材料
の最上層の親水性コロイド層の形成に用いるのが好まし
が、この場合は、塗布組成物中には、親水性コロイド
(例えばゼラチン)や本発明のフッ素化合物以外に、他
の界面活性剤やマット剤、スベリ剤、コロイダルシリ
カ、ゼラチン可塑剤等を含有させることができる。本発
明におけるフッ素化合物の使用量については特に制約は
なく、用いる化合物の構造や用いる場所、組成物中に含
まれる他の素材の種類や量、等に応じて、その使用量を
任意に決定することができる。例えば、ハロゲン化銀写
真感光材料の最上層の親水性コロイド(ゼラチン)層用
塗布液として用いる場合、フッ素化合物の塗布組成物中
の濃度としては、0.003〜0.5質量%であること
が好ましく、またゼラチン固形分に対しては0.03〜
50質量%であることが好ましい。
【0042】本発明においては、感光性ハロゲン化銀含
有層を有する側、及びその反対側の何れかの表面のX線
光電子分光法で求めたフッ素原子と炭素原子との光電子
エネルギーのピーク強度比(以下、F/C比と記載す
る)が、0.05〜5.0以下であることが好ましく、
0.1〜3.5であることがより好ましい。X線光電子
分光法とは、試料表面にエネルギー幅の狭い軟X線(半
値幅 約1eV)を照射した時の、光電効果により試料
中の原子の内殻・外殻電子が真空中に放出され、この光
電子のエネルギーとその数を測定することにより表面近
傍(深さ 数nm)に存在する原子の量やその原子の周
囲の環境、化学結合状態を分析する方法である。X線光
電子分光法を用いて、表面のフッ素原子と炭素原子との
光電子エネルギーのピーク強度比を求めることによりハ
ロゲン化銀写真感光材料表面のフッ素原子の存在状態を
知ることができる。本明細書におけるF/C比は、島津
製作所(株)製 ESCA 750型(X線源:MgK
α)装置を用い、F1s、C1sのエネルギーのピーク
強度を測定し、下記の計算式で求めた値である。 F/C比は、フッ素化合物の含有量を適宜変えることに
よりコントロールできる。本発明のフッ素化合物を適用
することが最も好ましい。また、ハロゲン化銀写真感光
材料両面のF/C比を求めることにより相互の面へのフ
ッ素化合物の転写の状態を知ることもできる。
【0043】本発明の感光材料は、造核剤として一般式
(D)で表されるヒドラジン誘導体を少なくとも1種含
有することが好ましい。
【0044】一般式(D)
【化16】
【0045】式中、R20は脂肪族基、芳香族基、または
ヘテロ環基を表し、R10は水素原子またはブロック基を
表し、G10は−CO−,−COCO−,−C(=S)
−,−SO2−,−SO−,−PO(R30)−基(R30
はR10に定義した基と同じ範囲内より選ばれ、R10と異
なっていてもよい。),またはイミノメチレン基を表
す。A10、A20はともに水素原子、あるいは一方が水素
原子で他方が置換もしくは無置換のアルキルスルホニル
基、または置換もしくは無置換のアリールスルホニル
基、または置換もしくは無置換のアシル基を表す。
【0046】一般式(D)において、R20で表される脂
肪族基は好ましくは炭素数1〜30の置換もしくは無置
換の、直鎖、分岐または環状のアルキル基、アルケニル
基、アルキニル基である。一般式(D)において、R20
で表される芳香族基は単環もしくは縮合環のアリール基
で、例えばベンゼン環、ナフタレン環が挙げられる。R
20で表されるヘテロ環基としては、単環または縮合環
の、飽和もしくは不飽和の、芳香族または非芳香族のヘ
テロ環基で、例えば、ピリジン環、ピリミジン環、イミ
ダゾール環、ピラゾール環、キノリン環、イソキノリン
環、ベンズイミダゾール環、チアゾール環、ベンゾチア
ゾール環、ピペリジン環、トリアジン環等が挙げられ
る。R20として好ましいものはアリール基であり、特に
好ましくはフェニル基である。
【0047】R20が示す基は置換されていてもよく、代
表的な置換基としては例えばハロゲン原子(フッ素原
子、クロロ原子、臭素原子、または沃素原子)、アルキ
ル基(アラルキル基、シクロアルキル基、活性メチン基
等を含む)、アルケニル基、アルキニル基、アリール
基、複素環基、4級化された窒素原子を含むヘテロ環基
(例えばピリジニオ基)、アシル基、アルコキシカルボ
ニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル
基、カルボキシ基またはその塩、スルホニルカルバモイ
ル基、アシルカルバモイル基、スルファモイルカルバモ
イル基、カルバゾイル基、オキサリル基、オキサモイル
基、シアノ基、チオカルバモイル基、ヒドロキシ基、ア
ルコキシ基(エチレンオキシ基もしくはプロピレンオキ
シ基単位を繰り返し含む基を含む)、アリールオキシ
基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、(アルコキシ
もしくはアリールオキシ)カルボニルオキシ基、カルバ
モイルオキシ基、スルホニルオキシ基、アミノ基、(ア
ルキル,アリール,またはヘテロ環)アミノ基、N−置
換の含窒素ヘテロ環基、アシルアミノ基、スルホンアミ
ド基、ウレイド基、チオウレイド基、イソチオウレイド
基、イミド基、(アルコキシもしくはアリールオキシ)
カルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、セミカ
ルバジド基、チオセミカルバジド基、ヒドラジノ基、4
級のアンモニオ基、オキサモイルアミノ基、(アルキル
もしくはアリール)スルホニルウレイド基、アシルウレ
イド基、N−アシルスルファモイルアミノ基、ニトロ
基、メルカプト基、(アルキル,アリール,またはヘテ
ロ環)チオ基、(アルキルまたはアリール)スルホニル
基、(アルキルまたはアリール)スルフィニル基、スル
ホ基またはその塩、スルファモイル基、N−アシルスル
ファモイル基、スルホニルスルファモイル基またはその
塩、リン酸アミドもしくはリン酸エステル構造を含む
基、等が挙げられる。これら置換基は、これらの置換基
でさらに置換されていてもよい。
【0048】R20が有していてもよい置換基として好ま
しくは、炭素数1〜30のアルキル基(活性メチレン基
を含む)、アラルキル基、ヘテロ環基、置換アミノ基、
アシルアミノ基、スルホンアミド基、ウレイド基、スル
ファモイルアミノ基、イミド基、チオウレイド基、リン
酸アミド基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオ
キシ基、アシルオキシ基、アシル基、アルコキシカルボ
ニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル
基、カルボキシ基(その塩を含む)、(アルキル,アリ
ール,またはヘテロ環)チオ基、スルホ基(その塩を含
む)、スルファモイル基、ハロゲン原子、シアノ基、ニ
トロ基等が挙げられる。
【0049】一般式(D)において、R10は水素原子ま
たはブロック基を表すが、ブロック基とは具体的に、ア
ルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、
ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ
基またはヒドラジノ基を表す。
【0050】R10で表されるアルキル基として好ましく
は、炭素数1〜10のアルキル基であり、例えばメチル
基、トリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基,2−
カルボキシテトラフルオロエチル基,ピリジニオメチル
基、ジフルオロメトキシメチル基、ジフルオロカルボキ
シメチル基、3−ヒドロキシプロピル基、メタンスルホ
ンアミドメチル基、ベンゼンスルホンアミドメチル基、
ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、メチルチオメ
チル基、フェニルスルホニルメチル基、o−ヒドロキシ
ベンジル基などが挙げられる。アルケニル基として好ま
しくは炭素数1から10のアルケニル基であり、例えば
ビニル基、2,2−ジシアノビニル基、2−エトキシカ
ルボニルビニル基、2−トリフルオロ−2−メトキシカ
ルボニルビニル基等が挙げられる。アルキニル基として
好ましくは炭素数1から10のアルキニル基であり、例
えばエチニル基、2−メトキシカルボニルエチニル基等
が挙げられる。アリール基としては単環もしくは縮合環
のアリール基が好ましく、ベンゼン環を含むものが特に
好ましい。例えばフェニル基、3,5−ジクロロフェニ
ル基、2−メタンスルホンアミドフェニル基、2−カル
バモイルフェニル基、4−シアノフェニル基、2−ヒド
ロキシメチルフェニル基などが挙げられる。
【0051】ヘテロ環基として好ましくは、少なくとも
1つの窒素、酸素、および硫黄原子を含む5〜6員の、
飽和もしくは不飽和の、単環もしくは縮合環のヘテロ環
基で、4級化された窒素原子を含むヘテロ環基であって
もよく、例えばモルホリノ基、ピペリジノ基(N−置
換)、ピペラジノ基、イミダゾリル基、インダゾリル基
(4−ニトロインダゾリル基等)、ピラゾリル基、トリ
アゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、テトラゾリル基、
ピリジル基、ピリジニオ基(N−メチル−3−ピリジニ
オ基等)、キノリニオ基、キノリル基などがある。モル
ホリノ基、ピペリジノ基、ピリジル基、ピリジニオ基等
が特に好ましい。
【0052】アルコキシ基としては炭素数1〜8のアル
コキシ基が好ましく、例えばメトキシ基、2−ヒドロキ
シエトキシ基、ベンジルオキシ基等が挙げられる。アリ
ールオキシ基としてはフェノキシ基が好ましく、アミノ
基としては無置換アミノ基、および炭素数1〜10のア
ルキルアミノ基、アリールアミノ基、または飽和もしく
は不飽和のヘテロ環アミノ基(4級化された窒素原子を
含む含窒素ヘテロ環基を含む)が好ましい。アミノ基の
例としては、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン
−4−イルアミノ基、プロピルアミノ基、2−ヒドロキ
シエチルアミノ基、アニリノ基,o−ヒドロキシアニリ
ノ基、5−ベンゾトリアゾリルアミノ基、N−ベンジル
−3−ピリジニオアミノ基等が挙げられる。ヒドラジノ
基としては置換もしくは無置換のヒドラジノ基、または
置換もしくは無置換のフェニルヒドラジノ基(4−ベン
ゼンスルホンアミドフェニルヒドラジノ基など)が特に
好ましい。
【0053】R10で表される基は置換されていても良
く、好ましい置換基としてはR20の置換基として例示し
たものがあてはまる。
【0054】一般式(D)においてR10はG10−R10
部分を残余分子から分裂させ、−G 10−R10部分の原子
を含む環式構造を生成させる環化反応を生起するような
ものであってもよく、その例としては、例えば特開昭6
3−29751号公報などに記載のものが挙げられる。
【0055】一般式(D)で表されるヒドラジン誘導体
は、ハロゲン化銀に対して吸着する吸着性の基が組み込
まれていてもよい。かかる吸着基としては、アルキルチ
オ基、アリールチオ基、チオ尿素基、チオアミド基、メ
ルカプト複素環基、トリアゾール基などの米国特許第
4,385,108号明細書、同4,459,347号
明細書、特開昭59−195233号公報、同59−2
00231号公報、同59−201045号公報、同5
9−201046号公報、同59−201047号公
報、同59−201048号公報、同59−20104
9号公報、特開昭61−170733号公報、同61−
270744号公報、同62−948号公報、同63−
234244号公報、同63−234245号公報、同
63−234246号公報に記載された基があげられ
る。またこれらハロゲン化銀への吸着基は、プレカーサ
ー化されていてもよい。その様なプレカーサーとして
は、特開平2−285344号公報に記載された基が挙
げられる。
【0056】一般式(D)のR10またはR20はその中に
カプラー等の不動性写真用添加剤において常用されてい
るバラスト基またはポリマーが組み込まれているもので
もよい。本発明においてバラスト基とは、6以上の炭素
数を有する、直鎖もしくは分岐の、アルキル基(または
アルキレン基)、アルコキシ基(またはアルキレンオキ
シ基)、アルキルアミノ基(またはアルキレンアミノ
基)、アルキルチオ基、あるいはこれらを部分構造とし
て有する基を表し、さらに好ましくは炭素数7以上で炭
素数24以下の、直鎖もしくは分岐の、アルキル基(ま
たはアルキレン基)、アルコキシ基(またはアルキレン
オキシ基)、アルキルアミノ基(またはアルキレンアミ
ノ基)、アルキルチオ基、あるいはこれらを部分構造と
して有する基を表す。またポリマーとしては、例えば特
開平1−100530号公報に記載のものが挙げられ
る。
【0057】一般式(D)のR10またはR20は、置換基
としてヒドラジノ基を複数個含んでいてもよく、この時
一般式(D)で表される化合物は、ヒドラジノ基に関し
ての多量体を表し、具体的には例えば特開昭64−86
134号公報、特開平4−16938号公報、特開平5
−197091号公報、国際公開WO95ー32452
号公報、国際公開WO95ー32453号公報、特開平
9−179229号公報、特開平9−235264号公
報、特開平9−235265号公報、特開平9−235
266号公報、特開平9−235267号公報等に記載
された化合物が挙げられる。
【0058】一般式(D)のR10またはR20は、その中
に、カチオン性基(具体的には、4級のアンモニオ基を
含む基、4級化されたリン原子を含む基、または4級化
された窒素原子を含む含窒素ヘテロ環基等)、エチレン
オキシ基もしくはプロピレンオキシ基の繰り返し単位を
含む基、(アルキル,アリール,またはヘテロ環)チオ
基、あるいは解離性基(アルカリ性の現像液で解離しう
る酸性度の低いプロトンを有する基もしくは部分構造、
あるいはまたその塩を意味し、具体的には、例えばカル
ボキシ基/−COOH、スルホ基/−SO3H、ホスホ
ン酸基/−PO3H、リン酸基/−OPO3H、ヒドロキ
シ基/−OH基、メルカプト基/−SH、−SO2NH2
基、N−置換のスルホンアミド基/−SO2NH−基、
−CONHSO2−基、−CONHSO2NH−基、−N
HCONHSO2−基、−SO2NHSO2−基、−CO
NHCO−基、活性メチレン基、含窒素ヘテロ環基に内
在する−NH−基、またはこれらの塩等)が含まれてい
てもよい。これらの基が含まれる例としては、例えば特
開平7−234471号公報、特開平5−333466
号公報、特開平6−19032号公報、特開平6−19
031号公報、特開平5−45761号公報、米国特許
4994365号明細書、米国特許4,988,604
号明細書、特開平7−259240号公報、特開平7−
5610号公報、特開平7−244348号公報、独特
許4,006,032号、特開平11−7093号公報
等に記載の化合物が挙げられる。
【0059】一般式(D)においてA10、A20は水素原
子、炭素数20以下のアルキルまたはアリールスルホニ
ル基(好ましくはフェニルスルホニル基、またはハメッ
トの置換基定数の和が−0.5以上となるように置換さ
れたフェニルスルホニル基)、炭素数20以下のアシル
基(好ましくはベンゾイル基、またはハメットの置換基
定数の和が−0.5以上となるように置換されたベンゾ
イル基、あるいは直鎖、分岐、または環状の置換もしく
は無置換の脂肪族アシル基(ここに置換基としては、例
えばハロゲン原子、エーテル基、スルホンアミド基、カ
ルボンアミド基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、スルホ
基等が挙げられる))である。A10、A 20としては水素
原子が最も好ましい。
【0060】次に本発明において、特に好ましいヒドラ
ジン誘導体について述べる。R20は置換フェニル基が特
に好ましく、置換基としてはスルホンアミド基、アシル
アミノ基、ウレイド基、カルバモイル基、チオウレイド
基、イソチオウレイド基、スルファモイルアミノ基、N
−アシルスルファモイルアミノ基等が特に好ましく、さ
らにスルホンアミド基、ウレイド基が好ましく、スルホ
ンアミド基が最も好ましい。一般式(D)で表されるヒ
ドラジン誘導体は、R20またはR10に、置換基として、
直接または間接的に、バラスト基、ハロゲン化銀への吸
着基、4級のアンモニオ基を含む基、4級化された窒素
原子を含む含窒素ヘテロ環基、エチレンオキシ基の繰り
返し単位を含む基、(アルキル,アリール,またはヘテ
ロ環)チオ基、アルカリ性の現像処理液中で解離しうる
解離性基、もしくは多量体を形成しうるヒドラジノ基
(−NHNH−G10−R10で表される基)の少なくとも
1つが置換されていることが特に好ましい。さらには、
20の置換基として、直接または間接的に、前述の何れ
か1つの基を有することが好ましく、最も好ましいの
は、R20がベンゼンスルホンアミド基で置換されたフェ
ニル基を表し、そのベンゼンスルホンアミド基のベンゼ
ン環上の置換基として、直接または間接的に、前述の何
れか1つの基を有する場合である。
【0061】R10で表される基のうち好ましいものは、
10が−CO−基の場合には、水素原子、アルキル基、
アルケニル基、アルキニル基、アリール基、またはヘテ
ロ環基であり、さらに好ましくは水素原子、アルキル
基、置換アリール基(置換基としては電子吸引性基また
はo−ヒドロキシメチル基が特に好ましい)であり、最
も好ましくは水素原子またはアルキル基である。G10
−COCO−基の場合にはアルコキシ基、アリールオキ
シ基、アミノ基が好ましく、特に置換アミノ基、詳しく
はアルキルアミノ基、アリールアミノ基、または飽和も
しくは不飽和のヘテロ環アミノ基が好ましい。またG10
が−SO2−基の場合には、R10はアルキル基、アリー
ル基または置換アミノ基が好ましい。
【0062】一般式(D)において、G10は好ましくは
−CO−基または−COCO−基であり、特に好ましく
は−CO−基である。
【0063】次に一般式(D)で示される化合物の具体
例を以下に示す。ただし、本発明で用いることができる
一般式(D)で示される化合物は以下の化合物に限定さ
れるものではない。
【0064】
【化17】
【0065】
【化18】
【0066】
【化19】
【0067】
【化20】
【0068】
【化21】
【0069】
【化22】
【0070】
【化23】
【0071】
【化24】
【0072】
【化25】
【0073】
【化26】
【0074】
【化27】
【0075】
【化28】
【0076】
【化29】
【0077】
【化30】
【0078】
【化31】
【0079】
【化32】
【0080】
【化33】
【0081】
【化34】
【0082】
【化35】
【0083】
【化36】
【0084】
【化37】
【0085】
【化38】
【0086】
【化39】
【0087】
【化40】
【0088】
