JPH052256A - 感光材料乾燥装置 - Google Patents

感光材料乾燥装置

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JPH052256A
JPH052256A JP15487491A JP15487491A JPH052256A JP H052256 A JPH052256 A JP H052256A JP 15487491 A JP15487491 A JP 15487491A JP 15487491 A JP15487491 A JP 15487491A JP H052256 A JPH052256 A JP H052256A
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JP
Japan
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photosensitive material
heat
roller
rollers
drying
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JP15487491A
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English (en)
Inventor
Hideaki Iijima
秀章 飯島
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 感光材料の仕上がりを損ねることなく小型化
された感光材料乾燥装置を得る。 【構成】 乾燥部45には、挟持ローラ対44、大径の
ヒートローラ100、102が設けられ、ヒートローラ
100、102に感光材料が巻掛けられ反転されるよう
にるように搬送路が形成されている。各々のヒートロー
ラの外周には、押さえローラ104が配置され、ヒート
ローラとの間で感光材料を挟持しヒートローラの外周面
へ感光材料が密着される。各々のヒートローラの近傍に
は、搬送路と反対側に赤外線ヒータ106及び反射板1
08が設けられ、これらによってヒートローラが個別に
加熱される。加熱されたヒートローラが接触することに
より感光材料は、熱伝導によって加熱されて乾燥され
る。各々のヒートローラの表面温度は、表面温度センサ
114によって検知され、この情報に応じて対応する赤
外線ヒータがオン、オフされ、感光材料の乾燥温度が最
適となるように制御される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は処理液で処理した後の濡
れた状態の感光材料を乾燥させる感光材料乾燥装置に係
り、加熱手段によって加熱されたローラを用いて感光材
料を乾燥させる感光材料乾燥装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エレクトロニクス分野の進歩に伴い、ハ
ロゲン化銀写真分野においても処理の迅速性が要求され
るようになっている。特にグラフィックアーツ感材、ス
キャナー用感材、X−レイ用感材のような感光材料に対
する迅速処理の要求は益々高くなってきている。ここで
言う迅速処理とは、例えば感光材料の先端が自動現像機
等の感光材料処理装置に挿入されてから現像槽、定着
槽、水洗槽等からなる処理部と乾燥部とを通過して、感
光材料の先端が乾燥部から排出されるまでの時間が20
秒〜60秒であるような処理を言う。処理部及び乾燥部
の処理時間を短縮するために単に感光材料の搬送速度を
速くしただけでは、定着不良、乾燥不良等種々の問題が
生じる。
【0003】定着不良に関しては、定着速度を速めるた
めに定着液中のチオ硫酸塩の濃度を増加させることは公
知である。また、感光材料の膜面を硬膜化させ乾燥性を
良くするために、定着液中に水溶性アルミニウム塩等の
硬膜剤を含有させることも公知であり広く用いられてい
る。しかし水溶性アルミニウム塩等の硬膜剤を含む定着
剤で感光材料を処理すると、硬膜作用のため定着速度を
遅らせてしまうので、定着速度を速めるために定着液中
に実質的に硬膜剤を含まないようにすると、感光材料に
