JP2004252802A - 電子情報記録カード及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】積層体にした場合の厚みムラが少なく表面の平滑性が良く、外観良好、表面へのプリント印字性等の向上が可能である。
【解決手段】片面に接着剤層6,7を有する一対のシート材10,20の接着剤層6,7同士を対向した間に、基板2a上にICチップ2b及びアンテナ回路2cが実装されてなるアンテナ基板2を挟み込んで貼り合わせて積層体が作成される電子情報記録カードにおいて、片面に予め形成された接着剤層6,7の厚みの最大値と最小値の差が40μm以下である接着剤層6,7を有する一対のシート材10,20を貼り合わせてなる。
【選択図】図3
【解決手段】片面に接着剤層6,7を有する一対のシート材10,20の接着剤層6,7同士を対向した間に、基板2a上にICチップ2b及びアンテナ回路2cが実装されてなるアンテナ基板2を挟み込んで貼り合わせて積層体が作成される電子情報記録カードにおいて、片面に予め形成された接着剤層6,7の厚みの最大値と最小値の差が40μm以下である接着剤層6,7を有する一対のシート材10,20を貼り合わせてなる。
【選択図】図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、一対のシート材を接着剤層を介して貼り合わせて作成される電子情報記録カード及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来からクレジットカード、IDカード、キャッシュカード等の分野においては、磁気カードに代わるカードとして、片面に接着剤層を有する一対のシート材の接着剤層同士を対向した間に、基板上にICチップ及びアンテナ回路が実装されてなるアンテナ基板を挟み込んで貼り合わせて積層体が作成される電子情報記録カードが、情報記録容量が非常に大きいこと及び高セキュリティ性を有することから開発されてきている(例えば、特許文献1、特許文献2)。また、前記電子情報記録カードの製造方法としては、図6に示される真空熱プレス装置や図3(本明細書)に示されるラミネート装置において、ラミネート前に予め準備された、片面に接着剤層を有する一対のシート材、もしくは別々に準備されたシート材と接着剤層を前記構成に積層して、ラミネートする方法が良く知られている。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−147087号公報(第1〜4頁、図1〜図4)
【0004】
【特許文献2】
特開2002−157561号公報(第1〜13頁、図1〜図16)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、通常、各種プラスチックフィルム等のシート材の表面に接着剤を塗布する方法としては、スピンコータ、ロールコータ、ブレードコータ、ダイコータなどを利用したものがあるが、図8に示すように、シート材の接着剤層に塗布ムラがあると、この接着剤層の厚みムラに起因した凹凸が表面に大きく発生する。この表面の凹凸は外観不良、表面へのプリント印字性の劣化となる。
【0006】
また、条件によっては、一対のシート材の接着剤層同士を対向した間に、基板上にICチップ及びアンテナ回路が実装されてなるアンテナ基板を挟み込んで貼り合わせて積層体が作成されるときに気泡を抱き込んでしまい、湿気硬化型接着剤の場合は、硬化反応で発生するCO2ガスにより積層体の表面が膨れてしまうことがある。
【0007】
この発明は、かかる点に鑑みてなされたもので、積層体にした場合の厚みムラが少なく表面の平滑性が良く、外観良好、表面へのプリント印字性等の向上が可能である電子情報記録カード及びその製造方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決し、かつ目的を達成するために、この発明は、以下のように構成した。
【0009】
請求項1に記載の発明は、片面に接着剤層を有する一対のシート材の接着剤層同士を対向した間に、基板上にICチップ及びアンテナ回路が実装されてなるアンテナ基板を挟み込んで貼り合わせて積層体が作成される電子情報記録カードにおいて、
前記一対のシート材の片面に予め形成された接着剤層の厚みの最大値と最小値の差が40μm以下であることを特徴とする電子情報記録カードである。
【0010】
この請求項1に記載の発明によれば、片面に予め形成された接着剤層の厚みの最大値と最小値の差が40μm以下である接着剤層を有する一対のシート材を貼り合わせた積層体であり、積層体の表面の凹凸が小さく、外観良好、表面へのプリント印字性等の向上が可能である。
【0011】
請求項2に記載の発明は、片面に接着剤層を有する一対のシート材の接着剤層同士を対向した間に、基板上にICチップ及びアンテナ回路が実装されてなるアンテナ基板を挟み込んで貼り合わせて積層体が作成される電子情報記録カードにおいて、
一方の前記シート材上に形成された接着剤層の厚みが、他方の前記シート材の接着剤層の厚みの最大値と最小値の差よりも、大きい厚みであることを特徴とする電子情報記録カードである。
【0012】
この請求項2に記載の発明によれば、一方のシート材上に形成された接着剤層の厚みが、他方のシート材の接着剤層の厚みの最大値と最小値の差よりも、大きい厚みである接着剤層を有する一対のシート材を貼り合わせた積層体であり、積層体の表面の凹凸が小さく、外観良好、表面へのプリント印字性等の向上が可能である。
【0013】
請求項3に記載の発明は、片面に接着剤層を有する一対のシート材の接着剤層同士を対向した間に、基板上にICチップ及びアンテナ回路が実装されてなるアンテナ基板を挟み込んで貼り合わせて積層体が作成される電子情報記録カードの製造方法において、
片面に予め形成された接着剤層の厚みの最大値と最小値の差が40μm以下である前記接着剤層を有する前記一対のシート材を貼り合わせることを特徴とする電子情報記録カードの製造方法である。
【0014】
この請求項3に記載の発明によれば、片面に予め形成された接着剤層の厚みの最大値と最小値の差が40μm以下である接着剤層を有する一対のシート材を貼り合わせることで、外観良好、表面へのプリント印字性等の向上が可能となる、表面凹凸の小さい積層体が作成できる。
【0015】
請求項4に記載の発明は、片面に接着剤層を有する一対のシート材の接着剤層同士を対向した間に、基板上にICチップ及びアンテナ回路が実装されてなるアンテナ基板を挟み込んで貼り合わせて積層体が作成される電子情報記録カードの製造方法において、
一方の前記シート材上に形成された接着剤層の厚みが、他方の前記シート材の接着剤層の厚みの最大値と最小値の差よりも大きい厚みである前記接着剤層を有する前記一対のシート材を貼り合わせることを特徴とする電子情報記録カードの製造方法である。
【0016】
この請求項4に記載の発明によれば、一方のシート材上に形成された接着剤層の厚みが、他方のシート材の接着剤層の厚みの最大値と最小値の差よりも大きい厚みである接着剤層を有する一対のシート材を貼り合わせることで、外観良好、表面へのプリント印字性等の向上が可能となる、表面凹凸の小さい積層体が作成できる。
【0017】
請求項5に記載の発明は、片面に接着剤層を有する一対のシート材の接着剤層同士を対向した間に、基板上にICチップ及びアンテナ回路が実装されてなるアンテナ基板を挟み込んで真空熱プレス装置を用いて貼り合わせて積層体が作成される電子情報記録カードの製造方法において、
前記真空熱プレス装置にて貼り合わされる前の前記一対のシート材は、接着剤層の厚みの最大値と最小値の差が20μm以下であることを特徴とする電子情報記録カードの製造方法である。
【0018】
この請求項5に記載の発明によれば、真空熱プレス装置にて一対のシート材を貼り合わせる場合には、接着剤層の厚みの最大値と最小値の差が20μm以下である前記一対のシート材を貼り合わせることにより、外観良好、表面へのプリント印字性等の向上が可能となる、表面凹凸の小さい積層体が作成できる。
【0019】
請求項6に記載の発明は、片面に接着剤層を有する一対のシート材の接着剤層同士を対向した間に、基板上にICチップ及びアンテナ回路が実装されてなるアンテナ基板を挟み込んで貼り合わせて積層体が作成される電子情報記録カードの製造方法において、
前記予め形成された接着剤層の厚みの最大値と最小値の差が20μmよりも大きい接着剤層を有する前記一対のシート材を用い、
一方のシート材の接着剤層上に前記アンテナ基板を配置した後に、貼り合わせロールを使用して他方のシート材の接着剤層側とを貼り合わせる電子情報記録カードの製造方法である。
【0020】
