JP2013218843A - リチウムイオン二次電池およびそれを用いた二次電池システム - Google Patents

リチウムイオン二次電池およびそれを用いた二次電池システム Download PDF

Info

Publication number
JP2013218843A
JP2013218843A JP2012087412A JP2012087412A JP2013218843A JP 2013218843 A JP2013218843 A JP 2013218843A JP 2012087412 A JP2012087412 A JP 2012087412A JP 2012087412 A JP2012087412 A JP 2012087412A JP 2013218843 A JP2013218843 A JP 2013218843A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
secondary battery
lithium ion
ion secondary
lithium
manganese oxide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012087412A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Abe
阿部  誠
Toshinori Dosono
利徳 堂園
Katsunori Nishimura
勝憲 西村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Corp
Original Assignee
Shin Kobe Electric Machinery Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Kobe Electric Machinery Co Ltd filed Critical Shin Kobe Electric Machinery Co Ltd
Priority to JP2012087412A priority Critical patent/JP2013218843A/ja
Publication of JP2013218843A publication Critical patent/JP2013218843A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Secondary Cells (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Abstract

【課題】リチウムイオン二次電池を大型電気機器に適用すべく、容量、安全性およびサイクル特性の3項目を小型電子機器の場合よりも高いレベルでバランスさせたリチウムイオン二次電池、およびそれを用いた二次電池システムを提供する。
【解決手段】本発明に係るリチウムイオン二次電池は、正極、負極および非水電解液を備えたリチウムイオン二次電池であって、前記正極は、活物質として、スピネル構造を有するリチウムマンガン酸化物(A)と層状構造を有するリチウムマンガン酸化物(B)とを含み、前記リチウムマンガン酸化物Aと前記リチウムマンガン酸化物Bの総量「A+B」に対する前記リチウムマンガン酸化物Bの割合「B/(A+B)」が0.4超1未満であり、前記非水電解液は非水溶媒と支持塩とを含み、前記非水溶媒はリン酸トリス(2,2,2-トリフルオロエチル)(TFEP)を含み、前記非水溶媒における前記TFEPの含有率が5体積%超50体積%未満であることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池、およびそれを用いた二次電池システムに関するものである。
リチウムイオン二次電池は、エネルギー密度が高いことから小型化に有利であり、携帯用パソコンや携帯電話機等の小型電子機器に広く用いられてきた。近年、リチウムイオン二次電池の用途は、大型電気機器(例えば、HEV(ハイブリッド自動車)やEV(電気自動車)などの自動車用動力電源や、電力貯蔵用電源)にも拡大してきている。リチウムイオン二次電池をこれらの大型電気機器に適用するためには、小型電子機器の場合よりも、はるかに高い出力と容量とを実現することに加えて、絶対的な容積が大きくなるが故により高い安全性を確保することが重要である。
高出力用途のリチウムイオン二次電池として、正極活物質にリチウムマンガン酸化物を用いたリチウムイオン電池が知られている。例えば、特許文献1(特開2007−165111号公報)には、正極シートと負極シートとがセパレータ及び非水電解液を介して形成される電極群と、前記電極群を収容するラミネート状の外装ケースと、前記正極シート及び前記負極シートのそれぞれに接続される正極リード及び負極リードと、を有する非水系二次電池において、前記正極シートに形成される正極に使用される正極活物質は、スピネル系リチウムマンガン酸化物及び層状系リチウムマンガン酸化物を含有し、前記非水系電解液は、カーボネート系の非水系溶媒にリチウム塩を溶解させた非水系溶液に、1,3ジオキソランボレート-4,5ジオンを有することを特徴とする非水系二次電池が開示されている。特許文献1によると、スピネル系マンガン酸化物を主体とした正極活物質を用いることで、過充電での安全性を高め、且つ貯蔵特性、サイクル寿命に優れ、低コストで、高出力なHEV用の扁平形状非水系二次電池を提供することができるとしている。
また、特許文献2(特開2002−100358号公報)には、リチウム遷移金属複合酸化物を主成分とする正極活物質層を備えたリチウム二次電池において、上記リチウム遷移金属複合酸化物が、LixNiyMn1-y-zMzO2(ただし、xは0.9≦x≦1.2、yは0.40≦y≦0.60、zは0≦z≦0.2であり、MはFe、Co、Cr、Al原子のいずれかから選択される)で表されるリチウム−ニッケル−マンガン−M複合酸化物と、スピネル構造(空間群Fd3m)を有しLipMn2O4(ただし、pは1≦p≦1.3である)で表されるリチウム−マンガンスピネル複合酸化物との混合物からなることを特徴とするリチウム二次電池が開示されている。特許文献1によると、ハイレートでの充放電が可能で、容量が高く、充放電サイクル耐久性に優れた高安全性の非水電解液二次電池用正極材料を得ることができるとしている。
一方、高い安全性を有するリチウムイオン電池として、電解液に難燃性または不燃性の化合物を用いたリチウムイオン電池が知られている。例えば、特許文献3(特許第4463333号公報)には、特定の化学式で表されるビニレンカーボネート誘導体とリン酸エステル化合物とを含む非水溶媒と、電解質とからなり、前記非水溶媒が、鎖状炭酸エステル、環状炭酸エステル(ただし、前記ビニレンカーボネート誘導体を除く)から選択される炭酸エステルを含み、前記ビニレンカーボネート誘導体は、非水溶媒に対して、0.1〜0.5重量%の量で添加され、非水溶媒中に、リン酸エステル化合物を1〜40体積%、炭酸エステルを10〜99体積%の量で含むことを特徴とする二次電池用非水電解液が開示されている。特許文献3によると、難燃性であり充放電性能に優れる二次電池用非水電解液を提供できるとしている。また、このような非水電解液を用いることにより、安全で、高電圧を発生でき、充放電特性に優れる非水電解液二次電池を提供できるとしている。
また、特許文献4(特許第3821495号公報)には、負極活物質として金属リチウム、リチウム合金及びリチウムイオンのドープ・脱ドープが可能な炭素材料から選ばれる材料を含む負極を有する電池に用いられる非水電解液であって、電解質としてLiPF6を含み、電解液溶媒は、特定の化学式で表されるリン酸エステル化合物を電解液溶媒全体の7体積%以上20体積%以下含有し、且つ前記電解液溶媒として、別の特定の化学式で表される鎖状エステル化合物及び環状エステル化合物を含有することを特徴とする非水電解液が開示されている。特許文献4によると、リチウム金属との反応性が低く自己消火作用を示し、低粘度で低温特性に優れ、さらに良好な電導度を有する非水電解液を提供することができるとしている。また、このような非水電解液を用いることにより、高電圧を発生することができ、充放電性能等の電池性能が優れた非水二次電池を提供することができるとしている。
