JP2003277246A - 消臭剤組成物 - Google Patents

消臭剤組成物

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JP2003277246A
JP2003277246A JP2002080167A JP2002080167A JP2003277246A JP 2003277246 A JP2003277246 A JP 2003277246A JP 2002080167 A JP2002080167 A JP 2002080167A JP 2002080167 A JP2002080167 A JP 2002080167A JP 2003277246 A JP2003277246 A JP 2003277246A
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hair
trimethyl
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oil
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JP2002080167A
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Kazutoshi Sakurai
和俊 櫻井
Masataka Miyasaka
政孝 宮坂
Junko Nagano
純子 永野
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Takasago International Corp
Original Assignee
Takasago International Corp
Takasago Perfumery Industry Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ヘアカラー用組成物やヘアーブリーチ用組成物
中に配合されるアンモニア等に由来する不快臭をマスキ
ングする効果が高く、且つ、アルカリ性製品中や酸性溶
液の製品中において安定な消臭剤組成物を提供尾する。 【解決手段】コアボン、リナロールオキシド、ローズフ
ェノン、サンダロア、サンダルマイソルコア、バクダノ
ール、ケファリス、シス−ｐ−メンタン−７−オール、
ネロリドール、ラズベリーケトン、α，３，３−トリメ
チルシクロヘキサンメチルフォメート、パラメトキシフ
ェネチルアルコール、２，２，６−トリメチルシクロヘ
キサンカルボン酸エチルエステル、２，６，６−トリメ
チル−１−クロトニル−シクロヘキサン、タンジー油、
バジル油より選ばれる少なくとも1種の化合物あるいは
精油を含有させ消臭剤組成物とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、アンモニア等に由
来する不快臭をマスキングする効果が高く、且つ、アル
カリ性及び酸性溶液中において安定なヘアーカラー用消
臭剤組成物に関する。また、アンモニア等に由来する不
快臭をマスキングする効果が高く、且つ、アルカリ性及
び酸性溶液中において安定なヘアーブリーチ用消臭剤組
成物に関する。さらに、本発明は当該消臭剤組成物を含
有するヘアーカラー用組成物およびヘアーブリーチ用組
成物に関する。
【０００２】
【従来の技術】多くの染毛剤は、第１剤（以下、ヘアー
カラー第１剤ということがある）および第２剤（以下、
ヘアーカラー第２剤ということがある）と呼ばれる2種
類から構成されている。第１剤には染料中間体、例えば
アンモニア、アルカノールアミン類等のアルカリ剤、界
面活性剤類等が含まれ、第２剤には例えば過酸化水素等
の酸化剤、ｐＨ調整剤等が含まれている。第１剤の主な
役割はアルカリ剤が髪を膨潤させ、染料中間体と酸化剤
を髪の内部に浸透させることであり、第２剤の主な役割