この請求項6に記載の発明によれば、一方のシート材の接着剤層上にアンテナ基板を配置した後に、貼り合わせロールを使用して他方のシート材の接着剤層側とを貼り合わせることで、予め準備した接着剤層の表面凹凸に起因した積層体内部での空隙の発生を抑制できるため、外観良好、表面へのプリント印字性等の向上が可能となる、厚みムラが少なく表面の平滑性が良い積層体が作成できる。また、貼り合わせロールを使用することで、非常に高い生産速度を得ることができ、生産効率に優れる。
【0021】
請求項7に記載の発明は、片面に接着剤層を有する一対のシート材の接着剤層同士を対向した間に、基板上にICチップ及びアンテナ回路が実装されてなるアンテナ基板を挟み込んで貼り合わせて積層体が作成される電子情報記録カードの製造方法において、
前記予め形成された接着剤層の厚みの最大値と最小値の差が20μmよりも大きい接着剤層を有する前記一対のシート材を用い、
一方のシート材の接着剤層上に前記アンテナ基板を配置した後に、貼り合わせロールを使用して他方のシート材の接着剤層側とを貼り合わせ、
前記接着剤層にはホットメルト接着剤を使用し、貼り合わせる時の接着剤温度を、前記ホットメルト接着剤の軟化点温度以上にすることを特徴とする電子情報記録カードの製造方法である。
【0022】
この請求項7に記載の発明によれば、一方のシート材の接着剤層上にアンテナ基板を配置した後に、貼り合わせロールを使用して他方のシート材の接着剤層側とを貼り合わせ、接着剤層にはホットメルト接着剤を使用し、貼り合わせる時の接着剤温度を、ホットメルト接着剤の軟化点温度以上にすることで、予め準備した接着剤層の表面凹凸に起因した積層体内部での空隙の発生を抑制できるため、外観良好、表面へのプリント印字性等の向上が可能となる、厚みムラが少なく表面の平滑性が良い積層体が作成できる。また、貼り合わせロールを使用することで、非常に高い生産速度を得ることができ、生産効率に優れる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の電子情報記録カード及びその製造方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この発明は、実施の形態に限定されるものではない。
【0024】
電子情報記録カードの例として、具体的には、名刺、ネームプレート、パスポート、診察カード、テレホンカード、身分証明書、運転免許証、定期券、キャッシュカード、ICカード等を包含するカードであって、一般に手札程度の大きさであり、かつ多くの場合携帯して使用するものである。ここでは、ICカードを適用した例えば会社の従業員カードの例について説明するが、適用例はこの形態に限定されるものではない。
【0025】
ICカードは塩化ビニル樹脂の合成樹脂などで作成された片面に接着剤層を有する一対のシート材の接着剤層同士を対向した間に、基板上にICチップ及びアンテナ回路が実装されてなるアンテナ基板を挟み込んで貼り合わせて積層体が作成されるもので、アンテナ基板と外部回路との電気的な接触の仕方によって接触型と非接触型とがある。しかし、接触型のようにカード表面に接触端子が露出していると、接触面の劣化、接触不良などが起こり、ICカードヘの電力供給及びデータ信号の入出力が行われなくなる等の問題が生じる。
【0026】
そこで非接触に電気信号を授受するためのアンテナ基板で電磁波を発生及び/又は電磁波を受ける構成を有するICカードが出現している。
【0027】
図1はこのような表面に金属端子のない非接触型ICカードの1例を示す平面図である。図において、ICカード1には、基板2a上にICチップ2b及びR/W(リード/ライト)のための信号授受部としてアンテナ回路2cが実装されてなるアンテナ基板2が設けられている。
【0028】
ここでいうアンテナ基板2とは、具体的には基板2a上の当該電子カードの利用者の情報を電気的に記憶するICチップ2b及びICチップ2bに接続されたコイル状のアンテナ回路2cである。ICチップ2bはメモリのみやそれに加えてマイクロコンピュータなどである。場合により電子部品にコンデンサーを含んでもよい。
【0029】
この発明はこれに限定はされず情報記録部材に必要な電子部品であれば特に限定はない。アンテナ基板2はアンテナ回路2cを有するものであるが、アンテナパターンを有する場合、導電性ペースト印刷加工、或いは銅箔エッチング加工、巻線溶着加工等のいずれかの方法を用いてもよい。
【0030】
基板2aとしては、ポリエステル等の熱可逆性のフィルムが用いられ、更に耐熱性が要求される場合はポリイミドが有利である。ICチップとアンテナパターンとの接合は銀ペースト、銅ペースト、カーボンペースト等の導電性接着剤(日立化成工業のEN−4000シリーズ、東芝ケミカルのXAPシリーズ等)や、異方性導電フィルム(日立化成工業製アニソルム等)を用いる方法、或いは半田接合を行う方法が知られているがいずれの方法を用いてもよい。
【0031】
このようなアンテナ基板2をカード化する場合には、接着剤層を介して表裏シートの間に貼り合わせる方法がある。しかし、樹脂や接着剤の流動による剪断応力でICチップとアンテナ回路との接合部が外れたり、樹脂の流動性や冷却ムラに起因してICカード表面の平滑性を損なったりと動作安定性や品質安定性劣化に影響を与える。そのため予め電子部品を多孔質の樹脂フィルム、多孔質の発泡性樹脂フィルム、可撓性の樹脂シート、多孔性の樹脂シート又は不織布シート状にした樹脂層内に封入された形態で使用されることが好ましい。
【0032】
例えば、特願平11−105476号等の記載されている方法等を用いることができる。
【0033】
例えば、不織シート部として、不織布などのメッシュ状織物や、平織、綾織、繻子織の織物などがある。また、モケット、プラッシュベロア、シール、ベルペット、スウェードと呼ばれるパイルを有する織物などを用いることができる。材料としては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン8等のポリアミド系、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系、ポリエチレン等のポリオレフィン系、ポリビニルアルコール系、ポリ塩化ビニリデン系、ポリ塩化ビニル系、ポリアクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアクリル系、ポリシアン化ビニリデン系、ポリフルオロエチレン系、ポリウレタン系等の合成樹脂、絹、綿、羊毛、セルロース系、セルロースエステル系等の天然繊維、再生繊維(レーヨン、アセテート)、アラミド繊維の中から選ばれる1種又は2種以上を組み合わせた繊維が上げられる。これらの繊維材料において好ましくは、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド系、ポリアクリロ二トリル、アクリルアミド、メタクリルアイド等のアクリル系、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系、再生繊維としてのセルロース系、セルロースエステル系であるレーヨン及びアセテート、アラミド繊維があげられる。
【0034】
また、ICチップは点圧強度が弱いためにICチップ近傍に補強板を有することも好ましい。この補強板は例えばステンレス等で構成されており、ICチップの上面、もしくはICチップを挟みこむようにICチップの両面に配置しても良いし、枠状のものを、ICチップの周囲を囲むように配置しても良い。
【0035】
キー情報部3はICカード1と他のカードを識別するための属性識別情報で、例えばICカード1の表面に付されたコード番号である。また、文字情報部4はICカード1の表面に付された氏名・職場・発行日などで、画像情報部5は顔などの画像情報である。
【0036】
図2はICカードの層構成を模式的に示す断面図である。第1のシート材10は接着剤層6を有し、第2のシート材20は接着剤層7を有し、この接着剤層6,7内に、基板2a上にICチップ2b及びアンテナ回路2cを有するアンテナ基板2を封入したICカード1の構成である。
【0037】
片面に接着剤層を有する一対のシート材は、通常、各種プラスチックフィルム等のシート材表面に接着剤を塗布して形成され、接着剤を塗布する方法としては、スピンコータ、ロールコータ、ブレードコータ、ダイコータなどを利用したものがある。特に、湿気硬化型などの反応型接着剤を使用する場合は、塗布前の不必要な硬化反応進行を防止するために、ダイコータを使用するのが好ましい。
【0038】
また、接着剤シートを別に準備し、貼り合わせ時に所望の構成となるように、一対のシート材の間に、アンテナ基板2、接着剤層を順次積層して、熱プレス装置で貼り合わせても良い。
【0039】
