JP2011113822A - 非水電解質二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】リチウム含有ポリアニオン金属複合化合物を含む正極を備えた非水電解質電池の非水電解質が難燃性を有するものとしながらも、優れた高率放電性能及びサイクル性能を備えた非水電解質電池を提供することを目的とする。
【解決手段】正極にリチウム含有ポリアニオン金属複合化合物を用いた非水電解質二次電池の非水電解質に、アルキル基の末端構造がCF3で表されるフッ素化リン酸化合物と、アルキル基の末端構造がCF2Hで表されるフッ素化リン酸化合物とを含有させることで、高率放電性能及びサイクル性能に優れた非水電解質電池を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は非水電解質二次電池に関するものである。
非水電解質二次電池は、その高エネルギー密度という利点を活かして、携帯電話に代表されるモバイル機器の電源として近年幅広く普及している。また、小形機器用電源だけでなく、電力貯蔵用、電気自動車用及びハイブリッド自動車用等の中大型産業用途への展開が見込まれている。
非水電解質二次電池は、一般に、正極活物質を含む正極と、負極活物質を含む負極と、セパレータと、非水溶媒及びリチウム塩を含有する非水電解質とを備えている。
非水電解質二次電池を構成する正極活物質としてはリチウム含有遷移金属酸化物が、負極活物質としてはグラファイトに代表される炭素材料が、非水電解質としては、エチレンカーボネートを主構成成分とする非水溶媒に六フッ化リン酸リチウム(LiPF)等の電解質を溶解したものが広く知られている。
現在、リチウム二次電池用の正極活物質としては数多くのものが存在するが、最も一般的に知られているのは、作動電圧が4V付近のリチウムコバルト酸化物(LiCoO2)やリチウムニッケル酸化物(LiNiO2)又はスピネル構造を持つリチウムマンガン酸化物(LiMn24)等を基本構成とするリチウム含有遷移金属酸化物である。中でもリチウムコバルト酸化物は、充放電特性とエネルギー密度に優れることから、電池容量2Ahまでの小容量リチウム二次電池の正極活物質として広く採用されている。
しかしながら、今後の中型・大型、特に大きな需要が見込まれる産業用途への展開を考えた場合、産業用途では小型民生用では使用されないような高温環境において電池が使用される用途も存在するため、電池の安全性が非常に重要視される。このような高温環境では、リチウムイオン二次電池はもとより、ニッケル−水素電池、ニッケル−カドミ電池や鉛電池も非常に短寿命であり、電池としてユーザーの要求を満足するものは存在しないのが現状である。また、唯一この温度領域で使用できるキャパシターもエネルギー密度が小さく、ユーザーの要求を満足するものではなく、高温環境下でも長寿命でエネルギー密度の高い電池が求められている。
これに対して、最近、熱安定性が優れるリチウム含有ポリアニオン金属複合化合物が注目を集めている。このリチウム含有ポリアニオン金属複合化合物は酸素が遷移金属以外の元素と共有結合することで固定化されているため、高温においても酸素を放出することが無く、電池用活物質として使用することで電池の安全性を飛躍的に高めることができると推察される。
一方、従来非水溶媒に用いられてきた有機溶媒は一般に揮発しやすく、引火性を有するため、可燃性物質に分類されるものである。
そこで、特に電力貯蔵用電源や電気自動車用電源等の比較的大型の非水電解質二次電池の用途には、非水電解質の材料自体が難燃性を有することが求められており、難燃性を有する非水電解質を用いる技術が近年注目を集めている。
難燃性もしくは自己消化性を有する非水電解質を実現するため、自己消化性を示す化合物として知られているハロゲン化あるいはフッ素化されたリン酸エステルを混合する技術が特許文献1〜4に提案されている。
特許文献1によれば、「リン酸エステルの置換基の少なくとも一つをフッ素原子等のハロゲン原子で置換するとリチウム金属との反応性を低下させることができることを見出し、このリン酸エステルを添加することによって自己消火性を維持し、電池性能にも優れた非水電池用電解質が得られる」(段落0008)との記載がある。特許文献1の実施例には、ハロゲン化リン酸エステルとしてリン酸トリ(トリフルオロエチル)(TFEPA)及びリン酸トリス(2−クロロエチル)(TCEPA)を用いた場合に、セパレータ紙(マニラ紙)の燃焼長が短くなることが示されている。さらに、正極にLiCoO2を用いた電池において、電解質にTFEPAあるいはTCEPAを混合することで、ハロゲン化されていないリン酸エステルであるリン酸トリメチル及びリン酸トリエチル(TEPA)を用いた場合にくらべて、サイクル性能が向上することが示されている。
また、特許文献2には、末端構造にCF2H基を有するリン酸エステルを用いることを特徴とする発明が開示され、分子鎖末端基の構造がCF2H−であるリン酸エステル、炭素−炭素π結合を有する環状カーボネート及びS=O結合を有する環状有機化合物を非水電解質に混合することによって、「初期放電容量及び高率放電容量がともに優れているだけでなく、これに用いた非水電解質の燃焼性試験結果も良好であり、優れた電解質の難燃性と高率放電特性とを兼ね備える非水電解質電池である」(段落0055)との記載がある。特許文献2の実施例には、LiCoO2を正極に用いた電池の非水電解質として、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートを体積比1:1の割合で混合した混合溶媒に、分子鎖末端基の構造がCF2H−であるリン酸エステルとしてリン酸トリ(2,2,3,3−テトラフルオロプロピル)、炭素−炭素π結合を有する環状カーボネートとしてビニレンカーボネート、S=O結合を有する環状有機化合物として1,3−プロパンスルトンを含有させたものを用いることで、初期放電容量及び高率放電容量がともに優れているだけでなく、これに用いた非水電解質の燃焼性試験結果も良好であり、優れた電解質の難燃性と高率放電特性とを兼ね備える非水電解質電池となることが示されている。
