JP6177042B2 - リチウム二次電池 - Google Patents

リチウム二次電池 Download PDF

Info

Publication number
JP6177042B2
JP6177042B2 JP2013161175A JP2013161175A JP6177042B2 JP 6177042 B2 JP6177042 B2 JP 6177042B2 JP 2013161175 A JP2013161175 A JP 2013161175A JP 2013161175 A JP2013161175 A JP 2013161175A JP 6177042 B2 JP6177042 B2 JP 6177042B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
negative electrode
lithium secondary
secondary battery
positive electrode
battery
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013161175A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014199796A (ja
Inventor
祐介 中村
祐介 中村
佐藤 貴子
貴子 佐藤
春樹 上剃
春樹 上剃
寿枝 若林
寿枝 若林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Maxell Energy Ltd
Original Assignee
Hitachi Maxell Energy Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Maxell Energy Ltd filed Critical Hitachi Maxell Energy Ltd
Priority to JP2013161175A priority Critical patent/JP6177042B2/ja
Priority to TW103106045A priority patent/TWI622199B/zh
Priority to CN201480013808.1A priority patent/CN105009349B/zh
Priority to PCT/JP2014/055356 priority patent/WO2014141932A1/ja
Priority to KR1020157024142A priority patent/KR102180458B1/ko
Publication of JP2014199796A publication Critical patent/JP2014199796A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6177042B2 publication Critical patent/JP6177042B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/05Accumulators with non-aqueous electrolyte
    • H01M10/056Accumulators with non-aqueous electrolyte characterised by the materials used as electrolytes, e.g. mixed inorganic/organic electrolytes
    • H01M10/0564Accumulators with non-aqueous electrolyte characterised by the materials used as electrolytes, e.g. mixed inorganic/organic electrolytes the electrolyte being constituted of organic materials only
    • H01M10/0566Liquid materials
    • H01M10/0567Liquid materials characterised by the additives
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/05Accumulators with non-aqueous electrolyte
    • H01M10/052Li-accumulators
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/36Selection of substances as active materials, active masses, active liquids
    • H01M4/48Selection of substances as active materials, active masses, active liquids of inorganic oxides or hydroxides
    • H01M4/50Selection of substances as active materials, active masses, active liquids of inorganic oxides or hydroxides of manganese
    • H01M4/505Selection of substances as active materials, active masses, active liquids of inorganic oxides or hydroxides of manganese of mixed oxides or hydroxides containing manganese for inserting or intercalating light metals, e.g. LiMn2O4 or LiMn2OxFy
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/36Selection of substances as active materials, active masses, active liquids
    • H01M4/48Selection of substances as active materials, active masses, active liquids of inorganic oxides or hydroxides
    • H01M4/52Selection of substances as active materials, active masses, active liquids of inorganic oxides or hydroxides of nickel, cobalt or iron
    • H01M4/525Selection of substances as active materials, active masses, active liquids of inorganic oxides or hydroxides of nickel, cobalt or iron of mixed oxides or hydroxides containing iron, cobalt or nickel for inserting or intercalating light metals, e.g. LiNiO2, LiCoO2 or LiCoOxFy
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Description

