JP2003238821A - ポリマー固体電解質用難燃性組成物 - Google Patents

ポリマー固体電解質用難燃性組成物

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JP2003238821A
JP2003238821A JP2002044755A JP2002044755A JP2003238821A JP 2003238821 A JP2003238821 A JP 2003238821A JP 2002044755 A JP2002044755 A JP 2002044755A JP 2002044755 A JP2002044755 A JP 2002044755A JP 2003238821 A JP2003238821 A JP 2003238821A
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flame
polymer solid
electrolyte
retardant
retardant composition
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JP2002044755A
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Takashi Nishikawa
俊 西川
Shinji Bessho
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Sunstar Engineering Inc
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、発火、燃焼の危険を回避して安全
性をより向上せしめた、ポリマー固体電解質用難燃性組
成物を提供する。 【解決手段】 本発明のポリマー固体電解質用難燃性組
成物は、式: 【化12】 (式中、R、RおよびRは同一もしくは異なっ
て、それぞれフッ化アルキルまたはアルキル、但し、R
、RおよびRの少なくとも1つはフッ化アルキル
である)の含フッ素リン酸エステルを配合したことを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリマー固体電解質
用難燃性組成物、更に詳しくは、たとえばリチウムイオ
ン2次電池の中の電解液を従来の液状からポリマーを用
いて固体化したポリマー固体電解質用で、特定の含フッ
素リン酸エステルを配合したことにより、安全性をより
向上せしめた難燃性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】リチウム
イオン2次電池は、その優れた特性により、携帯型機器
をはじめ広範囲に実用化されているが、水媒体の電解質
(液)を使用することができず、可燃性、引火性の有機
溶媒が電解液の構成成分として用いられている。そこ
で、発火、燃焼の危険性を回避するため、電解液の漏れ
防止機構および各種の安全装置(過充電、過放電、過電
流などの防止装置等)を備え、更に電極やセパレーター
など構成部材等も綿密な検討を加えて実用化されてい
る。
【0003】しかし、こと安全性に関することだけに、
常にさらなる安全信頼性の向上が強く求められている。
更に加えて、ニーズの強い大容量電池あるいはシート状
電池のような、フィルム材料で密封された薄型化電池で
は、安全性の確保が十分でなく、特に大容量化されたシ
ート状電池に関しては従来の安全対策では不十分であ
り、根本的な安全性向上が強く要望されている。
【0004】これらの状況下、根本的な対策を実施する
上で、引火性〜可燃性の溶媒類を使用しない真性固体電
解質、あるいは難燃〜不燃化された電解質(液)の出現
が必要であり、活発な研究開発が行なわれている。
【0005】ところで、引火性〜可燃性の溶媒類を全く
使用しない真性固体電解質は、有機ポリマーを電解質の
媒体として使用する真性ポリマー固体電解質が最有力と
され、古くからポリオキシエチレン鎖を有するポリマー
を中心に活発に検討されているが、最も基本的な重要特
性である高イオン伝導度を得ることが極めて困難であ
る。近年は、中温(40〜60℃程度)以上の温度で実
用に近い特性が得られつつあるとされているが、未だ常
温以下の温度でイオン伝導度が極めて低く、引火性〜可
燃性溶媒の電解液並の特性を得るには程遠いのが現状で
ある。
【0006】一方、難燃〜不燃化溶媒を使用した難燃性
電解質(液)は、引火性〜可燃性溶媒使用の電解液並の
特性を得ることが比較的容易と見られ、難燃性溶媒であ
るリン酸エステル類やフッ素含有溶媒類などを中心に活
発に検討されてきているが、これも以下のような課題が
あり、未だその解決がなされていないのが現状である。
【0007】すなわち、通常のリン酸エステル類(たと
えばリン酸トリメチル、リン酸トリエチル、リン酸トリ