また、特許文献5(特開2009−289557号公報)には、負極、正極及び非水電解液を備えた非水電解液電池において、前記正極は、リン酸鉄リチウムを含有し、前記非水電解液は、炭素数が3以下の側鎖を有するフッ素化リン酸エステル及び/又はフッ素化鎖状カーボネートを含有することを特徴とする非水電解液二次電池が開示されている。特許文献5によれば、難燃性電解液を用いながらも、放電性能の低下が抑制された非水電解液電池を提供することができるとしている。
特開2007−165111号公報 特開2002−100358号公報 特許第4463333号公報 特許第3821495号公報 特開2009−289557号公報
リチウムイオン二次電池に対する高い出力、高い容量、高い安全性の要求は、近年ますます高まっている。前述したように、従来のリチウムイオン二次電池では、高い出力・高い容量を実現するために正極活物質にスピネル系のリチウムマンガン酸化物を用いているが、エネルギー密度をより高めようとすると安全性の確保が難しくなる場合があった。一方、従来のリチウムイオン二次電池では、安全性を高めるために難燃性や不燃性の化合物を電解液に添加した場合、これら化合物の添加によって、二次電池の初期容量の観点で要求されるレベルを十分に満たせなくなる問題があった。
さらに、大型電気機器用の二次電池は、小型電子機器のそれのように頻繁に交換しない(長期間の使用を前提とする)ことから、安定して長期間使用できること(すなわち、充放電のサイクル特性が高いこと)も重要である。すなわち、リチウムイオン二次電池を大型電気機器に適用する場合、容量、安全性およびサイクル特性の3項目において小型電子機器の場合よりも高いレベルでバランスさせることが非常に重要であり、その観点で更なる改善が強く望まれていた。
したがって、本発明の目的は、リチウムイオン二次電池を大型電気機器に適用すべく、容量、安全性およびサイクル特性の3項目を小型電子機器の場合よりも高いレベルでバランスさせたリチウムイオン二次電池、およびそれを用いた二次電池システムを提供することにある。
本発明の一態様は、上記目的を達成するため、正極、負極および非水電解液を備えたリチウムイオン二次電池であって、
前記正極は、活物質として、スピネル構造を有するリチウムマンガン酸化物(A)と層状構造を有するリチウムマンガン酸化物(B)とを含み、前記リチウムマンガン酸化物Aと前記リチウムマンガン酸化物Bとの総量「A+B」に対する前記リチウムマンガン酸化物Bの割合「B/(A+B)」が0.4超1未満であり、前記非水電解液は非水溶媒と支持塩とを含み、前記非水溶媒はリン酸トリス(2,2,2-トリフルオロエチル)(TFEP)を含み、前記非水溶媒における前記TFEPの含有率が5体積%超50体積%未満であるリチウムイオン二次電池を提供する。
また、本発明の他の一態様は、上記目的を達成するため、上述したリチウムイオン二次電池を用いた二次電池システムを提供する。
本発明によれば、二次電池における容量、安全性およびサイクル特性の3項目を従来よりも高いレベルでバランスさせた、大型電気機器に好適なリチウムイオン二次電池を提供することができる。また、それを用いた二次電池システムを提供することができる。
本発明に係るリチウムイオン二次電池の1例を示す断面模式図である。 本発明に係る二次電池システムの1例を示す断面模式図である。
前述したように、本発明に係るリチウムイオン二次電池は、正極、負極および非水電解液を備えたリチウムイオン二次電池であって、前記正極は、活物質として、スピネル構造を有するリチウムマンガン酸化物(A)と層状構造を有するリチウムマンガン酸化物(B)とを含み、前記リチウムマンガン酸化物Aと前記リチウムマンガン酸化物Bとの総量「A+B」に対する前記リチウムマンガン酸化物Bの割合「B/(A+B)」は0.4より大きく1より小さく、前記非水電解液は非水溶媒と支持塩とを含み、前記非水溶媒はリン酸トリス(2,2,2-トリフルオロエチル)(TFEP)を含み、前記非水溶媒における前記TFEPの含有率が5体積%より大きく50体積%より小さいことを特徴とする。
また、本発明は、上記の発明に係るリチウムイオン二次電池において、以下のような改良や変更を加えることができる。
(i)前記「B/(A+B)」が0.4超0.6未満であり、前記TFEPの前記含有率が10体積%以上40体積%以下である。
(ii)前記「B/(A+B)」が0.4超0.6未満であり、前記TFEPの前記含有率が20体積%以上40体積%以下である。
(iii)前記リチウムマンガン酸化物Aは、LiaMnbMcO4(ただし、a+b+c=3、1.0≦a≦1.1、0<c≦0.07、MはNi、Fe、Zn、MgおよびCuからなる群より選ばれる少なくとも一種である)で表わされる化合物であり、前記リチウムマンガン酸化物Bは、LidMneNifCogQhO2(ただし、d+e+f+g+h=2、1.0≦d≦1.2、0.1≦e≦0.5、0.2≦f≦0.6、0.1≦g≦0.5、0≦h≦0.1、QはB、Mg、Al、Cu、Zn、MoおよびWからなる群より選ばれる少なくとも一種である)で表わされる化合物である。
(iv)前記非水電解液は、ビニレンカーボネートを更に含む。
(v)前記非水電解液は、前記支持塩として六フッ化リン酸リチウムおよび/または四フッ化ホウ酸リチウムを含む。
(vi)前記負極は、活物質として非晶質炭素を含む。
以下、本発明に係る実施形態について、より具体的に説明する。ただし、本発明は、ここで取り上げた実施の形態に限定されることはなく、要旨を変更しない範囲で適宜組み合わせや改良が可能ある。
(リチウムイオン二次電池の正極活物質)
本発明に係るリチウムイオン二次電池は、正極活物質として、スピネル構造を有するリチウムマンガン酸化物(A)と、層状構造を有するリチウムマンガン酸化物(B)とを含む。スピネル構造を有するリチウムマンガン酸化物は、結晶構造の安定性が高く充電状態においても崩壊が起きにくいため、酸素を放出しにくい利点がある。安全性の観点から、酸素の放出はできるだけ抑制されることが好ましい。ただし、スピネル構造を有するリチウムマンガン酸化物は、充電時の電気容量が層状構造を有するリチウムマンガン酸化物に比べると低い弱点もある。一方、層状構造を有するリチウムマンガン酸化物は、スピネル構造を有するリチウムマンガン酸化物と比較して充電時の電気容量が高い利点がある。ただし、結晶構造の安定性が比較的低いことから、構造崩壊に伴って酸素を放出しやすい弱点がある。
スピネル構造を有するリチウムマンガン酸化物(A)と、層状構造を有するリチウムマンガン酸化物(B)とを混合した場合、リチウムマンガン酸化物Aの混合比率を高めるほど、酸素が放出されにくくなって安全性の向上に貢献するが、充電時の電気容量が低くなる。逆に、リチウムマンガン酸化物Bの混合比率を高めるほど、充電時の電気容量が高くなるが、酸素が放出され易くなる。すなわち、容量と安全性を高いレベルで両立するためには、リチウムマンガン酸化物Aとリチウムマンガン酸化物Bとの混合比率が非常に重要となる。
本発明者等は、スピネル構造を有するリチウムマンガン酸化物(A)と層状構造を有するリチウムマンガン酸化物(B)との割合「B/(A+B)」を0.4超1未満とし、さらに非水電解液に所定の比率のリン酸トリス(2,2,2-トリフルオロエチル)を添加することで、二次電池における容量、安全性およびサイクル特性の3項目を従来よりも高いレベルでバランスさせられることを見出した。「B/(A+B)」は0.4超0.6未満であることがより好ましい。
次に、本発明で用いるリチウムマンガン酸化物について説明する。本発明で用いる非水電解液については、追って詳述する。
スピネル構造を有するリチウムマンガン酸化物(A)としては、具体的には、LiaMnbMcO4で表わされる化合物が好適に用いられる。当該リチウムマンガン酸化物Aは、LiMn2O4中のMnの一部を所定の元素Mで置換したものである。Mnサイトの一部をMで置換することによって、LiMn2O4の構造相転移を抑制し、安定性を向上させている。Mは、Ni、Fe、Zn、MgおよびCuからなる群より選ばれる少なくとも一種が好ましい。
Li、MnおよびMの比率の和「a+b+c」は、LiMn2O4のスピネル構造を維持するために、「a+b+c=3」とすることが好ましい。「a+b+c≠3」の場合には、LiMn2O4のスピネル構造が乱れ易くなる。
リチウムマンガン酸化物A中のLiの比率aは、「1.0≦a≦1.1」であることが好ましく、「1.06≦a≦1.1」であることがより好ましい。「a<1.0」の場合には、Liサイトの一部を他の構成元素が置換するため、Liイオンの拡散が阻害されて二次電池の出力が低下する。また、「1.1<a」の場合には、Mn等の遷移金属のイオン量とLiイオン量とのバランスが崩れるため、二次電池の容量が低下してしまう。
