JP2002141731A - Ic実装体及び共振周波数調整方法 - Google Patents

Ic実装体及び共振周波数調整方法

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JP2002141731A
JP2002141731A JP2000331436A JP2000331436A JP2002141731A JP 2002141731 A JP2002141731 A JP 2002141731A JP 2000331436 A JP2000331436 A JP 2000331436A JP 2000331436 A JP2000331436 A JP 2000331436A JP 2002141731 A JP2002141731 A JP 2002141731A
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card
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Toshikazu Nagura
敏和 名倉
Toshizo Yamamoto
敏三 山本
Masaaki Okamoto
正明 岡本
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来に比べて通信性能の向上を目的とする。 【解決手段】 インレットシート(支持体1、金属箔の
回路2b、IC6、端子7から構成されている)の両面
に接着層10又は中間層11を介して被覆層3a、3b
が接合されており、閉回路5が接着層10又は中間層1
1と被覆層3aの間に設けられている。被覆層3a、3
bには通常、印刷層14、その外側に保護層13が設け
られている。インレットシート1とともにこのインレッ
トシート1と電気的に絶縁されている閉回路5を同時に
設けることで、共振周波数を高周波側にシフトすること
が可能となった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はIC実装体のように
電子部品及びそれに電気的に接続された導体回路を備え
て共振回路を構成している電子装置と、そのような電子
装置の共振周波数を所望の値に調整するための調整方法
に関するものである。IC実装体は、銀行カード、ポイ
ントカード等に使用される接触型ICカードと呼ばれる
もの、乗車券、テレホンカード、荷物タグ等に使用され
データの交信等を外部電波で行なう非接触型ICカード
と呼ばれるもの、及び接触型と非接触型の両方の機能を
併せ持つコンビ型ICカードと呼ばれるもの等がある。
これらのIC実装体はいわゆるデータキャリアとも呼ば
れており、通称ICカ―ドと呼ばれるが、必ずしもカー
ド形態をとるものだけでなく、物に貼り付けられるシー
ト状のものや容器に封入されたものも含んでいる。この
明細書でもICカードをカード状以外の形態のものも含
むIC実装体の意味で使用している。
【0002】
【従来の技術】接触型ICカードは金銭のやり取りなど
セキュリティーが高く、本人が使用する意志を確認する
のに適している。非接触型及びコンビ型はデータのやり
取りを電波で行なうことができるため、例えば従来の切
符、定期券等、磁気記録層が片面に設けられている乗車
券に代わる記録媒体として注目されている。特に荷物、
部品を移動しながら非接触で管理することができ、改札
通過の際に、一々乗車券を取り出す必要がなく、定期入
れや鞄等の中からでも情報交換できるため、利便性が大
きく向上するものと期待されている。
【0003】ICカードと呼ばれている新しい情報記録
媒体は、現在市場に広く出回っているクレジットカー
ド、銀行カード、ポイントカード、テレホンカード等の
カード状或いはシート状の形状のものを初めとして、種
々の形態をとるが、その中にICが組み込まれているも
のを総称している。
【0004】ICカードは大きく分けて接触型、非接触
型及び両方の機能をもったコンビ型の3種類に分けられ
る。接触型とはカード表面に端子が設けられており、そ
の端子を通じて信号のやり取りを行なうものである。現
在使い捨てタイプはヨーロッパ等でテレホンカードとし
て広く流通している。また、情報の書き換え可能なタイ
プをマネーカードとして、使用する実験が各国で行なわ
れており、金融関係で使用されるカードとして注目され
ている。
【0005】1チップ型の接触型ICカードは、プラス
チックカードにパッケージチップ化されたICチップ1
個を搭載した単純な構造となっている。プラスチックカ
ードは、ICパッケージチップが搭載される部分に予め
ICパッケージチップが入る大きさと深さの穴を開けて
おく方法と、インジェクションによって成形する方法が
ある。穴を開ける方法は1枚物のプラスチックカードに
ザグリ機で彫る方法や、2枚のシートを張り合わせる場
合にはそのうちの1枚に貫通穴を開け貼り合わせる方法
がある。現在1チップ型が主流であるが、機能別に複数
部品を含んでいる接触型ICカ―ドもある。複数部品を
含んでいる接触型ICカードでは、部品間の接続や特殊
な端子等との接続のために回路パターンが使用されてい
る。
【0006】一方、非接触型ICカードは、電池内蔵の
ものと、外部からの電磁波で電力を得て動作するタイプ
にさらに分けられる。電池内蔵のものは、非接触型IC
カードから発信する電波の出力が大きい。これに対し
て、外部から電磁波により電力を得て駆動するタイプの
非接触型ICカードは、カードからの発信出力が小さ
く、通信距離を最大にするためには、リーダ・ライタと
のマッチングを最適化する必要がある。現在日本でテレ
ホンカードとして広く流通している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】電子部品を備えたIC
実装体は、IC実装体を取り囲む環境即ち容器やシート
やカードの材料、補強材や印刷や磁気記録層などの付加
機能・材料などを使用することによって共振周波数がず
れるため、IC実装体をそのまま用いると通信性能が1
00%発揮出来ない課題があった。本発明は、共振回路
を備えたIC実装体のような電子装置において、共振周
波数のずれを調整する方法と、そのような共振周波数ず
れ調整手段を備えたIC実装体を提供することを目的と
するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の共振周波数調整
方法は、電子部品及びそれに電気的に接続された導体回
路を備えて共振回路を構成している電子装置において、
電子部品とも導体回路とも絶縁された少なくとも1個の
閉回路を設けることにより共振回路の共振周波数を調整
する方法である。この共振周波数調整方法が適用される
電子装置は、共振回路を備えたものであればよい。本発
明に係るIC実装体は、電子部品、それに電気的に接続
された導体回路、及びそれらの電子部品とも導体回路と
も絶縁された少なくとも1個の閉回路を備えていること
を特徴とするものである。
【0009】支持体上に電子部品や導体回路を備えたも
のはインレットシートと呼ばれる。導体回路は、フィル
ムや基板等の支持体上に、接着剤などで銅やアルミニ
ウムの金属膜を貼り合わせたり蒸着やメッキ等で導電層