n−ブチル)の中で、難燃効果に最も優れるリン酸トリ
メチルは、電極反応(分解)に起因すると想定される電
池の充放電サイクル性が全く不良で使用できない。ま
た、アルキルエステルのアルキル炭素数が高くなるに従
って、上記電極反応(分解)が起こり難いとされるが、
電解液自体の難燃効果が低下し、イオン伝導度も低くな
り、電池の重要特性である電流負荷特性の低下が著し
い。
【0008】また、この対策として低粘度の溶媒(たと
えば炭酸ジメチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル)
を併用すれば、イオン伝導度をアップできるが、これら
低粘度溶媒はいずれも沸点が低く、引火性が強く、また
蒸気圧が高くなるため電池が温度上昇した際に、破裂の
危険性が増大する。また、シート状電池では、電池のフ
クレが生じることがある。
【0009】一方、フッ素含有溶媒類として検討されて
いるフッ化炭化水素類、フッ化炭化水素のエーテル〜エ
ステル類では、その基本的性質として極性が乏しく、た
とえばリチウムイオン2次電池の電解液として必須条件
であるリチウム電解質塩(たとえばLiPF、LiB
)に対する溶解性が乏しく、さらにこの溶解を助成
すべき他の電解液溶媒(たとえば炭酸エチレン、炭酸プ
ロピレン、γ−ブチロラクトン)との溶解性(相溶性)
も乏しい。
【0010】そこで、たとえば1,1,2,2,3,
3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン(特開2000
−348762参照)や炭化水素の分子末端がフッ化さ
れていないフッ化炭化水素類(特開2000−2942
81参照)などの特殊なフッ素含有溶媒類の使用が提案
されているが、上記の問題点の解決には不十分で、実際
の電池への採用は困難な状況にある。加えて、これらの
フッ素含有溶媒類は、難燃効果が低く、多量の使用が必
要で、しかもいずれも沸点が低く、電池の破裂、フクレ
の問題から、シート状電池への使用は困難と云える。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、電解液に
おける有機溶媒の発火、燃焼の危険性を回避して安全性
を確保すべきため鋭意検討を進めたところ、電解液をポ
リマーを用いて固体化するポリマー固体電解質用の組成
物に、特定の含フッ素リン酸エステルを配合すれば、難
燃性に優れ、かつリチウム電解質塩の溶解等に何ら支障
なく、沸点も高く維持され、リチウムイオン2次電池
用、特にシート状電池に好適な、安全性をより向上せし
めたポリマー固体電解質が得られることを見出し、本発
明を完成させるに至った。
【0012】すなわち、本発明は、式:
【化2】 (式中、R、RおよびRは同一もしくは異なっ
て、それぞれフッ化アルキルまたはアルキル、但し、R
、RおよびRの少なくとも1つはフッ化アルキル
である)の含フッ素リン酸エステルを配合したことを特
徴とするポリマー固体電解質用難燃性組成物を提供する
ものである。
【0013】本発明における上記含フッ素リン酸エステ
ルは、難燃性のリン酸基と難燃性のフッ化アルキルの双
方を有し、難燃性が一層強化されている。上記R〜R
におけるフッ化アルキルとしては、−CF、−CH
CF、−CFCF、−CHCFCF、−
CFCFCF等が;またアルキルとしては、−C
、−C、−C、−C等が例示さ
れ、該含フッ素リン酸エステルの具体例としては、リン
酸トリス(トリフルオロメチル)、リン酸トリス(2,
2,2−トリフルオロエチル)、リン酸トリス(1,
1,2,2,2−ペンタフルオロエチル)、リン酸トリ
ス(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)、
リン酸2,2,2−トリフルオロエチルジメチル、リン
酸2,2,2−トリフルオロエチルメチルエチル、リン
酸2,2,2−トリフルオロエチルメチルプロピル、リ
ン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)メチル、
リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)エチル
等が挙げられる。
【0014】かかる含フッ素リン酸エステルにあって、
難燃性の面ではR〜Rが全てフッ化アルキル、特に
フッ素含有率の大きなトリフルオロメチルであるリン酸
トリス(トリフルオロメチル)が最も好ましいが、その
原料であるトリフルオロメチルアルコールの入手性やコ
スト面から、リン酸トリス(2,2,2−トリフルオロ
エチル)が最適と云える。なお、このリン酸トリス
(2,2,2−トリフルオロエチル)は、2,2,2−
トリフルオロエチルアルコールとオキシ三塩化リンまた
は五塩化リンを用い、常法に従って容易に製造でき、こ
れら原料はいずれも量産されている。
【0015】また、R〜Rが全てフッ化アルキルの
場合は、反面、リチウム電解質塩に対する溶解性が減じ
