JPH11345298A - 非接触型icカード及びその製造方法 - Google Patents

非接触型icカード及びその製造方法

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JPH11345298A
JPH11345298A JP15331498A JP15331498A JPH11345298A JP H11345298 A JPH11345298 A JP H11345298A JP 15331498 A JP15331498 A JP 15331498A JP 15331498 A JP15331498 A JP 15331498A JP H11345298 A JPH11345298 A JP H11345298A
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card
resin
adhesive layer
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manufacturing
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JP15331498A
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Shiyoutei Cho
松弟 張
Masao Kuroiwa
政夫 黒岩
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Toppan Inc
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ICチップの大きさなど異なる各種ICモジュ
ールや多様なカード要求に対応可能であり、耐久性や機
械特性など要求されるカード特性を満たし、しかも安価
である非接触型ICカード及びその製造方法を提供す
る。 【解決手段】基材上に第1 接着層、裏基材上に第2 接着
層をそれぞれ積層し、第1 接着層側及び第2 の接着剤側
にICモジュールインレットを合わせ、加熱加圧により
圧着形成してなる非接触型ICカードであり、ICモジ
ュールインレットを固定するカード基材をホットメルト
樹脂で構成することにより、非接触型ICカードの一貫
した製造工程で非接触型ICカードを製造するような場
合には、作業工程数の削減、製造時間の短縮、低コスト
化、製造装置の一体化が容易などの効果を有し、また反
応性ホットメルト樹脂を使用することでより、耐熱性に
優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コイル又はアンテ
ナに接続される集積回路を有するICモジュールインレ
ットを具備する非接触型ICカード及びその製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、普及しつつあるICカードは、マ
イクロコンピュータやメモリを内蔵したマイクロプロセ
ッサ、マイクロコントローラを内蔵したICチップを用
いて、その高いデータ処理能力やメモリ容量の大きさか
ら、データ記憶媒体や情報処理媒体として、ID認証、
金融、交通、輸送、情報セキュリティの各分野で広く利
用されてきている。これまではICカードと外部装置と
は接続端子を介して電源供給と通信を行う接触型が主に
用いられていたが、接続端子がICカードの表面に露出
しているため、接続端子の汚れや壊れやすい欠点を有す
るが、電磁波を用いた通信方式により接続端子の代わり
に非接触状態での通信を可能とする結合手段をICカー
ド内に備えた非接触型ICカードがある。この非接触I
Cカードの通信方式は電磁波を用いているため、通信も
端末装置に近づけるだけでよく、通信作業が容易であ
り、接続端子が壊れることがないため、取り扱いが容易
である。
【0003】この非接触型ICカードを製造する方法と
しては、従来よりラミネート方式や樹脂充填方式があ
り、ラミネート方式は、図4に示すように、所定のカー
ド厚よりも薄いプラスチックシート31上にコイル又は
アンテナ35に接続された集積回路を有するICモジュ
ール32を収納する凹部33をザグリ加工により形成
し、その凹部33にICモジュール32を装着し、さら
にオーバーシート34をプラスチックシート31に合わ
せて熱ラミネートによって、両者を熱融着し一体に成形
する非接触型ICカード30の製造方法である。この方
法は、製造工程が多く、とくにプラスチックシート31
上にICモジュール32を収納する凹部33を削り出す
ザグリ加工に時間、コストがかかる問題があり、また形
状が異なるICモジュールの場合はその形状に合わせた
凹部に加工する必要があるという手間もかかるという問