を設け、エッチング処理で導体回路を作成する、導電
性ペーストを印刷して導体回路を作成する、導線で導
体回路を作成する、又は蒸着、メッキ、金属粉体等に
よって導体回路を直接作成することにより、形成するこ
とができる。本発明のIC実装体はインレットシートを
含んだものであり、電子部品や導体回路とは電気的に絶
縁された少なくとも1個の閉回路をさらに設けること
で、目的の共振周波数になるように調整されたIC実装
体になった。
【0010】[共振周波数が高くなる現象の考察]非接
触カードの共振回路は静電容量Coとアンテナコイルの
インダクタンスLoの直列共振回路で構成され、この共
振周波数は fo=(1/2π)・(Co・Lo)-1/2 であらわされる。この共振回路に閉回路ループを重ねる
ことにより共振周波数fiは fo<fi となる現象が確認されている。換言すれば閉回路を含め
た静電容量をCi、アンテナコイルのインダクタンスを
Liとすると、 Lo・Co>Li・Ci の関係となっていると考えられる。
【0011】閉回路を重ねることにより元の共振回路の
Lo、Coが閉回路から受ける影響について考察する。
静電容量成分Cの影響は、閉回路の周が元のアンテナパ
ターンより大きい閉回路ループを、元のアンテナパター
ンと近接して平行部分を大きくするパターンの閉回路ル
ープを重ねた構成とした場合と、元のアンテナパターン
との平行部分を少なくし距離を離して重ねた構成とした
場合とでは、共振周波数は元のアンテナパターンに近接
して平行部分が大きいパターンを重ねた構成にした場合
の方が低くなった。これは元のアンテナパターンと閉回
路を構成する素子とで、静電容量成分Cを形成し、これ
が元回路の静電容量Coに並列に付加されトータルの静
電容量成分Ciが増加したと推定できる。
【0012】次にループの周が小さく元のアンテナパタ
ーン径とほぼ等しいか又は小さい閉回路ループで共振周
波数を測定すると、平行する部分の大小に関わらず共に
元の共振周波数foよりも高い共振周波数fiになる事
が確認された。これは、元のアンテナパターン径とほぼ
等しいか、又は小さい径の閉回路と元のアンテナパター
ンとで静電容量成分は元の静電容量Coと並列に挿入さ
れる。また閉回路を重ねたときの共振周波数fiはfo
<fiの測定結果より、閉回路部のインダクタンス成分
Lも元のコイルのインダクタンスLoに並列に挿入さ
れ、Lo・Co>Li・Ciの回路定数の構成になり共
振周波数fiを高くしたと推定される。
【0013】
【発明の実施の形態】インレットシートの支持体はフィ
ルム、ガラスエポキシ基板、紙フェノール基板などが使
用可能であり、エッチング、印刷、導線、蒸着、メッキ
などで導体回路パターンが作成される。支持体としては
回路基板で使用されているものは何でもよいが、コスト
の点で考えると汎用のフィルム、例えばPET(ポリエ
チレンテレフタレート)、OPP(オリエンテッドポリ
プロピレン)、ポリイミドなどの材料でできているもの
がカード状で使用する場合好ましい。
【0014】また、導体回路用の金属薄層、導電性イン
ク等に対する支持体の接着面側を易接着処理(基材と接
着する側に化学処理、又は物理処理等により表面凹凸を
設けて接着強度を向上させる表面処理のこと)しておく
ことも好ましい。導体回路用に金属薄層を使用する場
合、支持体とその金属薄層をラミネートする接着剤はエ
ポキシ系やポリエステル系などが挙げられ、また金属と
支持体を熱によって貼り合せる方法、更に熱や溶剤に溶
解或いは分散した樹脂を金属膜上に直接塗布する方法で
製造されたものを用いることができる。
【0015】導電性インクの回路を印刷する場合に使用
される支持体は、導電性インクがポリエステル樹脂、エ
ポキシ樹脂など熱硬化樹脂を含有している場合が多いの
で、樹脂を反応させる時に加えられる熱で支持体が収縮
する可能性が高く、フィルム等は事前に熱収縮処理をし
たものが好ましい。本発明は、インレットシートに使用
されているのと同じか又は異なる導体や支持体材料を組
み合わせて、少なくとも1個の閉回路を作成し、インレ
ットシートの電子回路とも導体回路とも絶縁した状態で
この閉回路を近傍に設ける極めて簡単な構造である。
【0016】インレットシートと閉回路を両面から挟ん
で一体化する樹脂材料層は、被覆層1層とすることもで
きるし、インレットシートに接する中間層と、その中間
層を被う被覆層とからなる積層構造とすることもでき
る。場合によっては、被覆層上に必要に応じて使用され
る他の被覆層がさらに設けられることがある。これらの
樹脂材料層の少なくとも一層が支持体と同じ樹脂材料に
より構成されていると、接着剤層等の使用を避けること
ができるので、コストダウンの点から好ましい。
【0017】さらに、これらの樹脂材料層の全てが支持
体と同じ樹脂材料により構成されていると、接着剤層等
の使用を避けてコストダウンを図る上でさらに好まし
く、また、外観上も各層が一体化して見えるのでより好
ましい。閉回路はこれらのインレットシート、被覆層、
中間層、接着剤層などに挟んだり、被覆層や中間層や接
着剤層等に印刷したりして設けることが出来る。
【0018】本発明は非接触型、コンビ型のどのICカ
ードにおいても使用可能であるが、なかでも本発明を使
用する上で好適な非接触型カードとその中に使用される
回路基材について説明する。まず、回路基材からインレ
ットシートと閉回路の形成までを説明する。
【0019】1.回路基材からインレットシートの形成
までの工程 以下図面を参照しながら説明する。回路基材の平面図及
び断面図をそれぞれ図1及び図2に示した。図1は本発
明に使用される回路基材の平面図であり、図2はそのA
−A’断面図である。金属薄層としての金属箔2が支持
体1に接着剤9を使用して接着されている。
【0020】図3及び図4は、金属箔2がエッチング等
の処理によりパターン化されて回路パターン2bが形成
された回路基材の平面図及び断面図をそれぞれ示してい
る。図3はエッチング後の回路基材の平面図であり、図
4はそのA−A’断面図である。なおエッチング等によ
り回路パターン2bを形成した後の回路基材をエッチン
グ前の回路基材と区別して呼ぶときは「エッチング回路
基材」という。
【0021】このエッチング回路基材にICチップやコ
ンデンサ、アンテナなどの電子部品を搭載したシートを
「インレットシート」と呼ぶ。このインレットシートを
図5、図6に示した。図5はインレットシートの平面図
であり、図6はそのB−B’断面図である。
【0022】以下、本発明の回路基材からインレット
シートまでの製造工程を中心に、順を追って説明し、そ
の後、ICカードの組立てについて説明する。まず回
路基材を構成している金属箔と支持体について詳細に説
明する。
【0023】インレットの製造・工程 〔回路材料〕インレット上の回路パターンで使用される
導電性材料は以下のようなものがある。
【0024】[金属箔]使用される金属箔2は、電解
法、圧延法、精密圧延法、打箔法(主に美術工芸用)で
製造されたアルミニウム箔、銅箔、金箔、銀箔、亜鉛
箔、ニッケル箔、錫箔、合金箔等が好ましい。これらの
金属箔は、一般に基材と接着する側に易接着処理を施し
ておくのが好ましい。易接着処理による凹凸は大きい方
が接着強度は高いが、あまり大きいと金属箔の強度が弱