る傾向にあるので、R〜Rの少なくとも1つがアル
キルである、上記例示のリン酸ビス(2,2,2−トリ
フルオロエチル)メチル、リン酸2,2,2−トリフル
オロエチルジメチル、リン酸ビス(2,2,2−トリフ
ルオロエチル)エチル等を、リチウム電解質塩の種類に
応じて選択使用されてよい。一方、R〜Rにおける
アルキルについては、イオン伝導度および難燃性からは
炭素数が低い程好ましいが、場合によっては電池にした
とき、電極分解を受ける可能性があり、概して炭素数1
〜4のアルキル間で適宜に選択されてよい。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明に係るポリマー固体電解質
用難燃性組成物は、上記含フッ素リン酸エステルを配合
したことを特徴とし、具体的には、たとえばリチウムイ
オン2次電池用として、電解液を架橋によってゲル化せ
しめポリマー固体電解質を形成しうる組成物、すなわ
ち、(1)ポリマー固体を形成しうる架橋性材料、
(2)電解液溶媒および(3)リチウム電解質塩から成
り、これに当該含フッ素リン酸エステルを配合した系で
構成される。
【0017】上記架橋性材料(1)としては、ポリマー
固体を形成しうるものであれば、いずれであってもよ
く、たとえば下記に示す4つの組合せ(a〜d)が挙げ
られ、中でもc,dを用いれば少量のポリマーで固体化
でき好適である。
【0018】a.ポリイソシアネート化合物および/ま
たはウレタンプレポリマーとその架橋剤 ここで用いるポリイソシアネート化合物としては、たと
えば2,4−もしくは2,6−トリレンジイソシアネー
トあるいはその混合物、4,4’−ジフェニルメタンジ
イソシアネート、イソフォロンジイソシアネート、1,
6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,6−ト
リメチルヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレン
ジイソシアネート、およびクルードタイプのジフェニル
メタンジイソシアネートの群から選ばれる少なくとも1
種である。また上記ポリイソシアネート化合物に代えて
または併用して用いるウレタンプレポリマーは、分子量
400未満のポリオール(たとえばエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジ
プロピレングリコール、トリメチロールプロパン、グリ
セリン、ポリグリセリン等、およびこれらのエチレンオ
キサイドもしくはプロピレンオキサイド付加物)と、当
量より過剰の、たとえばNCO/OH=1.2〜2.0
の当量比でポリイソシアネート(上記のポリイソシアネ
ート化合物の中から適宜選択)を反応させて得られるイ
ソシアネート基含有ウレタンプレポリマーである。かか
るポリオールとポリイソシアネートの反応は、無触媒乃
至少量の触媒(たとえばSn、Bi、Fe、Pbなどの
金属塩あるいはジブチル錫ジラウレート等)の存在下、
無溶媒あるいは必要に応じ非反応性の脱水溶媒中で、常
温乃至100℃程度の温度にて行なうことができる。な
お、かかるウレタンプレポリマーを用いずにポリイソシ
アネート化合物を単独で用いる場合、ポリイソシアネー
ト化合物の中には、比較的蒸気圧の高いものがあり、環
境衛生上好ましくない場合があるが、この場合上述の如
くウレタンプレポリマー化して使用することが望まれ
る。
【0019】ここで用いる架橋剤としては、下記のもの
が例示される。 i)上記分子量400未満のポリオールとは別のあるい
は同じの水酸基価400以上のポリオール化合物。 ii)分子中に2〜6個の水酸基を有するポリオール(た
とえばエチレングリコール、ジエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセ
リン、ジグリセリン、トリグリセリン、1,1,1−ト
リメチロールプロパン、エリスリトール、ペンタエリス
リトール、ジペンタエリスリトール、キシリトール、マ
ンニトール、イノシトール、ソルビトール等)にエチレ
ンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して
得られる分子量800未満のポリオキシエチレンポリオ
ールもしくはポリオキシプロピレンポリオール。 上記の付加反応は通常、アルカリ触媒の存在下、加熱加
圧しながらエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキ
サイドを部分的あるいは完全に付加して行なえばよい。
【0020】iii)分子中に2個以上の、アミン性アミ
ノ基および/またはイミノ基による活性水素原子含有化
合物(たとえばエチレンジアミン、ジエチレントリアミ
ン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミ
ン、ペンタエチレンヘキサミンなどのポリアルキレンポ
リアミン類;1,3−プロパンジアミン、1,4−ブタ
