JP2003236432A - 積層体製造方法、接着剤塗布方法及び積層体製造装置、接着剤塗布装置 - Google Patents

積層体製造方法、接着剤塗布方法及び積層体製造装置、接着剤塗布装置

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JP2003236432A
JP2003236432A JP2002033980A JP2002033980A JP2003236432A JP 2003236432 A JP2003236432 A JP 2003236432A JP 2002033980 A JP2002033980 A JP 2002033980A JP 2002033980 A JP2002033980 A JP 2002033980A JP 2003236432 A JP2003236432 A JP 2003236432A
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adhesive
base material
coating
humidified air
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JP2002033980A
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Yuichi Yamamoto
裕一 山本
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Konica Minolta Inc
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    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B2425/00Cards, e.g. identity cards, credit cards

Abstract

(57)【要約】 【課題】高粘度、薄膜の接着剤塗布において塗布ムラの
発生を防止し、積層体にした場合の厚みムラが少なく、
表面の平滑性が平滑性が向上し、しかも硬化反応を迅
速、かつ均一に進めることができ、生産効率が良い。 【解決手段】第1の基材10と第2の基材20の少なく
とも一方の基材上に、接着剤を塗布しながら第1の基材
10と第2の基材20とを貼り合わせる積層体製造方法
であり、接着剤の塗布前に、基材の接着剤塗布面に向か
って加湿空気を当てる。また、基材の接着剤塗布面に向
かって加湿空気を当て、この加湿空気の露点が前記基材
の温度以下である。また、基材の接着剤塗布面に向かっ
て加湿空気を当て、基材の温度が20〜30℃のとき、
加湿空気の相対湿度が70〜95%である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、基材の表面に接
着剤層を塗布し、この接着剤層を介して複数の基材を積
層してなる積層体製造方法、接着剤塗布方法及び積層体
製造装置、接着剤塗布装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、積層体の製造方法としては、特開
平6−115038号、特開平8−77631号、特開
平11−157262号等に開示されており、例えば、
第1の基材と第2の基材の少なくとも一方の基材上に、
接着剤を塗布して第1の基材と第2の基材とを貼り合わ
せる積層体を製造するものがある。このように基材上に
接着剤を塗布するものとして、例えば、特開平8−57
394号等に開示されている。また、接着剤を塗布する
ものとして、通常、各種プラスチックフィルム等のシー
ト材表面に接着剤を塗布するスピンコータ、ロールコー
タ、ブレードコータ、ダイコータなどを利用することが
できる。
【0003】特に、湿気硬化型などの反応型接着剤を使
用する場合は、塗布前の不必要な硬化反応進行を防止す
るために、例えばダイコータを使用するのが好ましい。
複数のシート材を接着層を介してプレス装置などにより
貼り合わせることで、積層体を製造することは知られて
おり、例えば、ドアパネルや壁材などの建築用材用途、
光ディスクなどの記録材料用途、プラスチック基材間に
電子部品を内蔵したICカードなどのカード用途があ
る。この場合、一方、もしくは双方の基材に接着剤を塗
工し、それぞれの基材を接着剤塗布装置からプレス、も
しくはラミネート装置に移動し、基材同士が貼り合わさ
れる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
湿気硬化型などの反応型接着剤を使用する場合は、接着
剤の塗布、特に高粘度、薄膜条件での塗布むら発生や、
部分的に塗膜が抜けてしまう現象が発生することがあ
る。
【0005】特に、湿気硬化型の接着剤を用いて、第1
の基材と第2の基材の少なくとも一方の基材上に、接着
剤を塗布しながら第1の基材と第2の基材とを貼り合わ
せて積層体を製造する場合には、厚みムラの発生や、湿
気硬化型の接着剤の硬化反応で発生するガスにより第1
の基材と第2の基材との膨れが発生することがある。
【0006】この発明は、かかる点に鑑みてなされたも
ので、高粘度、薄膜の接着剤塗布において塗布ムラの発
生を防止し、積層体にした場合の厚みムラが少なく、表
面の平滑性が平滑性が向上し、しかも硬化反応を迅速、
かつ均一に進めることができ、生産効率が良い積層体製
造方法、接着剤塗布方法及び積層体製造装置、接着剤塗
布装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し、かつ
目的を達成するために、この発明は、以下のように構成