Mの比率cは、「0<c≦0.07」であることが好ましく、「0.01≦c≦0.03」であることがより好ましい。「c=0」の場合、Mnイオンの平均価数が3.5未満となり、充放電の際に結晶構造が不安定になり易い。充放電によってMnイオンが多量に溶出すると非水電解液を劣化させてしまう。一方、「0.07<c」の場合、結晶の電気的中性を保つためにMnイオンの価数が大幅に増加する。リチウムマンガン酸化物Aにおける充放電はMnイオンの価数変化によって行われるため、Mnイオンの平均価数が増加するとリチウムイオン二次電池の容量が低下してしまう。
層状構造を有するリチウムマンガン酸化物(B)としては、六方晶系の単位格子が層状に積層されたものが好ましい。さらに、当該リチウムマンガン酸化物Bは、リチウムとマンガンと他の遷移金属との複合化合物であることが好ましい。特に、リチウムイオン二次電池の高出力化、高エネルギー密度化および長寿命化の観点から、リチウムとマンガンとニッケルとコバルトとを少なくとも含有する化合物が好ましい。
具体的には、LidMneNifCogQhO2で表わされる化合物が好適に用いられる。当該リチウムマンガン酸化物Bは、LiMnO2中のMnの一部をLi、Ni、Coおよび所定の元素Qで置換したものである。このようにMnの一部をLi、Ni、Coおよび所定の元素Qで置換することによって、リチウムイオン二次電池の高出力化、高エネルギー密度化および長寿命化を向上させることができる。Qは、B、Mg、Al、Cu、Zn、MoおよびWからなる群より選ばれる少なくとも一種が好ましく、結晶構造の安定性向上による寿命向上に貢献する。
Li、Mn、Ni、CoおよびQの比率の和「d+e+f+g+h」は、LiMnO2の層状構造を維持するために、「d+e+f+g+h=2」とすることが好ましい。「d+e+f+g+h≠2」の場合には、LiMnO2の層状構造が不安定になりやすくなる。
リチウムマンガン酸化物B中のLiの比率dは、「1.0≦d≦1.2」であることが好ましく、「1.02≦d≦1.12」であることがより好ましい。「d<1.0」の場合には、Liサイトの一部を他の構成元素、特にイオン半径の近いNiが置換するため、Liイオンの拡散が阻害されて電池の出力が低下する。一方、「1.2<d」の場合には、Mn等の遷移金属のイオン量とLiイオン量とのバランスが崩れるため、二次電池の容量が低下してしまう。
Mnの比率eは、「0.1≦e≦0.5」であることが好ましく、「0.2≦e≦0.4」であることがより好ましい。「e<0.1」の場合、Mnの割合が小さ過ぎて結晶構造が不安定となり、寿命が低下してしまう。一方、「0.5<e」の場合、結晶の電池的中性を保つためにMnイオンの平均価数が3に近づき、ヤーン・テラー歪みによって結晶構造が不安定となり、寿命が低下してしまう。
Niの比率fは、「0.2≦f≦0.6」であることが好ましく、「0.3≦e≦0.5」であることがより好ましい。「f<0.2」の場合、Niの割合が小さ過ぎて二次電池の容量が低下してしまう。一方、「0.6<f」の場合、Niの割合が高過ぎてLiサイトの一部がNiで置換され、二次電池の出力が低下してしまう。
Coの比率gは、「0.1≦g≦0.5」であることが好ましく、「0.2≦g≦0.4」であることがより好ましい。「g<0.1」の場合、Coの割合が小さ過ぎて結晶構造が不安定となり、寿命が低下してしまう。一方、「0.5<g」の場合、高価なCoの割合が高くなるため材料コストが増大してしまう。
Qの比率hは、「0≦h≦0.1」が好ましく、「0≦h≦0.06」であることがより好ましい。「0.1<h」の場合には、Mn等の遷移金属のイオン量が低下し、二次電池の容量が低下してしまう。
(非水電解液)
リチウムイオン二次電池の非水電解液は、一般的に、非水溶媒と支持塩とを含む。まず、非水溶媒について説明する。本発明に係るリチウムイオン二次電池の非水溶媒は、リン酸トリス(2,2,2-トリフルオロエチル)(TFEP)を含む。前述したように、本発明は、リチウムマンガン酸化物Aとリチウムマンガン酸化物Bとを所定の比率で混合した正極活物質と、所定の比率のTFEPを含む非水電解液とを組み合わせることで、容量、安全性およびサイクル特性の3項目を従来技術(特に小型電子機器の場合)よりも高いレベルでバランスさせたリチウムイオン二次電池を提供することができる。
非水溶媒成分としては、リチウムイオン二次電池の正極あるいは負極で分解されないものであれば基本的に従前のものを利用できるが、特に、エチレンカーボネート(EC)、ジメチルカーボネート(DMC)およびエチルメチルカーボネート(EMC)のうちの少なくとも1種を用いることは好ましい。
また、その他の非水溶媒成分として、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、γ-ブチロラクトン、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、1,2-ジメトキシエタン、2-メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルフォキシド、1,3-ジオキソラン、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、リン酸トリエステル、トリメトキシメタン、ジオキソラン、ジエチルエーテル、スルホラン、3-メチル-2-オキサゾリジノン、テトラヒドロフラン、1,2-ジエトキシエタン、クロルエチレンカーボネート、クロルプロピレンカーボネートのいずれかの単体または混合物を適宜利用することができる。これらその他の溶媒成分の合計含有率は、非水溶媒の合計100質量%に対して、30質量%以下とすることが好ましい。
TFEPはリン酸エステルの一種であるが、各種リン酸エステルの中でもアルキル基の中に含まれる炭素と水素の数は比較的少ない。アルキル基中の炭素と水素の数は、化合物のエンタルピーと正の相関がある。すなわち、化合物内に炭素と水素の数が少ないほどエンタルピーが小さくなり、燃焼しにくくなる。このため、TFEPは、他のリン酸エステルと比較して、より少ない添加量で非水溶媒(すなわち非水電解液)に自己消火性を付与することができる。難燃剤の添加量を少なくできることは、二次電池の高出力化、高容量化に貢献する。
さらに、TFEPは、フッ素化合物の一種であることから化学的に極めて安定しており、長期間変質しない特徴を有する。例えば、TFEPは、負極の還元電位による分解も抑制できる。これは、サイクル充放電による容量低下を抑制できることにつながる。
TFEPの含有率は、非水溶媒の総量に対して、5体積%超50体積%未満が好ましく、10体積%以上40体積%以下がより好ましく、20体積%以上40体積%以下が更に好ましい。これにより、リチウムイオン二次電池の容量やサイクル特性を犠牲にすることなく、非水電解液に難燃性や自己消火性を付与することができる(具体的な実施例は後述する)。
また、非水電解液の添加剤として、ビニレンカーボネート(VC)を更に含有させることは好ましい。VCを用いることにより、リチウムイオン二次電池の充電時に負極の表面に安定な被膜が形成される。この被膜は負極表面での非水電解液の分解を抑制する効果を有する。VCの含有率は、非水溶媒の合計100質量%に対して、0.5〜5質量%の範囲とすることが好ましい。VCの含有率が0.5質量%未満であると、二次電池のサイクル特性を向上させる効果が小さくなる。一方、該含有率が5質量%を超えると、二次電池の充放電時に過剰のVCが分解されて充放電効率を低下させる可能性がある。
次に、非水電解液の支持塩(電解質とも言う)について説明する。非水電解液に用いる支持塩としては、例えば、LiPF6、LiBF4、LiClO4、LiCF3SO3、LiCF3CO2、LiAsF6、LiSbF6、LiCF3SO3、LiN(SO2CF3)2のいずれかの単体または混合物を好適に用いることができる。その中でも、LiPF6またはLiBF4がより好ましく、LiPF6が特に好ましい。LiPF6は、非水電解液が着火した際、熱によって分解しフッ素ラジカルを放出する。このフッ素ラジカルが、燃焼反応を促進する酸素ラジカルを捕捉し、燃焼反応を抑制させる作用がある。LiPF6とLiBF4の両方を用いる場合には、LiBF4の添加比率はLiPF6に対して2/8以下であることが好ましい。また、これらの支持塩の濃度については、非水溶媒の合計体積に対して、0.8〜2.0 mol/Lの範囲とすることが好ましい。
(リチウムイオン二次電池)