ンジアミン、1,6−ヘキサンジアミンなどのアルカン
ジアミン類;モノメチルアミン、モノエチルアミン、モ
ノイソプロピルアミン、モノn−ブチルアミンなどのモ
ノアルキルアミン類;ポリエチレンイミン類)またはア
ンモニアに、エチレンオキサイドおよび/またはプロピ
レンオキサイドを付加して得られるポリN−ヒドロキシ
アルキル化化合物。 上記の付加反応は通常、無触媒乃至微量のアルカリ触媒
を使用して、常圧〜加圧下、常温乃至加熱下で行なって
よい。得られるポリN−ヒドロキシアルキル化化合物の
具体例としては、N,N’−テトラヒドロキシエチルエ
チレンジアミン、N,N’−テトラヒドロキシイソプロ
ピルエチレンジアミン、N,N’,N”−ペンタヒドロ
キシイソプロピルジエチレントリアミン、N,N’,
N”,N'”−ヘキサヒドロキシエチルトリエチレンテ
トラミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノー
ルアミン、ポリN−ヒドロキシイソプロピルポリエチレ
ンイミン等が挙げられ、これらの一部の品種は市販され
ている。
【0021】iv)分子中に3個以上の、アミン性アミノ
基および/またはイミノ基による活性水素含有化合物
(たとえばエチレンジアミン、ジエチレントリアミン、
トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、
ペンタエチレンヘキサミン、ヘキサメチレンジアミン、
ポリエチレンイミン等)またはアンモニアに、少なくと
も1個の活性水素原子を残してエチレンオキサイドおよ
び/またはプロピレンオキサイドを付加してN−ヒドロ
キシアルキル化し、次いで残存する活性水素原子をアク
リロニトリルでシアノエチル化して得られるモノ〜ポリ
N−シアノエチル化ポリN−ヒドロキシアルキル化化合
物。上記のN−ヒドロキシアルキル化は通常、無触媒乃
至微量のアルカリ触媒を使用して、常圧〜加圧下常温乃
至加熱下で行い、そして上記のシアノエチル化は通常、
無触媒で無溶媒あるいは必要に応じて非反応性溶媒中、
常温乃至60℃程度の温度にて行なえばよい。なお、N
−ヒドロキシアルキル化とシアノエチル化の反応順序を
逆にしてもよい。
【0022】v)上記iiiで得たポリN−ヒドロキシアル
キル化化合物の水酸基の一部をアクリロニトリルでシア
ノエチル化して得られる部分シアノエチル化ポリN−ヒ
ドロキシアルキル化化合物。 上記のシアノエチル化は通常、アルカリ触媒を用いて無
溶媒あるいは非反応性溶媒中、常温乃至60℃程度の温
度で行なえばよい。
【0023】vi)水酸基を有するラジカル重合性モノマ
ーと他のラジカル重合性モノマーの共重合で得られる水
酸基含有ラジカル共重合ポリマー。 上記水酸基を有するラジカル重合性モノマーは、分子中
少なくとも1個の水酸基を残存させた、ポリヒドロキシ
化合物の部分(メタ)アクリレートである。上記ポリヒ
ドロキシ化合物は、分子中に2〜6個の水酸基を有する
水酸基価400以上の高水酸基価ポリヒドロキシ化合
物、たとえばエチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、
グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、エリスリ
トール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトー
ル、キシリトール、ソルビトール、またはこれらのエチ
レンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドの付加物
である。上記のラジカル重合性モノマーは、式:
【化3】 (式中、RはHまたはCH;およびRは−CN、
−COOCH、−COOC、−COO(CH
CHO)1〜3CH、−COO(CHCH O)
1〜3、−COO(CHCH(CH)O)
1〜3CH、−COO(CHCH(CH)O)1〜3
、−OCOCH、または−OCOC
ある)のビニル系もしくは(メタ)アクリル系モノマー
[1]である。上記水酸基を有するラジカル重合性モノ
マーと他のラジカル重合性モノマーの重量比は、好まし
くは1:10〜1:1である。共重合は通常、ラジカル
重合開始剤(たとえばベンゾイルパーオキサイド、N,
N’−アゾビスイソブチロニトリル等)を用い、溶媒中
60〜80℃程度の温度にて行なえばよい。この際、分
子量調節用としてメルカプタン類、水酸基含有メルカプ
タン類などの連鎖移動剤を用いることができ、特に水酸
基含有メルカプタン類(たとえばメルカプトエタノー
ル)を使用すれば、共重合ポリマーへの水酸基導入源に
もなる。かかる組合せ(a)において、イソシアネート
成分と架橋剤の配合比率は、イソシアネート成分のNC
O当量および架橋剤の水酸基当量から計算される値を中
心に0.8〜1.2:1の当量比程度の範囲とする。
【0024】b.(メタ)アクリル系モノマーとラジカ