塗布されている乳剤の膨潤率が大となり乾燥性が悪くな
るという問題があった。このように、定着液中の硬膜剤
である水溶性アルミニウム塩を減らすことにより定着速
度は向上するが、迅速処理において重要な乾燥時間の短
縮に関しては不利に作用するため、従来、実質的に硬膜
剤を含まない定着液を用いて感光材料を処理する試みは
殆ど行われなかった。
【0004】ところで、迅速処理を実現するために、実
質的に硬膜剤を含まない定着剤により感光材料を処理し
た後、短時間で乾燥するために、赤外線ヒータによって
感光材料の表面を加熱して乾燥させる乾燥装置が提案さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな赤外線ヒータの放射熱によって直接感光材料を加熱
し乾燥させる感光材料処理装置の乾燥装置では、感光材
料を両面から均一に乾燥させるため、乾燥装置での感光
材料の搬送路が略一直線状に形成されている。このた
め、乾燥装置が大型となり、特に、感光材料を水平方向
に搬送する乾燥装置を備えた感光材料処理装置では、乾
燥装置の設置面積が広くなり感光材料処理装置が大型化
する一因となっている。
【0006】感光材料の迅速処理と感光材料処理装置の
小型化のために乾燥装置の搬送路を短くすると、仕上が
った感光材料に未乾燥部分が生じることがある。これを
解消するために単に乾燥温度を上げると感光材料に過乾
燥等による仕上がり不良が生じることがある。
【0007】本発明は上記事実を考慮して、感光材料の
仕上がりを損ねることなく迅速処理が可能であると共に
設置面積を狭くした感光材料乾燥装置を提供することが
目的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
感光材料乾燥装置は、感光材料を周面に巻き掛けて感光
材料を搬送するローラと、前記ローラの前記感光材料が
巻掛けられている範囲以外の外周面に対面して設けられ
ローラを加熱する加熱量が制御可能な加熱手段と、を有
することを特徴とする。
【0009】本発明の請求項2に係る感光材料乾燥装置
は、請求項1の感光材料乾燥装置であって、前記ローラ
が筒状体とされ外周面に内部と連通する多数の小孔が穿
設され、前記小孔を通してローラの内側から外側へ乾燥
風が吐出されることを特徴とする。
【0010】
【作用】本発明の請求項1に記載の感光材料乾燥装置
は、加熱されたローラに感光材料を巻き掛けて搬送して
いる。放射熱量が制御される加熱手段は感光材料が巻掛
けられていない周面に面して設けられ、このローラが感
光材料と接触することによって感光材料へローラ自体の
熱を伝えて感光材料を乾燥する。
【0011】感光材料はローラに巻掛けられることによ
り、ローラと広い面積で接触して、ローラから受ける熱
によって加熱され短時間で乾燥される。ローラに感光材
料を巻掛ける範囲は、ローラの半径を大きくすることに
よって広くなると共に、ローラの軸心に対して感光材料
が接触を始める位置と感光材料がローラから剥離される
位置との間の角度を大きくすればよいが、180°以下
とすることが好ましい。
【0012】感光材料がローラに巻掛けられることによ
って、乾燥装置での感光材料の搬送路を屈曲させること
ができ、狭いスペースを有効に利用して搬送路を形成し
所定の乾燥パス長を得ることができる。例えば、2個の
ローラが感光材料の同一面に接触するように配置するこ
とによって、比較的半径の大きいローラを使用しても感
光材料処理装置の乾燥装置の小型化が可能となる。な
お、乾燥パス長とは、乾燥部の入口側のローラの軸心か
ら出口側のローラの軸心までの長さを示す。
【0013】また、感光材料が巻き掛けられた範囲以外
のローラの外周面に対応して設けられた加熱手段からロ
ーラに加えられる加熱量が制御可能なため、感光材料を
巻掛けて回転するローラから感光材料が剥離した後、こ
のローラの表面に加熱手段から放射熱を与えることによ
って、ローラが加熱され、さらにローラが回転して、再
びローラの表面が感光材料と接触するときに感光材料を
適切に乾燥することができる。
【0014】加熱手段としては、赤外線ヒータの適用が