題がある。
【0004】また図5に示すように樹脂充填方式では、
基材41上に少なくともコイル又はアンテナ44に接続
された集積回路を有するICモジュール42より一回り
大きく、かつ所望のカード厚を達成する厚さであるスペ
ーサー(図示しない)、ICモジュール42を配置し、
紫外線(UV)硬化樹脂又は熱硬化樹脂を充填し、IC
モジュール42を埋め込んでなる樹脂層43を形成し、
さらにその樹脂層43の基材41と反対側の面に基材4
1’を貼り合わせて、紫外線(UV)照射又は加熱によ
り樹脂を硬化させて成形する非接触型ICカード40の
製造方法がある。
【0005】この方法では、紫外線硬化樹脂を用いる場
合には、樹脂を硬化させるために照射する紫外線(U
V)が透過可能である基材41又は41’を用いる必要
があり、透明であるような樹脂シートを採用するため、
作成されたカードの少なくとも一面側が透明となり、カ
ードに付加される表面絵柄のデザインに影響を与え、デ
ザインの要望に対応できない場合があり、また高価であ
る点も難点である。一方、熱硬化樹脂の場合は、樹脂を
硬化させるまでの時間がかかるため、作業適性が良いと
は言えず、製造のスピードアップが困難である。この方
法ではスペーサーの大きさにより、大きさの異なる各種
ICモジュールに対応できるが、スペーサーの製造も必
要であり、その配置、樹脂の硬化など工程数が多くなる
ため、コストの増加とともに手間が多くなるという問題
を有する。
【0006】他に、生産効率の向上および製造コストの
低減を目的とした射出成形によるカードの製造方法が提
案されており、例えば特開平3―24000号公報で
は、ICモジュールを固定する土台を射出成形により樹
脂成形し、ICモジュールが固定された土台を再度射出
成形により、カード形状に樹脂成形する製造方法であ
る。カードを製造するために、2回の射出工程を必要と
するため、成形装置の構造及び工程が複雑化し、ICモ
ジュールの変更などに対する対応がむずかしいことか
ら、生産効率上好ましいとは言えないものであり、さら
に射出成形熱と射出圧力により、ICチップが壊れるこ
とや、成形されたカードに反りが生じることがあるた
め、ICカードの製造に適するとは、言えない面もあ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な問題点に着目してなされたもので、ICチップの大き
さなど異なる各種ICモジュールや多様なカード要求に
対応可能であり、耐久性や機械特性など要求されるカー
ド特性を満たし、しかも安価である非接触型ICカード
及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するためになされたものである。
【0009】請求項1の発明は、基材、第1接着層、コ
イル又はアンテナに接続された集積回路を有するICモ
ジュールインレット、第2接着層、裏基材を順次積層し
てなり、前記による第1接着層及び第2接着層を構成す
る樹脂がホットメルト樹脂からなることを特徴とする非
接触型ICカードである。
【0010】請求項2に記載の発明は、請求項1の非接
触型ICカードにおいて、第1接着層及び第2接着層の
層厚が10〜400μmであることを特徴とする。
【0011】請求項3に記載の発明は、請求項1の非接
触型ICカードにおいて、ホットメルト樹脂の粘度が、
120℃で500CPSから200000CPSである
ことを特徴とする。
【0012】請求項4に記載の発明は、請求項1の非接
触型ICカードにおいて、ホットメルト樹脂は反応性ホ
ットメルト樹脂であることを特徴とする。
【0013】請求項5に記載の発明は、基材上に第1 接
着層、裏基材上に第2 接着層をそれぞれ積層し、第1 接
着層側及び第2 の接着剤側にICモジュールインレット
を合わせ、加熱加圧により圧着形成してなることを特徴
とする非接触型ICカードの製造方法である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面を参照して、
詳細に説明する。図1は(a)は本発明の非接触型IC
カードの構成を示す平面図(b)X−X線における断面
図であり、(b)は本発明の非接触型ICカードの平面
図であり、図2は本発明の非接触型ICカードに用いら
れるICモジュールインレットの例を示す平面図であ
り、図3は本発明の非接触型ICカードの製造方法を示
す製造工程図である。
【0015】図1(a)及び(b)に示される非接触型
ICカード1は、基材11に第1接着層12、ICモジ
ュールインレット13、第2接着層14、裏基材15か
らなる構成を有する。図2のX−X線は図1の断面図の
ICモジュールインレットに相当するものである。な
お、この構成は本発明の基本構成を示すものであり、こ
