JP2006018364A - Icモジュール、icカード及びicカードの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ICチップ6とアンテナ7を有するICモジュール9であり、アンテナ7は、ICモジュール用シート材8の少なくとも片面に接着剤層12を形成し、接着剤層12上に銅箔またはアルミニウム箔層を設けた後、エッチング処理により所定形状のパターンを形成したものであり、接着剤層12に使用される接着剤の硬化後の物性が、2%弾性率が0.1以上55kg/mm2以下である。ICカード1は、第1のシート材2と第2のシート材3との間に、ICモジュール9が硬化剤層4,5を介して設置されてなる。
【選択図】図3
Description
前記アンテナは、ICモジュール用シート材の少なくとも片面に接着剤層を形成し、前記接着剤層上に銅箔またはアルミニウム箔層を設けた後、エッチング処理により所定形状のパターンを形成したものであり、
前記接着剤層に使用される接着剤の硬化後の物性が、2%弾性率が0.1以上55kg/mm2以下であることを特徴とするICモジュールである。
前記ICモジュールと、第1のシート材及び第2のシート材とを硬化樹脂を介して貼り合わせることを特徴とするICカードの製造方法である。
先ず、ICモジュール用シート材8上に、接着剤層12を塗布する。この接着剤層12の接着剤としては、この発明の趣旨より反しない限り、一般に使用されている樹脂材を制限なく用いることができる。エポキシ系、ウレタン系、シリコン系、シアノアクリレート系、ニトリルゴム等の合成ゴム系、UV硬化型、ホットメルト、嫌気性、セルロース系接着剤、酢酸ビニル系接着剤等の接着剤、を用いることができる。これらの接着剤単独、または、複数用いることができる。好ましくは、ウレタン系、エポキシ系接着剤が用いられる。より好ましくは弾性エポキシ接着剤が用いられる。
次に、この接着剤層12上に金属箔層を形成する。金属箔としては、アルミニウム箔、銅箔が好ましい。経済性、汎用性、信頼性の観点から、アルミニウム箔を用いるのが最も好ましい。ここで、アルミニウム箔とは、純アルミニウム箔に限定されるものではなく、アルミニウム合金箔も含む。この金属箔層の厚みとしては、約18μm程度である。
続いて、エッチング処理により、金属箔層を所定形状のパターンに形成する。すなわち、金属箔層のうち、不要部分を化学反応で溶解除去し、この実施形態の例では、残った金属箔層から、アンテナ部13aを含む電気回路を形成する。さらには、金属箔層により、非接触ICチップ搭載部13cが形成される。ICチップの厚みは、強度、汎用性の観点から、50〜200μmであることが好ましく、より好ましくは55〜100μmである。また、ICチップの強度を向上させるために、前記した補強板を設けることが好ましい。
以下、実施例を挙げて、この発明を詳細に説明するが、この発明の態様はこれに限定されない。尚、以下において「部」は「重量部」を示す。
[ICモジュールの作製]
(ICモジュール1)
厚み38μmの透明PETシートをICモジュール用シート材として使用し、このICモジュール用シート材上に接着剤を10μmで塗布し、この接着剤上に厚み18μmのアルミニウム箔層を形成し、エッチング処理によりアンテナパターンを形成した。
(ICモジュール2)
接着剤を以下に変更した以外は、ICモジュール1と同様にICモジュール2を作成した。
ウルタイト1540セット 90部
・シリコン樹脂粉末(トスパール150:GE東芝シリコン社製) 10部
上記成分60分間、ホモジナイザーにて攪拌し、作成した。硬化剤は使用する直前に添加した。(2%弾性率1kgf/mm2)
(ICモジュール3)
接着剤を以下に変更した以外は、ICモジュール1と同様にICモジュール3を作成した。
(ICモジュール4)
接着剤を以下に変更した以外は、ICモジュール1と同様にICモジュール4を作成した。
(ICモジュール5)
接着剤を以下に変更した以外は、ICモジュール1と同様にICモジュール5を作成した。スリーボンド本剤2002H/硬化剤2105F(硬化後2%弾性率0.05kgf/mm2)を用いた主剤と硬化剤を使用した。
(ICモジュール6)
厚み75μmの透明PETシートをICモジュール用シート材として使用し、このICモジュール用シート材上に接着剤を10μmで塗布し、この接着剤上に厚み18μmの銅箔層を形成し、エッチング処理によりアンテナパターンを形成した。
(ICモジュール7)
厚み38μmの透明PETシートをICモジュール用シート材として使用し、このICモジュール用シート材上に接着剤を10μmで塗布し、この接着剤上に厚み18μmの銅箔層を形成し、エッチング処理によりアンテナパターンを形成した。