は髪のメラニン色素を除去させ、染料中間体の分子同士
を結合させることで発色させ、毛髪内に該色素を定着さ
せることである。
【０００３】第１剤に配合されたアンモニアやアルカノ
ールアミン等の臭いに由来する不快臭をマスキングする
ために、種々の消臭組成物が検討されている。しかし、
第１剤は配合されるアンモニアの量が多く、一般的にｐ
H８から１１のアルカリ性となるために、配合される香
料はアルカリ性に対して安定である性質を有することが
求められる。
【０００４】これまでに、各種香料成分の安定性やマス
キング効果について検討され、特定の香料を含有する消
臭組成物が報告されている。例えば、特開2000−344629
号公報には17種類の香料化合物が消臭効果があると報告
されている。そこでは、第１剤のアルカリ液にこれら香
料の１種以上を配合した香料組成物を加え、第１剤充填
ボトル口を開封した時と染毛処理中でのアンモニア臭の
マスキングを評価している。前記17種類の香料化合物は
それなりの安定効果を示すことを可能にしたが、さら
に、より安定でマスキング効果の高い香料が求められて
いる。
【０００５】一方、第２剤は過酸化水素等を含んでお
り、ｐH２〜４程度に調整された酸性であり、通常では
香料が用いられることはあまりない。ところが、第１剤
と第２剤剤は使用直前に混合されるので、混合する前の
製品内でのマスキングもさることながら、混合した直後
ならびにその後の毛髪処理中のマスキング効果、及び毛
髪処理後のマスキング効果が重要なポイントとなる。
【０００６】従って、酸性を示す第２剤での安定効果
や、ヘアーカラー処理時の常套手段である第１剤と第２
剤とを混ぜ合わせ毛髪を処理する途中におけるアンモニ
ア臭や、基剤を構成する成分として用いられるアルカノ
ールアミン類や亜硫酸塩等他の化合物に由来する臭いに
対して高いマスキング効果を示す香料の出現が待たれて
いた。
【０００７】一方ヘアーブリーチ剤は、過酸化水素等の
酸化剤を主要成分とする一剤式ヘアーブリーチ剤と、上
記染毛剤と同様に、アンモニアなどのアルカリ剤等を含
む第１剤（以下、ヘアーブリーチ第１剤ということがあ
る）、および例えば過酸化水素のような酸化剤等を含む
第２剤（以下、ヘアーブリーチ第２剤ということがあ
る）とから構成される二剤式ヘアーブリーチ剤などが知
られている。一剤式ヘアーブリーチ剤はそのブリーチ力
が弱いため、上記染毛剤と同様に、第１剤と第２剤とを
使用直前に混合し、毛髪処理する二剤式ヘアーブリーチ
剤が多用されている。したがって、染毛剤と同様にアン
モニア臭やアルカノールアミン由来の強い臭を発する化
合物を含むヘアーブリーチ剤に対して有効な香料、即
ち、アンモニア臭や、基剤を構成する成分として用いら
れるアルカノールアミン類や亜硫酸塩等他の化合物に由
来する臭いのマスキングに対して高い効果を示す香料の
出現が待たれていた。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】本発明は染毛剤あるい
はヘアーカラー第１剤並びにヘアーカラー第２剤におい
ても使用可能な香料を提供することである。すなわち、
ヘアーカラー第１剤に配合した場合には使用された香料
成分はアンモニア刺激臭のマスキング効果が優れてお
り、ヘアーカラー第２剤に配合された場合においても基
材中において安定であり、基剤臭のマスキング効果に優
れ、しかもヘアーカラー第１剤との混合後、過酸化水素
の分解で酸素発生から始まる毛髪の脱色、染毛処理する
間に生じる各種臭いのマスキング、さらには、処理後に
好ましい匂いが残ることを可能にする香料組成物を提供
することにある。また、ヘアーカラー処理前から処理後
までの臭いのマスキングに優れたヘアーカラー用消臭剤
組成物を提供することにある。さらに、ヘアーブリーチ
剤あるいはヘアーブリーチ第１剤並びにヘアーブリーチ
第２剤においても安定であり、それらヘアーブリーチ剤
中また、ヘアーブリーチ処理前から処理後までの臭いの