次に、特許文献3には、非水電解質が、「化1の一般式で表されるリン酸エステル類を非水電解質の全質量に対し5質量%以上含有し、電解質塩濃度が1mol/l以上であり、20℃における粘度が6.4mPa・s未満である」(請求項1)ことによって、良好な高率充放電特性を備えた非水電解質電池が提供できることが示されている。特許文献3の実施例には、5質量%のトリ(2,2,2−トリフルオロエチル)ホスフェートを含み、1mol/lのLiPF6を溶解させた、20℃における粘度が4.8mPa・sの非水電解質が自己消火性を示すこと及び該非水電解質を適用し、LiCoO2を正極に用いた電池は、高率放電特性が良好なものとなることが示されている。
さらに、特許文献4には、いずれも炭素数1〜3の含フッ素アルキル基を有するリン酸エステルを含有することを特徴とする発明が示されている。特許文献4によれば、「リチウム二次電池用の電解質として有用な不燃性かつ難燃性で、しかも電解質塩の溶解性が高く、放電容量が大きく、充放電サイクル特性に優れた非水系電解質を提供することができる。」(段落0011)との記載がある。特許文献4の実施例には、リン酸トリ2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル又はリン酸トリ2,2,3,3−テトラフルオロプロピルを非水電解質に含有させた場合に、正極にLiCoO2を含む電池は高い放電容量を示し、釘刺し試験、過充電試験、短絡試験のいずれにおいても発火しないことが示されている。
特許文献5には、それぞれのアルキル基の炭素数の和が異なるリン酸アルキルエステルを2種類混合して用いる発明が開示されている。特許文献5には、「自己消火性を有するリン酸アルキルエステルと優れた充放電特性を付与するリン酸アルキルエステルの2種類のリン酸アルキルエステルを併用した非水系電解質を用いることにより、優れた難燃性と電池充放電特性とを示す非水系二次電池が作製できる」(段落0006)との記載がある。特許文献5の実施例には、電解液にリン酸トリメチル、リン酸エチルジメチル又はリン酸トリス(トリフルオロエチル)とリン酸トリブチル又はリン酸トリオクチルとを含有させることによって、LiCoO2を正極活物質として用いた電池において、0.36mAの定電流で放電したときの放電容量に対する1.8mAの定電流で放電したときの放電容量の割合が向上することが示されている。
特開平8−88023号公報 特開2007−141760号公報 特開2007−258067号公報 特開2008−21560号公報 特開2005−78847号公報
しかしながら、正極にリチウム含有ポリアニオン金属複合化合物を備えた非水電解質電池に従来技術を適用すると、アルキル基の末端構造がCF3で表されるフッ素化リン酸エステル化合物を単独で用いた場合には、サイクル性能が低下し、アルキル基の末端構造がCF2Hで表されるフッ素化リン酸エステル化合物を単独で用いた場合には高率放電性能が低下するという課題があることを、発明者らは初めて見出した。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、リチウム含有ポリアニオン金属複合化合物を含む正極を備えた非水電解質電池の非水電解質が難燃性を有するものとしながらも、優れた高率放電性能及びサイクル性能を備えた非水電解質電池を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するための、本発明の構成は以下の通りである。また、その作用効果は次のように考えられる。但し、本明細書中に記載する作用機構には推定が含まれており、その正否は本発明を何ら制限するものではない。
本発明は、負極と、正極と、セパレータと、有機溶媒及びリチウムイオンを含有する非水電解質とを備えた非水電解質電池において、前記正極が、リチウム含有ポリアニオン金属複合化合物を含有し、前記非水電解質が、アルキル基の末端構造がCF3で表されるフッ素化リン酸エステル化合物と、アルキル基の末端構造がCF2Hで表されるフッ素化リン酸エステル化合物とをそれぞれ一種類以上含有することを特徴とする非水電解質二次電池である。
また、本発明の非水電解質電池は、前記リチウム含有ポリアニオン金属複合化合物が、リン酸鉄リチウムであることを特徴としている。
さらに、本発明の非水電解質電池は、前記「アルキル基の末端構造がCF3で表されるフッ素化リン酸エステル化合物」の有する3つのアルキル基の炭素数がそれぞれ4以下であり、かつ、前記「アルキル基の末端構造がCF2Hで表されるフッ素化リン酸エステル化合物」の有する3つのアルキル基の炭素数がそれぞれ4以下であることを特徴とするものである。
また、本発明の非水電解質電池は、前記アルキル基の末端構造がCF3で表されるフッ素化リン酸エステル化合物及び/又は前記アルキル基の末端構造がCF2Hで表されるフッ素化リン酸エステル化合物の沸点が60℃以上300℃以下であることを特徴とする。
本発明に係る非水電解質電池は、リチウム含有ポリアニオン金属複合化合物を含む正極を備えた非水電解質電池の非水電解質が難燃性を有するものとしながらも、高率放電性能及びサイクル性能を優れたものにし得るという効果を奏する。