した。
【0008】請求項1に記載の発明は、第1の基材と第
2の基材の少なくとも一方の基材上に、接着剤を塗布し
ながら前記第1の基材と前記第2の基材とを貼り合わせ
る積層体製造方法であり、前記接着剤の塗布前に、前記
基材の接着剤塗布面に向かって加湿空気を当てることを
特徴とする積層体製造方法である。
【0009】この請求項1に記載の発明によれば、接着
剤の塗布前に、基材の接着剤塗布面に向かって加湿空気
を当てることで、接着剤塗布面の濡れ性を向上させるこ
とができるため、特に、高粘度、薄膜の接着剤塗布にお
いて、塗布ムラの発生を防止し、筋状の塗膜の抜け落ち
がなくなり、積層体にした場合の厚みムラが少なく、表
面の平滑性が向上する。
【0010】請求項2に記載の発明は、第1の基材と第
2の基材の少なくとも一方の基材上に、接着剤を塗布し
ながら前記第1の基材と前記第2の基材とを貼り合わせ
る積層体製造方法であり、前記基材の接着剤塗布面に向
かって加湿空気を当て、この加湿空気の露点が前記基材
の温度以下であることを特徴とする積層体製造方法であ
る。
【0011】この請求項2に記載の発明によれば、基材
の接着剤塗布面に向かって加湿空気を当て、この加湿空
気の露点が基材の温度以下であることで、結露すること
なく、接着剤塗布面の濡れ性を向上させることができる
ため、特に、高粘度、薄膜の接着剤塗布において、塗布
ムラの発生を防止し、筋状の塗膜の抜け落ちがなくな
り、積層体にした場合の厚みムラが少なく、表面の平滑
性が向上する。
【0012】請求項3に記載の発明は、第1の基材と第
2の基材の少なくとも一方の基材上に、接着剤を塗布し
ながら前記第1の基材と前記第2の基材とを貼り合わせ
る積層体製造方法であり、前記基材の接着剤塗布面に向
かって加湿空気を当て、前記基材の温度が20〜30℃
のとき、加湿空気の相対湿度が70〜95%であること
を特徴とする積層体製造方法である。
【0013】この請求項3に記載の発明によれば、基材
の接着剤塗布面に向かって加湿空気を当て、基材の温度
が20〜30℃のとき、加湿空気の相対湿度が70〜9
5%であることで、確実に接着剤塗布面の濡れ性を向上
させることができるため、特に、高粘度、薄膜の接着剤
塗布において、塗布ムラの発生を防止し、筋状の塗膜の
抜け落ちがなくなり、積層体にした場合の厚みムラが少
なく、表面の平滑性が向上する。
【0014】請求項4に記載の発明は、前記接着剤が湿
気硬化型のホットメルト接着剤であり、塗布時の粘度
が、5000〜200000mPa・secであること
を特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記
載の積層体製造方法である。
【0015】この請求項4に記載の発明によれば、湿気
硬化型の接着剤の場合において、硬化反応を迅速、かつ
均一に進めることができ、生産効率が良い。また、接着
剤の塗布時の粘度が、この発明の条件範囲である場合に
特に、接着剤の塗布ムラの防止や、積層体にした場合の
表面平滑性の効果が得られる。
【0016】請求項5に記載の発明は、前記第1の基材
と、前記第2の基材とを貼り合わせる前に、電子情報を
記録、及び通信可能としたモジュールを接着剤中に埋没
させるように第1の基材と第2の基材とを貼り合わせる
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項
に記載の積層体製造方法である。
【0017】この請求項5に記載の発明によれば、モジ
ュールを接着剤中に埋没させるように第1の基材と第2
の基材とを貼り合わせる積層体の貼り合わせる積層体の
製造方法として適用可能であり、積層体の厚みムラが少
なく、表面の平滑性が向上する。また、湿気硬化型接着
剤を適用した場合には、貼り合わせ時の接着力を保持し
つつ、接着剤の硬化反応の促進を図ることができる。
【0018】請求項6に記載の発明は、エクストルージ
ョンダイを用いた接着剤塗布方法であり、前記エクスト
ルージョンダイの接着剤出口の隙間が塗布膜厚以下であ
り、かつ被塗布部材進行方向の下流側で、エクストルー
ジョンダイの先端と被塗布部材との隙間が塗布膜厚以下
であることを特徴とする接着剤塗布方法である。
【0019】この請求項6に記載の発明によれば、見か
け上基材の搬送速度より接着剤の吐出流速が高くなり、
ダイリップ先端の接着剤だまり部の内圧を上げることが
できるため、基材への付着力を高くすることができるの
で、特に、高粘度、薄膜の接着剤塗布において、塗布ム
ラの発生を防止し、筋状の塗膜の抜け落ちがなくなり、
積層体にした場合の厚みムラが少なく、表面の平滑性が
向上する。
【0020】請求項7に記載の発明は、エクストルージ
ョンダイを用いた接着剤塗布方法であり、前記エクスト
ルージョンダイ内部のスリット隙間が、接着剤を塗布幅
手方向に流動させるマニホールド側から、接着剤が吐出
される接着剤出口まで漸減構造であり、かつ前記エクス
トルージョンダイの接着剤出口の隙間が塗布膜厚以下で
あることを特徴とする接着剤塗布方法である。
【0021】この請求項7に記載の発明によれば、見か
け上基材の搬送速度より接着剤の吐出流速が高くなり、
ダイリップ先端の接着剤だまり部の内圧を上げることが
できるため、基材への付着力を高くすることができるの
で、特に、高粘度、薄膜の接着剤塗布において、塗布ム
ラの発生を防止し、筋状の塗膜の抜け落ちがなくなり、
積層体にした場合の厚みムラが少なく、表面の平滑性が
向上する。
【0022】請求項8に記載の発明は、前記接着剤の粘
度が、5000〜200000mPa・secであるこ
とを特徴とする請求項7に記載の接着剤塗布方法であ
る。
【0023】この請求項8に記載の発明によれば、接着