第1のシート材10と第2のシート材20の基材は、樹脂製、紙製などが使用できる。例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体樹脂、ボリ塩化ビニル樹脂、ボリフェニレンスルフィド樹脂、ポリイミド樹脂や、上質紙、マット紙、コート紙、合成紙などである。接着剤との接着性を高めるために易接着処理(プライマー塗布、コロナ放電処理、プラズマ処理等)を付しても良い。
【0040】
また、接着剤としては、例えばエポキシ系2液混合タイプ、UV硬化型接着剤、ホットメルト接着剤、好ましくは湿気硬化型といった反応型ホットメルト接着剤が使われる。ホットメルト樹脂としては、エチレンビニル共重合体樹脂、ポリオレフィン、ポリエステル、アクリルアミド、ポリウレタン等を用いることができる。反応型ホットメルト接着剤として湿気硬化型の材料で特開2000−036026、特開2000−219855、特開2000−211278、特開2000−219855、特開2000−369855で開示されている。光硬化型接着剤として特開平10−316959、特開平11−5964等が開示されている。
【0041】
次に、ICカードの製造装置の実施の形態を図3に示す。
【0042】
ICカードの製造装置には、ロール状の第2のシート材20を送り出す送出軸50が設けられ、この送出軸50から送り出される第2のシート材20に、接着剤塗布装置41から供給された接着剤を塗布する。
【0043】
また、ICカードの製造装置には、ロール状の第1のシート材10を送り出す送出軸21が設けられ、この送出軸21から送り出される第1のシート材10に、接着剤塗布装置43から供給された接着剤を塗布する。
【0044】
このように形成される第2のシート材20の接着剤層上にアンテナ基板2を載置し、ラミネート部27で貼り合わせロール27aを用いて第1のシート材10と第2のシート材20とを貼り合わせる。
【0045】
このICカードの製造装置には、加熱加圧部72、塗布部90、塗布液乾燥部95、切断部74及び打抜部73が搬送方向に沿って配置されている。
【0046】
加熱加圧部72は、上下に対向して配置される平型の熱プレス上型72aと熱プレス下型72bを有し、熱プレス上型72aと熱プレス下型72bは互いに接離する方向に移動可能に設けられている。
【0047】
熱プレス上型72a及び下型72bは、平型ではなく、ヒートローラとすることも可能である。
【0048】
塗布部90には、受像層塗布液容器30が上方に設けられ、受像層塗布液容器30内には供給ローラ31aが設けられ、この供給ローラ31aから中間ローラ31bを介して受像層塗布液33が塗布ローラ32へ供給され、塗布ローラ32の逆回転により、第1のシート材10の一面側に受像層塗布液33が塗布されてリバースコータ法により受像層が表面に形成される。
【0049】
また、塗布部90には、筆記層塗布液容器60が下方に設けられ、筆記層塗布液容器60内には供給ローラ61aが設けられ、この供給ローラ61aから中間ローラ61bを介して筆記層塗布液63が塗布ローラ62へ供給され、塗布ローラ62の逆回転により、第2のシート材20の一面側に筆記層塗布液63が塗布されてリバースコータ法により筆記層が表面に形成される。
【0050】
塗布液乾燥部95は第1のシート材10の受像層及び第2のシート材20の筆記層の溶剤を気化させて両面への塗布層を形成する。
【0051】
切断部74は上下に対向配置されるカッター上型74a及びカッター下型74bからなり、カッター上型74aは上下動可能に設けられ、第1のシート材10及び第2のシート材20が熱溶着した状態でシート状に切断し、積層体84を打抜部73へ送る。
【0052】
打抜部73は、上下に対向して配置されるカード打抜上型73a及びカード打抜下型73bからなる。カード打抜上型73aは上下方向に移動可能になっており、第1のシート材10及び第2のシート材20が完全に熱溶着した後一体の積層体となり、その後ICカード1の大きさに打ち抜くようになっている。カード打抜下型73bの下方部には、積層体84から例えば4〜100枚抜かれたICカード1を順次積み上げて収納する収納部85が設けられる。
【0053】
このようにICカードの製造装置は、接着剤を塗布する接着剤塗布工程Aと、接着剤層を有する一対のシート材を貼り合わせる貼合工程Bとを有し、第1のシート材10と、第2のシート材20とを貼り合わせる前に、電子情報を記録、及び通信可能としたモジュールであるアンテナ基板2を接着剤層中に埋没させるように第1のシート材10と第2のシート材20とを貼り合わせる。
【0054】
接着剤層を有する一対のシート材を貼り合わせる貼合工程Bは、ベルトプレス方式や、加圧プレートが基材を挟んだまま搬送シートと同速度で移動する方式でも構わない。また、図示しないが接着剤塗布工程と、接着剤が塗布されたシート材を貼り合わせる貼合工程を分離して、枚葉シート状に切り出して真空加熱プレスをする方法や、枚葉基材上に接着剤を塗布した後、プレス装置で接着剤が塗布されたシート材を貼り合わせる方式でも良い。
【0055】
このようにICカードは、図3のICカードの製造装置を用いて、片面に接着剤層6,7を有する一対のシート材10,20の接着剤層6,7同士を対向した間に、基板2a上にICチップ2b及びアンテナ回路2cが実装されてなるアンテナ基板2を挟み込んで貼り合わせて積層体が作成される。
【0056】
このICカードは、図4に示すように、片面に予め形成された接着剤層6,7の厚みの最大値Maxと最小値Minの差△Dが40μm以下である接着剤層6,7を有する一対のシート材10,20を貼り合わせて積層体が作成される。この積層体は、接着剤層6,7の厚みの最大値Maxと最小値Minの差△Dが40μm以下であることで、積層体の表面の凹凸が小さく、外観良好、表面へのプリント印字性等の向上が可能である。このとき、予め形成された接着剤層の厚みの最大値Maxと最小値Minは、少なくともカード1枚分の領域、すなわちICチップ2b及びアンテナ回路2cが実装されてなるアンテナ基板2が貼り合わされる領域における厚みの最大値と最小値を指す。貼り合わされるシートが、カード複数枚分の多面取り大判シートの場合は、その貼り合わされるシートの大きさに対応した接着剤層の領域における厚みの最大値と最小値を指す。
【0057】
また、図5に示すように、予め形成された接着剤層6,7の厚みの最大値Maxと最小値Minの差△Dが20μmよりも大きい接着剤層6,7を有する一対のシート材10,20を用いる場合は、一方のシート材の接着剤層上にアンテナ基板2を配置した後に、図3のICカードの製造装置のラミネート部27で貼り合わせロール27aを使用して他方のシート材の接着剤層側とを貼り合わせる。このように、貼り合わせロール27aを使用することで、予め準備した接着剤層の厚みの最大値Maxと最小値Minの差ΔDが20μmよりも大きくても、その表面凹凸起因によって積層体の内部で空隙が発生してしまうことを抑制できるため、厚みムラが少なく表面の平滑性が良く、外観良好、表面へのプリント印字性等の向上が可能である。また、貼り合わせロール27aを使用することで、非常に高い生産速度を得ることができ、生産効率に優れる。
【0058】
また、図5に示すように、予め形成された接着剤層6,7の厚みの最大値Maxと最小値Minの差△Dが20μmよりも大きい接着剤層6,7を有する一対のシート材10,20を用いる場合、一方のシート材の接着剤層上にアンテナ基板2を配置した後に、図3のICカードの製造装置のラミネート部27で貼り合わせロール27aを使用して他方のシート材の接着剤層側とを貼り合わせる。この接着剤層6,7にはホットメルト接着剤を使用し、貼り合わせる時の接着剤温度を、ホットメルト接着剤の軟化点温度以上にする。このように、貼り合わせロール27aを使用して他方のシート材の接着剤層側とを貼り合わせ、接着剤層6,7にはホットメルト接着剤を使用し、貼り合わせる時の接着剤温度を、ホットメルト接着剤の軟化点温度以上にすることで、予め準備した接着剤層6,7の厚みの最大値Maxと最小値Minの差ΔDが20μmよりも大きくても、その表面凹凸起因によって積層体の内部で空隙が発生してしまうことをより効果的に抑制できるため、厚みムラが少なく表面の平滑性が良く、外観良好、表面へのプリント印字性等の向上が可能である。
【0059】
接着剤層の厚みの測定は、接着剤層が冷却して固化した状態では、例えばsony社製のμ−mate等の接触式の膜厚計や、オンラインでは、例えばkeyenee社製のレーザー変位計等の非接触式の測定手段にて行なう。
【0060】
次に、ICカードの製造装置の他の実施の形態を図6に示す。この実施の形態のICカードの製造装置は、ロール状の第2のシート材20は接着剤層を有し、この第2のシート材20の接着剤層上にアンテナ基板2を載置し、真空熱プレス装置80へ送る。