くなることがある。薄い金属箔を使用する場合などは金
属箔表面に細かい凹凸が生じ細線の再現性に問題が出て
くる可能性がある。また、通常、金属箔は空気によって
表面酸化されるので、酸化防止処理をすることが好まし
い。またアルミニウムは、酸化アルミニウムの皮膜が表
面に形成されて安定化している。
【0025】一般にエッチングパターンに使用される金
属箔は銅箔とアルミニウム箔が多い。銅箔には圧延銅箔
(精密圧延法を含む)と電解銅箔の2種類がある。電解
銅箔は硫酸銅溶液を原料とし、硫酸銅溶液の中の回転す
るドラム上に電気的に銅を析出させ、これを巻き取って
銅箔とする。できた銅箔は、ドラム面の光沢が転写した
光沢面と反対側の粗面となり、その後の工程で光沢面に
は防錆処理と耐熱処理、粗面には他の基材との接着性向
上のための化学的、物理的な粗面化処理(易接着処理)
をするのが好ましい。
【0026】圧延箔は2〜4段の圧延機(精密圧延の場
合は6〜20段)によって金属条を圧延したものであ
り、通常、両面とも高い平滑性がある。なお精密圧延箔
は、膜厚の均一性が良好なので細かいパターンに使用さ
れている。圧延直後のままであると接着性が弱いため電
解銅箔と同様に片面を化学的、物理的な粗面化処理、反
対面を防錆、耐熱処理することが好ましい。
【0027】圧延銅箔は繰り返しの屈曲に対して機械的
強度が良好であり、コンピュータのハードディスクやプ
リンターなど可動部分の配線などに適している。電解銅
箔は圧延銅箔に比較すると耐屈曲性能が悪いが、コスト
が安い。本発明で使用する一例のICカードでは、屈曲
するような使用は行なわないので、電解銅箔であっても
十分使用可能である。
【0028】アルミニウム箔は圧延で製造される。アル
ミニウムは銅と比べて延伸性が大きく、機械的にかしめ
る場合接続が容易で好ましい。またコストは銅の1/5
程度であり、コスト低減の観点から非常に好ましい。し
かしながら、アルミニウムは銅に比較して比抵抗が約
1.5倍程度と高くなるため、同じ抵抗値を得ようとす
ると厚さや回路の太さを大きくする必要が生じる。更に
アルミニウムは銅に比べてエッチング時の金属溶解反応
性が高く、緻密なパターンを精度良くエッチングするこ
とが難しい。このため銅を使用した回路パターンと同じ
性能を得ようとする場合、パターン変更などの注意が必
要である。
【0029】[金属線]金属線は銅、金、アルミニウ
ム、鉄、合金など多くの材料から出来ている。本発明で
使用する金属線は電気的導通があればどのようなもので
もかまわない。その中でも工業的に汎用に電気用途で使
用されているのは銅線が多く、抵抗値が低く、価格も安
い。また金属線の周りの被覆が設けられている必要は必
ずしもないが、回路パターンが交差する場合や閉回路と
回路パターンとが重なる場合は被覆があるほうが短絡防
止処理を行なわないで済むので、工程を簡略化できるの
でより好ましい。回路パターンを作成する場合最も安い
コストで製造が可能である。
【0030】[導電性インク]導電性インクは導電性の
有る金属粉やカーボンブラックをエポキシ樹脂などの接
着剤と混合して出来ている。導電性粉が金属の場合、単
位断面積当たり金属の抵抗値の約10倍以上の抵抗値が
ある。カーボンブラックにおいては金属粉より更に高い
抵抗値であるため、抵抗値を金属粉並にするためにはか
なり大きな断面積が必要となり本発明のIC実装体に使
用するのは難しい。実際に工業的に多く使用されている
のは銀、銅、ニッケル粉等が多い。
【0031】使用されている接着剤は、エポキシ樹脂系
などの熱硬化型接着剤や溶剤を含んだポリエステル樹脂
系の熱乾燥型の接着剤に分けられる。回路パターンの作
成は、シルクスクリーン印刷機により印刷乾燥して、金
属粉同士を強固に密着させることで導電性を出してい
る。エッチングに比べて抵抗値は高くなるがコストは安
い。
【0032】[金属粉]金属粉を支持体上にパターン状
に直接吹き付けて回路パターンを作成する。
【0033】[蒸着]金属蒸気を直接支持体の上に付着
させる方法である。広い面積に蒸着してエッチングする
方法やパターンをマスキング方法で直接蒸着する方式で
パターンを作成することが出来る。但し蒸着方法で金属
を付着させる場合、厚さが0.1μmより厚くすること
が難しい為、抵抗値を下げるために蒸着後にメッキによ
って金属膜を厚くすればよい。
【0034】[メッキ]メッキで直接パターンを作成す
る試みが行なわれている。エッチングによる回路作成よ
り低コストで出来る。
【0035】〔支持体〕支持体1は電気絶縁性の材料か
ら選択される。支持体には大きく分けてリジット基板と
フレキシブル基板とに分けることが出来る。リジット基
板とはアラミド繊維やガラス繊維シートにエポキシ樹脂
などの熱硬化性樹脂、紙にフェノール樹脂などの熱硬化
性樹脂を含浸させて、熱と圧力を加えて硬化させて製造
したものである。熱硬化性樹脂は以下に説明する熱硬化
型高分子である。リジット基板は機械的応力に対して高
い弾性率を持っている。コンピュータ、携帯電話、テレ
ビ、ラジオなど広く一般に使用されている電気製品に使
用されているものである。
【0036】一方フレキシブル基板とは、フィルム状の
支持体に金属箔回路が設けられているものであって、プ
リンターのヘッドや車の中の配線等に使用されており、
形の変わるもの、動くものに対して多く使用されてい
る。カードに使用されるフィルム状の支持体は樹脂で出
来ている。
【0037】樹脂は高分子化合物の集合体である。樹脂
は、室温では部分的に高分子の一部が規則的に折りたた
まれた結晶構造と、結晶構造をもたないアモルファス状
態から構成されている。高分子同士は弱い分子間力で結
合されているため、高分子の構造や分子量に依存して樹
脂の熱的な挙動が決定される。樹脂の温度が高くなるこ
とで高分子の集合構造が緩み、柔らかくなるものを熱可
塑性高分子と定義している。一方高分子鎖に熱により反
応する官能基を含む高分子は、熱により官能基が反応し
高分子に網目構造が生じ、高分子間は強い結合が生まれ
るため、温度を上昇させても流動化することは難しい。
このような高分子を熱硬化型高分子と定義されている。
また紫外線や電子線を用いてこのような網目構造をもつ
線硬化高分子もある。
【0038】フィルム状支持体は無延伸、1軸延伸、2
軸延伸等の製造方法で製造されているが、一般に延伸さ
れると樹脂の分子配向方向が揃うため、丈夫なフィルム
が得られることが知られている。
【0039】一般にはPET、PEN(ポリナフタレン
テレフタレート)、PPS(ポリフェニレンスルフィ
ド)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、ポリイ
ミドフィルム、OPP、PC(ポリカーボネート)、A
BS(アクリルニトリル−ブタジエン−スチレン)、P
VC(ポリ塩化ビニル)、PET−G、PP(ポリプロ
ピレン)、PE(ポリエチレン)等が支持体として使用
され、接着剤で銅やアルミニウムの金属箔等と接着して
使用している。本発明でもこれらの材料を使用すること
が可能である。
【0040】一方ほとんどの樹脂は、金属箔に直接ラミ
ネートも可能である。しかしながら、ポリイミド等は、
溶剤キャスト法などで製造されるため、融点や熱変形温
度がなく直接ラミネートできない。このような樹脂は温