本発明は、信頼性および貯蔵特性が良好なリチウム二次電池に関するものである。
近年、携帯電話、ノート型パソコンなどの携帯型電子機器の発達や、電気自動車の実用化などに伴って、小型軽量でかつ高容量のリチウム二次電池が必要とされるようになってきた。
そして、リチウム二次電池には、その適用機器の広がりなどに伴って、高容量化と共に各種の電池特性を向上させることが求められている。
こうしたリチウム二次電池の電池特性の向上を達成する一手段として、リチウム二次電池の有する非水電解質に各種の添加剤を適用することが知られている。例えば、特許文献1には、分子内にニトリル基を2以上有する化合物を添加した非水電解質を用いることで、電池の貯蔵特性などを高め得ることが記載されている。特許文献1では、電池内において、分子内にニトリル基を2以上有する化合物が正極(正極活物質)の表面に保護皮膜を形成し、これが正極と非水電解質との直接の接触を抑制することで、正極と非水電解質との不要な反応によって生じ得る問題を防止して、前記の効果を確保できるとしている。
また、特許文献2には、1,3−ジオキサンとスルホン酸エステル化合物とを添加した非水電解質を用いることで、電池の充放電サイクル特性などを高め得ることが記載されている。特許文献2では、1,3−ジオキサンによって正極における非水電解質の酸化分解を抑制できると共に、1,3−ジオキサンが負極側で反応することによる電池の初期容量の低下を、スルホン酸エステル化合物によって形成される負極保護皮膜によって抑制できるとしている。
更に、特許文献3には、1,3−ジオキサンと、アジポニトリルと、シクロアルキルベンゼンおよび/またはベンゼン環に隣接する第4級炭素を有する化合物とを添加した非水電解質を用いることで、電池の過充電時の安全性などを高め得ることが記載されている。特許文献3では、過充電時の急激な電池の温度上昇を抑制する機能を有するシクロアルキルベンゼンやベンゼン環に隣接する第4級炭素を有する化合物の正極での分解を、正極表面に形成される1,3−ジオキサン由来の皮膜によって抑制して、非水電解質中の残存量を多くできると共に、アジポニトリルを用いることで、他の3成分の使用量を低減させ得るとしている。
また、特許文献4には、特定構造の有機リン化合物を添加した非水電解質を使用することで、電池の高温下での電気化学特性を高め得ることが記載されている。特許文献4では、電池内において、前記有機リン化合物によって正極および負極の表面に、緻密であり、かつリチウムイオン伝導性の高い皮膜が形成され、これにより、高温下での充放電サイクル特性などが向上するとしている。
特許文献1〜4に記載されている技術は、いずれもリチウム二次電池の各種特性を改善し得るものである。
特開2008−108586号公報 特開2009−140919号公報 特開2011−198747号公報 国際公開第2012/141270号
ところで、近年では、リチウム二次電池の高容量化の要請に対し、充電終止電圧を従来よりも高めることで、これに対応しようとする検討がなされているが、この場合、充電状態となった電池内では、各種の構成要素が従来よりも過酷な環境下におかれるようになることから、例えば、電池の信頼性や高温環境下での貯蔵特性をより高め得る技術が要求される可能性もある。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、信頼性および貯蔵特性が良好なリチウム二次電池を提供することにある。
前記目的を達成し得た本発明のリチウム二次電池は、集電体の片面または両面に正極活物質を含有する正極合剤層を有する正極、集電体の片面または両面に負極活物質を含有する負極合剤層を有する負極、非水電解質およびセパレータを備えたリチウム二次電池であって、前記非水電解質は、分子内にニトリル基を有する化合物、1,3−ジオキサンおよび下記一般式(1)で表されるホスホノアセテート類化合物を含有していることを特徴とするものである。
前記一般式(1)中、R、RおよびRは、それぞれ独立して、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜12の炭化水素基であり、nは0〜6の整数である。
本発明によれば、信頼性および貯蔵特性が良好なリチウム二次電池を提供することができる。
本発明のリチウム二次電池の一例を模式的に表す部分縦断面図である。 図1の斜視図である。
本発明のリチウム二次電池では、例えばリチウム塩を有機溶媒に溶解した溶液(非水電解液)であって、分子内にニトリル基を有する化合物と、1,3−ジオキサンと、前記一般式(1)で表されるホスホノアセテート類化合物とを含有する非水電解質を使用する。
前記の通り、1,3−ジオキサンは、これを含有する非水電解質を有するリチウム二次電池内において、正極表面で皮膜を形成し得る成分であることが知られている。ところが、1,3−ジオキサンと共に、分子内にニトリル基を有する化合物および前記一般式(1)で表されるホスホノアセテート類化合物を含有する非水電解質を用いた場合には、負極表面で形成される皮膜に、1,3−ジオキサン由来の成分が含まれることが、本発明者らの検討により明らかとなった。
そして、前記のリチウム二次電池では、信頼性が向上して、例えば高電圧での充電を継続したときのリーク電流の発生を長期にわたって抑制したり発熱開始時間を長期間としたりすることができ、更に、特に高温環境下での貯蔵特性が向上する。その理由は定かではないが、通常、正極表面での皮膜形成に寄与すると考えられている1,3−ジオキサンが前記一般式(1)で表されるホスホノアセテート類化合物と共に関与することで形成される負極表面での皮膜によって、負極(負極活物質)と非水電解質との反応が抑制されることで、負極活物質の劣化や負極側での非水電解質の劣化が抑えられ、更に、分子内にニトリル基を有する化合物が主に関与して形成される正極表面での皮膜によって、正極(正極活物質)と非水電解質との反応が抑制されることで、正極活物質の劣化や正極側での非水電解質の劣化が抑制されるためではないかと推測される。
分子内にニトリル基を有する化合物は、リチウム二次電池内において、正極表面に吸着して皮膜を形成し、高電圧に充電された状態での正極活物質からの遷移金属元素のイオンの、非水電解質への溶出を抑制する機能を有している。よって、本発明のリチウム二次電池では、分子内にニトリル基を有する化合物による前記の作用によって、上限電圧を高く設定して充電する方法で使用しても安定に使用することができる。
また、分子内にニトリル基を有する化合物が正極表面に皮膜を形成することで、正極と非水電解質との直接の接触を抑制することができるため、電池の充放電に伴う非水電解質成分の正極表面での分解や、それによるガス発生を抑えることができる。そのため、本発明のリチウム二次電池では、高温環境下での貯蔵特性も良好であり、また、充放電サイクル特性も高めることができる。
分子内にニトリル基を有する化合物としては、例えば、分子内にニトリル基を1つ有するモノニトリル化合物、分子内にニトリル基を2つ有するジニトリル化合物、分子内にニトリル基を3つ有するトリニトリル化合物などが挙げられる。これらの中でも、前記の作用(正極表面での皮膜形成による正極活物質からの遷移金属元素のイオンの溶出抑制作用、および正極と非水電解質成分との反応抑制作用)がより良好である点で、ジニトリル化合物(すなわち、分子内にニトリル基を2つ有する化合物)が好ましく、一般式NC−R−CN(ただし、Rは炭素数1〜10の直鎖または分岐の炭化水素鎖)で表されるジニトリル化合物がより好ましい。また、前記一般式におけるRは、炭素数1〜10の直鎖状のアルキレン鎖または分岐を有する炭素数1〜10のアルキレン鎖であることが更に好ましい。
モノニトリル化合物の具体例としては、例えば、ラウリルニトリルなどが挙げられる。また、前記一般式で表されるジニトリル化合物の具体例としては、例えば、マロノニトリル、スクシノニトリル、グルタロニトリル、アジポニトリル、1,4−ジシアノヘプタン、1,5−ジシアノペンタン、1,6−ジシアノヘキサン、1,7−ジシアノヘプタン、2,6−ジシアノヘプタン、1,8−ジシアノオクタン、2,7−ジシアノオクタン、1,9−ジシアノノナン、2,8−ジシアノノナン、1,10−ジシアノデカン、1,6−ジシアノデカン、2,4−ジメチルグルタロニトリルなどが挙げられる。分子内にニトリル基を有する化合物には、例えば前記例示のもののうちの1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。前記例示の各化合物の中でも、正極活物質からの遷移金属元素のイオンの溶出を抑制する作用がより強いことから、アジポニトリルがより好ましい。
電池に使用する非水電解質における分子内にニトリル基を有する化合物の含有量は、これらの化合物の使用による作用をより有効に発揮させる観点から、0.1質量%以上であることが好ましく、0.2質量%以上であることがより好ましい。ただし、分子内にニトリル基を有する化合物の添加量が多すぎると、例えば電池の貯蔵特性がより改善されるものの、充放電サイクル特性が低下する虞がある。よって、電池に使用する非水電解質における分子内にニトリル基を有する化合物の含有量は、5質量%以下であることが好ましく、4質量%以下であることがより好ましい。
1,3−ジオキサンは、前記の通り、分子内にニトリル基を有する化合物および前記一般式(1)で表されるホスホノアセテート類化合物と共に非水電解質に含有させることで、これを用いたリチウム二次電池内において、前記ホスホノアセテート類化合物と共に負極表面に皮膜を形成し、負極活物質の劣化や非水電解質の劣化を抑制する成分である。なお、負極表面での皮膜形成に1,3−ジオキサンが関与していることは、後述する比較例1のリチウム二次電池(分子内にニトリル基を有する化合物および1,3−ジオキサンを含有しない非水電解質を用いたリチウム二次電池)において、負極表面に存在する官能基や結合を調べた際に、主に、非水電解質に係るリチウム塩や有機溶媒に由来すると考えられるもの(Li−F、−COなど)が検出されたのに対し、同実施例1のリチウム二次電池(分子内にニトリル基を有する化合物、1,3−ジオキサンおよび前記ホスホノアセテート類化合物を含有する非水電解質を用いたリチウム二次電池)では、負極表面に、1,3−ジオキサンに由来すると考えられる官能基や結合〔−CO、−COOR(Rは有機残基)〕が検出されたことによって確認している。
また、リチウム二次電池に使用する非水電解質の溶媒には、エチレンカーボネートなどの環状カーボネートが使用されることが一般的であるが、リチウム二次電池の充放電を繰り返すことで、環状カーボネートの重合が進行することによっても非水電解質は劣化する。しかし、1,3−ジオキサンを含有する非水電解質では、環状カーボネートにラジカルが生じて重合し得る状態となっても、1,3−ジオキサンが開環して環状カーボネートのラジカル形成部位と結合するため、環状カーボネートの重合反応が停止し、非水電解質の劣化が抑制される。
リチウム二次電池に使用する非水電解質における1,3−ジオキサンの含有量は、これの使用による前記の各効果をより良好に確保する観点から、0.1質量%以上であることが好ましく、0.5質量%以上であることがより好ましい。一方、非水電解質中の1,3−ジオキサンの量が多すぎると、電池の負荷特性や充放電サイクル特性が低下する虞がある。よって、リチウム二次電池に使用する非水電解質における1,3−ジオキサンの含有量は、5質量%以下であることが好ましく、2質量%以下であることがより好ましい。
前記一般式(1)で表されるホスホノアセテート類化合物は、前記の通り、1,3−ジオキサンと共にリチウム二次電池の負極表面に皮膜を形成し、負極活物質の劣化や非水電解質の劣化を抑制する成分である。
ホスホノアセテート類化合物を表す前記一般式(1)において、R、RおよびRは、それぞれ独立して、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜12の炭化水素基(例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基など)でり、nは0〜6の整数である。すなわち、前記R、RおよびRは、それぞれが異なっていてもよく、2つ以上が同一であってもよい。
前記一般式(1)で表わされるホスホノアセテート類化合物の具体例としては、例えば、以下のものが挙げられる。
<前記一般式(1)においてn=0である化合物>
トリメチル ホスホノフォルメート、メチル ジエチルホスホノフォルメート、メチル ジプロピルホスホノフォルメート、メチル ジブチルホスホノフォルメート、トリエチル ホスホノフォルメート、エチルジメチルホスホノフォルメート、エチル ジプロピルホスホノフォルメート、エチル ジブチルホスホノフォルメート、トリプロピル ホスホノフォルメート、プロピル ジメチルホスホノフォルメート、プロピル ジエチルホスホノフォルメート、プロピル ジブチルホスホノフォルメート、トリブチル ホスホノフォルメート、ブチル ジメチルホスホノフォルメート、ブチル ジエチルホスホノフォルメート、ブチル ジプロピルホスホノフォルメート、メチル ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ホスホノフォルメート、エチル ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ホスホノフォルメート、プロピル ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ホスホノフォルメート、ブチル ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ホスホノフォルメートなど。
<前記一般式(1)においてn=1である化合物>