(ICモジュール8)
厚み75μmの透明PETシートをICモジュール用シート材として使用し、このICモジュール用シート材上に接着剤を10μmで塗布し、この接着剤上に厚み18μmの銅箔層を形成し、エッチング処理によりアンテナパターンを形成した。
(ICモジュール9)
接着剤を以下に変更した以外は、ICモジュール1と同様にICモジュール9を作成した。アロンアルファGEL−10(2%弾性率60kg/mm2、東亜合成株式会社製)を使用した。
(ICモジュール10)
接着剤を以下に変更した以外は、ICモジュール1と同様にICモジュール10を作成した。セミコート220H(2%弾性率300kg/mm2、信越化学社製)を使用した。
[ICカードの作成]
第1のシート材は、厚さ188μmの白色PETフィルム支持体の一面側に以下に示す昇華型熱転写用受像層を有する。昇華型熱転写用受像層は、昇華染料インクがサーマルヘッドで加熱されて熱拡散する時に、染料をトラップして定着させる素材で構成され、塩化ビニルの粉末をメチルエチルケトン溶剤に溶かし、グラビアコータで多数回塗布してから、乾燥して溶剤を揮発させて形成した。昇華型熱転写用受像層の厚さは2.5μmである。
前記ICカードに下記により顔画像と属性情報とフォーマット印刷を設けた個人認証カードの作成を行った。
(昇華型感熱転写記録用のインクシートの作成)
裏面に融着防止加工した厚さ6μmのポリエチレンテレフタレートシートに下記組成のイエローインク層形成用塗工液、マゼンタインク層形成用塗工液、シアンインク層形成用塗工液を各々の厚みが1μmになる様に設け、イエロー、マゼンタ、シアンの3色のインクシートを得た。
〈イエローインク層形成用塗工液〉
イエロー染料(化合物Y−1) 3部
ポリビニルアセタール 5.5部
〔電気化学工業(株)製:デンカブチラールKY−24〕
ポリメチルメタアクリレート変性ポリスチレン 1部
〔東亜合成化学工業(株)製:レデダGP−200〕
ウレタン変性シリコンオイル 0.5部
〔大日精化工業(株)製:ダイアロマーSP−2105〕
メチルエチルケトン 70部
トルエン 20部
〈マゼンタインク層形成用塗工液〉
マゼンタ染料(化合物M−1) 2部
ポリビニルアセタール 5.5部
〔電気化学工業(株)製:デンカブチラールKY−24〕
ポリメチルメタアクリレート変性ポリスチレン 2部
〔東亜合成化学工業(株)製:レデダGP−200〕
ウレタン変性シリコンオイル 0.5部
〔大日精化工業(株)製:ダイアロマーSP−2105〕
メチルエチルケトン 70部
トルエン 20部
〈シアンインク層形成用塗工液〉
シアン染料(化合物C−1) 1.5部
シアン染料(化合物C−2) 1.5部
ポリビニルアセタール 5.6部
〔電気化学工業(株)製:デンカブチラールKY−24〕
ポリメチルメタアクリレート変性ポリスチレン 1部
〔東亜合成化学工業(株)製:レデダGP−200〕
ウレタン変性シリコンオイル 0.5部
〔大日精化工業(株)製:ダイアロマーSP−2105〕
メチルエチルケトン 70部
トルエン 20部
(溶融型感熱転写記録用のインクシートの作成)
裏面に融着防止加工した厚さ6μmのポリエチレンテレフタレートシートに下記組成のインク層形成用塗工液を厚みが2μmになる様に塗布乾燥してインクシートを得た。
〈インク層形成用塗工液〉
カルナバワックス 1部
エチレン酢酸ビニル共重合体 1部
〔三井デュポンケミカル社製:EV40Y〕
カーボンブラック 3部
フェノール樹脂〔荒川化学工業(株)製:タマノル521〕 5部
メチルエチルケトン 90部
(顔画像の形成)
受像層と昇華型感熱転写記録用のインクシートのインク側を重ね合わせインクシート側からサーマルヘッドを用いて出力0.23W/ドット、パルス幅0.3〜4.5m秒、ドット密度16ドット/mm2の条件で加熱することにより画像に階調性のある人物画像を受像層に形成した。この画像においては上記色素と受像層のニッケルが錯体を形成している。
(文字情報の形成)
OPニス部と溶融型感熱転写記録用のインクシートのインク側を重ね合わせインクシート側からサーマルヘッドを用いて出力0.5W/ドット、パルス幅1.0m秒、ドット密度16ドット/mm2の条件で加熱することにより文字情報をOPニス上に形成した。
[表面保護方法]
[表面保護層形成方法]
[活性光線硬化型転写箔1の作成]
0.1μmのフッ素樹脂層の離型層を設けた厚み25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムー2の離型層上に下記組成物を積層し活性光線硬化型転写箔1の作成を行った。