ル重合開始剤 ここで用いる(メタ)アクリル系モノマーは、式:
【化4】 (式中、RはHまたはCH;およびR10は炭素数
1〜4のアルキルである)のアルキル(メタ)アクリレ
ート[2]および/または式:
【化5】 (式中、R11はHまたはCH;R12は−CH
O−または−CH CH(CH)−O−;R13
CHまたはC;およびiは1〜3である)のア
ルコキシモノ〜ポリアルキル(メタ)アクリレート
[3]と、式:
【化6】 (式中、R14およびR16はそれぞれHまたはC
;およびR15
【化7】 である)のモノ〜ポリオキシアルキレンジ(メタ)アク
リレート[4]とを必須成分とする。ここで用いるラジ
カル重合開始剤としては、特に限定なく通常の熱重合開
始剤、たとえばベンゾイルパーオキサイド、ラウロイル
パーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、
N,N’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、
N,N’−アゾビスバレロニトリル等が挙げられる。使
用量は通常、組成物全量中0.1〜5%(重量%、以下
同様)の範囲で選定すればよい。
【0025】c.エポキシ基含有ポリマーとカチオン重
合開始剤 ここで用いるエポキシ基含有ポリマーは、エポキシ基を
有する(メタ)アクリルモノマーと他のラジカル重合性
モノマーの共重合ポリマーである。上記エポキシ基を有
する(メタ)アクリルモノマーは式:
【化8】 (式中、R17はHまたはCH;およびR18
【化9】 である)の(メタ)アクリレート[すなわち、3,4−
エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート
(ここで、3,4−エポキシを脂環エポキシと称す)ま
たはグリシジル(メタ)アクリレート]の少なくとも1
種である。
【0026】上記他のラジカル重合性モノマーは式:
【化10】 (式中、R19はHまたはCH;およびR20は−C
OOCH、−COOC、−COOC、−
COOC、−COO(CHCHO) 〜3CH
、 −COO(CHCHO)1〜3、 −COO(CHCH(CH)O)1〜3CH、 −COO(CHCH(CH)O)1〜3、 −OCOCH、または−OCOCである)のビ
ニル系もしくは(メタ)アクリル系モノマーである。上
記エポキシ基を有する(メタ)アクリルモノマーと他の
ラジカル重合性モノマーの重量比は、好ましくは1:1
0〜1:1である。
【0027】ここで用いるカチオン重合開始剤として、
各種のオニウム塩(たとえばアンモニウム、ホスホニウ
ム、アルソニウム、スチボニウム、スルホニウム、ヨー
ドニウムなどのカチオンの、−BF、−PF、−S
bF、−CFSO、−ClOなどのアニオン塩
等)が使用できるが、本発明でこれらオニウム塩を使用
せずとも、リチウム電解質塩(3)であるLiPF
LiBFを利用すれば、本来のリチウム電解質塩の作
用に加え、当該カチオン重合開始剤としても作用するこ
とができ、好都合である。
【0028】d.オキセタン環含有ポリマーと上記cと
同じカチオン重合開始剤 ここで用いるオキセタン環含有ポリマーは、ポリマー構
造内にオキセタン環を複数個有するポリマーであって、
ポリマーの骨格構造を問うものではないが、簡便なラジ
カル重合でも容易に得ることができる。すなわち、オキ
セタン環を有するラジカル重合性モノマー(以下、オキ
セタン重合モノマーと称す)および必要に応じて上記c
と同じエポキシ基を有する(メタ)アクリルモノマー
(以下、エポキシ重合モノマーと称す)と、上記cと同
じ他のラジカル重合性モノマーとをラジカル重合させる
ことによって製造され、通常分子量が10000以上に
設定されている。分子量が10000未満であると、ゲ
ルを形成するのに必要なポリマーが多く必要になる傾向
にある。なお、分子量の上限には特に制限はないが、組
成物の液状(溶液状態)を維持する上で、上限を100
万程度、好ましくは50万程度に抑えることが適当であ
る。上記ラジカル重合は通常、ラジカル重合開始剤[た
とえばN,N’−アゾビスイソブチロニトリル、ジメチ
ルN,N’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、
ベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド等]
および必要に応じてメルカプタン類などの分子量調整剤
を用いて行なうことができ、その際、得られるポリマー
の分子量が比較的大きいため、溶媒中60〜80℃程度
の温度で行なう溶液重合が好適である。溶媒としては、
後記電解液溶媒(2)に例示される環状炭酸エステル
類、鎖状炭酸エステル類、低分子カルボン酸エステル類
の使用が好ましい。
【0029】上記オキセタン重合モノマーとしては、た
とえば式:
【化11】 (式中、R21はHまたはCH;およびR22はHま