好ましい。赤外線ヒータは制御が比較的容易であり、反
射板等を設けることによって、ローラの所定範囲のみを
加熱することができる。
【0015】本発明の請求項2に記載の感光材料乾燥装
置は、加熱されたローラの内部から感光材料の表面へ向
けて乾燥風を吐出する。この乾燥風によって、感光材料
のローラ側の表面からの水分の蒸発を促進することがで
きる。
【0016】本発明では、加熱されたローラが感光材料
の表面へ接触して、感光材料へ熱伝導により熱を伝えて
乾燥させるため、乳剤層の膜面が硬膜化していない感光
材料であっても短時間で乾燥することができる。即ち、
実質的に硬膜剤が含有されていない定着液を用いること
もできるが、もちろん硬膜剤を含む定着液によって処理
した感光材料も乾燥することができる。
【0017】次に、本発明の乾燥装置を備えた感光材料
処理装置で使用し得る定着剤及び硬膜剤について説明す
る。
【0018】例えば、本発明に使用される定着剤として
は、チオ硫酸塩、チオシアン酸塩のほか、定着剤として
の効果が知られている有機硫黄化合物を用いることがで
きる。
【0019】また、定着液中の硬膜剤として水溶性アル
ミニウム塩をあげることができるが、水溶性アルミニウ
ム塩としては硫酸アルミニウム、硫酸アルミニウムアン
モニウム、硫酸アルミニウムカリウム、塩化アルミニウ
ムなどがる。
【0020】ここで、前述した実質的に硬膜剤を含有し
ない定着液による処理とは、定着液に浸漬された感光材
料の乳剤層の硬膜が実質的に生じないようにすることを
意味し、より具体的には、定着液に添加される水溶性ア
ルミニウム塩の量を好ましくは0〜0.01モル/リッ
トルでさらに好ましくは0〜0.005モル/リットル
にすることを意味する。これにより、定着処理の処理時
間を短縮することができ、水洗の効率があがるので処理
後の感光材料の残色を少なくすることができる。定着液
のpHとしては、5.3以上が好ましく、さらに5.5
〜7.0がより好ましい。
【0021】また、定着液中の亜硫酸塩の量としては好
ましくは0.05〜1.0モル/リットル、より好まし
くは0.07〜0.8モル/リットルである。
【0022】本発明に使用できる定着剤には前記化合物
の他、種々の酸、塩、キレート剤、界面活性剤、湿潤
剤、定着促進剤等の添加物を含有させることができる。
【0023】酸としては、例えば硫酸、塩酸、硝酸、ホ
ウ酸の如き無機酸類、蟻酸、プロピオン酸、シュウ酸、
フタル酸等の有機酸類が挙げられる。
【0024】塩としては、例えばこれらの酸のリチウ
ム、カリウム、ナトリウム、アンモニウム等の塩が挙げ
られる。
【0025】キレート剤としては、例えば硫酸化物、ス
ルフォン化合物などのアニオン界面活性剤、ポリエチレ
ングリコール系、エステル系などのノニオン界面活性
剤、特開昭57−6840号公報(発明の名称、写真用
定着液)記載の両性界面活性剤が挙げられる。
【0026】湿潤剤としては、例えばアルカノールアミ
ン、アルキレングリコール等が挙げられる。
【0027】定着促進剤としては、例えば特公昭45−
35754号、特開昭58−122535号、同58−
122536号の各号公報に記載のチオ尿素誘導体、分
子内に三重結合を有したアルコール、米国特許4,12
6,459号明細書に記載のチオエーテル等が挙げられ
る。
【0028】前記添加剤の中で、ホウ酸、アミノポリカ
ルボン酸類などの酸及び塩は本発明の目的を助長する効
果があるため好ましい。さらに好ましくはホウ酸(塩)
を含有する定着剤である。ホウ酸(塩)の好ましい添加
量は0.5〜20g/リットルである。さらに好ましく
は4〜5g/リットルとなるに足りる量である。
【0029】本発明は印刷用、X−レイ用、一般ネガ
用、一般リバーサル用、一般ポジ用、直接ポジ用等各種
の感光材料に適用することができる。
【0030】
【実施例】
(実施例1)図1には、本発明が適用される感光材料処
理装置である自動現像機10の処理槽部分の概略構造図
が示されている。尚、自動現像機10により処理される
感光材料14は、支持体の一方の面に乳剤が塗布された
感光材料である。また、この支持体の他方の面には、ハ
レーション防止層、カーリング防止層等のバッキング層