剤の塗布時の粘度が、この発明の条件範囲である場合に
特に、接着剤の塗布ムラの防止や、積層体にした場合の
表面平滑性の効果が得られる。
【0024】請求項9に記載の発明は、第1の基材と第
2の基材の少なくとも一方の基材上に、接着剤を塗布し
ながら前記第1の基材と前記第2の基材とを貼り合わせ
る積層体製造装置であり、接着剤を塗布する接着剤塗布
工程と、塗布前の基材の接着剤塗布面に向かって加湿空
気を当てる調湿工程と、接着剤が塗布された基材を貼り
合わせる貼合工程とを有する積層体製造装置である。
【0025】この請求項9に記載の発明によれば、接着
剤の塗布前に、基材の接着剤塗布面に向かって加湿空気
を当てることで、接着剤塗布面の濡れ性を向上させるこ
とができるため、特に、高粘度、薄膜の接着剤塗布にお
いて、塗布ムラの発生を防止し、筋状の塗膜の抜け落ち
がなくなり、積層体にした場合の厚みムラが少なく、表
面の平滑性が向上する。また、湿気硬化型の接着剤を使
用した場合には、接着剤の不必要な硬化反応が進行する
前に貼り合わせることができ、連続的に積層体を製造す
ることができるので、高い生産効率が得られる。
【0026】請求項10に記載の発明は、エクストルー
ジョンダイを用いた接着剤塗布装置であり、エクストル
ージョンダイ内部の接着剤流路のスリット隙間が、接着
剤を塗布幅手方向に流動させるマニホールド側から、接
着剤が吐出される接着剤出口まで漸減する構造であるこ
とを特徴とする接着剤塗布装置である。
【0027】この請求項10に記載の発明によれば、見
かけ上基材の搬送速度より接着剤の吐出流速が速くな
り、ダイリップ先端の接着剤だまり部の内圧を上げるこ
とができるため、基材への付着力を高くすることができ
るので、特に、高粘度、薄膜の接着剤塗布において、塗
布ムラの発生を防止し、筋状の塗膜の抜け落ちがなくな
り、積層体にした場合の厚みムラが少なく、表面の平滑
性が向上する。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、この発明の積層体製造方
法、接着剤塗布方法及び積層体製造装置、接着剤塗布装
置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。な
お、この発明は、実施の形態に限定されるものではな
い。
【0029】積層体への適用の一例としてカード用途が
あり、具体的には、名刺、ネームプレート、パスポー
ト、診察カード、テレホンカード、身分証明書、運転免
許証、定期券、キャッシュカード、ICカード等を包含
するカードであって、一般に手札程度の大きさであり、
かつ多くの場合携帯して使用するものである。ここで
は、ICカードを適用した例えば会社の従業員カードの
例について説明するが、適用例はこの形態に限定される
ものではない。
【0030】ICカードは塩化ビニル樹脂の合成樹脂な
どで作成された基体の一部に設けられた凹部にICユニ
ットを収容したもので、上述のようにICと外部回路と
の電気的な接触の仕方によって接触型と非接触型とがあ
る。しかし、接触型のようにカード表面に接触端子が露
出していると、接触面の劣化、接触不良などが起こり、
ICカードヘの電力供給及びデータ信号の入出力が行わ
れなくなる等の問題が生じる。
【0031】そこで非接触に電気信号を授受するための
アンテナコイルで電磁波を発生及び/又は電磁波を受け
る構成を有するICカードが出現している。
【0032】図1はこのような表面に金属端子のない非
接触型ICカードの1例を示す平面図である。図におい
て、ICカード1には、ICチップ2a及びR/W(リ
ード/ライト)のための信号授受部としてアンテナコイ
ル2bを有するICユニット2が設けられている。
【0033】ここでいうICユニットとは、具体的には
当該電子カードの利用者の情報を電気的に記憶するIC
チップ及びICチップに接続されたコイル状のアンテナ
体である。ICチップはメモリのみやそれに加えてマイ
クロコンピュータなどである。場合により電子部品にコ
ンデンサーを含んでもよい。
【0034】この発明はこれに限定はされず情報記録部
材に必要な電子部品であれば特に限定はない。ICユニ
ットはアンテナコイルを有するものであるが、アンテナ
パターンを有する場合、導電性ペースト印刷加工、或い
は銅箔エッチング加工、巻線溶着加工等のいずれかの方
法を用いてもよい。
【0035】プリント基板としては、ポリエステル等の
熱可逆性のフィルムが用いられ、更に耐熱性が要求され
る場合はポリイミドが有利である。ICチップとアンテ
ナパターンとの接合は銀ペースト、銅ペースト、カーボ
ンペースト等の導電性接着剤(日立化成工業のEN−4
000シリーズ、東芝ケミカルのXAPシリーズ等)
や、異方性導電フィルム(日立化成工業製アニソルム
等)を用いる方法、或いは半田接合を行う方法が知られ
ているがいずれの方法を用いてもよい。
【0036】予めチップを含む部品を所定の位置に戴置
してから樹脂を充填するために、樹脂の流動による剪断
で接合部が外れたり、樹脂の流動や冷却に起因して表面
の平滑性を損なったりと安定性に欠けることを解消する
ため、予め基板シートに樹脂層を形成しておいて該樹脂
層内に部品を封入するために外電子部品を多孔質の樹脂
フィルム、多孔質の発泡性樹脂フィルム、可撓性の樹脂
シート、多孔性の樹脂シート又は不織布シート状にし使
用されることが好ましい。
【0037】例えば、特願平11−105476号等の
記載されている方法等を用いることができる。
【0038】例えば、不織シート部として、不織布など
のメッシュ状織物や、平織、綾織、繻子織の織物などが
ある。また、モケット、プラッシュベロア、シール、ベ
ルペット、スウェードと呼ばれるパイルを有する織物な