以下に、本発明の実施の形態を例示するが、本発明は、これらの記載に限定されるものではない。
本発明において正極に含有されるリチウム含有ポリアニオン金属複合化合物は、ポリアニオン構造を有する活物質であって、具体的には、一般式LiXO(Mは少なくとも1種以上の遷移金属、XはB、Al、Si、P、S、Cl、Ti、V、Cr、Mo、Wから選ばれる1種以上の元素、0<a≦3、0<m≦2、2≦b≦4、0≦c≦1)で表されるリチウム化合物が挙げられる。例えば、LiFePO4、LiCoPO4、LiFe0.5Co0.5PO4、LiMnPO4、LiMn0.5Fe0.5PO4、LiCrPO4、LiFeVO4、Li2FeSiO4、Li2Fe2(SO43、Li3Ti2(PO43、LiFeBO3、Li3Fe2(PO43、LiFe0.9Al0.1PO4、LiFePO3.90.1等がこれにあたる。なお、電子伝導性を改善する目的で構造の一部を他元素で置換したり、活物質粒子の表面を炭素等の導電性物質で被覆したり、粒子内部に導電性物質を内包させたものであっても、本発明の効果を阻害することなく好適に用いることができ、このようなものを用いた場合も本発明の範囲内である。
正極に含有されるリチウム含有ポリアニオン金属複合化合物は、平均粒子サイズ100μm以下の粉体であることが好ましい。特に、本発明の効果を有効に引き出すためには粒径が小さい方が好ましく、二次粒子の平均粒子径は0.5〜20μmであり、一次粒子の粒径は50〜500nmであることがより好ましい。
なお、前記リチウム含有ポリアニオン金属複合化合物の二次粒子の平均粒子径及び一次粒子の平均粒子径は、透過型電子顕微鏡(TEM)観察の結果を画像解析することにより求める。
正極に含有されるリチウム含有ポリアニオン金属複合化合物のBET比表面積は、正極のハイレート性能を向上させるために大きい方が良く、1〜100m2/gが好ましく、5〜100m2/gがより好ましい。
正極に含有されるリチウム含有ポリアニオン金属複合化合物の粉体を所定の形状で得るため、粉砕機や分級機を用いることができる。例えば乳鉢、ボールミル、サンドミル、振動ボールミル、遊星ボールミル、ジェットミル、カウンタージェットミル、旋回気流型ジェットミルや篩等を用いることができる。粉砕時には水、あるいはアルコール、ヘキサン等の有機溶剤を共存させた湿式粉砕を用いてもよい。分級方法としては、特に限定はなく、必要に応じて篩や風力分級機等を乾式あるいは湿式にて用いることができる。
正極には、リチウム含有ポリアニオン金属複合化合物に対して、本発明の効果を損なわない範囲で、他の正極材料を混合して用いることができる。他の正極材料としては、遷移金属酸化物、遷移金属硫化物、リチウム遷移金属複合酸化物等が挙げられる。遷移金属酸化物としては、マンガン酸化物鉄酸化物、銅酸化物、ニッケル酸化物、バナジウム酸化物、遷移金属硫化物としては、モリブデン硫化物、チタン硫化物等が挙げられる。リチウム遷移金属複合酸化物としては、リチウムマンガン複合酸化物、リチウムニッケル複合酸化物、リチウムコバルト複合酸化物、リチウムニッケルコバルト複合酸化物、リチウムニッケルマンガン複合酸化物、リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物等が挙げられる。さらに、ジスルフィド,ポリピロール,ポリアニリン,ポリパラスチレン,ポリアセチレン,ポリアセン系材料等の導電性高分子化合物、擬グラファイト構造炭素質材料等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
アルキル基の末端構造がCF3で表されるフッ素化リン酸エステル化合物の有するアルキル基は、末端構造がCF3であればよく、該アルキル基としては例えば、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、1,2,2,2−テトラフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、1,3,3,3−テトラフルオロプロピル基、2,3,3,3−テトラフルオロプロピル基、1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、ヘプタフルオロプロピル基、4,4,4−トリフルオロノルマルブチル基、2,2,2,2’,2’,2’−ヘキサフルオロイソプロピル基等が挙げられる。
アルキル基の末端構造がCF2Hで表されるフッ素化リン酸エステル化合物は、アルキル基の末端構造がCF2Hであればよく、該アルキル基としては例えば、ジフルオロメチル基、2,2−ジフルオロエチル基、1,2,2−トリフルオロエチル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基、3,3−ジフルオロプロピル基、1,3,3−トリフルオロプロピル基、2,3,3−トリフルオロプロピル基、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル基、1,2,3,3−テトラフルオロプロピル基、4,4−ジフルオロノルマルブチル基、3,3,4,4−テトラフルオロノルマルブチル基、2,2,2’,2’−テトラフルオロイソプロピル基等が挙げられる。
なお、上記フッ素化リン酸エステル化合物の有するアルキル基は、粘度を低くするためには炭素数が少ない方が好ましく、また、少量で難燃性の効果を発現させるためにはリンの割合が高い方が好ましいことから、フッ素原子の置換数に関わらず、炭素数が4以下であるものが好ましく、特に炭素数が3以下のものがより好ましい。