が形成されたものでもよく、バッキング層が形成されて
いないものであってもよい。
【0031】自動現像機10には、そのケーシング12
の図1の左側面(上流側端部)に感光材料14を挿入す
る挿入口16が設けられている。挿入口16の内方には
一対のローラ18が設けられており、図示しない駆動手
段で回転するようになっている。
【0032】このため、挿入口16から挿入された感光
材料14は、一対のローラ18の駆動力によって自動現
像機10の内部に設置される処理部20へと案内され
る。尚、感光材料14は乳剤面が下側に向けられて挿入
される。
【0033】処理部20には、複数の処理槽が設けら
れ、それぞれ図1の左から現像槽24、リンス槽26、
定着槽28、リンス槽30及び水洗槽32とされてい
る。
【0034】現像槽24、定着槽28、水洗槽32(以
下、総称する場合は処理槽という)には、それぞれ現像
液、定着液、水洗水が蓄えられ、またリンス槽26には
洗浄水(例えば水または酢酸水溶液)、リンス槽30に
は洗浄水(例えば水)が図示しないぞれぞれの貯留タン
クからポンプを介して管路により供給され、供給された
洗浄水はリンス槽26、30からオーバーフロー槽へオ
ーバーフローするようになっている。
【0035】なお、洗浄水が水の場合には貯留タンクを
用いずに上水道から直接ソレノイドバルブを介してリン
ス槽26、30へ管路を設け、リンス槽26、30へ水
を供給するようにしてもよい。
【0036】処理槽24、28、32内には各々ラック
34が配置され、感光材料14を挟持して、所定の搬送
経路に沿って搬送させる複数対のローラ36が設けられ
ている。
【0037】処理槽部の図1の上方には、リンスラック
を備えたクロスオーバラツク46が配置されている。こ
のクロスオーバラック46には、そのリンス槽26、3
0の上方にローラ38、40が設けられ、感光材料14
を挟持し、隣接する次の処理槽へ案内すると共に、感光
材料に付着した処理液が除かれる。
【0038】ここで、現像槽24及び定着槽28には、
それぞれヒータ60、62が配設されている。これらの
ヒータ60、62は、ステンレス合金(例えばSUS3
16)製の筒体とこの筒体に収容された熱源としてのコ
イル状ヒータ本体(図示省略)とで構成され、各処理槽
24、28の側壁から処理槽24、28内に挿入して配
設されている。
【0039】このヒータ60、62により、処理液(現
像液及び定着液)は加熱され、自動現像機10の稼働立
ち上げ時には処理可能な温度となり、立ち上げ後は処理
可能な温度範囲内で維持されるようになっている。
【0040】水洗槽32で水洗処理された感光材料14
は、一対の搬送ローラ42によって処理部20に隣設さ
れた乾燥部45へと搬送されるようになっている。この
乾燥部45では、水洗槽32で水洗いの終了した感光材
料14が乾燥処理される。
【0041】図1及び図2に示されるように、乾燥部4
5の乾燥室45A内には、二対の挟持ローラ対44、一
対の大径のヒートローラ100、102が配置されてい
る。ヒートローラ102はヒートローラ100の上方に
配置され、また、ヒートローラ100、102の各々の
外周の一部には、密着手段とされる複数の押さえローラ
104が外周に沿って設けられている。これらの挟持ロ
ーラ対44、ヒートローラ100、102及び押さえロ
ーラ104は互いに軸心が平行とされ感光材料14の搬
送路を形成している。即ち、乾燥部45へ挿入された感
光材料14は、挟持ローラ対44に挟持されて搬送さ
れ、ヒートローラ100及びヒートローラ102と押さ
えローラ104とにより挟持され、方向変換されながら
搬送されて排出口47(下流側端部)から自動現像機1
0の機外へ排出される。なお、ヒートローラ100、1
02の直径は、適切な乾燥ができるように実験結果等に
より適宜決めることができる。
【0042】ヒートローラ100、102の感光材料1
4の搬送路と反対側には、赤外線ヒータ106が各々配
置されている。これらの赤外線ヒータ106には、反対
側に反射板108が設けられており、赤外線ヒータ10
6から放射される放射熱が、各々ヒートローラ100、