リチウムイオン二次電池の構成について説明する。図1は、本発明に係るリチウムイオン二次電池の1例を示す断面模式図である。図1に示したように、正極107および負極108は、これらが直接接触しないようにセパレータ109を挟み込んだ状態で惓回されて、電極群を形成している。なお、電極群の構造は、円筒状、扁平状などの形状の捲回に限定されるものではなく、短冊状電極を積層したものであってもよい。
正極107には正極リード110が付設されており、負極108には負極リード111が付設されている。リード110,111は、ワイヤ状、箔状、板状などの任意の形状を採ることができる。電気的損失を小さくし、かつ化学的安定性を確保できるような構造・材質が選定される。
電極群は、電池容器102に収容されており、電池容器102の上部に設置された絶縁シール112および底部に設置された絶縁シール(図示せず)によって、挿入された電極群が電池容器102と直接接触しないようになっている。さらに、電池容器102の内部には、本発明に係る非水電解液113が注入されている。電池容器102の形状は、通常、電極群の形状に合わせた形状(例えば、円筒状、扁平長円柱状、角柱など)が選択される。絶縁性シール112は、非水電解液113と反応せず、かつ気密性に優れた任意の材質(例えば、熱硬化性樹脂、ガラスハーメチックシールなど)を好適に使用することができる。
電池容器102の材質は、アルミニウム、ステンレス鋼、ニッケルメッキ鋼製など、非水電解液113に対し耐食性のある材料から選択される。電池容器102への蓋103の取り付けは、溶接の他に、かしめ、接着などの他の方法も採ることができる。非水電解液113の注液に用いる注液口106に安全機構としての機能を付与することも可能である。安全機構としては、例えば、電池容器内部の圧力が所定以上となった際に解放する圧力弁がある。
正極リード110または負極リード111の途中、あるいは正極リード110と正極外部端子104との接続部や、負極リード111と負極外部端子105との接続部に、正温度係数抵抗素子を利用した電流遮断機構(図示せず)を設けることは好ましい。電流遮断機構を設けると、電池内部の温度が高くなったときに、リチウムイオン二次電池101の充放電を停止させ、電池を保護することが可能となる。
リチウムイオン二次電池を構成する正極107は、正極集電体の片面または両面に正極活物質を含む正極合剤スラリーを塗布・乾燥させた後、ロールプレス機などを用いて圧縮成形して、所定の大きさに切断することで作製される。正極の集電体には、厚さが10〜100μmのアルミニウム箔や、厚さ10〜100μmで孔径0.1〜10 mmのアルミニウム製穿孔箔、エキスパンドメタル、発泡アルミニウム板などが用いられる。材質は、アルミニウムの他に、ステンレス、チタンなども適用可能である。
同様に、リチウムイオン二次電池を構成する負極108は、負極集電体の片面または両面に負極活物質を含む負極合剤スラリーを塗布・乾燥させた後、ロールプレス機などを用いて圧縮成形して、所定の大きさに切断することで作製される。負極の集電体には、厚さが10〜100μmの銅箔や、厚さ10〜100μmで孔径0.1〜10mmの銅製穿孔箔、エキスパンドメタル、発泡銅板などが用いられ、材質は、銅の他に、ステンレス、チタン、ニッケルなども適用可能である。
正極合剤スラリーおよび負極合剤スラリーの塗布方法に特段の限定はなく、従前の方法(例えば、ドクターブレード法、ディッピング法、スプレー法など)を利用することができる。
正極107に用いられる正極活物質としては、前述した本発明の正極活物質を用いる。正極活物質に対して、バインダ、増粘剤、導電剤、溶媒等を必要に応じて混合して正極合剤スラリーが作製される。
負極108に用いられる負極活物質は、リチウムイオンの吸蔵および放出をすることができる材料であれば特に限定されない。例えば、人造黒鉛、天然黒鉛、非晶質炭素、難黒鉛化炭素類、金属酸化物、金属窒化物、活性炭などが挙げられる。これらいずれかの単独または2種以上の混合物を用いることができる。その中でも、非晶質炭素はリチウムイオンの吸蔵および放出の際の体積変化率が少ない材料であるため、充放電のサイクル特性が高まることから、負極活物質として非晶質炭素を含むことは好ましい。負極活物質に対して、バインダ、増粘剤、導電剤、溶媒等を必要に応じて混合して負極合剤スラリーが作製される。
正極の導電剤としては、導電性繊維(例えば、気相成長炭素、カーボンナノチューブ、ピッチ(石油、石炭、コールタールなどの副生成物)を原料に高温で炭化して製造した繊維、アクリル繊維から製造した炭素繊維など)が好適に用いられる。また、導電剤は、正極活物質よりも電気抵抗の低い材料であって、正極の充放電電位(通常は2.5〜4.2Vである)にて酸化溶解しない材料を使用してもよい。例えば、耐食性金属(チタンや金など)、炭化物(SiCやWCなど)、窒化物(Si3N4やBNなど)が挙げられる。高比表面積の炭素材料(例えば、カーボンブラックや活性炭など)も使用できる。
負極導電剤としては、上述の他、導電性高分子材料(例えば、ポリアセン、ポリパラフェニレン、ポリアニリン、ポリアセチレンなど)を用いることが可能である。
合剤スラリーに用いられるバインダ、増粘剤および溶媒に特段の限定はなく、従前と同様のものを用いることができる。
セパレータ109は、二次電池の充放電時にリチウムイオンを透過させる必要があるため、多孔体(例えば、細孔径が0.01〜10μm、気孔率が20〜90%)であることが好ましい。セパレータ109の素材としては、ポリオレフィン系高分子シート(例えば、ポリエチレンやポリプロピレンなど)や、ポリオレフィン系高分子シートとフッ素系高分子シート(例えば、四フッ化ポリエチレン)とを溶着させた多層構造シートを好適に使用できる。また、セパレータ109の表面にセラミックスとバインダの混合物を薄層状に形成しても良い。
電解質として、固体高分子電解質(ポリマー電解質)を用いる場合には、エチレンオキシド、アクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、メタクリル酸メチル、ヘキサフルオロプロピレンのポリエチレンオキサイドなどのイオン導電性ポリマーを好適に用いることができる。これらの固体高分子電解質を用いた場合、セパレータ109を省略することができる。
[リチウムイオン二次電池システム]
リチウムイオン二次電池を用いた二次電池システムの構成について説明する。本発明に係る二次電池システムとは、少なくとも2個以上のリチウムイオン二次電池を直列あるいは並列に接続し、かつ充放電制御機構を有するシステムと定義する。図2は、本発明に係る二次電池システムの1例を示す断面模式図である。図2に示したように、本構成では2個のリチウムイオン二次電池101a,101bが直列に接続されている。図2の紙面右側に配置したリチウムイオン二次電池101aの負極外部端子は、電力ケーブル213により充放電制御機構216の負極入力ターミナルに接続されている。紙面左側に配置したリチウムイオン二次電池101bの正極外部端子は、電力ケーブル215により充放電制御機構216の正極入力ターミナルに接続されている。このような配線構成によって、2個のリチウムイオン二次電池101a,101bを充放電制御機構216で制御しながら充電または放電させることができる。
充放電制御機構216は、電力ケーブル217,218を介して、外部機器219との間で電力の授受を行う。外部機器219は、外部負荷の他、充放電制御機構216に給電するための外部電源や回生モータ等の各種電気機器を含む。また、外部機器が対応する交流、直流の種類に応じて、インバータやコンバータを設けることができる。
発電装置222が、電力ケーブル220,221を介して充放電制御機構216に接続される。発電装置222が発電しているときには、充放電制御機構216が充電モードに移行し、外部機器219に給電するとともに、余剰電力をリチウムイオン二次電池101a,101bに充電する。発電装置222の発電量が外部機器219の要求電力よりも少ないときには、リチウムイオン二次電池101a,101bから電力供給させるように充放電制御機構216が放電モードに移行する。充放電制御機構216は、そのようなモード移行が自動的に行われるようにプログラムが記憶されていることが好ましい。
発電装置222としては、再生可能エネルギーを生み出す発電装置(例えば、風力発電装置、地熱発電装置、太陽電池)や、通常の発電装置(例えば、燃料電池、ガスタービン発電機など)を用いることができる。