たは炭素数1〜6のアルキルである)の(メタ)アクリ
ルモノマー、具体的には、(3−オキセタニル)メチル
(メタ)アクリレート、(3−メチル−3−オキセタニ
ル)メチル(メタ)アクリレート、(3−エチル−3−
オキセタニル)メチル(メタ)アクリレート、(3−ブ
チル−3−オキセタニル)メチル(メタ)アクリレー
ト、(3−ヘキシル−3−オキセタニル)メチル(メ
タ)アクリレート等が挙げられ、これらの少なくとも1
種を使用する。使用量は通常、上記エポキシ重合モノマ
ーを用いない場合、モノマー全量中5〜50%、好まし
くは10〜30%の範囲で選定する。5%未満では、ゲ
ル化に要するポリマー量の増大を招き、また50%を越
えると、ゲルから電解液が分離(ブリード)する傾向に
ある。このようにして製造されるオキセタン環含有ポリ
マーを単独で使用、あるいは該オキセタン環含有ポリマ
ーの一部に、上記cのエポキシ基(特に脂環エポキシ基
が好ましい)含有ポリマーを併用してもよい。
【0030】上記電解液溶媒(2)としては、たとえば
環状炭酸エステル類(炭酸エチレン、炭酸プロピレン、
炭酸ブチレンなど);鎖状炭酸エステル類(炭酸ジメチ
ル、炭酸ジエチル、炭酸メチル・エチル、炭酸メチル・
n−プロピルなどの対称および非対称型を包含);環状
カルボン酸エステル類(γ−ブチロラクトン、γ−バレ
ロラクトンなど);環状エーテル類(テトラヒドロフラ
ン、メチルテトラヒドロフランなど);低分子鎖状カル
ボン酸エステル類(酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピ
オン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチルな
ど);低分子鎖状エーテル類(ジメトキシエタン、メト
キシエトキシエタンなど);シアノエチル基含有化合物
(メチル・2−シアノエチルエーテル、エチル・2−シ
アノエチルエーテル、ビス2−シアノエチルエーテル、
炭酸メチル・2−シアノエチル、プロピオン酸2−シア
ノエチル、2−シアノエチル・2−トリフルオロエチル
エーテルなど)が挙げられ、これらの群から選ばれる少
なくとも1種を用いる。特に、難燃性の見地から環状炭
酸エステル類、環状カルボン酸エステル類、シアノエチ
ル基含有化合物等の高誘電率および高沸点の溶媒を主体
に、低沸点の鎖状炭酸エステル類、低分子鎖状カルボン
酸エステル類を40容量%以下の量に限定して併用する
ことが好ましい。なお、本発明で配合する含フッ素リン
酸エステルを、かかる電解液溶媒(2)の一部または全
部として使用することができ、電解液溶媒(2)中の含
フッ素リン酸エステルの占める割合は通常、5〜100
容量%、好ましくは10〜50容量%の範囲に選定され
ておればよい。5容量%未満では、難燃性が得られない
傾向にある。
【0031】上記リチウム電解質塩(3)は、電解液溶
媒(2)への溶解性に優れ、高イオン導電性と酸化〜還
元電位に高耐性の陰イオン(酸基)で構成されるものが
好ましく、特に限定されるものではないが、たとえばL
iClO、LiBF、LiPF、LiCFSO
、LiN(SO)等が挙げられ、これらの少なくと
も1種を用いる。使用濃度は通常、1モル/dm前後
が適用される。
【0032】以上の構成からなるポリマー固体電解質用
難燃性組成物(低粘度の液状組成物)を用い、以下の手
順に従って、ポリマー固体電解質リチウムイオン2次電
池を製造することができる。先ず、上記液状組成物総量
中における架橋性材料(1)の占める割合を10%以下
に、すなわち、形成される固体電解質中の高分子成分量
をできるだけ低い値に設定して、イオン伝導性の安定維
持を行なう。次に、液状組成物をそのポットライフ(液
状状態の保持によって注入等の取扱いが可能である時
間)の制限時間内に、リチウムイオン2次電池用の、電
極やセパレータ等のユニットを組み込んだ密閉容器に直
接注入し、電極とセパレータ等のギャップに浸入させた
後、常温乃至100℃程度(上記組合せbの架橋性材料
を用いた場合は、50〜100℃程度)の温度にて、架
橋性材料を常温または加熱架橋させることによって容易
にゲル化せしめ、ポリマー固体電解質の形成により、目
的のポリマー固体電解質リチウムイオン2次電池を得
る。
【0033】また、組合せaの架橋性材料を用いる場合
は、必要に応じてウレタン架橋触媒(たとえばSn、B
i、Fe、Pb等の金属塩;第1錫オクトエート、蒼鉛
オクトエート、ジブチル錫ジラウレート等)が配合され
るが、該液状組成物の注入に際して、予め電極あるいは
セパレータにウレタン架橋触媒を塗布または混入してお
けば、液状組成物へのウレタン架橋触媒の配合量を削減
できることから、ポットライフの大巾な延長が可能にな
ると共に、注入後は電極やセパレータからウレタン架橋
触媒が自然溶出して、ゲル化の促進に貢献する。なお、
本発明で用いる架橋性材料(1)は、電解液溶媒および
リチウム電解質塩を変更することにより、リチウムイオ