度を上げると溶融せずに炭化する。その代わり直接金属
箔に塗布して成膜化する。
【0041】本発明のフィルム状の支持体は透明、半透
明又は不透明のいずれでもよく、また色は無色、有色又
は白色のいずれでもよい。これらのフィルムを使用用途
によって使い分けることができる。半透明フィルム及び
不透明なフィルムは通常、樹脂の中に無機顔料や有機顔
料を配合したものである。配合される無機顔料の代表的
なものとしては、単独或いは複数混合で酸化チタン、炭
酸カルシウム、硫酸バリウム、シリカなどがあり、有機
顔料はフィルム樹脂の種類によって色々なものが用いら
れているが、基本的にはフィルム樹脂とは相溶しない種
類で可視光線を乱反射する大きさと屈折率をもつ樹脂が
選ばれるのが好ましい。透明フィルムも透明性を損なわ
ない量の顔料を配合しているものもある。フィルム中に
は上記顔料以外にも可塑剤、帯電防止剤等、各種添加剤
が配合されている。支持体表面は、接合加工の脱気のた
めにエンボス加工等を行なうことも好ましい。一方の金
属箔上に直接熱可塑性樹脂層を設けた構造による支持体
は、その構成材料などは上記フィルム状で供給されてい
る支持体と同じものが使用可能である。
【0042】〔接着〕本発明は金属箔と支持体を接着剤
や糊を使用して接着した回路基材を用いたものだけでな
く、接着剤や糊を使用せずに熱と圧力によって直接接着
した回路基材を用いたものも含んでいる。接着剤や糊と
しては、ポリエステル、ポリウレタン、アクリル、フェ
ノール、酢酸ビニル、塩化ビニル、デンプン、ポリビニ
ルアルコール、SBR(スチレンブタジエンゴム)、塩
化酢酸ビニル等が挙げられるが、金属箔とフィルムを接
着できるものであればいかなるものも用いることができ
る。
【0043】金属箔と支持体を直接接着した回路基材の
場合は、金属箔と支持体が接着されているのは、金属箔
表面の微細な凹凸に熱可塑性フィルムを熱と圧力によっ
て楔状に押し込んでいるためである。この方法は、接着
剤で貼り合わせた回路基材や金属層をめっき或いは蒸着
により形成した回路基材と比べて、金属箔と支持体との
接着強度が弱くなり、粘着シールやセロハンテープのよ
うに容易に剥離できるものもある。このような回路基材
では、通常の半田付けやリフローを行なったり、プリン
ターケーブル等に用いられる機械的な応力が繰り返しか
かる部品を装着したり、電気機器や自動車内のかなりの
高温条件下で使用したりすると、金属箔−支持体間の接
着が容易に破壊される。したがって、このような条件下
での使用は困難である。
【0044】この接着には、支持体をフィルム状のシー
トとして金属箔と貼り合わせることによって接着する方
法と、金属箔上に支持体となる熱可塑性樹脂を溶融して
押し出して接着させる2つの方法が挙げられる。
【0045】〔インレットシート〕以上のようにして支
持体と金属箔を接着して得られた回路基材の金属箔の一
部をエッチングにより取り除いて必要な回路パターンを
形成した後、図5、図6に示したように、パッケージ化
されたICチップ6等を回路パターン2bが形成された
基材に装着してインレットシートを得ることができる。
インレットシートは以下に説明する非接触型ICカード
の組立て時の心臓部品となる。
【0046】回路パターン2bの形成は次のように行な
うことができる。回路基材の金属箔2上に感光樹脂層を
設け、ネガ又はポジの写真フィルムやクロム膜により形
成した回路パターンのマスクを用いてその回路パターン
をその感光樹脂層に焼き付け、又は印刷やレタリング等
の各種方法で回路パターンを回路基材の金属箔上に直接
描く。このようにして形成された回路パターンをマスク
として、回路パターン部分を除いて不要な金属部分を第
二塩化鉄溶液や苛性ソーダ溶液等を使用して所謂エッチ
ングにより溶かし出すことにより、金属箔による必要な
回路パターン2bを形成してエッチング回路基材を製作
することができる。
【0047】エッチング回路基材上に残る金属箔部分の
面積は、回路のパターンの形状にもよるが、後に説明す
るICカードの組立て時に熱融着によって回路基材と他
の被覆層等を接合する場合は、樹脂材料間の接合部分が
十分確保できるように、エッチング後の残存する金属箔
の面積がカード面積全体の90%以下になるようにする
ことが好ましい。
【0048】[接続]回路パターンと電子部品を接続す
る方法は、使用する回路と電子部品の形状・形式・材料
などにより各種の最適な方法が選択できる。《パッケー
ジチップを使用する場合》機械的にかしめる方法は対
向した雄雌型或いはトムソン型の刃型を使用して、回路
のインレットシートと電子部品を機械的に接合する。か
しめを行なう場合表裏の金属箔が機械的に接続されるの
で、アルミニウム箔などの金属の延伸性が良好なものが
よい。
【0049】熱的に接合する方法は、局部的に瞬間熱
を加える抵抗溶接やレーザー溶接などが適しており、ま
た加える熱の時間が長い方法としてはハンダ等を介して
接続する方法がある。局部的に瞬間熱を加える方法で
は、支持体の変形を最小限にすることができるので、耐
熱性の低い材料の支持体を使用するには非常に都合がよ
い。
【0050】a)抵抗溶接の方式は、対向した電極で
被溶接物を貫いて電流を流して溶接する方式、並列に
並べた電極間で電流を流して溶接する方式、電極の先
端が狭い幅で繋がっており、その部分で抵抗発熱が起こ
る方式、との複合形式がある。本発明ではの方
式が好ましい。また、電気の制御の仕方も交流、コンデ
ンサ、トランジスタ、直流インバータ、交流インバータ
などの方式があるが、本発明で使用する微細な部分の抵
抗溶接はトランジスタ、交流インバータ方式の電源を使
用するのが好ましい。
【0051】b)レーザー溶接機は、YAGレーザーを
使用して行なわれる。光ファイバーを通しレンズでレー
ザー光を絞り、溶接する部分にレーザー光を照射して、
パッケージチップの金属板部分と回路がレーザーの熱に
より溶接される。加えるエネルギーは加減が難しいた
め、溶接する場合溶接部分が貫通する程度のエネルギー
が必要となる。
【0052】c)超音波溶接は、金属箔回路と電子部品
の端子をこすり合わせて、摩擦熱により接続する方法で
ある。ピエゾ素子などの圧電素子に電気信号を印加して
超音波を発生させ、金属製の超音波ホーンと呼ばれる冶
具に伝え、振幅が最大となる部分にすべり留めを設けた
超音波ホーンと一体である溶接ヘッドを設ける。滑り留
めは超音波のエネルギーが溶接する部分に確実に伝達す
るように設けられている。接続する部分を溶接ヘッドと
すべり止めの付いた金属製の台等で挟みこみ、振動をか
けることで端子と回路の間に摩擦熱が発生して溶融し接
続が可能となる。
【0053】《ベアチップを使用する場合》チップ上に
バンプを持ったベアチップは、回路と接続する場合接着
剤を介して接続する方法や直接接続する方法が挙げられ
る。接着剤を介して接続する場合、使用する接着剤は導
電性接着剤、異方導電性接着剤、場合によってはアンダ
ーフィル剤が使用できる。接着剤に使用されている樹脂
は熱硬化型樹脂や紫外線硬化樹脂が好ましい。
【0054】以下、インレットシート製作に係るIC等
の部品についてそれぞれ簡単に説明する。 [IC]本発明で使用されるICチップは135KH
z、4.9MHz、6.5MHz、13.56MHz、2.