本発明に係る二次電池システムは、例えば、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、プラグインハイブリッド電気自動車、電動式建設機械、運搬機器、建設機械、介護機器、軽車両、電動工具、ロボット、離島の電力貯蔵システム、宇宙ステーションなどの電源として利用することができる。
本発明は、リチウムイオン電池に限らず、非水電解液を用い、電極へのイオンの吸蔵・放出により、電気エネルギーを貯蔵・利用可能とする電気化学デバイスに適用することが可能である。本発明は安全性に優れるため、特に大型の移動体または定置型の電池システムに好適である。
以下、実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(比較例1〜4のリチウムイオン二次電池の作製)
(1)正極の作製
まず、正極活物質(86質量%)、導電剤(7質量%)、バインダ(7質量%、ポリフッ化ビニリデン、株式会社クレハ製)および溶媒(N-メチル-2-ピロリドン)を調合して正極合剤スラリーを作製した。正極活物質としては、スピネル構造を有するリチウムマンガン酸化物(A)と層状構造を有するリチウムマンガン酸化物(B)との質量比率が、「A:B=8:2」のもの(比較例1)、「A:B=7:3」のもの(比較例2)、「A:B=6:4」のもの(比較例3)、および「A:B=5:5」のもの(比較例4)を用意した。導電剤としては、黒鉛とカーボンブラックとの混合物を用いた。正極活物質が酸化物であって電気抵抗率が比較的高いことから、それらの電気伝導性を補うために導電剤を混合した。
次に、これらの正極合剤スラリーを、厚さ20μmの正極集電体(アルミニウム箔)の片面にドクターブレード法を用いて塗布し、乾燥させて、正極合剤層を形成した。その後、ロールプレス機により圧縮成形し、所定の大きさに切断してリチウムイオン二次電池用正極を作製した。
(2)負極の作製
負極活物質(92質量%)、バインダ(8質量%、ポリフッ化ビニリデン、株式会社クレハ製)および溶媒(N-メチル-2-ピロリドン)を調合して負極合剤スラリーを作製した。負極活物質としては、非晶質炭素を用いた。
次に、この負極合剤スラリーを、厚さ20μmの負極集電体(銅箔)の片面にドクターブレード法を用いて塗布し、乾燥させて、負極合剤層を形成した。その後、ロールプレス機により圧縮成形し、所定の大きさに切断してリチウムイオン二次電池用負極を作製した。
(3)非水電解液の作製
非水電解液の非水溶媒として、エチレンカーボネート(EC)およびエチルメチルカーボネート(EMC)の混合溶媒(体積比=33:67)を調合した。次に、該混合溶媒に対して、支持塩として六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を1 mol/Lとなるように溶解させた。最後に、該混合溶液に対して、ビニレンカーボネート(VC)を、該混合溶液の0.8質量%となるように混合し、非水電解液を作製した。上述したように、支持塩の濃度は混合溶媒全体に対するに対する体積モル濃度であり、VCの濃度は混合溶媒および支持塩の合計に対する質量濃度である(以下、同様)。
(4)リチウムイオン二次電池の作製
上記で作製した正極、負極および非水電解液を使用して、図1に示したリチウムイオン二次電池を作製した。電池容器102および蓋103にはステンレス鋼を用い、セパレータ109には厚さ30μmの多孔性のポリエチレンフィルムを用い、絶縁性シール112にはフッ素樹脂を用いた。また、図1に示したように、セパレータ109は、正極107と電池容器102との間、負極108と電池容器102との間にも配置し、電池容器102を通じて正極107と負極108とが短絡しない構成とした。作製したリチウムイオン二次電池の構成を後述する表1にまとめる。
(試験評価)
(a)充放電試験(初期容量評価)
上記で用意したリチウムイオン二次電池について、以下の充放電試験を実施し、初期容量を評価した。まず、作製した電池を初期化後、開回路の状態から電池電圧が4.2 Vになるまで、5時間率相当の定電流にて充電した。電池電圧が4.2 Vに達した後は、電流値が0.1時間率相当になるまで4.2 Vを保持した。その後、充電を停止し、30分間の休止時間を設けた。次いで、5時間率相当の定電流の放電を開始し、電池電圧が2.7 Vに達するまで放電させた。その後、放電を停止し、30分の休止時間を設けた。この充放電を3回繰り返し、各回の放電容量の平均値を電池の初期容量とした。初期容量は比較例4の容量を「1.00」として規格化した。
なお、ここで言う時間率とは、電池の設計放電容量を所定の時間で放電する電流値と定義する(以下、同様)。例えば、上述の5時間率とは、電池の設計容量を5時間で放電する電流値である。さらに具体的には電池の容量をC(単位:Ah)とすると、5時間率の電流値はC/5(単位:A)となる。結果を表2に示す。
(b)サイクル試験(サイクル特性評価)
初期容量を評価した二次電池に対しサイクル試験を実施した。サイクル試験の手順を以下に示す。まず、電池を25℃の恒温槽内に入れ、電池表面温度が25℃になった後、12時間待機した。その後、開回路の状態から電池電圧が4.2 Vになるまで1時間率相当の定電流にて充電し、電池電圧が4.2 Vに達した後は、電流値が0.1時間率相当になるまで4.2 Vを保持した。その後、電池電圧が2.7 Vになるまで1時間率相当の定電流にて放電した。この充放電を100回繰り返した。サイクル試験後の二次電池の容量(試験後容量)を測定し、サイクル特性(サイクル試験による劣化)を評価した。試験後容量の測定は、初期容量の測定手順と同一とした。比較例4の試験後容量を「1.00」として規格化した。結果を表2に併記する。
(c)燃焼試験(自己消火性評価)
上記で用意した非水電解液に対して燃焼試験を実施し、消火時間を測定した自己消火性を評価した。まず始めに、非水電解液を時計皿に取り分けた。次に、ライターを用いて非水電解液に着火した。着火後、ライターを非水電解液から離し、その瞬間を0秒とし、非水電解液の火が消えた時間を消火時間とした。測定結果は比較例4の消火時間を「1.00」として規格化した。結果を表2に併記する。
(d)釘刺し試験(安全性評価)
二次電池の安全性評価は、用意したリチウムイオン二次電池に対して、以下の釘刺し試験により行った。まず、二次電池の定格容量に対し1.5倍の容量となるまで充電をし続け、過充電状態にした。次に、過充電状態の二次電池に対して釘刺しを行い、強制的に内部短絡を発生させた。この時、二次電池が発火しなかったものを「合格」とし、発火したものを「不合格」と評価した。結果を表2に併記する。
(比較例5のリチウムイオン二次電池の作製と評価)
非水電解液の非水溶媒として、エチレンカーボネート(EC)、エチルメチルカーボネート(EMC)およびリン酸トリス(2,2,2-トリフルオロエチル)(TFEP)の混合溶媒(体積比=32:63:5)を調合した。次に、該混合溶媒に対して、支持塩として六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を1 mol/Lとなるように溶解させた。最後に、該混合溶液に対して、ビニレンカーボネート(VC)を、該混合溶液の0.8質量%となるように混合し、非水電解液を作製した。その他は比較例4と同様にして、比較例5のリチウムイオン二次電池を作製し、充放電試験、サイクル試験、燃焼試験および釘刺し試験を実施した。結果を表2に併記する。
(実施例1のリチウムイオン二次電池の作製と評価)
非水電解液の非水溶媒として、EC、EMCおよびTFEPの混合溶媒(体積比=30:60:10)を調合したこと以外は、比較例4と同様にして、実施例1のリチウムイオン二次電池を作製し、充放電試験、サイクル試験、燃焼試験および釘刺し試験を実施した。結果を表2に併記する。
(実施例2のリチウムイオン二次電池の作製と評価)
非水電解液の非水溶媒として、EC、EMCおよびTFEPの混合溶媒(体積比=27:53:20)を調合したこと以外は、比較例4と同様にして、実施例2のリチウムイオン二次電池を作製し、充放電試験、サイクル試験、燃焼試験および釘刺し試験を実施した。結果を表2に併記する。
(実施例3のリチウムイオン二次電池の作製と評価)
非水電解液の非水溶媒として、EC、EMCおよびTFEPの混合溶媒(体積比=23:47:30)を調合したこと以外は、比較例4と同様にして、実施例3のリチウムイオン二次電池を作製し、充放電試験、サイクル試験、燃焼試験および釘刺し試験を実施した。結果を表2に併記する。
(実施例4のリチウムイオン二次電池の作製と評価)