の構成のみに限定されるものではない。
【0016】次に非接触型ICカード1の各構成につい
て説明する。まず、非接触型ICカード1の外層とであ
る基材11、裏基材15は、強度を有する紙、合成紙、
合成樹脂類、天然樹脂類、金属、セラミックス等を単体
または混合体、共重合体或いは複合体として用いる。例
えばポリエステル樹脂、アクリロニトリルスチレン樹
脂、アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン
樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカー
ボネート樹脂、ABS樹脂、ポリエチレンテレフタレー
ト(PET)樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹
脂、ポリ乳酸、ポリビニルアルコール樹脂、ポリウレタ
ン樹脂、変性PPO樹脂、ポリブチレンテレフタレート
樹脂、ポリフェニレンサルファルド樹脂等の熱可塑性樹
脂、もしくはそれらの材料の複合による樹脂の混合体、
共重合体等を用いることができ、さらにはガラス繊維又
は顔料の添加による強化樹脂等が挙げられる。またポリ
乳酸、ポリカプロラクトン、ポリ(3ヒドロキシブチレ
ート−3ヒドロキシヴァリレート)、ポリビニルアルコ
ール樹脂などの生分解性樹脂を用いることができ、さら
にそれら樹脂単体また樹脂混合体、共重合体を用いるこ
とができる。なお、上記の条件を満たす樹脂であれば、
上記以外の樹脂であっても良い。また、基材11、裏基
材15は非接触型ICカードを使用する状況、構成に応
じて、材料を選択することができ、また基材の厚さも同
様に目的とする非接触型ICカードに応じて適宜必要と
される厚さ及び構成によって設定される。さらに必要に
よっては、基材11、裏基材15上にデザイン等の絵柄
印刷や文字・写真画像等の転写形成、磁気記録部の形成
などを付加することができる。
【0017】この基材11、裏基材15は、それぞれI
Cモジュールインレット13を固着する第1接着層1
2、第2接着層14を形成するため、その材料であるホ
ットメルト樹脂との接着性が良いことが必要であり、そ
のためには、基材11の第1接着層12、裏基材15の
第2接着層14との接着面を易接着処理、例えばコロナ
放電処理、プラズマ処理、表面活性剤塗布、樹脂塗布等
を施すことができ、接着性を向上させることができる。
この基材11、裏基材15の他方の面は、非接触型IC
カードの表面となるため、その一部又は全面に、機能
層、例えば保護層、磁気記録層、可逆性感熱記録層、印
刷絵柄層などを設けることができる。
【0018】次に第1接着層12、第2接着層14は、
それぞれ基材11、裏基材15とICモジュールインレ
ット13との間に形成され、ICモジュールインレット
13を接着固定し、ICモジュールインレット13の形
状により生じるであろう凹凸も樹脂により埋め込まれ、
平滑化することができ、またICモジュールインレット
13の物理的衝撃からの保護手段としての機能をも有す
るするものである。この第1接着層12、第2接着層1
4に用いられる樹脂はホットメルト樹脂が好ましい。ホ
ットメルト樹脂は、比較的低い温度(200℃以下)に
加熱されると、樹脂が溶融状態となり、塗布加工が可能
な流動性と表面レベリング性を示すものであることか
ら、温度に影響されやすいICチップ(集積回路)等の
電子回路をカード内に封入する樹脂として非接触型IC
カードの製造に適するものである。
【0019】このホットメルト樹脂は、溶融後冷却され
ると、固化するが、塗布加工のし易くするために、熔解
粘度が低く、樹脂の流動性の良い樹脂を使用する場合
は、塗布後、樹脂の流動により、塗布層の厚み及び形状
が変化しやすいため、その制御が困難であるという問題
を生じるため、ホットメルト樹脂の粘度(120℃時)
を500CPSから200000CPSとすることで、
比較的容易に樹脂の塗布ができ、かつ塗布した樹脂の厚
み及び形状が変化することなく、所定の厚み・形状を維
持することができる。とくに厚さ、形状がとくに重視さ
れるカード分野においては、本発明の製造方法の場合で
ホットメルト樹脂を用いることで、非常に作業性がよ
く、カード製造、とくに量産化において、高品質のカー
ドを容易、かつ効率よく、低コストで可能となる。
【0020】ホットメルト樹脂としては、EVA(エチ
レンビニルアセテートコポリマー)、ポリオレフィン、
ポリエステル、TPR、PA、変性ゴム、ポリウレタン
等を用いることができる。これらの樹脂は、塗布加工す
る場合には、その軟化温度より高い温度まで加熱溶融さ
せるため、塗布工程の作業温度が、樹脂の軟化温度より
高いことから、樹脂を塗布する基材11、裏基材15
が、耐熱性が低いプラスチック等の樹脂である場合は、