アルキル基の末端構造がCF3で表されるフッ素化リン酸エステル化合物としては、例えばリン酸トリス(トリフルオロメチル)、リン酸ビス(トリフルオロメチル)(2,2,2−トリフルオロエチル)、リン酸トリス(2,2,2−トリフルオロエチル)、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)(1,2,2,2−テトラフルオロエチル)、リン酸(トリフルオロメチル)(2,2,2−トリフルオロエチル)(1,2,2,2−テトラフルオロエチル)、リン酸トリス(1,3,3,3−テトラフルオロプロピル)等が挙げられる。なかでも、3つのアルキル基の炭素数が等しいものが好ましく、3つのアルキル基が等しいものがより好ましく、リン酸トリス(2,2,2−トリフルオロエチル)が特に好ましい。
また、アルキル基の末端構造がCF2Hで表されるフッ素化リン酸エステル化合物としては、例えばリン酸トリス(ジフルオロメチル)、リン酸ビス(ジフルオロメチル)(2,2−ジフルオロエチル)、リン酸トリス(2,2−ジフルオロエチル)、リン酸(ジフルオロメチル)(2,2−ジフルオロエチル)(1,2,2−トリフルオロエチル)、リン酸トリス(2,2,3,3−テトラフルオロプロピル)、リン酸ビス(2,2,3,3−テトラフルオロプロピル)(2,2−ジフルオロエチル)、リン酸ビス(1,3,3−トリフルオロプロピル)(ジフルオロメチル)等が挙げられる。なかでも、3つのアルキル基の炭素数が等しいものが好ましく、3つのアルキル基が等しいものがより好ましく、リン酸トリス(2,2,3,3−テトラフルオロプロピル)が特に好ましい。
上記フッ素化リン酸エステル化合物は、その他の可燃性の溶媒が気化する際に、一緒に蒸発して難燃性を発現させることから、その他の可燃性溶媒と同程度の沸点を有するものとすることにより、難燃化の効果が顕著に現れるので好ましい。したがって、上記フッ素化リン酸エステル化合物の沸点は、60℃以上300℃以下であることが好ましく、より好ましくは90℃以上270℃以下である。また、用いる可燃性溶媒の沸点にあわせて適宜選択することが好ましい。
また、上記フッ素化リン酸エステル化合物は、アルキル基の末端構造がCF3で表されるフッ素化リン酸エステル化合物の群及びアルキル基の末端構造がCF2Hで表されるフッ素化リン酸エステル化合物の群からそれぞれ選択される化合物を1種類ずつ、あるいは2種以上を混合して用いてもよい。
上記非水電解質は、上記フッ素化リン酸エステル化合物以外のリン酸エステル化合物を含んでいてもよい。上記フッ素化リン酸エステル化合物以外のリン酸エステル化合物としては、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル、リン酸ジメチルエチル、リン酸ジメチルプロピル、リン酸ジエチルプロピル、リン酸トリプロピルなどが挙げられる。また、各々のアルキル基は、水素原子の一部がフッ素原子に置換されていてもよい。
なお、本発明に係る非水電解質の溶媒に添加するフッ素化リン酸エステル化合物は、その他の有機溶媒と混合して用いることが好ましく、混合の割合は、難燃性の効果を十分に発揮させるためには、非水溶媒に対して10体積%以上であることが好ましく、より好ましくは20体積以上である。一方、フッ素化リン酸エステル化合物は一般にその他の非水溶媒に比べて粘度が高いものであるから、非水電解質の粘度の影響が大きい高率放電性能や入出力性能をより優れたものとするためには、50体積%以下が好ましく、40体積%以下がより好ましい。さらに、アルキル基の末端構造がCF3で表されるフッ素化リン酸エステル化合物とアルキル基の末端構造がCF2Hで表されるフッ素化リン酸エステル化合物との比率は、30:70から70:30の範囲が好ましい。
上記フッ素化リン酸エステル化合物の構造および含有量は、従来知られている各種分析方法により、調べることが可能である。例えば、GC−MS、GC−FID、1H−NMR、13C−NMR、19F−NMR、31P−NMRなどを用いることができる。
非水電解質を構成するその他の有機溶媒は、限定されるものではなく、一般に非水電解質二次電池に供される非水電解質に使用される有機溶媒が使用できる。
例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、クロロエチレンカーボネート、スチレンカーボネート、カテコールカーボネート、1−フェニルビニレンカーボネート、1,2−ジフェニルビニレンカーボネート等の環状カーボネート、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、プロピオラクトン等の環状カルボン酸エステル、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジフェニルカーボネート等の鎖状カーボネート、酢酸メチル、酪酸メチル等の鎖状カルボン酸エステル、テトラヒドロフランまたはその誘導体、1,3−ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、メトキシエトキシエタン、メチルジグライム等のエーテル類、アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類、ジオキサランまたはその誘導体等の単独またはそれら2種以上の混合物等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
また、これらの有機溶媒は、任意の割合で混合して用いることができる。
本発明の電解質は、アルキル基の末端構造がCF3で表されるフッ素化リン酸エステル化合物と、アルキル基の末端構造がCF2Hで表されるフッ素化リン酸エステル化合物とを含むものであるが、必要に応じて他の化合物を、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の量で含有させることができる。