トリメチル ホスホノアセテート、メチル ジエチルホスホノアセテート、メチル ジプロピルホスホノアセテート、メチル ジブチルホスホノアセテート、トリエチル ホスホノアセテート、エチル ジメチルホスホノアセテート、エチル ジプロピルホスホノアセテート、エチルジブチルホスホノアセテート、トリプロピル ホスホノアセテート、プロピル ジメチルホスホノアセテート、プロピル ジエチルホスホノアセテート、プロピル ジブチルホスホノアセテート、トリブチル ホスホノアセテート、ブチル ジメチルホスホノアセテート、ブチル ジエチルホスホノアセテート、ブチルジプロピルホスホノアセテート、メチル ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ホスホノアセテート、エチル ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ホスホノアセテート、プロピル ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ホスホノアセテート、ブチル ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ホスホノアセテート、アリル ジメチルホスホノアセテート、アリル ジエチルホスホノアセテート、2−プロピニル(ジメチルホスホノ)アセテート、2−プロピニル(ジエチルホスホノ)アセテートなど。
<前記一般式(1)においてn=2である化合物>
トリメチル−3−ホスホノプロピオネート、メチル ジエチル−3−ホスホノプロピオネート、メチル ジプロピル−3−ホスホノプロピオネート、メチル ジブチル−3−ホスホノプロピオネート、トリエチル−3−ホスホノプロピオネート、エチル ジメチル−3−ホスホノプロピオネート、エチル ジプロピル−3−ホスホノプロピオネート、エチル ジブチル3−ホスホノプロピオネート、トリプロピル−3−ホスホノプロピオネート、プロピル ジメチル−3−ホスホノプロピオネート、プロピル ジエチル−3−ホスホノプロピオネート、プロピル ジブチル3−ホスホノプロピオネート、トリブチル−3−ホスホノプロピオネート、ブチル ジメチル−3−ホスホノプロピオネート、ブチル ジエチル−3−ホスホノプロピオネート、ブチル ジプロピル−3−ホスホノプロピオネート、メチル ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−3−ホスホノプロピオネート、エチル ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−3−ホスホノプロピオネート、プロピル ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−3−ホスホノプロピオネート、ブチル ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)−3−ホスホノプロピオネートなど。
<前記一般式(1)においてn=3である化合物>
トリメチル−4−ホスホノブチレート、メチル ジエチル−4−ホスホノブチレート、メチル ジプロピル−4−ホスホノブチレート、メチル ジブチル4−ホスホノブチレート、トリエチル−4−ホスホノブチレート、エチル ジメチル−4−ホスホノブチレート、エチル ジプロピル−4−ホスホノブチレート、エチル ジブチル4−ホスホノブチレート、トリプロピル−4−ホスホノブチレート、プロピル ジメチル−4−ホスホノブチレート、プロピル ジエチル−4−ホスホノブチレート、プロピル ジブチル4−ホスホノブチレート、トリブチル−4−ホスホノブチレート、ブチル ジメチル−4−ホスホノブチレート、ブチル ジエチル−4−ホスホノブチレート、ブチル ジプロピル−4−ホスホノブチレートなど。
前記例示のホスホノアセテート類化合物の中でも、2−プロピニル(ジエチルホスホノ)アセテート(PDEA)、エチル ジエチルホスホノアセテート(EDPA)が特に好ましい。
リチウム二次電池に使用する非水電解質における前記一般式(1)で表されるホスホノアセテート類化合物の含有量は、その使用による効果をより良好に確保する観点から、0.5質量%以上であることが好ましく、1質量%以上であることがより好ましい。ただし、非水電解質中の前記一般式(1)で表されるホスホノアセテート類化合物の含有量が多すぎると、電池の充放電サイクル特性が低下する虞がある。よって、リチウム二次電池に使用する非水電解質における前記一般式(1)で表されるホスホノアセテート類化合物の含有量は、30質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましい。
前記ホスホノアセテート類化合物を表わす前記一般式(1)のR、R、およびRのいずれかが不飽和結合を含む場合、負極表面において、炭素−炭素二重結合または炭素−炭素三重結合が開くことで重合して皮膜を形成するものと推測される。この場合に形成される皮膜は、構成分子(構成ポリマー)が柔軟な炭素−炭素結合を主鎖としていることから、柔軟性が高い。リチウム二次電池を充放電した際には、それに伴って負極活物質が膨張・収縮を起こすため、負極(負極合剤層)全体も体積変化する。しかし、負極(負極合剤層)表面にホスホノアセテート類化合物由来の成分を含む皮膜が形成されている場合には、この皮膜は前記の通り柔軟性に富むものであるため、電池の充放電に伴う負極の体積変化に追随して、割れや亀裂などが生じ難いことから、電池の充放電を繰り返してもホスホノアセテート類化合物由来の成分を含む皮膜による前記の効果を良好に持続させることができる。
また、非水電解質には、ハロゲン置換された環状カーボネートも含有するものを使用することが好ましい。ハロゲン置換された環状カーボネートは、負極に作用して、負極と非水電解質成分との反応を抑制する作用を有している。よって、ハロゲン置換された環状カーボネートも含有する非水電解質を使用することで、より充放電サイクル特性の良好なリチウム二次電池とすることができる。
ハロゲン置換された環状カーボネートとしては、下記の一般式(2)で表される化合物を用いることができる。
前記一般式(2)中、R、R、RおよびRは、水素、ハロゲン元素または炭素数1〜10のアルキル基を表しており、アルキル基の水素の一部または全部がハロゲン元素で置換されていてもよく、R、R、RおよびRのうちの少なくとも1つはハロゲン元素であり、R、R、RおよびRは、それぞれが異なっていてもよく、2つ以上が同一であってもよい。R、R、RおよびRがアルキル基である場合、その炭素数は少ないほど好ましい。前記ハロゲン元素としては、フッ素が特に好ましい。
このようなハロゲン元素で置換された環状カーボネートの中でも、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン(FEC)が特に好ましい。
リチウム二次電池に使用する非水電解質におけるハロゲン置換された環状カーボネートの含有量は、その使用による効果をより良好に確保する観点から、0.1質量%以上であることが好ましく、0.5質量%以上であることがより好ましい。ただし、非水電解質中のハロゲン置換された環状カーボネートの含有量が多すぎると、貯蔵特性の向上効果が小さくなる虞がある。よって、リチウム二次電池に使用する非水電解質におけるハロゲン置換された環状カーボネートの含有量は、10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましい。
更に、非水電解質には、ビニレンカーボネート(VC)も含有するものを使用することが好ましい。VCは、負極(特に負極活物質として炭素材料を使用した負極)に作用して、負極と非水電解質成分との反応を抑制する作用を有している。よって、VCも含有する非水電解質を使用することで、より充放電サイクル特性の良好なリチウム二次電池とすることができる。
リチウム二次電池に使用する非水電解質におけるVCの含有量は、その使用による効果をより良好に確保する観点から、0.1質量%以上であることが好ましく、1質量%以上であることがより好ましい。ただし、非水電解質中のVCの含有量が多すぎると、貯蔵特性の向上効果が小さくなる虞がある。よって、リチウム二次電池に使用する非水電解質におけるVCの含有量は、10質量%以下であることが好ましく、4質量%以下であることがより好ましい。
非水電解質に用いるリチウム塩としては、溶媒中で解離してLiイオンを形成し、電池として使用される電圧範囲で分解などの副反応を起こしにくいものであれば特に制限はない。例えば、LiClO、LiPF、LiBF、LiAsF、LiSbFなどの無機リチウム塩;LiCFSO、LiCFCO、Li(SO、LiN(CFSO、LiC(CFSO、LiC2n+1SO(n≧2)、LiN(RfOSO〔ここでRfはフルオロアルキル基〕などの有機リチウム塩;などを用いることができる。
このリチウム塩の非水電解質中の濃度としては、0.5〜1.5mol/lであることが好ましく、0.9〜1.25mol/lであることがより好ましい。
非水電解質に用いる有機溶媒としては、前記のリチウム塩を溶解し、電池として使用される電圧範囲で分解などの副反応を起こさないものであれば特に限定されない。例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネートなどの環状カーボネート;ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネートなどの鎖状カーボネート;プロピオン酸メチルなどの鎖状エステル;γ−ブチロラクトンなどの環状エステル;ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、1,3−ジオキソラン、ジグライム、トリグライム、テトラグライムなどの鎖状エーテル;1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフランなどの環状エーテル;アセトニトリル、プロピオニトリル、メトキシプロピオニトリルなどのニトリル類;エチレングリコールサルファイトなどの亜硫酸エステル類;などが挙げられ、これらは2種以上混合して用いることもできる。なお、より良好な特性の電池とするためには、エチレンカーボネートと鎖状カーボネートの混合溶媒など、高い導電率を得ることができる組み合わせで用いることが望ましい。
また、リチウム二次電池に使用する非水電解質には、充放電サイクル特性の更なる改善や、高温貯蔵性や過充電防止などの安全性を向上させる目的で、無水酸、スルホン酸エステル、ジニトリル、1,3−プロパンサルトン、ジフェニルジスルフィド、シクロヘキシルベンゼン、ビフェニル、フルオロベンゼン、t−ブチルベンゼンなどの添加剤(これらの誘導体も含む)を適宜加えることもできる。
更に、リチウム二次電池の非水電解質には、前記の非水電解質(非水電解液)に、ポリマーなどの公知のゲル化剤を添加してゲル化したもの(ゲル状電解質)を用いることもできる。
本発明のリチウム二次電池は、正極、負極、非水電解質およびセパレータを有しており、非水電解質に前記の非水電解質を使用していればよく、その他の構成および構造については特に制限はなく、従来から知られているリチウム二次電池で採用されている各種構成および構造を適用することができる。
リチウム二次電池に係る正極には、例えば、集電体の片面または両面に、正極活物質、バインダおよび導電助剤などを含有する正極合剤層を有する構造のものを使用することができる。
正極活物質には、LiCoOなどのリチウムコバルト複合酸化物;LiMnO、LiMnOなどのリチウムマンガン複合酸化物;LiNiOなどのリチウムニッケル複合酸化物;LiCo1−xNiOなどの層状構造のリチウム含有複合酸化物;LiMn、Li4/3Ti5/3などのスピネル構造のリチウム含有複合酸化物;LiFePOなどのオリビン構造のリチウム含有複合酸化物;前記の酸化物を基本組成とし各種元素で置換した酸化物;などのリチウム含有複合酸化物のうちの1種または2種以上を使用することができる。
これらのリチウム含有複合酸化物の中でも、より容量が大きいことから、下記一般組成式(3)で表されるリチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物を使用することがより好ましい。
Li1+s (3)
〔前記一般組成式(3)中、−0.3≦s≦0.3であり、Mは、少なくともNi、CoおよびMnを含む3種以上の元素群であり、Mを構成する各元素中で、Ni、CoおよびMnの割合(mol%)を、それぞれa、bおよびcとしたときに、30<a<65、5<b<35、15<c<50である。〕
前記一般組成式(3)で表されるリチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物において、Niは、リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物の容量向上に寄与する成分であり、元素群Mの全元素数を100mol%としたときに、Niの割合aは、30mol%を超えていることが好ましく、50mol%以上であることがより好ましい。また、前記一般組成式(3)で表されるリチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物において、Ni以外の元素を含有することによる効果を良好に確保する観点から、元素群Mの全元素数を100mol%としたときに、Niの割合aは、65mol%未満であることが好ましく、60mol%以下であることがより好ましい。
前記一般組成式(3)で表されるリチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物において、Coも、Niと同様にリチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物の容量向上に寄与する成分であり、正極合剤層における充填密度向上にも作用する一方で、多すぎるとコスト増大や安全性低下を引き起こす虞もある。これらの理由に加えて、後述するMnの平均価数の安定化作用を良好に確保する観点から、リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物を表す前記一般組成式(3)における元素群Mの全元素数を100mol%としたとき、Coの割合bは、5mol%を超えていることが好ましく、20mol%以上であることがより好ましく、また、35mol%未満であることが好ましく、30mol%以下であることがより好ましい。