基材11、裏基材15に変形を生じない低い溶融温度の
樹脂を選択することになる。この場合は、塗布加工にと
って軟化温度の低い樹脂となるが、軟化温度の低いホッ
トメルト樹脂は耐熱性が低いため、それを用いて製造さ
れたカードが熱により容易に変形してしまうことがある
ので、カードの用途、使用する基材11、裏基材15の
設定に応じて適宜ホットメルト樹脂を選択する必要があ
る。
【0021】とくに製造したカードの耐熱性が向上し、
かつ溶融温度が低く、樹脂流動性の良い等の塗布加工の
し易いホットメルト樹脂としては、反応性ホットメルト
樹脂がある。反応性ホットメルト樹脂は、比較的低温で
融解するが、一旦塗布加工されると、空気中の水等と反
応し、架橋され、硬化する。この硬化した樹脂は、非常
に耐熱性がよく、塗布する基材との接着強度が反応の進
行とともに強くなるという利点もある。この反応性ホッ
トメルト樹脂には、例えば湿気硬化型ウレタン樹脂(P
UR)等がある。これによれば、塗布したところから硬
化していくということから、カードを全層一度に製造す
ることも可能である。
【0022】ICモジュールインレット13は、基板2
1上にCPU、メモリ等のICチップ22、他に電子回
路部品23などが電気的に接続、実装されており、さら
にアンテナ24として基板21上に印刷配線されたマイ
クロストリップアンテナ、基板21上のアンテナ端子2
5を介して接続されている。なお、ICチップ22は必
要に応じて、例えばエポキシ樹脂、ポリプロピレン樹
脂、ポリアミド樹脂などの樹脂により樹脂封止されIC
モジュール26とされている。また、用途に応じて電源
として電池を内蔵する方式と、外部データ処理装置がら
発信される電磁波をアンテナ24で受け、その電磁波か
ら電力を得る方式がある。本実施例では後者を用いてい
る。前者は電池を内蔵するので、電源が安定して供給さ
れるため、非接触型ICカードをより能動的に動作させ
ることが可能である。
【0023】他のアンテナ24としては、絶縁被覆導線
等からなる巻線コイル等がある。さらに他の通信方式と
して電磁誘導による電力供給および電磁誘導による通信
用アンテナの機能としての専用又は兼用コイルからなる
電磁誘導方式と、この電磁誘導方式を電源用とし上記の
データ通信用に静電プレートを用いる静電容量方式を組
み合わせたものがあり、また電源を電池により供給する
ものもある。
【0024】このICモジュールインレット13は、カ
ード内に内蔵されるため、カード自体がきわめて薄い構
造であることから、ICモジュールインレット13の形
状が、カードの外観、形状などに影響を及ぼさないよう
に、薄型のものを用いることが好ましい。またICモジ
ュールインレット13の薄型化のためには、基板21に
もよるがプリント基板のような厚めのものでは、ICチ
ップ22(ICモジュール26)を収納可能な凹部を設
けてもよく、またフィルム状のものでもICチップ22
(ICモジュール26)の載置部分を薄くしてもよい。
これによりICモジュールインレット13が平坦化され
たようになり、積層時にカード表面に凹凸が目立たなく
なる。
【0025】基板21には、ICチップ22(ICモジ
ュール26)が装着できる一定の強度及び剛性を有し、
しかも取扱いが容易であればよく、上記の基材11や裏
基材15と同じ材料を用いてもよく、また上述の条件を
満たせば、それ以外の材料を用いてもよい。但し、基板
21上に形成される電子部品等が正常に動作することが
可能であることが必要である。また、第1接着層12、
第2接着層14との接着性を向上させるために、基板2
1の電子部品等のない部分に開口部を設ける、凹凸を付
与する、マット状に加工するなどの処理を施しておいて
もよい。
【0026】ICチップ22(ICモジュール26)を
基板21に接着するには接着剤を用いることができる。
接着剤としては、とくに限定されないが、例えばUV硬
化型接着剤、カチオン硬化型接着剤、EB硬化型接着剤
やポリウレタン接着剤、エポキシ接着剤、酢酸ビニル接
着剤、塩化ビニル接着剤、ポリビニルアルコール接着
剤、ポリアミド接着剤などの熱硬化型接着剤、熱可塑性
接着剤を用いることもでき、また通常の接着剤を用いて
もよい。実用性からは加工の利便性で、シアノアクリレ
ート等の瞬間接着剤を用いる方が好ましい。
【0027】次に、本発明の非接触型ICカードの製造
方法を説明する。図3の製造工程図に示すように、 (1)基板21にアンテナ24を形成し、ICチップ2
2を載置しアンテナ24と電気的な接続をしてなるIC
モジュールインレット13を作成する。 (2)基材11、裏基材15のそれぞれ一面に溶融した
ホットメルト樹脂をTダイ16により塗布し、第1接着
層12、第2接着層14を形成する。 (3)(2)の基材11、裏基材15のそれぞれの第1