このような他の化合物としては、例えば、ビフェニル、アルキルビフェニル、ターフェニル、ターフェニルの部分水素化体、シクロヘキシルベンゼン、t−ブチルベンゼン、t−アミルベンゼン、ジフェニルエーテル、ジベンゾフラン等の芳香族化合物;2−フルオロビフェニル、o−シクロヘキシルフルオロベンゼン、p−シクロヘキシルフルオロベンゼン等の前記芳香族化合物の部分フッ素化物;2,4−ジフルオロアニソール、2,5−ジフルオロアニソール、2,6−ジフルオロアニソール、3,5−ジフルオロアニソール等の含フッ素アニソール化合物等の過充電防止剤;ビニレンカーボネート、ビニルエチレンカーボネート、フルオロエチレンカーボネート、トリフルオロプロピレンカーボネート、無水コハク酸、無水グルタル酸、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水グルタコン酸、無水イタコン酸、シクロヘキサンジカルボン酸無水物等の負極被膜形成剤;亜硫酸エチレン、亜硫酸プロピレン、亜硫酸ジメチル、プロパンスルトン、プロペンスルトン、ブタンスルトン、メタンスルホン酸メチル、ブスルファン、トルエンスルホン酸メチル、硫酸ジメチル、硫酸エチレン、スルホラン、ジメチルスルホン、ジエチルスルホン、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、テトラメチレンスルホキシド、ジフェニルスルフィド、チオアニソール、ジフェニルジスルフィド、ジピリジニウムジスルフィド等の正極保護剤等が挙げられる。
上記化合物は2種以上を併用して用いてもかまわない。負極皮膜形成剤と正極保護剤との併用や、過充電防止剤と負極皮膜形成剤と正極保護剤との併用が特に好ましい。
非水系電解質中におけるこれら他の化合物の含有割合は特に限定はないが、非水系電解質全体に対し、それぞれ、0.01質量%以上が好ましく、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.2質量%以上であり、上限は、5質量%以下が好ましく、より好ましくは3質量%以下、更に好ましくは2質量%以下である。これらの化合物を添加することにより、安全性をより向上させたり、高温保存後の容量維持性能やサイクル性能を向上させたりすることができる。
非水電解質を構成するリチウム塩としては、限定されるものではなく、一般に非水電解質二次電池に使用される広電位領域において安定であるリチウム塩が使用できる。例えば、LiBF4、LiPF6、LiClO4、LiCF3SO3、LiN(CF3SO22、LiN(C25SO22、LiN(CF3SO2)(C49SO2)、LiC(CF3SO23、LiC(C25SO23等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。
非水電解質における電解質塩の濃度としては、優れた高率放電特性を有する非水電解質電池を確実に得るために、0.1mol/l〜5.0mol/lが好ましく、さらに好ましくは、1.0mol/l〜2.0mol/lである。
正極集電体の材質としては特に制限は無く、公知のものを任意に用いることができる。具体例としては、アルミニウム、ステンレス鋼、ニッケルメッキ、チタン、タンタル等の金属材料;カーボンクロス、カーボンペーパー等の炭素質材料が挙げられる。中でも金属材料、特にアルミニウムが好ましい。
本発明の非水電解質二次電池に用いる負極活物質としては、電気化学的にリチウムイオンを吸蔵・放出可能なものであれば、特に制限はなく、炭素質材料、酸化錫や酸化ケイ素等の金属酸化物、金属複合酸化物、リチウム単体やリチウムアルミニウム合金等のリチウム合金、SnやSi等のリチウムと合金形成可能な金属等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。なかでも炭素質材料又はリチウム複合酸化物が安全性の点から好ましく用いられる。
炭素質材料としては、天然グラファイト、人造グラファイト、コークス類、難黒鉛化性炭素、低温焼成易黒鉛化性炭素、フラーレン、カーボンナノチューブ、カーボンブラック、活性炭等が挙げられる。
負極の集電体としては、公知のものを任意に用いることができる。例えば、銅、ニッケル、ステンレス鋼、ニッケルメッキ鋼等の金属材料が挙げられ、中でも加工し易さとコストの点から特に銅が好ましい。
セパレータとして、微多孔性膜や不織布等を、単独あるいは併用することが好ましい。セパレータを構成する材料としては、例えばポリエチレン,ポリプロピレン等に代表されるポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレフタレート等に代表されるポリエステル系樹脂、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−パーフルオロビニルエーテル共重合体、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−トリフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−フルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロアセトン共重合体、フッ化ビニリデン−エチレン共重合体、フッ化ビニリデン−プロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−トリフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体等を挙げることができる。なかでも本発明においては、ポリエチレン,ポリプロピレン等に代表されるポリオレフィン系樹脂を主成分とする微多孔性膜であることが好ましい。