【0061】
この真空熱プレス装置80は、上下に対向して配置される平型の熱プレス上型81aと熱プレス下型81bを有し、熱プレス上型81aと熱プレス下型81bは互いに接離する方向に移動可能に設けられている。この熱プレス上型81aと熱プレス下型81bの間に、接着剤層上にアンテナ基板2を載置した第2のシート材20と、接着剤層を有する第1のシート材10が送られ、この接着剤層同士を対向した間にアンテナ基板2を挟み込んで真空熱プレスして貼り合わせて積層体が作成される。
【0062】
このようにICカードは、図6のICカードの製造装置を用いて、片面に接着剤層6,7を有する一対のシート材10,20の接着剤層6,7同士を対向した間に、基板2a上にICチップ2b及びアンテナ回路2cが実装されてなるアンテナ基板2を挟み込んで貼り合わせて積層体が作成される。
【0063】
このICカードは、図4に示すように、片面に予め形成された接着剤層の厚みの最大値Maxと最小値Minの差△Dが40μm以下である接着剤層6,7を有する一対のシート材10,20を貼り合わせて積層体が作成され、この積層体は、その表面の凹凸が小さく、外観良好、表面へのプリント印字性等の向上が可能である。
【0064】
また、図6のICカードの製造装置では、真空熱プレス装置80を備え、貼り合わされる前の一対のシート材がプレス前収納部80aから搬送され、予熱装置80bで下側保護フィルムF1と上側保護フィルムF2とを重ね、ホットプレス装置80cで貼り合わせ、コールドプレス装置80dで冷却してプレス後収納部80eに収納される。
【0065】
この真空熱プレス装置80にて貼り合わされる前の一対のシート材10,20は、接着剤層6,7の厚みの最大値Maxと最小値Minの差△Dが20μm以下であることで、より一層貼り合わせ後の積層体の表面の凹凸が小さくでき、外観良好、表面へのプリント印字性等の向上が可能である。
【0066】
また、このICカードは、図7に示すように、一方の第1のシート材10上に形成された接着剤層6の厚みD1が、他方の第2のシート材20の接着剤層7の厚みD2の最大値Maxと最小値Minの差△Dよりも、大きい厚みである接着剤層6,7を有する一対のシート材10,20を貼り合わせて積層体が作成され、この積層体は、その表面の凹凸が小さく、外観良好、表面へのプリント印字性等の向上が可能である。このICカードでは、一方を第2のシート材20とし、他方を第1のシート材10としてもよい。
[実施例]
ホットメルトアプリケータ(ノードソン社製)により、120℃で20000mPa・secであるホットメルト接着剤樹脂を溶融押出し、表面が硬度ショアーA85の弾性体バックアップロールに周回させた厚さ188μmのPETフィルムの上面に、厚さ100μmとなるようにロール速度が周速3m/minで押出コーティングした。作成された接着剤層の厚みのカード貼りつけ領域における最大値と最小値の差を、非接触膜厚計にて測定した。
【0067】
さらに上記接着剤層の上に、38μmの基板上に送受信アンテナコイルとICチップからなる最大厚さが0.3mmであるICユニットを、3×6の配列で載置し、あらかじめ同様に厚さ188μmのPETフィルムの上面に厚さ246μmとなるように接着剤を塗布した基材を、接着剤層をICユニット側になるように重ね合せて、表1に示す条件にてそれぞれ貼り合わせをし、PETフィルム間にICユニットを内蔵したトータル厚さが760μmの積層体を得た。
表1
また、本実施例と製造方法は同様で、軟化点温度が70℃の湿気硬化型ホットメルトを使用して、ロールラミネート方法で貼り合わせた場合、貼り合わせ時の接着剤層の温度を60℃にして作成したICカード表面の平滑性(厚みの最大値と最小値の差)は、約15μm程度となり本実施例1〜4と同程度であったが、貼り合わせ時の接着剤層の温度を75℃にして作成したICカードの表面の平滑性は、約10μm以下と更に良好な結果が得られた。
【0068】
【発明の効果】
前記したように、請求項1に記載の発明では、片面に予め形成された接着剤層の厚みの最大値と最小値の差が40μm以下である接着剤層を有する一対のシート材を貼り合わせた積層体であり、積層体の表面の凹凸が小さく、外観良好、表面へのプリント印字性等の向上が可能である。
【0069】
請求項2に記載の発明では、一方のシート材上に形成された接着剤層の厚みが、他方のシート材の接着剤層の厚みの最大値と最小値の差よりも、大きい厚みである接着剤層を有する一対のシート材を貼り合わせた積層体であり、積層体の表面の凹凸が小さく、外観良好、表面へのプリント印字性等の向上が可能である。
【0070】
請求項3に記載の発明では、片面に予め形成された接着剤層の厚みの最大値と最小値の差が40μm以下である接着剤層を有する一対のシート材を貼り合わせることで、外観良好、表面へのプリント印字性等の向上が可能となる、表面凹凸の小さい積層体が作成できる。
【0071】
請求項4に記載の発明では、一方のシート材上に形成された接着剤層の厚みが、他方のシート材の接着剤層の厚みの最大値と最小値の差よりも大きい厚みである接着剤層を有する一対のシート材を貼り合わせることで、外観良好、表面へのプリント印字性等の向上が可能となる、表面凹凸の小さい積層体が作成できる。
【0072】
請求項5に記載の発明では、真空熱プレス装置にて一対のシート材を貼り合わせる場合には、接着剤層の厚みの最大値と最小値の差が20μm以下である前記一対のシート材を貼り合わせることにより、外観良好、表面へのプリント印字性等の向上が可能となる、表面凹凸の小さい積層体が作成できる。
【0073】
請求項6に記載の発明では、一方のシート材の接着剤層上にアンテナ基板を配置した後に、貼り合わせロールを使用して他方のシート材の接着剤層側とを貼り合わせることで、予め準備した接着剤層の表面凹凸に起因した積層体内部での空隙の発生を抑制できるため、外観良好、表面へのプリント印字性等の向上が可能となる、厚みムラが少なく表面の平滑性が良い積層体が作成できる。また、貼り合わせロールを使用することで、非常に高い生産速度を得ることができ、生産効率に優れる。
【0074】
請求項7に記載の発明では、一方のシート材の接着剤層上にアンテナ基板を配置した後に、貼り合わせロールを使用して他方のシート材の接着剤層側とを貼り合わせ、接着剤層にはホットメルト接着剤を使用し、貼り合わせる時の接着剤温度を、ホットメルト接着剤の軟化点温度以上にすることで、予め準備した接着剤層の表面凹凸に起因した積層体内部での空隙の発生をより効果的に抑制できるため、外観良好、表面へのプリント印字性等の向上が可能となる、厚みムラが少なく表面の平滑性が良い積層体が作成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】表面に金属端子のない非接触型ICカードの1例を示す平面図である。
【図2】ICカードの層構成を模式的に示す断面図である。
【図3】ICカードの製造装置の実施の形態を示す図である。
【図4】シート材の構成を示す図である。
【図5】シート材の構成を示す図である。
【図6】ICカードの製造装置の他の実施の形態を示す図である。
【図7】シート材の構成を示す図である。
【図8】従来のシート材の接着剤層の厚みムラに起因した凹凸が表面に大きく発生することを説明する図である。
【符号の説明】
2 アンテナ基板
2a 基板
2b ICチップ
2c アンテナ回路
6,7 接着剤層
10 第1のシート材
20 第2のシート材
27 ラミネート部
41,43 接着剤塗布装置
72 加熱加圧部
73 打抜部
74 切断部
80 真空熱プレス装置
90 塗布部
95 塗布液乾燥部
【発明の属する技術分野】
この発明は、一対のシート材を接着剤層を介して貼り合わせて作成される電子情報記録カード及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来からクレジットカード、IDカード、キャッシュカード等の分野においては、磁気カードに代わるカードとして、片面に接着剤層を有する一対のシート材の接着剤層同士を対向した間に、基板上にICチップ及びアンテナ回路が実装されてなるアンテナ基板を挟み込んで貼り合わせて積層体が作成される電子情報記録カードが、情報記録容量が非常に大きいこと及び高セキュリティ性を有することから開発されてきている(例えば、特許文献1、特許文献2)。また、前記電子情報記録カードの製造方法としては、図6に示される真空熱プレス装置や図3(本明細書)に示されるラミネート装置において、ラミネート前に予め準備された、片面に接着剤層を有する一対のシート材、もしくは別々に準備されたシート材と接着剤層を前記構成に積層して、ラミネートする方法が良く知られている。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−147087号公報(第1〜4頁、図1〜図4)