更に、リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物においては、前記一般組成式(3)における元素群Mの全元素数を100mol%としたとき、Mnの割合cが、15mol%を超えていることが好ましく、20mol%以上であることがより好ましく、また、50mol%未満であることが好ましく、30mol%以下であることがより好ましい。リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物に前記のような量でMnを含有させ、結晶格子中に必ずMnを存在させることによって、リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物の熱的安定性を高めることができ、より安全性の高い電池を構成することが可能となる。
更に、リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物において、MnとともにCoを含有していることで、電池の充放電でのLiのドープおよび脱ドープに伴うMnの価数変動を抑制するようにCoが作用するため、Mnの平均価数を4価近傍の値に安定させて、充放電の可逆性をより高めることができる。よって、このようなリチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物を使用することで、より充放電サイクル特性に優れた電池を構成することが可能となる。
リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物においては、元素群Mが、Ni、CoおよびMnのみで構成されていてもよいが、これらの元素とともに、Mg、Ti、Zr、Nb、Mo、W、Al、Si、Ga、GeおよびSnよりなる群から選択される少なくとも1種の元素を含んでいてもよい。ただし、元素群Mの全元素数を100mol%としたときの、Mg、Ti、Zr、Nb、Mo、W、Al、Si、Ga、GeおよびSnの合計割合dは、5mol%以下であることが好ましく、1mol%以下であることがより好ましい。元素群MにおけるNi、CoおよびMn以外の元素は、リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物中に均一に分布していてもよく、また、粒子表面などに偏析していてもよい。
前記の組成を有するリチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物は、その真密度が4.55〜4.95g/cmと大きな値になり、高い体積エネルギー密度を有する材料となる。なお、Mnを一定範囲で含むリチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物の真密度は、その組成により大きく変化するが、前記のような狭い組成範囲では構造が安定化され、均一性を高めることができるため、例えばLiCoOの真密度に近い大きな値となるものと考えられる。また、リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物の質量当たりの容量を大きくすることができ、可逆性に優れた材料とすることができる。
前記リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物は、特に化学量論比に近い組成のときに、その真密度が大きくなるが、具体的には、前記一般組成式(3)において、−0.3≦s≦0.3とすることが好ましく、sの値をこのように調整することで、真密度および可逆性を高めることができる。sは、−0.05以上0.05以下であることがより好ましく、この場合には、リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物の真密度を4.6g/cm以上と、より高い値にすることができる。
前記一般組成式(3)で表されるリチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物は、Li含有化合物(水酸化リチウムなど)、Ni含有化合物(硫酸ニッケルなど)、Co含有化合物(硫酸コバルトなど)、Mn含有化合物(硫酸マンガンなど)、および元素群Mに含まれるその他の元素を含有する化合物(酸化物、水酸化物、硫酸塩など)を混合し、焼成するなどして製造することができる。また、より高い純度でリチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物を合成するには、元素群Mに含まれる複数の元素を含む複合化合物(水酸化物、酸化物など)とLi含有化合物とを混合し、焼成することが好ましい。
焼成条件は、例えば、800〜1050℃で1〜24時間とすることができるが、一旦焼成温度よりも低い温度(例えば、250〜850℃)まで加熱し、その温度で保持することにより予備加熱を行い、その後に焼成温度まで昇温して反応を進行させることが好ましい。予備加熱の時間については特に制限はないが、通常、0.5〜30時間程度とすればよい。また、焼成時の雰囲気は、酸素を含む雰囲気(すなわち、大気中)、不活性ガス(アルゴン、ヘリウム、窒素など)と酸素ガスとの混合雰囲気、酸素ガス雰囲気などとすることができるが、その際の酸素濃度(体積基準)は、15%以上であることが好ましく、18%以上であることが好ましい。
また、正極活物質には、下記一般組成式(4)で表されるリチウムコバルト複合酸化物を用いることもできる。
LiCo1−z (4)
〔前記一般組成式(4)中、0<z≦0.1であり、Mは、Mg、Al、Ti、Fe、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、Nb、Mo、Sn、W、B、PおよびBiよりなる群から選択される少なくとも1種の元素である。〕
なお、前記一般組成式(4)において、zは0.05以下であることがより好ましい。
正極活物質に、前記一般組成式(3)で表されるリチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物を使用する場合には、コバルト酸リチウム(LiCoO)または前記一般組成式(4)で表されるリチウムコバルト複合酸化物を併用することが更に好ましい。コバルト酸リチウムまたは前記一般組成式(4)で表されるリチウムコバルト複合酸化物は、前記一般組成式(3)で表されるリチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物よりも、電池の充電時の終止電圧を高めた際に増加する容量が大きいため、電池の充電時の終止電圧を高めることによる高容量化効果がより顕著となる。
そして、正極活物質には、前記一般組成式(3)で表されるリチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物と、前記一般組成式(4)で表されるリチウムコバルト複合酸化物とを併用することが特に好ましい。前記一般組成式(4)で表されるリチウムコバルト複合酸化物は、前記一般組成式(3)で表されるリチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物と同様に、コバルト酸リチウムに比べて高電圧下での安定性が良好であるため、リチウム二次電池の充電時の終止電圧を、通常の電池で採用されている値よりも高く設定して高容量化を図った場合に、より安定に使用することができるようになる。
正極活物質に、前記一般組成式(3)で表されるリチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物と、コバルト酸リチウムまたは前記一般組成式(4)で表されるリチウムコバルト複合酸化物とを使用する場合、正極活物質全量中における前記一般組成式(3)で表されるリチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物の含有量は、その使用による高容量化の効果をより良好に確保する観点から、5質量%以上であることが好ましく、10質量%以上であることがより好ましい。なお、正極活物質には、前記一般組成式(3)で表されるリチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物のみを使用してもよいため、正極活物質全量中における前記一般組成式(3)で表されるリチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物の好適含有量の上限値は、100質量%であるが、コバルト酸リチウムまたは前記一般組成式(4)で表されるリチウムコバルト複合酸化物も使用することによる前記の効果をより良好に確保する観点から、正極活物質全量中における前記一般組成式(3)で表されるリチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物の含有量は、80質量%以下とすることが好ましい。
正極合剤層に係るバインダには、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、カルボキシメチルセルロース(CMC)などが好適に用いられる。また、正極合剤層に係る導電助剤としては、例えば、天然黒鉛(鱗片状黒鉛など)、人造黒鉛などの黒鉛(黒鉛質炭素材料);アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラックなどのカ−ボンブラック;炭素繊維;などの炭素材料などが挙げられる。
正極は、例えば、正極活物質、バインダおよび導電助剤などを、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)などの溶剤に分散させたペースト状やスラリー状の正極合剤含有組成物を調製し(ただし、バインダは溶剤に溶解していてもよい)、これを集電体の片面または両面に塗布し、乾燥した後に、必要に応じてカレンダー処理を施す工程を経て製造される。ただし、正極は、前記の製造方法で製造されたものに限定される訳ではなく、他の方法で製造されたものであってもよい。
また、正極には、必要に応じて、リチウム二次電池内の他の部材と電気的に接続するためのリード体を、常法に従って形成してもよい。
正極合剤層の厚みは、例えば、集電体の片面あたり10〜100μmであることが好ましい。また、正極合剤層の組成としては、例えば、正極活物質の量が60〜95質量%であることが好ましく、バインダの量が1〜15質量%であることが好ましく、導電助剤の量が3〜20質量%であることが好ましい。
正極の集電体は、従来から知られているリチウム二次電池の正極に使用されているものと同様のものが使用でき、例えば、厚みが10〜30μmのアルミニウム箔が好ましい。
リチウム二次電池に係る負極には、例えば、負極活物質およびバインダ、更には必要に応じて導電助剤を含有する負極合剤からなる負極合剤層を、集電体の片面または両面に有する構造のものが使用できる。
負極活物質としては、例えば、黒鉛、熱分解炭素類、コークス類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物の焼成体、メソカーボンマイクロビーズ、炭素繊維、活性炭、リチウムと合金化可能な金属(Si、Snなど)またはその合金、酸化物などが挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を用いることができる。
前記の負極活物質の中でも、特に電池の高容量化を図るには、SiとOとを構成元素に含む材料(ただし、Siに対するOの原子比xは、0.5≦x≦1.5である。以下、当該材料を「SiO」という)を用いることが好ましい。
SiOは、Siの微結晶または非晶質相を含んでいてもよく、この場合、SiとOの原子比は、Siの微結晶または非晶質相のSiを含めた比率となる。すなわち、SiOには、非晶質のSiOマトリックス中に、Si(例えば、微結晶Si)が分散した構造のものが含まれ、この非晶質のSiOと、その中に分散しているSiを合わせて、前記の原子比xが0.5≦x≦1.5を満足していればよい。例えば、非晶質のSiOマトリックス中に、Siが分散した構造で、SiOとSiのモル比が1:1の材料の場合、x=1であるので、構造式としてはSiOで表記される。このような構造の材料の場合、例えば、X線回折分析では、Si(微結晶Si)の存在に起因するピークが観察されない場合もあるが、透過型電子顕微鏡で観察すると、微細なSiの存在が確認できる。
そして、SiOは、炭素材料と複合化した複合体であることが好ましく、例えば、SiOの表面が炭素材料で被覆されていることが望ましい。前記の通り、SiOは導電性が乏しいため、これを負極活物質として用いる際には、良好な電池特性確保の観点から、導電性材料(導電助剤)を使用し、負極内におけるSiOと導電性材料との混合・分散を良好にして、優れた導電ネットワークを形成する必要がある。SiOを炭素材料と複合化した複合体であれば、例えば、単にSiOと炭素材料などの導電性材料とを混合して得られた材料を用いた場合よりも、負極における導電ネットワークが良好に形成される。
SiOと炭素材料との複合体としては、前記のように、SiOの表面を炭素材料で被覆したものの他、SiOと炭素材料との造粒体などが挙げられる。