どを用いることができる。材料としては、ナイロン6、
ナイロン66、ナイロン8等のポリアミド系、ポリエチ
レンテレフタレート等のポリエステル系、ポリエチレン
等のポリオレフィン系、ポリビニルアルコール系、ポリ
塩化ビニリデン系、ポリ塩化ビニル系、ポリアクリロニ
トリル、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアクリ
ル系、ポリシアン化ビニリデン系、ポリフルオロエチレ
ン系、ポリウレタン系等の合成樹脂、絹、綿、羊毛、セ
ルロース系、セルロースエステル系等の天然繊維、再生
繊維(レーヨン、アセテート)、アラミド繊維の中から
選ばれる1種又は2種以上を組み合わせた繊維が上げら
れる。これらの繊維材料において好ましくは、ナイロン
6、ナイロン66等のポリアミド系、ポリアクリロ二ト
リル、アクリルアミド、メタクリルアイド等のアクリル
系、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系、
再生繊維としてのセルロース系、セルロースエステル系
であるレーヨン及びアセテート、アラミド繊維があげら
れる。
【0039】また、ICチップは点圧強度が弱いために
ICチップ近傍に補強板を有することも好ましい。
【0040】キー情報部3はICカード1と他のカード
を識別するための属性識別情報で、例えばICカード1
の表面に付されたコード番号である。また、文字情報部
4はICカード1の表面に付された氏名・職場・発行日
などで、画像情報部5は顔などの画像情報である。
【0041】図2はICカードの層構成を模式的に示す
断面図である。第1の基材10と第2の基材20の間に
介在される接着剤層6,7内にICチップ2a及びアン
テナコイル2bを有するICユニット2を封入したIC
カード1の構成である。
【0042】次に、ICカードの製造装置の実施の形態
を図3に示す。
【0043】ICカードの製造装置には、ロール状の第
2の基材20を送り出す送出軸50が設けられ、この送
出軸50から送り出される第2の基材20に塗布前の基
材の接着剤塗布面に向かって加湿空気を当てる調湿装置
40が設けられ、接着剤の塗布前に、第2の基材20の
接着剤塗布面に向かって加湿空気を当てる。この調湿装
置40の後段に、接着剤塗布装置41が配置されてい
る。
【0044】この接着剤塗布装置41から接着剤を供給
して塗布し、ICユニット2を供給する。接着剤の塗布
は、接着剤塗布面の濡れ性が向上しているため、特に、
高粘度、薄膜の接着剤塗布において、塗布ムラの発生を
防止し、筋状の塗膜の抜け落ちがなくなる。
【0045】また、ICカードの製造装置には、ロール
状の第1の基材10を送り出す送出軸21が設けられ、
この送出軸21から送り出される第1の基材10に塗布
前の基材の接着剤塗布面に向かって加湿空気を当てる調
湿装置42が設けられ、接着剤の塗布前に、第1の基材
10の接着剤塗布面に向かって加湿空気を当てる。この
調湿装置42の後段に、接着剤塗布装置43が配置され
ている。
【0046】この接着剤塗布装置43から接着剤を供給
して塗布し、この接着剤の塗布は、接着剤塗布面の濡れ
性が向上しているため、特に、高粘度、薄膜の接着剤塗
布において、塗布ムラの発生を防止し、筋状の塗膜の抜
け落ちがなくなる。
【0047】このように第2の基材20の接着剤上にI
Cユニット2を載置し、第1の基材10上に、接着剤を
塗布しながらラミネート部27により第1の基材10と
第2の基材20とを貼り合わせる。
【0048】このICカードの製造装置には、加熱加圧
部72、塗布部90、塗布液乾燥部95、切断部74及
び打抜部73が搬送方向に沿って配置されている。
【0049】加熱加圧部72は、上下に対向して配置さ
れる平型の熱プレス上型72aと熱プレス下型72bを
有し、熱プレス上型72aと熱プレス下型72bは互い
に接離する方向に移動可能に設けられている。
【0050】熱プレス上型72a及び下型72bは、平
型ではなく、ヒートローラとすることも可能であるが、
ICユニット2の割れを考慮して、線接触に近く、すこ
しのズレでも無理な曲げる力が加わるローラをさけて平
面プレス型とする。
【0051】塗布部90には、受像層塗布液容器30が
下方に設けられ、受像層塗布液容器30内には供給ロー
ラ31aが設けられ、この供給ローラ31aから中間ロ
ーラ31bを介して受像層塗布液33が塗布ローラ32
へ供給され、塗布ローラ32の逆回転により、第1の基
材10の一面側に受像層塗布液33が塗布されてリバー
スコータ法により受像層が表面に形成される。
【0052】また、塗布部90には、筆記層塗布液容器
60が下方に設けられ、筆記層塗布液容器60内には供
給ローラ61aが設けられ、この供給ローラ61aから
中間ローラ61bを介して筆記層塗布液63が塗布ロー
ラ62へ供給され、塗布ローラ62の逆回転により、第
2の基材20の一面側に筆記層塗布液63が塗布されて
リバースコータ法により筆記層が表面に形成される。
【0053】塗布液乾燥部95は第1の基材10の受像
層及び第2の基材20の筆記層の溶剤を気化させて両面
への塗布層を形成する。
【0054】切断部74は上下に対向配置されるカッタ
ー上型74a及びカッター下型74bからなり、カッタ
ー上型74aは上下動可能に設けられ、第1の基材10
及び第2の基材20が熱溶着した状態でシート状に切断
し、シート84を打抜部73へ送る。
【0055】打抜部73は、上下に対向して配置される
カード打抜上型73a及びカード打抜下型73bからな
る。カード打抜上型73aは上下方向に移動可能になっ
ており、第1の基材10及び第2の基材20が完全に熱
溶着した後一体となり、その後ICカードCAの大きさ