マスキングに優れたヘアーブリーチ用消臭剤組成物を提
供することにある。
【０００９】これを言いかえれば、本発明は、ｐH８〜
１１のアルカリ性水溶液中、及び過酸化水素を含むｐH
２〜４を示す酸性溶液中においても長期間変色や香りの
変質がなく安定であり、且つアンモニア臭のマスキング
に非常に優れた消臭剤組成物を見出すことを課題とす
る。
【００１０】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意検討した結果、特定の香料はアルカ
リ性および酸性な溶液中でも安定であり、しかもマスキ
ング効果に優れ、さらに染毛処理後暫くの間好ましい匂
いが残ることを見出し、研究を重ね本発明に到達した。
【００１１】即ち、本発明はアセチルジイソアミレン、
リナロールオキシド、ローズフェノン、２−メチル−４
−（２，２，３−トリメチル−３−シクロペンテン−１
−イル）−２−ブテン−１−オール、３−メチル−５−
（２，２，３−トリメチル−３−シクロペンテン−１−
イル）−ペンタン−２−オール、２−エチル−４−
（２，２，３−トリメチル−３−シクロペンテン−１−
イル）−２−ブテン−１−オール、４−（１−エトキシ
ビニル）−３，３，５，５−テトラメチルシクロヘキサ
ノン、シス−ｐ−メンタン−７−オール、ネロリドー
ル、ラズベリーケトン、α，３，３−トリメチルシクロ
ヘキサンメチルフォメート、パラメトキシフェネチルア
ルコール、２，２，６−トリメチルシクロヘキサンカル
ボン酸エチルエステル、２，６，６−トリメチル−１−
クロトニルシクロヘキサン、タンジー油、バジル油から
選ばれる少なくとも1種の化合物あるいは精油を含む組
成物を含有するヘアーカラー用消臭剤組成物、また、そ
れら化合物あるいは精油から選ばれる少なくとも１種を
含むヘアーブリーチ用消臭剤、および、それら消臭剤組
成物を含有するヘアーカラー用組成物あるいはヘアーブ
リーチ用組成物、を提供することにある。
【００１２】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の消臭剤組成物に用いられる特定の香料はすでに
知られているものが多く、市販品を購入することにより
容易に入手できる。一部の香料については合成すること
も可能である。即ち、本発明の消臭剤に用いられるアセ
チルジイソアミレン（コアボン；IFF社商品名）、リナ
ロールオキシド、ローズフェノン、２−メチル−４−
（２，２，３−トリメチル−３−シクロペンテン−１−
イル）−２−ブテン−１−オール（サンダルマイソルコ
ア；花王商品名）、３−メチル−５−（２，２，３−ト
リメチル−３−シクロペンテン−１−イル）−ペンタン
−２−オール（サンダロア；ジボダン社商品名）、２−
エチル−４−（２，２，３−トリメチル−３−シクロペ
ンテン−１−イル）−２−ブテン−１−オール（バグダ
ノ−ル；IFF社商品名）、４−（１−エトキシビニル）
−３，３，５，５−テトラメチルシクロヘキサノン（ケ
ファリス；ジボダン社商品名）、シス−ｐ−メンタン−
７−オール（マイヨ−ル；フィルメニッヒ社商品名）、
ネロリドール、ラズベリーケトン、α，３，３−トリメ
チルシクロヘキサンメチルフォメート（アフェルマ−
ト；IFF社商品名）、パラメトキシフェネチルアルコー
ル、２，２，６−トリメチルシクロヘキサンカルボン酸
エチルエステル(テサロン、高砂香料工業社製)、２，
６，６−トリメチル−１−クロトニルシクロヘキサン
（ジヒドロダマスコン、高砂香料工業社製）などは市販
品を購入することにより容易に入手できる。また、リナ
ロールオキシド、ローズフェノン、ネロリドール、ラズ
ベリーケトンなどは独自に調製してもよい。さらに、タ
ンジー油、バジリ油なども市販品を購入することにより
容易に入手できる。これら香料はラセミ体でもよく、ま
た必要に応じて光学活性体でもよい。
【００１３】これら香料はとくにヘアーカラー第１剤あ