また、前記の、SiOの表面を炭素材料で被覆した複合体を、更に導電性材料(炭素材料など)と複合化して用いることで、負極において更に良好な導電ネットワークの形成が可能となるため、より高容量で、より電池特性(例えば、充放電サイクル特性)に優れたリチウム二次電池の実現が可能となる。炭素材料で被覆されたSiOと炭素材料との複合体としては、例えば、炭素材料で被覆されたSiOと炭素材料との混合物を更に造粒した造粒体などが挙げられる。
また、表面が炭素材料で被覆されたSiOとしては、SiOとそれよりも比抵抗値が小さい炭素材料との複合体(例えば造粒体)の表面が、更に炭素材料で被覆されてなるものも、好ましく用いることができる。前記造粒体内部でSiOと炭素材料とが分散した状態であると、より良好な導電ネットワークを形成できるため、SiOを負極活物質として含有する負極を有するリチウム二次電池において、重負荷放電特性などの電池特性を更に向上させることができる。
SiOとの複合体の形成に用い得る前記炭素材料としては、例えば、低結晶性炭素、カーボンナノチューブ、気相成長炭素繊維などの炭素材料が好ましいものとして挙げられる。
前記炭素材料の詳細としては、繊維状またはコイル状の炭素材料、カーボンブラック(アセチレンブラック、ケッチェンブラックを含む)、人造黒鉛、易黒鉛化炭素および難黒鉛化炭素よりなる群から選ばれる少なくとも1種の材料が好ましい。繊維状またはコイル状の炭素材料は、導電ネットワークを形成し易く、かつ表面積の大きい点において好ましい。カーボンブラック(アセチレンブラック,ケッチェンブラックを含む)、易黒鉛化炭素および難黒鉛化炭素は、高い電気伝導性、高い保液性を有しており、さらに、SiO粒子が膨張収縮しても、その粒子との接触を保持し易い性質を有している点において好ましい。
また、詳しくは後述するように、負極活物質にSiOを使用する場合には、黒鉛も併用することが好ましいが、この黒鉛をSiOと炭素材料との複合体に係る炭素材料として使用することもできる。黒鉛も、カーボンブラックなどと同様に、高い電気伝導性、高い保液性を有しており、さらに、SiO粒子が膨張収縮しても、その粒子との接触を保持し易い性質を有しているため、SiOとの複合体形成に好ましく使用することができる。
前記例示の炭素材料の中でも、SiOとの複合体が造粒体である場合に用いるものとしては、繊維状の炭素材料が特に好ましい。繊維状の炭素材料は、その形状が細い糸状であり柔軟性が高いために電池の充放電に伴うSiOの膨張収縮に追従でき、また、嵩密度が大きいために、SiO粒子と多くの接合点を持つことができるからである。繊維状の炭素としては、例えば、ポリアクリロニトリル(PAN)系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維、気相成長炭素繊維、カーボンナノチューブなどが挙げられ、これらのいずれを用いてもよい。
なお、繊維状の炭素材料は、例えば、気相法にてSiO粒子の表面に形成することもできる。
SiOの比抵抗値が、通常、10〜10kΩcmであるのに対して、前記例示の炭素材料の比抵抗値は、通常、10−5〜10kΩcmである。
また、SiOと炭素材料との複合体は、粒子表面の炭素材料被覆層を覆う材料層(難黒鉛化炭素を含む材料層)を更に有していてもよい。
負極にSiOと炭素材料との複合体を使用する場合、SiOと炭素材料との比率は、炭素材料との複合化による作用を良好に発揮させる観点から、SiO:100質量部に対して、炭素材料が、5質量部以上であることが好ましく、10質量部以上であることがより好ましい。また、前記複合体において、SiOと複合化する炭素材料の比率が多すぎると、負極合剤層中のSiO量の低下に繋がり、高容量化の効果が小さくなる虞があることから、SiO:100質量部に対して、炭素材料は、50質量部以下であることが好ましく、40質量部以下であることがより好ましい。
前記のSiOと炭素材料との複合体は、例えば下記の方法によって得ることができる。
まず、SiOを複合化する場合の作製方法について説明する。SiOが分散媒に分散した分散液を用意し、それを噴霧し乾燥して、複数の粒子を含む複合粒子を作製する。分散媒としては、例えば、エタノールなどを用いることができる。分散液の噴霧は、通常、50〜300℃の雰囲気内で行うことが適当である。前記の方法以外にも、振動型や遊星型のボールミルやロッドミルなどを用いた機械的な方法による造粒方法においても、同様の複合粒子を作製することができる。
なお、SiOと、SiOよりも比抵抗値の小さい炭素材料との造粒体を作製する場合には、SiOが分散媒に分散した分散液中に前記炭素材料を添加し、この分散液を用いて、SiOを複合化する場合と同様の手法によって複合粒子(造粒体)とすればよい。また、前記と同様の機械的な方法による造粒方法によっても、SiOと炭素材料との造粒体を作製することができる。
次に、SiO粒子(SiO複合粒子、またはSiOと炭素材料との造粒体)の表面を炭素材料で被覆して複合体とする場合には、例えば、SiO粒子と炭化水素系ガスとを気相中にて加熱して、炭化水素系ガスの熱分解により生じた炭素を、粒子の表面上に堆積させる。このように、気相成長(CVD)法によれば、炭化水素系ガスが複合粒子の隅々にまで行き渡り、粒子の表面や表面の空孔内に、導電性を有する炭素材料を含む薄くて均一な皮膜(炭素材料被覆層)を形成できることから、少量の炭素材料によってSiO粒子に均一性よく導電性を付与できる。
炭素材料で被覆されたSiOの製造において、気相成長(CVD)法の処理温度(雰囲気温度)については、炭化水素系ガスの種類によっても異なるが、通常、600〜1200℃が適当であり、中でも、700℃以上であることが好ましく、800℃以上であることが更に好ましい。処理温度が高い方が不純物の残存が少なく、かつ導電性の高い炭素を含む被覆層を形成できるからである。
炭化水素系ガスの液体ソースとしては、トルエン、ベンゼン、キシレン、メシチレンなどを用いることができるが、取り扱い易いトルエンが特に好ましい。これらを気化させる(例えば、窒素ガスでバブリングする)ことにより炭化水素系ガスを得ることができる。また、メタンガスやアセチレンガスなどを用いることもできる。
また、気相成長(CVD)法にてSiO粒子(SiO複合粒子、またはSiOと炭素材料との造粒体)の表面を炭素材料で覆った後に、石油系ピッチ、石炭系のピッチ、熱硬化性樹脂、およびナフタレンスルホン酸塩とアルデヒド類との縮合物よりなる群から選択される少なくとも1種の有機化合物を、炭素材料を含む被覆層に付着させた後、前記有機化合物が付着した粒子を焼成してもよい。
具体的には、炭素材料で被覆されたSiO粒子(SiO複合粒子、またはSiOと炭素材料との造粒体)と、前記有機化合物とが分散媒に分散した分散液を用意し、この分散液を噴霧し乾燥して、有機化合物によって被覆された粒子を形成し、その有機化合物によって被覆された粒子を焼成する。
前記ピッチとしては等方性ピッチを、熱硬化性樹脂としてはフェノール樹脂、フラン樹脂、フルフラール樹脂などを用いることができる。ナフタレンスルホン酸塩とアルデヒド類との縮合物としては、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物を用いることができる。
炭素材料で被覆されたSiO粒子と前記有機化合物とを分散させるための分散媒としては、例えば、水、アルコール類(エタノールなど)を用いることができる。分散液の噴霧は、通常、50〜300℃の雰囲気内で行うことが適当である。焼成温度は、通常、600〜1200℃が適当であるが、中でも700℃以上が好ましく、800℃以上であることが更に好ましい。処理温度が高い方が不純物の残存が少なく、かつ導電性の高い良質な炭素材料を含む被覆層を形成できるからである。ただし、処理温度はSiOの融点以下であることを要する。
本発明のリチウム二次電池に係る負極活物質にSiOを使用する場合には、更に黒鉛も負極活物質として使用することが好ましい。黒鉛を使用して負極活物質中のSiOの比率を下げることで、SiOの減量による高容量化効果の低下を可及的に抑制しつつ、電池の充放電に伴う負極(負極合剤層)の体積変化を抑えて、かかる体積変化によって生じ得る電池特性の低下を抑制することが可能となる。
SiOと共に負極活物質として使用する黒鉛としては、例えば、鱗片状黒鉛などの天然黒鉛;熱分解炭素類、メソフェーズカーボンマイクロビーズ(MCMB)、炭素繊維などの易黒鉛化炭素を2800℃以上で黒鉛化処理した人造黒鉛;などが挙げられる。
なお、本発明に係る負極においては、SiOを使用することによる高容量化の効果を良好に確保する観点から、負極活物質中におけるSiOの含有量は、0.01質量%以上であることが好ましく、3質量%以上であることがより好ましい。また、充放電に伴う負極の体積変化による問題をより良好に回避する観点から、負極活物質中におけるSiOの含有量は、30質量%以下であることが好ましく、20質量%以下であることがより好ましい。
また、負極のバインダおよび導電助剤には、正極に使用し得るものとして先に例示したものと同じものが使用できる。
負極は、例えば、負極活物質およびバインダ、更には必要に応じて使用される導電助剤を、NMPや水などの溶剤に分散させたペースト状やスラリー状の負極合剤含有組成物を調製し(ただし、バインダは溶剤に溶解していてもよい)、これを集電体の片面または両面に塗布し、乾燥した後に、必要に応じてカレンダー処理を施す工程を経て製造される。ただし、負極は、前記の製造方法で製造されたものに限定される訳ではなく、他の方法で製造されたものであってもよい。
また、負極には、必要に応じて、リチウム二次電池内の他の部材と電気的に接続するためのリード体を、常法に従って形成してもよい。
負極合剤層の厚みは、例えば、集電体の片面あたり10〜100μmであることが好ましい。また、負極合剤層の組成としては、例えば、負極活物質を80.0〜99.8質量%とし、バインダを0.1〜10質量%とすることが好ましい。更に、負極合剤層に導電助剤を含有させる場合には、負極合剤層における導電助剤の量を0.1〜10質量%とすることが好ましい。
負極の集電体としては、銅製やニッケル製の箔、パンチングメタル、網、エキスパンドメタルなどを用い得るが、通常、銅箔が用いられる。この負極集電体は、高エネルギー密度の電池を得るために負極全体の厚みを薄くする場合、厚みの上限は30μmであることが好ましく、機械的強度を確保するために下限は5μmであることが望ましい。
リチウム二次電池に係るセパレータには、80℃以上(より好ましくは100℃以上)170℃以下(より好ましくは150℃以下)において、その孔が閉塞する性質(すなわちシャットダウン機能)を有していることが好ましく、通常のリチウム二次電池などで使用されているセパレータ、例えば、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン製の微多孔膜を用いることができる。セパレータを構成する微多孔膜は、例えば、PEのみを使用したものやPPのみを使用したものであってもよく、また、PE製の微多孔膜とPP製の微多孔膜との積層体であってもよい。
セパレータの厚みは、例えば、10〜30μmであることが好ましい。
前記の正極と前記の負極と前記のセパレータとは、正極と負極との間にセパレータを介在させて重ねた積層電極体や、更にこれを渦巻状に巻回した巻回電極体の形態で本発明のリチウム電池に使用することができる。
本発明のリチウム二次電池の形態としては、スチール缶やアルミニウム缶などを外装缶として使用した筒形(角筒形や円筒形など)などが挙げられる。また、金属を蒸着したラミネートフィルムを外装体としたソフトパッケージ電池とすることもできる。
本発明のリチウム二次電池は、充電の上限電圧を従来のリチウム二次電池と同様に4.2V程度に設定して使用することもできるが、充電の上限電圧を4.3V以上に設定して使用してもよく、これにより高容量化を図ると共に、このような高電圧で使用しても、高い信頼性と貯蔵特性を発揮することができる。なお、本発明のリチウム二次電池における充電の上限電圧は4.7V以下であることが好ましい。
本発明のリチウム二次電池は、従来から知られているリチウム二次電池が適用されている各種用途と同じ用途に用いることができる。
なお、本発明のリチウム二次電池は、信頼性および貯蔵特性が良好であるが、具体的には、例えば、後記の実施例1における信頼性評価試験1を実施した場合に、リーク電流発生時間(電流値の上昇が認められる時間)が100時間以上で、発熱開始時間(電池温度の上昇が認められるまでの時間)が336時間以上というように、充電の上限電圧を4.3V以上と高く設定しても、高い信頼性を有するものである。
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に述べる。ただし、下記実施例は、本発明を制限するものではない。
実施例1
<正極の作製>
LiCoOとLi1.0Ni0.5Co0.2Mn0.3とを8:2の割合(質量比)で混合した正極活物質100質量部と、バインダであるPVDFを10質量%の濃度で含むNMP溶液20質量部と、導電助剤である人造黒鉛1質量部およびケッチェンブラック1質量部とを、二軸混練機を用いて混練し、更にNMPを加えて粘度を調節して、正極合剤含有ペーストを調製した。
前記正極合剤含有ペーストを、厚みが15μmのアルミニウム箔(正極集電体)の両面に塗布した後、120℃で12時間の真空乾燥を行って、アルミニウム箔の両面に正極合剤層を形成した。その後、プレス処理を行って、正極合剤層の厚さおよび密度を調節し、アルミニウム箔の露出部にニッケル製のリード体を溶接して、長さ375mm、幅43mmの帯状の正極を作製した。得られた正極における正極合剤層は、片面あたりの厚みが55μmであった。
<負極の作製>
負極活物質である平均粒子径D50%が8μmであるSiO表面を炭素材料で被覆した複合体(複合体における炭素材料の量が10質量%)と、平均粒子径D50%が16μmである黒鉛とを、SiO表面を炭素材料で被覆した複合体の量が3.75質量%となる量で混合した混合物:97.5質量部と、バインダであるSBR:1.5質量部と、増粘剤であるCMC:1質量部とに、水を加えて混合し、負極合剤含有ペーストを調製した。