【化41】
【0089】
【化42】
【0090】
【化43】
【0091】
【化44】
【0092】
【化45】
【0093】本発明に用いられるヒドラジン誘導体とし
ては、上記のものの他に、次のヒドラジン誘導体も好ま
しく用いられる。すなわち、特公平6−77138号公
報に記載の(化1)で表される化合物で、具体的には同
公報3頁、4頁に記載の化合物;特公平6−93082
号公報に記載の一般式(I)で表される化合物で、具体
的には同公報8頁〜18頁に記載の1〜38の化合物;
特開平6−230497号公報に記載の一般式(4)、
一般式(5)および一般式(6)で表される化合物で、
具体的には同公報25頁、26頁に記載の化合物4−1
〜化合物4−10、28頁〜36頁に記載の化合物5−
1〜5−42、および39頁、40頁に記載の化合物6
−1〜化合物6−7;特開平6−289520号公報に
記載の一般式(1)および一般式(2)で表される化合
物で、具体的には同公報5頁〜7頁に記載の化合物1−
1)〜1−17)および2−1);特開平6−3139
36号公報に記載の(化2)および(化3)で表される
化合物で、具体的には同公報6頁〜19頁に記載の化合
物;特開平6−313951号公報に記載の(化1)で
表される化合物で、具体的には同公報3頁〜5頁に記載
の化合物;特開平7−5610号公報に記載の一般式
(I)で表される化合物で、具体的には同公報5頁〜1
0頁に記載の化合物I−1〜I−38。特開平7−77
783号公報に記載の一般式(II)で表される化合物
で、具体的には同公報10頁〜27頁に記載の化合物I
I−1〜II−102;特開平7−104426号公報
に記載の一般式(H)および一般式(Ha)で表される
化合物で、具体的には同公報8頁〜15頁に記載の化合
物H−1〜H−44;特開平9−22082号公報に記
載の,ヒドラジン基の近傍にアニオン性基またはヒドラ
ジンの水素原子と分子内水素結合を形成するノニオン性
基を有することを特徴とする化合物で、特に一般式
(A),一般式(B),一般式(C),一般式(D),
一般式(E),一般式(F)で表される化合物で、具体
的には同公報に記載の化合物N−1〜N−30;特開平
9−22082号公報に記載の一般式(1)で表される
化合物で、具体的には同公報に記載の化合物D−1〜D
−55;この他、国際公開WO95−32452号公
報、国際公開WO95−32453号公報、特開平9−
179229号公報、特開平9−235264号公報、
特開平9−235265号公報、特開平9−23526
6号公報、特開平9−235267号公報、特開平9−
319019号公報、特開平9−319020号公報、
特開平10−130275号公報、特開平11−709
3号公報、特開平6−332096号公報、特開平7−
209789号公報、特開平8−6193号公報、特開
平8−248549号公報、特開平8−248550号
公報、特開平8−262609号公報、特開平8−31
4044号公報、特開平8−328184号公報、特開
平9−80667号公報、特開平9−127632号公
報、特開平9−146208号公報、特開平9−160
156号公報、特開平10−161260号公報、特開
平10−221800号公報、特開平10−21387
1号公報、特開平10−254082号公報、特開平1
0−254088号公報、特開平7−120864号公
報、特開平7−244348号公報、特開平7−333
773号公報、特開平8−36232号公報、特開平8
−36233号公報、特開平8−36234号公報、特
開平8−36235号公報、特開平8−272022号
公報、特開平9−22083号公報、特開平9−220
84号公報、特開平9−54381号公報、特開平10
−175946号公報に記載のヒドラジン誘導体を好ま
しく用いることができる。本発明に用いられるヒドラジ
ン誘導体はまた、これらの特許公報に記載された種々の
方法により、合成することができる。
【0094】本発明においてヒドラジン系造核剤は、適
当な水混和性有機溶媒、例えばアルコール類(メタノー
ル、エタノール、プロパノール、フッ素化アルコー
ル)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン)、ジ
メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、メチルセ
ルソルブなどに溶解して用いることができる。また、既
によく知られている乳化分散法によって、ジブチルフタ
レート、トリクレジルフォスフェート、グリセリルトリ
アセテートあるいはジエチルフタレートなどのオイル、
酢酸エチルやシクロヘキサノンなどの補助溶媒を用いて
溶解し、機械的に乳化分散物を作製して用いることがで
きる。あるいは固体分散法として知られている方法によ
って、ヒドラジン誘導体の粉末を水の中にボールミル、
コロイドミル、あるいは超音波によって分散し用いるこ
とができる。
【0095】本発明においてヒドラジン系造核剤は、支
持体に対してハロゲン化銀乳剤層側の該ハロゲン化銀乳
剤層、あるいは他の親水性コロイド層のどの層に添加し
てもよいが、該ハロゲン化銀乳剤層あるいはそれに隣接
する親水性コロイド層に添加することが好ましい。ま
た、2種類以上のヒドラジン系造核剤を併用して使用す
ることもできる。本発明において造核剤添加量はハロゲ
ン化銀1molに対し1×10-5〜1×10-2molが
好ましく、1×10-5〜5×10-3molがより好まし
く、2×10-5〜5×10-3molが最も好ましい。
【0096】本発明のハロゲン化銀写真感光材料中に
は、造核促進剤を内蔵することができる。本発明に用い
られる造核促進剤としては、アミン誘導体、オニウム
塩、ジスルフィド誘導体またはヒドロキシメチル誘導体
などが挙げられる。具体的には、特開平7−77783
号公報48頁2行〜37行に記載の化合物で、具体的に
は49頁〜58頁に記載の化合物A−1)〜A−7
3);特開平7−84331号公報に記載の(化2
1)、(化22)および(化23)で表される化合物
で、具体的には同公報6頁〜8頁に記載の化合物;特開
平7−104426号公報に記載の一般式〔Na〕およ
び一般式〔Nb〕で表される化合物で、具体的には同公
報16頁〜20頁に記載のNa−1〜Na−22の化合
物およびNb−1〜Nb−12の化合物;特開平8−2
72023号公報に記載の一般式(1)、一般式
(2)、一般式(3)、一般式(4)、一般式(5)、
一般式(6)および一般式(7)で表される化合物で、
具体的には同公報に記載の1−1〜1−19の化合物、
2−1〜2−22の化合物、3−1〜3−36の化合
物、4−1〜4−5の化合物、5−1〜5−41の化合
物、6−1〜6−58の化合物、および7−1〜7−3
8の化合物;特開平9−297377号公報のp55、
カラム108の8行〜p69、カラム136の44行ま
でに記載の造核促進剤を挙げることができる。
【0097】本発明に用いられる造核促進剤としては、
下記の一般式(a)〜一般式(f)で表される4級塩化
合物が好ましく、特に一般式(b)で表される化合物が
最も好ましい。
【0098】
【化46】
【0099】
【化47】
【0100】一般式(a)においてQ1は窒素原子また
はリン原子を表し、R100、R110、R120はそれぞれ脂
肪族基、芳香族基またはヘテロ環基を表し、これらは互
いに結合して環状構造を形成してもよい。MはMに含ま
れる炭素原子で Q1と結合するm10価の有機基を表
し、ここにm10は1〜4の整数を表す。一般式(b)、
一般式(c)、または一般式(d)において、 A1
2、A 3、A4、A5はそれぞれ、4級化された窒素原子
を含む不飽和ヘテロ環を完成させるための有機残基を表
し、L10およびL20は2価の連結基を表し、R111、R2
22、R333は置換基を表す。一般式(a)、一般式
(b)、一般式(c)、または一般式(d)で表される
4級塩化合物は、分子内にエチレンオキシ基またはプロ
ピレンオキシ基の繰り返し単位を、計20個以上有して
いるが、これは複数箇所にまたがって有していてもよ
い。
【0101】一般式(e)においてQ2は窒素原子また
はリン原子を表す。R200、R210、R220は一般式
(a)のR100、R110、R120と同義の基を表す。一般
式(f)においてA6は一般式(b)におけるA1または
2と同義の基を表す。但しA6が形成する含窒素不飽和
ヘテロ環は置換基を有してもよいが、置換基上に1級の
水酸基を有することはない。一般式(e)および一般式
(f)においてL30はアルキレン基を表し、Yは−C
(=O)−または−SO2−を表し、L40は少なくとも
1つの親水性基を含有する2価の連結基を表す。一般式
(a)〜一般式(f)においてXn-は、n価の対アニオ
ンを表し、nは1〜3の整数を表す。但し、分子内に別
にアニオン基を有し、(Q1+、(Q2+またはN+
分子内塩を形成する場合、Xn-は必要ない。
【0102】一般式(a)においてR100、R110、R
120で表される脂肪族基とは、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、
sec−ブチル基、tert−ブチル基、オクチル基、
2−エチルヘキシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、
オクタデシル基などの直鎖または分枝状のアルキル基;
置換もしくは無置換のベンジル基などのアラルキル基;
シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル
基などのシクロアルキル基;アリル基、ビニル基、5−
ヘキセニル基などのアルケニル基;シクロペンテニル
基、シクロヘキセニル基などのシクロアルケニル基;フ
ェニルエチニル基等のアルキニル基が挙げられる。芳香
族基としてはフェニル基、ナフチル基、フエナントリル
基などのアリール基が、またヘテロ環基としては、ピリ
ジル基、キノリル基、フリル基、イミダゾリル基、チア
ゾリル基、チアジアゾリル基、ベンゾトリアゾリル基、
ベンゾチアゾリル基、モルホリル基、ピリミジル基、ピ
ロリジル基などが挙げられる。
【0103】これらの基上に置換した置換基の例として
は、R100、R110、R120で表される基の他に、フッ素
原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン
原子、ニトロ基、(アルキルもしくはアリール)アミノ
基、アルコキシ基、アリールオキシ基、(アルキルまた
はアリール)チオ基、カルボンアミド基、カルバモイル
基、ウレイド基、チオウレイド基、スルホニルウレイド
基、スルホンアミド基、スルファモイル基、ヒドロキシ
ル基、スルホニル基、カルボキシル基(カルボキシラー
トを含む)、スルホ基(スルホナートを含む)、シアノ
基、オキシカルボニル基、アシル基、ヘテロ環基(4級
化された窒素原子を含むヘテロ環基を含む)等が挙げら
れる。これら置換基はこれら置換基でさらに置換されて
いてもよい。一般式(a)のR100、R110、R120で表
される基は、互いに結合して環状構造を形成していても
よい。
【0104】一般式(a)のMで表される基の例として
は、m10が1を表す時、R100、R1 10、R120と同義の
基が挙げられる。m10が2以上の整数を表す時、MはM
に含まれる炭素原子でQ1と結合するm10価の連結基を
表し、具体的には、アルキレン基、アリーレン基、ヘテ
ロ環基、さらにはこれらの基と−CO−基、−O−基、
−N(RN)−基、−S−基、−SO−基、−SO
2−、−P=O−基を組みあわせて形成されるm10価の
連結基を表す( RNは水素原子または R100
110、R120と同義の基を表し、分子内に複数のRNが
存在する時、これらは同じであっても異なっていてもよ
く、さらには互いに結合していてもよい)。Mは任意の
置換基を有していてもよく、その置換基としては、R
100、R110、R120で表される基が有していてもよい置
換基と同じものが挙げられる。
【0105】一般式(a)においてR100、R110、R
120は、好ましくは炭素数20以下の基であり、Q1がリ
ン原子を表す時、炭素数15以下のアリール基が特に好
ましく、Q1が窒素原子を表す時、炭素数15以下のア
ルキル基、アラルキル基、アリール基が特に好ましい。
10は1または2が好ましく、m10が1を表す時、Mは
好ましくは炭素数20以下の基であり、総炭素数15以
下のアルキル基、アラルキル基、またはアリール基が特
に好ましい。m10が2を表す時、Mで表される2価の有
機基は、好ましくはアルキレン基、アリーレン基、さら
にはこれらの基と−CO−基、−O−基、−N(RN)
−基、−S−基、−SO2−基を組みあわせて形成され
る2価の基である。m10が2を表す時、MはMに含まれ
る炭素原子でQ1と結合する総炭素数20以下の2価の
基であることが好ましい。なおM、あるいはR100、R
110、R120が、エチレンオキシ基もしくはプロピレンオ
キシ基の繰り返し単位を複数個含む場合、以上述べた総
炭素数の好ましい範囲は、その限りではない。またm10
が2以上の整数を表す時、分子内にR100、R110、R
120はそれぞれ複数存在するが、その複数のR100、R
110、R120はそれぞれ同じであっても異なっていてもよ
い。
【0106】一般式(a)で表される4級塩化合物は、
分子内にエチレンオキシ基もしくはプロピレンオキシ基
の繰り返し単位を計20個以上有するが、これは1箇所
に置換されていても、あるいは複数箇所にまたがって置
換されていてもよい。m10が2以上の整数を表す時、M
で表される連結基に、エチレンオキシ基もしくはプロピ
レンオキシ基の繰り返し単位を計20個以上有している
ことがより好ましい。
【0107】一般式(b)、一般式(c)または一般式
(d)において、A1、A2、A3、A4、A5は4級化さ
れた窒素原子を含む、置換もしくは無置換の不飽和ヘテ
ロ環を完成させるための有機残基を表し、炭素原子、酸
素原子、窒素原子、硫黄原子および水素原子を含んでも
よく、さらにベンゼン環が縮環してもかまわない。
1、A2、A3、A4、A5が形成する不飽和ヘテロ環の
例としては、ピリジン環、キノリン環、イソキノリン
環、イミダゾール環、チアゾール環、チアジアゾール
環、ベンゾトリアゾール環、ベンゾチアゾール環、ピリ
ミジン環、ピラゾール環などを挙げることができる。特
に好ましくは、ピリジン環、キノリン環、イソキノリン
環である。
【0108】A1、A2、A3、A4、A5が4級化された
窒素原子と共に形成する不飽和ヘテロ環は、置換基を有
していてもよい。この場合の置換基の例としては、一般
式(a)のR100、R110、R120で表される基が有して
いてもよい置換基と同じものが挙げられる。置換基とし
て好ましくは、ハロゲン原子(特にクロロ原子)、炭素
数20以下のアリール基(特にフェニル基が好まし
い)、アルキル基、アルキニル基、カルバモイル基、
(アルキルもしくはアリール)アミノ基、(アルキルも
しくはアリール)オキシカルボニル基、アルコキシ基、
アリールオキシ基、(アルキルもしくはアリール)チオ
基、ヒドロキシ基、メルカプト基、カルボンアミド基、
スルホンアミド基、スルホ基(スルホナートを含む)、
カルボキシル基(カルボキシラートを含む)、シアノ
基、等が挙げられる。特に好ましくは、フェニル基、ア
ルキルアミノ基、カルボンアミド基、クロロ原子、アル
キルチオ基等であり、最も好ましくはフェニル基であ
る。
【0109】L10、L20で表される2価の連結基は、ア
ルキレン、アリーレン、アルケニレン、アルキニレン、
2価のヘテロ環基、−SO2−、−SO−、−O−、−
S−、−N(RN’)−、−C(=O)−、−PO−を
単独または組合せて構成されるものが好ましい。ただし
RN’はアルキル基、アラルキル基、アリール基、水素
原子を表す。L10、L20で表される2価の連結基は任意
の置換基を有していてもよい。置換基の例としては、一
般式(a)のR100、R110、R120で表される基が有し
ていてもよい置換基と同じものが挙げられる。L10、L
20の特に好ましい例として、アルキレン、アリーレン、
−C(=O)−、−O−、−S−、−SO2−、−N
(RN’)−を単独または組合せて構成されるものを挙
げることができる。
【0110】R111、R222、R333は炭素数1〜20の
アルキル基またはアラルキル基が好ましく、各々同じで
も異なっていてもよい。R111、R222、R333は置換基
を有していてもよく、置換基としては、一般式(a)の
100、R110、R120で表される基が有していてもよい
置換基と同じものが挙げられる。特に好ましくは、R
111、R222、R333は各々炭素数1〜10のアルキル基
またはアラルキル基である。その好ましい置換基の例と
しては、カルバモイル基、オキシカルボニル基、アシル
基、アリール基、スルホ基(スルホナートを含む)、カ
ルボキシル基(カルボキシラートを含む)、ヒドロキシ
基、(アルキルまたはアリール)アミノ基、アルコキシ
基を挙げることができる。但しR111、R222、R333
エチレンオキシ基もしくはプロピレンオキシ基の繰り返
し単位を複数個含む場合、以上のR111、R222、R333
について述べた炭素数の好ましい範囲は、その限りでは
ない。
【0111】一般式(b)または一般式(c)で表され
る4級塩化合物は、分子内にエチレンオキシ基もしくは
プロピレンオキシ基の繰り返し単位を計20個以上有す
るが、これは1箇所に置換されていても、あるいは複数
箇所に置換されていてもよく、A1、A2、A3、A4、R
111、R222、L10、L20のいずれに置換されていてもよ
いが、好ましくは、L10またはL20で表される連結基
に、エチレンオキシ基もしくはプロピレンオキシ基の繰
り返し単位を計20個以上有していることが好ましい。
【0112】一般式(d)で表される4級塩化合物は、
分子内にエチレンオキシ基もしくはプロピレンオキシ基
の繰り返し単位を計20個以上有するが、これは1箇所
に置換されていても、あるいは複数箇所に置換されてい
てもよく、A5またはR333の何れに置換されていてもよ
いが、好ましくは、R333で表される基に、エチレンオ
キシ基もしくはプロピレンオキシ基の繰り返し単位を計
20個以上有していることが好ましい。
【0113】一般式(a)、一般式(b)、一般式
(c)、および一般式(d)で表される4級塩化合物
は、エチレンオキシ基とプロピレンオキシ基とを、同時
に繰り返し含んでいてもよい。またエチレンオキシ基ま
たはプロピレンオキシ基の繰り返し単位を複数個含む場
合に、繰り返し個数は、厳密に1つの値を取っていて
も、あるいは平均値として与えられてもよく、後者の場
合、4級塩化合物としては、ある程度の分子量分布を持
つ、混合物となる。本発明においてはエチレンオキシ基
の繰り返し単位を計20個以上有する場合がより好まし
く、さらに計20個〜計67個有する場合が好ましい。
【0114】一般式(e)においてQ2、R200