るいはヘアーブリ−チ第１剤などに配合されているアン
モニア類に起因する不快臭のマスキング効果に優れ、し
かも、匂いの安定性や化学的な安定性などの面からみて
も優れている。また、酸性下の液体中においても安定で
あり、各種不快臭のマスキング効果に優れている。
【００１４】これらの香料の中でとくにテサロンやジヒ
ドロダマスコンには、その化学構造からみてシクロへキ
サン環に対して立体異性体（シス、トランス）の存在が
知られており、また、不斉炭素原子が存在するため多く
の旋光性の異なる光学活性体の存在が知られている。こ
れらの立体異性体や光学活性体はそれぞれ香気や安定性
が多少異なるが、他の香料と比較すると総じて香気や安
定性が優れている。従って、それらの立体異性体や光学
活性体を必要に応じて適宜選択することができるのであ
って、結局、本発明においてはラセミ体混合物をそのま
ま用いてもよく、入手可能な光学活性体を用いてもよ
い。
【００１５】上記本発明で規定する化合物あるいは精油
を複数併用するとさらに好ましい結果が得られる。例え
ば、成分Ａとしてアセチルジイソアミレン、リナロール
オキシド、ローズフェノン、２−メチル−4−（２，
２，３−トリメチル−３−シクロペンテン−１−イル）
−２−ブテン−１−オール、３−メチル−５−（２，
２，３−トリメチル−３−シクロペンテン−１−イル）
−ペンタン−2−オール、２−エチル−４−（２，２，
３−トリメチル−3−シクロペンテン−１−イル）−２
−ブテン−１−オール、４−（１−エトキシビニル）−
３，３，５，５−テトラメチルシクロヘキサノン、シス
−ｐ−メンタン−７−オール、ネロリドール、ラズベリ
ーケトン、α，３，３−トリメチルシクロヘキサンメチ
ルフォメート、パラメトキシフェネチルアルコール、タ
ンジー油、バジル油から選ばれる化合物あるいは精油
と、成分Ｂとして２，２，６−トリメチルシクロヘキサ
ンカルボン酸エチルエステル（テサロン、高砂香料工業
社製）および２，６，６−トリメチル−１−クロトニル
−シクロヘキサン（ジヒドロダマスコン、高砂香料工業
社製）より選ばれる化合物とを含む組成物はアンモニア
類に起因する不快臭のマスキング効果に優れ、しかも、
匂いの安定性や化学的な安定性などの面からみても優れ
ている。
【００１６】これら成分Ａ及び成分Ｂの配合割合は特に
限定されないが、例えば成分Ａ及び成分Ｂの配合割合は
９９．５：０．５から１０：９０（重量比）、より好ま
しくは９５：５から２０：８０（重量比）とすることが
好ましい。
【００１７】本発明の消臭剤組成物には、上述した香料
成分に加えてさらにその目的、組成物の種類等に応じた
適宜な成分を配合することが出来る。配合される成分と
しては、たとえば、上述した香料以外の他の香料成分
や、希釈剤、溶剤等が挙げられる。他の香料成分として
は、例えばｐ−サイメン、ターピノーレン、ミルセンな
どのテルペン系炭化水素、ヘプタナール、オクタナー
ル、ベンズアルデヒド、サリシリックアルデヒド、シト
ロネラール、アルファ−ヘキシルシンアミックアルデヒ
ドなどのアルデヒド類、ジャスモン酸メチル、ガンマ−
ノニルラクトン、ガンマ−デカラクトン、クマリンなど
のエステル類、アニソール、パラクレジルメチルエーテ
ル、ベータ−ナフトールメチルエーテル、ベータ−ナフ
トールエチルエーテルなどのエーテル類、メントン、ア
セトフェノン、アルファ−ダマスコン、ベータ−ダマス
コン、α−ヨノン、β−ヨノン、メチルヨノン、イロ
ン、ジヒドロジャスモンなどのケトン類が挙げられる。
また、イソプロピルアルコール、シス−３−ヘキセノー
ル、ヘプタノール、２−オクタノール、ベンジルアルコ
ール、シトロネロール、ゲラニオール、テルピネオー
ル、テトラヒドロゲラニオール、アニスアルコール、フ
ェネチルアルコールなどのアルコール類などがある。
【００１８】また、希釈剤、溶剤としては、汎用性の面
からジプロピレングリコール、エタノール、３−メトキ
シ−３−プロパノール等の使用が好ましい。