に打ち抜くようになっている。カード打抜下型73bの
下方部には、シート84から例えば4〜100枚抜かれ
たICカードCAを順次積み上げて収納する収納部85
が設けられる。
【0056】このようにICカードの製造装置は、接着
剤を塗布する接着剤塗布工程Aと、塗布前の基材の接着
剤塗布面に向かって加湿空気を当てる調湿工程Bと、接
着剤が塗布された基材を貼り合わせる貼合工程Cとを有
し、第1の基材10と、前記第2の基材20とを貼り合
わせる前に、電子情報を記録、及び通信可能としたモジ
ュールであるICユニット2を接着剤中に埋没させるよ
うに第1の基材10と第2の基材20とを貼り合わせ
る。
【0057】接着剤の塗布前に、基材の接着剤塗布面に
向かって加湿空気を当てることで、接着剤塗布面の濡れ
性を向上させることができるため、特に、高粘度、薄膜
の接着剤塗布において、塗布ムラの発生を防止し、筋状
の塗膜の抜け落ちがなくなり、第1の基材10と第2の
基材20とを貼り合わせICカードCAの積層体にした
場合の厚みムラが少なく、表面の平滑性が向上するとと
もに、湿気硬化型接着剤を適用した場合には、貼り合わ
せ後の積層体の接着剤硬化反応の促進を図ることができ
る。
【0058】また、この実施の形態では、第1の基材1
0と第2の基材20の両基材の接着剤塗布面に向かって
加湿空気を当てているが、少なくとも一方の基材上に、
接着剤を塗布しながら第1の基材10と第2の基材20
とを貼り合わせる構造であれば良い。
【0059】第1の基材10と第2の基材20の基材
は、樹脂製、紙製などが使用できる。例えば、ポリエチ
レンテレフタレート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロ
ピレン樹脂、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重
合体樹脂、ボリ塩化ビニル樹脂、ボリフェニレンスルフ
ィド樹脂、ポリイミド樹脂や、上質紙、マット紙、コー
ト紙、合成紙などである。接着剤との接着性を高めるた
めに易接着処理(プライマー塗布、コロナ放電処理、プ
ラズマ処理等)を付しても良い。
【0060】また、基材の接着剤塗布面に向かって加湿
空気を当てる調湿装置40,42は、図4に示すように
構成される。
【0061】連続走行する長尺の基材は、バックアップ
ローラ300,301に巻回されて矢示方向に搬送され
る。バックアップローラ101には、基材を介して、接
着剤塗布装置41,43が配設されている。
【0062】調湿装置40,42は、空気供給源部10
0と、温度湿度調整部101と、加湿空気吹き出しチャ
ンバー102と、水蒸気源部103を有する。加湿空気
吹き出しチャンバー102は、基材から所定の距離だけ
離れた下方の位置に設けられている。
【0063】温度湿度調整部101には、空気供給源部
100からの送風路101aと水蒸気源部103からの
水蒸気の流入路101bと調節用の排風路101c及び
調節弁101d,101eが設けられ、図示しない加熱
器及び冷却器が内蔵されている。これによって、連続走
行してくる基材の接着剤塗布面に向かって所望の温度、
湿度条件の加湿空気を吹き付けることができ、このよう
な処理を塗布位置近傍の上流側で行わせることにより、
基材の接着剤塗布面を加湿することができる。この結
果、高粘度薄膜の塗布が均一にムラなく行うことができ
る。
【0064】また、基材の接着剤塗布面に向かって加湿
空気を当てるが、好ましくはこの加湿空気の露点が、基
材の表面温度以下の条件をとる。ここで露点とは、圧力
一定の下、空気を徐々に冷却した場合に、水蒸気の分圧
が飽和水蒸気圧に達する温度であり、即ちどんどん冷却
した場合、何度になったら結露するか、という温度のこ
とである。
【0065】さらに好ましくは、基材の接着剤塗布面に
向かって当てる加湿空気の条件は、基材の表面温度が2
0〜30℃のとき、加湿空気の相対湿度が70〜95%
である。
【0066】ここで、加湿空気の相対湿度が高すぎる場
合、加湿空気の露点が基材温度より高くなることで基材
表面への結露が発生し、基材表面への水分の供給が過剰
になるため、ハジキやムラの塗布故障が起こり、均一な
塗布膜厚が得られなくなる。逆に加湿空気の相対湿度が
低すぎる場合、十分な加湿効果が得られないとともに、
加湿空気の露点が基材温度より低くなりすぎることで基
材の帯電量が高くなりやすく、内蔵するICユニット2
の電子機器への悪影響が懸念される。
【0067】また、接着剤としては、例えばエポキシ系
2液混合タイプ、UV硬化型接着剤、ホットメルト接着
剤、好ましくは湿気硬化型といった反応型ホットメルト
接着剤が使われる。ホットメルト樹脂としては、エチレ
ンビニル共重合体樹脂、ポリオレフィン、ポリエステ
ル、アクリルアミド、ポリウレタン等を用いることがで
きる。反応型ホットメルト接着剤として湿気硬化型の材
料で特開2000−036026、特開2000−21
9855、特開平2000−211278、特開平20
00−219855、特願平2000−369855で
開示されている。光硬化型接着剤として特開平10−3
16959、特開平11−5964等が開示されてい
る。
【0068】特に、好ましくは、ホットメルト接着剤を
用い、塗布時の粘度が、粘度が5000mPa・sec
以下の場合は、接着剤全体の粘度が低すぎ、加湿空気の
影響で液だれ状の塗布膜厚ムラが発生する。また、接着
剤の塗布時の粘度が200000mPa・sec以上の
場合は、かなり供給水分量を必要とするため、貼り合さ
せ工程までに接着剤硬化反応の進行が急速に進み、かえ
って接着性が劣化する。
【0069】また、接着剤塗布装置41,43は、図4