54GHz帯等のチップである。IC実装体に使用され
るICは、チップにバンプを設けただけのベアチップの
形態、端子部分にもなるリードフレーム材料にチップを
ダイボンドし、金ワイヤーなどでチップのパッド部分と
リードフレーム間を配線した後、エポキシ樹脂等で封止
されたパッケージチップといわれる形態がある。
【0055】ベアチップはウエハーに設けられた回路の
外部接続用のアルミニウムパッド端子部分にバンプと呼
ばれる突起状端子を、金属或は導電性接着剤を用いて作
成する。金属バンプは、電解メッキバンプ、無電解メッ
キバンプ、金ワイヤーを途中で切断したスタッドバンプ
がある。また導電性接着剤を使用する方法としては、デ
ィスペンサーやシルクスクリーン印刷機で設ける方法が
ある。バンプを設けたウエハーは所定の厚さになるまで
回路面と反対側を削った後(バックグラインド)、1個
1個のチップに切り分けて使用する。
【0056】パッケージチップで使用されるチップは、
ベアチップと異なりバンプを設けずにバックグラインド
し、1個1個のチップに切り分けたものをリードフレー
ム上に接着剤で固定する。パッケージチップで使用され
るリードフレームは、42アロイ等のニッケル合金、銅
合金等、SUS(ステンレス)など一般にリードフレー
ム材料として使用されているものを使用することがで
き、表面にはリードフレーム材料より低融点の錫や銀な
どで両側、片側及び全面又は一部メッキを施すことが好
ましい。本発明の熱によって接続する場合、このような
メッキがあるとリードフレームの金属より接続しやすく
なる場合があるので好ましい。一般にパッケージチップ
はコストが高いが、電極や封止樹脂で保護されているた
め機械的な力に対して信頼性が高い。それに対し、ベア
チップは接続部分の加工が簡素化されているので、コス
トは低いが信頼性が劣る。各図に示したIC6はパッケ
ージチップである。
【0057】リードフレームに載せられたチップはアル
ミニウムパッドなどの端子部分とリードフレーム上の端
子部分を金やアルミニウムの細いワイヤーで結び、エポ
キシ樹脂やフェノール樹脂でチップを覆い熱硬化してパ
ッケージチップとする。最近ではベアチップに似た形状
のCSP(チップサイズパッケージ)と呼ばれるICの
開発が進んでいる。ベアチップに樹脂封止と新たに電極
を設けたこのCSPは、最近の半導体の集積度が向上し
たため考え出された技術であり、CSPも本発明のIC
チップとして使用することができる。
【0058】[閉回路]本発明で使用する閉回路5は、
インレットシートのみならず、中間層や被覆層に直接設
けたり、インレットシートや中間層や被覆層や接着剤と
ともに挟みこんだりすることで、IC実装体の共振周波
数を変更することが出来ることが特徴である。閉回路と
は導電性の有る材料を使用したリング状のようなものを
言う。形状は円形のリング状のものとは限らず、四角、
三角、多角形、ひょうたん形の様に一部が凹んだり飛び
出したりしているものであったりしてもよく、通信性能
とIC実装体の形状に依存して千差万別である。
【0059】また、使用する閉回路は、2個以上同時に
設けることも出来る。2個以上同時に設ける場合、大き
さ形状の異なる閉回路を同一平面状に設ける場合や、大
きな閉回路が小さい閉回路を内側に内包するように設け
ることも可能であり、複数の閉回路が絶縁されている状
態で交差した状態で重なって設けることも可能である。
閉回路に使用する材料は導電性の有るものであればなん
でも良い。ただし抵抗値が高い閉回路はIC実装体の共
振周波数を変更することは出来るが最終目的である通信
距離などの実用特性を改善できない場合がある。一般的
には金属線、金属箔、金属膜、金属板、導電性インク、
金属粉など、インレットシートに使用される回路部材と
同じものが使用できる。
【0060】閉回路はインレットシートと合わせて使用
するので、両者の相対的な位置関係を考慮する必要があ
る。インレットシートによっては回路部分と閉回路が重
なりかたによって充分性能が発揮できない組み合わせが
ある。本発明のIC実装体でICカードの様な比較的厚
さが薄く、カード内での位置精度が比較的余裕のない場
合などには導電性インクを使用した閉回路を被覆層3
a、3bや中間層11や接着剤層10或はインレットシ
ート等に設けるのが好ましい。閉回路は線の長さを長く
するほど共振周波数を高くすることが出来る。
【0061】2.ICカード化材料・工程 本発明で、インレットシートから最終製品のカードにな
るまでに使用される材料・工程を以下に述べる。まず初
めに、ICカードの基本的な構成図を図7に示す。図7
は本発明のICカードの断面図である。本発明の回路基
材からなるインレットシート(支持体1、金属箔の回路
2b、IC6、端子7から構成されている)の両面に接
着層10又は中間層11を介して被覆層3a、3bが接
合されている。閉回路5が接着層10又は中間層11と
被覆層3aの間に設けられている。被覆層3a、3bに
は通常、印刷層14、その外側に保護層13が設けられ
ている。目視可能情報記録層12は、使用される表示方
法によって保護層13の上面又は下面に適宜設けること
が可能である。
【0062】図8には本発明にかかるICカードの別の
実施例を表わす断面図を示した。この例では、接着層1
0又は中間層11がなく、構造部材がインレットシート
と閉回路5を設けた被覆層3a,3bだけからなる最も
簡単なICカードの構成となっている。本発明では図8
のような単純な構成でもICカードとして問題なく使用
することが可能であり、大幅なコストダウンが可能であ
る。
【0063】〔被覆層〕被覆層3a、3bは完成したI
Cカードの最外殻の構造的な強度が要求される基材であ
り、さらに印刷層14、磁気層、保護層13等を設ける
ことができる。フィルム状或いはシート状のポリエステ
ル、ポリカーボネート、ABS、APET(アモルファ
スPET)、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ナイロン、ポリイミド、ポリスチレン、ポリマ
―アロイ、エンジニアリングプラスチック等のプラスチ
ックフィルム、銅、アルミニウムなどの金属板、紙、網
などの単体或いは複合体、ガラス繊維や紙をエポキシ樹
脂等で含浸した基材等が使用できる。また、カードの積
層構成によっては、支持体を兼ねることもある。被覆層
は用途によって透明、半透明、不透明のものが使用でき
る。半透明、不透明のプラスチックフィルムは、流通し
ているほとんどのものが酸化チタン、炭酸カルシウム、
有機顔料などの白色顔料が樹脂中に練り込まれている
か、表面に印刷や塗工が設けられている。被覆層3a,
3bは接着層10を使用すれば、ほとんどの材質に貼り
合わせることができる。
【0064】〔接着層〕接着層10は支持体1と被覆層
3a,3bや、被覆層3a,3bと中間層11等とを接