【００１９】本発明の消臭剤組成物はヘアーカラー用組
成物あるいはヘアーブリーチ用組成物に配合し、各種不
快臭のマスキングを高めさせることも可能である。即
ち、アンモニア、アルカノールアミン類が多く使用され
ているヘアーカラー第１剤あるいは酸化力を有するヘア
ーカラー第１剤やヘアブリ−チ第１剤はもちろんのこ
と、染毛前処理シャンプ−、染毛処理後のシャンプー、
ヘアーリンス、ヘアートリートメント、ヘアークリ−
ム、ヘアーローション、ヘアーフォーム等のヘアーケア
ー製品に適宜配合して用いることもできる。また、ヘア
ーカラー第２剤、酸化力を有するヘアーカラー第２剤も
しくは二剤式あるいは三剤式ヘアーブリーチ剤の第２剤
にも配合することもできる。なお、本発明でいうヘアー
カラー用組成物は上記ヘアーカラー第１剤やヘアーカラ
ー第２剤、さらには染毛剤を意味し、本発明でいうヘア
ーブリーチ用組成物は上記ヘアーブリーチ第１剤やヘア
ーブリーチ第２剤、さらにはヘアーブリーチ剤を意味す
る。
【００２０】その場合の消臭剤組成物の配合量は、全組
成中に０．０１−３０％重量、特に０．１−１．０重量
％であることが望ましい。特にアンモニアを含有する毛
髪処理剤、たとえば酸化力を有するヘアーカラー第１剤
やヘアーブリーチ第１剤に配合して用いるのが好まし
く、製品から放出されるアンモニアに由来する不快臭
や、染毛剤の使用中ならびに毛髪処理後の不快臭をマス
キングできるので好ましい。
【００２１】本発明のヘアーカラー用消臭剤組成物は、
ヘアーカラー第１剤に配合した場合にアンモニアに由来
する不快臭をマスキングする効果が高く、更に、比較的
高い温度条件下４５℃において3ヶ月という長期にわた
っての香気安定性に優れ、さらに、ヘアーカラー第２剤
中においても安定であり、ヘアーカラー第１剤およびヘ
アーカラー第２剤で毛髪を処理した後においてもアンモ
ニアに由来する不快臭やその他の不快臭をマスキングす
る効果が高いものである。さらに、本発明のヘアーブリ
ーチ用消臭剤組成物は、二剤式からなるヘアーブリーチ
第１剤に配合した場合にアンモニアに由来する不快臭を
マスキングする効果が高く、更に、上述したヘアーカラ
ー用消臭組成物と同様に４５℃において3ヶ月という長
期にわたっての香気安定性に優れていた。また、ヘアー
ブリーチ第２剤中においても安定であり、第１剤と第２
剤を配合して毛髪を処理した後においてもアンモニアに
由来する不快臭やその他の不快臭に対するマスキング効
果が高いものである。
【００２２】本発明を以下の実施例によりさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例になんら限定され
るものではない。
【００２３】
【実施例１】 表1に示すような処方でヘアーカラー第
１剤を調製した。なお、表１中の消臭剤組成物の具体例
は表２に示した。
【表１】
【００２４】（評価）上記ヘアーカラー第１剤のアンモ
ニア臭に由来する不快臭に対するマスキング効果ならび
に香気の安定性を、下記評価方法により評価した。
【００２５】（評価方法） （１）アンモニア臭に由来する不快臭に対するマスキン
グ効果；上記ヘアーカラー第１剤剤を３７℃で１２週間
保存した後の不快臭に対するマスキング効果を、以下の
基準で官能評価した。 A;非常によい B;やや良い C;普通もしくはやや悪い
D;悪い
【００２６】（２）香気の安定性およびマスキング効
果；上記ヘアーカラー第１剤を用いて通常の方法により
染毛処理を行った。 （２−ａ）安定性効果：処理前に容器を開けたときのボ
トル口での香調の変化度合いを、下記基準により官能評
価した。 A;変化ない B;あまり変化ない C;かなり変化した D;
大きく変化した （２−ｂ）マスキング効果；処理中（毛髪塗布直後）な
らびに処理後の毛髪からの臭いを、下記基準により官能
評価した。 A;非常によい B;やや良い C;普通もしくはやや悪い
D;悪い