102に向かって放射され効率よくヒートローラ10
0、102を加熱するようになっている。感光材料14
は、押さえローラ104によってヒートローラ100、
102の外周面に緊密に接触されることによりヒートロ
ーラ100、102の熱が熱伝導によって感光材料14
へ伝えられて加熱され乾燥されるようになっている。
【0043】一方、図1に示されるように、ヒートロー
ラ100の下流側には、挟持ローラ対44との間に、一
対のガイド110が設けられている(図3では省略して
いる)。ガイド110は、ヒートローラ100の外周面
から感光材料14を剥離すると共に、この感光材料14
をヒートローラ100とヒートローラ102との間にあ
る挟持ローラ対44の間に案内するようになっている。
また、ヒートローラ102の上流側に設けられたガイド
112は、挟持ローラ対44により搬送された感光材料
14をヒートローラ102の外周面と押さえローラ10
4との間へ案内する。また、ガイド110、112、挟
持ローラ対44及びヒートローラ100、102によっ
て感光材料14は、赤外線ヒータ106から放射される
放射熱によって直接加熱されることがないようになって
いる。なお、ヒートローラ100、102に対する赤外
線ヒータ106及び反射板108の位置を調整すること
によって感光材料14を赤外線ヒータ106の放射熱に
よって直接加熱しないようにしてもよい。
【0044】ヒートローラ100の上流側でヒートロー
ラ100の外周面近傍及びヒートローラ102の下流側
でヒートローラ102の外周面近傍の各々には、ヒート
ローラ100、102の表面温度を検出する表面温度セ
ンサ114が配置されている。この表面温度センサ11
4としては、赤外線放射型温度計を用いているが、ヒー
トローラ100、102に接触する形式の接触型温度計
等他の形式の温度形を用いることができる。これらの表
面温度センサ114は、図1に示される制御装置82へ
接続されいる。また、2つの赤外線ヒータ106の放射
熱量は制御装置82によって個別に制御されるようにな
っている。
【0045】また、この制御装置82には、自動現像機
10の機外の温度、湿度を検知する図示しない温湿度セ
ンサが接続されており、機外、即ち作業環境下の温度、
湿度を検知するようになっている。制御装置82は赤外
線ヒータ106を作動させ、ヒートローラ100、10
2の表面温度、即ち感光材料14の乾燥温度を、作業環
境下の温度、湿度に応じて制御するようになっている。
尚、制御装置82には仕上がった感光材料14の含水量
をその露光時の含水量とするために、作業環境下の温
度、湿度に応じた2つの赤外線ヒータ106の各々の放
射熱量を予め実験結果等によって得て記憶されている。
【0046】図1に示されるように、乾燥室45Aの下
方には、乾燥風を発生するファン74及びヒータ72が
設けられている。ファン74及びヒータ72によって発
生された乾燥風はダクト70を介して乾燥室45A内へ
供給されるようになっている。ダクト70は、乾燥室4
5Aの側部に沿って設けられ、多数の吐出口76によっ
て乾燥室45A内と連通されている。なお、ヒータ72
を設けずにファン74によって機外の空気を乾燥室45
A内へ供給するか、ファン74によって大部分の乾燥室
45A内の空気を循環し、一部の機外の空気を取り入れ
るようにしてもよい。
【0047】ダクト70へ送り込まれた乾燥風は、吐出
口76から感光材料14の幅方向に沿って吐出され、感
光材料14を乾燥処理するときに搬送路近傍に高湿度の
空気が滞留するのを防止するようになっている。尚、フ
ァン74及びヒータ72の作動も制御装置82によって
制御されている。
【0048】以下に本実施例の作用を説明する。まず、
自動現像機10による感光材料14の処理手順について
説明する。
【0049】感光材料14が挿入口16へ挿入される
と、搬送ローラ18によって挟持搬送されクロスオーバ
ラツク46のガイド面に案内され、現像槽24内へ搬送
される。現像槽24では、ラツク34に設けられたロー
ラ36によって挟持され、現像槽24内の現像液中を略
U字状に下流側へと搬送され、排出される。
【0050】現像槽24から排出された感光材料14は