着して1枚のシートにする機能をもつ層である。接着方
法にはラミネート法とインジェクション法がある。ラミ
ネート法は回路基材作成と同じ方法でフィルムを積層し
ホットプレス等で貼り合わせる方法であり、接着層10
に使用される接着剤樹脂は、ポリエステル、ABS、ア
クリル、ポリウレタン等の一般に使用されているドライ
ラミネート用接着剤や、ホットメルト樹脂で且つ熱硬化
型樹脂、吸湿硬化型樹脂、及び線硬化樹脂が好ましい。
カードを規定の厚さに調整するため、被覆層3a,3b
や支持体1の厚さ調整と共にこれらの樹脂の塗布量を調
整する必要が生じてくる。特にホットメルト接着剤は粘
度が高いため厚塗りに適しており、カードの厚さを稼ぐ
のに好ましい。接着剤は被覆層3a,3bやインレット
シートなどに直接塗布することもできるが、ホットメル
ト樹脂接着剤は室温ではゴム状のシートとして製造する
ことができ、セパレーター紙などの上に予めフィルム状
に形成しておき、そのセパレーター紙などを剥がして使
用するようにすることもできる。接着層は場合によって
はウェットラミネート用接着剤で各フィルムを接着させ
ることも可能である。
【0065】インジェクション法は、被覆層3a,3b
の間に熱溶融した樹脂を注入してカ―ドを成形する方法
であり、被覆層3a,3bと一体化したインレットシー
トを同時に封入することができる。使用される樹脂は被
覆層3a,3bを接着する接着剤となるとともに構成材
ともなることが可能なものである。接着剤に使用する樹
脂はラミネート法で使用される樹脂と同等のものが使用
可能であるが、被覆層3a,3b−支持体1間のような
狭い空間を数箇所の樹脂供給口を通して樹脂が広がるた
め、ラミネート法のホットメルト接着剤に比較すると樹
脂の溶融粘度が低いことが好ましい。
【0066】〔中間層〕被覆層3a,3bと同様の層を
最外層に使用せず、中間部分に使用する場合、この層を
中間層11と呼ぶ。中間層11も被覆層3a,3bと同
様の材料によって構成することが可能であり、勿論支持
体1と同様の材料も使用可能である。
【0067】〔目視可能情報記録層〕目視可能情報記録
層12は非接触型ICカードの残額、シリアル番号等の
情報を、肉眼で確認できる文字情報として記録する必要
がある場合に設けられる層で、レーザーで物理的に文字
を作成する場合、錫等の蒸着膜を形成しその膜を熱破壊
して記録する場合、ロイコ染料等の感熱発色型の染料を
塗布して記録層を形成し、その層に熱記録するタイプ等
の1回だけ記録するものと、感熱タイプ、樹脂タイプ、
磁気タイプ、電場タイプ等の書き換え可能な表示層を設
けることも可能である。
【0068】〔保護層〕保護層13は通常、印刷や目視
可能情報記録層等を保護するために設けられる層で、各
種印刷、塗工により保護層13を設ける場合と、オーバ
ーレイフィルムを貼り合わせる方法が可能である。印
刷、塗工により保護層13を設ける場合は1種以上のポ
リビニルアセタール、ポリビニルブチラール、アクリル
樹脂、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体、エポキシ樹脂等の樹脂から形成される場合と、こ
れらの樹脂にアルミニウム、酸化チタン等の無機顔料
や、シリコーン、ポリエチレン、ポリスチレン微粒子等
の有機顔料や、潤滑剤等を分散させた塗料、インクから
形成される場合がある。オーバーレイフィルムは透明の
フィルムで、印刷層より厚いので、印刷などの保護は良
好である。
【0069】〔印刷層〕通常、印刷層14は透明な保護
層13の下に施され、カードに装飾性を持たせるための
図柄や、カード使用約款や、機械による読み取りのため
の可視バーコード等を印刷する層である。印刷は、カー
ド状態になってからと、被覆層3a,3bに予め耐熱性
の良好な印刷をしておく場合がある。予め印刷する場合
は、カード成型時の熱によって基材が拡大又は収縮をす
る場合があるので、予め収縮又は拡大した図柄で印刷を
行なったり、予め熱処理などで寸法安定化した基材に印
刷したりするのが好ましい。
【0070】〔成型〕非接触型ICカードの成形はラミ
ネート法と射出成形法がある。ラミネート法は被覆層シ
ート、ICが実装されているインレットシート、閉回
路、シート糊等を重ねあわせホットプレス等で加熱、圧
着することができる。この時接着剤を軟化、硬化させる
ため加熱するが、成型条件を選ばないと、カ―ドがカー
ルしたり、ICチップを破壊したりすることがある。中
間層、接着層、インレットシートなどのICチップ部分
に穴を開けてカードの厚みを均一にするのが好ましい。
ラミネーターでは成型時に、真空脱泡して成型するのが
好ましい。
【0071】一方、インジェクション法では、型枠の中
にセットされた表裏2枚の被覆層3a,3bの間に溶融
した樹脂を射出して成形することができる。インレット
シートは、予め片側の被覆層3a又は3bに仮止めして
おく。また閉回路5は、被覆層3a,3b、インレット
シートに設けるか、閉回路を設けたシートをインレット
シートと同様に、予め片側の被覆層3a又は3bに仮止
めしておく。射出される樹脂は小さな穴から高圧で押し
出されるため、一般に注入口がシートの中心にあり、そ
の注入口から放射状に樹脂の配向が起こる可能性があ
る。被覆層3a,3bの厚さ、樹脂の種類、押出速度、
溶融粘度、加熱/冷却条件等を最適化しないとカールが
発生する可能性がある。
【0072】本発明において被覆層3a,3bと回路基
材が共に熱融着性のある樹脂を使用して貼り合わせる場
合、これらの熱可塑性樹脂が一旦溶融し、相互に融着し
一体化することが可能になる組み合わせがある。このよ
うなフィルム状の熱可塑性樹脂をフリーの状態でその融
点以上にすると、原形をとどめないほどフィルムが大き
く変形することがあるが、プレス板の中で加圧・加熱さ
れる場合はその形状が維持されるのでより好ましい。閉
回路を設ける場合ラミネート法では水平に置いたIC実
装体に挟みこみながら成形が可能である為どのような閉
回路も使用可能であるが、インジェクション方法で成形
する場合樹脂の流れと伴に閉回路が移動してしまう可能
性が有る。そのため予め閉回路を固定しておくか導電性
インクの印刷による閉回路を使用するのが好ましい。
【0073】〔打ち抜き〕成型されたシートからカード
化するには電動、空圧、油圧プレスに取り付けたトムソ
ン刃、雄雌刃で1枚ずつのカードに切断することができ
る。
【0074】〔ICカードの他の構成例〕以上の例では
接着層10を使用してICカードを組立てる例を説明し
た。しかし、被覆層3a,3bや必要に応じて使用する
中間層11に支持体1と同様に熱融着性の熱可塑性樹脂
を使用すれば、それらの熱融着性熱可塑性樹脂製の層3
a,3b,11、支持体1間の接合を熱による貼り合せ
によって行なうことができるのでコストダウンの点で好
ましい。また特に、同じ樹脂を使用した場合はより接着