【0004】
【特許文献2】
特開2002−157561号公報(第1〜13頁、図1〜図16)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、通常、各種プラスチックフィルム等のシート材の表面に接着剤を塗布する方法としては、スピンコータ、ロールコータ、ブレードコータ、ダイコータなどを利用したものがあるが、図8に示すように、シート材の接着剤層に塗布ムラがあると、この接着剤層の厚みムラに起因した凹凸が表面に大きく発生する。この表面の凹凸は外観不良、表面へのプリント印字性の劣化となる。
【0006】
また、条件によっては、一対のシート材の接着剤層同士を対向した間に、基板上にICチップ及びアンテナ回路が実装されてなるアンテナ基板を挟み込んで貼り合わせて積層体が作成されるときに気泡を抱き込んでしまい、湿気硬化型接着剤の場合は、硬化反応で発生するCO2ガスにより積層体の表面が膨れてしまうことがある。
【0007】
この発明は、かかる点に鑑みてなされたもので、積層体にした場合の厚みムラが少なく表面の平滑性が良く、外観良好、表面へのプリント印字性等の向上が可能である電子情報記録カード及びその製造方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決し、かつ目的を達成するために、この発明は、以下のように構成した。
【0009】
請求項1に記載の発明は、片面に接着剤層を有する一対のシート材の接着剤層同士を対向した間に、基板上にICチップ及びアンテナ回路が実装されてなるアンテナ基板を挟み込んで貼り合わせて積層体が作成される電子情報記録カードにおいて、
前記一対のシート材の片面に予め形成された接着剤層の厚みの最大値と最小値の差が40μm以下であることを特徴とする電子情報記録カードである。
【0010】
この請求項1に記載の発明によれば、片面に予め形成された接着剤層の厚みの最大値と最小値の差が40μm以下である接着剤層を有する一対のシート材を貼り合わせた積層体であり、積層体の表面の凹凸が小さく、外観良好、表面へのプリント印字性等の向上が可能である。
【0011】
請求項2に記載の発明は、片面に接着剤層を有する一対のシート材の接着剤層同士を対向した間に、基板上にICチップ及びアンテナ回路が実装されてなるアンテナ基板を挟み込んで貼り合わせて積層体が作成される電子情報記録カードにおいて、
一方の前記シート材上に形成された接着剤層の厚みが、他方の前記シート材の接着剤層の厚みの最大値と最小値の差よりも、大きい厚みであることを特徴とする電子情報記録カードである。
【0012】
この請求項2に記載の発明によれば、一方のシート材上に形成された接着剤層の厚みが、他方のシート材の接着剤層の厚みの最大値と最小値の差よりも、大きい厚みである接着剤層を有する一対のシート材を貼り合わせた積層体であり、積層体の表面の凹凸が小さく、外観良好、表面へのプリント印字性等の向上が可能である。
【0013】
請求項3に記載の発明は、片面に接着剤層を有する一対のシート材の接着剤層同士を対向した間に、基板上にICチップ及びアンテナ回路が実装されてなるアンテナ基板を挟み込んで貼り合わせて積層体が作成される電子情報記録カードの製造方法において、
片面に予め形成された接着剤層の厚みの最大値と最小値の差が40μm以下である前記接着剤層を有する前記一対のシート材を貼り合わせることを特徴とする電子情報記録カードの製造方法である。
【0014】
この請求項3に記載の発明によれば、片面に予め形成された接着剤層の厚みの最大値と最小値の差が40μm以下である接着剤層を有する一対のシート材を貼り合わせることで、外観良好、表面へのプリント印字性等の向上が可能となる、表面凹凸の小さい積層体が作成できる。
【0015】
請求項4に記載の発明は、片面に接着剤層を有する一対のシート材の接着剤層同士を対向した間に、基板上にICチップ及びアンテナ回路が実装されてなるアンテナ基板を挟み込んで貼り合わせて積層体が作成される電子情報記録カードの製造方法において、
一方の前記シート材上に形成された接着剤層の厚みが、他方の前記シート材の接着剤層の厚みの最大値と最小値の差よりも大きい厚みである前記接着剤層を有する前記一対のシート材を貼り合わせることを特徴とする電子情報記録カードの製造方法である。
【0016】
この請求項4に記載の発明によれば、一方のシート材上に形成された接着剤層の厚みが、他方のシート材の接着剤層の厚みの最大値と最小値の差よりも大きい厚みである接着剤層を有する一対のシート材を貼り合わせることで、外観良好、表面へのプリント印字性等の向上が可能となる、表面凹凸の小さい積層体が作成できる。
【0017】
請求項5に記載の発明は、片面に接着剤層を有する一対のシート材の接着剤層同士を対向した間に、基板上にICチップ及びアンテナ回路が実装されてなるアンテナ基板を挟み込んで真空熱プレス装置を用いて貼り合わせて積層体が作成される電子情報記録カードの製造方法において、
前記真空熱プレス装置にて貼り合わされる前の前記一対のシート材は、接着剤層の厚みの最大値と最小値の差が20μm以下であることを特徴とする電子情報記録カードの製造方法である。
【0018】
この請求項5に記載の発明によれば、真空熱プレス装置にて一対のシート材を貼り合わせる場合には、接着剤層の厚みの最大値と最小値の差が20μm以下である前記一対のシート材を貼り合わせることにより、外観良好、表面へのプリント印字性等の向上が可能となる、表面凹凸の小さい積層体が作成できる。
【0019】
請求項6に記載の発明は、片面に接着剤層を有する一対のシート材の接着剤層同士を対向した間に、基板上にICチップ及びアンテナ回路が実装されてなるアンテナ基板を挟み込んで貼り合わせて積層体が作成される電子情報記録カードの製造方法において、
前記予め形成された接着剤層の厚みの最大値と最小値の差が20μmよりも大きい接着剤層を有する前記一対のシート材を用い、
一方のシート材の接着剤層上に前記アンテナ基板を配置した後に、貼り合わせロールを使用して他方のシート材の接着剤層側とを貼り合わせる電子情報記録カードの製造方法である。
【0020】
この請求項6に記載の発明によれば、一方のシート材の接着剤層上にアンテナ基板を配置した後に、貼り合わせロールを使用して他方のシート材の接着剤層側とを貼り合わせることで、予め準備した接着剤層の表面凹凸に起因した積層体内部での空隙の発生を抑制できるため、外観良好、表面へのプリント印字性等の向上が可能となる、厚みムラが少なく表面の平滑性が良い積層体が作成できる。また、貼り合わせロールを使用することで、非常に高い生産速度を得ることができ、生産効率に優れる。
【0021】
請求項7に記載の発明は、片面に接着剤層を有する一対のシート材の接着剤層同士を対向した間に、基板上にICチップ及びアンテナ回路が実装されてなるアンテナ基板を挟み込んで貼り合わせて積層体が作成される電子情報記録カードの製造方法において、
前記予め形成された接着剤層の厚みの最大値と最小値の差が20μmよりも大きい接着剤層を有する前記一対のシート材を用い、
一方のシート材の接着剤層上に前記アンテナ基板を配置した後に、貼り合わせロールを使用して他方のシート材の接着剤層側とを貼り合わせ、
前記接着剤層にはホットメルト接着剤を使用し、貼り合わせる時の接着剤温度を、前記ホットメルト接着剤の軟化点温度以上にすることを特徴とする電子情報記録カードの製造方法である。
【0022】
この請求項7に記載の発明によれば、一方のシート材の接着剤層上にアンテナ基板を配置した後に、貼り合わせロールを使用して他方のシート材の接着剤層側とを貼り合わせ、接着剤層にはホットメルト接着剤を使用し、貼り合わせる時の接着剤温度を、ホットメルト接着剤の軟化点温度以上にすることで、予め準備した接着剤層の表面凹凸に起因した積層体内部での空隙の発生を抑制できるため、外観良好、表面へのプリント印字性等の向上が可能となる、厚みムラが少なく表面の平滑性が良い積層体が作成できる。また、貼り合わせロールを使用することで、非常に高い生産速度を得ることができ、生産効率に優れる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の電子情報記録カード及びその製造方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この発明は、実施の形態に限定されるものではない。
【0024】
電子情報記録カードの例として、具体的には、名刺、ネームプレート、パスポート、診察カード、テレホンカード、身分証明書、運転免許証、定期券、キャッシュカード、ICカード等を包含するカードであって、一般に手札程度の大きさであり、かつ多くの場合携帯して使用するものである。ここでは、ICカードを適用した例えば会社の従業員カードの例について説明するが、適用例はこの形態に限定されるものではない。