210、R220は、それぞれ一般式(a)におけるQ1
100、R110、R120と同義の基を表し、その好ましい
範囲もまた同じである。一般式(f)においてA6は、
一般式(b)におけるA1またはA2と同義の基を表し、
その好ましい範囲もまた同じである。但し、一般式
(f)のA6が4級化された窒素原子と共に形成する含
窒素不飽和ヘテロ環は、置換基を有していてもよいが、
1級の水酸基を含む置換基を有することはない。
【0115】一般式(e)および一般式(f)において
30はアルキレン基を表す。アルキレン基としては、直
鎖、分岐、あるいは環状の、置換もしくは無置換のアル
キレン基で、炭素数1〜20のものが好ましい。またエ
チレン基に代表される飽和のもののみならず、−CH2
64CH2−や−CH2CH=CHCH2−に代表され
る不飽和の基が含まれているものでもよい。またL30
置換基を有する時、その置換基としては一般式(a)の
100、R110、R120で表される基が有していてもよい
置換基の例が挙げられる。L30としては炭素数が1〜1
0の、直鎖または分岐の飽和の基が好ましい。さらに好
ましくは、置換もしくは無置換の、メチレン基、エチレ
ン基、トリメチレン基で、特に好ましくは置換もしくは
無置換の、メチレン基またはエチレン基で、最も好まし
くは置換もしくは無置換のメチレン基である。
【0116】一般式(e)および一般式(f)において
40は、少なくとも1つの親水性基を有する2価の連結
基を表す。ここに親水性基とは−SO2−、−SO−、
−O−、−P(=O)=、−C(=O)−、−CONH
−、−SO2NH−、−NHSO2NH−、−NHCON
H−、アミノ基、グアジニノ基、アンモニオ基、4級化
された窒素原子を含むヘテロ環基の各基、あるいはこれ
らの基の組み合わせからなる基を表す。これらの親水性
基とアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基、へ
テロ環基を適宜組み合わせてL40が構成される。L40
構成するアルキレン基、アリーレン基、アルケニレン
基、へテロ環基等の基は、置換基を有していてもよい。
置換基としては、一般式(a)のR100、R110、R120
で表される基が有していてもよい置換基の例と同じもの
が挙げられる。L40において親水性基はL40を分断する
形態で存在していても、L40上の置換基の一部として存
在していてもよいが、L40を分断する形態で存在してい
ることがより好ましい。例えば−C(=O)−、−SO
2−、−SO−、−O−、−P(=O)=、−CONH
−、−SO2NH−、−NHSO2NH−、−NHCON
H−、カチオン性基(具体的には窒素またはリンの4級
塩構造、あるいは4級化された窒素原子を含む含窒素ヘ
テロ環)、アミノ基、グアジニノ基の各基、あるいはこ
れらの基の組み合わせからなる2価の基が、L40を分断
する形態で存在している場合である。
【0117】L40が有する親水性基として好ましい例の
1つは、エーテル結合とアルキレン基を組み合わせた、
エチレンオキシ基やプロピレンオキシ基の繰り返し単位
を複数個有する基である。その重合度もしくは平均重合
度は、2〜67個が好ましい。L40が有する親水性基と
してはまた、−SO2−、−SO−、−O−、−P(=
O)=、−C(=O)−、−CONH−、−SO2NH
−、−NHSO2NH−、−NHCONH−、アミノ
基、グアジニノ基、アンモニオ基、4級化された窒素原
子を含むヘテロ環基等の基を組み合わせた結果として、
あるいはまたはL40の有する置換基として、解離性基を
含む場合も好ましい。ここで解離性基とは、アルカリ性
の現像液で解離しうる酸性度の低いプロトンを有する基
もしくは部分構造、あるいはまたその塩を意味し、具体
的には、例えばカルボキシ基(−COOH)、スルホ基
(−SO3H)、ホスホン酸基(−PO3H)、リン酸基
(−OPO3H)、ヒドロキシ基(−OH基)、メルカ
プト基(−SH)、−SO2NH 2基、N−置換のスルホ
ンアミド基(−SO2NH−基、−CONHSO2−基、
−SO2NHSO2−基)、−CONHCO−基、活性メ
チレン基、含窒素ヘテロ環基に内在する−NH−基、ま
たはこれらの塩のことである。
【0118】L40は好ましくはアルキレン基またはアリ
ーレン基と、−C(=O)−、−SO2−、−O−、−
CONH−、−SO2NH−、−NHSO2NH−、−N
HCONH−、およびアミノ基を適宜組み合わせたもの
が用いられる。より好ましくは炭素数2〜5のアルキレ
ン基と−C(=O)−、−SO2−、−O−、−CON
H−、−SO2NH−、−NHSO2NH−、−NHCO
NH−を適宜組み合わせたものが用いられる。Yは−C
(=O)−または−SO2−を表す。好ましくは−C
(=O)−が用いられる。
【0119】一般式(a)〜一般式(f)においてXn-
で表される対アニオンの例としては、塩素イオン、臭素
イオン、ヨウ素イオンなどのハロゲンイオン、アセテー
トイオン、オキサレートイオン、フマレートイオン、ベ
ンゾエートイオンなどのカルボキシレートイオン、p−
トルエンスルホネート、メタンスルホネート、ブタンス
ルホネート、ベンゼンスルホネートなどのスルホネート
イオン、硫酸イオン、過塩素酸イオン、炭酸イオン、硝
酸イオン等が挙げられる。Xn-で表される対アニオンと
しては、ハロゲンイオン、カルボキシレートイオン、ス
ルホネートイオン、硫酸イオンが好ましく、nは1また
は2が好ましい。Xn-としては、クロロイオンまたはブ
ロモイオンが特に好ましく、クロロイオンが最も好まし
い。ただし、分子内に別にアニオン基を有し、
(Q1+、(Q2+またはN+と分子内塩を形成する場
合、Xn-は必要ない。
【0120】本発明で用いる4級塩化合物としては、一
般式(b)、一般式(c)、一般式(f)で表される4
級塩化合物がより好ましく、中でも一般式(b)および
一般式(f)で表される4級塩化合物が特に好ましい。
さらに一般式(b)においては、L10で表される連結基
にエチレンオキシ基の繰り返し単位を20個以上有する
場合が好ましく、さらに20個〜67個有する場合が特
に好ましい。また一般式(f)においては、A6が形成
する不飽和へテロ環化合物が4−フェニルピリジン、イ
ソキノリン、キノリンを表す時が特に好ましい。
【0121】次に一般式(a)〜一般式(f)で表され
る4級塩化合物の具体例を示す。以下において、Phは
フェニル基を表す。ただし本発明は以下の化合物例によ
って限定されるものではない。
【0122】
【化48】
【0123】
【化49】
【0124】
【化50】
【0125】
【化51】
【0126】
【化52】
【0127】
【化53】
【0128】
【化54】
【0129】
【化55】
【0130】一般式(a)〜一般式(f)で表される4
級塩化合物は、公知の方法により容易に合成することが
できる。具体的には後述する合成例1〜6を参考にする
ことができる。
【0131】本発明に使用できる造核促進剤は、適当な
水混和性有機溶媒、例えばアルコール類(メタノール、
エタノール、プロパノール、フッ素化アルコール)、ケ
トン類(アセトン、メチルエチルケトン)、ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルスルホキシド、メチルセルソルブ
などに溶解して用いることができる。
【0132】また、既によく知られている乳化分散法に
よって、ジブチルフタレート、トリクレジルフォスフェ
ート、グリセリルトリアセテートあるいはジエチルフタ
レートなどのオイル、酢酸エチルやシクロヘキサノンな
どの補助溶媒を用いて溶解し、機械的に乳化分散物を作
製して用いることができる。あるいは固体分散法として
知られている方法によって、造核促進剤の粉末を水の中
にボールミル、コロイドミル、あるいは超音波によって
分散し用いることができる。
【0133】本発明に使用できる造核促進剤は、支持体
に対してハロゲン化銀乳剤層側のハロゲン化銀乳剤を含
まない親水性コロイド層からなる非感光層に添加するこ
とが好ましく、特に該ハロゲン化銀乳剤層と支持体の間
の親水性コロイド層からなる非感光層に添加することが
好ましい。本発明の造核促進剤の添加量はハロゲン化銀
1molに対し1×10-6〜2×10-2molが好まし
く、1×10-5〜2×10-2molがより好ましく、2
×10-5〜1×10-2molが最も好ましい。また、2
種類以上の造核促進剤を併用して使用することもでき
る。
【0134】本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用い
るハロゲン化銀乳剤はハロゲン化銀として特に制限はな
く、塩化銀、塩臭化銀、臭化銀、沃塩臭化銀、沃臭化銀
を用いることができるが、塩化銀50mol%以上を含
有する塩臭化銀、沃塩臭化銀が好ましい。ハロゲン化銀
粒子の形状は、立方体、十四面体、八面体、不定型、板
状いずれでも良いが、立方体が好ましい。ハロゲン化銀
の平均粒子サイズは0.1μm〜0.7μmが好ましい
が、より好ましくは0.1〜0.5μmであり、{(粒
子サイズの標準偏差)/(平均粒子サイズ)}×100
で表される変動係数が15%以下、より好ましくは10
%以下の粒子サイズ分布の狭いものが好ましい。ハロゲ
ン化銀粒子は内部と表層が均一な相からなっていても異
なっていても良い。また粒子内部あるいは表面にハロゲ
ン組成の異なる局在層を有していても良い。本発明に用
いられる写真乳剤は、P. GlafkIdes著 ChImIe et PhysI
que PhotographIque (Paul Montel社刊、1967年)、G. F.
DufIn著 PhotographIc EmulsIon ChemIstry (The Forca
l Press刊、1966年)、V. L. ZelIkman et al著 MakIng an
d CoatIng PhotographIc EmulsIon (The Forcal Press
刊、1964年)などに記載された方法を用いて調製するこ
とができる。すなわち、酸性法、中性法等のいずれでも
よく、又、可溶性銀塩と可溶性ハロゲン塩を反応させる
方法としては、片側混合法、同時混合法、それらの組み
合わせなどのいずれを用いても良い。粒子を銀イオン過
剰の下において形成させる方法(いわゆる逆混合法)を
用いることもできる。
【0135】同時混合法の一つの形式としてハロゲン化
銀の生成される液相中のpAgを一定に保つ方法、すな
わち、いわゆるコントロールド・ダブルジェット法を用
いることもできる。またアンモニア、チオエーテル、四
置換チオ尿素等のいわゆるハロゲン化銀溶剤を使用して
粒子形成させることが好ましい。より好ましくは四置換
チオ尿素化合物であり、特開昭53−82408号公
報、同55−77737号公報に記載されている。好ま
しいチオ尿素化合物はテトラメチルチオ尿素、1,3−
ジメチル−2−イミダゾリジンチオンである。ハロゲン
化銀溶剤の添加量は用いる化合物の種類および目的とす
る粒子サイズ、ハロゲン組成により異なるが、ハロゲン
化銀1molあたり10-5〜10-2molが好ましい。
【0136】コントロールド・ダブルジェット法および
ハロゲン化銀溶剤を使用した粒子形成方法では、結晶型
が規則的で粒子サイズ分布の狭いハロゲン化銀乳剤を作
るのが容易であり、本発明に用いられるハロゲン化銀乳
剤を作るのに有用な手段である。また、粒子サイズを均
一にするためには、英国特許第1,535,016号明
細書、特公昭48−36890号公報、同52−163
64号公報に記載されているように、硝酸銀やハロゲン
化アルカリの添加速度を粒子成長速度に応じて変化させ
る方法や、英国特許第4,242,445号明細書、特
開昭55−158124号公報に記載されているように
水溶液の濃度を変化させる方法を用いて、臨界飽和度を
越えない範囲において早く成長させることが好ましい。
【00137】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤
は、VIII族に属する金属を含有してもよい。特に、
高コントラストおよび低カブリを達成するために、ロジ
ウム化合物、イリジウム化合物、ルテニウム化合物など
を含有することが好ましい。また、高感度化のためには
4[Fe(CN)6]やK4[Ru(CN)6]、K
3[Cr(CN)6]のごとき六シアノ化金属錯体のドー
プが有利に行われる。
【0138】本発明に用いられるロジウム化合物とし
て、水溶性ロジウム化合物を用いることができる。たと
えば、ハロゲン化ロジウム(III)化合物、またはロ
ジウム錯塩で配位子としてハロゲン、アミン類、オキザ
ラト、アコ等を持つもの、たとえば、ヘキサクロロロジ
ウム(III) 錯塩、ペンタクロロアコロジウム錯
塩、テトラクロロジアコロジウム錯塩、ヘキサブロモロ
ジウム(III) 錯塩、ヘキサアミンロジウム(II
I) 錯塩、トリザラトロジウム(III) 錯塩等が
挙げられる。これらのロジウム化合物は、水あるいは適
当な溶媒に溶解して用いられるが、ロジウム化合物の溶
液を安定化させるために一般によく行われる方法、すな
わち、ハロゲン化水素水溶液(たとえば塩酸、臭酸、フ
ッ酸等)、あるいはハロゲン化アルカリ(たとえばKC
l、NaCl、KBr、NaBr等)を添加する方法を
用いることができる。水溶性ロジウムを用いる代わりに
ハロゲン化銀調製時に、あらかじめロジウムをドープし
てある別のハロゲン化銀粒子を添加して溶解させること
も可能である。
【0139】本発明に用いられるレニウム、ルテニウ
ム、オスミニウムは特開昭63−2042号公報、特開
平1−285941号公報、同2−20852号公報、
同2−20855号公報等に記載された水溶性錯塩の形
で添加される。特に好ましいものとして、以下の式で示
される六配位錯体が挙げられる。 〔ML6n- ここでMはRu、Re、またはOsを表し、Lは配位
子、nは0、1、2、3または4を表す。この場合、対
イオンは重要性を持たず、アンモニウムもしくはアルカ
リ金属イオンが用いられる。また好ましい配位子として
はハロゲン化物配位子、シアン化物配位子、シアン酸化
物配位子、ニトロシル配位子、チオニトロシル配位子等
が挙げられる。以下に本発明に用いられる具体的錯体の
例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0140】 〔ReCl63- 〔ReBr63- 〔ReCl5(NO)〕2- 〔Re(NS)Br52- 〔Re(NO)(CN)52- 〔Re(O)2(CN)43- 〔RuCl63- 〔RuCl4(H2O)21- 〔RuCl5(NO)〕2- 〔RuBr5(NS)〕2- 〔Ru(CO)3Cl32- 〔Ru(CO)Cl52- 〔Ru(CO)Br52- 〔OsCl63- 〔OsCl5(NO)〕2- 〔Os(NO)(CN)52- 〔Os(NS)Br52- 〔Os(CN)64- 〔Os(O)2(CN)44-
【0141】これらの化合物の添加量はハロゲン化銀1
mol当り1×10-9mol〜1×10-5molの範囲
が好ましく、特に好ましくは1×10-8mol〜1×1
-6molである。本発明に用いられるイリジウム化合
物としては、ヘキサクロロイリジウム、ヘキサブロモイ
リジウム 、ヘキサアンミンイリジウム、ペンタクロロ
ニトロシルイリジウム等が挙げられる。本発明に用いら
れる鉄化合物としては、ヘキサシアノ鉄(II)酸カリ
ウム、チオシアン酸第一鉄が挙げられる。
【0142】本発明に用いるハロゲン化銀乳剤は化学増
感されることが好ましい。化学増感の方法としては、硫
黄増感法、セレン増感法、テルル増感法、貴金属増感法
などの知られている方法を用いることができ、単独また
は組み合わせて用いられる。組み合わせて使用する場合
には、例えば、硫黄増感法と金増感法、硫黄増感法とセ
レン増感法と金増感法、硫黄増感法とテルル増感法と金
増感法などが好ましい。
【0143】本発明に用いられる硫黄増感は、通常、硫
黄増感剤を添加して、40℃以上の高温で乳剤を一定時
間攪拌することにより行われる。硫黄増感剤としては公
知の化合物を使用することができ、例えば、ゼラチン中
に含まれる硫黄化合物のほか、種々の硫黄化合物、たと
えばチオ硫酸塩、チオ尿素類、チアゾール類、ローダニ
ン類等を用いることができる。好ましい硫黄化合物は、
チオ硫酸塩、チオ尿素化合物である。硫黄増感剤の添加
量は、化学熟成時のpH、温度、ハロゲン化銀粒子の大
きさなどの種々の条件の下で変化するが、ハロゲン化銀
1mol当り10-7〜10-2molであり、より好まし
くは10-5〜10-3molである。
【0144】本発明に用いられるセレン増感剤として
は、公知のセレン化合物を用いることができる。すなわ
ち、通常、不安定型および/または非不安定型セレン化
合物を添加して40℃以上の高温で乳剤を一定時間攪拌
することにより行われる。不安定型セレン化合物として
は特公昭44−15748号公報、同43−13489
号公報、特開平4−109240号公報、同4−324
855号公報等に記載の化合物を用いることができる。
特に特開平4−324855号公報中の一般式(VII
I) および(IX)で示される化合物を用いることが
好ましい。
【0145】本発明に用いられるテルル増感剤は、ハロ
ゲン化銀粒子表面または内部に、増感核になると推定さ
れるテルル化銀を生成せしめる化合物である。ハロゲン
化銀乳剤中のテルル化銀生成速度については特開平5−
313284号公報に記載の方法で試験することができ
る。具体的には、米国特許第1,623,499号明細
書、同第3,320,069号明細書、同第3,77
2,031号明細書、英国特許第235,211号明細
書、同第1,121,496号明細書、同第1,29
5,462号明細書、同第1,396,696号明細
書、カナダ特許第800,958号明細書、特開平4−
204640号公報、同4−271341号公報、同4
−333043号公報、同5−303157号公報、ジ
ャーナル・オブ・ケミカル・ソサイアティー・ケミカル
・コミュニケーション(J.Chem.Soc.Chem.Commun.)635
(1980),Ibid 1102(1979),Ibid 645(1979)、ジ
ャーナル・オブ・ケミカル・ソサイアティー・パーキン
・トランザクション(J.Chem.Soc.Perkin.Trans.) 1,2
191(1980)、S.パタイ(S.PataI)編、ザ・ケミスト
リー・オブ・オーガニック・セレニウム・アンド・テル
リウム・カンパウンズ(The Chemistry of Organic Ser
enium and Tellunium Compounds),Vol 1(1986)、同
Vol 2(1987)に記載の化合物を用いることができる。
特に特開平4−324855号公報中の一般式(II)
(III)(IV) で示される化合物が好ましい。
【0146】本発明で用いられるセレンおよびテルル増
感剤の使用量は、使用するハロゲン化銀粒子、化学熟成