非水電解液の非水溶媒として、EC、EMCおよびTFEPの混合溶媒(体積比=20:40:40)を調合したこと以外は、比較例4と同様にして、実施例4のリチウムイオン二次電池を作製し、充放電試験、サイクル試験、燃焼試験および釘刺し試験を実施した。結果を表2に併記する。
(比較例6のリチウムイオン二次電池の作製と評価)
非水電解液の非水溶媒として、EC、EMCおよびTFEPの混合溶媒(体積比=17:33:50)を調合したこと以外は、比較例4と同様にして、比較例6のリチウムイオン二次電池を作製し、充放電試験、サイクル試験、燃焼試験および釘刺し試験を実施した。結果を表2に併記する。
(実施例5のリチウムイオン二次電池の作製と評価)
非水電解液の非水溶媒として、EC、ジメチルカーボネート(DMC)、EMCおよびTFEPの混合溶媒(体積比=27:27:26:20)を調合したこと以外は、比較例4と同様にして、実施例5のリチウムイオン二次電池を作製し、充放電試験、サイクル試験、燃焼試験および釘刺し試験を実施した。結果を表2に併記する。
(実施例6のリチウムイオン二次電池の作製と評価)
非水電解液の非水溶媒として、EC、DMCおよびTFEPの混合溶媒(体積比=27:53: 20)を調合したこと以外は、比較例4と同様にして、実施例6のリチウムイオン二次電池を作製し、充放電試験、サイクル試験、燃焼試験および釘刺し試験を実施した。結果を表2に併記する。
(実施例7のリチウムイオン二次電池の作製と評価)
非水電解液の非水溶媒として、EC、EMCおよびTFEPの混合溶媒(体積比=27:53:20)を調合した。次に、該混合溶媒に対して、支持塩として六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を0.9 mol/L、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)を0.1 mol/Lとなるように溶解させた。これ以外は、比較例4と同様にして、実施例7のリチウムイオン二次電池を作製し、充放電試験、サイクル試験、燃焼試験および釘刺し試験を実施した。結果を表2に併記する。
(実施例8のリチウムイオン二次電池の作製と評価)
非水電解液の非水溶媒として、EC、EMCおよびTFEPの混合溶媒(体積比=27:53:20)を調合した。次に、該混合溶媒に対して、支持塩としてLiPF6を0.8 mol/L、LiBF4を0.2 mol/Lとなるように溶解させた。これ以外は、比較例4と同様にして、実施例8のリチウムイオン二次電池を作製し、充放電試験、サイクル試験、燃焼試験および釘刺し試験を実施した。結果を表2に併記する。
(実施例9のリチウムイオン二次電池の作製と評価)
非水電解液の非水溶媒として、EC、EMCおよびTFEPの混合溶媒(体積比=27:53:20)を調合した。次に、該混合溶媒に対して、支持塩としてLiPF6を1.2 mol/Lとなるように溶解させた。これ以外は、比較例4と同様にして、実施例9のリチウムイオン二次電池を作製し、充放電試験、サイクル試験、燃焼試験および釘刺し試験を実施した。結果を表2に併記する。
(実施例10のリチウムイオン二次電池の作製と評価)
非水電解液の非水溶媒として、EC、EMCおよびTFEPの混合溶媒(体積比=27:53:20)を調合した。次に、該混合溶媒に対して、支持塩としてLiPF6を0.8 mol/Lとなるように溶解させた。これ以外は、比較例4と同様にして、実施例10のリチウムイオン二次電池を作製し、充放電試験、サイクル試験、燃焼試験および釘刺し試験を実施した。結果を表2に併記する。
(実施例11のリチウムイオン二次電池の作製と評価)
正極活物質として、リチウムマンガン酸化物Aとリチウムマンガン酸化物Bとの質量比率を「A:B=48:52」とした。その他は実施例2と同様にして、実施例11のリチウムイオン二次電池を作製し、充放電試験、サイクル試験、燃焼試験および釘刺し試験を実施した。結果を表2に併記する。
(実施例12のリチウムイオン二次電池の作製と評価)
正極活物質として、リチウムマンガン酸化物Aとリチウムマンガン酸化物Bとの質量比率を「A:B=52:48」とした。その他は実施例2と同様にして、実施例12のリチウムイオン二次電池を作製し、充放電試験、サイクル試験、燃焼試験および釘刺し試験を実施した。結果を表2に併記する。
Figure 2013218843
Figure 2013218843
前述したように、リチウムイオン二次電池を大型電気機器に適用する場合、容量、安全性およびサイクル特性の3項目において高いレベルでバランスさせることが非常に重要である。より具体的には、比較例4の試験評価結果を基準としたときに、初期容量において「0.90以上」、試験後容量において「0.95以上」、消火時間において「0.99未満」、釘刺し試験において「合格」であることが必要とされている。
表2に示したように、比較例1〜4は、正極活物質中のリチウムマンガン酸化物Bの比率が増大するにつれて初期容量が増大した。すなわち、リチウムマンガン酸化物Aとリチウムマンガン酸化物Bとの混合比率「B/(A+B)」を高めると、リチウムイオン二次電池の初期容量が増大することが確認され、初期容量の観点からは少なくとも「0.4<B/(A+B)」が望ましいことが判った。しかしながら、比較例1〜4は、非水電解液にTFEPを混合していないことから、消火時間において要求を満たせなかった。さらに、比較例4では、釘刺し試験が不合格であった。
また、比較例4の非水電解液に5体積%のTFEPを混合した比較例5では、TFEP添加の効果により釘刺し試験が合格となったが、消火時間において要求を満たせなかった。この結果から、非水電解液中のTFEPの含有率は、5体積%超が望ましいことが判った。一方、非水電解液に50体積%のTFEPを混合した比較例6では、消火時間が劇的に短くなったが、初期容量も大きく低下した。この結果から、非水電解液中のTFEPの含有率は、50体積%未満が望ましいことが判った。
これらに対し、本発明に係る実施例1〜12は、初期容量、試験後容量、消火時間および釘刺し試験の項目において、要求されるレベルを全てクリアしていることが分かる。詳細に見ていくと、TFEPの添加率を増やすことで、初期容量が若干低下する傾向が見られたが、TFEPの自己消火作用により消火時間が劇的に短くなるという優れた効果が得られた。また、釘刺し試験のような過酷な試験においても、発火しないという安全性が確保された。
より具体的には、実施例1〜6の結果から、非水溶媒の種類や混合比を変えた場合であっても、正極活物質およびTFEPの含有率が本発明の規定内であれば、初期容量、試験後容量、消火時間および釘刺し試験の全てを同時に達成できることが確認された。さらに、実施例7〜10の結果から、支持塩の種類や混合比を変えた場合であっても、正極活物質およびTFEPの含有率が本発明の規定内であれば、初期容量、試験後容量、消火時間および釘刺し試験の全てを同時に達成できることが確認された。また、実施例2,11,12の結果から、正極活物質中のリチウムマンガン酸化物Bの比率として「0.4<B/(A+B)<1」が望ましいことが確認された。
(リチウムイオン二次電池システムの作製と評価)
本発明に係る二次電池システムとして、図2に示した構成の二次電池システムを作製した。リチウムイオン二次電池101a,101bには、前述した実施例1のリチウムイオン二次電池を使用した。発電装置222としては、風力発電機を模擬した装置を用いた。
発電装置222における発電状況に合わせて、リチウムイオン二次電池101a,101bの充放電を行いながら、外部機器219に電力を供給する実験を行った。その結果、5時間率放電まで実施し、1時間率放電時の容量に対して90%の高い容量が得られることを確認した。また、充電においては、3時間率の充電が可能であることを確認した。
以上説明したように、本発明によれば、二次電池における容量、安全性およびサイクル特性の3項目が従来よりも高いレベルでバランスしたリチウムイオン二次電池を提供できることが実証された。本発明に係るリチウムイオン二次電池およびそれを用いた二次電池システムは、特に、電池容量が大きい産業用など大型電気機器に好適に用いることができる。
101,101a,101b…リチウムイオン電池、102…電池容器、103…蓋、
104…正極外部端子、105…負極外部端子、106…注液口、
107…正極、108…負極、109…セパレータ、110…正極リード線、
111…負極リード線、112…絶縁性シール材料、113…非水電解液、
213,214,215,217,218,220,221…電力ケーブル、216…充放電制御機構、
219…外部機器、222…発電装置。