【0025】
ICカードは塩化ビニル樹脂の合成樹脂などで作成された片面に接着剤層を有する一対のシート材の接着剤層同士を対向した間に、基板上にICチップ及びアンテナ回路が実装されてなるアンテナ基板を挟み込んで貼り合わせて積層体が作成されるもので、アンテナ基板と外部回路との電気的な接触の仕方によって接触型と非接触型とがある。しかし、接触型のようにカード表面に接触端子が露出していると、接触面の劣化、接触不良などが起こり、ICカードヘの電力供給及びデータ信号の入出力が行われなくなる等の問題が生じる。
【0026】
そこで非接触に電気信号を授受するためのアンテナ基板で電磁波を発生及び/又は電磁波を受ける構成を有するICカードが出現している。
【0027】
図1はこのような表面に金属端子のない非接触型ICカードの1例を示す平面図である。図において、ICカード1には、基板2a上にICチップ2b及びR/W(リード/ライト)のための信号授受部としてアンテナ回路2cが実装されてなるアンテナ基板2が設けられている。
【0028】
ここでいうアンテナ基板2とは、具体的には基板2a上の当該電子カードの利用者の情報を電気的に記憶するICチップ2b及びICチップ2bに接続されたコイル状のアンテナ回路2cである。ICチップ2bはメモリのみやそれに加えてマイクロコンピュータなどである。場合により電子部品にコンデンサーを含んでもよい。
【0029】
この発明はこれに限定はされず情報記録部材に必要な電子部品であれば特に限定はない。アンテナ基板2はアンテナ回路2cを有するものであるが、アンテナパターンを有する場合、導電性ペースト印刷加工、或いは銅箔エッチング加工、巻線溶着加工等のいずれかの方法を用いてもよい。
【0030】
基板2aとしては、ポリエステル等の熱可逆性のフィルムが用いられ、更に耐熱性が要求される場合はポリイミドが有利である。ICチップとアンテナパターンとの接合は銀ペースト、銅ペースト、カーボンペースト等の導電性接着剤(日立化成工業のEN−4000シリーズ、東芝ケミカルのXAPシリーズ等)や、異方性導電フィルム(日立化成工業製アニソルム等)を用いる方法、或いは半田接合を行う方法が知られているがいずれの方法を用いてもよい。
【0031】
このようなアンテナ基板2をカード化する場合には、接着剤層を介して表裏シートの間に貼り合わせる方法がある。しかし、樹脂や接着剤の流動による剪断応力でICチップとアンテナ回路との接合部が外れたり、樹脂の流動性や冷却ムラに起因してICカード表面の平滑性を損なったりと動作安定性や品質安定性劣化に影響を与える。そのため予め電子部品を多孔質の樹脂フィルム、多孔質の発泡性樹脂フィルム、可撓性の樹脂シート、多孔性の樹脂シート又は不織布シート状にした樹脂層内に封入された形態で使用されることが好ましい。
【0032】
例えば、特願平11−105476号等の記載されている方法等を用いることができる。
【0033】
例えば、不織シート部として、不織布などのメッシュ状織物や、平織、綾織、繻子織の織物などがある。また、モケット、プラッシュベロア、シール、ベルペット、スウェードと呼ばれるパイルを有する織物などを用いることができる。材料としては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン8等のポリアミド系、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系、ポリエチレン等のポリオレフィン系、ポリビニルアルコール系、ポリ塩化ビニリデン系、ポリ塩化ビニル系、ポリアクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアクリル系、ポリシアン化ビニリデン系、ポリフルオロエチレン系、ポリウレタン系等の合成樹脂、絹、綿、羊毛、セルロース系、セルロースエステル系等の天然繊維、再生繊維(レーヨン、アセテート)、アラミド繊維の中から選ばれる1種又は2種以上を組み合わせた繊維が上げられる。これらの繊維材料において好ましくは、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド系、ポリアクリロ二トリル、アクリルアミド、メタクリルアイド等のアクリル系、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系、再生繊維としてのセルロース系、セルロースエステル系であるレーヨン及びアセテート、アラミド繊維があげられる。
【0034】
また、ICチップは点圧強度が弱いためにICチップ近傍に補強板を有することも好ましい。この補強板は例えばステンレス等で構成されており、ICチップの上面、もしくはICチップを挟みこむようにICチップの両面に配置しても良いし、枠状のものを、ICチップの周囲を囲むように配置しても良い。
【0035】
キー情報部3はICカード1と他のカードを識別するための属性識別情報で、例えばICカード1の表面に付されたコード番号である。また、文字情報部4はICカード1の表面に付された氏名・職場・発行日などで、画像情報部5は顔などの画像情報である。
【0036】
図2はICカードの層構成を模式的に示す断面図である。第1のシート材10は接着剤層6を有し、第2のシート材20は接着剤層7を有し、この接着剤層6,7内に、基板2a上にICチップ2b及びアンテナ回路2cを有するアンテナ基板2を封入したICカード1の構成である。
【0037】
片面に接着剤層を有する一対のシート材は、通常、各種プラスチックフィルム等のシート材表面に接着剤を塗布して形成され、接着剤を塗布する方法としては、スピンコータ、ロールコータ、ブレードコータ、ダイコータなどを利用したものがある。特に、湿気硬化型などの反応型接着剤を使用する場合は、塗布前の不必要な硬化反応進行を防止するために、ダイコータを使用するのが好ましい。
【0038】
また、接着剤シートを別に準備し、貼り合わせ時に所望の構成となるように、一対のシート材の間に、アンテナ基板2、接着剤層を順次積層して、熱プレス装置で貼り合わせても良い。
【0039】
第1のシート材10と第2のシート材20の基材は、樹脂製、紙製などが使用できる。例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体樹脂、ボリ塩化ビニル樹脂、ボリフェニレンスルフィド樹脂、ポリイミド樹脂や、上質紙、マット紙、コート紙、合成紙などである。接着剤との接着性を高めるために易接着処理(プライマー塗布、コロナ放電処理、プラズマ処理等)を付しても良い。
【0040】
また、接着剤としては、例えばエポキシ系2液混合タイプ、UV硬化型接着剤、ホットメルト接着剤、好ましくは湿気硬化型といった反応型ホットメルト接着剤が使われる。ホットメルト樹脂としては、エチレンビニル共重合体樹脂、ポリオレフィン、ポリエステル、アクリルアミド、ポリウレタン等を用いることができる。反応型ホットメルト接着剤として湿気硬化型の材料で特開2000−036026、特開2000−219855、特開2000−211278、特開2000−219855、特開2000−369855で開示されている。光硬化型接着剤として特開平10−316959、特開平11−5964等が開示されている。
【0041】
次に、ICカードの製造装置の実施の形態を図3に示す。
【0042】
ICカードの製造装置には、ロール状の第2のシート材20を送り出す送出軸50が設けられ、この送出軸50から送り出される第2のシート材20に、接着剤塗布装置41から供給された接着剤を塗布する。
【0043】
また、ICカードの製造装置には、ロール状の第1のシート材10を送り出す送出軸21が設けられ、この送出軸21から送り出される第1のシート材10に、接着剤塗布装置43から供給された接着剤を塗布する。
【0044】
このように形成される第2のシート材20の接着剤層上にアンテナ基板2を載置し、ラミネート部27で貼り合わせロール27aを用いて第1のシート材10と第2のシート材20とを貼り合わせる。
【0045】
このICカードの製造装置には、加熱加圧部72、塗布部90、塗布液乾燥部95、切断部74及び打抜部73が搬送方向に沿って配置されている。
【0046】
加熱加圧部72は、上下に対向して配置される平型の熱プレス上型72aと熱プレス下型72bを有し、熱プレス上型72aと熱プレス下型72bは互いに接離する方向に移動可能に設けられている。
【0047】
熱プレス上型72a及び下型72bは、平型ではなく、ヒートローラとすることも可能である。
【0048】