条件等によって変わるが、一般にハロゲン化銀1mol
当たり10-8〜10-2mol、好ましくは10-7〜10
-3mol程度を用いる。本発明における化学増感の条件
としては特に制限はないが、pHとしては5〜8、pA
gとしては6〜11、好ましくは7〜10であり、温度
としては40〜95℃、好ましくは45〜85℃であ
る。本発明に用いられる貴金属増感剤としては、金、白
金、パラジウム、イリジウム等が挙げられるが、特に金
増感が好ましい。本発明に用いられる金増感剤としては
具体的には、塩化金酸、カリウムクロロオーレート、カ
リウムオーリチオシアネート、硫化金などが挙げられ、
ハロゲン化銀1mol当たり10-7〜10-2mol程度
を用いることができる。本発明に用いるハロゲン化銀乳
剤にはハロゲン化銀粒子の形成または物理熟成の過程に
おいてカドミウム塩、亜硫酸塩、鉛塩、タリウム塩など
を共存させてもよい。本発明においては、還元増感を用
いることができる。還元増感剤としては第一スズ塩、ア
ミン類、ホルムアミジンスルフィン酸、シラン化合物な
どを用いることができる。本発明のハロゲン化銀乳剤
は、欧州特許公開EP293,917A号公報に示され
る方法により、チオスルホン酸化合物を添加してもよ
い。本発明に用いられる感光材料中のハロゲン化銀乳剤
は、1種だけでもよいし、2種以上(例えば、平均粒子
サイズの異なるもの、ハロゲン組成の異なるもの、晶癖
の異なるもの、化学増感の条件の異なるもの、感度の異
なるもの)併用してもよい。中でも高コントラストを得
るためには、特開平6−324426号公報に記載され
ているように、支持体に近いほど高感度な乳剤を塗布す
ることが好ましい。
【0147】本発明の感光性ハロゲン化銀乳剤は、増感
色素によって比較的長波長の青色光、緑色光、赤色光ま
たは赤外光に分光増感されてもよい。さらに、特開昭5
5−45015号公報に記載の一般式〔I〕の化合物、
および、特開平9−160185号公報に記載の一般式
〔I〕の化合物が好ましく、特に、特開平9−1601
85号公報に記載の一般式〔I〕の化合物が好ましい。
具体的には、特開昭55−45015号公報に記載の
(1)から(19)の化合物、特開平9−160185
号公報に記載のI−1からI−40の化合物およびI−
56からI−85の化合物などを挙げることができる。
【0148】その他の増感色素としては、シアニン色
素、メロシアニン色素、コンプレックスシアニン色素、
コンプレックスメロシアニン色素、ホロポーラーシアニ
ン色素、スチリル色素、ヘミシアニン色素、オキソノー
ル色素、ヘミオキソノール色素等を用いることができ
る。本発明に使用されるその他の有用な増感色素は例え
ばRESEARCH DISCLOSURE Item17643IV-A項(1978年
12月p.23)、同ITEM18341X項(1979年8月
p.437)に記載もしくは引用された文献に記載され
ている。特に各種スキャナー、イメージセッターや製版
カメラの光源の分光特性に適した分光感度を有する増感
色素も有利に選択することができる。例えば、A)アル
ゴンレーザー光源に対しては、特開昭60−16224
7号公報に記載の(I)−1から(I)−8の化合物、
特開平2−48653号公報に記載のI−1からI−2
8の化合物、特開平4−330434号公報に記載のI
−1からI−13の化合物、米国特許2,161,33
1号明細書に記載のExample1からExample14の化合
物、西独特許936,071号明細書記載の1から7の
化合物、B)ヘリウム−ネオンレーザー光源に対して
は、特開昭54−18726号公報に記載のI−1から
I−38の化合物、特開平6−75322号公報に記載
のI−1からI−35の化合物および特開平7−287
338号公報に記載のI−1からI−34の化合物、
C)LED光源に対しては特公昭55−39818号公
報に記載の色素1から20、特開昭62−284343
号公報に記載のI−1からI−37の化合物および特開
平7−287338号公報に記載のI−1からI−34
の化合物、D)半導体レーザー光源に対しては特開昭5
9−191032号公報に記載のI−1からI−12の
化合物、特開昭60−80841号公報に記載のI−1
からI−22の化合物、特開平4−335342号公報
に記載のI−1からI−29の化合物および特開昭59
−192242号公報に記載のI−1からI−18の化
合物、E)製版カメラのタングステンおよびキセノン光
源に対しては、上記記載の化合物の他に特開平9−16
0185号公報に記載のI−41からI−55の化合物
およびI−86からI−97の化合物および特開平6−
242547号公報に記載の4−Aから4−Sの化合
物、5−Aから5−Qの化合物、6−Aから6−Tの化
合物なども有利に選択することができる。
【0149】これらの増感色素は単独に用いてもよい
が、それらの組合せを用いてもよく、増感色素の組合せ
は特に、強色増感の目的でしばしば用いられる。増感色
素とともに、それ自身分光増感作用をもたない色素ある
いは可視光を実質的に吸収しない物質であって、強色増
感を示す物質を乳剤中に含んでもよい。有用な増感色
素、強色増感を示す色素の組合せおよび強色増感を示す
物質はリサーチ・ディスクロージャ(Research Disclos
ure)176巻17643(1978年12月発行)第
23頁IVのJ項、あるいは前述の特公昭49−255
00号公報、同43−4933公報、特開昭59−19
032公報、同59−192242等公報に記載されて
いる。
【0150】本発明に用いられる増感色素は2種以上を
併用してもよい。増感色素をハロゲン化銀乳剤中に添加
せしめるには、それらを直接乳剤中に分散してもよい
し、あるいは水、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、アセトン、メチルセルソルブ、2,2,3,3−テ
トラフルオロプロパノール、2,2,2−トリフルオロ
エタノール、3−メトキシ−1−プロパノール、3−メ
トキシ−1−ブタノール、1−メトキシ−2−プロパノ
ール、N,N−ジメチルホルムアミド等の溶媒の単独も
しくは混合溶媒に溶解して乳剤に添加してもよい。ま
た、米国特許第3,469,987号明細書等に開示さ
れているように、色素を揮発性の有機溶剤に溶解し、該
溶液を水または親水性コロイド中に分散し、この分散物
を乳剤中へ添加する方法、特公昭44−23389号公
報、同44−27555号公報、同57−22091号
公報等に開示されているように、色素を酸に溶解し、該
溶液を乳剤中に添加したり、酸または塩基を共存させて
水溶液として乳剤中へ添加する方法、米国特許第3,8
22,135号明細書、同第4,006,025号明細
書等に開示されているように界面活性剤を共存させて水
溶液あるいはコロイド分散物としたものを乳剤中に添加
する方法、特開昭53−102733号公報、同58−
105141号公報に開示されているように親水性コロ
イド中に色素を直接分散させ、その分散物を乳剤中に添
加する方法、特開昭51−74624号公報に開示され
ているように、レッドシフトさせる化合物を用いて色素
を溶解し、該溶液を乳剤中へ添加する方法を用いること
もできる。また、溶液に超音波を用いることもできる。
【0151】本発明に用いる増感色素をハロゲン化銀乳
剤中に添加する時期は、これまで有用であることが認め
られている乳剤調製のいかなる工程中であってもよい。
例えば米国特許第2,735,766号明細書、同第
3,628,960号明細書、同第4,183,756
号明細書、同第4,225,666号明細書、特開昭5
8−184142号公報、同60−196749号公報
等の明細書に開示されているように、ハロゲン化銀の粒
子形成工程または/および脱塩前の時期、脱銀工程中お
よび/または脱塩後から化学熟成の開始前までの時期、
特開昭58−113920号公報等の明細書に開示され
ているように、化学熟成の直前または工程中の時期、化
学熟成後、塗布までの時期の乳剤が塗布される前ならば
いかなる時期、工程において添加されてもよい。また、
米国特許第4,225,666号明細書、特開昭58−
7629号公報等の明細書に開示されているように、同
一化合物を単独で、または異種構造の化合物と組み合わ
せて、例えば粒子形成工程中と化学熟成工程中または化
学熟成完了後とに分けたり、化学熟成の前または工程中
と完了後とに分けるなどして分割して添加してもよく、
分割して添加する化合物および化合物の組み合わせの種
類を変えて添加してもよい。
【0152】本発明において増感色素の添加量は、ハロ
ゲン化銀粒子の形状、サイズ、ハロゲン組成、化学増感
の方法と程度、カブリ防止剤の種類等により異なるが、
ハロゲン化銀1molあたり、4×10-6〜8×10-3
molで用いることができる。例えばハロゲン化銀粒子
サイズが0.2〜1.3μmの場合には、ハロゲン化銀
粒子の表面積1m2あたり、2×10-7〜3.5×10-6
molの添加量が好ましく、6.5×10-7〜2.0×
10-6molの添加量がより好ましい。
【0153】本発明の感光材料に用いられる各種添加剤
に関しては、特に制限はなく、例えば下記の化合物等を
好ましく用いることができる。特開平3−39948号
公報第10頁右下11行目から同公報第12頁左下5行
目に記載のポリヒドロキシベンゼン化合物、具体的に
は、同公報に記載の化合物(III)−1〜25の化合
物;特開平1−118832号公報に記載の一般式
(I)で表される実質的には可視域に吸収極大を持たな
い化合物、具体的には、同公報に記載の化合物I−1〜
I−26の化合物;特開平2−103536号公報第1
7頁右下19行目から同公報18頁右上4行目に記載の
カブリ防止剤;特開平2−103536号公報第18頁
左下12行目〜同頁左下20行目に記載のポリマーラテ
ックスおよび特開平9−179228号公報に記載の一
般式(I)で表される活性メチレン基を有するポリマー
ラテックスで、具体的には同明細書に記載の化合物I−
1〜I−16;特開平9−179228号公報に記載の
コア/シェル構造を有するポリマーラテックスで、具体
的には同明細書に記載の化合物P−1〜P−55;特開
平7−104413号公報第14頁左1行目〜同頁右3
0行目に記載の酸性ポリマーラテックスで、具体的には
同公報15頁に記載の化合物II−1)〜II−9);
特開平2−103536号公報第19頁左上15行目〜
同公報19頁右上15行目に記載のマット剤、滑り剤、
可塑剤;特開平2−103536号公報第18頁右上5
行目〜同頁右上17行目に記載の硬膜剤;特開平2−1
03536号公報第18頁右下6行目〜同公報19頁左
上1行目に記載の酸基を有する化合物;特開平2−18
542号公報第2頁左下13行目〜同公報第3頁右上7
行目に記載の導電性物質、具体的には、同公報第2頁右
下2行目〜同頁右下10行目に記載の金属酸化物、およ
び同公報に記載の化合物P−1〜P−7の導電性高分子
化合物;特開平2−103536号公報第17頁右下1
行目から同頁右上18行目に記載の水溶性染料;特開平
9−179243号公報記載の一般式(FA)、一般式
(FA1)、一般式(FA2)、一般式(FA3)で表
される固体分散染料、具体的には同公報記載の化合物F
1〜F34、特開平7−152112号公報記載の(I
I−2)〜(II−24)、特開平7−152112号
公報記載の(III−5)〜(III−18)、特開平
7−152112号公報記載の(IV−2)〜(IV−
7);特開平2−294638号公報および特開平5−
11382号公報に記載の固体分散染料;特開平5ー2
74816号公報に記載の酸化されることにより現像抑
制剤を放出しうるレドックス化合物.好ましくは同公報
に記載の一般式(R−1),一般式(R−2),一般式
(R−3)で表されるレドックス化合物、具体的には,
同公報に記載の化合物R−1〜R−68の化合物;特開
平2−18542号公報第3頁右下1行目〜20行目に
記載のバインダーを好ましく用いることができる。
【0154】本発明のハロゲン化銀写真感光材料の乳剤
層および保護層を含めた親水性コロイド層の膨潤率は8
0〜150%の範囲が好ましく、より好ましくは90〜
140%の範囲である。親水性コロイド層の膨潤率は、
ハロゲン化銀写真感光材料における乳剤層および保護層
を含めた親水性コロイド層の厚み(d0)を測定し,該
ハロゲン化銀写真感光材料を25℃の蒸留水に1分間浸
漬し、膨潤した厚み(Δd)を測定し、膨潤率(%)=
(Δd÷d0)×100の計算式によって求める。
【0155】本発明のハロゲン化銀写真感光材料のハロ
ゲン化銀乳剤層が塗布されている側の膜面pHは4.5
〜7.5の範囲であり、好ましくは4.8〜6.0であ
る。
【0156】本発明の実施に際して用いうる支持体とし
ては、例えばバライタ紙、ポリエチレン被覆紙、ポリプ
ロピレン合成紙、ガラス板、セルロースアセテート、セ
ルロースナイトレート、例えばポリエチレンテレフタレ
ートなどのポリエステルフィルムを挙げることができ
る。これらの支持体は、それぞれハロゲン化銀写真感光
材料の使用目的に応じて適宜選択される。また、特開平
7−234478号公報、およびUS558979号に
記載のシンジオタクチック構造を有するスチレン系重合
体からなる支持体も好ましく用いられる。
【0157】以下に本発明における現像液、定着液など
の処理剤および処理方法等について述べるが、言うまで
もなく本発明は以下の記述および具体例に限定されるも
のではない。
【0158】本発明のハロゲン化銀写真感光材料の現像
処理には、公知の方法のいずれを用いることもできる。
また、現像処理液としては公知のものを用いることがで
きる。
【0159】本発明に使用する現像液(以下、現像開始
液および現像補充液の双方をまとめて現像液という。)
に用いる現像主薬には特別な制限はないが、ジヒドロキ
シベンゼン類や、アスコルビン酸誘導体、ハイドロキノ
ンモノスルホン酸塩を含むことが好ましく、単独使用で
も併用でもよい。特に、ジヒドロキシベンゼン系現像主
薬およびこれと超加成性を示す補助現像主薬を含有する
ことが好ましく、ジヒドロキシベンゼン類やアスコルビ
ン酸誘導体と1−フェニル−3−ピラゾリドン類の組み
合わせ、またはジヒドロキシベンゼン類やアスコルビン
酸誘導体とp−アミノフェノール類の組み合わせなどを
挙げることができる。本発明に用いる現像主薬におい
て、ジヒドロキシベンゼン現像主薬としてはハイドロキ
ノン、クロロハイドロキノン、イソプロピルハイドロキ
ノン、メチルハイドロキノンなどがあるが、特にハイド
ロキノンが好ましい。またアスコルビン酸誘導体現像主
薬としては、アスコルビン酸およびイソアスコルビン酸
とそれらの塩があるが、特にエリソルビン酸ナトリウム
が素材コストの点から好ましい。
【0160】本発明に用いる1−フェニル−3−ピラゾ
リドンまたはその誘導体の現像主薬としては、1−フェ
ニル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4、4−ジメ
チル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−メチル−
4−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドンなどがある。
本発明に用いるp−アミノフェノール系現像主薬として
N−メチル−p−アミノフェノール、p−アミノフェノ
ール、N−(β−ヒドロキシフェニル)−p−アミノフ
ェノール、N−(4−ヒドロキシフェニル)グリシン、
o−メトキシ−p−(N、N−ジメチルアミノ)フェノ
ール、o−メトキシ−p−(N−メチルアミノ)フェノ
ールなどがあるが、なかでもN−メチル−p−アミノフ
ェノール、または特開平9−297377号公報および
特開平9−297378号公報に記載のアミノフェノー
ル類が好ましい。
【0161】ジヒドロキシベンゼン系現像主薬は通常
0.05mol/L〜0.8mol/Lの量で用いられ
るのが好ましい。またジヒドロキシベンゼン類と1−フ
ェニル−3−ピラゾリドン類もしくはp−アミノフェノ
ール類の組み合わせを用いる場合には前者を0.05m
ol/L〜0.6mol/L、好ましくは0.10mo
l/L〜0.5mol/L、後者を0.06mol/L
以下、好ましくは0.03mol/L〜0.003mo
l/Lの量で用いるのが好ましい。
【0162】アスコルビン酸誘導体現像主薬は、通常
0.01mol/L〜0.5mol/Lの量で用いられ
るのが好ましく、0.05mol/L〜0.3mol/
Lがより好ましい。またアスコルビン酸誘導体と1−フ
ェニル−3−ピラゾリドン類もしくはp−アミノフェノ
ール類の組み合わせを用いる場合にはアスコルビン酸誘
導体を0.01mol/L〜0.5mol/L、1−フ
ェニル−3−ピラゾリドン類もしくはp−アミノフェノ
ール類を0.005mol/L〜0.2mol/Lの量
で用いるのが好ましい。
【0163】本発明のハロゲン化銀写真感光材料を処理
する際の現像液には、通常用いられる添加剤(例えば現
像主薬、アルカリ剤、pH緩衝剤、保恒剤、キレート剤
等)を含有させることができる。以下にこれらの具体例
を示すが、本発明で用いることができるものはこれらに
限定されるものではない。現像処理する際の現像液に用
いられる緩衝剤としては、炭酸塩、特開昭62−186
259号公報に記載のほう酸、特開昭60−93433
号公報に記載の糖類(例えばサッカロース)、オキシム
類(例えばアセトオキシム)、フェノール類(例えば5
−スルホサリチル酸)、第3リン酸塩(例えばナトリウ
ム塩、カリウム塩)などが用いられ、好ましくは炭酸
塩、ほう酸が用いられる。緩衝剤、特に炭酸塩の使用量
は、好ましくは0.05mol/L以上、特に0.08
〜1.0mol/Lである。
【0164】本発明においては、現像開始液および現像
補充液の双方が、該液1Lに0.1molの水酸化ナト
リウムを加えたときのpH上昇が0.5以下であること
が好ましい。使用する現像開始液ないし現像補充液がこ
の性質を有することを確かめる方法としては、試験する
現像開始液ないし現像補充液のpHを10.5に合わ
せ、ついでこの液1Lに水酸化ナトリウムを0.1mo
l添加し、この時の液のpH値を測定し、pH値の上昇
が0.5以下であれば上記に規定した性質を有すると判
定する。本発明では特に、上記試験を行った時のpH値
の上昇が0.4以下である現像開始液および現像補充液
を用いることが好ましい。
【0165】本発明に用いられる保恒剤としては亜硫酸
ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸リチウム、亜硫酸
アンモニウム、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸カリ
ウム、ホルムアルデヒド重亜硫酸ナトリウムなどがあ
る。亜硫酸塩は好ましくは0.2mol/L以上、特に
0.3mol/L以上用いられるが、あまりに多量添加
すると現像液中の銀汚れの原因になるので、上限は1.