前記負極合剤含有ペーストを、厚みが8μmの銅箔(負極集電体)の両面に塗布した後、120℃で12時間の真空乾燥を行って、銅箔の両面に負極合剤層を形成した。その後、プレス処理を行って、負極合剤層の厚さおよび密度を調節し、銅箔の露出部にニッケル製のリード体を溶接して、長さ380mm、幅44mmの帯状の負極を作製した。得られた負極における負極合剤層は、片面あたりの厚みが65μmであった。
<非水電解質の調製>
エチレンカーボネート(EC)とメチルエチルカーボネート(MEC)とジエチルカーボネート(DEC)との体積比2:1:3の混合溶媒に、LiPFを1.1mol/Lの濃度で溶解させ、アジポニトリルを0.1質量%となる量で、1,3−ジオキサンを1.0質量%となる量で、PDEAを1.0質量%となる量で、VCを2.0質量%となる量で、およびFECを1.0質量%となる量で、それぞれ添加して非水電解質を調製した。
<電池の組み立て>
前記帯状の正極を、厚みが16μmの微孔性ポリエチレンセパレータ(空孔率:41%)を介して前記帯状の負極に重ね、渦巻状に巻回した後、扁平状になるように加圧して扁平状巻回構造の巻回電極体とし、この電極巻回体をポリプロピレン製の絶縁テープで固定した。次に、外寸が厚さ4.0mm、幅34mm、高さ50mmのアルミニウム合金製の角形の電池ケースに前記巻回電極体を挿入し、リード体の溶接を行うとともに、アルミニウム合金製の蓋板を電池ケースの開口端部に溶接した。その後、蓋板に設けた注入口から前記非水電解質を注入し、1時間静置した後注入口を封止して、図1に示す構造で、図2に示す外観のリチウム二次電池を得た。
ここで図1および図2に示す電池について説明すると、図1はその部分断面図であって、正極1と負極2はセパレータ3を介して渦巻状に巻回した後、扁平状になるように加圧して扁平状の巻回電極体6として、角形(角筒形)の電池ケース4に非水電解質と共に収容されている。ただし、図1では、煩雑化を避けるため、正極1や負極2の作製にあたって使用した集電体としての金属箔や非水電解質などは図示していない。
電池ケース4はアルミニウム合金製で電池の外装体を構成するものであり、この電池ケース4は正極端子を兼ねている。そして、電池ケース4の底部にはPEシートからなる絶縁体5が配置され、正極1、負極2およびセパレータ3からなる扁平状巻回電極体6からは、正極1および負極2のそれぞれ一端に接続された正極リード体7と負極リード体8が引き出されている。また、電池ケース4の開口部を封口するアルミニウム合金製の封口用蓋板9にはポリプロピレン製の絶縁パッキング10を介してステンレス鋼製の端子11が取り付けられ、この端子11には絶縁体12を介してステンレス鋼製のリード板13が取り付けられている。
そして、この蓋板9は電池ケース4の開口部に挿入され、両者の接合部を溶接することによって、電池ケース4の開口部が封口され、電池内部が密閉されている。また、図1の電池では、蓋板9に非水電解質注入口14が設けられており、この非水電解質注入口14には、封止部材が挿入された状態で、例えばレーザー溶接などにより溶接封止されて、電池の密閉性が確保されている。更に、蓋板9には、電池の温度が上昇した際に内部のガスを外部に排出する機構として、開裂ベント15が設けられている。
この実施例1の電池では、正極リード体7を蓋板9に直接溶接することによって外装缶5と蓋板9とが正極端子として機能し、負極リード体8をリード板13に溶接し、そのリード板13を介して負極リード体8と端子11とを導通させることによって端子11が負極端子として機能するようになっているが、電池ケース4の材質などによっては、その正負が逆になる場合もある。
図2は前記図1に示す電池の外観を模式的に示す斜視図であり、この図2は前記電池が角形電池であることを示すことを目的として図示されたものであって、この図1では電池を概略的に示しており、電池の構成部材のうち特定のものしか図示していない。また、図1においても、電極体の内周側の部分は断面にしていない。
実施例2
アジポニトリルをスクシノニトリルに変更した以外は、実施例1と同様にして非水電解質を調製し、この非水電解質を用いた以外は実施例1と同様にしてリチウム二次電池を作製した。
比較例1
アジポニトリルおよび1,3−ジオキサンを添加しなかった以外は実施例1と同様にして非水電解質を調製し、この非水電解質を用いた以外は実施例1と同様にしてリチウム二次電池を作製した。
比較例2
アジポニトリルを添加しなかった以外は実施例1と同様にして非水電解質を調製し、この非水電解質を用いた以外は実施例1と同様にしてリチウム二次電池を作製した。
比較例3
1,3−ジオキサンを添加しなかった以外は実施例1と同様にして非水電解質を調製し、この非水電解質を用いた以外は実施例1と同様にしてリチウム二次電池を作製した。
実施例および比較例の各リチウム二次電池について、以下の高温貯蔵試験および信頼性評価試験を行った。
<高温貯蔵試験1>
実施例および比較例の各リチウム二次電池について、1.0Cの電流値で4.35Vまで定電流充電を行い、続いて4.35Vの電圧で定電圧充電を行った。なお、定電流充電と定電圧充電の総充電時間は2.5時間とした。充電後の各電池について、0.2Cの電流値で3.0Vまで放電を行って初期容量を測定した。
初期容量を測定した後の各電池について、初期容量測定時と同じ条件で定電流充電および定電圧充電を行った後に、85℃の環境下で4時間貯蔵した。そして、貯蔵後の各電池について、0.2Cの電流値で3.0Vまで放電を行って放電容量を求め、この容量を初期容量で除した値を百分率で表して、高温貯蔵後の残存容量とした。
また、残存容量測定後の各電池について、初期容量測定時と同じ条件で定電流充電および定電圧充電を行って充電容量を求め、続いて0.2Cの電流値で3.0Vまで放電を行って放電容量を求めた。そして、前記の放電容量を前記の充電容量で除した値を百分率で表すことで、高温貯蔵後の充放電効率を求めた。
<高温貯蔵試験2>
実施例および比較例の各リチウム二次電池について、定電流充電時の終止電圧および定電圧充電時の電圧を4.2Vに変更した以外は高温貯蔵試験1と同様にして、初期容量、高温貯蔵後の残存容量、および残存容量測定後の放電容量を測定し、高温貯蔵後の充放電効率を求めた。
<信頼性評価試験1>
実施例および比較例の各リチウム二次電池について、60℃の環境下で、1.0Cの電流値で4.4Vまで定電流充電を行った後、4.4Vの電圧で定電圧充電を行い、定電圧充電を継続させながら、電流値の上昇が生じるまでの時間(リーク電流発生時間)および電池温度の上昇が生じるまでの時間(発熱開始時間)を測定した。
具体的には、電池温度は、測定温度が61℃以上になった段階で「上昇した」と判断した。また、電流値は、定電圧充電領域での電流値が最小になった後、1.5mA以上増加した時点で「上昇した」と判断した。
<信頼性評価試験2>
実施例および比較例の各リチウム二次電池について、定電流充電時の終止電圧および定電圧充電時の電圧を4.25Vに変更した以外は信頼性評価試験2と同様にして、定電圧充電を継続させたときの電流値の上昇および電池温度の上昇が生じるまでの時間を測定した。
<充放電サイクル特性評価>
実施例および比較例の各リチウム二次電池について、45℃の環境下で、1.0Cの電流値で4.35Vまで定電流充電を行った後、4.35Vの電圧で定電圧充電を行った。なお、定電流充電と定電圧充電の総充電時間は2.5時間とした。充電後の各電池について、1.0Cの電流値で3.0Vまで放電を行った。前記の定電流充電、定電圧充電および放電を行う一連の操作を1サイクルとして、これを500サイクル繰り返し、500サイクル目の放電容量を1サイクル目の放電容量で除した値を百分率で表すことで、容量維持率を求めた。
なお、比較例3の電池については、高温貯蔵試験1および高温貯蔵試験2の結果が良好ではなく、比較例1と同等程度であったため、信頼性評価試験1、信頼性試験2および充放電サイクル特性評価は実施していない。
実施例および比較例の各リチウム二次電池で使用した非水電解質の添加剤の組成を表1に示し、前記の高温貯蔵試験1および高温貯蔵試験2の結果を表2に示し、前記の信頼性評価試験1、信頼性評価試験2および充放電サイクル特性評価を表3に示す。
表1から表3に示す通り、分子内にニトリル基を有する化合物、1,3−ジオキサンおよび前記一般式(1)で表されるホスホノアセテート類化合物を含有する非水電解質を使用した実施例1、2のリチウム二次電池は、高温貯蔵試験1、高温貯蔵試験2のいずれにおいても、残存容量および充放電効率が高く、優れた貯蔵特性を有しており、また、信頼性評価試験1、信頼性評価試験2のいずれにおいても、リーク電流発生時間および発熱開始時間が長く、長時間にわたって高い信頼性が維持されている。更に、実施例1、2のリチウム二次電池は、充放電サイクル特性評価時の容量維持率が高く、充放電サイクル特性も良好である。
これに対し、分子内にニトリル基を有する化合物および1,3−ジオキサンを含有しない非水電解質を使用した比較例1の電池、並びに1,3−ジオキサンを含有しない非水電解質を使用した比較例3の電池は、高温貯蔵試験1、高温貯蔵試験2のいずれにおいても、残存容量および充放電効率が低く、貯蔵特性が劣っており、また、信頼性評価試験1、信頼性評価試験2のいずれにおいても、リーク電流発生時間および発熱開始時間が短く、信頼性が劣っており、更に、比較例1の電池は、充放電サイクル特性評価時の容量維持率も低い。比較例1、3の電池において、高温貯蔵試験1および高温貯蔵試験2での充放電効率が低いのは、これらの高温貯蔵試験によって生じ得るリーク電流のために、高温貯蔵後の充電時に前記電池の定格容量を上回って充電されてしまうことが理由であると推測される。
なお、1,3−ジオキサンおよび前記一般式(1)で表されるホスホノアセテート類化合物を含有する一方で、分子内にニトリル基を有する化合物を含有しない非水電解質を使用した比較例2の電池は、比較例1、3の電池に比べると、高温貯蔵試験1、高温貯蔵試験2のいずれにおいても、残存容量および充放電効率が高く、比較的良好な貯蔵特性を有していることに加えて、信頼性評価試験1、信頼性評価試験2のいずれにおいても、リーク電流発生時間および発熱開始時間が、比較例1、3の電池に比べて長く信頼性も良好であるが、実施例1、2の電池に比べると、貯蔵特性、信頼性のいずれもが劣っている。また、比較例2の電池は、充放電サイクル特性評価時の容量維持率も、実施例1、2の電池に比べて劣っている。
実施例3
正極活物質をLiCoOのみに変更した以外は実施例1と同様にして作製した正極と、負極活物質を黒鉛のみに変更した以外は実施例1と同様にして作製した負極とを用いた以外は、実施例1と同様にしてリチウム二次電池を作製した。
比較例4
実施例3で使用したものと同じ正極および負極を用いた以外は、比較例1と同様にしてリチウム二次電池を作製した。
比較例5
実施例3で使用したものと同じ正極および負極を用いた以外は、比較例2と同様にしてリチウム二次電池を作製した。
比較例6
実施例3で使用したものと同じ正極および負極を用いた以外は、比較例3と同様にしてリチウム二次電池を作製した。
実施例3および比較例4〜6の各リチウム二次電池について、実施例1の電池などと同様にして、高温貯蔵試験1、高温貯蔵試験2、信頼性評価試験1、信頼性評価試験2および充放電サイクル特性評価を行った。
実施例3および比較例4〜6の各リチウム二次電池について、使用した非水電解質の添加剤の組成を表4に示し、高温貯蔵試験1および高温貯蔵試験2の結果を表5に示し、信頼性評価試験1、信頼性評価試験2および充放電サイクル特性評価の結果を表6に示す。
表4から表6に示す通り、分子内にニトリル基を有する化合物、1,3−ジオキサンおよび前記一般式(1)で表されるホスホノアセテート類化合物を含有する非水電解質を使用した実施例3のリチウム二次電池は、高温貯蔵試験1、高温貯蔵試験2のいずれにおいても、残存容量および充放電効率が高く、優れた貯蔵特性を有しており、また、信頼性評価試験1、信頼性評価試験2のいずれにおいても、リーク電流発生時間および発熱開始時間が長く、長時間にわたって高い信頼性が維持されている。更に、実施例3のリチウム二次電池は、充放電サイクル特性評価時の容量維持率が高く、充放電サイクル特性も良好である。
これに対し、分子内にニトリル基を有する化合物および1,3−ジオキサンを含有しない非水電解質を使用した比較例4の電池、並びに1,3−ジオキサンを含有しない非水電解質を使用した比較例6の電池は、高温貯蔵試験1、高温貯蔵試験2のいずれにおいても、残存容量および充放電効率が低く、貯蔵特性が劣っており、また、比較例4、6の電池は、信頼性評価試験1、信頼性評価試験2のいずれにおいても、リーク電流発生時間および発熱開始時間が短く、信頼性が劣っており、更に、充放電サイクル特性評価時の容量維持率も低い。比較例4、6の電池において、高温貯蔵試験1および高温貯蔵試験2での充放電効率が低いのは、比較例1、3の電池と同様に、これらの高温貯蔵試験によって生じ得るリーク電流のために、高温貯蔵後の充電時に前記電池の定格容量を上回って充電されてしまうことが理由であると推測される。
なお、1,3−ジオキサンおよび前記一般式(1)で表されるホスホノアセテート類化合物を含有する一方で、分子内にニトリル基を有する化合物を含有しない非水電解質を使用した比較例5の電池は、比較例4、6の電池に比べると、高温貯蔵試験1、高温貯蔵試験2のいずれにおいても、残存容量および充放電効率が高く、比較的良好な貯蔵特性を有していることに加えて、信頼性評価試験1、信頼性評価試験2のいずれにおいても、リーク電流発生時間および発熱開始時間が、比較例4、6の電池に比べて長く信頼性も良好であるが、実施例3の電池に比べると、貯蔵特性、信頼性のいずれもが劣っている。また、比較例5の電池は、充放電サイクル特性評価時の容量維持率も、実施例3の電池に比べて劣っている。
1 正極
2 負極
3 セパレータ