乃至図7に示すように構成される。図4は接着剤塗布装
置の実施の形態を示す図、図5は接着剤塗布装置の拡大
図、図6はダイリップ先端拡大図、図7はダイリップ先
端の隙間の搬送方向寸法、及びダイリップ先端と基材と
の隙間寸法と、実際に基材に塗布される接着剤の膜厚と
の関係を示す図、図8はダイリップ内部の隙間条件を説
明する図である。
【0070】この実施の形態の接着剤塗布装置41,4
3は、エクストルージョンダイが用いられる。エクスト
ルージョンダイ200は、リップコーターの上リップ2
01と下リップ202を接合して構成され、接着剤タン
ク203から接着剤が上リップ201の接着剤流路20
4に供給される。上リップ201と下リップ202との
接合部には、マニホールド204aが形成され、接着剤
がエクストルージョンダイ内部で塗布幅に広げられ、ス
リット状流路204bを通って、ダイリップ先端の接着
剤出口204cから吐出される。ダイリップ先端と基材
との隙間D1の空間に、接着剤液だまり部を形成するこ
とで、接着剤が基材に塗布される。
【0071】エクストルージョンダイ200は、図7は
ダイリップ先端の隙間の搬送方向寸法、及びダイリップ
先端と基材との隙間寸法と、実際に基材に塗布される接
着剤の膜厚との関係が、吐出側の上リップ201と下リ
ップ202の隙間S2、エクストルージョンダイの先端
と被塗布部材との隙間D1、塗布膜厚H1とすると、S
2<H1、かつD1<H1となる装置構成条件をとる。
【0072】即ち、エクストルージョンダイ先端の接着
剤出口204cの被塗布部材進行方向寸法S2が被塗布
膜厚H1よりも小さく、かつエクストルージョンダイの
先端と被塗布部材との隙間D1が塗布膜厚H1以下であ
るので、見かけ上基材の搬送速度より接着剤の吐出流速
が高くなり、ダイリップ先端の接着剤だまり部の内圧を
上げることができるため、基材への付着力を高くするこ
とができる。この作用により、特に、高粘度、薄膜の接
着剤塗布において、塗布ムラの発生を防止し、筋状の塗
膜の抜け落ちがなくなり、積層体にした場合の厚みムラ
が少なく、表面の平滑性が向上する。
【0073】また、さらに好ましくは、エクストルージ
ョンダイ200は、図8に示すように、ダイリップ内部
の隙間条件が、マニホールド側の上リップ201と下リ
ップ202の隙間S1、吐出側の上リップ201と下リ
ップ202の隙間S2、塗布膜厚H1とすると、 S1>S2、かつS2<H1 となる装置構成条件をとる。
【0074】即ち、エクストルージョンダイ200内部
のスリット隙間204bが、接着剤を塗布幅手方向に流
動させるマニホールド側から、接着剤が吐出する接着剤
出口204cまで漸減構造であり、かつエクストルージ
ョンダイ200の接着剤出口204cの隙間S2が塗布
膜厚H1よりも小さい条件とすることで、見かけ上基材
の搬送速度より接着剤の吐出流速が高くなり、ダイリッ
プ先端の接着剤だまり部の内圧を上げることができるた
め、基材への付着力を高くすることができる。この作用
により、特に、高粘度、薄膜の接着剤塗布において、塗
布ムラの発生を防止し、筋状の塗膜の抜け落ちがなくな
り、積層体にした場合の厚みムラが少なく、表面の平滑
性が向上する。 [実施例] (1)2軸押出機により130℃で150000mPa
・secの高粘度ホットメルト樹脂を溶融押出し、押出
機に取付けられたリップコーターの下リップは先端平面
部厚みが3mmで下側をR0.5mmの丸味を付け、上
リップは先端平面部厚みが2mmであり、下リップ及び
上リップの間隔は、マニホールド側では0.3mm、ス
リット出口では0.2mmである。
【0075】前記形状のリップコーターより樹脂温度1
30℃で吐出させ、バックアップロールの表面硬度ショ
アーA85の弾性体ロールを用い、バックアップロール
のロール速度は周速10m/minで、厚さ188μm
のPETフィルム上面に、接着剤厚さが50μmになる
ように、押出コーティングした。
【0076】この時、コーターリップ先端とPETフィ
ルムとの隙間は30μmにした。その結果、PETフィ
ルムヘの塗工抜け、塗布ムラ等がなく塗工厚みが略均一
なコーティング品が得られた。
【0077】さらに、上記コーティング品を幅方向40
0mm、長さ方向400mmの大きさのPETシートと
し、接着剤層側に最大厚さが300μmである送受信ア
ンテナコイルとICチップからなるICユニットを、3
×6の配列で載置した。
【0078】さらにその上に334μm厚さのホットメ
ルト接着剤層を塗工したPETシート(188μm厚
み)を、接着剤膚同士が向き合うように積層し、平面熱
プレスにて温度75℃、加圧力5kgf/cm2で30
sec間加圧して、18枚取りのICカードシート積層
体を作製した。この積層体から得られた非接触ICカー
ドは、表面の平滑性が良く、積層体表面への昇華プリン
タによる印字性も良好であった。
【0079】(2)ホットメルトアプリケータ(ノード
ソン社製)により120℃で20000mPa・sec
である湿気硬化型ホットメルト樹脂を溶融押出し、押出
機に取付けられた実施例1と同様の形状のリップコータ
ーより吐出させ、バックアップロールの表面硬度ショア
ーA85の弾性体ロールを用い、バックアップロールの
ロール速度は周速3m/minで、厚さ188μmのP
ETフィルムの上面に厚さ20μmとなるように押出コ
ーティングした。
【0080】このとき、コータよりも基材のウェブ搬送
上流側に調湿装置を設置した。ウェブの処理位置から塗
布位置までの距離:0.5m、調湿装置の加湿空気吹き
出しチャンバーのウェブ搬送方向長さ20cm、加湿空
気吹出口の開口開口率6%のパンチ板、吹出口風速10
m/sec、加湿空気吹出口とウェブとの問隔d:50
mm、周囲の環境条件:22℃、湿度55%RHの条件