2mol/Lとするのが望ましい。特に好ましくは、
0.35〜0.7mol/Lである。ジヒドロキシベン
ゼン系現像主薬の保恒剤として、亜硫酸塩と併用して前
記のアスコルビン酸誘導体を少量使用してもよい。なか
でも素材コストの点からエリソルビン酸ナトリウムを用
いることが好ましい。添加量はジヒドロキシベンゼン系
現像主薬に対して、mol比で0.03〜0.12の範
囲が好ましく、特に好ましくは0.05〜0.10の範
囲である。保恒剤としてアスコルビン酸誘導体を使用す
る場合には現像液中にホウ素化合物を含まないことが好
ましい。
【0166】上記以外に用いられる添加剤としては、臭
化ナトリウム、臭化カリウムのような現像抑制剤、エチ
レングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレン
グリコール、ジメチルホルムアミドのような有機溶剤、
ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアル
カノールアミン、イミダゾールまたはその誘導体等の現
像促進剤、ヘテロ環メルカプト化合物(例えば3−(5
−メルカプトテトラゾール−1−イル)ベンゼンスルホ
ン酸ナトリウム、1−フェニル−5−メルカプトテトラ
ゾールなど)、特開昭62−212651号公報に記載
の化合物を物理現像ムラ防止剤として添加することもで
きる。また、メルカプト系化合物、インダゾール系化合
物、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾイミダゾール
系化合物をカブリ防止剤または黒ポツ(blackpe
pper)防止剤として含んでもよい。具体的には、5
−ニトロインダゾール、5−p−ニトロベンゾイルアミ
ノインダゾール、1−メチル−5−ニトロインダゾー
ル、6−ニトロインダゾール、3−メチル−5−ニトロ
インダゾール、5−ニトロベンゾイミダゾール、2−イ
ソプロピル−5−ニトロベンゾイミダゾール、5−ニト
ロベンゾトリアゾール、4−((2−メルカプト−1、
3、4−チアジアゾール−2−イル)チオ)ブタンスル
ホン酸ナトリウム、5−アミノ−1、3、4−チアジア
ゾール−2−チオール、メチルベンゾトリアゾール、5
−メチルベンゾトリアゾール、2−メルカプトベンゾト
リアゾールなどを挙げることができる。これらの添加剤
の量は、通常現像液1Lあたり0.01〜10mmol
であり、より好ましくは0.1〜2mmolである。
【0167】さらに本発明で用いられる現像液中には各
種の有機、無機のキレート剤を単独または併用で用いる
ことができる。無機キレート剤としては例えば、テトラ
ポリリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウムな
どを用いることができる。一方、有機キレート剤として
は、主に有機カルボン酸、アミノポリカルボン酸、有機
ホスホン酸、アミノホスホン酸および有機ホスホノカル
ボン酸を用いることができる。有機カルボン酸としては
例えば、アクリル酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、
グルタル酸、グルコン酸、アジピン酸、ピメリン酸、ア
シエライン酸、セバチン酸、ノナンジカルボン酸、デカ
ンジカルボン酸、ウンデカンジカルボン酸、マレイン
酸、イタコン酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸などを挙
げることができる。
【0168】アミノポリカルボン酸としては例えば、イ
ミノ二酢酸、ニトリロ三酢酸、ニトリロ三プロピオン
酸、エチレンジアミンモノヒドロキシエチル三酢酸、エ
チレンジアミン四酢酸、グリコールエーテル四酢酸、
1、2−ジアミノプロパン四酢酸、ジエチレントリアミ
ン五酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸、1、3−ジ
アミノ−2−プロパノール四酢酸、グリコールエーテル
ジアミン四酢酸、その他特開昭52−25632号公
報、同55−67747号公報、同57−102624
号公報、および特公昭53−40900号公報に記載の
化合物を挙げることができる。
【0169】有機ホスホン酸としては、例えば米国特許
第3,214,454号明細書、同第3,794,59
1号明細書および西独特許公開第2227369号公報
等に記載のヒドロキシアルキリデン−ジホスホン酸やリ
サーチ・ディスクロージャー第181巻、Item 1
8170(1979年5月号)等に記載の化合物が挙げ
られる。アミノホスホン酸としては、例えばアミノトリ
ス(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラメ
チレンホスホン酸、アミノトリメチレンホスホン酸等が
挙げられるが、その他上記リサーチ・ディスクロージャ
ー18170、特開昭57−208554号公報、同5
4−61125号公報、同55−29883号公報、同
56−97347号公報等に記載の化合物も挙げること
ができる。
【0170】有機ホスホノカルボン酸としては、例えば
特開昭52−102726号公報、同53−42730
号公報、同54−121127号公報、同55−402
4号公報、同55−4025号公報、同55−1262
41号公報、同55−65955号公報、同55−65
956号公報および前述のリサーチ・ディスクロージャ
ー18170等に記載の化合物を挙げることができる。
【0171】これらの有機および/または無機のキレー
ト剤は、前述のものに限定されるものではない。また、
アルカリ金属塩やアンモニウム塩の形で使用してもよ
い。これらのキレート剤の添加量としては、現像液1L
あたり好ましくは、1×10-4〜1×10-1mol、よ
り好ましくは1×10-3〜1×10-2molである。
【0172】さらに、現像液中に銀汚れ防止剤として、
例えば特開昭56−24347号公報、特公昭56−4
6585号公報、特公昭62−2849号公報、特開平
4−362942号公報、特開平8−6215号公報に
記載の化合物の他、メルカプト基を1つ以上有するトリ
アジン(例えば特公平6−23830号公報、特開平3
−282457号公報、特開平7−175178号公報
に記載の化合物)、メルカプト基を1つ以上有するピリ
ミジン(例えば2−メルカプトピリミジン、2、6−ジ
メルカプトピリミジン、2、4−ジメルカプトピリミジ
ン、5、6−ジアミノ−2、4−ジメルカプトピリミジ
ン、2、4、6−トリメルカプトピリミジン、特開平9
−274289号公報記載の化合物など)、メルカプト
基を1つ以上有するピリジン(例えば2−メルカプトピ
リジン、2、6−ジメルカプトピリジン、3、5−ジメ
ルカプトピリジン、2、4、6−トリメルカプトピリジ
ン、特開平7−248587号公報に記載の化合物な
ど)、メルカプト基を1つ以上有するピラジン(例えば
2−メルカプトピラジン、2、6−ジメルカプトピラジ
ン、2、3−ジメルカプトピラジン、2、3、5−トリ
メルカプトピラジンなど)、メルカプト基を1つ以上有
するピリダジン(例えば3−メルカプトピリダジン、
3、4−ジメルカプトピリダジン、3、5−ジメルカプ
トピリダジン、3、4、6−トリメルカプトピリダジン
など)、特開平7−175177号公報に記載の化合
物、米国特許第5,457,011号明細書に記載のポ
リオキシアルキルホスホン酸エステルなどを用いること
ができる。これらの銀汚れ防止剤は単独または複数の併
用で用いることができ、添加量は現像液1Lあたり0.
05〜10mmolが好ましく、0.1〜5mmolが
より好ましい。また、溶解助剤として特開昭61−26
7759号公報記載の化合物を用いることができる。さ
らに必要に応じて色調剤、界面活性剤、消泡剤、硬膜剤
等を含んでもよい。
【0173】現像液の好ましいpHは9.0〜12.0
であり、特に好ましくは9.0〜11.0、さらに好ま
しくは9.5〜11.0の範囲である。pH調整に用い
るアルカリ剤には通常の水溶性無機アルカリ金属塩(例
えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム等)を用いることができる。
【0174】現像液のカチオンとしては、ナトリウムイ
オンに比べてカリウムイオンの方が現像抑制をせず、ま
たフリンジと呼ばれる黒化部のまわりのギザギザが少な
い。さらに、濃縮液として保存する場合には一般にカリ
ウム塩のほうが溶解度が高く好ましい。しかしながら、
定着液においてはカリウムイオンは銀イオンと同程度に
定着阻害をすることから、現像液のカリウムイオン濃度
が高いと、ハロゲン化銀写真感光材料により現像液が持
ち込まれることにより定着液中のカリウムイオン濃度が
高くなり、好ましくない。以上のことから現像液におけ
るカリウムイオンとナトリウムイオンのmol比率は2
0:80〜80:20の間であることが好ましい。カリ
ウムイオンとナトリウムイオンの比率は、pH緩衝剤、
pH調整剤、保恒剤、キレート剤などの対カチオンで、
上記の範囲で任意に調整できる。
【0175】現像液の補充量は、ハロゲン化銀写真感光
材料1m2につき390ml以下であり、30〜325
mlが好ましく、120〜250mlが最も好ましい。
現像補充液は、現像開始液と同一の組成および/または
濃度を有していてもよいし、開始液と異なる組成および
/または濃度を有していてもよい。
【0176】本発明における定着処理剤の定着剤として
は、チオ硫酸アンモニウム、チオ硫酸ナトリウム、チオ
硫酸ナトリウムアンモニウムが使用できる。定着剤の使
用量は適宜変えることができるが、一般には約0.7〜
約3.0mol/Lである。
【0177】本発明における定着液は、硬膜剤として作
用する水溶性アルミニウム塩、水溶性クロム塩を含んで
もよく、水溶性アルミニウム塩が好ましい。それには例
えば塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、カリ明礬、
硫酸アルミニウムアンモニウム、硝酸アルミニウム、乳
酸アルミニウムなどがある。これらは使用液におけるア
ルミニウムイオン濃度として、0.01〜0.15mo
l/Lで含まれることが好ましい。なお、定着液を濃縮
液または固形剤として保存する場合、硬膜剤などを別パ
ートとした複数のパーツで構成してもよいし、すべての
成分を含む一剤型の構成としてもよい。
【0178】定着処理剤には所望により保恒剤(例えば
亜硫酸塩、重亜硫酸塩、メタ重亜硫酸塩などを0.01
5mol/L以上、好ましくは0.02mol/L〜
0.3mol/L)、pH緩衝剤(例えば酢酸、酢酸ナ
トリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、リン
酸、コハク酸、アジピン酸などを0.1mol/L〜1
mol/L、好ましくは0.2mol/L〜0.7mo
l/L)、アルミニウム安定化能や硬水軟化能のある化
合物(例えばグルコン酸、イミノジ酢酸、5−スルホサ
リチル酸、グルコヘプタン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエ
ン酸、シュウ酸、マレイン酸、グリコール酸、安息香
酸、サリチル酸、タイロン、アスコルビン酸、グルタル
酸、アスパラギン酸、グリシン、システイン、エチレン
ジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸やこれらの誘導体およ
びこれらの塩、糖類などを0.001mol/L〜0.
5mol/L、好ましくは0.005mol/L〜0.
3mol/L)を含むことができが、近年の環境保護の
点からホウ素系化合物は含まない方がよい。
【0179】このほか、特開昭62−78551号公報
に記載の化合物、pH調整剤(例えば水酸化ナトリウ
ム、アンモニア、硫酸など)、界面活性剤、湿潤剤、定
着促進剤等も含むことができる。界面活性剤としては、
例えば硫酸化物スルホン酸化物などのアニオン界面活性
剤、ポリエチレン系界面活性剤、特開昭57−6840
号公報記載の両性界面活性剤が挙げられ、公知の消泡剤
を使用することもできる。湿潤剤としては、アルカノー
ルアミン、アルキレングリコール等がある。定着促進剤
としては、特開平6−308681号公報に記載のアル
キルおよびアリル置換されたチオスルホン酸およびその
塩や、特公昭45−35754号公報、同58−122
535号公報、同58−122536号公報記載のチオ
尿素誘導体、分子内に3重結合を有するアルコール、米
国特許第4,126,459号明細書記載のチオエーテ
ル化合物、特開昭64−4739号公報、特開平1−4
739号公報、同1−159645号公報および同3−
101728号公報に記載のメルカプト化合物、同4−
170539号公報に記載のメソイオン化合物、チオシ
アン酸塩を含むことができる。
【0180】本発明における定着液のpHは4.0以上
であることが好ましく、4.5〜6.0であることがよ
り好ましい。定着液のpHは処理により現像液が混入し
て上昇するが、この場合のpHは、硬膜定着液では6.
0以下であることが好ましく、5.7以下であることが
より好ましく、また、無硬膜定着液においては7.0以
下であることが好ましく、6.7以下であることがより
好ましい。
【0181】定着液の補充量は、ハロゲン化銀写真感光
材料1m2につき500ml以下であることが好まし
く、390ml以下であることがより好ましく、320
〜80mlであることが特に好ましい。補充液は、開始
液と同一の組成および/または濃度を有していてもよい
し、開始液と異なる組成および/または濃度を有してい
てもよい。
【0182】定着液は電解銀回収などの公知の定着液再
生方法により再生使用することができる。再生装置とし
ては、例えば富士写真フイルム(株)製FS−2000
などがある。また、活性炭などの吸着フィルターを使用
して、色素などを除去することも好ましい。
【0183】本発明における現像および定着処理剤が液
剤の場合、例えば特開昭61−73147号公報に記載
されたような、酸素透過性の低い包材で保管することが
好ましい。さらにこれらの液が濃縮液の場合、所定の濃
度になるように、濃縮液1部に対して水0.2〜3部の
割合で希釈して使用される。
【0184】本発明における現像処理剤および定着処理
剤は固形にしても液剤同様の結果が得られる。以下に固
形処理剤について説明する。本発明では、固形剤とし
て、公知の形態(粉状、粒状、顆粒状、塊状、錠剤、コ
ンパクター、ブリケット、板状、棒状、ペースト状な
ど)を有するものが使用できる。これらの固形剤は、接
触して互いに反応する成分を分離するために、水溶性の
コーティング剤やフィルムで被覆してもよいし、複数の
層構成にして互いに反応する成分を分離してもよく、こ
れらを併用してもよい。
【0185】被覆剤、造粒助剤としては公知のものが使
用できるが、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリ
コール、ポリスチレンスルホン酸、ビニル系化合物を用
いることが好ましい。この他、特開平5−45805号
公報カラム2の48行〜カラム3の13行目を参考にす
ることができる。
【0186】複数の層構成にする場合は、接触しても反
応しない成分を互いに反応する成分の間にはさんだ構成
にして錠剤やブリケット等に加工してもよいし、公知の
形態の成分を同様の層構成にして包装してもよい。これ
らの方法は、例えば特開昭61−259921号公報、
同4−16841号公報、同4−78848号公報、同
5−93991号公報等に示されている。
【0187】固形処理剤の嵩密度は、0.5〜6.0g
/cm3が好ましく、特に錠剤は1.0〜5.0g/c
3が好ましく、顆粒は0.5〜1.5g/cm3が好ま
しい。
【0188】本発明における固形処理剤の製法は、公知
のいずれの方法を用いることができる。例えば、特開昭
61−259921号公報、特開平4−15641号公
報、特開平4−16841号公報、同4−32837号
公報、同4−78848号公報、同5−93991号公
報、同4−85533号公報、同4−85534号公
報、同4−85535号公報、同5−134362号公
報、同5−197070号公報、同5−204098号
公報、同5−224361号公報、同6−138604
号公報、同6−138605号公報、同8−28632
9号公報等を参考にすることができる。
【0189】より具体的には転動造粒法、押し出し造粒
法、圧縮造粒法、解砕造粒法、撹拌造粒法、スプレード
ライ法、溶解凝固法、ブリケッティング法、ローラーコ
ンパクティング法等を用いることができる。
【0190】本発明における固形剤は、表面状態(平
滑、多孔質等)や部分的に厚みを変えたり、中空状のド
ーナツ型にしたりして溶解性を調節することもできる。
さらに、複数の造粒物に異なった溶解性を与えたり、溶
解性の異なる素材の溶解度を合わせるために、複数の形
状をとることも可能である。また、表面と内部で組成の
異なる多層の造粒物でもよい。
【0191】固形剤の包材は、酸素および水分透過性の
低い材質が好ましく、包材の形状は袋状、筒状、箱状な
どの公知のものが使用できる。また、特開平6−242
585号公報〜同6−242588号公報、同6−24
7432号公報、同6−247448号公報、同6−3
01189号公報、同7−5664号公報、同7−56
66号公報〜同7−5669号公報に開示されているよ
うな折り畳み可能な形状にすることも、廃包材の保管ス
ペース削減のためには好ましい。これらの包材は、処理
剤の取り出し口にスクリューキャップや、プルトップ、
アルミシールをつけたり、包材をヒートシールしてもよ
いが、このほかの公知のものを使用してもよく、特に限
定はしない。さらに環境保全上、廃包材をリサイクルま
たはリユースすることが好ましい。
【0192】本発明の固形処理剤の溶解および補充の方
法としては特に限定はなく、公知の方法を使用すること
ができる。これらの方法としては例えば、撹拌機能を有
する溶解装置で一定量を溶解し補充する方法、特開平9
−80718号公報に記載されているような溶解部分と
完成液をストックする部分とを有する溶解装置で溶解
し、ストック部から補充する方法、特開平5−1194
54号公報、同6−19102号公報、同7−2613
57号公報に記載されているような自動現像機の循環系
に処理剤を投入して溶解・補充する方法、溶解槽を内蔵
する自動現像機でハロゲン化銀写真感光材料の処理に応
じて処理剤を投入し溶解する方法などがあるが、このほ
かの公知のいずれの方法を用いることもできる。また処
理剤の投入は、人手で行ってもよいし、特開平9−13
8495号公報に記載されているような開封機構を有す
る溶解装置や自動現像機で自動開封、自動投入してもよ
く、作業環境の点からは後者が好ましい。具体的には取
り出し口を突き破る方法、はがす方法、切り取る方法、
押し切る方法や、特開平6−19102号公報、同6−