リンス槽26に設けられたローラ38によって搬送され
ながら、洗浄水によって洗浄された後、クロスオーバラ
ツク46のガイド面に案内されて定着槽28へと搬送さ
れる。定着槽28内では、前記現像槽24内での搬送経
路と同様に略U字状に搬送される。定着槽28から排出
された感光材料14は、リンス槽30のローラ40によ
って搬送されながら、洗浄水によって清浄され、水洗槽
32へと至り、上記現像槽24、定着槽28と同様に水
洗槽32内で略U字状に搬送されて、水洗処理がなされ
る。
【0051】ここで、現像槽24、定着槽28に貯留さ
れた現像液、定着液は、ヒータ60、62によって稼働
開始時に処理可能な所定温度まで加熱されて立ち上げら
れ、かつ稼働中は処理可能の温度範囲内に維持される。
【0052】水洗処理が終了した感光材料14は、乾燥
部45の乾燥室45A内で、挟持ローラ対44、ヒート
ローラ100、102と押さえローラ104とにより挟
持されながら搬送されると共に反転されて排出口47か
ら自動現像機10の機外へ排出される。
【0053】この乾燥部45では、ヒートローラ10
0,102が各々赤外線ヒータ106の放射熱によって
加熱されており、加熱されたヒートローラ100、10
2が感光材料14と接触することによって、ヒートロー
ラ100、102の熱を感光材料14へ熱伝導により伝
えて乾燥する。このため、感光材料14は、乳剤層に実
質的に硬膜が形成されず乾燥が困難な場合でも、確実に
短時間で乾燥処理される。即ち、本実施例に係る自動現
像機10に使用される定着液は、実質的に硬膜剤が含有
されていない定着液であってもよい。
【0054】ヒートローラ100、102には、巻き掛
けられた感光材料14によって熱を奪われるが、その熱
を奪われた部分は、赤外線ヒータ106からの放射熱に
よって加熱され感光材料14を加熱する準備ができ、さ
らに回転して感光材料14に接触し感光材料14を加熱
乾燥する。このように、ヒートローラ100、102は
赤外線ヒータ106から放射熱を受け、常に乾燥に最適
な状態にされる。また、赤外線ヒータ106は、各々ヒ
ートローラ100,102を加熱するだけでよいため、
乾燥室45A内の感光材料14の有無に拘らず各々の表
面温度に応じてオン・オフすることができ、乾燥部45
での電力消費量を削減することができる。また、赤外線
ヒータ106の放射熱によって感光材料14を直接加熱
することがないため、感光材料14がジャミング等によ
って搬送不能に陥って乾燥室45A内に滞留しても焼損
等の不具合を起こすことがない。
【0055】この乾燥部45では、ヒートローラ10
0、102によって感光材料14の搬送路を屈曲させて
形成している。従って、一直線状に搬送路を形成した場
合より、同一の乾燥パス長を狭いスペースで得ることが
でき、乾燥部45の小型化、省スペース化が可能となっ
ている。
【0056】また、制御装置82は、作業環境下の温
度、湿度に応じてヒートローラ100、102の表面温
度を制御している。即ち、ヒートローラ100はヒート
ローラ102よりも高い温度に加熱され短時間に感光材
料14の含水量を下げ、ヒートローラ102によってさ
らに所定の含水量まで下げて乾燥するようにしている。
この所定の含水量とは、感光材料14の露光時の含水量
と略同等の含水量をいう。これによって、仕上がった感
光材料14の寸度安定を良くすることができる。
【0057】感光材料14の支持体、乳剤層及びバッキ
ング層は各々含水量の変化に応じて伸縮することは一般
に知られている。また、乳剤層及びバッキング層は膨潤
することにより弾力性が失われることも公知である。こ
のため、感光材料14を単に乾燥しただけでは乳剤層、
バッキング層が支持体によって伸ばされた状態で安定す
ることがあり、露光時の感光材料14の寸法と誤差が生
じることになる。
【0058】ヒートローラ100、102の表面温度、
即ち、感光材料14の乾燥温度を作業環境下の、温度、
湿度に応じて制御し、乾燥処理された感光材料14の含
水量を露光時の含水量と同様にすることにより、感光材
料14は、乳剤層及びバッキング層が伸ばされた状態で
仕上がることがなく、露光時と略同等の寸法にすること