その他の電池の構成要素としては、端子、絶縁板、電池ケース等があるが、これらの部品は従来用いられてきたものをそのまま用いて差し支えない。
以下、実施例及び比較例を用いて本発明を具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、これらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
正極活物質として、一次粒子径200nm、二次粒子径11μm、BET比表面積12m2/gのリン酸鉄リチウムを用い、リン酸鉄リチウム90質量%と導電助剤であるアセチレンブラック5質量%と結着剤であるポリフッ化ビニリデン5質量%を含有し、N−メチルピロリドンを溶剤とするペーストを厚さ20μmのアルミニウム箔集電体両面に塗布、乾燥し、プレスすることによって、正極を作製した。
負極活物質であるグラファイト94質量%と結着剤であるポリフッ化ビニリデン6質量%を含有し、N−メチルピロリドンを溶剤とするペーストを厚さ10μmの銅箔集電体両面に塗布、乾燥し、プレスすることによって、負極を作製した。
非水電解質は次のようにして作製した。まず、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)とを体積比30:70で混合した混合溶媒を作製した。次に、前記混合溶媒と、リン酸トリス(2,2,2−トリフルオロエチル)(TFEP)と、リン酸トリス(2,2,3,3−テトラフルオロプルピル)(TFPP)とを、体積比70:15:15となるように混合した。TFEPの沸点は185℃、TFPPの沸点は250℃である。得られたEC、DEC、TFEP及びTFPPを含む混合溶媒に、LiPF6を1mol/lとなるように溶解した。このようにして得られた非水電解質を本発明電解質aとする。
ポリエチレン製の多孔質セパレータを介して前記正極及び負極を扁平捲回してなる捲回極群をアルミニウム製の角形電槽缶に収納した。電池ケースは、安全弁を設けた電池蓋がレーザー溶接によって取り付けられ、負極端子は負極リードを介して負極と接続され、正極は正極リードを介して電池蓋と接続されているものである。その後、減圧下にて非水電解質を注液した後、注液口をレーザー溶接にて封口した。上記の方法により、設計容量500mAhの角型非水電解質二次電池を作製した。この非水電解質二次電池を本発明電池Aとする。
[比較例1]
ECとDECとを体積比30:70で混合し、前記混合溶媒とTFEPとを体積比70:30となるように混合した。得られたEC、DEC及びTFEPを含む混合溶媒に、LiPF6を1mol/lとなるように溶解した。この非水電解質を比較電解質bとする。
非水電解質に比較電解質bを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で、非水電解質二次電池を作製した。この非水電解質二次電池を比較電池Bとする。
[比較例2]
ECとDECとを体積比30:70で混合し、前記混合溶媒とTFPPとを体積比70:30となるように混合した。得られたEC、DEC及びTFPPを含む混合溶媒に、LiPF6を1mol/lとなるように溶解した。この非水電解質を比較電解質cとする。
非水電解質に比較電解質cを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で、非水電解質二次電池を作製した。この非水電解質二次電池を比較電池Cとする。
[比較例3]
ECとDECとを体積比30:70で混合した非水溶媒に、LiPF6を1mol/lとなるように溶解することによって非水電解質を作製した。この非水電解質を比較電解質dとする。
非水電解質に比較電解質dを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で、非水電解質二次電池を作製した。この非水電解質二次電池を比較電池Dとする。
[比較例4]
正極活物質であるコバルト酸リチウム94質量%と導電助剤であるアセチレンブラック2質量%と結着剤であるポリフッ化ビニリデン4質量%を含有し、N−メチルピロリドンを溶剤とするペーストを厚さ20μmのアルミニウム箔集電体両面に塗布、乾燥し、プレスすることによって、正極を作製した。
正極にコバルト酸リチウムを含有する上記正極を用い、非水電解質に比較電解質bを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で、非水電解質二次電池を作製した。この非水電解質二次電池の設計容量は570mAhである。この非水電解質二次電池を比較電池Eとする。
[比較例5]
非水電解質に比較電解質cを用いたこと以外は、比較例4と同様の方法で、非水電解質二次電池を作製した。この非水電解質二次電池を比較電池Fとする。
[比較例6]
非水電解質に比較電解質dを用いたこと以外は、比較例4と同様の方法で、非水電解質二次電池を作製した。この非水電解質二次電池を比較電池Gとする。
[初期充放電工程]
全ての実施例電池及び比較例電池は、評価試験に先立ち、20℃環境下にて初期充放電工程に供した。
なお、以下本明細書において、充放電の電流値の表記は、設計容量を1時間で放電する電流値を1ItmAとしている。