95331号公報に記載の方法などがある。
【0193】現像、定着処理が済んだハロゲン化銀写真
感光材料は、ついで水洗または安定化処理される(以下
特に断らない限り、安定化処理を含めて水洗といい、こ
れらに使用する液を、水または水洗水という)。水洗に
使用される水は、水道水でもイオン交換水でも蒸留水で
も安定化液でもよい。これらの補充量は、一般的にはハ
ロゲン化銀写真感光材料1m2あたり約8L〜約17L
であるが、それ以下の補充量で行うこともできる。特に
3L以下の補充量(0も含む。すなわち、ため水水洗)
では、節水処理が可能となるのみならず、自動現像機設
置の配管を不要とすることもできる。水洗を低補充量で
行う場合は、特開昭63−18350号公報、同62−
287252号公報等に記載のスクイズローラー、クロ
スオーバーローラーの洗浄槽を設けることがより好まし
い。また、少量水洗時に問題となる公害負荷低減や、水
垢防止のために種々の酸化剤(例えばオゾン、過酸化水
素、次亜塩素酸ナトリウム、活性ハロゲン、二酸化塩
素、炭酸ナトリウム過酸化水素塩など)添加やフィルタ
ー濾過を組み合わせてもよい。
【0194】水洗の補充量を少なくする方法として、古
くより多段向流方式(例えば2段、3段等)が知られて
おり、水洗補充量はハロゲン化銀写真感光材料1m2
たり50〜200mlが好ましい。この効果は、独立多
段方式(向流にせず、多段の水洗槽に個別に新液を補充
する方法)でも同様に得られる。
【0195】さらに、本発明の方法で水洗工程に水垢防
止手段を施してもよい。水垢防止手段としては公知のも
のを使用することができ、特に限定はしないが、防ばい
剤(いわゆる水垢防止剤)を添加する方法、通電する方
法、紫外線または赤外線や遠赤外線を照射する方法、磁
場をかける方法、超音波処理する方法、熱をかける方
法、未使用時にタンクを空にする方法などがある。これ
らの水垢防止手段は、ハロゲン化銀写真感光材料の処理
に応じてなされてもよいし、使用状況に関係なく一定間
隔で行われてもよいし、夜間など処理の行われない期間
のみ施してもよい。またあらかじめ水洗水に施しておい
て、これを補充してもよい。さらには、一定期間ごとに
異なる水垢防止手段を行うことも、耐性菌の発生を抑え
る上では好ましい。節水水垢防止装置としては、富士フ
イルム社製装置AC−1000と水垢防止剤として富士
フイルム社製AB−5を用いてもよく特開平11−23
1485号公報の方法を用いてもよい。防ばい剤として
は特に限定はなく公知のものが使用できる。前述の酸化
剤の他例えばグルタルアルデヒド、アミノポリカルボン
酸等のキレート剤、カチオン性界面活性剤、メルカプト
ピリジンオキシド(例えば2−メルカプトピリジン−N
−オキシドなど)などがあり、単独使用でも複数の併用
でもよい。通電する方法としては、特開平3−2246
85号公報、同3−224687号公報、同4−162
80号公報、同4−18980号公報などに記載の方法
が使用できる。
【0196】このほか、水泡ムラ防止や汚れ転写防止の
ために、公知の水溶性界面活性剤や消泡剤を添加しても
よい。また、ハロゲン化銀写真感光材料から溶出した染
料による汚染防止に、特開昭63−163456号公報
に記載の色素吸着剤を水洗系に設置してもよい。
【0197】水洗工程からのオーバーフロー液の一部ま
たは全部は、特開昭60−235133号公報に記載さ
れているように、定着能を有する処理液に混合利用する
こともできる。また微生物処理(例えば硫黄酸化菌、活
性汚泥処理や微生物を活性炭やセラミック等の多孔質担
体に担持させたフィルターによる処理等)や、通電や酸
化剤による酸化処理をして、生物化学的酸素要求量(B
OD)、化学的酸素要求量(COD)、沃素消費量等を
低減してから排水したり、銀と親和性のあるポリマーを
用いたフィルターやトリメルカプトトリアジン等の難溶
性銀錯体を形成する化合物を添加して銀を沈降させてフ
ィルター濾過するなどし、排水中の銀濃度を低下させる
ことも、自然環境保全の観点から好ましい。
【0198】また、水洗処理に続いて安定化処理する場
合もあり、その例として特開平2−201357号公
報、同2−132435号公報、同1−102553号
公報、特開昭46−44446号公報に記載の化合物を
含有した浴をハロゲン化銀写真感光材料の最終浴として
使用してもよい。この安定浴にも必要に応じてアンモニ
ウム化合物、BI、Al等の金属化合物、蛍光増白剤、
各種キレート剤、膜pH調節剤、硬膜剤、殺菌剤、防ば
い剤、アルカノールアミンや界面活性剤を加えることも
できる。
【0199】水洗、安定化浴に添加する防ばい剤等の添
加剤および安定化剤は、前述の現像、定着処理剤同様に
固形剤とすることもできる。
【0200】本発明に使用する現像液、定着液、水洗
水、安定化液の廃液は焼却処分することが好ましい。ま
た、これらの廃液は例えば特公平7−83867号公
報、米国特許第5,439,560号明細書等に記載さ
れているような濃縮装置で濃縮液化または固化させてか
ら処分することも可能である。
【0201】処理剤の補充量を低減する場合には、処理
槽の開口面積を小さくして液の蒸発、空気酸化を防止す
ることが好ましい。ローラー搬送型の自動現像機につい
ては米国特許第3,025,779号明細書、同第3,
545,971明細書などに記載されており、本明細書
においては単にローラー搬送型自動現像機として言及す
る。この自現機は現像、定着、水洗および乾燥の四工程
からなっており、本発明の方法も、他の工程(例えば停
止工程)を除外しないが、この四工程を踏襲するのが最
も好ましい。さらに、現像定着間および/または定着水
洗間にリンス浴、水洗槽や洗浄槽を設けてもよい。
【0202】本発明の現像処理では、処理開始から乾燥
後まで(dry to dry)で25〜160秒が好ましく、現
像および定着時間が40秒以下、好ましくは6〜35
秒、各液の温度は25〜50℃が好ましく、30〜40
℃が好ましい。水洗の温度および時間は0〜50℃で4
0秒以下が好ましい。本発明の方法によれば、現像、定
着および水洗されたハロゲン化銀写真感光材料は水洗水
を絞りきる、すなわちスクイズローラーを経て乾燥して
もよい。乾燥は約40〜約100℃で行われ、乾燥時間
は周囲の状態によって適宜変えられる。乾燥方法は公知
のいずれの方法も用いることができ特に限定はないが、
温風乾燥や、特開平4−15534号公報、同5−22
56号公報、同5−289294号公報に開示されてい
るようなヒートローラー乾燥、遠赤外線による乾燥など
があり、複数の方法を併用してもよい。
【0203】
【実施例】以下に実施例と比較例を挙げて本発明の特徴
をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、
使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨
を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがっ
て、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解
釈されるべきものではない。
【0204】<実施例1>本実施例において、本発明の
条件を満たすハロゲン化銀写真感光材料(試料10〜1
5、23〜39)と比較例のハロゲン化銀写真感光材料
(試料1〜9、16〜22)を製造して、評価した。ま
ず、これらのハロゲン化銀写真感光材料を製造するため
に用いた乳剤と非感光性ハロゲン化銀粒子の製法を説明
した後に、ハロゲン化銀写真感光材料の製法とその評価
について記載する。
【0205】 《乳剤Aの調製》 1液 水 750ml ゼラチン 20g 塩化ナトリウム 3g 1,3−ジメチルイミダゾリジン−2−チオン 20mg ベンゼンチオスルホン酸ナトリウム 10mg クエン酸 0.7g
【0206】 2液 水 300ml 硝酸銀 150g
【0207】 3液 水 300ml 塩化ナトリウム 38g 臭化カリウム 32g K3IrCl6(0.005%、KClの20%水溶液) 表1に示す量 (NH43[RhCl5(H2O)] 表1に示す量 (0.001%、NaClの20%水溶液)
【0208】3液に用いるK3IrCl6(0.005
%)、(NH43[RhCl5(H2O)](0.001
%)は、粉末をそれぞれKClの20%水溶液、NaC
lの20%水溶液に溶解し、40℃で120分間加熱し
て調製した。
【0209】38℃、pH4.5に保たれた1液に、2
液と3液の各々90%に相当する量を攪拌しながら同時
に20分間にわたって加え、0.21μmの核粒子を形
成した。続いて下記4液、5液を8分間にわたって加
え、さらに、2液と3液の残りの10%の量を2分間に
わたって加え、0.22μmまで成長させた。さらに、
ヨウ化カリウム0.15gを加え5分間熟成し粒子形成
を終了した。
【0210】 4液 水 100ml 硝酸銀 50g
【0211】 5液 水 100ml 塩化ナトリウム 13g 臭化カリウム 11g K4[Fe(CN)6]・32O(黄血塩) 表1に示す量
【0212】その後、常法にしたがってフロキュレーシ
ョン法によって水洗した。具体的には、温度を35℃に
下げ、下記に示すアニオン性沈降剤−1を3g加え、硫
酸を用いてハロゲン化銀が沈降するまでpHを下げた。
(pH3.2±0.2の範囲であった)次に上澄み液を
約3L除去した(第一水洗)。さらに3Lの蒸留水を加
えてから、ハロゲン化銀が沈降するまで硫酸を加えた。
再度上澄み液を3L除去した(第二水洗)。第二水洗と
同じ操作をさらに1回繰り返し(第三水洗)て水洗・脱
塩行程を終了した。水洗・脱塩後の乳剤にゼラチン45
gを加え、pH5.6、pAg7.5に調整し、ベンゼ
ンチオスルホン酸ナトリウム10mg、ベンゼンチオス
ルフィン酸ナトリウム3mg、チオ硫酸ナトリウム5水
和物15mgと塩化金酸10mgを加え55℃にて最適
感度を得るように化学増感を施し、安定剤として4−ヒ
ドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラアザ
インデン100mgと防腐剤(ICI(株)製、プロキ
セル)100mgを加えた。最終的に臭化銀を30mo
l%、沃化銀を0.08mol%含む平均粒子サイズ
0.24μm、変動係数9%のヨウ塩臭化銀立方体粒子
乳剤を得た(最終的に乳剤として、pH=5.7、pA
g=7.5、電導度=40μS/m、密度=1.2〜
1.25x103kg/m3、粘度=50mPa・sと
なった)。
【0213】
【化56】
【0214】 《乳剤Bの調製》 1液 水 750ml ゼラチン 20g 塩化ナトリウム 1g 1,3−ジメチルイミダゾリジン−2−チオン 20mg ベンゼンチオスルホン酸ナトリウム 10mg クエン酸 0.7g
【0215】 2液 水 300ml 硝酸銀 150g
【0216】 3液 水 300ml 塩化ナトリウム 38g 臭化カリウム 32g K3IrCl6(0.005%、KClの20%水溶液) 表1に示す量 (NH43[RhCl5(H2O)] (0.001%、NaClの20%水溶液) 表1に示す量
【0217】3液に用いるK3IrCl6(0.005
%)、(NH43[RhCl5(H2O)](0.001
%)は、粉末をそれぞれKClの20%水溶液、NaC
lの20%水溶液に溶解し、40℃で120分間加熱し
て調製した。
【0218】38℃、pH4.5に保たれた1液に、2
液と3液の各々90%に相当する量を攪拌しながら同時
に20分間にわたって加え、0.17μmの核粒子を形
成した。その後、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,
3,3a,7−テトラアザインデン500mgを加え、
続いて下記4液、5液を8分間にわたって加え、さら
に、2液と3液の残りの10%の量を2分間にわたって
加え、0.17μmまで成長させた。さらに、ヨウ化カ
リウム0.15gを加え5分間熟成し粒子形成を終了し
た。
【0219】 4液 水 100ml 硝酸銀 50g
【0220】 5液 水 100ml 塩化ナトリウム 13g 臭化カリウム 11g K4[Fe(CN)6]・32O(黄血塩) 表1に示す量
【0221】その後、常法にしたがってフロキュレーシ
ョン法によって水洗した。具体的には、温度を35℃に
下げ、アニオン性沈降剤−1を3g加え、硫酸を用いて
ハロゲン化銀が沈降するまでpHを下げた(pH3.2
±0.2の範囲であった)。次に上澄み液を約3L除去
した(第一水洗)。さらに3Lの蒸留水を加えてから、
ハロゲン化銀が沈降するまで硫酸を加えた。再度上澄み
液を3L除去した(第二水洗)。第二水洗と同じ操作を
さらに1回繰り返し(第三水洗)て水洗・脱塩行程を終
了した。水洗・脱塩後の乳剤にゼラチン45gを加え、
pH5.6、pAg7.5に調整し、ベンゼンチオスル
ホン酸ナトリウム10mg、ベンゼンチオスルフィン酸
ナトリウム3mg、トリフェニルホスフィンセレニド2
mg、塩化金酸1mgを加え55℃にて最適感度を得る
ように化学増感を施し、安定剤として4−ヒドロキシ−
6−メチル−1,3,3a,7−テトラアザインデン1
00mg、防腐剤(ICI(株)製、プロキセル)10
0mgを加えた。最終的に臭化銀を30mol%、沃化
銀を0.08mol%含む平均粒子サイズ0.19μ
m、変動係数10%のヨウ塩臭化銀立方体粒子乳剤を得
た(最終的に乳剤として、pH=5.7、pAg=7.
5、電導度=40μS/m、密度=1.2x103kg
/m3、粘度=50mPa・sとなった)。
【0222】《乳剤C〜Fの調製》乳剤Bに対し、ハロ
ゲン組成、粒子サイズ、ドープする重金属の種類、添加
量を表1に示す通り変更する以外は乳剤Bと同様に調整
した。なお、ハロゲン組成の調整は3液、および5液の
塩化ナトリウム、臭化カリウムの添加量を、粒子サイズ
の調整は1液の塩化ナトリウムの添加量、調整温度を変
更することにより行った。
【0223】 《非感光性ハロゲン化銀粒子の調製−》 1液 水 1L ゼラチン 20g 塩化ナトリウム 3.0g 1,3−ジメチルイミダゾリジン−2−チオン 20mg ベンゼンチオスルホン酸ナトリウム 8mg
【0224】 2液 水 400ml 硝酸銀 100g
【0225】 3液 水 400ml 塩化ナトリウム 13.5g 臭化カリウム 45.0g (NH43[RhCl5(H2O)] 4x10-5mol/Agmol (0.001%、NaClの20%水溶液)
【0226】70℃、pH4.5に保たれた1液と2液
と3液を攪拌しながら同時に15分間にわたって加え、
核粒子を形成した。続いて下記4液、5液を15分間に
わたって加えた。さらにヨウ化カリウム0.15gを加
え粒子形成を終了した。
【0227】その後常法にしたがってフロキュレーショ
ン法によって水洗した。具体的には、温度を35℃に下
げ、アニオン性沈降剤−1を3g加え、硫酸を用いてハ
ロゲン化銀が沈降するまでpHを下げた(pH3.2±
0.2の範囲であった)。次に上澄み液を約3L除去し
た(第一水洗)。さらに3Lの蒸留水を加えてから、ハ
ロゲン化銀が沈降するまで硫酸を加えた。再度上澄み液
を3L除去した(第二水洗)。第二水洗と同じ操作をさ
らに1回繰り返し(第三水洗)て水洗・脱塩行程を終了
した。水洗・脱塩後の乳剤にゼラチン45gを加え、p
H5.7、pAgを7.5に調整し、防腐剤として、フ
ェノキシエタノールを加え、最終的に平均塩化銀を30
mol%、沃化銀を0.08mol%含む、平均粒子サ
イズ0.45μm、変動係数10%の未後熟ヨウ塩臭化
銀立方体乳粒子の分散物を得た(最終的に乳剤とし
て、pH=5.7、pAg=7.5、電導度=40μS
/m、密度=1.3〜1.35x103kg/m3、粘
度=50mPa・sとなった)。
【0228】 <非感光性ハロゲン化銀粒子の調製−> 1液 水 1L ゼラチン 20g 臭化カリウム 0.9g クエン酸 0.2g NH4NO3 20g 過酸化水素 3.5g ベンゼンチオスルホン酸ナトリウム 15mg
【0229】 2液 水 400ml 硝酸銀 200g
【0230】 3液 水 400ml 臭化カリウム 140.0g (NH43[RhCl5(H2O)] 4x10-5mol/Agmol (0.001%、NaClの20%水溶液)
【0231】60℃に保たれた1液を攪拌しながらNa
OH(1mol/L)を40ml添加し、さらに硝酸銀
水溶液を0.7g添加した。その後、2液と3液のそれ
ぞれ1/2ずつをコントロールダブルジェット法にて、
銀電位を+24mVに保ったまま20分かけて添加し、
2分間の物理熟成後、2液と3液の残りの1/2を同様
のコントロールダブルジェット法で20分かけて添加
し、粒子形成を行った。
【0232】その後、常法にしたがってフロキュレーシ
ョン法によって水洗した。具体的には、温度を35℃に
下げ、アニオン性沈降剤−1を3g加え、硫酸を用いて
ハロゲン化銀が沈降するまでpHを下げた(pH3.1
±0.2の範囲であった)。次に上澄み液を約3L除去
した(第一水洗)。さらに3Lの蒸留水を加えてから、
ハロゲン化銀が沈降するまで硫酸を加えた。再度上澄み
液を3L除去した(第二水洗)。第二水洗と同じ操作を
さらに1回繰り返し(第三水洗)て水洗・脱塩行程を終
了した。水洗・脱塩後の乳剤にゼラチン45gを加え、
pH5.7、pAgを7.5に調整し、防腐剤として、
フェノキシエタノールを加え、最終的に平均塩化銀を3
0mol%、沃化銀を0.08mol%含む、平均粒子
サイズ0.8μm、変動係数10%の未後熟臭化銀十四
面体乳粒粒子の分散物を得た(最終的に乳剤として、
pH=5.7、pAg=7.5、電導度=40μS/
m、密度=1.3x103kg/m3、粘度=30mP
a・sとなった)。
【0233】《非感光性ハロゲン化銀粒子の調製−》
下記X−1〜X−4水溶液中にKBr1molあたり、
1x10-5molに相当する量の(NH43[RhCl
5(H2O)](0.001%、NaClの20%水溶
液)を添加して粒子形成を行った。
【0234】(添加1)KBrを0.6g、平均分子量
15000のゼラチンを1.1g含む水溶液1300m
lを35℃に保ち、攪拌した。これに、Ag−1水溶液
(100ml中にAgNO3を4.9g含有する)24
mlと、X−1水溶液(100ml中にKBrを4.1
g含有する)24mlおよびG−1水溶液(100ml
中に平均分子量15000のゼラチンを1.8g含有す
る)24mlをトリプルジェット法で、一定の流量で3
0秒間にわたって添加した。
【0235】その後、KBr1.3gを添加し、温度を
75℃に昇温した。昇温後12分間の熟成工程を経た
後、G−2水溶液(100ml中にアルカリ処理オセイ
ンゼラチンの水溶液を50℃、pH9.0の条件で無水
トリメリット酸を加えて反応させた後、残留トリメリッ
ト酸を除去して得られたゼラチンを12.7g含有す
る)300mlを添加し、ついで、4,5−ジヒドロキ
シ−1,3−ジスルホン酸ジナトリウム1水和物を2.