塗布部90には、受像層塗布液容器30が上方に設けられ、受像層塗布液容器30内には供給ローラ31aが設けられ、この供給ローラ31aから中間ローラ31bを介して受像層塗布液33が塗布ローラ32へ供給され、塗布ローラ32の逆回転により、第1のシート材10の一面側に受像層塗布液33が塗布されてリバースコータ法により受像層が表面に形成される。
【0049】
また、塗布部90には、筆記層塗布液容器60が下方に設けられ、筆記層塗布液容器60内には供給ローラ61aが設けられ、この供給ローラ61aから中間ローラ61bを介して筆記層塗布液63が塗布ローラ62へ供給され、塗布ローラ62の逆回転により、第2のシート材20の一面側に筆記層塗布液63が塗布されてリバースコータ法により筆記層が表面に形成される。
【0050】
塗布液乾燥部95は第1のシート材10の受像層及び第2のシート材20の筆記層の溶剤を気化させて両面への塗布層を形成する。
【0051】
切断部74は上下に対向配置されるカッター上型74a及びカッター下型74bからなり、カッター上型74aは上下動可能に設けられ、第1のシート材10及び第2のシート材20が熱溶着した状態でシート状に切断し、積層体84を打抜部73へ送る。
【0052】
打抜部73は、上下に対向して配置されるカード打抜上型73a及びカード打抜下型73bからなる。カード打抜上型73aは上下方向に移動可能になっており、第1のシート材10及び第2のシート材20が完全に熱溶着した後一体の積層体となり、その後ICカード1の大きさに打ち抜くようになっている。カード打抜下型73bの下方部には、積層体84から例えば4〜100枚抜かれたICカード1を順次積み上げて収納する収納部85が設けられる。
【0053】
このようにICカードの製造装置は、接着剤を塗布する接着剤塗布工程Aと、接着剤層を有する一対のシート材を貼り合わせる貼合工程Bとを有し、第1のシート材10と、第2のシート材20とを貼り合わせる前に、電子情報を記録、及び通信可能としたモジュールであるアンテナ基板2を接着剤層中に埋没させるように第1のシート材10と第2のシート材20とを貼り合わせる。
【0054】
接着剤層を有する一対のシート材を貼り合わせる貼合工程Bは、ベルトプレス方式や、加圧プレートが基材を挟んだまま搬送シートと同速度で移動する方式でも構わない。また、図示しないが接着剤塗布工程と、接着剤が塗布されたシート材を貼り合わせる貼合工程を分離して、枚葉シート状に切り出して真空加熱プレスをする方法や、枚葉基材上に接着剤を塗布した後、プレス装置で接着剤が塗布されたシート材を貼り合わせる方式でも良い。
【0055】
このようにICカードは、図3のICカードの製造装置を用いて、片面に接着剤層6,7を有する一対のシート材10,20の接着剤層6,7同士を対向した間に、基板2a上にICチップ2b及びアンテナ回路2cが実装されてなるアンテナ基板2を挟み込んで貼り合わせて積層体が作成される。
【0056】
このICカードは、図4に示すように、片面に予め形成された接着剤層6,7の厚みの最大値Maxと最小値Minの差△Dが40μm以下である接着剤層6,7を有する一対のシート材10,20を貼り合わせて積層体が作成される。この積層体は、接着剤層6,7の厚みの最大値Maxと最小値Minの差△Dが40μm以下であることで、積層体の表面の凹凸が小さく、外観良好、表面へのプリント印字性等の向上が可能である。このとき、予め形成された接着剤層の厚みの最大値Maxと最小値Minは、少なくともカード1枚分の領域、すなわちICチップ2b及びアンテナ回路2cが実装されてなるアンテナ基板2が貼り合わされる領域における厚みの最大値と最小値を指す。貼り合わされるシートが、カード複数枚分の多面取り大判シートの場合は、その貼り合わされるシートの大きさに対応した接着剤層の領域における厚みの最大値と最小値を指す。
【0057】
また、図5に示すように、予め形成された接着剤層6,7の厚みの最大値Maxと最小値Minの差△Dが20μmよりも大きい接着剤層6,7を有する一対のシート材10,20を用いる場合は、一方のシート材の接着剤層上にアンテナ基板2を配置した後に、図3のICカードの製造装置のラミネート部27で貼り合わせロール27aを使用して他方のシート材の接着剤層側とを貼り合わせる。このように、貼り合わせロール27aを使用することで、予め準備した接着剤層の厚みの最大値Maxと最小値Minの差ΔDが20μmよりも大きくても、その表面凹凸起因によって積層体の内部で空隙が発生してしまうことを抑制できるため、厚みムラが少なく表面の平滑性が良く、外観良好、表面へのプリント印字性等の向上が可能である。また、貼り合わせロール27aを使用することで、非常に高い生産速度を得ることができ、生産効率に優れる。
【0058】
また、図5に示すように、予め形成された接着剤層6,7の厚みの最大値Maxと最小値Minの差△Dが20μmよりも大きい接着剤層6,7を有する一対のシート材10,20を用いる場合、一方のシート材の接着剤層上にアンテナ基板2を配置した後に、図3のICカードの製造装置のラミネート部27で貼り合わせロール27aを使用して他方のシート材の接着剤層側とを貼り合わせる。この接着剤層6,7にはホットメルト接着剤を使用し、貼り合わせる時の接着剤温度を、ホットメルト接着剤の軟化点温度以上にする。このように、貼り合わせロール27aを使用して他方のシート材の接着剤層側とを貼り合わせ、接着剤層6,7にはホットメルト接着剤を使用し、貼り合わせる時の接着剤温度を、ホットメルト接着剤の軟化点温度以上にすることで、予め準備した接着剤層6,7の厚みの最大値Maxと最小値Minの差ΔDが20μmよりも大きくても、その表面凹凸起因によって積層体の内部で空隙が発生してしまうことをより効果的に抑制できるため、厚みムラが少なく表面の平滑性が良く、外観良好、表面へのプリント印字性等の向上が可能である。
【0059】
接着剤層の厚みの測定は、接着剤層が冷却して固化した状態では、例えばsony社製のμ−mate等の接触式の膜厚計や、オンラインでは、例えばkeyenee社製のレーザー変位計等の非接触式の測定手段にて行なう。
【0060】
次に、ICカードの製造装置の他の実施の形態を図6に示す。この実施の形態のICカードの製造装置は、ロール状の第2のシート材20は接着剤層を有し、この第2のシート材20の接着剤層上にアンテナ基板2を載置し、真空熱プレス装置80へ送る。
【0061】
この真空熱プレス装置80は、上下に対向して配置される平型の熱プレス上型81aと熱プレス下型81bを有し、熱プレス上型81aと熱プレス下型81bは互いに接離する方向に移動可能に設けられている。この熱プレス上型81aと熱プレス下型81bの間に、接着剤層上にアンテナ基板2を載置した第2のシート材20と、接着剤層を有する第1のシート材10が送られ、この接着剤層同士を対向した間にアンテナ基板2を挟み込んで真空熱プレスして貼り合わせて積層体が作成される。
【0062】
このようにICカードは、図6のICカードの製造装置を用いて、片面に接着剤層6,7を有する一対のシート材10,20の接着剤層6,7同士を対向した間に、基板2a上にICチップ2b及びアンテナ回路2cが実装されてなるアンテナ基板2を挟み込んで貼り合わせて積層体が作成される。
【0063】
このICカードは、図4に示すように、片面に予め形成された接着剤層の厚みの最大値Maxと最小値Minの差△Dが40μm以下である接着剤層6,7を有する一対のシート材10,20を貼り合わせて積層体が作成され、この積層体は、その表面の凹凸が小さく、外観良好、表面へのプリント印字性等の向上が可能である。
【0064】
また、図6のICカードの製造装置では、真空熱プレス装置80を備え、貼り合わされる前の一対のシート材がプレス前収納部80aから搬送され、予熱装置80bで下側保護フィルムF1と上側保護フィルムF2とを重ね、ホットプレス装置80cで貼り合わせ、コールドプレス装置80dで冷却してプレス後収納部80eに収納される。
【0065】
この真空熱プレス装置80にて貼り合わされる前の一対のシート材10,20は、接着剤層6,7の厚みの最大値Maxと最小値Minの差△Dが20μm以下であることで、より一層貼り合わせ後の積層体の表面の凹凸が小さくでき、外観良好、表面へのプリント印字性等の向上が可能である。
【0066】
また、このICカードは、図7に示すように、一方の第1のシート材10上に形成された接着剤層6の厚みD1が、他方の第2のシート材20の接着剤層7の厚みD2の最大値Maxと最小値Minの差△Dよりも、大きい厚みである接着剤層6,7を有する一対のシート材10,20を貼り合わせて積層体が作成され、この積層体は、その表面の凹凸が小さく、外観良好、表面へのプリント印字性等の向上が可能である。このICカードでは、一方を第2のシート材20とし、他方を第1のシート材10としてもよい。
[実施例]