Claims (8)

  1. 正極、負極および非水電解液を備えたリチウムイオン二次電池であって、
    前記正極は、活物質として、スピネル構造を有するリチウムマンガン酸化物(A)と層状構造を有するリチウムマンガン酸化物(B)とを含み、
    前記リチウムマンガン酸化物Aと前記リチウムマンガン酸化物Bとの総量「A+B」に対する前記リチウムマンガン酸化物Bの割合「B/(A+B)」が0.4超1未満であり、
    前記非水電解液は非水溶媒と支持塩とを含み、
    前記非水溶媒はリン酸トリス(2,2,2-トリフルオロエチル)(TFEP)を含み、
    前記非水溶媒における前記TFEPの含有率が5体積%超50体積%未満であることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
  2. 請求項1に記載のリチウムイオン二次電池において、
    前記「B/(A+B)」が0.4超0.6未満であり、
    前記TFEPの前記含有率が10体積%以上40体積%以下であることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
  3. 請求項1に記載のリチウムイオン二次電池において、
    前記「B/(A+B)」が0.4超0.6未満であり、
    前記TFEPの前記含有率が20体積%以上40体積%以下であることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池において、
    前記リチウムマンガン酸化物Aは、LiaMnbMcO4(ただし、a+b+c=3、1.0≦a≦1.1、0<c≦0.07、MはNi、Fe、Zn、MgおよびCuからなる群より選ばれる少なくとも一種である)で表わされる化合物であり、
    前記リチウムマンガン酸化物Bは、LidMneNifCogQhO2(ただし、d+e+f+g+h=2、1.0≦d≦1.2、0.1≦e≦0.5、0.2≦f≦0.6、0.1≦g≦0.5、0≦h≦0.1、QはB、Mg、Al、Cu、Zn、MoおよびWからなる群より選ばれる少なくとも一種である)で表わされる化合物であることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池において、
    前記非水電解液は、ビニレンカーボネートを更に含むことを特徴とするリチウムイオン二次電池。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池において、
    前記非水電解液は、前記支持塩として六フッ化リン酸リチウムおよび/または四フッ化ホウ酸リチウムを含むことを特徴とするリチウムイオン二次電池。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池において、
    前記負極は、活物質として非晶質炭素を含むことを特徴とするリチウムイオン二次電池。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池を用いたことを特徴とする二次電池システム。
JP2012087412A 2012-04-06 2012-04-06 リチウムイオン二次電池およびそれを用いた二次電池システム Pending JP2013218843A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012087412A JP2013218843A (ja) 2012-04-06 2012-04-06 リチウムイオン二次電池およびそれを用いた二次電池システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012087412A JP2013218843A (ja) 2012-04-06 2012-04-06 リチウムイオン二次電池およびそれを用いた二次電池システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013218843A true JP2013218843A (ja) 2013-10-24