Claims (7)

  1. 集電体の片面または両面に正極活物質を含有する正極合剤層を有する正極、集電体の片面または両面に負極活物質を含有する負極合剤層を有する負極、非水電解質およびセパレータを備えたリチウム二次電池であって、
    前記非水電解質は、分子内にニトリル基を有する化合物、1,3−ジオキサンおよび下記一般式(1)で表されるホスホノアセテート類化合物を含有していることを特徴とするリチウム二次電池。
    〔前記一般式(1)中、R、RおよびRは、それぞれ独立して、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜12の炭化水素基であり、かつR 、R およびR のいずれかは不飽和結合を含み、nは0〜6の整数である。〕
  2. 分子内にニトリル基を有する化合物の含有量が0.1〜5質量%の非水電解質を使用した請求項1に記載のリチウム二次電池。
  3. 1,3−ジオキサンの含有量が0.1〜5質量%の非水電解質を使用した請求項1または2に記載のリチウム二次電池。
  4. 前記一般式(1)で表されるホスホノアセテート類化合物の含有量が0.5〜30質量%の非水電解質を使用した請求項1〜3のいずれかに記載のリチウム二次電池。
  5. 正極の正極合剤層は、一般組成式Li1+s〔前記一般組成式中、−0.3≦s≦0.3であり、Mは、少なくともNi、CoおよびMnを含む3種以上の元素群であり、Mを構成する各元素中で、Ni、CoおよびMnの割合(mol%)を、それぞれa、bおよびcとしたときに、30<a<65、5<b<35、15<c<50である〕で表されるリチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物を、正極活物質として含有している請求項1〜4のいずれかに記載のリチウム二次電池。
  6. 負極の負極合剤層は、SiとOとを構成元素に含む材料(ただし、Siに対するOの原子比xは、0.5≦x≦1.5である)を、負極活物質として含有している請求項1〜5のいずれかに記載のリチウム二次電池。
  7. 充電の上限電圧を4.3V以上に設定したものである請求項1〜6のいずれかに記載のリチウム二次電池。
JP2013161175A 2013-03-12 2013-08-02 リチウム二次電池 Active JP6177042B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013161175A JP6177042B2 (ja) 2013-03-12 2013-08-02 リチウム二次電池
TW103106045A TWI622199B (zh) 2013-03-12 2014-02-24 Lithium secondary battery
CN201480013808.1A CN105009349B (zh) 2013-03-12 2014-03-04 锂二次电池
PCT/JP2014/055356 WO2014141932A1 (ja) 2013-03-12 2014-03-04 リチウム二次電池
KR1020157024142A KR102180458B1 (ko) 2013-03-12 2014-03-04 리튬 이차 전지