をとって上記の塗布を行った。
【0081】接着剤塗布工程に続いて、上記接着剤層の
上に最大厚さが0.3mmである送受信アンテナコイル
とICチップからなるICユニットを、3×6の配列で
載置し、あらかじめ同様に厚さ188μmのPETフィ
ルムの上面に厚さ364μmとなるように接着剤を塗布
した基材を、接着剤層をICユニット側になるように重
ね合せて、PETフィルム間にICユニットを内蔵した
トータル厚さが760μmの積層体を得た。
【0082】このようにして得られた積層体の接着剤塗
布性、積層体の接着性の評価結果を表1に示す。
【0083】この発明による実施例では、塗布ムラ、筋
状の塗膜の抜け落ちの発生は無く、積層体の接着強度も
実技上問題の無い強度が得られた。しかし、この発明の
ような処理をしない比較例(2)−1や、この発明範囲
外の処理の場合は、接着剤がPETフィルム上に付着し
なかったり、塗布ムラや筋状の塗工抜けが発生したり、
貼り合わせができても接着強度が十分でなく、界面剥離
してしまった。
【0084】また、この発明による積層体では、膜厚が
均一な塗布膜が得られるため、表面の平滑性が良く、積
層体表面への昇華プリンタによる印字性も良好であっ
た。
【0085】
【発明の効果】前記したように、請求項1に記載の発明
では、接着剤の塗布前に、基材の接着剤塗布面に向かっ
て加湿空気を当てることで、接着剤塗布面の濡れ性を向
上させることができるため、特に、高粘度、薄膜の接着
剤塗布において、塗布ムラの発生を防止し、筋状の塗膜
の抜け落ちがなくなり、積層体にした場合の厚みムラが
少なく、表面の平滑性が向上する。
【0086】請求項2に記載の発明では、基材の接着剤
塗布面に向かって加湿空気を当て、この加湿空気の露点
が基材の温度以下であることで、結露することなく、接
着剤塗布面の濡れ性を向上させることができるため、特
に、高粘度、薄膜の接着剤塗布において、塗布ムラの発
生を防止し、筋状の塗膜の抜け落ちがなくなり、積層体
にした場合の厚みムラが少なく、表面の平滑性が向上す
る。
【0087】請求項3に記載の発明では、基材の接着剤
塗布面に向かって加湿空気を当て、基材の温度が20〜
30℃のとき、加湿空気の相対湿度が70〜95%であ
ることで、確実に接着剤塗布面の濡れ性を向上させるこ
とができるため、特に、高粘度、薄膜の接着剤塗布にお
いて、塗布ムラの発生を防止し、筋状の塗膜の抜け落ち
がなくなり、積層体にした場合の厚みムラが少なく、表
面の平滑性が向上する。
【0088】請求項4に記載の発明では、湿気硬化型の
接着剤の場合において、硬化反応を迅速、かつ均一に進
めることができ、生産効率が良い。また、接着剤の塗布
時の粘度が、この発明の条件範囲である場合に特に、接
着剤の塗布ムラの防止や、積層体にした場合の表面平滑
性の効果が得られる。
【0089】請求項5に記載の発明では、モジュールを
接着剤中に埋没させるように第1の基材と第2の基材と
を貼り合わせる積層体の貼り合わせる積層体の製造方法
として適用可能であり、積層体の厚みムラが少なく、表
面の平滑性が向上する。また、湿気硬化型接着剤を適用
した場合には、貼り合わせ時の接着力を保持しつつ、接
着剤の硬化反応の促進を図ることができる。
【0090】請求項6に記載の発明では、見かけ上基材
の搬送速度より接着剤の吐出流速が高くなり、ダイリッ
プ先端の接着剤だまり部の内圧を上げることができるた
め、基材への付着力を高くすることができるので、特
に、高粘度、薄膜の接着剤塗布において、塗布ムラの発
生を防止し、筋状の塗膜の抜け落ちがなくなり、積層体
にした場合の厚みムラが少なく、表面の平滑性が向上す
る。
【0091】請求項7に記載の発明では、見かけ上基材
の搬送速度より接着剤の吐出流速が高くなり、ダイリッ
プ先端の接着剤だまり部の内圧を上げることができるた
め、基材への付着力を高くすることができるので、特
に、高粘度、薄膜の接着剤塗布において、塗布ムラの発
生を防止し、筋状の塗膜の抜け落ちがなくなり、積層体
にした場合の厚みムラが少なく、表面の平滑性が向上す
る。
【0092】請求項8に記載の発明では、接着剤の塗布
時の粘度が、この発明の条件範囲である場合に特に、接
着剤の塗布ムラの防止や、積層体にした場合の表面平滑
性の効果が得られる。
【0093】請求項9に記載の発明では、接着剤の塗布
前に、基材の接着剤塗布面に向かって加湿空気を当てる
ことで、接着剤塗布面の濡れ性を向上させることができ
るため、特に、高粘度、薄膜の接着剤塗布において、塗
布ムラの発生を防止し、筋状の塗膜の抜け落ちがなくな
り、積層体にした場合の厚みムラが少なく、表面の平滑
性が向上する。また、湿気硬化型の接着剤を使用した場
合には、接着剤の不必要な硬化反応が進行する前に貼り
合わせることができ、連続的に積層体を製造することが
できるので、高い生産効率が得られる。
【0094】請求項10に記載の発明では、見かけ上基
材の搬送速度より接着剤の吐出流速が速くなり、ダイリ
ップ先端の接着剤だまり部の内圧を上げることができる
ため、基材への付着力を高くすることができるので、特
に、高粘度、薄膜の接着剤塗布において、塗布ムラの発
生を防止し、筋状の塗膜の抜け落ちがなくなり、積層体
にした場合の厚みムラが少なく、表面の平滑性が向上す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】表面に金属端子のない非接触型ICカードの1
例を示す平面図である。
【図2】ICカードの層構成を模式的に示す断面図であ
る。
【図3】ICカードの製造装置の実施の形態を示す図で
ある。
【図4】接着剤塗布装置の実施の形態を示す図である。
【図5】接着剤塗布装置の拡大図である。