性が高まるのでさらに好ましい。この場合、各層の熱収
縮率や弾性率や色調等まで同じにできるため、カードの
断面は断層がなくカードの見栄えがよいばかりでなく、
光学的にカードを検出するシステム、例えば枚数計での
誤作動が起こりにくい。さらに各層の弾性率が同じにな
るためか、接着剤層を使用して製造したカードよりカー
ド切断面のつぶれ具合が少なく、機械的にカードを搬送
する場合などに好ましい。さらに、支持体1、被覆層3
a,3b、必要に応じて使用する中間層11の全てを熱
融着性の熱可塑性樹脂によって構成し、全ての接合を熱
による貼り合せによって行なうことによって非常に大き
な大きなコストダウンが可能となる。
【0075】〔まとめ〕従来のICカードは、共振周波
数の調整を行なう場合回路にコンデンサを設ける手段が
知られているが、コンデンサを後載せする場合は低周波
側にシフトさせる場合に限られていた。本発明は電気的
に絶縁されている閉回路をインレットシートとともに設
けることで共振周波数を高周波側にシフトさせることが
可能になり、通信性能の向上が可能となった。
【0076】
【実施例】以下に本発明に係るIC実装体製造の具体例
を説明するが、本発明はこれらの例に限定されるもので
はない。以下の実施例に説明したIC実装体は、実施例
に説明されている以外にカード及びタグの両方に使用が
可能である。
【0077】(実施例1)図7に示したICカードとほ
ぼ同様の断面構造のICカードを作製した。実際の断面
構造は図7における目視可能情報記録層12、保護層1
3及び印刷層14を使用しない構造であった。その他は
図7のものと同一の構造とした。
【0078】〔インレットシートの作製〕支持体1とし
て透明の厚さ50μmのPET(帝人社の製品)を使用
した。この支持体1に、接着面の凹凸を化学処理で設け
た1/2ozの銅箔2(厚さ18μm、表面粗さ9μ
m、福田金属箔工業社の製品)をポリエステル系の接着
剤で、ドライラミネート法で貼り合わせ回路基材を得
た。
【0079】この回路基材に感光性ドライフィルム(リ
ストンFX−130、デュポンMRCドライフィルム社
の製品)を貼り付け、ポジフィルムに作成した回路パタ
ーンを紫外線露光装置で焼き付け、現像、エッチングし
てループアンテナの回路2bを形成した。本実施例で使
用したエッチングシートは片面タイプのものである為、
パッケージチップを装着する部分と回路部分が重なる個
所に紫外線硬化型絶縁インク8(KS−420C−1
東洋紡製)を塗布し短絡防止を行なった。
【0080】両側全面にメッキが施された端子部7を備
えたパッケージチップ(MIFAREチップ/シーメン
ス社製)6の端子部7を、クリームハンダ4(スパーク
ルペーストOZ 千住金属製)を設けたアンテナ回路2
bの端子部分と向かい合わせて設け、端子部7の上から
半田ごてで押さえ、回路部分の端子部2b上に電気的に
接続させ、インレットシートを得た。本インレットシー
トの共振周波数は12.5MHzであった。
【0081】[閉回路の作成]被覆層3aの接着面側
に、導電性銀ペースト(DW−250H−5 東洋紡
(株)製)で線幅0.5mm、大きさが30mm×20
mmの長方形の回路5を印刷し、150℃で30分間加
熱乾燥し閉回路とした。
【0082】〔非接触型ICカードの作製〕図9に示す
ように上記のインレットシートと、カード全体の厚さを
760μmにするため、インレットシートの両側に接着
層を100μmの厚さに設けた被覆層(250μm)3
a、3bをそれぞれ重ねあわせ、ホットプレスを使用し
て温度150℃、圧力10Kg/cm2の条件で両側か
ら貼り合わせて熱融着した。この被覆層3a,3bはい
ずれも白色PET(帝人の製品)を使用した。冷却後、
カード状に打ち抜き、非接触型ICカードとした。出来
あがったカードの共振周波数は13.5MHzであっ
た。
【0083】(比較例1)閉回路を設けなかった以外は
実施例1と同様にしてカードを作成した。出来あがった
カードの共振周波数は12.2MHzであった。
【0084】(比較例2)図14(インレットシート+
被覆線のみ表示)に示すように閉回路の代わりに線径1
00μmのエナメル被覆した導線23を設けた以外は実
施例1と同様にしてカードを作成した。出来あがったカ
ードの共振周波数は12.2MHzであった。
【0085】(比較例3)図15(インレットシート+
一部を切除した回路のみ表示)に示すように実施例1の
閉回路の一箇所を切断した以外は実施例1と同様にして
カードを作成した。出来あがったカードの共振周波数は
12.2MHzであった。
【0086】(実施例2)図10(インレットシート+
閉回路のみ表示)に示すように外形20mm、内径16
mm、厚さ50μmのSUS304金属板で3個の閉回
路19を閉回路18の代わりに挟み込んだ以外は実施例
1と同様にしてカードを作成した。出来あがったカード
の共振周波数は13.5MHzであった。
【0087】(実施例3)図11(インレットシート+
閉回路のみ表示)に示すようにインレットの回路パター
ンと重なる線径100μmのエナメル被覆線の閉回路2
0を閉回路18の代わりに挟み込んだ以外は実施例1と
同様にしてカードを作成した。出来あがったカードの共
振周波数は13.5MHzであった。
【0088】(実施例4)図12(インレットシート+
閉回路のみ表示)に示すようにインレットシートと交差
するように線径100μmのエナメル被覆線の閉回路2
1を閉回路18の代わりに挟み込んだ以外は実施例1と
同様にしてカードを作成した。出来あがったカードの共
振周波数は13.5MHzであった。
【0089】(実施例5)図13(インレットシート+
閉回路のみ表示)に示すように実施例1のインレットシ
ートと同じ基材を使用しエッチングで作成した2個の閉
回路22を閉回路18の代わりに挟み込んだ以外は実施
例1と同様にしてカードを作成した。出来あがったカー
ドの共振周波数は13.5MHzであった。
【0090】(非接触ICカード/タグの作製)前記実
施例のインレットシート+閉回路は種々の形態のICカ
ードやタグに使用することができる。 (実施例6)図16に示されるように閉回路5を備えた
インレットシートを、図17に示されるようにABSの
射出成形でできた容器30の中に接着剤32を用いて固
定し、容器30を熱融着で密閉して非接触ICカード/
タグとした。
【0091】(実施例7)図18は図17と同様に、閉
回路5を備えたインレットシートを容器に収納して非接
触ICカード/タグとする例を示したものである。図1
8(A)は、一端部に開口をもつ偏平な容器34に、閉
回路5を備えたインレットシートをスライドさせて入
れ、その開口を蓋36で閉じるようにしたものである。
図18(B)は、一端部に開口をもつチューブ38に、
閉回路5を備えたインレットシートを丸めて入れ、その
開口を挟んで閉じるようにしたものである。