1g、二酸化チオ尿素を0.002gを1分間ずつ間隔
をあけて順次添加した。
【0236】(添加2)次に、Ag−2水溶液(100
ml中にAgNO3を22.1g含有する)157ml
と、X−2水溶液(100ml中にKBrを15.5g
含有する)をダブルジェット法で14分間にわたり添加
した。この時、Ag−2水溶液の添加は最終流量が初期
流量の3.4倍になるように流量加速を行い、X−2水
溶液の添加は反応容器内のバルク乳剤溶液のpAgを
8.3に保つように行った。
【0237】(添加3)次いで、Ag-3水溶液(100
ml中にAgNO3を32.0g含有する)329ml
と、X−3水溶液(100ml中にKBrを21.5
g、KIを1.6g含有する)をダブルジェット法で2
7分間にわたり添加した。この時、Ag−3水溶液の添
加は最終流量が初期流量の1.6倍になるように流量加
速を行い、X−3水溶液の添加は反応容器内のバルク乳
剤溶液のpAgを8.3に保つように行った。
【0238】(添加4)さらに、Ag−4水溶液(10
0ml中にAgNO3を32.0g含有する)156m
lと、X−4水溶液(100ml中にKBrを22.4
g含有する)をダブルジェット法で17分間にわたり添
加した。この時、Ag−4水溶液の添加は一定の流量で
行い、X−3水溶液の添加は反応容器内のバルク乳剤溶
液のpAgを8.3に保つように行った。
【0239】その後、ベンゼンチオスルホン酸ナトリウ
ムを0.0025g、G−3水溶液(100ml中にア
ルカリ処理オセインゼラチンを12.0含有する)12
5mlを、1分間ずつ間隔をあけて順次添加した。
【0240】次いで、KBr43.7gを添加し、反応
容器内のバルク乳剤溶液のpAgを9.0にしてから、
AgI微粒子(100g中に平均粒子サイズ0.047
μmのAgI微粒子を13.0g含有する)73.9g
を添加した。
【0241】(添加5)その2分後から、Ag−4水溶
液249mlと、X−4水溶液をダブルジェット法で添
加した。この時Ag−4水溶液は一定の流量で16分間
にわたって添加し、X−4水溶液はpAgを9.10に
保つように添加した。
【0242】(添加6)続いて10分間は、反応容器の
バルク乳剤のpAgが7.5になるようにして添加を行
った。
【0243】その後、通常のフロキュレーション法によ
り脱塩を行い、次いで、攪拌しながら水、NaOH、ア
ルカリ処理オセインゼラチンを添加し、56℃でpH
5.8、pAg8.9になるように調整した。
【0244】得られた粒子は、円相当径1.0μm、粒
子厚み0.10μm、AgI含有量の平均値が3.94
mol%、平行な主平面が(111)面である平板状ハ
ロゲン化銀粒子からなり、また全粒子の円相当径の変動
係数は24%であった。
【0245】《塗布液の作製》本実施例で調製するハロ
ゲン化銀写真感光材料は、下記に示す両面が塩化ビニリ
デンを含む防湿層下塗りからなるポリエチレンテレフタ
レートフィルム支持体の一面に、UL層/乳剤層/保護
層下層/保護層上層を形成し、その反対面に導電層/バ
ック層を形成した構造を有する。以下に各層を形成する
ために用いた塗布液の組成を示す。
【0246】 UL層塗布液 ゼラチン 0.5g/m2 ポリエチルアクリレートラテックス 150mg/m2 化合物(Cpd−7) 40mg/m2 化合物(Cpd−14) 10mg/m2 防腐剤(ICI(株)製、プロキセル) 1.5mg/m2
【0247】 乳剤層塗布液 乳剤 表2に示す添加量 増感色素(SD−1) 5.7×10-4mol/Agmol KBr 3.4×10-4mol/Agmol 化合物(Cpd−1) 2.0×10-4mol/Agmol 化合物(Cpd−2) 2.0×10-4mol/Agmol 化合物(Cpd−3) 8.0×10-4mol/Agmol 4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラアザインデン 1.2×10-4mol/Agmol ハイドロキノン 1.2×10-2mol/Agmol クエン酸 3.0×10-4mol/Agmol ヒドラジン化合物(Cpd−4または表2に示す化合物) 表2に示す添加量 一般式(A)の化合物(表2に示す種類) 表2に示す添加量 造核促進剤(Cpd−5) 5.0×10-4mol/Agmol 2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ− 1,3,5−トリアジンナトリウム塩 90mg/m2 水性ラテックス(Cpd−6) 100mg/m2 ポリエチルアクリレートラテックス 150mg/m2 コロイダルシリカ(粒子サイズ10μm) ゼラチンに対して15質量% 化合物(Cpd−7) ゼラチンに対して4質量% メチルアクリレートと2−アクリルアミド− 2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウム塩と 2−アセトキシエチルメタクリレートのラテックス共重合体 (重量比88:5:7) 150mg/m2 コアシェル型ラテックス (コア:スチレン/ブタジエン共重合体(重量比37/63)、 シェル:スチレン/2−アセトキシエチルアクリレート (重量比84/16)、コア/シェル比=50/50) 150mg/m2 クエン酸を用いて塗布液pHを5.6に調整した。この
ようにして調製した乳剤層塗布液を下記支持体上に表2
に示す銀量、ゼラチン量になるように塗布した。
【0248】 保護層下層塗布液 ゼラチン 0.5g/m2 非感光性ハロゲン化銀粒子 銀量として0.1g/m2 化合物(Cpd−12) 15mg/m2 1,5−ジヒドロキシ−2−ベンズアルドキシム 10mg/m2 ポリエチルアクリレートラテックス 150mg/m2 化合物(Cpd−13) 3mg/m2 化合物(Cpd−20) 5mg/m2 防腐剤(ICI(株)製、プロキセル) 1.5mg/m2
【0249】 保護層上層塗布液 ゼラチン 0.3g/m2 平均3.5μmの不定形シリカマット剤 25mg/m2 化合物(Cpd−8)(ゼラチン分散物) 20mg/m2 粒子サイズ10〜20μmのコロイダルシリカ (日産化学製、スノーテックスC) 30mg/m2 一般式(A)の化合物(表2に示す種類) 表2に示す通り添加量 化合物(Cpd−9) 50mg/m2 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 20mg/m2 化合物(Cpd−10) 20mg/m2 化合物(Cpd−11) 20mg/m2 防腐剤(ICI(株)製、プロキセル) 1mg/m2 なお、各層の塗布液には、下記増粘剤Zを加えて粘度調
整した。
【0250】
【化57】
【0251】 バック層塗布液 ゼラチン 3.3g/m2 化合物(Cpd−15) 40mg/m2 化合物(Cpd−16) 20mg/m2 化合物(Cpd−17) 90mg/m2 化合物(Cpd−18) 40mg/m2 化合物(Cpd−19) 26mg/m2 1,3−ジビニルスルホニル−2−プロパノール 60mg/m2 ポリメチルメタクリレート微粒子(平均粒子サイズ6.5μm) 30mg/m2 流動パラフィン 78mg/m2 化合物(Cpd−7) 120mg/m2 化合物(Cpd−20) 5mg/m2 コロイダルシリカ(粒子サイズ10μm) ゼラチンに対して15質量% 硝酸カルシウム 20mg/m2 防腐剤(ICI(株)製、プロキセル) 12mg/m2
【0252】 導電層塗布液 ゼラチン 0.1g/m2 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 20mg/m2 SnO2/Sb(9/1重量比、 平均粒子サイズ0.25μm) 200mg/m2 防腐剤(ICI(株)製、プロキセル) 0.3mg/m2
【0253】
【化58】
【0254】
【化59】
【0255】
【化60】
【0256】《支持体》二軸延伸したポリエチレンテレ
フタレート支持体(厚み100μm)の両面に下記組成
の下塗層第1層塗布液および下塗層第2層塗布液を塗布
した。
【0257】 下塗層1層塗布液 コア−シェル型塩化ビニリデン共重合体 15g 2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジン 0.25g ポリスチレン微粒子(平均粒子サイズ3μm) 0.05g 化合物(Cpd−21) 0.20g コロイダルシリカ(日産化学(株)製、 スノーテックスZL、粒子サイズ70〜100μm) 0.12g 水 合計量が100gになる量 さらに、10質量%のKOHを加え、pH=6に調整し
た塗布液を乾燥温度180℃で2分間乾燥した後の乾燥
膜厚が0.9μmになる様に塗布した。
【0258】 下塗層第2層塗布液 ゼラチン 1g メチルセルロース 0.05g 化合物(Cpd−22) 0.02g C1225O(CH2CH2O)10H 0.03g 防腐剤(ICI(株)製、プロキセル) 3.5×10-3g 酢酸 0.2g 水 合計量が100gになる量 この塗布液を乾燥温度170℃で2分間乾燥した後の乾
燥膜厚が0.1μmになる様に塗布した。
【0259】
【化61】
【0260】《支持体上への塗布方法》上記下塗層を施
した支持体上に、まず乳剤面側として支持体に近い側よ
りUL層、乳剤層、保護層下層、保護層上層の順に4層
を、35℃に保ちながらスライドビードコーター方式に
より硬膜剤液を加えつつ同時重層塗布し、冷風セットゾ
ーン(5℃)を通過させた後、乳剤面とは反対側に支持
体に近い側より、導電層、バック層の順に、カーテンコ
ーター方式により硬膜剤液を加えながら同時重層塗布
し、冷風セットゾーン(5℃)を通過させた。各々のセ
ットゾーンを通過した時点では、塗布液は充分なセット
性を示した。引き続き乾燥ゾーンにて両面を同時に下記
乾燥条件にて乾燥した。なお、バック面側を塗布した
後、巻き取りまではローラー、その他には一切無接触の
状態で搬送した。この時の塗布速度は200m/min
であった。
【0261】《乾燥条件》セット後、水/ゼラチンの重
量比が800%になるまで30℃の乾燥風で乾燥し、8
00%から200%になるまでを35℃相対湿度30%
の乾燥風で乾燥させ、そのまま風を当て、表面温度34
℃となった時点(乾燥終了と見なす)から30秒後に、
48℃相対湿度2%の空気で1分間乾燥した。この時、
乾燥時間は乾燥開始から水/ゼラチン比800%までが
50秒、800%から200%までが35秒、200%
から乾燥終了までが5秒であった。
【0262】このハロゲン化銀写真感光材料を25℃相
対湿度55%で巻き取り、次いで同環境下で裁断し、6
時間調湿したバリアー袋に、25℃相対湿度50%で8
時間調湿した後、25℃相対湿度50%で2時間調湿し
てある厚紙と共に密閉し、表2に示す試料1〜39を作
製した。バリアー袋内の湿度を測定したところ45%で
あった。また、得られた試料の乳剤層側の膜面pHは
5.5〜5.8、バック側の膜面pHは6.0〜6.5
であった。なお、乳剤層側およびバック層側の吸収スペ
クトルは図1に示す通りであった。
【0263】≪露光および現像≫得られた各試料を66
7nmにピークを有する干渉フィルターおよびステップ
ウェッジを介して、発光時間10-6秒のキセノンフラッ
シュ光で露光した。そして現像液(富士写真フイルム
(株)製、ND−1)と定着液(富士写真フイルム
(株)製、NF−1)を使用し、自動現像機(富士写真
フイルム(株)製、FG−680AG)を用い、35℃
30秒の現像条件で処理した。
【0264】《評価》各試料について、感度、階調(ガ
ンマー)、実技濃度、保存安定性を以下の方法で測定し
た。 (感度)感度は、カブリ+1.5の濃度を与える露光量
の逆数で表し、試料No.1の値を100とする相対感
度として示した。値が大きい方が高感度であることを意
味する。
【0265】(ガンマー)光学濃度(y軸)と常用対数
露光量(x軸)で表される単位長の等しい直交座標軸上
に示される特性曲線を作製し、光学濃度0.3と3.0
との2点を結ぶ直線を引いてその勾配をガンマーとし
た。
【0266】(実技濃度)イメージセッター(富士写真
フイルム(株)製、RC5600V)を使用して175
線/インチで光量を変えながらテストステップを出力
し、前記の処理条件で現像処理を行い、中間網点が50
%になるLV値で露光した際のDmax部を測定し、実
技濃度とした。なお、網%および実技濃度は濃度計(Ma
cbeth TD904)を用いて測定した。
【0267】(網点品質)実技濃度の評価で用いた富士
写真フイルム(株)製、RC5600Vを使用して17
5線/インチで露光処理し、中間網点が50%となる網
点のフリンジ部の画質のキレを評価した。富士写真フイ
ルム(株)製HLでの画質を5点とし、LS−4500
での画質を3点として、1点〜5点(5点の方が画質の
キレが良)の目視官能評価で行った。
【0268】(ハロゲン化銀写真感光材料の保存安定
性)表2に示す通り作製された各試料を、保存性の強制
テストとして50℃相対湿度55%の条件下で5日保管
した後、センシトメトリーの評価を行い、感度S1.5
(サーモ)を求めた。強制テストを施していない試料の
感度(S1.5(Fr))との感度変動(ΔS1.5)
を下式に基づいて計算しパーセンテージで示した。
【0269】
【数1】 感度変動(ΔS1.5)の値は、感度が上昇した場合は
正の値を、逆に感度が低下した場合は負の値となる。数
値は小さい方が望ましく、絶対値として25%以内であ
ることが実用上必要であり、10%以内であることがよ
り好ましい。
【0270】これらの評価結果を表2にまとめて示す。
表2より、本発明の条件を満たす試料は、感度、実技濃
度が高く、また保存性に優れていることがわかる。特
に、一般式(A)で表される本発明のフッ素化合物の中
でFS−47を使用した試料が保存性に優れていること
が確認された。
【0271】
【表1】
【0272】
【表2】
【0273】<実施例2>実施例1における乳剤Aの化
学増感に使用されているチオ硫酸ナトリウムの代りに四
置換チオ尿素化合物であるカルボキシメチルトリメチル
チオ尿素化合物、または、ジカルボキシメチルジメチル
チオ尿素化合物をチオ硫酸ナトリウムと等mol添加し
た以外は同様に試料を作製したところ、実施例1と同様
に本発明の構成の試料が良好な性能を示した。
【0274】<実施例3>実施例1と同様の実験を下記
の現像液(A)および定着剤(B)を用いて行ったとこ
ろ、実施例1と同様に本発明の構成の試料が良好な性能
を示した。
【0275】 現像液(A) [濃縮液1Lあたりの組成] 水酸化カリウム 60.0g ジエチレントリアミン・五酢酸 3.0g 炭酸カリウム 90.0g メタ重亜硫酸ナトリウム 105.0g 臭化カリウム 10.5g ハイドロキノン 60.0g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.53g 4−ヒドロキシメチル−4−メチル−1−フェニル −3−ピラゾリドン 2.3g 3−(5−メルカプトテトラゾール−1−イル) ベンゼンスルホン酸ナトリウム 0.15g 2−メルカプトベンゾイミダゾール −5−スルホン酸ナトリウム 0.45g エリソルビン酸ナトリウム 9.0g ジエチレングリコール 7.5g pH 10.79 使用にあたっては、母液は上記濃縮液2部に対して水1
部の割合で希釈し、母液のpHは10.65であった。
補充液は上記濃縮液4部に対して水3部の割合で希釈し
補充液のpHは10.62であった。
【0276】 定着液(B) [濃縮液1Lあたりの処方] チオ硫酸アンモニウム 360g エチレンジアミン・四酢酸・2Na・2水塩 0.09g チオ硫酸ナトリウム・5水塩 33.0g メタ亜硫酸ナトリウム 57.0g 水酸化ナトリウム 37.2g 酢酸(100%) 90.0g 酒石酸 8.7g グルコン酸ナトリウム 5.1g 硫酸アルミニウム 25.2g pH 4.85 使用にあたっては、上記濃縮液1部に対して水2部の割
合で希釈した。使用液のpHは4.8であった。
【0277】<実施例4>実施例1と同様の実験を下記
の固形現像液(C)および固形定着剤(D)を用いて行
ったところ、実施例1と同様に本発明の構成の試料が良
好な性能を示した。
【0278】 固形現像剤(C) 水酸化ナトリウム(ビーズ)99.5% 11.5g 亜硫酸カリウム(原末) 63.0g 亜硫酸ナトリウム(原末) 46.0g 炭酸カリウム 62.0g ハイドロキノン(ブリケット) 40.0g 以下まとめてブリケット化した。 ジエチレントリアミン・五酢酸 2.0g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.35g 4−ヒドロキシメチル−4−メチル−1−フェニル −3−ピラゾリドン 1.5g 4−(N−カルボキシメチル−N−メチルアミノ) −2,6−ジメルカプトピリミジン 0.2g 3−(5−メルカプトテトラゾール−1−イル) ベンゼンスルホン酸ナトリウム 0.1g エリソルビン酸ナトリウム 6.0g 臭化カリウム 6.6g このものを水に溶かして1Lにした。 pH 10.65
【0279】ここで、原料形態で原末は一般的な工業製
品のままで使用し、アルカリ金属塩のビーズは市販品を
用いた。原料形態がブリケットであるものは、ブリケッ
ティングマシンを用いて加圧圧縮して板状にしたものを
破砕して用いた。少量成分に関しては、各成分をブレン
ドしてからブリケットにした。以上の処理剤は、10L
分を高密度ポリエチレン製の折り畳み可能な容器に充填
し、取り出し口をアルミシールで封印した。溶解および
補充には特開平9−80718号公報、特開平9−13
8495号公報に開示されている自動開封機構を有する
溶解補充装置を使用した。
【0280】 固形定着剤(D) A剤(固形) チオ硫酸アンモニウム(コンパクト) 125.0g 無水チオ硫酸ナトリウム(原末) 19.0g メタ重亜硫酸ナトリウム(原末) 18.0g 無水酢酸ナトリウム(原末) 42.0g B剤(液体) エチレンジアミン・四酢酸・2Na・2水塩 0.03g 酒石酸 2.9g グルコン酸ナトリウム 1.7g 硫酸アルミニウム 8.4g 硫酸 2.1g 水に溶かして50mlとした。 A剤、B剤を水に溶かして1Lに調液したものを定着液
(D)とした。pHは4.8であった。
【0281】チオ硫酸アンモニウム(コンパクト)はス
プレードライ法により作製したフレーク品をローラーコ
ンパクターで加圧圧縮し、不定形の4〜6mm程度のチ
ップに破砕したものを用い、無水チオ硫酸ナトリウムと
ブレンドした。その他の原末は一般的な工業製品を使用
した。A剤、B剤とも10L分を高密度ポリエチレン製
の折り畳み可能な容器に充填し、A剤の取り出し口はア
ルミシールで封印した。B剤容器の口部は、スクリュー
キャップで封をした。溶解および補充には特開平9−8
0718号公報、特開平9−138495号公報に開示
されている、自動開封機構を有する溶解補充装置を使用
した。
【0282】<実施例5>実施例1の現像液(A)の代
わりに、下記現像液(E)を用いて実施例1と同様の実
験を行ったところ、実施例1と同様に本発明の構成のハ
ロゲン化銀写真感光材料が良好な性能を示した。
【0283】 現像液(E) [濃縮液1Lあたりの組成] 水酸化カリウム 105.0g ジエチレントリアミン・五酢酸 6.0g 炭酸カリウム 120.0g メタ重亜硫酸ナトリウム 120.0g 臭化カリウム 9.0g ハイドロキノン 75.0g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.25g 4−ヒドロキシメチル−4−メチル−1−フェニル −3−ピラゾリドン 1.35g 4−(N−カルボキシメチル−N−メチルアミノ) −2,6−ジメルカプトピリミジン 0.3g 2−メルカプトベンゾイミダゾール −5−スルホン酸ナトリウム 0.45g エリソルビン酸ナトリウム 9.0g ジエチレングリコール 60.0g pH 10.7 使用にあたっては、上記濃縮液1部に対して水2部の割