ができる。この乾燥方法は、特にグラフィックアーツ用
感材等に有効である。尚、本実施例では、作業環境下の
温度、湿度を検知して感光材料14の乾燥温度を制御し
ているが、少なくとも作業環境下の湿度を検知するもの
であればよい。尚、本出願人は、この制御方法について
特開平1−237659号(公報)で開示しており詳細
な説明は省略する。
【0059】また、本実施例では、ダクト70の吐出口
76から感光材料14の幅方向に沿って乾燥風を吐出し
たが、ダクト70から感光材料14の幅方向に沿って反
対側へ突出する吹き出しパイプを設け、吹き出しパイプ
から感光材料14の幅方向に沿って均一に感光材料14
の表面へ乾燥風を吐出するようにしてもよい。これによ
って、感光材料14の表面からの水分の蒸発が促進され
るようにしてもよい。
【0060】また、ヒートローラ100とヒートローラ
102とは、同じ大きさ、即ち、同じ半径としたが、半
径の異なるローラであってもよい。これらのヒートロー
ラ100、102は、各々異なる条件で制御されている
ため半径が異なるものであっても適用が可能である。ま
た、本実施例では、ヒートローラを2本としたが、これ
に限定されず、1本又は3本以上とすることも可能であ
る。
【0061】(実施例2)図3には、本発明の実施例2
に係る乾燥部49が示されている。ヒートローラ10
0、102の各々に対応して赤外線ヒータ106の反対
側に設けられた3個のローラ116には、無端ベルト1
18が巻き掛けられている。これらのローラ116は回
転自在とされている。また、ヒートローラ100、10
2の各々の外周面に隣接した2個のローラ116の間で
は、無端ベルト118がヒートローラ100、102の
外周面と密着するようになっている。これによって、無
端ベルト116はヒートローラ100、102の回転と
共に移動され、この無端ベルト118の移動によってロ
ーラ116が回転される。
【0062】これらのヒートローラ100、102の各
々とこれらに対応する無端ベルト118とは、感光材料
14を挟持し、ヒートローラ100、102の駆動によ
って感光材料14を搬送するようになっている。
【0063】感光材料14はヒートローラ100、10
2の外周面に隣接する2個のローラ116の間で無端ベ
ルト118によってヒートローラ100、102の外周
面へ密着され、ヒートローラ100、102から熱伝導
によって供給される熱によって乾燥される。尚、無端ベ
ルト118としては、耐熱性を有し、吸湿性を有するも
のあるいは網状に形成されたもの等、感光材料14の表
面からの水分の蒸発を妨げないものが適用できる。無端
ベルト118の材質としては、例えば、アミド繊維、炭
素繊維、チラノ繊維、ノーメックス(デュポン社の登録
商標)等を適用できる。
【0064】尚、ローラ116は、駆動源が連結され、
ヒートローラ100、102の外周面の速度と同じ速度
で無端ベルト118を駆動するものであってもよい。
【0065】(実施例3)図4には、本発明の実施例3
に係る自動現像機10の乾燥部120が示されている。
【0066】乾燥部120に設けられたヒートローラ1
22、124は、内部が中空とされ、外周面には、内部
と連通する多数の小孔126が全面に渡って、例えば、
千鳥状に穿設されている。これらのヒートローラ12
2、124の軸方向の一端はダクト70と連通されてお
り、ファン74及びヒータ72(いずれも図1にのみ図
示)によって発生された乾燥風がヒートローラ122、
124へ供給され小孔126から吐出される。
【0067】乾燥部120へ送り込まれた感光材料14
は、ヒートローラ122、124に巻き掛けられて搬送
されながら、ヒートローラ122、124から熱が伝え
られて乾燥される。また、感光材料14のヒートローラ
122、124の外周面と接触している面には小孔12
6から乾燥風が吹き付けられ、感光材料14の表面から
の水分の蒸発が促進される。また、押さえローラ104
によって感光材料14が巻き掛けられていないヒートロ
ーラ122、124の表面の小孔126から吐出される
乾燥風によって感光材料14がヒートローラ122、1