【0092】(実施例8)図19は閉回路5を備えたイ
ンレットシートを物品に貼り付けるタグとして使用した
実施例である。図19(A)はこのインレットシートを
粘着紙40に貼り付け、インレットシ―トの上から剥離
紙42を貼り付けたものである。図19(B)も同様で
あるが、この場合はICチップ6が粘着紙40側になる
ようにしてインレットシートを粘着紙40に貼り付け、
インレットシートの上から剥離紙42を貼り付けたもの
である。図19(A)、(B)のタグは、剥離紙42を
剥がし、粘着紙40の粘着剤によって、インレットシー
トが内側になるように物品に貼り付けて使用する。
【0093】(実施例9)図20は閉回路5を備えたイ
ンレットシートを他の形態のICカード又はタグとした
もの実施例である。図20(A)はインレットシートを
ケース46に入れ、封止用樹脂48をその容器に流し込
むことによってインレットシートをケース46内に封止
したものである。図20(B)は容器を使用せずにイン
レットシートを樹脂49で封止したものである。
【0094】〔カード読み取りテスト手順の概要〕まず
実施例及び比較例の非接触型ICカード(又はタグ)の
共振周波数を測定した。図21に、この共振周波数測定
の状態を示した。図21はICカード15の共振周波数
測定状態を示す概略図である。ネットワークアナライザ
ー101(型式R3754B/アドバンテスト社の製
品)に直径5cmの閉回路アンテナ102を接続した測
定器によってICカード15の共振周波数を測定した。
【0095】次に通信距離を測定した。図22に、この
通信距離測定の状態を示した。図22はICカード15
の通信距離測定状態を示す概略図である。パソコン14
1に接続したシーメンス社製リーダ・ライタ142を用
いて通信距離を測定した。次にこの方法で測定した実施
例及び比較例の測定結果を示す。
【0096】
【表1】
【0097】比較例2、3の様な閉回路でないパターン
を組み込んだICカードは、共振周波数及び通信距離に
対して影響を与えなかった。比較例に対して閉回路を組
み込んだ実施例は共振周波数が高くなり、通信距離も改
善されていることが確認された。以上のように、本発明
に係るICカードは、カードの共振周波数を満足し、通
信距離を改善するICカードであることが確かめられ
た。
【0098】
【発明の効果】以上のように、本発明では閉回路を付加
するという簡単な操作により、共振回路を構成している
電子装置の共振周波数を調整することができる。また、
本発明に係るIC実装体は、電子部品を搭載したインレ
ットシートとこのインレットシートと電気的に絶縁され
ている閉回路を同時に備えたIC実装体であって、共振
周波数を高周波側にシフトすることを可能にするので、
通信性能の向上したIC実装体が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に使用される回路基材を示す平面図で
ある。
【図2】 図1の回路基材のA−A’断面図である。
【図3】 エッチング後の回路基材を示す平面図であ
る。
【図4】 図3の回路基材のA−A’断面図である。
【図5】 本発明に使用されるインレットシートを示す
平面図である。
【図6】 図5のインレットシートのB−B’断面図で
ある。
【図7】 本発明のICカードの一実施例を示す断面図
である。
【図8】 本発明のICカードの他の実施例を示す断面
図である。
【図9】 図7の実施例のICカードを示す分解斜視図
である。
【図10】 他の実施例におけるインレットシートと閉
回路を示す斜視図である。
【図11】 さらに他の実施例におけるインレットシー
トと閉回路を示す斜視図である。
【図12】 さらに他の実施例におけるインレットシー
トと閉回路を示す斜視図である。
【図13】 さらに他の実施例におけるインレットシー
トと閉回路を示す斜視図である。
【図14】 比較例におけるインレットシートと導線を
示す斜視図である。
【図15】 さらに他の比較例におけるインレットシー
トと開いた回路を示す斜視図である。
【図16】 一実施例のインレットシートを閉回路とと
もに示す断面図である。
【図17】 同実施例の、閉回路を備えたインレットシ
ートを使用したICカード又はタグを示す断面図であ
る。
【図18】 (A)は同実施例の、閉回路を備えたイン
レットシートを使用した他のICカード又はタグを製造
途中の状態で示す断面図、(B)はさらに他のICカー
ド又はタグを製造途中の状態で示す斜視断面図である。
【図19】 (A)は同実施例の、閉回路を備えたイン
レットシートを使用したタグの一例を示す断面図、
(B)はタグの他の例を示す断面図である。
【図20】 (A)は同実施例の、閉回路を備えたイン
レットシートを使用したさらに他のICカード又はタグ
を示す断面図、(B)はさらに他のICカード又はタグ
を示す断面図である。
【図21】 ICカード/タグの共振周波数測定の状態
を示す概略図である。
【図22】 ICカード/タグの通信距離測定の状態を
示す概略図である。
【符号の説明】
1 支持体 2b 金属箔による回路パターン 3a,3b 被覆層 5,18,19,20,21,22 閉回路 6 IC
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡本 正明 兵庫県尼崎市常光寺4丁目3番1号 王子 製紙株式会社尼崎研究センター内 Fターム(参考) 2C005 MA31 MB02 MB08 NA08 5B035 AA03 AA04 BA05 BB09 CA01 CA11 CA23

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子部品及びそれに電気的に接続された
    導体回路を備えて共振回路を構成している電子装置にお
    いて、 前記電子部品とも導体回路とも絶縁された少なくとも1
    個の閉回路を設けることにより前記共振回路の共振周波
    数を調整することを特徴とする共振周波数調整方法。
  2. 【請求項2】 電子部品、それに電気的に接続された導
    体回路、及び前記電子部品とも導体回路とも絶縁された
    少なくとも1個の共振周波数調整用の閉回路を備えてい
    ることを特徴とするIC実装体。
  3. 【請求項3】 前記閉回路が金属線、金属膜、導電性イ
    ンク又は金属粉により構成されている請求項2に記載の
    IC実装体。
  4. 【請求項4】 前記閉回路の少なくとも一部が前記導体
    回路と交差するように重なっている請求項2又は3に記
    載のIC実装体。
  5. 【請求項5】 前記閉回路は前記導体回路と重なってい
    ない請求項2又は3に記載のIC実装体。
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