正極にリン酸鉄リチウムを用いた実施例1に係る本発明電池A及び比較例1〜3に係る比較電池B〜Dについては、充電電流0.1ItmA、充電電圧3.6V、合計充電時間20時間の定電流定電圧充電、及び、放電電流0.1ItmA、終止電圧2.0Vの定電流放電からなる1サイクルの充放電に続き、充電電流0.2ItmA、充電電圧3.6V、合計充電時間7.5時間の定電流定電圧充電、及び、放電電流0.2ItmA、終止電圧2.0Vの定電流放電からなる2サイクルの充放電を行った。
正極にコバルト酸リチウムを用いた比較例4〜6に係る比較電池E〜Gについては、充電電流0.1ItmA、充電電圧4.2V、合計充電時間20時間の定電流定電圧充電、及び、放電電流0.1ItmA、終止電圧3.0Vの定電流放電からなる1サイクルの充放電に続き、充電電流0.2ItmA、充電電圧4.2V、合計充電時間7.5時間の定電流定電圧充電、及び、放電電流0.2ItmA、終止電圧3.0Vの定電流放電からなる2サイクルの充放電を行った。
[高率放電性能評価試験]
続いて、20℃環境下にて、高率放電性能評価試験を行った。
正極にリン酸鉄リチウムを用いた実施例1に係る本発明電池A及び比較例1〜3に係る比較電池B〜Dについては、充電電流1.0ItmA、充電電圧3.6V、合計充電時間3時間の定電流定電圧充電の後、放電電流1.0ItmA、終止電圧2.0Vの定電流放電を行い、放電電流1.0ItmAにおける放電容量を記録した。さらに、上記と同一の条件で充電を行った後、放電電流を10ItmAに変更し、終止電圧2.0Vまでの定電流放電を行い、放電電流10ItmAにおける放電容量を記録した。
放電電流10ItmAにおける放電容量の値を放電電流1.0ItmAにおける放電容量の値で除することによって、高率放電容量維持率を算出した。
正極にコバルト酸リチウムを用いた比較例4〜6に係る比較電池E〜Gについては、充電電流1.0ItmA、充電電圧4.2V、合計充電時間3時間の定電流定電圧充電の後、放電電流1.0ItmA、終止電圧3.0Vの定電流放電を行い、放電電流1.0ItmAにおける放電容量を記録した。さらに、上記と同一の条件で充電を行った後、放電電流を10ItmAに変更し、終止電圧2.0Vまでの定電流放電を行い、放電電流10ItmAにおける放電容量を記録した。
放電電流10ItmAにおける放電容量の値を放電電流1.0ItmAにおける放電容量の値で除することによって、高率放電容量維持率を算出した。
[サイクル性能評価試験]
さらに、45℃環境下にて、サイクル性能評価試験を行った。
正極にリン酸鉄リチウムを用いた実施例1に係る本発明電池A及び比較例1〜3に係る比較電池B〜Dについては、充電電流1.0ItmA、充電電圧3.6V、合計充電時間3時間の定電流定電圧充電の後、放電電流1.0ItmA、終止電圧2.0Vの定電流放電を行うというサイクルを250サイクル繰り返した。
250サイクル目の放電容量を当該サイクル性能評価試験の1サイクル目の放電容量で除した値をサイクル容量維持率として算出した。
正極にコバルト酸リチウムを用いた比較例4〜6に係る比較電池E〜Gについては、充電電流1.0ItmA、充電電圧4.2V、合計充電時間3時間の定電流定電圧充電の後、放電電流1.0ItmA、終止電圧3.0Vの定電流放電を行うというサイクルを250サイクル繰り返した。
250サイクル目の放電容量を当該サイクル性能評価試験の1サイクル目の放電容量で除した値をサイクル容量維持率として算出した。
高率放電性能評価試験及びサイクル性能評価試験の結果を表1に示す。
TFEP:リン酸トリス(2,2,2−トリフルオロエチル)
TFPP:リン酸トリス(2,2,3,3−テトラフルオロプロピル)
コバルト酸リチウムを含有する正極を用いた比較電池E〜Gを比較すると、表1に示されるように、フッ素化リン酸エステル化合物としてTFEPを単独で含む比較電解質bを用いた比較電池E又はTFPPを単独で含む比較電解質cを用いた比較電池Fは、その高率放電容量維持率及びサイクル容量維持率が、フッ素化リン酸エステル化合物を含まない比較電解質dを用いた比較電池Gと同程度の値を示している。このことから、正極にコバルト酸リチウムを含有する非水電解質電池においては、非水電解質にアルキル基の末端構造がCF3又はCF2Hで表されるフッ素化リン酸エステル化合物を単独で含有させた場合に、高率放電性能あるいはサイクル性能が低下するという課題は存在しないことがわかる。
一方、表1に示されるように、リチウム含有ポリアニオン金属複合化合物であるリン酸鉄リチウムを正極に含む場合、アルキル基の末端構造がCF3で表されるフッ素化リン酸エステルであるTFEPのみを含み、アルキル基の末端構造がCF2Hで表されるフッ素化リン酸エステルであるTFPPを含まない比較電解質bを用いた比較電池Bは、フッ素化リン酸エステル化合物を含まない比較電解質dを用いた比較電池Dにくらべて、高率放電容量維持率は同程度であるが、サイクル容量維持率が劣るものである。
また、アルキル基の末端構造がCF2Hで表されるフッ素化リン酸エステルであるTFPPのみを含み、アルキル基の末端構造がCF3で表されるフッ素化リン酸エステルであるTFEPを含まない比較電解質cを用いた比較電池Cは、比較電池Dと比較すると、サイクル容量維持率は同等であるが、高率放電容量維持率が劣っている。
ところが、フッ素化リン酸エステル化合物としてTFEPとTFPPとを両方含む本発明電解質aを用いた本発明電池Aは、フッ素化リン酸エステル化合物としてTFEPのみを非水電解質中に含む比較電池Bと比較すると、比較電池Bにおける課題であったサイクル容量維持率が改善されていることがわかる。また、フッ素化リン酸エステル化合物としてTFPPのみを非水電解質中に含む比較電池Cと比較しても、比較電池Cの課題であった高率放電性能は改善されている。さらに、フッ素化リン酸エステル化合物をまったく含まない比較電池Dと比較しても、遜色ないサイクル容量維持率を示すばかりか、高率放電容量維持率はむしろ上回るという驚くべき結果を示している。