Family

ID=49590743

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012087412A Pending JP2013218843A (ja) 2012-04-06 2012-04-06 リチウムイオン二次電池およびそれを用いた二次電池システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013218843A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10818973B2 (en) 2017-10-25 2020-10-27 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Electrolyte composition and lithium ion secondary battery
CN113517434A (zh) * 2021-06-07 2021-10-19 江苏劲鹿新能源科技有限公司 一种安全型锂电池配方及制片工艺

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003238821A (ja) * 2002-02-21 2003-08-27 Sunstar Eng Inc ポリマー固体電解質用難燃性組成物
WO2006016733A1 (en) * 2004-08-10 2006-02-16 Cheil Industries Inc. Nonaqueous electrolyte for lithium secondary batteries, and lithium secondary batteries comprising the same
JP2006278322A (ja) * 2005-03-02 2006-10-12 Hitachi Maxell Ltd 非水電解質二次電池
JP2008282667A (ja) * 2007-05-10 2008-11-20 Sony Corp 有機電解質を用いたリチウムイオン2次電池の正極活物質
JP2009289557A (ja) * 2008-05-28 2009-12-10 Gs Yuasa Corporation 非水電解液二次電池
JP2010050079A (ja) * 2008-03-17 2010-03-04 Sanyo Electric Co Ltd 非水電解質二次電池
JP2010080191A (ja) * 2008-09-25 2010-04-08 Hitachi Ltd リチウム二次電池の充放電制御装置
JP2011054334A (ja) * 2009-08-31 2011-03-17 Hitachi Vehicle Energy Ltd リチウム二次電池
JP2011187410A (ja) * 2010-03-11 2011-09-22 Hitachi Ltd 非水電解液及びこれを用いたリチウム二次電池

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003238821A (ja) * 2002-02-21 2003-08-27 Sunstar Eng Inc ポリマー固体電解質用難燃性組成物
WO2006016733A1 (en) * 2004-08-10 2006-02-16 Cheil Industries Inc. Nonaqueous electrolyte for lithium secondary batteries, and lithium secondary batteries comprising the same
JP2006278322A (ja) * 2005-03-02 2006-10-12 Hitachi Maxell Ltd 非水電解質二次電池
JP2008282667A (ja) * 2007-05-10 2008-11-20 Sony Corp 有機電解質を用いたリチウムイオン2次電池の正極活物質
JP2010050079A (ja) * 2008-03-17 2010-03-04 Sanyo Electric Co Ltd 非水電解質二次電池
JP2009289557A (ja) * 2008-05-28 2009-12-10 Gs Yuasa Corporation 非水電解液二次電池
JP2010080191A (ja) * 2008-09-25 2010-04-08 Hitachi Ltd リチウム二次電池の充放電制御装置
JP2011054334A (ja) * 2009-08-31 2011-03-17 Hitachi Vehicle Energy Ltd リチウム二次電池
JP2011187410A (ja) * 2010-03-11 2011-09-22 Hitachi Ltd 非水電解液及びこれを用いたリチウム二次電池

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10818973B2 (en) 2017-10-25 2020-10-27 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Electrolyte composition and lithium ion secondary battery
CN113517434A (zh) * 2021-06-07 2021-10-19 江苏劲鹿新能源科技有限公司 一种安全型锂电池配方及制片工艺

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102470110B1 (ko) 충전식 배터리 셀
JP5630189B2 (ja) リチウムイオン電池
KR20110102818A (ko) 비수 전해액 및 이것을 시용한 리튬 2차 전지
JP5983370B2 (ja) リチウムイオン二次電池、それを用いた二次電池システム、およびリチウムイオン二次電池用非水電解液
WO2012161305A1 (ja) 非水電解液及びこれを用いたリチウムイオン二次電池
JP5942892B2 (ja) 非水電解液、それを用いた非水電解液二次電池、および該非水電解液二次電池を用いた二次電池システム
JP2014160568A (ja) リチウムイオン二次電池およびそれを用いた二次電池システム
JP5421853B2 (ja) 非水電解液及びこれを用いたリチウム二次電池
KR20180041602A (ko) 리튬 이차전지용 전해액 및 이를 포함하는 리튬 이차전지
JP2011187163A (ja) 非水電解液及びリチウムイオン二次電池
JP2019046792A (ja) 非水電解質及び蓄電素子
JP5966896B2 (ja) リチウムイオンニ次電池、それを用いた二次電池システム、およびリチウムイオン二次電池用非水電解液
JP5401349B2 (ja) リチウム二次電池
JP2015046233A (ja) リチウムイオン二次電池およびそれを用いた二次電池システム
JP2013218843A (ja) リチウムイオン二次電池およびそれを用いた二次電池システム
JP2015082356A (ja) リチウムイオン二次電池用電解液、その電解液を用いたリチウムイオン二次電池、およびリチウムイオン二次電池を用いた充放電装置
JP5867293B2 (ja) リチウムイオン二次電池用セパレータ、それを用いたリチウムイオン二次電池、および該リチウムイオン二次電池を用いた二次電池システム
JP2014160608A (ja) リチウムイオン電池
JP2015046234A (ja) リチウムイオン二次電池およびそれを用いた二次電池システム
JP5708598B2 (ja) リチウムイオン二次電池用非水電解液及びリチウムイオン二次電池
JP5712808B2 (ja) リチウムイオン電池及びそれを利用した電池システム
KR102129499B1 (ko) 리튬 이차 전지
JP2020077575A (ja) リチウムイオン二次電池
JP5954217B2 (ja) リチウムイオン電池
WO2023189709A1 (ja) 二次電池用電解液および二次電池

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150121

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150925

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151006

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20160206

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20160308