接着層12、第2接着層14との間にICモジュールイ
ンレット13を載置し、熱ラミネート加工により貼り合
わせ、非接触型ICカード1とすることができる。
【0028】なお、他の方法として、(1)のICモジ
ュールインレット13の両面にホットメルト樹脂を塗布
し、第1接着層12、第2接着層14を形成し、これと
基材11、裏基材15をそれぞれ熱ラミネート加工によ
り貼り合わせ、非接触型ICカード1とすることができ
る。また、第1接着層12、第2接着層14をそれぞれ
シート状に加工形成しておき、その間にICモジュール
インレット13を載置し、さらに第1接着層12、第2
接着層14の外層側に基材11、裏基材15をそれぞれ
載置して、全体を熱ラミネート加工により貼り合わせ、
非接触型ICカード1とすることができる。上記のよう
に本発明以外にも非接触型ICカードの製造方法は多種
多様であるが、一貫した作業工程で、非接触型ICカー
ドを製造するような場合には、作業工程数、製造時間、
コスト、製造装置の構造などを考慮すると本発明の製造
方法がより適していると言える。
【0029】とくに第1接着層及び第2接着層の層厚は
ICモジュールインレット13の表面の凹凸を埋め込み
平滑となるように、また物理的に保護される厚さが好ま
しいが、厚い場合は溶融ホットメルト樹脂は流れ易いた
め、熱ラミネートによるカードの厚さの制御が困難であ
る。またカードの耐熱性を向上させるためにポリウレタ
ンなどの反応性ホットメルト樹脂を使用する場合は、硬
化時に架橋反応の進行と共に、反応ガスが発生するた
め、カードの表面外観に影響を及ぼすことがあり、これ
は反応ガスの発生量が使用する樹脂量、すなわち接着層
の層厚に比例することから、好ましい接着層の層厚が設
定できる。本発明では、接着層の層厚を10μm〜40
0μmの範囲とすることで、非接触型ICカード(厚さ
0.68mmから0.84mm)を製造する際に、IC
モジュールインレット13の表面の凹凸を埋め込みがで
き、かつ反応ガスの発生を極力抑えることができるもの
である。なお、第1接着層及び第2接着層の層厚は、同
じである必要はなく、基材11、裏基材15、ICモジ
ュールインレット13、第1接着層12、第2接着層1
4を積層し、非接触型ICカード全体の層厚が規定の厚
さとなるように、第1接着層12、第2接着層14の層
厚をそれぞれ設定すればよい。
【0030】(3)の基材11、裏基材15のそれぞれ
の第1接着層12、第2接着層14との間にICモジュ
ールインレット13を載置し、熱ラミネート加工により
貼り合わせて非接触型ICカード1を製造する工程で
は、熱ラミネートの加熱加圧によって、カードの表面平
滑性を向上させることができる。この場合の製造条件と
しては、ホットメルト樹脂の温度が50℃〜200℃ま
で、圧力が1〜60kg/cm2 とする範囲で操作する
ことが必要である。あまり温度、圧力が高すぎる場合に
は、カードの厚さの制御ができなくなることがある。
【0031】
【実施例】以下、本発明の実施例を挙げて説明する。
【0032】<実施例1>サイズ10cm×10cm、
厚さ0.1mmのポリエチレンテレフタレート(PE
T)シートを用いて、このシートの表面にプラズマ易接
着処理を施し基材11とし、さらにサイズ10cm×1
0cm、厚さ0.1mmのポリエチレンテレフタレート
(PET)シートを用いて、このシートの表面にプラズ
マ易接着処理を施し裏基材15とした。サイズ10cm
×10cm、厚さ0.2mmのポリカーボネート(P
C)シートに、直径6mmの開口部をあけ、MIKRO
N社製のアンテナ付ICモジュールをICチップが開口
部に入るように装着し、シアノアクリレート瞬間接着剤
で固定し、ICモジュールインレットを作成した。
【0033】基材11、裏基材15のプラズマ易接着処
理面にそれぞれ180℃に加熱されたEVA(エチレン
ビニルアセテートコポリマー)ホットメルト樹脂(軟化
温度約60℃、オーブンタイム約2分間)を、Tダイコ
ーターにより塗布膜厚が0.3mmとなるように塗布
し、それぞれ第1接着層12、第2接着層14を形成し
た。その後直ちに、つまりホットメルト樹脂のオーブン
タイム以内に、第1接着層12、第2接着層14の間に
上記ICモジュールインレットを配置し、160℃、2
0kg/cm2 の条件により、カード厚が、0.76m
mとなるようにプレスラミネートし非接触型ICカード
を得た。この非接触型ICカードは、表面性が良く、良
好な外観を有しており、通信テストしたところ、支障無
く通信することができ、正常に動作することが確認され
た。
【0034】<実施例2>サイズ10cm×10cm、
厚さ0.1mmの塩化ビニルシートを用いて、このシー
トの表面にコロナ放電による易接着処理を施し基材11
とし、さらにサイズ10cm×10cm、厚さ0.1m