ホットメルトアプリケータ(ノードソン社製)により、120℃で20000mPa・secであるホットメルト接着剤樹脂を溶融押出し、表面が硬度ショアーA85の弾性体バックアップロールに周回させた厚さ188μmのPETフィルムの上面に、厚さ100μmとなるようにロール速度が周速3m/minで押出コーティングした。作成された接着剤層の厚みのカード貼りつけ領域における最大値と最小値の差を、非接触膜厚計にて測定した。
【0067】
さらに上記接着剤層の上に、38μmの基板上に送受信アンテナコイルとICチップからなる最大厚さが0.3mmであるICユニットを、3×6の配列で載置し、あらかじめ同様に厚さ188μmのPETフィルムの上面に厚さ246μmとなるように接着剤を塗布した基材を、接着剤層をICユニット側になるように重ね合せて、表1に示す条件にてそれぞれ貼り合わせをし、PETフィルム間にICユニットを内蔵したトータル厚さが760μmの積層体を得た。
表1
また、本実施例と製造方法は同様で、軟化点温度が70℃の湿気硬化型ホットメルトを使用して、ロールラミネート方法で貼り合わせた場合、貼り合わせ時の接着剤層の温度を60℃にして作成したICカード表面の平滑性(厚みの最大値と最小値の差)は、約15μm程度となり本実施例1〜4と同程度であったが、貼り合わせ時の接着剤層の温度を75℃にして作成したICカードの表面の平滑性は、約10μm以下と更に良好な結果が得られた。
【0068】
【発明の効果】
前記したように、請求項1に記載の発明では、片面に予め形成された接着剤層の厚みの最大値と最小値の差が40μm以下である接着剤層を有する一対のシート材を貼り合わせた積層体であり、積層体の表面の凹凸が小さく、外観良好、表面へのプリント印字性等の向上が可能である。
【0069】
請求項2に記載の発明では、一方のシート材上に形成された接着剤層の厚みが、他方のシート材の接着剤層の厚みの最大値と最小値の差よりも、大きい厚みである接着剤層を有する一対のシート材を貼り合わせた積層体であり、積層体の表面の凹凸が小さく、外観良好、表面へのプリント印字性等の向上が可能である。
【0070】
請求項3に記載の発明では、片面に予め形成された接着剤層の厚みの最大値と最小値の差が40μm以下である接着剤層を有する一対のシート材を貼り合わせることで、外観良好、表面へのプリント印字性等の向上が可能となる、表面凹凸の小さい積層体が作成できる。
【0071】
請求項4に記載の発明では、一方のシート材上に形成された接着剤層の厚みが、他方のシート材の接着剤層の厚みの最大値と最小値の差よりも大きい厚みである接着剤層を有する一対のシート材を貼り合わせることで、外観良好、表面へのプリント印字性等の向上が可能となる、表面凹凸の小さい積層体が作成できる。
【0072】
請求項5に記載の発明では、真空熱プレス装置にて一対のシート材を貼り合わせる場合には、接着剤層の厚みの最大値と最小値の差が20μm以下である前記一対のシート材を貼り合わせることにより、外観良好、表面へのプリント印字性等の向上が可能となる、表面凹凸の小さい積層体が作成できる。
【0073】
請求項6に記載の発明では、一方のシート材の接着剤層上にアンテナ基板を配置した後に、貼り合わせロールを使用して他方のシート材の接着剤層側とを貼り合わせることで、予め準備した接着剤層の表面凹凸に起因した積層体内部での空隙の発生を抑制できるため、外観良好、表面へのプリント印字性等の向上が可能となる、厚みムラが少なく表面の平滑性が良い積層体が作成できる。また、貼り合わせロールを使用することで、非常に高い生産速度を得ることができ、生産効率に優れる。
【0074】
請求項7に記載の発明では、一方のシート材の接着剤層上にアンテナ基板を配置した後に、貼り合わせロールを使用して他方のシート材の接着剤層側とを貼り合わせ、接着剤層にはホットメルト接着剤を使用し、貼り合わせる時の接着剤温度を、ホットメルト接着剤の軟化点温度以上にすることで、予め準備した接着剤層の表面凹凸に起因した積層体内部での空隙の発生をより効果的に抑制できるため、外観良好、表面へのプリント印字性等の向上が可能となる、厚みムラが少なく表面の平滑性が良い積層体が作成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】表面に金属端子のない非接触型ICカードの1例を示す平面図である。
【図2】ICカードの層構成を模式的に示す断面図である。
【図3】ICカードの製造装置の実施の形態を示す図である。
【図4】シート材の構成を示す図である。
【図5】シート材の構成を示す図である。
【図6】ICカードの製造装置の他の実施の形態を示す図である。
【図7】シート材の構成を示す図である。
【図8】従来のシート材の接着剤層の厚みムラに起因した凹凸が表面に大きく発生することを説明する図である。
【符号の説明】
2 アンテナ基板
2a 基板
2b ICチップ
2c アンテナ回路
6,7 接着剤層
10 第1のシート材
20 第2のシート材
27 ラミネート部
41,43 接着剤塗布装置
72 加熱加圧部
73 打抜部
74 切断部
80 真空熱プレス装置
90 塗布部
95 塗布液乾燥部
Claims (7)
- 片面に接着剤層を有する一対のシート材の接着剤層同士を対向した間に、基板上にICチップ及びアンテナ回路が実装されてなるアンテナ基板を挟み込んで貼り合わせて積層体が作成される電子情報記録カードにおいて、
前記一対のシート材の片面に予め形成された接着剤層の厚みの最大値と最小値の差が40μm以下であることを特徴とする電子情報記録カード。 - 片面に接着剤層を有する一対のシート材の接着剤層同士を対向した間に、基板上にICチップ及びアンテナ回路が実装されてなるアンテナ基板を挟み込んで貼り合わせて積層体が作成される電子情報記録カードにおいて、
一方の前記シート材上に形成された接着剤層の厚みが、他方の前記シート材の接着剤層の厚みの最大値と最小値の差よりも、大きい厚みであることを特徴とする電子情報記録カード。 - 片面に接着剤層を有する一対のシート材の接着剤層同士を対向した間に、基板上にICチップ及びアンテナ回路が実装されてなるアンテナ基板を挟み込んで貼り合わせて積層体が作成される電子情報記録カードの製造方法において、
片面に予め形成された接着剤層の厚みの最大値と最小値の差が40μm以下である前記接着剤層を有する前記一対のシート材を貼り合わせることを特徴とする電子情報記録カードの製造方法。 - 片面に接着剤層を有する一対のシート材の接着剤層同士を対向した間に、基板上にICチップ及びアンテナ回路が実装されてなるアンテナ基板を挟み込んで貼り合わせて積層体が作成される電子情報記録カードの製造方法において、
一方の前記シート材上に形成された接着剤層の厚みが、他方の前記シート材の接着剤層の厚みの最大値と最小値の差よりも大きい厚みである前記接着剤層を有する前記一対のシート材を貼り合わせることを特徴とする電子情報記録カードの製造方法。 - 片面に接着剤層を有する一対のシート材の接着剤層同士を対向した間に、基板上にICチップ及びアンテナ回路が実装されてなるアンテナ基板を挟み込んで真空熱プレス装置を用いて貼り合わせて積層体が作成される電子情報記録カードの製造方法において、
前記真空熱プレス装置にて貼り合わされる前の前記一対のシート材は、接着剤層の厚みの最大値と最小値の差が20μm以下であることを特徴とする電子情報記録カードの製造方法。 - 片面に接着剤層を有する一対のシート材の接着剤層同士を対向した間に、基板上にICチップ及びアンテナ回路が実装されてなるアンテナ基板を挟み込んで貼り合わせて積層体が作成される電子情報記録カードの製造方法において、
前記予め形成された接着剤層の厚みの最大値と最小値の差が20μmよりも大きい接着剤層を有する前記一対のシート材を用い、
一方のシート材の接着剤層上に前記アンテナ基板を配置した後に、貼り合わせロールを使用して他方のシート材の接着剤層側とを貼り合わせる電子情報記録カードの製造方法。 - 片面に接着剤層を有する一対のシート材の接着剤層同士を対向した間に、基板上にICチップ及びアンテナ回路が実装されてなるアンテナ基板を挟み込んで貼り合わせて積層体が作成される電子情報記録カードの製造方法において、
前記予め形成された接着剤層の厚みの最大値と最小値の差が20μmよりも大きい接着剤層を有する前記一対のシート材を用い、
一方のシート材の接着剤層上に前記アンテナ基板を配置した後に、貼り合わせロールを使用して他方のシート材の接着剤層側とを貼り合わせ、
前記接着剤層にはホットメルト接着剤を使用し、貼り合わせる時の接着剤温度を、前記ホットメルト接着剤の軟化点温度以上にすることを特徴とする電子情報記録カードの製造方法。
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