このように、リチウム含有ポリアニオン金属複合化合物であるリン酸鉄リチウムを含有する正極を用いた非水電解質電池の非水溶媒が、アルキル基の末端構造がCF3で表されるフッ素化リン酸エステル化合物と、アルキル基の末端構造がCF2Hで表されるフッ素化リン酸エステル化合物とを共に含むことによって、高率放電性能及びサイクル性能が共に優れたものとなる作用機構は明らかではないが、次のように考えることができる。フッ素化リン酸エステル化合物が分解して被膜を形成する際に、より分解しやすいアルキル基の末端構造がCF2Hで表されるフッ素化リン酸エステル化合物のみが存在する場合には、被膜が厚く強固なものとなり、被膜抵抗が上昇して高率放電性能を低下させるかたわら、サイクル性能を向上させるが、一方、アルキル基の末端構造がCF3で表されるフッ素化リン酸エステル化合物のみが存在する場合には、被膜は薄く、低抵抗なものとなり、サイクル試験中に割れや剥離などが生じて、さらなる非水電解質の分解反応を招いてしまうと推察される。ところが、非水電解質中にアルキル基の末端構造がCF3で表されるフッ素化リン酸エステル化合物と、アルキル基の末端構造がCF2Hで表されるフッ素化リン酸エステル化合物とを共に含むことによって、例えば、アルキル基の末端構造がCF2Hで表されるフッ素化リン酸エステル化合物によって形成される被膜中に、アルキル基の末端構造がCF3で表されるフッ素化リン酸エステル化合物又はその分解物が取り込まれ、本発明に係るフッ素化リン酸エステル化合物が単独で存在する場合に形成される被膜とは異なる、サイクル性能および高率放電性能に優れた被膜が形成されることが考えられる。その結果、フッ素化リン酸エステルを含まない場合を上回る、優れた高率放電性能とサイクル性能とを兼ね備えた非水電解質電池を提供できるものと推測される。
また、正極活物質がリチウム含有ポリアニオン金属複合化合物でないコバルト酸リチウムなどの場合に、アルキル基の末端構造がCF3で表されるフッ素化リン酸エステル化合物又はアルキル基の末端構造がCF2Hで表されるフッ素化リン酸エステル化合物を単独で含むことによって、高率放電性能又はサイクル性能が低下するという課題が生じない原因は定かではないが、本発明に係るリチウム含有ポリアニオン金属複合化合物は、コバルト酸リチウムなどの遷移金属酸化物にくらべて電子伝導性に乏しいことから、反応場を増やし、固相内のリチウム拡散パスを短縮するために、粒子径を小さくし、比表面積を大きなものとしている。このことによって、リチウム含有ポリアニオン金属複合化合物を正極に用いた場合には、アルキル基の末端構造がCF3又はCF2Hで表されるフッ素化リン酸エステル化合物が十分に分解され、本発明に係るフッ素化リン酸エステル化合物を単独で用いた場合にはサイクル性能あるいは高率放電性能を低下させてしまう被膜が形成されると推測される。一方、コバルト酸リチウムなどの遷移金属酸化物を正極に用いた非水電解質電池では、比表面積が小さいことに起因してアルキル基の末端構造がCF3又はCF2Hで表されるフッ素化リン酸エステル化合物の分解が起こりにくいために、アルキル基の末端構造がCF3又はCF2Hで表されるフッ素化リン酸エステル化合物のどちらかのみが非水電解質中に存在した場合に、サイクル性能又は高率放電性能を低下させるという課題が生じなかったものと推測される。また、それ以外に、フッ素化リン酸エステル化合物が分解される際の活物質表面の反応活性、即ち、触媒作用が異なることが推察される。
本発明の非水電解質二次電池は、熱的安定性に優れ、きわめて安全性の高いリチウム含有ポリアニオン金属複合化合物を正極に使用するとともに、非水電解質が、アルキル基の末端構造がCF3で表されるフッ素化リン酸エステル化合物と、アルキル基の末端構造がCF2Hで表されるフッ素化リン酸エステル化合物とを含むことによって、きわめて安全性が高く、高率放電性能及びサイクル性能に優れた電池を提供することが可能となる。本発明の非水電解質二次電池は、電力貯蔵設備や電気自動車用電源等、比較的大型で、中・高容量の産業用途の非水電解液二次電池として有効である。

Claims (4)

  1. 負極と、正極と、セパレータと、有機溶媒及びリチウムイオンを含有する非水電解質と、を備えた非水電解質電池において、前記正極は、リチウム含有ポリアニオン金属複合化合物を含有し、前記非水電解質は、アルキル基の末端構造がCF3で表されるフッ素化リン酸エステル化合物と、アルキル基の末端構造がCF2Hで表されるフッ素化リン酸エステル化合物とをそれぞれ一種類以上含有することを特徴とする非水電解質二次電池。
  2. 前記リチウム含有ポリアニオン金属複合化合物は、リン酸鉄リチウムであることを特徴とする請求項1記載の非水電解質二次電池。
  3. 前記「アルキル基の末端構造がCF3で表されるフッ素化リン酸エステル化合物」の有する3つのアルキル基の炭素数がそれぞれ4以下であり、かつ、前記「アルキル基の末端構造がCF2Hで表されるフッ素化リン酸エステル化合物」の有する3つのアルキル基の炭素数がそれぞれ4以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の非水電解質電池。
  4. 前記アルキル基の末端構造がCF3で表されるフッ素化リン酸エステル化合物及び/又は前記アルキル基の末端構造がCF2Hで表されるフッ素化リン酸エステル化合物の沸点が60℃以上300℃以下であることを特徴とする請求項1乃至3記載の非水電解質電池。

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