mの塩化ビニルシートを用いて、このシートの表面にコ
ロナ放電による易接着処理を施し裏基材15とした。サ
イズ10cm×10cm、厚さ0.2mmのABSシー
トに、基板21上に銅箔のエッチングによるアンテナ2
4を形成し、これと電気的に接続されたシーメンス社製
のICモジュール26を装着固定しICモジュールイン
レットを作成した。
【0035】基材11、裏基材15のコロナ放電による
易接着処理面にそれぞれ110℃に加熱された反応性ポ
リウレタンホットメルト樹脂(軟化温度約65℃、オー
ブンタイム約3分間)を、Tダイコーターにより塗布膜
厚が0.3mmとなるように塗布し、それぞれ第1接着
層12、第2接着層14を形成した。その後直ちに、つ
まりホットメルト樹脂のオーブンタイム以内に、第1接
着層12、第2接着層14の間に上記ICモジュールイ
ンレットを配置し、120℃、15kg/cm2 の条件
により、カード厚が、0.76mmとなるようにプレス
ラミネートし非接触型ICカードを得た。この非接触型
ICカードは、表面性が良く、良好な外観を有してお
り、さらにJIS規格に規定されているX6301(積
層テスト)を行ったところ、カードの積層間に間隙を生
じることがなかった。また実施例1と同様に通信テスト
したところ、支障無く通信することができ、正常に動作
することが確認された。
【0036】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の非接触型I
Cカード及びその製造方法によれば、非接触型ICカー
ドの主要部品であるICチップ(ICモジュール)やア
ンテナ等を有するICモジュールインレットを固定する
カード基材をホットメルト樹脂で構成することにより、
非接触型ICカードの一貫した製造工程で非接触型IC
カードを製造するような場合には、作業工程数の削減、
製造時間の短縮、低コスト化、製造装置の一体化が容易
などの効果を有し、また反応性ホットメルト樹脂を使用
することでより、耐熱性に優れた非接触型ICカードを
得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の非接触型ICカードの構成を
示す断面図であり、(b)は本発明の非接触型ICカー
ドの平面図である。
【図2】本発明の非接触型ICカードに用いられるIC
モジュールインレットの例を示す平面図である。
【図3】本発明の非接触型ICカードの製造方法を示す
製造工程図である。
【図4】従来のラミネート法により製造された非接触型
ICカードの構成を示す断面図である。
【図5】従来の樹脂充填法により製造された非接触型I
Cカードの構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 非接触型ICカード 11 基材 12 第1接着剤 13 ICモジュールインレット 14 第2接着剤 15 裏基材 16 Tダイ 21 基板 22 ICチップ 23 電子回路部品 24 アンテナ 25 アンテナ端子 26 ICモジュール 30、40 非接触型ICカード 31 プラスチックシート 32 ICモジュール 33 凹部 34 オーバーシート 35 アンテナ 41、41’ 基材 42 ICモジュール 43 樹脂層 44 アンテナ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材、第1接着層、コイル又はアンテナに
    接続された集積回路を有するICモジュールインレッ
    ト、第2接着層、裏基材を順次積層してなり、前記によ
    る第1接着層及び第2接着層を構成する樹脂がホットメ
    ルト樹脂からなることを特徴とする非接触型ICカー
    ド。
  2. 【請求項2】前記第1接着層及び前記第2接着層の層厚
    が10〜400μmであることを特徴とする請求項1に
    記載の非接触型ICカード。
  3. 【請求項3】前記ホットメルト樹脂の粘度が、120℃
    で500CPSから200000CPSであることを特
    徴とする請求項1に記載の非接触型ICカード。
  4. 【請求項4】前記ホットメルト樹脂は反応性ホットメル
    ト樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の非接触
    型ICカード。
  5. 【請求項5】基材上に第1 接着層、裏基材上に第2 接着
    層をそれぞれ積層し、第1 接着層側及び第2 の接着剤側
    にICモジュールインレットを合わせ、加熱加圧により
    圧着形成してなることを特徴とする非接触型ICカード
    の製造方法。
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