(活性光線硬化性化合物)
新中村化学社製 A−9300 35部
新中村化学社製 EA−1020 11.75部
反応開始剤:イルガキュア184日本チバガイギー社製 5部
添加剤不飽和基含有樹脂 48部
その他の添加剤:大日本インキ界面活性剤F−179 0.25部
〈中間層形成塗工液〉:膜厚1.0μm
ポリビニルブチラール樹脂〔積水化学(株)製:エスレックBX−1〕
3.5部
タフテックスM−1913(旭化成) 5部
硬化剤 ポリイソシアネート[コロネートHX 日本ポリウレタン製]5部
メチルエチルケトン 90部
塗布後硬化剤の硬化は、50℃、24時間で行った。
〈接着層形成塗工液〉 膜厚0.5μm
ウレタン変性エチレンエチルアクリレート共重合体
〔東邦化学工業(株)製:ハイテックS6254B〕 8部
ポリアクリル酸エステル共重合体
〔日本純薬(株)製:ジュリマーAT510〕 2部
水 45部
エタノール 45部
さらに画像、文字が記録された前記受像体上に前記構成からなる活性光線硬化型転写箔1を用いて表面温度200℃に加熱した、直径5cmゴム硬度85のヒートローラーを用いて圧力150kg/cm2で1.2秒間熱をかけて転写を行なった。
実施例及び比較例について、以下の繰り返し曲げ試験及び耐薬品性試験を行なった。その結果を表1に示す。
JIS X6322−1;2001の基準に準じ、JIS X6305−1:2003 5.8.の試験方法に準ずる。
◎・・・変形・剥離なく変化なし
○・・・変形・剥離なく問題ないが痕跡が残っている
△・・・剥離破損はないが変形している
×・・・変形・剥離破損あり
<耐薬品性試験>
以下の試験用溶液にカードを24時間浸漬し、前記繰り返し曲げ試験を実施し評価する。
2 第1のシート材
3 第2のシート材
4,5 硬化剤層
6 ICチップ
7 アンテナ
8 ICモジュール用シート材
9 ICモジュール
12 接着剤層
Claims (8)
- ICチップとアンテナを有するICモジュールであり、
前記アンテナは、ICモジュール用シート材の少なくとも片面に接着剤層を形成し、前記接着剤層上に銅箔またはアルミニウム箔層を設けた後、エッチング処理により所定形状のパターンを形成したものであり、
前記接着剤層に使用される接着剤の硬化後の物性が、2%弾性率が0.1以上55kg/mm2以下であることを特徴とするICモジュール。 - 前記接着剤が、ウレタン系、エポキシ系の接着剤であることを特徴とする請求項1に記載のICモジュール。
- 前記接着剤が、ホットメルト接着剤あるいは、弾性エポキシ接着剤であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のICモジュール。
- 前記ICモジュール用シート材の厚みが、300μm以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のICモジュール。
- 前記ICチップの厚みが、50〜200μmであることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のICモジュール。
- 前記ICチップに補強板が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のICモジュール。
- 第1のシート材と第2のシート材との間に、請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のICモジュールが硬化剤層を介して設置されてなることを特徴とするICカード。
- 第1のシート材と第2のシート材との間に請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のICモジュールを設置し、
前記ICモジュールと、第1のシート材及び第2のシート材とを硬化樹脂を介して貼り合わせることを特徴とするICカードの製造方法。
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JP2008052724A (ja) * | 2006-07-28 | 2008-03-06 | Semiconductor Energy Lab Co Ltd | 半導体装置 |
US8232621B2 (en) | 2006-07-28 | 2012-07-31 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Semiconductor device |
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