ン2次電池以外にも、リチウム電池、リチウム2次電
池、電気2重層キャパシター、ケミカルコンデンサー、
エレクトロクロミックデバイス等のポリマーゲル型高分
子固体電解質として使用することもできる。
【0034】本発明にあって、難燃性を一層強化した含
フッ素リン酸エステルの配合により、可燃性の電解液溶
媒を比較的多く使用することができ、しかも、特に高極
性の炭酸エチレン、炭酸プロピレン、γ−ブチロラクト
ン等と、フッ化炭化水素類との相溶性を改善することが
でき、これによって、難燃化電解液における配合の自由
度が大幅に増し、多種多様なニーズに対応する難燃性電
解液の設計を可能ならしめる。さらに、架橋性材料
(1)として、脂環エポキシ基および/またはオキセタ
ン環含有ポリマーとカチオン重合開始剤の組合せを採用
すれば、上記液状組成物中のポリマー含有量を2〜3%
以下と極端に低減させることができる。
【0035】
【実施例】次に参考例、製造例、実施例および比較例を
挙げて、本発明をより具体的に説明する。 参考例1(難燃性電解液) 炭酸エチレン(以下、ECと記す)40容量%、γ−ブ
チロラクトン(以下、GBLと記す)40容量%および
リン酸トリス(2,2,2−トリフルオロエチル)(以
下、TFPと記す)20容量%からなる混合溶媒に、L
iPFを1モル/dmとなるように溶解せしめ、難
燃性電解液を得る。このイオン伝導度と難燃性を以下の
手順で評価した。イオン伝導度 イオン伝導度測定用標準セルを用い、温度20℃、周波
数1KHzにてLCZメーターで測定したところ、イオ
ン伝導度は6.20mS/cmであった。燃焼性 幅10mm、長さ100mmにカットしたシリカ濾紙
(アドバンテック東洋社製、QR−100)を電解液中
に浸漬し、引き上げ、直ちに水平、幅方向に垂直に保持
し、その一端をブンゼンバーナーで2秒間炎に曝して着
火、消火するまでの時間を測定したところ、0.5秒以
下(炎を離すと殆ど瞬時に消火)であった。
【0036】参考例2〜9(難燃性電解液) 参考例1と同様にして、下記表1中の配合で難燃性電解
液(参考例9のみ非難燃性)を調製し、イオン伝導度と
難燃性を評価した。結果を表1に併記する。なお、配合
中、PCは炭酸プロピレン、DECは炭酸ジエチル、D
MCは炭酸ジメチル、LPFはLiPF、LBFはL
iBFであって、Li塩は全部1モル/dm濃度で
ある。注*)TFPを配合しない場合、含浸した電解液
中Li塩以外の全量が燃え尽きたことによって消火。
【0037】
【表1】
【0038】製造例1(脂環エポキシ基含有ポリマー) 予め乾燥した窒素ガスで置換した500mlの四ツ口コ
ルベンに、メチルメタクリレート60g、3,4−エポ
キシシクロヘキシルアクリレート(ダイセル化学工業
(株)製「CYCLOMER A200」)20g、E
C226.6gおよびジメチル2,2’−アゾビス(2
−メチルプロピオネート)0.38gを仕込み、窒素ガ
スを導入、攪拌しながら70℃で7時間加熱、ラジカル
重合を行ない、透明で半流動性の高粘度液を得る。続い
てDEC226.6gを加え、攪拌希釈した後、ジメチ
ル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)
0.38gを加え、再び70℃で5時間のポスト重合を
行ない、架橋性基として脂環エポキシ基を有するポリマ
ー溶液A(15%濃度)を得、モレキュラーシーブスで
十分脱水し、密閉保管する。
【0039】製造例2(オキセタン環含有ポリマー) 予め乾燥した窒素ガスで置換した500mlの四ツ口コ
ルベンに、メチルメタクリレート60g、オキセタンメ
タクリレート(宇部興産(株)製「EHO−メタクリレー
ト」)20g、EC226.6gおよびジメチル2,
2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)0.15
gを仕込み、窒素ガスを導入し、攪拌しながら70℃で
7時間加熱、ラジカル重合を行い、透明で半流動性の高
粘度液を得る。続いてDEC226.6gを加え、攪拌
希釈した後、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチル
プロピオネート)0.15gを加え、再び70℃で5時
間のポスト重合を行い、架橋性基としてオキセタン環を
有するポリマー溶液B(15%濃度)を得、モレキュラ
ーシーブスで十分脱水し、密閉保管する。
【0040】実施例1 参考例1の難燃性電解液8.67gに、製造例1のポリ
マー溶液A1.33gを加え(ポリマー量=2%)、混
合溶解してポリマー固体電解質用難燃性組成物を得る。
この組成物を、ゲルのイオン伝導度測定用特製セルに注
入し、そのまま70℃で3時間の加熱でゲル化せしめ、
イオン伝導度を測定したところ、6.11mS/cmで
あった。燃焼性 架橋ゲル化前の上記組成物を、参考例1の場合と同様に
シリカ濾紙に含浸した後、乾燥窒素ガスを封入した密閉