【００２７】上記評価方法による評価結果を表2に示し
た。なお、表中の「マスキング効果（１）」は上記評価
方法（１）による評価結果であり、「香気の安定性」は
上記評価方法（２−ａ）による評価結果であり、他の
「マスキング効果」は上記評価方法（２−ｂ）による評
価結果である。
【００２８】
【表２】 表２の結果から明らかなように、本発明品はいずれも、
安定性に優れ、マスキング効果が高く、毛髪処理中ある
いは処理後にも優れた効果をもたらすことが判明した。
【００２９】
【実施例２】表３記載の消臭剤組成物を含み、表１で記
載された処方に基づきヘアーカラー第１剤を得た。
【００３０】
【表３】
【００３１】（評価）上記ヘアーカラー第１剤のアンモ
ニア臭に由来する不快臭に対するマスキング効果ならび
に香気の安定性を実施例１と同様にして評価した。即
ち、（１）アンモニア臭に由来する不快臭に対するマス
キング効果、（２−ａ）ヘアーカラー第１剤を用いて通
常の方法により染毛処理を行ったときの安定性効果、お
よび（２−ｂ）ヘアーカラー第１剤を用いて通常の方法
により染毛処理を行ったときのマスキング効果を実施例
１と同様にして評価した。その結果を表４に示した。
【００３２】
【表４】 表４の結果から明らかなように、本発明の化合物を含む
消臭剤組成物は安定性に優れ、マスキング効果が高いも
のである。とくに（２−ｂ）では、ヘアーカラー第１剤
を用いて通常の方法により染毛処理を行った際の処理中
（毛髪塗布直後）ならびに処理後の毛髪からの匂いは共
に非常によい、という評価であった。
【００３３】
【実施例３】表５に示すような処方でヘアーブリーチ第
１剤を調製した。なお、表１中の具体例は表６に示し
た。
【００３４】
【表５】
【００３５】（評価）上記ヘアーブリーチ第１剤中のア
ンモニア臭に由来する不快臭に対するマスキング効果な
らびに香気の安定性を下記評価方法にて評価した。
【００３６】（評価方法） アンモニア臭に由来する不快臭に対するマスキング効
果；上記ヘアブリ−チ剤を３７℃で１２週間保存した後
の不快臭に対するマスキング効果を、以下の基準で官能
評価した。 A;非常に良い B良いC;普通もしくはやや悪い D；悪い
【００３７】（４）香気の安定性およびマスキング効
果；上記ヘアーブリーチ第１剤を用いて通常の方法によ
りブリーチ処理を行った。 （４−ａ）安定性効果：処理前に容器を開けたときのボ
トル口での香調の変化度合いを、下記基準により官能評
価した。 A;変化ない B;あまり変化ない C;かなり変化した D;
大きく変化した （４−ｂ）マスキング効果；処理中（毛髪塗布直後）な
らびに処理後の毛髪からの臭いを、下記基準により官能
評価した。 A;非常によい B;やや良い C;普通もしくはやや悪い
D;悪い
【００３８】上記評価方法による評価結果を表６に示し
た。なお、表中の「マスキング効果（３）」は上記評価
方法（３）による評価結果であり、「香気の安定性」は
上記評価方法（４−ａ）による評価結果であり、他の
「マスキング効果」は上記評価方法（４−ｂ）による評
価結果である。
【表６】
【００３９】表６の結果から明らかなように、本発明品
はいずれも、安定性に優れ、マスキング効果が高いもの
であった。
【００４０】
【実施例４】表７の下記のような処方でヘアーカラー第
2剤を調製した。なお、表７中の消臭剤組成物の具体例
は表８に示した。
【００４１】
【表７】
【００４２】（評価）上記ヘアーカラー第２剤のマスキ
ング効果ならびに香気の安定性を下記評価方法に基づき
評価した。
【００４３】（評価方法） （５）マスキング効果；上記染毛剤第２剤を３７℃で１
２週間保存した後のマスキング効果を、以下の基準で官
能評価した。 A;非常に良い B;良い C;やや悪い D;悪い
【００４４】（６）香気の安定性およびマスキング効
果；上記ヘアーカラー第２剤を用いて通常の方法により
染毛処理を行った。 （６−ａ）安定性効果：処理前に容器を開けたときのボ