合で希釈した。使用液のpHは10.5であった。
【0284】<実施例6>実施例1の現像液ND−1
で、1日あたり20%黒化の富士写真フイルム(株)製
スキャナフィルムHLを大全サイズ(50.8cm×6
1cm)あたり使用液を50ml補充しながら大全サイ
ズを20枚処理し、これを1週間に6日稼動でランニン
グを15週間連続して行った。このようにして小量のフ
ィルムを処理することによって亜硫酸濃度が3分の1に
減少した現像液が得られた。実施例1の現像液ND−1
で、1日あたり80%黒化の富士写真フイルム(株)製
スキャナフィルムHLを、大全サイズ(50.8cm×
61cm)あたり使用液を50ml補充しながら大全サ
イズを300枚処理し、これを4日間連続して行った。
このようにして大量のフィルムを処理することによって
pHが10.2に低下し臭素イオン濃度が増加した現像
液が得られた。
【0285】上記のような疲労現像液、あるいは疲労途
中段階の現像液を用いて実施例1と同様の実験を行った
ところ、実施例1と同様に本発明の構成のハロゲン化銀
写真感光材料が良好な性能を示した。
【0286】<実施例7>実施例1〜6において現像温
度38℃、定着温度37℃、現像時間20秒に設定して
処理を行ったところ、実施例1〜6と同様の結果とな
り、本発明の効果は失われることはなかった。
【0287】<実施例8>実施例1〜7において自現機
として富士写真フイルム(株)製FG−680ASを用
い、ハロゲン化銀写真感光材料の搬送速度を線速150
0mm/分に設定して同様の処理をしても、同様に本発
明の構成の試料が良好な性能を示した。
【0288】<実施例9>富士写真フイルム(株)製の
ラックスセッターRC−5600Vを使用するかわり
に、大日本スクリーン(株)製のイメージセッターFT
−R5055、アグファゲバルト(株)製のセレクトセ
ット5000、アバントラ25、もしくはアキュセット
1000、サイテックス(株)製のドレブ450、もし
くはドレブ800、ハイデル(株)製のライノ630、
クエーサー、ハーキュレスエリート、もしくはシグナセ
ッター、富士写真フイルム(株)製のラックスセッター
ラクセルF−9000、F−6000またはプレプレス
(株)製のパンサープロ62のいずれか1機種を用いて
同様の評価を行ったところ、本発明の構成の試料が良好
な性能を示した。
【0289】<実施例10> 《乳剤Gの調製》硝酸銀150gを溶解した硝酸銀水溶
液500mlと、粒子形成後の銀1mol当たり2×1
-7molに相当する(NH42RhCl5(H2O)お
よび1×10-7molに相当するK3IrCl6を含む臭
化カリウム44gと塩化ナトリウム34gを溶解したハ
ロゲン塩水溶液500mlを、3gの塩化ナトリウムと
0.02gの1,3−ジメチル−2−イミダゾリチオン
と0.5gのクエン酸と4mgのベンゼンチオスルホン
酸ナトリウムおよび1mgのベンゼンスルフィン酸ナト
リウムを1リットルに溶解した2%ゼラチン水溶液に攪
拌しながら38℃で20分間ダブルジェット法により添
加し、平均粒子サイズ0.21μm、塩化銀含量58m
ol%の塩臭化銀粒子を得ることにより核形成を行っ
た。続いて、硝酸銀50gを溶解した硝酸銀水溶液20
0mlと、乳剤全体の銀1mol当たり1×10-5mo
lに相当するヘキサシアノ鉄(II)酸カリウムを含む
臭化カリウム12gと塩化ナトリウム13gを溶解した
ハロゲン塩水溶液200mlを、ダブルジェット法によ
り10分間かけて添加した。
【0290】その後、銀1molあたり1×10-3mo
lのKI溶液を加えてコンバージョンを行い、常法に従
ってフロキュレーション法により水洗した。具体的に
は、温度を35℃に下げ、下記に示すアニオン性沈降剤
−1を3g加え、硫酸を用いてハロゲン化銀が沈降する
までpHを下げた。(pH 3.2±0.2の範囲であ
った)次に上澄み液を約3リットル除去した(第一水
洗)。さらに3リットルの蒸留水を加えてから、ハロゲ
ン化銀が沈降するまで硫酸を加えた。再度上澄み液を3
リットル除去した(第二水洗)。第二水洗と同じ操作を
さらに1回繰り返し(第三水洗)て水洗・脱塩行程を終
了した。水洗・脱塩後の乳剤に、銀1molあたりゼラ
チン40gを加えpH5.9、pAg7.5に調整した
後、さらに銀1molあたりベンゼンチオスルホン酸ナ
トリウム8mgとベンゼンスルフィン酸ナトリウム2m
g、チオ硫酸ナトリウム3mg、トリフェニルホスフィ
ンセレニド2mgおよび塩化金酸8mgを加え、55℃
で60分間加熱し化学増感を施した。その後、安定剤と
して4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−
テトラザインデン150mgおよび防腐剤としてプロキ
セル(商品名、ICICo.,Ltd.製)を100m
gを加えた。得られた粒子は平均粒子サイズ0.23μ
m、変動係数10%、塩化銀含有率60mol%の沃塩
臭化銀立方体粒子であった。(最終的に乳剤として、p
H=5.9、pAg=7.2、電導度=37μS/m、
密度=1.20x10-3kg/m3、粘度=20mPa
・sとなった。)
【0291】《乳剤Hの調製》硝酸銀75gを溶解した
硝酸銀水溶液250mlと、乳剤全体の銀1mol当た
り4×10-7molに相当する(NH42RhCl
5(H2O)および乳剤全体の銀1mol当たり1×10
-7molに相当するK3IrCl6を含む臭化カリウム1
6gと塩化ナトリウム20gを溶解したハロゲン塩水溶
液250mlを、4gの塩化ナトリウムと0.02gの
1,3−ジメチル−2−イミダゾリチオンと0.5gの
クエン酸と4mgのベンゼンチオスルホン酸ナトリウム
および1mgのベンゼンスルフィン酸ナトリウムを1リ
ットルに溶解した2%ゼラチン水溶液に攪拌しながら4
5℃で12分間ダブルジェット法により添加し、平均粒
子サイズ0.20μm、塩化銀含量70mol%の塩臭
化銀粒子を得ることにより核形成を行った。続いて、硝
酸銀125gを溶解した硝酸銀水溶液400mlと、臭
化カリウム26gと塩化ナトリウム34gを溶解したハ
ロゲン塩水溶液400mlを、ダブルジェット法により
20分間かけて添加した。
【0292】その後、銀1molあたり1×10-3mo
lのKI溶液を加えてコンバージョンを行い、常法に従
ってフロキュレーション法により水洗した。具体的な方
法は、乳剤Aと同様に行った。水洗・脱塩後の乳剤に、
銀1molあたりゼラチン40gを加え、pH6.0、
pAg7.5に調整し、さらに銀1molあたりベンゼ
ンチオスルホン酸ナトリウム7mgとベンゼンスルフィ
ン酸ナトリウム2mg、塩化金酸8mgおよびチオ硫酸
ナトリウム5mgを加え、60℃で60分間加熱し化学
増感を施した。その後、安定剤として4−ヒドロキシ−
6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデン25
0mgおよび防腐剤としてプロキセル(商品名、ICI
Co.,Ltd.製)を100mgを加えた。得られ
た粒子は平均粒子サイズ0.28μm、変動係数10
%、塩化銀含有率70mol%の沃塩臭化銀立方体粒子
であった。(最終的に乳剤として、pH=6.1、pA
g=7.5、電導度=46μS/m、密度=1.20x
10-3kg/m3、粘度=62mPa・sとなった。)
【0293】《塗布試料の作製》下記に示す両面が塩化
ビニリデンを含む防湿層下塗りからなるポリエチレンテ
レフタレートフィルム支持体上に、UL層/ヒドラジン
含有乳剤層/中間層/レドックス化合物含有乳剤層/保
護層の構成となるように塗布して試料を作製した。以下
に各層の調製方法、塗布量および塗布方法を示す。
【0294】 UL層塗布液 ゼラチン 0.3g/m2 (防腐剤としてプロキセル(商品名、ICI Co.,Ltd.製)を含有) 造核促進剤−A 20mg/m2 ポリエチルアクリレート分散物 0.25g/m2 硬膜剤:1,2−ビス(ビニルスルホニルアセトアミド)エタン 50mg/m2 塗布液のpHは5.8に調製した。
【0295】 ヒドラジン含有層乳剤塗布液 乳剤A 構造式(s−1)の増感色素 5×10-4mol/molAg 臭化カリウム 1×10-3mol/molAg 構造式(a)のメルカプト化合物 5×10-4mol/molAg 構造式(b)のメルカプト化合物 5×10-4mol/molAg 構造式(c)のトリアジン化合物 1×10-4mol/molAg ヒドラジン造核剤−A、およびB 1×10-4mol/molAg コロイダルシリカ(日産化学製スノーテックスC) 500mg/m2 ポリエチルアクリレートの分散物 500mg/m2 本発明の化合物(FS−1) 本発明の試料には10mg/m2 溶液のpHは5.8に調整した。
【0296】
【化62】
【0297】できあがったハロゲン化銀乳剤塗布液を銀
量3.4g/m2、ゼラチン量1.6g/m2となるよう
に塗布した。
【0298】 中間層塗布液 ゼラチン 1.0g/m2 (防腐剤としてプロキセル(商品名、ICI Co.,Ltd.製)を含有) エタンチオスルホン酸ナトリウム 5mg/m2 染料(e) 50mg/m2 ハイドロキノン 100mg/m2 5−クロロ8−ヒドロキシキノリン 10mg/m2 ポリエチルアクリレートの分散物 100mg/m2 溶液のpHは7.0に調整した。
【0299】 レドックス化合物含有層乳剤塗布液 乳剤B 構造式(s−1)の増感色素 1×10-4mol/molAg 構造式(a)のメルカプト化合物 5×10-4mol/molAg 構造式(c)のトリアジン化合物 1×10-4mol/molAg 構造式(f)の染料 5mg/m2 ポリエチルアクリレートの分散物 100mg/m2 硬膜剤:1,2−ビス(ビニルスルホニルアセトアミド)エタン 50mg/m2 レドックス化合物(R−1) 2.1×10-4mol/m2 溶液のpHは5.4に調整した。
【0300】この時、レドックス化合物は以下のように
調製した乳化物を、60℃で溶解して塗布液に添加し
た。
【0301】 レドックス乳化物 A液(下記成分の混合物を60℃にて溶解し調製した) 酢酸エチル 30ml 前記のレドックス化合物 8g p−ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 0.3g 構造式(P−1)、(P−2)のオイル 各4g B液(下記成分の混合物を60℃にて溶解し調製した) 水 170g ゼラチン 8.5g プロキセル(商品名、ICI Co.,Ltd.製) 0.05g A液とB液を混合し、60℃にて高速ホモジナイザーで
乳化分散を行った。乳化分散後、60℃減圧条件にて脱
溶媒を行い、レドックス化合物の4質量%乳化分散物を
得た。調製したレドックス化合物含有層乳剤塗布液は銀
量0.4g/m 2、ゼラチン量0.5g/m2となるよう
に塗布した。
【0302】 保護層塗布液 ゼラチン 0.2g/m2 SiO2マット剤 50mg/m2 (不定形、平均粒子サイズ約3.5μm) コロイダルシリカ(日産化学製、スノーテックスC) 60mg/m2 流動パラフィン 50mg/m2 塗布助剤構造式(g)のフッ素界面活性剤 1mg/m2 p−ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩 10mg/m2 本発明の化合物(FS−1) 本発明の試料には10mg/m2
【0303】尚、各層の塗布液には、下記構造式(Z)
で表される増粘剤を加え、粘度調整した。
【0304】
【化63】
【0305】またバック層は、以下に示す処方にて塗布
した。 バック層塗布液 ゼラチン 2.8g/m2 界面活性剤 p−ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩 40mg/m2 ジヘキシル−α−スルホサクシナートナトリウム塩 40mg/m2 ゼラチン硬化剤 200mg/m2 1,2−ビス(ビニルスルホニルアセトアミド)エタン SnO2/Sb 200mg/m2 (重量比90/10、平均粒子サイズ0.20μm) 染料:下記染料(h−1)、(h−2)、(h−3)、(h−4)の混合物 染料(h−1) 20mg/m2 染料(h−2) 50mg/m2 染料(h−3) 20mg/m2 染料(h−4) 30mg/m2 防腐剤(プロキセル) 10mg/m2
【0306】
【化64】
【0307】 バック保護層塗布液 ゼラチン 1.1g/m2 ポリメチルメタクリレート微粒子 20mg/m2 (平均粒子サイズ2.5μm) p−ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩 15mg/m2 ジヘキシル−α−スルホサクシナートナトリウム塩 15mg/m2 酢酸ナトリウム 60mg/m2 防腐剤 (プロキセル) 1mg/m2
【0308】支持体、下塗層1層、下塗層第2層は実施
例1と同様である。
【0309】《塗布方法》上記下塗層を施した支持体上
に、まず乳剤面側として支持体に近い側よりUL層、ヒ
ドラジン含有乳剤層、中間層、レドックス化合物含有乳
剤層、保護層の順に5層を、35℃に保ちながらスライ
ドビードコーター方式により硬膜剤液を加えながら同時
重層塗布し、冷風セットゾーン(5℃)を通過させた
後、乳剤面とは反対側に支持体に近い側よりバック層、
バック保護層の順に、カーテンコーター方式により硬膜
剤液を加えながら同時重層塗布し、冷風セットゾーン
(5℃)した。各々のセットゾーンを通過した時点で
は、塗布液は充分なセット性を示した。引き続き乾燥ゾ
ーンにて両面を同時に下記乾燥条件にて乾燥した。な
お、バック面側を塗布した後、巻き取りまではローラ
ー、その他には一切無接触の状態で搬送した。この時の
塗布速度は200m/minであった。
【0310】《乾燥条件》セット後、水/ゼラチンの重
量比が800%となるまで30℃の乾燥風で乾燥し、8
00〜200%を35℃、相対湿度30%の乾燥風で乾
燥させ、そのまま風を当て、表面温度34℃となった時
点(乾燥終了と見なす)より30秒後に、48℃、相対
湿度2%の空気で1分間乾燥した。この時、乾燥時間は
乾燥開始〜水/ゼラチン比800%までが50秒、80
0〜200%までが35秒、200%〜乾燥終了までが
5秒である。
【0311】この感光材料を25℃、相対湿度55%で
巻き取り、次いで同環境下で裁断し、6時間調湿したバ
リアー袋に、25℃、相対湿度50%で8時間調湿した
後、25℃、相対湿度50%で2時間調湿してある厚紙
と共に密閉し、表26に示す試料を作製した。バリアー
袋内の湿度を測定したら53%であった。また、得られ
た試料の乳剤層側の膜面pHは5.5〜5.8であっ
た。
【0312】評価は以下の方法で行った。現像液、およ
び定着液は、実施例1に示す現像液(A)、定着液
(B)を使用し、35℃で30秒間現像処理した。
【0313】《センシトメトリー》得られた試料を、ス
テップウェッジを通してタングステン光源で露光し、現
像液(A)および定着液(B)を使用し、FG−680
AG自動現像機(富士写真フイルム(株)製)を用い、
35℃で30秒間現像処理した。現像処理をした試料を
可視光にて濃度測定を行ない、特性曲線を求め、濃度
0.3〜3.0におけるγを得た。
【0314】《実技濃度の評価》富士写真フイルム
(株)製の写植ペーパーPR−100WPを用いて幅4
0μmの線の原稿を作製した。この原稿を大日本スクリ
ーン(株)製製版カメラファインズームC−880(カ
メラ一体型自現機LD−281Q処理)を使用して塗布
サンプルに撮影し、前記の現像液(A)、定着液(B)
を用いて35℃で30秒間現像処理を行った。得られた
サンプルの線が40μmになるときの黒ベタ部の濃度を
実技Dmaxとした。
【0315】《保存性の評価》実施例1と同様に行った
ところ、実施例1と同様に本発明の構成の試料が良好な
性能を示した。
【0316】<実施例11>実施例1の試料番号23〜
39の下塗層第2層塗布液に下記の化合物0.03gを
添加し、実施例1と同様にして試料a〜mを作製し、評
価を実施したところ、実施例1と同様に良好な性能を示
した。
【0317】
【表3】
【0318】
【化65】
【0319】
【発明の効果】本発明によれば、高感度で保存安定性が
高い、硬調なハロゲン化銀写真感光材料を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施態様に係るハロゲン化銀写真
感光材料について、乳剤層側およびバック層側の吸収ス
ペクトルを示したものである。
【符号の説明】
縦軸は吸光度(0.1間隔)を示し、横軸は350nm
〜900nmまでの波長を示す。実線は乳剤層側の吸収
スペクトルを示し、破線はバック層側の吸収スペクトル
を示す。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも一層のハロゲン化
    銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、
    炭素原子数が2以上でフッ素原子数が11以下のフッ化
    アルキル基を2つ以上有しかつアニオン性またはノニオ
    ン性の親水性基の少なくとも一方を有するフッ素化合物
    を含有し、対数露光量(x軸)と光学濃度(y軸)の単
    位長の等しい直交座標軸上に示される特性曲線におい
    て、光学濃度0.3〜3.0におけるガンマーが5.0
    以上である特性曲線を有することを特徴とするハロゲン
    化銀写真感光材料。
  2. 【請求項2】 前記フッ素化合物が下記一般式(A)で
    表される化合物であることを特徴とする請求項1に記載
    のハロゲン化銀写真感光材料。 【化1】 (式中、R1およびR2はそれぞれ炭素原子数が2以上で
    フッ素原子数が11以下のフッ化アルキル基を表し、R
    3およびR4はそれぞれ水素原子または置換もしくは無置
    換のアルキル基を表す。AおよびBは、一方が水素原子
    を、もう一方が−Lb−SO3Mを表し、Mは水素原子ま
    たはカチオンを表す。Lbは、単結合または置換もしく
    は無置換のアルキレン基を表す。)
  3. 【請求項3】 前記フッ素化合物が下記一般式(B)で
    表される化合物であることを特徴とする請求項1または
    2に記載のハロゲン化銀写真感光材料。 【化2】 (式中、R1およびR2はそれぞれ炭素原子数が2以上で
    フッ素原子数が11以下のフッ化アルキル基を表す。X
    は−Lb−SO3Mを表し、Mは水素原子またはカチオン
    を表す。Lbは、単結合または置換もしくは無置換のア
    ルキレン基を表す。)
  4. 【請求項4】 感光性ハロゲン化銀含有層を有する側、
    及びその反対側の何れかの表面のX線光電子分光法で求
    めたフッ素原子と炭素原子との光電子エネルギーのピー
    ク強度比が、0.05〜5.0であることを特徴とする
    請求項1〜3のいずれか1項に記載されたハロゲン化銀
    写真感光材料。
  5. 【請求項5】 ヒドラジン化合物を含有することを特徴
    とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のハロゲン化
    銀写真感光材料。
  6. 【請求項6】 乳剤層側の膜面pHが6.0以下である
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の
    ハロゲン化銀写真感光材料。
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