容器内で70℃×3時間の加熱ゲル化を用い、参考例1
と同様にしてシリカ濾紙の一端に着火し、消火までの時
間を測定したところ、0.5秒以下(炎を離すと殆ど瞬
時に消火)であった。
【0041】実施例2〜10 下記表2に示す如く参考例1〜8の難燃性電解液、製造
例1,2のポリマー溶液A,Bを用い、実施例1と同様
にしてポリマー固体電解質用難燃性組成物を得、イオン
伝導度と燃焼性を評価し、結果を表2に併記する。
【0042】
【表2】
【0043】比較例1〜7 下記表3に示すようにTFPを配合しない電解液を作製
し、実施例1と同様にポリマー溶液A,Bを用い、ポリ
マー固体電解質用組成物を得、イオン伝導度と燃焼性を
評価し、結果を表3に併記する。
【0044】
【表3】 注)燃焼性は含浸したポリマー固体電解質用組成物中L
i塩以外の全量が燃え尽きたことによって消火。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 BG021 CD091 CH031 CK011 EW046 FD136 GQ02 5G301 CA30 CD01 CD10 5H029 AJ12 AM16

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式: 【化1】 (式中、R、RおよびRは同一もしくは異なっ
    て、それぞれフッ化アルキルまたはアルキル、但し、R
    、RおよびRの少なくとも1つはフッ化アルキル
    である)の含フッ素リン酸エステルを配合したことを特
    徴とするポリマー固体電解質用難燃性組成物。
  2. 【請求項2】 フッ化アルキルが−CF、−CH
    、−CFCF 、−CHCFCFまたは−
    CFCFCF;およびアルキルが−CH、−C
    、−Cまたは−Cである請求項1に
    記載のポリマー固体電解質用難燃性組成物。
  3. 【請求項3】 R、RおよびRが共に−CH
    である請求項1または2に記載のポリマー固体電解
    質用難燃性組成物。
  4. 【請求項4】 (1)ポリマー固体を形成しうる架橋性
    材料、(2)電解液溶媒および(3)リチウム電解質塩
    から成り、リチウムイオン2次電池に用いる請求項1乃
    至3のいずれか1つに記載のポリマー固体電解質用難燃
    性組成物。
  5. 【請求項5】 配合した含フッ素リン酸エステルが、電
    解液溶媒(2)の一部または全部として用いられる請求
    項4に記載のポリマー固体電解質用難燃性組成物。
  6. 【請求項6】 電解液溶媒(2)中の含フッ素リン酸エ
    ステルの占める割合が、5〜100容量%である請求項
    5に記載のポリマー固体電解質用難燃性組成物。
  7. 【請求項7】 電解液溶媒(2)が、環状炭酸エステル
    類、環状カルボン酸エステル類、シアノエチル基含有化
    合物の高誘電率および高沸点の溶媒の1種または2種以
    上に、40容量%以下の鎖状炭酸エステル類、低分子鎖
    状カルボン酸エステル類の低沸点の溶媒の1種または2
    種以上と、含フッ素リン酸エステルを併用したことから
    成る請求項4乃至6に記載のポリマー固体電解質用難燃
    性組成物。
  8. 【請求項8】 架橋性材料(1)が、エポキシ基および
    /またはオキセタン環含有ポリマーとカチオン重合開始
    剤の組合せから成る請求項4乃至7のいずれか1つに記
    載のポリマー固体電解質用難燃性組成物。
  9. 【請求項9】 エポキシ基が脂環エポキシ基である請求
    項8に記載のポリマー固体電解質用難燃性組成物。
  10. 【請求項10】 リチウム電解質塩(3)としてLiP
    および/またはLiBFを用い、カチオン重合開
    始剤を使用しない請求項8または9に記載のポリマー固
    体電解質用難燃性組成物。
  11. 【請求項11】 請求項4乃至10のいずれか1つに記
    載のポリマー固体電解質用難燃性組成物を、架橋によっ
    てゲル化せしめポリマー固体電解質化したことを特徴と
    するポリマー固体電解質リチウムイオン2次電池。
  12. 【請求項12】 環状炭酸エステル類、環状カルボン酸
    エステル類、シアノエチル基含有化合物の高誘電率およ
    び高沸点の溶媒の1種または2種以上に、40容量%以
    下の鎖状炭酸エステル類、低分子鎖状カルボン酸エステ
    ル類の低沸点の溶媒の1種または2種以上と、含フッ素
    リン酸エステルを併用したことから成る難燃性電解液溶
    媒組成物。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の難燃性電解液溶媒
    組成物を用いたことを特徴とする難燃性リチウムイオン
    2次電池。
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