トル口での香調の変化度合いを、下記基準により官能評
価した。 A;変化ない B;あまり変化ない C;かなり変化した D;
大きく変化した （６−ｂ）マスキング効果；処理中（毛髪塗布直後）な
らびに処理後の毛髪からの臭いを、下記基準により官能
評価した。 A;非常によい B;やや良い C;普通もしくはやや悪い
D;悪い
【００４５】上記評価方法による評価結果を表８に示し
た。なお、表中の「マスキング効果（５）」は上記評価
方法（５）による評価結果であり、「香気の安定性」は
上記評価方法（６−ａ）による評価結果であり、他の
「マスキング効果」は上記評価方法（６−ｂ）による評
価結果である。
【００４６】
【表８】
【００４７】また、表８に示すようにヘアーカラー第２
剤（酸性ｐＨ＝２）中においても安定性が高く、本発明
の消臭剤組成物はアンモニアの消臭するだけでなく、そ
の後通常の方法でヘアーカラー処理した後も安定性が高
く香気の変質が見られなかった。
【００４８】
【発明の効果】以上の結果から明らかなように、本発明
の消臭剤組成物はヘアーカラー第１剤や二剤式のヘアブ
リ−チ第１剤に含まれるアンモニアに由来する不快臭を
マスキングする効果が高く、高アルカリ（ｐH８−１
１）中においても本来の物質の有する香気の安定性に優
れ、更に毛髪を処理した後においてもアンモニアに由来
する不快臭のマスキング効果が高いことが明らかであっ
た。また、強酸性（ｐH２）中においても本来の物質の
有する香気の安定性に優れ、更に毛髪を処理した後にお
いても不快臭に対するマスキング効果が高いことが明ら
かであった。
【００４９】また、表８に示すようにヘアーカラー第２
剤（ｐH２、酸性）中においても安定性が高く、本発明
の消臭剤組成物はアンモニアの消臭効果を有するだけで
なく、その後もしくは同時に使用する酸性条件の基剤中
においても安定であり、香気の変質も少ないことが明ら
かである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｃ１１Ｂ 9/00 Ｃ１１Ｂ 9/00 Ｓ Ｔ Ｘ (72)発明者 永野 純子 神奈川県平塚市西八幡１丁目４番11号 高 砂香料工業株式会社総合研究所内 Ｆターム(参考） 4C083 AB032 AB332 AB352 AC102 AC122 AC182 AC242 AC532 AC552 AC692 BB41 CC35 CC36 EE01 EE18 4H059 BA12 BA17 BA23 BA30 BB02 BB05 BB07 BB13 BB14 BB15 BB19 BB22 BB44 BB45 BC23 DA09 EA40

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】アセチルジイソアミレン、リナロールオキ
    シド、ローズフェノン、２−メチル−４−（２，２，３
    −トリメチル−３−シクロペンテン−１−イル）−２−
    ブテン−１−オール、３−メチル−５−（２，２，３−
    トリメチル−３−シクロペンテン−１−イル）−ペンタ
    ン−２−オール、２−エチル−４−（２，２，３−トリ
    メチル−３−シクロペンテン−１−イル）−２−ブテン
    −１−オール、４−（１−エトキシビニル）−３，３，
    ５，５−テトラメチルシクロヘキサノン、シス−ｐ−メ
    ンタン−７−オール、ネロリドール、ラズベリーケト
    ン、α，３，３−トリメチルシクロヘキサンメチルフォ
    メート、パラメトキシフェネチルアルコール、２，２，
    ６−トリメチルシクロヘキサンカルボン酸エチルエステ
    ル、２，６，６−トリメチル−１−クロトニルシクロヘ
    キサン、タンジー油、バジル油から選ばれる少なくとも
    １種の化合物あるいは精油を含む組成物を含有すること
    を特徴とするヘアーカラー用消臭剤組成物。
  2. 【請求項２】アセチルジイソアミレン、リナロールオキ