24の外周面から剥離される。また、この吐出される乾
燥風は、感光材料14が巻き掛けられていないヒートロ
ーラ122、124の周面付近(特に感光材料14が剥
離される付近)に澱んでいる高湿度の除去する働きをす
る。
【0068】なお、本実施例では、支持体の一方の面に
乳剤が塗布された感光材料の適用例について述べたが、
支持体の両面に乳剤が塗布された感光材料への適用も可
能である。
【0069】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係る感光材
料乾燥装置は、加熱する熱量が制御可能な加熱手段によ
って加熱されたローラが、感光材料と広い範囲で接触し
て感光材料を迅速にしかも寸法精度よく乾燥すると共に
感光材料の搬送方向を変えている。また、設置面積を少
なくすると共に狭いスペースを有効に使って感光材料の
搬送路を設けることができ、感光材料乾燥装置を小型化
するとができる優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係る自動現像機を示す概略構成図で
ある。
【図2】実施例1に係る乾燥部を示す要部斜視図であ
る。
【図3】実施例2に係る乾燥部を示す要部断面図であ
る。
【図4】実施例3に係る乾燥部を示す図2と同様の要部
斜視図である。
【符号の説明】
10 自動現像機 14 感光材料 45、49、120 乾燥部 100、102 ヒートローラ(ローラ) 106 赤外線ヒータ 104 押さえローラ(密着手段) 114 無端ベルト(密着手段) 122、124 ヒートローラ(ローラ) 126 小孔

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光材料を周面に巻き掛けて感光材料を
    搬送するローラと、前記ローラの前記感光材料が巻掛け
    られている範囲以外の外周面に対面して設けられローラ
    を加熱する加熱量が制御可能な加熱手段と、を有するこ
    とを特徴とする感光材料乾燥装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の感光材料乾燥装置であって、
    前記ローラが筒状体とされ外周面に内部と連通する多数
    の小孔が穿設され、前記小孔を通してローラの内側から
    外側へ乾燥風が吐出されることを特徴とする感光材料乾
    燥装置。
JP15487491A 1991-06-26 1991-06-26 感光材料乾燥装置 Pending JPH052256A (ja)

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JP15487491A JPH052256A (ja) 1991-06-26 1991-06-26 感光材料乾燥装置

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5589321A (en) * 1993-07-20 1996-12-31 Fuji Photo Film Co., Ltd. Method of and apparatus for controlling drying of photographic material
EP1333319A2 (en) 2002-01-30 2003-08-06 Fuji Photo Film Co., Ltd. Silver halide photographic light-sensitive material
JP2010132457A (ja) * 2008-11-07 2010-06-17 Canon Inc 画像形成装置
CN102634235A (zh) * 2012-03-27 2012-08-15 河北永泰柯瑞特化工有限公司 中性染料组合物

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JP2010132457A (ja) * 2008-11-07 2010-06-17 Canon Inc 画像形成装置
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