【図6】ダイリップ先端拡大図である。
【図7】ダイリップ先端の隙間寸法と実際に基材に塗布
される接着剤の膜厚との関係を示す図である。
【図8】ダイリップ内部の隙間条件を説明する図であ
る。
【符号の説明】
2 ICユニット 10 第1の基材 20 第2の基材 27 ラミネート部 40,42 調湿装置 41,43 接着剤塗布装置 72 加熱加圧部 73 打抜部 74 切断部 90 塗布部 95 塗布液乾燥部 A 接着剤塗布工程 B 調湿工程 C 貼合工程
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B32B 31/12 B32B 31/12 4F100 B42D 15/10 521 B42D 15/10 521 5B035 G06K 19/07 B05C 1/08 19/077 B05D 1/28 // B05C 1/08 G06K 19/00 K B05D 1/28 H Fターム(参考) 2C005 MA07 MA12 PA03 PA18 PA19 4D075 AC04 AC72 AC96 BB93Y BB99Y CA13 CA47 DA04 DB20 DB36 DB38 DB48 DB50 DB53 DC21 DC24 DC27 EA05 EA19 EA21 EA25 EA27 EA35 EB13 EB22 EB35 EB38 EB39 EB52 4F040 AA22 AA31 AB02 AC02 BA12 BA24 CB36 4F041 AA12 AA16 BA12 CA02 4F042 AA22 AA27 AB01 BA15 BA19 BA20 DA09 DB01 ED05 4F100 AK42 AT00A AT00B BA02 BA06 CA16A CA16B EH461 EJ861 JL12G YY00G 5B035 BA03 BA05 BB09 CA01 CA23

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の基材と第2の基材の少なくとも一方
    の基材上に、接着剤を塗布しながら前記第1の基材と前
    記第2の基材とを貼り合わせる積層体製造方法であり、 前記接着剤の塗布前に、前記基材の接着剤塗布面に向か
    って加湿空気を当てることを特徴とする積層体製造方
    法。
  2. 【請求項2】第1の基材と第2の基材の少なくとも一方
    の基材上に、接着剤を塗布しながら前記第1の基材と前
    記第2の基材とを貼り合わせる積層体製造方法であり、 前記基材の接着剤塗布面に向かって加湿空気を当て、こ
    の加湿空気の露点が前記基材の温度以下であることを特
    徴とする積層体製造方法。
  3. 【請求項3】第1の基材と第2の基材の少なくとも一方
    の基材上に、接着剤を塗布しながら前記第1の基材と前
    記第2の基材とを貼り合わせる積層体製造方法であり、 前記基材の接着剤塗布面に向かって加湿空気を当て、前
    記基材の温度が20〜30℃のとき、加湿空気の相対湿
    度が70〜95%であることを特徴とする積層体製造方
    法。
  4. 【請求項4】前記接着剤が湿気硬化型のホットメルト接
    着剤であり、塗布時の粘度が、5000〜200000
    mPa・secであることを特徴とする請求項1乃至請
    求項3のいずれか1項に記載の積層体製造方法。
  5. 【請求項5】前記第1の基材と、前記第2の基材とを貼
    り合わせる前に、電子情報を記録、及び通信可能とした
    モジュールを接着剤中に埋没させるように第1の基材と
    第2の基材とを貼り合わせることを特徴とする請求項1
    乃至請求項4のいずれか1項に記載の積層体製造方法。
  6. 【請求項6】エクストルージョンダイを用いた接着剤塗
    布方法であり、 前記エクストルージョンダイの接着剤出口の隙間が塗布
    膜厚以下であり、かつ被塗布部材進行方向の下流側で、
    エクストルージョンダイの先端と被塗布部材との隙間が
    塗布膜厚以下であることを特徴とする接着剤塗布方法。
  7. 【請求項7】エクストルージョンダイを用いた接着剤塗
    布方法であり、 前記エクストルージョンダイ内部のスリット隙間が、接
    着剤を塗布幅手方向に流動させるマニホールド側から、
    接着剤が吐出される接着剤出口まで漸減構造であり、か
    つ前記エクストルージョンダイの接着剤出口の隙間が塗
    布膜厚以下であることを特徴とする接着剤塗布方法。
  8. 【請求項8】前記接着剤の粘度が、5000〜2000
    00mPa・secであることを特徴とする請求項7に
    記載の接着剤塗布方法。
  9. 【請求項9】第1の基材と第2の基材の少なくとも一方
    の基材上に、接着剤を塗布しながら前記第1の基材と前
    記第2の基材とを貼り合わせる積層体製造装置であり、 接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、塗布前の基材の接
    着剤塗布面に向かって加湿空気を当てる調湿工程と、接
    着剤が塗布された基材を貼り合わせる貼合工程とを有す
    る積層体製造装置。
  10. 【請求項10】エクストルージョンダイを用いた接着剤
    塗布装置であり、 エクストルージョンダイ内部の接着剤流路のスリット隙
    間が、接着剤を塗布幅手方向に流動させるマニホールド
    側から、接着剤が吐出される接着剤出口まで漸減する構
    造であることを特徴とする接着剤塗布装置。
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