    シド、ローズフェノン、２−メチル−４−（２，２，３
    −トリメチル−３−シクロペンテン−１−イル）−２−
    ブテン−１−オール、３−メチル−５−（２，２，３−
    トリメチル−３−シクロペンテン−１−イル）−ペンタ
    ン−２−オール、２−エチル−４−（２，２，３−トリ
    メチル−３−シクロペンテン−１−イル）−２−ブテン
    −１−オール、４−（１−エトキシビニル）−３，３，
    ５，５−テトラメチルシクロヘキサノン、シス−ｐ−メ
    ンタン−７−オール、ネロリドール、ラズベリーケト
    ン、α，３，３−トリメチルシクロヘキサンメチルフォ
    メート、パラメトキシフェネチルアルコール、２，２，
    ６−トリメチルシクロヘキサンカルボン酸エチルエステ
    ル、２，６，６−トリメチル−１−クロトニルシクロヘ
    キサン、タンジー油、バジル油から選ばれる少なくとも
    １種の化合物あるいは精油を含む組成物を含有すること
    を特徴とするヘアーブリーチ用消臭剤組成物。
  3. 【請求項３】成分Ａ；アセチルジイソアミレン、リナロ
    ールオキシド、ローズフェノン、２−メチル−４−
    （２，２，３−トリメチル−３−シクロペンテン−１−
    イル）−２−ブテン−１−オール、３−メチル−５−
    （２，２，３−トリメチル−３−シクロペンテン−１−
    イル）−ペンタン−２−オール、２−エチル−４−
    （２，２，３−トリメチル−３−シクロペンテン−１−
    イル）−２−ブテン−１−オール、４−（１−エトキシ
    ビニル）−３，３，５，５−テトラメチルシクロヘキサ
    ノン、シス−ｐ−メンタン−７−オール、ネロリドー
    ル、ラズベリーケトン、α，３，３−トリメチルシクロ
    ヘキサンメチルフォメート、パラメトキシフェネチルア
    ルコール、タンジー油、バジル油から選ばれる少なくと
    も１種の化合物あるいは精油と、成分Ｂ；２，２，６−
    トリメチルシクロヘキサンカルボン酸エチルエステルお
    および２，６，６−トリメチル−１−クロトニルシクロ
    ヘキサンより選ばれる少なくとも１種の化合物を含む組
    成物を含有することを特徴とするヘアーカラー用消臭剤
    組成物。
  4. 【請求項４】成分Ａ；アセチルジイソアミレン、リナロ
    ールオキシド、ローズフェノン、２−メチル−４−
    （２，２，３−トリメチル−３−シクロペンテン−１−
    イル）−２−ブテン−１−オール、３−メチル−５−
    （２，２，３−トリメチル−３−シクロペンテン−１−
    イル）−ペンタン−２−オール、２−エチル−４−
    （２，２，３−トリメチル−３−シクロペンテン−１−
    イル）−２−ブテン−１−オール、４−（１−エトキシ
    ビニル）−３，３，５，５−テトラメチルシクロヘキサ
    ノン、シス−ｐ−メンタン−７−オール、ネロリドー
    ル、ラズベリーケトン、α，３，３−トリメチルシクロ
    ヘキサンメチルフォメート、パラメトキシフェネチルア
    ルコール、タンジー油、バジル油から選ばれる少なくと
    も１種の化合物と、成分Ｂ；２，２，６−トリメチルシ
    クロヘキサンカルボン酸エチルエステルおおよび２，
    ６，６−トリメチル−１−クロトニルシクロヘキサンよ
    り選ばれる少なくとも１種の化合物を含む組成物を含有
    することを特徴とするヘアーブリーチ用消臭剤組成物。
  5. 【請求項５】請求項１または３記載のヘアーカラー用消
    臭剤組成物を含むヘアーカラー用組成物。
  6. 【請求項６】請求項２または４記載のヘアーブリーチ用
    消臭剤組成物を含むヘアーブリーチ用組成物。
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