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013048586 2013-03-12
JP2013048586 2013-03-12
JP2013161175A JP6177042B2 (ja) 2013-03-12 2013-08-02 リチウム二次電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014199796A JP2014199796A (ja) 2014-10-23
JP6177042B2 true JP6177042B2 (ja) 2017-08-09

Family

ID=51536601

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013161175A Active JP6177042B2 (ja) 2013-03-12 2013-08-02 リチウム二次電池

Country Status (5)

Country Link
JP (1) JP6177042B2 (ja)
KR (1) KR102180458B1 (ja)
CN (1) CN105009349B (ja)
TW (1) TWI622199B (ja)
WO (1) WO2014141932A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6755182B2 (ja) * 2014-10-29 2020-09-16 マクセルホールディングス株式会社 リチウムイオン二次電池
JP6592256B2 (ja) * 2015-03-09 2019-10-16 マクセルホールディングス株式会社 リチウムイオン二次電池
JP6528985B2 (ja) * 2015-03-17 2019-06-12 株式会社Gsユアサ 蓄電素子の製造方法。
JP6777087B2 (ja) * 2015-10-09 2020-10-28 宇部興産株式会社 非水電解液及びそれを用いた蓄電デバイス

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101508788B1 (ko) * 2006-06-02 2015-04-06 미쓰비시 가가꾸 가부시키가이샤 비수계 전해액 및 비수계 전해액 전지
JP4936440B2 (ja) 2006-10-26 2012-05-23 日立マクセルエナジー株式会社 非水二次電池
KR101531483B1 (ko) * 2007-03-19 2015-06-25 미쓰비시 가가꾸 가부시키가이샤 비수계 전해액 및 비수계 전해액 전지
KR20090050951A (ko) 2007-11-16 2009-05-20 산요덴키가부시키가이샤 비수전해질 이차전지
JP2011198747A (ja) * 2010-02-26 2011-10-06 Sanyo Electric Co Ltd 非水電解質二次電池
KR101485382B1 (ko) * 2010-07-29 2015-01-26 히다치 막셀 가부시키가이샤 리튬 이차 전지
JP2012141270A (ja) 2011-01-06 2012-07-26 Mitsubishi Electric Corp ナビゲーション装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014199796A (ja) 2014-10-23
WO2014141932A1 (ja) 2014-09-18
TWI622199B (zh) 2018-04-21
KR102180458B1 (ko) 2020-11-18
CN105009349B (zh) 2017-09-05
TW201501390A (zh) 2015-01-01
KR20150127069A (ko) 2015-11-16
CN105009349A (zh) 2015-10-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6866183B2 (ja) 非水電解液及びそれを用いた蓄電デバイス
JP6279233B2 (ja) リチウム二次電池
JP6253411B2 (ja) リチウム二次電池
JP6453611B2 (ja) リチウム二次電池
JP6396153B2 (ja) リチウム二次電池
JP7223221B2 (ja) 非水電解液用添加剤、非水電解液、及び非水電解液電池
JP6654793B2 (ja) 非水電解質二次電池用正極、非水電解質二次電池およびそのシステム
JP5121035B1 (ja) リチウムイオン二次電池
JP7172015B2 (ja) 非水電解液用添加剤、非水電解液電池用電解液、及び非水電解液電池
JP2014127256A (ja) 非水電解質二次電池
JP6592256B2 (ja) リチウムイオン二次電池
JP2013145669A (ja) 非水電解液二次電池
JP2014007010A (ja) リチウム二次電池
KR102230038B1 (ko) 리튬 이차 전지
JP6177042B2 (ja) リチウム二次電池
JP6224382B2 (ja) リチウム二次電池
JP2017152223A (ja) 非水電解質二次電池およびその製造方法
KR102129499B1 (ko) 리튬 이차 전지
JP2013118068A (ja) リチウム二次電池
KR101190463B1 (ko) 고온 저장 성능을 향상시키는 전해액 및 이를 포함하는이차 전지
JPWO2016125726A1 (ja) リチウム二次電池
KR20150054683A (ko) 리튬 이차 전지

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160517

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170427

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170609

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170703

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170711

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6177042

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250